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▶ 谷口 幸弘の特許一覧

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  • 特開-紙ハトメ 図1
  • 特開-紙ハトメ 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022180275
(43)【公開日】2022-12-06
(54)【発明の名称】紙ハトメ
(51)【国際特許分類】
   B42B 5/02 20060101AFI20221129BHJP
   A44B 99/00 20100101ALI20221129BHJP
【FI】
B42B5/02
A44B99/00 611F
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021172728
(22)【出願日】2021-09-24
(31)【優先権主張番号】P 2021110390
(32)【優先日】2021-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】598041197
【氏名又は名称】谷口 幸弘
(72)【発明者】
【氏名】谷口 幸弘
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ハトメと称されるものは特殊工具で輪の外側に捲り返し固定する方式が有ったが特殊工具得あるが故に構造が複雑で使用にあっては難易性が有った。
【解決手段】以上の問題を解決するために、特殊工具では無く一般的な挟み圧縮で固定できる中空リベットに相当する2重の紙管1a、1bを用意し、穴を通した後両端から圧縮を掛ければ外管1aが外に捲れ鍔の形状になるようにした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙管が外管(1a)と内管(1b)からなる二重に構成された紙管(1)であって、被綴じ体(3)の穴(4)の径と係合する紙管の外径であって、被綴じ体の厚さに係合する紙管の長さであることを特徴とする紙ハトメ。
【請求項2】
紙ハトメ(1)の端部にワッシャーを配置することを特徴とする請求項1に記載の紙ハトメ。
【請求項3】
紙ハトメに着色をしたことを特徴とする請求項1に記載の紙ハトメ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は紙ハトメ関する。
【背景技術】
【0001】
中空リベットでは閉じられる穴の円周方向の外側に捲り返して閉じられるのが通例であった。紙管を内側に変形させ強度を保つ事例としては梱包用の部材として使われていた。
【先行技術文献】
【特許文献1】実開平06-05152号公開公報
【特許文献2】特開2020-122573号公開公報
【特許文献3】特開2006-224117号公開公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
ハトメと称されるものは特殊工具で輪の外側に捲り返し固定する方式が有ったが特殊工具得あるが故に構造が複雑で使用にあっては難易性が有った。
【課題を解決するための手段】
【0003】
以上の問題を解決するために、特殊工具では無く一般的な挟み圧縮で固定できる中空リベットに相当する2重の紙管を用意し、穴を通した後両端から圧縮を掛ければ外管が外に捲れ鍔の形状になるようにした。
【発明の効果】
【0004】
この紙ハトメを使って加工するならば下記のような効果がある。
1、両端を挟んで圧縮すれば端部の被綴じ体から出た部分外管が外側に捲れ変形をして固定される。
2、挟んで圧縮するだけなので道具の選択にあっては多種のモノが利用可能になる。
具体的にはペンチ、プライヤー、ヤットコ、ネジ式クランプ、万力等が想定される。
同上工具には大中小のモノが市販されている。
3、当て板をあてて両端部を押さえ付ける事で固定も出来る。
4、加工上の難易度が従来品に比べ極めて低い。
5、作業時間が短く出来る事。
6、廃棄時においてはそのまま廃棄が可能。
7、シュレッダー等に掛ける場合も外すことなく処理が出来るので利便性が高い。当然素材としての再利用が出来る。
8,締結する場所がハサミ工具で届かない場所にはこの紙ハトメを閉じるのに管の中にボルトを通してナットで締め付けてハトメ加工をすることができる。通常はハトメカシメ道具なるものでハンマーで叩いて締結するわけではあるが加工性の簡便さにおいて、この発明は優位性がある。
9、上記事柄より通常のハトメとは違って厚みの大きな被綴じ体にも加工も可能となる、細かく言えば挟み式加工工具では挟み口の開きに制限があるが、ボルトを紙管の内部に通しナットで締め付けて加工ができるので、従来のハトメの概念を超えた幅(被綴じ体の厚さ)の締め付け加工が可能な事は言うまでもない。ボルトは加工後外して再利用できるのは言うまでもない。
【0005】
この紙ハトメは先に長さありきではなく、2重紙管の長いものを用意し被綴じ体に係合する長さに切って使う事もできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
請求項1ではこの発明の骨子となるものであって、原理を説明すると、紙の管を軸方向から圧力をかけて変形させると座屈現象を起こしながら縮む。この時紙管を2重にして被綴じ体の穴に通しその上で軸方向から圧縮を掛ければ外部紙管は、被綴じ体から出た部分は内管に動きを制限され外側に捲れ出る。その捲れた部分が綴じ体を束ねる形状になると言う基礎的な原理である。言い方を変えて説明するならば、外管は止める為の部材、内管はラッパ状に開く為の部材(工具)となり、工具残置方式で構成される紙ハトメとも言える。紙ハトメの長さは両端が捲れ曲がる長さと被綴じ体の厚さと紙ハトメが内部で座屈縮する分を加味した長さとなる。ただし内部蛇行座屈にはある程度の余裕があるのでピッタリでなくても相当の余裕として見込むことができる。前記事より紙ハトメの長さをある程度の段階順に作っておいて被綴じ体の厚さにより選択することができる。ハトメペンチの利用できる幅(厚さ)以上の場合には紙ハトメ内にボルトを通しナットで締め付け加工が出来るのでハトメの概念を超えた紙ハトメとなる事は言うまでもない。
【発明の実施形態】
【0007】
請求項2では披綴じ体が柔らかいもの又は薄いものや弱いものにあっては綴じ部がち切れるのでワッシャーを設けて広い面で抑えることが重要になる。
【発明の実施形態】
【0008】
請求項3では紙ハトメに着色をしたものである。見た目の美しさや、綴じ体の判別用の着色や装飾用等に利用できる優位性がある。
【産業上の利用可能性】
【0009】
この紙ハトメは機械締結要素に分類がされるが、締結のほかに装飾用の部材としての利用分野に利用可能である。穴部の補強材としての利用分野も想定される。張り紙、横断幕等に利用すると効果を発揮する。当然ワッシャーを設けて応力を分散して使用するとその効果を増す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の紙ハトメの加工前の断面模式図である。
図2】本発明の紙ハトメの加工後の断面模式図である。
【符号の説明】
【0011】
1紙ハトメ
1a紙ハトメの外管
1b紙ハトメの内管
3被綴じ体
4披綴じ体の穴
図1
図2