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特開2022-179128電子機器ホルダおよびスタンド兼用電子機器ホルダ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022179128
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】電子機器ホルダおよびスタンド兼用電子機器ホルダ
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/11 20060101AFI20221125BHJP
   H04M 1/02 20060101ALI20221125BHJP
【FI】
H04M1/11 Z
H04M1/02 C
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021086400
(22)【出願日】2021-05-21
(71)【出願人】
【識別番号】000219990
【氏名又は名称】東京オートマック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123526
【弁理士】
【氏名又は名称】宮川 壮輔
(74)【代理人】
【識別番号】100125036
【弁理士】
【氏名又は名称】深川 英里
(72)【発明者】
【氏名】杉山 治久
【テーマコード(参考)】
5K023
【Fターム(参考)】
5K023AA07
5K023BB11
5K023KK03
5K023KK04
5K023KK10
5K023MM03
5K023MM25
5K023PP03
5K023PP12
5K023PP16
(57)【要約】
【課題】電子機器を適切に支持することができユーザが当該電子機器を容易に保持することができる電子機器ホルダおよびスタンド兼用電子機器ホルダを提供すること。
【解決手段】電子機器を挟持して支持する挟持本体部2を備え、挟持本体部2は、電子機器を挟持する一方の爪部と前記一方の爪部が連結されたU字本体部52とを有するメス型挟持部5と、電子機器を挟持する他方の爪部と前記他方の爪部が連結されてU字本体部52にスライド移動可能に設けられるスライド部32とを有するオス型挟持部3と、メス型挟持部5とオス型挟持部3とのスライド移動を規制する固定部7と、メス型挟持部5およびオス型挟持部3を被取付体に取り付ける取り付け部33,53,58とを備える。さらに、U字本体部52に非弾性体からなるスタンド部材が着脱可能に取り付けられている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器を挟持して支持する挟持本体部を備え、
前記挟持本体部は、
前記電子機器を挟持する一方の爪部と前記一方の爪部が連結されたU字本体部とを有するメス型挟持部と、
前記電子機器を挟持する他方の爪部と前記他方の爪部が連結されて前記U字本体部にスライド移動可能に設けられるスライド部とを有するオス型挟持部と、
前記メス型挟持部と前記オス型挟持部とのスライド移動を規制する固定部と、
前記メス型挟持部および前記オス型挟持部を被取付体に取り付ける取り付け部と
を備える電子機器ホルダ。
【請求項2】
前記取り付け部は、前記スライド移動する方向に紐部が取り付けられる第1の取り付け部、または前記スライド移動する方向に交差する方向に延ばされて前記紐部が取り付けられる第2の取り付け部の少なくともいずれか一方を備える請求項1に記載の電子機器ホルダ。
【請求項3】
複数の前記挟持本体部が前記電子機器を挟持して支持するようになっており、
複数の前記挟持本体部のうち一の挟持本体部の前記取り付け部と、他の挟持本体部の前記取り付け部とにわたって前記紐部が取り付けられるようになっている請求項1または請求項2に記載の電子機器ホルダ。
【請求項4】
前記電子機器を立てかけるスタンド部材を備え、
前記挟持本体部に前記スタンド部材が着脱可能に取り付けられるスタンド取り付け部が設けられている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子機器ホルダ。
【請求項5】
前記スタンド部材が、T字状に形成され表裏いずれにも前記スタンド取り付け部に取り付けられるようになっている請求項4に記載の電子機器ホルダ。
【請求項6】
前記スタンド部材が非弾性体からなり変形することにより前記電子機器の立てかけ角度が変更可能である請求項4または請求項5に記載の電子機器ホルダ。
【請求項7】
前記取り付け部は、前記挟持本体部に設けられる着磁済取り付け部を備える請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電子機器ホルダ。
【請求項8】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子機器ホルダにおける挟持本体部と、
前記電子機器を立てかけるスタンド部材とを備え、
前記挟持本体部に前記スタンド部材が着脱可能に取り付けられるスタンド取り付け部が設けられており、
一対の前記挟持本体部が所定の間隔を空けて互いに平行に配されて前記電子機器を挟持して支持するようになっており、指から手の平を通って腕まで通せる紐部が、前記一対の挟持本体部のそれぞれの前記取り付け部にわたって取り付けられるようになっているスタンド兼用電子機器ホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器ホルダおよびスタンド兼用電子機器ホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スマートフォンなどの電子機器を支持する種々の電子機器ホルダが利用されている。このような電子機器ホルダとしては、電子機器の背面側を覆う主面に、指を通すリング部が両面テープなどによって取り付けられているものが知られている(例えば、特許文献1)。そして、ユーザはリング部に1本の指を通して電子機器を保持しながら操作するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-35810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、電子機器の背面に対して両面テープ類や接着剤によって固定しようとすると、固定力が弱かったり、長期間の使用によって固定力が弱くなったりするため、上記のような電子機器ホルダでは、電子機器の支持が不安定になってしまうだけでなく、1本の指だけで保持するのでユーザが電子機器を保持しにくいという問題がある。
【0005】
以上に鑑みて、本発明は、ユーザの手・腕・首や周辺の物体などの適切な箇所においてメーカーや機種の異なる電子機器を容易に保持することができる電子機器ホルダおよびスタンド兼用電子機器ホルダを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、電子機器を挟持して支持する挟持本体部を備え、前記挟持本体部は、前記電子機器を挟持する一方の爪部と前記一方の爪部が連結されたU字本体部とを有するメス型挟持部と、前記電子機器を挟持する他方の爪部と前記他方の爪部が連結されて前記U字本体部にスライド移動可能に設けられるスライド部とを有するオス型挟持部と、前記メス型挟持部と前記オス型挟持部とのスライド移動を規制する固定部と、前記メス型挟持部および前記オス型挟持部を被取付体に取り付ける取り付け部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本願の一観点によれば、ユーザの手・腕・首や周辺の物体などの適切な箇所においてメーカーや機種の異なる電子機器を容易に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態としての電子機器ホルダ(スタンド兼用電子機器ホルダ)を示す正面図である。
図2図1の電子機器ホルダを直交方向から見た様子を示す上面図である。
図3図1のオス型挟持部を側方から見た様子を示す側面図である。
図4図1のU字溝部の側壁部を拡大して示す図であって、図1のB方向矢視図である。
図5図1に示すA領域の部分拡大図である。
図6図1の固定補助部を長さ方向から見た様子を示す左側面図である。
図7】スタンド部を示す正面図である。
図8図1の電子機器ホルダをスマートフォンに取り付けた様子を示す図であって、(A)はスマートフォンの長辺部に取り付けて紐部により首から吊して保持している様子を示す説明図、(B)はスマートフォンの長辺部に一対取り付けて手で保持している様子を示す説明図である。
図9】挟持本体部にスタンド部が取り付けられてスマートフォンが立てかけられている様子を示す図であって、(A)はスマートフォンが縦に立てかけられた様子を示す説明図、(B)はスマートフォンが横に立てかけられた様子を示す説明図である。
図10図1の電子機器ホルダをユーザの腕、首、手の平において保持している状態を示す説明図である。
図11図1のU字本体部の変形例を示す正面図である。
図12図1のU字本体部の他の変形例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態)
以下、本発明の実施形態における電子機器ホルダ(スタンド兼用電子機器ホルダ)について説明する。
図1は、本発明の実施形態としての電子機器ホルダを示す正面図である。なお、本実施形態においては、電子機器をスマートフォンとして説明する。
電子機器ホルダ1は、伸縮可能であってスマートフォンSを挟持する挟持本体部2と、この挟持本体部2に着脱可能に取り付けられる紐部8と、スタンド部10とを備えている。
挟持本体部2は、オス型挟持部3と、このオス型挟持部3がスライド移動可能に取り付けられるメス型挟持部5と、これらオス型挟持部3とメス型挟持部5とのスライド移動を規制する固定部7と、これらオス型挟持部3およびメス型挟持部5を被取付体に取り付ける取り付け部6とを備えている。
【0010】
オス型挟持部3は、板状のオス型ヘッド部31を備えている。オス型ヘッド部31には、紐部8の一端が着脱可能に取り付けられる第1の取り付け部33が設けられている。第1の取り付け部33は、後述する長さ方向Lに直交する直交方向Vに平行に延びる一対の切欠穴部34を備えている。一対の切欠穴部34は、直交方向Vに互いに矩形状に延ばされている。これら一対の切欠穴部34は、図2に示すように、その内方において繋がっており、縦方向から見てU字状の中空構造とされている。そして、一方の切欠穴部34に紐部8が内方に通され折り返されて他方の切欠穴部34から外方に出されるようになっている。
オス型ヘッド部31の長さ方向Lの一端には、当該一端からオス型ヘッド部31の厚さ方向に立ち上げられたオス型挟持爪部35(他方の爪部)が設けられている。オス型挟持爪部35の先端部は、メス型挟持部5が配される側に傾斜する傾斜部とされている。このオス型挟持爪部35の内面には、粘着剤付きのクッション部材36が設けられている。クッション部材36は、例えば樹脂などの弾性部材からなっている。
【0011】
オス型ヘッド部31の長さ方向Lの他端には、矩形板状に延びる挟持スライド部32(スライド部)が一体に設けられている。この挟持スライド部32の延びる方向が長さ方向Lであり、オス型挟持部3がメス型挟持部5に対してスライド移動するスライド方向となる。挟持スライド部32の長辺部の一方の側壁部には、図3に示すように、先端から基端部にわたって延ばされたスライド凹部38が設けられている。このスライド凹部38は、側壁部において高さ方向の中央部に設けられている。また、当該側壁部のうちスライド凹部38を挟んだ上下の領域には、長さ方向Lの全長にわたって連続する一対の鋸歯部37が設けられている。鋸歯部37は、オス型ヘッド部31の側に傾斜して設けられている。この鋸歯部37は、後述するラチェット爪部63に噛み合わされるようになっている。なお、挟持スライド部32の長辺部の他方の側壁部には、スライド凹部38は設けられているが、鋸歯部37は設けられていない。
また、挟持スライド部32の表面には、クロムメッキなどした着磁済みの0.2~0.3mm厚の鉄系などの着磁材薄板39(着磁済取り付け部)が埋め込まれている。
【0012】
メス型挟持部5は、板状のメス型ヘッド部51を備えている。メス型ヘッド部51には、紐部8の他端が着脱可能に取り付けられる第1の取り付け部53が設けられている。第1の取り付け部53は、切欠穴部34と同様の一対の切欠穴部54を備えている。すなわち、一方の切欠穴部54に紐部8が内方に通され折り返されて他方の切欠穴部54から外方に出されるようになっている。
メス型ヘッド部51の長さ方向Lの他端には、当該他端からメス型ヘッド部51の厚さ方向に立ち上げられたメス型挟持爪部55(一方の爪部)が設けられている。すなわち、挟持本体部2の長さ方向Lの両端部に、オス型挟持爪部35およびメス型挟持爪部55が互いに対向して配置されている。メス型挟持爪部55の先端部は、オス型挟持爪部35が配される側に傾斜する傾斜部とされている。メス型挟持爪部55の内面には、粘着剤付きのクッション部材36と同様のクッション部材56が設けられている。
【0013】
メス型ヘッド部51の一端には、矩形板状のU字本体部52が一体に設けられている。U字本体部52の他端部は、スタンド部10が着脱可能に取り付けられるスタンド取り付け部57が設けられている。スタンド取り付け部57は、厚さ方向に矩形状に没する矩形凹部とされており、その深さ寸法はスタンド部10の厚さ寸法以上とされている。スタンド取り付け部57は直交方向Vに開放されている。このような構成のもと、スタンド取り付け部57のうち直交方向Vのいずれか一端からスタンド部10が挿脱可能に挿入されることにより、スタンド部10が着脱可能に取り付けられるようになっている。
U字本体部52のうち直交方向Vの一端部には、紐部8が取り付けられる第2の取り付け部58が設けられている。第2の取り付け部58は、長さ方向Lに矩形状に延ばされた切欠穴部59を備えている。切欠穴部59の内方は中空構造の中空凹部60とされており、中空凹部60は直交方向Vの一端側に開放されている。このような構成のもと、紐部8が、切欠穴部59から中空凹部60にわたって通されるようになっている。
【0014】
U字本体部52のうち直交方向Vの他端部には、円形の貫通孔61が設けられている。この貫通孔61には、不図示の紐が通されるようになっている。
また、U字本体部52には、長さ方向LにU字状に延ばされたU字溝部62が形成されている。U字溝部62は、長さ方向Lの一端側に開放されている。U字溝部62の一方の側壁部には、図4に示すように、ラチェット爪部63およびスライド凸部65が設けられている。ラチェット爪部63は、連続する鋸歯状に形成され、側壁部の先端部にのみ設けられている。このラチェット爪部63は、メス型ヘッド部51の側に傾斜しており、鋸歯部37に噛み合わされるようになっている。スライド凸部65は、側壁部から直交方向Vに突出しており、ラチェット爪部63から側壁部の基端部にわたって延ばされている。このスライド凸部65は、側壁部において高さ方向の中央部に設けられている。なお、他方の側壁部には、ラチェット爪部63が設けられておらず、当該側壁部の先端部から基端部にわたってスライド凸部65が設けられている。
このU字溝部62に一端側から挟持スライド部32が嵌められると、鋸歯部37とラチェット爪部63とが噛み合わされ、スライド凸部65とスライド凹部38とが嵌め合わされることにより、挟持スライド部32が長さ方向Lにスライド移動するようになっている。すなわち、オス型挟持部3とメス型挟持部5とが長さ方向Lにスライド移動可能に取り付けられるようになっている。
【0015】
また、U字本体部52の一端部のうち直交方向Vの両端部には、厚さ方向に没する一対の穴部64が設けられている。
固定部7は、固定本体部73および固定補助部74を備えている。
固定本体部73は、ラチェット機構部4を備えている。ラチェット機構部4は、オス型挟持部3とメス型挟持部5とが互いに接近する方向にスライド移動することを許容し、反対に互いに離れる方向にスライド移動することを規制するものである。
前述した鋸歯部37およびラチェット爪部63は、ラチェット機構部4として機能するものである。
すなわち、図5に示すように、挟持スライド部32がU字溝部62に嵌め込まれると、鋸歯部37とラチェット爪部63とが噛み合い、オス型挟持部3とメス型挟持部5とに互いに接近する方向に負荷が加わると、U字溝部62が直交方向Vに開き鋸歯部37とラチェット爪部63とが傾斜を乗り越えるようにしてオス型挟持部3とメス型挟持部5とが互いに接近する方向にスライド移動するようになっている。反対に、互いに離れる方向に負荷が加わると、鋸歯部37とラチェット爪部63とが噛み合ったまま規制され、オス型挟持部3とメス型挟持部5とが互いに離れる方向にスライド移動することが規制されるようになっている。
【0016】
固定補助部74は、U字本体部52の一端部に着脱可能に取り付けられるようになっている。
固定補助部74は、図6に示すように、板状に形成され周方向の一部が切り欠かれて略環状に形成されている。固定補助部74の内周面には、厚さ方向に突出する凸部72が設けられている。そして、固定補助部74は、図1に示すように、U字本体部52の一端部に着脱可能に嵌め込まれるようになっている。固定補助部74がU字本体部52の一端部に嵌め込まれると、穴部64と凸部72とが嵌合するようになっている。これにより、U字本体部52が直交方向Vに開かなくなり、ラチェット機構部4を介してオス型挟持部3とメス型挟持部5とが固定される。
また、U字本体部52の表面には、クロムメッキなどした着磁済みの0.2~0.3mm厚の鉄系などの着磁材薄板79(着磁済取り付け部)が埋め込まれている。
なお、第1の取り付け部33,53、第2の取り付け部58、着磁材薄板39および着磁材薄板79は取り付け部6として機能するものである。すなわち、取り付け部6は、第1の取り付け部33,53、第2の取り付け部58、着磁材薄板39および着磁材薄板79を備えている。
【0017】
紐部8は、布ゴムからなっており、帯状に延ばされて環状にして形成されている。すなわち、紐部8は、長さ方向に伸縮するようになっている。この紐部8は、図2に示すように、挟持本体部2の長さ方向Lの両端部に設けられた第1の取り付け部33,53に取り付けられるようになっている。すなわち、切欠穴部34に紐部8の一端部が通され、切欠穴部54に他端部が通されて締められた状態で係止部9によって係止されるようになっている。
【0018】
スタンド部10は、図7に示すように、板状に延ばされてT字状に形成されている。すなわち、スタンド部10は、板状の横片部12と縦片部13とが直交する方向に延ばされて一体に形成されている。縦片部13は、横片部12の長さ方向の他端側にずらされて設けられている。そのため、横片部12は、縦片部13を介して一端側に延ばされた長尺部12Aと、他端側に延ばされた短尺部12Bとを備えている。
また、スタンド部10は、本体T字部が樹脂により表裏同一に被覆されて構成されている。本体T字部は、非弾性体からなっている。なお、非弾性体とは、所定の外力を加えて変形(非弾性変形)させた後に当該外力を除いても変形が残るものをいう。詳細には、非弾性体とは、手で外力を加えることにより変形可能であって当該外力を除いても変形が残るものの、電子機器からの荷重に対しては前記変形しないものをいう。非弾性体の材料としては、純銅、純アルミニウムなどの金属の他、樹脂などであってもよい。また、本体T字部を被覆している樹脂も非弾性体に近い材料となっている。なお、被覆材に着磁済粉末フェライト入りの樹脂やゴムを使用してもよい。
このようにスタンド部10は、非弾性体からなっており、手で外力を加えることにより変形可能になっている。
【0019】
次いで、電子機器ホルダ1の使用方法について、図8および図9を参照して説明する。
なお、ここでは、被取付体を人の身体として説明する。
まず、図8(A)に示すように、オス型挟持部3をメス型挟持部5に取り付ける。すなわち、挟持スライド部32をU字溝部62に嵌め込み、鋸歯部37とラチェット爪部63とを噛み合わせてスライド凹部38とスライド凸部65とを嵌め合わせる。それから、第1の取り付け部33,53にわたって紐部8を取り付ける。この紐部8は、首に掛けられるような長さにしておく。これにより、紐部8が挟持本体部2の長さ方向Lの両端部にわたって取り付けられる。
さらに、スマートフォンSの背面をオス型挟持爪部35とメス型挟持爪部55との間に配する。すなわち、挟持本体部2の長さ方向LとスマートフォンSの短手方向を揃えるようにして、オス型挟持爪部35とメス型挟持爪部55とがスマートフォンSの一対の長辺部を背面から挟持するようにしてスマートフォンSを配する。
【0020】
そして、オス型挟持部3をメス型挟持部5に近づく方向にスライド移動させる。このとき、ラチェット機構部4が同方向へのスライド移動を許容していることから、鋸歯部37とラチェット爪部63とが噛み合って相対移動しながら、スライド凸部65およびスライド凹部38に案内されてオス型挟持部3がメス型挟持部5に近づくようにスライド移動していく。そして、オス型挟持爪部35とメス型挟持爪部55とがクッション部材36,56を介してスマートフォンSの短辺部に接触する。さらにオス型挟持爪部35を同方向にスライド移動させると、鋸歯部37とラチェット爪部63とが相対移動しながらクッション部材36,56が押し込まれていく。このとき、ラチェット機構部4が、オス型挟持爪部35とメス型挟持爪部55との反対方向のスライド移動を規制していることから、クッション部材36,56が押し込まれた状態で、オス型挟持爪部35とメス型挟持爪部55とがスマートフォンSの長辺部を挟持して支持する。
【0021】
さらに、固定補助部74の切り込みを通してその内周側に挟持スライド部32を配する。そして、固定補助部74をU字本体部52の一端に嵌め込んでいき穴部64と凸部72とを嵌合させる。これにより、U字本体部52の一端部が直交方向Vに拡がることが規制され、オス型挟持部3とメス型挟持部5とが固定される。
これにより、首に掛けられる長さの紐部8が両端部にわたって取り付けられた状態で挟持本体部2がスマートフォンSを支持する。
この状態から、紐部8を首に掛けることにより、スマートフォンSを首から吊るした状態で保持することができる。このとき、首から吊したときにスマートフォンSがぶらぶらしないように、貫通孔61に別の紐部を通して、端部のクリップ等で簡易に止めておいてもよい。
また、この状態で、紐部8を取り外し、第2の取り付け部58に紐部を取り付けることにより、同様にしてスマートフォンSを首から吊すことができる。
【0022】
また、この状態で、スタンドとしても使用される。すなわち、図9(A)に示すように、スタンド部10の縦片部13を直交方向Vからスタンド取り付け部57に差し込み、縦片部13を起点としてスマートフォンSに対して開くように手を使って変形させる。このとき、スタンド部10は非弾性体からなることから、スマートフォンSに対して開いた角度で維持され、スマートフォンSが立てかけられてもその荷重を支えることができる。これにより、スマートフォンSがスタンド部10によって縦に立てかけられた状態が維持される。さらに、スマートフォンSの立てかけ角度を変えたいときは、手を使って縦片部13を曲げて開閉させ所望の角度に変形させることにより立てかけ角度が変更可能となる。
なお、スタンド部10の長尺部12Aまたは短尺部12Bをスタンド取り付け部57に差し込んで同様にしてスマートフォンSの立てかけを維持してもよい。また、スタンド部10の表裏いずれからもスタンド取り付け部57に取り付けることができる。
また、着磁材入りの被覆のスタンド部10であれば、スタンド部10をより強力にスタンド取り付け部57に取り付けることができる。
【0023】
また、図8(B)に示すように、一対の挟持本体部2を使用してもよい。すなわち、電子機器ホルダ1は、一対の挟持本体部2を備えており、一方の挟持本体部2をスマートフォンSの長手方向の一端部に取り付け、他方の挟持本体部2を他端部に取り付ける。つまり、一対の挟持本体部2が直交方向Vに互いに所定の間隔を空けて長さ方向Lに向けられて平行に配されてスマートフォンSの長辺部を挟持して支持するようにそれら一対の挟持本体部2をスマートフォンSに取り付ける。そして、挟持本体部2のそれぞれの第2の取り付け部58にわたって紐部8を取り付ける。すなわち、紐部8の一端を一方の切欠穴部59に通し、他端を他方の切欠穴部59に通して係止部9によって係止する。これにより、紐部8の輪の中に複数の指まで入れた状態でスマートフォンSの画面を見たり操作したりすることができる。さらには、紐部8の輪の中に手の平まで入れることもできるし、手首や腕にまで通して各部位においてスマートフォンSをユーザが保持することができる。
【0024】
もちろん、この状態でも、スタンド部10を使用してスマートフォンSを縦横に立てかけることができることは言うまでもない。例えば、図9(B)に示すように、長尺部12Aを一方の挟持本体部2のスタンド取り付け部57に差し込んで、縦片部13を変形させることにより、スマートフォンSを横に立てかけた状態を維持することができる。
なお、スタンド部10のどの部位を差し込むかまたは表裏のいずれから差し込むかは、スマートフォンSの縦横配置、立てかけ角度および挟持本体部2の取り付け位置に応じて、長尺部12A、短尺部12Bまたは縦片部13の表裏を適宜選択して差し込めばよい。
また、図8(B)において、上方の挟持本体部2の第2の取り付け部58は、直交方向Vの一端部に設けられ、下方の挟持本体部2の第2の取り付け部58は、直交方向Vの他端部に設けられているが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能である。例えば、上方の挟持本体部2の第2の取り付け部58と同様の位置に取り付けられていても、それら第2の取り付け部58にわたって紐部8を取り付けることができるし、下方の挟持本体部2を左右逆にして取り付けてそれら第2の取り付け部58にわたって紐部8を取り付けることもできる。また、第2の取り付け部58が、挟持本体部2の直交方向Vの両端部に設けられていて、それら第2の取り付け部58にわたって選択的に紐部8を取り付けるようにしてもよい。
【0025】
また、この状態で、第2の取り付け部58から紐部8を取り外して、それぞれの第1の取り付け部33,53にわたって紐部8を取り付けることもできる。この場合、一対の紐部8が直交方向Vに互いに所定の間隔を空けて長さ方向Lに向けられて平行に配される。そして、それら一対の紐部8の輪の中に複数の指や手首、腕にまで通して各部位においてスマートフォンSを横置きにしてユーザが保持することができる。
また、この状態で、上方の第1の取り付け部33,53と下方の第1の取り付け部33,53とにわたって紐部8を取り付けてもよい。すなわち、上方の第1の取り付け部33と下方の第1の取り付け部33、上方の第1の取り付け部33と下方の第1の取り付け部53、上方の第1の取り付け部53と下方の第1の取り付け部33、または上方の第1の取り付け部53と下方の第1の取り付け部53とにわたって紐部8を取り付けてもよい。
また、挟持本体部2を一対ではなく、1つのみ取り付けて1つの紐部8によって同様にしてユーザが保持してもよい。
また、挟持本体部2がスマートフォンSの長辺部を挟持するように取り付けられるとしているが、スマートフォンSの短辺部を挟持するように取り付けられてもよい。
すなわち、図10に示すように、ユーザの好みや使用状況に応じて、スマートフォンSを、首から吊すこともできるし、手首や腕において保持することもできるし、手の平において保持することもできる。また、スマートフォンSがぶらぶら揺れたりしないように、貫通孔61に別のコイル状のゴム紐を通して、端部にあるクリップ等で衣服などに簡易に止めるようにすることにより、スマートフォンSの揺れを防止することができる。
【0026】
以上より、本実施形態における電子機器ホルダ1によれば、挟持本体部2を備えることから、オス型挟持部とメス型挟持部とをスライド移動させながらスマートフォンを容易に挟持して支持することができるだけでなく、固定部によってスライド移動を規制することにより、スマートフォンの支持を強化することができる。また、第1の取り付け部33,53が設けられていることから、オス型挟持部3とメス型挟持部5とにわたって紐部8を取り付けることができるため、紐部8に複数の指を入れたり首から吊したりすることができる。そのため、電子機器を適切に支持することができユーザが当該電子機器を容易に保持することができる。
また、第2の取り付け部58が設けられていることから、紐部8を長さ方向Lに交差する方向に延ばした状態でスマートフォンSを容易に保持することができる。
また、第1の取り付け部33,53および第2の取り付け部58が設けられていることから、電子機器の縦横の姿勢に応じて短辺部または長辺部のいずれにも選択的に挟持本体部2を取り付けることができ、第1の取り付け部33,53または第2の取り付け部58の少なくともいずれか1つに紐部を取り付けることができる。そのため、電子機器の姿勢と挟持本体部2による支持と紐部の取り付けに対して複数のバリエーションを有するため、電子機器を縦横に配するときにその姿勢に応じて当該電子機器を適切にユーザが保持することができる。
【0027】
また、第1の取り付け部33,53が挟持本体部2の両端部に設けられていることから、紐部8を挟持本体部2の長さ方向Lの両端部にわたって取り付けることができる。そのため、紐部8に少なくとも複数の指や手の平を通すことができ、ユーザが電子機器を握らなくてもしっかりと保持することができる。
また、紐部8に少なくとも複数の指や手の平を通すことにより、1本の指を通すときよりも指への負荷の集中を極力防止することができ、容易に電子機器を保持することができる。
また、紐部8に少なくとも複数の指または手の平を通すことにより、ユーザが電子機器を把持した状態で指を伸ばしたとしても、電子機器を落ちにくくすることができ、落下による電子機器の破損や故障を防止することができる。
また、紐部8の長さを調節することにより、指だけでなく、手の平、手首または腕に通すことができ、ユーザは手指を使って荷物を持つなど状況に応じて各部位に電子機器を保持することができる。
【0028】
また、紐部8を首に通すことにより首掛け紐としても利用することができ、ユーザは状況に応じて電子機器を首に掛けて保持することができる。
また、紐部8がゴムなどの弾性部材からなることから、紐部8が短めでも、手の平、手首または腕においてしっかりと電子機器を保持することができる。
また、挟持本体部2が電子機器を挟持して支持するようになっているため、電子機器の短辺部または長辺部のいずれも挟持することができる。そのため、電子機器を縦横に配してもそれぞれの姿勢に応じて、挟持本体部2が電子機器を支持することができる。さらに、スマートフォンやタブレット端末のように電子機器のサイズが異なっても、電子機器のサイズに応じて挟持本体部2が電子機器を支持することができる。
【0029】
また、複数の挟持本体部2が電子機器を挟持して支持するようになっており、それぞれの第2の取り付け部58にわたって紐部8を取り付けることができることから、電子機器の姿勢と挟持本体部2による支持と紐部の取り付けに対してのバリエーションを増やすことができ、電子機器を保持する姿勢やユーザが保持する身体の部位の自由度を上げることができる。そのため、利便性を向上させることができる。
また、着磁材薄板39および着磁材薄板79により、周辺の鉄系仕様の乗物や置物などの物体(被取付体)に容易にすばやく吸着保持して電子機器を操作することができる。
また、スタンド部10がスタンド取り付け部57に着脱可能に取り付けられるようになっていることから、電子機器を立てかけて使用することもでき、利便性を向上させることができる。
また、スタンド部10がT字状に形成され表裏いずれにもスタンド取り付け部57に取り付けられるようになっていることから、T字の先端部を選択的にスタンド取り付け部57に取り付けることにより、電子機器を縦に立てかけたり横に立てかけたり、様々なバリエーションによって電子機器を立てかけることができる。
また、スタンド部10が非弾性体からなり変形することにより電子機器の立てかけ角度が変更可能であることから、スタンド部10を手で変形させるだけで電子機器の立てかける角度を調整することができ、利便性を向上させることができる。
【0030】
また、固定本体部73がラチェット機構部4を備えることから、電子機器を挟持する方向へのオス型挟持部3とメス型挟持部5との移動を許容しつつ、反対方向への移動を規制するため、挟持本体部2が電子機器を挟持した状態を維持することができ、挟持本体部2の挟持操作を容易にすることができる。例えば、バネなどの復元力により挟持本体部が電子機器を挟持するようにすると、電子機器が外れないように復元力を大きく設定する必要があるため、挟持本体部の取り付けや取り外しの際に大きな力が必要になる。本実施形態によれば、ラチェット機構部4が設けられることにより、大きな力を使わず挟持本体部2を電子機器に容易かつ迅速に取り付けまたは取り外すことができる。
【0031】
また、両面粘着剤付きのクッション部材36,56が設けられていることから、電子機器をより強く挟持して支持することができるだけでなく、振動や衝撃から電子機器を保護することができる。
また、固定部7が固定補助部74を備えることから、ラチェット機構部4を介してオス型挟持部3とメス型挟持部5とを固定することができ、このように固定した状態で挟持本体部2により電子機器を挟持して支持することができる。
また、穴部64および凸部72が設けられていることから、固定補助部74を嵌め込んだときに穴部64と凸部72とを嵌合させることができ、固定補助部74の移動を規制することができる。
また、固定補助部74が周方向の一部が切り欠かれて略環状に形成されていることから、当該切り欠きを介してオス型挟持部3を内方に配してメス型挟持部5に容易に嵌めることができる。
【0032】
また、第1の取り付け部33,53が一対の切欠穴部34,54を備えていることから、紐部8を通しても容易に固定することができる。
また、スタンド取り付け部57が挟持本体部2の厚さ方向に没する凹部とされていることから、スタンド部10を挿脱可能に挿入するだけで、当該スタンド部10を容易に取り付けることができる。
また、切欠穴部59の内方が中空構造の中空凹部60とされ、中空凹部60が直交方向Vの一端側に開放されていることから、紐部8を切欠穴部59から中空凹部60にわたって通すことができ当該紐部8を容易に取り付けることができる。
また、貫通孔61が設けられていることから、さらに紐部または細紐部を通すことができるため、電子機器の姿勢と挟持本体部2による支持と紐部の取り付けに対してのバリエーションを増やすことができ、利便性を向上させることができる。
また、挟持本体部2が、オス型挟持部3とメス型挟持部5とを備えていることから、オス型挟持部3とメス型挟持部5とをスライド移動させるだけで、容易に伸縮させることができ、大小の電子機器への挟持操作を容易にすることができる。
【0033】
なお、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、U字本体部52が矩形板状であるとしているが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能である。すなわち、U字本体部52が、多角形状、円状、半円状、楕円状、人型、動植物型または乗物型などその他の形状であってもよい。例えば、図11に示すように、U字本体部52Aは円板状に設けられている。U字本体部52Aの直交方向Vの両端部には、円弧形状に延びる第2の取り付け部58Aが一対設けられている。これら一対の第2の取り付け部58Aにわたって紐部8が種々の角度に取り付けられるようになっている。すなわち、円弧形状の一端から他端にわたる所望の位置に紐部8が取り付けられ、紐部8の取り付け位置を円弧形状の一端から他端の間で移動させることにより、取り付け後も紐部8の取り付け位置や角度を変更することができる。
また、メス型ヘッド部51Aには、直交方向Vに延びる矩形状の貫通孔54Aが設けられている。メス型ヘッド部51Aの他端は斜めに切り欠かれて貫通孔54Aに連通している。そして、斜めの切り欠きを介して貫通孔54Aに紐部8が通されて取り付けられるようになっている。
【0034】
また、図12に示すように、一対のU字溝部62が互いに長さ方向Lの外方に開かれるようにして設けられており、それぞれのU字溝部62にオス型挟持部3がスライド移動可能に設けられるようになっていてもよい。これにより、一対のオス型挟持爪部35をそれぞれスライド移動させることができ、電子機器への挟持操作を容易にすることができる。
また、図12において、一対のスタンド取り付け部57Aが挟持本体部2の中央に直交方向Vに延ばされて設けられている。これにより、スタンド部10を着脱可能に取り付けることができる。また、一対の第2の取り付け部58Bが直交方向Vに対して傾斜して設けられている。
【0035】
また、上記の実施形態において、第1の取り付け部33,53が、一対の矩形状の切欠穴部34,54を備えるとしているが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能である。すなわち、切欠穴部34,54が1つまたは3つ以上設けられていてもよいし、直交方向Vに平行でなく斜めであってもよい。また、貫通孔や切り欠き等であってもよい。また、係合部などによって紐部8の両端部が取り付けられるようになっていてもよい。
また、第2の取り付け部58の形状、設置位置または設置数なども適宜変更可能である。例えば、第2の取り付け部58,58A,58Bが、3つ以上設けられていてもよい。
また、取り付け部6が、第1の取り付け部33,53、第2の取り付け部58、着磁材薄板39および着磁材薄板79を備えるとしているが、これに限ることはなく、これら第1の取り付け部33,53、第2の取り付け部58、着磁材薄板39および着磁材薄板79の少なくとも1つを備えていればよい。
また、紐部8が帯状に形成されているとしているが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能である。また、紐部8は布ゴムからなっているとしているが、他の樹脂や金属、繊維などであってもよい。
【0036】
また、挟持本体部2が電子機器に一対取り付けられるようにしているが、これに限ることはなく、その設置数は適宜変更可能である。例えば、挟持本体部2が電子機器に1つのみ取り付けられてもよいし、3つ以上取り付けられるようになっていてもよい。挟持本体部2が3つ以上取り付けられても、所望の第1の取り付け部33,53または第2の取り付け部58に紐部8を選択的に取り付けることができる。
また、スタンド部10を備えるとしているが、これに限ることはなく、スタンド部10は設けられていなくてもよい。その場合、スタンド取り付け部57は設けられていなくてもよい。
また、スタンド部10が着脱可能に取り付けられるとしているが、これに限ることはなく、着脱できないように取り付けられていてもよい。
また、スタンド部10がT字状に形成されているとしてるが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能である。例えば、一直線状、L字状、Y字状、X状またはその他の形状であってもよい。
また、スタンド部10が表裏いずれにもスタンド取り付け部57に取り付けられるとしているが、これに限ることはなく、表裏いずれか一方にのみ取り付けられるようになっていてもよい。
また、スタンド部10が非弾性体からなっているとしているが、これに限ることはなく、弾性力の弱い固体からなっていてもよい。
【0037】
また、クッション部材36,56が設けられているとしているが、これに限ることはなく、クッション部材36,56のいずれか一方のみが設けられていてもよいし、これらクッション部材36,56は設けられていなくてもよい。
また、挟持本体部2が固定部7を備えるとしているが、これに限ることはなく、固定部7が設けられていなくてもよい。
また、固定部7が固定本体部73を備えるとしているが、この固定本体部73の構成は適宜変更可能である。
【0038】
また、ラチェット機構部4が設けられているとしているが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能である。例えば、ラチェット機構部4が設けられずに、バネなどの弾性部材によりオス型挟持部3とメス型挟持部5とが互いに近づく方向に付勢されておりこれらオス型挟持部3とメス型挟持部5とが付勢力によってスマートフォンSを挟持するようにしてもよいし、またはオス型挟持部3とメス型挟持部5とが所望の相対位置で接着剤等によって固定されるようになっていてもよい。
また、固定補助部74が設けられているとしているが、これに限ることはなく、その構成は適宜変更可能であるし、固定補助部74が設けられていなくてもよい。
また、穴部64および凸部72が設けられているとしているが、その構成は適宜変更可能である。例えば、穴部64および凸部72が互いに逆に配置されていてもよいし、これら穴部64および凸部72が設けられていなくてもよい。
また、電子機器をスマートフォンSとしているが、これに限ることはなく、例えば、携帯電話、携帯端末、タブレット端末その他の電子機器であってもよい。
また、被取付体として、人の身体、乗物や置物などを例に挙げているが、これに限ることはなく、紐部8を利用して乗物や置物の他にも他の物体に取り付けたり、着磁済取り付け部を利用して他の物体に取り付けてもよい。
【0039】
既述の実施形態に関し、さらに以下の付記を示す。
(付記1)
電子機器を挟持して支持する挟持本体部を備え、
前記挟持本体部は、
前記電子機器を挟持する一方の爪部と前記一方の爪部が連結されたU字本体部とを有するメス型挟持部と、
前記電子機器を挟持する他方の爪部と前記他方の爪部が連結されて前記U字本体部にスライド移動可能に設けられるスライド部とを有するオス型挟持部と、
前記メス型挟持部と前記オス型挟持部とのスライド移動を規制する固定部と、
前記メス型挟持部および前記オス型挟持部を被取付体に取り付ける取り付け部と
を備える電子機器ホルダ。
【0040】
(付記2)
前記取り付け部は、前記スライド移動する方向に紐部が取り付けられる第1の取り付け部、または前記スライド移動する方向に交差する方向に延ばされて前記紐部が取り付けられる第2の取り付け部の少なくともいずれか一方を備える付記1に記載の電子機器ホルダ。
【0041】
(付記3)
複数の前記挟持本体部が前記電子機器を挟持して支持するようになっており、
複数の前記挟持本体部のうち一の挟持本体部の前記取り付け部と、他の挟持本体部の前記取り付け部とにわたって前記紐部が取り付けられるようになっている付記1または付記2に記載の電子機器ホルダ。
【0042】
(付記4)
前記電子機器を立てかけるスタンド部材を備え、
前記挟持本体部に前記スタンド部材が着脱可能に取り付けられるスタンド取り付け部が設けられている付記1から付記3のいずれか一項に記載の電子機器ホルダ。
【0043】
(付記5)
前記スタンド部材が、T字状に形成され表裏いずれにも前記スタンド取り付け部に取り付けられるようになっている付記4に記載の電子機器ホルダ。
【0044】
(付記6)
前記スタンド部材が非弾性体からなり変形することにより前記電子機器の立てかけ角度が変更可能である付記4または付記5に記載の電子機器ホルダ。
【0045】
(付記7)
前記取り付け部は、前記挟持本体部に設けられる着磁済取り付け部を備える付記1から付記6のいずれか一項に記載の電子機器ホルダ。
【0046】
(付記8)
付記1から付記3のいずれか一項に記載の電子機器ホルダにおける挟持本体部と、
前記電子機器を立てかけるスタンド部材とを備え、
前記挟持本体部に前記スタンド部材が着脱可能に取り付けられるスタンド取り付け部が設けられており、
一対の前記挟持本体部が所定の間隔を空けて互いに平行に配されて前記電子機器を挟持して支持するようになっており、指から手の平を通って腕まで通せる紐部が、前記一対の挟持本体部のそれぞれの前記取り付け部にわたって取り付けられるようになっているスタンド兼用電子機器ホルダ。
【符号の説明】
【0047】
1 電子機器ホルダ
2 挟持本体部
3 オス型挟持部
5 メス型挟持部
7 固定部
8 紐部
10 スタンド部(スタンド部材)
33,53,53A 第1の取り付け部
32 挟持スライド部(スライド部)
35 オス型挟持爪部(他方の爪部)
52 U字本体部
55 メス型挟持爪部(一方の爪部)
57,57A スタンド取り付け部
58,58A,58B 第2の取り付け部
62 U字溝部
L 長さ方向
S スマートフォン(電子機器)
V 直交方向(交差する方向)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12