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特開2022-179960情報処理端末、制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022179960
(43)【公開日】2022-12-06
(54)【発明の名称】情報処理端末、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/232 20060101AFI20221129BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20221129BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20221129BHJP
   G03B 7/091 20210101ALI20221129BHJP
   G03B 15/03 20210101ALI20221129BHJP
   G03B 15/05 20210101ALI20221129BHJP
【FI】
H04N5/232 410
H04N7/18 D
H04N5/232 290
H04N5/225 600
G03B7/091
G03B15/03 W
G03B15/05
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021086801
(22)【出願日】2021-05-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】山本 侑
【テーマコード(参考)】
2H002
2H053
5C054
5C122
【Fターム(参考)】
2H002BC00
2H002DB05
2H002HA07
2H053AA01
2H053BA31
5C054CA04
5C054CC02
5C054CH02
5C054HA19
5C122DA09
5C122DA11
5C122EA06
5C122EA09
5C122FH01
5C122FH11
5C122FH12
5C122FH14
5C122FK24
5C122GF04
5C122GG03
5C122HA13
5C122HA35
5C122HA75
5C122HB01
(57)【要約】
【課題】搭載されたカメラを用いて適切に撮像を行うことが可能な情報処理端末、制御方法、及びプログラムを提供すること。
【解決手段】本開示にかかる情報処理端末10は、カメラ11と、カメラ11を制御する制御部12と、カメラ11の撮像画像に基づいて、カメラ11の動作が正常であるか否かを判定する判定部13と、を備える。制御部12は、カメラ11の電源をON状態に遷移させて第1の撮像を開始し、判定部13は、開始された第1の撮像で取得された撮像画像に基づいて、第1の撮像におけるカメラ11の動作が正常であるか否かを判定し、制御部12は、判定部13においてカメラ11の動作が正常でないと判定された場合、カメラ11を再起動して第2の撮像を開始する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラと、
前記カメラを制御する制御部と、
前記カメラの撮像画像に基づいて、前記カメラの動作が正常であるか否かを判定する判定部と、
を備え、
前記制御部は、前記カメラの電源をON状態に遷移させて第1の撮像を開始し、
前記判定部は、開始された前記第1の撮像で取得された撮像画像に基づいて、前記第1の撮像における前記カメラの動作が正常であるか否かを判定し、
前記制御部は、前記判定部において前記カメラの動作が正常でないと判定された場合、前記カメラを再起動して第2の撮像を開始する
情報処理端末。
【請求項2】
前記制御部は、前記情報処理端末への充電の開始を検出した場合、前記カメラの電源をON状態に遷移させて前記第1の撮像を開始する
請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項3】
周辺の照度を検出する照度センサを更に備え、
前記判定部は、前記撮像画像が、検出された前記照度に対応する画像となっているか否かを判定し、前記撮像画像が前記照度に対応する画像となっていない場合、前記カメラの動作が正常でないと判定する
請求項1又は2に記載の情報処理端末。
【請求項4】
照明光を照射する照明部を更に備え、
前記判定部は、前記撮像画像が、前記照明光を照射された状態に対応する画像となっているか否かを判定し、前記撮像画像が前記照明光を照射された状態に対応する画像となっていない場合、前記カメラの動作が正常でないと判定する
請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理端末。
【請求項5】
前記照明部は、前記照明光を周辺に照射するライトである
請求項4に記載の情報処理端末。
【請求項6】
前記照明部は、表示部から前記照明光を照射するライトである
請求項4又は5に記載の情報処理端末。
【請求項7】
前記制御部は、前記撮像画像から動体を検知する動体検知処理を行い、
前記判定部は、前記動体検知処理の結果に基づいて、前記カメラの動作が正常であるか否かを判定する
請求項1~6のいずれか1項に記載の情報処理端末。
【請求項8】
前記情報処理端末は、可搬型である
請求項1~7のいずれか1項に記載の情報処理端末。
【請求項9】
カメラの電源をON状態に遷移させて第1の撮像を開始するステップと、
開始された前記第1の撮像で取得された撮像画像に基づいて、前記第1の撮像における前記カメラの動作が正常であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記カメラの動作が正常でないと判定された場合、前記カメラを再起動して第2の撮像を開始するステップと、を備える
制御方法。
【請求項10】
カメラの電源をON状態に遷移させて第1の撮像を開始するステップと、
開始された前記第1の撮像で取得された撮像画像に基づいて、前記第1の撮像における前記カメラの動作が正常であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記カメラの動作が正常でないと判定された場合、前記カメラを再起動して第2の撮像を開始するステップと、を備える制御方法をコンピュータに実行させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理端末、制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
店舗などにおいて、在庫の棚卸しや商品の発注などを行う際、業務用の可搬型情報処理端末が利用されている。業務用の可搬型情報処理端末は、液晶やタッチパネルの他、店内の撮影やコミュニケーションを目的として、カメラが搭載されていることが多い。このようなカメラを、店舗内の状況を撮影するための監視カメラとして利用する技術が知られている。可搬型情報処理端末は、電池駆動であるものの、充電台にセットした状態であれば、内部記憶装置内の容量がある限り撮像を続けることができる。また、充電台は、店内のコンセントに接続さえできれば、任意の場所に設置することができる。そのため、店内に監視カメラがない場合、又は、監視カメラはあるが、撮影範囲に死角が生じるような場合などに、業務用の可搬型情報処理端末を監視カメラとして用いることで、設備費用を抑えることができる。
【0003】
関連する技術として、例えば特許文献1は、充電台に載置された旨を検知する検知手段と、当該検知手段により充電台への載置が検知されると、撮像部による撮像動作を開始する撮像開始手段と、を有する電子カメラを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-120067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一度電源をON状態にすれば撮像を続ける一般的な監視カメラと異なり、可搬型情報処理端末に搭載されたカメラは、省電力のために、必要な時のみON状態、それ以外の時にはOFF状態又はスリープ状態となることがある。そのため、常時電源ON状態で使用する一般的な監視カメラと比較すると、可搬型情報処理端末に搭載されたカメラは、電源状態を変化させた場合にかかる電気的なストレスが大きく、一時的な不具合が発生しやすい。例えば、カメラの電源をOFF状態からON状態にする、あるいはスリープ状態から復帰させる場合、カメラへの供給電力不足などにより、撮像画像が出力されず、端末のプレビュー画面が真っ暗な状態のままとなる場合がある。このような場合、撮像が開始されたとしても、撮像された画像は、プレビュー画面同様に黒一色の真っ暗なものとなり、撮像が正常に行われないことがある。そのため、このような不具合が生じた場合には、カメラの電源状態を変化させ、カメラの状態をリセットする必要がある。例えば、撮像のための所定のカメラアプリケーションを起動し直すなどして、カメラを再起動し、カメラの状態をリセットすることで、このような不具合を解消することができる。
【0006】
このような不具合の発生時において、操作者が可搬型情報処理端末を操作している場合には、端末のプレビュー画面が真っ暗であるため、操作者が不具合に気付くことができる。そのため、操作者がカメラアプリケーションを起動し直し、カメラを再起動することで不具合を解消することができる。一方、無人で撮像を行う場合や、プレビュー画面を端末に表示させない場合には、このような不具合に気付くことができない。操作者がカメラアプリケーションの起動まで待たずに端末から離れたような場合も同様である。このような場合、カメラの不具合が解消されるまでは適切な撮像を行うことができず、可搬型情報処理端末に搭載されたカメラを監視カメラとして機能させることができない。
【0007】
本開示の目的は、上述した課題を鑑み、搭載されたカメラを用いて適切に撮像を行うことが可能な情報処理端末、制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示にかかる情報処理端末は、
カメラと、
前記カメラを制御する制御部と、
前記カメラの撮像画像に基づいて、前記カメラの動作が正常であるか否かを判定する判定部と、
を備え、
前記制御部は、前記カメラの電源をON状態に遷移させて第1の撮像を開始し、
前記判定部は、開始された前記第1の撮像で取得された撮像画像に基づいて、前記第1の撮像における前記カメラの動作が正常であるか否かを判定し、
前記制御部は、前記判定部において前記カメラの動作が正常でないと判定された場合、前記カメラを再起動して第2の撮像を開始する。
【0009】
本開示にかかる制御方法は、
カメラの電源をON状態に遷移させて第1の撮像を開始するステップと、
開始された前記第1の撮像で取得された撮像画像に基づいて、前記第1の撮像における前記カメラの動作が正常であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記カメラの動作が正常でないと判定された場合、前記カメラを再起動して第2の撮像を開始するステップと、を備える。
【0010】
本開示にかかるプログラムは、
カメラの電源をON状態に遷移させて第1の撮像を開始するステップと、
開始された前記第1の撮像で取得された撮像画像に基づいて、前記第1の撮像における前記カメラの動作が正常であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記カメラの動作が正常でないと判定された場合、前記カメラを再起動して第2の撮像を開始するステップと、を備える制御方法をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本開示にかかる情報処理端末、制御方法、及びプログラムによれば、搭載されたカメラを用いて適切に撮像を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態1にかかる情報処理端末の構成を示すブロック図である。
図2】実施形態1にかかる情報処理端末の処理を示すフローチャートである。
図3】実施形態2にかかる情報処理端末及び充電台の構成を示すブロック図である。
図4】実施形態2にかかる情報処理端末の処理を示すフローチャートである。
図5】実施形態2にかかる情報処理端末の処理を示すフローチャートである。
図6】実施形態2にかかる情報処理端末の処理を示すフローチャートである。
図7】実施形態2にかかる情報処理端末のハードウエア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<実施形態1>
以下、図面を参照して本開示の実施形態について説明する。図1は、本実施形態にかかる情報処理端末10の構成を示すブロック図である。情報処理端末10は、カメラ11、制御部12、及び判定部13を備えている。
【0014】
制御部12は、カメラ11を制御する。制御部12は、カメラ11の電源をON状態に遷移させて第1の撮像を開始する。判定部13は、カメラ11の撮像画像に基づいて、カメラ11の動作が正常であるか否かを判定する。例えば、判定部13は、制御部12において開始された第1の撮像で取得された撮像画像に基づいて、第1の撮像におけるカメラ11の動作が正常であるか否かを判定する。制御部12は、判定部13においてカメラ11の動作が正常でないと判定された場合、カメラ11を再起動して第2の撮像を開始する。
【0015】
図2は、情報処理端末10が行う処理を示すフローチャートである。まず、制御部12は、カメラ11の電源をON状態に遷移させて第1の撮像を開始する(S11)。次に、判定部13は、第1の撮像で取得された撮像画像に基づいて、第1の撮像におけるカメラ11の動作が正常であるか否かを判定する(S13)。
【0016】
制御部12は、判定部13においてカメラ11の動作が正常であると判定されたか否かを判定する(S15)。カメラ11の動作が正常であると判定された場合(S15のYES)、制御部12は、そのまま第1の撮像を継続する。判定部13において、カメラ11の動作が正常でないと判定された場合(S15のNO)、制御部12は、カメラ11を再起動し、第2の撮像を開始する(S17)。
【0017】
このように、本実施形態にかかる情報処理端末10によれば、電源がON状態となったカメラ11において撮像を開始し、取得された撮像画像を用いて、カメラ11の動作が正常であるか否かを判定することができる。情報処理端末10は、カメラ11の動作が正常であると判定された場合には第1の撮像を継続し、正常でないと判定された場合にはカメラ11を再起動し、第2の撮像を開始することができる。このようにすることで、情報処理端末10に搭載されたカメラ11の動作が正常でなかった場合にも、適切に撮像を行うことができる。
【0018】
<実施形態2>
実施形態2は、上述した実施形態1の具体例である。図3は、本実施形態にかかる情報処理端末100及び充電台50の構成を示すブロック図である。情報処理端末100は、情報処理部110、カメラ120、カメラ電源制御回路130、電源回路140、ライト150、液晶155、バックライト160、照度センサ170、及び充電端子180を備えている。充電台50は、充電端子180と接続するための充電端子51を備えている。
【0019】
情報処理端末100は、店舗などにおいて業務利用を目的として用いることが可能な情報端末である。ここで、業務利用とは、情報処理端末100が使用される環境における業務に関する処理を行うために、情報処理端末100が利用されることを含み得る。情報処理端末100が使用される環境は、例えば、食料品店、スーパーマーケット、百貨店、コンビニエンスストア、食堂、又はレストランなどの種々の店舗である。これらに限らず、情報処理端末100が使用される環境には、オフィス、図書館、学校、又はその他の公共施設などが含まれてもよい。ここでは、一例として、食料品店などの店舗において情報処理端末100が業務利用される場合を用いて説明を行う。
【0020】
情報処理端末100は、例えば、店舗における商品の在庫管理のために用いられてよい。在庫管理には、例えば商品の発注、登録、及び棚卸しなどの処理が含まれてよい。これらに限らず、情報処理端末100は、商品の会計、顧客の管理、売上の分析、又は従業員の勤怠管理等に用いられてもよい。ユーザ(例えば、店舗の従業員)は、情報処理端末100を操作することで、上述のような店舗に関する種々の処理を行う。情報処理端末100は、有線又は無線により、ネットワークを介して店舗内外のサーバ(不図示)と接続され、業務に必要なデータが送受信されてよい。
【0021】
情報処理端末100は、例えば、タブレット端末、携帯電話端末、又はスマートフォンなどの可搬型の端末である。ここでは、情報処理端末100がタブレット型の端末であるものとして説明を行う。情報処理端末100は、充電式の内蔵電池(不図示)で駆動する。ユーザは、店舗内において、必要に応じて情報処理端末100を持ち運びながら、情報処理端末100を業務利用することができる。
【0022】
またユーザは、情報処理端末100を充電台50に接続することで、内蔵電池の充電を行うことができる。ここでは、ユーザは、店舗において情報処理端末100を業務利用した後に、充電のために情報処理端末100を充電台50に接続する場合を例に説明を行う。
【0023】
本実施形態では、充電台50に接続された情報処理端末100は、内蔵電池の充電が行われると共に、カメラ120が動作することで監視カメラとして機能することができる。情報処理端末100及び充電台50は、例えば店舗内の売り場に設置されてもよいし、バックヤードなどに設置されてもよい。情報処理端末100の周囲が無人となるような場合には、ケンジントンロック(登録商標)などを用いて、情報処理端末100を充電台50に固定してもよい。
【0024】
図3に示すブロック図を用いて、情報処理端末100の各機能部について説明する。カメラ120は、実施形態1のカメラ11に相当するものである。カメラ120は、情報処理端末100が設置された空間において、所定の方向から撮像を行う撮像装置である。カメラ120は、撮像により撮像情報を取得する。撮像情報には、撮像画像が含まれる。撮像情報には、撮像日時や撮像場所の位置情報などが含まれていてもよい。
【0025】
カメラ120は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を利用したデジタルカメラであってよい。カメラ120は、当該撮像素子が撮像した画像を、デジタルデータとして、情報処理部110の記憶部115に記録する。撮像画像は、ネットワークを介して店舗内外のサーバなどに送信され、当該サーバに記憶されてもよい。
【0026】
カメラ120において取得される撮像画像は、静止画像であってもよいし、所定のフレームレートで連続的に撮像された動画像であってもよい。ここでは、カメラ120は、情報処理端末100及び充電台50が設置された空間(例えば、店舗内の売り場)において、動画像を撮像するものとする。
【0027】
尚、本実施形態では、情報処理端末100に予め搭載されているカメラ120を用いて撮像を行うが、これに限られない。カメラ120に代えて、又はカメラ120と共に、他のカメラ等が情報処理端末100と接続されて用いられてもよい。
【0028】
カメラ電源制御回路130は、カメラ120の電源を制御するための回路である。カメラ電源制御回路130は、制御部111からの制御に基づいて、カメラ120の電源をON状態、OFF状態、又はスリープ状態などに切り替える。
【0029】
電源回路140は、充電端子180を介して充電台50から電力の供給を受ける。また、電源回路140は、カメラ電源制御回路130に対して電力を供給する。
【0030】
ライト150は、照明光を照射する照明部として機能する。ライト150は、情報処理端末100の周辺に対して照明光を照射する。ライト150は、カメラ120の撮像時において点灯させるフラッシュライトであってよい。ライト150は、周辺が暗い場合であっても高解像度の撮像画像が取得できるよう、制御部111からの制御に応じて発光する。
【0031】
液晶155は、種々の情報を表示する表示部として機能する。液晶155は、制御部111から出力される表示情報を受け付けて、表示情報を表示する。液晶155は、例えば、カメラ120において取得された撮像画像や、情報処理端末100の業務利用において用いられる所定の表示情報を表示する。
【0032】
バックライト160は、ライト150と同様、照明光を照射する照明部として機能する。バックライト160は、液晶155の背面から照明光を照射する。バックライト160は、制御部111からの制御に基づいて、照明光の輝度を変化させる。例えば、情報処理端末100周辺の照度が高い場合、バックライト160は、情報処理部110からの制御に基づいて、バックライト160の輝度を高める。これにより、液晶155に表示される表示情報の視認性を高めることができる。
【0033】
尚、液晶155及びバックライト160の組み合わせに代えて、例えば、有機EL(Organic Electro-Luminescence)パネルなどの自発光型の表示パネルが用いられてもよい。自発光型の表示パネルを用いることで、バックライト160を設けることなく、照明光を照射することができる。
【0034】
照度センサ170は、周辺の照度を検出する。照度センサ170は、バックライト160の輝度を調整するための、周辺光の入力部として機能することができる。
【0035】
充電端子180は、充電台50側の充電端子51と電気的に接続可能に構成されている。充電端子180と充電端子51とが接続されると、情報処理端末100の内蔵電池に対して充電が行われる。
【0036】
情報処理部110は、制御部111、判定部113、及び記憶部115を備えている。制御部111は、情報処理端末100の各機能部を制御する。制御部111は、各機能部から情報を取得し、取得された情報に基づいて、各機能部を制御することができる。
【0037】
制御部111は、実施形態1の制御部12に相当する。制御部111は、カメラ120の電源をON状態に遷移させて、第1の撮像を開始する。例えば、制御部111は、充電端子180と、充電台50の充電端子51とが電気的に接続されると、充電台50から情報処理端末100への充電の開始を検出する。制御部111は、充電の開始を検出すると、カメラ120の電源をON状態に遷移させて、自動的に第1の撮像を開始する。このようにすることで、情報処理端末100が充電台50に載置された場合に、自動的に第1の撮像を開始することができる。
【0038】
尚、制御部111は、カメラ120の電源をOFF状態からON状態に遷移させてもよいし、スリープ状態からON状態に遷移させてもよい。これに限らず、その他の状態からカメラ120の電源をON状態に遷移させてもよい。
【0039】
制御部111は、判定部113においてカメラ120の動作が正常でないと判定された場合、カメラ120を再起動して第2の撮像を開始する。具体的には、カメラ120の動作が正常でないと判定された場合、制御部111は、カメラ120の電源をOFF状態に遷移させる。その後、制御部111は、カメラ120の電源をON状態に遷移させる。制御部111は、OFF状態に遷移させてからON状態に遷移させるまでの間に、所定の時間を設けてもよい。また、制御部111は、電源をOFF状態に遷移させる前に、第1の撮像を終了させてもよい。制御部111は、カメラ120の電源をON状態に遷移させた後、第2の撮像を開始する。
【0040】
尚、カメラ120の再起動において、制御部111は、情報処理端末100自体の電源をON状態のまま維持する。このようにすることで、ユーザが業務等のために使用していたアプリケーション等のデータを保持したまま、カメラ120を復旧させることができる。
【0041】
制御部111は、記憶部115から撮像画像を取得し、撮像画像から動体を検知する動体検知処理を行う。制御部111は、公知の画像認識技術などを用いて、撮像画像に映る被写体を検出し、被写体の動きを検出してよい。また、制御部111は、ユーザの要求等に応じて、記憶部115から取得した撮像画像や、情報処理端末100の業務利用に用いられる表示情報などを液晶155に出力する。
【0042】
判定部113は、実施形態1の判定部13に相当するものである。判定部113は、カメラ120の撮像画像を記憶部115から取得し、取得された撮像画像に基づいて、カメラ120の動作が正常であるか否かを判定する。ここで、カメラ120の動作が正常であるとは、撮像画像がカメラ120によって適切に取得されていると判定される状態であってよい。例えば、カメラ120から取得された撮像画像が、本来撮像される画像と対応する画像となっていない場合、判定部113は、カメラ120の動作が正常でないと判定する。
【0043】
例えば、判定部113は、撮像画像が真っ暗な状態である場合、撮像画像が、照度センサ170において検出された照度に対応する画像となっているか否かを判定する。判定部113は、撮像画像が検出された照度に対応する画像となっていない場合、カメラ120の動作が正常でないと判定する。
【0044】
具体的には、まず、判定部113は、記憶部115から撮像画像を取得し、撮像画像が真っ暗な状態であるか否かを判定する。ここで、撮像画像が真っ暗な状態とは、例えば、撮像画像において、全ピクセルが黒色で表示された状態であることを含み得る。また、黒色に限らず、全ピクセルが白、赤、青、緑、又はその他の色で表示されている場合がこれに含まれてもよい。また、全ピクセルでなく、一部がこれらの色で表示されている状態が含まれてもよい。例えば、撮像画像全体のうち所定割合以上(例えば、下側半分など)が黒色等で占められている状態や、撮像画像に黒色等の帯状の領域が複数含まれている状態などが含まれてもよい。
【0045】
撮像画像が真っ暗な状態であるか否かを判定するため、例えば判定部113は、撮像画像と、全ピクセルが黒色で表示されている画像との差分を求める。判定部113は、差分が所定値以下の場合、撮像画像が真っ暗な状態であると判定する。撮像画像が真っ暗な状態ではないと判定された場合、判定部113は、カメラ120が正常に動作していると判定してよい。
【0046】
撮像画像が真っ暗であると判定された場合、判定部113は、周辺が実際に真っ暗な状況であるか否かを判定する。判定部113は、照度センサ170から、検出された周辺の照度を取得する。判定部113は、取得された照度が所定値以上である場合、周辺の照度が高いと判定し、所定値未満である場合、周辺の照度が低いと判定する。周辺の照度が低いと判定された場合、実際に周辺が暗い状況にあり、撮像画像は実際の周辺の照度に対応する画像となっている。そのため、判定部113は、カメラ120が正常に動作していると判定する。
【0047】
周辺の照度が高いと判定された場合、実際には周辺が暗い状況ではないにも拘らず、撮像画像が真っ暗な状態であるので、撮像画像が周辺の照度に対応する画像となっていない。そのため、判定部113は、カメラ120が正常に動作していないと判定する。このように、判定部113は、照度センサ170から取得された周辺の照度を用いて、カメラ120の動作が正常であるか否かを判定することができる。
【0048】
また、判定部113は、ライト150又はバックライト160を用いて、カメラ120の動作が正常であるか否かを判定してもよい。判定部113は、周辺等に照明光が照射された場合、撮像画像が、照明光が照射された状態に対応する画像となっているか否かを判定する。判定部113は、撮像画像が照明光を照射された状態に対応する画像となっていない場合、カメラ120の動作が正常でないと判定する。
【0049】
例えば、判定部113は、ライト150が情報処理端末100の周辺に照明光を照射した場合の撮像画像を取得する。照明光が照射されているにも拘らず、撮像画像が真っ暗な状態である場合、撮像画像は、照明光が照射された状態に対応する画像となっていない。そのため、判定部113は、カメラ120の動作が正常でないと判定する。判定部113は、例えばライト150を点滅させるなどして照明の状態を変化させ、撮像画像の変化に基づいて、カメラ120の動作が正常であるか否かを判定してもよい。
【0050】
ライト150と同様に、判定部113は、バックライト160の照明光を用いて判定してもよい。例えば、バックライト160の輝度を最大まで高めた場合の、撮像画像の変化に基づいて、カメラ120の動作が正常であるか否かを判定してもよい。バックライト160の輝度が高められているにも拘らず、撮像画像が真っ暗な状態である場合、撮像画像は、照明光が照射された状態に対応する画像となっていない。そのため、判定部113は、カメラ120の動作が正常でないと判定することができる。バックライト160の輝度は、最大に限らず、所定の輝度まで高めるようにしてもよい。またライト150と同様、バックライト160を点滅させ、撮像画像の変化に基づいて判定してもよい。
【0051】
さらに、判定部113は、制御部111における動体検知処理の結果に基づいて、カメラ120の動作が正常であるか否かを判定してもよい。例えば、判定部113は、撮像画像を所定の時間間隔で監視し、撮像画像において動体が検知されない場合に、カメラ120が正常に動作していないと判定する。判定部113は、撮像場所などに応じて、異なる判定の基準を設けてもよい。例えば、判定部113は、売り場の出入口や会計場など、人の移動が生じる可能性の高い場所と、そうでない場所とに対して異なる判定の基準を設けてよい。また、営業時間帯や曜日などに応じて異なる判定の基準を設けてもよい。尚、被写体の抽出には、公知の画像認識技術などが用いられてよい。
【0052】
判定部113は、上述した方法に限らず、他の方法を用いてカメラ120の動作が正常であるか否かを判定してもよい。例えば、判定部113は、公知の手法を用いて、撮像画像にノイズが含まれているか否かを判定し、ノイズが含まれている場合、カメラ120が正常に動作していないと判定してよい。また、判定部113は、撮像開始後において、一部又は全部の撮像画像が記憶されていない場合にも、カメラ120が正常に動作していないと判定してよい。判定部113は、カラー撮像が行われているにも拘らず、撮像画像が白黒画像であった場合などにも、カメラ120が正常に動作していないと判定してよい。
【0053】
判定部113は、カメラ120の動作が正常であるか否かを判定した後、判定結果を制御部111に出力する。
【0054】
判定部113は、撮像が開始されたタイミングに加え、当該タイミング以外のタイミングにおいて、カメラ120の動作が正常であるか否かを判定してよい。例えば、判定部113は、撮像が開始されたタイミングに加え、撮像開始から所定の時間が経過したタイミングにおいて再度、カメラ120の動作が正常であるか否かを判定してよい。判定部113は、所定の時間間隔でカメラ120の動作を監視してもよい。所定の時間間隔は、一定間隔でなくともよい。カメラ120の動作を監視することで、撮像の途中でカメラ120が正常に動作しなくなった場合でも、撮像されない期間を短縮することができる。
【0055】
記憶部115は、カメラ120において撮像された画像を記録する。記憶部115は、情報処理端末100の業務利用時に必要なデータファイル等が記録されてもよい。
【0056】
続いて、図4を用いて、情報処理端末100が行う処理について説明する。同図は、情報処理端末100が行う処理を示すフローチャートである。ここでは、情報処理端末100が店舗等において業務利用され、充電のために充電台50に接続された場合を想定して説明を行う。
【0057】
まず、ユーザは、情報処理端末100を充電台50に接続する。制御部111は、充電台50から電力の供給を検出し、情報処理端末100への充電が開始されたことを検出する(S101)。制御部111は、カメラ120の電源をON状態に遷移させる(S103)。
【0058】
制御部111は、カメラ120で撮像するための所定のアプリケーションを起動し、カメラ120における撮像(第1の撮像)を開始する(S105)。カメラ120は、撮像画像を記憶部115に記憶する。制御部111は、充電台50が備える表示部(不図示)に、撮像している旨を表示させてもよい。
【0059】
続いて、判定部113は、開始された撮像で取得された撮像画像に基づいて、カメラ120の動作が正常であるか否かを判定する。ここでは、判定部113は、撮像画像が、照度センサ170で検出された照度に対応する画像となっているか否かを判定する。
【0060】
判定部113は、記憶部115から撮像画像を取得し、撮像画像が真っ暗な状態であるか否かを判定する(S107)。例えば、判定部113は、撮像画像と、全ピクセルが黒色で表示される画像との差分を求める。判定部113は、差分が所定値以下の場合、撮像画像が真っ暗な状態であると判定する。撮像画像が真っ暗な状態ではないと判定された場合(S107のNO)、判定部113は、カメラ120が正常に動作していると判定し、撮像を継続する(S115)。
【0061】
撮像画像が真っ暗であると判定された場合(S107のYES)、判定部113は、周辺の照度が高いか否かを判定する(S109)。例えば、判定部113は、照度センサ170から周辺の照度を取得し、取得された照度が所定値以上である場合、周辺の照度が高いと判定する。周辺の照度が高くないと判定された場合(S109のNO)は、実際に周辺が暗い状況であるので、判定部113は、カメラ120が正常に動作していると判定し、撮像を継続する(S115)。
【0062】
周辺の照度が高いと判定された場合(S109のYES)、実際には周辺が暗い状況ではないにも拘らず、撮像画像が真っ暗な状態であるので、撮像画像が周辺の照度に対応する画像となっていない。そのため、判定部113は、カメラ120が正常に動作していないと判定する。制御部111は、撮像を終了する(S111)。制御部111は、所定のアプリケーションを終了し、カメラ120の電源をOFF状態に遷移させる(S113)。
【0063】
制御部111は、ステップS103に戻り、以降の処理を繰り返す。制御部111は、OFF状態にあるカメラ120の電源を再度ON状態に遷移させ(S103)、撮像(第2の撮像)を開始する(S105)。制御部111は、ステップS113においてカメラ120をOFF状態に遷移させた後、所定の時間が経過した後にステップS103に進むようにしてもよい。
【0064】
判定部113は、上述した方法に限らず、他の方法を用いて、カメラ120が正常に動作しているか否かを判定してもよい。図5は、ライト150又はバックライト160を用いて、カメラ120が正常に動作しているか否かを判定する場合に情報処理端末100が行う処理を示すフローチャートである。
【0065】
ステップS201~S207は、図4におけるステップS101~S107に対応し、それぞれ同様の内容であるので説明を省略する。判定部113において、撮像画像が真っ暗な状態であると判定された場合(S207のYES)、制御部111は、ライト150を制御し、周辺に対して照明光を照射する(S208)。制御部111は、バックライト160を制御して、照明光を照射してもよい。制御部111は、例えばバックライト160の輝度を最大まで高めてもよいし、所定の輝度まで高めてもよい。
【0066】
判定部113は、ライト150又はバックライト160を用いて照明光を照射した状態における撮像画像を記憶部115から取得する。判定部113は、取得された撮像画像が、照明光を照射された状態に対応する画像となっているか否かを判定する(S209)。
【0067】
撮像画像が照明光を照射された状態に対応する画像となっている場合(S209のYES)、判定部113は、カメラ120が正常に動作していると判定し、撮像を継続する(S215)。撮像画像が照明光を照射された状態に対応する画像となっていない場合(S209のNO)、判定部113は、カメラ120が正常に動作していないと判定する。制御部111は、撮像を終了する(S211)。制御部111は、所定のアプリケーションを終了し、カメラ120の電源をOFF状態に遷移させる(S213)。制御部111は、ステップS203に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0068】
さらに、判定部113は、撮像画像に対する動体検知処理を用いて、カメラ120の動作が正常であるか否かを判定してもよい。図6は、動体検知処理を用いて、カメラ120の動作が正常であるか否かを判定する場合に情報処理端末100が行う処理を示すフローチャートである。
【0069】
ステップS301~S305は、図4におけるステップS101~S105に対応し、それぞれ同様の内容であるので説明を省略する。制御部111は、記憶部115から撮像画像を取得し、取得された撮像画像に対して動体検知処理を行う(S307)。判定部113は、制御部111から動体検知処理の結果を取得し、当該結果に基づいて、カメラ120の動作が正常であるか否かを判定する。判定部113は、撮像画像において動体が検知されたか否かを判定する(S309)。例えば、判定部113は、撮像画像を所定の時間間隔で監視し、時間変化に対して撮像画像において抽出された被写体に、所定以上の変化があるか否かを確認する。判定部113は、撮像場所や撮像の時間帯などに応じて、異なる判定の基準を設けてもよい。
【0070】
動体が検知された場合(S309のYES)、判定部113は、カメラ120が正常に動作していると判定し、撮像を継続する(S315)。動体が検知されなかった場合(S309のNO)、判定部113は、カメラ120が正常に動作していないと判定する。制御部111は、撮像を終了する(S311)。制御部111は、所定のアプリケーションを終了し、カメラ120の電源をOFF状態に遷移させる(S313)。制御部111は、ステップS303に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0071】
上述したカメラ120の動作の判定において、判定部113は、撮像開始直後に限らず、任意のタイミングにおいて、カメラ120が正常に動作しているか否かを判定してよい。判定部113は、撮像が開始されたタイミングで判定してもよいし、所定の時間が経過したタイミングで判定してもよい。また、撮像が開始されたタイミングに加え、当該タイミング以外のタイミングにおいて判定してもよい。さらに、所定の時間間隔でカメラ120の動作を監視してもよい。尚、所定の時間間隔は、一定間隔でなくともよい。
【0072】
また、上述の説明では、制御部111が情報処理端末100への充電開始を検出することでカメラ120の電源をON状態に遷移させ、撮像を開始したが、これに限られない。例えば、予め設定されたタイマに基づいて、電源をON状態に遷移させ、撮像を開始してもよい。タイマは、撮像の開始時刻が設定されてもよいし、所定のタイミング(例えば、充電開始から2時間後)が設定されてもよい。また、人感センサ等と連動して、撮像が開始されてもよい。さらに、タイマや人感センサと連動し、撮像の終了のタイミングが設定されてもよい。そして、充電台50から情報処理端末100が取り外された場合には、撮像を停止することとしてもよい。
【0073】
また、制御部111は、カメラ120が再起動された回数をカウントしてもよい。制御部111は、再起動の回数が所定値以上となった場合に、以降の再起動を抑制してよい。このようにすることで、再起動が過剰に繰り返されることを防ぐことができる。また、制御部111は、再起動の回数などに応じて、店舗の管理者等に対して通知を行うようにしてもよい。このようにすることで、管理者等は、撮像が適切に行われていないことを速やかに把握することができる。
【0074】
以上説明したように、本実施形態にかかる情報処理端末100によれば、制御部111は、情報処理端末100への充電開始を検出して自動的に撮像を開始することができる。また、判定部113は、撮像画像に基づいて、カメラ120が正常に動作しているか否かを判定し、情報処理端末100が監視カメラとして適切に機能しているか否かを監視することができる。判定部113は、撮像画像が真っ暗な状態である場合には、照度センサ170を用いることで、撮像画像が周辺の照度に対応する画像となっているか否かを判定することができる。
【0075】
また、判定部113は、ライト150又はバックライト160を用いて、周辺等に照明光を照射し、撮像画像が、照明光を照射された状態に対応する画像となっているか否かを判定することでカメラ120の動作確認を行うことができる。さらに、判定部113は、動体検知処理を用いて、カメラ120の動作確認を行うことができる。
【0076】
判定部113において、カメラ120が正常に動作していないと判定された場合、制御部111は、カメラ120を再起動し、新たな撮像を開始することができる。このようにすることで、撮像の不具合が継続することなく、安定的に撮像を行うことができるので、情報処理端末100を監視カメラとして活用することができる。したがって、監視カメラがない店舗や、監視カメラの死角をカバーしたい店舗などにおいて、所望の場所に充電台50を設置することで、設備投資を発生させることなく、監視カメラの増設を行うことができる。
【0077】
また、本実施形態にかかる情報処理端末100によれば、店舗等における業務の終了時に、充電のために情報処理端末100を充電台50にセットすることで、情報処理端末100を監視カメラとして起動させることができる。したがって、新たなオペレーションを追加する必要がないため、ユーザの負担を発生させることがない。
【0078】
また、カメラ120の動作が正常でないと判定され、カメラ120を再起動する場合においても、情報処理端末100自体の電源はON状態が維持される。そのため、ユーザが使用していたアプリケーション等のデータを保持したまま、カメラ120を復旧させることができる。
【0079】
そして、情報処理端末100は、業務用に店内や店外のネットワークに接続できる手段を搭載しているため、ネットワークに接続している機器を用いて撮像画像を参照することができる。そのため、管理者等は、撮像画像を任意のタイミングで適宜確認することができる。
【0080】
<ハードウエアの構成例>
情報処理端末100の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。以下、情報処理端末100の各機能構成部がハードウエアとソフトウエアとの組み合わせで実現される場合について、さらに説明する。
【0081】
図7は、情報処理端末100を実現するコンピュータ900のハードウエア構成を例示するブロック図である。コンピュータ900は、情報処理端末100を実現するために設計された専用のコンピュータであってもよいし、汎用のコンピュータであってもよい。コンピュータ900は、スマートフォンやタブレット端末などといった可搬型のコンピュータであってもよい。
【0082】
例えば、コンピュータ900に対して所定のアプリケーションをインストールすることにより、コンピュータ900で、情報処理端末100の各機能が実現される。上記アプリケーションは、情報処理端末100の機能構成部を実現するためのプログラムで構成される。
【0083】
コンピュータ900は、バス902、プロセッサ904、メモリ906、ストレージデバイス908、入出力インタフェース910、及びネットワークインタフェース912を有する。バス902は、プロセッサ904、メモリ906、ストレージデバイス908、入出力インタフェース910、及びネットワークインタフェース912が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ904などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0084】
プロセッサ904は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、又は FPGA(Field-Programmable Gate Array)などの種々のプロセッサである。メモリ906は、RAM(Random Access Memory)などを用いて実現される主記憶装置である。ストレージデバイス908は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又は ROM(Read Only Memory)などを用いて実現される補助記憶装置である。メモリ906及びストレージデバイス908の少なくとも一方は、記憶部115(図3を参照)として用いられてよい。
【0085】
入出力インタフェース910は、コンピュータ900と入出力デバイスとを接続するためのインタフェースである。例えば入出力インタフェース910には、キーボードなどの入力装置や、ディスプレイ装置などの出力装置が接続される。
【0086】
ネットワークインタフェース912は、コンピュータ900をネットワークに接続するためのインタフェースである。このネットワークは、LAN(Local Area Network)であってもよいし、WAN(Wide Area Network)であってもよい。
【0087】
ストレージデバイス908は、情報処理端末100の各機能構成部を実現するプログラム(前述したアプリケーションを実現するプログラム)を記憶している。プロセッサ904は、このプログラムをメモリ906に読み出して実行することで、情報処理端末100の各機能構成部を実現する。
【0088】
プロセッサの各々は、図面を用いて説明されたアルゴリズムをコンピュータに行わせるための命令群を含む1又はそれ以上のプログラムを実行する。このプログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0089】
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、情報処理端末100は、カメラ等を搭載又は接続したデスクトップ型の端末であってもよい。
【0090】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
カメラと、
前記カメラを制御する制御部と、
前記カメラの撮像画像に基づいて、前記カメラの動作が正常であるか否かを判定する判定部と、
を備え、
前記制御部は、前記カメラの電源をON状態に遷移させて第1の撮像を開始し、
前記判定部は、開始された前記第1の撮像で取得された撮像画像に基づいて、前記第1の撮像における前記カメラの動作が正常であるか否かを判定し、
前記制御部は、前記判定部において前記カメラの動作が正常でないと判定された場合、前記カメラを再起動して第2の撮像を開始する
情報処理端末。
(付記2)
前記制御部は、前記情報処理端末への充電の開始を検出した場合、前記カメラの電源をON状態に遷移させて前記第1の撮像を開始する
付記1に記載の情報処理端末。
(付記3)
周辺の照度を検出する照度センサを更に備え、
前記判定部は、前記撮像画像が、検出された前記照度に対応する画像となっているか否かを判定し、前記撮像画像が前記照度に対応する画像となっていない場合、前記カメラの動作が正常でないと判定する
付記1又は2に記載の情報処理端末。
(付記4)
照明光を照射する照明部を更に備え、
前記判定部は、前記撮像画像が、前記照明光を照射された状態に対応する画像となっているか否かを判定し、前記撮像画像が前記照明光を照射された状態に対応する画像となっていない場合、前記カメラの動作が正常でないと判定する
付記1~3のいずれか1項に記載の情報処理端末。
(付記5)
前記照明部は、前記照明光を周辺に照射するライトである
付記4に記載の情報処理端末。
(付記6)
前記照明部は、表示部から前記照明光を照射するライトである
付記4又は5に記載の情報処理端末。
(付記7)
前記制御部は、前記撮像画像から動体を検知する動体検知処理を行い、
前記判定部は、前記動体検知処理の結果に基づいて、前記カメラの動作が正常であるか否かを判定する
付記1~6のいずれか1項に記載の情報処理端末。
(付記8)
前記判定部は、前記第1の撮像が開始されたタイミングに加え、当該タイミング以外のタイミングにおいて、前記カメラの動作が正常であるか否かを判定する
付記1~7のいずれか1項に記載の情報処理端末。
(付記9)
前記情報処理端末は、可搬型である
付記1~8のいずれか1項に記載の情報処理端末。
(付記10)
カメラの電源をON状態に遷移させて第1の撮像を開始するステップと、
開始された前記第1の撮像で取得された撮像画像に基づいて、前記第1の撮像における前記カメラの動作が正常であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記カメラの動作が正常でないと判定された場合、前記カメラを再起動して第2の撮像を開始するステップと、を備える
制御方法。
(付記11)
カメラの電源をON状態に遷移させて第1の撮像を開始するステップと、
開始された前記第1の撮像で取得された撮像画像に基づいて、前記第1の撮像における前記カメラの動作が正常であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記カメラの動作が正常でないと判定された場合、前記カメラを再起動して第2の撮像を開始するステップと、を備える制御方法をコンピュータに実行させる
プログラム。
【符号の説明】
【0091】
10 情報処理端末
11 カメラ
12 制御部
13 判定部
50 充電台
51 充電端子
100 情報処理端末
110 情報処理部
111 制御部
113 判定部
115 記憶部
120 カメラ
130 カメラ電源制御回路
140 電源回路
150 ライト
155 液晶
160 バックライト
170 照度センサ
180 充電端子
900 コンピュータ
902 バス
904 プロセッサ
906 メモリ
908 ストレージデバイス
910 入出力インタフェース
912 ネットワークインタフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2022-03-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラと、
前記カメラを制御する制御部と、
前記カメラの撮像画像に基づいて、前記カメラの動作が正常であるか否かを判定する判定部と、
を備え、
前記制御部は、情報処理端末への充電の開始を検出した場合、前記カメラの電源をON状態に遷移させて第1の撮像を開始し、
前記判定部は、開始された前記第1の撮像で取得された撮像画像に基づいて、前記第1の撮像における前記カメラの動作が正常であるか否かを判定し、
前記制御部は、前記判定部において前記カメラの動作が正常でないと判定された場合、前記カメラを再起動して第2の撮像を開始する
情報処理端末。
【請求項2】
カメラと、
前記カメラを制御する制御部と、
前記カメラの撮像画像に基づいて、前記カメラの動作が正常であるか否かを判定する判定部と、
を備え、
前記制御部は、前記カメラの電源をON状態に遷移させて第1の撮像を開始し、
前記判定部は、開始された前記第1の撮像で取得された撮像画像に基づいて、前記第1の撮像における前記カメラの動作が正常であるか否かを判定し、
前記制御部は、前記判定部において前記カメラの動作が正常でないと判定された場合、前記カメラを再起動して第2の撮像を開始し、
周辺の照度を検出する照度センサを更に備え、
前記判定部は、前記撮像画像が、検出された前記照度に対応する画像となっているか否かを判定し、前記撮像画像が前記照度に対応する画像となっていない場合、前記カメラの動作が正常でないと判定する
情報処理端末。
【請求項3】
カメラと、
前記カメラを制御する制御部と、
前記カメラの撮像画像に基づいて、前記カメラの動作が正常であるか否かを判定する判定部と、
を備え、
前記制御部は、前記カメラの電源をON状態に遷移させて第1の撮像を開始し、
前記判定部は、開始された前記第1の撮像で取得された撮像画像に基づいて、前記第1の撮像における前記カメラの動作が正常であるか否かを判定し、
前記制御部は、前記判定部において前記カメラの動作が正常でないと判定された場合、前記カメラを再起動して第2の撮像を開始し、
照明光を照射する照明部を更に備え、
前記判定部は、前記撮像画像が、前記照明光を照射された状態に対応する画像となっているか否かを判定し、前記撮像画像が前記照明光を照射された状態に対応する画像となっていない場合、前記カメラの動作が正常でないと判定する
情報処理端末。
【請求項4】
前記照明部は、前記照明光を周辺に照射するライトである
請求項に記載の情報処理端末。
【請求項5】
前記照明部は、表示部から前記照明光を照射するライトである
請求項又はに記載の情報処理端末。
【請求項6】
前記制御部は、前記撮像画像から動体を検知する動体検知処理を行い、
前記判定部は、前記動体検知処理の結果に基づいて、前記カメラの動作が正常であるか否かを判定する
請求項1~のいずれか1項に記載の情報処理端末。
【請求項7】
前記情報処理端末は、可搬型である
請求項1~のいずれか1項に記載の情報処理端末。
【請求項8】
情報処理端末への充電の開始を検出した場合、カメラの電源をON状態に遷移させて第1の撮像を開始するステップと、
開始された前記第1の撮像で取得された撮像画像に基づいて、前記第1の撮像における前記カメラの動作が正常であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記カメラの動作が正常でないと判定された場合、前記カメラを再起動して第2の撮像を開始するステップと、を備える
制御方法。
【請求項9】
カメラの電源をON状態に遷移させて第1の撮像を開始するステップと、
開始された前記第1の撮像で取得された撮像画像に基づいて、前記第1の撮像における前記カメラの動作が正常であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記カメラの動作が正常でないと判定された場合、前記カメラを再起動して第2の撮像を開始するステップと、を備え
周辺の照度を検出するステップを更に備え、
前記判定するステップでは、前記撮像画像が、検出された前記照度に対応する画像となっているか否かが判定され、前記撮像画像が前記照度に対応する画像となっていない場合、前記カメラの動作が正常でないと判定され
制御方法。
【請求項10】
情報処理端末への充電の開始を検出した場合、カメラの電源をON状態に遷移させて第1の撮像を開始するステップと、
開始された前記第1の撮像で取得された撮像画像に基づいて、前記第1の撮像における前記カメラの動作が正常であるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記カメラの動作が正常でないと判定された場合、前記カメラを再起動して第2の撮像を開始するステップと、を備える制御方法をコンピュータに実行させる
プログラム。