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特開2022-179725情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022179725
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20221125BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022164485
(22)【出願日】2022-10-13
(62)【分割の表示】P 2021103880の分割
【原出願日】2017-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 友昭
(57)【要約】
【課題】ある場所における現在の状況を判断する新たな技術を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明によれば、取得部11により取得された施設情報に基づき、施設の状況を特定する特定部12と、特定部12による特定結果に基づく出力を行う出力部13と、を備え、施設情報は、画像データ、音声データ、又は施設に設置されたPOSシステムに入力されたデータであり、特定部12は、画像データの解析結果、音声データの解析結果、又はPOSシステムに入力されたデータに基づき、施設の状況を特定する情報処理装置10が提供される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取得手段により取得された施設情報に基づき、施設の状況を特定する特定手段と、
前記特定手段による特定結果に基づく出力を行う出力手段と、を備え、
前記施設情報は、画像データ、音声データ、又は前記施設に設置されたPOSシステムに入力されたデータであり、
前記特定手段は、前記画像データの解析結果、前記音声データの解析結果、又は前記POSシステムに入力されたデータに基づき、前記施設の状況を特定する情報処理装置。
【請求項2】
前記特定手段は、前記施設情報が取得された日時に基づいて、前記特定に利用する施設情報の部分データを決定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記特定手段は、前記取得手段により取得された前記施設情報の中の、取得日時が所定条件を満たす前記施設情報に基づき、前記施設の状況を特定する請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記特定手段は、前記施設情報が取得された日時と現在日時とに基づいて、前記特定に利用する施設情報の部分データを決定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記特定手段は、前記取得手段により取得された前記施設情報の中の、取得日時と現在日時との関係が所定条件を満たす前記施設情報に基づき、前記施設の状況を特定する請求項1ないし4のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記施設の状況は、前記施設にいる客の男女比率、前記施設にいる客の年齢層比率、前記施設のうるささ、前記施設に子供がいるか否か、前記施設における子供の割合、前記施設に喫煙している客がいるか否か、前記施設における喫煙している客の割合、前記施設に存在する喫煙席が空いているか否か、前記施設に存在する禁煙席が空いているか否か、品切れ商品、及び、前記施設の混雑状況の中の少なくとも1つを含む請求項1ないし5のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記施設の混雑状況は、複数の階層レベル又は百分率で示される請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記施設の混雑状況は、前記施設の今後の混雑状況を含み、
前記特定手段は、天候データに基づき、前記施設の今後の混雑状況を特定する請求項6又は7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記取得手段は、前記施設に設置されたカメラ、又は、前記施設にいる客が携帯するユーザ端末である請求項1ないし8のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記出力手段は、前記特定手段が特定した前記施設の状況を示す情報をユーザ端末に送信する請求項1ないし9のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記出力手段は、前記特定手段が特定した前記施設の状況を示す情報を、前記施設に来る前のユーザの前記ユーザ端末に送信する請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記特定手段は、所定時間毎に、前記施設の状況を特定する請求項1ないし11のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記施設情報は店舗情報であり、
前記特定手段は、前記店舗情報に基づいて店舗の状況を特定する、請求項1ないし12のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項14】
取得手段により取得された施設情報に基づき、施設の状況を特定する特定手段と、
前記特定手段による特定結果に基づく出力を行う出力手段と、を備え、
前記施設情報は、画像データ、音声データ、又は前記施設に設置されたPOSシステムに入力されたデータであり、
前記特定手段は、前記画像データの解析結果、前記音声データの解析結果、又は前記POSシステムに入力されたデータに基づき、前記施設の状況を特定する情報処理システム。
【請求項15】
コンピュータが、
取得手段により取得された施設情報に基づき、施設の状況を特定する特定工程と、
前記特定工程での特定結果に基づく出力を行う出力工程と、を実行し、
前記施設情報は、画像データ、音声データ、又は前記施設に設置されたPOSシステムに入力されたデータであり、
前記特定工程では、前記画像データの解析結果、前記音声データの解析結果、又は前記POSシステムに入力されたデータに基づき、前記施設の状況を特定する情報処理方法。
【請求項16】
コンピュータを、
取得手段により取得された施設情報に基づき、施設の状況を特定する特定手段、
前記特定手段による特定結果に基づく出力を行う出力手段、として機能させ、
前記施設情報は、画像データ、音声データ、又は前記施設に設置されたPOSシステムに入力されたデータであり、
前記特定手段は、前記画像データの解析結果、前記音声データの解析結果、又は前記POSシステムに入力されたデータに基づき、前記施設の状況を特定するプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供装置及び情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、人々が持っている携帯端末の位置をDGPS(Differential Positioning System)と基地局から取得し、当該情報に基づき、ある場所における携帯装置を持っている人の数、及び、その場所における混雑率を算出し、ユーザに提供する装置が開示されている。また、当該装置は、現在の混雑状況と過去のデータから今後の混雑率を予測し、ユーザに提供することが開示されている。
【0003】
非特許文献1には、入力データを決定木形式のルールによって場合分けし、各場合で異なる説明変数を組み合わせた線形モデルで予測するモデル(異種混合予測モデル)に関する技術(異種混合学習技術)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-288385号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】"ビッグデータを支える先進技術、異種混合学習"、[online]、日本電気株式会社、[平成28年4月26日検索]、インターネット<URL: http://jpn.nec.com/bigdata/analyze/index.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ユーザは、現在の混雑状況や今後の混雑率のみならず、その場所におけるその他の現在の状況をも考慮して、その場所に行くか否かを判断し得る。特許文献1に記載の技術は、現在の混雑状況や今後の混雑率を提供できるが、その他の情報を提供できない。本発明は、ある場所における現在の状況を判断する新たな技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、
取得手段により取得された施設情報に基づき、施設の状況を特定する特定手段と、
前記特定手段による特定結果に基づく出力を行う出力手段と、を備え、
前記施設情報は、画像データ、音声データ、又は前記施設に設置されたPOSシステムに入力されたデータであり、
前記特定手段は、前記画像データの解析結果、前記音声データの解析結果、又は前記POSシステムに入力されたデータに基づき、前記施設の状況を特定する情報処理装置が提供される。
また、本発明によれば、
取得手段により取得された施設情報に基づき、施設の状況を特定する特定手段と、
前記特定手段による特定結果に基づく出力を行う出力手段と、を備え、
前記施設情報は、画像データ、音声データ、又は前記施設に設置されたPOSシステムに入力されたデータであり、
前記特定手段は、前記画像データの解析結果、前記音声データの解析結果、又は前記POSシステムに入力されたデータに基づき、前記施設の状況を特定する情報処理システムが提供される。
【0008】
また、本発明によれば、
コンピュータが、
取得手段により取得された施設情報に基づき、施設の状況を特定する特定工程と、
前記特定工程での特定結果に基づく出力を行う出力工程と、を実行し、
前記施設情報は、画像データ、音声データ、又は前記施設に設置されたPOSシステムに入力されたデータであり、
前記特定工程では、前記画像データの解析結果、前記音声データの解析結果、又は前記POSシステムに入力されたデータに基づき、前記施設の状況を特定する情報処理方法が提供される。
【0009】
また、本発明によれば、
コンピュータを、
取得手段により取得された施設情報に基づき、施設の状況を特定する特定手段、
前記特定手段による特定結果に基づく出力を行う出力手段、として機能させ、
前記施設情報は、画像データ、音声データ、又は前記施設に設置されたPOSシステムに入力されたデータであり、
前記特定手段は、前記画像データの解析結果、前記音声データの解析結果、又は前記POSシステムに入力されたデータに基づき、前記施設の状況を特定するプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ある場所における現在の状況を判断する新たな技術が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態の情報提供システムの全体像を示す機能ブロック図の一例である。
図2】本実施形態の情報提供装置のハードウエア構成の一例を概念的に示す図である。
図3】本実施形態の情報提供装置の機能ブロック図の一例である。
図4】本実施形態の情報提供装置に処理される情報の一例を模式的に示す図である。
図5】本実施形態の情報提供装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図6】本実施形態の情報提供装置の機能ブロック図の一例である。
図7】本実施形態の情報提供装置の機能ブロック図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1の実施形態>
まず、図1を用いて、本実施形態の情報提供システムの概要を説明する。図示する様に、情報提供システムは、情報提供装置10と、店舗装置20と、ユーザ端末30とを有する。これらの装置は、例えばインターネット等の通信のネットワーク40を介して互いに繋がり、互いに情報を送受信する。
【0013】
情報提供装置10は、店舗装置20及び店舗にいる客が携帯するユーザ端末30の少なくとも一方から店舗生情報を取得する。店舗生情報は、店舗の現在の状況を特定するための情報である。すなわち、情報提供装置10は、第1の店舗の店舗装置20、及び、第1の店舗にいる客が携帯するユーザ端末30の少なくとも一方から、第1の店舗の現在の状況を特定するための店舗生情報を取得する。また、情報提供装置10は、第2の店舗の店舗装置20、及び、第2の店舗にいる客が携帯するユーザ端末30の少なくとも一方から、第2の店舗の現在の状況を特定するための店舗生情報を取得する。なお、情報提供装置10は、店舗にいる客が携帯するユーザ端末30から店舗生情報を取得し、店舗装置20から店舗生情報を取得しない場合、情報提供システムは店舗装置20を有さなくてもよい。
【0014】
そして、情報提供装置10は、店舗生情報に基づき、各店舗の現在の状況を特定する。例えば、情報提供装置10は、店舗にいる客の男女比率、店舗にいる客の年齢層比率、店舗のうるささ、店舗に子供がいるか否か、店舗における子供の割合、店舗に喫煙している客がいるか否か、店舗における喫煙している客の割合、店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、品切れ商品、及び、今後の店舗の混雑状況の中の少なくとも1つを含む店舗の現在の状況を特定する。
【0015】
また、情報提供装置10は、上記特定結果を用いて、ユーザに有益な情報を提供する。例えば、情報提供装置10は、ユーザに指定された店舗の最新の特定結果をユーザに提供してもよいし、最新の特定結果がユーザに指定された検索条件に合う店舗を識別する情報を提供してもよい。
【0016】
次に、各装置の構成について説明する。
【0017】
店舗装置20は、店舗に設置される装置である。店舗装置20は、店舗の現在の状況を特定するための店舗生情報を取得する手段、及び、店舗生情報を情報提供装置10に送信する手段を有する。店舗装置20は、例えば、カメラ、マイク及びPOS(point of sales)システムの中の少なくとも1つを含んでもよい、
【0018】
ユーザ端末30は、店舗の現在の状況を特定するための店舗生情報を取得する手段、店舗生情報や情報のリクエストを送信する手段、及び、情報のリクエストに対する返信を受信する手段を有する。ユーザ端末30としては、例えば、スマートフォン、タブレット、携帯電話、PC(personal computer)等が例示されるが、これらに限定されない。
【0019】
次に、情報提供装置10の構成を説明する。まず、情報提供装置10のハードウエア構成の一例について説明する。情報提供装置10は、任意のコンピュータのCPU(Central Processing Unit)、メモリ、メモリにロードされるプログラム、そのプログラムを格納するハードディスク等の記憶ユニット(あらかじめ装置を出荷する段階から格納されているプログラムのほか、CD(Compact Disc)等の記憶媒体やインターネット上のサーバ等からダウンロードされたプログラムをも格納できる)、ネットワーク接続用インターフェイスを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
【0020】
図2は、本実施形態の情報提供装置10のハードウエア構成を例示するブロック図である。図2に示すように、情報提供装置10は、プロセッサ1A、メモリ2A、入出力インターフェイス3A、周辺回路4A、バス5Aを有する。周辺回路4Aには、様々なモジュールが含まれる。
【0021】
バス5Aは、プロセッサ1A、メモリ2A、周辺回路4A及び入出力インターフェイス3Aが相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。プロセッサ1Aは、例えばCPU(Central Processing Unit) やGPU(Graphics Processing Unit)などの演算処理装置である。メモリ2Aは、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリである。入出力インターフェイス3Aは、入力装置(例:キーボード、マウス、マイク、物理キー、タッチパネルディスプレイ、コードリーダ等)、外部装置、外部サーバ、外部センサ等から情報を取得するためのインターフェイスや、出力装置(例:ディスプレイ、スピーカ、プリンター、メーラ等)、外部装置、外部サーバ等に情報を出力するためのインターフェイスなどを含む。プロセッサ1Aは、各モジュールに指令を出し、それらの演算結果をもとに演算を行うことができる。
【0022】
図3に、本実施形態の情報提供装置10の機能ブロック図の一例を示す。図示する様に、情報提供装置10は、取得部11と、特定部12と、出力部13とを有する。図7に、本実施形態の情報提供装置10の機能ブロック図の他の一例を示す。図示するように、情報提供装置10は、さらにリクエスト取得部15を有してもよい。
【0023】
取得部11は、店舗に設置された店舗装置20、及び、店舗にいる客が携帯するユーザ端末30の少なくとも一方から店舗生情報を取得する。
【0024】
特定部12は、店舗生情報に基づき、店舗にいる客の男女比率、店舗にいる客の年齢層比率、店舗のうるささ、店舗に子供がいるか否か、店舗における子供の割合、店舗に喫煙している客がいるか否か、店舗における喫煙している客の割合、店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、品切れ商品、及び、今後の店舗の混雑状況の中の少なくとも1つを含む店舗の状況を特定する。
【0025】
情報提供装置10は、特定部12による特定結果に基づき、図4に示すような情報を管理する。図示する情報は、店舗ID(identifier)に、複数の項目各々の最新の値(最新の特定結果)を対応付けている。各項目は、例えば、店舗にいる客の男女比率、店舗にいる客の年齢層比率、店舗のうるささ、店舗に子供がいるか否か、店舗における子供の割合、店舗に喫煙している客がいるか否か、店舗における喫煙している客の割合、店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、品切れ商品等である。当該情報は、随時更新される。
【0026】
以下、店舗生情報の具体例、及び、店舗生情報に基づき店舗の現在の状況を特定する処理の具体例を説明する。
【0027】
「具体例1」
例えば、取得部11は、店舗に設置されたカメラ(店舗装置20)及び店舗にいる客が携帯するユーザ端末30の少なくとも一方により生成された画像データを、店舗生情報として取得してもよい。そして、特定部12は、当該画像データに基づき、店舗にいる客の男女比率、店舗にいる客の年齢層比率、店舗に子供がいるか否か、店舗における子供の割合、店舗に喫煙している客がいるか否か、店舗における喫煙している客の割合、店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、及び、店舗に存在する禁煙席が空いているか否かの中の少なくとも1つを含む店舗の状況を特定してもよい。具体例を以下で説明する。
【0028】
「具体例1-1」
店舗に設置されるカメラは、例えば店舗の出入口に、出入りする人間を撮影するよう設置されてもよい。この場合、カメラは、動画像のデータを生成してもよい。カメラは1台であってもよいし、複数台であってもよい。生成された画像データは、生成されてからできるだけ小さいタイムロスで、店舗装置20から情報提供装置10に送信される。
【0029】
特定部12は、取得した画像データを解析し、店舗に入る人間及び店舗から出る人間を抽出する。また、特定部12は、各人間の外観の特徴に基づき、各人間が客か店員かを特定する。例えば、店員の外観の特徴(例:顔の特徴量、服装の特徴量等)が予め登録されていてもよい。そして、特定部12は、当該情報を用いて、抽出した人間各々が店員であるか否かを判断してもよい。特定部12は、店員でないと判断した人間を客と判断する。
【0030】
また、特定部12は、客と判断した各人間の外観の特徴に基づき、各客の属性(例:性別、年齢層等)を推定する。そして、特定部12は、解析結果に基づき、店舗にいる客の数、及び、各客の属性(例:性別、年齢層等)を管理する。
【0031】
特定部12は、管理している情報に基づき、店舗にいる客の男女比率、店舗にいる客の年齢層比率、店舗に子供がいるか否か、及び、店舗における子供の割合(=子供の数/客の数)の中の少なくとも1つを含む店舗の状況を特定することができる。何歳以下を子供と判定するかは、設計定事項である(以下同様)。
【0032】
「具体例1-2」
その他、店舗に設置されるカメラは、店舗全体を撮影する様に設置されてもよい。この場合、カメラは、動画像のデータを生成してもよいし、所定時間おきに静止画像のデータを生成してもよい。カメラは1台であってもよいし、複数台であってもよい。すなわち、複数台のカメラで店舗全体を撮影してもよい。生成された画像データは、生成されてからできるだけ小さいタイムロスで、店舗装置20から情報提供装置10に送信される。
【0033】
特定部12は、取得した画像データを解析し、店舗に存在する人間(画像にうつる人間)を抽出する。また、特定部12は、各人間の外観の特徴に基づき、各人間が客か店員かを特定する。例えば、店員の外観の特徴(例:顔の特徴量、服装の特徴量等)が予め登録されていてもよい。そして、特定部12は、当該情報を用いて、抽出した人間各々が店員であるか否かを判断してもよい。特定部12は、店員でないと判断した人間を客と判断する。
【0034】
また、特定部12は、客と判断した各人間の外観の特徴に基づき、各客の属性(例:性別、年齢層等)を推定する。そして、特定部12は、解析結果に基づき、店舗にいる客の数、及び、各客の属性(例:性別、年齢層等)を管理する。
【0035】
特定部12は、管理している情報に基づき、店舗にいる客の男女比率、店舗にいる客の年齢層比率、店舗に子供がいるか否か、及び、店舗における子供の割合の中の少なくとも1つを含む店舗の状況を特定することができる。
【0036】
なお、当該例の場合、店舗に設置されたカメラ(店舗装置20)により生成された画像データに代えて、店舗にいる客が携帯するユーザ端末30により生成された画像データを用いて、上記処理を行ってもよい。ユーザは、ユーザ端末30を用いて店舗全体を撮影すると、その画像データをその店舗(情報提供対象店舗)を識別する情報や画像の種別(例:店舗全体を撮影した画像)に対応付けて、ユーザ端末30から情報提供装置10に送信する。
【0037】
この場合、特定部12は、ユーザ端末30から取得した画像データのメタデータ(例:撮影場所、撮影日時等)を用いて、当該画像データを店舗の現在の状況を特定するための情報として用いるか否かを判断してもよい。
【0038】
例えば、メタデータに含まれる撮影場所が情報提供対象店舗内か否かを判断してもよい。そして、撮影場所が情報提供対象店舗内である場合、情報提供対象店舗の現在の状況を特定するための情報として用い、撮影場所が情報提供対象店舗内でない場合、情報提供対象店舗の現在の状況を特定するための情報として用いなくてもよい。
【0039】
その他、メタデータに含まれる撮影日時と現在日時との差が所定値以下である場合、情報提供対象店舗の現在の状況を特定するための情報として用い、上記差が所定値より大きい場合、情報提供対象店舗の現在の状況を特定するための情報として用いなくてもよい。
【0040】
このようにすれば、信頼できる情報のみを用いて、店舗の現在の状況を特定することができる。結果、情報提供装置10から提供される情報の信頼性が向上する。
【0041】
「具体例1-3」
その他、店舗に設置されるカメラは、店舗の喫煙席全体又は禁煙席全体を撮影する様に設置されてもよい。この場合、カメラは、動画像のデータを生成してもよいし、所定時間おきに静止画像のデータを生成してもよい。カメラは1台であってもよいし、複数台であってもよい。すなわち、複数台のカメラで店舗の喫煙席全体又は禁煙席全体を撮影してもよい。生成された画像データは、生成されてからできるだけ小さいタイムロスで、店舗装置20から情報提供装置10に送信される。
【0042】
特定部12は、取得した画像データを解析し、喫煙席又は禁煙席に座っている人間(画像にうつる人間)を抽出する。また、特定部12は、予め、喫煙席又は禁煙席の数を保持している。そして、特定部12は、喫煙席又は禁煙席に座っている人間の数と、喫煙席又は禁煙席の数とに基づき、喫煙席又は禁煙席が空いているか否かを含む店舗の状況を特定する。例えば、喫煙席又は禁煙席に座っている人間の数が、喫煙席又は禁煙席の数より小さい場合、喫煙席又は禁煙席が空いていると判断する。
【0043】
なお、当該例の場合、店舗に設置されたカメラ(店舗装置20)により生成された画像データに代えて、店舗にいる客が携帯するユーザ端末30により生成された画像データを用いて、上記処理を行ってもよい。ユーザは、ユーザ端末30を用いて店舗の喫煙席全体又は禁煙席全体を撮影すると、その画像データをその店舗(情報提供対象店舗)を識別する情報や画像の種別(例:店舗の喫煙席全体を撮影した画像、又は、禁煙席全体を撮影した画像)に対応付けて、ユーザ端末30から情報提供装置10に送信する。
【0044】
この場合、特定部12は、ユーザ端末30から取得した画像データのメタデータを用いて、当該画像データを店舗の現在の状況を特定するための情報として用いるか否かを判断してもよい。判断処理の具体例は、上述したものと同様である。
【0045】
「具体例1-4」
その他、店舗に設置されるカメラは、店舗の各テーブルの上を撮影する様に設置されてもよい。この場合、カメラは、動画像のデータを生成してもよいし、所定時間おきに静止画像のデータを生成してもよい。カメラは1台であってもよいし、複数台であってもよい。すなわち、複数台のカメラで店舗の全てのテーブルの上を撮影してもよい。生成された画像データは、生成されてからできるだけ小さいタイムロスで、店舗装置20から情報提供装置10に送信される。
【0046】
特定部12は、取得した画像データを解析し、灰皿(画像にうつる灰皿)を抽出する。例えば、予め各店舗で使用されている灰皿の特徴量が登録されていてもよい。また、特定部12は、抽出した灰皿の中に煙草の吸殻が収容されているか否かを判断する。例えば、灰皿の底面の色を煙草の吸殻の色と異なる色にしておき、色の違いを利用して、灰皿の底面の一部又は全部が隠れているか否かを判断してもよい。そして、灰皿の底面が所定割合以上隠れている場合、その灰皿の中に煙草の吸殻が収容されていると判断してもよい。なお、その他の方法で判断してもよい。
【0047】
特定部12は、煙草の吸殻が収容されている灰皿が存在する場合、店舗に喫煙している客がいると判断できる。そして、特定部12は、煙草の吸殻が収容されている灰皿が存在しない場合、店舗に喫煙している客がいないと判断できる。また、特定部12は、煙草の吸殻が収容されている灰皿の数に基づき、店舗における喫煙している客の割合を判断できる。例えば、予め、煙草の吸殻が収容されている灰皿の数と、店舗における喫煙している客の割合との対応関係が、店舗毎に登録されていてもよい。そして、特定部12は、当該情報と、画像解析で特定した煙草の吸殻が収容されている灰皿数とに基づき、店舗における喫煙している客の割合を特定してもよい。
【0048】
「具体例2」
例えば、取得部11は、店舗に設置されたマイク(店舗装置20)及び店舗にいる客が携帯するユーザ端末30の少なくとも一方により生成された音声データを、店舗生情報として取得してもよい。そして、特定部12は、当該音声データに基づき、店舗のうるささを特定してもよい。
【0049】
店舗に設置されるマイクは、店舗全体の音を集音できる位置に設置されてもよい。マイクは1台であってもよいし、複数台であってもよい。マイクは、例えば予め定められ基準設定で集音し、音声データを生成する。生成された音声データは、生成されてからできるだけ小さいタイムロスで、店舗装置20から情報提供装置10に送信される。
【0050】
特定部12は、取得した音声データを解析し、店舗のうるささを含む店舗の状況を特定する。例えば、店舗のうるささは、「静か」、「普通」、「うるさい」等のように複数階層に分けられてもよい。そして、特定部12は、例えば、音圧レベル等に基づき、店舗のうるささがどの階層に当たるかを特定してもよい。
【0051】
なお、当該例の場合、店舗に設置されたマイク(店舗装置20)により生成された音声データに代えて、店舗にいる客が携帯するユーザ端末30により生成された音声データを用いて、上記処理を行ってもよい。ユーザは、ユーザ端末30を用いて店舗の音を集音し、音声データを生成すると、その音声データをその店舗(情報提供対象店舗)を識別する情報に対応付けて、ユーザ端末30から情報提供装置10に送信する。
【0052】
この場合、特定部12は、ユーザ端末30から取得した音声データのメタデータ(例:集音場所、集音日時等)を用いて、当該音声データを店舗の現在の状況を特定するための情報として用いるか否かを判断してもよい。判断処理の具体例は、上述したものと同様である。
【0053】
「具体例3」
例えば、取得部11は、店舗に設置されたPOSシステムから、店舗にいる客の男女比率、店舗にいる客の年齢層比率、店舗のうるささ、店舗に子供がいるか否か、店舗における子供の割合、店舗に喫煙している客がいるか否か、店舗における喫煙している客の割合、店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、及び、品切れ商品の中の少なくとも1つを示す情報を、店舗生情報として取得してもよい。
【0054】
そして、特定部12は、POSシステムから取得された情報に基づき、店舗にいる客の男女比率、店舗にいる客の年齢層比率、店舗のうるささ、店舗に子供がいるか否か、店舗における子供の割合、店舗に喫煙している客がいるか否か、店舗における喫煙している客の割合、店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、及び、品切れ商品の中の少なくとも1つを含む店舗の状況を特定してもよい。
【0055】
店員は、定期的に、店舗にいる客の男女比率、店舗にいる客の年齢層比率、店舗に子供がいるか否か、店舗における子供の割合、店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、及び、品切れ商品の中の少なくとも1つを、POSシステムに入力してもよい。例えば、店員は、客が入れ替わるたびに、または、品切れ商品が発生するたびに、最新の情報を入力してもよい。POSシステムは、入力された情報を記憶する。そして、POSシステムは、任意のタイミングで(例:上記情報が更新されるたびに、所定時間毎に)、記憶している上記各種項目の最新情報を、情報提供装置10に送信する。
【0056】
「具体例4」
例えば、取得部11は、店舗にいる客が携帯するユーザ端末30から、店舗にいる客の男女比率、店舗にいる客の年齢層比率、店舗のうるささ、店舗に子供がいるか否か、店舗における子供の割合、店舗に喫煙している客がいるか否か、店舗における喫煙している客の割合、店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、及び、品切れ商品の中の少なくとも1つを示す情報を、店舗生情報として取得してもよい。
【0057】
そして、特定部12は、ユーザ端末30から取得された情報に基づき、店舗にいる客の男女比率、店舗にいる客の年齢層比率、店舗のうるささ、店舗に子供がいるか否か、店舗における子供の割合、店舗に喫煙している客がいるか否か、店舗における喫煙している客の割合、店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、及び、品切れ商品の中の少なくとも1つを含む店舗の状況を特定してもよい。
【0058】
ユーザは、ユーザ端末30に上記店舗生情報(例:店舗にいる客の男女比率等)を入力し、店舗(情報提供対象店舗)を識別する情報に対応付けて、ユーザ端末30から情報提供装置10に送信する。この場合、ユーザ端末30は、自装置の位置情報をさらに情報提供装置10に送信してもよい。特定部12は、ユーザ端末30から取得した位置情報を用いて、ユーザ端末30から取得した店舗生情報を店舗の現在の状況を特定するための情報として用いるか否かを判断してもよい。
【0059】
例えば、ユーザ端末30の位置が情報提供対象店舗内か否かを判断してもよい。そして、ユーザ端末30の位置が情報提供対象店舗内である場合、情報提供対象店舗の現在の状況を特定するための情報として用い、ユーザ端末30の位置が情報提供対象店舗内でない場合、情報提供対象店舗の現在の状況を特定するための情報として用いなくてもよい。
【0060】
次に、特定部12が今後の店舗の混雑状況を特定する処理について説明する。特定部12は、店舗生情報に基づき特定された店舗にいる客の男女比率、店舗にいる客の年齢層比率、店舗のうるささ、店舗に子供がいるか否か、店舗における子供の割合、店舗に喫煙している客がいるか否か、店舗における喫煙している客の割合、店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、及び、品切れ商品、の中の少なくとも1つの最新の値に基づき、今後の店舗の混雑状況を特定する。
【0061】
なお、特定部12は、その他、上記複数の項目の中の少なくとも1つの当日におけるそれまでの時間変化、当日の属性(例:月、曜日、天気、季節等)、その時点の店舗の混雑状況の中の少なくとも1つをさらに用いて、今後の店舗の混雑状況を特定してもよい。その時点の店舗の混在状況は、例えば上記店舗生情報に基づき特定できる。例えば、具体例1-1で説明した方法で店舗にいる客の数を特定し、客の数とその店舗の席数とに基づき、混雑状況を特定してもよい。混雑状況は、混雑レベル1乃至5のように複数階層で表現されてもよいし、百分率(例:混雑状況=客の数/席数)で表現されてもよい。
【0062】
特定部12は、各店舗の過去の営業における混雑状況、各日の属性(例:月、曜日、天気、季節等)、上記複数の項目の中の少なくとも1つの各日の時間変化等の複数のデータに基づく機械学習により推定モデルを生成し、当該推定モデルに基づき、今後の混雑状況を特定することができる。例えば、入力データを決定木形式のルールによって場合分けし、各場合で異なる説明変数を組み合わせた線形モデルで予測する異種混合学習モデルを用いてもよい。当該技術は、「異種混合学習技術」として、広く知られている。例えば非特許文献1に開示されている。
【0063】
例えば、月ごとに場合分けしてもよいし、曜日ごとに場合分けしてもよいし、天気ごとに場合分けしてもよいし、時間帯ごとに場合分けしてもよいし、季節ごとに場合分けしてもよいし、男女比率に応じて場合分けしてもよいし、客の年齢層比率に応じて場合分けしてもよいし、店舗のうるささごとに場合分けしてもよいし、店舗に子供がいるか否かで場合分けしてもよいし、店舗における子供の割合に応じて場合分けしてもよいし、店舗に喫煙している客がいるか否かで場合分けしてもよいし、店舗における喫煙している客の割合に応じて場合分けしてもよいし、店舗に存在する喫煙席が空いているか否かで場合分けしてもよいし、店舗に存在する禁煙席が空いているか否かで場合分けしてもよいし、品切れ商品の有無で場合分けしてもよいし、品切れ商品の種類に応じて場合分けしてもよい。
【0064】
特定部12は、上記推定モデル、上記複数の項目の中の少なくとも1つの最新の値、上記複数の項目の中の少なくとも1つの当日のそれまでの時間変化、当日の属性(例:月、曜日、天気、季節等)、その時点の店舗の混雑状況等を用いて、その時点から所定時間後(例:5分後、15分後、30分後)の店舗の混雑状況や、今後の店舗の混雑状況の時間変化等を特定してもよい。
【0065】
図3に戻り、出力部13は、特定部12による特定結果、及び、特定結果が検索条件に合う店舗を識別する情報の少なくとも一方を出力する。例えば、リクエスト取得部15(図7参照)が、ユーザ端末30から情報のリクエストを取得してもよい。そして、出力部13は、当該リクエストに応じて、所定の情報をユーザ端末30に返信してもよい。
【0066】
例えば、ユーザは、ユーザ端末30を操作し、任意の「店舗」を指定して、当該店舗の現在の状況を示す情報のリクエスト(店舗状況リクエスト)を情報提供装置10に送信してもよい。リクエスト取得部15は当該店舗状況リクエストを取得することができる。そして、出力部13は、当該店舗状況リクエストに応じて、指定された店舗の最新の特定結果をユーザ端末30に返信してもよい。
【0067】
その他、ユーザは、ユーザ端末30を操作し、任意の「店舗の状況」を指定して、当該状況(検索条件)に合う店舗のリクエストを情報提供装置10に送信してもよい。リクエスト取得部15は当該リクエストを取得することができる。そして、出力部13は、当該リクエストに応じて、最新の特定結果が指定された検索条件に合う(合致する)店舗を抽出し、その店舗を識別する情報をユーザ端末30に返信してもよい。
【0068】
この例の検索条件は、例えば、店舗にいる客の男女比率、店舗にいる客の年齢層比率、店舗のうるささ、店舗に子供がいるか否か、店舗における子供の割合、店舗に喫煙している客がいるか否か、店舗における喫煙している客の割合、店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、品切れ商品、及び、今後の店舗の混雑状況の中の少なくとも1つを指定したものである。なお、複数を指定した場合はそれらを所定の論理式で繋いだものとすることができる。
【0069】
なお、「店舗の状況」を指定したリクエストにおいては、店舗の場所や店舗のカテゴリ等で、検索する店舗をさらに絞り込むことができてもよい。
【0070】
次に、本実施形態の情報提供装置10の処理の流れの一例を説明する。まず、取得部11は店舗生情報の取得を継続する。また、特定部12は当該店舗生情報に基づいた店舗の現在の状況を特定する処理を継続する。これにより、図4に示すような各店舗の現在の状況を示す情報が最新の状態に維持される。これらの処理と並行して、出力部13による処理が行われる。
【0071】
図5のフローチャートを用いて、出力部13による処理の流れの一例を説明する。
【0072】
出力部13は、ユーザ端末30からのリクエストの取得待ち状態となっている(S10)。
【0073】
リクエスト取得部15が店舗を指定したリクエストを取得すると、取得部11は、当該リクエストで指定されている店舗の最新の特定結果を、例えば図4に示す情報から抽出する(S11)。そして、取得部11は、抽出した情報をユーザ端末30に向けて出力する(S12)。
【0074】
また、リクエスト取得部15が店舗の状況を指定したリクエストを取得すると、取得部11は、当該リクエストで指定されている店舗の状況に合う店舗を、例えば図4に示す情報から抽出する(S11)。そして、取得部11は、抽出した店舗を識別する情報をユーザ端末30に向けて出力する(S12)。
【0075】
処理を終了する指示がない限り(S13のNo)、上記処理を繰り返す。
【0076】
以上説明した本実施形態の情報提供装置10によれば、店舗に設置された店舗装置20、及び、店舗にいる客が携帯するユーザ端末30の少なくとも一方から取得した店舗生情報に基づき、店舗の現在の状況を特定することができる。
【0077】
例えば、店舗にいる客の男女比率、店舗にいる客の年齢層比率、店舗のうるささ、店舗に子供がいるか否か、店舗における子供の割合、店舗に喫煙している客がいるか否か、店舗における喫煙している客の割合、店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、品切れ商品、及び、今後の店舗の混雑状況の中の少なくとも1つを特定することができる。
【0078】
そして、情報提供装置10は、特定した情報に基づき有益な情報をユーザに提供することができる。
【0079】
例えば、ユーザにより指定された店舗の現在の状況を示す情報を提供したり、ユーザにより指定された「店舗の状況」に合う店舗を識別する情報を提供したりできる。
【0080】
ユーザは、情報提供装置10から取得した情報に基づき、各店舗の現在の状況を把握することができる。そして、その内容に基づき、これから利用する店舗を決定することができる。
【0081】
このような情報提供装置10によれば、ユーザは、その時点で自分の好みの状況となっている店舗を効率的に見つけだすことができる。結果、ユーザは、店探しにかける時間を減らすことができる。
【0082】
また、本実施形態の情報提供装置10は、店舗にいる客の男女比率、店舗にいる客の年齢層比率、店舗のうるささ、店舗に子供がいるか否か、店舗における子供の割合、店舗に喫煙している客がいるか否か、店舗における喫煙している客の割合、店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、及び、品切れ商品の中の少なくとも1つで示される店舗の現在の状況に基づき、当該店舗の今後の混雑状況を推定することができる。結果、推定の精度が向上する。
【0083】
また、情報提供装置10はユーザ端末30から店舗生情報を取得し、店舗装置20から店舗生情報を取得しない場合、情報提供システムは店舗装置20を有さなくてもよい。この場合、店舗に新たな設備(店舗装置20)を設けることなく、当該システムを動作させることができる。結果、設備投資の負担を軽減できる。
【0084】
<第2の実施形態>
本実施形態の情報提供装置10は、第1の実施形態で説明した機能に加えて、特定部12による特定結果を蓄積した蓄積データに基づき、各店舗における特定結果の時間帯毎の傾向を算出することができる。そして、情報提供装置10は、当該傾向を示す情報を、ユーザに提供できる。
【0085】
本実施形態の情報提供システムは、第1の実施形態と同様に、情報提供装置10と、店舗装置20と、ユーザ端末30とを有する。これらの装置は、例えばインターネット等の通信のネットワーク40を介して互いに繋がり、互いに情報を送受信する。なお、第1の実施形態で説明した通り、情報提供システムは店舗装置20を有さなくてもよい。
【0086】
店舗装置20及びユーザ端末30の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0087】
以下、情報提供装置10の構成を説明する。情報提供装置10のハードウエア構成の一例は、第1の実施形態と同様である。
【0088】
図6に、本実施形態の情報提供装置10の機能ブロック図の一例を示す。図示する様に、情報提供装置10は、取得部11と、特定部12と、出力部13と、傾向算出部14とを有する。図示しないが、情報提供装置10は、さらにリクエスト取得部15を有してもよい。取得部11と特定部12の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0089】
傾向算出部14は、特定部12による特定結果を蓄積した蓄積データに基づき、各店舗における特定結果の時間帯毎の傾向を算出する。なお、傾向算出部14は、月、曜日、天気、季節等のその他の要因で場合分けし、各ケースにおける特定結果の時間帯毎の傾向を算出してもよい。
【0090】
例えば、傾向算出部14は、店舗にいる客の男女比率、店舗にいる客の年齢層比率、店舗のうるささ、店舗に子供がいるか否か、店舗における子供の割合、店舗に喫煙している客がいるか否か、店舗における喫煙している客の割合、店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、及び、品切れ商品の中の少なくとも1つに対応して、時間帯毎にもっとも確率の高い値(蓄積データにおいて、各時間帯に最も多く現れている値)を算出してもよい。
【0091】
出力部13は、傾向算出部14による算出結果を出力する。
【0092】
例えば、ユーザは、ユーザ端末30を操作し、任意の「店舗」を指定して、当該店舗の状況の時間帯毎の傾向を示す情報のリクエスト(傾向リクエスト)を情報提供装置10に送信してもよい。リクエスト取得部15は当該傾向リクエストをユーザ端末30から取得してもよい。そして、出力部13は、当該傾向リクエストに応じて、指定された店舗に対応する傾向算出部14の算出結果をユーザ端末30に返信してもよい。
【0093】
その他、ユーザは、ユーザ端末30を操作し、任意の「店舗」を指定するとともに、時間帯をさらに指定して、当該店舗の当該時間帯の傾向を示す情報のリクエスト(傾向リクエスト)を情報提供装置10に送信してもよい。リクエスト取得部15は当該傾向リクエストをユーザ端末30から取得してもよい。そして、出力部13は、当該傾向リクエストに応じて、指定された店舗の指定された時間帯に対応する傾向算出部14の算出結果をユーザ端末30に返信してもよい。
【0094】
なお、出力部13は、第1の実施形態同様、特定部12による特定結果、及び、特定結果が検索条件に合う店舗を識別する情報の少なくとも一方をさらに出力してもよい。また、リクエスト取得部15は、さらに第1の実施形態で説明したリクエストをユーザ端末30から取得してもよい。
【0095】
本実施形態の情報提供装置10の処理の流れの一例は第1の実施形態と同様である。
【0096】
本実施形態の情報提供装置10によれば、第1の実施形態と同様の作用効果を実現できる。また、本実施形態の情報提供装置10は、各店舗の状況の時間帯毎の傾向を算出し、ユーザに提供できる。
【0097】
このような情報提供装置10によれば、ユーザは、その時点で自分の好みの状況となっている店舗や、今後自分の好みの状況となる可能性の高い店舗を効率的に見つけだすことができる。結果、ユーザは、店探しにかける時間を減らすことができる。
【0098】
以下、参考形態の例を付記する。
1. 店舗に設置された装置、及び、前記店舗にいる客が携帯するユーザ端末の少なくとも一方から店舗生情報を取得する取得手段と、
前記店舗生情報に基づき、前記店舗にいる客の男女比率、前記店舗にいる客の年齢層比率、前記店舗のうるささ、前記店舗に子供がいるか否か、前記店舗における子供の割合、前記店舗に喫煙している客がいるか否か、前記店舗における喫煙している客の割合、前記店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、前記店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、品切れ商品、及び、今後の前記店舗の混雑状況の中の少なくとも1つを含む前記店舗の状況を特定する特定手段と、
前記特定手段による特定結果を出力する出力手段と、
を有する情報提供装置。
2. 1に記載の情報提供装置において、
前記取得手段は、前記店舗に設置されたカメラ及び前記ユーザ端末の少なくとも一方により生成された画像データを、前記店舗生情報として取得し、
前記特定手段は、前記画像データに基づき、前記店舗にいる客の男女比率、前記店舗にいる客の年齢層比率、前記店舗に子供がいるか否か、前記店舗における子供の割合、前記店舗に喫煙している客がいるか否か、前記店舗における喫煙している客の割合、前記店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、及び、前記店舗に存在する禁煙席が空いているか否かの中の少なくとも1つを含む前記店舗の状況を特定する情報提供装置。
3. 1又は2に記載の情報提供装置において、
前記取得手段は、前記店舗に設置されたマイク及び前記ユーザ端末の少なくとも一方により生成された音声データを、前記店舗生情報として取得し、
前記特定手段は、前記音声データに基づき、前記店舗のうるささを含む前記店舗の状況を特定する情報提供装置。
4. 1から3のいずれかに記載の情報提供装置において、
前記取得手段は、前記店舗に設置されたPOS(point of sales)システムから、前記店舗にいる客の男女比率、前記店舗にいる客の年齢層比率、前記店舗のうるささ、前記店舗に子供がいるか否か、前記店舗における子供の割合、前記店舗に喫煙している客がいるか否か、前記店舗における喫煙している客の割合、前記店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、前記店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、及び、品切れ商品の中の少なくとも1つを示す情報を、前記店舗生情報として取得し、
前記特定手段は、前記POSシステムから取得された情報に基づき、前記店舗にいる客の男女比率、前記店舗にいる客の年齢層比率、前記店舗のうるささ、前記店舗に子供がいるか否か、前記店舗における子供の割合、前記店舗に喫煙している客がいるか否か、前記店舗における喫煙している客の割合、前記店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、前記店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、及び、品切れ商品の中の少なくとも1つを含む前記店舗の状況を特定する情報提供装置。
5. 1から4のいずれかに記載の情報提供装置において、
前記取得手段は、前記ユーザ端末から、前記店舗にいる客の男女比率、前記店舗にいる客の年齢層比率、前記店舗のうるささ、前記店舗に子供がいるか否か、前記店舗における子供の割合、前記店舗に喫煙している客がいるか否か、前記店舗における喫煙している客の割合、前記店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、前記店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、及び、品切れ商品の中の少なくとも1つを示す情報を、前記店舗生情報として取得し、
前記特定手段は、前記ユーザ端末から取得された情報に基づき、前記店舗にいる客の男女比率、前記店舗にいる客の年齢層比率、前記店舗のうるささ、前記店舗に子供がいるか否か、前記店舗における子供の割合、前記店舗に喫煙している客がいるか否か、前記店舗における喫煙している客の割合、前記店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、前記店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、及び、品切れ商品の中の少なくとも1つを含む前記店舗の状況を特定する情報提供装置。
6. 1から5のいずれかに記載の情報提供装置において、
前記特定手段は、前記店舗生情報に基づき特定された前記店舗にいる客の男女比率、前記店舗にいる客の年齢層比率、前記店舗のうるささ、前記店舗に子供がいるか否か、前記店舗における子供の割合、前記店舗に喫煙している客がいるか否か、前記店舗における喫煙している客の割合、前記店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、前記店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、及び、品切れ商品、の中の少なくとも1つに基づき、今後の前記店舗の混雑状況を含む前記店舗の状況を特定する情報提供装置。
7. 1から6のいずれかに記載の情報提供装置において、
前記特定手段による前記特定結果を蓄積した蓄積データに基づき、前記店舗における前記特定結果の時間帯毎の傾向を算出する傾向算出手段をさらに有し、
前記出力手段は、前記傾向算出手段による算出結果をさらに出力する情報提供装置。
8. 1から7のいずれかに記載の情報提供装置において、
店舗の状況を指定したリクエストを取得するリクエスト取得手段をさらに有し、
前記出力手段は、前記特定結果が前記リクエストで指定された店舗の状況に合う店舗を識別する情報を出力する情報提供装置。
9. コンピュータが、
店舗に設置された装置、及び、前記店舗にいる客が携帯するユーザ端末の少なくとも一方から店舗生情報を取得する取得工程と、
前記店舗生情報に基づき、前記店舗にいる客の男女比率、前記店舗にいる客の年齢層比率、前記店舗のうるささ、前記店舗に子供がいるか否か、前記店舗における子供の割合、前記店舗に喫煙している客がいるか否か、前記店舗における喫煙している客の割合、前記店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、前記店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、品切れ商品、及び、今後の前記店舗の混雑状況の中の少なくとも1つを含む前記店舗の状況を特定する特定工程と、
前記特定工程での特定結果を出力する出力工程と、
を実行する情報提供方法。
10. コンピュータを、
店舗に設置された装置、及び、前記店舗にいる客が携帯するユーザ端末の少なくとも一方から店舗生情報を取得する取得手段、
前記店舗生情報に基づき、前記店舗にいる客の男女比率、前記店舗にいる客の年齢層比率、前記店舗のうるささ、前記店舗に子供がいるか否か、前記店舗における子供の割合、前記店舗に喫煙している客がいるか否か、前記店舗における喫煙している客の割合、前記店舗に存在する喫煙席が空いているか否か、前記店舗に存在する禁煙席が空いているか否か、品切れ商品、及び、今後の前記店舗の混雑状況の中の少なくとも1つを含む前記店舗の状況を特定する特定手段、
前記特定手段による特定結果を出力する出力手段、
として機能させるプログラム。
【符号の説明】
【0099】
1A プロセッサ
2A メモリ
3A 入出力I/F
4A 周辺回路
5A バス
10 情報提供装置
11 取得部
12 特定部
13 出力部
14 傾向算出部
15 リクエスト取得部
20 店舗装置
30 ユーザ端末
40 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7