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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022179729
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】オペレータ用情報端末
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20120101AFI20221125BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022164526
(22)【出願日】2022-10-13
(62)【分割の表示】P 2018211264の分割
【原出願日】2018-11-09
(71)【出願人】
【識別番号】000246273
【氏名又は名称】コベルコ建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100118049
【弁理士】
【氏名又は名称】西谷 浩治
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 誠司
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 均
(57)【要約】
【課題】情報端末を用いて希望する作業とその作業を行うための遠隔操作装置とをオペレータに容易に選択させる。
【解決手段】サーバ10は、第1データベース107に記憶された作業要求情報及び第2データベース108に記憶されたマスター情報に基づいて、1以上の作業及び1以上のマスター30の中から任意の作業及び任意のマスター30をオペレータに選択させるための選択画面を情報端末60に表示させる。情報端末60は、選択画面を通じて任意の作業と任意のマスター30とを選択するオペレータによる選択指示をサーバ10に送信し、サーバ10は、選択指示が示すオペレータIDと、マスターIDと、作業とを対応付けて作業予定データベース113に記憶することでオペレータの作業を受注する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建設機械のオペレータが作業者による作業要求情報に基づき作業を受注するためのオペレータ用情報端末であって、
オペレータ情報と、前記オペレータの希望する作業と、の入力を受け付ける操作部と、
入力された前記オペレータ情報と、前記希望する作業とをサーバに送信する通信部と、
を有するオペレータ用情報端末。
【請求項2】
前記オペレータに対して前記作業要求情報を表示する表示部を有し、
前記表示部は、前記作業要求情報に含まれる現場名、機械情報、作業内容、要求技能レベル、報酬額、及び作業時間帯のうち、少なくとも一つを表示する、
請求項1記載のオペレータ用情報端末。
【請求項3】
前記表示部は、
前記作業要求情報に対応する作業選択画面を表示し、
前記作業選択画面から作業が選択されると、選択された前記作業の色を第1色から第2色に切り替える、
請求項2記載のオペレータ用情報端末。
【請求項4】
前記表示部は、前記作業要求情報が複数ある場合に、前記複数の作業要求情報の一覧を画面に表示し、
前記画面は、前記現場名、前記機械情報、前記作業内容、前記要求技能レベル、及び前記報酬額、前記作業時間帯のうち、少なくとも一つを表示する、
請求項2記載のオペレータ用情報端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業発注者により発注された作業をオペレータに選択させる技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、建設機械のオペレータの高齢化に伴い、オペレータ不足が深刻化しており、作業発注者がオペレータを確保することが困難になりつつある。そこで、作業現場まで出向かずにオペレータが建設機械を遠隔操作する遠隔操作システムへの期待が高まっている。
【0003】
遠隔操作システムでは国内の全地域はもとより外国からもオペレータを募ることができるため、作業発注者はオペレータの確保が容易になる。また、遠隔操作システムでは、オペレータは作業現場に出向く必要がないので、ある時間帯ではある作業現場の作業を行い、次の時間帯では別の作業現場の作業を行うというように、時間帯に応じて作業現場を変えるといった働き方が可能となる。
【0004】
また、遠隔操作システムでは、実際に作業が行われる場所に依存することなく、オペレータが建設機械を遠隔操作するための遠隔操作装置を自由に設置することができる。そのため、例えば、作業を発注する作業発注者又は作業を受注する施工業者のオフィスのみならず、レンタルオフィス、レンタル会議室、及びネットカフェといった様々な施設に遠隔操作装置を設置することが可能となる。
【0005】
また、レンタルオフィス等の施設に遠隔操作装置を設置して、この遠隔操作装置をオペレータに一定時間レンタルしてオペレータに遠隔作業を行わせ、レンタル料金をオペレータ等から徴収するような新たなビジネスの誕生も期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002-108975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このような遠隔操作システムを実現するには、スマートフォン及びタブレット端末等の情報端末を用いて、希望する作業と、その作業を行うための遠隔操作装置とをオペレータに容易に選択させる作業選択システムを構築することが望まれる。しかし、従来、このような作業選択システムは存在していなかった。
【0008】
特許文献1には、土木施工を複数の作業班のそれぞれに対する生産性を、各作業班における機械情報、人員情報、作業時間、及び施工出来高に基づいて算出する施工量管理システムが開示されているに過ぎない。そのため、上記の作業選択システムを提供することはできない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的は、情報端末を用いて希望する作業とその作業を行うための遠隔操作装置とをオペレータに容易に選択させることができる技術を提供することである。
【0010】
本発明の一態様に係る作業選択システムは、建設機械を遠隔操作する遠隔操作装置のオペレータに作業発注者が発注した作業を選択させる作業選択システムであって、
前記オペレータが前記作業を選択するための情報端末と、
前記情報端末とネットワークを介して接続されるサーバとを備え、
前記サーバは、
前記作業発注者が発注した1以上の作業に関する作業要求情報を予め記憶する第1データベースと、
1以上の遠隔操作装置のそれぞれについて少なくとも識別子を含む遠隔操作装置情報を予め記憶する第2データベースと、
前記作業要求情報及び前記遠隔操作装置情報に基づいて、前記1以上の作業及び前記1以上の遠隔操作装置の中から任意の作業及び任意の遠隔操作装置を前記オペレータに選択させるための選択画面を前記情報端末に表示させる表示データを生成する表示データ生成部と、
前記表示データを前記情報端末に送信する第1通信部とを備え、
前記情報端末は、
前記表示データを受信する第2通信部と、
前記表示データに基づいて前記選択画面を生成し、表示部に表示させる表示制御部と、
前記選択画面を通じて前記任意の作業と前記任意の遠隔操作装置とを選択する前記オペレータによる選択指示を受け付ける操作部とを備え、
前記第2通信部は前記選択指示を前記サーバに送信し、
前記サーバは、前記オペレータの識別子と、前記選択指示が示す遠隔操作装置の識別子と、前記選択指示が示す作業とを対応付けて記憶することで前記オペレータの作業を受注する受注管理部を更に備える。
【0011】
本構成によれば、作業発注者が発注した1以上の作業に関する作業要求情報と、1以上の遠隔操作装置のそれぞれについて少なくとも識別子を含む遠隔操作装置情報とに基づいて、1以上の作業及び1以上の遠隔操作装置の中から任意の作業及び任意の遠隔操作装置をオペレータに選択させるための選択画面を情報端末に表示させるための表示データが生成されて情報端末に送信される。
【0012】
そして、選択画面を通じて任意の作業と任意の遠隔操作装置とがオペレータにより選択され、選択指示がサーバに送信される。選択指示を受信したサーバは、オペレータの識別子と、選択指示が示す遠隔操作装置の識別子と、選択指示が示す作業とを対応付けて記憶することでオペレータの作業を受注する。そのため、オペレータは、情報端末を用いて、自身の都合に応じて任意に作業及び遠隔操作装置を選択して作業スケジュールを組むことができる。したがって、本構成によれば、情報端末を用いて希望する作業とその作業を行うための遠隔操作装置とをオペレータに容易に選択させることができる。
【0013】
上記構成において、前記作業要求情報は作業内容及び作業時間帯とを含み、
前記選択画面は、作業内容と前記作業内容に対する作業時間帯とを対応付けて表示し、且つ、前記作業内容のうち任意の作業内容と前記作業時間帯のうち任意の作業時間帯とを選択可能に表示し、
前記選択指示は、前記選択画面を通じて、任意の作業内容を選択する指示と、選択した作業内容に対する任意の作業時間帯を選択する指示と、選択した作業時間帯において使用する前記遠隔操作装置を選択する指示とを含み、
前記受注管理部は、前記オペレータの識別子と、前記選択指示が示す作業内容と、前記選択指示が示す作業時間帯と、前記選択指示が示す遠隔操作装置の識別子とを対応付けて記憶することで前記オペレータの作業を受注してもよい。
【0014】
本構成によれば、選択画面には作業内容のうち任意の作業内容と作業時間帯のうち任意の作業時間帯とが選択可能に表示されるため、オペレータは情報端末を用いて、希望する作業時間帯と希望する作業内容と希望する遠隔操作装置とを選択して自身の都合のよい作
業スケジュールを組むことができる。そのため、作業を選択する際のオペレータの自由度を高めることができる。
【0015】
上記構成において、前記第1通信部は、前記遠隔操作装置に対する前記オペレータによる検索条件を前記情報端末から受信し、
前記サーバは、前記検索条件に合致する前記遠隔操作装置を前記第2データベースから抽出する抽出部をさらに備え、
前記選択画面は、抽出された前記遠隔操作装置を示す検索結果画面を含んでもよい。
【0016】
本構成によれば、オペレータが入力した検索条件に合致する遠隔操作装置が抽出されるため、オペレータは抽出した遠隔操作装置の中から希望する遠隔操作装置を選択でき、その結果、遠隔操作装置を選択する際のオペレータの負担を低減できる。
【0017】
上記構成において、前記遠隔操作装置情報は、前記遠隔操作装置の設置場所を示す情報を含み、
前記検索条件は、前記情報端末の位置又は前記オペレータが指定した位置に対して近い順で前記遠隔操作装置を検索するという条件を含んでもよい。
【0018】
本構成によれば、オペレータは情報端末の近くに位置する遠隔操作装置の中から希望する遠隔操作装置を選択できる。
【0019】
上記構成において、前記遠隔操作装置情報は、前記遠隔操作装置の利用料金を示す情報を含み、
前記検索条件は、前記利用料金が安い順又は高い順で前記遠隔操作装置を検索するという条件を含んでもよい。
【0020】
本構成によれば、オペレータは、利用料金が安い順又は高い順でで検索された遠隔操作装置の中から希望する遠隔操作装置を容易に選択できる。
【0021】
上記構成において、前記遠隔操作装置情報は、前記遠隔操作装置の予約日及び予約時間を示す情報を含み、
前記検索条件は、前記遠隔操作装置の予約日及び予約時間を指定する条件を含み、
前記抽出部は、前記第2データベースから前記検索条件として指定された予約日及び予約時間に予約が入っていない遠隔操作装置を抽出してもよい。
【0022】
本構成によれば、オペレータが作業を希望する日及び時間帯に予定の入っていない遠隔操作装置の中から希望する遠隔操作装置を容易に選択できる。
【0023】
上記構成において、前記選択画面は、前記抽出部によって抽出された前記遠隔操作装置の設置位置を表示する地図画面を含んでもよい。
【0024】
本構成によれば、選択画面には検索条件に合致する遠隔操作装置の設置位置を表示する地図画面が含まれるので、オペレータは容易に遠隔操作装置の設置位置を把握できる。
【0025】
上記構成において、前記作業要求情報は、前記作業時間帯を一括受注したときの第1報酬額と、前記作業時間帯を一部受注したときの報酬額であって前記第1報酬額よりも低額の第2報酬額とを更に含み、
前記選択画面は、前記作業内容に対応付けて前記第1及び第2報酬額が表示されてもよい。
【0026】
本構成によれば、作業時間帯の全部を一括して受注した場合、作業時間帯を一部受注した場合に比べて高い報酬額が得られるので、オペレータに一括受注に対する動機付けを与えることができる。この場合、作業内容の全時間帯を一人のオペレータが担当することになり、作業発注者側における作業スケジュールの管理の手間が軽減される。一方、作業時間帯を一部受注した場合、報酬額は一括受注した場合に比べて低くなるが、自己の都合に合った時間帯に対して作業を受注することができる。
【0027】
上記構成において、前記作業要求情報は、前記作業時間帯を一括受注したときに前記オペレータに対して要求する第1要求技能レベルと、前記作業時間帯を一部受注したときに前記オペレータに対して要求する第2要求技能レベルとを更に含み、
前記サーバは、複数のオペレータのそれぞれの技能レベルを記憶するオペレータデータベースを更に備え、
前記受注管理部は、前記第2通信部が前記選択指示を受信した場合、前記複数のオペレータのうち前記選択指示を送信したオペレータの技能レベルを前記オペレータデータベースから取得し、前記選択指示が前記一括受注の場合は前記技能レベルが前記第1要求技能レベル以上の条件を満たす場合、前記選択指示が前記一部受注の場合は前記技能レベルが前記第2要求技能レベル以上の条件を満たす場合、前記受注を受け付けてもよい。
【0028】
本構成によれば、作業発注者は発注する作業内容に応じて、一括受注した場合の要求技能レベル(第1要求技能レベル)と、一部受注をした場合の要求技能レベル(第2要求技能レベル)とを任意に設定し、技能レベルが要求技能レベル以上のオペレータに受注させることができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、情報端末を用いて希望する作業とその作業を行うための遠隔操作装置とをオペレータに容易に選択させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の実施の形態に係る作業選択システムの全体構成を示すブロック図である。
図2】作業発注者がオペレータに作業を発注する際に発注者端末に表示される土木工事の作業内容入力画面の一例を示す図である。
図3】ランク決定テーブルの一例を示す図である。
図4】作業発注者による作業内容の入力が完了した際に発注者端末に表示される最終画面の一例を示す図である。
図5】マスター情報を記憶する第2データベースの構成を示す図である。
図6】オペレータが受注する作業を選択する際に情報端末に表示される表示画面の一例を示す図である。
図7】作業予定データベースの構成を示す図である。
図8】オペレータデータベースの構成を示す図である。
図9】作業実績データベースの構成を示す図である。
図10】機械レンジ、ATT種類、及び先端ATT種類を纏めた表である。
図11】シミュレータ実績データベースの構成を示す図である。
図12】検定実績データベースの構成を示す図である。
図13】作業選択システムにおいてサーバに各種情報が登録される際の処理を示すフローチャートである。
図14】オペレータが作業を選択する際の作業選択システムの処理を示すフローチャートである。
図15図14の続きのフローチャートである。
図16】情報端末に表示される検索画面を示す図である。
図17】情報端末に表示されるマスター選択画面を示す図である。
図18】情報端末に表示されるマスター選択画面を示す図である。
図19】受注結果画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、本発明の実施の形態に係る作業選択システムの全体構成を示すブロック図である。作業選択システムは、サーバ10、発注者端末20、マスター30、及び情報端末60を備える。発注者端末20は、マスター30を用いて建設機械50を遠隔操作するオペレータに対して、作業発注者が作業を発注するための装置である。サーバ10は、作業発注者が発注した作業をオペレータが所持する情報端末60に提示する装置である。
【0032】
マスター30は、建設機械50を遠隔操作する遠隔操作装置の一例である。本実施の形態では、マスター30は建設機械50の操縦席を模擬した操作装置で構成されており、建設機械50の操作レバーと同様の操作レバーが建設機械50と同様のポジションで配置されている。また、マスター30は、オペレータが着座するシートと、シートの前方に配置され、建設機械50の周囲画像を表示する表示部301とを備え、オペレータは表示部301に表示された周囲画像を見ながら、操作レバーを操作して建設機械50を遠隔操作する。
【0033】
マスター30は、例えば、発注者のオフィスに設置されてもよいし、発注者が発注する作業を請け負う施工業者のオフィスに設置されてもよいし、マスター30をオペレータに一時的にレンタルするレンタル業者の施設に設置されてもよい。レンタル業者の施設としては、例えば、レンタル会議室、ネットカフェ、ゲームセンター、及びレンタルオフィスなどが該当する。
【0034】
スレーブ40は、建設機械50の操縦席に配置され、マスター30が受け付けた操作量に基づいて建設機械50の操縦席に設けられた操作レバーを傾倒させることにより、建設機械50を直接操作する従操作装置である。スレーブ40は、建設機械50を遠隔操作するオペレータのダミーとなって建設機械50を操作する機械である。建設機械50は、油圧ショベル、油圧クレーン等の建設機械で構成され、マスター30を操作するオペレータによって遠隔操作される。
【0035】
例えば、オペレータがマスター30の操作レバーを操作するとその操作に応じた操作量を示す信号が通信路NT2を介してスレーブ40に送信される。その信号を受信したスレーブ40は、建設機械50の操縦席のレバーをその信号が示す操作量に応じて傾倒させる。これにより、オペレータがマスター30のレバーに入力した操作量に応じた操作量がスレーブ40を介して建設機械50に入力され、建設機械50が遠隔操作されることになる。
【0036】
情報端末60は、オペレータが所持するスマートフォン及びタブレット端末等の携帯型のコンピュータで構成されている。これにより、オペレータは、情報端末60を操作してサーバ10にアクセスし、いつでも、どこでも、作業の予約を行うことができる。なお、情報端末60としては、携帯型の情報端末の他、据え置き型のコンピュータが採用されてもよい。
【0037】
サーバ10と、発注者端末20、マスター30、スレーブ40、及び情報端末60とのそれぞれは、ネットワークNT1を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワークNT1としては、インターネット及び携帯電話通信網等から構成される長距離通信網が採用できる。
【0038】
マスター30及びスレーブ40は通信路NT2を介して相互に通信可能に接続されている。通信路NT2としては、例えば、ネットワークNT1と同じ長距離通信網が採用される。但し、これは一例であり、通信路NT2としては、特定省電力無線、及びブルーツース(登録商標)といったマスター30及びスレーブ40を数十m~数百m程度の距離で無線通信させる通信路が採用されてもよい。
【0039】
発注者端末20は、オペレータに作業を発注する作業発注者が所持するパーソナルコンピュータ等のコンピュータで構成されている。ここで、作業発注者は、工事等の作業を立案してオペレータに発注する人物であり、例えば、作業発注会社に所属する社員が該当する。オペレータは、例えば、施工業者に雇用されたオペレータであってもよいし、フリーランスのオペレータであってもよい。
【0040】
発注者端末20は、表示部201、制御部202、操作部203、及び通信部204を備える。表示部201は、例えば、液晶ディスプレイで構成される。制御部202は、例えば、CPU等のプロセッサで構成され、発注者端末20の全体制御を司る。操作部203は、例えば、キーボード及びマウスであり、作業発注者が入力する作業要求情報を受け付ける。通信部204は、発注者端末20をネットワークNT1に接続する通信装置で構成され、操作部203が受け付けた作業要求情報をネットワークNT1を介してサーバ10に送信する。
【0041】
図2は、作業発注者がオペレータに作業を発注する際に発注者端末20に表示される土木工事の作業内容入力画面G1の一例を示す図である。作業内容入力画面G1は、機械情報入力欄H1、要求技能レベル入力欄H2、及び作業スケジュール入力欄H3を備える。
【0042】
機械情報入力欄H1は、発注する作業において遠隔操作対象となる建設機械50に関する情報を作業発注者が入力する欄である。具体的には、機械情報入力欄H1は、「現場名」及び「機械情報」の欄を備える。「現場名」欄は、発注する作業が行われる現場名を入力する欄である。「機械情報」欄には、遠隔操作対象となる建設機械50の仕様に関するパラメータを入力する欄である。「機械情報」欄は、「種別」、「機種」、「ATT」、及び「先端ATT」の欄を備える。「種別」欄は、バックホウ、ミニバックホウ、パワーショベル、及びクレーンといった建設機械50の種類を入力する欄である。図2の例では「バックホウ」が入力されている。「機種」欄は、「SK200-10」といった建設機械50の型番を入力する欄である。「ATT」欄は、「標準」及び「ロングアーム」といった建設機械50が備えるアタッチメントの種類を入力する欄である。例えばアタッチメントの種類が「標準」の場合、アタッチメントはブーム及びアームで構成される。「先端ATT」欄は、「バケット」及び「ニブラ」といったアタッチメントの先端に取り付けられる先端アタッチメントの種類を入力する欄である。
【0043】
要求技能レベル入力欄H2は、作業発注者がオペレータに要求する作業内容別の技能レベルである要求技能レベルを入力する欄である。作業内容入力画面G1は土木工事の画面であるため、要求技能レベル入力欄H2には作業内容として、「掘削・積込」、「平地整地」、「平地整形」、「のり面整地」、及び「のり面整形」の5つの作業内容が登録されている。
【0044】
「掘削・積込」とは、土、地盤、及び岩盤を掘り、ダンプカーに積み込む作業内容である。「平地整地」とは、「平地整形」によって整形された平地を整える作業内容である。「平地整形」とは、地面の凹凸を取り除き、平らな地面を作る作業内容である。「のり面整地」とは、「のり面整形」によって整形されたのり面を整える作業内容である。「のり面整形」とは、切土又は盛土により作られる人工的な斜面であるのり面を整形する作業内容である。なお、図2に挙げられた作業内容は一例にすぎず、他の作業内容が含まれてい
てもよい。
【0045】
「要求技能レベル」欄は、「一括制」及び「時給制」の欄を備える。「一括制」欄はオペレータが「一括制」の受注態様を選択した場合において作業発注者がオペレータに要求する要求技能レベルを入力する欄である。「一括制」とは、作業内容別に作業発注者が設定した作業時間帯の全てをオペレータが一括受注する受注態様である。
【0046】
「時給制」欄はオペレータが「時給制」の受注態様を選択した場合において作業発注者がオペレータに要求する要求技能レベルを入力する欄である。「時給制」とは、作業内容別に作業発注者が設定した作業時間帯の一部をオペレータが受注する受注態様である。以下、作業時間帯の全部をオペレータが受注することを「一括受注」と称し、作業時間帯の一部をオペレータが受注することを「一部受注」と称する。
【0047】
本実施の形態では、オペレータの技能レベルは、図3のランク決定テーブルT3に示すように、技能レベルが高い順に、S、A、B、C、Dの5段階の技能レベルにランク分けされている。作業発注者は、図3に定められたランクにしたがって要求技能レベルを入力していく。
【0048】
図3は、ランク決定テーブルT3の一例を示す図である。ランク決定テーブルT3はサーバ10のメモリーに事前に登録されており、「評価点」及び「ランク」の欄を備える。図3の例では、ランクは技能レベルが高い順にS、A、B、C、Dの5つにランク分けされている。そのため、ランク決定テーブルT3の「ランク」の欄にはS~Dが順に登録されている。「評価点」の欄には、S~Dの各ランクに対する評価点の範囲が登録されている。この評価点は後述の技能レベル算出部105がオペレータの作業実績等からオペレータの技能レベルを決定する際に使用される。
【0049】
図2の要求技能レベル入力欄H2の例では、「掘削・積込」に対して、一括制が「C」、時給制が「D」の要求技能レベルが入力されるというように、全般的に一括受注の方が一部受注に比べて要求技能レベルが高く設定されている。これは、一部受注において要求技能レベルを高く設定してしまうと、多くのオペレータを募ることができず、該当する作業内容の作業時間帯の一部に未受注の時間帯が発生する可能性が高まるからである。
【0050】
但し、これは一例であり、図2の「のり面整形」において一括制及び一部受注として共に「S」が入力されているように、一括受注と一部受注とは同一の要求技能レベルが設定されてもよい。或いは、一括受注よりも一部受注の方が要求技能レベルは高く設定されてもよい。このように、作業発注者は一括受注と一部受注との要求技能レベルを任意に設定してもよい。
【0051】
作業スケジュール入力欄H3は、該当する作業において、作業発注者が作業内容別に作業時間帯を入力する欄である。作業スケジュール入力欄H3は、「現場名」、「機械情報」、「作業内容」、「要求技能レベル」、「報酬額」、及び「2021年4月3日」との見出しが付けられた「作業時間帯」の欄を備えている。「現場名」欄及び「機械情報」欄には、機械情報入力欄H1で入力された情報が表示されている。「作業内容」欄には、要求技能レベル入力欄H2に挙げられた作業内容が表示されている。「要求技能レベル」欄には、要求技能レベル入力欄H2において作業内容別に入力された「一括制」及び「時給制」のそれぞれの要求技能レベルが表示されている。「報酬額」欄は、作業発注者がオペレータに与える作業内容別の報酬額を入力する欄である。本実施の形態では、「報酬額」欄において作業発注者は「一括制」及び「時給制」のそれぞれに対して個別に報酬額を入力できる。
【0052】
図4を参照する。図4の例では、「掘削・積込」において、「一括制」は報酬額として「14、400円」が入力され、「時給制」は報酬額として「2、000円」が入力されている。ここで、「一括制」の報酬額を時給に換算すると、「掘削・積込」の作業時間帯は「6時間」なので、「2400円」であり、「時給制」の報酬額よりも割高になっている。作業内容の全時間帯を一人のオペレータが担当した方が、作業スケジュールに対する管理の手間が軽減されるので作業発注者にとって都合がよい。そのため、図4の例では、オペレータに一括受注に対する動機付けを与えるために、一括受注の報酬額が一部受注の報酬額に比べて割高に設定されている。
【0053】
図2に参照を戻す。「作業時間帯」欄は、「現場名」欄に現場名(ここでは、現場A)が入力された現場における作業内容別の1日における作業時間帯を入力する欄である。ここでは、2021年4月3日における作業時間帯を入力するための「作業時間帯」欄が表示されているため、「2021年4月3日」の見出しが付けられている。なお、現場Aでの作業が複数日から構成されている場合、別の日の「作業時間帯」欄を表示するための切替ボタンが作業内容入力画面G1に設けられてもよい。
【0054】
「作業時間帯」欄は、横方向に時間軸、縦軸方向に作業内容軸が割り付けられた2次元テーブルで構成されている。詳細には、「作業時間帯」欄は、24時間を1時間毎に区切る複数の縦線と、作業内容を種類毎に区切る複数の横線とによって格子状に区画されている。ここでは、「作業時間帯」欄は、24時間×5=120個のセルで構成されている。
【0055】
作業発注者は作業時間帯に対応するセルを選択する操作(例えば、クリック及びドラッグ)を入力することで作業時間帯を任意に選択していく。例えば、「掘削・積込」の9時から12時までの作業時間帯を選択する場合、作業発注者は1行目の9時から12時までの4つのセルを選択する操作を入力する。選択されたセルの表示は、デフォルトの第1色(例えば、白)から選択されたことを示す別の第2色に切り替えられる。これにより、作業発注者は選択した作業時間帯を容易に確認できる。ここでは、「作業時間帯」欄は1時間単位で作業時間帯が選択可能に構成されているが、これは一例であり、30分、10分、2時間、3時間というように任意の時間単位で作業時間帯が選択可能に構成されてもよい。
【0056】
建設機械50を遠隔操作させて作業を進める場合、作業発注者は世界中からオペレータを募ることができるため、例えば、日中は国内のオペレータに建設機械50を遠隔操作させ、夜間は海外のオペレータに建設機械50を遠隔操作させるというように24時間体勢で作業を進めることができる。そこで、「作業時間帯」欄の時間軸は1時から24時までの24時間が設定されている。
【0057】
図4は、作業発注者による作業内容の入力が完了した際に発注者端末20に表示される最終画面G3の一例を示す図である。最終画面G3は、例えば、作業内容入力画面G1,G2において、作業発注者が作業を発注するうえで必要な全ての情報の入力が終了し、図略の確定ボタンをクリックすることで表示される。なお、確定ボタンがクリックされると、入力された各種情報が作業要求情報として発注者端末20からサーバ10に送信される。
【0058】
最終画面G3では、要求技能レベル入力欄H2の表示は省かれているが、それ以外は、作業内容入力画面G1,G2と同じである。
【0059】
図4の例では、「掘削・積込」に対しては、1時から6時までのセルが第2色で表示され、1時から6時までの作業時間帯が設定されていることが分かる。「平地整地」に対しては、7時から12時までの色が第2色で表示され、7時から12時までの作業時間帯が
設定されていることが分かる。また、残りの作業内容についても同様にして作業時間帯が設定されていることが分かる。なお、第2色は作業内容別に異なる色が採用されてもよい。
【0060】
また、「要求技能レベル」欄及び「報酬額」欄に示されるように、要求技能レベルが高いほど報酬額が割高に設定されていることが分かる。これにより、技能レベルを向上させると報酬額が割高な作業を受注できることになるため、技能レベルを向上させる動機付けをオペレータに与えることができる。
【0061】
図1に参照を戻す。サーバ10は、CPU等のプロセッサとメモリと通信機能とを備えるコンピュータで構成され、通信部101、表示データ生成部102、抽出部103、受注管理部104、技能レベル算出部105、及びデータベース管理部106を備える。サーバ10は、さらに、第1データベース107、第2データベース108、オペレータデータベース109、作業実績データベース110、シミュレータ実績データベース111、検定実績データベース112、及び作業予定データベース113を備える。図1に示す各種データベースはサーバ10が備えるメモリに記憶されている。また、図1において、表示データ生成部102~データベース管理部106は、例えば、CPUがプログラムを実行することで実現される。
【0062】
通信部101(第1通信部の一例)は、例えば、サーバ10をネットワークNT1に接続させる通信装置で構成され、発注者端末20から送信された作業要求情報を受信する。
【0063】
表示データ生成部102は、第1データベース107に記憶された作業要求情報と第2データベース108に記憶されたマスター情報(遠隔操作装置情報の一例)に基づいて、1以上の作業及び1以上のマスター30の中から任意の作業及び任意のマスター30をオペレータに選択させるための選択画面を情報端末60に表示させる表示データを生成する。
【0064】
作業要求情報は、作業発注者が発注した1以上の作業に関する情報であり、具体的には、図2の作業内容入力画面G1を用いて作業発注者が入力した情報で構成される。図2の例では、作業要求情報として、作業が行われる「現場名」、作業に使用される「機械情報」、発注する作業を示す「作業内容」、各作業に対して要求する「要求技能レベル」、各作業に対する「報酬額」、及び図4に示すように各作業に対して作業発注者が希望する「作業時間帯」の情報が含まれる。なお、作業発注者が発注する1の作業とは、例えば、図4を参照して、作業が行われる「現場名」と、作業スケジュール入力欄H3の「作業内容」に記載された1つの作業内容と、その作業内容に対する「作業時間帯」とが該当する。
【0065】
図5は、マスター情報を記憶する第2データベース108の構成を示す図である。第2データベース108は、1のレコードが1のマスター情報に対応しており、「マスターID」、「マスター名」、「設置場所」、及び「レンタル料金」の欄を備える。
【0066】
「マスターID」はマスター30を一意に識別する識別子である。「マスター名」はマスター30の名称である。「設置場所」はマスター30が設置された場所を示し、例えば設置場所の住所が採用されてもよいし、設置場所の緯度及び経度が採用されてもよい。「レンタル料金」はオペレータがマスター30を使用する際にオペレータがマスター管理者に支払う料金である。
【0067】
レンタルオフィス及びネットカフェ等の施設にマスター30が設置され、オペレータにマスター30を貸し出す対価としてオペレータからレンタル料金を徴収する事業者が現れることが見込まれる。「レンタル料金」はこのような事業者が所持するマスター30をオ
ペレータが利用する際に参照される。なお、レンタル料金は必ずしもオペレータから徴収されるものではない。例えば、オペレータが施工業者の社員であり、施工業者が所持するマスター30をオペレータが利用する際にはレンタル料金が徴収されないケースもあり得る。この場合、「レンタル料金」欄には0円が記憶される。
【0068】
なお、「レンタル料金」は時間帯に応じて異なる料金が設定されてもよい。例えば、「レンタル料金」は日中(例えば、8時~5時)に比べて夜間(例えば、17:00~22:00)が高く設定され、夜間に比べて深夜(例えば、22:00~8:00)が高く設定されてもよい。これにより、オペレータに対して夜間及び深夜に働こうとする動機付けを与えることができる。また、時差を利用して働く海外のオペレータを効果的に募ることも可能となる。
【0069】
ここで、マスター情報は、マスター30を介して入力されてもよいし、マスター30を管理するマスター管理者が自身の情報端末を用いて入力されてもよい。
【0070】
本実施の形態では、選択画面は、オペレータに任意の作業内容を選択させる作業選択画面と、オペレータに任意のマスター30を選択させるマスター選択画面とを含む。表示データ生成部102は、第1データベース107に記憶された作業要求情報に基づいて、作業選択画面を情報端末60に表示させるための第1表示データを生成する。図6に示すように、作業選択画面G51は、作業内容と作業時間帯とが対応付けて表示され、且つ、作業時間帯の任意の時間帯が選択可能に表示される画面である。生成された第1表示データは、通信部101を用いて情報端末60に表示される。
【0071】
また、表示データ生成部102は、第2データベース108に記憶されたマスター情報に基づいて、マスター選択画面を生成する。マスター選択画面の詳細については後述する。
【0072】
図6は、オペレータが受注する作業を選択する際に情報端末60に表示される表示画面G5の一例を示す図である。表示画面G5は、作業選択画面G51と、作業スケジュール画面G52とを備える。ここでは、3人の作業発注者のそれぞれから現場A,B,Cの作業が発注されたため、3つの作業選択画面G51が表示されている。なお、3人の作業発注者はそれぞれ別の発注者端末20を用いて作業要求情報を送信する。
【0073】
作業選択画面G51は、図2で説明した作業スケジュール入力欄H3と同様、「現場名」、「機械情報」、「作業内容」、「要求技能レベル」、「報酬額」、及び「2021年4月3日」との見出しが付けられた「作業時間帯」の欄を備えている。なお、これらの欄は、作業発注者により作業内容入力画面G1に入力された情報がそのまま表示されているので、詳細な説明は省く。現場Aでは、作業発注者は「掘削・積込」~「のり面整形」の5つの作業内容に対して作業時間帯を設定したため、これら5つの作業内容に対する作業時間帯が表示されている。一方、現場Bでは、作業発注者は、「のり面整地」及び「のり面整形」に対して作業時間帯を設定しなかったため、これら2つの作業内容の表示は省かれている。
【0074】
現場Cでは、解体工事の作業が発注されており、作業発注者は「ビル解体(6m以上)」及び「瓦礫積込」の2つの作業内容を入力したため、これら2つの作業内容に対する作業時間帯が表示されている。
【0075】
作業スケジュール画面G52は、作業選択画面G51に表示された作業時間帯の中からオペレータO1が選択した作業時間帯を作業内容と対応付けて表示する画面である。詳細には、作業スケジュール画面G52は、「オペレータ情報」、「作業内容」、及び「選択
時間帯」の欄を備えている。「オペレータ情報」欄には、オペレータO1のオペレータIDと氏名とが表示されている。「作業内容」欄にはオペレータO1が時間帯を選択した作業内容が表示されている。なお、オペレータO1が選択しなかった時間帯に対する作業内容は「作業内容」欄には表示されない。ここでは、「平地整地」、「ビル解体(6m以上)」、及び「のり面整地」の3つの作業内容に対して時間帯が選択されたので、これら3つの作業内容が表示されている。
【0076】
「選択時間帯」欄は、横方向に時間軸、縦方向に作業内容軸が割り付けられた2次元のテーブルで構成されている。「選択時間帯」欄は時間軸を1時間毎に区切る複数の縦線と、作業内容を種類毎に区切る複数の横線とによって格子状に区画されている。ここでは、時間軸は7時から20時まで示されているがこれは一例であり、1時から24時まで示されてもよい。
【0077】
図6の例では、オペレータO1は、現場Aの「平地整地」おける7時から12時までの6時間の時間帯の中から10時から11時までの2時間の作業時間帯を一部受注する操作OP1を操作部604を用いて入力している。そのため、情報端末60の表示制御部602は、作業スケジュール画面G52において、「平地整地」に対する10時から11時までの2時間の時間帯に対応する2つのセルの表示を第1色から第2色に切り替える。また、表示制御部602は、これら2つのセルに、現場Aの時間帯であることを示すために「現場A」と表示する。更に、この時間帯の時給は2300円であるため、表示制御部602は、これら2つのセルのそれぞれに「2300」と表示する。
【0078】
また、オペレータO1は、現場Aの「のり面整地」における17時から20時までの4時間の作業時間帯を一括受注する操作OP2を操作部604を用いて入力している。そのため、マスター30の表示制御部602は、作業スケジュール画面G52において、「のり面整地」に対する17時から20時までの4時間の作業時間帯に対応する4つのセルを1つのセルに結合した上で、表示を第1色から第2色に切り替える。また、制御部302は、この結合したセルに、現場Aの作業時間帯であることを示すために「現場A」と表示する。更に、この結合したセルの報酬は13440円であるため、表示制御部602は、この結合したセルに「13,440」と表示する。
【0079】
他の操作OP3,OP4に対しても、操作OP1,OP2と同様、選択された作業時間帯が作業スケジュール画面G52に表示されている。
【0080】
また、「選択時間帯」欄には、オペレータO1に報酬の総額を報知するための「収入予定額」欄が設けられている。ここでは、操作OP1~OP4によって選択された作業時間帯に対する報酬の総額が28640円であったため、「収入予定額」欄には「28,640」と表示されている。
【0081】
このように、作業選択画面G51において作業時間帯を選択すると、その作業時間帯が作業スケジュール画面G52に表示されるので、オペレータO1は、作業選択画面G51に作業内容別に表示された作業時間帯の中から任意の作業時間帯を選択する操作を入力しながら、自身の都合に合った作業スケジュールを作成することができる。また、表示画面G5には、作業選択画面G51と作業スケジュール画面G52とが並べて表示されているため、オペレータO1は自己が選択した作業時間帯を容易に確認することができる。また、オペレータO1は「収入予定額」欄に表示された金額を見ながら、目標金額に到達するように作業スケジュールを立てることもできる。
【0082】
更に、作業選択画面G51は、報酬額を一括制と時給制とに分けて表示するため、オペレータO1に対して、一部受注すべきか一括受注するべきかの判断材料を提示できる。
【0083】
更に、作業選択画面G51は、要求技能レベルを一括制と時給制とに分けて表示するため、オペレータO1に対して、作業内容が自己の技能レベルに見合ったものであるか否かの判断材料を提示できる。
【0084】
オペレータO1は作業スケジュール画面G52に対する入力が終了すると、図略の送信ボタンをクリックする。すると、マスター30の通信部304は、作業スケジュール画面G52を通じてオペレータが選択した作業を第1選択指示としてサーバ10に送信する。ここで、第1選択指示には、例えば、オペレータO1により選択された作業を示す情報とオペレータIDとが含まれる。作業を示す情報には、オペレータが選択した作業の、現場名、作業内容、及び作業時間帯が含まれる。
【0085】
図1に参照を戻す。抽出部103は、オペレータにより入力されたマスター30を検索するための検索条件を通信部101が受信した場合、検索条件に合致するマスター30を第2データベース108から抽出する。
【0086】
ここで、検索条件としては、情報端末60の位置又はオペレータが指定した位置に対して近い順でマスター30を検索するという条件が採用できる。この場合、抽出部103は、情報端末60の現在位置又はオペレータが指定した位置に対して近い順で所定個数のマスター30を第2データベース108から抽出すればよい。なお、情報端末60の現在位置は、例えば情報端末60が備える図略のGPSセンサから送信される位置情報を用いて特定される。
【0087】
また、検索条件としては、マスター30のレンタル料金(利用料金の一例)が安い順又は高い順でマスター30を検索するという条件が採用されてもよい。この場合、抽出部103は、レンタル料金が安い順又は高い順に所定個数のマスター30を第2データベース108から抽出すればよい。
【0088】
また、検索条件としては、マスター30の予約日及び予約時間を指定する条件が含まれてもよい。この場合、抽出部103は、作業予定データベース113から検索条件として指定された予約日及び予約時間に予約が入っていないマスター30を抽出する。
【0089】
なお、抽出部103によりマスター30が抽出されると、表示データ生成部102は、抽出されたマスター30の中から希望のマスター30をオペレータに選択させるマスター選択画面を情報端末60に表示させるための第2表示データを生成し、通信部101を用いて情報端末60に送信する。
【0090】
受注管理部104は、作業選択画面G51を通じてオペレータにより選択された作業を含む第1選択指示と、マスター選択画面を通じてオペレータにより選択されたマスター30のマスターIDを含む第2選択指示とが通信部101によって受信された場合、第1及び第2選択指示に含まれるオペレータIDと、第1選択指示に含まれる作業を示す情報と、第2選択指示に含まれるマスターIDとを対応付けて作業予定データベース113に記憶することで、オペレータの作業を受注する。
【0091】
図7は、作業予定データベース113の構成を示す図である。作業予定データベース113は、オペレータIDと、図6に示す作業選択画面G51を通じてオペレータが選択した作業W1~W4を示す情報と、各作業W1~W4に対してオペレータが選択したマスター30のマスターIDとを対応付けて記憶する。図7の例では、オペレータ「コベルコ太郎」は、現場Bで8時から9時までの2時間の作業時間帯に「平地整地」を行う作業W1を選択すると共に作業W1に対してマスターID「M001」のマスター30を選択した
。そのため、受注管理部104は、オペレータ「コベルコ太郎」のオペレータIDと、作業W1を示す情報と、マスターID「M001」とを対応付けて作業予定データベース113に記憶する。図7に示す他の作業W2~W4についても、受注管理部104は、作業W1と同様、オペレータIDと、作業を示す情報と、マスターIDとを対応付けて作業予定データベース113に記憶する。
【0092】
なお、受注管理部104は、通信部101が第1選択指示を受信した場合、下記の受注判定処理を行った上でオペレータの作業を受注してもよい。すなわち、受注管理部104は、通信部101が第1選択指示を受信した場合、オペレータデータベース109から、オペレータの技能レベルを取得する。そして、受注管理部104は、第1選択指示が示す作業時間帯が一部受注の場合は、取得した技能レベルが一部受注に対応する要求技能レベル以上の条件を満たす場合、該当する作業時間帯に対するオペレータの受注を受け付ける。また、受注管理部104は、第1選択指示が示す作業時間帯が一括受注の場合は、取得した技能レベルが一括受注に対応する要求技能レベル以上の条件を満たす場合、該当する時間帯に対するオペレータの受注を受け付ける。
【0093】
図4を参照し、例えば、技能レベルが「D」のオペレータが現場Aの「掘削・積込」を一括受注した場合、「掘削・積込」に対する要求技能レベルが「C」であるため、受注管理部104は、その一括受注を受け付けない。一方、このオペレータが現場Aの「掘削・積込」を一部受注した場合、「掘削・積込」に対する要求技能レベルが「D」であるため、受注管理部104は、その一部受注を受け付ける。
【0094】
なお、受注管理部104は、受注判定処理が終了すると受注の受付結果を通信部101を用いて情報端末60に送信してもよい。この場合、情報端末60は、例えば、受注されなかった作業時間帯に対応するセルの表示を第2色から第1色に切り替えた上で、受注されなかった旨を通知するメッセージを作業スケジュール画面G52の近傍に表示してもよい。一方、全ての作業時間帯が受注された場合、マスター30は、全ての作業時間帯が受注された旨を通知するメッセージを作業スケジュール画面G52の近傍に表示してもよい。
【0095】
図8は、オペレータデータベース109の構成を示す図である。オペレータデータベース109は、オペレータテーブルT1と、技能レベルテーブルT2とを備えている。オペレータテーブルT1は、事前にエントリーされているオペレータの個人情報が登録されたテーブルである。技能レベルテーブルT2は、エントリーされたオペレータ毎に存在するテーブルである。
【0096】
詳細には、オペレータテーブルT1は、「オペレータID」、「名前」、「国籍」、「メールアドレス」、及び「パスワード」の欄を備えている。「オペレータID」は、エントリーされた各オペレータを一意的に識別するための識別子である。「名前」はオペレータの名前を示す。「国籍」は日本、ドイツといった、オペレータが居住する国籍を示す。「メールアドレス」はオペレータが所持する情報端末60のメールアドレスを示す。「パスワード」はオペレータが作業選択システムにログインする際に要求されるパスワードである。
【0097】
技能レベルテーブルT2は、「機械レンジ」、「ATT種類」、「先端ATT種類」、及び「技能レベル」の欄を備えており、「機械レンジ」、「ATT種類」、及び「先端ATT種類」の組み合わせに対するオペレータの「技能レベル」が登録されている。すなわち、技能レベルテーブルT2には、建設機械50の仕様に関する複数のパラメータの組み合わせ毎の技能レベルが登録されている。「機械レンジ」は、3t~5t、6t~13tといった予め区分された建設機械50の重量範囲を示す。「ATT種類」及び「先端AT
T種類」は、予め定められたアタッチメント及び先端アタッチメントの種類を示す。
【0098】
図8の技能レベルテーブルT2に示すオペレータは、機械レンジ「3t~5t」、ATT種類「標準」、先端ATT種類「バケット」の技能レベルが「S」であったため、1行目のレコードの「技能レベル」の欄にはSが登録されている。
【0099】
図8に示す技能レベルは、後述する技能レベル算出部105によって、オペレータの過去の作業実績等から事前に算出されて技能レベルテーブルT2に登録されたものである。
【0100】
図1に参照を戻す、受注管理部104は、第1選択指示が示すある作業時間帯について受注を受け付けた場合、受注した作業時間帯における作業をオペレータに許可するためのアクセスコードを発行する。このアクセスコードは通信部101によりマスター30及びスレーブ40に送信される。
【0101】
アクセスコードを受信したマスター30及びスレーブ40はそのアクセスコードを図略のメモリーに記憶する。オペレータは、マスター30を遠隔操作して受注した作業を行う場合、アクセスコードの入力が要求される。マスター30はオペレータにより入力されたアクセスコードをメモリーに記憶したアクセスコードと照合し、一致していれば、そのアクセスコードをスレーブ40に送信する。スレーブ40は、受信したアクセスコードをメモリーに記憶したアクセスコードと照合し、一致していれば、アクセス許可通知をマスター30に送信する。これにより、オペレータは、マスター30による建設機械50の遠隔操作が可能となる。
【0102】
ここで、アクセスコードはオペレータの顔画像の特徴量であってもよい。この場合、マスター30は図略のカメラによってオペレータの顔画像を取得して顔画像の特徴量を抽出し、メモリーに記憶された特徴量と一致すれば、その特徴量をスレーブ40に送信する。スレーブ40はメモリーに記憶された特徴量と送信された特徴量とが一致すれば、アクセス許可通知をマスター30に送信する。アクセスコードを文字列で構成すると、その文字列を盗んだ第三者はその文字列を入力することでマスター30による遠隔操作が可能となる。一方、顔の特徴量をアクセスコードとして採用すれば、このような権限のない第三者による遠隔操作を防止できる。
【0103】
また、アクセスコードは有効期限が定められてたものであってもよい。有効期限としては、該当する作業時間帯の完了日時が採用できる。これにより、作業が完了しているにも拘わらず、オペレータが作業で使用した建設機械50を遠隔操作する事態を回避できる。
【0104】
技能レベル算出部105は、エントリーされたオペレータのそれぞれについて、作業実績データベース110とシミュレータ実績データベース111と検定実績データベース112とを参照して、作業内容別に評価点の合計値を算出し、算出した評価点の合計値とランク決定テーブルT3とを照合することで技能レベルを算出し、オペレータデータベース109に登録する。
【0105】
以下、技能レベルの算出の詳細について説明する。図9は、作業実績データベース110の構成を示す図である。作業実績データベース110は、エントリーしたオペレータのそれぞれに対して、「機種レンジ」、「ATT種類」、及び「先端ATT」の組み合わせ毎に存在し、過去の作業実績が登録されたデータベースである。図9の例では、「機種レンジ」が「3t~t5」、「ATT種類」が「標準」、「先端ATT種類」が「バケット」における作業実績データベース110が示されている。なお、該当するオペレータにおいて、「機種レンジ」が「3t~t5」、「ATT種類」が「標準」、「先端ATT種類」が「バケット」以外の組み合わせに対する作業実績があれば、その組み合わせに対する
作業実績データベース110も存在する。ここで、「作業実績」とは、作業発注者により発注された作業に対するオペレータの実績であり、オペレータが実際の作業現場において建設機械50を遠隔操作した実績である。
【0106】
図10は、機械レンジ、ATT種類、及び先端ATT種類を纏めた表である。表141に示すように、本実施の形態では、機械レンジは、「3t~5t」、「6t~13t」、・・・、「50t以上」というように5つに区分されている。表142に示すように、本実施の形態では、ATT種類は、「標準」、「ロングレンジ」、「セパレート」、「3つ折れ」、「ショートアーム」の5つに区分されている。表143に示すように、本実施の形態では、先端ATT種類は、「バケット」、「回転グラップル」、「機械式グラップル」、「小割ニブラ」、「大割ニブラ」の5つに区分されている。
【0107】
あるオペレータが、機械レンジ、ATT種類、及び先端ATT種類について、例えば、「3t~5t」、「標準」、及び「バケット」の組み合わせに作業実績があり、「3t~5t」、「ロングレンジ」、及び「バケット」の組み合わせに作業実績があるとすると、これら2つの組み合わせに対応して2つの作業実績データベース110が存在することになる。
【0108】
図9に参照を戻す。作業実績データベース110は、「作業内容」、「ベース加点」、「作業時間」、及び「評価点」の欄を備える。「作業内容」欄には各種作業内容が登録されており、ここでは、「掘削・積込」、「平地整地」、「平地整形」、「のり面整地」、及び「のり面整形」の5の作業内容が登録されている。「作業時間」の欄には、オペレータが作業実績のある作業に対する作業内容別の累積作業時間が登録されている。
【0109】
「ベース加点」とは、「作業時間」の欄に入力された作業時間に乗じられる予め定められた係数である。ここでは、難易度の高い作業内容ほどベース加点が高くなるようにベース加点の値は設定されている。「評価点」とは、各作業内容におけるベース加点と作業時間との積によって表される数値である。評価点が高いほど、作業の難易度が高くなるので、オペレータに要求される技能レベルも高くなる。
【0110】
技能レベル算出部105は、作業実績データベース110において、作業内容別に、作業時間にベース加点を乗じて評価点を算出し、「評価点」の欄に登録する。なお、図10では、「掘削・積込」~「のり面整形」の5つの土木工事に関する作業内容が登録されているが、これは、これらの作業内容に対してオペレータの作業実績があるからである。例えば、オペレータが解体作業に対する作業実績があれば、解体作業に関する作業内容も登録される。このように、作業実績データベース110には、作業実績のある作業内容と、その作業内容に対する実際の作業時間の累積値とが対応付けて登録される。
【0111】
図11は、シミュレータ実績データベース111の構成を示す図である。シミュレータ実績データベース111は、エントリーしたオペレータのそれぞれに対して存在し、オペレータがマスター30が備えるシミュレータを使って遠隔操作のトレーニングをした実績が登録されたデータベースである。シミュレータ実績データベース111は、「作業内容」、「ベース加点」、「作業時間」、及び「評価点」の欄を備える。「作業内容」の欄には、オペレータがシミュレータでトレーニングした作業内容が登録されている。「作業時間」の欄には、オペレータがシミュレータでトレーニングした作業内容別のトレーニング時間の累積値が登録されている。「ベース加点」及び「評価点」は、図10で説明したものと同じである。
【0112】
技能レベル算出部105は、シミュレータ実績データベース111において、作業内容別に、作業時間にベース加点を乗じて評価点を算出し、「評価点」の欄に登録する。なお
図11では、「掘削・積込」~「のり面整形」の5つの土木工事に関する作業内容が登録されているが、これは、これらの作業内容に対してオペレータのトレーニング実績があるからである。このように、シミュレータ実績データベース111には、トレーニング実績のある作業内容と、その作業内容に対する実際のトレーニング時間の累積値と、その作業内容に対する評価点とが対応付けて登録されている。
【0113】
図12は、検定実績データベース112の構成を示す図である。検定実績データベース112は、エントリーしたオペレータのそれぞれに対して存在し、作業内容別に実施される所定の検定に対する合否結果が登録されたデータベースである。検定は、所定の作業内容に関してオペレータの技能レベルが一定レベル以上であることを保証するものである。
【0114】
検定実績データベース112は、「検定内容」、「ベース加点」、「合否結果」、及び「評価点」の欄を備える。「検定内容」の欄には、検定が実施される作業内容が登録されている。ここでは、「掘削・積込」、「平地整形」、及び「のり面整形」の3つの作業内容に対する検定が実施されるので、「検定内容」の欄には、これら3つ作業内容が登録されている。「合否結果」の欄には、検定に対する合否結果が登録されており、合格の場合は「1」が登録され、合格していない場合は「0」が登録されている。「ベース加点」及び「評価点」は、図9で説明したものと同じである。但し、ベース加点については、図9に示す作業実績データベース110及び図11に示すシミュレータ実績データベース111の評価点とのスケールを合わせるために、図9及び図11の評価点に比べて50倍の値が設定されている。
【0115】
技能レベル算出部105は、作業実績データベース110における作業内容別の評価点と、シミュレータ実績データベース111における作業内容別の評価点と、検定実績データベース112における作業内容別の評価点との合計値を算出する。例えば、作業実績データベース110の評価点の合計値は、410(=60+20+60+45+225)であり、シミュレータ実績データベース111の評価点の合計値は、275(=82+54+45+24+70)であり、検定実績データベース112の評価点の合計値は200(=50+150)である。したがって、「機種レンジ:3t~t5」、「ATT種類:標準」、「先端ATT種類:バケット」の組み合わせに対する評価点の最終合計値は885(=410+275+200)と算出される。そして、技能レベル算出部105は、ランク決定テーブルT3を参照すると最終合計値「858」は、ランクが「S」であるため、このオペレータについて、「機種レンジ:3t~t5」、「ATT種類:標準」、「先端ATT種類:バケット」の組み合わせに対する技能レベルをSと算出する。更に、技能レベル算出部105は、該当するオペレータについて、「機種レンジ」、「ATT種類」、及び「先端ATT種類」の他の組み合わせに対する作業実績があれば、その組み合わせに対しても評価点の合計値を算出して技能レベルを算出する。
【0116】
なお、技能レベル算出部105は、作業実績データベース110、シミュレータ実績データベース111、及び検定実績データベース112のいずれか1つのデータが更新される度に技能レベルを算出する処理を実行し、オペレータデータベース109に登録された技能レベルを更新すればよい。
【0117】
図1に参照を戻す。データベース管理部106は、第1データベース107、第2データベース108、オペレータデータベース109、作業実績データベース110、シミュレータ実績データベース111、及び検定実績データベース112を管理する。
【0118】
データベース管理部106は、発注者端末20から作業要求情報を取得すると、その作業要求情報を第1データベース107に記憶する。
【0119】
また、データベース管理部106は、マスター30からマスター情報を取得すると、そのマスター情報を第2データベース108に記憶する。
【0120】
また、データベース管理部106は、マスター30からシミュレーション結果を取得すると、そのシミュレーション結果にしたがってシミュレータ実績データベース111を更新する。これによって、オペレータが実施したシミュレーションの履歴がシミュレータ実績データベース111に蓄積されていく。
【0121】
また、データベース管理部106は、オペレータがある作業内容に対する検定の合否結果を取得すると、その合否結果にしたがって、検定実績データベース112を更新する。検定は、例えば、本作業選択システムの提供者によって提供される試験である。
【0122】
また、データベース管理部106は、実作業に対する作業実績を取得すると、その作業実績で作業実績データベース110を更新する。
【0123】
このように、本実施の形態では、オペレータは実作業のみならず、シミュレータによるトレーニングをするほど技能レベルが向上し、且つ、検定に合格するほど技能レベルが向上し、より多くの作業を受注できるしくみになっている。そのため、実作業の空き時間を利用してシミュレータ及び検定を受けて技能レベルを向上させようとするモチベーションをオペレータに付与することができ、オペレータの技能レベルの全体的な嵩上げを図ることができる。
【0124】
図1に参照を戻す。マスター30は、表示部301、制御部302、操作部303、及び通信部304を備える。表示部301は、マスター30の操縦席の手前に設けられた液晶ディスプレイ等の表示装置で構成されている。制御部302は、コンピュータで構成され、マスター30の全体制御を司る。制御部302は、例えば、建設機械50のカメラ(図略)によって撮影された建設機械50の周囲の画像を通信部304を介して取得して、表示部301にリアルタイムで表示させる。また、制御部302は、操作部303を操作することで入力された操作量を示す信号をスレーブ40に通信部304を用いて送信し、スレーブ40を介して建設機械50を遠隔操作する。
【0125】
また、制御部302は、サーバ10から送信された予約依頼を通信部304が受信した場合、その予約依頼を図略のメモリに記憶させる。なお、予約依頼には、作業を行うオペレータのオペレータIDと、そのオペレータのパスワードと、オペレータが行う作業を示す情報とが含まれる。作業を示す情報には、作業が行われる現場名、作業内容を示す情報、及び作業時間帯を示す情報等が含まれる。
【0126】
操作部303は、建設機械50の操縦席に設けられた種々の操作レバーに対応する種々の操作レバーを備えており、オペレータが建設機械50を遠隔操作するための操作を受け付ける。また、操作部303は、オペレータID及びパスワード等の情報の入力を受け付ける種々のボタンも備えている。
【0127】
通信部304は、マスター30をネットワークNT1及び通信路NT2に接続させる通信装置で構成されている。
【0128】
情報端末60は、通信部601、表示制御部602、表示部603、及び操作部604を備える。通信部601(第2通信部の一例)は、情報端末60をネットワークNT1に接続する通信装置で構成されている。本実施の形態では、通信部601は、サーバ10から送信される第1表示データ及び第2表示データ等を受信する。また、通信部601は、作業選択画面G51を通じてユーザにより選択された作業を示す情報等を含む第1選択指
示をサーバ10に送信する。また、通信部601は、マスター選択画面を通じてオペレータが選択したマスター30のマスターIDを含む第2選択指示をサーバ10に送信する。
【0129】
表示制御部602は、通信部601が受信した第1表示データにしたがって作業選択画面G51を含む表示画面G5を生成し、表示部603に表示する。また、表示制御部602は、通信部601が受信した第2表示データにしたがってマスター画面を生成し、表示部603に表示する。
【0130】
表示部603は、表示制御部602の制御の下、液晶ディスプレイ等の表示装置で構成され、表示画面G5等を表示する。
【0131】
操作部604は、タッチパネル、キーボード、及びマウス等の入力装置で構成され、オペレータにより入力される各種操作を受け付ける。
【0132】
図13は、作業選択システムにおいてサーバ10に各種情報が登録される際の処理を示すフローチャートである。
【0133】
S1501では、発注者端末20の操作部203は、作業発注者によって入力された作業要求情報を受け付ける。S1502では、発注者端末20の制御部202は、操作部203が受け付けた作業要求情報を用いてサーバ10に送信する。ここでは、図2の作業内容入力画面G1を用いて入力された各種情報が作業要求情報として送信される。
【0134】
S1511では、サーバ10の通信部101は、作業要求情報を受信する。S1512では、サーバ10のデータベース管理部106は、通信部101が受信した作業要求情報を第1データベース107に記憶させる。これにより、「現場名」、「機械情報」、「作業内容」、「要求レベル」、「報酬額」、及び「作業時間帯」等の情報が対応付けられた作業要求情報が第1データベース107に記憶される。
【0135】
S1521では、情報端末60の操作部604は、「オペレータID」、オペレータの「名前」、「国籍」、「メールアドレス」、及び「パスワード」等を含むオペレータ情報の入力を受け付ける。S1522では、情報端末60の通信部601は、オペレータ情報をサーバ10に送信する。なお、オペレータは、例えば、本作業選択システムに自身を新規登録する際にオペレータ情報を入力する。以後、オペレータはこのオペレータ情報に含まれるオペレータID及びパスワードを用いて本作業選択システムにログインできる。
【0136】
S1513では、サーバ10の通信部101は、情報端末60からオペレータ情報を受信する。S1514では、サーバ10のデータベース管理部106は通信部101が受信したオペレータ情報をオペレータデータベース109に記憶する。これにより、図8に示すオペレータデータベース109のオペレータテーブルT1に該当するオペレータの「オペレータID」、オペレータの「名前」、「国籍」、「メールアドレス」、及び「パスワード」が記憶される。
【0137】
S1531では、マスター30の操作部604は、マスター管理者によるマスター情報の入力を受け付ける。ここで、マスター情報は、例えば、マスター30が本作業選択システムに新規登録される際にマスター管理者によって入力される。この入力作業は例えば、マスター30が施設に新規に設置されたときに実施されてもよいし、設置後、適当な時期に実施されてもよい。
【0138】
S1532では、マスター30の通信部304は、入力されたマスター情報をサーバ10に送信する。S1515では、サーバ10の通信部101はマスター情報を受信する。
【0139】
S1516では、サーバ10のデータベース管理部106は、通信部101が受信したマスター情報を第2データベース108に記憶する。これにより、第2データベース108には、該当するマスター30のマスターID、マスター名、マスター30の設置場所、及びレンタル料金が記憶される。
【0140】
図14は、オペレータが作業を選択する際の作業選択システムの処理を示すフローチャートである。図15は、図14の続きのフローチャートである。S1611では、情報端末60の通信部601は、操作部604を用いてオペレータが入力した認証情報をサーバ10に送信する。ここで、認証情報には、オペレータID及びパスワードが含まれる。
【0141】
S1601では、サーバ10の通信部101は認証情報を受信する。このとき、サーバ10は、オペレータデータベース109に、認証情報として送信されたオペレータID及びパスワードが登録されていれば、該当するオペレータのログインを許可し、処理をS1602進める。なお、認証情報として送信されたオペレータID及びパスワードがオペレータデータベース109に登録されていなければ、サーバ10は、ログインに失敗した旨のメッセージを情報端末60に送信する。
【0142】
S1602では、表示データ生成部102は、第1データベース107に記憶された作業要求情報に基づいて、作業選択画面G51を含む表示画面G5を情報端末60で表示させるための第1表示データを生成し、通信部101を用いて情報端末60に送信する。
【0143】
S1612では、情報端末60の通信部601は、第1表示データを受信する。S1613では、情報端末60の表示制御部602は、第1表示データから表示画面G5を生成し、表示部603に表示する。これにより、図6に示す作業選択画面G51と作業スケジュール画面G52とを含む表示画面G5がオペレータに提示されることになる。
【0144】
S1614では、情報端末60の操作部604は、作業選択画面G51を通じてオペレータが選択した作業の入力を受け付ける。この場合、オペレータは作業選択画面G51から希望する作業を選択して、作業スケジュール画面G52に作業を埋め込む操作を行うことで作業を選択していく。
【0145】
S1615では、情報端末60の通信部601は、選択された作業を示す情報と、作業を選択したオペレータのオペレータIDとを含む第1選択指示をサーバ10に送信する。S1603では、サーバ10の通信部101は第1選択指示を受信する。
【0146】
S1604では、サーバ10の受注管理部104は、オペレータの技能レベルがオペレータが選択した作業が要求する要求技能レベル以上であるか否かを判定する判定処理を実施する。なお、判定処理の詳細は上述したため、ここでは説明を省く。判定処理の結果、オペレータの技能レベルが要求技能レベル以上であれば、処理は図15のS1701に進み、オペレータの技能レベルが要求技能レベル未満であれば、処理は図15のS1701に進まない。この場合、受注管理部104は、選択した作業を受注できなかった旨のメッセージを情報端末60に送信すればよい。
【0147】
S1701では、サーバ10の表示データ生成部102は、オペレータにマスター30を検索させる検索画面の表示データを通信部101を用いて情報端末60に送信する。
【0148】
S1711では、情報端末60の通信部601は、検索画面の表示データを受信する。S1712では、情報端末60の表示制御部602は、検索画面の表示データから検索画面を生成し、表示部603に表示する。
【0149】
図16は、情報端末60に表示される検索画面G110を示す図である。検索画面G110には、日付入力欄R111、予約時間入力欄R112、住所入力欄R113、検索範囲入力欄R114、及び料金範囲入力欄R115を備える。
【0150】
日付入力欄R111は、オペレータがマスター30の予約を希望する日付を入力する欄である。日付入力欄R111に日付が入力された場合、この日付において予約が入っていないマスター30が検索される。予約時間入力欄R112は、オペレータがマスター30の予約を希望する予約時間を入力する欄である。予約時間入力欄R112に予約時間が入力された場合、この予約時間において予約が入っていないマスター30が検索される。
【0151】
住所入力欄R113は、オペレータが作業を希望する場所を入力する欄である。ここで、作業を希望する場所とは、実際の作業現場ではなく、マスター30が設置された場所である。ここで、住所入力欄R113には、作業を希望する場所の住所が入力されてもよいし、駅名等の地域を代表する場所が入力されてもよい。検索範囲入力欄R114は、住所入力欄R113に入力した場所を中心にどのくらいの半径の領域をマスター30の検索範囲にするかを入力する欄である。料金範囲入力欄R115は、オペレータが希望するマスター30のレンタル料金の料金範囲を入力する欄である。料金範囲入力欄R115はレンタル料金の上限を入力する欄とレンタル料金の下限を入力する欄とを含んでいる。料金範囲入力欄R115に料金範囲が入力された場合、この料金範囲内のマスター30が検索される。なお、検索画面G110に表示された各種検索項目に対する検索条件の入力は必須ではなく、オペレータは希望する検索項目に対して検索条件を入力する。
【0152】
図15に参照を戻す。S1713では、情報端末60の操作部604は、検索画面G110を通じてオペレータにより入力された検索条件を受け付ける。S1714では、情報端末60の通信部601は、入力された検索条件を検索依頼としてサーバ10に送信する。ここで、通信部601は、検索画面G110において検索ボタンB110を選択する操作が入力されたことをトリガーに検索依頼をサーバ10に送信すればよい。
【0153】
S1702では、サーバ10の通信部101は検索依頼を受信する。S1703では、サーバ10の抽出部103は、検索依頼が示す検索条件に合致するマスター30を第2データベース108から抽出する。
【0154】
ここで、抽出部103は、日付及び予約時間の検索条件については、図7に示す作業予定データベース113を参照することで、該当する日付及び予約時間において予約が入っていないマスター30を抽出すればよい。また、抽出部103は、検索範囲の検索条件については、第2データベース108の「設置場所」欄に記憶された情報を参照して、検索範囲内に位置するマスター30を抽出すればよい。また、抽出部103は、料金範囲の検索条件については、第2データベース108の「レンタル料金」欄に記憶された情報を参照して、レンタル料金が料金範囲内にあるマスター30を抽出すればよい。
【0155】
S1704では、サーバ10の表示データ生成部102は、S1703で抽出されたマスター30の中から希望のマスター30を選択させるマスター選択画面を情報端末60に表示させるための第2表示データを生成し、通信部101を用いて情報端末60に送信する。
【0156】
S1715では、情報端末60の通信部601は、第2表示データを受信する。S1716では、情報端末60の表示制御部602は、第2表示データを用いてマスター選択画面を生成し、表示部603に表示する。
【0157】
図17は、情報端末60に表示されるマスター選択画面G120を示す図である。マスター選択画面G120は、検索条件に合致するマスター30が設置された施設を示すマークM1が表示された地図画面G1211を備える。また、マスター選択画面G120は、施設に関する基本情報を表示する基本情報表示欄R121と、施設に設置されたマスター30の時間帯別の空き状況を示す空き状況表示欄R122とを備える。
【0158】
オペレータは、操作部604を操作してポインターP1を移動させ、希望する施設に対応するマークM1の上に位置決めさせる。すると、表示制御部602は、基本情報表示欄R121に該当する施設の基本情報を表示させる。ここで、基本情報表示欄R121には、施設の住所、アクセス方法、レンタル料金、及び評価の情報が表示される。ここで、評価とは、過去にその施設でマスター30を使用したことのあるオペレータによる施設に対する評価を集計することで得られた数値である。また、基本情報表示欄R121の上側には、オペレータが検索条件として入力した日付が表示されている。
【0159】
基本情報表示欄R121を参照して、この施設を予約しようと判断したオペレータはポインターP1を空き状況表示欄R122に位置決する。すると、表示制御部602は、図18に示すマスター選択画面G121を表示部603に表示する。図18は、情報端末60に表示されるマスター選択画面G121を示す図である。マスター選択画面G121において、マスター選択画面G120との相違点は、ポインターP1が空き状況表示欄R122に表示されている点と、地図画面G1211の上側に表示されたメッセージが異なる点にある。
【0160】
空き状況表示欄R122では、施設が備える各マスター30の時間帯に応じた空き状況が「◎」と「×」との記号を用いて表されている。「◎」はマスター30が該当する時間帯に予約が入っていないことを示し、「×」はマスター30が該当する時間帯に予約が入っていることを示す。オペレータは、空き状況表示欄R122において、「◎」が記載された選択枠を選択することで、希望のマスター30を希望の時間帯に予約できる。
【0161】
具体的には、オペレータは、空き状況表示欄R122において「◎」が記載された選択枠の中から希望する選択枠内にポインターP1を位置決めすることでその選択枠を選択する。なお、空き状況表示欄R122は複数の選択枠を選択することも可能である。したがって、他の選択枠を選択する場合、オペレータは、該当する選択枠にポインターP1を位置決めさせればよい。この場合、オペレータが選択した選択枠は選択されたことを示す色に変化されてもよい。また、一度選択した選択枠をキャンセルする場合、オペレータは選択済みの選択枠に再度ポインターP1を位置決めすればよい。そして最終的に選択枠が確定すると、オペレータは、マスター選択画面G121の右下に表示された予約ボタンB121を選択する操作を入力する。
【0162】
図15に参照を戻す。S1717では、情報端末60の操作部604は、上述のマスター選択画面G121を通じてオペレータがマスター30を選択する操作を受け付ける。
【0163】
S1718では、情報端末60の通信部601は、選択されたマスター30のマスターIDを含む第2選択指示をサーバ10に送信する。図18に示すマスター選択画面G121の例では、空き状況表示欄R122の選択枠が選択され、この選択を通じてマスター30の予約時間も選択されることになる。そのため、第2選択指示にはマスターIDに加え予約日及び予約時間を示す情報が含まれる。
【0164】
S1705では、サーバ10の通信部101は第2選択指示を受信する。S1706では、サーバ10の受注管理部104は、第2選択指示に含まれるオペレータIDを、S1604で受注した作業を示す情報と対応付けて作業予定データベース113に記憶するこ
とで、作業に使用されるマスター30を予約する。
【0165】
この場合、受注管理部104は、第2選択指示に含まれる予約時間が、S1604で受注した作業の作業時間帯に合致する又はS1604で受注した作業の作業時間帯を含む場合、マスター30の予約を確定し、処理をS1707に進める。一方、第2選択指示に含まれる予約時間が、S1604で受注した作業の作業時間帯に合致しない又はS1604で受注した作業の作業時間帯を含んでいない場合、受注管理部104は、マスター30の予約を拒否すればよい。この場合、受注管理部104は、再度、マスター30を選択させるメッセージを情報端末60に送信すればよい。そして、受注管理部104は、オペレータに対してマスター選択画面G121を通じて再度マスター30を選択する操作を行わせればよい。
【0166】
S1707では、サーバ10の受注管理部104は、S1706において予約が確定したマスター30に対して、予約依頼を通信部101を用いて送信する。予約依頼には、マスター30を予約したオペレータのオペレータIDと、予約日と、予約時間と、当該オペレータのアクセスコードと、当該オペレータが選択した作業を示す情報等が含まれる。S1721では、マスター30の通信部304は、予約依頼を受信する。この場合、マスター30の制御部302は、予約依頼に含まれる情報をマスター30のメモリに記憶する。これにより、マスター30は、どの時間帯にどのオペレータがどのような作業を行うかを管理できる。また、メモリにはアクセスコードが記憶されるため、マスター30は、予約時間になるとオペレータからのアクセスコードの入力を受け付けて、オペレータに建設機械50を遠隔操作させることができる。
【0167】
S1708では、サーバ10の受注管理部104は、作業が受注されたことを示す受注結果画面を情報端末60に表示させる表示データを通信部101を用いて送信する。S1719では、情報端末60において、通信部601はこの表示データを受信し、表示制御部602は受注結果画面を表示部603に表示する。
【0168】
図19は、受注結果画面G140を示す図である。受注結果画面G140は、受注された作業を示す作業内容の表示欄R141と、予約されたマスター30に関する情報を表示するマスター表示欄R142と、予約されたマスター30の設置場所を示す地図画面G141とを備えている。
【0169】
表示欄R141は、「オペレータ情報」及び「作業時間帯」欄を備える。「オペレータ情報」欄には、作業を行うオペレータのオペレータIDとオペレータ名とが表示されている。「作業時間帯」欄には縦軸に作業内容、横軸に作業時間帯が設定されており、作業内容と作業時間帯とが対応付けて表示されている。この例では、8時から9時までの2時間の作業時間帯に現場Bで「平地整地」の作業W1が受注されていることが示されている。また、この例では、10時から11時までの2時間の作業時間帯に現場Aで「平地整地」の作業W2が受注されていることが示されている。その他、この例では作業W3、作業W4が受注されていることが示されている。また、作業W1を示すセルにはオペレータに支払われる時給が表示されている。但し、作業W4は一括受注された作業であるため、作業W4を示すセルには時給ではなくオペレータに支払われるトータルの報酬額が表示されている。さらに、表示欄R141の右端には、「収入予定額」の欄が設けられている。「収入予定額」欄には、作業W1~W4のそれぞれに対してオペレータに支払われる報酬額の合計金額が表示されている。
【0170】
マスター表示欄R142において、1行目には「平地整地」の2つの作業W1,W2に対して予約したマスター30の設置場所が表示され、2行目には「ビル解体」の作業W3に対して予約したマスター30の設置場所が表示され、3行目には「のり面整地」の作業
W4に対して予約したマスター30の設置場所が表示されている。
【0171】
地図画面G141には、マスター表示欄R142に表示された各マスター30のそれぞれの設置場所がマークM1、M2、M3によってマーキングされている。また、マスター表示欄R142において、各マスター30の左端には、地図画面G141で用いられたマークを示す符号(M1、M2、M3)が表示されている。これにより、オペレータは、どの作業時間帯にどの場所に設置されたマスター30を使用すればよいのかが容易に分かる。
【0172】
図19の例では、地図画面G141及びマスター表示欄R142にマークの符号(M1~M3)を表示させることで、各マスター30と設置場所との対応付けが行われているが、これは一例である。例えば、地図画面G141及びマスター表示欄R142において表示されたマークの符号(M1~M3)の横にマスターIDが表示されてもよいし、マークの符号(M1~M3)に代えて、マスターIDが表示されてもよい。或いは、地図画面G141において、各マスター30の設置場所を形状の異なるマークM1~M3を用いてマーキングすると共に、マスター表示欄R142において、各マスター30の左端に地図画面G141で用いられた対応するマークM1~M3を表示させてもよい。或いは、地図画面G141において、各マスター30の設置場所を色の異なるマークM1~M3を用いてマーキングすると共に、マスター表示欄R142において、各マスター30の行を地図画面G141でマーキングに用いられた対応する色で表示させてもよい。
【0173】
表示欄R141に示されるように作業W1、W2は現場が異なるにも拘わらず、マスター表示欄R142に示されるように同じマスター30が予約されている。したがって、オペレータは現場Aから現場Bに実際に移動することなく、同じ場所に居ながらにして現場Bの作業W1が終了すると速やかに現場Aの作業W2を開始できる。そのため、オペレータの作業効率を著しく向上させることができる。
【0174】
このように、本実施の形態によれば、情報端末60のオペレータは、作業選択画面G51を通じて好きな作業時間帯に好きな作業内容からなる作業を選択すると共に、マスター選択画面G120を通じて作業に使用するマスター30を選択することができる。そのため、本実施の形態によれば、情報端末60を用いて希望する作業とその作業を行うためのマスター30とをオペレータに容易に選択させることができる。
【0175】
なお、本発明は下記の変形例を採用できる。
【0176】
(1)上記実施の形態では、作業選択画面G51と、マスター選択画面G120、G121とは、別画面で表示されていたが、これに限定されず、一つの選択画面に集約されてもよい。この場合、オペレータは作業とマスター30との選択を同一フェーズで行うことができる。また、この場合、第1選択指示と第2選択指示とは一つの選択指示として送信されてもよい。
【0177】
(2)図1に示す作業予定データベース113は第2データベース108に含めても良い。この場合、抽出部103は、第2データベースを参照して、検索条件として指定された予約日及び予約時間に空いているマスター30を抽出できる。
【符号の説明】
【0178】
10 :サーバ
20 :発注者端末
30 :マスター
40 :スレーブ
50 :建設機械
60 :情報端末
101 :通信部
102 :表示データ生成部
103 :抽出部
104 :受注管理部
105 :技能レベル算出部
106 :データベース管理部
107 :第1データベース
108 :第2データベース
109 :オペレータデータベース
110 :作業実績データベース
111 :シミュレータ実績データベース
112 :検定実績データベース
113 :作業予定データベース
601 :通信部
602 :表示制御部
603 :表示部
604 :操作部
B110 :検索ボタン
B121 :予約ボタン
G110 :検索画面
G120 :マスター選択画面
G121 :マスター選択画面
G1211 :地図画面
G2 :作業内容入力画面
G51 :作業選択画面
T1 :オペレータテーブル
T2 :技能レベルテーブル
T3 :ランク決定テーブル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19