(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022179215
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】冷媒漏洩管理システム
(51)【国際特許分類】
F24F 11/36 20180101AFI20221125BHJP
F25B 49/02 20060101ALI20221125BHJP
【FI】
F24F11/36
F25B49/02 520M
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021086542
(22)【出願日】2021-05-21
(71)【出願人】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】新樹グローバル・アイピー特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】南 淳哉
(72)【発明者】
【氏名】堀 靖史
(72)【発明者】
【氏名】松岡 慎也
【テーマコード(参考)】
3L260
【Fターム(参考)】
3L260BA52
3L260CA17
3L260DA05
3L260FC32
3L260JA12
3L260JA22
(57)【要約】
【課題】「冷媒漏洩が発生していないこと」を記憶部に記憶する技術的思想について、詳細な検討がなされていない。
【解決手段】冷媒漏洩管理システム1は、検出部20と、制御部30と、記憶部40と、を備える。検出部20は、冷媒回路10における冷媒の状態を検出する。制御部30は、検出部20の検出結果に基づいて冷媒回路10からの冷媒漏洩の有無を判断する。制御部30は、所定のタイミングまでに冷媒回路10からの冷媒漏洩が無かったと判断する場合、冷媒漏洩が無かったことを記憶部40に記憶する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒回路(10)における冷媒の状態を検出する検出部(20)と、
前記検出部の検出結果に基づいて前記冷媒回路からの冷媒漏洩の有無を判断する制御部(30)と、
記憶部(40)と、
を備え、
前記制御部は、所定のタイミングまでに前記冷媒回路からの冷媒漏洩が無かったと判断する場合、冷媒漏洩が無かったことを前記記憶部に記憶する、
冷媒漏洩管理システム(1)。
【請求項2】
前記所定のタイミングは、前記冷媒回路を含む冷凍サイクル装置(100)の運転終了時である、
請求項1に記載の冷媒漏洩管理システム。
【請求項3】
前記所定のタイミングは、前記制御部に一日の終わりとして予め定められた時間に到達したタイミングである、
請求項1に記載の冷媒漏洩管理システム。
【請求項4】
前記制御部は、一日に一回以上、冷媒漏洩の有無を判断する、
請求項1から3のいずれかに記載の冷媒漏洩管理システム。
【請求項5】
前記検出部は、前記冷凍サイクル装置の運転中に、冷媒の状態を検出する、
請求項2に記載の冷媒漏洩管理システム。
【請求項6】
前記制御部は、前記冷凍サイクル装置が定格運転条件に近い条件で運転をしているときに前記検出部によって検出された検出結果に基づいて、冷媒漏洩の有無を確認する、
請求項2に記載の冷媒漏洩管理システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記冷凍サイクル装置、前記冷凍サイクル装置を集中管理する第1装置(61)又は前記冷凍サイクル装置を遠隔から管理する第2装置(62)に含まれる、
請求項2に記載の冷媒漏洩管理システム。
【請求項8】
前記制御部は、前記検出部の検出結果を前記記憶部に記憶する、
請求項1から7のいずれかに記載の冷媒漏洩管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
冷媒漏洩管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、特許文献1(国際公開第2019/215877号)に開示されているように、冷媒を用いる機器において冷媒漏洩が発生した場合に、「冷媒漏洩が発生したこと」を記憶部に記憶する装置が知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、冷媒を用いる機器において、「冷媒漏洩が発生していないこと」を記憶部に記憶する技術的思想については、詳細な検討がなされていない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1観点に係る冷媒漏洩管理システムは、検出部と、制御部と、記憶部と、を備える。検出部は、冷媒回路における冷媒の状態を検出する。制御部は、検出部の検出結果に基づいて冷媒回路からの冷媒漏洩の有無を判断する。制御部は、所定のタイミングまでに冷媒回路からの冷媒漏洩が無かったと判断する場合、冷媒漏洩が無かったことを記憶部に記憶する。
【0005】
第1観点に係る冷媒漏洩管理システムでは、冷媒漏洩が無かったことが記憶部に記憶される。この構成によれば、冷媒漏洩管理システムのユーザは、記憶部にアクセスすることで、冷媒漏洩が無かったことを確実に確認することができる。
【0006】
第2観点に係る冷媒漏洩管理システムは、第1観点のシステムであって、所定のタイミングは、冷媒回路を含む冷凍サイクル装置の運転終了時である。
【0007】
第2観点に係る冷媒漏洩管理システムでは、冷凍サイクル装置の運転終了時までに冷媒漏洩が発生していないと判断されたときに初めて、冷媒漏洩が無かったことが記憶部に記憶される。この構成によれば、記憶部に正確な情報を記憶することができる。
【0008】
第3観点に係る冷媒漏洩管理システムは、第1観点のシステムであって、所定のタイミングは、制御部に一日の終わりとして予め定められた時間に到達したタイミングである。
【0009】
第4観点に係る冷媒漏洩管理システムは、第1観点から第3観点のいずれかのシステムであって、制御部は、一日に一回以上、冷媒漏洩の有無を判断する。
【0010】
第4観点に係る冷媒漏洩管理システムでは、冷媒漏洩の有無が一日ごとに記憶される。この構成によれば、冷媒漏洩管理システムのユーザは、記憶部にアクセスすることで、冷媒漏洩の有無を一日ごとに確認することができる。
【0011】
第5観点に係る冷媒漏洩管理システムは、第2観点のシステムであって、検出部は、冷凍サイクル装置の運転中に、冷媒の状態を検出する。
【0012】
第5観点に係る冷媒漏洩管理システムでは、冷媒漏洩の有無を精度よく検知することができる。
【0013】
第6観点に係る冷媒漏洩管理システムは、第2観点のシステムであって、制御部は、冷凍サイクル装置が定格運転条件に近い条件で運転をしているときに検出部によって検出された検出結果に基づいて、冷媒漏洩の有無を確認する、
第6観点に係る冷媒漏洩管理システムでは、冷媒漏洩の有無をより精度よく検知することができる。
【0014】
第7観点に係る冷媒漏洩管理システムは、第2観点のシステムであって、制御部は、冷凍サイクル装置、第1装置又は第2装置に含まれる。第1装置は、冷凍サイクル装置を集中管理する装置である。第2装置は、冷凍サイクル装置を遠隔から管理する装置である。
【0015】
第8観点に係る冷媒漏洩管理システムは、第1観点から第7観点のいずれかのシステムであって、制御部は、検出部の検出結果を記憶部に記憶する。
【0016】
上記特許文献1に開示されているような、「冷媒漏洩が発生したこと」のみを記憶部に記憶するといった構成を取る場合、どのような場合に冷媒漏洩を検知することができたのか、あるいは、どのような場合に冷媒漏洩の誤検知を起こしてしまうのか、といったデータを取得することはできる。しかしながら、上記特許文献1に開示されているような構成を取る場合、どのような場合に冷媒漏洩を検知することができなかったのか(どのような場合に冷媒漏洩の未検知が発生したのか)、といったデータを取得することが困難になる。
【0017】
第8観点に係る冷媒漏洩管理システムでは、冷媒漏洩が無かったことと、冷媒漏洩判断に用いられたデータとが記憶部に記憶される。したがって、冷媒漏洩管理システムのユーザは、制御部がどのようなデータに基づいて冷媒漏洩が無いといった判断を下したのかを確認することができる。言い換えると、冷媒漏洩管理システムのユーザは、冷媒漏洩の未検知が発生するケースについてのサンプルデータとなり得るデータを取得することできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】冷媒漏洩管理システムの全体構成を示す概略図である。
【
図2】冷凍サイクル装置の全体構成を示す概略図である。
【
図3】室外側制御部及び室内側制御部の構成を示すブロック図である。
【
図4】制御部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本開示に係る冷媒漏洩管理システム1について、適宜図面を参照しながら説明する。ただし、以下では、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細な説明や、実質的に同一の構成に対する重複した説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0020】
<第1実施形態>
(1)全体構成
冷媒漏洩管理システム1の概要について、
図1を参照しながら説明する。
図1は、冷媒漏洩管理システム1の全体構成を概略的に示した図である。
【0021】
図1に示すように、本実施形態に係る冷媒漏洩管理システム1は、冷凍サイクル装置100と、システム管理装置90と、通信線50とを備える。冷凍サイクル装置100は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことによって、オフィスビルなどの室内の空気調和を実現する装置である。冷凍サイクル装置100は、例えば空気調和装置である。システム管理装置90は、冷凍サイクル装置100を集中管理する第1装置61と、冷凍サイクル装置100を遠隔から管理する第2装置62とによって構成される装置である。通信線50は、冷凍サイクル装置100とシステム管理装置90とを接続させるケーブルである。冷媒漏洩管理システム1では、通信線50を介して、各種信号や情報の送受信が行われる。通信線50は、例えばツイストペアケーブルである。ただし、通信線50は、同軸ケーブルやその他の公知のケーブルであってもよい。あるいは、冷凍サイクル装置100とシステム管理装置90とは、無線通信によって各種情報や信号の送受信を行うものであってもよい。
【0022】
(2)詳細構成
(2-1)冷凍サイクル装置
冷凍サイクル装置100の構成について、
図2及び
図3を参照しながら説明する。
図2は、冷凍サイクル装置100の全体構成を概略的に示した図である。
図3は、室外側制御部81の構成と室内側制御部127、137、147の構成とを示したブロック図である。
【0023】
図2に示すように、冷凍サイクル装置100は、主として、1台の室外ユニット70と、それに接続される複数台の室内ユニット120、130、140とを有する。そして、室外ユニット70と、室内ユニット120、130、140とが、冷媒連絡管である液冷媒連絡管151及びガス冷媒連絡管152を介して接続されることで、冷媒回路10が構成される。
【0024】
(2-1-1)室内ユニット
室内ユニット120、130、140の構成について説明する。本実施形態において、室内ユニット120の構成と室内ユニット130、140との構成は、実質的に同一である。したがって、ここでは、室内ユニット120の構成のみを説明し、室内ユニット130、140の構成については、それぞれ、室内ユニット120の各部を示す120番台の符号の代わりに130番台又は140番台の符号を付して、各部の説明を省略する。
【0025】
室内ユニット120は、室内空間の天井などに設置される利用側ユニットである。室内ユニット120は、主として、室内膨張弁121と、室内熱交換器122と、室内ファン123とを有する。また、室内ユニット120は、冷媒回路10の一部である室内側冷媒回路10aを含む。
【0026】
室内膨張弁121は、室内熱交換器122の液側に接続された電子膨張弁であり、室内側冷媒回路10aを流れる冷媒の圧力や流量を調節する。なお、室内膨張弁121は、電子膨張弁に限定されるものではなく、冷凍サイクル装置において一般に膨張機構として使用される機構が適宜選択されればよい。
【0027】
室内熱交換器122は、空気と冷媒とを熱交換するための機器である。室内熱交換器122は、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能し、室内空気を冷却する。また、室内熱交換器122は、暖房運転時には冷媒の凝縮器として機能し、室内空気を加熱する。本実施形態に係る室内熱交換器122は、例えば、伝熱管と多数のフィンとにより構成されるクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。ただし、室内熱交換器122の型式はこれに限定されるものではない。
【0028】
室内ファン123は、室内ユニット120の図示しないケーシング内に室内空気を吸入して、室内空気を室内熱交換器122に供給する送風機である。室内熱交換器122を流れる冷媒と熱交換された室内空気は、室内に供給される。室内ファン123としては、例えば、遠心ファンや多翼ファン等を用いることができる。
【0029】
また、室内ユニット120は、室内ユニット120を構成する各部の動作を制御する室内側制御部127を有する。室内側制御部127は、室内ユニット120を制御するために設けられたマイクロコンピュータや記憶装置などを有しており、室内ユニット120を個別に操作するためのリモコン(図示せず)との間で制御信号を通信したり、室外ユニット70との間で伝送線150を介して制御信号を通信したりすることができる。
【0030】
(2-1-2)室外ユニット
室外ユニット70は、建物の屋上や地下などに設置される熱源ユニットである。室外ユニット70は、主として、圧縮機71、流路切換弁72、室外熱交換器73、室外膨張弁74、アキュムレータ75、室外ファン76、液側閉鎖弁77及びガス側閉鎖弁78を有する。また、室外ユニット70は、冷媒回路10の一部である室外側冷媒回路10dを含む。
【0031】
圧縮機71は、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を高圧の冷媒になるまで圧縮する機器である。ここでは、圧縮機71として、ロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮要素(図示せず)が圧縮機用モータ(図示せず)によって回転駆動される密閉式構造の圧縮機が使用されている。モータは、インバータによる回転数制御が可能である。モータの回転数(運転周波数)が制御されることで、圧縮機71の容量が制御される。
図2では、1台の圧縮機71を有する室外ユニット70の例が図示されている。しかしながら、圧縮機71の構成はこれに限定されるものではない。例えば、室外ユニット70は、並列に接続された複数の圧縮機71を有するものであってもよい。また、室外ユニット70が複数段で冷媒を圧縮する場合には、室外ユニット70は直列に接続された複数の圧縮機71を有するものであってもよい。
【0032】
流路切換弁72は、冷媒の流路を切り換えることで、室外熱交換器73の状態を、凝縮器として機能する第1状態と蒸発器として機能する第2状態との間で変更する。なお、流路切換弁72が室外熱交換器73の状態を第1状態とするとき、各室内熱交換器122、132、142は蒸発器として機能する。また、流路切換弁72が室外熱交換器73の状態を第2状態とするとき、各室内熱交換器122、132、142は凝縮器として機能する。
【0033】
室外熱交換器73は、空気と冷媒とを熱交換するための機器である。室外熱交換器73は、冷房運転時には冷媒の凝縮器として機能し、暖房運転時には冷媒の蒸発器として機能する。室外熱交換器73は、ガス側が流路切換弁72に接続され、液側が室外膨張弁74に接続されている。本実施形態に係る室外熱交換器73は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。ただし、室外熱交換器73の型式はこれに限定されるものではない。
【0034】
室外膨張弁74は、室外側冷媒回路10d内を流れる冷媒の圧力や流量等の調節を行う電子膨張弁である。室外膨張弁74は、暖房運転時の冷媒の流れ方向において室外熱交換器73の上流に配置される(ここでは、室外熱交換器73の液側に接続される)。
【0035】
アキュムレータ75は、流入する冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分離する気液分離機能を有する容器である。また、アキュムレータ75は、室内ユニット120、130、140の運転負荷の変動等に応じて発生する余剰冷媒の貯留機能を有する。アキュムレータ75に流入する冷媒は、ガス冷媒と液冷媒とに分離され、上部空間に集まるガス冷媒が圧縮機71へと流出する。
【0036】
室外ファン76は、室外ユニット70の図示しないケーシング内に室外空気を吸入する送風機である。ケーシング内に吸入された室外空気は、室外熱交換器73において冷媒と熱交換した後にケーシング外に排出される。本実施形態に係る室外ファン76は、例えばプロペラファンである。
【0037】
液側閉鎖弁77及びガス側閉鎖弁78は、外部の機器・配管(具体的には、液冷媒連絡管151及びガス冷媒連絡管152)との接続口に設けられた弁である。本実施形態に係る液側閉鎖弁77及びガス側閉鎖弁78は、例えば手動で操作される弁である。
【0038】
また、室外ユニット70には、検出部20としての各種のセンサが設けられている。具体的には、室外ユニット70には、圧縮機71の吐出圧力Hpを検出する吐出圧力センサ79と、室外熱交換器73の出口側における冷媒温度である出口温度Tbを検出する出口温度センサ80とが設けられている。ただし、検出部20として冷凍サイクル装置100に設けられるセンサは、上記のセンサ79、80に限定されるものではない。冷凍サイクル装置100には、例えば、室内温湿度や、室外温湿度や、吸入圧力(蒸発飽和温度)や、吸入ガス温度や、吐出ガス温度や、室内熱交換器の入口側における冷媒温度や、室内熱交換器の出口側における冷媒温度や、室外熱交換器の入口側における冷媒温度や、圧縮機71の回転数や、圧縮機71の電流値などを検出することができる一又は複数のセンサが設けられていてもよい。
【0039】
また、室外ユニット70は、室外側制御部81を有する。室外側制御部81は、室外ユニット70を構成する各種機器の動作を制御する。室外側制御部81は、図示しない制御演算装置や、記憶装置などを有する。記憶装置には、室外ユニット70を制御するためのプログラムが記憶されている。制御演算装置は、記憶装置に記憶されているプログラムを読み込み、実行することができる。室外側制御部81は、圧縮機71、流路切換弁72、室外膨張弁74、室外ファン76、検出部20と、制御信号や情報のやりとりを行うことが可能に電気的に接続されている(
図3参照)。また、室外側制御部81は、伝送線150を介して、室内側制御部127、137、147と制御信号や情報のやりとりを行うことが可能に電気的に接続されている。室外側制御部81は、検出部20が取得した各種の検出結果や、室内側制御部127、137、147がリモコンから受信した指令等に基づいて、室外ユニット70を構成する各種機器の動作を制御する。
【0040】
また、室外側制御部81は、冷媒回路10における冷媒漏洩の有無を判断する。以下では、冷凍サイクル装置100が冷房運転を行っている状況を例にして、室外側制御部81の冷媒漏洩判断機能について説明する。
【0041】
まず、室外側制御部81は、検出部20が取得した検出結果の中から、冷凍サイクル装置100が定格運転条件に近い運転条件で運転をしているときの検出結果を選出する。以下では、説明の便宜上、「冷凍サイクル装置100が定格運転条件に近い運転条件で運転をしているときの検出結果」のことを、「近似データ」と呼ぶことがある。なお、本実施形態において「定格運転条件」とは、定格の冷房能力試験、冷却能力試験又は冷凍能力試験を行うためにJRA又はJISによって定められた運転条件(温度条件、温度許容差など)のことを意味している。
【0042】
次に、室外側制御部81は、近似データに含まれる情報に基づいて、室外熱交換器73の出口側における冷媒の過冷却度を算出する。室外熱交換器73の出口側における冷媒の過冷却度は、凝縮温度Tcと凝縮器(室外熱交換器73)の出口温度Tbとの温度差であって、Tc-Tbで表される。本実施形態において、凝縮器(室外熱交換器73)の出口温度Tbは、出口温度センサ80から取得することができる。また、凝縮温度Tcは、吐出圧力センサ79が検出した吐出圧力Hpから算出することができる。
【0043】
凝縮温度Tcと出口温度Tbとから過冷却度を算出した室外側制御部81は、次に、過冷却度の基準値を取得する。基準値は、例えば検出部20によって、冷媒回路10における冷媒量、室外空気温度、圧縮機71の回転数、圧縮機71の電流値などを取得することで予測することができる。過冷却度の基準値を予測した室外側制御部81は、算出された過冷却度と、予測された基準値との差を計算する。算出された過冷却度と予測された基準値との差が所定値を超える場合、室外側制御部81は、冷媒回路10において冷媒が漏洩していると判断する。一方で、算出された過冷却度と予測された基準値との差が所定値以下である場合、室外側制御部81は、冷媒回路10において冷媒が漏洩していないと判断する。
【0044】
このようにして、室外側制御部81は、冷媒回路10における冷媒漏洩の有無を判断する。室外側制御部81によって行われた冷媒漏洩判断の判断結果と、冷媒漏洩判断に用いられた近似データとは、通信線50を介して第1装置61に適宜送信される。
【0045】
なお、室外側制御部81による冷媒漏洩の判断方法は、上記の例に限定されるものではない。したがって、例えば室外側制御部81は、室内温湿度や、室外温湿度や、吸入圧力(蒸発飽和温度)や、吸入ガス温度や、吐出ガス温度や、室内熱交換器の入口側における冷媒温度や、室内熱交換器の出口側における冷媒温度や、室外熱交換器の入口側における冷媒温度や、圧縮機71の回転数や、圧縮機71の電流値などを用いて、冷媒漏洩の有無を判断してもよい。
【0046】
補足すると、室外側制御部81は、以上で説明したような冷媒漏洩判断を、1日に1回又は複数回行う。また、以上で説明したような冷媒漏洩判断は、室外側制御部81又は第1装置61が有する図示しない制御装置によって行われることが好ましい。これは、室外側制御部81や第1装置61が有する制御装置は、検出部20からの情報を常時取得可能であり、迅速に冷媒漏洩判断を行うことが可能なためである。
【0047】
(2-2)システム管理装置
システム管理装置90の構成について、
図1を参照しながら説明する。
【0048】
図1に示すように、システム管理装置90は、冷凍サイクル装置100に接続された第1装置61と、第1装置61に接続された第2装置62とによって構成される、概念的に一体化された装置である。
【0049】
第1装置61は、通信線50を介して取得した冷凍サイクル装置100の運転データに基づいて、冷凍サイクル装置100を集中的に管理する装置(例えばローカルコントローラ)である。第1装置61が取得する冷凍サイクル装置100の運転データには、室外側制御部81によって行われた冷媒漏洩判断の判断結果や、冷媒漏洩判断に用いられた近似データが含まれる。
【0050】
第2装置62は、冷凍サイクル装置100が設置されている建物とは異なる建物に設置されている装置(例えばサーバ)である。第2装置62は、第1装置61と通信を行うことで、第1装置61が取得した運転データを取得し、当該運転データを包括的に管理する。また、
図1に示すように、本実施形態に係る第2装置62は、記憶部40と、制御部30とを有する。ただし、記憶部40は、第1装置61や室外ユニット70などに含まれるものであってもよい。記憶部40は、例えばROMやRAMなどによって構成されるメモリである。記憶部40には、冷媒漏洩判断に用いられたデータや、冷媒回路10における冷媒漏洩の有無が記憶される。詳細は後述する。
【0051】
(3)制御部
第2装置62に含まれる制御部30について説明する。制御部30は、例えばコンピュータにより実現されるものである。制御部30は、図示しない制御演算装置と記憶装置とを備える。制御演算装置には、CPU又はGPUといったプロセッサを使用できる。制御演算装置は、記憶装置に記憶されているプログラムを読み出し、このプログラムに従って所定の演算処理を行う。さらに、制御演算装置は、プログラムに従って、演算結果を記憶部40に書き込むことができる。以下では、制御演算装置が記憶装置に記憶されているプログラムを実行することで実現される、制御部30の機能について説明する。
【0052】
まず、制御部30は、第1装置61と通信を行うことで、室外側制御部81による冷媒漏洩判断の判断結果と、室外側制御部81が冷媒漏洩判断に用いた近似データとを取得する。次に、制御部30は、室外側制御部81による冷媒漏洩判断の結果に基づいて、冷媒回路10からの冷媒漏洩の有無を判断する。例えば、室外側制御部81が冷媒漏洩有りと判断している場合、制御部30は冷媒回路10において冷媒漏洩が発生していると判断し、室外側制御部81が冷媒漏洩無しと判断している場合、制御部30は冷媒回路10において冷媒漏洩が発生していないと判断する。制御部30による冷媒漏洩判断は、1日に1回以上行われる。
【0053】
また、制御部30は、所定のタイミングまでに冷媒回路10からの冷媒漏洩が無かったと判断する場合、冷媒漏洩が無かったことを記憶部40に記憶する。より具体的には、制御部30は、冷媒漏洩有りといった室外側制御部81による判断結果を所定のタイミングまでに取得しなかった場合に、冷媒回路10において冷媒漏洩が無かったことを記憶部40に記憶する。本実施形態において、「所定のタイミング」は、冷凍サイクル装置100の運転が終了するタイミングである。このとき、制御部30は、室外側制御部81が冷媒漏洩判断に用いた近似データの一部又は全部を記憶部40に記憶することが好ましい。これにより、記憶部40には、冷媒漏洩が無かったことを示す情報と、冷媒漏洩判断に用いられた情報とが記憶される。
【0054】
なお、ここで説明した制御部30の機能の一部又は全部は、室外側制御部81や、室内側制御部127、137、147や、図示しない制御装置などによって実現されてもよい。また、ここで説明した制御部30の構成は一例に過ぎず、制御部30の機能は、ソフトウェアで実現されても、ハードウェアで実現されても、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
【0055】
(4)全体動作
冷媒漏洩管理システム1において行われる冷媒漏洩判断の処理の流れについて、
図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、
図4に示す処理の流れは一例であって、適宜変更可能である。したがって、例えば矛盾のない範囲でステップの順序が変更されてもよいし、一部のステップが他のステップと並列に実行されてもよいし、他のステップが新たに追加されてもよい。
【0056】
図4に示すように、ステップS1では、検出部20が、運転中の冷凍サイクル装置100に係る各種情報を取得する。
【0057】
ステップS2では、室外側制御部81が、近似データを選出する。
【0058】
ステップS3では、室外側制御部81が、近似データに基づいて冷媒回路10における冷媒漏洩の有無を判断する。室外側制御部81によって冷媒漏洩が無いと判断される場合(ステップS3でYesの場合)、冷媒漏洩判判断の処理はステップS4に進む。それ以外の場合(ステップS3でNoの場合)、冷媒漏洩判断の処理はステップS9に進む。
【0059】
ステップS4では、室外側制御部81によって、冷凍サイクル装置100の運転が終了したか否かが確認される。冷凍サイクル装置100の運転が終了している場合(ステップS4でYesの場合)、冷媒漏洩判断の処理はステップS8に進む。それ以外の場合(ステップS4でNoの場合)、冷媒漏洩判断の処理はステップS4に戻る。なお、室外側制御部81による冷媒漏洩判断を1日に複数回行う場合には、ステップS1に戻ってもよい。
【0060】
ステップS5では、室外側制御部81によって行われた冷媒漏洩判断の判断結果と、冷媒漏洩判断に用いられた近似データとが、室外側制御部81によって第1装置61に送信される。
【0061】
ステップS6では、制御部30が、第1装置61と通信を行うことで、室外側制御部81によって行われた冷媒漏洩判断の判断結果と、冷媒漏洩判断に用いられた近似データとを取得する。
【0062】
ステップS7では、制御部30が、室外側制御部81の判断結果に基づいて冷媒漏洩判断を行う。ここでは、制御部30は、冷媒回路10における冷媒漏洩が無いと判断する。
【0063】
ステップS8では、制御部30が、冷媒回路10において冷媒漏洩が発生しなかったことを記憶部40に記憶する。また、ステップS8では、制御部30が、冷媒漏洩判断に用いられた近似データの一部又は全部を記憶部40に記憶する。
【0064】
図4に示すように、ステップS9では、室外側制御部81によって行われた冷媒漏洩判断の判断結果と、冷媒漏洩判断に用いられた近似データとが、室外側制御部81によって第1装置61に送信される。
【0065】
ステップS10では、制御部30が、第1装置61と通信を行うことで、室外側制御部81によって行われた冷媒漏洩判断の判断結果と、冷媒漏洩判断に用いられた近似データとを取得する。
【0066】
ステップS11では、制御部30が、室外側制御部81の判断結果に基づいて冷媒漏洩判断を行う。ここでは、制御部30は、冷媒回路10における冷媒漏洩が有ると判断する。なお、冷媒漏洩発生時には、冷媒漏洩管理システム1のユーザに対して迅速に報知されることが好ましい。このため、ステップS11に係る処理は、省略されるものであってもよい。
【0067】
ステップS12では、冷媒回路10で冷媒漏洩が発生していることが冷媒漏洩管理システム1のユーザに報知される。
【0068】
ステップS13では、制御部30が、冷媒回路10において冷媒漏洩が発生したことを記憶部40に記憶する。また、ステップS13では、制御部30は、冷媒漏洩判断に用いられた近似データの一部又は全部を記憶部40に記憶する。
【0069】
(5)特徴
(5-1)
本実施形態に係る冷媒漏洩管理システム1は、検出部20と、制御部30と、記憶部40と、を備える。検出部20は、冷媒回路10における冷媒の状態を検出する。制御部30は、検出部20の検出結果に基づいて冷媒回路10からの冷媒漏洩の有無を判断する。制御部30は、所定のタイミングまでに冷媒回路10からの冷媒漏洩が無かったと判断する場合、冷媒漏洩が無かったことを記憶部40に記憶する。
【0070】
本実施形態に係る冷媒漏洩管理システム1では、冷媒漏洩が無かったことが記憶部40に記憶される。この構成によれば、冷媒漏洩管理システム1のユーザは、記憶部40にアクセスすることで、冷媒漏洩が無かったことを確実に確認することができる。
【0071】
(5-2)
本実施形態に係る冷媒漏洩管理システム1では、所定のタイミングは、冷媒回路10を含む冷凍サイクル装置100の運転終了時である。
【0072】
本実施形態に係る冷媒漏洩管理システム1では、冷凍サイクル装置100の運転終了時までに冷媒漏洩が発生していないと判断されたときに初めて、冷媒漏洩が無かったことが記憶部40に記憶される。この構成によれば、記憶部40に正確な情報を記憶することができる。
【0073】
(5-3)
本実施形態に係る冷媒漏洩管理システム1では、制御部30は、一日に一回以上、冷媒漏洩の有無を判断する。
【0074】
本実施形態に係る冷媒漏洩管理システム1では、冷媒漏洩の有無が、一日ごとに記憶される。この構成によれば、冷媒漏洩管理システム1のユーザは、記憶部40にアクセスすることで、冷媒漏洩の有無を一日ごとに確認することができる。
【0075】
(5-4)
本実施形態に係る冷媒漏洩管理システム1では、検出部20は、冷凍サイクル装置100の運転中に、冷媒の状態を検出する。
【0076】
本実施形態に係る冷媒漏洩管理システム1では、冷媒漏洩の有無を精度よく検知することができる。
【0077】
(5-5)
本実施形態に係る冷媒漏洩管理システム1では、制御部30は、冷凍サイクル装置100が定格運転条件に近い条件で運転をしているときに検出部20によって検出された検出結果に基づいて、冷媒漏洩の有無を判断する。
【0078】
本実施形態に係る冷媒漏洩管理システム1では、冷媒漏洩の有無をより精度よく検知することができる。
【0079】
(5-6)
本実施形態に係る冷媒漏洩管理システム1では、制御部30は、第2装置62に含まれる。
【0080】
(5-7)
本実施形態に係る冷媒漏洩管理システム1では、制御部30は、検出部20の検出結果を記憶部40に記憶する。
【0081】
上記特許文献1に開示されているような、「冷媒漏洩が発生したこと」のみを記憶部に記憶するといった構成を取る場合、どのような場合に冷媒漏洩を検知することができたのか、あるいは、どのような場合に冷媒漏洩の誤検知を起こしてしまうのか、といったデータを取得することはできる。しかしながら、上記特許文献1に開示されているような構成を取る場合、どのような場合に冷媒漏洩を検知することができなかったのか(どのような場合に冷媒漏洩の未検知が発生したのか)、といったデータを取得することが困難になる。
【0082】
本実施形態に係る冷媒漏洩管理システム1では、冷媒漏洩が無かったことと、冷媒漏洩判断に用いられたデータとが記憶部40に記憶される。したがって、冷媒漏洩管理システム1のユーザは、制御部30がどのようなデータに基づいて冷媒漏洩が無いといった判断を下したのかを確認することができる。言い換えると、冷媒漏洩管理システム1のユーザは、冷媒漏洩の未検知が発生するケースについてのサンプルデータとなり得るデータを取得することできる。
【0083】
(6)変形例
上記実施形態の変形例を以下に示す。変形例は、互いに矛盾しない範囲で、適宜組み合わされてもよい。なお、上記実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0084】
(6-1)変形例1A
上記実施形態では、冷凍サイクル装置100の運転が終了するタイミングが所定のタイミングである例について説明した。しかしながら、所定のタイミングの例はこれに限定されるものではない、例えば、所定のタイミングは、制御部30に一日の終わりとして予め定められた時間に到達したタイミングであってもよい。一日の終わりとして予め定められた時間は、例えば23時59分である。
【0085】
本変形例に係る冷媒漏洩管理システム1では、冷凍サイクル装置100が日を跨いで運転を継続する場合であっても、冷媒漏洩の有無を1日ごとに確認することができる。
【0086】
(6-2)変形例1B
上記実施形態では、制御部30が第2装置62に含まれる例について説明した。しかしながら、制御部30は冷凍サイクル装置100や、第1装置61に含まれるものであってもよい。
【0087】
(6-3)変形例1C
上記実施形態では説明を省略したが、何らかの異常によって、制御部30と室外側制御部81との間での通信が接続されないことが考えられる。この場合、第2装置62は、冷媒漏洩判断の結果を記憶部40に記憶しないことが好ましい。言い換えると、第2装置62は、通信異常がなく、かつ、冷媒漏洩が無かったことを示す信号を室外側制御部81から受信したときに、冷媒漏洩判断の結果を記憶部40に記憶することが好ましい。
【0088】
(6-4)変形例1D
上記実施形態のシステム管理装置90は第1装置61と第2装置62を含むが、システム管理装置90は第2装置62だけであってもよい。第2装置62は、第1装置61を介さず、冷凍サイクル装置100の運転データを直接的に取得してもよい。この場合、冷凍サイクル装置100には、第2装置62との通信を可能にする装置や端末が取り付けられる。
【0089】
(6-5)変形例1E
上記実施形態では、室外側制御部81が、冷媒漏洩判断の判断結果と、冷媒漏洩判断に用いられた近似データとを第1装置61に送信する例について説明した。そして、第2装置62が第1装置61と通信を行うことで、冷媒漏洩判断の判断結果と冷媒漏洩判断に用いられた近似データとを取得する例について説明した。しかしながら、室外側制御部81は、冷媒回路10における冷媒漏洩が有ると判断する場合、冷媒漏洩が有ることを示す情報だけを第2装置62に送信してもよい。また、室外側制御部81は、冷媒漏洩が有ることを示す情報に加え、冷媒漏洩判断に用いられた近似データも第2装置62に送信してもよい。これらの情報は、室外側制御部81から第1装置61を介して第2装置62に送信してもよいし、システム管理装置90が第1装置61を備えない場合は室外側制御部81から第2装置62に直接送信してもよい。
【0090】
また、本変形例では、制御部30は、冷媒漏洩が有ることを示す情報を所定のタイミングまでに受信しなかった場合に、冷媒漏洩が発生しなかったと判断するものであってもよい。
【0091】
(6-6)変形例1F
上記実施形態では説明を省略したが、冷媒漏洩管理システム1は、冷媒漏洩を直接的に検知することができるガスセンサを備えるものであってもよい。本変形例に係る冷媒漏洩管理システム1では、冷媒漏洩の検知精度が向上する。
【0092】
(6-7)変形例1G
上記実施形態では、冷凍サイクル装置100が冷房運転を行っている状況で、冷媒漏洩判断を行う室外側制御部81の例について説明した。しかしながら、室外側制御部81は、冷凍サイクル装置100が暖房運転を行っている状況で冷媒漏洩判断を行うものであってもよい。
【0093】
(6-8)変形例1H
上記実施形態では、冷凍サイクル装置100の運転が終了した後に、制御部30が室外側制御部81の判断結果に基づいて冷媒漏洩判断を行う例について説明した。(
図4のステップS4~S7参照)
しかしながら、制御部30による冷媒漏洩判断は、冷凍サイクル装置100の運転が終了する前に行われるものであってもよい。したがって、
図4のステップS5~S7に係る処理は、
図4のステップS4に係る処理が実行される前に行われるものであってもよい。
【0094】
<他の実施形態>
以上、本開示に係る実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【0095】
本開示は、上記各実施形態そのままに限定されるものではない。本開示は、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、本開示は、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の開示を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素は削除してもよい。さらに、異なる実施形態に構成要素を適宜組み合わせてもよい。したがって、本実施形態はあらゆる点で一例に過ぎず、限定するものではないと考えるべきであり、これにより、当業者に自明のあらゆる修正が実施形態に含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0096】
1 冷媒漏洩管理システム
10 冷媒回路
20 検出部
30 制御部
40 記憶部
61 第1装置
62 第2装置
100 冷凍サイクル装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0097】