(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022179175
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】銀行手続支援方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/02 20120101AFI20221125BHJP
【FI】
G06Q40/02
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021086468
(22)【出願日】2021-05-21
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-02-25
(71)【出願人】
【識別番号】500113567
【氏名又は名称】株式会社伊予銀行
(71)【出願人】
【識別番号】516172237
【氏名又は名称】アクセンチュア グローバル ソリューションズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098545
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100189717
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 貴章
(72)【発明者】
【氏名】猪野 哲司
(72)【発明者】
【氏名】石川 秀典
(72)【発明者】
【氏名】粟倉 万統
(72)【発明者】
【氏名】眞壁 伸治
(72)【発明者】
【氏名】公文 貴之
(72)【発明者】
【氏名】▲黒▼川 史雄
(72)【発明者】
【氏名】成尾 明久
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055BB13
(57)【要約】
【課題】本人確認情報を得るまでの冗長な時間を無くすことができるとともに、信頼性の高い申込手続きを行うことができる銀行手続支援方法を提供すること。
【解決手段】サーバBは、顧客端末Aから入力される手続名及び本人確認情報を取得する受付ステップと、受付ステップで取得した手続名及び本人確認情報を、銀行端末Cに提供する受付確認ステップと、銀行端末Cから入力される通話可能指示によって顧客端末Aに通話可能状態を通知する通話開始通知ステップと、顧客端末Aから入力される通話開始指示によって顧客端末Aと銀行端末Cとを接続するビデオ通話ステップと、ビデオ通話ステップで確定した申込内容を銀行端末Cから取得して顧客端末Aに提供する申込内容提供ステップと、申込内容に対する取引認証を顧客端末Aから取得して銀行端末Cに提供する申込認証ステップとを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が操作する顧客端末を用いて、ビデオ通話によって銀行手続の申込を完了させる銀行手続支援方法であって、
サーバは、
前記顧客端末から入力される手続名及び本人確認情報を取得する受付ステップと、
前記受付ステップで取得した前記手続名及び前記本人確認情報を、銀行端末に提供する受付確認ステップと、
前記銀行端末から入力される通話可能指示によって前記顧客端末に通話可能状態を通知する通話開始通知ステップと、
前記顧客端末から入力される通話開始指示によって前記顧客端末と前記銀行端末とを接続するビデオ通話ステップと、
前記ビデオ通話ステップで確定した申込内容を前記銀行端末から取得して前記顧客端末に提供する申込内容提供ステップと、
前記申込内容に対する取引認証を前記顧客端末から取得して前記銀行端末に提供する申込認証ステップと
を有する
ことを特徴とする銀行手続支援方法。
【請求項2】
前記ビデオ通話ステップでは、前記銀行端末からの操作によって申込内容項目が前記顧客端末に提供され、前記顧客端末では択一的な選択指示による入力が行われることで前記申込内容が確定される
ことを特徴とする請求項1に記載の銀行手続支援方法。
【請求項3】
前記本人確認情報を、写真付き本人確認書類の撮影情報とした
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の銀行手続支援方法。
【請求項4】
前記本人確認情報を、前記顧客が既に保有しているキャッシュカード又は通帳の撮影情報とした
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の銀行手続支援方法。
【請求項5】
前記サーバは、
前記受付ステップに先立って、前記顧客端末から入力される前記手続名を取得し、
前記手続名で特定される手続待ちの人数を前記顧客端末に対して提供する受付前手続待状況連絡ステップ
を有する
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の銀行手続支援方法。
【請求項6】
前記サーバは、
前記受付ステップの後に、前記手続名で特定される手続待ちの人数を前記顧客端末に対して提供する手続待状況連絡ステップ
を有する
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の銀行手続支援方法。
【請求項7】
前記サーバは、
前記受付ステップにおける情報取得時刻が受付時間内であるかを判断する受付時刻判断ステップを有し、
前記受付時刻判断ステップでは、前記受付時間外であると判断すると、前記受付確認ステップを行わず、前記顧客端末に対して前記受付時間外であることを通知する
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の銀行手続支援方法。
【請求項8】
前記サーバは、
前記受付確認ステップの後に、前記銀行端末からの指示によって前記顧客に対して既に保有する顧客情報を前記銀行端末に提供する顧客情報確認ステップ
を有する
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の銀行手続支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、普通預金口座、氏名や住所変更、又はキャッシュカード発行などの銀行手続の申込を行うことができる銀行手続支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、情報提供サーバから提供される情報を表示する共用画面のほかに、端末の操作者、すなわち顧客およびオペレータの相互の映像を表示することで相談窓口サービスを提供できるシステムを提案し、単なる相談業務を行えるだけでなく、口座開設の業務も行えることが開示されている。
特許文献2では、顧客が撮影した写真付証明書を基に本人確認を行うことができる本人確認システムを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-265178号公報
【特許文献2】特開2020-177484号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年では端末を用いたビデオチャット機能が広く普及していることから、銀行手続においても、銀行窓口ではなく、端末を用いた手続が望まれる。
しかし、特許文献1のように、全ての手続きをビデオ通話で完了させる方法では、ビデオ通話を開始した後に、本人確認書類などの撮影を行うと通話時間が冗長になってしまう可能性があり、またビデオ通話で確定させた申込内容で手続を完了させてしまうと、間違いや勘違いが生じるなど、信頼性に問題がある。
また、特許文献2では、本人確認用の画像撮影を確実に行うためのサポートをオペレータが行うことができるが、銀行手続の申込を完了させるまでのシステムを提案するものではない。
【0005】
本発明は、本人確認情報を得るまでの冗長な時間を無くすことができるとともに、信頼性の高い申込手続きを行うことができる銀行手続支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の本発明の銀行手続支援方法は、顧客が操作する顧客端末Aを用いて、ビデオ通話によって銀行手続の申込を完了させる銀行手続支援方法であって、サーバBは、前記顧客端末Aから入力される手続名及び本人確認情報を取得する受付ステップと、前記受付ステップで取得した前記手続名及び前記本人確認情報を、銀行端末Cに提供する受付確認ステップと、前記銀行端末Cから入力される通話可能指示によって前記顧客端末Aに通話可能状態を通知する通話開始通知ステップと、前記顧客端末Aから入力される通話開始指示によって前記顧客端末Aと前記銀行端末Cとを接続するビデオ通話ステップと、前記ビデオ通話ステップで確定した申込内容を前記銀行端末Cから取得して前記顧客端末Aに提供する申込内容提供ステップと、前記申込内容に対する取引認証を前記顧客端末Aから取得して前記銀行端末Cに提供する申込認証ステップとを有することを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の銀行手続支援方法において、前記ビデオ通話ステップでは、前記銀行端末Cからの操作によって申込内容項目が前記顧客端末Aに提供され、前記顧客端末Aでは択一的な選択指示による入力が行われることで前記申込内容が確定されることを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1又は請求項2に記載の銀行手続支援方法において、前記本人確認情報を、写真付き本人確認書類の撮影情報としたことを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の銀行手続支援方法において、前記本人確認情報を、前記顧客が既に保有しているキャッシュカード又は通帳の撮影情報としたことを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の銀行手続支援方法において、前記サーバBは、前記受付ステップに先立って、前記顧客端末Aから入力される前記手続名を取得し、前記手続名で特定される手続待ちの人数を前記顧客端末Aに対して提供する受付前手続待状況連絡ステップを有することを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の銀行手続支援方法において、前記サーバBは、前記受付ステップの後に、前記手続名で特定される手続待ちの人数を前記顧客端末Aに対して提供する手続待状況連絡ステップを有することを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の銀行手続支援方法において、前記サーバBは、前記受付ステップにおける情報取得時刻が受付時間内であるかを判断する受付時刻判断ステップを有し、前記受付時刻判断ステップでは、前記受付時間外であると判断すると、前記受付確認ステップを行わず、前記顧客端末Aに対して前記受付時間外であることを通知することを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の銀行手続支援方法において、前記サーバBは、前記受付確認ステップの後に、前記銀行端末Cからの指示によって前記顧客に対して既に保有する顧客情報を前記銀行端末Cに提供する顧客情報確認ステップを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ビデオ通話ステップに入る前に、あらかじめ本人確認情報を銀行端末で取得することで、本人確認情報を得るまでの冗長な時間を無くすことができるとともに、例えば顧客に応じた適切な対応方法や対応者を選択できるのでビデオ通話をスムーズに行える。また、本発明によれば、ビデオ通話ステップの後に、ビデオ通話ステップで確定した申込内容を顧客端末に提供し、顧客端末から申込内容に対する取引認証を得ることで、信頼性の高い申込手続きを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施例による銀行手続支援方法を示すフローチャート
【
図2】顧客端末Aでのメニュー画面と手続待ちの人数の表示画面
【
図4】写真付き本人確認書類として運転免許証の撮影を促す画面
【
図5】写真付き本人確認書類として運転免許証の撮影を促す画面
【
図6】写真付き本人確認書類として運転免許証の撮影を促す画面
【
図7】顧客が既に保有しているキャッシュカードの撮影を促す画面
【
図8】顧客が既に保有しているキャッシュカードの撮影を促す画面
【
図16】顧客が「ビデオ通話開始」を指示するまでの銀行端末での画面
【
図20】顧客端末Aにおける申込内容項目を示す画面
【
図21】顧客端末Aにおける申込内容項目を示す画面
【
図22】顧客端末Aにおける申込内容項目を示す画面
【
図23】顧客端末Aにおける確認指示画面とビデオ終了画面
【
図24】顧客端末Aにおけるビデオ通話後の説明を示す画面
【
図25】顧客端末Aにおける受付内容確認を促す画面
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の第1の実施の形態による銀行手続支援方法は、サーバは、顧客端末から入力される手続名及び本人確認情報を取得する受付ステップと、受付ステップで取得した手続名及び本人確認情報を、銀行端末に提供する受付確認ステップと、銀行端末から入力される通話可能指示によって顧客端末に通話可能状態を通知する通話開始通知ステップと、顧客端末から入力される通話開始指示によって顧客端末と銀行端末とを接続するビデオ通話ステップと、ビデオ通話ステップで確定した申込内容を銀行端末から取得して顧客端末に提供する申込内容提供ステップと、申込内容に対する取引認証を顧客端末から取得して銀行端末に提供する申込認証ステップとを有するものである。
本実施の形態によれば、ビデオ通話ステップに入る前に、あらかじめ本人確認情報を銀行端末で取得することで、本人確認情報を得るまでの冗長な時間を無くすことができるとともに、例えば顧客に応じた適切な対応方法や対応者を選択できるのでビデオ通話をスムーズに行える。また、本実施の形態によれば、ビデオ通話ステップの後に、ビデオ通話ステップで確定した申込内容を顧客端末に提供し、顧客端末から申込内容に対する取引認証を得ることで、信頼性の高い申込手続きを行うことができる。
【0010】
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による銀行手続支援方法において、ビデオ通話ステップでは、銀行端末からの操作によって申込内容項目が顧客端末に提供され、顧客端末では択一的な選択指示による入力が行われることで申込内容が確定されるものである。
本実施の形態によれば、申込内容項目については、銀行端末からの操作によって顧客端末に提供し、顧客端末では択一的な選択指示の入力とすることで、顧客負担が低減される上に、通話時間が冗長になることがなく、信頼性の高い申込手続を実現できる。
【0011】
本発明の第3の実施の形態は、第1又は第2の実施の形態による銀行手続支援方法において、本人確認情報を、写真付き本人確認書類の撮影情報としたものである。
本実施の形態によれば、その後に行われるビデオ通話における本人確認を行いやすく、手続の信頼性を高めることができる。
【0012】
本発明の第4の実施の形態は、第1から第3のいずれかの実施の形態による銀行手続支援方法において、本人確認情報を、顧客が既に保有しているキャッシュカード又は通帳の撮影情報としたものである。
本実施の形態によれば、キャッシュカード又は通帳によってあらかじめ登録している顧客情報を用いることができる。
【0013】
本発明の第5の実施の形態は、第1から第4のいずれかの実施の形態による銀行手続支援方法において、サーバは、受付ステップに先立って、顧客端末から入力される手続名を取得し、手続名で特定される手続待ちの人数を顧客端末に対して提供する受付前手続待状況連絡ステップを有するものである。
本実施の形態によれば、顧客は本人確認書類の撮影などの手続に入る前に、手続待ちの人数を把握できることで、申込手続きを開始するか否かを判断でき、銀行では、混雑を事前に避けることができる。
【0014】
本発明の第6の実施の形態は、第1から第4のいずれかの実施の形態による銀行手続支援方法において、サーバは、受付ステップの後に、手続名で特定される手続待ちの人数を顧客端末に対して提供する手続待状況連絡ステップを有するものである。
本実施の形態によれば、ビデオ通話が開始するまでの時間予測を行うことができ、ビデオ通話までに待ち時間が必要な場合のストレスを低減できる。
【0015】
本発明の第7の実施の形態は、第1から第6のいずれかの実施の形態による銀行手続支援方法において、サーバは、受付ステップにおける情報取得時刻が受付時間内であるかを判断する受付時刻判断ステップを有し、受付時刻判断ステップでは、受付時間外であると判断すると、受付確認ステップを行わず、顧客端末に対して受付時間外であることを通知するものである。
本実施の形態によれば、受付確認ステップに入る前に、ビデオ通話による手続きができないことを判断することで、受付確認ステップにおける業務の発生を無くすことができる。
【0016】
本発明の第8の実施の形態は、第1から第7のいずれかの実施の形態による銀行手続支援方法において、サーバは、受付確認ステップの後に、銀行端末からの指示によって顧客に対して既に保有する顧客情報を銀行端末に提供する顧客情報確認ステップを有するものである。
本実施の形態によれば、ビデオ通話に入る前に、顧客情報を確認することができるので、顧客に応じた適切な対応方法や対応者を選択できるのでビデオ通話をスムーズに行える。
【実施例0017】
以下本発明の一実施例による銀行手続支援方法について説明する。
図1は本実施例による銀行手続支援方法を示すフローチャートであり、
図2から
図29は、それぞれの手続きにおける画面イメージを示している。
顧客が操作する顧客端末Aと、サーバBと、行員が操作する銀行端末Cとはインターネットなどの通信回線によって接続される。サーバBと銀行端末Cとは専用回線で接続されるが、インターネットなどの公衆回線を利用してもよい。
顧客は、あらかじめ本実施例による銀行手続支援方法を行うためのアプリケーションソフトウェアを顧客端末Aにダウンロードしておく。
【0018】
顧客は、顧客端末Aを操作し、アプリケーションソフトウェアを起動し(S1)、手続メニューから、手続を希望する手続名を選択する(S2)。
図2は、顧客端末Aでのメニュー画面と手続待ちの人数の表示画面を示している。
図2(a)に示すように、顧客端末Aでは、例えば、手続メニューには、普通預金口座開設、氏名・住所・電話番号変更、キャッシュカードの発行・再発行、及びキャッシュカードの紛失・盗難が表示される。
普通預金口座開設、氏名・住所・電話番号変更、キャッシュカードの発行・再発行、及びキャッシュカードの紛失・盗難が手続名である。
【0019】
S2において、顧客によって手続名が選択されると、選択された手続名に関するデータがサーバBに送信され、サーバBでは、選択された手続について手続待ちの人数を算出し(S3)、算出された手続待ちの人数を顧客端末Aに送信する。
図2(b)に示すように、顧客端末Aでは、選択した手続名の手続待ちの人数が表示される(S4)。
S3における手続待ちの人数の算出では、S7における受付が完了した後で、S15における通話可能状態からS26におけるビデオ通話終了までのいずれかまでの件数を算出する。
顧客は、表示された手続待ちの人数を見て手続きを行うか否かを判断することができる。
図2(b)において「順番を待つ」を指示した場合には手続きを続行し、「お手続を中止」を指示した場合には手続を行わない。
このように、サーバBは、S7における受付ステップに先立って、顧客端末Aから入力される手続名を取得し、手続名で特定される手続待ちの人数を顧客端末Aに対して提供する受付前手続待状況連絡ステップ(S4)を有することで、顧客は本人確認書類の撮影などの手続(S6)に入る前に、手続待ちの人数を把握でき、申込手続きを開始するか否かを判断でき、銀行では、混雑を事前に避けることができる。
【0020】
図2(b)では、
図2(a)の手続メニューにおいて、「普通預金口座開設」を選択した場合であり、
図2(b)において「順番を待つ」を指示した場合に
図3の画面に遷移する。
図3は、顧客情報入力画面を示している。
S5では、顧客情報として、例えば
図3(a)に示す「カナ氏名」と、
図3(b)に示す「携帯電話番号」との入力を行う。
【0021】
S6では、本人確認書類として、写真付き本人確認書類の撮影情報と、顧客が既に保有しているキャッシュカード又は通帳の撮影情報との撮影を行う。
図4から
図6は、写真付き本人確認書類として運転免許証の撮影を促す画面である。
図4(a)は撮影対象や操作の説明画面であり、
図4(b)は運転免許証のおもて面撮影を促す画面である。
図5(a)は撮影された運転免許証のおもて面を表示するとともに撮影状態の確認を求める画面であり、
図5(b)は運転免許証のうら面撮影を促す画面である。
図6(a)は撮影された運転免許証のうら面を表示するとともに撮影状態の確認を求める画面であり、
図6(b)は撮影完了を示す画面である。
【0022】
図7及び
図8は、顧客が既に保有しているキャッシュカードの撮影を促す画面である。
図7(a)はキャッシュカードの有無を確認する選択画面であり、
図7(a)で「キャッシュカードを持っている」を指示した場合には、
図7(b)に示すように撮影を促す画面に遷移する。
なお、
図7(a)で「キャッシュカードを持っていない」を指示した場合には、キャッシュカードに代えて通帳の撮影を促す画面に遷移する(図示せず)。
図8(a)はキャッシュカードの撮影を促す画面であり、
図8(b)は撮影されたキャッシュカードを表示するとともに撮影状態の確認を求める画面である。
図8(b)に示す画面において、「OK」を指示することで、S2で選択された手続名、S5において入力された顧客情報、及びS6において撮影された本人確認書類が顧客端末AからサーバBに送信される。
本人確認情報を、写真付き本人確認書類の撮影情報とすることで、その後に行われるビデオ通話における本人確認を行いやすく、手続の信頼性を高めることができる。
また、本人確認情報を、顧客が既に保有しているキャッシュカード又は通帳の撮影情報とすることで、キャッシュカード又は通帳によってあらかじめ登録している顧客情報を用いることができる。
【0023】
S6における送信によって、サーバBは顧客端末Aから手続名、顧客情報、及び本人確認情報を取得する(S7)。
サーバBは、受付ステップ(S7)における情報取得時刻が受付時間内であるかを判断する受付時刻判断ステップ(S8)を有しており、S8における受付時刻判断ステップでは、受付時間外であると判断すると(S8でNo)、受付確認ステップ(S10)を行わず、顧客端末Aに対して受付時間外であることを通知する。
顧客端末Aでは、受付時間外である通知が表示される(S9)。
図9は、受付時間外であることを表示する画面である。
このように、受付確認ステップ(S10)に入る前に、ビデオ通話による手続きができないことを判断することで、受付確認ステップ(S10)における業務の発生を無くすことができる。
【0024】
サーバBは、S8における受付時刻判断ステップで、受付時間内であると判断すると(S8でYes)、受付確認ステップ(S10)を行うとともに、顧客端末Aに対して受付完了したことを通知する。
図10は、受付完了であることを表示する画面であり、
図10(a)に示す受付完了通知の画面において、「OK」を指示することで、
図10(b)に示すように、手続きの待ち状況として手続待ちの人数が表示される(S11)。
このように、サーバBは、受付ステップ(S7)の後に、手続名で特定される手続待ちの人数を顧客端末Aに対して提供する手続待状況連絡ステップ(S11)を有することで、ビデオ通話が開始するまでの時間予測を行うことができ、ビデオ通話までに待ち時間が必要な場合のストレスを低減できる。また、
図10(b)に示すように、この段階で手続の中止を選択することができる。
【0025】
サーバBは、受付ステップ(S7)で取得した手続名及び本人確認情報を、銀行端末Cに提供する(S10)。
S10による受付確認ステップによって、銀行端末Cでは、手続名、顧客情報、及び本人確認情報が受付案件として表示される。
図11、
図12は受付案件を表示する画面である。
図11では、受付案件について、顧客情報及び本人確認書類としての運転免許証とを表示している。
図11に示す画面において、行員が「担当開始」を指示することで、指示した行員が受付確認を担当する。
図12に示すように、行員が担当を開始した後には「顧客確認」を指示することで(S12)、あらかじめ登録している顧客情報を表示することができる(S13)。
図13は、顧客情報表示画面である。
図13に示すように、受付情報とともに、あらかじめ登録されている顧客情報が表示され、受付情報と登録情報とを比較して顧客情報を確認することができる。
なお、
図13に示す「AML検索」を指示することで、不正取引の有無などについての検索を行うことができる。
行員は、顧客情報の確認の結果、担当を解除することができ、顧客に応じた適切な対応方法や対応者を選択できる。
このように、サーバBは、受付確認ステップ(S10)の後に、銀行端末Cからの指示によって顧客に対して既に保有する顧客情報を銀行端末Cに提供する顧客情報確認ステップ(S13)を有することで、ビデオ通話に入る前に、顧客情報を確認することができ、顧客に応じた適切な対応方法や対応者を選択できるのでビデオ通話をスムーズに行える。
【0026】
行員は、顧客情報の確認の結果、担当を継続する場合には、銀行端末CからサーバBに通話可能指示を送信する(S14)。
図14は、顧客情報確認後の画面である。
図14に示す「通話可能指示」を指示することで銀行端末CからサーバBに通話可能指示が送信される。
【0027】
サーバBは、銀行端末Cから送信される通話可能指示によって顧客端末Aに通話可能状態を通知する(S15)。S15による通話開始通知ステップによって、顧客端末Aでは通話可能表示がされる(S16)。
図15は、顧客端末における通話可能表示を示す画面である。
図15に示すように、顧客端末Aで通話可能を示す「ビデオ通話開始」が表示され、顧客が「ビデオ通話開始」を指示することで(S17)、ビデオ通話接続が行われ(S18)、ビデオ通話が開始される(S19)。
図16は、顧客が「ビデオ通話開始」を指示するまでの銀行端末での画面である。
図16に示すように、顧客が「ビデオ通話開始」を指示するまではビデオ通話接続はされずに待機状態となる。
このように、銀行端末Cからの指示によってビデオ通話接続を行わず、顧客端末Aからの指示によってビデオ通話接続を行うことで、顧客の安心感を確保することができる。
【0028】
図17から
図19は、ビデオ通話状態での画面であり、
図17(a)、
図18(a)、及び
図19(a)は顧客端末Aでの画面、
図17(b)、
図18(b)、及び
図19(b)は銀行端末Cでの画面を示している。
図17から
図19に示すように、ビデオ通話接続がなされた状態では、相互に映像を用いたビデオ通話を行うことができる。
なお、
図17(b)に示す「録画」アイコンを指示することでビデオ通話を録画することができる。
また、
図18(b)に示す「写真」アイコンを指示することで写真撮影をすることができる。
また、
図19(b)に示す「画面共有」アイコンを指示することで、表示される画面を共有することができる(S20)。
ビデオ通話ステップ(S18)では、相互に映像を用いたビデオ通話を行うことで本人確認を行い、その後に画面共有によって申込内容項目の入力が行われる(S21)。
【0029】
銀行端末CによってS21による代行入力が行われ、入力された申込内容項目を銀行端末Cから送信する(S22)ことで、顧客端末Aでは、申込内容項目が表示され(S24)、顧客端末Aでは表示された申込内容項目について選択指示を行う(S23)。
図20から
図22は、顧客端末Aにおける申込内容項目を示す画面である。
このように、銀行端末Cからの操作によって申込内容項目が顧客端末Aに提供され、顧客端末Aでは択一的な選択指示による入力が行われることで申込内容が確定される。
【0030】
全ての申込内容項目について顧客端末Aから選択指示が行われた後に、顧客端末Aから確認指示が送信されることで(S25)ビデオ通話は終了する(S26)。
図23は、顧客端末Aにおける確認指示画面とビデオ終了画面である。
図23(a)に示す「受付内容を確定する」を指示することで、顧客端末Aから確認指示が送信され、ビデオ通話が終了すると
図23(b)に示すように、手続完了通知が表示される。
【0031】
ビデオ通話が終了すると、銀行端末Cから、確定した申込内容をサーバBにアップロードする(S27)。
サーバBに申込内容がアップロードされると(S28)、サーバBは顧客端末Aに対して通知を行い、顧客端末Aからの操作によってアップロードされた申込内容を顧客端末Aで表示させることができ(S29)、顧客端末Aから取引認証をサーバBに送信する(S30)。
このように、S29における申込内容提供ステップでは、ビデオ通話ステップ(S19)で確定した申込内容を銀行端末Cから取得して顧客端末Aに提供する。
【0032】
サーバBは、顧客端末Aからの取引認証を受信すると(S31)、銀行端末Cに取引認証を表示する(S32)。
このように、S32における申込認証ステップでは、申込内容に対する取引認証を顧客端末Aから取得して銀行端末Cに提供する。
銀行端末Cでは行員が認証を行うことで(S33)、サーバBでは申込完了を行う(S34)。
図24は顧客端末Aにおけるビデオ通話後の説明を示す画面、
図25は顧客端末Aにおける受付内容確認を促す画面、
図26は顧客端末Aにおける受付内容確認画面、
図27は顧客端末Aにおける暗証番号の設定画面、
図28は顧客端末Aにおける署名登録画面、
図29は顧客端末Aにおける手続完了画面である。
図25(b)に示す「受付内容確認」を指示することで、
図26に示す受付内容が表示される。
図26に示す画面にて内容を確認した後に「お手続きに進む」を指示すると、
図27に示す暗証番号の設定と、
図28(b)に示す署名登録を行うことで、
図29に示すように顧客の手続は完了する。
【0033】
以上のように本実施例によれば、ビデオ通話ステップに入る前に、あらかじめ本人確認情報を銀行端末Cで取得することで、本人確認情報を得るまでの冗長な時間を無くすことができるとともに、例えば顧客に応じた適切な対応方法や対応者を選択できるのでビデオ通話をスムーズに行える。また、本実施の形態によれば、ビデオ通話ステップの後に、ビデオ通話ステップで確定した申込内容を顧客端末Aに提供し、顧客端末Aから申込内容に対する取引認証を得ることで、信頼性の高い申込手続きを行うことができる。
また、本実施例によれば、申込内容項目については、銀行端末Cからの操作によって顧客端末Aに提供し、顧客端末Aでは択一的な選択指示の入力とすることで、顧客負担が低減される上に、通話時間が冗長になることがなく、信頼性の高い申込手続を実現できる。
なお、本実施例では、普通預金口座開設の手続を用いて説明したが、基本的な手続方法はその他の手続においても同様である。
特許文献1では、情報提供サーバから提供される情報を表示する共用画面のほかに、端末の操作者、すなわち顧客およびオペレータの相互の映像を表示することで相談窓口サービスを提供できるシステムを提案し、単なる相談業務を行えるだけでなく、口座開設の業務も行えることが開示されている。
特許文献2では、顧客が撮影した写真付証明書を基に本人確認を行うことができる本人確認システムを提案している。
本発明は、本人確認情報を得るまでの冗長な時間を無くすことができるとともに、信頼性の高い申込手続きを行うことができる銀行手続支援方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、ビデオ通話ステップに入る前に、あらかじめ本人確認情報を銀行端末で取得することで、本人確認情報を得るまでの冗長な時間を無くすことができるとともに、例えば顧客に応じた適切な対応方法や対応者を選択できるのでビデオ通話をスムーズに行える。また、本発明によれば、ビデオ通話ステップの後に、ビデオ通話ステップで確定した申込内容を顧客端末に提供し、顧客端末から申込内容に対する取引認証を得ることで、信頼性の高い申込手続きを行うことができる。
以上のように本実施例によれば、ビデオ通話ステップに入る前に、あらかじめ本人確認情報を銀行端末Cで取得することで、本人確認情報を得るまでの冗長な時間を無くすことができるとともに、例えば顧客に応じた適切な対応方法や対応者を選択できるのでビデオ通話をスムーズに行える。また、本実施の形態によれば、ビデオ通話ステップの後に、ビデオ通話ステップで確定した申込内容を顧客端末Aに提供し、顧客端末Aから申込内容に対する取引認証を得ることで、信頼性の高い申込手続きを行うことができる。
また、本実施例によれば、申込内容項目については、銀行端末Cからの操作によって顧客端末Aに提供し、顧客端末Aでは択一的な選択指示の入力とすることで、顧客負担が低減される上に、通話時間が冗長になることがなく、信頼性の高い申込手続を実現できる。
なお、本実施例では、普通預金口座開設の手続を用いて説明したが、基本的な手続方法はその他の手続においても同様である。