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特開2022-179230営業チームに設定された目標の達成を支援するための装置、方法及びそのためのプログラム
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  • 特開-営業チームに設定された目標の達成を支援するための装置、方法及びそのためのプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022179230
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】営業チームに設定された目標の達成を支援するための装置、方法及びそのためのプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20120101AFI20221125BHJP
   G06Q 10/06 20120101ALI20221125BHJP
【FI】
G06Q10/00
G06Q10/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021086560
(22)【出願日】2021-05-21
(71)【出願人】
【識別番号】521224505
【氏名又は名称】株式会社グラフ
(74)【代理人】
【識別番号】100174078
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 寛
(72)【発明者】
【氏名】藤田 健太
(72)【発明者】
【氏名】高松 智明
(72)【発明者】
【氏名】岡本 薫
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA02
5L049AA09
5L049AA13
(57)【要約】
【課題】営業チームに設定された目標の達成を支援する。
【解決手段】装置100は、第1のメンバー及び第2のメンバーから、設定された目標の対象期間における稼働日を定める稼働日情報を受信する(S201、S202)。装置100は、稼働日情報に基づいて合計稼働日数を算出する(S203)。そして、装置100は、マネージャーから当該営業チームの達成目標を受信する(S204)。次いで装置100は、第1のメンバー及び第2のメンバーから、当該達成目標の対象である指標の日単位の実績数値を受信する(S205、S206)。装置100は、マネージャーからレポートの表示要求を受信し(S207)、当該要求に応じて、当該要求を受信した日までの営業チームによる稼働日の消化日数及びその消化率を算出する(S208)。そして装置100は、算出された消化日数及び消化率を表示するための表示情報を送信する(S210)。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
営業チームに設定された目標の達成を支援するための方法であって、
前記営業チームに含まれる複数のメンバーがそれぞれ用いる複数のメンバー端末から、前記目標の対象期間における稼働日を定める稼働日情報を受信するステップと、
受信した稼働日情報に基づいて、前記営業チームの前記対象期間における合計稼働日数を算出するステップと、
前記営業チームに含まれる複数のメンバーのいずれかが用いるメンバー端末又は前記営業チームのマネージャーが用いるマネージャー端末からの表示要求に応じて、前記要求を送信した端末に、前記対象期間内の前記要求を受信した日までの前記営業チームによる稼働日の消化日数及び前記合計稼働日数に対する前記消化日数の消化率の少なくとも一方を表示するための表示情報を送信するステップと
を含み、
前記消化日数は、前記稼働日情報に基づいて算出する。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記表示情報は、前記消化日数を、棒グラフにより表示させ、前記合計稼働日数を、前記消化日数が前記合計稼働日数を超えた場合に前記棒グラフを横切る直線により表示させる。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の方法であって、
前記複数のメンバー端末に、規則的な休日を入力するための基本入力と、不規則な休日又は営業日を入力するための詳細入力とを行う入力画面を表示するための入力画面表示情報を送信するステップをさらに含み、
前記稼働日情報は、前記入力画面に対する入力を含む。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の方法であって、
予め設定された前記対象期間における達成目標又は前記達成目標を算出するための前記対象期間よりも長期の長期目標を前記マネージャー端末から受信するステップをさらに含む。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、
前記複数のメンバー端末の少なくとも一部から、前記達成目標の対象である指標の日単位の実績数値を受信するステップと、
前記実績数値に基づいて、前記対象期間における前記営業チームによる実績合計値を算出するステップと
をさらに含み、
前記表示情報は、前記要求を受信した日までの前記実績合計値及びその達成率の少なくとも一方を、前記消化日数及び前記消化率の少なくとも一方と同時に表示させる。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、 前記表示情報は、前記実績合計値を、棒グラフにより表示し、前記達成目標を、前記実績合計値が前記達成目標に超えた場合に前記棒グラフを横切る直線により表示させる。
【請求項7】
請求項5に記載の方法であって、
前記複数のメンバー端末の少なくとも一部から、前記KPIの見込数値を受信するステップと、
前記見込数値に基づいて、前記対象期間における前記営業チームによる見込合計値を算出するステップと
をさらに含み、
前記表示情報は、前記実績合計値と前記実績合計値及び前記見込合計値の合計値を、それぞれ棒グラフにより表示させる。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、
前記複数のメンバー端末の少なくとも一部に、前記指標の当日の実績数値を入力するための実績入力欄と、前記指標の当日までに発生した見込数値を入力するための見込入力欄とを表示するための入力欄表示情報を送信するステップをさらに含む。
【請求項9】
コンピュータに、営業チームに設定された目標の達成を支援するための方法を実行させるためのプログラムであって、前記方法は、
前記営業チームに含まれる複数のメンバーがそれぞれ用いる複数のメンバー端末から、前記目標の対象期間における稼働日を定める稼働日情報を受信するステップと、
受信した稼働日情報に基づいて、前記営業チームの前記対象期間における合計稼働日数を算出するステップと、
前記営業チームに含まれる複数のメンバーのいずれかが用いるメンバー端末又は前記営業チームのマネージャーが用いるマネージャー端末からの表示要求に応じて、前記要求を送信した端末に、前記対象期間内の前記要求を受信した日までの前記営業チームによる稼働日の消化日数及び前記合計稼働日数に対する前記消化日数の消化率の少なくとも一方を表示するための表示情報を送信するステップと
を含み、
前記消化日数は、前記稼働日情報に基づいて算出する。
【請求項10】
営業チームに設定された目標の達成を支援するための装置であって、
前記営業チームに含まれる複数のメンバーがそれぞれ用いる複数のメンバー端末から、前記目標の対象期間における稼働日を定める稼働日情報を受信して、受信した稼働日情報に基づいて、前記営業チームの前記対象期間における合計稼働日数を算出し、
前記営業チームに含まれる複数のメンバーのいずれかが用いるメンバー端末又は前記営業チームのマネージャーが用いるマネージャー端末からの表示要求に応じて、前記要求を送信した端末に、前記対象期間内の前記要求を受信した日までの前記営業チームによる稼働日の消化日数及び前記合計稼働日数に対する前記消化日数の消化率の少なくとも一方を表示するための表示情報を送信し、
前記消化日数は、前記稼働日情報に基づいて算出する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、営業チームに設定された目標の達成を支援するための装置、方法及びそのためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
事業を成長させていく上で営業チームの強化が大きな役割を果たす。各社の営業チームは、さまざまなツールを用いて、設定した営業目標の達成に努めている。
【0003】
たとえば、「CRM」と呼ばれるツールがある。見込顧客及び既存顧客に関する情報を管理するためのツールであり、顧客にコンタクトする際に過去の履歴を参照したり、データ分析を通じて顧客の状況を把握したり、営業チームの実績を表示したりすることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなツールは、営業チームのメンバーが日々、営業活動の報告を入力することで蓄積された情報に基づいてその機能を発揮するところ、現実においては、これらの多機能を提供するツールで要求される複雑な入力を実行し切ることは容易ではなく、ツールの効果的な運用の難易度が高い。
【0005】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、営業チームに設定された目標の達成を支援するための装置、方法及びそのためのプログラムにおいて、当該目標の計画的な達成を容易にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的を達成するために、本発明の第1の態様は、営業チームに設定された目標の達成を支援するための方法であって、前記営業チームに含まれる複数のメンバーがそれぞれ用いる複数のメンバー端末から、前記目標の対象期間における稼働日を定める稼働日情報を受信するステップと、受信した稼働日情報に基づいて、前記営業チームの前記対象期間における合計稼働日数を算出するステップと、前記営業チームに含まれる複数のメンバーのいずれかが用いるメンバー端末又は前記営業チームのマネージャーが用いるマネージャー端末からの表示要求に応じて、前記要求を送信した端末に、前記対象期間内の前記要求を受信した日までの前記営業チームによる稼働日の消化日数及び前記合計稼働日数に対する前記消化日数の消化率の少なくとも一方を表示するための表示情報を送信するステップとを含み、前記消化日数は、前記稼働日情報に基づいて算出する。
【0007】
また、本発明の第2の態様は、第1の態様の方法であって、前記表示情報は、前記消化日数を、棒グラフにより表示させ、前記合計稼働日数を、前記消化日数が前記合計稼働日数を超えた場合に前記棒グラフを横切る直線により表示させる。
【0008】
また、本発明の第3の態様は、第1又は2の態様の方法であって、前記複数のメンバー端末に、規則的な休日を入力するための基本入力と、不規則な休日又は営業日を入力するための詳細入力とを行う入力画面を表示するための入力画面表示情報を送信するステップをさらに含み、前記稼働日情報は、前記入力画面に対する入力を含む。
【0009】
また、本発明の第4の態様は、第1から第3のいずれかの態様の方法であって、予め設定された前記対象期間における達成目標又は前記達成目標を算出するための前記対象期間よりも長期の長期目標を前記マネージャー端末から受信するステップをさらに含む。
【0010】
また、本発明の第5の態様は、第4の態様の方法であって、前記複数のメンバー端末の少なくとも一部から、前記達成目標の対象である指標の日単位の実績数値を受信するステップと、前記実績数値に基づいて、前記対象期間における前記営業チームによる実績合計値を算出するステップとをさらに含み、前記表示情報は、前記要求を受信した日までの前記実績合計値及びその達成率の少なくとも一方を、前記消化日数及び前記消化率の少なくとも一方と同時に表示させる。
【0011】
また、本発明の第6の態様は、第5の態様の方法であって、前記表示情報は、前記実績合計値を、棒グラフにより表示し、前記達成目標を、前記実績合計値が前記達成目標に超えた場合に前記棒グラフを横切る直線により表示させる。
【0012】
また、本発明の第7の態様は、第5の態様の方法であって、前記複数のメンバー端末の少なくとも一部から、前記KPIの見込数値を受信するステップと、前記見込数値に基づいて、前記対象期間における前記営業チームによる見込合計値を算出するステップとをさらに含み、前記表示情報は、前記実績合計値と前記実績合計値及び前記見込合計値の合計値を、それぞれ棒グラフにより表示させる。
【0013】
また、本発明の第8の態様は、第7の態様の方法であって、前記複数のメンバー端末の少なくとも一部に、前記指標の当日の実績数値を入力するための実績入力欄と、前記指標の当日までの見込数値を入力するための見込入力欄とを表示するための入力欄表示情報を送信するステップをさらに含む。
【0014】
また、本発明の第9の態様は、コンピュータに、営業チームに設定された目標の達成を支援するための方法を実行させるためのプログラムであって、前記方法は、前記営業チームに含まれる複数のメンバーがそれぞれ用いる複数のメンバー端末から、前記目標の対象期間における稼働日を定める稼働日情報を受信するステップと、受信した稼働日情報に基づいて、前記営業チームの前記対象期間における合計稼働日数を算出するステップと、前記営業チームに含まれる複数のメンバーのいずれかが用いるメンバー端末又は前記営業チームのマネージャーが用いるマネージャー端末からの表示要求に応じて、前記要求を送信した端末に、前記対象期間内の前記要求を受信した日までの前記営業チームによる稼働日の消化日数及び前記合計稼働日数に対する前記消化日数の消化率の少なくとも一方を表示するための表示情報を送信するステップとを含み、前記消化日数は、前記稼働日情報に基づいて算出する。
【0015】
また、本発明の第10の態様は、営業チームに設定された目標の達成を支援するための装置であって、前記営業チームに含まれる複数のメンバーがそれぞれ用いる複数のメンバー端末から、前記目標の対象期間における稼働日を定める稼働日情報を受信して、受信した稼働日情報に基づいて、前記営業チームの前記対象期間における合計稼働日数を算出し、前記営業チームに含まれる複数のメンバーのいずれかが用いるメンバー端末又は前記営業チームのマネージャーが用いるマネージャー端末からの表示要求に応じて、前記要求を送信した端末に、前記対象期間内の前記要求を受信した日までの前記営業チームによる稼働日の消化日数及び前記合計稼働日数に対する前記消化日数の消化率の少なくとも一方を表示するための表示情報を送信し、前記消化日数は、前記稼働日情報に基づいて算出する。
【発明の効果】
【0016】
本発明の一態様によれば、営業チームに設定された達成目標の対象期間における稼働日を定める稼働日情報に基づいて、当該対象期間における合計稼働日数及び当該対象期間におけるある日までの消化日数が算出され、要求に応じて、当該消化日数及び当該合計稼働日日数に対する当該消化日数の割合である消化率の少なくとも一方を表示するための表示情報を当該営業チームのマネージャー又はメンバーの端末に送信することによって、営業状況の正確な確認が簡易な入力により可能となり、当該目標の計画的な達成を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態にかかる装置を示す図である。
図2】本発明の一実施形態にかかる方法の流れを示す図である。
図3A】本発明の一実施形態にかかる稼働日情報の入力画面の例を示す図である。
図3B】本発明の一実施形態にかかる稼働日情報の入力画面の例を示す図である。
図4】本発明の一実施形態にかかる日次情報の入力画面の一例を示す図である。
図5】本発明の一実施形態にかかる予実レポートの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1に本発明の一実施形態にかかる装置を示す。装置100は、営業チームに含まれる第1のメンバー及び第2のメンバーがそれぞれ用いる第1のメンバー端末111及び第2のメンバー端末112並びに当該営業チームのマネージャーが用いるマネージャー端末120とインターネット等のIPネットワークを介して通信し、当該営業チームに設定された目標の達成を支援する。図1では、第1のメンバー端末111及び第2のメンバー端末112のみを図示しているが、メンバーが3人以上である場合には端末数も必要に応じて増やせばよい。以下では、簡単のため、メンバーが2人の場合を例に説明する。
【0020】
装置100は、通信インターフェースなどの通信部101と、プロセッサ、CPU等の処理部102と、メモリ、ハードディスク等の記憶装置又は記憶媒体を含む記憶部103とを備え、各処理を行うためのプログラムを実行することによって構成することができる。装置100は、1又は複数の装置、コンピュータないしサーバを含むことがある。また、当該プログラムは、1又は複数のプログラムを含むことがあり、また、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記録して非一過性のプログラムプロダクトとすることができる。当該プログラムは、記憶部103又は装置100からIPネットワークを介してアクセス可能なデータベース104等の記憶装置又は記憶媒体に記憶しておき、処理部102において実行することができる。以下で記憶部103に記憶されるものとして記述されるデータはデータベース104に記憶してもよく、またその逆も同様である。
【0021】
まず、装置100は、第1のメンバー端末111から、営業チームに設定された目標の対象期間における稼働日を定める第1の稼働日情報を受信する(S201)。同様に、装置100は、第2のメンバー端末112から、当該対象期間における稼働日を定める第2の稼働日情報を受信する(S202)。サーバである装置100は、受信した稼働日情報に基づいて、当該対象期間における合計稼働日数を算出する(S203)。
【0022】
図3A及び3Bは、本発明の一実施形態にかかる稼働日情報の入力画面の例である。第1のメンバー端末111が装置100から稼働日情報入力画面を表示するための入力画面表示情報を受信し、当該情報に基づいて第1のメンバー端末111の表示端末にウェブブラウザ上で当該入力画面を表示させることができる。又は、第1のメンバー端末111にインストールされたアプリを動作させ、当該アプリ上で当該入力画面を表示させることができる。「稼働日情報入力画面」とは、ウェブブラウザ上で表示される場合にはウェブページ、モーダルウィンドウ、ポップアップウィンドウ等のさまざまな形式を採用することができ、アプリ上で表示される場合にはアプリの一画面とすることができる。いずれにおいても、稼働日情報の入力を行うための入力欄を有する領域を含む画面であれば、稼働日情報入力画面に該当する。
【0023】
稼働日情報は、稼働日を定める情報であり、稼働日、休日及びその両方のいずれかを指定する情報とすることができる。稼働日を指定することで稼働日を定めることができ、休日を指定することで稼働日を結果的に定めることもできる。図3A及び3Bは、図3Aが、規則的な休日を入力するための基本入力を行う第1の入力画面301を示し、図3Bが、不規則な休日又は営業日を入力するための詳細入力を行う第2の入力画面302を示している。それぞれの入力画面を表示するための情報は同時に送信しても、別個に送信してもよい。また、基本入力及び詳細入力を同一画面で行うようにしてもよい。
【0024】
稼働日情報が得られていれば、装置100は、対象期間における合計稼働日数に加えて、対象期間におけるある日までの消化日数を自動的に算出することが可能となる。より具体的には、一例として、対象期間の日数から休日として指定された日の日数を減算すれば合計稼働日数が定まり、対象期間のある日までの日数から休日として指定された日の日数を減算すれば消化日数となる。基本入力により規則的な休日を指定し、詳細入力により不規則な営業日ないし稼働日を指定する場合においても、結果的に基本入力及び詳細入力により休日が指定されることになる。
【0025】
そして、装置100は、マネージャー端末120から、当該営業チームの達成目標を受信し、記憶する(S204)。装置100は、たとえば月間目標等の対象期間の達成目標ではなく、年間目標等のより長期の長期目標を受信し、当該長期目標に基づいて達成目標を算出するようにしてもよい。ここで、達成目標は稼働日情報の後に装置100において受信されているが、順序は問わない。
【0026】
次いで、装置100は、第1のメンバー端末111から、当該達成目標の対象である指標の日単位の実績数値を受信する(S205)。また、装置100は、第2のメンバー端末112から、当該達成目標の対象である指標の日単位の実績数値を受信する(S206)。ここでは、両方のメンバーから実績数値を受信することとして説明したが、必ずしも営業チームに含まれるすべてのメンバーが実績数値の送信を行わないこともある。
【0027】
図4は、本発明の一実施形態にかかる日次実績情報の入力画面の例である。第1のメンバー端末111が装置100から日次実績入力画面を表示するための入力画面表示情報を受信し、当該情報に基づいて第1のメンバー端末111の表示画面にウェブブラウザ上で当該入力画面400を表示させることができる。又は、第1のメンバー端末111にインストールされたアプリを動作させ、当該アプリ上で当該入力画面を表示させることができる。「日次実績入力画面」とは、ウェブブラウザ上で表示される場合にはウェブページ、モーダルウィンドウ、ポップアップウィンドウ等のさまざまな形式を採用することができ、アプリ上で表示される場合にはアプリの一画面とすることができる。いずれにおいても、日単位の実績数値を入力するための入力欄を有する領域を含む画面であれば、日次実績入力画面に該当する。
【0028】
日次実績情報とは、日単位の営業実績に関する情報であり、好ましくは各メンバーが当日中に入力を行う。営業実績には、売上、契約件数、商談件数等の指標を含むことができる。また、日次実績情報の代わりに、日単位の営業見込に関する情報を含む日次情報としてもよく、営業見込には、確度の最も高いAランクの売上見込、契約見込件数、Aランクの次に確度の高いBランクの売上見込、契約見込件数、Bランクの次に確度の高いCランクの売上見込、契約見込件数等を含むことができる。また、日次情報は、対象期間の残商談件数を含んでもよい。
【0029】
装置100は、営業チームのマネージャーが用いるマネージャー端末120から、予実レポート500の表示要求を受信し(S207)、当該要求に応じて、対象期間内の当該要求を受信した日までの営業チームによる稼働日の消化日数及びその消化率の少なくとも一方を算出する(S208)。また、装置100は、当該要求に応じて、対象期間内の当該要求を受信した日までの営業チームによる実績合計値及びその達成率の少なくとも一方を算出する(S209)。ここで、表示要求を受信した日までの稼働日の消化日数とは、当該要求を受信した日の前日までの稼働日の日数としても、受信した日を含む日数としてもよい。また、表示要求を受信した日までの実績合計値とは、当該要求を受信した日の前日までの実績数値の合計値としても、受信した日に受信時点までに入力された実績数値を含む合計値としてもよい。
【0030】
ここでは、装置100が表示要求を受信した後に消化日数及びその消化率、並びに実績合計値及びその達成率の算出を行うものとして記述したが、当該要求の受信前に予め算出しておいてもよい。また、装置100は予実レポート等のレポートの表示要求を受信するものとして記述したが、より一般に、少なくとも消化日数及び消化率の少なくとも一方を含む営業状況の表示要求とすることができる。
【0031】
そして、装置100は、マネージャー端末120に対して、算出された消化日数及び消化率の少なくとも一方並びに算出した実績合計値及び達成率の少なくとも一方を同時に表示するための表示情報を送信する(S210)。ここでは、同時に表示するものとして記述したが、消化日数及び消化率の少なくとも一方のみを表示するようにしてもよい。
【0032】
図5に、本発明の一実施形態にかかる予実レポートの一例を示す。左のグラフは、消化日数を、棒グラフにより表示し、235日の合計稼働日数を、仮に消化日数が当該合計稼働日数を超えた場合に当該棒グラフを横切る直線により表示している。消化日数及び合計稼働日数に加えて、図5では消化日数の消化率として80%を表示している。右のグラフは、実績合計値を、棒グラフにより表示し、100MJPYという達成目標を、実績合計値が当該達成目標を超えた場合に当該グラフを横切る直線により表示している。
【0033】
装置100は、達成目標の対象である指標の実績合計値及びその達成率の少なくとも一方に加えて、当該指標の見込数値を受信し、それに基づいて、予実レポートの要求を受信した日までに発生した対象期間における見込合計値を算出してもよい。見込合計値及び実績合計値の和を棒グラフとして実績合計値の棒グラフに近接させて表示することで、実績及び見込それぞれの達成目標との関係を視覚的に把握することが可能となる。一例として、見込合計値及び実績合計値の和を実績合計値よりも太い棒グラフで表示し、実績合計値を表す棒グラフを当該棒グラフに重ねて表示することが考えられる。ここで、表示要求を受信した日までに発生した見込合計値とは、当該要求を受信した日の前日までに発生した見込数値の合計値としても、受信した日に受信時点までに入力された見込数値を含む合計値としてもよいが、いつまでの数値を合計するかについて実績合計値と一致させることが好ましい。達成目標の対象である指標の当日の実績数値を入力するための実績入力欄と、当該指標の当日までに発生した見込数値を入力するための見込入力欄とを表示するための入力欄表示情報をたとえばHTML形式で装置100から送信し、当該入力欄に対する入力を受信してグラフ表示に必要なデータを蓄積すればよい。
【0034】
マネージャー端末120が装置100から営業状況を表示するための表示情報をたとえばHTML形式で受信し、当該情報に基づいてマネージャー端末120の表示画面にウェブブラウザ上で営業状況を表示させることができる。又は、マネージャー端末120にインストールされたアプリを動作させ、装置100からたとえばJSON形式で受信した表示情報に含まれるデータに基づいて当該アプリ上で営業状況を表示させることができる。営業状況は、ウェブブラウザ上で表示される場合にはウェブページ、モーダルウィンドウ、ポップアップウィンドウ等のさまざまな形式を採用することができ、アプリ上で表示される場合にはアプリの一画面により表示することができる。いずれにおいても、営業状況を確認するための数値を表示することができればよい。表示情報は、第1のメンバー端末111又は第2のメンバー端末112に送信してもよい。
【0035】
以上のように、入力された稼働日情報に基づいて、合計稼働日数と消化日数とを所定の関係で表示することによって、両者の関係を視覚的に把握することが可能となる。同様に、入力された目標及び日次情報に基づいて、実績合計値と達成目標とを所定の関係で表示することによって、両者の関係を視覚的に把握することが可能となる。さらに、本発明の一実施形態において、これらを同一画面上に表示することによって、消化率に対して達成率が遅れていないかといった比較が容易になる。
【符号の説明】
【0036】
100 装置
101 通信部
102 処理部
103 記憶部
104 データベース
111 第1のメンバー端末
112 第2のメンバー端末
120 マネージャー端末
301 第1の入力画面
302 第2の入力画面
400 日次実績入力画面
500 営業状況表示画面
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5