(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022179432
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】高関節マイクロカテーテル及び電気的に活性なガイドワイヤを使用した組織穿刺
(51)【国際特許分類】
A61B 18/14 20060101AFI20221125BHJP
A61B 34/20 20160101ALI20221125BHJP
【FI】
A61B18/14
A61B34/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022082173
(22)【出願日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】63/190,865
(32)【優先日】2021-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/743,852
(32)【優先日】2022-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】デビー・ハイスミス
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160KK03
4C160KK13
4C160KK25
4C160KK63
4C160MM38
(57)【要約】
【課題】経中隔穿刺システムを提供すること。
【解決手段】内部にガイドワイヤを有するマイクロカテーテルは、標的組織まで操縦されることができ、次いで標的組織は、ガイドワイヤによって穿刺されて、経中隔穿刺を形成することができる。マイクロカテーテルは、既知の経中隔穿刺処置において針を標的穿刺部位に案内するために典型的に使用される既知のシースよりも実質的に小さい直径を有することができる。ガイドワイヤは、標的組織を穿刺するために通電されることができる非外傷性の導電性遠位端を有することができる。ガイドワイヤが横切ると、拡張器及びシースなどの補助装置は、経中隔穿刺にわたってガイドワイヤ上に送達されることができる。センサは、1つ以上のセンサを含むことができる。ナビゲーションモジュールは、導電性遠位端をマイクロカテーテルの位置センサに対する基準電極として使用することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
経中隔穿刺システムであって、
長手方向軸を画定するように内部を貫通して延在する管腔を有する細長部材と、偏向可能な遠位部分と、前記偏向可能な遠位部分に近接して配設された位置センサと、を備える、操縦可能マイクロカテーテルと、
導電性コアと、導電性遠位端と、導電性近位端と、前記マイクロカテーテルの前記管腔の内径より小さく、これにほぼ等しい外径と、を備える、前記マイクロカテーテルの前記管腔内に配置されたガイドワイヤと、
前記導電性近位端と電気的に接触する発生器であって、鋭利な端部を必要とせずに組織を穿刺するのに十分な電気エネルギーを前記ガイドワイヤの前記遠位端に提供するように構成された発生器と、を備える、システム。
【請求項2】
前記ガイドワイヤの前記導電性遠位端を参照して前記位置センサに少なくとも部分的に基づいて、心臓内の前記マイクロカテーテルの前記遠位端の位置を決定するように構成されたナビゲーションモジュール、を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記マイクロカテーテルの前記管腔の前記内径よりも大きく、これにほぼ等しい内径を備える、内部を通る管腔を備える拡張器と、
前記拡張器上を前進するように構成されたシースと、を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記マイクロカテーテル上を前進するように構成されたシースを更に備え、
前記マイクロカテーテルが、先細遠位端を備え、
前記先細遠位端が、前記ガイドワイヤの前記外径よりも大きく、これにほぼ等しい遠位外径と、前記シースの管腔の内径よりも小さく、これにほぼ等しい近位外径と、を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記操縦可能マイクロカテーテルが、前記遠位部分に接続されて前記長手方向軸に対して前記遠位部分を偏向させるプルワイヤを更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記発生器と通信し、前記ガイドワイヤの前記近位端と電気的に連通し、前記ガイドワイヤの前記遠位端においてインピーダンスを測定するように構成されたインピーダンス監視モジュールを更に備え、
前記発生器が、前記測定されたインピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、前記ガイドワイヤの前記遠位端に前記電気エネルギーを提供するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記位置センサを使用して、心房中隔の少なくとも一部のマップを生成するように構成されたマッピングモジュールを更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記位置センサが、磁気コイルを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記位置センサが、露出電極を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
身体パッチと、
前記身体パッチと前記位置センサの前記露出電極との間のインピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、心臓内の前記マイクロカテーテルの前記遠位端の位置を決定するように構成されたナビゲーションモジュールと、を更に備える、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
経中隔穿刺システムであって、
長手方向軸を画定するように内部を貫通して延在する管腔を有する細長管状部材と、偏向可能な遠位部分と、前記長手方向軸に沿って前記遠位部分に近接して配設された位置センサと、を有する操縦可能マイクロカテーテルと、
前記マイクロカテーテルの前記管腔内に配置された部分を有するガイドワイヤであって、導電性コアと、導電性遠位端と、導電性近位端と、を備える、ガイドワイヤと、
前記ガイドワイヤの前記遠位端を参照して前記位置センサに少なくとも部分的に基づいて、前記マイクロカテーテルの前記遠位端の位置を決定するように構成されたナビゲーションモジュールと、を備える、システム。
【請求項12】
前記ガイドワイヤが、前記マイクロカテーテルの前記管腔の内径よりも小さく、これにほぼ等しい外径を備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記マイクロカテーテルの前記管腔の前記内径にほぼ等しい内径を備える、内部を通る管腔を備える拡張器と、
前記拡張器上を前進するように構成されたシースと、を更に備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記マイクロカテーテル上を前進するように構成されたシースを更に備え、
前記マイクロカテーテルが、先細遠位端を備え、
前記先細遠位端が、前記ガイドワイヤの前記外径よりも大きく、これにほぼ等しい遠位外径と、前記シースの管腔の内径よりも小さく、これにほぼ等しい近位外径と、を備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記導電性近位端と電気的に接触する発生器を更に備え、前記発生器が、組織を穿刺するのに十分な電気エネルギーを前記ガイドワイヤの前記遠位端に提供するように構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記発生器と通信し、前記ガイドワイヤの前記近位端と電気的に連通し、前記ガイドワイヤの前記遠位端においてインピーダンスを測定するように構成されたインピーダンス監視モジュールを更に備え、
前記発生器が、前記測定されたインピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、前記ガイドワイヤの前記遠位端に前記電気エネルギーを提供するように構成されている、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記操縦可能マイクロカテーテルが、前記偏向可能な遠位部分を偏向させるように構成されたプルワイヤを更に備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項18】
前記位置センサが、磁気コイルを備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項19】
前記位置センサが、露出電極を備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項20】
身体パッチと、
前記身体パッチと前記位置センサの前記露出電極との間のインピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、心臓内の前記マイクロカテーテルの前記遠位端の位置を決定するように構成されたナビゲーションモジュールと、を更に備える、請求項19に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、本明細書に完全に記載されるように、参照により本明細書に組み込まれる、2021年5月20日に出願された先願の米国仮特許出願第63/190,865号に対する米国特許法第119条に基づく優先権の利益を主張するものである。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、組織及び器官に対して診断及び/又は治療的処置を行うための方法及び装置に関する。より具体的には、経中隔穿孔処置などの穿孔処置のための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
患者の心臓を含む医療処置では、経中隔左心臓カテーテル法、すなわち左心房を介したカテーテル法を含む、多くの診断及び治療処置が存在する。経中隔的アプローチは、順行性僧帽弁バルーン弁形成術を行う介入循環器専門医及び左側副伝導路をアブレーションするか又は経カテーテル心房細動治療的戦術を行う心臓電気生理学者の双方のためのアクセスを提供する。
【0004】
現在、経中隔穿刺は、一般に、(1)右心房にガイドワイヤを位置決めすることと、(2)拡張器を内部に有する経中隔シースをガイドワイヤ上で右心房に前進させることと、(3)針の遠位端が拡張器の遠位端から短い距離だけ拡張器の内部にあるまで、拡張器を通して針を送達することと、(4)拡張器の遠位端が標的組織に対して押圧されるまで、シース及び拡張器を操作することと、(5)組織を穿刺するために拡張器から組織を通って針の遠位端を移動させることと、(6)拡張器及びシースを、穿刺された組織を通って左心房内に移動させることと、を含むことができる。このプロセスでは、拡張器、経中隔シース、及び/又は針は、穿刺のためのシステムの位置決めを支援するために、それらのそれぞれの遠位端にいくつかの事前定義された曲率を有することができる。より単純なシステムを使用する処置は、典型的には、システムの位置を視覚化するための蛍光透視法、及び穿刺前に位置を検証するための機械的フィードバック(例えば、拡張器先端が組織隆起を横切るときに「クリック」を感じること)に依存する。より高度なシステムでは、位置決め中に再成形されることができるナビゲーションセンサ及び遠位曲率を有するシース(例えば、CARTO VIZIGO(商標)双方向ガイドシース)は、蛍光透視法への依存を低減し、システムのより大きな機械的制御を提供することができる。
【0005】
米国特許公開第2004/0220471号(その全体が開示され、且つ優先権出願である米国特許出願第63/190,865号に付随されたものとして本明細書に組み込まれる)は、位置システムを使用した経中隔促進のための方法及び装置を開示している。経中隔穿孔中、卵円窩が見出されると、HEARTSPAN(商標)経中隔針などの貫通装置は、PREFACE(登録商標)シースなどのシースを介して、血管系を通って卵円窩に送達される。次いで、貫通装置は、シースを出て、卵円窩を穿刺する。HEARTSPAN(商標)経中隔針及びPREFACE(登録商標)シースは、Biosense Webster、Johnson and Johnson Companyから入手可能である。
【0006】
多くの現在の処置では、上述した処置の針は、鋭利な端部を有する機械的針であり、穿刺する電気エネルギーに依存する構造は、選択肢である。2020年7月7日に出願された米国特許公開第2012/0232546号、米国特許第8,235,986号、米国特許第10,065,032号、及び米国仮特許出願第63/046,266号(それぞれ、本明細書にそれらの全体が開示され、優先権出願である米国特許出願第63/190,865号に付随されている)は、それぞれ、穿刺用の電気エネルギー(例えば、高周波)に依存するそれぞれの穿孔装置を開示している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
内部にガイドワイヤを有するマイクロカテーテルを標的穿刺部位まで操縦することと、次いで標的穿刺部位をガイドワイヤによって穿刺することとを含む、経中隔穿刺のためのシステム及び方法が本明細書に開示される。マイクロカテーテルは、既知の処置において針を標的穿刺部位に案内するために典型的に使用される既知のシースよりも実質的に小さい直径を有することができる。ガイドワイヤは、経中隔穿刺のために組織を穿刺するために通電されることができる非外傷性の導電性遠位端を有することができる。ガイドワイヤが横切ると、拡張器及びシースなどの補助装置は、経中隔穿刺にわたってガイドワイヤ上に送達されることができる。あるいは、マイクロカテーテルは、拡張器として機能するように先細遠位端を有することができ、シースは、マイクロカテーテル上に直接送達されることができる。マイクロカテーテルは、1つ以上の位置センサを更に含むことができる。いくつかの例では、マッピング/ナビゲーションモジュールは、ガイドワイヤの導電性遠位端をマイクロカテーテルの位置センサに対する基準電極として利用することができる。
【0008】
例示的な経中隔穿刺システムは、操縦可能マイクロカテーテルと、ガイドワイヤと、発生器と、を含むことができる。操縦可能マイクロカテーテルは、長手方向軸を画定するように内部を貫通して延在する管腔を有する細長部材と、偏向可能な遠位部分と、偏向可能な遠位部分に近接して配設された位置センサと、を含むことができる。ガイドワイヤは、マイクロカテーテルの管腔内に配置されることができる。ガイドワイヤは、導電性コアと、導電性遠位端と、導電性近位端と、マイクロカテーテルの細長部材の管腔の内径よりも小さく、これにほぼ等しい外径と、を有することができる。発生器は、ガイドワイヤの導電性近位端と電気的に接触することができる。発生器は、針の鋭利な端部を必要とせずに組織が穿刺されるように、組織を穿刺するのに十分なガイドワイヤの遠位端に電気エネルギーを提供するように構成されることができる。
【0009】
例示的な経中隔穿刺システムは、位置センサと電気的に接続されたナビゲーションモジュールを更に含むことができる。ナビゲーションモジュールは、ガイドワイヤの導電性遠位端を参照して位置センサに少なくとも部分的に基づいて、心臓内のマイクロカテーテルの遠位端の位置を決定するように構成されることができる。
【0010】
例示的な経中隔穿刺システムは、拡張器及びシースを更に含むことができる。拡張器は、マイクロカテーテルの管腔の内径よりも大きく、これにほぼ等しい内径を有する管腔を有することができる。シースは、拡張器上を前進するように構成されることができる。あるいは、マイクロカテーテルは、先細遠位端を有し、拡張器として機能することができる。システムがそのように構成されるとき、マイクロカテーテルの先細遠位端は、ガイドワイヤの外径よりも大きく、これにほぼ等しい遠位外径、及びシースの管腔の内径よりも小さく、これにほぼ等しい近位外径を有することができる。
【0011】
操縦可能マイクロカテーテルは、その遠位部分に接続された1つ以上のプルワイヤを更に含むことができる。プルワイヤの少なくとも1つが引っ張られて、遠位部分を長手方向軸に対して偏向させることができる。
【0012】
例示的な経中隔穿刺システムは、ガイドワイヤの近位端と電気的に連通し、ガイドワイヤの遠位端においてインピーダンスを測定するように構成された、発生器と通信するインピーダンス監視モジュールを更に含むことができる。発生器は、インピーダンス監視モジュールによって測定されたインピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、ガイドワイヤの遠位端に電気エネルギーを提供するように構成されることができる。
【0013】
例示的な経中隔穿刺システムは、位置センサを使用して心房中隔の少なくとも一部のマップを生成するように構成されたマッピングモジュールを更に含むことができる。位置センサは、磁気コイルを含むことができる。追加的又は代替的に、位置センサは、露出電極を含むことができ、システムは、1つ以上の身体パッチを含むことができ、ナビゲーションモジュールは、身体パッチと位置センサの露出電極との間のインピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、心臓内のマイクロカテーテルの遠位端の位置を決定するように構成されることができる。
【0014】
別の例示的な経中隔穿刺システムは、操縦可能マイクロカテーテル、ガイドワイヤ、及びナビゲーションモジュールを含むことができる。操縦可能マイクロカテーテルは、長手方向軸、偏向可能な遠位部分、及び長手方向軸に沿って遠位部分に近接して配設された位置センサを画定するために、そこを通って延在する管腔を有する細長管状部材を有することができる。ガイドワイヤは、マイクロカテーテルの管腔内に配置された部分を有することができる。ガイドワイヤは、導電性コア、導電性遠位端、及び導電性近位端を有することができる。ナビゲーションモジュールは、ガイドワイヤの遠位端を参照して位置センサに少なくとも部分的に基づいて、マイクロカテーテルの遠位端の位置を決定するように構成されることができる。
【0015】
ガイドワイヤは、マイクロカテーテルの管腔の内径よりも小さく、これにほぼ等しい外径を有することができる。
【0016】
例示的な経中隔穿刺システムは、マイクロカテーテルの管腔の内径よりも大きく、これにほぼ等しい内径を有する管腔を有する拡張器を更に含むことができる。例示的な経中隔穿刺システムは、拡張器上を前進するように構成されたシースを更に含むことができる。あるいは、マイクロカテーテルは、先細遠位端を有し、拡張器として機能することができる。システムがそのように構成されるとき、マイクロカテーテルの先細遠位端は、ガイドワイヤの外径よりも大きく、これにほぼ等しい遠位外径、及びシースの管腔の内径よりも小さく、これにほぼ等しい近位外径を有することができる。
【0017】
例示的な経中隔穿刺システムは、ガイドワイヤの導電性近位端と電気的に接触している発生器を更に含むことができる。発生器は、針の鋭利な端部を必要とせずに組織が穿刺されるように、組織を穿刺するのに十分なガイドワイヤの導電性コアを介してガイドワイヤの導電性コアに電気エネルギーを提供するように構成されることができる。
【0018】
例示的な経中隔穿刺システムは、ガイドワイヤの近位端と電気的に連通し、ガイドワイヤの遠位端においてインピーダンスを測定するように構成された、発生器と通信するインピーダンス監視モジュールを更に含むことができる。発生器は、インピーダンス監視モジュールによって測定されたインピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、ガイドワイヤの遠位端に電気エネルギーを提供するように構成されることができる。
【0019】
操縦可能マイクロカテーテルは、偏向可能な遠位部分を偏向させるように構成されたプルワイヤを更に含むことができる。
【0020】
位置センサは、磁気コイルを含むことができる。
【0021】
位置センサは、露出電極を含むことができる。システムは、1つ以上の身体パッチを含むことができる。ナビゲーションモジュールは、身体パッチと位置センサの露出電極との間のインピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、心臓内のマイクロカテーテルの遠位端の位置を決定するように構成されることができる。
【0022】
経中隔穿刺のための例示的な方法は、当業者によって理解されるように、様々な順序で追加のステップを伴って行われる以下のステップのうちの1つ以上を含むことができる。操縦可能マイクロカテーテル及びガイドワイヤは、ガイドワイヤの導電性遠位端が操縦可能マイクロカテーテルの遠位端に近接して位置決めされ、血液にさらされるように、右心房内に位置決めされることができる。マイクロカテーテルの遠位端の位置は、マイクロカテーテルの位置センサに少なくとも部分的に基づいて決定されることができる。マイクロカテーテルの遠位端は、標的組織に向かって操縦されて、ガイドワイヤの遠位端を標的組織と接触することができる。ガイドワイヤの遠位端は、標的組織と接触しているが、電気エネルギーは、ガイドワイヤの導電性コアを通して、ガイドワイヤの遠位先端を通して、標的組織内に印加されることができる。電気エネルギーを印加しながら、ガイドワイヤの遠位端が左心房にあるように、ガイドワイヤを標的組織を通して前進させることができる。
【0023】
本方法は、シースが拡張器の上にある間に、ガイドワイヤ上及び標的組織を通して拡張器及びシースを前進させることを更に含むことができる。あるいは、マイクロカテーテルは、ガイドワイヤ上で前進されることができ、標的組織を通る開口部をマイクロカテーテルによって拡張されることができ、シースがマイクロカテーテルの上にある間、シースを開口部を通って前進されることができる。
【0024】
例示的な方法は、位置センサを使用して心房中隔の少なくとも一部をマッピングすることを更に含むことができる。
【0025】
例示的な方法は、ガイドワイヤの遠位端を参照してマイクロカテーテルの位置センサに少なくとも部分的に基づいて、マイクロカテーテルの遠位端の位置を決定することを更に含むことができる。
【0026】
例示的な方法は、ガイドワイヤの遠位端においてインピーダンスを測定することを更に含むことができる。例示的な方法は、インピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、ガイドワイヤの遠位端の位置を決定することを更に含むことができる。例示的な方法は、インピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、組織との接触を検出することを更に含むことができる。例示的な方法は、インピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、電気エネルギーの印加を開始することを更に含むことができる。例示的な方法は、インピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、電気エネルギーの印加を終了することを更に含むことができる。
【0027】
例示的な方法は、マイクロカテーテルの遠位端を標的組織にわたって左心房に前進させることを更に含むことができる。
【0028】
例示的な方法は、マイクロカテーテルの管腔を通って左心房の圧力を測定することを更に含むことができる。
【0029】
例示的な方法は、マイクロカテーテルの管腔を通して蛍光透視造影剤を注入することを更に含むことができる。
【0030】
例示的な方法は、マイクロカテーテルのプルワイヤを操作して圧縮コイルを偏向させ、それによってマイクロカテーテルの遠位端を操縦することを更に含むことができる。
【0031】
位置センサは、電磁センサを含むことができる。位置センサは、3つの電磁センサを含むことができる。
【0032】
例示的な方法は、身体パッチと位置センサの露出電極との間のインピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、心臓内のマイクロカテーテルの遠位端の位置を決定することを更に含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
本発明の上記及び更なる態様は、添付の図面と併せて以下の説明を参照して更に考察され、様々な図面において、同様の数字は、同様の構造要素及び特徴を示す。図面は、必ずしも縮尺どおりではなく、代わりに、本発明の原理を例示することに主眼が置かれている。図は、限定としてではなく単なる例解として、本発明のデバイスの1つ又は2つ以上の実装形態を描写している。
【
図1】本発明の態様に係る例示的な経中隔穿刺システムの図である。
【
図2A】本発明の態様に係る、代替の操縦可能マイクロカテーテル形状を有する例示的な経中隔穿刺システムの構成要素の図である。
【
図2B】
図2Aに示される例示的な経中隔穿刺システムの構成要素の断面図である。
【
図3A】本発明の態様に係る経中隔穿刺のための例示的な方法を示す一連の図である。
【
図3B】本発明の態様に係る経中隔穿刺のための例示的な方法を示す一連の図である。
【
図3C】本発明の態様に係る経中隔穿刺のための例示的な方法を示す一連の図である。
【
図3D】本発明の態様に係る経中隔穿刺のための例示的な方法を示す一連の図である。
【
図3E】本発明の態様に係る経中隔穿刺のための例示的な方法を示す一連の図である。
【
図3F】本発明の態様に係る経中隔穿刺のための例示的な方法を示す一連の図である。
【
図3G】本発明の態様に係る経中隔穿刺のための例示的な方法を示す一連の図である。
【
図3H】本発明の態様に係る経中隔穿刺のための例示的な方法を示す一連の図である。
【
図3I】本発明の態様に係る経中隔穿刺のための例示的な方法を示す一連の図である。
【
図4A】本発明の態様に係る経中隔穿刺のための例示的な方法の代替ステップを示す一連の図である。
【
図4B】本発明の態様に係る経中隔穿刺のための例示的な方法の代替ステップを示す一連の図である。
【
図4C】本発明の態様に係る経中隔穿刺のための例示的な方法の代替ステップを示す一連の図である。
【
図5】本発明の態様に係る経中隔穿刺のための例示的な方法のステップを概説するフロー図である。
【
図6】本発明の態様に係る経中隔穿孔処置の図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本明細書で使用される場合、任意の数値又は数値の範囲に対する「約」又は「およそ」という用語は、構成要素の部分又は構成要素の集合が、本明細書において説明されるその意図された目的に沿って機能することを可能にする、好適な寸法の許容誤差を示すものである。より具体的には、「約」又は「およそ」は、列挙された値の±20%の値の範囲を指してもよく、例えば「約90%」は、71%~99%の値の範囲を指してもよい。
【0035】
本明細書で使用される場合、用語「構成要素」、「モジュール」、「システム」、「サーバ」、「プロセッサ」、「メモリ」などは、これらに限定されるものではないが、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、又は実行中ソフトウェアなどの、1つ以上のコンピュータ関連ユニットを含むように意図される。例えば、構成要素は、これらに限定されるものではないが、プロセッサ上で実行されるプロセス、オブジェクト、実行可能な実行スレッド、プログラム、及び/又はコンピュータであってもよい。例示として、コンピューティングデバイス上で実行されるアプリケーション及びコンピューティングデバイスは、双方とも構成要素とすることができる。1つ以上の構成要素は、実行中のプロセス及び/又はスレッド内に存在することができ、構成要素は、1つのコンピュータ上に局在化されてもよく、及び/又は2つ以上のコンピュータ間に分散されてもよい。更に、これらの構成要素は、その上に記憶された様々なデータ構造を有する様々なコンピュータ可読媒体から実行することができる。構成要素は、ローカルシステム内の、分散システム内の、及び/又は信号による他のシステムとのインターネットなどのネットワークにわたる別の構成要素と相互作用する1つの構成要素からのデータなどの、1つ以上のデータパケットを有する信号などに従って、ローカル及び/又はリモートプロセスによって通信してもよい。コンピュータ可読媒体は、非一時的とすることができる。非一時的コンピュータ可読媒体としては、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電子的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)若しくは他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶装置、又はコンピュータ可読命令及び/又はデータを記憶するために使用することができる任意の他の有形の物理媒体が挙げられるが、それらに限定されない。
【0036】
本明細書で使用される場合、「コンピューティングシステム」という用語は、スタンドアロンの機械若しくは装置、及び/又は機械、構成要素、モジュール、システム、サーバ、プロセッサ、メモリ、検出器、ユーザインターフェース、コンピューティングデバイスインターフェース、ネットワークインターフェース、ハードウェア要素、ソフトウェア要素、ファームウェア要素、及び他のコンピュータ関連ユニットの組み合わせを含むように意図される。限定されるものではないが、例として、コンピューティングシステムは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、プロセッサ、ポータブル電子デバイス、ポータブル電子医療機器、固定若しくは半固定電子医療機器、又は他の電子データ処理装置のうちの1つ以上を含むことができる。
【0037】
本明細書で使用される場合、「マイクロカテーテル」という用語は、心血管用途におけるカテーテルと比較して小さい直径、すなわち8フレンチ以下の直径を有するカテーテルである。
【0038】
本明細書で使用される場合、「針」という用語は、組織を穿刺するように設計された鋭利な尖った端部を有する構造を記載する。
【0039】
本明細書で使用する場合、用語「非一過性コンピュータ可読媒体」としては、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電子的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)若しくは他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶装置、又はコンピュータ可読情報を記憶するために使用することができる任意の他の有形の物理媒体が挙げられるが、それらに限定されない。
【0040】
本明細書で使用される場合、「高周波」(radiofrequency、RF)という用語は、導体を流れる交流を指すために使用される。
【0041】
本明細書で使用する場合、用語「管状」及び「管」は、広義に解釈されるものとし、直円柱構造、断面が厳密に円形である構造、又はその長さ全体にわたって均一な断面である構造に限定されるものではない。例えば、管状構造又は管状システムは、一般に、実質的な直円柱構造として図示される。しかしながら、管状システムは、本開示の範囲から逸脱することなく、テーパ状又は湾曲した外面を有することができる。
【0042】
現在の経中隔穿刺処置では、穿刺の場所及び角度で所望の精度を達成することは困難であり得る。大きなシース及び拡張器は、正確に位置決めすることが困難であり得、剛性針は、針がシース及び拡張器を通って遠位に移動し、組織に対して強制されるときに、シース及び拡張器を偏向させることができる。本明細書に例示されるいくつかの例では、例示的な経中隔穿刺システムが使用されて、経中隔穿刺をより安全に、及び/又はより正確に実行することができる。いくつかの例では、経中隔穿刺システムは、多くの現在の経中隔穿刺システムよりも大きく、素早く、及び/又は少ない穿刺力を必要とし得る。
【0043】
図1は、例示的な経中隔穿刺システム100の図である。システム100は、ガイドワイヤ110と、マイクロカテーテル130と、発生器180と、戻りパッド198と、マッピング/ナビゲーションモジュール160と、管腔内モジュール170と、を含む。
【0044】
ガイドワイヤ110は、固体導電性コア116及び絶縁ジャケット118を有することができる。ガイドワイヤ110の遠位端114及び近位端112は、それぞれ絶縁されていなくてもよく、その結果、近位端112から導電性コア116を通って遠位端114まで電気接点が形成されることができる。あるいは、ガイドワイヤ110は、絶縁ジャケット118を含む必要はない。
【0045】
発生器180は、容易に取り付け可能なコネクタ/ケーブルを通してガイドワイヤ110の近位端112に電気的に接続されることができ、針又は鋭利な端部を必要とせずに、RFエネルギーを使用して、組織を穿刺するのに十分なガイドワイヤの遠位端114にガイドワイヤ110のコア116を介して電気信号を提供することができる。発生器180は、遠位端114から患者の身体を通って戻りパッド198に広がる、ガイドワイヤ110の遠位端114にRF信号を提供することができる。発生器180は、使用例を容易にするのを助けるために、ガイドワイヤ110の遠位端114においてインピーダンスを測定するように構成されたインピーダンス監視モジュール181を含むことができる。発生器180は、インピーダンス監視モジュール181によって測定されたインピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、ガイドワイヤ110の遠位端114に電気エネルギーを提供するように構成されることができる。追加的又は代替的に、発生器180は、固定された所定時間に基づいて、ガイドワイヤ110の遠位端114に電気エネルギーを提供するように構成されることができる。
【0046】
マイクロカテーテル130は、ガイドワイヤ110が位置決めされる管腔138を有する。マイクロカテーテル130は、長手方向軸L-Lに沿って位置合わせされる。マイクロカテーテル130は、マイクロカテーテル130の遠位端134の近くに偏向可能な遠位部分を有することができる。マイクロカテーテル130は、遠位部分上に位置決めされた1つ以上の位置センサ136を有することができる。位置センサ136は、1つ以上の磁気コイル及び/又は1つ以上のインピーダンスセンサを含むことができる。
【0047】
マッピング/ナビゲーションモジュール160は、例えば、位置センサ136からマイクロカテーテル130の近位端132までマイクロカテーテル130を通って長手方向に延在する1つ以上の導電体を介して、位置センサ136と電気的に接触することができる。ナビゲーションモジュール160は、マイクロカテーテル130の位置センサ136からの電気信号に少なくとも部分的に基づいて、マイクロカテーテル130の遠位部分の位置及び/又は向きを決定するように構成されることができる。ナビゲーションモジュール160は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,456,182号に記載されているように単独又はハイブリッドモードで機能することができ、且つ優先権出願米国特許第63/190,865号に対して付属された、又は当業者によって理解されるように、電気追跡サブシステム及び/又は磁気位置追跡サブシステムを含むことができる。ナビゲーションモジュール160は、ガイドワイヤ110の近位端112と更に電気的に接触することができ、位置センサ136の基準電極としてガイドワイヤの遠位端114を利用することができる。
【0048】
追加的又は代替的に、ガイドワイヤ110は、位置センサ136に関連して説明されるように構成された1つ以上の位置センサを含むことができる。
【0049】
管腔内モジュール170は、マイクロカテーテル130の管腔138と連通することができる。管腔内モジュール170は、圧力を検知すること及び/又はマイクロカテーテル130の管腔138を介して流体を提供することなどの、当業者によって理解されるように管腔内ステップを実行するように構成されることができる。
【0050】
図2Aは、操縦可能マイクロカテーテル130aが先細遠位部分135を有することを除いて、
図1に示す例示的な経中隔穿刺システム100の構成要素の図である。
図2Aに示されるマイクロカテーテル130aは、拡張器として機能するように成形され、そうでなければ構成されることができる。
【0051】
【0052】
図2A及び2Bをまとめて参照すると、マイクロカテーテル130aは、ガイドワイヤの外径(ODG)よりも大きく、これにほぼ等しい遠位外径(DODC)を有することができる。マイクロカテーテル130aは、シースの内径(IDS)よりも小さく、これにほぼ等しい近位外径(PODC)を有することができる。
図1に示すマイクロカテーテル130は、マイクロカテーテル130がいくつかの用途において拡張器として機能する必要がないため、近位外径(PODC)がより小さいことを除いて、
図2A及び
図2Bに示されるマイクロカテーテル130aと同様に構成されることができる。マイクロカテーテル130、130aは、マイクロカテーテル130、130aの遠位部分を長手方向軸L-Lから偏向させるように引っ張られることができるプルワイヤ131を含むことができる。プルワイヤ131は、プルワイヤアンカー139によってマイクロカテーテル130aの本体に固定されることができる。マイクロカテーテル130、130aは、位置センサ136に電気的に接続された1つ以上のセンサワイヤ137を含むことができる。マイクロカテーテル130、130aは、編組層140を含むことができる。マイクロカテーテル130、130aは、1つ以上の流体/灌漑ポート133を含むことができる。マイクロカテーテル130aの先細遠位端135は、マイクロカテーテル130aのシャフトに融合されることができる。
【0053】
ガイドワイヤ110は、ガイドワイヤ110の導電性コア116の大部分の上に絶縁ジャケット118を含むことができる。絶縁ジャケット118は、ガイドワイヤ110の外径(ODG)を画定することができる。ガイドワイヤ110が絶縁ジャケット118を欠いているとき、導電性コア116は、ガイドワイヤ110の外径(ODG)を画定することができる。マイクロカテーテル130、130aは、ガイドワイヤ110の外径(ODG)よりも大きく、これにほぼ等しいマイクロカテーテル130、130aの管腔138内の内径(IDC)を有することができる。マイクロカテーテル130、130aの管腔138は、マイクロカテーテル130、130aの内径(IDC)がマイクロカテーテル130、130aの遠位端においてより小さくなるようにテーパ状にすることができる。ガイドワイヤ110の外径(ODG)及びマイクロカテーテル130、130aの内径(IDC)の寸法は、マイクロカテーテル130、130aの操作がガイドワイヤ110の遠位端114の位置決めを正確に制御するように、ガイドワイヤ110がマイクロカテーテル130、130aの管腔138にぴったりと保持されるようにサイズ決定されることができる。マイクロカテーテル130、130aの管腔138内のガイドワイヤ110の長手方向の並進を可能にするようにサイズ決定された、ガイドワイヤ110の外径(ODG)及びマイクロカテーテル130、130aの内径(IDC)の寸法が好ましい。マイクロカテーテル130、130aは、約8フレンチ以下の外径(ODG)を有することができる。ガイドワイヤ110は、好ましくは、約0.032インチ(0.81ミリメートル)から約0.014インチ(0.36ミリメートル)の外径(ODG)を有する。マイクロカテーテル130、130aは、好ましくは、約0.036インチ(0.91ミリメートル)から約0.04インチ(1ミリメートル)の内径(IDC)を有する。
【0054】
図3Aから
図3Hは、経中隔穿刺のための例示的な方法を示す一連の図である。
図3Aから
図3Hは、
図1に示す低プロファイル操縦可能マイクロカテーテル130を備えて示されている。
図3Aから
図3Gはまた、
図2A及び
図2Bに示されるように、先細遠位部分135を有する操縦可能マイクロカテーテル130aと同様の方法で実行されることができる。
【0055】
図3Aは、マイクロカテーテル130の遠位部分及びガイドワイヤ110が右心房12内に位置決めされるように、下大静脈22を通って横断するマイクロカテーテル130及びガイドワイヤ110を示している。ガイドワイヤ110の遠位端114は、血液にさらされる。
【0056】
図3Bは、偏向されているマイクロカテーテル130の遠位部分を示している。いくつかの処置では、マイクロカテーテル130は、右心房12を中心に偏向され、右心房をマッピングするように移動されることができる。ナビゲーション/マッピングモジュール160は、マイクロカテーテルの位置センサ136からの電気信号を受信して、右心房12の部分をマッピングすることができる。例えば、マイクロカテーテル130が操縦されて、右心房12の中隔壁18の一部をマッピングして、卵円窩16を見つけることができ、穿刺部位の理想的な配置は、実施される処置に特有である。いくつかの例では、ナビゲーション/マッピングモジュール160は、ガイドワイヤ110の導電性遠位端114からの電気信号及び位置センサ136からの電気信号を受信することができ、その結果、ガイドワイヤ110の遠位端114は、位置センサ136に基準電極として使用される。
【0057】
図3Cは、ガイドワイヤ110の導電性遠位端114を標的組織、すなわち卵円窩16における中隔壁18に位置決めされるように操縦されているマイクロカテーテル130を示している。
【0058】
図3Dは、卵円窩16に接近するガイドワイヤ110の導電性遠位端114の拡大図を示している。図に配向されるように、卵円窩16は、平行軸P-Pと位置合わせし、横軸T-Pに直交する。マイクロカテーテル130の遠位部分は、卵円窩16上の所望の位置に平行軸P-Pに対する所望のアプローチ角度で位置決めされて偏向され、軸T-Pを横断することができる。
【0059】
ガイドワイヤ110の導電性遠位端114が卵円窩16の組織に近付くにつれて、遠位端114におけるインピーダンスは、インピーダンス監視モジュール181によって監視されることができる。ガイドワイヤの遠位端114が組織から十分に遠いと、マッピング、蛍光透視、又は他の手段を介して、血液と接触するように知られているとき、事前接触インピーダンスは、インピーダンス監視モジュール181によって検知されることができる。ガイドワイヤ110の遠位端114が組織と接触するとき、組織インピーダンスは、インピーダンス監視モジュール181によって検知されることができる。ガイドワイヤ110の遠位端114の組織への接触は、インピーダンス監視モジュール181によって、事前接触インピーダンスから組織インピーダンスへのインピーダンスの変化、及び卵円窩組織16の貫通後のインピーダンスとして検出されることができる。
【0060】
図3Eは、組織内に位置決めされたガイドワイヤ110の遠位端114を示している。電気エネルギーは、発生器180によってガイドワイヤ110の導電性遠位端114に印加されて、ガイドワイヤ110の遠位端114の周りの損傷した組織17をアブレーションするか、又は別様に形成することができる。
【0061】
機械的に、ガイドワイヤの遠位端114は非外傷性とすることができる。すなわち、発生器180からの電気エネルギーの印加がないように外傷性又は鋭利な端部を欠くことができ、ガイドワイヤ110は、組織を穿刺することができない。システム100は、組織を穿刺するための針を必要とする必要はない。ガイドワイヤ110の遠位端114は、図示されるような半球形状、平坦形状、ドーム形状、又は他のそのような非外傷形状を有することができる。対照的に、米国特許第10,413,707号(参照により本明細書に組み込まれ、優先権出願米国特許第63/190,865号に対して付属されている)は、電気エネルギーを印加しない組織を機械的に穿孔するように構成された穿孔端を有するガイドワイヤを開示している。本開示のガイドワイヤ110は、組織穿刺がガイドワイヤ110の遠位端114に電気エネルギーを印加することによって達成されることができるため、組織を穿刺するためのそのような穿刺端を有する必要はない。
【0062】
図3Fは、組織を出て左心房14内に入るガイドワイヤ110の遠位端114を示している。いくつかの例では、組織インピーダンスは、インピーダンス監視モジュール181によって監視されることができる一方で、ガイドワイヤ110の遠位端114は、組織を通って移動する。インピーダンス監視モジュール181によって検知された組織インピーダンスから接触後インピーダンスへのインピーダンスの変化は、遠位端114が左心房14に入ったことを示すことができる。発生器180は、遠位端114が左心房14に入るときに、インピーダンス監視モジュール181によって検出されたインピーダンスの変化に応答して電気エネルギーの印加を停止することができる。
【0063】
追加的又は代替的に、発生器180は、開始時間から経過した時間に応答して電気エネルギーの印加を停止することができる。ガイドワイヤの遠位端114が、最初に卵円窩16の組織に接触する時間は、インピーダンス監視モジュール181によって検知され、発生器180からの電気エネルギーの印加を終了する場合の基準として使用される開始時間として記録又は別様に利用されることができる。あるいは、開始時間は、発生器180からガイドワイヤ110の遠位端114への電気エネルギーの初期印加に基づいて決定されることができる。発生器180からの電気エネルギーの供給は、開始時間後に所定時間が経過したときに終了することができる。いくつかの例では、所定時間は、約2秒の高さに設定されることができる。しかしながら、ほとんどの処置中に、交差は1ミリ秒以内に完了されることができ、従って、所定時間は、約1ミリ秒から約10ミリ秒に設定されることができる。
【0064】
図3Gは、ガイドワイヤ110が左心房14内に遠位に更に移動することを示している。図示の例では、発生器180からの電気エネルギーは、インピーダンスの変化及び/又は上記開示された時間の経過に起因して、好ましくは停止される。しかしながら、電気エネルギーが発生器180から印加されたままである処置において、ガイドワイヤ110上の絶縁ジャケット118は、卵円窩16の組織への更なる損傷を抑制することができる。あるいは、発生器180からのエネルギーは、正確に制御されて、組織が過度に損傷する前に遮断することができ、その場合、絶縁ジャケット118は、組織への更なる損傷を抑制するために必要ではない。
【0065】
図3Hは、マイクロカテーテル130が卵円窩16を横切る任意のステップを示している。図示のように位置決めされている間、管腔内モジュール170は、圧力検知などの当業者によって理解されるような管腔内ステップを実行することができ、及び/又はマイクロカテーテル130の管腔138を介して流体を提供することができる。
【0066】
図3Iは、ガイドワイヤ110上で遠位に卵円窩16を通る経中隔穿刺まで移動される拡張器150及びシース155を示している。マイクロカテーテル130は、このステップの前に(図示されるように)取り外されることができ、又は代替的に、マイクロカテーテル130は、拡張器150及びシース155がマイクロカテーテル130の上で遠位に移動されるように、所定の位置に放置されることができる。拡張器150及びシースは、経中隔穿刺を通して移動されることができ、左心房14内の処置は、当業者によって理解されるように、様々な方法に従って進行することができる。
【0067】
図4Aから
図4Cは、
図2Aに示すように、操縦可能マイクロカテーテル130aがテーパ状になって拡張器として機能するときに、
図3H及び
図3Iに例示されるステップの代わりに実行されることができる一連の図である。
【0068】
図4Aは、
図3Gに関連して説明されたステップの直後に遠位端134が卵円窩に位置決めされるように、右心房12内に完全に位置決めされた先細拡張器を示している。
【0069】
図4Bは、シース155がマイクロカテーテル130aの上で移動されることを示している。
【0070】
図4Cは、マイクロカテーテル130aの遠位端134が左心房14に入るときに、卵円窩16の開口部を拡張するマイクロカテーテル130aを示している。図示のように位置決めされている間、管腔内モジュール170は、圧力検知などの当業者によって理解されるような管腔内ステップを実行することができ、及び/又はマイクロカテーテル130の管腔138を介して流体を提供することができる。
【0071】
図5は、経中隔穿刺のための例示的な方法300のステップを概説するフロー図である。ステップ302において、操縦可能マイクロカテーテル及びガイドワイヤは、右心房に位置決めされることができ、それにより、ガイドワイヤの導電性遠位端は、操縦可能マイクロカテーテルの遠位端の近くに位置決めされ、血液にさらされる。マイクロカテーテル及びガイドワイヤは、当業者によって理解されるように、本明細書に開示されるマイクロカテーテル130及びガイドワイヤ110、それらの変形例、並びにそれらの代替例と同様に構成されることができる。
【0072】
ステップ304において、心房中隔の少なくとも一部がマイクロカテーテルの位置センサを使用してマッピングされることができる。位置センサは、当業者によって理解されるように、本明細書に開示された位置センサ136、その変形例、及びそれらの代替例と同様に構成されることができる。
【0073】
ステップ306において、マイクロカテーテルの遠位端の位置は、位置センサを使用して決定されることができる。
【0074】
ステップ308において、マイクロカテーテルの遠位端が操縦されて、ガイドワイヤの遠位端を標的組織に操縦することができる。
【0075】
ステップ310において、ガイドワイヤの遠位端と組織との接触は、ガイドワイヤの遠位端におけるインピーダンス測定値に少なくとも部分的に基づいて検出されることができる。
【0076】
ステップ312において、ガイドワイヤの遠位端が組織と接触している間、電気エネルギーがガイドワイヤの遠位端に印加されて、組織穿刺を引き起こすことができる。
【0077】
ステップ314において、ガイドワイヤが標的組織を通して前進されることができる。マイクロカテーテルはまた、好ましくはガイドワイヤへの電気エネルギーが終了した後に、標的組織を通って前進されることができる。
【0078】
ステップ316において、ガイドワイヤの遠位端における電気エネルギーは、ガイドワイヤの遠位端におけるインピーダンス測定値に少なくとも部分的に基づいて終了することができる。
【0079】
ステップ318において、ガイドワイヤの遠位端が左心房内にあるように、ガイドワイヤが標的組織全体に保持されることができる。マイクロカテーテルはまた、標的組織にわたって保持されてもよい。
【0080】
ステップ320において、拡張器及びシースが、標的組織を横切って、且つ左心房内に、ガイドワイヤ上で前進されることができる。マイクロカテーテルが標的組織にわたって保持される場合、拡張器及びシースは、マイクロカテーテル上で、標的組織を横切って、左心房内に前進されることができる。
【0081】
図6は、コンピュータ支援システム20を使用した経中隔穿孔処置の図である。システム20は、経中隔穿孔を実行するために、患者24の心臓10上の医療処置中に使用されることができる。処置は、医療専門家26を含む1人以上のオペレータによって実行されることができる。システム20は、心臓10の管腔などの腔の画像を提示するように構成されることができ、オペレータ26が腔の特徴を視覚化することを可能にする。システム20は、マイクロカテーテル130及び/又はガイドワイヤ110の画像を提示するように更に構成されることができる。システム20は、
図1に示される経中隔穿孔システム100の構成要素を更に含む、及び/又は制御するように構成されることができる。
【0082】
システム20は、汎用コンピュータとして実現されることができるシステムプロセッサ30によって制御されることができる。プロセッサ30は、コンソール40に取り付けられることができる。コンソール40は、キーパッドなどの動作コントロール42、及びオペレータ26がプロセッサ30と相互作用するために使用することができるマウス又はトラックボールなどのポインティングデバイスを含むことができる。プロセッサ30によって実行された演算の結果は、プロセッサ30に接続されたディスプレイ44上でオペレータに提供されることができる。ディスプレイ44は、オペレータがシステム20を制御することを可能にするグラフィックユーザインターフェースをオペレータに更に提示することができる。オペレータ26は、コントロール42を使用して、システム20の操作においてプロセッサ30によって使用されるパラメータの値を入力してもよい。
【0083】
プロセッサ30は、コンピュータソフトウェアを使用してシステム20を動作させる。このソフトウェアは、例えば、ネットワークを介して電子形態でプロセッサ30にダウンロードされることができ、又は代替的若しくは追加的に、磁気的、光学的又は電子的メモリなどの非一時的で有形なコンピュータ可読媒体上に提供及び/又は記憶されることができる。
【0084】
オペレータ26は、マイクロカテーテル130及びガイドワイヤ110を患者24に挿入することができ、その結果、マイクロカテーテル130及びガイドワイヤ110の遠位端は、下大静脈22を介して患者の心臓の右心房12に入る。プロセッサ30は、マイクロカテーテルの遠位端134及びガイドワイヤ110の遠位端114を、典型的には、それらが心臓10内にある間に、遠位端114、134の位置及び配向の双方を追跡するように構成されることができる。マイクロカテーテル130のセンサ136が1つ以上の磁気コイルを含む場合、プロセッサ30は、Biosense Websterによって製造されたCarto(登録商標)システムによって提供されるような磁気追跡システムを利用することができる。システム20は、患者24の近くに磁場送信機66を含むことができ、その結果、送信機からの磁場は、マイクロカテーテル130の遠位端134の近くの磁気コイルと相互作用する。磁場と相互作用するコイルは、プロセッサ30に送信される信号を生成し、プロセッサは、信号を分析してガイドワイヤ110及びマイクロカテーテル130の位置及び配向を決定する。
【0085】
追加的又は代替的に、システム20は、高度電流位置特定(ACL)追跡サブシステムとも呼ばれる、インピーダンスに基づく電気追跡サブシステムのための身体パッチ(図示せず)を含むことができる。ACLサブシステムでは、電流は、患者の体内にあるインピーダンスセンサに送達され、電流は、インピーダンスセンサから身体を介して身体パッチに拡散し、インピーダンスセンサの位置は、身体パッチにおける電流分布に基づいて計算される。マイクロカテーテル130のセンサ136は、1つ以上のインピーダンスセンサを含むことができ、及び/又はガイドワイヤ110の導電性遠位端114は、インピーダンスセンサとして機能することができる。
【0086】
システム20は、米国特許第8,456,182号に開示されているものと同様に構成された磁気追跡サブシステム及び/又はACLサブシステムを含むことができ、これは、参照により本明細書に組み込まれ、優先権出願米国特許第63/190,865号に付属されている。
【0087】
コンソール40は、本明細書の他の場所で図示及び説明されるように、ガイドワイヤ110に対するインピーダンス及び/又は制御電気エネルギーを監視するように更に構成されることができる。
【0088】
本明細書に含まれる記述は、本発明の実施形態の例であり、本発明の範囲を何ら制限するものではない。本明細書に記載されるように、本発明は、代替の先端形状、代替の数の電極、代替の位置センサ、別個の図に示される構成要素の組み合わせ、代替の材料、代替の構成要素の幾何学的形状、及び代替の構成要素の配置を含む、システム構成要素の多くの変形及び変更を企図する。本開示の教示に係る当業者にとって明らかな変更及び変形は、以下の特許請求の範囲内であることが意図される。
【0089】
〔実施の態様〕
(1) 経中隔穿刺システムであって、
長手方向軸を画定するように内部を貫通して延在する管腔を有する細長部材と、偏向可能な遠位部分と、前記偏向可能な遠位部分に近接して配設された位置センサと、を備える、操縦可能マイクロカテーテルと、
導電性コアと、導電性遠位端と、導電性近位端と、前記マイクロカテーテルの前記管腔の内径より小さく、これにほぼ等しい外径と、を備える、前記マイクロカテーテルの前記管腔内に配置されたガイドワイヤと、
前記導電性近位端と電気的に接触する発生器であって、鋭利な端部を必要とせずに組織を穿刺するのに十分な電気エネルギーを前記ガイドワイヤの前記遠位端に提供するように構成された発生器と、を備える、システム。
(2) 前記ガイドワイヤの前記導電性遠位端を参照して前記位置センサに少なくとも部分的に基づいて、心臓内の前記マイクロカテーテルの前記遠位端の位置を決定するように構成されたナビゲーションモジュール、を更に備える、実施態様1に記載のシステム。
(3) 前記マイクロカテーテルの前記管腔の前記内径よりも大きく、これにほぼ等しい内径を備える、内部を通る管腔を備える拡張器と、
前記拡張器上を前進するように構成されたシースと、を更に備える、実施態様1に記載のシステム。
(4) 前記マイクロカテーテル上を前進するように構成されたシースを更に備え、
前記マイクロカテーテルが、先細遠位端を備え、
前記先細遠位端が、前記ガイドワイヤの前記外径よりも大きく、これにほぼ等しい遠位外径と、前記シースの管腔の内径よりも小さく、これにほぼ等しい近位外径と、を備える、実施態様1に記載のシステム。
(5) 前記操縦可能マイクロカテーテルが、前記遠位部分に接続されて前記長手方向軸に対して前記遠位部分を偏向させるプルワイヤを更に備える、実施態様1に記載のシステム。
【0090】
(6) 前記発生器と通信し、前記ガイドワイヤの前記近位端と電気的に連通し、前記ガイドワイヤの前記遠位端においてインピーダンスを測定するように構成されたインピーダンス監視モジュールを更に備え、
前記発生器が、前記測定されたインピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、前記ガイドワイヤの前記遠位端に前記電気エネルギーを提供するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(7) 前記位置センサを使用して、心房中隔の少なくとも一部のマップを生成するように構成されたマッピングモジュールを更に備える、実施態様1に記載のシステム。
(8) 前記位置センサが、磁気コイルを備える、実施態様1に記載のシステム。
(9) 前記位置センサが、露出電極を備える、実施態様1に記載のシステム。
(10) 身体パッチと、
前記身体パッチと前記位置センサの前記露出電極との間のインピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、心臓内の前記マイクロカテーテルの前記遠位端の位置を決定するように構成されたナビゲーションモジュールと、を更に備える、実施態様9に記載のシステム。
【0091】
(11) 経中隔穿刺システムであって、
長手方向軸を画定するように内部を貫通して延在する管腔を有する細長管状部材と、偏向可能な遠位部分と、前記長手方向軸に沿って前記遠位部分に近接して配設された位置センサと、を有する操縦可能マイクロカテーテルと、
前記マイクロカテーテルの前記管腔内に配置された部分を有するガイドワイヤであって、導電性コアと、導電性遠位端と、導電性近位端と、を備える、ガイドワイヤと、
前記ガイドワイヤの前記遠位端を参照して前記位置センサに少なくとも部分的に基づいて、前記マイクロカテーテルの前記遠位端の位置を決定するように構成されたナビゲーションモジュールと、を備える、システム。
(12) 前記ガイドワイヤが、前記マイクロカテーテルの前記管腔の内径よりも小さく、これにほぼ等しい外径を備える、実施態様11に記載のシステム。
(13) 前記マイクロカテーテルの前記管腔の前記内径にほぼ等しい内径を備える、内部を通る管腔を備える拡張器と、
前記拡張器上を前進するように構成されたシースと、を更に備える、実施態様12に記載のシステム。
(14) 前記マイクロカテーテル上を前進するように構成されたシースを更に備え、
前記マイクロカテーテルが、先細遠位端を備え、
前記先細遠位端が、前記ガイドワイヤの前記外径よりも大きく、これにほぼ等しい遠位外径と、前記シースの管腔の内径よりも小さく、これにほぼ等しい近位外径と、を備える、実施態様11に記載のシステム。
(15) 前記導電性近位端と電気的に接触する発生器を更に備え、前記発生器が、組織を穿刺するのに十分な電気エネルギーを前記ガイドワイヤの前記遠位端に提供するように構成されている、実施態様11に記載のシステム。
【0092】
(16) 前記発生器と通信し、前記ガイドワイヤの前記近位端と電気的に連通し、前記ガイドワイヤの前記遠位端においてインピーダンスを測定するように構成されたインピーダンス監視モジュールを更に備え、
前記発生器が、前記測定されたインピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、前記ガイドワイヤの前記遠位端に前記電気エネルギーを提供するように構成されている、実施態様15に記載のシステム。
(17) 前記操縦可能マイクロカテーテルが、前記偏向可能な遠位部分を偏向させるように構成されたプルワイヤを更に備える、実施態様11に記載のシステム。
(18) 前記位置センサが、磁気コイルを備える、実施態様11に記載のシステム。
(19) 前記位置センサが、露出電極を備える、実施態様11に記載のシステム。
(20) 身体パッチと、
前記身体パッチと前記位置センサの前記露出電極との間のインピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、心臓内の前記マイクロカテーテルの前記遠位端の位置を決定するように構成されたナビゲーションモジュールと、を更に備える、実施態様19に記載のシステム。
【外国語明細書】