IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社東海理化電機製作所の特許一覧

特開2022-180008シェアリングシステム、シェアリング方法、及びアタッチメント
<>
  • 特開-シェアリングシステム、シェアリング方法、及びアタッチメント 図1
  • 特開-シェアリングシステム、シェアリング方法、及びアタッチメント 図2
  • 特開-シェアリングシステム、シェアリング方法、及びアタッチメント 図3
  • 特開-シェアリングシステム、シェアリング方法、及びアタッチメント 図4
  • 特開-シェアリングシステム、シェアリング方法、及びアタッチメント 図5
  • 特開-シェアリングシステム、シェアリング方法、及びアタッチメント 図6
  • 特開-シェアリングシステム、シェアリング方法、及びアタッチメント 図7
  • 特開-シェアリングシステム、シェアリング方法、及びアタッチメント 図8
  • 特開-シェアリングシステム、シェアリング方法、及びアタッチメント 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022180008
(43)【公開日】2022-12-06
(54)【発明の名称】シェアリングシステム、シェアリング方法、及びアタッチメント
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20221129BHJP
   E05B 49/00 20060101ALI20221129BHJP
   B60R 25/24 20130101ALI20221129BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20221129BHJP
【FI】
G06Q50/10
E05B49/00 K
B60R25/24
G16Y10/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021086880
(22)【出願日】2021-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】原田 卓也
【テーマコード(参考)】
2E250
5L049
【Fターム(参考)】
2E250AA21
2E250BB08
2E250CC20
2E250DD02
2E250FF27
2E250FF36
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】共用物の利用時、利用可能な共用物を直ちに認識できるシェアリングシステム、シェアリング方法、及びアタッチメントを提供する。
【解決手段】シェアリングシステム2は、共用物1に搭載された通信機21と鍵情報Dkが付与された端末3とを通信させて端末3を認証し、共用物1の利用可否を設定する。送信処理部40は、通信接続の前に端末3及び通信機21の間で送受信されるアドバタイズに、共用物1の現在状態に係る制御情報Stを載せて、通信機21から端末3に送信させる。判定部41は、受信した制御情報Stに基づき、ユーザの周囲に存在する共用物1のうち、利用可能な共用物1が何れであるかを判定する。通知部43は、判定部41によって判定された利用可能な共用物1をユーザに通知する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
共用物に搭載された通信機と鍵情報が付与された端末とを通信させて前記端末を認証し、前記共用物の利用可否を設定するシェアリングシステムであって、
通信接続の前に前記端末及び前記通信機の間で送受信されるアドバタイズに、前記共用物の現在状態に係る制御情報を載せて、前記端末及び前記通信機の一方から他方に送信させる送信処理部と、
前記端末及び前記通信機の他方において前記制御情報を受信し、前記制御情報に基づき、ユーザの周囲に存在する前記共用物のうち、利用可能な前記共用物が何れであるかを判定する判定部と、
前記判定部によって判定された利用可能な前記共用物をユーザに通知する通知部と
を備えているシェアリングシステム。
【請求項2】
利用可能な前記共用物が複数候補ある場合、その中から利用する前記共用物をユーザに選択させて、利用する前記共用物を設定する設定部を備えている
請求項1に記載のシェアリングシステム。
【請求項3】
前記通知部は、利用可能な前記共用物を前記端末の表示部に表示する
請求項1又は請求項2に記載のシェアリングシステム。
【請求項4】
前記送信処理部は、前記通信機に設けられ、
前記判定部は、前記端末に設けられている
請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のシェアリングシステム。
【請求項5】
利用する前記共用物がユーザによって決定された場合に、前記端末及び前記通信機の間でアドバタイズ受信後の通信が継続され、通信接続に移行した後、前記端末に登録された前記鍵情報の認証が実行されて、前記共用物の利用が許可される
請求項1~請求項4のいずれか一項に記載のシェアリングシステム。
【請求項6】
前記通信機は、前記共用物に取り付けられたアタッチメントに設けられている
請求項1~請求項5のいずれか一項に記載のシェアリングシステム。
【請求項7】
前記通知部は、前記共用物に取り付けられたアタッチメントのうち、利用可能と判定された前記共用物に取り付けられたアタッチメントの報知部を作動させて、利用可能であることをユーザに通知する
請求項6に記載のシェアリングシステム。
【請求項8】
前記通信機の各々と前記端末との間で通信される電波の受信信号強度を測定する測定部を備え、
前記判定部は、前記受信信号強度に基づき、前記端末に対する各通信機の位置を判定し、前記端末に近い位置に存在する前記通信機を搭載した前記共用物を、利用可能な前記共用物の候補として特定する
請求項1~請求項7のいずれか一項に記載のシェアリングシステム。
【請求項9】
前記判定部は、他ユーザの予約が入っている前記共用物を、利用不可な前記共用物として判定する
請求項1~請求項8のいずれか一項に記載のシェアリングシステム。
【請求項10】
前記判定部は、前記共用物が搭載するバッテリの残量が規定値以下の前記共用物を、利用不可な前記共用物として判定する
請求項1~請求項9のいずれか一項に記載のシェアリングシステム。
【請求項11】
共用物に搭載された通信機と鍵情報が付与された端末とを通信させて前記端末を認証し、前記共用物の利用可否を設定するシェアリング方法であって、
通信接続の前に前記端末及び前記通信機の間で送受信されるアドバタイズに、前記共用物の現在状態に係る制御情報を載せて、前記端末及び前記通信機の一方から他方に送信させることと、
前記端末及び前記通信機の他方において前記制御情報を受信し、前記制御情報に基づき、ユーザの周囲に存在する前記共用物のうち、利用可能な前記共用物が何れであるかを判定することと、
利用可能と判定された前記共用物をユーザに通知することと
を前記共用物の利用を管理するシェアリングシステムに実行させるシェアリング方法。
【請求項12】
鍵情報が付与された端末と通信による認証を実行して共用物の利用可否を設定する通信機を備えるとともに、前記共用物に取り付けられるアタッチメントであって、
通信接続の前に前記端末及び前記通信機の間で送受信されるアドバタイズに、前記共用物の現在状態に係る制御情報を載せて、前記端末及び前記通信機の一方から他方に送信させる送信処理部を備え、
前記制御情報を前記端末に受信させ、ユーザの周囲に存在する前記共用物のうち、利用可能な前記共用物が何れであるかを、前記制御情報に基づき前記端末に判定させるアタッチメント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数ユーザによる共用物の利用を管理するシェアリングシステム、シェアリング方法、及びアタッチメントに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、1つの共用物を複数人のユーザによって共用させるシェアリングシステムが周知である(特許文献1等参照)。特許文献1は、例えば、ユーザが所持する高機能携帯電話等の端末を共用物のキーとして用いる。共用物に設けられたキーユニットと端末との通信によって端末が認証され、正規の端末の場合に、共用物の利用が許可される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-185619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、シェアリングシステムの想定される場面として、例えば、複数の共用物が用意された場所で、これら共用物の中からユーザが利用可能な共用物を選択する状況もあり得る。しかし、共用物が多数存在する場合、自身が利用予約をとった共用物が直ぐに見付けることができない可能性があり、何らかの対策が必要とされていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するシェアリングシステムは、共用物に搭載された通信機と鍵情報が付与された端末とを通信させて前記端末を認証し、前記共用物の利用可否を設定する構成であって、通信接続の前に前記端末及び前記通信機の間で送受信されるアドバタイズに、前記共用物の現在状態に係る制御情報を載せて、前記端末及び前記通信機の一方から他方に送信させる送信処理部と、前記端末及び前記通信機の他方において前記制御情報を受信し、前記制御情報に基づき、ユーザの周囲に存在する前記共用物のうち、利用可能な前記共用物が何れであるかを判定する判定部と、前記判定部によって判定された利用可能な前記共用物をユーザに通知する通知部とを備えている。
【0006】
前記課題を解決するシェアリング方法は、共用物に搭載された通信機と鍵情報が付与された端末とを通信させて前記端末を認証し、前記共用物の利用可否を設定する方法であって、通信接続の前に前記端末及び前記通信機の間で送受信されるアドバタイズに、前記共用物の現在状態に係る制御情報を載せて、前記端末及び前記通信機の一方から他方に送信させることと、前記端末及び前記通信機の他方において前記制御情報を受信し、前記制御情報に基づき、ユーザの周囲に存在する前記共用物のうち、利用可能な前記共用物が何れであるかを判定することと、利用可能と判定された前記共用物をユーザに通知することとを前記共用物の利用を管理するシェアリングシステムに実行させる。
【0007】
前記課題を解決するアタッチメントは、鍵情報が付与された端末と通信による認証を実行して共用物の利用可否を設定する通信機を備えるとともに、前記共用物に取り付けられる構成であって、通信接続の前に前記端末及び前記通信機の間で送受信されるアドバタイズに、前記共用物の現在状態に係る制御情報を載せて、前記端末及び前記通信機の一方から他方に送信させる送信処理部を備え、前記制御情報を前記端末に受信させ、ユーザの周囲に存在する前記共用物のうち、利用可能な前記共用物が何れであるかを、前記制御情報に基づき前記端末に判定させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、共用物の利用時、利用可能な共用物を直ちに認識できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態のシェアリングシステムの構成図。
図2】アタッチメントの取り付けの具体例を示す斜視図。
図3】端末に表示される予約画面図。
図4】鍵情報の配信の概要図。
図5】アドバタイズのデータ構造図。
図6】端末及び通信機の間で実行される通信の手順図。
図7】制御情報を含むアドバタイズをアタッチメントが送信する状態を示す概要図。
図8】利用可能な共用物の候補が端末に表示された状態を示す模式図。
図9】共用物の返却の概要図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、シェアリングシステム、シェアリング方法、及びアタッチメントの一実施形態を説明する。
図1に示すように、共用物1は、共用物1を複数のユーザによって利用可能とするシェアリングシステム2によって管理されている。シェアリングシステム2は、例えば、サービスを利用するための利用登録を行ったユーザに対して、共用物1の貸し出しを行うことが好ましい。本例の場合、シェアリングシステム2は、利用手続き(予約手続き)を行ったユーザの端末3に鍵情報Dkを付与し、この鍵情報Dkによって共用物1を利用可能にすることが好ましい。
【0011】
共用物1は、例えば、乗り手が自ら車輪を回して走行するシェアバイク4、いわゆる自転車であることが好ましい。このように、本例のシェアリングシステム2は、他のユーザとシェアバイク4を共用し、希望の時間、時間帯、場所でシェアバイク4を利用できるシステムである。
【0012】
シェアリングシステム2は、利用手続きしたユーザが共用物1を利用する際にユーザ認証を実行する認証システム7を備えている。認証システム7は、端末3をキーとして認証するデジタルキーシステム8であることが好ましい。デジタルキーシステム8は、キー機能が別途登録された端末3を共用物1のキーとして使用するシステムである。端末3は、外部(例えば、サーバ9(図4参照)など)から鍵情報Dkが付与されることにより、共用物1のキー、すなわちデジタルキー10となる。
【0013】
図2に示すように、共用物1は、共用物本体13に取り付けられるアタッチメント14を備えている。アタッチメント14は、デジタルキー10を認証する認証機能部15と、共用物本体13に錠をする錠機能部16とを備えている物品であることが好ましい。アタッチメント14は、認証機能部15及び錠機能部16が一体化されたユニット部品であることが好ましい。アタッチメント14は、共用物1の利用が許可されていない場合、錠機能部16が共用物1の車輪17をロックする。一方、アタッチメント14は、共用物1の利用が許可された場合、錠機能部16の解錠が可能となる。
【0014】
図1に示す通り、共用物1は、共用物1の電子部品に電力を供給するバッテリ18を備えている。本例の場合、バッテリ18は、シェアバイク4が電動式の場合に電源となったり、アタッチメント14の電源となったりする。共用物本体13は、共用物1がシェアバイク4の場合、自転車本体である。
【0015】
デジタルキーシステム8は、近距離無線通信によってデジタルキー10を認証する通信機21を備えている。通信機21は、共用物1のアタッチメント14に設けられている。通信機21は、アタッチメント14に予め備え付けられていてもよいし、或いはアタッチメント14に後付けされてもよい。通信機21は、近距離無線通信を実行するアンテナ22と、デジタルキー10を認証する認証部23とを備えている。認証部23は、アンテナ22を介した近距離無線通信によって、デジタルキー10を認証する。
【0016】
近距離無線通信は、PAN(Personal Area Network:パーソナルエリアネットワーク)通信、LAN(Local Area Network)通信、又は、短距離無線通信のいずれでもよい。パーソナルエリアネットワーク通信には、例えば、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)通信、UWB(Ultra Wide Band)通信などがある。ブルートゥース通信は、例えば、BLE(Bluetooth Low Energy)であることが好ましい。LAN通信には、例えば、Wi-Fi(登録商標)通信などがある。短距離無線通信には、RFIDの一種として、例えば、NFC(Near Field Communication)などがある。
【0017】
端末3(デジタルキー10)は、端末3の作動を制御する端末制御部27と、ネットワーク通信を実行するネットワークモジュール28と、近距離無線通信を実行する通信モジュール29と、データの記憶が可能なメモリ30と、端末3の操作に用いる操作部31と、画面を表示する表示部32とを備えている。端末3は、通信モジュール29を介して、通信機21と近距離無線通信を実行する。表示部32は、例えば、タッチパネルであることが好ましい。
【0018】
端末3(デジタルキー10)は、端末3を共用物1のキーとして作動させる際に必要なアプリケーション33がメモリ30に登録されている。アプリケーション33は、例えば、外部の媒体(サーバ9など)などからネットワーク通信を通じて取得されて、メモリ30に書き込み保存される。端末3にアプリケーション33を登録することにより、端末3への鍵情報Dkのダウンロードや、端末3での共用物1の利用(選択や指定などの操作も含む)が可能となる。
【0019】
端末3(デジタルキー10)は、近距離無線通信による認証で使用される鍵情報Dkがメモリ30に登録されている。端末3は、例えば、サーバ9からのダウンロード、マスターキーからの無線による取得、コード情報の画像読み取りなどの各種方式によって、鍵情報Dkをダウンロードすることが好ましい。鍵情報Dkは、例えば、共用物1の利用者が予約手続き時に入力した予約情報Dbkを含む。鍵情報Dkは、外部から端末3にダウンロードされてもよいし、出荷時に予め書き込まれていてもよい。認証部23(通信機21)は、端末3に登録された鍵情報Dkの認証によって、共用物1の利用可否を判定する。
【0020】
アタッチメント14は、通信機21の認証部23の認証結果に基づき電子錠35(錠機能部16)を制御するコントローラ36を備えている。コントローラ36は、認証部23による認証が成立すれば、電子錠35の施解錠を実行又は許可する。一方、コントローラ36は、認証部23による認証が不成立であれば、電子錠35の施解錠を許可しない。
【0021】
アタッチメント14は、ネットワーク通信を実行するネットワークモジュール37を備えている。ネットワークモジュール37は、コントローラ36に接続されている。コントローラ36は、例えば、ネットワークモジュール37を介してサーバ9とネットワーク通信する。本例の場合、コントローラ36は、予約手続きでユーザが入力した予約情報Dbk(図4参照)を、サーバ9などの外部からネットワークモジュール37を介して取得可能としてもよい。
【0022】
シェアリングシステム2は、周囲に存在する複数の共用物1のうち、利用可能な共用物1を判定してユーザに通知する通知機能を備えている。本例の通知機能は、端末3及び通信機21の間の通信の初期時、これらの一方から他方に送信されるアドバタイズに、共用物1の現在状態に係る制御情報Stを載せて相手に通知することにより、利用可能な共用物1を抽出してユーザに通知する機能である。
【0023】
シェアリングシステム2は、共用物1の現在状態に係る制御情報Stを通信のアドバタイズに載せて送信させる送信処理部40を備えている。本例の場合、送信処理部40は、通信機21に設けられている。送信処理部40は、通信接続の前に通信機21から送信されるアドバタイズに制御情報Stを載せて、通信機21から端末3に送信させる。
【0024】
制御情報Stは、例えば、利用可能な共用物1であることを通知する情報、予約済みの共用物1であることを通知する情報、バッテリ18の残量が規定値以下である共用物1であることを通知する情報、故障中の共用物1であることを通知する情報などがある。このように、制御情報Stは、共用物1が利用可能な状態にあるのか否かを判別できる情報であることが好ましい。
【0025】
シェアリングシステム2は、送信処理部40から送信された制御情報Stに基づいて利用可能な共用物1が何れであるかを判定する判定部41を備えている。本例の場合、判定部41は、端末3の端末制御部27に設けられている。判定部41は、端末3において制御情報Stを受信した場合に、その制御情報Stに基づき、ユーザの周囲に存在する共用物1のうち、利用可能な共用物1が何れであるのかを判定する。判定部41は、制御情報Stの書込情報が、利用可能な共用物1であることを通知する情報である場合、その制御情報Stを送信した通信機21(アタッチメント14)が搭載された共用物1を、現在利用できる共用物1であると判定する。
【0026】
シェアリングシステム2は、通信機21の各々と端末3との間で通信される電波の受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)を測定する測定部42を備えている。測定部42は、端末3で受信される電波、及び通信機21で受信される電波のどちらで受信信号強度を測定してもよく、本例の場合、端末3に設けられることによって、端末3で受信される電波で受信信号強度の測定を行うとする。判定部41は、測定部42によって測定された受信信号強度に基づき、端末3に対する各通信機21の位置を判定し、端末3に近い位置に存在する通信機21を搭載した共用物1を、利用可能な共用物1の候補として特定する。
【0027】
シェアリングシステム2は、判定部41によって判定された利用可能な共用物1をユーザに通知する通知部43を備えている。本例の場合、通知部43は、端末3に設けられた第1通知部43aと、通信機21に設けられた第2通知部43bとを備えている。通知部43は、利用可能な共用物1を端末3の表示部32に表示する。また、通知部43は、共用物1に取り付けられたアタッチメント14のうち、利用可能と判定された共用物1に取り付けられたアタッチメント14の報知部44を作動させて、利用可能であることをユーザに通知する。
【0028】
シェアリングシステム2は、利用可能な共用物1が複数候補ある場合、その中からユーザによって選択された共用物1を利用対象の共用物1として設定する設定部45を備えている。本例の場合、設定部45は、端末3の端末制御部27に設けられている。設定部45は、利用可能な共用物1が複数候補ある場合、その中から利用する共用物1をユーザに選択させて、利用する共用物1を設定する。
【0029】
次に、本実施形態のシェアリングシステム2の作用について説明する。
図3に示すように、共用物1を利用する場合、共用物1の利用手続きをとる。本例の場合、共用物1の利用手続きは、利用予約であって、端末3を用いて実行する。利用予約として、まず端末3でアプリケーション33を起動して、端末3の表示部32に予約画面47を立ち上げる。予約画面47には、例えば、利用時間帯入力欄48、貸出場所入力欄49がある。利用時間帯入力欄48には、共用物1の利用開始時間及び利用終了時間に係る利用時間帯情報D1が入力される。貸出場所入力欄49には、利用したい共用物1が保管されている場所(ステーション)が何処であるのかを示す貸出場所情報D2が入力される。利用時間帯入力欄48、及び貸出場所入力欄49は、数字や文字を直接入力する方式、或いは複数の選択肢から所定のものを選ぶ方式のいずれでもよい。
【0030】
図4に示すように、端末3は、画面上の予約決定ボタン50が選択操作されると、予約画面47に入力された情報群を、予約情報Dbkとしてサーバ9にネットワーク送信する。サーバ9は、端末3から予約情報Dbkを取得すると、共用物1を利用する際の認証に必要となる鍵情報Dkを生成する。鍵情報Dk、いわゆるワンタイムキーは、例えば、予約情報Dbk、端末ID、所定のセッション鍵などを、所定の暗号鍵によって暗号化することにより生成されることが好ましい。サーバ9は、生成した鍵情報Dkを、ネットワーク通信によって端末3に送信する。端末3は、サーバ9から送信された鍵情報Dkを受信すると、これをメモリ30に保存する。
【0031】
図6に、端末3の鍵情報Dkの認証手順を図示する。
ステップ101において、通信機21は、自機の通信に係る情報を知らせるアドバタイズを、周期的に繰り返し送信する。本例の場合、ステーションに駐車されている共用物1(シェアバイク4)の各々の通信機21からアドバタイズが定期送信される。なお、アドバタイズは、例えば、パケットデータの一種であって、通信機21から常時、定期的に送信される。
【0032】
図7に示すように、アタッチメント14の各々は、アタッチメント14が取り付けられた共用物1の現在状態に応じた制御情報Stをアドバタイズに載せて送信する。共用物1の現在状態を確認して制御情報Stをアドバタイズに載せる処理は、送信処理部40が実行する。本例の場合、第1共用物1aのアタッチメント14から送信されるアドバタイズには、「他ユーザが予約済み」の旨の制御情報Stが含まれている。第2共用物1bのアタッチメント14から送信されるアドバタイズには、「バッテリ残量不足」の旨の制御情報Stが含まれている。第3共用物1cのアタッチメント14から送信されるアドバタイズには、「利用可能」の旨の制御情報Stが含まれている。端末3は、これらアタッチメント14から送信されるアドバタイズを同時に受信する。
【0033】
なお、「他ユーザが予約済み」とは、例えば、ユーザが共用物1を個別に指定予約した場合や、現在利用中にある共用物1の場合などが挙げられる。共用物1の指定予約は、例えば、共用物1の利用予約の際に、利用したい共用物1を個別に選んで指定する手続きをいう。
【0034】
図5に、アドバタイズのデータ構造を図示する。アドバタイズは、例えば、プリアンブル及び送信情報Srを含む。プリアンブルは、信号の同期をとるためのデータ列である。送信情報Srは、例えば、相手に伝達したい具体的な情報のデータ列である。制御情報Stは、例えば、送信情報Sr内のプロトコルデータユニットに含まれる情報であることが好ましい。
【0035】
図6に示す通り、ステップ102において、判定部41は、アタッチメント14から受信したアドバタイズに含まれる制御情報Stに基づき、利用可能な共用物1が何れであるかを判定する。具体的には、ユーザが共用物1を利用しようとして共用物1の近くに位置した際、端末3でアプリケーション33を立ち上げる。判定部41は、アプリケーション33が立ち上げられた際、このときに受信する全てのアドバタイズの制御情報Stを確認し、利用可能な共用物1が何れであるかの判定を実行する。判定部41は、「利用可能」の旨の制御情報Stを含むアドバタイズを受信していれば、利用可能な共用物1があると判定する。一方、「利用可能」の旨の制御情報Stを含むアドバタイズを受信していなければ、処理が終了される。
【0036】
図8に示すように、第1通知部43aは、「利用可能」の旨の制御情報Stを含むアドバタイズを受信する場合、その共用物1の一覧を画面表示する。具体的には、第1通知部43aは、利用を希望する共用物1を選択指定する選択画面52を、端末3の表示部32に表示する。選択画面52には、例えば、利用可能な共用物1が選択指定欄53とともに一覧表示される。ユーザは、選択画面52に表示された共用物1のうち、利用したい共用物1の選択指定欄53を選択することにより、利用する共用物1を指定する。
【0037】
なお、選択画面52に一覧表示される共用物1は、例えば、利用可能な複数の共用物1のうち、ユーザの周囲に存在する共用物1に限定されて表示されることが好ましい。具体的には、例えば、アドバタイズに含まれるUUID(Universally Unique Identifier)を確認することにより、シェアバイク4である共用物1を抽出し、かつ、アドバタイズの通信時に測定された受信信号強度が高い共用物1のみ選択されて表示されることが好ましい。こうすることで、ユーザに近い共用物1のみを選択して利用することが可能となる。
【0038】
図6に示す通り、ステップ103において、設定部45は、複数の候補の中から、利用する共用物1をユーザに選択させる。本例の場合、設定部45は、端末3の表示部32に画面表示された共用物1の選択候補の中から、利用したい共用物1がユーザに選択された場合に、その共用物1を利用対象として設定する。利用する共用物1がユーザによって決定された場合に、端末3及び通信機21の間でアドバタイズ受信後の通信が継続され、通信接続に移行した後、端末3に登録された鍵情報Dkの認証が実行されて、共用物1の利用が許可される。
【0039】
まず、ステップ104において、端末3は、ユーザによって選択指定された共用物1のアタッチメント14の通信機21との間でスキャン処理を実行する。なお、スキャン処理は、通信する電波の受信信号強度が規定値以上となっている場合に実行されることが好ましい。端末3は、スキャン処理後、近距離無線通信の詳細に係る提供の要求として、接続要求を通信機21に送信する。
【0040】
ステップ105において、端末3及び通信機21は、以上のやり取りを遂行すると、近距離無線通信が接続された状態、すなわち通信接続の状態に移行する。
ステップ106において、端末3及び通信機21は、近距離無線通信が通信接続の状態に移行すると、端末3の認証を実行する。本例の場合、例えば、端末3は、通信機21からの要求に応答して、メモリ30に登録されている鍵情報Dkを、近距離無線通信によって通信機21に送信する。通信機21が鍵情報Dkを受信すると、認証部23は、端末3から受信した鍵情報Dkの認証を実行する。本例の場合、認証部23は、鍵情報Dkを正しく復号できるなどして、鍵情報Dkの認証が成立に移行した場合、例えば、共用物1の予約時間(利用開始時間)、以降の近距離無線通信で使用するセッション鍵、端末3の固有のIDである端末IDなどを取得することができる。一方、認証部23は、鍵情報Dkが正しくなければ、処理を強制終了して、共用物1の使用を許可しない。
【0041】
ステップ107において、端末3及び通信機21は、鍵情報Dkが認証された場合、認証成立を認識した認証完了状態となる。認証完了状態とは、端末3及び通信機21の双方が互いに共通のセッション鍵や端末IDを知る状態をいう。これにより、共用物1のアタッチメント14の作動(ロック施解錠など)が可能となる。
【0042】
図2に示す通り、第2通知部43bは、通信機21が認証完了状態に移行すると、報知部44を作動させて、ユーザが選択した共用物1が利用可能となったことをユーザに通知する。具体的には、報知部44がLEDランプの場合、このLEDランプを点灯又は点滅させる。よって、ユーザは、LEDランプの表示によって、利用可能となった共用物1を直ぐに把握することが可能となる。
【0043】
また、報知部44は、共用物1のユーザ選択が完了した時点で作動する構成に限定されない。例えば、利用可能な共用物1の候補が複数存在する場合、これら共用物1のアタッチメント14の報知部44を一旦点灯させておく。そして、利用対象とする共用物1がユーザによって選択指定された場合、ユーザ選択された共用物1の報知部44の点灯のみを残す、或いは点灯→点灯に切り換えるなどして、最終的に選択された共用物1をユーザに認識させてもよい。このようにしても、利用可能な共用物1をユーザに直ぐに把握させることが可能となる。
【0044】
図6に示す通り、ステップ108において、端末3及び通信機21は、認証完了状態に移行後、近距離無線通信の確立が維持されているか否かの確認の通信を実行する。本例の場合、端末3及び通信機21の各々は、所定の周期の間隔(コネクションインターバル)で周期電波を送信し、この周期電波に対する応答を受信できるか否かを確認することにより、通信確立が維持されているか否かを監視する。すなわち、端末3が所定の周期間隔で周期電波を送信し、この周期電波に対する応答を受信できれば、通信確立が維持されていると判断され、同様の処理が通信機21でも実行される。
【0045】
端末3は、自身が送信する周期電波に対する応答を通信機21から受信できなくなると、通信を切断する。また、通信機21は、自身が送信する周期電波に対する応答を端末3から受信できなくなると、通信を切断する。
【0046】
認証完了状態への以降後、アタッチメント14の電子錠35の解錠操作が実行されると、電子錠35が解錠される。この解錠操作は、例えば、デジタルキー10を使用した形式や、アタッチメント14で解錠操作を実行する形式が挙げられる。デジタルキー10を使用した形式は、例えば、デジタルキー10の表示部32に解錠ボタンを表示し、この解錠ボタンをタッチ操作することなどが挙げられる。アタッチメント14を使用した解錠操作は、例えば、アタッチメント14に設けられた解錠ボタンを操作する形式が挙げられる。以上により、ユーザは、共用物1であるシェアバイク4に乗って走行することが可能となる。
【0047】
図9に示すように、端末3は、端末3において返却操作が実行されると、その旨を通知する返却要求Scをサーバ9にネットワーク送信する。返却操作は、例えば、端末3の表示部32に表示される返却ボタン55をタッチ操作する例が挙げられる。サーバ9は、端末3から返却要求Scを受信すると、共用物1の返却を受け付けて、共用物1の利用終了の処理を実行する。利用終了の処理は、例えば、利用に要した料金の決済などが挙げられる。
【0048】
サーバ9は、共用物1の利用手続きの処理が終了すると、利用終了通知Sc’を端末3に通知する。端末3は、サーバ9から利用終了通知Sc’を受信すると、その旨を表示部32に表示する。
【0049】
また、端末3は、サーバ9から利用処理通知Sc’を受信すると、返却手続き完了通知Sdを、近距離無線通信によって共用物1の通信機21に送信する。共用物1の通信機21は、返却手続き完了通知Sdを受信すると、利用中の状態から非利用の状態に移行する。このとき、アタッチメント14は、電子錠35を施錠状態に切り換えておくことが好ましい。そして、別ユーザによる以降の利用に対して待機する。
【0050】
上記実施形態のシェアリングシステム2(シェアリング方法、アタッチメント14)によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)シェアリングシステム2は、共用物1に搭載された通信機21と鍵情報Dkが付与された端末3とを通信させて端末3を認証し、共用物1の利用可否を設定する。シェアリングシステム2の送信処理部40は、通信接続の前に端末3及び通信機21の間で送受信されるアドバタイズに、共用物1の現在状態に係る制御情報Stを載せて、端末3及び通信機21の一方から他方に送信させる。シェアリングシステム2の判定部41は、端末3及び通信機21の他方において制御情報Stを受信し、制御情報Stに基づき、ユーザの周囲に存在する共用物1のうち、利用可能な共用物1が何れであるかを判定する。シェアリングシステム2の通知部43は、判定部41によって判定された利用可能な共用物1をユーザに通知する。
【0051】
本例の構成によれば、端末3及び通信機21の通信の初期時に送信されるアドバタイズに、共用物1の現在状態に係る制御情報Stが含まれているので、この制御情報Stに基づき、共用物1が利用可能な否かを判定することが可能となる。そして、利用可能な共用物1が何れであるのかをユーザに通知する。これにより、ユーザは、利用可能な共用物1を認識することが可能となる。また、アドバタイズに制御情報Stを含ませて共用物1の利用可否の判定を実行するので、端末3及び通信機21を通信接続の状態に移行させることなく、判定の実行が可能となる。このため、複数の共用物1の現在状態を確認する場合であっても、確認に必要な総時間が短く済む。よって、共用物1の利用時、利用可能な共用物1を直ちに認識できる。
【0052】
(2)シェアリングシステム2の設定部45は、利用可能な共用物1が複数候補ある場合、その中から利用する共用物1をユーザに選択させて、利用する共用物1を設定する。この構成によれば、利用可能な共用物1の候補が複数存在する場合、その中の特定の1つを、ユーザが利用する共用物1として適宜設定することができる。
【0053】
(3)通知部43は、利用可能な共用物1を端末3の表示部32に表示する。この構成によれば、利用可能な共用物1がどれであるのかを、表示部32の表示を確認することで直ぐに把握することが可能となる。よって、ユーザの利便性を向上することができる。
【0054】
(4)送信処理部40は、通信機21に設けられている。判定部41は、端末3に設けられている。この構成によれば、共用物1に設けられた各々の通信機21から、制御情報Stが載せられたアドバタイズを送信させるので、端末3が各通信機21の通信エリアに進入した最適なタイミングで、端末3に制御情報Stを取得させることができる。
【0055】
(5)利用する共用物1がユーザによって決定された場合に、端末3及び通信機21の間でアドバタイズ受信後の通信が継続され、通信接続に移行した後、端末3に登録された鍵情報Dkの認証が実行されて、共用物1の利用が許可される。この構成によれば、利用する共用物1が決定された後に、その共用物1の通信機21と端末3との間の認証を実行するので、特定の通信機21とのみ認証を行うようにすることができる。
【0056】
(6)通信機21は、共用物1に取り付けられたアタッチメント14に設けられている。この構成によれば、通信機21を搭載したアタッチメント14としてユニット化することができる。
【0057】
(7)通知部43は、共用物1に取り付けられたアタッチメント14のうち、利用可能と判定された共用物1に取り付けられたアタッチメント14の報知部44を作動させて、利用可能であることをユーザに通知する。この構成によれば、どの共用物1が利用可能かということを、アタッチメント14の報知部44を視認することで把握可能となるので、共用物1の利用に係る利便性を向上することができる。
【0058】
(8)シェアリングシステム2は、通信機21の各々と端末3との間で通信される電波の受信信号強度を測定する測定部42を備えている。判定部41は、受信信号強度に基づき、端末3に対する各通信機21の位置を判定し、端末3に近い位置に存在する通信機21を搭載した共用物1を、利用可能な共用物1の候補として特定する。この構成によれば、ユーザから遠い位置に存在する共用物1が利用候補から除外されるので、共用物1の利用に係る利便性を向上することができる。
【0059】
(9)判定部41は、他ユーザの予約が入っている共用物1を、利用不可な共用物1として判定する。この構成によれば、予約済みの共用物1を別のユーザに貸し出してしまう状況が生じない。
【0060】
(10)判定部41は、共用物1が搭載するバッテリ18の残量が規定値以下の共用物1を、利用不可な共用物1として判定する。この構成によれば、ユーザが共用物1を利用する場合に、バッテリ残量の少ない共用物1をユーザに貸し出さずに済む。
【0061】
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・利用できる共用物1が1つしかない場合には、選択操作を省略し、アドバタイズの受信後、直ぐにスキャン処理が実行されて、通信接続の状態に移行するようにしてもよい。
【0062】
・共用物1の位置に関係なく、利用可能な共用物1を全てユーザに通知する構成をとってもよい。
・測定部42は、アタッチメント14(通信機21)に設けられてもよい。この場合、例えば、位置判定を端末3で行うのであれば、測定した受信信号強度のデータを端末3に通知するようにしてもよい。
【0063】
・制御情報Stは、共用物1やアタッチメント14の状態を表す情報であればよい。
・利用可能な共用物1の通知は、視覚的な通知に限らず、例えば、音声やアラームなどの聴覚的な通知を用いてもよい。
【0064】
・利用可能な共用物1の通知は、アタッチメント14の報知部44による通知のみとしてもよい。
・報知部44は、アタッチメント14から省略されてもよい。この場合、通知部43は、端末3においてのみ利用可能な共用物1をユーザに通知することが好ましい。
【0065】
・アドバタイズは、端末3から送信される電波としてもよい。
・端末3は、高機能携帯電話に限定されず、例えば、主としてキー機能を有する電子キーとしてもよい。
【0066】
・アタッチメント14は、バイク(自転車)に取り付けられる部材に限定されず、複数ユーザによって共用される他部材に変更してもよい。
・共用物1は、バイク(自転車)に限定されず、他部材に変更してもよい。
【0067】
・送信処理部40、判定部41、測定部42、通知部43、及び設定部45の各々は、[1]コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1つ以上のプロセッサによって構成されてもよいし、[2]そのようなプロセッサと、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する特定用途向け集積回路(ASIC)等の1つ以上の専用のハードウェア回路との組み合わせによって構成されてもよい。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード、又は指令を格納している。メモリ(コンピュータ可読媒体)は、汎用、又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。或いは、上記プロセッサを含むコンピュータに代えて、各種処理の全てを実行する1つ以上の専用のハードウェア回路によって構成された処理回路が用いられてもよい。
【0068】
・送信処理部40、判定部41、測定部42、通知部43、及び設定部45の各々は、独立したプロセッサから構成されてもよいし、機能の一部分が共用のプロセッサから構築されてもよい。このように、送信処理部40、判定部41、測定部42、通知部43、及び設定部45の各々は、独立した機能ブロックに限らず、1つの機能ブロックから構成されてもよいし、一部分が共用された機能ブロックから構成されてもよい。
【0069】
・本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
【符号の説明】
【0070】
1…共用物、2…シェアリングシステム、3…端末、14…アタッチメント、18…バッテリ、21…通信機、32…表示部、40…送信処理部、41…判定部、42…測定部、43…通知部、44…報知部、45…設定部、Dk…鍵情報、St…制御情報。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9