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特開2022-179291果菜載せ体、果菜載せ体昇降機構、果菜自動選別装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022179291
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】果菜載せ体、果菜載せ体昇降機構、果菜自動選別装置
(51)【国際特許分類】
   B07C 5/36 20060101AFI20221125BHJP
   B65G 17/36 20060101ALI20221125BHJP
   B65G 47/46 20060101ALI20221125BHJP
【FI】
B07C5/36
B65G17/36 A
B65G47/46 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021173925
(22)【出願日】2021-10-25
(31)【優先権主張番号】P 2021084803
(32)【優先日】2021-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2021103024
(32)【優先日】2021-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】391017702
【氏名又は名称】日本協同企画株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100144749
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 正英
(74)【代理人】
【識別番号】100076369
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 正治
(72)【発明者】
【氏名】宮田 和男
【テーマコード(参考)】
3F015
3F034
3F079
【Fターム(参考)】
3F015AA07
3F015FA01
3F015GA01
3F034LA08
3F034LB04
3F079AC21
3F079AC23
3F079BA11
3F079CC05
3F079DA12
3F079DA18
(57)【要約】
【課題】 走行時や昇降動作時に果菜が安定しやすく、構造が簡潔でメンテナンスや故障した際の修理が容易な果菜載せ体と、当該果菜載せ体の昇降機構と、当該果菜載せ体を備えた果菜自動選別装置を提供する。
【解決手段】 本発明の果菜載せ体は、無端走行体12に取り付けられるシャフト15と果菜Xを載せる果菜載置部16aを備えた昇降体16を備え、昇降体16はシャフト15に沿って直動運動をする直動軸受17を備えている。本発明の果菜載せ体昇降機構は、昇降用車輪19aを備えた果菜載せ体13と無端走行体12の走行方向外側に設置される昇降レール6を備え、果菜載せ体13の昇降用車輪19aが昇降レール6に沿って移動することによって昇降体16が昇降するように構成されている。本発明の果菜自動選別装置は、果菜Xの等階級を判別し、等階級ごとに振り分ける果菜自動選別装置であって、本発明の果菜載せ体を備えたものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無端走行体の走行に伴ってその走行方向に移動するように当該無端走行体に取り付けられる果菜載せ体において、
前記無端走行体に取り付けられるシャフトと果菜を載せる果菜載置部を備えた昇降体を備え、
前記昇降体は前記シャフトに沿って直動運動をする直動軸受を備えた、
ことを特徴とする果菜載せ体。
【請求項2】
無端走行体の走行に伴ってその走行方向に移動するように当該無端走行体に取り付けられる果菜載せ体において、
前記無端走行体に取り付けられる直動伸縮具と果菜を載せる果菜載置部を備えた昇降体を備え、
前記昇降体は前記直動伸縮具の伸縮に伴って昇降する、
ことを特徴とする果菜載せ体。
【請求項3】
無端走行体の走行に伴ってその走行方向に移動するように当該無端走行体に取り付けられる果菜載せ体において、
前記無端走行体に取り付けられる取付けプレートと果菜を載せる果菜載置部を備えた昇降体を備え、
前記取付けプレートに直動軸受が設けられ、
前記昇降体に前記取付けプレート側に突設されたシャフトが設けられ、
前記シャフトは前記直動軸受の挿通孔に挿通され、
前記昇降体は、前記シャフトが挿通された直動軸受に沿って昇降する、
ことを特徴とする果菜載せ体。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の果菜載せ体において、
昇降体は、当該昇降体の走行方向外側に設置される昇降レールに沿って移動する昇降用車輪を備えた、
ことを特徴とする果菜載せ体。
【請求項5】
無端走行体の走行に伴ってその走行方向に移動するように当該無端走行体に取り付けられる果菜載せ体の昇降機構において、
前記果菜載せ体と、当該果菜載せ体の走行方向外側に設置される昇降レールを備え、
前記果菜載せ体が請求項4記載の果菜載せ体であり、
前記果菜載せ体の昇降用車輪が前記昇降レールに沿って移動することによって昇降体が昇降する、
ことを特徴とする果菜載せ体昇降機構。
【請求項6】
請求項5記載の果菜載せ体昇降機構において、
昇降レールが、果菜載せ体の走行方向外側に設置された立設ボードのうち果菜載せ体が配置される側の面に形成された、
ことを特徴とする果菜載せ体昇降機構。
【請求項7】
請求項5又は請求項6記載の果菜載せ体昇降機構において、
昇降レールは上り傾斜部と下り傾斜部を備え、
前記上り傾斜部の傾斜角が前記下り傾斜部の傾斜角よりも緩やかである、
ことを特徴とする果菜載せ体昇降機構。
【請求項8】
無端走行体に取り付けられた果菜載せ体の上に果菜を載せて搬送し、搬送中に果菜を計測して等階級を判別し、果菜載せ体の上の果菜を判別された等階級ごとに振り分ける果菜自動選別装置において、
前記果菜載せ体が請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の果菜載せ体である、
ことを特徴とする果菜自動選別装置。
【請求項9】
無端走行体に取り付けられた果菜載せ体の上に果菜を載せて搬送し、搬送中に果菜を計測して等階級を判別し、果菜載せ体の上の果菜を判別された等階級ごとに振り分ける果菜自動選別装置において、
前記果菜載せ体を昇降させる請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の果菜載せ体昇降機構を備えた、
ことを特徴とする果菜自動選別装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、みかんやデコポン、桃、トマトといった各種果菜を等階級別に判別する果菜自動選別装置用の果菜載せ体と、当該果菜載せ体の昇降機構と、当該果菜載せ体を備えた果菜自動選別装置に関する。
【背景技術】
【0002】
果菜を等階級別に判別する果菜自動選別装置として、農産物が載置された受皿を昇降させ、受皿の上昇位置に配置された引き出しコンベアで受皿上の農産物を取り出して、農産物を選別する装置(特許文献1)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-136871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1記載の装置は、両リンク部材の一端側に設けられたコロが長孔内を移動できるように構成されているため、走行時や昇降動作時にガタついて果菜が転がったり、転落したりするおそれがある。また、昇降機構の構造が複雑であるため、メンテナンスや故障した際の修理に手間がかかる。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、走行時や昇降動作時に果菜が安定しやすく、構造が簡潔でメンテナンスや故障した際の修理が容易な果菜載せ体と、当該果菜載せ体の昇降機構と、当該果菜載せ体を備えた果菜自動選別装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[果菜載せ体]
本発明の果菜載せ体は、無端走行体の走行に伴ってその走行方向に移動するように当該無端走行体に取り付けられるものであって、無端走行体に取り付けられるシャフトと果菜を載せる果菜載置部を備えた昇降体を備え、昇降体はシャフトに沿って直動運動をする直動軸受を備えたものである。本発明の果菜載せ体は、無端走行体に取り付けられる直動伸縮具と果菜を載せる果菜載置部を備えた昇降体を備え、昇降体が直動伸縮具の伸縮に伴って昇降するような構成とすることもできる。
【0007】
また、本発明の果菜載せ体は、無端走行体に取り付けられる取付けプレートと果菜を載せる果菜載置部を備えた昇降体を備え、取付けプレートに直動軸受が設けられ、昇降体に取付けプレート側に突設されたシャフトが設けられ、シャフトは直動軸受の挿通孔に挿通され、昇降体がシャフトが挿通された直動軸受に沿って昇降するような構成とすることもできる。
【0008】
[果菜載せ体昇降機構]
本発明の果菜載せ体昇降機構は、無端走行体の走行に伴ってその走行方向に移動するように当該無端走行体に取り付けられる果菜載せ体の昇降機構であって、昇降用車輪を備えた果菜載せ体と、無端走行体の走行方向外側に設置される昇降レールを備え、果菜載せ体の昇降用車輪が昇降レールに沿って移動することによって昇降体が昇降するように構成されたものである。
【0009】
[果菜自動選別装置]
本発明の果菜自動選別装置は、無端走行体に取り付けられた果菜載せ体の上に果菜を載せて搬送し、搬送中に果菜を計測して等階級を判別し、果菜載せ体の上の果菜を判別された等階級ごとに振り分ける果菜自動選別装置であって、果菜載せ体として本発明の果菜載せ体を備えたものである。本発明の果菜自動選別装置は、果菜載せ体を昇降させる果菜載せ体昇降機構として、本発明の果菜載せ体昇降機構を備えたものとすることもできる。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、シャフトと直動軸受によって又は直動伸縮具によって昇降体を昇降させるように構成されているため、従来のリンク部材を用いた装置に比べて走行時や昇降動作時に果菜が安定しやすい。また、構造が簡潔で故障しにくく、故障した場合でもその修理やメンテナンスが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の果菜自動選別装置の一例を示す概要説明図。
図2】本発明の果菜自動選別装置における果菜載せ体及び果菜載せ体昇降機構の一例を示す概要説明図。
図3】本発明の果菜自動選別装置における果菜載せ体及び果菜載せ体昇降機構の一例を示す側面図。
図4】(a)は本発明の果菜載せ体の一例を示す概要説明図、(b)は本発明の果菜載せ体の他例を示す概要説明図。
図5】(a)は図3のA部拡大図、(b)は図3のB部拡大図。
図6】囲いパネルの一例を示す斜視図。
図7】(a)は主動ギヤ側の下側レールの説明図、(b)は従動ギヤ側の下側レールの説明図。
図8】本発明の果菜自動選別装置における果菜載せ体及び果菜載せ体昇降機構の他例を示す側面図。
図9】(a)は本発明の果菜載せ体の他例を示す概要説明図、(b)は本発明の果菜載せ体の他例を示す概要説明図。
図10】本発明の果菜載せ体の他例を示す概要説明図。
図11】(a)~(c)は図10の果菜載せ体の動作説明図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施形態1)
本発明の実施形態の一例を、図面を参照して説明する。一例として図1及び図2に示す果菜自動選別装置は、第一搬送部1、第二搬送部2、分散搬送部3、整列搬送部4、果菜搬送体5、昇降レール6、計測・判定部7、引継ぎ搬送体8、果菜引き受け体9、箱詰め装置10を備えている。図示は省略しているが、昇降レール6、引継ぎ搬送体8及び果菜引き受け体9は等階級ごとに設けられている。
【0013】
前記第一搬送部1は、収穫された果菜Xが排出される部分である。第一搬送部1には既存のベルトコンベアやローラーコンベア等を用いることができる。
【0014】
前記第二搬送部2は、第一搬送部1の先方に配置され、第一搬送部1で搬送された果菜Xを引き継いで先方へ送る部分である。第二搬送部2の側方には、作業者Zが作業をするためのスペースが設けられている。作業者Zは、第二搬送部2で搬送される果菜Xを目視で選別し、傷や変色のある果菜Xを手作業で除外する(手選する)。第二搬送部2には既存のベルトコンベアやローラーコンベア等を用いることができる。
【0015】
前記分散搬送部3は、第二搬送部2の先方に配置され、第二搬送部2で搬送された果菜Xを先方の整列搬送部4に供給するものである。この実施形態では、分散搬送部3として、振動によって果菜Xを分散させる振動装置を用いている。分散搬送部3には振動装置以外のものを用いることもできる。
【0016】
分散搬送部3を構成する振動装置の上方には、複数本のラインで構成された整列搬送部4の各搬送ラインに果菜Xを案内する複数枚のガイド板11が設けられている。分散搬送部3上の果菜Xは振動装置による振動によって進行方向両外側に分散され、ガイド板11にガイドされながら先方の整列搬送部4の各ラインに分散供給される。
【0017】
前記整列搬送部4は、分散搬送部3の先方に配置され、分散搬送部3で分散された果菜Xを一列に整列しながら搬送する部分である。この実施形態の整列搬送部4は平行に配置された複数本のラインで構成されている。各ラインは長手方向に並べて配置された複数本のベルトコンベアで構成されている。複数本のベルトコンベアは先方側に手前のものよりも幅が狭いものを配置するようにして、先方のベルトコンベアに乗り移るごとに果菜Xの列が少なくなり、最終のベルトコンベアで一列に整列するようにしてある。
【0018】
前記果菜搬送体5は、整列搬送部4を構成する各ラインの先方に一条ずつ(図1の例では四条)配置され、整列搬送部4から供給された果菜Xを搬送するものである。図3に示すように、この実施形態の果菜搬送体5は、無端走行体(ドライブチェーン)12と、当該ドライブチェーン12に取り付けられた複数の果菜載せ体13を備えている。
【0019】
この実施形態のドライブチェーン12は、前後方向に間隔をあけて配置された主動ギヤ27(図7(a))と従動ギヤ28(図7(b))の外周に巻回された無端チェーンである。ドライブチェーン12は、主動ギヤ27の上側-従動ギヤ28の上側-従動ギヤ28の下側-主動ギヤ27の下側-主動ギヤ27の上側を通って縦回転するように構成されている。
【0020】
この実施形態では、ドライブチェーン12、主動ギヤ27及び従動ギヤ28を平行に二列設置し、それらドライブチェーン12に果菜載せ体13を取り付けて両持ちで走行するようにしてあるが、ドライブチェーン12、主動ギヤ27及び従動ギヤ28を一列のみとし、そのドライブチェーン12に果菜載せ体13を取り付けて片持ちで走行するようにすることもできる。
【0021】
ドライブチェーン12には、その長手方向に沿ってアタッチメント14が複数個取り付けられ、各アタッチメント14に果菜載せ体13が取り付けられている。一例として図3及び図4(a)(b)に示す果菜載せ体13は、果菜搬送体5(より詳細には、ドライブチェーン12のアタッチメント14)に取り付けられる二本のシャフト15と、当該シャフト15に沿って昇降する昇降体16を備えている。
【0022】
この実施形態のシャフト15は、昇降体16を昇降方向に案内する直線状のガイド(リニアガイド)である。二本のシャフト15は間隔をあけて平行に設けられている。両シャフト15は後述する直動軸受17の挿通孔17aに挿通され、その上端部が上部保持具18aで連結されている。シャフト15は二本より多くても少なくてもよい。図示は省略しているが、両シャフト15の下端側にもその間隔を保持するための下部保持具18b(図10参照)が設けられている。
【0023】
前記昇降体16は、果菜Xを載置する果菜載置部16aと、後述する直動軸受17が設けられた設置部16bを備えている。図4(a)に示すように、設置部16bは果菜載置部16aの幅方向両外側に突設されている。果菜載置部16aは、果菜Xを支持するための部分である。この実施形態の果菜載置部16aは、間隔をあけて立設された五枚の薄板で構成されている。各薄板の上部は側面視V字状となるように窪んでおり、当該窪み部分に果菜Xを載置できるようにしてある。
【0024】
五枚の薄板の間の空間(以下「通過空間」という)16cは、果菜載置部16a上の果菜Xを引き継いで搬送する引継ぎ搬送体8の引継ぎコンベア8a(後述する)が収まる部分であり、各通過空間16cは引継ぎコンベア8aが収まる広さを備えている。
【0025】
前記設置部16bには、直動軸受17としてリニアブッシュが間隔をあけて二つ設けられている。それぞれのリニアブッシュには、シャフト15が一本ずつ挿通されている。ここでいうリニアブッシュとは、シャフト15に沿って直線運動をする円筒状の転がり軸受のことであり、外筒、保持器、鋼球を主要構成として備えている。シャフト15にはパイプ材や無垢材のものを用いることができる。
【0026】
図4(a)に示すように、各果菜載せ体13の走行方向両外側には、一つの昇降用車輪19aと二つの走行用車輪19bが外向きに突設されている。昇降用車輪19aは当該昇降用車輪19aと同方向に突設する両走行用車輪19bよりも外側に突出するようにしてある。
【0027】
前記昇降用車輪19aは後述する昇降レール6に沿って移動するものであり、図3に示すように、昇降用車輪19aが昇降レール6の上り傾斜部6aを上ることで昇降体16がシャフト15に沿って上昇し、昇降用車輪19aが昇降レール6の下り傾斜部6bを下ることで昇降体16がシャフト15に沿って下降するようにしてある。
【0028】
前記走行用車輪19bは、ドライブチェーン12と平行に配置されたガイドレール5a(図3)に沿って移動するものである。図示は省略しているが、この実施形態では、両走行用車輪19bが収まる位置に一本ずつ(合計二本)ガイドレール5aが設けられている。
【0029】
ガイドレール5aは果菜載せ体13の幅方向の一方にのみ設けることもできる。この場合、図4(b)に示すように、走行用車輪19bはガイドレール5aが設けられた方にのみ設ければよい。ガイドレール5aは必要に応じて設ければよく、不要な場合には省略することもできる。ガイドレール5aを省略する場合、走行用車輪19bも省略することができる。
【0030】
なお、この実施形態では、図4(a)に示すように、設置部16bが果菜載置部16aの幅方向両外側に突設され、それぞれの設置部16bに昇降用車輪19a及び走行用車輪19bが外向きに突設されている場合を一例としているが、図4(b)に示すように、設置部16b並びに昇降用車輪19a及び走行用車輪19bは果菜載置部16aの幅方向一方側にのみ設けることもできる。
【0031】
前記昇降レール6は、果菜載せ体13を昇降させるためのガイド部材である。この実施形態の昇降レール6は、上り傾斜部6aと下り傾斜部6bを備えたへの字状であり、横長の立設ボード20の果菜載せ体13が配置される側の面に突設されている。昇降レール6の突出長は昇降用車輪19aが載る範囲で適宜設定することができる。
【0032】
図3及び図5(b)に示すように、この実施形態では、昇降レール6の上側、より具体的には、昇降レール6の頂部6cから下り傾斜部6bの上側に、昇降用車輪19aの跳ね上がりを防止するための跳ね上がり防止ガイド6dが設けられている。
【0033】
跳ね上がり防止ガイド6dの始端側(昇降レール6の頂部6c側)は、跳ね上がり防止ガイド6dの他の部分よりも昇降レール6との隙間が広くなるようにしてある。このように昇降用車輪19aの進入口を広くすることで、昇降用車輪19aを昇降レール6と跳ね上がり防止ガイド6dの間にスムーズに誘導することができる。
【0034】
この実施形態では、跳ね上がり防止ガイド6dが昇降レール6の頂部6cから後述する降下支持片6eの手前の範囲に設けられた場合を一例としているが、跳ね上がり防止ガイド6dは昇降レール6の全長に設けることもできる。跳ね上がり防止ガイド6dは必要に応じて設ければよく、不要な場合には省略することもできる。
【0035】
この実施形態では、果菜載せ体13が果菜Xを載せた状態で移動する上り傾斜部6aをなだらかな傾斜面(説明の便宜上、以下「緩斜面」という)とし、果菜Xを引継ぎ搬送体8に引き継いだ後の下り傾斜部6bを上り傾斜部6aよりも急な傾斜面(説明の便宜上、以下「急斜面」という)としてある。
【0036】
上り傾斜部6aを緩斜面としたのは、果菜載せ体13上の果菜Xが転がり落ちるのを防止するためであり、下り傾斜部6bを急斜面としたのは、果菜Xの引継ぎ以降の動作効率を上げるためである。このように構成された昇降レール6は、頂部6cを基準に、上り傾斜部6aの長さ(移動距離)が下り傾斜部6bの長さ(移動距離)よりも長くなるようにしてある。
【0037】
図3及び図5(a)に示すように、各昇降レール6の上り傾斜部6aの手前には、昇降体16の移動方向を切り替える切替えバー21が設けられている。切替えバー21の切り替えによって、昇降体16の移動方向が、昇降レール6側と直進側とに振り分けられる。図3及び図5(a)に示す切替えバー21の上面は平坦面であるが、昇降用車輪19aが切替えバー21に乗り移る際の衝撃を緩和できるように、切替えバー21の上面は曲面状にすることもできる。
【0038】
この実施形態の切替えバー21は、ロータリーソレノイド21aによってその位置が切り替えられるようにしてある。このロータリーソレノイド21aは、後述する計測・判定部7での計測結果(等階級の判別信号)を受けて動作するようにしてある。
【0039】
図3及び図5(b)に示すように、各昇降レール6の下り傾斜部6bの先方には、下り傾斜部6bを降りた果菜載せ体13の昇降用車輪19aを支持する降下支持片6eが設けられている。この実施形態の降下支持片6eは、前記切替えバー21と同様の薄板状である。降下支持片6eの上面は、昇降用車輪19aが降下支持片6eに乗り移る際の衝撃を緩和できるよう曲面状にしてある。降下支持片6eの形状はこれ以外であってもよい。
【0040】
この実施形態の降下支持片6eは、図示しない付勢手段によって上向きに付勢され、自由端側が常時横向きになるように軸支されている。降下支持片6eは、その上面に昇降用車輪19aが乗ったときに、その重さによって自由端側が下がるようにしてあり、昇降用車輪19aが降りると、再びもとの位置(横向き)に復帰するようにしてある。
【0041】
なお、この実施形態では、立設ボード20、切替えバー21、昇降レール6、降下支持片6e及び跳ね上がり防止ガイド6dは、果菜搬送体5の長手方向に間隔をあけて複数箇所に設けられている。具体的には、選別する等階級の数だけ設けられ、計測・判定部7での計測結果(判別信号)に従って果菜Xが選別されることになる。また、立設ボード20、切替えバー21、昇降レール6、降下支持片6e及び跳ね上がり防止ガイド6dは、果菜搬送体5の走行方向両側方に設けられている。
【0042】
この実施形態では、平板状の立設ボード20を果菜搬送体5の走行方向両側方のそれぞれに設置する場合を一例としているが、図6に示すように、果菜搬送体5の上方と両側方を囲う下向きコ字状の囲いパネル25を設置し、その囲いパネル25の両側方部分を立設ボート20として利用することもできる。囲いパネル25を設ける場合、少なくとも、最上位まで上昇した昇降体16の上の果菜Xがぶつからずに通過できる高さのものを用いる。立設ボード20や囲いパネル25は、樹脂製やアルミ製、SUS製などのほか、透明のアクリルパネルなどで構成することができる。
【0043】
各果菜載せ体13は先方の従動ギヤ28の外側を回り、従動ギヤ28の下側を通って主動ギヤ27側に戻っていく。この実施形態では、図7(a)(b)に示すように、従動ギヤ28側の折り返し地点(各果菜載せ体13が傾き始める地点)から、主動ギヤ27側の折り返し地点(各果菜載せ体13が直立し始める地点)の間に下側レール26が設けられている。所期の目的を達成できる限り、下側レール26の始端及び終端位置は図7(a)(b)に示す位置よりも高い位置にすることも低い位置にすることもできる。
【0044】
下側レール26は従動ギヤ28の外周を回って主動ギヤ27側に向けて移動する各果菜載せ体13の走行用車輪19bを下側から支える直線状の部材である。下側レール26で走行用車輪19bが支持されることで、上下逆さまの状態で走行する各果菜載せ体13の昇降体16が自重で下がらないようにすると共に、ドライブチェーン12が下側に弛む(引っ張られる)のを防止して、果菜載せ体13がスムーズに走行するようにしてある。
【0045】
前記計測・判定部7は、果菜搬送体5で搬送される果菜Xの形状やサイズ、糖度等を計測し、当該計測結果に基づいて等階級を判定する部分である。計測・判定部7は、果菜撮影用のカメラや糖度計、処理回路等から構成される。
【0046】
前記引継ぎ搬送体8は、果菜載せ体13上の果菜Xを引き継いで先方に搬送するものである。各引継ぎ搬送体8は、それぞれの手前側に位置する果菜搬送体5よりも高い位置に水平又は略水平に設けられている。果菜搬送体5の手前側の端部は、昇降レール6の頂部6cの上方に位置するようにして、果菜載せ体13が昇降レール6の頂部6cに到達し、通過するところで果菜Xが引き継がれるようにしてある。
【0047】
この実施形態の各引継ぎ搬送体8は、四本の引継ぎコンベア8aと、四本の引継ぎコンベア8aの幅方向両外側に立設された落下防止壁8bを備えている。各引継ぎコンベア8aは、通過空間16cを通過できるように、通過空間16cの幅よりも狭く設計してある。
【0048】
四本の引継ぎコンベア8aは全部又は一部が同期回転するように設定することも、それぞれが個別に回転するように設定することもできる。引継ぎコンベア8aは四本より多くても少なくてもよい。なお、引継ぎ搬送体8を設ける高さは、選別対象である果菜Xに応じて適宜設定することができる。
【0049】
果菜載せ体13は、果菜Xを支持する薄板の間の通過空間16cに四本の引継ぎコンベア8aが入り込むように引継ぎ搬送体8側に向けて走行し、引継ぎ搬送体8の下を通過するときに、果菜載せ体13上の果菜Xが一又は二以上の引継ぎコンベア8a上に引き継がれる。
【0050】
この実施形態では、引継ぎ搬送体8の引継ぎコンベア8aが常時回転するようにしてあるが、引継ぎコンベア8aは果菜載せ体13が引継ぎコンベア8aの先方側に到達したときにだけ回転するようしてもよい。この場合、たとえば、図示しないセンサなどで果菜載せ体13の接近や所定位置への到達を検知し、その検知信号に基づいて引継ぎコンベア8aが回転するように設定することができる。
【0051】
なお、四本の引継ぎコンベア8aの回転速度が異なると、その速度差によって果菜Xが曲がったりして落下するおそれがあるため、四本の引継ぎコンベア8aの回転速度は揃えておくのが好ましい。
【0052】
前記果菜引き受け体9は、引継ぎ搬送体8で引き継がれた果菜Xを引き受けて先方に搬送するものである。この実施形態では果菜引き受け体9として、引継ぎ搬送体8と直交する向きに配置されたベルトコンベアを用いている。果菜引き受け体9は引継ぎ搬送体8と直交していなくてもよい。果菜引き受け体9は、その上面が引継ぎ搬送体8の上面と同じ高さになるように配置され、果菜Xが水平に引き継がれるようにしてある。
【0053】
この実施形態の果菜引き受け体9は、幅の異なる二本のベルトコンベア(説明の便宜上、以下では、幅の広い方のベルトコンベアを「幅広コンベア9a」と、幅広コンベア9aよりも幅の狭いベルトコンベアを「幅狭コンベア9b」という)を備えている。幅広コンベア9aと幅狭コンベア9bは個別に回転するようにしてある。
【0054】
幅広コンベア9aと幅狭コンベア9bの双方を等速で回転させることで一度に複数の果菜Xを箱詰め装置10に供給することができ、いずれか一方を停止させ、他方のみを回転させることで箱詰め装置10に供給する果菜Xの個数や重量を調節することができる。
【0055】
果菜引き受け体9は一本又は三本以上のベルトコンベアを備えたものとすることもできる。また、ベルトコンベアの代わりにローラーコンベア等を用いることもできる。果菜引き受け体9の搬送方向両外側には果菜Xの落下を防止する落下防止壁を設けてもよい。
【0056】
前記箱詰め装置10は、果菜引き受け体9から供給される果菜Xを段ボールなどの包装用容器Yに詰める装置である。この実施形態では、箱詰め装置10としてベルトコンベア10aを用いている。ベルトコンベア10aの表面には、果菜Xを支持する果菜支持片10bが回転方向に間隔をあけて複数個設けられている。
【0057】
箱詰め装置10は、果菜引き受け体9の回転方向先方側に設けられている。果菜引き受け体9から供給された果菜Xは、箱詰め装置10を介して包装用容器Yに自動的に収容されるようにしてある。なお、この実施形態では、容器搬送体22によって包装用容器Yが自動的に箱詰め装置10の下側に送られるように構成されている。箱詰めされた果菜Xは、排出コンベア23によって外部(例えば、出荷ヤード等)に排出される。
【0058】
従来のリンク部材を用いた装置では、昇降方向の高さを変えるためには、一本一本のリンク材の長さを変える必要があるが、この実施形態では、昇降レール6の長さや角度、上下方向の高さ等を変えるだけで、果菜Xの大きさに合わせた調整を行うことができるという従来技術にはない利点がある。
【0059】
従来のリンク部材を用いた装置のように、昇降方向の高さを変えるためにリンク材の長さを長くした場合、個々の昇降受皿装置が大型化し、果菜自動選別装置全体の大型化を引き起こす。昇降受皿装置が大型化すれば、単位時間当たりの処理数が減って効率が低下する。果菜自動選別装置が大型化した場合には、設置場所が制約されるなどの弊害があるが、この実施形態の果菜載せ体や果菜自動選別装置では、このような問題が生じにくい。
【0060】
(実施形態2)
本発明の実施形態の他例を、図面を参照して説明する。この実施形態の基本的な構成は前記実施形態1と同様である。異なるのは、果菜載せ体13の構成である。以下、実施形態1と共通する事項については説明を省略し、実施形態1と異なる事項を中心に説明する。
【0061】
図8及び図9(a)に示すように、この実施形態の果菜載せ体13は、果菜Xを載せる果菜載置部16aを備えた昇降体16と、当該昇降体16を支持する二本の直動伸縮具24を備えている。昇降体16は実施形態1の果菜載置部16aと同様の果菜載置部16aと直動伸縮具24の上端側を固定する設置部16bを備えている。図9(a)に示すように、設置部16bは果菜載置部16aの幅方向両外側に突設されている。
【0062】
この実施形態の各直動伸縮具24はシリンダ部24aとロッド部24bを備えている。ロッド部24bはシリンダ部24aの長手方向に出没し、これによって直動伸縮具24が伸縮するようにしてある。なお、図示は省略しているが、二本の直動伸縮具24には、両ロッド部24bの間隔を保持するための保持具を設けることもできる。保持具は両ロッド部24bの上端側や、両シリンダ部24aの下端側等に設けることができる。
【0063】
この実施形態の両直動伸縮具24は昇降体16を支持するとともに昇降体16の昇降をガイドするものであり、エアシリンダのように昇降体16を昇降させる駆動源となるものではない。本実施形態の昇降体16は、昇降用車輪19aが昇降レール6に沿って移動することによって昇降するように構成されている。
【0064】
ただし、メロンやスイカなどの比較的重量の大きな果菜Xを載せる場合には、本実施形態の直動伸縮具24に代えて、エアシリンダ等のアクチュエータを直動伸縮具24として用いることもできる。
【0065】
図9(a)に示すように、この実施形態の設置部16bにも、実施形態1と同様の昇降用車輪19a及び走行用車輪19bが外向きに突設されている。昇降用車輪19aは昇降レール6に沿って移動するものであり、昇降用車輪19aが昇降レール6の上り傾斜部6aを上るとロッド部24bがシリンダ部24aから上方に引き出されて昇降体16が上昇し、昇降用車輪19aが昇降レール6の下り傾斜部6bを下るとロッド部24bがシリンダ部24a内に引き戻されて昇降体16が下降するようにしてある。
【0066】
この実施形態では、設置部16bが果菜載置部16aの幅方向両外側に突設され、それぞれの設置部16bに昇降用車輪19a及び走行用車輪19bが外向きに突設されている場合を一例としているが、図9(b)に示すように、設置部16b並びに昇降用車輪19a及び走行用車輪19bは果菜載置部16aの幅方向一方側にのみ設けることもできる。
【0067】
(実施形態3)
本発明の実施形態の他例を、図面を参照して説明する。この実施形態の基本的な構成は前記実施形態1と同様である。異なるのは、果菜載せ体13の構成である。以下、実施形態1と共通する事項については説明を省略し、実施形態1と異なる事項を中心に説明する。
【0068】
図10及び図11(a)~(c)に示すように、この実施形態の果菜載せ体13は、果菜Xを載せる果菜載置部16aを備えた昇降体16と、昇降体16の底面側に突設された二本のシャフト15と、二本のドライブチェーン12のアタッチメント14に取り付けられる取付けプレート29を備えている。
【0069】
この実施形態の昇降体16は、果菜Xを載置する果菜載置部16aと設置部16bを備えている。設置部16bの幅方向両外側寄りの位置には、下向きに突設された取付け体16dが設けられている。それぞれの取付け体16dには、外向きに突設された二つの走行用車輪19bと、二つの走行用車輪19bの間に設けられた昇降用車輪19aが設けられている。
【0070】
昇降用車輪19aは昇降レール6に沿って移動するものであり、昇降用車輪19aが昇降レール6の上り傾斜部6aを上ると昇降体16が上昇し、昇降用車輪19aが昇降レール6の下り傾斜部6bを下ると昇降体16が下降するようにしてある。
【0071】
この実施形態では、設置部16bが果菜載置部16aの幅方向両外側に突設され、その設置部16bの幅方向両外側寄りの位置に設けられたそれぞれの取付け体16dに昇降用車輪19a及び走行用車輪19bが外向きに突設されている場合を一例としているが、取付け体16d並びに昇降用車輪19a及び走行用車輪19bは果菜載置部16aの幅方向一方側にのみ設けることもできる。
【0072】
設置部16bの裏面側には、その長手方向に間隔をあけて二本のシャフト15が下向きに設けられている。二本のシャフト15は、取付けプレート29にその長手方向に間隔をあけて設けられた二つの直動軸受17の挿通孔17aに挿通され、挿通孔17aを通過した下端側が下部保持具18bで連結されている。シャフト15は二本より多くても少なくてもよい。
【0073】
この実施形態の取付けプレート29は、二本のドライブチェーン12のアタッチメント14に跨る大きさの長方形状の板材であり、その長手方向両端側がアタッチメント14に固定されている。取付けプレート29には、その長手方向に間隔をあけて直動軸受17が設けられている。この実施形態では、直動軸受17として実施形態1と同様のリニアブッシュを用いているが、直動軸受17はリニアブッシュ以外であってもよい。
【0074】
図11(a)~(c)に示すように、図10の果菜載せ体13は、アタッチメント14を介して取付けプレート29が二本のドライブチェーン12に連結され、当該ドライブチェーン12の走行に伴って、その走行方向と同方向に走行するようにしてある。走行中、切替えバー21によって昇降レール6側に誘導されると、昇降用車輪19aが昇降レール6の上り傾斜部6aに沿って案内され、これに伴い、昇降体16が昇降レール6に沿って上昇する。
【0075】
上昇した昇降体16が昇降レール6の頂部6cに到達し、下り傾斜部6bに沿って下り始めると、引継ぎ搬送体8の下によって果菜Xが引継ぎコンベア8a上に引き継がれる。引継ぎ搬送体8に果菜Xを引き継いだ昇降体16はそのまま降下し、取付けプレート29側に復帰する。
【0076】
この実施形態の果菜載せ体13は、実施形態1及び2の果菜載せ体13とは異なり、二本のシャフト15が取付けプレート29の長手方向に横並びに配置されている。このため、シャフト15や直動伸縮具24が果菜載せ体13の走行方向に並んだ実施形態1及び2の果菜載せ体13に比べて、従動ギヤ28側の折り返し地点で下側に折り返す際に、シャフト15が隣接する果菜載せ体13のシャフト15と干渉しにくいというメリットがある。
【0077】
なお、この実施形態では、昇降体16が一番低い位置(図11(a)参照)と一番高い位置(図11(c)参照)の間で昇降する場合を一例としているが、昇降体16の初期位置をシャフト15の中段位置(図11(b)参照)に設定し、当該中段位置(図11(b))と一番高い位置(図11(c)参照)の間で昇降するようにすることもできる。このようにすることで、昇降時間を短縮して、全体の処理時間の短縮を図ることができる。
【0078】
(その他の実施形態)
前記各実施形態では、立設ボード20の片面側にへの字状の部材を突設させて昇降レール6とする場合を一例としているが、立設ボード20の片面(果菜載せ体13が配置される側の面)側にへの字状の溝を形成して昇降レール6とすることもできる。この場合、溝の深さは昇降用車輪19aが収まる範囲で適宜設定することができる。また、溝を昇降レール6とする場合も、上り傾斜部6aを緩斜面とし、下り傾斜部6bを急斜面とするのが好ましい。
【0079】
図示は省略しているが、昇降レール6は立設ボード20に形成することなく、への字状のレール部材だけで構成することもできる。この場合、レール部材は、棒などの支持材で支持する構成とすればよい。
【0080】
前記各実施形態の構成は一例であり、本発明の果菜載せ体、果菜載せ体昇降機構、果菜自動選別装置の構成はその要旨を変更しない範囲で、適宜、省略や置換、入れ替え等の変更をすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明の果菜載せ体、果菜載せ体昇降機構及び果菜自動選別装置は、みかんやデコポン、桃、トマトのほか、キュウリやゴーヤ、マンゴーといった各種果菜の選別に用いることができる。
【符号の説明】
【0082】
1 第一搬送部
2 第二搬送部
3 分散搬送部
4 整列搬送部
5 果菜搬送体
5a ガイドレール
6 昇降レール
6a 上り傾斜部
6b 下り傾斜部
6c 頂部
6d 跳ね上がり防止ガイド
6e 降下支持片
7 計測・判定部
8 引継ぎ搬送体
8a 引継ぎコンベア
8b 落下防止壁
9 果菜引き受け体
9a 幅広コンベア
9b 幅狭コンベア
10 箱詰め装置
10a ベルトコンベア
10b 果菜支持片
11 ガイド板
12 無端走行体(ドライブチェーン)
13 果菜載せ体
14 アタッチメント
15 シャフト
16 昇降体
16a 果菜載置部
16b 設置部
16c 通過空間
16d 取付け体
17 直動軸受
17a 挿通孔
18a 上部保持具
18b 下部保持具
19a 昇降用車輪
19b 走行用車輪
20 立設ボード
21 切替えバー
21a ロータリーソレノイド
22 容器搬送体
23 排出コンベア
24 直動伸縮具
24a シリンダ部
24b ロッド部
25 囲いパネル
26 下側レール
27 主動ギヤ
28 従動ギヤ
29 取付けプレート
X 果菜
Y 包装用容器
Z 作業者
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11