(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022179576
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】食品掴む具
(51)【国際特許分類】
B65D 65/04 20060101AFI20221125BHJP
B65D 85/50 20060101ALI20221125BHJP
【FI】
B65D65/04 A
B65D85/50 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2022156748
(22)【出願日】2022-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】501095118
【氏名又は名称】上野 昭
(72)【発明者】
【氏名】上野 昭
(57)【要約】
【課題】一般に、消費者は、ファストフードを食べる際に指を汚している。一方、直接掴んで食べる感覚も楽しんでいる。しかし、現在の生活環境は、常に指先が使用され、指先の汚れは歓迎されていない。本発明は、食品を掴んで食べ且つ指を汚さない、この相反する欲求を同時に叶えることを課題とする。
【解決手段】本発明の食品掴む具は、シートを曲げて重ねた重複部分に食品を入れ、重複部分を掴んで食べるので指を汚さないのである。この重複部分は、周囲を湾曲した部分と結合した部分と開口した部分とが曖昧な空間を構成しているので、シートでも袋でも容器でもない、食品を掴かむ新規の具材が課題を解決する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品を掴む食品掴む具(1)であって、
前記食品掴む具(1)は、シート部(2)の部分と、前記シート部(2)が曲げられた湾曲部(3)の部分と、前記シート部(2)が重なった重複部(4)の部分と、前記シート部(2)が結合する結合部(5)の部分と、前記シート部(2)が結合しない開口部(6)の部分と、で構成され、
前記食品掴む具(1)は、一枚の前記シート部(2)からなり、
前記食品掴む具(1)は、前記シート部(2)を曲げて重ねて形成され、
前記シート部(2)は、曲げられた部分が前記湾曲部(3)を形成し、
前記シート部(2)は、縁部の線上沿いに前記結合部(5)が形成され、
前記シート部(2)は、前記結合部(5)が結合して前記重複部(4)を形成し、
前記シート部(2)は、前記結合部(5)が結合しない部分である開口部(6)を有し、前記開口部(6)は、前記結合部(5)と、前記結合部(5)と、の間に形成されることを特徴とする前記食品掴む具(1)。
【請求項2】
前記開口部(6)は、前記湾曲部(3)の先端部の左右の端部から、前記結合部(5)に向かって形成されることを特徴とする請求項1記載の前記食品掴む具(1)。
【請求項3】
前記結合部(5)及び前記開口部(6)は、それぞれが交互に複数形成され、前記重複部(4)が蛇腹状態を構成し、前記重複部(4)は、縮むことを特徴とする請求項1記載の前記食品掴む具(1)。
【請求項4】
前記開口部(6)は、前記湾曲部(3)の先端部の左右の端部から、前記結合部(5)に向かって形成され、
前記結合部(5)及び前記開口部(6)は、それぞれが交互に複数形成され、前記重複部(4)が蛇腹状態を構成し、前記重複部(4)は、縮むことを特徴とする請求項1記載の前記食品掴む具(1)。
【請求項5】
前記重複部(4)は、二カ所形成されていることを特徴とする請求項1記載の前記食品掴む具(1)。
【請求項6】
前記重複部(4)は、二カ所形成され、
前記開口部(6)は、前記湾曲部(3)の先端部の左右の端部から、前記結合部(5)に向かって形成されることを特徴とする請求項1記載の前記食品掴む具(1)。
【請求項7】
前記重複部(4)は、二カ所形成され、
前記結合部(5)及び前記開口部(6)は、それぞれが交互に複数形成され、前記重複部(4)が蛇腹状態を構成し、前記重複部(4)は、縮むことを特徴とする請求項1記載の前記食品掴む具(1)。
【請求項8】
前記重複部(4)は、二カ所形成され、
前記開口部(6)は、前記湾曲部(3)の先端部の左右の端部から、前記結合部(5)に向かって形成され、
前記結合部(5)及び前記開口部(6)は、それぞれが交互に複数形成され、前記重複部(4)が蛇腹状態を構成し、前記重複部(4)は、縮むことを特徴とする請求項1記載の前記食品掴む具(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消費者が食品を掴み食べ、さらに、指を汚すことがない便利性を具現化する具材に関する。
【背景技術】
【0002】
人間が食物を食べる際に東アジア地域では、古くから箸が使用されてきたが、その他の地域では手食がなされていた。
他方、北アフリカや中近東、インドなどの古代文明地帯、南アジア地域では、現在に到るまで主に手食が行われ、現在にいたっているが、次第に西欧風の食器も使用されている。
一方、東南アジア地域では、手食から近年ではスプーンとフォークの使用が一般化している。
近年に到るまでヨーロッパ地域では、長らく手食が続き、次にナイフで取り分け、スプーンでスープを飲み、17世紀頃からフォークが登場し、次第に西欧のテーブルマナーとして変化し、現在に到っている。
しかし、近年に到るまで私達人間は、食べ物を手で掴み食べてきた。
現在、グローバル化の流れは、世界中がヨーロッパ地域の食事作法に集約される傾向を示してきた。
一方、特にファストフードやストリートフードなどの外食の世界では、食品を手に取る食べ方に共感する傾向に移行していると思われる。
【0003】
現在、ファストフードやストリートフード等の安価で便利な食事形態が世界中を席巻し、新しい食事内容の均一化の現象を見せている。
また、消費者は、ファストフードやストリートフードなどを食べる際に、包装から食品取り出して手に取り食べることが好ましい光景として認知し共有する映像に囲まれている。
つまり、近年は、西欧的なテーブルマナーの価値観に対して、消費者の手食に対する抵抗感が薄れ、次第にその感覚が世界中で共有され、手食がファッション化していると思われる。
つまり、消費者は、食品を手で掴み食べたいのであり、美味しさを支える要素であることを再発見し、食品を手で掴み食べることがファッション化されている。
今日、私達は、食品を掴むその感触や温度、質感などの情報を指から入手し、再認識することで美味しさを実感し確認しようとしている、と考察される。
【0004】
現在、ファストフードやストリートフードの包装は、シート形状の薄く柔軟な素材であるパラフィンやーパーやクッキングペーパー、アルミシートや樹脂シートなどが使用されている。
また、シート類の素材の改良著しく、多様な中身に対応する機能や形状を獲得してきた。
また、現在に至るまで、食品の包装の数多くの場面で袋が使用されている。
そもそも、袋は、中身が出ない工夫や飛び出さない工夫を備えた容器の中でも箱と並んで基本的な機能を担い果たしている。
つまり、シートの機能を発展させ、収納する形状の袋を獲得し、袋の開口部から中身を出し入れする便利性を獲得し、あらゆる中身に対応する各種袋が幅広い分野で使用されている。
一方、紙皿や箱などでの包装は、容器としては十分であるが食べる際にスプーンやフォーク、箸などの使用が欠かせず、ファストフードやストリートフードなどの立ち食いに適しているとは言えない。
【0005】
今日、消費者は、ファストフードやストリートフードなどを食べる際には、食品をシートから取りだし、食品を袋から取りだし、直接指で掴んで食べる傾向にあり、食べる際に食品で指を汚し、さらに、シートや袋に付いた油やソース類が指に付いて汚してしまうなどの問題を抱えている。
つまり、ファストフードやストリートフードなど包装は、あくまでも包装する手段に限定され、食べる側の食べ方に配慮した構造ではない。
【0006】
例えば、上部に柔らかい具材が乗せられたピザ、タルト等の食品を収納するための容器として、皿状容器或いは袋状容器がしようされている。
しかし、皿状容器は、食べる際に直接手で掴むかスプーン、フォーク等を使用する必要がある。
一方、袋状容器は、容器内から取り出す操作は食品を掴むが、その際に手が汚れてしまい、さらに、食品と容器が接触することで具材を壊してしまうなどの問題がある。
【0007】
そこで、ピザ、タルト等の食品の上部の柔らかい具材を壊すことがなく、且つ食品を安定に保持しつつ食べることが出来る袋状容器が提案されている。(特公平7-5147号報)。
この提案は、柔軟材から構成された袋状容器であり、側壁の一部が開口部から凹状にカットすることで食品の収容を容易にし、中央部分に横断状の弾力を有する比較的硬質のグリップベルトを設けたので食べる際に握ることで容器を安定に保持し且つ指で容器内の食品を開口部に異動させて安定・容易に食べることが出来るようにしたものである。
【0008】
この提案は、柔軟素材から構成された袋の中央付近に比較的硬質のグリップベルトを設け、クリップベルトを掴み且つ消費者の手は汚さない新規の提案である。
しかし、内部の食品の表面を保つことに捕らわれ、食べる際の楽しさや食べ方の自由さの視点が望まれるところである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
今日、ファストフードやストリートフード等の包装は、シートで包む或いは袋に収容する手段、又はシートや紙皿に乗せる或いは箱に収容する手段である。
このシート類で覆いの問題点は、入れ物が画一的な体積内に収納され、温湿度が密閉された状態が中身の利益を損なってしまうことである。
一方、袋に入れる形態の利点は、開口部から、出し入れする使用形態が効率的であるが、密閉する使用形態が食品の風味を阻害し開口部の利点を損なっていることである。
また、紙皿や箱類は、スプーンやフォークの等の使用や立ち食いが困難である等の消費者の便利性を損なっている。
【0011】
本発明は、シートで包む形態、袋に収容する形態、シートや紙皿に乗せる形態など、食品の提供手段を問う視点から発想するものである。
既存のファストフードやストリートフードなど包装は、あくまでも提供する側の手段であり、食べる側に配慮した構造ではないのである。
つまり、本発明は、食品を包装して提供する側からの視点ではなく、食品を消費する側、つまり、食べる側が必要とする食品の包装を前提とするものである。
本発明は、消費者が食品を掴み食べる感覚と消費者の指を汚さない手段を同時にかなえることを模索し考察するものである。
【0012】
現在、消費者の手食に対する抵抗感が薄れ、次第に手食の感覚が世界中で共有され、手食がファッション化していると思われる。
つまり、消費者は、食品を手で掴み食べることが、美味しさを支える要素であることを再発見していて、食品を直接掴んで食べる感覚を体現することを望んでいるのであり、手食はある意味ファッション化されている。
一方、昨今は、タッチパネルが多用され、指の使用が不可欠な生活では指の汚れは大問題であり、さらに、紙類の消費は、環境の問題でもある。
つまり、消費者は、食べる際に指を汚したくはないのである。
本発明は、この相反する欲求を同時にかなえることを課題とするものである。
【0013】
本発明は、食品個々の形状に対応出来る簡易で安価な構造を前提とする基本構造を発明することで、解決を図るものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の食品掴む具(1)は、シート部(2)の部分と、前記シート部(2)が曲げられた湾曲部(3)の部分と、前記シート部(2)が重なった重複部(4)の部分と、前記シート部(2)が結合する結合部(5)の部分と、前記シート部(2)が結合しない開口部(6)の部分と、で構成され、前記食品掴む具(1)は、一枚の前記シート部(2)からなり、前記食品掴む具(1)は、前記シート部(2)を曲げて重ねて形成され、前記シート部(2)は、曲げられた部分が前記湾曲部(3)を形成し、前記シート部(2)は、縁部の線上沿いに前記結合部(5)が形成され、前記シート部(2)は、前記結合部(5)が結合して前記重複部(4)を形成し、前記シート部(2)は、前記結合部(5)が結合しない部分である開口部(6)を有し、前記開口部(6)は、前記結合部(5)と、前記結合部(5)と、の間に形成されることを特徴とする。
【0015】
本発明の食品掴む具(1)は、前記開口部(6)は、前記湾曲部(3)の先端部の左右の端部から、前記結合部(5)に向かって形成されることを特徴とする。
【0016】
本発明の食品掴む具(1)は、前記結合部(5)及び前記開口部(6)が、それぞれが交互に複数形成され、前記重複部(4)が蛇腹状態を構成し、前記重複部(4)は、縮むことを特徴とする。
【0017】
本発明の食品掴む具(1)は、前記開口部(6)は、前記湾曲部(3)の先端部の左右の端部から、前記結合部(5)に向かって形成され、前記結合部(5)及び前記開口部(6)は、それぞれが交互に複数形成され、前記重複部(4)が蛇腹状態を構成し、前記重複部(4)は、縮むことを特徴とする。
【0018】
本発明の食品掴む具(1)は、前記重複部(4)は、二カ所形成されていることを特徴とする。
【0019】
本発明の食品掴む具(1)は、前記重複部(4)は、二カ所形成され、前記開口部(6)は、前記湾曲部(3)の先端部の左右の端部から、前記結合部(5)に向かって形成されることを特徴とする。
【0020】
本発明の食品掴む具(1)は、前記重複部(4)は、二カ所形成され、前記結合部(5)及び前記開口部(6)は、それぞれが交互に複数形成され、前記重複部(4)が蛇腹状態を構成し、前記重複部(4)は、縮むことを特徴とする。
【0021】
本発明の食品掴む具(1)は、前記重複部(4)は、二カ所形成され、前記開口部(6)は、前記湾曲部(3)の先端部の左右の端部から、前記結合部(5)に向かって形成され、前記結合部(5)及び前記開口部(6)は、それぞれが交互に複数形成され、前記重複部(4)が蛇腹状態を構成し、前記重複部(4)は、縮むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明の効果は、消費者がファストフードやストリートフードなどを食べる際の食品を掴む感触を実感出来る共に指を汚さない、新しい食べ方の形態を創造するものである。
つまり、消費者は、食品を掴んで食べても指を汚すことがなく、さらに、余分な包装部分の処理に煩わされることがなく、美味しく食べることを実感できる手段を提供するものである。
本発明の効果は、シートでも袋でも容器でもない新規の構造であり、簡易に安価に製造出来る新規の市場を創造するものである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、本発明の食品掴む具1をドーナツ用掴む具10に応用した例を示し説明する斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の食品掴む具1をコロッケ用掴む具20に応用した例を示し説明する斜視図である。
【
図3】
図3は、本発明の食品掴む具1を春巻き用掴む具30に応用した例を示し説明する斜視図である。
【
図4】
図4は、本発明の食品掴む具1をピザ用掴む具40に応用した例を示し説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、本発明の食品掴む具1の実施の例を、図面を基に詳細に説明する。
図1は、本発明の食品掴む具1をドーナツ用掴む具10に応用した例を示し説明する斜視図である。
図2は、本発明の食品掴む具1をコロッケ用掴む具20に応用した例を示し説明する斜視図である。
図3は、本発明の食品掴む具1を春巻き用掴む具30に応用した例を示し説明する斜視図である。
図4は、本発明の食品掴む具1をピザ用掴む具40に応用した例を示し説明する斜視図である。
【実施例0025】
例えば、ファストフード店では、ドーナツは紙に乗せられ、又は、箱の上に乗せられて提供されている。
一方、袋内に密封されたドーナツは、大量に安価に販売されている。
今日まで、安価に大量に消費されて来たドーナツは、消費者の健康に対する懸念から、ドーナツ自体の大きさが小さくなる傾向を示し、さらに、単価が高くなり、大きな箱に大量に収容する販売の形態に変化が見られている。
一般に、消費者は、ドーナツを食べる際に指で摘まんでいるが、砂糖や油、各種のコーティングが指を汚してしる。
昨今は、タッチパネルが多用され、指の使用が不可欠な生活であり、指の汚れは歓迎されず、さらに、紙類の消費は、環境の問題でもある。
【0026】
次に、実施例1は、
図1を用いて本発明の食品掴む具1をドーナツ用掴む具10に応用した例を示し説明する。
また、
図1は、ドーナツ用掴む具10の斜視図である。
【0027】
次に、
図1に示すドーナツ用掴む具10は、本発明の構成の特徴の例を示し説明するものであり、ここで具体的な数値を記載せずに図面を基に構成と構造を説明するものである。
また、実施例1では、本発明の食品掴む具1をドーナツ用掴む具10として採用しているが、ドーナツに特定するものではない。
【0028】
まず、
図1に示す本発明のドーナツ用掴む具10は、シート部2の部分と、シート部2が曲げられた湾曲部3の部分と、シート部2が重なった重複部4の部分と、シート部2が結合する結合部5の部分と、シート部2が結合しない開口部6の部分と、で構成されている例を示すものである。
また
図1に示す本発明のドーナツ用掴む具10は、一枚の前記シート部2からなり、シート部2を曲げて重ねて形成され、シート部2が曲げられた部分が湾曲部3を形成し、シート部2の縁部の線上沿いに結合部5が形成され、シート部2が結合部5で結合されて重複部4を形成し、結合部5が結合しない部分である開口部6を有し、開口部6が結合部5と結合部5と、の間に形成されることを特徴とする例を示し説明するものである。
【0029】
次に、
図1に示すドーナツ用掴む具10を構成するシート部2は、耐油紙を使用している例を示しているが、既存の食品を包装する素材が使用されることは当然あり、素材に関して特定も限定もするものではなく、ドーナツ11の形状や状態、質感や温度に対応した素材が好適に採用され、ドーナツ11の異なる条件に対応して決定されるものであり、さらに、複数の素材が選択され形成されることは当然であり、特定するものではない。
また、
図1に示すドーナツ用掴む具10を構成するシート部2は、一枚のシート部2で形成される本発明の特徴とするものである。
また、
図1に示すシート部2は、形状や厚み、数など特定も限定するものではない。
【0030】
次に、
図1に示すドーナツ用掴む具10は、例えば略長手方向の長さを約100%とすると、シート部2の長さが約40%であり、重複部4の長さが約60%である。また、重複部4の部分は、開口部6の長さが約30%であり、湾曲部3側の結合部5の長さが約15%であり、挿入部7側の結合部5の長さが約15%であるような比率で構成している例を示すものであるが、特定も限定もするものではなく、収容されるドーナツ11の形状や厚さなどに対応して決定されることは当然である。
【0031】
次に、
図1に示す結合部5と開口部6の長さは、一カ所の開口部6の部分の長さが結合部5の部分の長さより長く形成されている例を示しているが、特定するものではない。
また、
図1に示す結合部5と開口部6の長さの比率は、本実施例に特定も限定もするものではない。
【0032】
次に、
図1に示す重複部4から延長されたシート部2は、重複部4から露出したドーナツ11を保持する部分であり、ドーナツ11が陳列された際に他のドーナツ11と接触させない部分であり、卓上に置いた際のトレーの部分であり、消費者が異動する際にドーナツ用掴む具10を摘まむ部分であるなど、多様な働きを担う部分である。
また、
図1に示す重複部4から延長されたシート部2は、両側に形成しても良く或いは形成しなくても良く、特定も限定もするものではない。
【0033】
次に、
図1に示す湾曲部3は、シート部2を曲げた部分であり、本発明の特徴を示す部分である。
また、
図1に示す湾曲部3は、ドーナツ11の端部分や周辺部分が持つ特有の湾曲した形状に係合するように構成されたものであり、シート部2の持つ柔軟性と湾曲した形状とがドーナツ11の湾曲した形状に合致するのでドーナツ11に対して優しく係合することが出来ることを実現した、本発明の特徴を示すものである。
また、
図1に示す湾曲部3は、重複部4にドーナツ11が入れられた際に湾曲するのであり、開口部6と連動して湾曲に変形し、ドーナツ11の形状に係合するように構成したものであり、ドーナツ11を優しく保持する本発明の特徴を示すものである。
また、
図1に示す湾曲部3は、消費者が食べる際に湾曲部3の端部分を押して上げてドーナツ11を上に動かすことが出来るので、最後まで指を汚すことがなく食べることを可能とする、本発明の特徴を示すものである。
【0034】
次に、
図1に示す重複部4は、シート部2を曲げて重ねたシート部2の縁部の線上沿いに結合部5を形成し、結合部5を結合させて形成される部分である。
また、
図1に示す重複部4は、内部にドーナツ11を収容し、消費者がシート部2を介してドーナツ11を掴む部分であり、本発明の特徴を示す部分である。
また、
図1に示す重複部4は、ドーナツ11の特徴に対応した面積や厚みの寸法を備えるものであり、結合部5や開口部6の長さや大きさなどを調整してその体積が決定されるものであり、重複部4の体積や形状などの数値をここで特定も限定もするものではない。
また、
図1に示す重複部4は、周囲を湾曲部3と結合部5と開口部6と挿入部7とが曖昧な空間を構成するものであり、シートでも袋でも容器でもない空間構造が本発明の特徴を示すものである。
また、
図1に示す重複部4は、シート部2で形成されているので、消費者が内部のドーナツ11を掴み保持しても指を汚すことがなく、食べる際にドーナツ11の触感や温度などを感じることが出来、さらに、湾曲部3用いてドーナツ11を動かすことが出来るので、消費者はドーナツ11を掴んで食べる感覚を楽しむことが出来ると共に指を汚さない食べ方を実現出来るように構成された、本発明の特徴を示す部分である。
つまり、消費者は、たべる際の余分な包装部分の処理に煩わされることがなく、さらに、包装内のドーナツ11を食べやすく動かすことが容易であり、さらに、指を汚さないことを同時に実現することが、本発明の特徴である。
【0035】
次に、
図1に示す結合部5は、シート部2の縁部の線上沿いに形成され、結合部5が結合して重複部4が形成されるものである。
さらに、
図1に示す結合部5は、重複部4の両側の湾曲部3の端部分から挿入部7に向かって形成され、結合部5と結合部5の間に開口部が形成され、開口部6から挿入部7までに結合部5が形成されている例を示すものである。
つまり、
図1に示す重複部4は、結合部5が四カ所形成され、開口部6が二カ所形成されて入る例を示すものであるが、特定も限定もするものではない。
【0036】
また、
図1に示す結合部5は、幅や長さ、位置や素材、結合手段などここで特定するものではなく、本発明の食品掴み具1の特徴である個々の食品に対応する形状や機能が既存の手段から選択され採用されるものであり、特定も限定もするものではない。
また、
図1に示す湾曲部3の端部分に形成されている結合部5は、消費者が重複部4内のドーナツ11を掴む際のドーナツ11から剥がれ落ちた砂糖やデコレーションをとどめる部分として採用されるものであるが、ドーナツ11の湾曲部分に係合する湾曲部3の働きに影響しない程度の長さが採用されることは当然であり、ここで注意するものである。
【0037】
次に、
図1に示す開口部6は、シート部2に形成された結合部5が結合して重複部4を形成し、結合部5が結合しない部分であり、本発明の特徴である曖昧な空間の重複部4を構成する部分である。
また、
図1に示す開口部6は、湾曲部3の両側の端部分に形成された結合部5と挿入部7から形成された結合部5との間に形成され、両側にそれぞれ一カ所形成された例を示すものであるが、長さなど本実施例に特定も限定もするものではない。
また、
図1に示す開口部6は、重複部4の接合部4が接合されていない部分であり、重複部4にドーナツ11が収容された時点に湾曲部と連動して開口するので、消費者がドーナツ11を掴みやすくシート部2を動かしやすくする働くことが、本発明の特徴を示す部分である。
また、
図1に示す開口部6は、収容したドーナツ11の湿度を好適に保つので、ドーナツ11のべたつきを防ぐことが出来るので、美味しさを実感出来るものである。
【0038】
次に、
図1に示す挿入部7は、湾曲部3と略相対する部分であり、重複部4の二カ所の結合部5の端部分に形成される部分であり、ドーナツ11を挿入させる部分であり、消費者がドーナツ11を食べ、さらに出して食べる部分である。
また、
図1に示す挿入部7は、湾曲部3と結合部5と開口部6とで重複部4の曖昧な空間を構成するものであり、シートでも袋でも容器でもない空間構造が本発明の特徴を示すものである。
【0039】
次に、
図1に示すドーナツ用掴む具10の使用形態は、挿入部7を上部と前提して説明している。
つまり、消費者は、ドーナツ11を湾曲部3から押し上げて挿入部7から押しだして食べることを前提として説明している。
そもそも、本発明の食品掴む具1は、各食品の状態に対応して形成されることを前提とするものであり、実施例1では基本的な使用例としてドーナツ11を用いて説明している。
そこで、食品掴む具1の他の使用形態の例を説明する。
まず、挿入部7を下部と前提とし、重複部4がドーナツ11よりも大きく形成し、重複部4にドーナツ11を完全に収容する体積に形成し、重複部4を折り曲げ延長させたシート部2を重複部4に重ねて粘着させる。
さらに、予め湾曲部にミシン目をいれておいて、消費者が食べる際にミシン目を破いて食べる。この際に消費者は、上部になる湾曲部3から食べることになるが、ミシン目以外の既存の開口部手段を設けて入ることは当然であり、ここで特定はしない。
また、この使用形態は、水分を含む食品8に対応する形態であり、例えばハンバーガーに好適に対応するものであるが、特定はしない。
本発明の食品掴む具1は、特定の食品に限定されて構成された構造ではなく、食品独自の特性に自在に対応するように構成されているので、実施例1のドーナツ11に限定される物ではない。