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特開2022-179324表示処理装置、表示処理方法、プログラム及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022179324
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】表示処理装置、表示処理方法、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/14 20120101AFI20221125BHJP
   H04N 21/431 20110101ALI20221125BHJP
【FI】
G06Q50/14
H04N21/431
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022033598
(22)【出願日】2022-03-04
(31)【優先権主張番号】P 2021086139
(32)【優先日】2021-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(72)【発明者】
【氏名】川村 武人
【テーマコード(参考)】
5C164
5L049
【Fターム(参考)】
5C164GA07
5C164UB89P
5C164UB90S
5C164UC27S
5L049CC26
(57)【要約】
【課題】 仮想旅行の臨場感を高くすることができる表示処理装置を提供する。
【解決手段】 本発明の表示処理装置10において、背景画像取得部11は、仮想旅行に関する背景画像を取得し、表示エリア設定部12は、前記背景画像内に前記仮想旅行の参加者を表示する表示エリアを前記参加者毎に設定し、動画取得部13は、前記参加者に関する動画を取得し、表示処理部14は、前記動画内における前記参加者の背景を、前記表示エリア内である前記背景画像の部分画像に変更して、同一画面上に全ての前記参加者の前記動画を表示する処理を実行する。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
背景画像取得部、表示エリア設定部、動画取得部、及び表示処理部を含み、
前記背景画像取得部は、仮想旅行に関する背景画像を取得し、
前記表示エリア設定部は、前記背景画像内に前記仮想旅行の参加者を表示する表示エリアを前記参加者毎に設定し、
前記動画取得部は、前記参加者に関する動画を取得し、
前記表示処理部は、前記動画内における前記参加者の背景を、前記表示エリア内である前記背景画像の部分画像に変更して、同一画面上に全ての前記参加者の前記動画を表示する処理を実行する、表示処理装置。
【請求項2】
前記表示処理部は、さらに、前記同一画面上に前記背景画像を表示し、前記背景画像上の前記表示エリア内に、前記背景を変更した参加者の前記動画を表示する、請求項1記載の表示処理装置。
【請求項3】
さらに、画面撮像部を含み、
前記画面撮像部は、前記表示処理部により前記参加者の端末に表示されている画面を撮像する、請求項1又は2記載の表示処理装置。
【請求項4】
前記参加者に関する動画が、前記参加者の顔を含む動画、及び前記参加者を表現したアバターを含む動画の少なくとも一方である、請求項1から3のいずれか一項に記載の表示処理装置。
【請求項5】
前記仮想旅行が、現実空間及び仮想空間の少なくとも一方の空間で開催される仮想的な旅行である、請求項1から4のいずれか一項に記載の表示処理装置。
【請求項6】
背景画像取得工程、表示エリア設定工程、動画取得工程、及び表示処理工程を含み、
前記背景画像取得工程は、仮想旅行に関する背景画像を取得し、
前記表示エリア設定工程は、前記背景画像内に前記仮想旅行の参加者を表示する表示エリアを前記参加者毎に設定し、
前記動画取得工程は、前記参加者に関する動画を取得し、
前記表示処理工程は、前記動画内における前記参加者の背景を、前記表示エリア内である前記背景画像の部分画像に変更して、同一画面上に全ての前記参加者の前記動画を表示する処理を実行する、表示処理方法。
【請求項7】
前記表示処理工程は、さらに、前記同一画面上に前記背景画像を表示し、前記背景画像上の前記表示エリア内に、前記背景を変更した参加者の前記動画を表示する、請求項6記載の表示処理方法。
【請求項8】
さらに、画面撮像工程を含み、
前記画面撮像工程は、前記表示処理工程により前記参加者の端末に表示されている画面を撮像する、請求項6又は7記載の表示処理方法。
【請求項9】
前記参加者に関する動画が、前記参加者の顔を含む動画、及び前記参加者を表現したアバターを含む動画の少なくとも一方である、請求項6から8のいずれか一項に記載の表示処理方法。
【請求項10】
背景画像取得手順、表示エリア設定手順、動画取得手順、及び表示処理手順を含み、
前記背景画像取得手順は、仮想旅行に関する背景画像を取得し、
前記表示エリア設定手順は、前記背景画像内に前記仮想旅行の参加者を表示する表示エリアを前記参加者毎に設定し、
前記動画取得手順は、前記参加者に関する動画を取得し、
前記表示処理手順は、前記動画内における前記参加者の背景を、前記表示エリア内である前記背景画像の部分画像に変更して、同一画面上に全ての前記参加者の前記動画を表示する処理を実行する、ことをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示処理装置、表示処理方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
家にいながら旅行気分を味わえる技術として、仮想旅行(バーチャルツアー等ともいう)がある。仮想旅行とは、インターネットを用いて、世界各地の観光地の動画・画像を観光客に提供する技術である(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、仮想旅行には、ガイド及び観光客間のそれぞれの端末がリアルタイムで通信し、自撮り動画の送受信により、ガイドと観光客とがお互いの顔を見ながら実行するツアーもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007-156562号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、自撮り動画の送受信を伴う仮想旅行では、例えば、前記自撮り動画内に自宅内や社内の一部が写り込むため、臨場感が薄れるという問題がある。また、自撮り動画の送受信を伴う仮想旅行に限らず、仮想旅行の臨場感を向上することが求められていた。
【0006】
そこで、本発明は、仮想旅行の臨場感を高くすることができる表示処理装置、表示処理方法、プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明の表示処理装置は、
背景画像取得部、表示エリア設定部、動画取得部、及び表示処理部を含み、
前記背景画像取得部は、仮想旅行に関する背景画像を取得し、
前記表示エリア設定部は、前記背景画像内に前記仮想旅行の参加者を表示する表示エリアを前記参加者毎に設定し、
前記動画取得部は、前記参加者に関する動画を取得し、
前記表示処理部は、前記動画内における前記参加者の背景を、前記表示エリア内である前記背景画像の部分画像に変更して、同一画面上に全ての前記参加者の前記動画を表示する処理を実行する、装置である。
【0008】
本発明の表示処理方法は、
背景画像取得工程、表示エリア設定工程、動画取得工程、及び表示処理工程を含み、
前記背景画像取得工程は、仮想旅行に関する背景画像を取得し、
前記表示エリア設定工程は、前記背景画像内に前記仮想旅行の参加者を表示する表示エリアを前記参加者毎に設定し、
前記動画取得工程は、前記参加者に関する動画を取得し、
前記表示処理工程は、前記動画内における前記参加者の背景を、前記表示エリア内である前記背景画像の部分画像に変更して、同一画面上に全ての前記参加者の前記動画を表示する処理を実行する、方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、仮想旅行参加中の臨場感を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態1の表示処理装置の一例の構成を示すブロック図である。
図2図2は、実施形態1の表示処理装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態1の表示処理装置における処理の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、参加者の端末に表示された画面の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の表示処理装置において、例えば、
前記表示処理部は、さらに、前記同一画面上に前記背景画像を表示し、前記背景画像上の前記表示エリア内に、前記背景を変更した参加者の前記動画を表示する、という態様であってもよい。
【0012】
本発明の表示処理装置は、例えば、
さらに、画面撮像部を含み、
前記画面撮像部は、前記表示処理部により前記参加者の端末に表示されている画面を撮像する、という態様であってもよい。
【0013】
本発明の表示処理装置において、例えば、
前記参加者に関する動画が、前記参加者の顔を含む動画、及び前記参加者を表現したアバターを含む動画の少なくとも一方である、という態様であってもよい。
【0014】
本発明の表示処理装置において、例えば、
前記仮想旅行が、現実空間及び仮想空間の少なくとも一方の空間で開催される仮想的な旅行である、という態様であってもよい。
【0015】
本発明の表示処理方法において、例えば、
前記表示処理工程は、さらに、前記同一画面上に前記背景画像を表示し、前記背景画像上の前記表示エリア内に、前記背景を変更した参加者の前記動画を表示する、という態様であってもよい。
【0016】
本発明の表示処理方法は、例えば、
さらに、画面撮像工程を含み、
前記画面撮像工程は、前記表示処理工程により前記参加者の端末に表示されている画面を撮像する、という態様であってもよい。
【0017】
本発明の表示処理方法において、例えば、
前記参加者に関する動画が、前記参加者の顔を含む動画、及び前記参加者を表現したアバターを含む動画の少なくとも一方である、という態様であってもよい。
【0018】
本発明の表示処理方法において、例えば、
前記仮想旅行が、現実空間及び仮想空間の少なくとも一方の空間で開催される仮想的な旅行である、という態様であってもよい。
【0019】
本発明のプログラムは、本発明の方法の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0020】
本発明の記録媒体は、本発明のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0021】
本発明において、「仮想旅行」とは、インターネットを用いて、仮想的な旅行体験を観光客に提供する技術である。前記仮想旅行は、例えば、バーチャルツアー、疑似旅行、リモート観光、オンラインツアー等ともいう。仮想旅行は、例えば、ガイドの端末と観光客の端末とがリアルタイムで通信することにより行われる。前記ガイドは、例えば、前記観光客に対して、世界各地の観光地の動画や画像を配信しつつ、その観光地のガイドを行う。これにより、前記観光客は、仮想的な旅行を体験可能である。前記仮想旅行は、例えば、予め設定された日時に開催され、観光客に対してオンライン上で旅行体験を提供する技術ともいえる。前記観光地の動画及び画像は、前記観光地に関するものであれば特に制限されず、例えば、360度動画(360度全方位を取り込んだ動画)等であってもよい。
【0022】
本発明において、「参加者」とは、仮想旅行に参加している人であれば特に制限されず、例えば、ガイド、観光客等を含む。
【0023】
次に、本発明の実施形態について図を用いて説明する。本発明は、以下の実施形態には限定されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用でき、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
【0024】
[実施形態1]
図1は、本実施形態の表示処理装置10の一例の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本装置10は、背景画像取得部11、表示エリア設定部12、動画取得部13、及び表示処理部14を含む。また、本装置10は、例えば、任意の構成として、さらに、画面撮像部15を含んでもよい。本装置10は、例えば、参加者に仮想旅行を提供可能な装置であってもよいし、そのような装置に含まれる装置であってもよい。
【0025】
本装置10は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置10は、前記通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。前記通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。前記通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、等があげられる。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等が挙げられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。本装置10は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置10は、例えば、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。さらに、本装置10は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0026】
図2に、本装置10のハードウエア構成のブロック図を例示する。本装置10は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、出力装置106、通信デバイス107等を含む。本装置10の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。なお、これらは例示であって、本装置10のハードウエア構成は、前記各部の処理を実行可能であれば、これに限定されない。また、本装置10に含まれる中央処理装置101等の数も図2の例示に限定されるものではなく、例えば、複数の中央処理装置101が本装置10に含まれていてもよい。
【0027】
中央処理装置101は、本装置10の全体の制御を担う。本装置10において、中央処理装置101により、例えば、本発明のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、中央処理装置101が、背景画像取得部11、表示エリア設定部12、動画取得部13、表示処理部14、画面撮像部15として機能する。
【0028】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、外部記憶装置(外部データベース等)、プリンター、外部入力装置、外部表示装置、外部撮像装置等があげられる。本装置10は、例えば、バス103に接続された通信デバイス107により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、他の装置と接続することもできる。
【0029】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)が挙げられる。中央処理装置101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104に記憶されている本発明のプログラム等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込み、中央処理装置101は、メモリ102からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0030】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本発明のプログラムを含む動作プログラムが格納されている。記憶装置104は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等が挙げられる。記憶装置104は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。
【0031】
本装置10において、メモリ102及び記憶装置104は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本装置10によって生成した情報、本装置10が処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ102及び記憶装置104以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0032】
本装置10は、例えば、さらに、入力装置105、及び出力装置106等のユーザインターフェイスを含んでもよい。入力装置105は、例えば、文字、数字、画面上に表示された物の位置、画像、音等を入力する装置であり、具体的には、デジタイザ(タッチパネル等)、キーボード、マウス、スキャナ、撮像装置、マイク、センサ等が挙げられる。出力装置106は、例えば、表示装置(LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ)、プリンター、スピーカー等が挙げられる。入力装置105および出力装置106は、例えば、それらを組み合わせたタッチパネル等のユーザインターフェイスでもよい。
【0033】
つぎに、本実施形態の表示処理方法の一例を、図3のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の表示処理方法は、例えば、図1の表示処理装置10を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の表示処理方法は、図1の表示処理装置10の使用には限定されない。また、図3においてかっこで示した工程は、任意の工程である。
【0034】
本実施形態の表示処理方法において、背景画像取得部11により実行される工程が背景画像取得工程であり、表示エリア設定部12により実行される工程が表示エリア設定工程であり、動画取得部13により実行される工程が動画取得工程であり、表示処理部14により実行される工程が表示処理工程であり、画面撮像部15により実行される工程が画面撮像工程である。
【0035】
まず、背景画像取得部11により、仮想旅行に関する背景画像を取得する(S11)。前記背景画像は、仮想旅行の内容に関する画像であれば、特に制限されず、例えば、観光名所の画像、観光バス内の画像、仮想旅行で解説しているスポットの画像等がある。前記背景画像は、後述の参加者間で共通の画像である。また、前記背景画像は、例えば、1つの仮想旅行に対して複数あってもよい。前記背景画像の取得の手法は、特に制限されず、例えば、前記通信回線網を介して外部の装置から前記背景画像を取得してもよいし、メモリ102及び記憶装置104に予め記憶されている前記背景画像を読み出すことで取得してもよいし、入力装置105である撮像装置により撮像することで前記背景画像を取得してもよい。
【0036】
前記仮想旅行は、例えば、現実空間及び仮想空間等で開催されるものであってもよい。前記現実世界で開催される仮想旅行とは、例えば、端末上で完結する旅行体験である。より具体的には、例えば、ガイドが端末上で動画や画像を配信し、観光客が配信された動画や画像を視聴する旅行体験等がある。前記仮想空間で開催される仮想旅行とは、例えば、VR(virtual reality)、メタバース等の空間で開催される旅行がある。
【0037】
次に、表示エリア設定部12により、前記背景画像内に前記仮想旅行の参加者を表示する表示エリアを前記参加者毎に設定する(S12)。つまり、参加者毎に固有の表示エリアが設定される。表示エリア設定部12は、例えば、前記参加者の端末に対する識別情報と前記表示エリアとを紐づけてもよい。表示エリア設定部12は、前記背景画像内であれば、任意のエリアを前記表示エリアとして設定できる。表示エリア設定部12は、例えば、1つの前記背景画像に対して複数の前記表示エリアを設定してもよい。また、表示エリア設定部12は、例えば、前記参加者の数(前記参加者の端末の数、すなわち、前記識別情報の数でもよい)と同数の前記表示エリアを設定してもよい。前記表示エリアの大きさ及び形状等は、特に制限されない。表示エリア設定部12は、例えば、前記背景画像から、任意に設定した範囲を前記表示エリアとして切り取ってもよいし、切り取らなくともよい。後述するように、前記表示エリアとして設定された範囲内の画像は、部分画像という。また、表示エリア設定部12は、例えば、1つの前記表示エリアに対して1人(1端末)の前記参加者(前記参加者の端末)を紐づけてもよいし、1つの前記表示エリアに対して2人以上(2端末以上)の前記参加者(前記参加者の端末)を紐づけてもよい。前記参加者(前記参加者の端末)は、例えば、識別情報(ID(identifier)等)によって予め管理されていてもよい。前記識別情報は、例えば、外部の装置から取得してもよいし、予め記憶されていてもよい。
【0038】
次に、動画取得部13により、前記参加者に関する動画を取得する(S13)。動画取得部13は、例えば、前記通信回線網を介して前記参加者の端末から前記動画を取得する。
【0039】
前記参加者に関する動画は、例えば、前記参加者の顔を含む動画、及び前記参加者を表現したアバターを含む動画等である。前記アバターは、例えば、前記参加者の顔をトレースし、リアルタイムまたは非リアルタイムで前記参加者の表情を表現可能なアバターであってもよい。前記参加者の表情を表現可能なアバターを用いることで、例えば、メタバース等の仮想空間上で開催される仮想旅行であっても、前記参加者のリアクションを把握可能である。一方で、前記アバターは、例えば、前記参加者の顔のトレースを伴わないアバター、前記参加者の表情を表現しないアバターであってもよい。前記アバターを含む動画は、例えば、前記参加者の顔に相当するアバターの顔を含む動画でもよいし、前記参加者の全身に相当するアバターの全身を含む動画であってもよい。なお、前記参加者の顔のトレース、及び前記参加者のアバター化は、動画取得部13による前記動画の取得時に実行されてもよいし、前記参加者の端末や前記参加者の端末と本装置10とを仲介する他の装置により実行されてもよい。前記アバターを用いることで、例えば、前記参加者の匿名性を向上可能である。前記動画は、例えば、自撮り動画やライブ動画等ともいえる。前記ライブ動画とは、例えば、前記仮想旅行の提供と並行して前記参加者を撮像(及びアバター化)した動画である。前記動画は、例えば、音声付きの動画であってもよい。
【0040】
なお、前記仮想旅行は、例えば、本装置10によって提供(配信)されてもよいし、外部の装置によって提供(配信)されてもよい。前記仮想旅行を提供する手法は、特に制限されない。
【0041】
そして、表示処理部14により、前記動画内における前記参加者の背景を、前記表示エリア内である前記背景画像の部分画像に変更して、同一画面上に全ての前記参加者の前記動画を表示する処理を実行し(S14)、終了する(END)。具体的に、表示処理部14は、例えば、前記動画から前記参加者の身体(顔等)が映っている部分である身体映像を抽出し、前記身体映像を前記部分画像に重畳する。前記抽出の手法は、特に制限されず、公知のアルゴリズムを用いることができる。前記処理は、例えば、前記参加者の端末の表示装置の画面に対する処理であってもよいし、出力装置106である表示装置の画面に対する装置であってもよい。なお、前記背景画像における前記部分画像以外の他の部分の画像は、前記同一画面上に表示されなくともよいし、後述するように表示されてもよい。前記他の部分の画像を前記同一画面上に表示しない場合、表示処理部14は、例えば、前記背景画像から前記部分画像を切り取り、切り取った前記部分画像上に前記身体映像を重畳する。
【0042】
表示処理部14は、例えば、前記工程(S14)において、さらに、前記同一画面上に前記背景画像を表示し、前記背景画像内の前記表示エリア内に、前記背景を変更した参加者の前記動画を表示してもよい。この場合、表示処理部14は、例えば、前記背景画像から、前記部分画像を切り取らずに、前記部分画像上に前記身体映像を重畳する。これによれば、前記動画内と前記動画外とで一体感を演出可能であり、より臨場感を高めることが可能である。
【0043】
さらに、本装置10は、例えば、前述したように、さらに、画面撮像部15を含んでもよい。画像撮像部15は、例えば、前記工程(S14)の後に、表示処理部14により前記参加者の端末に表示されている画面を撮像する(S15)。前記画面の撮像は、例えば、スクリーンショットともいう。これにより、例えば、仮想旅行中に記念写真、集合写真等を撮ることができる。これまで、メタバース等の仮想空間上で開催される仮想旅行であれば、それぞれの参加者が自由に行動可能であるため、記念写真等を撮影することは困難であった。これに対して、本実施形態にかかる発明によれば、前記同一画面上に全ての前記参加者の前記動画を表示するため、仮想空間上で開催される仮想旅行であっても、記念撮影等を容易に行うことができる。
【0044】
図4に、参加者の端末に表示された画面の一例を示す。図4では、参加者の数を3人としているが、これに限定されない。背景画像取得部11は、仮想旅行に関する背景画像として、仮想旅行の舞台である山が写っている画像を取得する。表示エリア設定部12は、前述のように、参加者の数と同数の表示エリア1を前記背景画像内に設定する。そして、表示処理部14は、図示するように、動画取得部13により取得した前記参加者に関する動画を表示エリア1に表示し、前記動画内の背景を表示エリア1の位置と対応する前記背景画像(前記部分画像)に変更する。なお、図4では、表示エリア1の位置が分かりやすいように、表示エリア1を枠線にて表示しているが、前記枠線は、画面上に表示されなくともよい。
【0045】
本実施形態によれば、前記参加者間で共通の前記背景画像を用いて、前記表示エリア内に前記参加者に関する動画を表示することで、前記動画間に統一感が生じ、仮想旅行の臨場感を高くすることができる。単に、1つの前記表示エリアに対して1人(1端末)の前記参加者(前記参加者の端末)を紐づけて表示した場合、前記参加者の背景は、それぞれ異なるものになるこれに対して、本実施形態にかかる発明では、前記参加者間で共通の前記背景画像を用いていることで、前記動画間に統一感が生じる。1つの前記表示エリアに対して2人以上(2端末以上)の前記参加者(前記参加者の端末)を紐づけた場合も同様に、前記動画間に統一感が生じる。
【0046】
[実施形態2]
本実施形態のプログラムは、本発明の方法の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。本発明において、「手順」は、「処理」と読み替えてもよい。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体としては、特に限定されず、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、光ディスク等が挙げられる。
【0047】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0048】
この出願は、2021年5月21日に出願された日本出願特願2021-086139を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【0049】
<付記>
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
背景画像取得部、表示エリア設定部、動画取得部、及び表示処理部を含み、
前記背景画像取得部は、仮想旅行に関する背景画像を取得し、
前記表示エリア設定部は、前記背景画像内に前記仮想旅行の参加者を表示する表示エリアを前記参加者毎に設定し、
前記動画取得部は、前記参加者に関する動画を取得し、
前記表示処理部は、前記動画内における前記参加者の背景を、前記表示エリア内である前記背景画像の部分画像に変更して、同一画面上に全ての前記参加者の前記動画を表示する処理を実行する、表示処理装置。
(付記2)
前記表示処理部は、さらに、前記同一画面上に前記背景画像を表示し、前記背景画像上の前記表示エリア内に、前記背景を変更した参加者の前記動画を表示する、付記1記載の表示処理装置。
(付記3)
さらに、画面撮像部を含み、
前記画面撮像部は、前記表示処理部により前記参加者の端末に表示されている画面を撮像する、付記1又は2記載の表示処理装置。
(付記4)
前記参加者に関する動画が、前記参加者の顔を含む動画、及び前記参加者を表現したアバターを含む動画の少なくとも一方である、付記1から3のいずれかに記載の表示処理装置。
(付記5)
前記仮想旅行が、現実空間及び仮想空間の少なくとも一方の空間で開催される仮想的な旅行である、付記1から4のいずれかに記載の表示処理装置。
(付記6)
背景画像取得工程、表示エリア設定工程、動画取得工程、及び表示処理工程を含み、
前記背景画像取得工程は、仮想旅行に関する背景画像を取得し、
前記表示エリア設定工程は、前記背景画像内に前記仮想旅行の参加者を表示する表示エリアを前記参加者毎に設定し、
前記動画取得工程は、前記参加者に関する動画を取得し、
前記表示処理工程は、前記動画内における前記参加者の背景を、前記表示エリア内である前記背景画像の部分画像に変更して、同一画面上に全ての前記参加者の前記動画を表示する処理を実行する、表示処理方法。
(付記7)
前記表示処理工程は、さらに、前記同一画面上に前記背景画像を表示し、前記背景画像上の前記表示エリア内に、前記背景を変更した参加者の前記動画を表示する、付記6記載の表示処理方法。
(付記8)
さらに、画面撮像工程を含み、
前記画面撮像工程は、前記表示処理工程により前記参加者の端末に表示されている画面を撮像する、付記6又は7記載の表示処理方法。
(付記9)
前記参加者に関する動画が、前記参加者の顔を含む動画、及び前記参加者を表現したアバターを含む動画の少なくとも一方である、付記6から8のいずれかに記載の表示処理方法。
(付記10)
前記仮想旅行が、現実空間及び仮想空間の少なくとも一方の空間で開催される仮想的な旅行である、付記6から9のいずれかに記載の表示処理方法。
(付記11)
背景画像取得手順、表示エリア設定手順、動画取得手順、及び表示処理手順を含み、
前記背景画像取得手順は、仮想旅行に関する背景画像を取得し、
前記表示エリア設定手順は、前記背景画像内に前記仮想旅行の参加者を表示する表示エリアを前記参加者毎に設定し、
前記動画取得手順は、前記参加者に関する動画を取得し、
前記表示処理手順は、前記動画内における前記参加者の背景を、前記表示エリア内である前記背景画像の部分画像に変更して、同一画面上に全ての前記参加者の前記動画を表示する処理を実行する、ことをコンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記12)
前記表示処理手順は、さらに、前記同一画面上に前記背景画像を表示し、前記背景画像上の前記表示エリア内に、前記背景を変更した参加者の前記動画を表示する、付記11記載のプログラム。
(付記13)
さらに、画面撮像手順を含み、
前記画面撮像手順は、前記表示処理手順により前記参加者の端末に表示されている画面を撮像する、付記11又は12記載のプログラム。
(付記14)
前記参加者に関する動画が、前記参加者の顔を含む動画、及び前記参加者を表現したアバターを含む動画の少なくとも一方である、付記11から13のいずれかに記載のプログラム。
(付記15)
前記仮想旅行が、現実空間及び仮想空間の少なくとも一方の空間で開催される仮想的な旅行である、付記11から14のいずれかに記載のプログラム。
(付記16)
付記11から15のいずれかに記載のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明によれば、仮想旅行の臨場感を高くすることができる。このため、本発明は、例えば、現実空間や仮想空間で仮想旅行を開催する場合において特に有用である。
【符号の説明】
【0051】
10 表示処理装置
11 背景画像取得部
12 表示エリア設定部
13 動画取得部
14 表示処理部
15 画面撮像部
101 中央処理装置
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 入力装置
106 出力装置
107 通信デバイス

図1
図2
図3
図4