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特開2022-179208作業計画支援装置および作業計画支援方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022179208
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】作業計画支援装置および作業計画支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20120101AFI20221125BHJP
   G06Q 50/08 20120101ALI20221125BHJP
【FI】
G06Q10/06
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021086524
(22)【出願日】2021-05-21
(71)【出願人】
【識別番号】000246273
【氏名又は名称】コベルコ建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡田 哲
(72)【発明者】
【氏名】三谷 友鷹
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼松 伸広
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA09
5L049CC07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】クレーンによる作業計画のユーザによる決定の容易化を図る作業計画支援装置及び支援方法を提供する。
【解決手段】作業計画支援装置の一種である作業計画支援サーバ10において、第1計画支援処理要素11は、端末装置20から指定された、建造物の空間占有態様及び複数の運搬候補箇所の配置態様を定める第1因子に基づき、建造物の空間占有態様及び複数の運搬候補箇所の配置態様を表わす1次作業状況画像を生成し、端末装置20に出力させる。第2計画支援処理要素12は、端末装置20から指定された、クレーンの配置態様及び諸元を定める第2因子に基づき、クレーン及び資材と建造物との干渉を回避しながら、クレーンにより資材を運搬可能な運搬候補箇所を第1運搬箇所として認識し、1次作業状況画像に第1運搬箇所とその他の運搬候補箇所である第2運搬箇所とが識別可能な形態で表現された2次作業状況画像を生成し、端末装置20に出力させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力インターフェースを通じて指定された、建造物の空間占有態様および複数の運搬候補箇所の配置態様を定める第1因子に基づき、前記建造物の空間占有態様および前記複数の運搬候補箇所の配置態様を表わす1次作業状況画像を生成しかつ出力インターフェースに出力させる第1計画支援処理要素と、
前記第1因子に加えて、前記入力インターフェースを通じて指定された、クレーンの配置態様および諸元を定める第2因子に基づき、前記クレーンおよび前記資材のそれぞれと前記建造物との干渉を回避しながら、前記クレーンにより前記資材を運搬可能な運搬候補箇所を第1運搬箇所として認識し、前記1次作業状況画像において前記第1運搬箇所とその他の運搬候補箇所である第2運搬箇所とが識別可能な形態で表現されている2次作業状況画像を生成しかつ前記出力インターフェースに出力させる第2計画支援処理要素と、
を備えている作業計画支援装置。
【請求項2】
請求項1に記載の作業計画支援装置において、
前記第2計画支援処理要素が、前記第1因子と、前記第2因子と、前記クレーンによる前記資材の運搬状況に対して影響を及ぼす外的因子に基づき、前記第1運搬箇所を認識する
作業計画支援装置。
【請求項3】
請求項2に記載の作業計画支援装置において、
前記第2計画支援処理要素が、前記外的因子の時系列に基づき、前記第1運搬箇所の時系列を認識し、前記1次作業状況画像において前記第1運搬箇所と前記第2運搬箇所とが識別可能な形態で時系列的に表現されている2次作業状況画像を生成しかつ前記出力インターフェースに出力させる
作業計画支援装置。
【請求項4】
請求項1~3のうちいずれか1項に記載の作業計画支援装置において、
前記第2計画支援処理要素が、前記第2因子の時系列に基づき、前記第1運搬箇所の時系列を認識し、前記1次作業状況画像において前記第1運搬箇所と前記第2運搬箇所とが識別可能な形態で時系列的に表現されている2次作業状況画像を生成しかつ前記出力インターフェースに出力させる
作業計画支援装置。
【請求項5】
請求項1~4のうちいずれか1項に記載の作業計画支援装置において、
前記第1計画支援処理要素が、前記第1因子の時系列に基づき、前記建造物の空間占有態様および前記複数の運搬候補箇所の配置態様のそれぞれの時系列を表わす前記1次作業状況画像を生成しかつ出力インターフェースに出力させ、
前記第2計画支援処理要素が、前記第1因子の時系列に基づき、前記第1運搬箇所の時系列を認識し、前記1次作業状況画像において前記第1運搬箇所と前記第2運搬箇所とが識別可能な形態で時系列的に表現されている前記2次作業状況画像を生成しかつ前記出力インターフェースに出力させる
作業計画支援装置。
【請求項6】
請求項1~5のうちいずれか1項に記載の作業計画支援装置において、
前記第2計画支援処理要素が、前記第2因子に基づき、前記第1運搬箇所のそれぞれにつき、前記クレーンにより運搬可能な資材の属性を表わす資材属性情報を当該属性の相違に応じて識別可能な形態で前記出力インターフェースに出力させる
作業計画支援装置。
【請求項7】
請求項1~6のうちいずれか1項に記載の作業計画支援装置において、
前記第2計画支援処理要素が、前記資材の属性をさらに定める前記第1因子に基づき、前記入力インターフェースを通じた前記第2因子の指定態様を部分的に制限する
作業計画支援装置。
【請求項8】
第1計画支援処理および第2計画支援処理を含む作業計画支援方法であって、
前記第1計画支援処理が、
入力インターフェースを通じて指定された、建造物の空間占有態様および複数の運搬候補箇所の配置態様を定める第1因子に基づき、前記建造物の空間占有態様および前記複数の運搬候補箇所の配置態様を表わす1次作業状況画像を生成しかつ出力インターフェースに出力させる工程を含み、
前記第2計画支援処理が、
前記第1因子に加えて、前記入力インターフェースを通じて指定された、クレーンの配置態様および諸元を定める第2因子に基づき、前記クレーンおよび前記資材のそれぞれと前記建造物との干渉を回避しながら、前記クレーンにより前記資材を運搬可能な運搬候補箇所を第1運搬箇所として認識する工程と、
前記1次作業状況画像において前記第1運搬箇所とその他の運搬候補箇所である第2運搬箇所とが識別可能な形態で表現されている2次作業状況画像を生成しかつ前記出力インターフェースに出力させる工程と、を含んでいる
作業計画支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレーンによる吊荷の搬送作業を伴う作業計画を支援するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
プラント建設向け作業シミュレーションシステムにおいて、建設作業全体の効率化を実現させるため、利用者による指示入力に対して評価分析内容を反映させ相互に関連のある設定値入力手段の間で指示入力内容が入力範囲内に収まるよう調整する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-169777号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ユーザの知識および/または経験の相違によっては、どの性能のクレーンを建造物の周囲においてどこに配置すればよいかということも含めて作業計画を決定することが容易ではない場合がある。
【0005】
そこで、本発明は、ユーザの知識・経験の多少による影響を軽減し、クレーンによる作業計画の当該ユーザによる決定の容易化を図ることができるシステム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の作業計画支援装置は、
入力インターフェースを通じて指定された第1因子に基づき、建造物の空間占有態様および複数の運搬候補箇所の配置態様を認識し、前記建造物の空間占有態様および前記複数の運搬候補箇所の配置態様を表わす1次作業状況画像を生成しかつ出力インターフェースに出力させる第1計画支援処理要素と、
前記入力インターフェースを通じて指定された第2因子に基づき、クレーンの配置態様に応じた当該クレーンおよび資材の占有可能領域を認識し、前記建造物の空間占有態様および前記複数の運搬候補箇所の配置態様ならびに前記クレーンおよび当該資材の占有可能領域に基づき、前記クレーンおよび前記資材のそれぞれと前記建造物との干渉を回避しながら、前記クレーンにより前記資材を運搬可能な運搬候補箇所を第1運搬箇所として認識し、前記1次作業状況画像において前記第1運搬箇所とその他の運搬候補箇所である第2運搬箇所とが識別可能な形態で表現されている2次作業状況画像を生成しかつ前記出力インターフェースに出力させる第2計画支援処理要素と、
を備えている。
【0007】
当該構成の作業計画支援装置によれば、出力インターフェースに出力される1次作業状況画像に接したユーザに、入力インターフェースを通じて指定された第1因子に基づいて定まる建造物の空間占有態様および複数の運搬候補箇所の配置態様を把握させることができる。これにより、建造物の空間占有態様および複数の運搬候補箇所の配置態様に鑑みて、クレーンをどこに配置させるべきかについてユーザに見当を付けさせることができる。
【0008】
さらに、出力インターフェースに出力される2次作業状況画像に接したユーザに、入力インターフェースを通じて指定された第2因子に基づいてクレーンの配置態様および諸元が指定されたクレーンおよび資材と建造物との干渉を回避しながら、当該クレーンにより当該資材を運搬可能な第1運搬箇所P1の配置態様を把握させることができる第1運搬箇所は、資材の運搬終了箇所であってもよく運搬開始箇所であってもよい。これにより、第1運搬箇所の配置態様に鑑みて、クレーンの配置態様および諸元を定める第2因子、ひいては当該第2因子により定義されるクレーンの仕様選択を含む作業計画の適否を当該ユーザに確認させることができる。このため、ユーザの知識・経験の多少による影響を軽減し、当該ユーザによるクレーンの作業計画の決定の容易化を図ることができる。
【0009】
前記構成の作業計画支援装置において、
前記第2計画支援処理要素が、前記第1因子と、前記第2因子と、前記クレーンによる前記資材の運搬状況に対して影響を及ぼす外的因子に基づき、前記第1運搬箇所を認識することが好ましい。
【0010】
当該構成の作業計画支援によれば、出力インターフェースに出力される2次作業状況画像に接したユーザに、クレーンによる資材の運搬状況に影響する外的因子が勘案された形で、当該クレーンおよび当該資材と建造物との干渉を回避しながら、当該クレーンにより当該資材を運搬可能な第1運搬箇所の配置態様を把握させることができる。これにより、第1運搬箇所の配置態様に鑑みて、外的因子の影響が勘案された第2因子により定義される作業計画の適否を当該ユーザに確認させることができる。このため、ユーザの知識・経験の多少による影響を軽減し、当該ユーザによるクレーンの作業計画の決定の容易化を図ることができる。
【0011】
前記構成の作業計画支援装置において、
前記第2計画支援処理要素が、前記外的因子の時系列に基づき、前記第1運搬箇所の時系列を認識し、前記1次作業状況画像において前記第1運搬箇所と前記第2運搬箇所とが識別可能な形態で時系列的に表現されている2次作業状況画像を生成しかつ前記出力インターフェースに出力させることが好ましい。
【0012】
当該構成の作業計画支援によれば、出力インターフェースに出力される2次作業状況画像に接したユーザに、外的因子が時系列的に変化する状況でクレーンおよび資材と建造物との干渉を回避しながら、当該クレーンにより当該資材を運搬可能な第1運搬箇所の配置態様の時系列を把握させることができる。これにより、第1運搬箇所の配置態様の時系列的変化態様に鑑みて、外的因子の影響が勘案された第2因子により定義される作業計画の適否を当該ユーザに確認させることができる。このため、ユーザの知識・経験の多少による影響を軽減し、当該ユーザによるクレーンの作業計画の決定の容易化を図ることができる。
【0013】
前記構成の作業計画支援装置において、
前記第2計画支援処理要素が、前記第2因子の時系列に基づき、前記第1運搬箇所の時系列を認識し、前記1次作業状況画像において前記第1運搬箇所と前記第2運搬箇所とが識別可能な形態で時系列的に表現されている2次作業状況画像を生成しかつ前記出力インターフェースに出力させることが好ましい。
【0014】
当該構成の作業計画支援装置によれば、出力インターフェースに出力される2次作業状況画像に接したユーザに、クレーンの配置態様が時系列的に変化する状況のクレーンおよび資材と建造物との干渉を回避しながら、当該クレーンにより当該資材を運搬可能な第1運搬箇所の配置態様の時系列を把握させることができる。これにより、第1運搬箇所の配置態様の時系列的変化態様に鑑みて、第2因子により定められるクレーンの配置態様および/または諸元の時系列、ひいては当該第2因子により定義される作業計画の適否を当該ユーザに確認させることができる。このため、ユーザの知識・経験の多少による影響を軽減し、当該ユーザによるクレーンの作業計画の決定の容易化を図ることができる。
【0015】
前記構成の作業計画支援装置において、
前記第1計画支援処理要素が、前記第1因子の時系列に基づき、前記建造物の空間占有態様および前記複数の運搬候補箇所の配置態様のそれぞれの時系列を表わす前記1次作業状況画像を生成しかつ出力インターフェースに出力させ、
前記第2計画支援処理要素が、前記第1因子の時系列に基づき、前記第1運搬箇所の時系列を認識し、前記1次作業状況画像において前記第1運搬箇所と前記第2運搬箇所とが識別可能な形態で時系列的に表現されている前記2次作業状況画像を生成しかつ前記出力インターフェースに出力させることが好ましい。
【0016】
当該構成の作業計画支援装置によれば、出力インターフェースに出力される1次作業状況画像に接したユーザに、建造物の空間占有態様および運搬候補箇所の配置態様の時系列的な変化態様を把握させることができる。さらに、出力インターフェースに出力される2次作業状況画像に接したユーザに、クレーンおよび資材と空間占有態様が時系列的に変化する建造物との干渉を回避しながら、当該クレーンにより当該資材を運搬可能な第1運搬箇所の配置態様の時系列を把握させることができる。このため、ユーザの知識・経験の多少による影響を軽減し、当該ユーザによるクレーンの作業計画の決定の容易化を図ることができる。
【0017】
前記構成の作業計画支援装置において、
前記第2計画支援処理要素が、前記第2因子に基づき、前記第1運搬箇所のそれぞれにつき、前記クレーンにより運搬可能な資材の属性を表わす資材属性情報を当該属性の相違に応じて識別可能な形態で前記出力インターフェースに出力させることが好ましい。
【0018】
当該構成の作業計画支援装置によれば、出力インターフェースに出力される資材属性情報に接したユーザに、第1運搬箇所のそれぞれについて運搬可能な資材の属性を把握させることができる。これにより、第1運搬箇所の配置態様に鑑みて、クレーンの配置態様および諸元を定める第2因子、ひいては当該第2因子により定義される作業計画の適否を当該ユーザに確認させることができる。このため、ユーザの知識・経験の多少による影響を軽減し、当該ユーザによるクレーンの作業計画の決定の容易化を図ることができる。
【0019】
前記構成の作業計画支援装置において、
前記第2計画支援処理要素が、前記資材の属性をさらに定める前記第1因子に基づき、前記入力インターフェースを通じた前記第2因子の指定態様を部分的に制限することが好ましい。
【0020】
当該構成の作業計画支援装置によれば、運搬対象である資材の属性に鑑みて、入力インターフェースを通じて指定可能な第2因子、ひいては当該第2因子に応じて定まるクレーンの配置態様および/または諸元が制限されることにより、当該クレーンの性能を超える無理な作業計画支援情報が生成される事態が回避される。このため、ユーザの知識・経験の多少による影響を軽減し、当該ユーザによるクレーンの作業計画の決定の容易化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施形態としての作業計画支援装置の構成説明図。
図2】作業計画支援装置の機能を表わすフローチャート。
図3】1次作業状況画像(斜視画像)に関する説明図。
図4】1次作業状況画像(鳥瞰画像)に関する説明図。
図5】2次作業状況画像(斜視画像)に関する説明図。
図6】2次作業状況画像(鳥瞰画像)に関する説明図。
図7】資材属性情報の出力態様に関する説明図。
図8】第2因子の指定制限態様に関する説明図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(構成)
図1に示されている本発明の一実施形態としての作業計画支援装置は、端末装置2およびデータベース102のそれぞれとネットワークを介して相互通信可能な作業計画支援サーバ10により構成されている。作業計画支援サーバ10は、第1計画支援処理要素11と、第2計画支援処理要素12と、を備えている。第1計画支援処理要素11および第2計画支援処理要素12のそれぞれは、演算処理装置(CPU、プロセッサコアなど)および記憶装置(ROM、RAMなどのメモリ)により構成されている。演算処理装置が、記憶装置から必要なデータおよび/またはプログラム(ソフトウェア)を読み取り、当該データに対して当該プログラムにしたがった後述するような演算処理を実行するように設計されている。
【0023】
データベースサーバ102は、仮想空間における建造物およびクレーンの空間配置態様を表わすデータなど、情報端末20を作業計画に必要なデータを記憶保持するデータベースを構成する。データベースサーバ102は、作業計画支援サーバ10の構成要素であってもよい。
【0024】
図1に示されている端末装置20は、スマホ、タブレット端末、パーソナルコンピュータおよびビーコンなどにより構成されている。図1に示されているように、端末装置20は、端末入力インターフェース21および端末出力インターフェース22を備えている。端末入力インターフェース21は、タッチパネルを構成する静電容量型のタッチボタンなどにより構成されている。端末出力インターフェース22は、タッチパネルを構成する画像表示装置のほか、音響出力装置、さらには、無線通信機器により構成されている。当該無線通信機器により、指定信号が端末装置20の外部に送信される。端末制御装置20は、演算処理装置(CPU、プロセッサコアなど)および記憶装置(ROM、RAMなどのメモリ)により構成されている。
【0025】
(機能)
前記構成の遠隔操作支援システムおよび撮像機能制御システムの機能について図2に示されているフローチャートを用いて説明する。当該フローチャートにおいて「C●」というブロックは、記載の簡略のために用いられ、データの送信および/または受信を意味し、当該データの送信および/または受信を条件として分岐方向の処理が実行される条件分岐を意味している。
【0026】
情報端末20において、端末入力インターフェース21を通じて指定された第1因子が端末制御装置24により認識され、作業計画支援サーバ10に対して送信される(図2/STEP212)。「第1因子」は、異なる複数の作業状況モデルのうち一の作業状況モデルである指定作業状況モデルを特定するための因子である。作業状況モデルは、仮想空間における建造物の空間占有態様および運搬候補箇所の配置態様により定義されている。作業状況モデルは、建造物の周囲においてクレーンが配置される可能性がある箇所の地形により定義されていてもよい。作業状況モデルは、現場を行きかう車両および/または作業員の空間占有態様により定義されていてもよい。この際、情報端末20を識別するための端末識別子も作業計画支援サーバ10に対して送信される。
【0027】
作業計画支援サーバ10において第1因子が受信された場合(図2/C21)、第1計画支援処理要素11により、当該第1因子に応じた指定作業状況モデル、ひいては当該指定作業状況モデルを定義する仮想空間における建造物の空間占有態様および複数の運搬候補箇所の配置態様が認識される(図2/STEP212)。
【0028】
作業状況モデルによれば、例えば、図3および図4に示されている3次元直交座標系により座標値(X,Y,Z)が定義されている仮想空間において、略直方体の建造物Qの空間占有態様が、3次元領域{X,Y,Z|X1≦X≦X2、f1(X)≦Y≦f2(Y)、g1(X,Y)≦Z≦g2(X,Y)}により定義されている。f1およびf2は、建造物QのY方向の広がり態様を定義するための主変数Xの関数(例えば、線形関数)である。g1およびg2は、建造物QのZ方向の広がり態様を定義するための主変数XおよびYの関数である。また、図3および図4に示されているように、仮想空間における複数の運搬候補箇所Pが、建造物Qの上部および側部のそれぞれに分散して配置されている。運搬候補箇所Pは、点の座標値(X,Y,Z)または当該基準点を基準として広がる2次元領域または3次元領域により定義されている。
【0029】
続いて、第1計画支援処理要素11により、仮想空間における建造物Qの空間占有態様および複数の運搬候補箇所Pの配置態様を表わす1次作業状況画像が生成され、かつ、情報端末20に対して送信される(図2/STEP114)。
【0030】
情報端末20において1次作業状況画像が受信された場合(図2/C21)、端末制御装置24により、当該1次作業状況画像が端末出力インターフェース22に出力される(図2/STEP214)。これにより、図3に示されているような斜視画像および/または図4に示されているような鳥瞰画像が、仮想空間における建造物Qの空間占有態様および複数の運搬候補箇所Pの配置態様を表わす1次作業状況画像として端末出力インターフェース22に出力される。
【0031】
情報端末20において、端末入力インターフェース21を通じて指定された第2因子が端末制御装置24により認識され、作業計画支援サーバ10に対して送信される(図2/STEP222)。「第2因子」は、作業状況モデルを定義する仮想空間におけるクレーンM(またはその基体M0)の配置態様および諸元を指定するための因子である。例えば、建造物Qの周囲におけるクレーンMの仮想空間における座標値および方位を示す単位ベクトル、ならびに、当該クレーンMの定格総荷重およびアタッチメントM1のサイズ等を含む諸元などが第2因子に相当する。この際、情報端末20を識別するための端末識別子も作業計画支援サーバ10に対して送信される。
【0032】
作業計画支援サーバ10において第2因子が受信された場合(図2/C22)、第2計画支援処理要素12により、当該第2因子に応じた仮想空間におけるクレーンMの配置態様および諸元が認識される(図2/STEP122)。
【0033】
例えば、図5および図6に示されている3次元直交座標系により座標値(X,Y,Z)が定義されている仮想空間において、クレーンMの構成要素である基体M0の位置および方位(方位を表わす単位ベクトル)がその配置態様として認識される。基体M0ならびにアタッチメントM1を構成するブームM11およびジブM12のそれぞれの形状およびサイズ、ブームM11の旋回角φおよび仰角θ1の許容範囲、ジブM12の仰角θ2の許容範囲、ならびに、アタッチメントM1からワイヤM21を介して吊り下げられているフックM22の巻上限界などがクレーンMの諸元として認識される。フックM22には、ブームM11の先端部(例えば、ブームポイントシーブ)から吊り下げられている主フックおよび/またはジブM12の先端部(例えば、ジブポイントシーブ)から吊り下げられている補フックが含まれていてもよい。
【0034】
仰角θ1およびθ2のそれぞれの許容範囲により、クレーンMの最高到達部位の海抜高さの許容範囲(上限高さおよび下限高さ)が定まるが、クレーンMの構造が相違している場合、その可動部位の位置および/または姿勢を定める状態量の許容範囲により、クレーンMの最高到達部位の海抜高さの許容範囲(上限高さおよび下限高さ)が定まっていてもよい。
【0035】
仮想空間において、例えば、基体M0が直方体として定義され、ブームM11およびジブM12のそれぞれが四角柱または円柱として定義され、ワイヤM12が線として定義され、フックM22が点として定義されている。フックM22の形状およびサイズは、運搬対象である資材のサイズを包含するように定義されていてもよい。
【0036】
端末入力インターフェース21を通じて第2因子が指定されることにより、さまざまな仕様のクレーンMが選択されてもよい。クレーンMは、クローラクレーン、ホイールクレーン(タイヤ走行するクレーン、ラフテレーンクレーン、トラッククレーン、オールテレーンクレーン)などの移動式クレーンであってもよく、ジブクレーン、クライミングクレーンまたはタワークレーンなどの固定式クレーンであってもよい。クレーンMが、タワークレーンのほか、ラフィングクレーンまたは固定ジブクレーンであってもよい。クレーンMが、ブーム、ジブ、マストおよび/またはストラットをアタッチメントとしてとして備えていてもよい。ブームが、テレスコ(登録商標)(伸縮)ブームのほか、ラチスブームであってもよい。
【0037】
続いて、第2計画支援処理要素12により、クレーンMおよび資材(またはフックM22)のそれぞれと建造物Qとの干渉を回避しながら、当該クレーンMにより当該資材を運搬可能な運搬候補箇所Pが第1運搬箇所P1として認識される(図2/STEP123)。
【0038】
具体的には、資材の運搬開始箇所P0=(X0,Y0,Z0)から運搬候補箇所P=(X,Y,Z)まで(または運搬候補箇所P=(X,Y,Z)から運搬終了箇所P0=(X0,Y0,Z0)まで)、建造物Qに重ならないようにフックM22および/または資材の位置の変化態様が資材位置軌道として決定される。また、当該資材位置軌道を実現するようなブームM11の方位角φおよび仰角θ1、ジブM12の仰角θ2およびワイヤM21の長さのそれぞれの時系列または変化態様がクレーン姿勢軌道として逆運動学にしたがって決定される。この際、ブームM11の方位角φおよび仰角θ1、ジブM12の仰角θ2およびワイヤM21の長さのそれぞれが、許容範囲から外れないようにクレーン姿勢軌道が仮決定される。例えば、ブームM11の仰角θ1およびジブM12の仰角θ2のそれぞれの許容範囲は、クレーンMのおよび/またはアタッチメントM1の上端の上限高さ位置(Z座標値の上限値)に基づいて定められていてもよい。
【0039】
続いて、クレーン姿勢軌道に基づき、クレーンM、ひいてはその構成要素であるアタッチメントM1(およびワイヤM21)の空間占有態様の時系列または変化態様が決定される。そして、クレーンMの空間占有態様の時系列が建造物Qに重ならない場合、当該クレーンMの空間占有態様の時系列に対応する運搬候補箇所Pが第1運搬箇所P1として認識される。その一方、クレーンMの空間占有態様の時系列が建造物Qに重なる場合、当該クレーンMの空間占有態様の時系列に対応する運搬候補箇所Pが第2運搬箇所P2として認識される。
【0040】
例えば、図3および図4に示されている複数の運搬候補箇所Pが、図5および図6に示されているように、第1運搬箇所P1(白丸参照)および第2運搬箇所P2(黒丸参照)に区別される。
【0041】
そして、第2計画支援処理要素12により、1次作業状況画像において第1運搬箇所P1と第2運搬箇所P2とが識別可能な形態で表現されている2次作業状況画像が生成され、かつ、情報端末20に対して送信される(図2/STEP126)。
【0042】
情報端末20において2次作業状況画像が受信された場合(図2/C22)、端末制御装置24により、当該2次作業状況画像が端末出力インターフェース22に出力される(図2/STEP224)。これにより、図5に示されている斜視画像および/または図6に示されている鳥瞰画像が、仮想空間における建造物Qの空間占有態様および複数の運搬候補箇所Pの配置態様を表わす1次作業状況画像において、第1運搬箇所P1(白丸参照)および第2運搬箇所P2(黒丸参照)が識別可能な2次作業状況画像として端末出力インターフェース22に出力される。
【0043】
(作用効果)
前記機能を発揮する作業計画支援サーバ10(作業計画支援装置)によれば、情報端末20の端末出力インターフェース22に出力される1次作業状況画像に接したユーザに、当該情報端末20の端末入力インターフェース21を通じて指定された第1因子に基づいて定まる建造物Qの空間占有態様および複数の運搬候補箇所Pの配置態様を把握させることができる(図2/STEP212→C11→STEP112→STEP114→C21→STEP214、図3および図4参照)。これにより、建造物Qの空間占有態様および複数の運搬候補箇所Pの配置態様に鑑みて、クレーンMをどこに配置させるべきかについてユーザに見当を付けさせることができる。
【0044】
さらに、情報端末20の端末出力インターフェース22に出力される2次作業状況画像に接したユーザに、端末入力インターフェース21を通じて指定された第2因子に基づいて配置態様および諸元が指定されたクレーンMおよび資材と建造物Qとの干渉を回避しながら、当該クレーンMにより当該資材を運搬可能な第1運搬箇所P1の配置態様を把握させることができる(図2/STEP222→C12→STEP122→STEP124→STEP126→C22→STEP224、図5および図6参照)。これにより、第1運搬箇所P1の配置態様に鑑みて、クレーンMの配置態様および諸元を定める第2因子、ひいては当該第2因子により定義されるクレーンMの仕様選択を含む作業計画の適否を当該ユーザに確認させることができる。このため、ユーザの知識・経験の多少による影響を軽減し、当該ユーザによるクレーンMの作業計画の決定の容易化を図ることができる。
【0045】
(本発明の他の実施形態)
前記実施形態では、作業計画支援装置が作業計画支援サーバ10により構成されていたが、他の実施形態として、作業計画支援装置が情報端末20により構成されていてもよい。すなわち、第1計画支援処理要素11および/または第2計画支援処理要素12が、端末制御装置24により構成されていてもよい。
【0046】
第2計画支援処理要素12が、第1因子と、第2因子の時系列(クレーンMの配置態様および/または諸元の時系列)とに基づき、第1運搬箇所P1の時系列を認識し、1次作業状況画像において第1運搬箇所と第2運搬箇所とが識別可能な形態で時系列的に表現されている2次作業状況画像を生成しかつ端末出力インターフェース22に出力させてもよい。
【0047】
当該構成の作業計画支援装置によれば、端末出力インターフェース22に出力される2次作業状況画像に接したユーザに、クレーンMの配置態様が時系列的に変化する状況のクレーンMおよび資材と建造物Qとの干渉を回避しながら、当該クレーンMにより当該資材を運搬可能な第1運搬箇所P1の配置態様の時系列を把握させることができる。例えば、図5および図6のそれぞれに示されている第1運搬箇所P1および第2運搬箇所P2の配置態様が変遷する2次作業状況画像(断続的な複数の静止画または動画)が端末出力インターフェース22に出力される。これにより、第1運搬箇所P1の配置態様の時系列的変化態様に鑑みて、クレーンMの配置態様および諸元の時系列を定める第2因子、ひいては当該第2因子により定義される作業計画の適否を当該ユーザに確認させることができる。このため、ユーザの知識・経験の多少による影響を軽減し、当該ユーザによるクレーンの作業計画の決定の容易化を図ることができる。
【0048】
第1計画支援処理要素11が、第1因子の時系列(建造物Qの空間占有態様および複数の運搬候補箇所Pの配置態様のそれぞれの時系列)に基づき、建造物Qの空間占有態様および複数の運搬候補箇所Pの配置態様のそれぞれの時系列を表わす1次作業状況画像を生成しかつ端末出力インターフェース21に出力させてもよい。この場合、第2計画支援処理要素12が、第1因子および第2因子に基づき、第1運搬箇所P1の時系列を認識し、1次作業状況画像において第1運搬箇所P1と第2運搬箇所P2とが識別可能な形態で時系列的に表現されている2次作業状況画像を生成しかつ端末出力インターフェース22に出力させてもよい。
【0049】
当該構成の作業計画支援装置によれば、端末出力インターフェース22に出力される1次作業状況画像に接したユーザに、建造物Qの空間占有態様および運搬候補箇所Pの配置態様の時系列的な変化態様を把握させることができる。例えば、図3および図4のそれぞれに示されている建造物Qが作業進捗に応じて(例えばZ方向に)拡張され、当該拡張箇所に新たな運搬候補箇所Pが出現する(さらにはそれまであった運搬候補箇所Pが消失する)様子を示す1次作業状況画像(断続的な複数の静止画または動画)が端末出力インターフェース22に出力される。
【0050】
さらに、端末出力インターフェース22に出力される2次作業状況画像に接したユーザに、クレーンMおよび資材と空間占有態様が時系列的に変化する建造物Qとの干渉を回避しながら、当該クレーンMにより当該資材を運搬可能な第1運搬箇所の配置態様の時系列を把握させることができる。例えば、図5および図6のそれぞれに示されている建造物Qが作業進捗に応じて(例えばZ方向に)拡張され、当該拡張箇所に新たな運搬候補箇所Pが出現する(さらにはそれまであった運搬候補箇所Pが消失する)過程で、第1運搬箇所P1および第2運搬箇所P2の配置態様が変遷する2次作業状況画像(断続的な複数の静止画または動画)が端末出力インターフェース22に出力される。このため、ユーザの知識・経験の多少による影響を軽減し、当該ユーザによるクレーンの作業計画の決定の容易化を図ることができる。図5および図6に示されている2次作業状況画像に、クレーンMの諸元または諸元の時系列を表わす情報が含まれていてもよい。
【0051】
第2計画支援処理要素12が、第2因子に基づき、第1運搬箇所P1のそれぞれにつき、クレーンMにより運搬可能な資材の属性を表わす資材属性情報を当該属性の相違に応じて識別可能な形態で端末出力インターフェース22に出力させてもよい。
【0052】
当該構成の作業計画支援装置によれば、端末出力インターフェース22に出力される資材属性情報に接したユーザに、第1運搬箇所P1のそれぞれについて運搬可能な資材の属性を把握させることができる。例えば、図7に示されているように、クレーンMまたはその基体M0を基準とするアタッチメントM1の可動範囲に応じた、ワイヤM21が垂直方向またはZ方向に延在している状態でのフックM22の可動領域としての複数の円弧帯状領域S1およびS2と、内側円弧帯状領域S1および外側円弧帯状領域S2のそれぞれについて運搬可能な資材の質量W(S1)、W(S2)(さらには形状およびサイズ)が端末出力インターフェース22に出力される。内側円弧帯状領域S1の内径R0および外径R1は、資材重量W(S1)に応じて定まるブームM11の仰角θ1の許容範囲およびジブM12の仰角θ2の許容範囲に基づいて幾何学的に定まる。外側円弧帯状領域S2の内径R1および外径R2は、資材重量W(S2)(<W(S1))に応じて定まるブームM11の仰角θ1の許容範囲およびジブM12の仰角θ2の許容範囲に基づいて幾何学的に定まる。
【0053】
これにより、第1運搬箇所P1の配置態様に鑑みて、クレーンの配置態様および諸元を定める第2因子、ひいては当該第2因子により定義される作業計画の適否を当該ユーザに確認させることができる。このため、ユーザの知識・経験の多少による影響を軽減し、当該ユーザによるクレーンの作業計画の決定の容易化を図ることができる。
【0054】
第2計画支援処理要素12が、資材の属性をさらに定める第1因子に基づき、端末入力インターフェース21を通じた第2因子の指定態様を部分的に制限してもよい。
【0055】
当該構成の作業計画支援装置によれば、運搬対象である資材の属性に鑑みて、端末入力インターフェース21を通じて指定可能な第2因子、ひいては当該第2因子に応じて定まるクレーンMの配置態様および/または諸元が制限される。例えば、図8に示されている
第1運搬箇所P1(i)に重量W(i)(W(S2)<W(i)≦W(S1))の資材が運搬される場合、図7に示されている内側の円弧帯状領域S1が重ならないような基体M0の配置箇所に該当する配置候補箇所B1、B2、‥Bmに基体M0が配置されるような第2因子の指定が禁止される。その一方、図7に示されている内側の円弧帯状領域S1が重なるような基体M0の配置箇所に該当する配置候補箇所A1、A2、‥Amに基体M0が配置されるような第2因子の指定が許容される。これにより、当該クレーンMの性能を超える無理な作業計画支援情報が生成される事態が回避される。このため、ユーザの知識・経験の多少による影響を軽減し、当該ユーザによるクレーンの作業計画の決定の容易化を図ることができる。
【0056】
第2計画支援処理要素12が、第1因子と、第2因子と、クレーンMによる資材の運搬状況に対して影響を及ぼす外的因子に基づき、第1運搬箇所P1を認識してもよい。
【0057】
当該構成の作業計画支援によれば、端末出力インターフェース22に出力される2次作業状況画像に接したユーザに、クレーンMによる資材の運搬状況に影響する外的因子が勘案された形で、当該クレーンMおよび当該資材と建造物Qとの干渉を回避しながら、当該クレーンMにより当該資材を運搬可能な第1運搬箇所P1の配置態様を把握させることができる。「外的因子」には、クレーンMの最高到達部位の海抜高さの許容範囲、クレーンMの基体M0が配置可能な地理的領域、当該地理的領域を定める気象条件(降雨・降雪の有無、降雨量・降雪量、凍結の有無など)および/またはクレーンMおよび資材が接する風の向き、風速などが含まれている。これにより、第1運搬箇所P1の配置態様に鑑みて、外的因子の影響が勘案された第2因子により定義される作業計画の適否を当該ユーザに確認させることができる。このため、ユーザの知識・経験の多少による影響を軽減し、当該ユーザによるクレーンMの作業計画の決定の容易化を図ることができる。
【0058】
第2計画支援処理要素12が、外的因子の時系列に基づき、第1運搬箇所P1の時系列を認識し、1次作業状況画像において第1運搬箇所P1と第2運搬箇所P2とが識別可能な形態で時系列的に表現されている2次作業状況画像を生成しかつ端末出力インターフェース22に出力させてもよい。
【0059】
当該構成の作業計画支援によれば、端末出力インターフェース22に出力される2次作業状況画像に接したユーザに、外的因子が時系列的に変化する状況でクレーンMおよび資材と建造物Qとの干渉を回避しながら、当該クレーンMにより当該資材を運搬可能な第1運搬箇所P1の配置態様の時系列を把握させることができる。これにより、第1運搬箇所P1の配置態様の時系列的変化態様に鑑みて、外的因子の影響が勘案された第2因子により定義される作業計画の適否を当該ユーザに確認させることができる。このため、ユーザの知識・経験の多少による影響を軽減し、当該ユーザによるクレーンMの作業計画の決定の容易化を図ることができる。
【符号の説明】
【0060】
10‥作業計画支援サーバ(作業計画支援装置)、11‥第1計画支援処理要素、12‥第2計画支援処理要素、20‥情報端末、21‥端末入力インターフェース、22‥端末出力インターフェース、An‥配置候補箇所、Bm‥配置候補箇所、M‥クレーン、M0‥基体、M1‥アタッチメント、M11‥ブーム、M12‥ジブ、M21‥ワイヤ、M22‥フック、P‥運搬候補箇所、P1‥第1運搬箇所、P2‥第2運搬箇所。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8