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特開2022-179460着用可能な排泄物除去および洗浄装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022179460
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】着用可能な排泄物除去および洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/44 20060101AFI20221125BHJP
【FI】
A61F5/44 H
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022083076
(22)【出願日】2022-05-20
(31)【優先権主張番号】110118572
(32)【優先日】2021-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】522200971
【氏名又は名称】チン・シェン・ヘルス・マネージメント・コンサルタント・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】チャ-コウン・ワン
(72)【発明者】
【氏名】シュオ-ハン・チャン
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA09
4C098CC28
4C098CD01
4C098CD03
4C098CE07
(57)【要約】
【課題】着用可能な排泄物除去および洗浄装置を提供すること。
【解決手段】本発明は、着用可能な排泄物除去および洗浄装置を開示する。この着用可能な排泄物除去および洗浄装置は、着用可能パーツと、着用可能パーツに対して着脱可能に連結されたレセプタクルパーツと、自動水洗のためにレセプタクルパーツに対して連結された制御アセンブリとを備える。着用可能パーツは、摺動スリーブと、摺動スリーブに対して連結された着用可能パンツとを備える。係合機構が、摺動スリーブとレセプタクルパーツとの間に配設される。本発明の着用可能な排泄物除去および洗浄装置は、構造が単純であり、作業にとって好都合であり、衛生的かつインテリジェントであり、したがって一般向けの展開および適用に適したものである。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用可能な排泄物除去および洗浄装置であって、着用可能パーツと、前記着用可能パーツに対して取外し可能に連結されたレセプタクルパーツと、自動水洗のために前記レセプタクルパーツに対して連結された制御アセンブリとを備え、前記着用可能パーツは、摺動スリーブと、前記摺動スリーブに対して連結された着用可能パンツとを備え、係合機構が、前記摺動スリーブと前記レセプタクルパーツとの間に配設される、着用可能な排泄物除去および洗浄装置。
【請求項2】
前記レセプタクルパーツは、レセプタクル本体を有する上方ハウジングと、前記上方ハウジングに対してそれぞれ連結された下方ハウジングおよび後方ハウジングとを備え、前記係合機構は、前記上方ハウジングと前記摺動スリーブとの間に配設される、請求項1に記載の着用可能な排泄物除去および洗浄装置。
【請求項3】
前記摺動スリーブの下面が、少なくとも1つのスロットを有し、少なくとも前記上方ハウジングの前方端部が、前記少なくとも1つのスロットに取外し可能に係合される、請求項2に記載の着用可能な排泄物除去および洗浄装置。
【請求項4】
第1の連結部分が、前記摺動スリーブ上に配設され、第2の連結部分が、前記第1の連結部分に対応して前記上方ハウジング上に配設される、請求項2に記載の着用可能な排泄物除去および洗浄装置。
【請求項5】
前記制御アセンブリは、連結要素と、処理ホストおよび前記レセプタクルパーツに対して連結されるように構成された検出要素とを備える、請求項2に記載の着用可能な排泄物除去および洗浄装置。
【請求項6】
前記検出要素は、前記上方ハウジング内に取り付けられるとともに、前記レセプタクル本体から突出して前記レセプタクル本体上の排泄物を識別するカメラアセンブリと、前記上方ハウジングと前記下方ハウジングとの間に形成された受容空間内に配置された重力センサとを備える、請求項5に記載の着用可能な排泄物除去および洗浄装置。
【請求項7】
前記連結要素は、前記レセプタクル本体へ正の気圧を有する空気流を供給するか、または負の気圧を有する空気流で前記レセプタクル本体から排泄物を除去するための空気導管と、患者の身体もしくは前記レセプタクル本体を水洗するための水導管とを備える、請求項5に記載の着用可能な排泄物除去および洗浄装置。
【請求項8】
受容空間が、前記上方ハウジングと前記後方ハウジングとの間におよび前記上方ハウジングと前記下方ハウジングとの間に形成され、前記水導管は、前記受容空間内に配置されるとともに、前記レセプタクル本体に向かっていずれも延在する第1の水洗水導管、第2の水洗水導管、および第3の水洗水導管を備える、請求項7に記載の着用可能な排泄物除去および洗浄装置。
【請求項9】
前記着用可能パンツの少なくとも表面層が、防水性を有し、前記着用可能パンツは、排泄開口と、前記排泄開口の周囲の臀部部分と、前記臀部部分に対して連結された股部分および排尿部分と、人体の腰部に対して取外し可能に着用可能な少なくとも1つの連結パーツとを有する、請求項1に記載の着用可能な排泄物除去および洗浄装置。
【請求項10】
前記臀部部分および前記股部分はそれぞれ、多層構造部であり、前記多層構造部は、下層と、前記下層上に形成された減圧ライニングと、前記減圧ライニング上に形成されたスポンジ層であって、上方に膨出する中間部分を有するスポンジ層と、前記スポンジ層上に形成された防水表面層とを備える、請求項9に記載の着用可能な排泄物除去および洗浄装置。
【請求項11】
前記排尿部分は、上方へ膨出して凹状領域を形成する、請求項9に記載の着用可能な排泄物除去および洗浄装置。
【請求項12】
前記摺動スリーブに係合されるように構成された係合部分が、前記排泄開口の裏側周囲エッジ上に形成される、請求項9に記載の着用可能な排泄物除去および洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者管理の分野に関し、より詳細には着用可能な排泄物除去および洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
寝たきり患者の場合には、介護者による患者の支援が、体外排泄物の処分を含む個人衛生のあらゆる領域において必須となる。通常の方法としては、防水性ベッドカバーの提供と収集および処分を目的とした尿瓶または差し込み便器の使用とが含まれる。したがって、看護密度は高く、患者が褥瘡またはさらには潰瘍形成を患う可能性は上昇する。現時点では、使い捨て式の成人用おむつが使用される場合もある。かかるおむつは、透湿性および快適性は向上したものの、手作業による交換が毎回必要となる。したがって、長期にわたり寝たきり状態にあり自分の世話ができない患者に対する介護者の労力および作業強度は依然として非常に高く、それでもなお衛生性は依然として保証され得ない。
【0003】
したがって、述べられた欠点を解消するために、構造が単純であり、作業にとって好都合であり、衛生的かつインテリジェントな、着用可能な排泄物除去および洗浄装置を提供することについて切迫した必要性が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、構造が単純であり、作業にとって好都合であり、衛生的かつインテリジェントな、着用可能な排泄物除去および洗浄装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的を達成するために、本発明は、着用可能な排泄物除去および洗浄装置を提供する。この着用可能な排泄物除去および洗浄装置は、着用可能パーツと、着用可能パーツに対して着脱可能に連結されたレセプタクルパーツと、自動水洗のためにレセプタクルパーツに対して連結された制御アセンブリとを備え、着用可能パーツは、摺動スリーブと、摺動スリーブに対して連結された着用可能パンツとを備え、係合機構が、摺動スリーブとレセプタクルパーツとの間に配設される。
【0006】
本発明の着用可能な排泄物除去および洗浄装置では、係合機構は、着用可能パーツとレセプタクルパーツとの間に配設されることにより脱着性を実現する。作業中においては、着用可能パーツが、患者によって着用され、レセプタクルパーツが、着用可能パーツに対して連結され、レセプタクルの内容物は、制御アセンブリを利用して自動的に水洗される。このようにすることで、手作業が不要となり、清浄度および衛生性が改善され、インテリジェントな自動作業により患者の快適性が改善される。水洗後には、レセプタクルパーツの除去のみが必要となり、着用可能パーツの取付けおよび取外しを繰り返し行う必要性はない、著しくより好都合な作業。したがって、本発明は、患者管理の分野において普及する可能性がより高い。
【0007】
好ましくは、レセプタクルパーツは、レセプタクル本体を有する上方ハウジングと、上方ハウジングに対してそれぞれ連結された下方ハウジングおよび後方ハウジングとを備え、係合機構は、上方ハウジングと摺動スリーブとの間に配設される。
【0008】
好ましくは、摺動スリーブの下面が、少なくとも1つのスロットを有し、少なくとも上方ハウジングの前方端部が、少なくとも1つのスロットに取外し可能に係合される。
【0009】
好ましくは、第1の連結部分が、摺動スリーブ上に配設され、第2の連結部分が、第1の連結部分に対応して上方ハウジング上に配設される。
【0010】
好ましくは、制御アセンブリは、連結要素と、処理ホストおよびレセプタクルパーツに対して連結されるように構成された検出要素とを備える。
【0011】
好ましくは、検出要素は、上方ハウジング内に取り付けられレセプタクル本体から突出してレセプタクル本体内の排泄物を識別するカメラアセンブリと、上方ハウジングと下方ハウジングとの間に形成された受容空間内に配置された重力センサとを備える。
【0012】
好ましくは、連結要素は、レセプタクル本体へ正の気圧を有する空気流を供給するか、または負の気圧を有する空気流でレセプタクル本体から排泄物を除去するための空気導管と、患者の身体もしくはレセプタクル本体を水洗するための水導管とを備える。
【0013】
好ましくは、受容空間が、上方ハウジングと後方ハウジングとの間におよび上方ハウジングと下方ハウジングとの間に形成され、水導管は、受容空間内に配置され、レセプタクル本体に向かっていずれも延在する第1の水洗水導管、第2の水洗水導管、および第3の水洗水導管を備える。
【0014】
好ましくは、着用可能パンツの少なくとも表面層が、防水性を有し、着用可能パンツは、排泄開口と、排泄開口の周囲の臀部部分と、臀部部分に対して連結された股部分および排尿部分と、人体の腰に対して取外し可能に着用可能な少なくとも1つの連結パーツとを有する。
【0015】
好ましくは、臀部部分および股部分は、それぞれ多層構造部を有し、多層構造部は、下層と、下層上に形成された減圧ライニングと、減圧ライニング上に形成されたおよび上方に膨出する中間部分を有するスポンジ層と、スポンジ層上に形成された防水表面層とを備える。
【0016】
好ましくは、排尿部分は、上方へ膨出して凹状領域を形成する。
【0017】
好ましくは、摺動スリーブを収容するように構成された係合部分が、排泄開口の裏側周囲エッジ上に形成される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明による着用可能な排泄物除去および洗浄装置の一実施形態の構造ブロック図である。
図2】本発明による着用可能な排泄物除去および洗浄装置の一実施形態の三次元図である。
図3】本発明による着用可能な排泄物除去および洗浄装置の一実施形態の部分分解図である。
図4】本発明による着用可能な排泄物除去および洗浄装置の一実施形態の他の角度からの分解図である。
図5】着用可能パンツが図示されない、本発明による着用可能な排泄物除去および洗浄装置の一実施形態の分解図である。
図6】本発明による着用可能な排泄物除去および洗浄装置の着用可能パンツの平面図である。
図7】本発明による着用可能な排泄物除去および洗浄装置の着用可能パンツの部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の技術的内容、構造的特徴、および達成される効果を詳細に説明するために、実装形態および添付の図面と組み合わせて詳細な説明を行う。
【0020】
本発明の着用可能な排泄物除去および洗浄装置は、特に成人患者による着用のために適合される。図1は、本発明による着用可能な排泄物除去および洗浄装置100の一実施形態の構造ブロック図である。この着用可能な排泄物除去および洗浄装置は、着用可能パーツ110と、着用可能パーツ110に対して着脱可能に連結されたレセプタクルパーツ120と、レセプタクルパーツ120および処理ホストに対して連結された制御アセンブリ130とを備える。作業中においては、最初に着用可能パーツ110が、患者により着用され、次いでレセプタクルパーツ120が、着用可能パーツ110に対して組み合わされ、患者およびレセプタクルパーツ120が、制御アセンブリ130を使用することにより自動的に水洗される。このようにすることで、手作業が不要となる。水洗の終了後には、レセプタクルパーツ120の除去のみが必要となり、着用可能パーツ110の着脱を繰り返す必要はない。これは、作業にとってより好都合である。
【0021】
さらに詳細には、図2図4に示すように、着用可能パーツ110は、レセプタクルパーツ120に対して連結された摺動スリーブ111と、摺動スリーブ111に対して連結され人体に直接着用される着用可能パンツ112とを備える。取外しを容易にするために、係合機構が摺動スリーブ111とレセプタクルパーツ120との間に配置される。例えば、スロット111b(図4を参照)が、摺動スリーブ111の下面上に設けられ、レセプタクルパーツ120(例えば、上方ハウジングまたは下方ハウジングの前方端部などの、レセプタクルパーツ120の前方端部120b)が、スロット111b内にスナップ嵌めされる。さらに、摺動スリーブ111の形状およびサイズが、レセプタクルパーツ120に合致する。
【0022】
着用可能パンツ112が人体と直接接触状態にあるため、着用可能パンツを作製するための材料は、軟質であり、快適性、防水性、通気性、または抗菌性等を有する必要がある。これらの材料は、布、スポンジ、またはプラスチック材料等を含み、したがって着用可能パンツは、人体のそれぞれ異なる部分ごとに異なる構造を有する。図6は、広げられた、および人体と直接接触状態にある、着用可能パンツの一方の面の正面図である。この着用可能パンツ112は、レセプタクルパーツ120と整列された排泄開口1121と、排泄開口1121の周囲の臀部部分1122と、臀部部分1122に対して連結された股部分1123および排尿部分1124と、人体の腰に対して取外し可能に着用可能な複数の連結パーツ1125とを有する。複数の弾性ピース1126が、着用可能パンツ112の連結パーツ1125と中間構造部(すなわち1121~1124)との間に形成される。好ましくは、着用可能パンツの表面繊維全体が、防水性を有し、皮膚にやさしく、抗菌性を有し、抗アレルギー性を有し、抗オゾン性を有し、通気性を有する。弾性締付けベルトが、それぞれ異なる体形を有する患者に対する調節を容易にするために外方エッジ全体に沿って配設される。排泄開口1121のサイズは、レセプタクルのサイズと合致する。この開口のエッジはまた、防水性材料から作製され、摺動スリーブ111と係合されるように構成された係合部分(図示せず)は、この開口の裏側周囲エッジの周縁部上に形成される。任意選択で、係合部分は、プラスチック材料から作製される。この実施形態では、着用可能パンツ112および摺動スリーブ111は、例えばホットプレスなどによって、係合部分を使用することにより固定的に連結される。
【0023】
図7に示すように、臀部部分1122および股部分1123はそれぞれ、多層構造部である。この多層構造部は、下層11aと、下層11a上に形成された減圧ライニング11bと、減圧ライニング11b上に形成されたおよび上方に膨出する中間部分を有するスポンジ層11cと、スポンジ層11c上に形成された防水表面層11dとを備える。股部分1123の幅は、着用可能パンツが着用された場合に内股に締付けが生じないように調節され得る。排尿部分1124は、凹状領域を形成するように外方に(または裏面に向かって)膨出し、排尿部分1124と股部分1123との接合部には、外部汚染物質の進入を防ぐための段差が存在しない。
【0024】
各連結パーツ1125は、弾性を有し、フックアンドループテープ構造を備える。人体の腹部部分に位置する連結パーツ1125(すなわち図6に示す下方連結パーツ1125)の全体サイズは、人体の腰部部分に位置する連結パーツ1125(すなわち図6に示す上方連結パーツ1125)の全体サイズよりも小さい。この着用可能パンツ112は、位置ずれまたは変位を防ぐために、フックアンドループテープを調節することにより身体に対して固定される。
【0025】
図5を参照すると、本発明のレセプタクルパーツ120は、レセプタクル本体1211を有する上方ハウジング121と、上方ハウジング121に対してそれぞれ連結された下方ハウジング123および後方ハウジング125とを備える。上方ハウジング121および下方ハウジング123は、垂直方向に組み立てられ、ねじにより相互に対して固定される。重力センサ1312および他のパーツを中に配置するための特定の受容空間が、上方ハウジング121と下方ハウジング123との間に形成される。後方ハウジング125は、上方ハウジング121の後面に対して取り付けられて、デバイスおよび導管がその中に配置され、したがって外部処理ホストに対して連結される。具体的には、係合機構が、上方ハウジング121のレセプタクル本体1211と摺動スリーブ111との容易な取外しを助長するように、上方ハウジング121のレセプタクル本体1211と摺動スリーブ111との間に設けられ配設される。例えば、レセプタクル本体1211の前方端部120bが、摺動スリーブ111の下面上に形成された環状スロット111b内にスナップ嵌めされる。一例の実施形態では、レセプタクルパーツ120の上方ハウジング121および下方ハウジング123の組合せの前方端部が、環状スロット111b内に挿入およびスナップ嵌めされる(図4を参照)。さらに、第1の連結部分111aが、摺動スリーブ111上に配設され、第2の連結部分121aが、第1の連結部分111aに対応して上方ハウジング121上に配設される。第1の連結部分111aと第2の連結部分121aとの間の連結は、例えばフックアンドループテープまたはバックルなどの使用により実現され得る。例えば、第1の連結部分111aが、開口の形態をとり、第2の連結部分121aが、バックルピースの形態をとることが可能である。他の例では、第1の連結部分111aおよび第2の連結部分121aは、共にフックアンドループテープである。係合機構と第1の連結部分111aおよび第2の連結部分121aとの組合せにより、摺動スリーブ111とレセプタクル本体1211との間の連結がより安定的なものとなり、取外しが容易にかつ好都合に実現され得る。
【0026】
本発明の制御アセンブリ130は、レセプタクルパーツ120および処理ホストに対して連結されるように構成された連結要素と、いくつかの特定機能を実行するように構成された検出要素とを備え、さらにはこれらの全要素(例えば連結要素および検出要素)を制御するように構成された制御部材(図示せず)を備えてもよい。好ましくは、連結要素は、空気導管および水導管を備える。空気導管は、外部処理ホストに対して連結されて、レセプタクル本体1211に対して正の気圧を有する空気流を供給するか、または負の気圧を有する空気流でレセプタクル本体1211から排泄物を除去する。水導管は、空気導管に対して連結されて、患者の体を水洗しレセプタクル本体1211を洗浄する。空気導管は、空気供給通路132aおよび吸引通路132bを備え、汚物は、この吸引通路132bを経由して外部処理ホストへと除去されるものと理解することができる(図ではいくつかの接合部または導管のみが空気導管中に示される)。本発明では、水導管は、尿を水洗するための第1の水洗水導管134aと、肛門を水洗するための第2の水洗水導管134bと、レセプタクル本体1211を洗浄するための第3の水洗水導管134cとを備える(図では水導管のいくつかの接合部または導管のみが示される)。第1の水洗水導管134aおよび第2の水洗水導管134bは、上方ハウジング121と後方ハウジング125との間の受容空間内に配設され、これらの水導管の出口位置は、ヒトの臓器に対して適合するように垂直方向に配設される。第3の水洗水導管134cは、空間レイアウトを最適化するために上方ハウジング121と下方ハウジング123との間の受容空間内に配設されてもよい。詳細には、外部処理ホストが、第1の水洗水導管134a、第2の水洗導管134b、および第3の水洗水導管134cに対して洗浄水を供給し得る。レセプタクル本体1211内の排泄物は、吸引通路132bを経由して外部処理ホストへと直接的に除去され得る。代替的には、洗浄水は、第3の水洗水導管134cからレセプタクル本体1211へと導入され、それにより例えば糞便などの排泄物を軟化することができ、その後に排泄物および水の混合物は、吸引通路132bを経由して外部処理ホストへと除去される。排泄物の除去後に、患者の身体が、患者の身体の対応領域をそれぞれ水洗する第1の水洗水導管134aおよび第2の水洗水導管134bの対応する一方からまたはそれらの両方から案内された水によって、水洗および洗浄される。水洗後に、廃水が、吸引通路132bを経由して外部処理ホストへと除去され、第3の水導管134cが、洗浄水をさらに案内してレセプタクル本体1211を水洗および洗浄する。水洗後に、汚水が、レセプタクル本体1211から吸引通路132bを経由して外部処理ホストへと除去され、空気供給導管132aが、身体およびレセプタクル本体1211を乾燥させるために空気流を供給する。
【0027】
一例の実施形態では、空気供給通路132a内の正の気圧により、レセプタクル本体1211へと空気流が供給され、吸引通路132b内の負の気圧により、レセプタクル本体1211の内容物または水洗作業により発生した廃水が除去される。したがって、レセプタクル本体1211内の空間は、水洗作業および除去作業にて到達するための水導管および空気導管の連結部とみなすことができる。
【0028】
好ましくは、本発明は、検出要素により製品のインテリジェンスをさらに改善する。図5に示すように、検出要素は、上方ハウジング121内に取り付けられレセプタクル本体1211から突出するカメラアセンブリ1311を備えることにより、識別を目的としてレセプタクル本体1211上の排泄物に焦点を合わせ、水導管および空気導管の種々のモードが、識別された排泄物の種々のタイプにしたがって制御される。さらに、検出要素は、上方ハウジング121と下方ハウジング123との間に形成された受容空間内に配置された重力センサ1312をさらに備えることにより、着用者が寝返りまたは向きの変更を行ったかどうかを検出する。制御アセンブリの上記の取付け位置は、好ましい一実施形態にすぎず、本発明を限定するようには意図されない点に留意されたい。
【0029】
したがって、本発明の着用可能な排泄物除去および洗浄装置100においては、係合機構は、着用可能パーツ110とレセプタクルパーツ120との間に配設されることにより脱着性を実現する。作業中においては、着用可能パーツ110が、患者によって着用され、次いでレセプタクルパーツ120が、着用可能パーツ110に対して連結される。したがって、患者およびレセプタクルパーツ120は、制御アセンブリ130により自動的に水洗される。このようにすることで、手作業が不要となり、したがって清浄度および衛生性が改善され、さらにインテリジェントな自動作業により患者の快適性が改善される。水洗後には、レセプタクルパーツ120の除去のみが必要となり、着用可能パーツ110の取付けおよび取外しを繰り返し行う必要性はない、著しくより好都合な作業。本発明は、患者管理の分野における一般向けの展開のために適合化される。
【0030】
本開示は、本発明の好ましい実施形態を提示するにすぎず、これらの実施形態は、本発明の特許請求の範囲を限定するようには意図されない。したがって、その詳述にしたがってなされるあらゆる均等な変更は、依然として本発明の範囲内に明確に含まれることが理解されよう。
【符号の説明】
【0031】
11a 下層
11b 減圧ライニング
11c スポンジ層
11d 防水表面層
100 排泄物除去および洗浄装置
110 着用可能パーツ
111 摺動スリーブ
111a 第1の連結部分
111b スロット、環状スロット
112 着用可能パンツ
120 レセプタクルパーツ
120b 前方端部
121 上方ハウジング
121a 第2の連結部分
123 下方ハウジング
125 後方ハウジング
130 制御アセンブリ
132a 空気供給通路、空気供給導管
132b 吸引通路
134a 第1の水洗水導管
134b 第2の水洗水導管
134c 第3の水洗水導管
1121 排泄開口
1122 臀部部分
1123 股部分
1124 排尿部分
1125 連結パーツ
1126 弾性ピース
1211 レセプタクル本体
1311 カメラアセンブリ
1312 重力センサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【外国語明細書】