(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022180069
(43)【公開日】2022-12-06
(54)【発明の名称】軸受ユニット、ターボ圧縮機、及び冷凍装置
(51)【国際特許分類】
F16C 32/04 20060101AFI20221129BHJP
F04D 29/058 20060101ALI20221129BHJP
F16C 19/06 20060101ALI20221129BHJP
F25B 1/053 20060101ALI20221129BHJP
【FI】
F16C32/04 Z
F04D29/058
F16C19/06
F25B1/053 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021086977
(22)【出願日】2021-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】武田 直哉
(72)【発明者】
【氏名】藤原 秀規
【テーマコード(参考)】
3H130
3J102
3J701
【Fターム(参考)】
3H130AA12
3H130AB12
3H130AB27
3H130AB42
3H130AC01
3H130BA22E
3H130BA24E
3H130BA87E
3H130BA88E
3H130DA02Z
3H130DB01Z
3H130DB02Z
3H130DB08Z
3H130DB10Z
3H130EA07E
3H130EA08E
3J102AA01
3J102AA09
3J102BA03
3J102BA17
3J102BA18
3J102CA20
3J102DA02
3J102DA03
3J102GA06
3J701AA02
3J701AA42
3J701AA52
3J701AA62
3J701FA48
3J701GA29
(57)【要約】
【課題】バックアップ軸受を交換する際のラジアル磁気軸受の損傷を抑制する。
【解決手段】軸受ユニット(U)は、駆動軸(13)と、駆動軸(13)を回転可能に支持するラジアル磁気軸受(21,22)と、ラジアル磁気軸受(21,22)によって駆動軸(13)が支持されないときに、駆動軸(13)を回転可能に支持するバックアップ軸受(31,32)と、バックアップ軸受(31,32)を外したときに、駆動軸(13)を支持する支持部(61,62)とを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動軸(13)と、
前記駆動軸(13)を回転可能に支持するラジアル磁気軸受(21,22)と、
前記ラジアル磁気軸受(21,22)によって前記駆動軸(13)が支持されないときに、前記駆動軸(13)を回転可能に支持するバックアップ軸受(31,32)と、
前記バックアップ軸受(31,32)を外したときに、前記駆動軸(13)を支持する支持部(61,62)とを備える
軸受ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の軸受ユニットにおいて、
前記支持部(61,62)と前記駆動軸(13)との間には、第1隙間(S1)が形成され、
前記ラジアル磁気軸受(21,22)と前記駆動軸(13)との間には、第2隙間(S2)が形成され、
前記第1隙間(S1)の径方向の長さt1は、前記第2隙間(S2)の径方向の長さt2よりも小さい
軸受ユニット。
【請求項3】
請求項2に記載の軸受ユニットにおいて、
前記バックアップ軸受(31,32)と前記駆動軸(13)との間には、第3隙間(S3)が形成され、
前記第1隙間(S1)の径方向の長さt1は、前記第3隙間(S3)の径方向の長さt3よりも大きい
軸受ユニット。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1つに記載の軸受ユニットにおいて、
前記ラジアル磁気軸受(21,22)を保持する保持部材(41,42)を更に備え、
前記支持部(61,62)は、前記保持部材(41,42)に形成される
軸受ユニット。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1つに記載の軸受ユニットにおいて、
前記支持部(61,62)は、前記駆動軸(13)の重心を中心に軸方向の一方側と他方側とに配置される
軸受ユニット。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1つに記載の軸受ユニットにおいて、
前記支持部(61,62)は、前記駆動軸(13)の下方に形成される
軸受ユニット。
【請求項7】
請求項6に記載の軸受ユニットにおいて、
前記支持部(61,62)は、前記駆動軸(13)の全周に形成される
軸受ユニット。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1つに記載の軸受ユニット(U)を備えたターボ圧縮機。
【請求項9】
請求項8に記載のターボ圧縮機(10)を備えた冷凍装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、軸受ユニット、ターボ圧縮機、及び冷凍装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、駆動軸を磁気軸受によって支持するターボ圧縮機が知られている。特許文献1のターボ圧縮機は、磁気軸受(ラジアル磁気軸受)とタッチダウン軸受(バックアップ軸受)とを備えている。特許文献1の磁気軸受は、電磁力により非接触状態で駆動軸を支持する。タッチダウン軸受は、停電等が発生した際に磁気軸受に支持されなくなり落下した駆動軸を支持する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のターボ圧縮機では、バックアップ軸受を交換する際、バックアップ軸受が取り外されると、駆動軸が落下し、ラジアル磁気軸受を構成する部品同士が接触してしまう。ラジアル磁気軸受を構成する部品同士が接触すると、該部品に傷がついたり、変形することがあった。このように部品が損傷を受けると、ラジアル磁気軸受の性能が変化してしまったり、故障してしまうという問題があった。
【0005】
本開示の目的は、バックアップ軸受を交換する際のラジアル磁気軸受の損傷を抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様は、
駆動軸(13)と、
前記駆動軸(13)を回転可能に支持するラジアル磁気軸受(21,22)と、
前記ラジアル磁気軸受(21,22)によって前記駆動軸(13)が支持されないときに、前記駆動軸(13)を回転可能に支持するバックアップ軸受(31,32)と、
前記バックアップ軸受(31,32)を外したときに、前記駆動軸(13)を支持する支持部(61,62)とを備える軸受ユニット(U)である。
【0007】
第1の態様では、軸受ユニット(U)からバックアップ軸受(31,32)が外されたときに、駆動軸(13)は支持部(61,62)によって支持される。これにより、バックアップ軸受(31,32)を交換する際のラジアル磁気軸受(21,22)の損傷を抑制できる。
【0008】
本開示の第2の態様は、第1の態様において、
前記支持部(61,62)と前記駆動軸(13)との間には、第1隙間(S1)が形成され、
前記ラジアル磁気軸受(21,22)と前記駆動軸(13)との間には、第2隙間(S2)が形成され、
前記第1隙間(S1)の径方向の長さt1は、前記第2隙間(S2)の径方向の長さt2よりも小さい。
【0009】
第2の態様では、第1隙間(S1)の径方向の長さt1が第2隙間(S2)の径方向の長さt2よりも小さいので、軸受ユニット(U)からバックアップ軸受(31,32)が外されたときに、駆動軸(13)はラジアル磁気軸受(21,22)よりも先に支持部(61,62)に接触する。
【0010】
本開示の第3の態様は、第2の態様において、
前記バックアップ軸受(31,32)と前記駆動軸(13)との間には、第3隙間(S3)が形成され、
前記第1隙間(S1)の径方向の長さt1は、前記第3隙間(S3)の径方向の長さt3よりも大きい。
【0011】
第3の態様では、第1隙間(S1)の径方向の長さt1が前記第3隙間(S3)の径方向の長さt3よりも大きいので、軸受ユニット(U)からバックアップ軸受(31,32)が外されていないときには、駆動軸(13)は支持部(61,62)よりも先にバックアップ軸受(31,32)に接触する。
【0012】
本開示の第4の態様は、第1~第3のいずれか1つの対象において、
前記ラジアル磁気軸受(21,22)を保持する保持部材(41,42)を更に備え、
前記支持部(61,62)は、前記保持部材(41,42)に形成される。
【0013】
第4の態様では、ラジアル磁気軸受(21,22)を保持する保持部材(41,42)に支持部(61,62)が形成されるので、新たな部品を追加することなく支持部(61,62)を形成できる。
【0014】
本開示の第5の態様は、第1~第4のいずれか1つの態様において、
前記支持部(61,62)は、前記駆動軸(13)の重心を中心に軸方向の一方側と他方側とに配置される。
【0015】
第5の態様では、支持部(61,62)が駆動軸(13)の重心を中心に軸方向の一方側と他方側とに配置されるので、軸受ユニット(U)からバックアップ軸受(31,32)が外されたときの駆動軸(13)の重力方向の荷重を、軸方向の両側で支持できる。
【0016】
本開示の第6の態様は、第1~第5のいずれか1つの態様において、
前記支持部(61,62)は、前記駆動軸(13)の下方に形成される。
【0017】
第6の態様では、支持部(61,62)が駆動軸(13)の下方に形成されるので、軸受ユニット(U)からバックアップ軸受(31,32)が外されたときの駆動軸(13)の重力方向の荷重を駆動軸(13)の下側で支持できる。
【0018】
本開示の第7の態様は、第6の態様において、
前記支持部(61,62)は、前記駆動軸(13)の全周に形成される。
【0019】
駆動軸(13)の回転が停止しているときに、ラジアル磁気軸受(21,22)を構成する部材同士が径方向に引き合うことがある。第7の態様では、支持部(61,62)が駆動軸(13)の全周に形成されることにより、ラジアル磁気軸受(21,22)と駆動軸(13)とが接触することを抑制できる。
【0020】
本開示の第8の態様は、第1~第7のいずれか1つの態様の軸受ユニット(U)を備えたターボ圧縮機である。
【0021】
本開示の第9の態様は、第8の態様のターボ圧縮機(10)を備えた冷凍装置である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、実施形態に係る冷凍装置の概略の配管系統図である。
【
図2】
図2は、ターボ圧縮機の概略の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【0024】
《実施形態》
実施形態の冷凍装置(1)について説明する。
【0025】
-冷凍装置-
図1に示すように、ターボ圧縮機(10)は、冷凍装置(1)に設けられる。冷凍装置(1)は、冷媒が充填された冷媒回路(1a)を有する。冷媒回路(1a)は、ターボ圧縮機(10)、放熱器(3)、減圧機構(4)、および蒸発器(5)を有する。減圧機構(4)は、膨張弁である。冷媒回路(1a)は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う。冷凍サイクルでは、ターボ圧縮機(10)によって圧縮された冷媒が、放熱器(3)において空気に放熱する。放熱した冷媒は、減圧機構(4)によって減圧され、蒸発器(5)において蒸発する。蒸発した冷媒は、ターボ圧縮機(10)に吸入される。
【0026】
冷凍装置(1)は、空気調和装置である。空気調和装置は、冷房専用機、暖房専用機、あるいは冷房と暖房とを切り換える空気調和装置であってもよい。この場合、空気調和装置は、冷媒の循環方向を切り換える切換機構(例えば四方切換弁)を有する。冷凍装置(1)は、給湯器、チラーユニット、庫内の空気を冷却する冷却装置などであってもよい。冷却装置は、冷蔵庫、冷凍庫、コンテナなどの内部の空気を冷却する。
【0027】
-ターボ圧縮機-
ターボ圧縮機(以下、圧縮機ともいう)(10)は、冷媒を圧縮する。具体的には、圧縮機(10)は、低圧のガス冷媒を吸引し、このガス冷媒を圧縮する。圧縮機(10)は、圧縮した後の高圧のガス冷媒を吐出する。
【0028】
圧縮機(10)は、ケーシング(11)、電動機(12)、駆動軸(13)、インペラ(図示省略)、スラスト磁気軸受(図示省略)、ラジアル磁気軸受(21,22)、バックアップ軸受(31,32)、及び保持部材(41,42)を備える。ケーシング(11)の内部には、電動機(12)、駆動軸(13)、インペラ、スラスト磁気軸受、ラジアル磁気軸受(21,22)、バックアップ軸受(31,32)、保持部材(41,42)が収容される。
【0029】
ここで、本例では、駆動軸(13)、ラジアル磁気軸受(21,22)、バックアップ軸受(31,32)、及び保持部材(41,42)の支持部(61,62)によって、本開示の軸受ユニット(U)が構成される。
【0030】
なお、以下の説明において、「軸方向」とは、駆動軸(13)の軸心の方向のことである。「径方向」とは、駆動軸(13)の軸心に直交する方向のことである「径方向内側」とは、駆動軸(13)の軸心に近い側である。「径方向外側」とは、駆動軸(13)の軸心に遠い側である。
【0031】
〈ケーシング〉
ケーシング(11)は、両端が閉塞された横長の円筒状の密閉容器によって構成される。ケーシング(11)は、胴部(11a)と、第1鏡板部(図示省略)と、第2鏡板部(図示省略)とを有する。
図2に示すように、胴部(11a)は、軸方向の両端が開放された円筒状に形成される。言い換えると、胴部(11a)は、その内部が中空に形成される。
【0032】
第1鏡板部は、胴部(11a)の軸方向一端を閉塞する。第2鏡板部は、胴部(11a)の軸方向他端を閉塞する。第1鏡板部の内部空間には、不図示の吸入管と吐出管とが接続される。吸入管は、第1鏡板部の内部空間に冷媒を供給する。吐出管は、第1鏡板部の内部空間から冷媒を排出する。
【0033】
〈電動機〉
電動機(12)は、駆動軸(13)を回転駆動する。電動機(12)は、固定子(12a)及び回転子(12b)を有する。
【0034】
固定子(12a)は、胴部(11a)の内壁に固定される。固定子(12a)は、磁性材料で構成された筒状の部材である。固定子(12a)の軸心は、胴部(11a)の軸心と概ね一致する。回転子(12b)は、固定子(12a)の径方向内側に配置される。回転子(12b)は、駆動軸(13)に固定される。回転子(12b)は、磁性材料で構成された筒状の部材である。回転子(12b)の軸心は、胴部(11a)の軸心と概ね一致する。
【0035】
〈駆動軸〉
駆動軸(13)は、ケーシング(11)の内部を軸方向に延びる。駆動軸(13)は、胴部(11a)の一端から他端に亘って軸方向に延びる。本例では、駆動軸(13)は、略水平方向(横方向)に延びる。駆動軸(13)は、主軸(13a)と、電動機(12)の回転子(12b)と、後述するラジアル磁気軸受(21,22)の回転部(24)と、後述するスペーサ(51,52)と含む。
【0036】
駆動軸(13)の主軸(13a)は、回転子(12b)の径方向内側に配置される。言い換えると、回転子(12b)は、主軸(13a)の外周面に固定される。駆動軸(13)の軸心は、胴部(11a)の軸心と概ね一致する。
【0037】
〈インペラ〉
インペラは、駆動軸(13)の一端に固定される。インペラは、圧縮機(10)に吸入された冷媒を圧縮する。インペラは、複数の羽根によって形成される。インペラの外形は、略円錐形状に形成される。インペラは、第1鏡板部の内部に収容される。
【0038】
〈スラスト磁気軸受〉
スラスト磁気軸受は、駆動軸(13)に作用する荷重のうち、駆動軸(13)軸方向に作用する荷重(スラスト荷重)を支持するための軸受である。圧縮機(10)には、2つのスラスト磁気軸受が設けられる。
【0039】
スラスト磁気軸受は、それぞれ電動機(12)を中心に軸方向一端側と他端側とに配置される。スラスト磁気軸受のそれぞれは、磁力によって駆動軸(13)を軸方向一端側と他端側とに引き寄せる。2つのスラスト磁気軸受の磁力により、駆動軸(13)のスラスト荷重が相殺される。なお、駆動軸(13)のスラスト荷重は、インペラの回転に起因して生じる。
【0040】
〈ラジアル磁気軸受〉
ラジアル磁気軸受(21,22)は、駆動軸(13)に作用する荷重のうち、駆動軸(13)を径方向に作用する荷重(ラジアル荷重)を支持するための軸受である。圧縮機(10)には、2つのラジアル磁気軸受(21,22)が設けられる。それぞれのラジアル磁気軸受(21,22)は、電動機(12)を中心に軸方向一端側と他端側とに配置される。
【0041】
具体的には、第1ラジアル磁気軸受(21)は、電動機(12)の軸方向一端側に配置される。第1ラジアル磁気軸受(21)は、磁気浮上によって、駆動軸(13)をケーシング(11)に対して非接触状態で回転可能に支持する。第1ラジアル磁気軸受(21)は、固定部(23)及び回転部(24)を有する。
【0042】
第1ラジアル磁気軸受(21)の固定部(23)は、後述する第1保持部材(41)に固定される。固定部(23)は、磁性材料で構成された筒状の部材である。固定部(23)の軸心は、駆動軸(13)の軸心と概ね一致する。
【0043】
回転部(24)は、固定部(23)の径方向内側に、所定の間隔を空けて配置される。言い換えると、固定部(23)と回転部(24)との間には、第2隙間(S2)が形成される。回転部(24)は、駆動軸(13)の主軸(13a)に固定される。回転部(24)は、磁性材料で構成された筒状の部材である。回転部(24)の軸心は、駆動軸(13)の軸心と概ね一致する。
【0044】
第2ラジアル磁気軸受(22)は、電動機(12)の軸方向他端側に配置される。第2ラジアル磁気軸受(22)は、磁気浮上によって、駆動軸(13)をケーシング(11)に対して非接触状態で回転可能に支持する。第2ラジアル磁気軸受(22)の構造は、第1ラジアル磁気軸受(21)の構造と同様である。
【0045】
本例では、第2ラジアル磁気軸受(22)は、第1ラジアル磁気軸受(21)と同じものを適用している。第2ラジアル磁気軸受(22)の固定子(12a)と回転子(12b)との間には、第5隙間(S5)が形成される。
【0046】
〈バックアップ軸受〉
バックアップ軸受(31,32)は、ラジアル磁気軸受(21,22)やスラスト磁気軸受の停止時、又は圧縮機(10)が何らかの故障等により制御できなくなった場合に軸受として機能する。これにより、ラジアル磁気軸受(21,22)及びスラスト磁気軸受、並びに圧縮機(10)の内部で回転する部材を保護する。言い換えると、バックアップ軸受(31,32)は、ラジアル磁気軸受(21,22)又はスラスト磁気軸受によって駆動軸(13)が支持されていないときに、駆動軸(13)を回転可能に支持する。
【0047】
圧縮機(10)には、2つのバックアップ軸受(31,32)が設けられる。本例のバックアップ軸受(31,32)は、転がり軸受である。それぞれのバックアップ軸受(31,32)は、電動機(12)を中心に軸方向の一端側と他端側とに配置される。
【0048】
具他体的には、第1バックアップ軸受(31)は、胴部(11a)における軸方向一端に配置される。第1バックアップ軸受(31)は、第1ラジアル磁気軸受(21)の軸方向一端側に配置される。第1バックアップ軸受(31)は、固定部材(33)を介して、ケーシング(11)の胴部(11a)に固定される。
【0049】
第1バックアップ軸受(31)は、駆動軸(13)の一端寄りの部分の外周を囲むように配置される。第1バックアップ軸受(31)は、所定の間隔を空けて、径方向において駆動軸(13)の主軸(13a)と対向して配置される。第1バックアップ軸受(31)と駆動軸(13)との間には、第3隙間(S3)が形成される。
【0050】
第2バックアップ軸受(32)は、胴部(11a)における軸方向他端に配置される。第2バックアップ軸受(32)は、第2ラジアル磁気軸受(22)の軸方向他端側に配置される。第2バックアップ軸受(32)は、固定部材(33)を介して、ケーシング(11)の胴部(11a)に固定される。
【0051】
第2バックアップ軸受(32)は、駆動軸(13)の他端寄りの部分の外周を囲むように配置される。第2バックアップ軸受(32)は、所定の間隔を空けて、径方向において駆動軸(13)の主軸(13a)と対向して配置される。第2バックアップ軸受(32)と駆動軸(13)との間には、第6隙間(S6)が形成される。
【0052】
〈保持部材〉
ラジアル磁気軸受(21,22)は、保持部材(41,42)によってケーシング(11)の胴部(11a)に保持される。圧縮機(10)には、2つの保持部材(41,42)が設けられる。それぞれの保持部材(41,42)は、電動機(12)を中心に軸方向一端側と他端側とに配置される。
【0053】
具体的には、第1保持部材(41)は、電動機(12)の軸方向一端側に配置される。第1保持部材(41)は、第1ラジアル磁気軸受(21)を保持する。第1保持部材(41)は、胴部(11a)の内壁に固定される。第1保持部材(41)は、アルミニウムで構成される。第1保持部材(41)は、第1本体部(41a)及び第1突出部(41b)を有する。第1本体部(41a)と第1突出部(41b)とは、一体に形成されている。
【0054】
第1本体部(41a)は、筒状に形成される。第1本体部(41a)の外周面が、胴部(11a)の内壁に固定される。第1本体部(41a)の内周面には、第1ラジアル磁気軸受(21)の固定部(23)の外周面が、焼き嵌めによって固定される。言い換えると、第1本体部(41a)は、径方向において、胴部(11a)と第1ラジアル磁気軸受(21)との間に配置される。
【0055】
第1突出部(41b)は、第1本体部(41a)から径方向内側に向かって突出する部分である。第1突出部(41b)は、第1本体部(41a)における軸方向一端側に形成される。第1突出部(41b)は、軸方向において、第1ラジアル磁気軸受(21)と第1バックアップ軸受との間に配置されている。第1突出部(41b)は、駆動軸(13)の全周を囲むように形成される。第1突出部(41b)は、円環状に形成される。
【0056】
第2保持部材(42)は、電動機(12)の軸方向他端側に配置される。第2保持部材(42)は、第2ラジアル磁気軸受(22)を保持する。第2保持部材(42)は、胴部(11a)の内壁に固定される。第2保持部材(42)は、アルミニウムで構成される。第2保持部材(42)は、第2本体部(42a)及び第2突出部(42b)を有する。第2本体部(42a)と第2突出部(42b)とは、一体に形成されている。
【0057】
第2本体部(42a)は、筒状に形成される。第2本体部(42a)の外周面が、胴部(11a)の内壁に固定される。第2本体部(42a)の内周面には、第2ラジアル磁気軸受(22)の固定部(23)の外周面が、焼き嵌めによって固定される。言い換えると、第2本体部(42a)は、径方向において、胴部(11a)と第2ラジアル磁気軸受(22)との間に配置される。
【0058】
第2突出部(42b)は、第2本体部(42a)から径方向内側に向かって突出する部分である。第2突出部(42b)は、第2本体部(42a)における軸方向一端側に形成される。第2突出部(42b)は、軸方向において、第2ラジアル磁気軸受(22)と電動機(12)との間に配置される。第2突出部(42b)は、駆動軸(13)の全周を囲むように形成される。第2突出部(42b)は、円環状に形成される。
【0059】
〈スペーサ〉
駆動軸(13)における第1保持部材(41)の第1突出部(41b)と径方向内側に対向する部分には、第1スペーサ(51)が配置される。第1スペーサ(51)は、所定の間隔を空けて、第1突出部(41b)と径方向に対向する。言い換えると、第1スペーサ(51)と第1突出部(41b)との間には、第1隙間(S1)が形成される。
【0060】
第1スペーサ(51)は、第1ラジアル磁気軸受(21)の回転部(24)の軸方向一端側に配置される。第1スペーサ(51)は、軸方向において、第1ラジアル磁気軸受(21)の回転部(24)と第1バックアップ軸受(31)との間に配置されている。第1スペーサ(51)は、駆動軸(13)の外周を囲むように形成される。第1スペーサ(51)は、駆動軸(13)の外周面に固定される。第1スペーサ(51)は、円筒状に形成される。第1スペーサ(51)は、アルミニウム又はスチールで構成される。言い換えると、第1スペーサ(51)は、第1保持部材(41)よりも剛性が高い又は同等の材料で構成される。
【0061】
第1スペーサ(51)の径方向の長さは、第1ラジアル磁気軸受(21)の回転部(24)における径方向の長さと同じである。言い換えると、第1スペーサ(51)の外表面と第1ラジアル磁気軸受(21)の回転部(24)の外表面とは、互いに段差がない状態である。
【0062】
駆動軸(13)における第2保持部材(42)の第2突出部(42b)と径方向内側に対向する部分には、第2スペーサ(52)が配置される。第2スペーサ(52)は、所定の間隔を空けて、第2突出部(42b)と径方向に対向する。言い換えると、第2スペーサ(52)と第2突出部(42b)との間には、第5隙間(S5)が形成される。
【0063】
第2スペーサ(52)は、第2ラジアル磁気軸受(22)の回転部(24)の軸方向一端側に配置される。第2スペーサ(52)は、軸方向において、第2ラジアル磁気軸受(22)の回転部(24)と電動機(12)の回転子(12b)との間に配置されている。第2スペーサ(52)は、駆動軸(13)の外周を囲むように形成される。第2スペーサ(52)は、駆動軸(13)の外周面に固定される。第2スペーサ(52)は、円筒状に形成される。第2スペーサ(52)は、アルミ又はスチールで構成される。言い換えると、第2スペーサ(52)は、第2保持部材(42)よりも剛性が高い又は同等の材料で構成される。
【0064】
第2スペーサ(52)の径方向の長さは、第2ラジアル磁気軸受(22)の回転部(24)における径方向の長さと同じである。言い換えると、第2スペーサ(52)の外表面と第2ラジアル磁気軸受(22)の回転部(24)の外表面とは、互いに段差がない状態である。
【0065】
〈支持部〉
各保持部材(41,42)には、支持部(61,62)が形成される。言い換えると、保持部材(41,42)の一部は、支持部(61,62)を構成する。支持部(61,62)は、駆動軸(13)を支持する部分である。支持部(61,62)は、バックアップ軸受(31,32)を外したときに、駆動軸(13)を支持する。バックアップ軸受(31,32)は、圧縮機(10)のメンテナンスにおいて該バックアップ軸受(31,32)を交換する際等に外される。なお、支持部(61,62)は、転がり軸受やすべり軸受などの軸受ではない。
【0066】
第1保持部材(41)の第1突出部(41b)の先端(径方向内側の端部)には、第1支持部(61)が形成される。第2保持部材(42)の第2突出部(42b)の先端(径方向内側の端部)には、第2支持部(62)が形成される。第1支持部(61)及び第2支持部(62)は、対応する突出部(41b,42b)の端部に形成された環状の部分である。第1支持部(61)及び第2支持部(62)は、駆動軸(13)の全周に形成される。言い換えると、第1支持部(61)及び第2支持部(62)は、少なくとも駆動軸(13)の下方に形成される。
【0067】
このように、第1支持部(61)及び第2支持部(62)が駆動軸(13)の下方に形成されることで、駆動軸(13)が重力方向(下方向)に落下した場合に、各支持部(61,62)に駆動軸(13)のスペーサ(51,52)が載ることで、駆動軸(13)が支持される。
【0068】
また、駆動軸(13)の回転が停止しているときに、ラジアル磁気軸受(21,22)の固定部(23)と回転部(24)とが磁力により径方向に引き合うことがある。このような場合にも、第1支持部(61)及び第2支持部(62)が駆動軸(13)の全周に形成されることで、ラジアル磁気軸受(21,22)の固定部と回転部(24)とが接触する前に、各支持部(61,62)と対応するスペーサ(51,52)とが接触する。これにより、ラジアル磁気軸受(21,22)の損傷を抑制できる。
【0069】
第1支持部(61)は、駆動軸(13)の重心を中心に軸方向の一端側(一方側)に配置される。第2支持部(62)は、駆動軸(13)の重心を中心に軸方向の他端側(他方側)に配置される。このように第1支持部(61)と第2支持部(62)が配置されることで、圧縮機(10)からバックアップ軸受(31,32)が外されたときに、駆動軸(13)の重力方向の荷重を軸方向の両側で支持できる。
【0070】
-圧縮機の運転動作-
圧縮機(10)の運転動作について説明する。
【0071】
電動機(12)に電力が供給されると、電動機(12)の回転子(12b)が回転する。これにより、駆動軸(13)及びインペラが回転する。インペラが回転することにより、吸入管から第1鏡板部の内部空間へ冷媒が吸入され、圧縮される。圧縮されて高圧となった冷媒は、吐出管を経由して、第1鏡板部の内部空間から外部へ吐出される。
【0072】
-隙間の大きさの関係-
第1~第6隙間(S6)の大きさの関係について説明する。ここで、隙間の大きさとは、隙間の径方向の長さのことである。隙間の径方向の長さとは、隙間を形成する各部材の半径の差である。
【0073】
まず、第1~第6隙間(S6)について整理する。第1隙間(S1)は、第1支持部(61)と駆動軸(13)の第1スペーサ(51)との間に形成される。第2隙間(S2)は、第1ラジアル磁気軸受(21)の固定部(23)と駆動軸(13)における第1ラジアル磁気軸受(21)の回転部(24)との間に形成される。第3隙間(S3)は、第1バックアップ軸受(31)と駆動軸(13)の主軸(13a)との間に形成される。
【0074】
第4隙間(S4)は、第2支持部(62)と駆動軸(13)の第2スペーサ(52)との間に形成される。第5隙間(S5)は、第2ラジアル磁気軸受(22)の固定部(23)と駆動軸(13)における第2ラジアル磁気軸受(22)の回転部(24)との間に形成される。第6隙間(S6)は、第2バックアップ軸受(32)と駆動軸(13)の主軸(13a)との間に形成される。
【0075】
次に、第1~第3隙間(S3)の大きさの関係について説明する。第1隙間(S1)の径方向の長さt1は、第2隙間(S2)の径方向の長さt2よりも小さい(t1<t2)。第1隙間(S1)の径方向の長さt1は、第3隙間(S3)の径方向の長さt3よりも大きい(t3<t1)。言い換えると、第1~第3隙間(S3)のうち、第3隙間(S3)の径方向の長さが最も小さく、且つ第2隙間(S2)の径方向の長さが最も大きい。
【0076】
ここで、圧縮機(10)のメンテナンスにおいてバックアップ軸受(31,32)を交換するために第1バックアップ軸受(31)を外した場合、第1隙間(S1)の径方向の長さt1が第2隙間(S2)の径方向の長さt2よりも小さい(t1<t2)ので、駆動軸(13)が重力方向に落下しても、駆動軸(13)は、第1ラジアル磁気軸受(21)よりも先に、第1支持部(61)に接触する。これにより、駆動軸(13)は第1支持部(61)に支持され、第1ラジアル磁気軸受(21)の損傷を抑制できる。
【0077】
バックアップ軸受(31,32)が圧縮機(10)のケーシング(11)内に取り付けられているときには、第1隙間(S1)の径方向の長さt1が第3隙間(S3)の径方向の長さt3よりも大きい(t3<t1)ので、駆動軸(13)は、第1支持部(61)よりも先に、バックアップ軸受(31,32)に支持される。
【0078】
本例では、第1隙間(S1)の径方向の長さと第4隙間(S4)の径方向の長さとは、同じである。第2隙間(S2)の径方向の長さと第5隙間(S5)の径方向の長さとは、同じである。第3隙間(S3)の径方向の長さと第6隙間(S6)の径方向の長さとは、同じである。
【0079】
これより、第4~第6隙間(S6)における径方向の長さの関係は、第1~第3隙間(S3)の径方向の長さの関係と同様である。具体的には、第4隙間(S4)の径方向の長さt4は、第5隙間(S5)の径方向の長さt5よりも小さい(t4<t5)。第4隙間(S4)の径方向の長さt4は、第6隙間(S6)の径方向の長さt6よりも大きい(t4<t6)。これにより、第4~第6隙間(S6)は、第1~第3隙間(S3)と同様の作用及び効果を有する。
【0080】
-実施形態の特徴-
本実施形態の特徴(1)は、軸受ユニット(U)が、バックアップ軸受(31,32)を外したときに前記駆動軸(13)を支持する支持部(61,62)を備えることである。
【0081】
ここで、従来の圧縮機では、本開示の支持部(61,62)が形成されていない。言い換えると、本開示の第1隙間(S1)が形成されていない。従来の圧縮機のメンテナンスにおいてバックアップ軸受を交換する場合、圧縮機からバックアップ軸受を外すと、駆動軸が重力により落下し、ラジアル磁気軸受の固定部と回転部とが接触することで、ラジアル磁気軸受が損傷することがあった。
【0082】
これによれば、軸受ユニット(U)からバックアップ軸受(31,32)が外されたときに、駆動軸(13)は支持部(61,62)によって支持される。これにより、バックアップ軸受(31,32)を交換する際のラジアル磁気軸受(21,22)の損傷を抑制できる。
【0083】
加えて、圧縮機(10)を組み立てる際においても、バックアップ軸受(31,32)が取り付けられる前の状態では、駆動軸(13)が支持部(61,62)によって支持される。これにより、組立ての際におけるラジアル磁気軸受の固定部と回転部との接触を抑制するための治具を用いることなく組み立てることができる。
【0084】
本実施形態の特徴(2)は、第1隙間(S1)の径方向の長さt1が、第2隙間(S2)の径方向の長さt2よりも小さいことである。これによれば、軸受ユニット(U)からバックアップ軸受(31,32)が外されたときに、駆動軸(13)はラジアル磁気軸受(21,22)よりも先に支持部(61,62)に接触する。これにより、駆動軸(13)が支持部(61,62)に支持されるので、バックアップ軸受(31,32)を交換する際のラジアル磁気軸受(21,22)の損傷を抑制できる。
【0085】
本実施形態の特徴(3)は、第1隙間(S1)の径方向の長さt1は、前記第3隙間(S3)の径方向の長さt3よりも大きいことである。これによれば、軸受ユニット(U)からバックアップ軸受(31,32)が外されていないときには、駆動軸(13)は支持部(61,62)よりも先にバックアップ軸受(31,32)に接触する。これにより、駆動軸(13)はバックアップ軸受により支持される。
【0086】
本実施形態の特徴(4)は、支持部(61,62)は、保持部材(41,42)に形成されることである。これによれば、既存の保持部材(41,42)を用いるので、新たな部品を追加することなく支持部(61,62)を形成できる。
【0087】
本実施形態の特徴(5)は、支持部(61,62)は、駆動軸(13)の重心を中心に軸方向の一方側と他方側とに配置されることである。これによれば、軸受ユニット(U)からバックアップ軸受(31,32)が外されたときの駆動軸(13)の重力方向の荷重を、軸方向の両側で支持できる。
【0088】
本実施形態の特徴(6)は、支持部(61,62)が前記駆動軸(13)の下方に形成されることである。これによれば、軸受ユニット(U)からバックアップ軸受(31,32)が外されたときの駆動軸(13)の重力方向の荷重を駆動軸(13)の下側で支持できる。
【0089】
本実施形態の特徴(7)は、支持部(61,62)が前記駆動軸(13)の全周に形成されることである。駆動軸の回転が停止しているときに、ラジアル磁気軸受(21,22)を構成する固定部(23)と回転部(24)とが径方向に引き合うことがある。これによれば、支持部(61,62)が駆動軸(13)の全周に形成されることにより、ラジアル磁気軸受(21,22)と駆動軸(13)とが接触することを抑制できる。
【0090】
本実施形態の特徴(8)は、駆動軸(13)のスペーサ(51,52)は、保持部材(41,42)よりも剛性が高い又は同等の材料で構成されることを特徴とする。これによれば、軸受ユニット(U)からバックアップ軸受(31,32)が外されたときに、保持部材(41,42)に形成された支持部(61,62)と該支持部(61,62)と対向するスペーサ(51,52)とが接触しても、駆動軸(13)に傷がつきにくい。
【0091】
-実施形態の変形例-
〈変形例1〉
本実施形態の軸受ユニット(U)では、支持部(61,62)は、保持部材(41,42)と別体に設けられる支持部材に形成されてもよい。具体的には、軸受ユニット(U)は、支持部材を更に備える。支持部材は、ケーシング(11)の内壁に固定される。支持部材は、ケーシング(11)の内壁から径方向内側へ向かって突出する。支持部材は、アルミニウムで構成される。支持部(61,62)は、支持部材における径方向内側の端部に形成される。なお、第1支持部(61)又は第2支持部(62)が、支持部材に形成されてもよく、第1支持部(61)及び第2支持部(62)が支持部材に形成されてもよい。
【0092】
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
【0093】
上記実施形態の軸受ユニット(U)において、保持部材(41,42)の突出部(41b,42b)は、ラジアル磁気軸受(21,22)の固定部(23)に対して軸方向の一方側と他方側のいずれかに設けられればよい。
【0094】
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態、変形例、及びその他の実施形態は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
【0095】
以上に述べた「第1」、「第2」、「第3」…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0096】
以上説明したように、本開示は、軸受ユニット、ターボ圧縮機、及び冷凍装置について有用である。
【符号の説明】
【0097】
1 冷凍装置
10 ターボ圧縮機
13 駆動軸
21 第1ラジアル磁気軸受
22 第2ラジアル磁気軸受
31 第1バックアップ軸受
32 第2バックアップ軸受
41 第1保持部材
42 第2保持部材
61 第1支持部
62 第2支持部
S1 第1隙間
S2 第2隙間
S3 第3隙間
U 軸受ユニット