(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022179817
(43)【公開日】2022-12-05
(54)【発明の名称】発酵生成物の製造方法
(51)【国際特許分類】
C05F 11/00 20060101AFI20221128BHJP
C05F 17/00 20200101ALI20221128BHJP
C12P 1/04 20060101ALI20221128BHJP
C01B 32/00 20170101ALN20221128BHJP
【FI】
C05F11/00
C05F17/00
C12P1/04 Z
C01B32/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021086567
(22)【出願日】2021-05-22
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1.『WEF技術開発、琵琶湖水草、ホテイアオイ等の効果的な堆肥技術開発 低コスト、大量処理で出来た土壌改良材で、県内有機栽培農家と共に、びわ湖ブランド有機野菜の拡販を進める』を@Pressに2021年3月17日10:00に公開した。https://www.atpress.ne.jp/news/251496 2.『〔どうする?琵琶湖の”厄介者”〕水草を低コストで大量消費!│海と日本PRPJECT in 滋賀県』を海と日本PROJECT in 滋賀県のWeb頁に2021年4月15日に公開した。https://shiga.uminohi.jp/information/mizukusa/ 3.『琵琶湖の水草を短時間で堆肥化「嫌われ者の水草が役に立つ」』をびわ湖大津経済新聞(みんなの経済新聞LOCAL NEWS NETWORK)のWeb頁に2021年4月29日に公開した。https://biwako-otsu.keizai.biz/headline/2027/(https://news.yahoo.co.jp/articles/f6b65b6adab98081126df6f2b4f85f30013b5508) 4.びわ湖放送の滋賀経済NOWの取材クルーに2021年4月27日に公開し、2021年5月15日にテレビ放映された。
(71)【出願人】
【識別番号】518174606
【氏名又は名称】WEF技術開発株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112438
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻井 健一
(72)【発明者】
【氏名】青山 章
【テーマコード(参考)】
4B064
4G146
4H061
【Fターム(参考)】
4B064AH19
4B064CA02
4B064CD21
4B064CD22
4B064CD23
4B064DA16
4G146AB01
4G146AC01B
4G146BA32
4G146BA34
4G146BA43
4G146BA45
4G146BC03
4G146BC33B
4G146DA02
4G146DA25
4H061AA02
4H061CC41
4H061CC42
4H061CC47
4H061EE61
4H061GG32
4H061GG49
4H061GG66
(57)【要約】
【課題】
短期間で植物から発酵生成物を得ることができる製造方法を提供することである。
【解決手段】
植物に活性酸素を接触させ植物の細胞膜を破壊することにより減容化して植物減容物を調製し、これを発酵させて発酵生成物を得ることを特徴とする発酵生成物の製造方法を用いる。活性酸素が、気体流入口から流入する含酸素気体に電子を放射してイオン化気体を流出するための電子放射式マイナスイオン発生ユニットと、
永久磁石内に設けられた流路の流入側がS極又はN極であり、流出側がその反対の極であって、この流路に電子放射式マイナスイオン発生ユニットから流出するイオン化気体を流入させて活性酸素を流出するための高磁界チャンバーとを有する活性酸素発生装置から発生させたものが好ましい。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物に活性酸素を接触させ植物の細胞膜を破壊することにより減容化して植物減容物を調製し、これを発酵させて発酵生成物を得ることを特徴とする発酵生成物の製造方法。
【請求項2】
活性酸素が、気体流入口から流入する含酸素気体に電子を放射してイオン化気体を流出するための電子放射式マイナスイオン発生ユニットと、
永久磁石内に設けられた流路の流入側がS極又はN極であり、流出側がその反対の極であって、この流路に電子放射式マイナスイオン発生ユニットから流出するイオン化気体を流入させて活性酸素を流出するための高磁界チャンバーとを有する活性酸素発生装置から発生させたものである請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
空気を吸気し高濃度酸素を含む気体を流出する酸素濃縮器の流出口が活性酸素発生装置の気体流入口に接続されている請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】
永久磁石がネオジム磁石、アルニコ磁石及びサマコバ磁石からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項2又は3に記載の製造方法。
【請求項5】
植物が紅藻、不等毛類及び緑色植物からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。
【請求項6】
植物減容物に炭粒子、糠及び発酵菌を混合してから発酵させて発酵生成物を得る請求項1~5のいずれかに記載の製造方法。
【請求項7】
植物、炭粒子、糠及び発酵菌の100重量部に対して、植物の使用量が20~40重量部、炭粒子の使用量が4~30重量部、糠の使用量が30~70重量部、発酵菌の使用量が1~20重量部である請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
糠が米ぬか及び/又はふすまである請求項6又は7に記載の製造方法。
【請求項9】
発酵菌が好気性菌である請求項6~8のいずれかに記載の製造方法。
【請求項10】
発酵生成物が堆肥である請求項1~9のいずれかに記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発酵生成物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
水草から発酵生成物を製造する方法として、水草85%、嫌気性土壌菌5%及び原木チップ10%を混合して、黒いシートで覆い約2ヶ月間嫌気性発酵させて、堆肥を製造する方法が知られている(非特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】日本経済新聞、2019年1月30日、「琵琶湖の水草 堆肥に 明豊建設、短期で製造 臭いなく」、https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40664340Q9A130C1LKA000/
【非特許文献2】朝日新聞、2019年2月7日、「滋賀)厄介者の水草、微生物の力で堆肥に 建設業者開発」、https://www.asahi.com/articles/ASM1Y61NNM1YPTJB013.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の製造方法では、発酵生成物(堆肥)が得られるまでの期間が長いという問題がある。
本発明の目的は、短期間で植物から発酵生成物を得ることができる製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の発酵生成物の製造方法の特徴は、植物に活性酸素を接触させ植物の細胞膜を破壊することにより減容化して植物減容物を調製し、これを発酵させて発酵生成物を得る点を要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の発酵生成物の製造方法によると、短期間(約5~10日間)で植物から発酵生成物を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の発酵生成物の製造方法において使用する活性酸素のうち、好ましい活性酸素を発生できる活性酸素発生装置の一形態を模式的に示した概念図である。
【
図2】実施例で使用した水草の刈取の様子を撮影した写真である。
【
図3】実施例で使用した水草を引き上げている様子を撮影した写真である。
【
図4】実施例で使用した活性酸素発生装置及びリボンミキサーを撮影した写真である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
植物としては、光合成をする生物であれば制限ないが、本発明の効果の観点から、紅藻、不等毛類及び緑色植物からなる群より選ばれる少なくとも1種に対して好ましく適用でき、さらに好ましくは緑色植物、特に好ましくは湿地植物、抽水植物、浮遊植物及び沈水植物からなる群より選ばれる少なくとも1種の水草に適用できる。また、植物には果物、果物の皮、野菜、野菜の皮及び落ち葉等が含まれてもよい。
【0009】
活性酸素としては、植物の細胞膜を破壊することができれば制限ないが、細胞膜の破壊力(減容化の程度)の観点から、スーパーオキシドアニオン(・O2
-)やヒドロペルオキシルラジカル(HO2)が含まれていることが好ましいと考えられる。活性酸素は植物の細胞膜を破壊できる程度の濃度が含まれていればよく、空気等で希釈されたものであってもよく、複数種類の活性酸素を含んでいてもよい。
【0010】
活性酸素のうち、気体流入口から流入する含酸素気体に電子を放射してイオン化気体を流出するための電子放射式マイナスイオン発生ユニットと、
永久磁石内に設けられた流路の流入側がS極又はN極であり、流出側がその反対の極であって、この流路に電子放射式マイナスイオン発生ユニットから流出するイオン化気体を流入させて活性酸素を流出するための高磁界チャンバーとを有する活性酸素発生装置から発生させた活性酸素が好ましい。この装置から発生する活性酸素には、スーパーオキシドアニオン(・O2
-)やヒドロペルオキシルラジカル(HO2)が含まれていると考えられる。
【0011】
この活性酸素発生装置において、電子放射式マイナスイオン発生ユニットには、高電圧を印可するための陰極針を内蔵し、含酸素気体を流入させるための気体流入口とイオン化気体を流出させるためのイオン気体流出口とを持っている。電子放射式マイナスイオン発生ユニットは、コロナ放電現象を利用せず、含酸素気体にニードル状の陰極針から電子を放射してイオン化気体を発生させるものであり、公知の電子放射式マイナスイオン発生ユニット(特開平7-153549号公報、特開平10-162932号公報、特開平10-199654号公報、特開平10-199655号公報、特開平10-325560号公報、特開2001-338743号公報、特開2001-56395号公報、特開2002-110312号公報、特開2002-319470号公報、特開2003-17218号公報又は特開2005-5049号公報等に開示されたもの)等が使用できる。
【0012】
公知の電子放射式マイナスイオン発生ユニットのうち、鉄心型トランスを用いたものは電磁波(すなわち、電界及び磁界)を発生しやすいので、圧電トランスを用いた方式のものが好ましく、市場から入手できるものとして、マイナスイオン発生ユニットMION(日新電機株式会社)、負イオン発生ユニットITM-F201、ITM-F301(アンデス電気株式会社)及びマイナスイオン発生器ION001-3/12/24/100、ION002-100(中遠電子工業株式会社)等が挙げられる。
【0013】
気体流入口には、含酸素気体(すなわち酸素分子を含む気体;酸素ガス、空気等)を流入できればよいが、この気体流入口に、空気を吸気し高濃度酸素を含む含酸素気体を流出する酸素濃縮器の流出口が接続されていることが好ましい。
【0014】
酸素濃縮器としては、特殊ゼオライトを入れ、加圧と減圧とを繰り返して酸素ガスと窒素ガスとを分離する吸着式(PSA式:Pressure Swing Adsorption)でも、窒素ガスより酸素ガスを多く透過する酸素富化膜を用いて酸素ガスを濃縮する酸素富化膜式のいずれも使用できるが、吸着式(PSA式)が好ましい。
【0015】
イオン化気体のイオン密度は、1×103~1×108個/ml程度が好ましく、さらに好ましくは1.5×103~2×107個/ml程度が好ましい。
イオン密度は、JIS B9929:2006「空気中のイオン密度測定法」に準拠して測定される(並行平板式イオン密度測定器)。
【0016】
高磁界チャンバーは、電子放射式マイナスイオン発生ユニットから流出するイオン化気体に磁場を印加できる高磁界を内蔵する。また、高磁界チャンバーには、電子放射式マイナスイオン発生ユニットから流出するイオン化気体を流入させるためのイオン化気体流入口と、高磁界チャンバーから活性酸素を流出させるための活性酸素流出口を有する。
【0017】
高磁界チャンバーは、流入側がS極又はN極であり、流出側がその反対の極である流路が設けられた永久磁石を内蔵する。この流路は、円柱型永久磁石に穴開けして形成してもよいし、中空円筒型永久磁石の中空部分をそのまま活用してもよいし、リング型又はドーナツ型永久磁石を重ねて形成しもよい。また、流路は、保護皮膜(保護チューブや保護塗料等)で保護されていてもよい。
【0018】
永久磁石は、ハードフェライト磁石、ネオジム磁石、アルニコ磁石及びサマコバ磁石等の種類に限定はないが、磁界の強さの観点から、ネオジム磁石(約80℃まで)、アルニコ磁石及びサマコバ磁石からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく(さらに好ましくはネオジム磁石)、磁界の強さ及び耐熱性の観点から、アルニコ磁石(約450℃まで)及びサマコバ磁石(約200℃まで)からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
【0019】
活性酸素流出口付近の磁束密度は、100~700mT程度が好ましく、さらに好ましくは200~600mT程度である。
【0020】
植物に活性酸素を接触させて処理すると、植物が減容化する(すなわち、体積が減少する)と共に、水(細胞液)が流出することから、植物の細胞膜が破壊されていると考えられる。本発明においては、植物に活性酸素を接触させ植物の細胞膜を破壊することにより減容化して植物減容物を調製するので、発酵菌が細胞の内部にも容易に入り込めるため発酵が容易となり短期間で発酵生成物が得られると考えられる。
【0021】
減容化の程度は、活性酸素との接触条件(温度、時間等)や植物の種類等によって左右されるが、1/5~1/10程度である。
【0022】
植物と活性酸素の接触時間は、処理量や植物の種類等に応じて適宜決定できるが、30~180分程度でよい。また、これらの接触温度も適宜決定できるが、処理コストの観点などから5~40℃程度でよく、冬季等気温が低い場合、加熱してもよい。
【0023】
植物減容物を発酵させて発酵生成物を得る方法としては公知の方法等が応用できる。発酵には、植物減容物と発酵菌とを混合してから発酵することが好ましい。さらに、発酵には、植物減容物と炭粒子とを混合してから発酵することが好ましい。発酵生成物が堆肥の場合、さらに、発酵には、植物減容物と糠とを混合してから発酵することが好ましい。すなわち、発酵生成物が堆肥の場合、発酵には、植物減容物に炭粒子、糠及び発酵菌を混合してから発酵することが好ましい。
【0024】
炭粒子は、減容化して生成する水(細胞液)を吸収して水分を調整するためのものであり、その種類や大きさに制限はなく、有機物{竹、木、ヤシガラ、籐及び鶏糞等}を蒸し焼きにして得られる炭化物であれば制限なく使用できる。炭粒子は発酵菌の住処にもなり得ることができ、発酵生成物が堆肥の場合、土壌中でも菌の住処になり得る。
【0025】
炭粒子の原料となる有機物としては、炭化できる物であれば制限がないが、品質等の観点から、ヤシガラ、竹及び木が好ましい。竹及び木のうち、環境保護等の観点から、廃材(建築廃材、家具廃材、使用済み割りばし、廃パレット)、植木剪定材及びこれらの破砕物を圧縮成形した圧縮成型体等を用いることができる。
【0026】
炭粒子のうち、竹及び木を原料とする場合、縦型炭化炉で製造されることが好ましい。炭化温度(℃)としては、500~1000程度が好ましく、さらに好ましくは700~800程度である。
【0027】
炭粒子自身は、必ずしも多孔質である必要はないが、多孔質であることにより、水の吸収量が増大し、また菌の住処も増大するため、多孔質であることが好ましい。
【0028】
発酵生成物が堆肥の場合、植物、炭粒子、糠及び発酵菌の100重量部に対して、植物の使用量が20~40重量部、炭粒子の使用量が4~30重量部、糠の使用量が30~70重量部、発酵菌の使用量が1~20重量部であることが好ましい。
【0029】
発酵生成物が堆肥の場合、糠が米ぬか及び/又はふすまであることが好ましい。また、発酵菌は好気性菌であることが好ましい。
【0030】
発酵生成物としては適宜選択でき、堆肥の他、メタン等であってもよい。発酵生成物に応じて、発酵菌を適宜選択できる。
【実施例0031】
琵琶湖で採取した水草(ホテイアオイを主体とするもの:水分98重量%)35kgをリボンミキサー(700リットル水平攪拌翼付きドラム型容器)に投入し、リボンミキサーの活性酸素流入口にアルミニウム蛇腹ホースを接続して、活性酸素発生装置{電子放射式マイナスイオン発生ユニットとして、マイナスイオン発生ユニットMION(日新電機株式会社、印加電圧-8000V)を用い、リング型ネオジム磁石(内径25mm、外径35mm、厚さ9mm、ニッケルメッキ厚12μm)2個とリング型ネオジム磁石(内径25mm、外径35mm、厚さ13mm、ニッケルメッキ厚12μm)2個とを重ねてその内部にフッ素樹脂チューブを内装させて流路(入口側がN極、出口側がS極)を形成した高磁場チャンバーを用い、電子放射式マイナスイオン発生ユニットのイオン気体流出口と高磁界チャンバーのイオン気体流入口とを接続し、さらに高磁界チャンバーの活性酸素流出口に長さ1m、内径15mmの耐圧ビニルホースを接続した装置}の電子放射式マイナスイオン発生ユニットの気体流入口から空気を28L/分で供給して、活性酸素流出口から排出される活性酸素を送風機(3~5m3/分)に負圧吸引させてアルミニウム蛇腹ホースに供給しながら、約30℃で60分間、水草と活性酸素とを接触処理して植物減容物(約1cm長の植物片)を得た。
【0032】
引き続き、リボンミキサーにさらに米糠60kg、炭粒子12kg及び発酵菌ジュース7.25kgを投入し、これらを均一混合してから、この混合物をリボンミキサーから排出し、発酵場にて、混合物を毎日1回切り返し(攪拌して空気を混入させる発酵操作)したところ、混合物は70~80℃まで温度上昇した。5日後、混合物の温度が30℃になったので、発酵がほぼ終了したと判断して、切り返しを終了して、発酵生成物を得た。
なお、炭粒子は、木質廃パレット(南洋材)を破砕して得たチップ(最長長さ2~10cm)を、縦型炭化炉(草・木チップ連続製炭機、TYPE180kg/Hr、村井鉄工所)で炭化させた後(700~800℃、30~40分間)、目開き2.8mmの金網を通過させて製造した(最長長さ0.1~2.8cm)。
また、発酵菌ジュースは、90℃のお湯5kgと枯草菌(RM-90)0.75kgを均一混合してから40℃を維持するように12時間放置した後、グルトップ(トレハロース、株式会社近藤榮一商店、動物由来でない飼料添加物)1.5kgを追加混合して調製した。
【0033】
得られた発酵生成物は、以下の測定項目の通り、一般社団法人SOFIX農業推進機構のMQI(Manure Quality Index:堆肥品質指標)分析により、特A、A、B、C、Dの5段階ランクのうち、最上級の「特A」パターン判定を得ました。
【0034】
【0035】
従来、琵琶湖の水草は自然発酵させて堆肥を得るのに3年程要しており、非特許文献1、2の方法であっても約2ヶ月を要していたところ、本発明の方法を適用すると、約5日で非常に良好な堆肥を得ることができた(冬季の低温時でも約10日で堆肥を製造できた。)。また、動物性の堆肥と比べて、病原菌や抗生物質を含まず、安全性が高い。さらに、短期間で発酵できるので、連続生産することができる。上記の例では発酵生成物として、堆肥を製造した例を示したが、植物の細胞膜を破壊してから発酵できるため、他の発酵生成物であっても短期間で発酵できると考えられる。