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特開2022-179621エンド・エフェクタ、外科用ステープル・デバイス、及びそれを使用する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022179621
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】エンド・エフェクタ、外科用ステープル・デバイス、及びそれを使用する方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/072 20060101AFI20221125BHJP
【FI】
A61B17/072
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022161616
(22)【出願日】2022-10-06
(62)【分割の表示】P 2020509470の分割
【原出願日】2018-08-14
(31)【優先権主張番号】62/545,324
(32)【優先日】2017-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/662,517
(32)【優先日】2018-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/579,703
(32)【優先日】2017-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520052112
【氏名又は名称】スタンダード バリアトリックス、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ダンキ - ジェイコブス、アダム アール.
(72)【発明者】
【氏名】トンプソン、ジョナサン、アール.
(72)【発明者】
【氏名】ヌコルス、リチャード、ピー.
(57)【要約】
【課題】外科医が患者の解剖学的構造をステープルするために使用するためのエンド・エフェクタを提供する。
【解決手段】エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、アンビル面を有するアンビルを有する第1のジョーと、第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、複数のステープルを収容するように動作可能に構成されており、カートリッジ面を有するカートリッジを有する第2のジョーと、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に結合する第1の結合手段と、第1のジョーの第2の端部を第2のジョーの第2の端部に可動に結合する第2の結合手段であって、第1のジョー及び第2のジョーに接続されている剛性連結部を含む、第2の結合手段とを含む。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科医が、低侵襲手技中に患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするために使用するためのエンド・エフェクタであって、
(a)第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、前記解剖学的構造の前記第1の側に位置決め可能なアンビル面を有するアンビルを有する第1のジョーと、
(b)第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、複数のステープルを収容するように動作可能に構成されており、前記解剖学的構造の前記第2の側に位置決め可能なカートリッジ面を有するカートリッジを有する第2のジョーと、
(c)前記第1のジョーの前記第1の端部を前記第2のジョーの前記第1の端部に結合する第1の結合手段と、
(d)前記第1のジョーの前記第2の端部を前記第2のジョーの前記第2の端部に可動に結合する第2の結合手段であって、前記第1のジョー及び前記第2のジョーに接続されている剛性連結部を含む、第2の結合手段と
を備える、エンド・エフェクタ。
【請求項2】
前記第1のジョーの前記第1の端部は前記第1のジョーの遠位端であり、前記第1のジョーの前記第2の端部は前記第1のジョーの近位端である、請求項1に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項3】
前記第1の結合手段はピン軸を有するピンを含み、前記ピン軸は、前記第1のジョーの前記長手方向軸及び前記第2のジョーの前記長手方向軸に対して交差方向にあり、前記ピンは、前記第1のジョーの前記第1の端部を前記第2のジョーの前記第1の端部に旋回可能に結合する、請求項1に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項4】
前記第2の結合手段は、前記第1のジョー又は前記第2のジョーによって画定されるスロットを備え、前記スロットは、前記剛性連結部が前記スロット内でスライド可能であるように、前記剛性連結部を保持する、請求項1に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項5】
前記スロットは、3ミリメートル~8ミリメートルの長さを有する、請求項4に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項6】
前記第2のジョーの前記カートリッジによって少なくとも部分的に保持される複数のステープルをさらに備える、請求項1に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項7】
前記カートリッジによって少なくとも部分的に保持される前記複数のステープルは、前記第1の結合手段と前記第2の結合手段との間に位置決めされる、請求項6に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項8】
切断面及び少なくとも1つの横方向アームを有するブレードをさらに備える、請求項1に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項9】
前記ブレードの前記少なくとも1つの横方向アームを保持するための、前記第1のジョー又は前記第2のジョーによって画定されるチャネルをさらに備える、請求項8に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項10】
前記ブレードは、前記解剖学的構造が切除されるように、前記エンド・エフェクタの遠位端にある第1の位置から、前記エンド・エフェクタの近位端にある第2の位置へと遷移される、請求項8に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項11】
外科医が、低侵襲手技中に患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするために使用するためのエンド・エフェクタであって、
(a)第1の端部、第2の端部、アンビル面、長さ、及び幅を有するアンビルであり、前記アンビルの前記長さは前記アンビルの前記幅の少なくとも10倍である、アンビルと、
(b)第1の端部、第2の端部、カートリッジ面、長さ、及び幅を有するカートリッジであり、前記カートリッジの前記長さは前記アンビルの前記幅の少なくとも10倍であり、前記カートリッジは、複数のステープルを収容するように動作可能に構成されており、前記アンビルの前記第1の端部は前記カートリッジの前記第1の端部と結合されており、前記アンビルの前記第2の端部は前記カートリッジの前記第2の端部に可動に結合されている、カートリッジと、
(c)遠位部分及び近位部分を有する剛性連結部であり、前記剛性連結部は、前記アンビルの前記第2の端部を前記カートリッジの前記第2の端部に可動に結合する、剛性連結部と
を備える、エンド・エフェクタ。
【請求項12】
前記エンド・エフェクタは、前記エンド・エフェクタに接続されている制御ユニットをさらに備え、前記制御ユニットは、前記アンビル及び前記カートリッジが第1の位置において第1の距離をおいて離間されるように、前記剛性連結部を第1の方向に動かすように動作可能である、請求項11に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項13】
前記制御ユニットは、前記アンビル及び前記カートリッジが第2の位置において第2の距離をおいて離間されるように、前記剛性連結部を第2の方向に動かすように動作可能であり、前記第1の距離は前記第2の距離よりも大きい、請求項12に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項14】
前記第1の方向は遠位方向であり、前記第2の方向は近位方向である、請求項13に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項15】
前記剛性連結部の前記遠位部分は前記エンド・エフェクタに接続され、前記剛性連結部の前記近位部分は制御ユニットに接続される、請求項11に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項16】
前記エンド・エフェクタは、ランプをさらに備え、前記剛性連結部は、ランプ面を備え、前記ランプ面は、前記剛性連結部の前記ランプ面が前記ランプに係合すると、前記エンド・エフェクタが閉位置から開位置へと遷移するように、動作可能に構成されている、請求項11に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項17】
前記剛性連結部は、傾斜面を含み、前記傾斜面は、前記剛性連結部の前記傾斜面が、前記エンド・エフェクタと結合されている細長いチューブに係合すると、前記エンド・エフェクタが開位置から閉位置へと遷移するように、動作可能に構成されている、請求項11に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項18】
前記剛性連結部をスライド可能に保持する、前記アンビル又は前記カートリッジによって画定される細長いスロットをさらに備える、請求項11に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項19】
前記エンド・エフェクタは、切断面及び少なくとも1つの横方向アームを有するブレードをさらに備え、前記少なくとも1つの横方向アームは、前記アンビル又は前記カートリッジによって画定されるチャネルとスライド可能に係合される、請求項11に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項20】
前記ブレードは、前記解剖学的構造が切除されるように、前記エンド・エフェクタの遠位端にある第1の位置から、前記エンド・エフェクタの近位端にある第2の位置へと遷移される、請求項19に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項21】
外科医が、低侵襲手技中に患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするために使用するためのエンド・エフェクタであって、
(a)第1の端部、第2の端部、及び、前記解剖学的構造の前記第1の側に位置決め可能なアンビル面を含むアンビルと、
(b)複数のステープルを収容するように動作可能に構成されており、第1の端部、第2の端部、及び前記解剖学的構造の前記第2の側に位置決め可能なカートリッジ面を備えるカートリッジであって、前記カートリッジ面は前記カートリッジの前記第1の端部から前記カートリッジの前記第2の端部へと延伸するチャネルを含み、前記カートリッジの前記第1の端部は、前記アンビルの前記第1の端部と旋回可能に結合されている、カートリッジと、
(c)切断面及び少なくとも1つの細長いアームを有するブレードであって、前記少なくとも1つの細長いアームは、前記チャネルとスライド可能に係合されている、ブレードと、
(d)前記アンビルの前記第2の端部を前記カートリッジの前記第2の端部に可動に結合する剛性連結部と
を備える、エンド・エフェクタ。
【請求項22】
前記カートリッジによって少なくとも部分的に収容される複数のステープルをさらに備える、請求項21に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項23】
前記ブレードが前記カートリッジの遠位端にある第1の位置から前記カートリッジの近位端にある第2の位置へと前進されるときに、前記ブレードの前記少なくとも1つの細長いアームが前記複数のステープルの各々を前記カートリッジから押し出す、請求項21に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項24】
前記ブレードは、前記ブレードが使用中に前記アンビル及び前記カートリッジを圧迫するようにI字状である、請求項21に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項25】
前記カートリッジの前記第1の端部は遠位端であり、前記カートリッジの前記第2の端部は近位端である、請求項21に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項26】
前記剛性連結部は、一体形成された単一構造である、請求項21に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項27】
前記カートリッジの前記第1の端部は、前記アンビルの前記第1の端部と旋回可能に結合される、請求項21に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項28】
エンド・エフェクタであって、
(a)第1の端部、第2の端部、アンビル面を有するアンビル、及び第1のチャネルを有する第1のジョーと、
(b)第1の端部、第2の端部、カートリッジ面を有するカートリッジ、及び第2のチャネルを有する第2のジョーと、
(c)前記第1のジョーの前記第1の端部を前記第2のジョーの前記第1の端部に結合する第1の結合手段と、
(d)前記第1のジョーの前記第2の端部を前記第2のジョーの前記第2の端部に可動に結合する第2の結合手段であって、剛性連結部を含む、第2の結合手段と、
(e)I字状ブレードと
を備え、前記I字状ブレードは、
(i)刃先を有するブレード部分、
(ii)前記第1のチャネル内にスライド可能に位置決めされる少なくとも1つの上側横方向アーム、及び
(iii)前記第2のチャネル内にスライド可能に位置決めされる少なくとも1つの下側横方向アーム
を備える、エンド・エフェクタ。
【請求項29】
前記カートリッジは、複数のステープルを備える、請求項28に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項30】
前記少なくとも1つの下側横方向アームは、前記I字状ブレードが前記エンド・エフェクタの遠位端にある第1の位置から前記エンド・エフェクタの近位端にある第2の位置へと作動されるときに、前記複数のステープルの各々を前記カートリッジから押し出すように動作可能に構成される、請求項29に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項31】
患者の解剖学的構造をステープル及び切除するための外科用器具であって、
(a)エンド・エフェクタであり、
(i)第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、前記解剖学的構造の前記第1の側に位置決め可能なアンビル面を有するアンビルを有する第1のジョーと、
(ii)第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、複数のステープルを収容するように動作可能に構成されており、前記解剖学的構造の前記第2の側に位置決め可能なカートリッジ面を有するカートリッジを有する第2のジョーと、
(iii)前記第1のジョーの前記第1の端部を前記第2のジョーの前記第1の端部に結合する第1の結合手段と、
(iv)前記第1のジョーの前記第2の端部を前記第2のジョーの前記第2の端部に可動に結合する第2の結合手段であって、前記第1のジョー及び前記第2のジョーに接続されている剛性連結部を含む、第2の結合手段と
を備える、エンド・エフェクタと、
(b)近位端及び遠位端を有する細長いチューブであって、前記遠位端は前記エンド・エフェクタと結合される、細長いチューブと、
(c)近位端及び遠位端を有するハンドルであって、前記ハンドルの前記遠位端は前記細長いチューブの前記近位端と結合される、ハンドルと、
(d)前記エンド・エフェクタを作動させるモータを備える駆動アセンブリと
を備える、外科用器具。
【請求項32】
前記第1のジョーの前記第1の端部は前記第1のジョーの遠位端であり、前記第1のジョーの前記第2の端部は前記第1のジョーの近位端である、請求項31に記載の外科用器具。
【請求項33】
前記第1の結合手段はピン軸を有するピンを含み、前記ピン軸は、前記第1のジョーの前記長手方向軸及び前記第2のジョーの前記長手方向軸に対して交差方向にあり、前記ピンは、前記第1のジョーの前記第1の端部を前記第2のジョーの前記第1の端部に旋回可能に結合する、請求項31に記載の外科用器具。
【請求項34】
前記第2の結合手段は、前記第1のジョー又は前記第2のジョーによって画定されるスロットを備え、前記スロットは、前記剛性連結部が前記スロット内でスライド可能であるように、前記剛性連結部を保持する、請求項31に記載の外科用器具。
【請求項35】
前記スロットは、3ミリメートル~8ミリメートルの長さを有する、請求項34に記載の外科用器具。
【請求項36】
前記第2のジョーの前記カートリッジによって少なくとも部分的に保持される複数のステープルをさらに備える、請求項31に記載の外科用器具。
【請求項37】
前記カートリッジによって少なくとも部分的に保持される前記複数のステープルは、前記第1の結合手段と前記第2の結合手段との間に位置決めされる、請求項36に記載の外科用器具。
【請求項38】
切断面及び少なくとも1つの横方向アームを有するブレードをさらに備える、請求項31に記載の外科用器具。
【請求項39】
前記ブレードの前記少なくとも1つの横方向アームを保持するための、前記第1のジョー又は前記第2のジョーによって画定されるチャネルをさらに備える、請求項38に記載の外科用器具。
【請求項40】
前記ブレードは、前記解剖学的構造が切除されるように、前記エンド・エフェクタの遠位端にある第1の位置から、前記エンド・エフェクタの近位端にある第2の位置へと遷移される、請求項38に記載の外科用器具。
【請求項41】
患者の解剖学的構造をステープル及び切除するための外科用器具であって、
(a)エンド・エフェクタであり、
(i)第1の端部、第2の端部、アンビル面、長さ、及び幅を有するアンビルであり、前記アンビルの前記長さは前記アンビルの前記幅の少なくとも10倍である、アンビルと、
(ii)第1の端部、第2の端部、カートリッジ面、長さ、及び幅を有するカートリッジであり、前記カートリッジの前記長さは前記アンビルの前記幅の少なくとも10倍であり、前記カートリッジは、複数のステープルを収容するように動作可能に構成されており、前記アンビルの前記第1の端部は前記カートリッジの前記第1の端部と結合されており、前記アンビルの前記第2の端部は前記カートリッジの前記第2の端部に可動に結合されている、カートリッジと、
(iii)遠位部分及び近位部分を有する剛性連結部であり、前記剛性連結部は、前記アンビルの前記第2の端部を前記カートリッジの前記第2の端部に可動に結合する、剛性連結部と
を備える、エンド・エフェクタと、
(b)近位端及び遠位端を有する細長いチューブであって、前記遠位端は前記エンド・エフェクタと結合される、細長いチューブと、
(c)近位端及び遠位端を有するハンドルであって、前記ハンドルの前記遠位端は前記細長いチューブの前記近位端と結合される、ハンドルと、
(d)前記エンド・エフェクタを作動させるモータを備える駆動アセンブリと
を備える、外科用器具。
【請求項42】
前記エンド・エフェクタは、前記エンド・エフェクタに接続されている制御ユニットをさらに備え、前記制御ユニットは、前記アンビル及び前記カートリッジが第1の位置において第1の距離をおいて離間されるように、前記剛性連結部を第1の方向に動かすように動作可能である、請求項41に記載の外科用器具。
【請求項43】
前記制御ユニットは、前記アンビル及び前記カートリッジが第2の位置において第2の距離をおいて離間されるように、前記剛性連結部を第2の方向に動かすように動作可能であり、前記第1の距離は前記第2の距離よりも大きい、請求項42に記載の外科用器具。
【請求項44】
前記第1の方向は遠位方向であり、前記第2の方向は近位方向である、請求項43に記載の外科用器具。
【請求項45】
前記剛性連結部の前記遠位部分は前記エンド・エフェクタに接続され、前記剛性連結部の前記近位部分は制御ユニットに接続される、請求項41に記載の外科用器具。
【請求項46】
前記エンド・エフェクタは、ランプをさらに備え、前記剛性連結部は、ランプ面を備え、前記ランプ面は、前記剛性連結部の前記ランプ面が前記ランプに係合すると、前記エンド・エフェクタが閉位置から開位置へと遷移するように、動作可能に構成されている、請求項41に記載の外科用器具。
【請求項47】
前記剛性連結部は、傾斜面を含むことができ、前記傾斜面は、前記剛性連結部の前記傾斜面が、前記エンド・エフェクタと結合されている前記細長いチューブに係合すると、前記エンド・エフェクタが開位置から閉位置へと遷移するように、動作可能に構成されている、請求項41に記載の外科用器具。
【請求項48】
前記剛性連結部をスライド可能に保持する、前記アンビル又は前記カートリッジによって画定される細長いスロットをさらに備える、請求項41に記載の外科用器具。
【請求項49】
前記エンド・エフェクタは、切断面及び少なくとも1つの横方向アームを有するブレードをさらに備え、前記少なくとも1つの横方向アームは、前記アンビル又は前記カートリッジによって画定されるチャネルとスライド可能に係合される、請求項41に記載の外科用器具。
【請求項50】
前記ブレードは、前記解剖学的構造が切除されるように、前記エンド・エフェクタの遠位端にある第1の位置から、前記エンド・エフェクタの近位端にある第2の位置へと遷移される、請求項49に記載の外科用器具。
【請求項51】
患者の解剖学的構造をステープル及び切除するための外科用器具であって、
(a)エンド・エフェクタであり、
(i)第1の端部、第2の端部、及び、前記解剖学的構造の前記第1の側に位置決め可能なアンビル面を含むアンビルと、
(ii)複数のステープルを収容するように動作可能に構成されており、第1の端部、第2の端部、及び前記解剖学的構造の前記第2の側に位置決め可能なカートリッジ面を備えるカートリッジであって、前記カートリッジ面は前記カートリッジの前記第1の端部から前記カートリッジの前記第2の端部へと延伸するチャネルを含み、前記カートリッジの前記第1の端部は、前記アンビルの前記第1の端部と旋回可能に結合されている、カートリッジと、
(iii)切断面及び少なくとも1つの細長いアームを有するブレードであって、前記少なくとも1つの細長いアームは、前記チャネルとスライド可能に係合されている、ブレードと、
(iv)前記アンビルの前記第2の端部を前記カートリッジの前記第2の端部に可動に結合する剛性連結部と
を備える、エンド・エフェクタと、
(b)近位端及び遠位端を有する細長いチューブであって、前記遠位端は前記エンド・エフェクタと結合される、細長いチューブと、
(c)近位端及び遠位端を有するハンドルであって、前記ハンドルの前記遠位端は前記細長いチューブの前記近位端と結合される、ハンドルと、
(d)前記エンド・エフェクタを作動させるモータを備える駆動アセンブリと
を備える、外科用器具。
【請求項52】
前記カートリッジによって少なくとも部分的に収容される複数のステープルをさらに備える、請求項51に記載の外科用器具。
【請求項53】
前記ブレードが前記カートリッジの遠位端にある第1の位置から前記カートリッジの近位端にある第2の位置へと前進されるときに、前記ブレードの前記少なくとも1つの細長いアームが前記複数のステープルの各々を前記カートリッジから押し出す、請求項51に記載の外科用器具。
【請求項54】
前記ブレードは、前記ブレードが使用中に前記アンビル及び前記カートリッジを圧迫するようにI字状である、請求項51に記載の外科用器具。
【請求項55】
前記カートリッジの前記第1の端部は遠位端であり、前記カートリッジの前記第2の端部は近位端である、請求項51に記載の外科用器具。
【請求項56】
前記剛性連結部は、一体形成された単一構造である、請求項51に記載の外科用器具。
【請求項57】
前記カートリッジの前記第1の端部は、前記アンビルの前記第1の端部と旋回可能に結合される、請求項51に記載の外科用器具。
【請求項58】
患者の解剖学的構造をステープル及び切除するための外科用器具であって、
(a)エンド・エフェクタであり、
(i)第1の端部、第2の端部、アンビル面を有するアンビル、及び第1のチャネルを有する第1のジョーと、
(ii)第1の端部、第2の端部、カートリッジ面を有するカートリッジ、及び第2のチャネルを有する第2のジョーと、
(iii)前記第1のジョーの前記第1の端部を前記第2のジョーの前記第1の端部に結合する第1の結合手段と、
(iv)前記第1のジョーの前記第2の端部を前記第2のジョーの前記第2の端部に可動に結合する第2の結合手段であって、剛性連結部を含む、第2の結合手段と、
(v)刃先を有するブレード部分、前記第1のチャネル内にスライド可能に位置決めすることができる少なくとも1つの上側横方向アーム、及び、前記第2のチャネル内にスライド可能に位置決めすることができる少なくとも1つの下側横方向アームを備えるI字状ブレードと
を備える、エンド・エフェクタと、
(b)近位端及び遠位端を有する細長いチューブであって、前記遠位端は前記エンド・エフェクタと結合される、細長いチューブと、
(c)近位端及び遠位端を有するハンドルであって、前記ハンドルの前記遠位端は前記細長いチューブの前記近位端と結合される、ハンドルと、
(d)前記エンド・エフェクタを作動させるモータを備える駆動アセンブリと
を備える、外科用器具。
【請求項59】
前記カートリッジは、複数のステープルを備える、請求項58に記載の外科用器具。
【請求項60】
前記少なくとも1つの下側横方向アームは、前記I字状ブレードが前記エンド・エフェクタの遠位端にある第1の位置から前記エンド・エフェクタの近位端にある第2の位置へと作動されるときに、前記複数のステープルの各々を前記カートリッジから押し出すように動作可能に構成される、請求項59に記載の外科用器具。
【請求項61】
第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするためのエンド・エフェクタであって、
(a)アンビルであり、
(i)近位端、遠位端、及びアンビル面と、
(ii)前記アンビル面によって画定されるアンビル・ブレード・チャネルで、前記アンビル・ブレード・チャネルは前記アンビル面を第1の半部及び第2の半部に二分割するように位置決めされている、アンビル・ブレード・チャネルと、
(ii)前記アンビル面の前記第1の半部上に位置決めされている複数の第1列ステープル・ポケットを含む第1のポケット列と、
(iii)前記アンビル面の前記第1の半部上に位置決めされている複数の第2列ステープル・ポケットを含む第2のポケット列と、
(iv)前記アンビル面の前記第1の半部上に位置決めされている複数の第3列ステープル・ポケットを含む第3のポケット列と、
(v)前記アンビル面の前記第2の半部上に位置決めされている複数の第4列ステープル・ポケットを含む第4のポケット列と、
(vi)前記アンビル面の前記第2の半部上に位置決めされている複数の第5列ステープル・ポケットを含む第5のポケット列と、
(vii)前記アンビル面の前記第2の半部上に位置決めされている複数の第6列ステープル・ポケットを含む第6のポケット列と
を備える、アンビルと、
(b)近位端、遠位端、及び、カートリッジ・ブレード・チャネルを画定するカートリッジ面を有し、複数のステープルを保持するように構成されているカートリッジと、
(c)刃先を有し、第1の位置から第2の位置へと可動であるブレードと
を備える、エンド・エフェクタ。
【請求項62】
前記エンド・エフェクタは、前記複数のステープルを前記カートリッジから前記アンビル面に向かって押し出すように動作可能に構成されているステープル駆動ランプをさらに備え、前記ステープル駆動ランプは、前記エンド・エフェクタの遠位端から前記エンド・エフェクタの近位端へと可動であり、結果、前記エンド・エフェクタは、前記ブレードが前記遠位端から前記近位端へと動かされるときに前記複数のステープルを前記カートリッジから展開するように動作可能に構成される、請求項61に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項63】
前記アンビルの前記近位端は、前記カートリッジの前記近位端と結合されており、前記アンビルの前記遠位端は、前記カートリッジの前記遠位端と結合されている、請求項61に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項64】
前記複数の第1列ステープル・ポケットは、均一な第1の深さを有し、前記複数の第2列ステープル・ポケットは、均一な第2の深さを有し、前記均一な第1の深さは前記均一な第2の深さとは異なる、請求項61に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項65】
前記均一な第1の深さは、前記均一な第2の深さよりも浅い、請求項64に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項66】
前記第1のポケット列は前記第2のポケット列から、第1の距離だけ離間されており、前記第2のポケット列は前記第3のポケット列から、第2の距離だけ離間されており、前記第2の距離は前記第1の距離よりも大きい、請求項61に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項67】
前記第1のポケット列は、前記第2のポケット列からオフセットされている、請求項61に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項68】
前記複数の第1列ステープル・ポケットは、第1のポケット深さを有する第1の部分、及び、第2のポケット深さを有する第2の部分を含む、請求項61に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項69】
前記第1の部分は近位部分であり、前記第2の部分は遠位部分であり、前記第1のポケット深さは前記第2のポケット深さよりも深い、請求項68に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項70】
前記複数の第1列ステープル・ポケットの各々は、異なるポケット深さを有する、請求項61に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項71】
前記複数の第1列ステープル・ポケットは、前記複数の第4列ステープル・ポケットと対応する第1の深さを有し、前記複数の第2列ステープル・ポケットは、前記複数の第5列ステープル・ポケットと対応する第2の深さを有し、前記複数の第3列ステープル・ポケットは、前記複数の第6列ステープル・ポケットと対応する第3の深さを有する、請求項61に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項72】
前記第1の深さは前記第2の深さよりも浅く、前記第2の深さは前記第3の深さよりも浅い、請求項71に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項73】
前記複数の第1列ステープル・ポケットの各々は、前記カートリッジ面と協働して、対称な構成を有するB字状ステープルを形成するようなサイズにされている、請求項71に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項74】
前記複数の第1列ステープル・ポケットの少なくとも一部は、非対称な構成を有するステープルを形成するようなサイズにされている、請求項71に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項75】
前記複数の第1列ステープル・ポケットの各々は、三次元幾何形状を有するステープルを形成するようなサイズにされている、請求項71に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項76】
前記複数の第1列ステープル・ポケットの各々は、第1の深さを有する第1の空洞、及び、第2の深さを有する第2の空洞を含み、前記第1の深さは前記第2の深さよりも大きい、請求項71に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項77】
第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするためのエンド・エフェクタであって、
(a)アンビルであり、
(i)近位端、遠位端、及びアンビル面と、
(ii)前記アンビル面によって画定されるアンビル・ブレード・チャネルで、前記アンビル・ブレード・チャネルは前記アンビル面を第1の半部及び第2の半部に二分割するように位置決めされている、アンビル・ブレード・チャネルと、
(ii)前記アンビル面の前記第1の半部上に位置決めされている複数の第1列ステープル・ポケットを含む第1のポケット列で、前記複数の第1列ステープル・ポケットの第1の部分は第1のポケット深さを有し、前記複数の第1列ステープル・ポケットの第2の部分は前記第1のポケット深さとは異なる第2のポケット深さを有する、第1のポケット列と、
(iii)前記アンビル面の前記第1の半部上に位置決めされている複数の第2列ステープル・ポケットを含む第2のポケット列で、前記複数の第2列ステープル・ポケットの第1の部分は前記第1のポケット深さを有し、前記複数の第2列ステープル・ポケットの第2の部分は前記第2のポケット深さを有する、第2のポケット列と、
(iv)前記アンビル面の前記第2の半部上に位置決めされている複数の第3列ステープル・ポケットを含む第3のポケット列で、前記複数の第3列ステープル・ポケットの第1の部分は前記第1のポケット深さを有し、前記複数の第3列ステープル・ポケットの第2の部分は前記第2のポケット深さを有する、第3のポケット列と、
(v)前記アンビル面の前記第2の半部上に位置決めされている複数の第4列ステープル・ポケットを含む第4のポケット列で、前記複数の第4列ステープル・ポケットの第1の部分は前記第1のポケット深さを有し、前記複数の第4列ステープル・ポケットの第2の部分は前記第2のポケット深さを有する、第4のポケット列と
を備える、アンビルと、
(b)近位端、遠位端、及び、カートリッジ・ブレード・チャネルを画定するカートリッジ面を有し、複数のステープルを保持するように構成されているカートリッジと、
(c)刃先を有し、前記カートリッジの前記遠位端にある第1の位置から前記カートリッジの近位端にある第2の位置へと可動であるブレードと
を備える、エンド・エフェクタ。
【請求項78】
前記エンド・エフェクタは、前記複数のステープルを前記カートリッジから前記アンビル面に向かって押し出すように動作可能に構成されているステープル駆動ランプをさらに備え、前記ステープル駆動ランプは、前記エンド・エフェクタの前記遠位端から前記エンド・エフェクタの前記近位端へと可動であり、結果、前記エンド・エフェクタは、前記ブレードが前記第1の位置から前記第2の位置へと遷移されるときに前記複数のステープルを前記カートリッジから展開するように動作可能に構成される、請求項77に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項79】
前記アンビルの前記近位端は、前記カートリッジの前記近位端と結合されており、前記アンビルの前記遠位端は、前記カートリッジの前記遠位端と結合されている、請求項77に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項80】
前記複数のステープル・ポケットの前記第1の部分は近位部分であり、前記複数のステープル部分の前記第2の部分は遠位部分であり、前記第1のポケット深さは前記第2のポケット深さよりも深い、請求項77に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項81】
前記第1のポケット列は前記第2のポケット列から、第1の距離だけ離間されており、前記第2のポケット列は前記第3のポケット列から、第2の距離だけ離間されており、前記第2の距離は前記第1の距離よりも大きい、請求項77に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項82】
前記第1のポケット列は、前記第2のポケット列からずれている、請求項77に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項83】
前記複数の第1列ステープル・ポケットの各々は、前記カートリッジ面と協働して、対称な構成を有するB字状ステープルを形成するようなサイズにされている、請求項77に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項84】
前記複数の第1列ステープル・ポケットの少なくとも一部は、非対称な構成を有するステープルを形成するようなサイズにされている、請求項77に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項85】
前記複数の第1列ステープル・ポケットの少なくとも一部は、三次元幾何形状を有するステープルを形成するようなサイズにされている、請求項77に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項86】
第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするためのエンド・エフェクタであって、
(a)アンビルであり、
(i)近位端、遠位端、及びアンビル面と、
(ii)前記アンビル面によって画定されるアンビル・ブレード・チャネルで、前記アンビル・ブレード・チャネルは前記アンビル面を第1の半部及び第2の半部に二分割するように位置決めされている、アンビル・ブレード・チャネルと、
(ii)前記アンビル面の前記第1の半部上に位置決めされている複数の第1列ステープル・ポケットを含む第1のポケット列であり、前記複数の第1列ステープル・ポケットの各々は0.0254cm(0.010インチ)~0.0381cm(0.015インチ)の深さを有する、第1のポケット列と、
(iii)前記アンビル面の前記第1の半部上に位置決めされている複数の第2列ステープル・ポケットを含む第2のポケット列であり、前記複数の第2列ステープル・ポケットの各々は0.0508cm(0.020インチ)~0.0635cm(0.025インチ)の深さを有する、第2のポケット列と、
(iv)前記アンビル面の前記第1の半部上に位置決めされている複数の第3列ステープル・ポケットを含む第3のポケット列であり、前記複数の第3列ステープル・ポケットの各々は0.0762cm(0.030インチ)~0.0889cm(0.035インチ)の深さを有する、第3のポケット列と、
(v)前記アンビル面の前記第2の半部上に位置決めされている複数の第4列ステープル・ポケットを含む第4のポケット列であり、前記複数の第4列ステープル・ポケットの各々は0.0254cm(0.010インチ)~0.0381cm(0.015インチ)の深さを有する、第4のポケット列と、
(vi)前記アンビル面の前記第2の半部上に位置決めされている複数の第5列ステープル・ポケットを含む第5のポケット列であり、前記複数の第5列ステープル・ポケットの各々は0.0508cm(0.020インチ)~0.0635cm(0.025インチ)の深さを有する、第5のポケット列と、
(vii)前記アンビル面の前記第2の半部上に位置決めされている複数の第6列ステープル・ポケットを含む第6のポケット列であり、前記複数の第6列ステープル・ポケットの各々は0.0762cm(0.030インチ)~0.0889cm(0.035インチ)の深さを有する、第6のポケット列と
を備える、アンビルと、
(b)近位端、遠位端、及び、カートリッジ・ブレード・チャネルを画定するカートリッジ面を有し、複数のステープルを保持するように構成されているカートリッジと、
(c)刃先を有し、第1の位置から第2の位置へと可動であるブレードと
を備える、エンド・エフェクタ。
【請求項87】
前記エンド・エフェクタは、前記複数のステープルを前記カートリッジから前記アンビル面に向かって押し出すように動作可能に構成されているステープル駆動ランプをさらに備え、前記ステープル駆動ランプは、前記エンド・エフェクタの遠位端から前記エンド・エフェクタの近位端へと可動であり、結果、前記エンド・エフェクタは、前記ブレードが前記第1の位置から前記第2の位置へと遷移されるときに前記複数のステープルを前記カートリッジから展開するように構成される、請求項86に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項88】
前記アンビルの前記近位端は、前記カートリッジの前記近位端と結合されており、前記アンビルの前記遠位端は、前記カートリッジの前記遠位端と結合されている、請求項86に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項89】
第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするためのエンド・エフェクタであって、
(a)アンビルであり、
(i)近位端、遠位端、及びアンビル面と、
(ii)前記アンビル面によって画定されるアンビル・ブレード・チャネルで、ナイフ・チャネルは前記アンビル面を第1の半部及び第2の半部に二分割する、アンビル・ブレード・チャネルと、
(ii)前記アンビル面の前記第1の半部上に位置決めされている複数の第1列ステープル・ポケットを含む第1の内側ポケット列であり、前記複数の第1列ステープル・ポケットの各々は0.0254cm(0.010インチ)~1.27cm(0.50インチ)の深さを有する、第1の内側ポケット列と、
(iii)前記アンビル面の前記第1の半部上に位置決めされている複数の第2列ステープル・ポケットを含む第2の中央ポケット列であり、前記複数の第2列ステープル・ポケットの各々は0.0254cm(0.010インチ)~1.27cm(0.50インチ)の深さを有する、第2の中央ポケット列と、
(iv)前記アンビル面の前記第1の半部上に位置決めされている複数の第3列ステープル・ポケットを含む第3の外側ポケット列であり、前記複数の第3列ステープル・ポケットの各々は0.0254cm(0.010インチ)~1.27cm(0.50インチ)の深さを有する、第3の外側ポケット列と、
(v)前記アンビル面の前記第2の半部上に位置決めされている複数の第4列ステープル・ポケットを含む第4の内側ポケット列であり、前記複数の第4列ステープル・ポケットの各々は0.0254cm(0.010インチ)~1.27cm(0.50インチ)の深さを有する、第4の内側ポケット列と、
(vi)前記アンビル面の前記第2の半部上に位置決めされている複数の第5列ステープル・ポケットを含む第5の中央ポケット列であり、前記複数の第5列ステープル・ポケットの各々は0.0254cm(0.010インチ)~1.27cm(0.50インチ)の深さを有する、第5の中央ポケット列と、
(vii)前記アンビル面の前記第2の半部上に位置決めされている複数の第6列ステープル・ポケットを含む第6の外側ポケット列であり、前記複数の第6列ステープル・ポケットの各々は0.0254cm(0.010インチ)~1.27cm(0.50インチ)の深さを有する、第6の外側ポケット列と
を備える、アンビルと、
(b)近位端、遠位端、及び、カートリッジ・ブレード・チャネルを画定するカートリッジ面を有し、複数のステープルを保持するように構成されているカートリッジと、
(c)刃先を有し、前記カートリッジの前記遠位端にある第1の位置から前記カートリッジの近位端へと可動であるブレードと
を備える、エンド・エフェクタ。
【請求項90】
前記アンビルの前記近位端は、前記カートリッジの前記近位端と結合されており、前記アンビルの前記遠位端は、前記カートリッジの前記遠位端と結合されている、請求項89に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項91】
外科医が、低侵襲手技中に患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするために使用するためのエンド・エフェクタであって、
(a)第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、前記解剖学的構造の前記第1の側に位置決め可能なアンビル面を有するアンビルを有する第1のジョーと、
(b)第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、複数のステープルを収容し、前記解剖学的構造の前記第2の側に位置決め可能なカートリッジ面を有するカートリッジを有する第2のジョーと、
(c)前記第1のジョーの前記第1の端部を前記第2のジョーの前記第1の端部に結合する第1の結合手段と、
(d)前記第1のジョーの前記第2の端部を前記第2のジョーの前記第2の端部に結合する第2の結合手段と、
(e)バットレスであり、
(i)第1のバットレス部材で、前記第1のバットレス部材が前記アンビル面の一部分を被覆するように、前記アンビル面に隣接して位置決めされている、第1のバットレス部材と、
(ii)第2のバットレス部材で、前記第2のバットレス部材が前記カートリッジ面の一部分を被覆するように、前記カートリッジ面に隣接して位置決めされている、第2のバットレス部材と
を備える、バットレスと
を備える、エンド・エフェクタ。
【請求項92】
前記第1のジョーの前記第1の端部は前記第1のジョーの遠位端であり、前記第1のジョーの前記第2の端部は前記第1のジョーの近位端である、請求項91に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項93】
前記第1のバットレス部材は、前記アンビル面に取り付けるための接着剤を含み、前記第2のバットレス部材は、前記カートリッジ面に取り付けるための接着剤を含む、請求項91に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項94】
前記第1のバットレス部材は、前記第1のジョーの側に取り付けるための接着部分を含み、前記第2のバットレス部材は、前記第2のジョーの側に取り付けるための接着部分を含む、請求項91に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項95】
前記第1のバットレス部材及び前記第2のバットレス部材は生体吸収性材料から形成される、請求項91に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項96】
前記第1のジョーは前記第1のジョーの前記長さに沿って離間されている複数の支持体を備える、請求項91に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項97】
前記第1のバットレス部材又は前記第2のバットレス部材は、コードを受け入れるようなサイズにされている複数の開口部を画定する、請求項96に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項98】
前記コードは、前記第1のバットレス部材を前記アンビル面に隣接して保持し、前記第2のバットレス部材を前記カートリッジ面に隣接して保持するために、前記第1のバットレス部材又は前記第2のバットレス部材内の前記複数の開口部に通される、請求項97に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項99】
前記第1のバットレス部材及び前記第2のバットレス部材は平坦な構成を有する、請求項98に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項100】
前記第1のバットレス部材及び前記第2のバットレス部材が切断されるように、前記エンド・エフェクタの遠位端にある第1の位置から、前記エンド・エフェクタの近位端にある第2の位置へと遷移されるブレードをさらに備える、請求項91に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項101】
外科医が、低侵襲手技中に患者の解剖学的構造をステープルするために使用するためのエンド・エフェクタであって、
(a)第1の端部、第2の端部、及びアンビル面を備えるアンビルと、
(b)第1の端部、第2の端部、及びカートリッジ面を備え、複数のステープルを収容するカートリッジであり、前記アンビルの前記第1の端部は前記カートリッジの前記第1の端部と結合されており、前記アンビルの前記第2の端部は前記カートリッジの前記第2の端部に結合されている、カートリッジと、
(c)バットレスであり、
(i)第1のバットレス部材で、前記第1のバットレス部材が前記アンビル面の一部分を被覆するように、前記アンビル面と結合されている、第1のバットレス部材と、
(ii)第2のバットレス部材で、前記第2のバットレス部材が前記アンビル面の一部分を被覆するように、前記カートリッジ面と結合されている、第2のバットレス部材と
を備える、バットレスと
を備える、エンド・エフェクタ。
【請求項102】
前記第1のバットレス部材及び前記第2のバットレス部材を切断するように構成されている切断面を有するブレードをさらに備える、請求項101に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項103】
前記ブレードは、前記第1のバットレス部材及び前記第2のバットレス部材を切断するために、前記エンド・エフェクタの遠位端にある第1の位置から、前記エンド・エフェクタの近位端にある第2の位置へと遷移される、請求項102に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項104】
前記アンビルの前記第1の端部は前記アンビルの遠位端であり、前記アンビルの前記第2の端部は前記アンビルの近位端である、請求項101に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項105】
前記第1のバットレス部材は、前記アンビル面に取り付けるための接着剤を含み、前記第2のバットレス部材は、前記カートリッジ面に取り付けるための接着剤を含む、請求項101に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項106】
前記複数のステープルの各々は、前記第1のバットレス部材及び前記第2のバットレス部材を穿刺するように動作可能に構成されている、請求項101に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項107】
前記第1のバットレス部材及び前記第2のバットレス部材は生体吸収性材料から形成される、請求項101に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項108】
前記アンビルは前記アンビルの長さに沿って離間されている複数の支持体を備える、請求項101に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項109】
前記第1のバットレス部材又は前記第2のバットレス部材は、コードを受け入れるようなサイズにされている複数の開口部を画定する、請求項108に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項110】
前記コードは、前記第1のバットレス部材を前記アンビル面に隣接して保持し、又は、前記第2のバットレス部材を前記カートリッジ面に隣接して保持するために、前記第1のバットレス部材又は前記第2のバットレス部材内の前記複数の開口部に通される、請求項109に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項111】
外科医が、低侵襲手技中に患者の解剖学的構造をステープルするために使用するためのエンド・エフェクタであって、
(a)第1の端部、第2の端部、及び、前記解剖学的構造の前記第1の側に位置決め可能なアンビル面を含むアンビルと、
(b)複数のステープルを収容し、第1の端部、第2の端部、及び前記解剖学的構造の前記第2の側に位置決め可能なカートリッジ面を備えるカートリッジであって、前記カートリッジの前記第1の端部は、前記アンビルの前記第1の端部と結合されており、前記カートリッジの前記第2の端部は、前記アンビルの前記第2の端部と結合されている、カートリッジと、
(c)切断面を備え、前記アンビル及び前記カートリッジと係合可能であるブレードと、
(d)前記アンビル面又は前記カートリッジ面と結合されている材料の平坦な区画であるバットレスと
を備える、エンド・エフェクタ。
【請求項112】
前記ブレードは、前記バットレスを切断するために、前記エンド・エフェクタの遠位端にある第1の位置から、前記エンド・エフェクタの近位端にある第2の位置へと遷移される、請求項111に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項113】
前記アンビルの前記第1の端部は前記アンビルの遠位端であり、前記アンビルの前記第2の端部は前記アンビルの近位端である、請求項111に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項114】
前記バットレスは、前記アンビル面又は前記カートリッジ面に取り付けるための接着剤を含む、請求項111に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項115】
前記複数のステープルの各々は、前記バットレスを穿刺するように動作可能に構成されている、請求項111に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項116】
前記バットレスは、生体吸収性材料から形成される、請求項111に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項117】
前記アンビルは前記アンビルの長さに沿って離間されている複数の支持体を備える、請求項111に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項118】
前記バットレスは、コードを受け入れるようなサイズにされている複数の開口部を画定する、請求項117に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項119】
前記コードは、前記バットレスを前記アンビル面又は前記カートリッジ面に隣接して保持するために、前記バットレス内の前記複数の開口部に通される、請求項118に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項120】
エンド・エフェクタであって、
(a)第1の端部、第2の端部、アンビル面を有するアンビル、及び第1のチャネルを有する第1のジョーと、
(b)第1の端部、第2の端部、カートリッジ面を有するカートリッジ、及び第2のチャネルを有する第2のジョーと、
(c)前記第1のジョーの前記第1の端部を前記第2のジョーの前記第1の端部に結合する第1の結合手段と、
(d)前記第1のジョーの前記第2の端部を前記第2のジョーの前記第2の端部に結合する第2の結合手段と、
(e)I字状ブレードであり、
(i)刃先を有するブレード部分と、
(ii)前記第1のチャネル内にスライド可能に位置決めされる少なくとも1つの上側横方向アームと、
(iii)前記第2のチャネル内にスライド可能に位置決めされる少なくとも1つの下側横方向アームと
を備える、I字状ブレードと、
(f)前記アンビル面又は前記カートリッジ面と結合されている材料の平坦な区画であるバットレスと
を備える、エンド・エフェクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、各々参照によりその内容全体が本明細書に組み込まれる、2017年8月14日に出願した米国仮特許出願第62/545,324号、2017年10月31日に出願した米国仮特許出願第62/579,703号、2018年4月25日に出願した米国仮特許出願第62/662,517号、2018年5月25日に出願した米国仮特許出願第62/676,493号、及び、2018年5月17日に出願した米国仮特許出願第62/672,996号の優先権の利益を主張するものである。
【0002】
本技術の実施例は、概して、外科用ステープル技術に関し、特に、エンド・エフェクタ及びステープル・デバイス、並びに、外科的手技においてそれらのデバイスを使用する方法に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願第15/129,385号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
実施例は、外科医が、患者の解剖学的構造をステープルするために使用するためのエンド・エフェクタを含み、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、アンビル面を有するアンビルを有する第1のジョーと、第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、複数のステープルを収容するように動作可能に構成されており、カートリッジ面を有するカートリッジを有する第2のジョーと、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に結合する第1の結合手段と、第1のジョーの第2の端部を第2のジョーの第2の端部に可動に結合する第2の結合手段であって、第1のジョー及び第2のジョーに接続されている剛性連結部を含む、第2の結合手段とを含む。
【0005】
特定の実施例において、第1のジョーの第1の端部は第1のジョーの遠位端であり、第1のジョーの第2の端部は第1のジョーの近位端である。特定の実施例において、第1の結合手段はピン軸を有するピンを含み、ピン軸は、第1のジョーの長手方向軸及び第2のジョーの長手方向軸に対して交差方向にあり、ピンは、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に旋回可能に結合する。特定の実施例において、第2の結合手段は、第1のジョー又は第2のジョーによって画定されるスロットを備え、スロットは、剛性連結部がスロット内でスライド可能であるように、剛性連結部を保持する。特定の実施例において、スロットは、3ミリメートル~8ミリメートルの長さを有する。特定の実施例は、第2のジョーのカートリッジによって少なくとも部分的に保持される複数のステープルを含む。特定の実施例において、カートリッジによって少なくとも部分的に保持される複数のステープルは、第1の結合手段と第2の結合手段との間に位置決めされる。特定の実施例は、切断面及び少なくとも1つの横方向アームを有するブレードを含む。特定の実施例は、ブレードの少なくとも1つの横方向アームを保持するための、第1のジョー又は第2のジョーによって画定されるチャネルを含む。特定の実施例において、ブレードは、解剖学的構造が切除されるように、エンド・エフェクタの遠位端にある第1の位置から、エンド・エフェクタの近位端にある第2の位置へと遷移される。
【0006】
低侵襲手技中に患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルする方法の実施例は、エンド・エフェクタを提供するステップであって、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、アンビル面を有するアンビルを有する第1のジョーと、第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、複数のステープルを保持し、カートリッジ面を有するカートリッジを有する第2のジョーと、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に結合する第1の結合手段と、第1のジョーの第2の端部を第2のジョーの第2の端部に可動に結合する第2の結合手段であり、第2の結合手段は、第1のジョー及び第2のジョーに接続されている剛性連結部を含む、第2の結合手段と、第1のジョー又は第2のジョーと結合されており、第1のジョー又は第2のジョーに対してスライド可能であるナイフとを含む、エンド・エフェクタを提供するステップと、解剖学的構造にアクセスするために、トロカールを通じてエンド・エフェクタを挿入するステップと、カートリッジ面を解剖学的構造の第1の側に位置決めするステップと、アンビル面を解剖学的構造の第2の側に位置決めするステップと、エンド・エフェクタを解剖学的構造に対してクランプ締めするために、第1のジョーが第2のジョーに向かって押し出されるように、剛性連結部を動かすようにエンド・エフェクタを動作させるステップと、解剖学的構造をステープルするように、カートリッジから複数のステープルを押し出すようにエンド・エフェクタを動作させるステップと、解剖学的構造を切断するようにナイフを作動させるステップとを含む。
【0007】
実施例は、患者の解剖学的構造をステープル及び切除するための外科用器具を含み、外科用器具は、エンド・エフェクタであって、第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、解剖学的構造の第1の側に位置決め可能なアンビル面を有するアンビルを有する第1のジョーと、第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、複数のステープルを収容するように動作可能に構成されており、解剖学的構造の第2の側に位置決め可能なカートリッジ面を有するカートリッジを有する第2のジョーと、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に結合する第1の結合手段と、第1のジョーの第2の端部を第2のジョーの第2の端部に可動に結合する第2の結合手段であり、第2の結合手段は、第1のジョー及び第2のジョーに接続されている剛性連結部を含む、第2の結合手段とを含む、エンド・エフェクタと、近位端及び遠位端を有する細長いチューブであって、遠位端はエンド・エフェクタと結合されている、細長いチューブと、近位端及び遠位端を有するハンドルであって、ハンドルの遠位端は細長いチューブの近位端と結合されている、ハンドルと、エンド・エフェクタを作動させるためのモータを含む駆動アセンブリとを含む。
【0008】
実施例は、低侵襲手技中に患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルする方法を含み、方法は、エンド・エフェクタを提供するステップであって、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、アンビル面、長さ、及び幅を有するアンビルであり、アンビルの長さはアンビルの幅の少なくとも10倍である、アンビルと、第1の端部、第2の端部、カートリッジ面、長さ、及び幅を有するカートリッジであり、カートリッジの長さはアンビルの幅の少なくとも10倍であり、カートリッジは、複数のステープルを保持し、アンビルの第1の端部はカートリッジの第1の端部と結合されており、アンビルの第2の端部はカートリッジの第2の端部に可動に結合されている、カートリッジと、遠位部分及び近位部分を有する剛性連結部であり、剛性連結部は、アンビルの第2の端部をカートリッジの第2の端部に可動に結合する、剛性連結部とを含む、エンド・エフェクタを提供するステップと、解剖学的構造にアクセスするために、トロカールを通じてエンド・エフェクタを挿入するステップと、カートリッジ面を解剖学的構造の第1の側に位置決めするステップと、アンビル面を解剖学的構造の第2の側に位置決めするステップと、エンド・エフェクタを解剖学的構造に対してクランプ締めするために、アンビルがカートリッジに向かって押し出されるように、剛性連結部を動かすようにエンド・エフェクタを動作させるステップと、解剖学的構造をステープルするように、カートリッジから複数のステープルを押し出すようにエンド・エフェクタを動作させるステップと、解剖学的構造を切断するようにナイフを作動させるステップとを含む。
【0009】
実施例は、患者の解剖学的構造をステープル及び切除するための外科用器具を含み、外科用器具は、エンド・エフェクタであって、第1の端部、第2の端部、アンビル面、長さ、及び幅を有するアンビルであり、アンビルの長さはアンビルの幅の少なくとも10倍である、アンビルと、第1の端部、第2の端部、カートリッジ面、長さ、及び幅を有するカートリッジであり、カートリッジの長さはアンビルの幅の少なくとも10倍であり、カートリッジは、複数のステープルを収容するように動作可能に構成されており、アンビルの第1の端部はカートリッジの第1の端部と結合されており、アンビルの第2の端部はカートリッジの第2の端部に可動に結合されている、カートリッジと、遠位部分及び近位部分を有する剛性連結部であり、剛性連結部は、アンビルの第2の端部をカートリッジの第2の端部に可動に結合する、剛性連結部とを含む、エンド・エフェクタと、近位端及び遠位端を有する細長いチューブであって、遠位端はエンド・エフェクタと結合されている、細長いチューブと、近位端及び遠位端を有するハンドルであって、ハンドルの遠位端は細長いチューブの近位端と結合されている、ハンドルと、エンド・エフェクタを作動させるためのモータを含む駆動アセンブリとを含む。
【0010】
実施例は、低侵襲手技中に患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルする方法を含み、方法は、エンド・エフェクタを提供するステップであって、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、及びアンビル面を含むアンビルと、複数のステープルを保持し、第1の端部、第2の端部、及びカートリッジ面を有するカートリッジであって、カートリッジ面はカートリッジの第1の端部からカートリッジの第2の端部へと延伸するチャネルを含み、カートリッジの第1の端部は、アンビルの第1の端部と旋回可能に結合されている、カートリッジと、切断面及び少なくとも1つの細長いアームを有するブレードであって、少なくとも1つの細長いアームは、チャネルとスライド可能に係合されている、ブレードと、アンビルの第2の端部をカートリッジの第2の端部に可動に結合する剛性連結部とを含む、エンド・エフェクタを提供するステップと、解剖学的構造にアクセスするために、トロカールを通じてエンド・エフェクタを挿入するステップと、カートリッジ面を解剖学的構造の第1の側に位置決めするステップと、アンビル面を解剖学的構造の第2の側に位置決めするステップと、エンド・エフェクタを解剖学的構造に対してクランプ締めするために、アンビルがカートリッジに向かって押し出されるように、剛性連結部を動かすようにエンド・エフェクタを動作させるステップと、解剖学的構造をステープルするように、カートリッジから複数のステープルを押し出すようにエンド・エフェクタを動作させるステップと、解剖学的構造を切断するようにブレードを作動させるステップとを含む。
【0011】
実施例は、患者の解剖学的構造をステープル及び切除するための外科用器具を含み、外科用器具は、エンド・エフェクタであって、第1の端部、第2の端部、及び解剖学的構造の第1の側に位置決め可能なアンビル面を含むアンビルと、複数のステープルを収容するように動作可能に構成されており、第1の端部、第2の端部、及び解剖学的構造の第2の側に位置決め可能なカートリッジ面を備えるカートリッジであって、カートリッジ面はカートリッジの第1の端部からカートリッジの第2の端部へと延伸するチャネルを含み、カートリッジの第1の端部は、アンビルの第1の端部と旋回可能に結合されている、カートリッジと、切断面及び少なくとも1つの細長いアームを有するブレードであって、少なくとも1つの細長いアームは、チャネルとスライド可能に係合されている、ブレードと、アンビルの第2の端部をカートリッジの第2の端部に可動に結合する剛性連結部とを含む、エンド・エフェクタと、近位端及び遠位端を有する細長いチューブであって、遠位端はエンド・エフェクタと結合されている、細長いチューブと、近位端及び遠位端を有するハンドルであって、ハンドルの遠位端は細長いチューブの近位端と結合されている、ハンドルと、エンド・エフェクタを作動させるためのモータを含む駆動アセンブリとを含む。
【0012】
実施例は、低侵襲手技中に患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルする方法を含み、方法は、エンド・エフェクタを提供するステップであって、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、アンビル面を有するアンビル、及び第1のチャネルを有する第1のジョーと、第1の端部、第2の端部、カートリッジ面を有するカートリッジ、及び第2のチャネルを有する第2のジョーと、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に結合する第1の結合手段と、第1のジョーの第2の端部を第2のジョーの第2の端部に可動に結合する第2の結合手段であり、第2の結合手段は、剛性連結部を含む、第2の結合手段と、刃先を有するブレード部分、第1のチャネル内にスライド可能に位置決めされている少なくとも1つの上側横方向アーム、及び、第2のチャネル内にスライド可能に位置決めされている少なくとも1つの下側横方向アームを含むI字状ブレードとを含む、エンド・エフェクタを提供するステップと、解剖学的構造にアクセスするために、トロカールを通じてエンド・エフェクタを挿入するステップと、カートリッジ面を解剖学的構造の第1の側に位置決めするステップと、アンビル面を解剖学的構造の第2の側に位置決めするステップと、エンド・エフェクタを解剖学的構造に対してクランプ締めするために、アンビルがカートリッジに向かって押し出されるように、剛性連結部を動かすようにエンド・エフェクタを動作させるステップと、解剖学的構造をステープルするように、カートリッジから複数のステープルを押し出すようにエンド・エフェクタを動作させるステップと、解剖学的構造を切断するようにI字状ブレードを作動させるステップとを含む。
【0013】
実施例は、患者の解剖学的構造をステープル及び切除するための外科用器具を含み、外科用器具は、エンド・エフェクタであって、第1の端部、第2の端部、アンビル面を有するアンビル、及び第1のチャネルを有する第1のジョーと、第1の端部、第2の端部、カートリッジ面を有するカートリッジ、及び第2のチャネルを有する第2のジョーと、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に結合する第1の結合手段と、第1のジョーの第2の端部を第2のジョーの第2の端部に可動に結合する第2の結合手段であり、第2の結合手段は、剛性連結部を含む、第2の結合手段と、刃先を有するブレード部分、第1のチャネル内にスライド可能に位置決めされている少なくとも1つの上側横方向アーム、及び、第2のチャネル内にスライド可能に位置決めされている少なくとも1つの下側横方向アームを含むI字状ブレードとを含む、エンド・エフェクタと、近位端及び遠位端を有する細長いチューブであって、遠位端はエンド・エフェクタと結合されている、細長いチューブと、近位端及び遠位端を有するハンドルであって、ハンドルの遠位端は細長いチューブの近位端と結合されている、ハンドルと、エンド・エフェクタを作動させるためのモータを有する駆動アセンブリとを含む。
【0014】
実施例は、外科医が低侵襲手技中に患者の解剖学的構造をステープルするためのエンド・エフェクタを含み、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、及びアンビル面を有するアンビルと、第1の端部、第2の端部、及び、カートリッジ面を有し、複数のステープルを収容するカートリッジであって、アンビルの第1の端部はカートリッジの第1の端部と結合されており、アンビルの第2の端部はカートリッジの第2の端部に結合されている、カートリッジと、第1のバットレス部材がアンビル面の一部分を被覆するように、アンビル面と結合されている第1のバットレス部材、及び、第2のバットレス部材がアンビル面の一部分を被覆するように、カートリッジ面と結合されている第2のバットレス部材を含むバットレスとを含む。
【0015】
実施例は、外科医が、低侵襲手技中に患者の解剖学的構造をステープルするために使用するためのエンド・エフェクタを含み、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、及び、解剖学的構造の第1の側に位置決め可能なアンビル面を含むアンビルと、複数のステープルを収容し、第1の端部、第2の端部、及び、解剖学的構造の第2の側に位置決め可能なカートリッジ面を有するカートリッジであって、カートリッジの第1の端部はアンビルの第1の端部と結合されており、カートリッジの第2の端部はアンビルの第2の端部と結合されている、カートリッジと、切断面を有するブレードであって、アンビル及びカートリッジと係合可能である、ブレードと、アンビル面又はカートリッジ面と結合されている材料の平坦な区画であるバットレスとを含む。
【0016】
実施例は、エンド・エフェクタを含み、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、アンビル面を有するアンビル、及び第1のチャネルを有する第1のジョーと、第1の端部、第2の端部、カートリッジ面を有するカートリッジ、及び第2のチャネルを有する第2のジョーと、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に結合する第1の結合手段と、第1のジョーの第2の端部を第2のジョーの第2の端部に結合する第2の結合手段と、刃先を有するブレード部分、第1のチャネル内にスライド可能に位置決めされている少なくとも1つの上側横方向アーム、及び、第2のチャネル内にスライド可能に位置決めされている少なくとも1つの下側横方向アームを含むI字状ブレードと、アンビル面又はカートリッジ面と結合されている材料の平坦な区画であるバットレスとを含む。
【0017】
実施例は、外科医が低侵襲手技中に患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするために使用するためのエンド・エフェクタを含み、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、解剖学的構造の第1の側に位置決め可能なアンビル面を有するアンビルを有する第1のジョーと、第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、複数のステープルを収容し、解剖学的構造の第2の側に位置決め可能なカートリッジ面を有するカートリッジを有する第2のジョーと、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に結合する第1の結合手段と、第1のジョーの第2の端部を第2のジョーの第2の端部に結合する第2の結合手段と、第1のバットレス部材がアンビル面の一部分を被覆するように、アンビル面に隣接して位置決めされている第1のバットレス部材、及び、第2のバットレス部材がカートリッジ面の一部分を被覆するように、カートリッジ面に隣接して位置決めされている第2のバットレス部材を含むバットレスとを含む。
【0018】
実施例は、外科医が低侵襲手技中に患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルする方法を含み、方法は、エンド・エフェクタを提供するステップであって、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、解剖学的構造の第1の側に位置決め可能なアンビル面を備えるアンビルを有する第1のジョーと、第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、複数のステープルを収容し、解剖学的構造の第2の側に位置決め可能なカートリッジ面を有するカートリッジを有する第2のジョーと、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に結合する第1の結合手段と、第1のジョーの第2の端部を第2のジョーの第2の端部に結合する第2の結合手段とを含む、エンド・エフェクタを提供するステップと、バットレスを提供するステップであって、バットレスは、第1のバットレス部材及び第2のバットレス部材を含む、バットレスを提供するステップと、第1のバットレス部材をアンビル面に取り付けるステップと、第2のバットレス部材をカートリッジ面に取り付けるステップと、第1のバットレス部材及び第2のバットレス部材を穿孔するように複数のステープルを展開するステップと、複数のステープルを用いて、第1のバットレス部材及び第2のバットレス部材を解剖学的構造に結合するステップと、第1のバットレス部材及び第2のバットレス部材を切断するステップとを含む。
【0019】
実施例は、外科医が低侵襲手技中に患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルする方法を含み、方法は、エンド・エフェクタを提供するステップであって、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、及び、アンビル面を有するアンビルと、第1の端部、第2の端部、及び、カートリッジ面を有し、複数のステープルを収容するカートリッジであり、アンビルの第1の端部はカートリッジの第1の端部と結合されており、アンビルの第2の端部はカートリッジの第2の端部と結合されている、カートリッジとを含む、エンド・エフェクタを提供するステップと、バットレスを提供するステップであって、バットレスは、第1のバットレス部材及び第2のバットレス部材を含む、バットレスを提供するステップと、第1のバットレス部材をアンビル面に取り付けるステップと、第2のバットレス部材をカートリッジ面に取り付けるステップと、エンド・エフェクタを解剖学的構造に近接して位置決めするステップと、第1のバットレス部材及び第2のバットレス部材を穿孔するように複数のステープルを展開するステップと、複数のステープルを用いて、第1のバットレス部材及び第2のバットレス部材を解剖学的構造に結合するステップと、第1のバットレス部材及び第2のバットレス部材を切断するステップとを含む。
【0020】
実施例は、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするためのエンド・エフェクタを含み、エンド・エフェクタは、アンビルであって、近位端、遠位端、及びアンビル面、アンビル面によって画定されるアンビル・ブレード・チャネルであり、アンビル・ブレード・チャネルはアンビル面を第1の半部及び第2の半部に二分割するように位置決めされている、アンビル・ブレード・チャネル、アンビル面の第1の半部上に位置決めされている複数の第1列ステープル・ポケットを含む第1のポケット列、アンビル面の第1の半部上に位置決めされている複数の第2列ステープル・ポケットを含む第2のポケット列、アンビル面の第1の半部上に位置決めされている複数の第3列ステープル・ポケットを含む第3のポケット列、アンビル面の第2の半部上に位置決めされている複数の第4列ステープル・ポケットを含む第4のポケット列、アンビル面の第2の半部上に位置決めされている複数の第5列ステープル・ポケットを含む第5のポケット列、並びに、アンビル面の第2の半部上に位置決めされている複数の第6列ステープル・ポケットを含む第6のポケット列を備える、アンビルと、近位端、遠位端、及び、カートリッジ・ブレード・チャネルを画定するカートリッジ面を有し、複数のステープルを保持するように構成されているカートリッジと、刃先を有し、カートリッジの遠位端にある第1の位置からカートリッジの近位端にある第2の位置へと可動であるブレードとを含む。
【0021】
エンド・エフェクタの実施例は、複数のステープルをカートリッジからアンビル面に向かって押し出すように動作可能に構成されているステープル駆動ランプを含むことができ、ステープル駆動ランプは、エンド・エフェクタの遠位端からエンド・エフェクタの近位端へと可動であり、結果、エンド・エフェクタは、ブレードが遠位端から近位端へと動かされるときに複数のステープルをカートリッジから展開するように動作可能に構成される。特定の実施例において、アンビルの近位端は、カートリッジの近位端と結合されており、アンビルの遠位端は、カートリッジの遠位端と結合されている。特定の実施例において、複数の第1列ステープル・ポケットは、均一な第1の深さを有し、複数の第2列ステープル・ポケットは、均一な第2の深さを有し、均一な第1の深さは均一な第2の深さとは異なる。特定の実施例において、均一な第1の深さは、均一な第2の深さよりも浅い。特定の実施例において、第1のポケット列は第2のポケット列から、第1の距離だけ離間されており、第2のポケット列は第3のポケット列から、第2の距離だけ離間されており、第2の距離は第1の距離よりも大きい。特定の実施例において、第1のポケット列は、第2のポケット列からオフセットされている。特定の実施例において、複数の第1列ステープル・ポケットは、第1のポケット深さを有する第1の部分、及び、第2のポケット深さを有する第2の部分を含む。特定の実施例において、第1の部分は近位部分であり、第2の部分は遠位部分であり、第1のポケット深さは第2のポケット深さよりも深い。特定の実施例において、複数の第1列ステープル・ポケットの各々は、異なるポケット深さを有する。特定の実施例において、複数の第1列ステープル・ポケットは、複数の第4列ステープル・ポケットと対応する第1の深さを有し、複数の第2列ステープル・ポケットは、複数の第5列ステープル・ポケットと対応する第2の深さを有し、複数の第3列ステープル・ポケットは、複数の第6列ステープル・ポケットと対応する第3の深さを有する。特定の実施例において、第1の深さは第2の深さよりも浅く、第2の深さは第3の深さよりも浅い。特定の実施例において、複数の第1列ステープル・ポケットの各々は、カートリッジ面と協働して、対称な構成を有するB字状ステープルを形成するようなサイズにされている。特定の実施例において、複数の第1列ステープル・ポケットの少なくとも一部は、非対称な構成を有するステープルを形成するようなサイズにされている。特定の実施例において、複数の第1列ステープル・ポケットの各々は、三次元幾何形状を有するステープルを形成するようなサイズにされている。特定の実施例において、複数の第1列ステープル・ポケットの各々は、第1の深さを有する第1の空洞、及び、第2の深さを有する第2の空洞を含み、第1の深さは第2の深さよりも大きい。
【0022】
特定の実施例は、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするためのエンド・エフェクタを含み、エンド・エフェクタは、アンビルであって、近位端、遠位端、及びアンビル面、アンビル面によって画定されるアンビル・ブレード・チャネルであり、アンビル・ブレード・チャネルはアンビル面を第1の半部及び第2の半部に二分割するように位置決めされている、アンビル・ブレード・チャネル、アンビル面の第1の半部上に位置決めされている複数の第1列ステープル・ポケットを含む第1のポケット列であり、複数の第1列ステープル・ポケットの第1の部分は第1のポケット深さを有し、複数の第1列ステープル・ポケットの第2の部分は第1のポケット深さとは異なる第2のポケット深さを有する、第1のポケット列、アンビル面の第1の半部上に位置決めされている複数の第2列ステープル・ポケットを含む第2のポケット列であり、複数の第2列ステープル・ポケットの第1の部分は第1のポケット深さを有し、複数の第2列ステープル・ポケットの第2の部分は第2のポケット深さを有する、第2のポケット列、アンビル面の第2の半部上に位置決めされている複数の第3列ステープル・ポケットを含む第3のポケット列であり、複数の第3列ステープル・ポケットの第1の部分は第1のポケット深さを有し、複数の第3列ステープル・ポケットの第2の部分は第2のポケット深さを有する、第3のポケット列、並びに、アンビル面の第2の半部上に位置決めされている複数の第4列ステープル・ポケットを含む第4のポケット列であり、複数の第4列ステープル・ポケットの第1の部分は第1のポケット深さを有し、複数の第4列ステープル・ポケットの第2の部分は第2のポケット深さを有する、第4のポケット列を備える、アンビルと、近位端、遠位端、及び、カートリッジ・ブレード・チャネルを画定するカートリッジ面を有し、複数のステープルを保持するように構成されているカートリッジと、刃先を有し、カートリッジの遠位端にある第1の位置からカートリッジの近位端にある第2の位置へと可動であるブレードとを含む。
【0023】
実施例は、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするためのエンド・エフェクタを含み、エンド・エフェクタは、アンビルであって、近位端、遠位端、及びアンビル面、アンビル面によって画定されるアンビル・ブレード・チャネルであり、ナイフ・チャネルはアンビル面を第1の半部及び第2の半部に二分割する、アンビル・ブレード・チャネル、アンビル面の第1の半部上に位置決めされている複数の第1列ステープル・ポケットを含む第1の内側ポケット列であり、複数の第1列ステープル・ポケットの各々は0.0254cm(0.010インチ)~0.0381cm(0.015インチ)の深さを有する、第1の内側ポケット列、アンビル面の第1の半部上に位置決めされている複数の第2列ステープル・ポケットを含む第2の中央ポケット列であり、複数の第2列ステープル・ポケットの各々は0.0508cm(0.020インチ)~0.0635cm(0.025インチ)の深さを有する、第2の中央ポケット列、アンビル面の第1の半部上に位置決めされている複数の第3列ステープル・ポケットを含む第3の外側ポケット列であり、複数の第3列ステープル・ポケットの各々は0.0762cm(0.030インチ)~0.0889cm(0.035インチ)の深さを有する、第3の外側ポケット列、アンビル面の第2の半部上に位置決めされている複数の第4列ステープル・ポケットを含む第4の内側ポケット列であり、複数の第4列ステープル・ポケットの各々は0.0254cm(0.010インチ)~0.127cm(0.050インチ)の深さを有する、第4の内側ポケット列、アンビル面の第2の半部上に位置決めされている複数の第5列ステープル・ポケットを含む第5の中央ポケット列であり、複数の第5列ステープル・ポケットの各々は0.0254cm(0.010インチ)~0.127cm(0.050インチ)の深さを有する、第5の中央ポケット列、並びに、アンビル面の第2の半部上に位置決めされている複数の第6列ステープル・ポケットを含む第6の外側ポケット列であり、複数の第6列ステープル・ポケットの各々は0.0254cm(0.010インチ)~0.127cm(0.050インチ)の深さを有する、第6の外側ポケット列を有する、アンビルと、近位端、遠位端、及び、カートリッジ・ブレード・チャネルを画定するカートリッジ面を有し、複数のステープルを保持するように構成されているカートリッジと、刃先を有し、カートリッジの遠位端にある第1の位置からカートリッジの近位端へと可動であるブレードとを含む。
【0024】
実施例は、外科医が、低侵襲手技中に患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするために使用するためのエンド・エフェクタを含み、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、アンビル面、長さ、及び幅を有するアンビルであり、アンビルの長さはアンビルの幅の少なくとも10倍である、アンビルと、第1の端部、第2の端部、カートリッジ面、長さ、及び幅を有するカートリッジであり、カートリッジの長さはアンビルの幅の少なくとも10倍であり、カートリッジは、複数のステープルを収容するように動作可能に構成されており、アンビルの第1の端部はカートリッジの第1の端部と結合されており、アンビルの第2の端部はカートリッジの第2の端部に可動に結合されている、カートリッジと、遠位部分及び近位部分を有する剛性連結部であり、剛性連結部は、アンビルの第2の端部をカートリッジの第2の端部に可動に結合する、剛性連結部とを含む。
【0025】
実施例は、外科医が、低侵襲手技中に患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするために使用するためのエンド・エフェクタを含み、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、及び、解剖学的構造の第1の側に位置決め可能なアンビル面を含むアンビルと、複数のステープルを収容するように動作可能に構成されており、第1の端部、第2の端部、及び、解剖学的構造の第2の側に位置決め可能なカートリッジ面を含むカートリッジであって、カートリッジ面は、カートリッジの第1の端部からカートリッジの第2の端部へと延伸するチャネルを含み、カートリッジの第1の端部はアンビルの第1の端部と旋回可能に結合されている、カートリッジと、切断面及び少なくとも1つの細長いアームを有するブレードであって、少なくとも1つの細長いアームはチャネルとスライド可能に係合されている、ブレードと、アンビルの第2の端部をカートリッジの第2の端部に可動に結合する剛性連結部とを含む。
【0026】
実施例は、エンド・エフェクタを含み、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、アンビル面を有するアンビル、及び第1のチャネルを有する第1のジョーと、第1の端部、第2の端部、カートリッジ面を有するカートリッジ、及び第2のチャネルを有する第2のジョーと、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に結合する第1の結合手段と、第1のジョーの第2の端部を第2のジョーの第2の端部に可動に結合する第2の結合手段であって、剛性連結部を含む、第2の結合手段と、刃先を有するブレード部分、第1のチャネル内にスライド可能に位置決めされている少なくとも1つの上側横方向アーム、及び、第2のチャネル内にスライド可能に位置決めされている少なくとも1つの下側横方向アームを含むI字状ブレードとを含む。
【0027】
実施例は、外科医が、低侵襲手技中に患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするために使用するためのエンド・エフェクタに関する。エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、解剖学的構造の第1の側に位置決め可能なアンビル面を有するアンビルを有する第1のジョーを含む。第2のジョーが、第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、複数のステープルを収容するように動作可能に構成されており、解剖学的構造の第2の側に位置決め可能なカートリッジ面を有するカートリッジを有する。第1の結合手段が、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に結合し、第2の結合手段が、第1のジョーの第2の端部を第2のジョーの第2の端部に可動に結合し、第2の結合手段は、剛性連結部を含む。
【0028】
第1のジョーの第1の端部は第1のジョーの遠位端であってもよく、第1のジョーの第2の端部は第1のジョーの近位端であってもよい。第1の結合手段はピン軸を有するピンを含んでもよく、ピン軸は、第1のジョーの長手方向軸及び第2のジョーの長手方向軸に対して交差方向にあり、ピンは、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に旋回可能に結合する。
【0029】
第2の結合手段は、第1のジョー又は第2のジョー内のスロットを備えてもよく、スロットは、剛性連結部がスロット内でスライド可能であり得るように、剛性連結部を保持する。スロットは、3ミリメートル~8ミリメートルの長さを有してもよい。複数のステープルが、第2のジョーのカートリッジによって少なくとも部分的に保持されてもよい。カートリッジによって少なくとも部分的に保持される複数のステープルは、第1の結合手段と第2の結合手段との間に位置決めされてもよい。エンド・エフェクタは、切断面及び少なくとも1つの横方向アームを有するブレードをさらに有してもよい。また、ブレードの少なくとも1つの横方向アームを保持するための、第1のジョー又は第2のジョーによって画定されるチャネルも存在し得る。ブレードは、解剖学的構造を切除することができるように、エンド・エフェクタの遠位端にある第1の位置から、エンド・エフェクタの近位端にある第2の位置へと遷移することができる。
【0030】
別の実施例は、外科医が、低侵襲手技中に患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするために使用するためのエンド・エフェクタが開示される。エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、アンビル面、長さ、及び幅を有するアンビルを含み、アンビルの長さはアンビルの幅の少なくとも10倍であってもよい。エンド・エフェクタはまた、第1の端部、第2の端部、カートリッジ面、長さ、及び幅を有するカートリッジをも含み、カートリッジの長さはアンビルの幅の少なくとも10倍であってもよい。カートリッジは、複数のステープルを収容するように動作可能に構成することができ、アンビルの第1の端部はカートリッジの第1の端部と結合することができ、アンビルの第2の端部はカートリッジの第2の端部に可動に結合することができる。
【0031】
遠位部分及び近位部分を有する剛性連結部が、アンビルの第2の端部をカートリッジの第2の端部に可動に結合することができる。エンド・エフェクタは、アンビル及びカートリッジが第1の位置において第1の距離をおいて離間されるように、剛性連結部を第1の方向に動かすように動作可能である制御ユニットをさらに有することができる。制御ユニットはまた、アンビル及びカートリッジが第2の位置において第2の距離をおいて離間されるように、剛性連結部を第2の方向に動かすように動作可能とすることもでき、第1の距離は第2の距離よりも大きくてもよい。例えば、第1の方向は遠位方向であってもよく、第2の方向は近位方向であってもよい。剛性連結部の遠位部分はエンド・エフェクタに接続することができ、剛性連結部の近位部分は制御ユニットに接続することができる。
【0032】
別の実施例において、エンド・エフェクタは、ランプをさらに有することができ、剛性連結部は、ランプ面を含むことができ、ランプ面は、剛性連結部のランプ面がランプに係合すると、エンド・エフェクタが閉位置から開位置へと遷移するように、動作可能に構成されている。剛性連結部は、傾斜面を含むことができ、傾斜面は、剛性連結部の傾斜面が、エンド・エフェクタと結合されている細長いチューブに係合すると、エンド・エフェクタが開位置から閉位置へと遷移するように、動作可能に構成されている。エンド・エフェクタは、剛性連結部をスライド可能に保持する、アンビル又はカートリッジによって画定される細長いスロットをさらに有することができる。エンド・エフェクタは、切断面及び少なくとも1つの横方向アームを有するブレードをさらに有することができ、横方向アームは、アンビル又はカートリッジによって画定されるチャネルとスライド可能に係合することができる。ブレードは、解剖学的構造を切除することができるように、エンド・エフェクタの遠位端にある第1の位置から、エンド・エフェクタの近位端にある第2の位置へと遷移することができる。
【0033】
別の実施例において、外科医が、患者の解剖学的構造をステープルするために使用するためのエンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、及び、解剖学的構造の第1の側に位置決め可能なアンビル面を含むアンビルを有する。複数のステープルを収容するように動作可能に構成されているカートリッジを、エンド・エフェクタ上に設けることができ、カートリッジは、第1の端部、第2の端部、及び、解剖学的構造の第2の側に位置決め可能なカートリッジ面を有する。カートリッジ面は、カートリッジの第1の端部からカートリッジの第2の端部へと延伸するチャネルを含むことができ、カートリッジの第1の端部は、アンビルの第1の端部と旋回可能に結合することができる。ブレードが、切断面及び少なくとも1つの細長いアームを有することができ、細長いアームは、チャネルとスライド可能に係合することができる。剛性連結部が、アンビルの第2の端部をカートリッジの第2の端部に可動に結合することができる。
【0034】
1つの実施例において、ブレードがカートリッジの遠位端にある第1の位置からカートリッジの近位端にある第2の位置へと前進されるときに、ブレードの少なくとも1つの細長いアームが複数のステープルの各々をカートリッジから押し出す。ブレードは、ブレードが使用中にアンビル及びカートリッジをともに圧迫するように、I字状であってもよい。カートリッジの第1の端部は遠位端であってもよく、カートリッジの第2の端部は近位端であってもよい。剛性連結部は、一体形成された単一構造であってもよい。カートリッジの第1の端部は、アンビルの第1の端部と旋回可能に結合することができる。
【0035】
別の実施例において、エンド・エフェクタが、第1の端部、第2の端部、アンビル面を有するアンビル、及び第1のチャネルを有する第1のジョーと、第1の端部、第2の端部、カートリッジ面を有するカートリッジ、及び第2のチャネルを有する第2のジョーと、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に結合する第1の結合手段と、第1のジョーの第2の端部を第2のジョーの第2の端部に可動に結合する第2の結合手段であって、剛性連結部を含む、第2の結合手段と、I字状ブレードとを有するものとして開示される。I字状ブレードは、刃先を有するブレード部分、第1のチャネル内にスライド可能に位置決めすることができる少なくとも1つの上側横方向アーム、及び、第2のチャネル内にスライド可能に位置決めすることができる少なくとも1つの下側横方向アームを有する。カートリッジは、複数のステープルを含むことができる。
【0036】
さらなる実施例において、患者の解剖学的構造をステープル及び切除するための外科用器具が開示され、外科用器具はエンド・エフェクタを含み、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、解剖学的構造の第1の側に位置決め可能なアンビル面を有するアンビルを有する第1のジョーと、第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、複数のステープルを収容するように動作可能に構成されており、解剖学的構造の第2の側に位置決め可能なカートリッジ面を有するカートリッジを有する第2のジョーと、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に結合する第1の結合手段と、第1のジョーの第2の端部を第2のジョーの第2の端部に可動に結合する第2の結合手段であって、第1のジョー及び第2のジョーに接続されている剛性連結部を含む、第2の結合手段とを有する。デバイスは、エンド・エフェクタを作動させるモータを有する駆動アセンブリを含むことができる。
【0037】
デバイスは、近位端及び遠位端を有する細長いチューブであって、遠位端はエンド・エフェクタと結合することができる、細長いチューブと、近位端及び遠位端を有するハンドルであって、ハンドルの遠位端は細長いチューブの近位端と結合することができる、ハンドルとをさらに含むことができる。例えば、第1のジョーの第1の端部は第1のジョーの遠位端であってもよく、第1のジョーの第2の端部は第1のジョーの近位端であってもよい。第1の結合手段はピン軸を有するピンを含んでもよく、ピン軸は、第1のジョーの長手方向軸及び第2のジョーの長手方向軸に対して交差方向にあり、ピンは、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に旋回可能に結合する。第2の結合手段は、第1のジョー又は第2のジョーによって画定されるスロットを備えてもよく、スロットは、剛性連結部がスロット内でスライド可能であり得るように、剛性連結部を保持する。スロットは、3ミリメートル~8ミリメートルの長さを有してもよい。複数のステープルが、第2のジョーのカートリッジによって少なくとも部分的に保持され得、第1の結合手段と第2の結合手段との間に位置決めされてもよい。ブレードは、切断面及び少なくとも1つの横方向アームを有することができ、ブレードの横方向アームを保持するために、第1のジョー又は第2のジョーによってチャネルを画定することができる。ブレードは、解剖学的構造を切除することができるように、エンド・エフェクタの遠位端にある第1の位置から、エンド・エフェクタの近位端にある第2の位置へと遷移することができる。
【0038】
別の実施例において、患者の解剖学的構造をステープル及び切除するための外科用器具が、エンド・エフェクタを有するものとして説明され、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、アンビル面、長さ、及び幅を有するアンビルであり、アンビルの長さはアンビルの幅の少なくとも10倍であってもよい、アンビルと、第1の端部、第2の端部、カートリッジ面、長さ、及び幅を有するカートリッジであり、カートリッジの長さはアンビルの幅の少なくとも10倍であってもよく、カートリッジは、複数のステープルを収容するように動作可能に構成されており、アンビルの第1の端部はカートリッジの第1の端部と結合することができ、アンビルの第2の端部はカートリッジの第2の端部に可動に結合することができる、カートリッジと、遠位部分及び近位部分を有する剛性連結部であり、剛性連結部は、アンビルの第2の端部をカートリッジの第2の端部に可動に結合する、剛性連結部とを有する。器具は、近位端及び遠位端を有する細長いチューブであって、遠位端はエンド・エフェクタと結合することができる、細長いチューブと、近位端及び遠位端を有するハンドルであって、ハンドルの遠位端は細長いチューブの近位端と結合することができる、ハンドルとをさらに含むことができる。器具は、エンド・エフェクタを作動させるモータを有する駆動アセンブリを含むことができる。
【0039】
器具は、エンド・エフェクタに接続されている制御ユニットをさらに有することができ、制御ユニットは、アンビル及びカートリッジが第1の位置において第1の距離をおいて離間されるように、剛性連結部を第1の方向に動かすように動作可能とすることができ、制御ユニットは、アンビル及びカートリッジが第2の位置において第2の距離をおいて離間されるように、剛性連結部を第2の方向に動かすように動作可能とすることができ、第1の距離は第2の距離よりも大きくてもよい。制御ユニットは、エンド・エフェクタを作動させるモータを有する駆動アセンブリを含むことができる。
【0040】
例えば、第1の方向は遠位方向であってもよく、第2の方向は近位方向であってもよい。剛性連結部の遠位部分はエンド・エフェクタに接続することができ、剛性連結部の近位部分は制御ユニットに接続することができる。外科用器具は、ランプをさらに有することができ、剛性連結部は、ランプ面を含むことができ、ランプ面は、剛性連結部のランプ面がランプに係合すると、エンド・エフェクタが閉位置から開位置へと遷移するように、動作可能に構成されている。剛性連結部はまた、傾斜面を含むこともでき、傾斜面は、剛性連結部の傾斜面が、エンド・エフェクタと結合されている細長いチューブに係合すると、エンド・エフェクタが開位置から閉位置へと遷移するように、動作可能に構成されている。
【0041】
外科用器具は、剛性連結部をスライド可能に保持する、アンビル又はカートリッジによって画定される細長いスロットと、切断面及び少なくとも1つの横方向アームを有するブレードとをさらに有することができ、少なくとも1つの横方向アームは、アンビル又はカートリッジによって画定されるチャネルとスライド可能に係合することができる。ブレードは、解剖学的構造を切除することができるように、エンド・エフェクタの遠位端にある第1の位置から、エンド・エフェクタの近位端にある第2の位置へと遷移することができる。
【0042】
また別の実施例において、患者の解剖学的構造をステープル及び切除するための外科用器具が、エンド・エフェクタを有するものとして開示され、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、及び、解剖学的構造の第1の側に位置決め可能なアンビル面を含むアンビルと、複数のステープルを収容するように動作可能に構成されており、第1の端部、第2の端部、及び、解剖学的構造の第2の側に位置決め可能なカートリッジ面を含むカートリッジであって、カートリッジ面は、カートリッジの第1の端部からカートリッジの第2の端部へと延伸するチャネルを含み、カートリッジの第1の端部はアンビルの第1の端部と旋回可能に結合することができる、カートリッジと、切断面及び少なくとも1つの細長いアームを有するブレードであって、少なくとも1つの細長いアームはチャネルとスライド可能に係合することができる、ブレードと、アンビルの第2の端部をカートリッジの第2の端部に可動に結合する剛性連結部とを有する。器具は、近位端及び遠位端を有する細長いチューブであって、遠位端はエンド・エフェクタと結合することができる、細長いチューブと、近位端及び遠位端を有するハンドルであって、ハンドルの遠位端は細長いチューブの近位端と結合することができる、ハンドルとを含むことができる。複数のステープルが、カートリッジによって少なくとも部分的に収容されてもよい。ブレードがカートリッジの遠位端にある第1の位置からカートリッジの近位端にある第2の位置へと前進するときに、ブレードの少なくとも1つの細長いアームを使用して、複数のステープルの各々をカートリッジから押し出すことができる。ブレードは、ブレードが使用中にアンビル及びカートリッジを圧迫するように、I字状であってもよい。
【0043】
別の実施例において、患者の解剖学的構造をステープル及び切除するのに有用な外科用器具が、エンド・エフェクタを有するものとして開示され、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、アンビル面を有するアンビル、及び第1のチャネルを有する第1のジョーと、第1の端部、第2の端部、カートリッジ面を有するカートリッジ、及び第2のチャネルを有する第2のジョーと、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に結合する第1の結合手段と、第1のジョーの第2の端部を第2のジョーの第2の端部に可動に結合する第2の結合手段であって、剛性連結部を含む、第2の結合手段と、刃先を有するブレード部分、第1のチャネル内にスライド可能に位置決めすることができる少なくとも1つの上側横方向アーム、及び、第2のチャネル内にスライド可能に位置決めすることができる少なくとも1つの下側横方向アームを有するI字状ブレードとを有する。
【0044】
外科用器具は、近位端及び遠位端を有する細長いチューブであって、遠位端はエンド・エフェクタと結合することができる、細長いチューブと、近位端及び遠位端を有するハンドルであって、ハンドルの遠位端は細長いチューブの近位端と結合することができる、ハンドルとをさらに有することができる。少なくとも1つの下側横方向アームは、I字状ブレードがエンド・エフェクタの遠位端にある第1の位置からエンド・エフェクタの近位端にある第2の位置へと作動されるときに、複数のステープルの各々をカートリッジから押し出すように動作可能に構成することができる。
【0045】
またさらなる実施例において、低侵襲手技中に患者の解剖学的構造をステープルする方法が開示され、方法は、エンド・エフェクタを提供するステップを含み、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、アンビル面を有するアンビルを有する第1のジョーと、第1の端部、第2の端部、長手方向軸、及び、複数のステープルを収容し、カートリッジ面を有するカートリッジを有する第2のジョーと、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に結合する第1の結合手段と、第1のジョーの第2の端部を第2のジョーの第2の端部に可動に結合する第2の結合手段であって、第1のジョー及び第2のジョーに接続されている剛性連結部を含む、第2の結合手段と、第1のジョー又は第2のジョーと結合されており、第1のジョー又は第2のジョーに対してスライド可能なナイフとを有する。方法は、解剖学的構造にアクセスするために、トロカールを通じてエンド・エフェクタを挿入するステップと、カートリッジ面を解剖学的構造の第1の側に位置決めするステップと、アンビル面を解剖学的構造の第2の側に位置決めするステップと、エンド・エフェクタを解剖学的構造に対してクランプ締めするために、第1のジョーを第2のジョーに向かって押し出すことができるように、剛性連結部を動かすようにエンド・エフェクタを動作させるステップと、解剖学的構造をステープルするように、カートリッジから複数のステープルを押し出すようにエンド・エフェクタを動作させるステップと、解剖学的構造を切断するようにナイフを作動させるステップとをさらに含む。
【0046】
第1のジョーの第1の端部は第1のジョーの遠位端であってもよく、第1のジョーの第2の端部は第1のジョーの近位端であってもよい。第1の結合手段はピン軸を有するピンを含んでもよく、ピン軸は、第1のジョーの長手方向軸及び第2のジョーの長手方向軸に対して交差方向にあり、ピンは、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に旋回可能に結合する。第2の結合手段は、第1のジョー又は第2のジョーによって画定されるスロットを備えてもよく、スロットは、剛性連結部がスロット内でスライド可能であり得るように、剛性連結部を保持する。
【0047】
カートリッジから複数のステープルを押し出すようにエンド・エフェクタを動作させるステップと、解剖学的構造を切断するようにナイフを作動させるステップとは、同時に行われてもよい。解剖学的構造を切断するようにナイフを作動させるステップは、第1の遠位位置から第2の近位位置へとナイフを前進させることを含むことができる。解剖学的構造をステープルするためにカートリッジから複数のステープルを押し出すようにエンド・エフェクタを動作させるステップは、第1の結合手段と第2の結合手段との間でカートリッジから複数のステープルを押し出すことを含むことができる。解剖学的構造を切断するようにナイフを作動させるステップは、第1のジョー又は第2のジョーによって画定されるチャネルを通じてナイフの少なくとも一部分を前進させることを含むことができる。ナイフは、解剖学的構造を切除することができるように、エンド・エフェクタの遠位端にある第1の位置から、エンド・エフェクタの近位端にある第2の位置へと遷移することができる。
【0048】
別の実施例において、低侵襲手技中に患者の解剖学的構造をステープルする方法が説明され、方法は、エンド・エフェクタを提供するステップであって、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、アンビル面、長さ、及び幅を有するアンビルであり、アンビルの長さはアンビルの幅の少なくとも10倍であってもよい、アンビルと、第1の端部、第2の端部、カートリッジ面、長さ、及び幅を有するカートリッジであり、カートリッジの長さはアンビルの幅の少なくとも10倍であってもよく、カートリッジは、複数のステープルを保持し、アンビルの第1の端部はカートリッジの第1の端部と結合することができ、アンビルの第2の端部はカートリッジの第2の端部に可動に結合することができる、カートリッジと、遠位部分及び近位部分を有する剛性連結部であり、剛性連結部は、アンビルの第2の端部をカートリッジの第2の端部に可動に結合する、剛性連結部とを有する、エンド・エフェクタを提供するステップと、解剖学的構造にアクセスするために、トロカールを通じてエンド・エフェクタを挿入するステップと、カートリッジ面を解剖学的構造の第1の側に位置決めするステップと、アンビル面を解剖学的構造の第2の側に位置決めするステップと、エンド・エフェクタを解剖学的構造に対してクランプ締めするために、アンビルをカートリッジに向かって押し出すことができるように、剛性連結部を動かすようにエンド・エフェクタを動作させるステップと、解剖学的構造をステープルするように、カートリッジから複数のステープルを押し出すようにエンド・エフェクタを動作させるステップと、解剖学的構造を切断するようにナイフを作動させるステップとを含む。
【0049】
方法は、エンド・エフェクタに接続されている制御ユニットをさらに利用することができ、制御ユニットは、アンビル及びカートリッジが第1の位置において第1の距離をおいて離間されるように、剛性連結部を第1の方向に動かすように動作可能とすることができる。制御ユニットは、アンビル及びカートリッジが第2の位置において第2の距離をおいて離間されるように、剛性連結部を第2の方向に動かすように動作可能とすることもでき、第1の距離は第2の距離よりも大きくてもよい。例えば、第1の方向は遠位方向であってもよく、第2の方向は近位方向であってもよい。剛性連結部の遠位部分はエンド・エフェクタに接続することができ、剛性連結部の近位部分は制御ユニットに接続することができる。カートリッジから複数のステープルを押し出すようにエンド・エフェクタを動作させるステップと、解剖学的構造を切断するようにナイフを作動させるステップとは、同時に行われてもよい。解剖学的構造を切断するようにナイフを作動させるステップは、スリーブ胃切除術に従ってスリーブを形成することを含んでもよい。
【0050】
また別の実施例において、低侵襲手技中に患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルする方法が説明され、方法は、エンド・エフェクタを提供するステップであって、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、及び、アンビル面を含むアンビルと、複数のステープルを保持するカートリッジであって、第1の端部、第2の端部、及び、カートリッジの第1の端部からカートリッジの第2の端部へと延伸するチャネルを含むカートリッジ面を含み、カートリッジの第1の端部はアンビルの第1の端部と旋回可能に結合することができる、カートリッジと、切断面及び少なくとも1つの細長いアームを有するブレードであって、少なくとも1つの細長いアームはチャネルとスライド可能に係合することができる、ブレードと、アンビルの第2の端部をカートリッジの第2の端部に可動に結合する剛性連結部とを有する、エンド・エフェクタを提供するステップを有する。方法は、解剖学的構造にアクセスするために、トロカールを通じてエンド・エフェクタを挿入するステップと、カートリッジ面を解剖学的構造の第1の側に位置決めするステップと、アンビル面を解剖学的構造の第2の側に位置決めするステップと、エンド・エフェクタを解剖学的構造に対してクランプ締めするために、アンビルをカートリッジに向かって押し出すことができるように、剛性連結部を動かすようにエンド・エフェクタを動作させるステップと、解剖学的構造をステープルするように、カートリッジから複数のステープルを押し出すようにエンド・エフェクタを動作させるステップと、解剖学的構造を切断するようにブレードを作動させるステップとをさらに含む。
【0051】
低侵襲手技中に患者の解剖学的構造をステープルする方法のまたさらなる実施例において、方法は、エンド・エフェクタを提供するステップであって、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、アンビル面を有するアンビル、及び第1のチャネルを有する第1のジョーと、第1の端部、第2の端部、カートリッジ面を有するカートリッジ、及び第2のチャネルを有する第2のジョーと、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に結合する第1の結合手段と、第1のジョーの第2の端部を第2のジョーの第2の端部に可動に結合する第2の結合手段であって、剛性連結部を含む、第2の結合手段と、刃先を有するブレード部分、第1のチャネル内にスライド可能に位置決めすることができる少なくとも1つの上側横方向アーム、及び、第2のチャネル内にスライド可能に位置決めすることができる少なくとも1つの下側横方向アームを有するI字状ブレードとを有する、エンド・エフェクタを提供するステップを含む。方法は、解剖学的構造にアクセスするために、トロカールを通じてエンド・エフェクタを挿入するステップと、カートリッジ面を解剖学的構造の第1の側に位置決めするステップと、アンビル面を解剖学的構造の第2の側に位置決めするステップと、エンド・エフェクタを解剖学的構造に対してクランプ締めするために、アンビルをカートリッジに向かって押し出すことができるように、剛性連結部を動かすようにエンド・エフェクタを動作させるステップと、解剖学的構造をステープルするように、カートリッジから複数のステープルを押し出すようにエンド・エフェクタを動作させるステップと、解剖学的構造を切断するようにI字状ブレードを作動させるステップとをさらに含む。解剖学的構造は胃であってもよく、解剖学的構造を切断するようにI字状ブレードを作動させるステップは、スリーブ胃切除術に従ってスリーブを形成することを含んでもよい。
【0052】
少なくとも1つの下側横方向アームは、I字状ブレードがエンド・エフェクタの遠位端にある第1の位置からエンド・エフェクタの近位端にある第2の位置へと作動されるときに、複数のステープルの各々をカートリッジから押し出すように動作可能に構成することができる。少なくとも1つの下側横方向アームは、I字状ブレードがエンド・エフェクタの遠位端にある第1の位置からエンド・エフェクタの近位端にある第2の位置へと作動されるときに、複数のステープルの各々をカートリッジから押し出すように動作可能に構成することができる。
【0053】
1つの実施例において、外科医が、低侵襲手技中に患者の解剖学的構造をステープルするために使用するためのエンド・エフェクタが開示される。解剖学的構造は、第1の側及び第2の側を有する。エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、及び、解剖学的構造の第1の側に位置決め可能とすることができるアンビル面を有するアンビルを有する第1のジョーを含む。第1の端部、第2の端部、及び、複数のステープルを収容するカートリッジを有する第2のジョーも含まれ、カートリッジは、解剖学的構造の第2の側に位置決め可能とすることができるカートリッジ面を有する。
【0054】
第1の結合手段が、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に結合し、第1のジョーの第2の端部を第2のジョーの第2の端部に可動に結合する第2の結合手段が含まれ、第2の結合手段は、第1のジョー及び第2のジョーに可動に結合される剛性連結部を含む。エンド・エフェクタは、長手方向軸を有することができ、第1の結合手段は、第1のジョーを第2のジョーに回転可能に結合するピンを含み、ピンを中心とした回転は、長手方向軸に対して交差方向にある。第1のジョーを第2のジョーに回転可能に結合するピンは、第1のジョー又は第2のジョーのうちの少なくとも一方の中のスロット内にスライド可能に受け入れることができる。
【0055】
第1のジョー又は第2のジョーのうちの少なくとも一方は、第1のジョーが第2のジョーに向かって動かされるときに、スロット内に剛性連結部をスライド可能に受け入れることができる。剛性連結部は、剛性連結部が第1の方向に動くことを可能にするが、第1の方向に垂直な方向において剛性連結部の動きを制限するスロットを使用して、第1のジョーに結合することができる。1つの実施例において、剛性連結部は、垂直方向においてアンビルを押し開く。スロットは、約3~約8ミリメートルの長さを有してもよく、好ましくは約6~約7ミリメートルの長さを有する。複数のステープルは、第1の結合手段と第2の結合手段との間に位置決めされてもよい。エンド・エフェクタは、外面及び細長いアームを有するブレードを含むことができ、細長いアームは少なくともカートリッジの第2の端部付近に位置決め可能なブレードからカートリッジの第1の端部へと延伸し、アームはカートリッジ・チャネルにスライド可能に係合する。
【0056】
1つの特定の実施例において、外科用器具が、患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするために使用される。外科用器具は、長さ及び幅を有する細長いエンド・エフェクタを含むことができ、長さは幅の少なくとも10倍であり、長さは長手方向軸を規定し、長手方向軸は、長手方向軸に垂直な軸方向を規定する。器具のアンビルが、第1の端部、第2の端部、及びアンビル面を含むことができる。器具はまた、第1の端部、第2の端部、及びカートリッジ面を含む、複数のステープルを収容するカートリッジを有することもでき、アンビルの第2の端部は、カートリッジの第2の端部に可動に結合することができ、アンビル及びカートリッジのうちの少なくとも一方は、長手方向軸に沿った延長方向を有する細長いスロットを含むことができる。剛性連結部が、アンビルの第1の端部をカートリッジの第1の端部に可動に結合することができ、剛性連結部は、剛性連結部が細長いスロットに沿ってスライド可能であるが、軸方向における細長いスロット内での剛性連結部の動きは制限されるように、細長いスロット内に保持することができる。外科用器具は、長手方向に沿ってチューブによってエンド・エフェクタに接続される制御ユニットをさらに含むことができ、制御ユニットは、剛性連結部を動かし、アンビル及びカートリッジを軸方向において離間させるように動作可能である。
【0057】
細長いスロットは、チューブに対する剛性連結部の長手方向運動を可能にすることができる。ハンドルは、剛性連結部をチューブから押し出し、剛性連結部をチューブに引き入れるように動作することができる。剛性連結部は、エンド・エフェクタに接続されている遠位部分と、ハンドルに接続されている近位部分とを含むことができ、エンド・エフェクタは、剛性連結部の遠位部分に隣接するランプを含み、ランプは、剛性連結部が遠位に動くときに剛性連結部を軸方向に押し出すように位置決めされている。
【0058】
剛性連結部は、剛性連結部が遠位に動くときにランプに沿ってスライドするランプ面を含むことができる。剛性連結部は、エンド・エフェクタに接続されている遠位部分と、ハンドルに接続されている近位部分とを含むことができ、剛性連結部は、剛性連結部がハンドルによって近位に引かれるときにチューブを係合する、遠位部分と近位部分との間の傾斜面を含み、チューブの係合は、アンビル面及びカートリッジ面を互いに対して動かす。
【0059】
細長いスロットは、長手方向軸からオフセットすることができる。さらに、細長いスロットは、長手方向軸に交差する延長軸を有することができる。エンド・エフェクタは、切断面及び細長いアームを有するブレードを含むことができ、細長いアームは少なくともカートリッジの第2の端部付近に位置決め可能なブレードからカートリッジの第1の端部へと延伸し、アームはカートリッジ・チャネルとスライド可能に係合する。
【0060】
別の実施例において、外科医が、低侵襲手技中に患者の解剖学的構造をステープルするために使用するためのエンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、及び、解剖学的構造の第1の側に位置決め可能とすることができるアンビル面を含むアンビルを含む。エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、及び、解剖学的構造の第2の側に位置決め可能とすることができるカートリッジ面を含む、複数のステープルを収容するカートリッジをさらに含む。カートリッジ面は、第2の端部から第1の端部へと延伸するチャネルを含むことができ、ブレードであって、切断面、及び、少なくともカートリッジの第2の端部付近に位置決め可能なブレードからカートリッジの第1の端部へと延伸する細長いアームを有する、ブレードが、カートリッジ・チャネルと係合する。剛性連結部が、アンビルの第1の端部をカートリッジの第1の端部に可動に結合することができ、アンビルの第2の端部は、カートリッジの第2の端部に可動に結合することができる。アンビル及びカートリッジの各々は、トロカールを通じて挿入可能とすることができ、エンド・エフェクタは、患者の外部から遠隔的に操作可能とすることができ、エンド・エフェクタを解剖学的構造にクランプ締めするためにアンビル及びカートリッジのうちの一方の少なくとも一部分が他方に向かって可動である。
【0061】
ブレードの細長いアームは、ブレードが第2の端部から第1の端部へと動かされるときに、ブレードから近位にカートリッジ・チャネルを充填することができ、結果、ブレードが解剖学的構造を切断するときに、解剖学的構造内にステープルを形成する。ブレードは、中間ブレード部分によって接続される上部及び底部を有するI字状部分を含むことができ、中間ブレード部分は、鋭利な刃先を有する。アンビルは、第1の端部付近の第1の開口及び第2の端部付近の第2の開口を含み、第1の開口及び第2の開口の各々は、アンビルがカートリッジに接近されるか、又は、カートリッジから離脱されるときに、I字状部分の上部を取り外し可能に受け入れるように動作可能である。ブレードの細長いアームは、ブレードが第2の端部から第1の端部へと動かされるときに、ブレードから近位にカートリッジ・チャネルを充填することができ、結果、ブレードが解剖学的構造を切断するときに、解剖学的構造内にステープルを形成する。
【0062】
外科用器具は、長手方向に沿ってチューブによってエンド・エフェクタに接続される制御ユニットをさらに含むことができ、制御ユニットは、剛性連結部を動かし、アンビル及びカートリッジを軸方向において離間させるように動作可能である。剛性連結部は、エンド・エフェクタに接続されている遠位部分と、ハンドルに接続されている近位部分とを含むことができ、エンド・エフェクタは、剛性連結部の遠位部分に隣接するランプを含むことができ、ランプは、連結部が遠位に動くときに連結部を軸方向に押し出すように位置決めされている。剛性連結部は、剛性連結部が遠位に動くときにランプに沿ってスライドするランプ面を含むことができる。
【0063】
さらなる実施例において、ステープラは、第1の端部、第2の端部、及び、アンビル面を有するアンビルを有する第1のジョーと、第1の端部、第2の端部、並びに、複数のステープルを収容し、カートリッジ面及びカートリッジの長さに沿ったカートリッジ・チャネルを有するカートリッジを有する第2のジョーとを含む。第1のジョーを第2のジョーに結合する第1の結合手段、及び、第1のジョーの第2の端部を第2のジョーの第2の端部に可動に結合する第2の結合手段が存在し、第2の結合手段は、第1のジョー及び第2のジョーに可動に結合される剛性連結部を含む。中間ブレード部分によって接続される上部及び底部を有するI字状部分を有するブレードを含むことができ、中間ブレード部分は、鋭利な刃先を有し、アンビルは、第1の端部付近の第1の開口及び第2の端部付近の第2の開口を有し、第1の開口及び第2の開口の各々は、アンビルがカートリッジに接近されるか、又は、カートリッジから離脱されるときに、I字状部分の上部を取り外し可能に受け入れるように動作可能である。
【0064】
ステープラは、剛性連結部を含むことができ、剛性連結部は、剛性連結部が第1の方向においては細長いスロットに沿ってスライド可能であるが、第2の方向においては細長いスロット内の剛性連結部の動きが制限されるように、細長いスロット内に保持される。細長いスロットは、ステープラの長手方向軸からオフセットすることができる。
【0065】
またさらなる実施例において、低侵襲手技中に患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルする方法が開示される。方法は、エンド・エフェクタを有するステープラを提供するステップであって、エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、及び、アンビル面を有するアンビルを有する第1のジョーと、第1の端部、第2の端部、及び、複数のステープルを保持し、カートリッジ面を有するカートリッジを有する第2のジョーと、第1のジョーを第2のジョーに結合する第1の結合手段と、第1のジョーの第2の端部を第2のジョーの第2の端部に可動に結合する第2の結合手段であり、第2の結合手段は、第1のジョー及び第2のジョーに可動に結合されている剛性連結部を含む、第2の結合手段とを有する、エンド・エフェクタを有するステープラを提供するステップと、解剖学的構造にアクセスするために、トロカールを通じてエンド・エフェクタを挿入するステップと、カートリッジ面を解剖学的構造の第1の側に位置決めするステップと、アンビル面を解剖学的構造の第2の側に位置決めするステップと、エンド・エフェクタを解剖学的構造にクランプ締めするためにアンビル及びカートリッジのうちの一方の少なくとも一部分が他方に向かって動かされるように連結部を動かすように、患者の外部からステープラを遠隔的に動作させるステップと、解剖学的構造を同時にステープル及び切断するために、ステープラを発射させるステップとを含むことができる。
【0066】
エンド・エフェクタは、長手方向軸を有することができ、第1の結合手段は、第1のジョーを第2のジョーに回転可能に結合するピンを含み、ピンを中心とした回転は、長手方向軸に対して交差方向にある。方法は、エンド・エフェクタが解剖学的構造にクランプ締めされるときに、アンビル又はカートリッジのうちの少なくとも一方の中のスロット内に連結部をスライド可能に受け入れるステップをさらに含むことができ、連結部は剛性である。剛性連結部は、スロットが、剛性連結部がスロット内で第1の方向に動くことを可能にするが、第1の方向に実質的に垂直な方向においてスロット内での剛性連結部の動きを制限するように、スロットを使用して、アンビルに結合することができる。剛性連結部は、スロットが、剛性連結部がスロット内で第1の方向に動くことを可能にするが、第1の方向に実質的に垂直な方向においてスロット内での剛性連結部の動きを制限するように、スロットを使用して、カートリッジに結合することができる。
【0067】
剛性連結部は、スロット内で第1の方向において約3~約8ミリメートルの長さにわたって可動とすることができ、好ましくは、剛性連結部は、スロット内で第1の方向において約7ミリメートルの長さを通じて可動とすることができる。1つの実施例において、第1の結合手段は、第2の結合手段の遠位にあり、方法は、第1の結合手段と第2の結合手段との間で解剖学的構造を圧迫するステップをさらに含む。
【0068】
さらなる実施例において、外科用器具を使用して患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルする方法が開示され、方法は、長さ及び幅を有する細長いエンド・エフェクタを提供するステップであって、長さは幅の少なくとも10倍であり、長さは長手方向を規定し、長手方向は長手方向に実質的に垂直な軸方向を規定する、細長いエンド・エフェクタを提供するステップと、エンド・エフェクタ上に、第1の端部、第2の端部、及びアンビル面を有するアンビルを提供するステップと、エンド・エフェクタ上に、複数のステープルを収容し、第1の端部、第2の端部、及びカートリッジ面を含むカートリッジを提供するステップであって、アンビルの第2の端部はカートリッジの第2の端部に可動に結合され、アンビル及びカートリッジのうちの少なくとも一方は、実質的に長手方向に沿った延長方向を有する細長いスロットを含む、カートリッジを提供するステップと、アンビルの第1の端部をカートリッジの第1の端部に可動に結合する剛性連結部を作動させるステップと、剛性連結部が長手方向に沿って細長いスロット内でスライドするが、軸方向においては細長いスロット内での剛性連結部の動きが実質的に制限されるように、外科用器具が作動されるときに細長いスロット内に剛性連結部を保持するステップとを含む。
【0069】
方法は、長手方向に沿ってチューブによってエンド・エフェクタに接続されているハンドルを使用するステップをさらに含むことができ、方法は、剛性連結部を動かし、アンビル及びカートリッジを軸方向において離間させるようにハンドルを操作するステップをさらに含む。ハンドルは、剛性連結部をチューブから押し出し、剛性連結部をチューブに引き入れるように動作することができる。剛性連結部は、エンド・エフェクタに接続されている遠位部分と、ハンドルに接続されている近位部分とを含むことができ、エンド・エフェクタは、剛性連結部の遠位部分に隣接するランプを含み、方法は、剛性連結部が押されるときに剛性連結部を軸方向に押し出すランプへと剛性連結部を押すステップをさらに含む。剛性連結部は、ランプ面を含むことができ、方法は、剛性連結部が動くときにランプに沿ってランプ面をスライドさせるステップをさらに含むことができる。剛性連結部は、代替的に、エンド・エフェクタに接続されている遠位部分と、ハンドルに接続されている近位部分とを含んでもよく、剛性連結部は、遠位部分と近位部分との間の傾斜面を含み、方法は、剛性連結部がハンドルによって近位に引かれるときに、傾斜面に沿って剛性連結部を圧迫するためにチューブを係合するステップをさらに含み、チューブの係合は、アンビル面及びカートリッジ面を互いに対して動かす。
【0070】
別の実施例において、低侵襲手技中に患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルする方法が開示される。方法は、第1の端部、第2の端部、及び面を含むアンビルを提供するステップと、アンビル面を解剖学的構造の第1の側に位置決めするステップと、複数のステープルを収容し、第1の端部、第2の端部、及び、第2の端部から第1の端部へと延伸するチャネルを含む面を含むカートリッジを提供するステップであって、アンビルの第2の端部はカートリッジの第2の端部に可動に結合される、カートリッジを提供するステップと、カートリッジ面を解剖学的構造の第2の側に位置決めするステップと、切断面及び細長いアームを有するブレードを提供するステップであって、細長いアームは、少なくともカートリッジの第2の端部付近に位置決め可能なブレードからカートリッジの第1の端部へと延伸し、アームは、カートリッジ・チャネルとスライド可能に係合される、ブレードを提供するステップと、アンビルの第1の端部をカートリッジの第1の端部に可動に結合する剛性連結部を提供するステップと、剛性連結部を動かすステップであって、アンビル面とカートリッジ面との間で解剖学的構造をクランプ締めするために、アンビル及びカートリッジのうちの一方の少なくとも一部分が他方に向かって動かされる、剛性連結部を動かすステップと、ブレードを解剖学的構造を通じて引くと同時に、解剖学的構造を切断しステープルするステップとを含む。
【0071】
ブレードの細長いアームは、ブレードが第2の端部から第1の端部へと動かされるときに、ブレードから近位にカートリッジ・チャネルを実質的に充填することができる。ブレードは、中間ブレード部分によって接続される上部及び底部を有する、実質的にI字状の部分を含むことができ、中間ブレード部分は、鋭利な刃先を有し、アンビルは、第1の端部付近の第1の開口及び第2の端部付近の第2の開口を有する。方法は、ブレードを解剖学的構造を通じて引く前に、実質的にI字状の部分の上部を第1の開口へと受け入れるステップと、ブレードが解剖学的構造を通じて引かれた後に、実質的にI字状の部分の上部を第2の開口から取り外すステップとをさらに含むことができる。剛性連結部は、アンビルに接続されている遠位部分と、ハンドルに接続されている近位部分とを含むことができ、カートリッジは、剛性連結部の遠位部分に隣接するランプを含み、方法は、剛性連結部がスライドするときに剛性連結部を軸方向に押し出すために、ランプに対して剛性連結部をスライドさせるステップをさらに含む。剛性連結部は、剛性連結部がスライドするときにランプに接触するランプ面を含むことができる。本明細書において開示されている方法の1つ又は複数は、スリーブ胃切除術、垂直スリーブ胃切除術、又は、胃の切除を伴う手技に有用であり得る。
【0072】
別の実施例において、外科医が、低侵襲手技中に患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするために使用するためのエンド・エフェクタが開示される。エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、及び、解剖学的構造の第1の側に位置決め可能とすることができるアンビル面を含み、複数のアンビル側コード支持体を有する、アンビルと、複数のステープルを収容し、第1の端部、第2の端部、及び、解剖学的構造の第2の側に位置決め可能とすることができるカートリッジ面を含み、複数のカートリッジ側コード支持体を有する、カートリッジと、アンビルの第1の端部をカートリッジの第1の端部に可動に結合する連結部とを含み、アンビルの第2の端部はカートリッジの第2の端部に可動に結合され、アンビル及びカートリッジの各々は、トロカールを通じて挿入可能であり、エンド・エフェクタは、エンド・エフェクタを解剖学的構造に対してクランプ締めするために、アンビル及びカートリッジのうちの一方の少なくとも一部分を他方に向かって動かすように、患者の外部から遠隔的に操作可能とすることができる。複数のアンビル側コード支持体は、カートリッジから外方に面する開口を有することができ、複数のカートリッジ側コード支持体は、アンビルから外方に面する開口を有することができる。複数のアンビル側コード支持体及び複数のカートリッジ側コード支持体は、実質的にC字状の断面形状を有する開放管状構造を有することができる。1つの特定の実施例において、複数のアンビル側コード支持体及び複数のカートリッジ側コード支持体は、実質的にC字状の断面形状を有する開放管状構造を有し、Cの開口は複数のアンビル側コード支持体上でカートリッジから外方に面しており、Cの開口は複数のカートリッジ側コード支持体上でアンビルから外方に面している。
【0073】
複数のアンビル側コード支持体及び複数のカートリッジ側コード支持体は、中空管状構造を有することができ、エンド・エフェクタは、バットレス材料を含むことができ、バットレス材料は、複数の開口を有し、コードが、バットレス材料の複数の開口内にスライド可能に位置決めされている。バットレス材料の複数の開口が多数ある中で、コードは、複数のアンビル側コード支持体及び複数のカートリッジ側コード支持体のうちの少なくとも一方の中にスライド可能に位置決めすることができる。カートリッジ側コード支持体は、カートリッジ・フレームに取り付けることができる。
【0074】
アンビル及びカートリッジのうちの少なくとも一方は、細長いスロットを含むことができ、エンド・エフェクタは、アンビルの第1の端部をカートリッジの第1の端部に可動に結合する剛性連結部を有し、剛性連結部は、剛性連結部が第1の方向において細長いスロットに沿ってスライド可能であるが、第2の方向における細長いスロット内での剛性連結部の動きは制限されるように、細長いスロット内に保持される。
【0075】
1つの実施例において、患者の、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするための外科用器具が開示される。外科用器具は、長さ及び幅を有する細長いエンド・エフェクタを含み、長さは幅の少なくとも10倍であり、長さは長手方向を規定し、長手方向は、長手方向に実質的に垂直な軸方向を規定する。外科用器具は、第1の端部、第2の端部、第1の端部の周りから第2の端部の周りまでに配置される複数のアンビル側コード支持体、及び、解剖学的構造の第1の側に位置決め可能とすることができるアンビル面を含むアンビルを有する。外科用器具は、複数のステープルを収容し、第1の端部、第2の端部、第1の端部の周りから第2の端部の周りまでに配置される複数のカートリッジ側コード支持体、及び、解剖学的構造の第2の側に位置決め可能とすることができるカートリッジ面を含むカートリッジをさらに含み、アンビルの第2の端部は、カートリッジの第2の端部に可動に結合される。アンビル及びカートリッジのうちの少なくとも一方は、実質的に長手方向に沿った延長方向を有する細長いスロットと、アンビルの第1の端部をカートリッジの第1の端部に可動に結合する剛性連結部とを含み、剛性連結部は、剛性連結部が細長いスロットに沿ってスライド可能であるが、軸方向における細長いスロット内での剛性連結部の動きは実質的に制限されるように、細長いスロット内に保持される。
【0076】
1つの特定の実施例において、複数のアンビル側コード支持体は、実質的にカートリッジから外方に面する開口を有し、複数のカートリッジ側コード支持体は、実質的にアンビルから外方に面する開口を有する。複数のアンビル側コード支持体及び複数のカートリッジ側コード支持体は、実質的にC字状の断面形状を有する開放管状構造を有することができ、Cの開口は複数のアンビル側コード支持体上でカートリッジから外方に面することができ、Cの開口は複数のカートリッジ側コード支持体上でアンビルから外方に面することができる。
【0077】
複数のアンビル側コード支持体及び複数のカートリッジ側コード支持体は、中空管状構造を有することができ、エンド・エフェクタは、バットレス材料を含むことができ、バットレス材料は、複数の開口を有し、コードが、複数の開口内にスライド可能に位置決めされている。バットレス材料の複数の開口が多数ある中で、コードは、複数のアンビル側コード支持体及び複数のカートリッジ側コード支持体のうちの少なくとも一方の中にスライド可能に位置決めすることができる。複数のカートリッジ側コード支持体は、カートリッジ・フレームに取り付けることができる。バットレス材料は、バットレス材料をアンビル面及びカートリッジ面のうちの一方に取り外し可能に接着する接着剤を含むことができる。
【0078】
またさらなる実施例において、エンド・エフェクタによってバットレス材料を使用する方法は、第1の端部、第2の端部、及びアンビル面を含むアンビルと、複数のステープルを収容し、第1の端部、第2の端部、及び、カートリッジ面を含むカートリッジと、アンビルの第1の端部をカートリッジの第1の端部に可動に結合する剛性連結部とを有するエンド・エフェクタを提供するステップであって、アンビルの第2の端部はカートリッジの第2の端部に可動に結合される、エンド・エフェクタを提供するステップと、バットレス材料を提供するステップと、アンビル面をカートリッジ面から外方に開くように剛性連結部を動かすステップと、アンビル面及びカートリッジ面のうちの少なくとも一方にバットレス材料を取り付けるステップと、バットレス材料が取り付けられた後に、アンビル面をカートリッジに向かって閉じるように、剛性連結部を動かすステップと、ステープルを形成するために、複数のステープルをカートリッジからバットレス材料を通じてアンビルに向かって駆動するステップと、ステープルが駆動された後に、アンビル面をカートリッジ面から外方に開くように、剛性連結部を動かすステップと、エンド・エフェクタからバットレス材料を取り外すステップとを含む。バットレス材料は、生体吸収性材料から形成することができる。バットレス材料は、接着剤を使用してアンビル面及びカートリッジ面のうちの少なくとも一方に取り付けることができる。アンビルは、第1の端部の周りから第2の端部の周りまでに配置される複数のアンビル側コード支持体を含むことができ、カートリッジは、第1の端部の周りから第2の端部の周りまでに配置される複数のカートリッジ側コード支持体を含み、バットレス材料は複数の開口を含み、コードが、複数の開口内にスライド可能に位置決めされている。方法は、バットレス材料をアンビル面及びカートリッジ面のうちの少なくとも一方に取り付けるときに、コードをバットレス材料から多数のコード支持体へとスライドさせるステップと、エンド・エフェクタからバットレス材料を取り外すときに、コードをバットレス材料から、多数のコード支持体から外方にスライドさせるステップと、バットレス材料をエンド・エフェクタと位置整合させるために、コードを与張するステップと、複数のコード支持体から外方に及びバットレス材料の複数の開口から外方にコードをスライドさせることによって、バットレス材料をエンド・エフェクタから係合解除するためにコードを引くステップとのうちの1つ又は複数をさらに含むことができる。
【0079】
別の実施例において、デバイスが開示され、デバイスは、第1の端部、第2の端部、及びアンビル面を含み、複数のアンビル側コード支持体を有するアンビルを有する第1のジョーと、複数のステープルを収容し、第1の端部、第2の端部、及びカートリッジ面を含み、複数のカートリッジ側コード支持体を有するカートリッジを有する第2のジョーと、第1のジョーの第1の端部を第2のジョーの第1の端部に結合する第1の結合手段と、第1のジョーの第2の端部を第2のジョーの第2の端部に可動に結合する第2の結合手段であって、第1のジョー及び第2のジョーに可動に結合される剛性連結部を含む、第2の結合手段とを含む。外側チューブが、第1のジョー及び第2のジョーからアクチュエータへと延伸することができ、アクチュエータは、外側チューブを第1の位置から第2の位置へと動かし、チューブの第1の部分は、剛性連結部がジョーを開位置に維持することを可能にし、チューブの第2の位置は、第1のジョーを第2のジョーに向かって動かすために、剛性連結部を動かす。第2のジョーは、長手方向軸を有することができ、第1の結合手段は、第1のジョーを第2のジョーに回転可能に結合するピンを含み、ピンを中心とした回転は、長手方向軸に対して交差方向にある。第1のジョーを第2のジョーに回転可能に結合するピンは、第1のジョー又は第2のジョーのうちの少なくとも一方の中のスロット内にスライド可能に受け入れることができる。1つの実施例において、第1のジョー又は第2のジョーのうちの少なくとも一方は、第1のジョーが第2のジョーに向かって動かされるときに、スロット内に剛性連結部をスライド可能に受け入れる。剛性連結部は、剛性連結部が第1の方向に動くことを可能にするが、第1の方向に垂直な方向において剛性連結部の動きを制限するスロットを使用して、第1のジョーに結合することができる。
【0080】
別の実施例において、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするのに有用なエンド・エフェクタが開示される。エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、及び、解剖学的構造の第1の側に位置決め可能とすることができ、複数のステープル形成ポケット列を含むアンビル面を含むアンビルであって、複数のステープル形成ポケット列の第1の列は、第1のポケット深さを有し、複数のステープル形成ポケット列の第2の列は、第2のポケット深さを有し、第1のポケット深さは第2のポケット深さとは異なる、アンビルと、複数のステープルを収容し、第1の端部、第2の端部、及び、解剖学的構造の第2の側に位置決め可能とすることができるカートリッジ面を含むカートリッジと、カートリッジの第1の端部からカートリッジの第2の端部へと動き、ステープルを形成するためにカートリッジからアンビルに向かってステープルを駆動するステープル駆動ランプを有するステープル駆動ランプ及び組織切断アセンブリであって、ステープルが形成された後に解剖学的構造を切断するブレードをさらに含み、エンド・エフェクタを解剖学的構造に対してクランプ締めするために、アンビル及びカートリッジのうちの一方の少なくとも一部分が、他方に向かって可動である、ステープル駆動ランプ及び組織切断アセンブリとを含む。
【0081】
カートリッジ面は、第2の端部の周りから第1の端部の周りへと延伸し、切断ブレードの経路を規定するチャネルを含むことができ、複数のステープル形成ポケット列の第1の列のポケット深さは、複数列のうちの第2の列のポケット深さよりも浅い第1のポケット深さを有し、複数のステープル形成ポケット列の第1の列は、複数のステープル形成ポケット列の第2の列よりもスロットに近い。アンビルは、アンビルの第1の端部の周りからアンビルの第2の端部の周りへと延伸するアンビル長を有することができ、複数のステープル形成ポケットの複数の列がアンビル長に沿って延伸し、複数のステープル形成ポケットの複数の列のうちの少なくとも1つの列において、長さに沿った第1の位置における第1のポケット深さは、長さに沿った第2の位置における第2のポケット深さとは異なる。アンビルは、複数のステープル形成ポケットの少なくとも3つの列を含むことができ、少なくとも3つの列の各々は、少なくとも3つの列のうちの他の2つの列とは異なる複数のポケット深さを有する。例えば、チャネルに最も近いステープル形成ポケットの列は、チャネルから最も遠いステープル形成ポケットの列よりも浅くてもよい。1つの実施例において、ステープル形成ポケットの列は、実質的に円形である。
【0082】
複数のステープル列のうちの第1の列の複数のステープルは、第1の材料から製造することができ、複数のステープル列のうちの第2の列の複数のステープルは、第2の材料から製造することができ、第1の材料は第2の材料とは異なる。アンビルは、アンビルの第1の端部の周りからアンビルの第2の端部の周りへと延伸するアンビル長を有し、複数のステープル形成ポケットの複数の列のうちの少なくとも1つの列において、長さに沿った第1の位置における第1のポケット深さは、長さに沿った第2の位置における第2のポケット深さとは異なる。ポケット深さは、アンビル長に沿って連続的に変化し得る。1つの実施例において、複数のステープル形成ポケット列のうちの少なくとも1つの列において、ポケット深さは、列の長さの第1の部分について第1の深さを有し、列の長さの第2の部分について第2の深さを有する。別の実施例において、複数のステープル形成ポケット列のうちの少なくとも1つの列において、ポケット深さは、列の長さの第1の部分について第1の深さを有し、列の長さの第1の部分に隣接する、列の長さの第2の部分について、第1の深さよりも深い第2の深さを有し、列の長さの第2の部分に隣接する列の長さの第3の部分について、第2の深さよりも浅い第3の深さを有する。ステープル形成ポケット列は、腸切除に有用な円形ステープラなどに使用するために実質的に円形であってもよく、線形カッタのために線形であってもよく、又は、別の所望の形状であってもよい。1つの実施例における複数のステープル形成ポケット列のうちの少なくとも1つの列において、複数列のうちの第1の列の長さに沿ったポケット深さ変動は、複数列のうちの第2の列とは異なるスケール又は割合でポケット深さが変動する。
【0083】
別の実施例において、第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするためのエンド・エフェクタが開示される。エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、及び、解剖学的構造の第1の側に位置決め可能とすることができ、複数のステープル形成ポケット列を含むアンビル面を含むアンビルであって、複数のステープル形成ポケット列の第1の列は、第1のポケット深さを有し、複数のステープル形成ポケット列の第2の列は、第2のポケット深さを有し、第1のポケット深さは第2のポケット深さとは異なる、アンビルと、複数のステープルを収容し、第1の端部、第2の端部、及び、解剖学的構造の第2の側に位置決め可能とすることができるカートリッジ面を含むカートリッジと、カートリッジの第1の端部からカートリッジの第2の端部へと動き、ステープルを形成するためにカートリッジからアンビルに向かってステープルを駆動するステープル駆動ランプ及び組織切断アセンブリであって、ステープルが形成された後に解剖学的構造を切断するブレードをさらに含み、エンド・エフェクタを解剖学的構造に対してクランプ締めするために、アンビル及びカートリッジのうちの一方の少なくとも一部分が、他方に向かって可動である、ステープル駆動ランプ及び組織切断アセンブリとを含み、複数のステープル形成ポケット列のうちの第1の列は第1のポケット形状を有し、複数のステープル形成ポケット列のうちの第2の列は第2のポケット形状を有し、第1のポケット形状は第2のポケット形状とは異なる。1つの実例において、複数のステープル形成ポケット列のうちの第1の列は、ボウタイ状のステープルを生成することができ、形成後に、複数のステープル形成ポケット列のうちの第2の列は、長方形のステープルを生成することができる。別の実例において、複数のステープル列のうちの第1の列は、第1の材料から製造することができ、複数のステープル列のうちの第2の列の複数のステープルは、第2の材料から製造することができ、第1の材料は第2の材料とは異なる。例えば、第1の材料は、95重量%を超えるチタンを含んでもよく、第2の材料は、アルミニウムと合金された95重量%未満のチタンの合金であってもよい。別の実例において、第1の材料は、96重量%を超えるチタンを含んでもよく、第2の材料は、アルミニウム及びバナジウムと合金された96重量%未満のチタンの合金であってもよい。別の実例において、長さに沿った第1の位置にある複数のステープルは、チタンが95重量%を超える材料から製造されてもよく、長さに沿った第2の位置にある複数のステープルは、アルミニウムと合金された95重量%未満のチタンの合金から製造されてもよい。別の実施例において、チャネルにより近い複数のステープルから成る列は、チャネルからより遠い複数のステープルから成る列よりもスプリングバックが小さいステープルを有する。
【0084】
別の例示的な実施例において、第1の端部、第2の端部、及び、解剖学的構造の第1の側に位置決め可能とすることができるアンビル面を含むアンビル。複数のステープルを収容し、第1の端部、第2の端部、カートリッジの第1の端部の周りからカートリッジの第2の端部の周りへと延伸するカートリッジ長、及び、解剖学的構造の第2の側に位置決め可能とすることができるカートリッジ面を含むカートリッジ。カートリッジは、複数のステープルの複数の列を含むことができ、複数のステープル列のうちの第1の列の第1の部分の複数のステープルは、第1の材料から製造することができ、複数のステープル列のうちの第1の列の第2の部分の複数のステープルは、第2の材料から製造することができ、第1の材料は第2の材料とは異なる。ステープル駆動ランプ及び組織切断アセンブリが、カートリッジの第1の端部からカートリッジの第2の端部へと動き、ステープルを形成するために、カートリッジからアンビルに向かってステープルを駆動するステープル駆動ランプを有することができる。ステープル駆動ランプ及び組織切断アセンブリは、ステープルが形成された後に解剖学的構造を切断するブレードをさらに含むことができ、エンド・エフェクタを解剖学的構造にクランプ締めするために、アンビル及びカートリッジのうちの一方の少なくとも一部分が、他方に向かって可動である。例えば、第1の材料は、96重量%を超えるチタンを含んでもよく、第2の材料は、アルミニウム及びバナジウムと合金された96重量%未満のチタンの合金であってもよい。
【0085】
別の実施例において、外科手技中に第1の側及び第2の側を有する解剖学的構造をステープルするのに有用であるエンド・エフェクタが開示される。エンド・エフェクタは、第1の端部、第2の端部、及び、解剖学的構造の第1の側に位置決め可能とすることができ、複数のステープル形成ポケット列を含むアンビル面を含むアンビルを含み、複数のステープル形成ポケット列の第1の列は、第1のポケット形状を有し、複数のステープル形成ポケット列の第2の列は、第2のポケット形状を有し、第1のポケット形状は第2のポケット形状とは異なる。複数のステープルを収容し、第1の端部、第2の端部、及び、解剖学的構造の第2の側に位置決め可能とすることができるカートリッジ面を含むカートリッジも開示される。ステープル駆動ランプ及び組織切断アセンブリが、カートリッジの第1の端部からカートリッジの第2の端部へと動き、ステープルを形成するためにカートリッジからアンビルに向かってステープルを駆動するステープル駆動ランプを有するものとして開示され、ステープル駆動ランプ及び組織切断アセンブリは、ステープルが形成された後に解剖学的構造を切断するブレードをさらに含み、エンド・エフェクタを解剖学的構造に対してクランプ締めするために、アンビル及びカートリッジのうちの一方の少なくとも一部分が、他方に向かって可動である。例えば、形成後に、複数のステープル形成ポケット列のうちの第1の列は、ボウタイ状のステープルを生成することができ、形成後に、複数のステープル形成ポケット列のうちの第2の列は、長方形のステープルを生成することができる。複数のステープル形成ポケットの複数の列のうちの少なくとも1つの列において、長さに沿った第1の位置における第1のポケット形状は、長さに沿った第2の位置における第2のポケット形状とは異なる。別の実例において、形成後に、複数のステープル形成ポケット列のうちの第1の列は、ボウタイ状のステープルを生成することができ、形成後に、複数のステープル形成ポケット列のうちの第2の列は、長方形のステープルを生成することができる。また、複数のステープル列のうちの第1の列の第1の部分の複数のステープルは、第1の材料から製造することができ、複数のステープル列のうちの第1の列の第2の部分の複数のステープルは、第2の材料から製造することができ、第1の材料は第2の材料とは異なる。
【0086】
本開示は、添付の図面とともに取り上げられるいくつかのサンプル実施例の詳細な説明からより容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0087】
図1】胃の解剖学的構造を示す図である。
図2A】1つの実施例による、エンド・エフェクタ、細長いチューブ、及びハンドル部分を有するステープル・デバイスを開位置において示す斜視図である。
図2B】1つの実施例による、図2Aのステープル・デバイスを閉位置において示す斜視図である。
図3A図2A及び図2Bに示すステープル・デバイスの部分分解斜視図である。
図3B図2A及び図2Bに示すステープル・デバイスの分解斜視図である。
図4】エンド・エフェクタのブレード、アンビル・アセンブリ、及びカートリッジ・アセンブリの間の関係を示す、図2Bに示すエンド・エフェクタの断面A-Aに沿った軸方向断面図である。
図5A】第1の位置における、図2Bに示すステープル・デバイスのハンドル部分の、断面B-Bに沿った側面断面図である。
図5B】第2の位置における、図2Bに示すステープル・デバイスのハンドル部分の、断面B-Bに沿った側面断面図である。
図5C】第3の位置における、図2Bに示すステープル・デバイスのハンドル部分の、断面B-Bに沿った側面断面図である。
図5D】第4の位置における、図2Bに示すステープル・デバイスのハンドル部分の、断面B-Bに沿った側面断面図である。
図5E】第5の位置における、図2Bに示すステープル・デバイスのハンドル部分の、断面B-Bに沿った側面断面図である。
図6】1つの実施例による、外科用デバイスのブレード・アセンブリ及び駆動機構の部分斜視図である。
図7】1つの実施例による、図6に示すブレード・アセンブリと駆動機構との間の関係を示す、図2Bに示す細長い支持チューブの、断面C-Cに沿った断面図である。
図8】1つの実施例による、図6に示すブレード・アセンブリと駆動機構との間の関係を示す、図2Bに示すハンドル部分の部分側面断面図である。
図9図2Aに示すエンド・エフェクタの近位端の側面図である。
図10】1つの実施例による、アンビル・アセンブリの部分底面平面図である。
図11】代替の実施例による、エンド・エフェクタ、細長いチューブ、ハンドル部分、及びモータを有するステープル・デバイスを開位置において示す斜視図である。
図12図11に示すステープル・デバイスのエンド・エフェクタ、細長いチューブ、及びハンドル部分の部分分解斜視図である。
図13図11に示すステープル・デバイスのモータの部分分解斜視図である。
図14A図11のステープル・デバイスを開位置において示す側面図である。
図14B図11のステープル・デバイスを閉位置において示す側面図である。
図15図14Aに示すハンドル部分及びモータの、断面D-Dに沿った側面断面図である。
図16図14Aに示すエンド・エフェクタの側面図である。
図17図14Bに示すハンドル部分及びモータの、断面E-Eに沿った側面断面図である。
図18図14Bに示すエンド・エフェクタの側面図である。
図19】1つの実施例による、ステープル・デバイスのブレード・アセンブリ及び駆動アセンブリの断面側面図である。
図20】代替の実施例による、ステープル・デバイスのブレード・アセンブリ及び駆動アセンブリの断面側面図である。
図21】代替の実施例による、ステープル・デバイスのブレード・アセンブリ及び駆動アセンブリの断面側面図である。
図22】1つの実施例による、アンビル面を有するアンビル・アセンブリの部分斜視図である。
図23】1つの実施例によるモータ・コントローラの斜視図である。
図24図23に示すモータ・コントローラの分解斜視図である。
図25】ブレード・アセンブリを、複数のドライバ及びステープルを有するカートリッジ・アセンブリとの関係において示す、ステープル・デバイスのエンド・エフェクタの部分断面斜視図である。
図26A】1つの実施例による、可変高さを有する複数のステープルと組み合わされた、可変高さを有する複数のステープル・ドライバを有する、アンビル・アセンブリ及びカートリッジ・アセンブリを含むステープル・デバイスのエンド・エフェクタの側面断面図である。
図26B】代替の実施例による、可変高さを有する複数のステープルと組み合わされた、可変高さを有する複数のステープル・ドライバを有する、アンビル・アセンブリ及びカートリッジ・アセンブリを含むステープル・デバイスのエンド・エフェクタの側面断面図である。
図26C】1つの実施例による、第1の高さを有する複数のステープルと関連付けられる、第1の高さを有する複数のステープル・ドライバ、及び、第2の高さを有する複数のステープルと関連付けられる、第2の高さを有する複数のドライバを有する、アンビル・アセンブリ及びカートリッジ・アセンブリを含むステープル・デバイスのエンド・エフェクタの断面図である。
図26D】1つの実施例による、可変高さを有する複数のステープルと組み合わされた、均一な高さを有する複数のステープル・ドライバを有する、アンビル・アセンブリ及びカートリッジ・アセンブリを含むステープル・デバイスのエンド・エフェクタの断面図である。
図26E】ステープル・デバイスが均一な高さを有する複数のステープル・ドライバ及び均一な高さを有する複数のステープルを有する、傾斜したアンビル・プレートを有するアンビル・アセンブリ及びカートリッジ・アセンブリを含むステープル・デバイスのエンド・エフェクタの断面図である。
図27】1つの実施例による、ステープル・デバイスを動作させる方法を示す流れ図である。
図28】1つの実施例による、ステープル・デバイスを動作させる方法を示す部分流れ図である。
図29図28の方法に続く、ステープル・デバイスを動作させる方法を示す部分流れ図である。
図30図29の方法に続く、ステープル・デバイスを動作させる方法を示す部分流れ図である。
図31】1つの実施例による、エンド・エフェクタ、細長いチューブ、ハンドル部分、及びモータを有するステープル・デバイスを開位置において示す斜視図である。
図32】バットレスを有して示されている、図31のステープル・デバイスの部分分解斜視図である。
図33A図31のステープル・デバイスを開位置において示す側面図である。
図33B図31のステープル・デバイスを閉位置において示す側面図である。
図34A図32に示すバットレスの上面図である。
図34B図32に示すバットレスの部分斜視図である。
図35A図31に示すエンド・エフェクタのアンビル・アセンブリの底面平面図である。
図35B】1つの実施例による、図32のバットレスが取り付けられている、図31に示すアンビル・アセンブリの底面平面図である。
図36】1つの実施例による、図32のバットレスが取り付けられて示されている、図31のステープル・デバイスの斜視図である。
図37】1つの実施例による、エンド・エフェクタ、細長いチューブ、ハンドル部分、及び接着型バットレスを有するステープル・デバイスを開位置において示す部分分解斜視図である。
図38A図37に示す接着型バットレスの断面F-Fに沿った断面図である。
図38B】取り外し可能部分が取り外されている、図37に示す接着型バットレスの斜視図である。
図38C図38Bに示す接着型バットレスの正面図である。
図38D】1つの実施例による、接着型バットレスがエンド・エフェクタに取り付けられて示されている、図37のエンド・エフェクタの側面図である。
図38E】スリーブ胃切除術を形成する、バットレス材料と結合された、ステープル線で切除されて示されている胃の正面図である。
図39A】1つの実施例による、ステープル・デバイスのエンド・エフェクタのアンビル・アセンブリの底面図である。
図39B】1つの実施例による、図39Aに示すアンビル・アセンブリの断面G-Gに沿った断面図である。
図39C】1つの実施例による、図39Aに示すアンビル・アセンブリの断面H-Hに沿った断面図である。
図40】1つの実施例による、可変ポケット深さを有するアンビル・プレートを有するエンド・エフェクタの側面断面図である。
図41】1つの実施例による、複数のステープルを有して示されている、アンビル・プレートを有するアンビル・アセンブリの軸方向断面図である。
図42A図40のアンビル・プレートによって形成されるステープルの側面図である。
図42B図40のアンビルによって形成されるステープルの側面図である。
図42C図40のアンビルによって形成されるステープルの側面図である。
図43A】1つの実施例による、複数のアンビル・ポケットを有するアンビル・アセンブリの部分底面平面図である。
図43B図43Aに示すアンビル・アセンブリの断面のより詳細な図である。
図43C】代替の実施例による、複数のアンビル・ポケットを有するエンド・エフェクタのアンビルの部分底面平面図である。
図44】1つの実施例による、アンビル・アセンブリによって形成されるステープルの側面図である。
図45】代替の実施例による、アンビル・アセンブリによって形成されるステープルの上面図である。
図46】代替の実施例による、アンビル・アセンブリによって形成されるステープルの斜視図である。
図47】円形アンビルを有する1つの実施例によるステープラの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0088】
本明細書において開示される装置、システム、方法、及びプロセスの構造、機能、及び使用の原理の全体的な理解を提供するために、ここで、本開示の様々な非限定的実施例を説明する。これらの非限定的実施例の1つ又は複数の実例が、添付の図面に示されている。本明細書において具体的に説明され、添付の図面に示されているシステム及び方法が非限定的な実施例であることは、当業者には理解されよう。1つの非限定的実施例に関連して図解又は説明されている特徴は、他の非限定的実施例の特徴と組み合わされてもよい。そのような修正及び変形が本開示の範囲内に含まれることが意図されている。本明細書全体を通じて「様々な実施例」、「いくつかの実施例」、「1つの実施例」、「いくつかの実例の実施例」、「1つの実例の実施例」、又は「一実施例」が参照されている場合、これは、任意の実施例と関連して説明されている特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。したがって、「様々な実施例において」、「いくつかの実施例において」、「1つの実施例において」、又は「いくつかの実例の実施例において」、「1つの実例の実施例において」、又は「一実施例において」の語句が、本明細書全体を通じた箇所に見られるとき、これは必ずしもすべてが同じ実施例を参照しているとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ又は複数の実施例において、任意の適切な様式で組み合わせることができる。外科用ステープラの装置、システム、及び方法の実例の実施例が、本明細書において説明されている。1つの実例の実施例において、臓器、組織、又は他の解剖学的構造の切除中に切除線を形成するためのエンド・エフェクタ及び/又はエンドカッタ・ステープル・デバイス(本明細書においては「デバイス」と総称する)が開示される。いくつかの実施例において、デバイスは、低侵襲外科手技中に使用することができる。本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許出願第15/129,385号に関連する。
【0089】
本明細書において説明されている実施例による外科用ステープラは、ハンドルと、アクチュエータと、クランプ機構を含むエンド・エフェクタとを含むことができる。クランプ機構は、カートリッジ及びアンビルを含むことができる。手術中、外科医は、臓器に対して2つの部材(例えば、アンビル及びカートリッジ)をクランプ締めし、それらの部材の間で臓器を圧迫することができる。臓器が圧迫されると、外科医は、ステープラを使用して、臓器を通じてステープルを駆動し、又は、発射することができる。1つの実施例において、クランプ機構の望ましい圧迫及び位置整合によって、複数のB字状ステープルを形成することができる。いくつかの実施例において、ステープル・デバイスは、複数のカートリッジを使用して複数回発射することができ、又は、代替の実施例において、単一のカートリッジが、臓器を完全に切除するために単一回の発射で使用されてもよい。発射回数を低減することが有利であり得、手技の費用として必要とされるカートリッジは、カートリッジの使用、及び、複数回のステープラ発射と関連付けられ得るより長い手技によって増大し得る。患者の手術にかかる時間を低減するために、単一のカートリッジによるステープル及び/又は臓器の切除を可能にすることも有利であり得、これによって臨床転帰を改善することができる。例えば、単一のカートリッジ及びステープラ発射を使用したスリーブ胃切除術手技に従って胃の一部分を切除することによって、患者転帰を改善し、そのような手技と関連付けられ得る複雑化要因を低減することができる。
【0090】
ステープル線の完全性は、B字状ステープルが望ましいとき、そのようなB字状ステープルの適切な形成に部分的に依存し得る。単一のカートリッジ及び単一回の発射によるステープル・デバイスを提供することによって、同じ手技を完了するために複数のカートリッジを使用するデバイス又はシステムよりも、ステープル形成の質を改善することができる。例えば、組織をステープル及び切除するためにエンド・エフェクタを複数回使用するとき、以前に展開されたステープルが、後続の適用において新たなステープル及び/又は切断ナイフに接触する場合がある。単一のカートリッジ及びステープル発射を可能にすることは、ステープル線及びステープルの形状が一貫することを保証する助けとなり得る。
【0091】
単一カートリッジ及び単一回発射のステープル・デバイスはまた、複数のカートリッジを使用することを必要とするデバイス及びシステムと比較して圧迫の利益を提供することもできる。適切に形成されたステープルによる単一のステープル線をも可能にしながら、切除される組織の長さに沿って所望の圧迫を可能にする単一回発射ステープル・デバイスを提供することが有利であり得る。B字状ステープルが、外科用組織固定デバイスの胃腸、血管、肺、及び肝臓用途の対処の標準である。X軸、Y軸、及びZ軸の各々においてクランプ機構が臓器の各側でクランプ機構自体と位置整合すること(例えば、アンビルがカートリッジと位置整合すること)によって、ステープル送達及び形成を改善することができる。そのような位置整合を可能にするために、任意の適切な構造又は機構を、本明細書において説明されているステープル・デバイスに組み込むことができることが諒解されよう。
【0092】
本明細書において説明されているステープル・デバイスの実施例は、ステープルの各々及びステープル列の間で管腔内容物が漏れる機会が減るように、複数のステープル列を含むことができる。例えば、ステープル・デバイスは、2~6列のステープルを有してもよく、ステープル列は、ステープルされた組織を切除するために列の間を通るように構成されたナイフ又はブレードによって二分割され得る。1つの実施例において、ステープル列は、漏れの可能性を低減するために、離間され、及び/又は、互い違いにされ得る。
【0093】
ステープル・デバイスの実施例は、アンビル及びカートリッジを含むことができ、カートリッジは、複数のステープルを保持する凹部を含むことができる。ステープルは、手術中に、複数のステープルの各々を、組織を通じて上向きに、アンビルの面へと押し出すことができる1つ又は複数のステープル・ドライバの上方に保持することができる。任意の適切なサイズ、数、及び寸法を有するポケットを含むことができるアンビルは、カートリッジ・ドライバと協働して、例えば、組織内でB字形状を形成することができる。アンビルのポケットは、1つの実施例において、アンビルとカートリッジとの間の間隙、ポケットの深さ、並びに、ステープル、及び/又は、ステープル・ドライバ及びドライバ機構の高さによって決定することができる所望の閉じたステープルの高さを提供するようなサイズにすることができる。
【0094】
ステープル中、それを通じてステープルを展開することができる支持体又はバットレス材料を提供することが有利であり得る。バットレス又は支持体材料は、複数のステープル列の圧力を分散させて、組織中のステープルの増力を改善し、又は、ステープル線の完全性を維持する助けとなることができる。例えば、それを通じて使用中にステープルを展開することができるアンビル及び/又はカートリッジの面上に、生物分解性材料を提供することができる。ステープルを保持するこのバットレス材料は、その後、ブレード又はナイフによって切断することができ、1つの実施例では、患者内に残すことができる。本明細書において説明されている実施例によれば、ポリマー(永続的なものと生体吸収性のものの両方)及び生体膜から構成されるもののような、任意の適切な支持体又はバットレス材料を使用することができる。これらの材料は、アンビル、カートリッジ、又はその両方に可逆的に結合することができる。
【0095】
バットレス又は支持体材料をアンビル又はカートリッジに取り付ける方法は、ヒドロゲル・ポリマーのような接着剤を含むことができ、バットレスは、エンド・エフェクタがステープルによって組織に固定された後にエンド・エフェクタから引き抜くことができる。エンド・エフェクタはまた、突起などのような、バットレスを保持するための機械的構造又は要素をも含むことができる。1つの実施例において、アンビル及び/又はカートリッジは、複数の離間した突起を含むことができ、バットレス材料は、複数の開口を画定することができ、コード又は縫合糸を使用して、バットレス材料をアンビル及び/又はカートリッジの突起と縫い付けて固定することができる。
【0096】
腹腔鏡的アプローチによる、本明細書において説明されているステープル・デバイスの実施例は、外科手技を実施するためにトロカールを通じてステープラのエンド・エフェクタを挿入することを含むことができる。例として、低侵襲外科手技は、腹腔鏡垂直スリーブ胃切除術を含むことができる。そのような手技のための空間的環境は制限されるため、本明細書において説明されている実施例による外科用ステープル・デバイスは、相対的に低いプロファイルを有し得る。従来技術における低侵襲デバイスは一般的に長く(例えば、35mm~60mm)、細い(例えば直径5mm~15mm)デバイスである。この長く細い構成は、トロカールを通じて体腔へと適合するのに必要であり得る。B字状ステープル形成は典型的に約100psiの圧力を必要とするため、制限されたサイズは、機械的課題を呈する可能性がある。これらの圧力下で、小さく、剛性の低いステープラは変形し、したがって、適切なB字状ステープル形成を妨げる場合がある。
【0097】
低侵襲外科手技に使用される従来技術のデバイスは、近位端に固定ヒンジを有するものが多い。このヒンジは、アンビル及びカートリッジが分離してV字状構成になることを可能にする。分離されると、外科医は、開いたアンビル及びカートリッジを臓器の周囲に置き、その後、V字を臓器に合わせてつぶすことができる。しかしながら、アンビル及びカートリッジの長さが増大すると、組織の長さにわたってアンビルとカートリッジとの間の位置整合を維持することがより困難になり得る。そのようなデバイスの最遠位端では、組織を圧迫するのに必要な力のために、そのような設計による位置整合の不良が悪化する可能性がある。この偏向のために、低侵襲手技のための現行のV字状ステープラの長さは制限される。この制限の結果として、アンビル及びカートリッジも対応して、長さが制限される。このように長さが制限されることによって、胃のようなより大きい臓器について、スリーブ胃切除術のような手技を完了するためには、ステープルを複数回にわたって再装填及び発射する必要がある。再装填するごとに、外科医は、トロカールからステープラを引き抜き、カートリッジを再装填し、再挿入し、その後、ステープラを臓器に対して位置決めし直す必要があり得る。そのようなシステムは、より多くの手術時間を必要とする場合があり、よりコストがかかる場合があり、不都合な患者事象がもたらされる可能性が増大する場合があり、結果としてステープル線の完全性が低くなる場合がある。
【0098】
本明細書において論じられている実例は、例に過ぎず、本明細書において説明されている装置、デバイス、システム及び方法の説明を補助するために与えられる。図面に示されるか又は下記に論じられる特徴又は構成要素はいずれも、具体的に必須であるとして指定されない限り、これらの装置、デバイス、システム又は方法のいずれかの任意の特定の実施態様にとって必須であると解釈されるべきではない。読みやすく、明瞭にするために、特定の構成要素、モジュール、又は方法は、特定の図面のみと関連して説明されている場合がある。構成要素の組合せ又は部分組合せが具体的に説明されていない場合、これらはいずれも、任意の組合せ又は部分組合せが可能でないことを示すものとして理解されるべきではない。また、説明されている任意の方法について、方法が流れ図とともに説明されているか否かにかかわらず、文脈によって別途指定されるか又は必要とされない限り、方法の実行において実施されるステップの任意の明示的又は黙示的な順序付けは、それらのステップが提示されている順序において実施されなければならないことを暗示するものではなく、代わりに、異なる順序において又は並行して実施されてもよいことは理解されたい。
【0099】
本明細書において説明されている実例の実施例は、例えば、スリーブ胃切除術手技又は胃の切除に使用することができる。しかしながら、デバイスは、他の解剖学的構造に関与する他の手技に使用されてもよいことが諒解されよう。例えば,デバイスは、実質切除、肺気量整復術、又は肺に関与する他の手技に使用されてもよい。さらに、本明細書において説明されている実施例は、肺葉切除、非解剖学的実質切除、若しくは肝臓に関与する他の手技、又は、腎部分切除術、腎全摘、若しくは腎臓に関与する他の手技に有用であり得る。
【0100】
ここで図1を参照すると、胃10の解剖学的構造、及び、垂直スリーブ胃切除術のための実例の切除線12が示されている。胃10は、一般的に、下端14、上端16、前側18、及び後側20を含む。胃食道接合部22は、胃10へと開いており、肥満手術における一般的なランドマークである。基底部24、及び、より大きい曲率26によって規定される胃10の区画が、一般的に、垂直スリーブ胃切除術中に除去される胃10の部分である。残りの嚢又はスリーブは一般的に、より小さい曲率28及び切除線12によって規定され、胃の体積が大幅に低減されることを示す。切除線12の所望の位置は、胃食道接合部22から外方に約0.5cm~約2cm、及び、幽門30から外方に約2cm~約10cmであってもよい。本明細書において説明されている実施例によれば、エンドカッタ・ステープル・デバイスを利用して、垂直スリーブ胃切除術中に、質の高い、一貫した切除線を形成することができる。デバイスの実施例は、腹腔鏡的に容易に位置決め可能であり得、切除線長に沿って異なる厚さの組織に対応することができ、切除線に沿って組織に均一な圧迫圧力を与えることが可能であり得、ステープル発射力を低くすることを可能にすることができるため、有利であり得る。
【0101】
図2Aは、開位置において示されている、エンド・エフェクタ121と、支持チューブ140と、ハンドル部分123とを含むステープル・デバイス100の斜視図を示す。図2Bは、閉位置において示されている、ステープル・デバイス100の斜視図を示す。
【0102】
図3A及び図3Bは、少なくとも1つの実施例に従って示されるステープル・デバイス100の分解斜視図を示す。ステープル・デバイス100のエンド・エフェクタ121は、アンビル・アセンブリ101及びカートリッジ・アセンブリ103を含むことができる。アンビル・アセンブリ101は、アンビル・フレーム102及びアンビル・プレート112を含むことができる。アンビル・プレート112は、アンビル・フレーム102に溶接されてもよく、又は、接着、ろう付け、焼結、機械加工、3D印刷などによって、アンビル・フレーム102若しくはエンド・エフェクタ121に他の様態で取り付けられてもよい。アンビル・アセンブリ101は、アンビル・フレーム102及びアンビル・プレート112がそれに沿って方向付けられる、長手方向軸を含むことができる。アンビル・プレート112は、ブレード・アセンブリ108と関連付けられるブレード107を受け入れるようなサイズにすることができる、長手方向軸と位置整合されたアンビル・プレート・チャネル137を画定することができる。図4に示すように、アンビル・フレーム102及びアンビル・プレート112は、協働して、ブレード107の上部228を受け入れるようなサイズにすることができるアンビル・ブレード・チャネル139を画定することができる。手術中、アンビル・ブレード・チャネル139は、ブレード107が、例えば、アンビル・ブレード・チャネル137内で遠位の第1の位置から近位の第2の位置へと動くときに、ブレード107を案内することができる。代替の実施例において、ブレード107は、近位の第1の位置から遠位の第2の位置へと遷移することができる。特定の実施例において、エンド・エフェクタ121の遠位端は、開いているのではなく、結合されているため、最初にブレード107を、使用又は切断の前にエンド・エフェクタの遠位端に位置決めすることを可能にする。そのような位置は、ブレード・アセンブリ108と関連付けられるブレード107を、座屈を防止するために、押すのではなく引くことができるため、有利であり得る。ビーム226はアンビル及びカートリッジのチャネル内にあるとき、カートリッジがチャネルの空洞へと偏向するのを防止することができるため、ブレード・アセンブリ108に細長いビーム226(図6)を設けることが有益であり得る。チャネルへのそのような偏向は、ステープルの異常な形成を引き起こす場合がある。ブレードのIビーム部分が、ステープル形成のための適切な間隙が達成されるのを可能にするために、装填中に発生し得る、アンビル及びカートリッジ構造部材の偏向を補正することができる。
【0103】
図3A及び図3Bを参照すると、アンビル・プレート112は、例えば、20cm~26cmの長さ、10cm~30cmの長さ、5cm~32cmの長さ、21cm~24cmの長さ、又は任意の他の適切な長さであってもよい。1つの実施例において、アンビル・プレート112の長さは、スリーブ胃切除術手技に使用するために、胃のような臓器の長さにまたがることができるようなサイズにされる。例えば、アンビル・プレート112は、カートリッジ・アセンブリ103と組み合わせて使用して、単一回の発射、単一のカートリッジによるスリーブ胃切除術手技によるステープル線を提供することができるように、23cmの長さにすることができる。
【0104】
カートリッジ・アセンブリ103は、カートリッジ・プレート114及びカートリッジ110を保持することができるカートリッジ・フレーム116を含むことができる。カートリッジ・プレート114は、カートリッジ・フレーム116に溶接されてもよく、又は、接着、ろう付け、焼結、機械加工、3D印刷などによって、カートリッジ・フレーム116若しくはエンド・エフェクタ121に他の様態で取り付けられてもよい。カートリッジ・アセンブリ103は、カートリッジ・フレーム116及びカートリッジ・プレート114をそれに沿って方向付けることができる、長手方向軸を含むことができる。カートリッジ・プレート114は、ブレード・アセンブリ108と関連付けられるブレード107を受け入れるようなサイズにすることができる、長手方向軸と位置整合されたカートリッジ・チャネル143を画定することができる。図4に示すように、カートリッジ・フレーム116及びカートリッジ・プレート114は、協働して、ブレード107の底部230を受け入れるようなサイズにすることができるカートリッジ・ブレード・チャネル141を画定することができる。手術中、カートリッジ・ブレード・チャネル141は、ブレード107が、例えば、カートリッジ・チャネル143内で遠位の第1の位置から近位の第2の位置へと動くときに、ブレード107を案内することができる。代替の実施例において、ブレード107は、近位の第1の位置から遠位の第2の位置へと遷移することができる。代替の実施例において、カートリッジ・ブレード・チャネル141又は関連付けられるチャネルは、曲線であってもよく、又は、任意の他の適切な構成を有してもよい。
【0105】
図3A及び図3Bを参照すると、カートリッジ110は、第1の端部にある第1のカートリッジ・ピン136及び第2の端部にある第2のカートリッジ・ピン118によってカートリッジ・フレーム116に取り付けることができ、又は、代替的に、カートリッジ110は、スナップ嵌め、接着、若しくは他の取り付け方法を介してカートリッジ・フレーム116に取り付けられてもよい。カートリッジ110は、例えば、20cm~26cmの長さ、10cm~30cmの長さ、5cm~32cmの長さ、21cm~24cmの長さ、又は任意の他の適切な長さであってもよい。1つの実施例において、カートリッジ110の長さは、スリーブ胃切除術手技に使用するために、胃のような臓器の長さにまたがることができるようなサイズにされる。例えば、カートリッジ110は、アンビル・アセンブリ101と組み合わせて使用して、単一回の発射、単一のカートリッジによるスリーブ胃切除術手技によるステープル線を提供することができるように、23cmの長さにすることができる。
【0106】
エンド・エフェクタ121は、エンド・エフェクタ121を閉位置(例えば、図2B参照)から開位置(図2A)へと遷移させ、閉位置に戻すために使用することができるマスタ連結部106を含むことができる。マスタ連結部106は、第1のマスタ連結部ピン104によって、第1のマスタ連結部ピン104がアンビル・フレーム102によって画定されるマスタ連結部スロット105に旋回可能且つスライド可能に係合するように、アンビル・フレーム102の近位端であってもよい、アンビル・フレーム102の第1の端部に取り付けることができる。マスタ連結部スロット105は、アンビル・フレーム102の長手方向軸に平行なチャネルとすることができ、又は、マスタ連結部スロット105は、上若しくは下に角度を付けられてもよく、若しくは、他の様態でアンビル・フレームの長手方向軸に対してオフセットされてもよい。特定の実施例において、マスタ連結部スロット105は、アンビル・アセンブリ101とカートリッジ・アセンブリ103との間のより大きい(間隙から外方に角度を付けられた)又はより小さい(間隙に向かって角度を付けられた)間隙を達成するように角度を付けられるか又はオフセットされてもよい。マスタ連結部スロット105が角度を付けられるか又はオフセットされている、特定の実施例において、マスタ連結部106は、間隙、したがって、カートリッジ・アセンブリ103に対するアンビル・アセンブリ101の角度を変更するために、マスタ連結部スロット105に沿った任意の点において停止するように構成することができる。マスタ連結部スロット105に角度を付けることは、エンド・エフェクタ121の閉鎖効率を改善することもできる。
【0107】
第2のマスタ連結部ピン138を使用して、本明細書において下記にさらに説明するように、マスタ連結部106をプラットフォーム142に旋回可能に結合することができる。図3A及び図3Bに示す実施例において、カートリッジ・フレーム116は、その近位端において支持チューブ140へと挿入可能とすることができ、結果、ステープル・デバイス100のエンド・エフェクタ121がステープル・デバイス100のハンドル部分123に位置整合され、接続される。
【0108】
支持チューブ140は、ステープル・デバイス100のエンド・エフェクタ121が患者の臓器にアクセスすることができるように、トロカール(図示せず)を通じて延伸するように構成することができる、近位端及び遠位端を有する細長い部材とすることができる。支持チューブ140は、例えば、50mm~350mm、100mm~350mm、100mm~200mm、150mm~300mm、又は100mmのような、任意の適切な長さであってもよい。支持チューブ140は、例えば、5mm~22mmの外径を有することができ、0.25mm~1.5mmの壁厚を有することができる。
【0109】
支持チューブ140は、一体構造によって単一体に形成することができ、又は、代替の実施例において、支持チューブ140は、複数の区画を含んでもよい。支持チューブ140は、例えば、腹腔鏡手技に従って体腔にアクセスするために、任意のサイズの均一な直径を有することができる。支持チューブ140の近位端は、ステープル・デバイス100のハンドル部分123と結合することができる。支持チューブ140は、支持チューブ140の外面にスライド可能に係合し、支持チューブ140のハンドル部分123への位置整合及び接続を支持するハンドル・リング144を有することができる。チューブ・マウント174を、ハンドル部分123への取り付けのために支持チューブ140に固定することができる。
【0110】
ステープル・デバイス100のハンドル部分123を使用して、エンド・エフェクタ121を患者の体腔に挿入するのを容易にすることができる。ハンドル部分123は、エンド・エフェクタ121の作動を容易にするための機械的又は電動の構成要素を含むことができる。1つの実施例において、ハンドル部分123は、二枚貝のような様式でともに結合することができる右ハンドル半部120及び左ハンドル半部122を含むことができる。右ハンドル半部120及び左ハンドル半部122は、例えば、ハンドル・ナット168、170及びハンドルねじ160、162、164によって接合することができ、又は、超音波溶接、圧入、接着、右ハンドル半部120内に成形された孔へのセルフタッピングねじによるねじ留め、若しくは他の様態で組み立てられてもよい。
【0111】
ハンドル部分123は、ステープル・デバイス100を作動させ、起動するために使用することができるトリガ146を含むことができる。トリガ146は、右ハンドル半部120及び左ハンドル半部122に対して旋回可能又は可動であるように、トリガ146を取り付けるために使用することができる第1の取り付け機構148及び第2の取り付け機構150を含むことができる。トリガ・ストップ158が、ハンドル部分123内で、トリガ146に隣接して位置決めされ得、トリガ146の使用と連携してトリガ・ストップ158を中心合わせ及びリセットするために使用することができる復心ばね152、154及びリセットばね156を含むことができる。ハンドル部分123及びトリガ146の動作の1つの実施例が、図5A図5Bにより詳細に示されている。
【0112】
支持チューブ140のチューブ・マウント174は、支持チューブ140をハンドル部分123に結合するために、右ハンドル半部120及び左ハンドル半部122内の機構に係合することができる。プラットフォーム142は、支持チューブ140を通じて歯のラック176又は歯止めアーム128に係合することができる他の係合機構に結合することができる。歯止めアーム128は、歯止めばね130を使用してラック176に向かって付勢することができる。歯止めアーム128は、ハンドル部分123内に少なくとも部分的に保持することができ、歯止めばね130の付勢を克服し、歯止めアーム128の歯止め208をラック176から持ち上げるために両手で同じように使用することができる左解放レバー126及び右解放レバー124を含むことができる。
【0113】
1つの実施例において、電機子193を含む電気モータ192が、モータ・マウント194に挿入可能であり得、ドライバ又はアクチュエータとして使用されるように、ねじ190を介して取り付けられ得る。特定の実施例において、電気モータ192は、オペレータによって再使用するためにモータ・マウント194から選択的に取り外し可能とすることができ、エンド・エフェクタ121及び/又は支持チューブ140は、単回使用で使い捨てであってもよい。
【0114】
電気モータ192及びスイッチ196を、キャップ197及び外側キャップ198を使用してモータ・マウント194内に保持することができる。電機子193は、歯車186及びハブ188を使用して回転部材180に結合することができる。スラスト座金184を使用して、トリガ戻りばね181の当接を可能にすることができる。スイッチ・パッド132と関連付けられるスイッチ134をスイッチ196と協働して使用して、電気モータ192に係合して回転部材180を作動させることができる。モータ・マウント194は、左マウント・アーム195及び右マウント・アーム199を使用してハンドル部分123内へと取り付け可能であり得、ハンドルねじ164のようなねじ又は他の保持構造若しくは方法を使用して、左ハンドル半部122及び左解放レバー126内に形成されているピンを介して適所に固定することができる。
【0115】
図5Aは、第1の開位置(例えば、図2A参照)において示されている、ステープル・デバイス100のハンドル部分123の側面断面図である。図5Bは、第2の閉位置(例えば、図2B参照)に遷移されている、ハンドル部分123の側面断面図である。トリガ146の第2の取り付け機構150は、細長いスロットを含むことができ、結果、トリガ146が近位に引かれるときにトリガ146がプラットフォーム142に負荷を加えている間に、トリガ・ピン204は非負荷保持方向において第2の取り付け機構150内で動くことができる。トリガ146が近位に押し出されると、第2の取り付け機構150は対応して、プラットフォーム142を近位に押し出す力をトリガ・ピン204に加えることができる。ラック176は、プラットフォーム142の近位端に堅固に取り付けることができ、結果、トリガ146が近位に押し出されると、ラック176の歯206が歯止めアーム128上の歯止め208に係合して、ラック176及びプラットフォーム142の遠位運動を防止する。ラック176及びプラットフォーム142は、例えば、左解放レバー126(図3)又は右解放レバー124(図3)が押されて歯止め208がラック176の歯206から解放されるまで、遠位に動くのを防止され得る。ラック176上の複数の歯206は、トリガ146が引かれるときにエンド・エフェクタ121を増分的に閉じることを可能にすることができ、これによって、エンド・エフェクタ121を組織に対して精密に位置決めすることを可能にすることができる。臨床医は、組織に対する望ましい圧迫又は位置が達成されるまで、トリガ146を近位に押し出すことができる。臨床医がステープル・デバイス100を位置決めし直す必要がある場合、右解放レバー124又は左解放レバー126を作動させて、ステープル・デバイス100を開いて組織を解放することができる。
【0116】
ハンドル部分123は、トリガ・ストップ先端部210を有するトリガ・ストップ158を含むことができる。図5Bに示すように、トリガ146は、トリガ146のトリガ縁部212がトリガ・ストップ先端部210に触れるまで近位に押し出すことができ、これによって、トリガ146がさらに近位に動くのを防止することができる。1つの実施例において、トリガ146がトリガ・ストップに係合するとき、ステープル・デバイス100は全閉位置(例えば、図2B参照)にある。全閉位置において、エンドカッタを使用してステープルを展開し、及び/又は、組織を離断することができる。
【0117】
図5Cを参照して、ステープル・デバイス100が閉位置にくると、ステープル・デバイス100は第3の発射前位置に遷移することができる。1つの実施例において、ステープル・デバイス100は、トリガ・ストップ158がトリガ146に対して横方向に動かされ、結果、トリガ・ストップ先端部210がトリガ解放凹部202と位置整合された後にのみ、発射することができる。トリガ・ストップ158がトリガ解放凹部202と位置整合されると、トリガ146をさらに近位に押し出すことができ、結果、トリガ・ストップ先端部210がトリガ解放凹部202に入る。トリガ・ストップ158は、臨床医によって、例えば、復心ばね152又は復心ばね154を圧迫して、トリガ・ストップ先端部210がトリガ解放凹部202に係合するまで、トリガ・ストップ先端部210がトリガ縁部212に対して横方向に動くことを可能にすることによって、横方向に押し出すことができる。
【0118】
図5Dを参照して、トリガ・ストップ先端部210がトリガ解放凹部202と位置整合されると、トリガ146を第4の発射位置へとより近位に押し出して、スイッチ172を作動させることができ、スイッチ172は、電気モータ192に係合してブレード・アセンブリ108を駆動させる。ブレード・アセンブリ108が駆動されると、対応して、ステープル・デバイス100が同時に組織を切断しながら、ステープル線を与えることができる。ナット109(図6及び図7)が、ブレード・アセンブリ108に結合することができ、回転部材180が電気モータ192によって作動されるときに、回転部材180からブレード・アセンブリ108へと力を伝達することができる。
【0119】
ここで図5Eを参照して、トリガ146が解放されると、リセットばね156が、トリガ・ストップ158を遠位に押し出すことができ、結果、スイッチ172が係合解除されて、電気モータ192がオフにされる。復心ばね152及び復心ばね154はその後、トリガ・ストップ158を復心し、ステープル・デバイス100をリセットすることができ、結果、電気モータ192は不注意で再係合され得ない。
【0120】
図6を参照すると、ブレード・アセンブリ108の斜視図が示されており、これは、ナット109を、ピン145、スポット溶接を介してブレード・アセンブリ108に取り付けることができるか、又は、単一構造としてブレード・アセンブリ108と一体的に形成することができることを示している。ブレード107は、ブレード・アセンブリ108の遠位端に固定することができ、例えば、遠位位置から近位位置へと押し出されて、ステープル形成中に組織を切断することができる。図7は、支持チューブ140、プラットフォーム142、ナット109、及び回転部材180の間の関係の1つの実例の断面図である。回転部材180からブレード・アセンブリ108への力の伝達を促進する任意の適切な結合が企図されることが諒解されよう。
【0121】
実施例において、ブレード107は、同時にステープルをカートリッジ110から展開しながら、近位に押し出されて組織を切断することができる。ステープルを送達し組織を切断する前に、ブレード107が、細長いビーム226によって支持されて、エンド・エフェクタ121の遠位端に位置決めされることが有利であり得る。細長いビーム226は、エンド・エフェクタ121の開位置から閉位置への位置決め及び遷移中に、カートリッジ・フレーム116に追加の支持を提供することができる。
【0122】
図3A図3B及び図4を参照しながら論じたように、ブレード107は、アンビル・ブレード・チャネル139内でスライド可能に動くようなサイズにすることができる上部228を含むことができ、ブレード107は、カートリッジ・ブレード・チャネル141内でスライド可能に動くようなサイズにすることができる底部230を含むことができる。1つの実施例において、ブレード107が組織を切断するために近位に押し出されると、ブレード107の上部228及び底部230は、エンド・エフェクタ121を圧迫して、組織に対する有利な圧迫を与えることができる。
【0123】
ステープル・デバイス100の手動で操作される実施例は、例としてのみ説明されていることが諒解されよう。例えば、ステープル・デバイス100のハンドルは、手術ロボットからの制御ユニットとすることができ、ステープル・デバイス100は、電気モータ、ケーブル及び滑車、空気圧又は液圧機構などによって、手術ロボット又は他の電気機械システムを使用して遠隔で作動することができる。
【0124】
図8は、少なくとも1つの実施例による、ステープル・デバイス100のハンドル部分123の選択されている構成要素の側面断面図である。回転部材180は、ステープル・デバイス100を作動させるために使用することができるねじ付き又はねじ切り溝214を含むことができる。回転部材180が作動されると、ナット109の対応するねじ山が、ナット109を近位又は遠位方向に押し出すことができる。ブレード・アセンブリ108の細長いビーム226に結合されているナット109は、ブレード107を近位又は遠位方向に前進させることができる。
【0125】
図9は、少なくとも1つの実施例による、エンド・エフェクタ121の一端の側面図である。図示されているバージョンにおいて、カートリッジ・フレーム116は、支持チューブ140へと延伸して示されており、これによって、エンド・エフェクタ121にとって有利な剛性及び支持を提供することができる。カートリッジ・フレーム116は、一体構造としてカートリッジ・アセンブリ103と単一的に形成することができるか、又は、カートリッジ・フレーム116に固定することができる別個の構成要素であってもよいランプ216を含むことができる。ランプ216は、マスタ連結部106のランプ面220と干渉するように位置決めすることができる。プラットフォーム142が遠位に前進されると、ランプ面220は、ランプ216と係合して、マスタ連結部106を上向きに押し出し、エンド・エフェクタ121を開くことができる。ランプ216は、マスタ連結部106に、カートリッジ・アセンブリ103及びアンビル・アセンブリ101を開かせ、又は、他の様態で離間させることができる任意の適切な形状及び構成を有することができる。代替の実施例(図示せず)において、ランプは、マスタ連結部を開放位置又は上方位置に付勢するためのばねに置き換えられてもよい。
【0126】
プラットフォーム142が前進されると、第1のマスタ連結部ピン104が、マスタ連結部スロット105の遠位端に係合して、アンビル・アセンブリ101を上向きに又はカートリッジ・アセンブリ103から外方に押し出すことができる。マスタ連結部スロット105は、プラットフォーム142及びマスタ連結部106が長手方向軸に沿って近位及び遠位に動いて、マスタ連結部106が、開閉する力をアンビル・フレーム102に加えることを可能にすることができるようなサイズにすることができる細長いチャネルとすることができる。マスタ連結部スロット105は、エンド・エフェクタ121が完全に閉じ、マスタ連結部106が支持チューブ140内で水平になった後に、マスタ連結部スロット105が、トリガ146がさらに近位に前進されることを可能にして、トリガ縁部212をスイッチ172と係合することができるようなサイズにすることができる。
【0127】
図9をなお参照すると、マスタ連結部106は、トリガ146が作動されるときに、支持チューブ140のチューブ縁部223と接触することができる第2の面221を含むことができる。エンド・エフェクタ121を閉じるために、プラットフォーム142が近位に押し出されるとき、チューブ縁部223によって第2の表面221を押して、アンビル・フレーム102をカートリッジ・アセンブリ103に向かって動かすことができる。ランプ面220は、ステープル・デバイス100を操作するのを容易にすることができ、第2の表面221は、使用中にステープル・デバイス100の動作を改善するために、ステープル・デバイス100を閉じるのを容易にすることができる。1つの実施例において、マスタ連結部106の第1の端部をプラットフォーム142に結合し、マスタ連結部106の第2の端部をアンビル・フレーム102に結合することによって、支持チューブ140を作動させる必要なしに、エンド・エフェクタ121を作動させるのを容易にすることができる。
【0128】
図9に示すように、マスタ連結部106は、第1の端部において第1のマスタ連結部ピン104によって、第2の端部において第2のマスタ連結部ピン138によって旋回可能に取り付けることができる。マスタ連結部106は、線形構成を有することができ、又は、図9に示すように、マスタ連結部は、第2のマスタ連結部ピン138周りに端を発する第1の線形部分と、第1のマスタ連結部ピン104を介してアンビル・フレーム102に接続される第2の線形部分とを有することができる。第1の線形部分及び第2の線形部分は、例えば、1.5~10.0ミリメートルだけオフセットすることができ、2.5ミリメートルだけオフセットされてもよい。線形部分及びランプ面220及び第2の表面221の間に含まれる角度は、例えば、20度~50度、又は37度であってもよい。第1のマスタ連結部ピン104と第2のマスタ連結部ピン138との間の距離は、10mm~50mm、15mm~20mm、又は18mmであってもよい。第1の線形部分の上部から第2の線形部分の上部までの、第2の表面221の長さは、15mm~22mm、10mm~30mm、又は18ミリメートルであってもよい。マスタ連結部スロット105は、マスタ連結部スロット105内の第1のマスタ連結部ピン104の望ましい動きを可能にするために、4mm~9mm、3mm~8mm、又は6mmの長さを有することができる。マスタ連結部106の高さ及び幅は、エンド・エフェクタ121のプロファイル内に依然として適合しながら強度及び剛性を提供するために、例えば、3mm~13mm、又は6mmとすることができる。マスタ連結部106の材料は、マスタ連結部106のサイズと組み合わせて、マスタ連結部106が例えば4.536kg(10lbs)~45.36kg(100lbs)の閉鎖負荷に耐えることができることを保証するように選択することができる。1つの実施例において、マスタ連結部106の幅は8mmであり、マスタ連結部106の高さは4.6mmであり、マスタ連結部106を構築する材料はステンレス鋼である。
【0129】
図10は、1つの実施例による、アンビル・アセンブリ101の底面平面図である。ブレード107が、第1の開口234内でアンビル・フレーム102の一端に位置決めされて示されている。アンビル・アセンブリ101がカートリッジ・アセンブリ103に対して閉じられると、切断部107がアンビル・プレート・チャネル137に入って、ステープルの間の組織を切断することができる。その切断シーケンスの終端部に達した後、ブレード107は、エンド・エフェクタ121が開かれることを可能にすることができる第2の開口236に入ることができる。ブレード107は、ブレード107を中心に保持するように、アンビル・プレート・チャネル137を通じて案内することができる。
【0130】
図11は、1つの実施例によるステープル・デバイス300の斜視図である。ステープル・デバイス300は、エンドカッタ308及びモータ・アセンブリ315を含むことができる。ステープル・デバイス300は、アンビル・アセンブリ301及びカートリッジ・アセンブリ303を含むエンド・エフェクタ321と、支持チューブ340と、ハンドル部分323とを備える。アンビル・アセンブリ301は、エンド・エフェクタ321の第1のジョーとして機能することができ、カートリッジ・アセンブリは、エンド・エフェクタ321の第2のジョーとして機能することができる。エンド・エフェクタ321は、支持チューブ340を介してハンドル部分123に接続することができる。ハンドル部分323は、ハンドル311と、ステープル・デバイス300を作動させるためのトリガ304とを含むことができる。
【0131】
ハンドル部分323は、複数の動作モードの間で切り替えるためのモード・ボタン324を含むことができる。例えば、第1のモードにおいて、トリガ304を上向きに押して、ジョー(例えば、アンビル及びカートリッジ)を開くことができ、又は、下向きに押してジョーを閉じることができる。ジョーが閉位置にあるとき、モード・ボタン324を押し下げて、ステープル・デバイス300を発射モードに遷移させることができる。発射モードにあるとき、トリガ304を押し下げることによって、ステープル・デバイス300を発射させて、組織を切断しながら、同時に1つ又は複数のステープル列を含むステープル線を形成することができる。1つの実施例において、発射モードにおいてトリガ304を押し下げることによって、6つのステープル列を含むステープル線を展開することができ、ナイフ(図示せず)が同時に、第3のステープル列と第4のステープル列との間で組織を切断することができる。
【0132】
図12は、少なくとも1つの実施例によるエンドカッタ308の分解斜視図を示す。アンビル・アセンブリ301は、アンビル・フレーム302及びアンビル・プレート312を含むことができる。アンビル・プレート312は、アンビル・フレーム302に溶接することができ、又は、接着、ろう付け、焼結、機械加工、3D印刷などによって、他の様態で取り付けられてもよい。複数のステープルを含むカートリッジ310は、第1の端部にある第1のカートリッジ・ピン341及び第2の端部にある第2のカートリッジ・ピン318によってカートリッジ・フレーム316に取り付けることができ、又は、代替的に、カートリッジ310は、スナップ嵌め、接着、若しくは他の取り付け方法を介してカートリッジ・フレーム116に取り付けられてもよい。
【0133】
図12に示す実施例において、カートリッジ・フレーム316は、その近位端において支持チューブ340へと挿入可能として、エンドカッタ308のエンド・エフェクタ321をハンドル部分323に位置整合し、接続することができる。ブレード・アセンブリ322は、ブッシングを介して回転部材380に結合することができるナイフ又はブレード307を含むことができる。
【0134】
ハンドル部分323は、二枚貝のような様式でともに保持することができる右ハンドル半部320及び左ハンドル半部322を含むことができる。右ハンドル半部320及び左ハンドル半部322は、例えば、超音波溶接、接着剤、ねじ、ハンドル内に成形されている孔に適合するグリッパ・ピン若しくは圧入ピン、又は他の組み立て方法によって接合することができる。左ハンドル・シェル350及び右ハンドル・シェル352を使用して、左ハンドル半部322及び右ハンドル半部320を被覆することによって、ハンドル部分323の外部に整った美観を与えることができる。
【0135】
駆動ねじ354を使用して、制御アーム・ナット353を介して制御アーム351を駆動することができる。駆動ねじ354は、モータ・アセンブリ315に係合することができる第2の駆動歯車結合手段345に接続することができる。回転部材380は、発射駆動歯車366及び第2の発射駆動歯車369を介してモータ・アセンブリ315に結合することができ、第2の発射駆動歯車369は、モータ・アセンブリ315と結合することができる第1の駆動歯車結合手段356に係合することができる。1つの実施例において、第2の発射駆動歯車369及び第1の駆動歯車結合手段356は、単一の構成要素又は機構であってもよい。
【0136】
図13は、1つの実施例によるモータ・アセンブリ315の斜視図である。第1の電気モータ335及び第2の電気モータ337を、モータ・ハウジング313内に設けることができる。1つの実施例において、第1のモータ歯車363は、第1の駆動歯車結合手段356(図12)と結合することができ、第2のモータ歯車365は、第2の駆動歯車結合手段345(図12)と結合することができる。モータ・ハウジング313は、左モータ・ハウジング半部327及び右モータ・ハウジング半部316を含むことができる。モータ・ハウジング313は、モータ・アセンブリ315をハンドル部分323と結合するためのスナップ317を含むことができる。モータ・アセンブリ315への支持ワイヤにストレイン・リリーフ319を設けることができる。コネクタ325が、トリガ304(図12)、及び、モータ・アセンブリ315とステープル・デバイス300との間の他の電気的構成要素の電気的結合を可能にすることができる。
【0137】
図14Aは、開位置におけるエンド・エフェクタ321を示す、1つの実施例によるステープル・デバイス300の側面図である。エンド・エフェクタ321は、アンビル・アセンブリ301を備える第1のジョー及びカートリッジ・アセンブリ303を備える第2のジョーを含むことができる。エンド・エフェクタ321は、モータ・アセンブリ315と動作可能に結合されているマスタ連結部306を含むことができる。
【0138】
図14Bは、閉位置におけるエンド・エフェクタ321を示す、ステープル・デバイス300の側面図である。エンド・エフェクタ321は、その閉位置において、ステープルを展開すること、及び/又は、組織を切断することを含むことができる、発射の準備が整い得る。1つの実施例において、エンド・エフェクタ321は、ステープルを展開しながら組織を切断するためのブレード307(図12)を含むことができる。
【0139】
図15は、開位置(例えば、図14Aに示す位置)におけるステープル・デバイス300のハンドル部分323の側面断面図を示す。エンド・エフェクタ321を開閉するための第2の駆動歯車結合手段345を、第2の電気モータ337と関連付けられる第2のモータ歯車365(図13)に結合することができる。第2の駆動歯車結合手段345は、駆動ねじ354を回転させて、エンド・エフェクタ321を開閉し、エンド・エフェクタ321を開位置から閉位置へ、及びその逆に遷移させることができる。図15において、制御アーム・ナット353は駆動ねじ354上でその最遠位位置に示されており、結果、マスタ連結部306が完全に伸展され、エンド・エフェクタ321は開位置にある。エンド・エフェクタ321が全開位置にあるとき、第2の電気モータ337への電力を妨げるために、図示されている位置にある制御アーム・ナット353によって、制御アーム遠位リミット・スイッチ368に接触することができる。第1の駆動歯車結合手段356を第2のモータ歯車365に結合して、同時に組織を切断しながら、ステープル・デバイス300からステープルを展開することができる。
【0140】
図16は、開位置において示されているステープル・デバイス300のエンド・エフェクタ321の側面図を示す。マスタ連結部306は、第1のマスタ連結部ピン320によって、第1のマスタ連結部ピン320がマスタ連結部スロット305に旋回可能且つスライド可能に係合することができるように、アンビル・フレーム302の第1の端部に取り付けることができる。マスタ連結部スロット305は、アンビル・アセンブリ301の長手方向軸に平行なチャネルとすることができ、又は、マスタ連結部スロット305は、この長手方向軸に対して上若しくは下に角度を付けられてもよい。第2のマスタ連結部ピン338を使用して、マスタ連結部306を制御アーム351に旋回可能に結合することができる。
【0141】
図17は、閉位置において示されているステープル・デバイス300のハンドル部分323の側面断面図を示す。制御アーム・ナット353は駆動ねじ354上でその最近位位置に示されており、結果、アンビル・アセンブリ301がカートリッジ・アセンブリ303に対して閉じられる。1つの実施例において、エンド・エフェクタ321が閉じているとき、制御アーム・ナット353は近位リミット・スイッチ355に接触するまで近位に進むことができる。制御アーム・ナット353は、近位リミット・スイッチ355に接触すると、第2の電気モータ337への電力を妨げることができる。ステープル・デバイス300は、ステープル・デバイス300が発射前に閉位置にあることを保証するために、制御アーム・ナット353が近位リミット・スイッチ355に係合するまで、発射モードに遷移することができないように構成することができる。
【0142】
図18は、閉位置において示されているステープル・デバイス300のエンド・エフェクタ321の側面図を示す。マスタ連結部306は部分的に支持チューブ340に挿入されているものとして示されており、結果、アンビル・アセンブリ301及びカートリッジ・アセンブリ303は発射の準備が整った閉位置にある。
【0143】
図19は、ステープルと組織の切断を同時に行うための駆動アセンブリ460の側面図である。駆動アセンブリ460は、ビーム426に結合されているブレード407を含むブレード・アセンブリ408を含むことができる。ビーム426は、回転部材480にねじ式に係合することができるナット409を含むことができる。回転部材480は、第1の電気モータ412と動作可能に結合することができ、結果、回転部材480の回転が、ナット409を近位に押し出す。動作中、第1の電気モータ412を作動させることによって、ナット409を近位に押し出すことができ、結果、ビーム426及びブレード・アセンブリ408が対応して近位方向に動かされる。ブレード・アセンブリ408が近位に押し出されると、ブレード407の刃先432が組織を離断することができる。ブレード407は、上部428と、近位に押し出されるときにエンド・エフェクタのアンビル及びカートリッジを圧迫することができる下側部分430とを含むことができる。
【0144】
なお図19を参照して、ブレード・アセンブリ408がその最近位位置まで引かれると、ナット409は発射完了リミット・スイッチ468に係合することができる。ナット409が発射完了リミット・スイッチ468に係合すると、第1の電気モータ412への電力を妨げることができる。ピン、スポット溶接又は他の取り付け方法などを介した任意の適切な様式で、ナット409をブレード・アセンブリ408又はビーム426に取り付けることができることが企図される。代替的に、ナット409は、単一構造としてブレード・アセンブリ408又はビーム426と一体的に形成されてもよい。
【0145】
図20は、1つの実施例による、アンビル・アセンブリ501を開閉するための駆動アセンブリ560の側面図である。アンビル・アセンブリ501は、マスタ連結部506と可動に結合することができ、マスタ連結部506は、プラットフォーム542の遠位端と旋回可能に結合することができる。
【0146】
図示されている実施例において、マスタ連結部506は、アンビル・アセンブリ501の近位端に位置決めされているマスタ連結部スロット505に係合することができる第1のマスタ連結部ピン504を含む。第1のマスタ連結部ピン504は、マスタ連結部スロット505内で並進して、アンビル・アセンブリ501の開閉を容易にすることができる。プラットフォーム542の近位端は、駆動ねじ554にねじ式に係合することができる駆動ナット567を含むことができる。駆動ナット567及び駆動ねじ554は、駆動ねじ554が第1の方向に回転することによって駆動ナット567が近位に押し出され、駆動ねじ554が第2の方向に回転することによって駆動ナット567が遠位に押し出されるように結合することができる。駆動ねじ554の近位端は、第2の電気モータ514と回転可能に結合されている第2のモータ歯車565と結合することができる。動作中、第2の電気モータ514は、駆動ねじ554を時計回り又は反時計回りに回転させて、アンビル・アセンブリ501をそれぞれ開き、及び、閉じることができる。
【0147】
なお図20を参照して、駆動アセンブリ560は、遠位リミット・スイッチ557及び近位リミット・スイッチ555を含むことができる。アンビル・アセンブリ501が全開位置にあるとき、駆動ナット567はその最遠位位置にあることができ、結果、遠位リミット・スイッチ557に接触して、第2の電気モータ514への電力を妨げる。アンビル・アセンブリ501が全閉位置にあるとき、駆動ナット567はその最近位位置にあることができ、結果、近位リミット・スイッチ555に接触して、第2の電気モータ514への電力を妨げる。
【0148】
図21は、代替の実施例による、アンビル・アセンブリ601を開閉するための駆動アセンブリ660の側面図である。アンビル・アセンブリ601は、マスタ連結部606と可動に結合することができ、マスタ連結部606は、プラットフォーム642の遠位端と旋回可能に結合することができる。
【0149】
図示されている実施例において、アンビル・アセンブリ601は、遠位スロット669を含むことができ、遠位スロット669は、アンビル・アセンブリ601の遠位端に位置決めされているピン(図示せず)に係合して、ピンが遠位スロット669内で動くことを可能にして、駆動アセンブリ660の開閉を容易にすることができる。アンビル・アセンブリ601の近位端は、アンビル・アセンブリ601及びマスタ連結部606を旋回可能に結合することができる固定ピン604を含むことができる。プラットフォーム642の近位端は、駆動ねじ654にねじ式に係合することができる駆動ナット667を含むことができる。駆動ナット667及び駆動ねじ654は、駆動ねじ654が第1の方向に回転することによって駆動ナット667が近位に押し出され、駆動ねじ654が第2の方向に回転することによって駆動ナット667が遠位に押し出されるように結合することができる。駆動ねじ654の近位端は、第1の電気モータ614と回転可能に結合されている第2のモータ歯車665と結合することができる。動作中、第1の電気モータ614は、駆動ねじ654を時計回り又は反時計回りに回転させて、アンビル・アセンブリ601をそれぞれ開き、及び、閉じることができる。
【0150】
なお図21を参照して、駆動アセンブリ660は、遠位リミット・スイッチ657及び近位リミット・スイッチ655を含むことができる。アンビル・アセンブリ601が全開位置にあるとき、駆動ナット667はその最遠位位置にあることができ、結果、遠位リミット・スイッチ657に接触して、第1の電気モータ614への電力を妨げる。アンビル・アセンブリ601が全閉位置にあるとき、駆動ナット667はその最近位位置にあることができ、結果、近位リミット・スイッチ655に接触して、第1の電気モータ614への電力を妨げる。
【0151】
エンド・エフェクタを閉じている間、アンビルは組織負荷から長手方向軸に対してわずかに回転又は偏向することができるため、アンビルは、組織上で閉じるときにカートリッジと干渉することができる。図22は、1つの実施例による、アンビル・フレーム701の遠位部分の斜視図である。アンビル・フレーム701は、アンビル・フレームをカートリッジ・アセンブリ703内のチャネル702へと案内して、閉じている間の位置整合を保証するのを助けることができる、アンビル面771のようなベベル機構を含むことができる。ジョーの間の組織は、エンド・エフェクタの一方の側において他方の側よりも厚くなり得、アンビル面771は、不均一な組織がエンド・エフェクタのジョーを閉じる前にわずかな不整合を引き起こす場合、位置整合を補助することができる。1つ又は複数のベベルは、エンド・エフェクタを位置整合するように機能して、様々な組織の厚さにステープルが適切に展開されることを保証するのを助けることができる引き込み機構として作用することができる。
【0152】
図23は、1つの実施例によるモータ・コントローラ870の斜視図である。モータ・コントローラ870は、オン/オフスイッチ874、ディスプレイ875及びデバイス・ケーブル・コネクタ876を有するコントローラ・ハウジング872を含むことができる。オン/オフスイッチ874は、壁コンセントからの110ボルト又は220ボルトAC電力のような、壁面コンセントからの電力を与えることができ、又は、バッテリ電力をモータ・コントローラ870に与えることができる。デバイス・ケーブル・コネクタ876は、ステープル・デバイスのモータ・アセンブリからの複数のワイヤをモータ・コントローラ870に接続することができる。例えば、デバイス・ケーブル・コネクタ876は、第1の電気モータ(例えば、図13に示す第1の電気モータ335)への正及び負の電圧ワイヤ、第2の電気モータ337(例えば、図13に示す第2の電気モータ337)への正及び負の電圧ワイヤ、トリガ(例えば、図12に示すトリガ304)へのワイヤ、発射完了リミット・スイッチ368(図15)、近位リミット・スイッチ555(図20)及び遠位リミット・スイッチ557(図20)の各々への正及び負のセンスワイヤ、並びに、エンドカッタに有用な任意の他のワイヤを提供することができる。
【0153】
図24は、1つの実施例によるモータ・コントローラ870の分解斜視図である。コントローラ・ハウジング872の一部とすることができる蓋873が、コントローラ・ハウジング872の内側の構成要素を収容することができる。図24に示す実施例において、壁面コンセントからの電力を、電気供給部878を介してコントローラ・ハウジング872に引き込むことができる。コントローラ・ハウジング872のファン880の内部を冷却するために、ファン880を含めることもできる。例えば、ジョーが開いていること、ジョーが閉じていること、発射が完了したこと、発射準備が整っていること、又は、他の有用な情報のようなステープル・デバイスの条件をユーザに通知するための一対のスピーカ882を提供することができる。ディスプレイ875を使用して、視覚的指示、データ、エラー条件、器具識別情報、又は他の有用なデータを提供することができる。
【0154】
モータ・コントローラ基盤828が、適切な場合に第1の電気モータ335(図13)又は第2の電気モータ337(図13)に電力を与えることができる。モータ・コントローラ基盤828には、プロセッサ基盤830によって、第1の電気モータ335又は第2の電気モータ337をオン又は及びオフにするように指示することができる。プロセッサ基盤830は、ARMプロセッサ又は他のプロセッサのような、ステープル・デバイスを制御するのに有用なプロセッサを含むことができる。例えば、プロセッサ基盤830は、リミット・スイッチ555、557、368(図15及び図20)及びトリガ304(図12)の条件を読み取るソフトウェアを含むことができ、例えば、ジョーを開閉し、システムを発射させ、又は、他の有用な機能を実施するように、モータ・コントローラ基盤828を制御することができる。
【0155】
1つの実例の実施例において、ARMプロセッサを使用して、エンドカッタ(例えば、図2A及び図2Bに示すステープル・デバイス100)と通信することができる。例えば、ステープル・デバイス100は、製造中に通し番号を符号化することができるEEPROM又は他のメモリ保持デバイスを含むことができる。メモリを使用して、モータ・コントローラに情報を提供することができる。例えば、プロセッサは、製造ライン上での作動中の開閉するモータのアンペア数、製造ライン上での作動中の発射しているモータのアンペア数、臨床使用における開閉するモータのアンペア数、臨床使用における作動中の発射しているモータのアンペア数、又は、製造元若しくはオペレータにとって有用な他のデータを測定及び記録することが可能であり得る。このデータはまた、モータ・コントローラ870に中継し、記憶することもできる。そのような情報はまた、モータ・コントローラ870において、発射中に、ステープル・デバイス100に組み込むことができる画面若しくはディスプレイにモータ・コントローラ870を接続することによって、ユーザに表示することもでき、又は、データは、低侵襲手技において腹腔鏡カメラによって使用されるモニタに送信可能であってもよい。
【0156】
図25は、図11に示すステープル・デバイス300のエンド・エフェクタ321の一部分の側面断面図を示す。複数のステープル・デバイス332を、カートリッジ310内で、複数のステープル・ポケット336内の複数のステープル334の下に位置決めすることができる。アンビル・フレーム302は、ブレード307の上部328を受け入れることができるアンビル・チャネル344を含むことができる。ステープル駆動ランプ343が、複数の駆動ランプ・スロット342を過ぎてスライド又は他の様態で動くことができる。ステープル・デバイス300が発射されると、ステープル駆動ランプ343は、ステープル・デバイス332に係合して、ステープル334をアンビル・アセンブリ301へと駆動することができる。形成される各ステープルの背後で、ブレード307の刃先339は、アンビル・アセンブリ301とカートリッジ・アセンブリ303との間に保持される組織を離断することができる。ステープル・ドライバ332の高さは、例えば、1.5mm~4.5mmに及ぶことができ、ステープル334の長さは、例えば、3.0mm~5.0mmに及ぶことができる。特定の実施例において、相対的に高いドライバ及び短いステープルを薄い組織に使用することができ、相対的に短いドライバを、長いステープルとともに厚い組織に使用することができる。
【0157】
図26Aは、1つの実施例による、ステープル・デバイス300のエンド・エフェクタ321の側面断面図である。図示されている実施例において、アンビル・プレート312は平坦であり、カートリッジ310は、等しい長さのステープル334を駆動するようなサイズにされている、区画390、391、及び392内の3つのステープル・ドライバ332高さを含む。区画390(例えば、1.2mmの成形ステープルを形成するための2.2mmのドライバ高さ)、区画391(例えば、1.7mmの成形ステープルを形成するための2.7mmのドライバ高さ)、及び区画392(例えば、2.2mmの成形ステープルを形成するための3.2mmのドライバ高さ)を設けることによって、使用中にステープル・デバイス300内で様々な組織厚さを許容することができる。より高いドライバ高さは、より薄い組織厚さを通じてステープルを形成することができ、より短いドライバ高さは、より厚い組織に適したステープルを提供することができる。カートリッジ310のクランプ面は、組織の厚さが不均一である胃に対して均一な圧迫を与えるように、アンビルに対して、0.1度~0.35度、又は、0.25度のように、角度を付けることができる。
【0158】
図26Bは、代替の実施例による、ステープル・デバイス300のエンド・エフェクタ321アセンブリの側面断面図である。図示されている変形例において、アンビル・プレート312は平坦であり、カートリッジ310は、3つ以上の異なる長さのステープル334を駆動することができる、区画390、391、及び392内の3つのステープル・ドライバ332高さを含むことができる。
【0159】
図26Cは、代替の実施例による、ステープル・デバイス300のエンド・エフェクタ321の側面断面図である。図示されている変形例において、アンビル・プレート312は角度を付けることができ、カートリッジ310は、同一のステープル・ドライバ332高さを含むことができる。1つの実施例において、カートリッジ310は、2つの異なるステープル334長さを含むことができ、脚部長がより長いステープル(例えば、4.4mm)は、カートリッジ310の近位部分に設けることができ、脚部長がより短いステープル(例えば、3.8mm)は、カートリッジ310の遠位部分に設けることができる。別の実施例において、等しい長さのステープルは、カートリッジ310の全長に沿って使用することができる。他の実施例において、組織厚さに対応するために、異なるステープル長さを、異なる複数の列内で、又は、1つの列内で、ステープル・デバイス300の長さに沿った異なる複数の位置において使用することができる。列ごとの変動は、患者ごとの組織厚さの変動に対処することができる。1つの列内でステープル高さを変化させることによって、胃の一端から他端へと生じる可能性がある組織厚さの変化に対処することができる。角度を付けられたアンビル・プレート312を提供することは、ステープル・デバイス300が発射されるときに、カートリッジ310の最遠位部分から最近位部分まで均一な組織圧迫を可能にするために、異なる厚さの組織をステープルするときに有利であり得る。
【0160】
図26Dは、代替の実施例による、ステープル・デバイス300のエンド・エフェクタ321の側面断面図である。図示されている実施例において、アンビル・プレート312は角度を付けられ、カートリッジ310は、様々な長さのステープル334を駆動するための単一のステープル・ドライバ332高さを含む。望ましい組織圧迫及び完全性の高いステープル線を提供するために、任意の適切な数の異なるステープル高さを、傾斜を有するアンビル・プレート312と組み合わせることができる。例えば、図26Dに示すように、カートリッジは、三分割されたカートリッジ310に沿って位置決めされた3つの異なるステープル高さを含むことができる。
【0161】
図26Eは、代替の実施例による、ステープル・デバイス300のエンド・エフェクタ321の側面断面図である。図示されている変形例において、アンビル・プレート312は角度を付けられ、カートリッジ310は、均一な長さを有するステープルを含むことができる。アンビル・プレート角度、ドライバ高さ、及びステープル高さの任意の適切な組合せが企図される。
【0162】
図27は、1つの実施例による、エンドカッタのエンド・エフェクタ部分(例えば、ステープル・デバイス300)を動作させる方法250を示す。方法251は、ステープル・デバイスの安全且つ効果的な作動及び使用を可能にすることができる。図27に示すステップは、プロセッサ基盤830(図24)上のソフトウェアにおいて、ファームウェアにおいて、プログラマブル・ゲート・アレイを使用して、又は、論理制御を実施するための他の適切な方法によって実施されてもよい。方法251は、オン/オフ・モード205、クロージャ・システム・モード(Closure System Mode)207、システム発射モード(Firing System Mode)209、システム・アイドル・モード(Idle System Mode)211及びナイフ製造リセットモード(Manufacturing Knife Reset Mode)213を含む。
【0163】
オン/オフ・モード205は、ステープル・デバイス100への電力の送達又は排除を含むことができる。クロージャ・システム・モード207は、組織に対するエンドカッタの配置及び調整を可能にするために、ステープル・デバイスのエンド・エフェクタ、ジョー、若しくはアンビル並びに/又はアンビル及びカートリッジの開閉を可能にすることができる。システム発射モード209は、ステープルの完全且つ効果的な発射を可能にするための安全及び検出ステップを含むことができる。システム・アイドル・モード211は、機能及びオプションをユーザに通信し、ユーザ指示を待つことができる。例えば、システム・アイドル・モード211は、器具に関する情報をコントローラに通信する、コネクタ又はハンドル内に与えられる、EEPROMのようなプログラマブル・メモリを使用することを含むことができる。ナイフ製造リセットモード213は、製造中に機能を検証し、使用のために構成要素を適切に位置決めするために、エンドカッタの試験及び製造中に有用であり得る。
【0164】
システム発射モード209は、圧迫制限、モータ駆動制限、組織厚さ制限又はオペレータにとって有用な他の制限のような制限を超えていることに関する、オペレータへのフィードバックを含むことができる。例えば、コントローラによってモータ電流を監視することができ、所定のモータ電流レベルに達したとき、コントローラは、モータがその負荷制限に達していることをオペレータにフィードバックすることができ、結果、オペレータは、手技を変更するか、又は、何らかの他の措置を実施する判定を行うことができる。
【0165】
1つの実施例において、本明細書において説明されている実施例によるエンドカッタ又はステープル・デバイス・システムは、オペレータが患者の記録に使用される器具の特定の通し番号を記録することを可能にするために、固有の通し番号又は他の識別子を有することができる。器具がモータ・コントローラ870のようなコントローラに接続されると、コントローラは、メモリと通信し、コントローラのディスプレイ上に通し番号を提供することができる。メモリはまた、器具の使用に関する情報を記録するために使用することもできる。例えば、モータ負荷、器具を開いた又は閉じた回数、器具を発射した回数、エラー・コード、又は、後に検討するためにメモリに入れられる他の有用な情報を記録するイベント・ログを、コントローラからメモリに記録することができる。
【0166】
図28は、1つの実施例による、方法251を示す流れ図である。方法251は、システムの準備が整った状態(System Ready State)252と、それに続く、クロージャ・スイッチをアクティブにする/すべての他のスイッチを非アクティブにする判定(Closure Switch Active / All Other Switches Inactive Decision)253とを含むことができる。スイッチは、例えば、モード・ボタン324、近位リミット・スイッチ555、遠位リミット・スイッチ557、又は他の有用なスイッチを含んでもよい。クロージャ・スイッチがアクティブであり、且つ任意の他のスイッチもアクティブである場合、システムはエラー状態254に入り得る。クロージャ開放スイッチ以外のスイッチがアクティブでない場合、システムはクロージャ・システム・モード(Closure System Mode)255に入ることができる。クロージャ・システム・モード255から、方法251は、トリガ読み取り(Trigger Read)256を実施することができ、トリガがトリガ・アップ状態にあるか又はトリガ・ダウン状態にあるかを判定する。トリガ読み取り256がトリガ・アップ条件を返す場合、クロージャ開放スイッチ起動判定(Closure-Open Switch Activated Decision)257を行うことができる。クロージャ開放スイッチ起動判定257が否定的である場合、モータがデバイスを開放する条件(Motor Opens Device Condition)259が発生し得、別のトリガ読み取り256を行うことができる。クロージャ開放スイッチ起動判定257が肯定的である場合、デバイス開放条件(Device Open Condition)258が発生し得る。
【0167】
トリガ読み取り256中、トリガ・ダウン条件が検出された場合、クロージャ閉鎖スイッチ起動判定(Closure Closed Switch Activated Decision)261を行うことができる。クロージャ閉鎖スイッチ起動判定261が否定的である場合、モータがデバイスを閉じる260条件(Motor Closes Device)が発生し得、後続して別のトリガ読み取り256を行うことができる。クロージャ閉鎖スイッチ起動判定261が肯定的である場合、デバイス閉鎖条件(Device Closed Condition)262が発生し得る。例えば、デバイス閉鎖条件262のような多くの条件は、LED光を点滅させること、可聴音を提供すること、又は他のフィードバックタイプなどによって、デバイスに関するフィードバックをオペレータに提供することができる。例えば、ステープル・デバイス100のシステム状態、条件、エラー、又は機能に関する情報をユーザに提供するために、方法251中に折に触れて、オーディオ・ファイルを作成し提供することができる。図25の方法251は、リンク263において図29へと継続することができる。
【0168】
図29は、図28からの方法251の部分を図29に示す方法251の部分へとリンクするリンク263において開始する、方法251を示す流れ図である。方法251がデバイス閉鎖条件262にある場合、方法251は、安全スイッチ(Safety Switch)264を利用して、システム発射モード265がイネーブルされる前にオペレータがエンドカッタを発射することを意図していることを保証することができる。適切な安全スイッチ264は、例えば、図11に示すモード・ボタン324であってもよい。システム発射モード265がイネーブルされる場合、発射開始判定(Firing Started Decision)266を行うことができる。発射開始判定266が否定的である場合、クロージャ・システム・モード271に入ることができる前に、安全スイッチ268アクティブ条件とトリガ・アップ267条件の両方が満たされる。発射開始判定266が肯定的である場合、トリガ・ダウン条件269が、発射制限スイッチ起動判定(Firing Limit Switch Activated Decision)283に先行することができる。発射開始判定266が肯定的である場合、トリガ・ダウン・ダブルクリック(Trigger Down Double-Click)270が、発射モータ起動条件(Activate Firing Motor Condition)272に先行することができる。発射モータ起動条件272中、発射制限スイッチ起動判定283が、発射制限スイッチがアクティブであると判定するまで、エンドカッタが組織を発射又はリセットすることができる。
【0169】
発射制限スイッチ起動判定283が肯定的である場合、発射モータ停止条件(Firing Motor Stops Condition)274に入ることができ、方法251は、発射完了モード(Firing Completion Mode)279に入り、その後、システム・アイドル・モード280に入ることができる。発射制限スイッチ起動判定283が否定的である場合、例えば、近位リミット・スイッチ555のような発射制限スイッチが起動するまで、発射モータ継続条件(Firing Motor Continues Condition)273が発生し得る。システム・アイドル・モード280は、図30を参照しながら下記にさらに説明される。
【0170】
図30は、システム・アイドル・モード280において始まる、方法251を示す流れ図である。システムは、トリガ・アップ条件281又はトリガ・ダウン条件282が発生するまでアイドルであり得る。トリガ・アップ条件281は、クロージャ開放スイッチ起動判定284を促すことができる。クロージャ開放スイッチ起動判定284が肯定的である場合、クロージャ・モータが停止され、デバイス開放条件289が発生し得る。クロージャ開放スイッチ起動判定284が否定的である場合、トリガが解放されるか又はクロージャ開放スイッチが起動されるまで、モータはエンドカッタを開放し続けることができる。トリガ・ダウン条件282は、クロージャ閉鎖スイッチ起動判定(Closure-Closed Switch Activated Decision)286を促すことができる。クロージャ閉鎖スイッチ起動判定286が肯定的である場合、クロージャ・モータを停止することができ、デバイス閉鎖条件290が発生し得る。クロージャ閉鎖スイッチ起動判定286が否定的である場合、トリガが解放されるか又はクロージャ閉鎖スイッチが起動されるまで、モータはエンドカッタを閉鎖し続けることができる。
【0171】
図31は、1つの実施例によるステープル・デバイス900の斜視図である。ステープル・デバイス900は、エンドカッタ908及びモータ・アセンブリ915を含むことができる。エンドカッタ908は、組織のクランプ締め、ステープル、及び/又は切除のためのアンビル・アセンブリ901及びカートリッジ・アセンブリ903、又はそれぞれ第1のジョー及び第2のジョーを含むエンド・エフェクタ921を含むことができる。エンド・エフェクタ321は、支持チューブ940を介してハンドル部分923に接続することができる。ハンドル部分923は、ステープル・デバイス900を作動させるためのトリガ904を含むハンドル905を含むことができる。ハンドル部分923は、複数の動作モードの間で切り替えるためのモード・ボタン924を含むことができる。例えば、第1のモードにおいて、トリガ904を上向きに押して、ジョーを開くことができ、又は、下向きに押してジョーを閉じることができる。ジョーが閉じられた後、モード・ボタン924を押し下げることができ、トリガ904の機能が開閉モードから発射モードへと変化する。発射モードにあるとき、トリガ904を押し下げることによって、ステープル・デバイス900を発射させて、ステープル線の間で組織を切断しながら、同時にステープル線を形成することができる。
【0172】
図31に示すように、ステープル・デバイス900は、部分的に、バットレス材料991(図32)のステープル・デバイス900への取り付けを可能にするためにカートリッジ・アセンブリ903及びアンビル・アセンブリ901上に位置決めされている複数のコード支持体988を備えるバットレス・アセンブリを含むことができる。コード支持体988は、手術の前又は途中にバットレス材料991を取り付けるために有用であり得る。バットレス材料991を使用して、ステープル線に支持及び増力を付加し、ステープルが形成されるときに切断される組織に対する改善されたシールをもたらすことができる。バットレス材料991は、一時的又は永続的のいずれかの適用のために、吸収性又は非吸収性の材料から形成されてもよい。コード支持体988を使用して、ステープル線が形成された後まで、ステープル・デバイス900上にバットレス材料991を保持することができ、ステープル線が形成された時点で、コード387(図32)を解放して、バットレス材料991がコード支持体988及びステープル・デバイス900から分離することを可能にすることができる。コード支持体988はアンビル・アセンブリ901又はカートリッジ・アセンブリ903に組み込むことができ、結果、例えば、縫合材料又はコード987を、バットレス材料991内のループ999を通じて、且つ、コード支持体988の上又は周りに通すことによって、バットレス材料991を、手技の前又は途中にステープル・デバイス900に取り付けることができる。
【0173】
図32は、1つの実施例によるステープル・デバイス900の分解斜視図を示す。アンビル・アセンブリ901は、アンビル・フレーム902及びアンビル・プレート912を含むことができる。カートリッジ・アセンブリ903は、カートリッジ・フレーム916及びカートリッジ910を含むことができる。カートリッジ910は、第1の端部にある第1のカートリッジ・ピン936及び第2の端部にある第2のカートリッジ・ピン918によってカートリッジ・フレーム916に取り付けることができ、又は、代替的に、カートリッジ910は、スナップ嵌め、接着、若しくは他の取り付け方法を介してカートリッジ・フレーム916に取り付けられてもよい。
【0174】
図32に示す実施例において、カートリッジ・フレーム916を、その近位端において支持チューブ940へと挿入可能として、ステープル・デバイス900のエンド・エフェクタ921をステープル・デバイス900のハンドル部分923に位置整合し、接続することができる。ブレード・アセンブリ922は、ナット909を介して回転部材980に結合されているブレード907を含むことができる。
【0175】
ハンドル部分923は、二枚貝のような様式でともに保持することができる右ハンドル半部920及び左ハンドル半部922を含むことができる。右ハンドル半部920及び左ハンドル半部922は、例えば、超音波溶接、接着、ハンドルに成形された孔へのセルフタッピングねじ、グリッパ・ピン若しくは圧入ピンとともにねじ留めすること、又は他の組み立て方法によって接合することができる。左ハンドル・シェル950及び右ハンドル・シェル952を使用して、左ハンドル半部922及び右ハンドル半部920を被覆することによって、ハンドル部分923の外部に整った美観を与えることができる。
【0176】
駆動ねじ954を使用して、制御アーム・ナット953を介して制御アーム951を駆動することができる。駆動ねじ954は、モータ・アセンブリ915(図31)に係合することができる駆動歯車結合手段955に接続することができる。回転部材980は、第1の発射駆動歯車966及び第2の発射駆動歯車969を介して駆動歯車結合手段956に結合されるものとして示されている。駆動歯車結合手段956は、モータ・アセンブリ915と結合することができる。
【0177】
図32に示すように、コード支持体988をカートリッジ910に取り付けることができ、又は、図31に示すようにカートリッジ・フレーム916に取り付けることができる。コード支持体388は、横方向突起、フープ、タブ、フック、ループ、又は、バットレス材料991を保持するのに適した他の構造を含むことができる。バットレス材料991は、支持を提供し、バットレス材料991をカートリッジ910に保持するために、バットレス材料991に組み込まれたコード987を有することができる。例えば、コード支持体は、「C」字状断面(図示せず)を有する管状形状であってもよく、結果、コード支持体は、完全には閉じられない。開いた「C」字形状は、管状形状にわたってコードを引き、コードが「C」字の開口内に入り込んで、バットレス材料を適所に保持することによって、バットレス材料をエンド・エフェクタに取り付けることを可能にすることができる。コード支持体988は、アンビル・フレーム902又はアンビル・プレート112上に設けることができる。コード987は、例えば、縫合材料、ワイヤ・ケーブル、ワイヤ・ストランド、個々のワイヤ、ロープ、モノフィラメント、糸又は他の適切な材料とすることができる。
【0178】
図33Aは、開放型エンド・エフェクタ921を有する、1つの実施例によるステープル・デバイス900の側面図である。エンド・エフェクタ921は、アンビル・アセンブリ901と、カートリッジ・アセンブリ903と、マスタ連結部906とを含むことができる。バットレス材料991を設置する前のエンド・エフェクタ921が示されている。バットレス材料991は、供給元からエンド・エフェクタ921にすでに取り付けられた状態で提供されてもよく、又は、バットレス材料991は、外科手技中に開位置においてエンド・エフェクタ921上に配置されてもよいことが諒解されよう。例えば、バットレス材料991は、無菌パッケージに入れて提供されてもよく、外科手技中に滅菌野内で開かれてもよい。臨床医はこのとき、バットレス材料991を、ステープル・デバイス900が全開位置にある状態でアンビル又はカートリッジに適用することができ、コード987をコード支持体上に通すか又はコード支持体988を通じて輪状にして、バットレス材料991を適所に保持することができる。図33Aに示すように、バットレス材料991がエンド・エフェクタ921に取り付けられると、ステープル・デバイス900は閉じることができ、結果、エンド・エフェクタ921は、トロカールを通じて手術部位に適合することができる。
【0179】
図34A及び図34Bは、複数のループ999と係合されているコード987とともに図示されているバットレス材料991を示す。バットレス材料991によって画定される開口部984は、ループ999の間に空けることができ、エンド・エフェクタ921上のコード支持体988と対応するようなサイズにし、そのように位置決めすることができる。バットレス材料991は、コード987又は任意の他の適切なバットレス材料保持機構又は構造と係合、及びそれを選択的に保持するような任意の適切なサイズ及び形状を有することができることが諒解されよう。コード987は、ループ999に通される単一の縫合糸であってもよく、又は、複数のコード若しくは縫合糸を使用して、バットレス材料を固定することも企図される。
【0180】
35Aは、バットレス材料991を取り付ける前の、複数のコード支持体988とともに図示されているアンビル・アセンブリ901を示す。図35Bは、1つの実施例による、コード987によってバットレス材料991がコード支持体988に取り付けられているアンビル・アセンブリ901を示す。図36は、コード987によってバットレス材料991がアンビル・アセンブリ901及びカートリッジ・アセンブリ903に取り付けられているステープル・デバイス900の斜視図を示す。
【0181】
図37に示すように、ステープル・デバイス1000は、カートリッジ・アセンブリ1003及びアンビル・アセンブリ1001上に位置決めすることができる接着剤を有するバットレス1088を含むことができる。バットレス1088は、バットレス材料1091と、バットレス材料1091をアンビル・アセンブリ1001又はカートリッジ・アセンブリ1003に結合するために使用することができる1つ又は複数の接着部分1090とを含むことができる。バットレス1088を使用して、ステープル線に支持及び増力を付加し、ステープルが形成されるときに離断される組織に対する改善されたシールをもたらすことができる。バットレス材料1091は、一時的又は永続的のいずれかの適用のために、吸収性又は非吸収性の材料から形成されてもよい。接着部分1090を使用して、ステープル線が形成された後まで、ステープル・デバイス1000上にバットレス材料1091を保持することができ、ステープル線が形成された時点で、ステープル線がバットレス材料1091の全部又は一部を組織上で保持することができる。
【0182】
1つの実施例において、図38A図38Eに示すように、バットレス材料1091は、アンビル・バットレス部分1070と、カートリッジ・バットレス部分1072とを含むように、二重にすることができる。図38Aに示すように、バットレス1088は、使用前にアンビル・バットレス部分1070をカートリッジ・バットレス部分1072に結合することができる一対の取り外し可能部分1076を含むことができる。取り外し可能部分1076は、バットレス1088に接着することができるか、又は、脆弱部分などによって取り付けることができる。
【0183】
1つの実施例において、取り外し可能部分1076は、取り外し可能部分1076の各々の上で横方向内向きに押すことによって、接着部分1090が半径方向内向きに旋回して、エンド・エフェクタ1021の側面と接触することができるように、柔軟である(例えば、図38B図38C参照)。1つの使用方法において、バットレス1088は、エンド・エフェクタ1021内に位置決めすることができ、裏当て材1074を取り外して接着部分1090を露出させることができ、取り外し可能部分1076は、接着部分1090がエンド・エフェクタ1021と接着結合されるように、内向きに押すことができ、その後、アンビル・バットレス部分1070がカートリッジ・バットレス部分1072から分離されるように、取り外し可能部分1076を取り外すことができる。
【0184】
代替の実施例において、バットレス1088が閉位置においてエンド・エフェクタ内に配置された後、取り外し可能部分1076を取り外して、接着部分1090が屈曲することを可能にすることができ、結果、各接着部分1090は、取付のためにエンド・エフェクタ1021の側面に係合することができる。
【0185】
図38A図38Cを参照すると、バットレス材料1091は、バットレス材料1091の側面に位置することができる4つの接着部分1090を含むことができる。図38Dを参照すると、アンビル・バットレス部分1070及びカートリッジ・バットレス部分1072は、各々がそれぞれエンド・エフェクタ1021のアンビル面1012及びカートリッジ面1014の全部又は一部を被覆するようなサイズにすることができる。接着部分1090は、図38Dに示すように、アンビル・アセンブリ1001又はカートリッジ・アセンブリ1003の側面に接着するように各々を折り畳むことができるようなサイズにすることができる。使用前に、接着部分1090の各々は、裏当て材1074を含むことができる。取り外しを容易にするために、裏当て材1074は、引かれると、裏当て材1074を接着部分1090から取り外すことができる1つ又は複数の使い捨て糸1093(図38B)と結合することができる。図38Eに示すように、胃が切除されると、ステープル線の一部分が、バットレス材料と協働してスリーブ胃切除術を形成することができる。
【0186】
ポケット深さが様々であることが、組織を過圧することなく最小の許容可能なレベルの圧迫を達成する能力を改善することができる。ポケット深さが様々であることはまた、組織厚さとステープル高さとに不整合があるときに発生し得る、ステープルの異常形成と関連付けられる危険性を軽減することもできる。
【0187】
図39Aは、1つの実施例によるアンビル・アセンブリ1101の底面図である。図39Aにおいて、アンビル・プレート1112が、第1のポケット列1115、第2のポケット列1117、第3のポケット列1119、第4のポケット列1159、第5のポケット列1161、及び第6のポケット列1163を含む6つのアンビル・ポケット列を有して示されている。アンビル・プレート1112内のステープル・ポケット1134は、ステープルがアンビル・プレート1112内へと駆動されるときに、ステープルの先端部を受け入れ、成形するように成形することができる。ステープルがアンビル・プレート1112と係合すると、各ステープルの先端部は、各々が実質的にB字状の構成を有するまで、誘導され得る(例えば、図42A図42C参照)。ステープル・ポケット1134は、アンビル・プレート1112内に機械加工されてもよく、EDM加工を使用してアンビル・プレート1112内に侵食形成されてもよく、精密電解加工(PEM)を使用して作成されてもよく、焼結工程を使用して形成されてもよく、金属射出成形工程を使用して成形されてもよく、又は他の様態で製造されてもよい。
【0188】
アンビル・プレート1112は、ナイフ・チャネル1138によって分離されている左アンビル半部1111及び右アンビル半部1113に分割することができる。任意の適切なサイズ、形状、及び向きを有する任意の適切な数のポケット列が企図されることが諒解されよう。図39Aの図示されている実例において、第1のポケット列1115及び第2のポケット列1117は、第3のポケット列1119よりも、ともにより近密に離間されている。同様に、第4のポケット列1159及び第5のポケット列1161は、第6のポケット列1163よりも、ともにより近密に離間されている。列間で任意の間隔が使用されてもよいこと、及び、左アンビル半部1111上の間隔は、右アンビル半部1113上の間隔とは異なってもよいことが理解される。図示されている実例において、ポケット列は互い違いの関係を有して示されており、これはステープル線の完全性を維持するのに有益であり得る。任意の望ましいずれ又は間隔が、任意の適切な数のステープル列によって使用されてもよいことが理解される。図示されている実施例において、ステープル列の各々は、アンビル・アセンブリ1101の長手方向軸に平行であり、アンビル・アセンブリ1101の近位端から遠位端へと延伸するが、1つ又は複数の列はオフセットされてもよく、任意の適切な長さを有してもよい。
【0189】
ステープル列の間の間隔は、例えば、0.0762cm(0.030インチ)~0.1524cm(0.060インチ)、又は0.1118cm(0.044インチ)であってもよい。ステープル列は、1つの列内のステープルの中央が、隣接する列内の2つのステープルの間にあるように、重なり合うように互いに対してずらすことができる。組織が切れ目の一方の側に沿って除去され、切れ目の他方の側に胃スリーブが形成される、スリーブ胃切除術のような、一部の手技においては、左アンビル半部1111及び右アンビル半部1113上でステープル列が非対称にずれていること(図示せず)が有用であり得る。新たに形成されるスリーブに沿ったステープル線の部分の完全性はより重要であり得、したがって、追加のステープル列、ステープルの異なる向きを含んでもよく、又は、他の様態で構成されてもよい。1つの実施例(図示せず)において、アンビルの一方の半部は、3つのステープル列を有し、他方の半部は、2つのステープル列を含む。
【0190】
図39Bは、図39Aに示すアンビル・アセンブリ1101の断面G-Gに沿った断面図である。図示されているように、ポケット列の各々は、他のポケット列に対して可変のサイジング及び位置を有することに加えて、異なるステープル形成をもたらすことができる可変のポケット深さを含むことができる。例えば、第4のポケット列1159からの第1のポケット1125は、第1の深さ1165を有することができる。第5のポケット列1161からの第2のポケット1127は、第2のポケット深さ1166を有することができる。第6のポケット列1163からの第3のポケット1129は、第3のポケット深さ167を有することができる。図示されている実施例において、第1のポケット1125の深さは第2のポケット1127の深さよりも浅く、第2のポケット1127の深さは第3のポケット1129の深さよりも浅い。列によってポケット深さを変えることは、手技が完了したときに、ナイフ・チャネル1138からより遠い組織がナイフ・チャネル1138により近い組織よりも大きく拡張することを可能にすることができるため、有利であり得る。しかしながら、任意のポケット深さ及びポケット列間の関係が企図されることが理解されるべきである。
【0191】
図39Cは、1つの実施例による、図35に示すアンビル・アセンブリ1101の断面H-Hにおける断面図である。図示されているように、各列と関連付けられるポケットの深さはまた、アンビル・アセンブリ1101の長さに沿って変えることもできる。図示されているように、第4のポケット列1159からの第4のポケット1131は第4のポケット深さ1177を有し、第5のポケット列1161からの第5のポケット1133は第5のポケット深さ1178を有し、第6のポケット列1163からの第6のポケット1135は第6のポケット深さ1179を有する。図示されている実施例において、第4のポケット1131の深さは第5のポケット1133の深さよりも浅く、第5のポケット1133の深さは第6のポケット1135の深さよりも浅い。また、図示されているように、第4のポケット1131は第1のポケット1125よりも浅く、第5のポケット1133は第2のポケット1127よりも浅く、第6のポケット1135は第3のポケット1129よりも浅い。単一のステープル列が、任意の適切な形状又はサイズのステープルを形成するために、任意の望ましいポケット深さを含むことができる。ポケット・サイズは、アンビル・アセンブリ1101の近位端におけるより大きいサイズから、アンビル・アセンブリ1101の遠位端におけるより小さいサイズまで、又は、その逆に変化することができる。望ましい組織効果を生成するために、様々なポケット深さ及びポケット列に従って、異なるサイズのステープルを使用することができることが諒解されよう。
【0192】
ヒト個体群の広い標本に対応することができる、アンビル・アセンブリ1101を有するステープル・デバイスを提供することが有利であり得る。1つの実例の実施例において、第2のポケット列1117及び第5のポケット列1161の深さは、導出されるヒト個体群の胃の中央値の厚さに対応する深さを有することができる。第1のポケット列1115及び第4のポケット列1159は、ヒト個体群の胃の厚さの25パーセンタイルに対応することができる、より浅い深さを有することができる。第3のポケット列1119及び第6のポケット列1163は、ヒト個体群の胃の厚さの75パーセンタイルに対応することができる深さを有することができる。このように、列内の様々なステープル高さを提供するためにポケット深さを変えることによって、カートリッジ選択問題を排除することができ、結果、普遍的に適用可能なカートリッジを提供することができる。ステープル線の長さ又は幅に沿ってポケット深さを変えることによって、ヒト個体群内の変動に対処することができる。そのような実施例は、任意の適切なサイズ及び形状のステープル並びに任意の適切な形状及びサイズのステープル・ドライバを有する任意の適切なカートリッジと組み合わせることができることが諒解されよう。
【0193】
図40は、開位置において示されている、エンド・エフェクタ1121の側面断面図を示す。図40において、ステープル・ポケット1134の列1180が、最近位ステープル・ポケット1182から最遠位ステープル・ポケット1183まで延伸する断面図において示されている。ステープル・ポケット1134の深さは、最近位ステープル・ポケット1182、すなわち最も深いポケットから、最遠位ステープル・ポケット1183、すなわち最も浅いポケットまで深さが連続的に変化し得る。先行して開示されているように、深さは、ステープル列の長さに沿って連続的に変化してもよく、又は、アンビル・アセンブリ1101の長さに沿った1つ若しくは複数の点において離散的に変化してもよい。ステープル・ポケット1134の深さが、アンビル・アセンブリ1101の長さに沿ってのみ、アンビル・アセンブリ1101に幅にわたって軸方向にのみ、又は、アンビル・アセンブリ1101の長さと幅の両方に沿って変化し得ることが企図される。ナイフ・チャネル1138により近い列に沿ったポケット深さ変動が、ナイフ・チャネル1138からより遠くに位置決めされた別の列と異なる尺度又は割合で変化し得ることがさらに企図される。
【0194】
図41は、1つの実施例による、アンビル・プレート1212を有するアンビル・アセンブリ1201の軸方向断面図である。アンビル・プレート1212は、任意の適切な形状を有する複数のアンビル・ポケット1234を含むことができる。例えば、アンビル・プレート1212は、図示されているように、アンビル・ポケット1234の各々の円錐台状の空洞を画定することができ、又は、アンビル・ポケットは、湾曲、ボウル形状などのような任意の形状を有することができる。図42A図42Cは、異なる深さを有するポケット1334を有するアンビル・プレート1312によって形成することができる、成形ステープル1332の実施例を示す。
【0195】
図43A図46を参照すると、ステープル・デバイスは、所望の組織効果を達成するために非対称のステープルを提供するように構成することができる。図43A及び図43Bを参照すると、アンビル・プレート1412は、第1の形状を有する第1のポケット1466、及び、第2の形状を有する第2のポケット1488を含むことができる。図43Cに示すように、第1のポケットは、ステープル1332の第1の先端部1426(例えば、図44参照)を受け入れるための第1の空洞1423、及び、ステープルの第2の先端部1427を受け入れるための第2の空洞1424を含むことができ、第1の空洞1423は、第2の空洞1424とは異なる幾何形状を有する。第1の空洞1423は、第1の深さ1478を有することができ、第2の空洞1424は第2の深さ1481を有することができ、第1の深さ1478は第2の深さ1481よりも浅くすることができる。図44に示すように、成形ステープル1432は非対称とすることができ、これは、均一な圧迫を提供し、又は、ステープル線の完全性を維持するのに有利であり得る。任意の適切な幾何形状、角度、又はサイジングを有する任意の適切な空洞を有するポケットが企図される。
【0196】
図45及び図46を参照すると、ポケットの幾何形状を変えることによって、単一の平面に沿った二次元、又は、成形ステープル脚部が異なる平面内にある三次元のステープルを生成することができる。例えば、アンビルの長さに沿って、ポケット形状は、ステープル脚部の様々な量のオフセットを生成することができ、軸方向に沿ってオフセットが様々である三次元ステープルが作成される。別の実例において、ポケット形状は、複数列エンドカッタの1つの列対別の列の様々な量のオフセットを生成することができる。切断される組織の縁部に沿って提供される三次元ステープルは、より大きい圧迫ゾーンによってより良好な止血を可能にすることができる。
【0197】
図45は、1つの実施例による、エンドカッタによって生成される、成形ステープル1532の上面図である。成形ステープル1532は、ステープル基部1541から角度1531においてオフセットされた第1の成形ステープル脚部1537を有する三次元成形ステープルとして示されており、一方、第2の成形ステープル脚部1539は、他の方向において、ステープル基部1541から角度1533においてオフセットされている。これらの対向する角度のオフセットが、有益であり得る組織圧迫特性を有する三次元ステープルを作成することができる。図46は、三次元形状を有する、1つの実施例によるエンドカッタによって生成される、成形ステープル1632の斜視図である。
【0198】
図47は、円形アンビル・アセンブリ1760を有する1つの実施例による外科用ステープル器具1725の斜視図である。外科用ステープル器具1725は、本明細書において説明されている実施例を有利に利用することができる別のタイプのステープル器具として示されている。本明細書において説明されている実施例を有利に利用することができる他の器具は、線形ステープラ、線形カッタ、エンドカッタ又は他の外科用ステープル及び切断器具を含む。
【0199】
アンビル・アセンブリ1760は、第1の円形アンビル・ポケット列、及び第2の円形アンビル・ポケット列を含むことができる。円形ステープラにおいて、典型的には、同心円のステープル線が存在する。最内円形列の外側の円形ステープル列に対するポケット深さよりも浅い又は深いステープル・ポケット深さを有する最内円形列を提供することが有利であり得る。また、1つの列内に、列内の位置の関数として、様々なポケット深さを提供することも有用であり得る。円形構成内に2つ以上のステープル列が存在するときに、内側の列対外側の列で、異なる材料から製造されるステープルを提供することがさらに有用であり得る。
【0200】
外科用ステープル器具1725は、外科医が把持するためのハンドル1730と、ハンドル1730から遠位に延伸するシャフト1735と、円筒形組織の端々吻合のための遠位ステープル・エンド・エフェクタ1737とを含むことができる。発射トリガ1732を、ハンドル1730に旋回可能に接続することができる。発射トリガ1732は、ハンドル1730から延伸する開位置において示されており、ハンドル1730に隣接する閉位置へと可動であり得る。シャフト1735は、到達するのが困難な下方の解剖学的位置へとステープル・エンド・エフェクタ1737を解剖学的に配置するためにわずかに湾曲することができる。ステープル・エンド・エフェクタ1737は、固定ステープル・ヘッド・アセンブリ1740を有することができ、アンビル・アセンブリ1760は、アンビル閉鎖ノブ1731に可動に接続することができる。アンビル閉鎖ノブ1731が回転することによって、アンビル・アセンブリ1760が離間した位置から、ステープル・ヘッド・アセンブリに隣接する位置へと動くことができる。
【0201】
アンビル・アセンブリ1760は、ステープル・ヘッド・アセンブリ1740に分離可能に接続することができ、全開位置において外科用ステープル器具1725から容易に取り外すことができる。発射トリガ1732は、ステープル・エンド・エフェクタ1737内で結腸又は腸の2つの区画をともにステープルし、切断するために、開位置から閉位置へと可動であり得る。開位置において発射トリガ1732をロックして不慮の発射を防止するための安全ラッチ1733がロック位置において示されている。
【0202】
上記の図面においてエンドカッタを参照して実例が示されているが、本明細書において提示される概念はまた、限定ではないが、線形カッタ、線形ステープラ、円形ステープラ、エンドカッタ又はステープルを組み込む他の器具を含む、他のステープラにも有用であり得ることが企図される。
【0203】
横方向において異なる列内に、長手方向において、異なるセグメント内に、又は横方向と長手方向の両方において、異なるポケット形状を有することがさらに企図される。例えば、ポケット内にステープルを形成した後に、蝶ネクタイ又は長方形の形状の脚部を提供するために、ポケット形状及びポケット深さを変えることによって、変形に耐えるより強固なステープルを、側端位置に設けることができる。ポケット深さ及びポケット形状は、両方とも、個々に又は組み合わせてのいずれかで、本明細書において説明されているように変化させることができる。
【0204】
ポケット深さは、例えば、約0.0254cm(0.010インチ)~0.127cm(0.050インチ)に及び得る。1つの実施例において、切断線付近の内側列は、約0.03048cm(0.012インチ)のポケット深さを有することができ、中間列は、約0.05588cm(0.022インチ)のポケット深さを有することができ、外側列は、約0.08128cm(0.032インチ)のポケット深さを有することができる。ポケット深さがステープル線の長さに沿って変化する別の実施例において、ポケット深さは、例えば、最も浅いポケット深さにおける0.03048cm(0.012インチ)から、最も深いポケット深さにおける0.1321cm(0.052インチ)まで変化し得る。有用なポケット深さは、例えば、約0.0254cm(0.010インチ)~0.1524cm(0.060インチ)に及び得る。
【0205】
任意の適切な材料を有する任意の適切なステープルが使用されてもよい。ステープルの材料組成は、本明細書において説明されているように、位置の関数として変更することができる。より高濃度のバナジウム及びアルミニウムを有する合金を使用することによって、各ステープルをより変形に耐えるようにすることができ、スプリング・バックを増大させることができ、この材料は、例えば、組織への血流を改善することを可能にするために、機械的強度が最も高く、最も高さのあるステープルを提供するために、最外列に使用することができる。例えば、最内列に純チタンを使用することによって、スプリングバックを最小量にすることを可能にすることができ、これは止血にとってより良好であり得る。
【0206】
1つの実施例において、各列のスプリングバックを変化させ、ステープル線結果を改善するために、バナジウム6%及びアルミニウム4%を有するチタンの合金を、ステープルの外側列に使用することができ、バナジウム4%及びアルミニウム2.5%を有するチタンの合金を、ステープルの中間列に使用することができ、純チタンを、ステープルの内側列に使用することができる。本明細書において説明されているように、横方向又は長手方向の位置の関数として、ステープル・アンビル・ポケット深さ、ポケット・ステープル、又はステープル組成のうちの1つ又は複数を変化させることによって、外科用ステープラを使用するときに結果を改善することを可能にすることができる。
【0207】
1つの実施例において、より強固な材料を使用して密な曲げ半径を有する過形成ステープルを生成する長方形のより深いポケット形状を、側面位置(刃先から最も遠い)において提供することができる。より脆弱なステープル材料を使用したより浅いポケットを有するオフセットされたポケット形状を、止血を改善するために刃先に隣接して使用することができる。6列ステープラにおいて、中間列は、そのような特性を混合するために、側面列と刃先列との組合せを使用することができる。
【0208】
本明細書において開示されている様々な実施例において、所与の1つ又は複数の機能を実施するために、単一の構成要素が、複数の構成要素に置き換えられてもよく、複数の構成要素が単一の構成要素に置き換えられてもよい。そのような置換が作動しない場合を除いて、そのような置換は、実施例の意図される範囲内にある。例えば、ステープル脚部高さ、ステープル製造材料、アンビル・ポケット深さ、アンビル・ポケット形状及びアンビル・ポケット非対称性はすべて、任意の組合せにおいて変更されてもよい。
【0209】
実施例及び実例の上記の説明は、例示及び説明の目的で提示されてきた。排他的であることも、説明された形態に限定することも意図されてはいない。上記の教示を考慮して多くの変更が可能である。それらの変更の一部が論じられており、他の変更は当業者によって理解されるであろう。実施例は、企図される特定の用途に適するように、様々な実施例の原理を最良に例示するために選択及び説明された。その範囲は無論、本明細書において記載されている実例に限定されず、当業者によって、任意の数の応用形態及び均等なデバイスに利用することができる。むしろ、ここで、本発明の範囲が添付の特許請求の範囲によって画定されることが意図されている。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26A
図26B
図26C
図26D
図26E
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33A
図33B
図34A
図34B
図35A
図35B
図36
図37
図38A
図38B
図38C
図38D
図38E
図39A
図39B
図39C
図40
図41
図42A
図42B
図42C
図43A
図43B
図43C
図44
図45
図46
図47
【手続補正書】
【提出日】2022-10-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科医が、低侵襲手技中に患者の解剖学的構造をステープルするために使用するためのエンド・エフェクタであって、
(a)第1の端部、第2の端部、及びアンビル面を備えるアンビルと、
(b)第1の端部、第2の端部、及びカートリッジ面を備え、複数のステープルを収容するカートリッジであり、前記アンビルの前記第1の端部は第1の開位置及び第2の閉位置の両方において前記カートリッジの前記第1の端部と旋回可能に結合されており、前記アンビルの前記第2の端部は前記カートリッジの前記第2の端部に結合されている、カートリッジと、
(c)バットレスであり、
(i)第1のバットレス部材で、前記第1のバットレス部材が前記アンビル面の一部分を被覆するように、前記アンビル面と結合されている、第1のバットレス部材と、
(ii)第2のバットレス部材で、前記第2のバットレス部材が前記アンビル面の一部分を被覆するように、前記カートリッジ面と結合されている、第2のバットレス部材と
を備える、バットレスと
を備える、エンド・エフェクタ。
【請求項2】
前記第1のバットレス部材及び前記第2のバットレス部材を切断するように構成されている切断面を有するブレードをさらに備える、請求項1に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項3】
前記ブレードは、前記第1のバットレス部材及び前記第2のバットレス部材を切断するために、前記エンド・エフェクタの遠位端にある第1の位置から、前記エンド・エフェクタの近位端にある第2の位置へと遷移される、請求項2に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項4】
前記アンビルの前記第1の端部は前記アンビルの遠位端であり、前記アンビルの前記第2の端部は前記アンビルの近位端である、請求項1に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項5】
前記第1のバットレス部材は、前記アンビル面に取り付けるための接着剤を含み、前記第2のバットレス部材は、前記カートリッジ面に取り付けるための接着剤を含む、請求項1に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項6】
前記複数のステープルの各々は、前記第1のバットレス部材及び前記第2のバットレス部材を穿刺するように動作可能に構成されている、請求項1に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項7】
前記第1のバットレス部材及び前記第2のバットレス部材は生体吸収性材料から形成される、請求項1に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項8】
前記アンビルは前記アンビルの長さに沿って離間されている複数の支持体を備える、請求項1に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項9】
前記第1のバットレス部材又は前記第2のバットレス部材は、コードを受け入れるようなサイズにされている複数の開口部を画定する、請求項8に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項10】
前記コードは、前記第1のバットレス部材を前記アンビル面に隣接して保持し、又は、前記第2のバットレス部材を前記カートリッジ面に隣接して保持するために、前記第1のバットレス部材又は前記第2のバットレス部材内の前記複数の開口部に通される、請求項9に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項11】
外科医が、低侵襲手技中に患者の解剖学的構造をステープルするために使用するためのエンド・エフェクタであって、
(a)第1の端部、第2の端部、及び、前記解剖学的構造の前記第1の側に位置決め可能なアンビル面を含むアンビルと、
(b)複数のステープルを収容し、第1の端部、第2の端部、及び前記解剖学的構造の前記第2の側に位置決め可能なカートリッジ面を備えるカートリッジであって、前記カートリッジの前記第1の端部は、第1の開位置及び第2の閉位置の両方において前記アンビルの前記第1の端部と旋回可能に結合されており、前記カートリッジの前記第2の端部は、前記アンビルの前記第2の端部と結合されている、カートリッジと、
(c)切断面を備え、前記アンビル及び前記カートリッジと係合可能であるブレードと、
(d)前記アンビル面又は前記カートリッジ面と結合されている材料の平坦な区画であるバットレスと
を備える、エンド・エフェクタ。
【請求項12】
前記ブレードは、前記バットレスを切断するために、前記エンド・エフェクタの遠位端にある第1の位置から、前記エンド・エフェクタの近位端にある第2の位置へと遷移される、請求項11に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項13】
前記アンビルの前記第1の端部は前記アンビルの遠位端であり、前記アンビルの前記第2の端部は前記アンビルの近位端である、請求項11に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項14】
前記バットレスは、前記アンビル面又は前記カートリッジ面に取り付けるための接着剤を含む、請求項11に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項15】
前記複数のステープルの各々は、前記バットレスを穿刺するように動作可能に構成されている、請求項11に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項16】
前記バットレスは、生体吸収性材料から形成される、請求項11に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項17】
前記アンビルは前記アンビルの長さに沿って離間されている複数の支持体を備える、請求項11に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項18】
前記バットレスは、コードを受け入れるようなサイズにされている複数の開口部を画定する、請求項17に記載のエンド・エフェクタ。
【請求項19】
前記コードは、前記バットレスを前記アンビル面又は前記カートリッジ面に隣接して保持するために、前記バットレス内の前記複数の開口部に通される、請求項18に記載のエンド・エフェクタ。
【外国語明細書】