(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022179290
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】ガス溶解システム
(51)【国際特許分類】
B01F 21/00 20220101AFI20221125BHJP
B01F 23/20 20220101ALI20221125BHJP
B01F 25/40 20220101ALI20221125BHJP
【FI】
B01F1/00 A
B01F3/04 Z
B01F5/06
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021171161
(22)【出願日】2021-10-19
(31)【優先権主張番号】10-2021-0064574
(32)【優先日】2021-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】522124770
【氏名又は名称】ピュリテク カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100170900
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 渉
(72)【発明者】
【氏名】ホン スンフン
【テーマコード(参考)】
4G035
【Fターム(参考)】
4G035AA01
4G035AB04
4G035AB27
4G035AC26
4G035AE02
4G035AE13
(57)【要約】 (修正有)
【課題】経済性を確保できるガス溶解システムを提供する。
【解決手段】水を供給する水供給ユニットと、ガスを供給するガス供給ユニットと、水供給ユニット及びガス供給ユニットと連結されるガス溶解水生成ユニットと、及びガス溶解水生成ユニットの後段に連結されるバブルガス溶解水生成ユニットを含み、ガス溶解水生成ユニットは、ガス供給ユニットと並列連結されて、第1ガス溶解水を生成する第1ガス溶解水生成部と、及びガス供給ユニットと並列連結されて、第1ガス溶解水生成部と直列連結されて第1ガス溶解水生成部から第1ガス溶解水の供給を受けて、第1ガス溶解水のガス濃度より高いガス濃度を有する第2ガス溶解水を生成する少なくとも一つの第2ガス溶解水生成部を含み、バブルガス溶解水生成ユニットは、第2ガス溶解水生成部と連結されて、第2ガス溶解水に含まれたガスの粒子より小さい粒子を有するガスが含まれた第3ガス溶解水を生成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を供給する水供給ユニットと、
ガスを供給するガス供給ユニットと、
前記水供給ユニット及び前記ガス供給ユニットと連結されるガス溶解水生成ユニットと、
前記ガス溶解水生成ユニットの後段に連結されるバブルガス溶解水生成ユニットと、を含み、
前記ガス溶解水生成ユニットは、
前記ガス供給ユニットと並列連結されて、第1ガス溶解水を生成する第1ガス溶解水生成部と、
前記ガス供給ユニットと並列連結されて、前記第1ガス溶解水生成部と直列連結されて前記第1ガス溶解水生成部から前記第1ガス溶解水の供給を受けて、前記第1ガス溶解水のガス濃度より高いガス濃度を有する第2ガス溶解水を生成する少なくとも一つの第2ガス溶解水生成部と、を含み、
前記バブルガス溶解水生成ユニットは、
前記第2ガス溶解水生成部と連結されて前記第2ガス溶解水生成部から前記第2ガス溶解水の供給を受けて、前記第2ガス溶解水に含まれたガスの粒子より小さい粒子を有するガスが含まれた第3ガス溶解水を生成する、ガス溶解システム。
【請求項2】
前記第1ガス溶解水生成部は、
前記ガス供給ユニットの後段に連結されて、前記ガス供給ユニットから前記ガスの供給を受けて、前記ガスを放電させて放電ガスを生成する第1ガス放電装置と、
前記第1ガス放電装置の後段に連結されて、前記第1ガス放電装置から前記放電ガスの供給を受けて、前記放電ガスの少なくとも一部を前記水供給ユニットから供給される前記水に溶解させて前記第1ガス溶解水を生成する第1ベンチュリ装置と、
前記第1ガス放電装置と前記第1ベンチュリ装置との間に備えられる第1逆流防止装置と、を含む、請求項1に記載のガス溶解システム。
【請求項3】
前記第2ガス溶解水生成部は、
前記ガス供給ユニットの後段に連結されて、前記ガス供給ユニットから前記ガスの供給を受けて、前記ガスを放電させて放電ガスを生成する第2ガス放電装置と、
前記第2ガス放電装置の後段に連結される第2ベンチュリ装置と、
前記第2ガス放電装置と前記第2ベンチュリ装置との間に備えられる第2逆流防止装置と、を含み、
前記第2ベンチュリ装置は、
前記第2ガス放電装置から前記放電ガスの供給を受けて、前記第1ガス溶解水生成部の前記第1ベンチュリ装置と直列連結されて、前記第1ベンチュリ装置から前記第1ガス溶解水の供給を受けて、前記第1ガス溶解水に前記放電ガスの少なくとも一部を溶解させて、前記第2ガス溶解水を生成する、請求項2に記載のガス溶解システム。
【請求項4】
前記ガス溶解水生成ユニットと連結される回収ユニットをさらに含み、
前記回収ユニットは、
前記第1ガス溶解水生成部の前記第1ベンチュリ装置に供給された前記放電ガスのうち前記水に溶解せずに残留する第1残留放電ガス及び前記第2ガス溶解水生成部の前記第2ベンチュリ装置に供給された前記放電ガスのうち前記水に溶解せずに残留する第2残留放電ガスの少なくとも一つを回収する、請求項3に記載のガス溶解システム。
【請求項5】
前記水供給ユニット、前記ガス供給ユニット、前記ガス溶解水生成ユニット及び前記バブルガス溶解水生成ユニットの少なくとも一つを制御する制御ユニットをさらに含む、請求項4に記載のガス溶解システム。
【請求項6】
前記第1ガス溶解水生成部は、
前記第1ベンチュリ装置に電気的に連結されて、前記第1ベンチュリ装置で生成される前記第1ガス溶解水のガス濃度を測定する第1測定部材をさらに含み、
前記制御ユニットは、
前記第1測定部材の測定値に基づいて前記第1ガス放電装置の駆動を制御する、請求項5に記載のガス溶解システム。
【請求項7】
前記第2ガス溶解水生成部は、
前記第2ベンチュリ装置に電気的に連結されて、前記第2ベンチュリ装置で生成される前記第2ガス溶解水のガス濃度を測定する第2測定部材をさらに含み、
前記制御ユニットは、
前記第2測定部材の測定値に基づいて前記第2ガス放電装置の駆動を制御する、請求項5に記載のガス溶解システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス溶解システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、マイクロバブルは、粒子の大きさが通常の気泡が持つ粒子の大きさより非常に小さい気泡を意味し、このようなマイクロバブルは、水と気体が共に存在する時生成される。この時、マイクロバブルは、通常の気泡が持っていない性質を持っている。例えば、通常の粒子の大きさを持つ気泡は、素早く浮び上がって水面に達するとつぶれてしまうのに対して、マイクロバブルは、通常の気泡に比べて浮力が小さくゆっくり水の中を飛び交うように浮び上がる。これは、バブルが小さければ小さいほど浮力に対する抵抗効果が大きくなるため生じる現象であり、バブルがゆっくり浮び上がることは、バブルがそれだけ長く水の中に留まることができることを意味する。
【0003】
この時、マイクロバブルが水の中に留まっている間、マイクロバブルの中の気体は、周囲の水に徐々に溶けて入ることになるが、気泡が小さいほど気泡の中の空気の体積に対する表面的の比率が大きくなる。このようなことから見ると、同量の気体を水に溶かすには、気泡一つ一つの体積が小さくて表面的の合計が大きいマイクロバブルの効率が良いということがわかる。
【0004】
一方、マイクロバブルは、直径50μm以下の非常に微細な気泡であるため、水中で浮遊する過程でナノサイズまで自然に収縮して最終的には内部の気体を完全溶解させて消滅する特徴を有している。このようにマイクロバブルには、帯電作用でも磁気加圧効果などの特性があって、全ての産業分野に亘って応用の可能性が非常に大きいと見ることができる。
【0005】
このようなマイクロバブルは、従来のガス溶解システムを介して生成されることができる。例えば、従来のガス溶解システムは、所定の圧力下に水などのような流体に酸素、二酸化炭素、オゾンなどのガスを混合してガスの少なくとも一部を液体に混合させた後、ガスの少なくとも一部が溶解されたガス溶解水の圧力を解放させる方式を主に使ってマイクロバブルを発生させることができる。
【0006】
しかし、この場合、水に投入するガスの粒子の大きさを最小化することが難しいので、水に投入されるガスが浮上する速度を制御し難い問題がある。これにより、水とガスが接触する時間が充分に確保できず水に対するガスの溶解度が向上するのに限界がある問題がある。
【0007】
また、水に対するガスの溶解度を向上させるために、水に多量のガスを投入するようになると、運転費が増加するなど経済性が低下する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の実施例は上述した従来の問題点を解決しようと案出されたもので、存在する水に対するガスの溶解度を多段に向上させて、ガス溶解水を生成して、生成されたガス溶解水を介してマイクロバブルが効率的に生成されることによって、経済性を確保することができるガス溶解システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一側面によると、水を供給する水供給ユニットと;ガスを供給するガス供給ユニットと;前記水供給ユニット及び前記ガス供給ユニットと連結されるガス溶解水生成ユニットと;及び前記ガス溶解水生成ユニットの後段に連結されるバブルガス溶解水生成ユニットを含み、前記ガス溶解水生成ユニットは、前記ガス供給ユニットと並列連結されて、第1ガス溶解水を生成する第1ガス溶解水生成部と;及び前記ガス供給ユニットと並列連結されて、前記第1ガス溶解水生成部と直列連結されて前記第1ガス溶解水生成部から前記第1ガス溶解水の供給を受けて、前記第1ガス溶解水のガス濃度より高いガス濃度を有する第2ガス溶解水を生成する少なくとも一つの第2ガス溶解水生成部を含み、前記バブルガス溶解水生成ユニットは、前記第2ガス溶解水生成部と連結されて前記第2ガス溶解水生成部から前記第2ガス溶解水の供給を受けて、前記第2ガス溶解水に含まれたガスの粒子より小さい粒子を有するガスが含まれた第3ガス溶解水を生成する、ガス溶解システムが提供されることができる。
【0010】
また、前記第1ガス溶解水生成部は、前記ガス供給ユニットの後段に連結されて前記ガス供給ユニットから前記ガスの供給を受けて、前記ガスを放電させて放電ガスを生成する第1ガス放電装置と;前記第1ガス放電装置の後段に連結されて前記第1ガス放電装置から前記放電ガスの供給を受けて、前記放電ガスの少なくとも一部を前記水供給ユニットから供給される前記水に溶解させて前記第1ガス溶解水を生成する第1ベンチュリ装置と;及び前記第1ガス放電装置と前記第1ベンチュリ装置との間に備えられる第1逆流防止装置を含むことができる。
【0011】
また、前記第2ガス溶解水生成部は、前記ガス供給ユニットの後段に連結されて前記ガス供給ユニットから前記ガスの供給を受けて、前記ガスを放電させて放電ガスを生成する第2ガス放電装置と;前記第2ガス放電装置の後段に連結される第2ベンチュリ装置と;及び前記第2ガス放電装置と前記第2ベンチュリ装置との間に備えられる第2逆流防止装置を含み、前記第2ベンチュリ装置は、前記第2ガス放電装置から前記放電ガスの供給を受けて、前記第1ガス溶解水生成部の前記第1ベンチュリ装置と直列連結されて前記第1ベンチュリ装置から前記第1ガス溶解水の供給を受けて、前記第1ガス溶解水に前記放電ガスの少なくとも一部を溶解させて前記第2ガス溶解水を生成することができる。
【0012】
また、前記ガス溶解水生成ユニットと連結される回収ユニットをさらに備え、前記回収ユニットは、前記第1ガス溶解水生成部の前記第1ベンチュリ装置に供給された前記放電ガスのうち前記水に溶解せずに残留する第1残留放電ガス及び前記第2ガス溶解水生成部の前記第2ベンチュリ装置に供給された前記放電ガスのうち前記水に溶解せずに残留する第2残留放電ガスの少なくとも一つを回収することができる。
【0013】
また、前記水供給ユニット、前記ガス供給ユニット、前記ガス溶解水生成ユニット及び前記バブルガス溶解水生成ユニットの少なくとも一つを制御する制御ユニットをさらに含むことができる。
【0014】
また、前記第1ガス溶解水生成部は、前記第1ベンチュリ装置に電気的に連結されて、前記第1ベンチュリ装置で生成される前記第1ガス溶解水のガス濃度を測定する第1測定部材をさらに含み、前記制御ユニットは、前記第1測定部材の測定値に基づいて前記第1ガス放電装置の駆動を制御することができる。
【0015】
また、前記第2ガス溶解水生成部は、前記第2ベンチュリ装置に電気的に連結されて、前記第2ベンチュリ装置で生成される前記第2ガス溶解水のガス濃度を測定する第2測定部材をさらに含み、前記制御ユニットは、前記第2測定部材の測定値に基づいて前記第2ガス放電装置の駆動を制御することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の実施例に係るガス溶解システムは、水に対するガスの溶解度を多段に向上させてガス溶解水を生成して、生成されたガス溶解水を介してマイクロバブルが効率的に生成されることによって、経済性を確保することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明の一実施例に係るガス溶解システムを図示したブロック図である。
【
図2】
図2は、
図1のガス溶解システムを簡略に図示した工程図である。
【
図3】
図3は、
図1のガス溶解システムの制御ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下では、本発明の思想を具現するための具体的な実施例について図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
さらに本発明を説明するにあたり関連した公知構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすることもあると判断される場合にはその詳細な説明を省略する。
【0020】
また、ある構成要素が別の構成要素に‘連結’、‘結合’されると言及された時には、その別の構成要素に直接的に連結、結合してもよいが、中間にさらに別の構成要素が存在することもできると理解されなければならない。
【0021】
本明細書で使われた用語は、単に特定の実施例を説明するために使われたものであって、本発明を限定しようとする意図で使われたのではない。単数の表現は、文脈上明白に異なるように意味しない限り複数の表現を含む。
【0022】
また、本明細書で一側、他側などの表現は、図面に図示を基準に説明したものであって、該当対象の方向が変更されると異なるように表現される可能性があることを予め明かしておく。同様の理由で添付図面において一部構成要素は誇張されるか省略され、又は概略的に図示されているが、各構成要素の大きさは実際の大きさを全面的に反映するのではない。
【0023】
また、第1、第2などのように序数を含む用語は、種々の構成要素を説明するのに使われることができるが、該当構成要素はこのような用語によって限定されない。これらの用語は一つの構成要素を別の構成要素から区別する目的にだけ使われる。
【0024】
明細書で使われる‘含む’の意味は、特定特性、領域、整数、段階、動作、要素及び/または成分を具体化して、別の特定特性、領域、整数、段階、動作、要素、成分及び/または群の存在や付加を排除させるものではない。
【0025】
以下、図面を参照して本発明の一実施例に係るガス溶解システムの具体的な構成について説明する。
【0026】
図1乃至
図3を参照すると、本発明の一実施例に係るガス溶解システム1は、水供給ユニット10、ガス供給ユニット20、ガス溶解水生成ユニット30、バブルガス溶解水生成ユニット40、回収ユニット50及び制御ユニット60を含むことができる。
【0027】
水供給ユニット10は、ガス溶解水生成ユニット30に水を供給することができる。このために、水供給ユニット10は、水が保存される水保存タンク11及び水保存タンク11とガス溶解水生成ユニット30との間に連結される水供給ライン12を含むことができる。
【0028】
この時、水供給ライン12には、水供給バルブが設置されることができる。水供給バルブの開閉は、後述するガス溶解水生成ユニット30の第1ガス溶解水生成部31及び第2ガス溶解水生成部32に連結される圧力計で測定される圧力値により調節されることができる。
【0029】
一方、水供給ライン12の少なくとも一部には、後述するガス供給ユニット20の第2ガス供給ライン23が連結されることができる。これにより、水供給ライン12に第2ガス供給ライン23が連結された連結地点を基準として見る時、水供給ライン12中連結地点の前段に該当する水供給ライン12には、水が流動されることができる。また、水供給ライン12中連結地点の後段に該当する水供給ライン12には、水が流動されるか、後述するガス溶解水生成ユニット30の第1ガス溶解水生成部31の第1ガス放電装置311から供給される放電ガスと混合された水が流動されることができる。
【0030】
ガス供給ユニット20は、ガス溶解水生成ユニット30にガスを供給することができる。このために、ガス供給ユニット20は、気体状態の酸素、二酸化炭素、オゾン及び窒素の少なくとも一つが保存されるガス保存タンク21、ガス保存タンク21に連結される第1ガス供給ライン22及び第1ガス供給ライン22に並列連結される少なくとも一つの第2ガス供給ライン23を含むことができる。
【0031】
この時、第1ガス供給ライン22には、第1ガス供給バルブが設置され、第1ガス供給バルブの前段には、圧力計が設置されることができる。圧力計で測定された第1ガス供給ライン22の圧力値は、第1ガス供給バルブの開閉を調節するのに利用されることができる。
【0032】
第2ガス供給ライン23には、流量計が設置され、第2ガス供給ライン23に沿って流動するガスの流量値が流量計によって測定されることができる。この時、第2ガス供給ライン23の端部には、水供給ユニット10の水供給ライン12が連結されることができる。
【0033】
一方、第2ガス供給ライン23中水供給ライン12が連結された連結地点を基準として見る時、連結地点の前段には、第2ガス供給バルブが設置されることができる。第2ガス供給バルブの開閉により、水供給ライン12中連結地点の後段に該当する水供給ライン12には、水が流動されるか、後述するガス溶解水生成ユニット30の第1ガス溶解水生成部31の第1ガス放電装置311から供給される放電ガスと混合された水が流動されることができる。例えば、制御ユニット60は、後述するガス溶解水生成ユニット30の第1ガス溶解水生成部31及び第2ガス溶解水生成部32に連結される圧力計で測定される圧力値が既設定された値未満であると、第2ガス供給バルブを閉鎖して、既設定された値を超えると、第2ガス供給バルブを開放させて後述する第1ガス溶解水生成部31の第1ガス放電装置311及び第2ガス溶解水生成部32の第2ガス放電装置321から生成される放電ガスが第1ガス溶解水生成部31及び第2ガス溶解水生成部32に供給されることができる。
【0034】
ガス溶解水生成ユニット30は、水に対する放電ガスの溶解度を多段に向上させてガス溶解水を生成することができる。ここで、‘ガス溶解水’は、ガスが溶解されていて、ガスバブルが含まれた水を意味する。
【0035】
このために、ガス溶解水生成ユニット30は、ガス供給ユニット20と並列連結されて、第1ガス溶解水を生成する第1ガス溶解水生成部31及びガス供給ユニット20と並列連結されて、第1ガス溶解水生成部31と直列連結されて第1ガス溶解水生成部31から第1ガス溶解水の供給を受けて、第1ガス溶解水のガス濃度より高いガス濃度を有する第2ガス溶解水を生成する少なくとも一つの第2ガス溶解水生成部32を含むことができる。
【0036】
第1ガス溶解水生成部31は、ガス供給ユニット20の後段に連結されてガス供給ユニット20からガスの供給を受けて、ガスを放電させて放電ガスを生成する第1ガス放電装置311、第1ガス放電装置311の後段に連結されて第1ガス放電装置311から放電ガスの供給を受けて、放電ガスの少なくとも一部を水供給ユニット10から供給される水に溶解させて第1ガス溶解水を生成する第1ベンチュリ装置312、第1ガス放電装置311と第1ベンチュリ装置312との間に備えられる第1逆流防止装置313及び第1ベンチュリ装置312に電気的に連結されて、第1ベンチュリ装置312で生成される第1ガス溶解水のガス濃度を測定する第1測定部材314を含むことができる。
【0037】
第1ガス放電装置311は、ガス供給ユニット20から供給されるガスに所定の電流を加えて放電ガスを生成することができる。例えば、第1ガス放電装置311は、アーク放電装置で備えられることができる。但し、これは説明の便宜のための例示に過ぎず、これによって本発明の思想が制限されない。
【0038】
第1ベンチュリ装置312は、水供給ユニット10から供給される水に第1ガス放電装置311から供給される放電ガスの少なくとも一部を溶解させて第1ガス溶解水を生成することができる。
【0039】
第1逆流防止装置313は、水供給ユニット10から第1ベンチュリ装置312に供給された水が逆流するのを防止することができる。例えば、第1逆流防止装置313は、水トラップ装置で備えられることができ、第1ベンチュリ装置312から逆流された水だけでなく、ガス供給ユニット20から供給されるガスに含まれた水分も第1逆流防止装置313でトラップできる。第1逆流防止装置313でトラップされた水は、別途の移送ラインを介して水供給ユニット10に回収されてガス溶解水生成ユニット30に再供給されることができる。
【0040】
第1測定部材314は、第1ベンチュリ装置312で生成される第1ガス溶解水のガス濃度を測定することができる。このように測定されたガス濃度値は、制御ユニット60に伝送されることができる。ここで、第1ガス溶解水のガス濃度値は、放電ガスが水にどの程度溶解されたかを把握できる値を意味する。制御ユニット60は、第1測定部材314から伝送された第1ガス溶解水のガス濃度値が既設定された値未満であると、第1ガス放電装置311を駆動させて放電ガスが生成されるようにして、第2ガス供給バルブを開放させて放電ガスが第1ベンチュリ装置312に供給されるようにする。これとは異なり、第1測定部材314から伝送された第1ガス溶解水のガス濃度値が、既設定された値を超えると、これは放電ガスが水に十分に溶解したことを意味するので、制御ユニット60は、第1ガス放電装置311の駆動を中止させることができる。
【0041】
第2ガス溶解水生成部32は、第1ガス溶解水生成部31から供給される第1ガス溶解水に放電ガスを多段に供給して第1ガス溶解水の溶解度を多段に向上させることができる。この過程を介して、第2ガス溶解水生成部32は、第1ガス溶解水のガス濃度より高いガス濃度を有する第2ガス溶解水を生成することができる。
【0042】
具体的に、第2ガス溶解水生成部32は、ガス供給ユニット20の後段に連結されてガス供給ユニット20からガスの供給を受けて、ガスを放電させて放電ガスを生成する第2ガス放電装置321、第2ガス放電装置321の後段に連結される第2ベンチュリ装置322、第2ガス放電装置321と第2ベンチュリ装置322との間に備えられる第2逆流防止装置323及び第2ベンチュリ装置322に電気的に連結されて、第2ベンチュリ装置322で生成される第2ガス溶解水のガス濃度を測定する第2測定部材324を含むことができる。
【0043】
第2ガス放電装置321は、ガス供給ユニット20から供給されるガスに所定の電流を加えて放電ガスを生成することができる。例えば、第2ガス放電装置321は、アーク放電装置で備えられることができる。但し、これは説明の便宜のための例示に過ぎず、これによって本発明の思想が制限されない。
【0044】
第2ベンチュリ装置322は、第2ガス放電装置321から放電ガスの供給を受けて、第1ガス溶解水生成部31の第1ベンチュリ装置312と直列連結されることができる。これにより、第2ベンチュリ装置322は、第1ベンチュリ装置312から第1ガス溶解水の供給を受けて、第1ベンチュリ装置312から供給される第1ガス溶解水に放電ガスの少なくとも一部を溶解させて前記第2ガス溶解水を生成することができる。
【0045】
第2逆流防止装置323は、水供給ユニット10から第2ベンチュリ装置322に供給された水が逆流するのを防止することができる。例えば、第2逆流防止装置323は、水トラップ装置で備えられ、第2ベンチュリ装置322から逆流された水だけでなく、ガス供給ユニット20から供給されるガスに含まれた水分も第2逆流防止装置323でトラップできる。第2逆流防止装置323でトラップされた水は、別途の移送ラインを介して水供給ユニット10に回収されてガス溶解水生成ユニット30に再供給されることができる。
【0046】
第2測定部材324は、第2ベンチュリ装置322で生成される第2ガス溶解水のガス濃度を測定することができる。この時、測定されたガス濃度値は、制御ユニット60に伝送されることができる。ここで、第2ガス溶解水のガス濃度値は、放電ガスが水にどの程度溶解されたかを把握できる値を意味する。制御ユニット60は、第2測定部材324から伝送された第2ガス溶解水のガス濃度値が既設定された値未満であると、第2ガス放電装置321を駆動させて放電ガスが生成されるようにして、第2ガス供給バルブを開放させて放電ガスが第2ベンチュリ装置322に供給されるようにする。一方、第2測定部材314から伝送された第2ガス溶解水のガス濃度値が既設定された値を超えると、これは放電ガスが水に十分に溶解されたことを意味するので、制御ユニット60は、第2ガス放電装置321の駆動を中止させることができる。
【0047】
バブルガス溶解水生成ユニット40は、ガス溶解水、例えば、第2ガス溶解水の溶解度をさらに向上させてバブルガス溶解水を生成することができる。ここで、‘バブルガス溶解水’は、ガスが溶解されていて、ガスマイクロバブルが含まれた水を意味する。
【0048】
このために、バブルガス溶解水生成ユニット40は、ガス溶解水生成ユニット30の第2ガス溶解水生成部32と連結されるバブルガス溶解水生成装置41、バブルガス溶解水生成装置41に連結されるバブルガス溶解水移送ライン42、及びバブルガス溶解水移送ライン42と連結されるバブルガス溶解水保存タンク43を含むことができる。
【0049】
バブルガス溶解水生成装置41は、第2ガス溶解水生成部32から第2ガス溶解水の供給を受けて、第2ガス溶解水に含まれたガスの粒子より小さい粒子を有するガスが含まれた第3ガス溶解水を生成することができる。
【0050】
回収ユニット50は、第1ガス溶解水生成部31の第1ベンチュリ装置312に供給された放電ガスのうち水に溶解せずに残留する第1残留放電ガス及び第2ガス溶解水生成部32の第2ベンチュリ装置322に供給された放電ガスのうち水に溶解せずに残留する第2残留放電ガスの少なくとも一つを回収することができる。
【0051】
このために、回収ユニット50は、第1ガス溶解水生成部31の第1ベンチュリ装置312及び第2ガス溶解水生成部32の第2ベンチュリ装置322に各々連結される第1回収ライン51、第1回収ライン51と連結される第2回収ライン52及び第2回収ライン52と連結されて、第1残留放電ガス及び第2残留放電ガスの少なくとも一つを保存する残留放電ガス保存タンク53を含むことができる。
【0052】
この時、第2回収ライン52には、回収バルブが設置されることができる。このような回収バルブの開閉動作は、第1ガス溶解水生成部31及び第2ガス溶解水生成部32に連結される圧力計で測定される圧力値に基づいて行うことができる。例えば、制御ユニット60は、第1ガス溶解水生成部31及び第2ガス溶解水生成部32に連結される圧力計で測定される圧力値が既設定された値未満であると、回収バルブを閉鎖して、既設定された値を超えると、回収バルブを開放させて第1ガス溶解水生成部31の第1ベンチュリ装置312に供給された放電ガスのうち水に溶解せずに残留する第1残留放電ガス及び第2ガス溶解水生成部32の第2ベンチュリ装置322に供給された放電ガスのうち水に溶解せずに残留する第2残留放電ガスの少なくとも一つが、残留放電ガス保存タンク53に供給されることができる。
【0053】
制御ユニット60は、水供給ユニット10、ガス供給ユニット20、ガス溶解水生成ユニット30、バブルガス溶解水生成ユニット40及び回収ユニット50の少なくとも一つを制御することができる。このような制御ユニット60は、例えば、コントロールルーム(Control room)全体であるか、コントロールルーム内部に設置された数値演算及び分析制御が可能なコンピュータ、ワークステーションなどの電子式演算機器、または、このような演算機器に内蔵された制御プログラム、外部データ信号を送受信可能な通信装置などを全て含むものであってもよい。
【0054】
上述したような構成を有するガス溶解システム1は、水に対するガスの溶解度を多段に向上させて、ガス溶解水を生成して、生成されたガス溶解水を介してマイクロバブルが効率的に生成されることによって、経済性を確保することができる効果がある。
【0055】
以上、本発明の実施例を具体的な実施形態として説明したが、これは例示に過ぎず、本発明はこれに限定されないものであり、本明細書に開示された基礎思想に従う最広の範囲を有すると解釈されなければならない。当業者は開示された実施形態を組み合わせ/置き換えて摘示されなかった形状のパターンを実施することができるが、これも本発明の範囲を逸脱しないものである。以外にも当業者は本明細書に基づいて開示された実施形態を容易に変更または変形することができ、このような変更または変形も本発明の権利範囲に属することは明白である。
【符号の説明】
【0056】
1 ガス溶解システム
10 水供給ユニット
11 水保存タンク
12 水供給ライン
20 ガス供給ユニット
21 ガス保存タンク
22 第1ガス供給ライン
23 第2ガス供給ライン
30 ガス溶解水生成ユニット
31 第1ガス溶解水生成部
32 第2ガス溶解水生成部
40 バブルガス溶解水生成部
41 バブルガス溶解水生成装置
42 バブルガス溶解水移送ライン
43 バブルガス溶解水保存タンク
50 回収ユニット
51 第1回収ライン
52 第2回収ライン
53 残留放電ガス保存タンク
60 制御ユニット
311 第1ガス放電装置
312 第1ベンチュリ装置
313 第1逆流防止装置
314 第1測定部材
321 第2ガス放電装置
322 第2ベンチュリ装置
323 第2逆流防止装置
324 第2測定部材