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特開2022-180006機能追加用電気配線、及びワイヤハーネス
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  • 特開-機能追加用電気配線、及びワイヤハーネス 図1
  • 特開-機能追加用電気配線、及びワイヤハーネス 図2
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  • 特開-機能追加用電気配線、及びワイヤハーネス 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022180006
(43)【公開日】2022-12-06
(54)【発明の名称】機能追加用電気配線、及びワイヤハーネス
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/22 20060101AFI20221129BHJP
   H01B 7/00 20060101ALI20221129BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20221129BHJP
【FI】
H02G3/22
H01B7/00 301
B60R16/02 622
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021086872
(22)【出願日】2021-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(71)【出願人】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】芦田 大地
【テーマコード(参考)】
5G309
5G363
【Fターム(参考)】
5G309AA09
5G363AA16
5G363BA02
5G363CB08
(57)【要約】
【課題】大幅な設計変更の必要がない機能追加を実現できる機能追加用電気配線、及びワイヤハーネスを提供する。
【解決手段】機能追加用電気配線19は、主ハーネス2とともにグロメット4の挿通孔に通されて取り付けられる。機能追加用電気配線19の1以上の電線20は、初期時には使用されず、機能追加時に電装品と電気接続される。機能追加用電気配線19の本体部21は、電線20が取り付けられるとともに、グロメット4への取り付け時に挿通孔6の内部に配置される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主ハーネスとともにグロメットの挿通孔に通されて取り付けられる機能追加用電気配線であって、
初期時には使用されず、機能追加時に電装品と電気接続される1以上の電線と、
前記電線が取り付けられるとともに、前記グロメットへの取り付け時に前記挿通孔の内部に配置される本体部と
を備えている機能追加用電気配線。
【請求項2】
前記電線の少なくとも片方の端部には、機能追加する前記電装品の配線を接続する接続部が設けられている
請求項1に記載の機能追加用電気配線。
【請求項3】
前記接続部は、前記電線の芯材の少なくとも一部が露出した切り離し部である
請求項2に記載の機能追加用電気配線。
【請求項4】
前記接続部は、前記電線の芯材を防水する止水部が設けられている
請求項2又は請求項3に記載の機能追加用電気配線。
【請求項5】
前記グロメットは、車両の車室内外を仕切る壁部の開口に通される部材であり、
前記止水部は、前記電線において車外側の端部にのみ設けられている
請求項4に記載の機能追加用電気配線。
【請求項6】
前記本体部は、平面方向に並んだ複数の前記電線に沿ってフラット状に形成されている
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の機能追加用電気配線。
【請求項7】
前記電線は、複数の電線種類から構成されている
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の機能追加用電気配線。
【請求項8】
複数種類の前記電線は、電装品に電源を供給する電源用配線と、データの通路となる通信用配線とを含む
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の機能追加用電気配線。
【請求項9】
主ハーネスと、
前記主ハーネスが通されて取り付けられる挿通孔を有したグロメットと、
機能追加時に使用される機能追加用電気配線とを備え、
前記機能追加用電気配線は、
機能追加時に電装品と電気接続される1以上の電線と、
前記電線が取り付けられるとともに、前記グロメットへの取り付け時に前記挿通孔の内部に配置される本体部と
を備えているワイヤハーネス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機能追加用電気配線、及びワイヤハーネスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両などでは、車内外を隔てる壁面にグロメットを取り付け、ワイヤハーネスをグロメットに通して、車内外に亘って配策する構造が周知である。(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-150661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車両を市場に出荷後、システムや機能を後付けで追加する場合がある。このとき、追加するシステムや機能によっては、ワイヤハーネスを追加して、このワイヤハーネスによって電装品を電気接続する必要がある。しかし、グロメットの孔に隙間の空きがないと、追加するワイヤハーネスを通すことができない。この場合、大幅な設計変更の可能性があるので、何らかの対策が必要とされていた。
【0005】
本開示の目的は、大幅な設計変更の必要がない機能追加を実現できる機能追加用電気配線、及びワイヤハーネスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決する機能追加用電気配線は、主ハーネスとともにグロメットの挿通孔に通されて取り付けられる構成であって、初期時には使用されず、機能追加時に電装品と電気接続される1以上の電線と、前記電線が取り付けられるとともに、前記グロメットへの取り付け時に前記挿通孔の内部に配置される本体部とを備えている。
【0007】
前記課題を解決するワイヤハーネスは、主ハーネスと、前記主ハーネスが通されて取り付けられる挿通孔を有したグロメットと、機能追加時に使用される機能追加用電気配線とを備え、前記機能追加用電気配線は、機能追加時に電装品と電気接続される1以上の電線と、前記電線が取り付けられるとともに、前記グロメットへの取り付け時に前記挿通孔の内部に配置される本体部とを備えている。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、大幅な設計変更の必要がない機能追加を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、ワイヤハーネスの分解斜視図である。
図2図2は、ワイヤハーネスの断面図である。
図3図3は、機能追加用電気配線の平面図である。
図4図4は、機能追加用電気配線の断面図である。
図5図5(a)~図5(c)は、機能追加用電気配線に追加配線を接続するときの手順図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
[1]本開示の機能追加用電気配線は、主ハーネスとともにグロメットの挿通孔に通されて取り付けられる構成であって、初期時には使用されず、機能追加時に電装品と電気接続される1以上の電線と、前記電線が取り付けられるとともに、前記グロメットへの取り付け時に前記挿通孔の内部に配置される本体部とを備えている。
【0011】
本開示の構成によれば、機能追加時に使用する電気配線として機能追加用電気配線がグロメットに予め通されている。このため、機能追加時に電装品を電気接続する必要が生じた場合には、この機能追加用電気配線の電線を使用するという簡易な作業によって、後付けする電装品を電気接続することが可能となる。よって、大幅な設計変更の必要がない機能追加を実現することが可能となる。
【0012】
[2]前記電線の少なくとも片方の端部には、機能追加する前記電装品の配線を接続する接続部が設けられている。この構成によれば、電線に設けられた接続部に配線を接続することにより、機能追加の配線接続を簡易に実行することが可能となる。
【0013】
[3]前記接続部は、前記電線の芯材の少なくとも一部が露出した切り離し部である。この構成によれば、電線の端部に配線追加する箇所を形成する場合に、電線の端部を切り離しとしておくだけで済む。
【0014】
[4]前記接続部は、前記電線の芯材を防水する止水部が設けられている。この構成によれば、電線の接続部を止水部によって腐食から保護することが可能となるので、接続部を劣化し難くすることが可能となる。
【0015】
[5]前記グロメットは、車両の車室内外を仕切る壁部の開口に通される部材であり、前記止水部は、前記電線において車外側の端部にのみ設けられている。この構成によれば、必要と考えられる箇所にのみ止水部を設けるので、止水部を無駄に取り付けずに済む。
【0016】
[6]前記本体部は、平面方向に並んだ複数の前記電線に沿ってフラット状に形成されている。この構成によれば、機能追加用電気配線の厚さ方向のサイズをコンパクト化することが可能となる。
【0017】
[7]前記電線は、複数の電線種類から構成されている。この構成によれば、機能追加のバリエーションを多くとることが可能となる。
[8]複数種類の前記電線は、電装品に電源を供給する電源用配線と、データの通路となる通信用配線とを含む。この構成によれば、機能追加として電源用配線の追加や通信用配線の追加を実施することが可能となる。
【0018】
[9]本開示のワイヤハーネスは、主ハーネスと、前記主ハーネスが通されて取り付けられる挿通孔を有したグロメットと、機能追加時に使用される機能追加用電気配線とを備えている。前記機能追加用電気配線は、機能追加時に電装品と電気接続される複数の電線と、前記電線が取り付けられるとともに、前記グロメットへの取り付け時に前記挿通孔の内部に配置される本体部とを備えている。本開示の構成によれば、機能追加用電気配線と同様の作用効果を得ることが可能となる。
【0019】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の機能追加用電気配線及びワイヤハーネスの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張又は簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率についても、実際とは異なる場合がある。
【0020】
図1に示すように、ワイヤハーネス1は、車両の電装品(図示略)を電気接続するハーネスとして車体に取り付けられている。ワイヤハーネス1は、車両搭載段階で使用される主ハーネス2と、車両の壁部3の内外に亘って配策される主ハーネス2を通す環状のグロメット4とを備えている。主ハーネス2は、例えば、1本の配線、又は複数の配線の何れでもよい。グロメット4は、壁部3に形成された開口5に取り付けられ、中央の挿通孔6に主ハーネス2が通されている。壁部3は、車室内外を仕切る部材である。
【0021】
図2に示すように、グロメット4は、第1筒部9及び第2筒部10を組み付けた構造をとる。第1筒部9は、第2筒部10よりも大径に形成され、端面の穴部11の内部に第2筒部10が収納されて取り付けられる。具体的な構造の一例を述べると、第1筒部9の穴部11の内周面には、周方向一帯に突起12が形成されている。第1筒部9及び第2筒部10は、この突起12を、第2筒部10の外周面に凹設された溝部13に係合することによって、一体に組み付けられている。主ハーネス2を通す挿通孔6は、第1筒部9の孔14と第2筒部10の孔15とを含む。
【0022】
第1筒部9の外周には、周方向一帯に亘って溝部16が設けられている。グロメット4は、第1筒部9の溝部16に壁部3の開口5の周縁が密着して係合されることにより、壁部3に取り付け固定される。
【0023】
図3に示すように、ワイヤハーネス1は、機能追加時に使用される機能追加用電気配線19を備えている。機能追加用電気配線19は、1以上の電線20と、本体部21とを備えている。電線20は、初期時には使用されず、機能追加時に電装品と電気接続される。電線20は、本例の場合、複数設けられ、平面方向(図3のX-Y平面方向)に並べて配置されている。このように、電線20は、フラット状に配置されている。
【0024】
本体部21は、電線20が取り付けられるとともに、グロメット4への取り付け時に挿通孔6の内部に配置される。本例の本体部21は、複数の電線20を束ねる部材である。本体部21は、例えば、不織布、又はビニールなどが使用されることが好ましい。本体部21は、平面方向に並んで配置される複数の電線20に合わせ、フラット状に形成されている。
【0025】
本例の場合、電線20は、本体部21から露出した一対の加工部23を備えている。本例の場合、室外に位置する加工部23を第1加工部23aとし、室内に位置する加工部23を第2加工部23bとする。電線20は、機能追加時、これら第1加工部23a及び第2加工部23bに対し、電装品から延びる配線(追加配線36、37:図5等参照)が電気接続される。
【0026】
電線20の少なくとも片方の端部には、機能追加する電装品の配線(追加配線36、37:図5等参照)を接続する接続部24が設けられている。本例の場合、加工部23の端部に接続部24が設けられている。接続部24は、例えば、電線20の芯材25(図4等参照)の少なくとも一部が露出した切り離し部26である。接続部24は、電線20の芯材25を防水する止水部27が設けられている。止水部27は、例えば、キャップやチューブなどの部材が挙げられる。
【0027】
図2に示す通り、機能追加用電気配線19は、両側が固定テープ30によって主ハーネス2に取り付け固定されている。本例の場合、機能追加用電気配線19は、第1加工部23aの箇所において第1固定テープ30aによって主ハーネス2に固定され、第2加工部23bの箇所において第2固定テープ30bによって主ハーネス2に固定されている。固定テープ30は、例えば、複数周巻き付けられることによって機能追加用電気配線19を主ハーネス2に固定する。
【0028】
図4に示すように、機能追加用電気配線19は、グロメット4(第1筒部9及び第2筒部10)の内周面と主ハーネス2の外周面との間にできる隙間31に配置されている。機能追加用電気配線19は、隙間31への収納状態をとる際、主ハーネス2の外周面(第1筒部9及び第2筒部10の内周面)に沿って円弧状の変形状態をとる。
【0029】
電線20は、複数の電線種類から構成されることが好ましい。図4の例の場合、例えば、大径の第1電線20aと、第1電線20aよりも小径の第2電線20bと、第2電線20bよりも小径の第3電線20cとを含む。第1電線20a及び第2電線20bは、例えば、電装品に電源を供給する電源用配線であることが好ましい。第3電線20cは、例えば、電装品間で送受信されるデータの通路となる通信用配線であることが好ましい。これら電線20は、例えば、芯材25の周囲が絶縁性の被覆材33によって覆われた配線であることが好ましい。
【0030】
次に、本実施形態の機能追加用電気配線19(ワイヤハーネス1)の作用について説明する。
図5(a)に示すように、工場製造時に車両に取り付けなかった電装品を後付けする場合、機能追加用電気配線19に用意されている複数の電線20のうち、後付けする電装品で使用する電線20の止水部27を取り外す。本例の場合、第1電線20aの第1加工部23aに取り付けられた止水部27を取り外す。止水部27は、例えば、カットするなどして、第1電線20aから取り外されることが好ましい。
【0031】
第1電線20aから止水部27が取り外されると、第1加工部23aの接続部24(切り離し部26)が外部に露出される。そして、露出させた接続部24(切り離し部26)において被覆材33をカットするなどして、第1加工部23aの第1電線20aの芯材25を外部に露出させる。
【0032】
図5(b)に示すように、露出させた芯材25に対し、後付けする電装品から延びる追加配線36を接続する。追加配線36は、例えば、半田付けなどの工法によって、第1電線20aの芯材25に固定される。
【0033】
図5(c)に示すように、追加配線36が接続された第1電線20aにおいて、反対側の第2加工部23bにも追加配線37が接続される。本例の場合、第2加工部23bの先端は、止水部27が設けられていない。このため、第2加工部23bでは、止水部27のカットは行われず、第2加工部23bの先端を加工するなどして芯材25が露出される。そして、露出した芯材25に追加配線37を接続して、第1電線20aの両側を通電させる。以上のようにして、後付け電装品が車体に取り付けられる。
【0034】
上記実施形態の機能追加用電気配線19(ワイヤハーネス1)によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)機能追加用電気配線19は、主ハーネス2とともにグロメット4の挿通孔6に通されて取り付けられる。機能追加用電気配線19の1以上の電線20は、初期時には使用されず、機能追加時に電装品と電気接続される。機能追加用電気配線19の本体部21は、電線20が取り付けられるとともに、グロメット4への取り付け時に挿通孔6の内部に配置される。
【0035】
本例の構成によれば、機能追加時に使用する電気配線として機能追加用電気配線19がグロメット4に予め通されている。このため、機能追加時に電装品を電気接続する必要が生じた場合には、この機能追加用電気配線19の電線20を使用するという簡易な作業によって、後付けする電装品を電気接続することが可能となる。よって、大幅な設計変更の必要がない機能追加を実現することができる。
【0036】
(2)電線20の少なくとも片方の端部には、機能追加する電装品の配線(追加配線36、37)を接続する接続部24が設けられている。この構成によれば、電線20に設けられた接続部24に配線(追加配線36、37)を接続することにより、機能追加の配線接続を簡易に実行することができる。
【0037】
(3)接続部24は、電線20の芯材25の少なくとも一部が露出した切り離し部26である。この構成によれば、電線20の端部に配線追加する箇所を形成する場合に、電線20の端部を切り離しとしておくだけで済む。
【0038】
(4)接続部24は、電線20の芯材25を防水する止水部27が設けられている。この構成によれば、電線20の接続部24を止水部27によって腐食から保護することが可能となるので、接続部24を劣化し難くすることができる。
【0039】
(5)グロメット4は、車両の車室内外を仕切る壁部3の開口5に通される部材である。止水部27は、電線20において車外側の端部にのみ設けられている。この構成によれば、必要と考えられる箇所にのみ止水部27を設けるので、止水部27を無駄に取り付けずに済む。
【0040】
(6)本体部21は、平面方向に並んだ複数の電線20に沿ってフラット状に形成されている。この構成によれば、機能追加用電気配線19の厚さ方向のサイズをコンパクト化することができる。
【0041】
(7)電線20は、複数の電線種類から構成されている。この構成によれば、機能追加のバリエーションを多くとることができる。
(8)複数種類の電線20は、電装品に電源を供給する電源用配線と、データの通路となる通信用配線とを含む。この構成によれば、機能追加として電源用配線の追加や通信用配線の追加を実施することができる。
【0042】
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・複数の電線20は、フラット状に配列されることに限定されず、ある程度の本数が厚み方向に積み重ねられて配置されてもよい。
【0043】
・電線20の両端は、互いに形状が異なるように形成されていてもよい。例えば、電線20の一方の端部を切り離し形状とし、他方の端部をコネクタとした形状としてもよい。また、両端をコネクタとした形状としてもよい。
【0044】
・電線20は、複数でもよいし、或いは1本のみとしてもよい。
・接続部24は、切り離し部26に限定されず、例えば、追加配線36、37を接続可能なコネクタとしてもよい。
【0045】
・止水部27は、キャップに限定されず、例えば、テープを巻き付けて構成される部位としてもよい。
・本体部21は、例えば、テープなどの他の部材に変更してもよい。
【0046】
・本体部21は、例えば、フレキシブルフラットケーブルを用いてもよい。
・挿通孔6は、真っ直ぐに伸びた孔に限定されず、例えば、経路が途中で曲がった孔でもよい。
【0047】
・挿通孔6の孔形状は、断面円形状に限定されず、例えば、断面四角形状などの断面多角形状としてもよい。
・本体部21は、フラット形状に限定されず、例えば、ある程度の厚みのある形状に変更してもよい。また、本体部21は、例えば、円柱形状としてもよい。
【0048】
・機能追加用電気配線19は、車両以外の装置やシステムに使用してもよい。
・本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
【符号の説明】
【0049】
1 ワイヤハーネス
2 主ハーネス
3 壁部
4 グロメット
5 開口
6 挿通孔
9 第1筒部
10 第2筒部
11 穴部
12 突起
13 溝部
14 孔
15 孔
16 溝部
19 機能追加用電気配線
20 電線
20a 第1電線
20b 第2電線
20c 第3電線
21 本体部
23 加工部
23a 第1加工部
23b 第2加工部
24 接続部
25 芯材
26 切り離し部
27 止水部
30 固定テープ
30a 第1固定テープ
30b 第2固定テープ
31 隙間
33 被覆材
36 追加配線
37 追加配線
図1
図2
図3
図4
図5