(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022179245
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】マルチサイズシワ伸ばしバルーン型ハンガー
(51)【国際特許分類】
D06F 57/00 20060101AFI20221125BHJP
A47G 25/20 20060101ALI20221125BHJP
【FI】
D06F57/00 340
A47G25/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021108154
(22)【出願日】2021-05-21
(71)【出願人】
【識別番号】521284783
【氏名又は名称】佐藤 大策
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 大策
【テーマコード(参考)】
3K099
【Fターム(参考)】
3K099AA01
3K099BA04
3K099BA07
3K099BA09
3K099BA17
3K099BA19
3K099CA35
3K099CA61
(57)【要約】
【課題】洗濯・脱水後に衣類を干す際に使用するハンガーで、一つのサイズで同類衣類の他のサイズまで幅広く使用することが出来、掛け干したままで衣類のシワを伸ばしシワの発生や密着する発生する菌や匂いまでも抑制することが可能なバルーン型ハンガーを提供する。
【解決手段】マルチサイズシワ伸ばしバルーンハンガー6は、本体部ハンガー部3と空気注入口部4と吊り具部5から成る。ハンガー本体部3と空気注入口部4は、伸縮性、密閉性、抗菌性を持つ素材で衣類の形状に模した中空状のバルーン型ハンガーに成型されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮性に優れた素材を用い衣類の形状に模し中空状に成型され、空気を注入した際、衣類のサイズ・形状に沿い大きく膨張する作用で、一つのサイズで同類衣類の他のサイズにまで幅広く装着・使用出来るバルーン型ハンガー。
【請求項2】
伸縮性に優れ気密性のある素材を用いることで、空気を注入し、衣類の形状に沿い大きく膨張する内側からの圧着力で衣類を密着させ、シワを伸ばしながら干し、シワの発生を抑制することが出来る請求事項1に記載のバルーン型ハンガー。
【請求項3】
抗菌性のある素材を用いることで、密着され干される際に発生する衣類の菌や匂いを抑制することが出来る請求項1に記載のバルーン型ハンガー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯・脱水後の衣類を干す際に発生するシワを抑制し、シワを伸ばすアイロン掛け等の作業負担を軽減するのに好適なハンガーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のハンガーは、人の肩の形状に模した木製、合成樹脂製、金属製等で作られ、洗濯・脱水後に衣類を干す際にハンガーに掛け吊るされ干されていたがシワが残ってしまっていた。(
図1)
【0003】
最近では、特許文献1の如く、従来のハンガーとは異なり衣類の洗濯物のシワや型崩れを防止することを目的とした、空気を入れて膨らませることにより、ハンガーの形状を人体のシルエットに近い形状にした洗濯物干し用ハンガーが開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の如き従来の人体に近いシルエットを有する洗濯物干し用ハンガーは、塩化ビニルやナイロンなどの伸縮率が低い素材が用いられていたため、他のサイズの衣類への使用が難しく、使用する衣類のサイズごとにそれぞれ作成されなければならなかった。
【0006】
また、特許文献1が如き人体に近いシルエットを有する洗濯物干し用ハンガーは、衣類と密着するため発生する菌や匂いを防ぐため通気性を確保する必要があり、送風装置を具備させたり、通気性のある素材と多層構造にしたりしていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
伸縮性に優れた素材を用い衣類の形状に模し中空状に成型することで、空気を注入すると衣類のサイズ・形状に沿い大きく膨張する作用で、例えばSサイズからLLサイズまで、一つのサイズで同類衣類のサイズを選ばずに、幅広いサイズに対応出来るバルーン型ハンガーとした。
【0008】
伸縮性に優れ気密性のある素材を用いることで、空気を注入し、衣類のサイズ・形状に沿い大きく膨張する内側からの圧着力で衣類を密着させシワを伸ばしながら干し、シワの発生を抑制出来るバルーン型ハンガーとした。
【0009】
抗菌性のある素材を用いることで、衣類とハンガーが密着され干され、室内干し時や陰干し時に発生する衣類の菌や匂いの発生を抑制することが出来るバルーン型ハンガーとした。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、本発明品は成形された一つのサイズで同類衣類の他のサイズにも幅広く使用することが出来ることを可能とし、また、空気を抜けば直ぐに萎み小さくなるため衣類のハンガーからの取り外しの容易さをも可能とした。
【0011】
本発明により、衣類を本発明品に掛け干したままでシワを伸ばし干すことが出来、シワの発生を抑制し、アイロン掛け等の作業を削減することを可能とした。
【0012】
本発明により、室内干し時や陰干し時に発生する菌や匂いを抑制することを可能とした。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】従来のハンガーにシャツを掛け干した例を示す。
【
図2】Aは本発明品の空気注入前の未使用時、Bは空気注入し膨張した際を示す。
【
図3】本発明品に空気を注入し衣類を掛け干した状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
【0015】
図2に本発明品ハンガーの一般的な形状を示す。
図2は、本体ハンガー部3と空気注入口部4と吊り具部5から成る衣類の形状に模し中空状に成形されたバルーン型ハンガーである。
【0016】
図2は、本発明品の未使用時の一般的な形状Aと、空気を注入し膨張した際の未使用時の一般的な形状Bを示す。未使用時Aは伸縮性の素材を用い作られているため、小さく薄く軽く、折り畳むことやロール状にすることが出来、容易にコンパクトに収納、及び持ち運びにも適している。空気を注入した際のBは伸縮力に優れているため膨張力が大きく、一つのサイズで例えばSサイズからLLサイズまで幅広いサイズで使用することが出来る。
【0017】
図3は本発明品に空気を注入し衣類を掛け干した状態を示す。本体ハンガー部3に空気注入部4から一定量の空気を入れ適度に膨張させた後にいったん密閉し、衣類7の内側に挿着する。再び空気注入部4から空気を入れ衣類の形状・シワの伸び加減に適度に膨張させ再び空気注入口4を閉めバルーン内の空気を密閉する。内側からの圧着力を保持しつつ、衣類を密着させ、水分を含んだ布地が乾燥する際に縮もうとすることを防ぎ、布地のシワを伸ばしながら干し、衣類のシワの発生を抑制することが出来ることとした。
【0018】
図2から
図3は、本発明品ハンガーの実施例を示す。本発明品は本体ハンガー部3と空気注入口4と吊り部5から成る衣類の形状に模し中空状に成型されたバルーン型ハンガーである。示した図は上着用であるが、他にパンツなど形状は使用する衣類により異なる。
【0019】
本発明品はシリコーンゴム、ニトリルゴムなどの合成ゴム、ラテックスなどの天然ゴム、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリプチレンテレフタレート、ポリトルチレンテレフタレートなどの合成樹脂、ポリエステル繊維、ポリウレタン繊維、ポリエーテル・エステル系の繊維などの合成繊維の素材から成る。
【0020】
本発明に係るマルチサイズシワ伸ばしバルーンハンガーは、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、例えば空気注入口4の位置や吊り具部5の素材や意匠などの構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明品に係るマルチサイズシワ伸ばしバルーンハンガーは、伸縮性・気密性・抗菌性を持つ素材で衣類の形状に模しバルーン状に成型されることで上記の如く優れた特性を有する。一つのサイズで他のサイズにも幅広く使用出来、また衣類のシワの発生を抑制することでシワを伸ばすためのアイロン掛け等の二次的な作業を大幅に省力化し火傷などの事故も削減出来る。一般家庭、独身家庭など様々な場所、あるいは、大人だけでなく子供や高齢者や障害を持つ様々な方にも容易に使用することが出来、また、旅行などの外出時、日陰干し、部屋干しなど様々な状況にも適用出来る商品である。
【符号の説明】
【0022】
1 従来のハンガー
2 従来のハンガーに掛け吊るされ干され衣類に発生するシワ
3 本体ハンガー部
4 空気注入口部
5 吊り具部
6 マルチサイズシワ伸ばしバルーンハンガー
7 本体に着用され干された衣類