(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022180310
(43)【公開日】2022-12-06
(54)【発明の名称】ユニット片位置決め方法、その装置および積層機
(51)【国際特許分類】
H01M 10/0583 20100101AFI20221129BHJP
B32B 37/10 20060101ALI20221129BHJP
B32B 3/04 20060101ALI20221129BHJP
【FI】
H01M10/0583
B32B37/10
B32B3/04
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022078667
(22)【出願日】2022-05-12
(31)【優先権主張番号】202110568143.2
(32)【優先日】2021-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521242288
【氏名又は名称】シンセン ギーサン インテリジェント テクノロジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100106220
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 正悟
(72)【発明者】
【氏名】李 攀攀
(72)【発明者】
【氏名】謝 科
(72)【発明者】
【氏名】付 ▲しん▼
(72)【発明者】
【氏名】呉 学科
(72)【発明者】
【氏名】陽 如坤
【テーマコード(参考)】
4F100
5H029
【Fターム(参考)】
4F100BA03
4F100BA06
4F100DB02A
4F100DB02B
4F100DB02C
4F100EJ172
4F100EJ422
4F100EJ91A
4F100EJ91B
4F100GB41
4F100JG01C
4F100JL14A
4F100JL14B
5H029AJ14
5H029BJ12
5H029BJ15
5H029CJ30
(57)【要約】
【課題】本発明は、ユニット片位置決め方法、その装置および積層機を提供し、セル作製の技術分野に属する。
【解決手段】該ユニット片位置決め方法は、2層のセパレータの間に配置されるユニット片の周縁部位置情報を取得するステップと、周縁部位置情報に基づいて熱プレス装置を、2層のセパレータに対して熱プレスを行って2層のセパレータをユニット片の周縁部位置で接着するように制御するステップとを含む。本発明に係るユニット片位置決め方法は、積層の過程における、2層のセパレータの間に配置されるユニット片のずれを防止し、積層の精度を保証し、セルの良品率を向上させることができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2層のセパレータの間に配置されるユニット片の周縁部位置情報を取得するステップと、
前記周縁部位置情報に基づいて熱プレス装置を、前記2層のセパレータに対して熱プレスを行って前記2層のセパレータを前記ユニット片の周縁部位置で接着するように制御するステップと、を含む
ことを特徴とするユニット片位置決め方法。
【請求項2】
2層のセパレータの間に配置されるユニット片の周縁部位置情報を取得する前記ステップは、
前記ユニット片の、前記2層のセパレータとともに移動する過程における位置情報を取得するステップと、
前記位置情報に基づいて検測装置を、前記ユニット片に対して検測を行うように制御し、前記検測装置からの検測信号を受信するステップと、
前記検測信号に対して処理を行って前記周縁部位置情報を得るステップと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載のユニット片位置決め方法。
【請求項3】
前記検測装置はCCDカメラであり、
前記位置情報に基づいて検測装置を、前記ユニット片に対して検測を行うように制御し、前記検測装置からの検測信号を受信する前記ステップは、
前記位置情報を所定の参考情報と比較するステップと、
第1比較結果を得た場合、前記CCDカメラを前記ユニット片と前記2層のセパレータとからなる複合積層片に対して撮影するように制御するステップと、
前記CCDカメラからの画像信号を受信するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項2に記載のユニット片位置決め方法。
【請求項4】
前記周縁部位置情報に基づいて熱プレス装置を、前記2層のセパレータに対して熱プレスを行って前記2層のセパレータを前記ユニット片の周縁部位置で接着するように制御する前記ステップは、
前記周縁部位置情報に基づいて、前記熱プレス装置を、前記2層のセパレータに対して前記ユニット片の複数の縁部に対応する位置で順次に所定時間の熱プレスを行うように制御することを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のユニット片位置決め方法。
【請求項5】
前記周縁部位置情報に基づいて熱プレス装置を、前記2層のセパレータに対して熱プレスを行って前記2層のセパレータを前記ユニット片の周縁部位置で接着するように制御する前記ステップは、
前記周縁部位置情報に基づいて、前記熱プレス装置を、前記2層のセパレータに対して前記ユニット片の複数の縁部に対応する位置で同時に所定時間の熱プレスを行うように制御することを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のユニット片位置決め方法。
【請求項6】
2層のセパレータの間に配置されるユニット片の周縁部位置情報を取得するように構成される取得モジュールと、
前記周縁部位置情報に基づいて熱プレス装置を、前記2層のセパレータに対して熱プレスを行って前記2層のセパレータを前記ユニット片の周縁部位置で接着するように制御するように構成される制御モジュールと、を備える
ことを特徴とするユニット片位置決め装置。
【請求項7】
前記取得モジュールは、
前記ユニット片の、前記2層のセパレータとともに移動する過程における位置情報を取得するように構成される取得サブモジュールと、
前記位置情報に基づいて検測装置を、前記ユニット片に対して検測を行うように制御し、前記検測装置からの検測信号を受信するように構成される制御サブモジュールと、
前記検測信号に対して処理を行って前記周縁部位置情報を得るように構成される処理サブモジュールと、を含む
ことを特徴とする請求項6に記載のユニット片位置決め装置。
【請求項8】
前記検測装置はCCDカメラであり、
前記制御サブモジュールは、
前記位置情報を所定の参考情報と比較するように構成される比較サブモジュールと、
第1比較結果を得た場合、前記CCDカメラを前記ユニット片と前記2層のセパレータとからなる複合積層片に対して撮影するように制御するように構成される撮影制御サブモジュールと、
前記CCDカメラからの画像信号を受信するように構成される受信サブモジュールと、を含む
ことを特徴とする請求項7に記載のユニット片位置決め装置。
【請求項9】
本体と、制御装置と、検測装置と、熱プレス装置とを備え、
前記検測装置および前記熱プレス装置が、前記本体に設置され、前記制御装置が、前記検測装置および前記熱プレス装置のそれぞれと電気的に接続し、
前記検測装置が、2層のセパレータの間に配置されるユニット片の周縁部位置を検測するように構成され、
前記制御装置が、前記検測装置からの検測結果に基づいて周縁部位置情報を得て、前記周縁部位置情報に基づいて前記熱プレス装置を、前記2層のセパレータに対して熱プレスを行って前記2層のセパレータを前記ユニット片の周縁部位置で接着するように制御するように構成される
ことを特徴とする積層機。
【請求項10】
位置センサをさらに備え、
前記位置センサが、前記本体に設置され、前記ユニット片の、前記2層のセパレータとともに移動する過程における位置を検出するように構成され、
前記制御装置が、前記位置センサからの検出結果に基づいて位置情報を得て、前記位置情報に基づいて前記検測装置を前記ユニット片に対して検測を行うように制御して、前記周縁部位置情報を得るように構成される
ことを特徴とする請求項9に記載の積層機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セル作製の技術分野に属し、具体的に、ユニット片位置決め方法、その装置および積層機に関する。
【背景技術】
【0002】
積層セルは、正極ユニット片(正極の極板)と、負極ユニット片(負極の極板)と、2層のセパレータとを熱複合することにより形成された複合積層片に対してつづら折りすることで得たものである。
【0003】
複合積層片をつづら折りする過程において、熱複合に不具合が発生した場合、ユニット片がセパレータに対してずれることがあり、2層のセパレータの間に配置されるユニット片(極板)のずれは発見しにくく、適時の調整が困難であり、したがって、積層の精度に影響を与え、作製できた積層セルの不合格を招くことがある。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、積層の過程における、2層のセパレータの間に配置されるユニット片のずれを防止し、積層の精度を保証し、セル(積層セル)の良品率を向上させることができるユニット片位置決め方法を提供することを目的とする。
【0005】
本発明は、さらに、積層の過程における、2層のセパレータの間に配置されるユニット片のずれを防止し、積層の精度を保証し、セル(積層セル)の良品率を向上させることができるユニット片位置決め装置を提供することを目的とする。
【0006】
本発明は、さらに、積層の過程における、2層のセパレータの間に配置されるユニット片のずれを防止し、積層の精度を保証し、セル(積層セル)の良品率を向上させることができる積層機を提供することを目的とする。
【0007】
本発明は、下記の技術案を提供する。
ユニット片位置決め方法は、
2層のセパレータの間に配置されるユニット片の周縁部位置情報を取得するステップと、
前記周縁部位置情報に基づいて熱プレス装置を、前記2層のセパレータに対して熱プレスを行って前記2層のセパレータを前記ユニット片の周縁部位置で接着するように制御するステップと、を含む。
【0008】
選択可能な実施形態において、2層のセパレータの間に配置されるユニット片の周縁部位置情報を取得する前記ステップは、
前記ユニット片の、前記2層のセパレータとともに移動する過程における位置情報を取得するステップと、
前記位置情報に基づいて検測装置を、前記ユニット片に対して検測を行うように制御し、前記検測装置からの検測信号を受信するステップと、
前記検測信号に対して処理を行って前記周縁部位置情報を得るステップと、を含む。
【0009】
選択可能な実施形態において、前記検測装置はCCDカメラであり、
前記位置情報に基づいて検測装置を、前記ユニット片に対して検測を行うように制御し、前記検測装置からの検測信号を受信する前記ステップは、
前記位置情報を所定の参考情報と比較するステップと、
第1比較結果を得た場合、前記CCDカメラを前記ユニット片と前記2層のセパレータとからなる複合積層片に対して撮影するように制御するステップと、
前記CCDカメラからの画像信号を受信するステップと、を含む。
【0010】
選択可能な実施形態において、前記周縁部位置情報に基づいて熱プレス装置を、前記2層のセパレータに対して熱プレスを行って前記2層のセパレータを前記ユニット片の周縁部位置で接着するように制御する前記ステップは、
前記周縁部位置情報に基づいて、前記熱プレス装置を、前記2層のセパレータに対して前記ユニット片の複数の縁部に対応する位置で順次に所定時間の熱プレスを行うように制御することを含む。
【0011】
選択可能な実施形態において、前記周縁部位置情報に基づいて熱プレス装置を、前記2層のセパレータに対して熱プレスを行って前記2層のセパレータを前記ユニット片の周縁部位置で接着するように制御する前記ステップは、
前記周縁部位置情報に基づいて、前記熱プレス装置を、前記2層のセパレータに対して前記ユニット片の複数の縁部に対応する位置で同時に所定時間の熱プレスを行うように制御することを含む。
【0012】
本発明は、ユニット片位置決め装置をさらに提供し、該ユニット片位置決め装置は、
2層のセパレータの間に配置されるユニット片の周縁部位置情報を取得するように構成される取得モジュールと、
前記周縁部位置情報に基づいて熱プレス装置を、前記2層のセパレータに対して熱プレスを行って前記2層のセパレータを前記ユニット片の周縁部位置で接着するように制御するように構成される制御モジュールと、を備える。
【0013】
選択可能な実施形態において、前記取得モジュールは、
前記ユニット片の、前記2層のセパレータとともに移動する過程における位置情報を取得するように構成される取得サブモジュールと、
前記位置情報に基づいて検測装置を、前記ユニット片に対して検測を行うように制御し、前記検測装置からの検測信号を受信するように構成される制御サブモジュールと、
前記検測信号に対して処理を行って前記周縁部位置情報を得るように構成される処理サブモジュールと、を含む。
【0014】
選択可能な実施形態において、前記検測装置はCCDカメラであり、
前記制御サブモジュールは、
前記位置情報を所定の参考情報と比較するように構成される比較サブモジュールと、
第1比較結果を得た場合、前記CCDカメラを前記ユニット片と前記2層のセパレータとからなる複合積層片に対して撮影するように制御するように構成される撮影制御サブモジュールと、
前記CCDカメラからの画像信号を受信するように構成される受信サブモジュールと、を含む。
【0015】
本発明は、積層機をさらに提供し、該積層機は、本体と、制御装置と、検測装置と、熱プレス装置とを備え、
前記検測装置および前記熱プレス装置が、前記本体に設置され、前記制御装置が、前記検測装置および前記熱プレス装置のそれぞれと電気的に接続し、
前記検測装置が、2層のセパレータの間に配置されるユニット片の周縁部位置を検測するように構成され、
前記制御装置が、前記検測装置からの検測結果に基づいて周縁部位置情報を得て、前記周縁部位置情報に基づいて前記熱プレス装置を、前記2層のセパレータに対して熱プレスを行って前記2層のセパレータを前記ユニット片の周縁部位置で接着するように制御するように構成される。
【0016】
選択可能な実施形態において、前記積層機は、位置センサをさらに備え、
前記位置センサが、前記本体に設置され、前記ユニット片の、前記2層のセパレータとともに移動する過程における位置を検出するように構成され、
前記制御装置が、前記位置センサからの検出結果に基づいて位置情報を得て、前記位置情報に基づいて前記検測装置を前記ユニット片に対して検測を行うように制御して、前記周縁部位置情報を得るように構成される。
【0017】
従来技術に比べて、本発明に係るユニット片位置決め方法、ユニット片位置決め装置及び積層機は、2層のセパレータの間に配置されるユニット片の周縁部位置情報を取得し、2層のセパレータに対して熱プレスを行うように熱プレス装置を制御することにより、2層のセパレータをユニット片の周縁部位置で接着させて、ユニット片の周縁部に沿った密閉した空間を形成して、2層のセパレータの間に配置されるユニット片に対する固定を実現し、該ユニット片のセパレータに対するずれを防止することができる。したがって、本発明に係るユニット片位置決め方法等によれば、積層の過程における、2層のセパレータの間に配置されるユニット片のずれを防止し、積層の精度を保証し、セルの良品率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の実施例における技術案をより明瞭に説明するため、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に説明する。説明する図面は、本発明のいくつかの実施例を示すものにすぎず、範囲を限定するものではない。当業者は、発明能力を用いなくても、これらの図面をもとに、他の関連図面を得ることも可能である。
【
図1】本発明の第1実施例による積層機の構成ブロック図である。
【
図2】本発明の第2実施例によるユニット片位置決め方法のフローチャートである。
【
図3】
図2におけるステップS101のサブステップのフローチャートである。
【
図4】
図3におけるサブステップS1012のサブステップのフローチャートである。
【
図5】本発明の第3実施例によるユニット片位置決め装置の構成ブロック図である。
【
図6】
図5における取得モジュールの構成ブロック図である。
【
図7】
図6における制御サブモジュールの構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施例の目的、技術案および利点をより明瞭にするため、以下、本発明の実施例に用いられる図面を参照しながら、本発明の実施例における技術案を明瞭かつ完全に説明し、説明される実施例が本発明のいくつかの実施例にすぎず、すべての実施例ではないことは無論である。ここで図面を用いて説明し、示した本発明の実施例における部品は、様々な配置方法で配置、設計することが可能である。
【0020】
このため、以下の、図面に示された本発明の実施例に対する詳細な説明は、本発明の選択された実施例にすぎず、保護しようとする本発明の範囲を限定するものではない。本発明の実施例をもとに、当業者が発明能力を用いることなく得たすべての他の実施例も、本発明の保護範囲に属する。
【0021】
なお、同様な符号は、図面において同様なものを示すので、1つの図面で定義された場合、他の図面でさらに定義、解釈することが不要になる。
【0022】
本発明の説明において、「上」、「下」、「内」、「外」、「左」、「右」などの用語で表された方向または位置関係は、図面に基づくものであり、あるいは、該発明製品の通常の配置方向または位置関係であり、あるいは、当業者が通常理解する方向または位置関係であり、本発明を簡単および簡略に説明するためのものにすぎず、該当装置または要素が、必ずしも特定の方向を有したり、特定の方向に構成されたり、操作されたりすることを明示または暗示するものではないため、本発明を限定するものではない。
【0023】
なお、「第1」、「第2」などの用語は、区別して説明するためのものにすぎず、相対重要性を明示または暗示するものではない。
【0024】
本発明の説明において、特に断りがない限り、「設置」、「接続」などの用語を広義に理解すべきである。例えば、固定接続でもよいし、取外し可能な接続でもよいし、一体的な接続でもよい。そして、機械的な接続でもよいし、電気的な接続でもよい。また、直接接続してもよいし、中間物を介して間接的に接続してもよいし、2つの要素の内部が連通してもよい。当業者は、本発明における上記用語の具体的な意味を、具体的な状況に応じて理解することができる。
【0025】
以下、図面を参照しながら、本発明の具体的な実施形態を詳細に説明する。
【0026】
第1実施例
【0027】
図1を参照し、
図1は、本実施例による積層機100の構成ブロック図である。該積層機100は、本体110と、制御装置120と、検測装置130と、熱プレス装置140と、位置センサ150とを備え、制御装置120、検測装置130、熱プレス装置140および位置センサ150が、本体110に設置され、制御装置120が、検測装置130、熱プレス装置140および位置センサ150のそれぞれと電気的に接続する。
【0028】
積層機100は積層セルを製造する。積層セルは複合積層片により形成され、複合積層片は2層のセパレータとユニット片とを含む。ユニット片は2層のセパレータの間に配置される。ユニット片は正極ユニット片(正極の極板)と負極ユニット片(負極の極板)とを有する。
【0029】
位置センサ150は、ユニット片の、2層のセパレータとともに移動する過程における位置を検出し、検出結果を制御装置120に送信するように構成される。制御装置120は、位置センサ150の検出結果に基づいてユニット片の位置情報を得て、位置情報に基づいて検測装置130をユニット片に対して検測を行うように制御し、検測装置130の検測結果に基づいてユニット片の周縁部位置情報を得るように構成される。
【0030】
本実施例において、検測装置130はCCDカメラであり、制御装置120は、ユニット片の位置情報を得たあと、CCDカメラを、ユニット片と2層のセパレータとからなる複合積層片に対して撮影するように制御し、CCDカメラからの画像信号を受信するように構成される。他の実施例において、検測装置130は、センサなどの他の装置を採用してもよい。
【0031】
制御装置120は、ユニット片の周縁部位置情報を得たあと、周縁部位置情報に基づいて熱プレス装置140を、2層のセパレータに対して熱プレスを行って2層のセパレータをユニット片の周縁部位置で接着させて、密閉した収容空間を形成し、ユニット片をその中に収容するように制御する。
【0032】
本実施例において、熱プレス装置140の熱プレス加工端の形状は、ユニット片の周縁部の形状と同じである。制御装置120は、ユニット片の周縁部位置情報を得たあと、熱プレス装置140を、2層のセパレータにおけるユニット片の周縁部に対応する箇所に対して所定時間の熱プレスを行うように制御する。他の実施例において、熱プレス加工端が直線状のものである他の熱プレス装置140を採用してもよく、この場合、制御装置120は、このような熱プレス装置140を、セパレータにおける該当ユニット片の周縁部に対応する複数の縁部に対して順次に所定時間の熱プレスを行うように制御する。
【0033】
本実施例による積層機100は、2層のセパレータの間に配置されるユニット片の周縁部位置情報を取得し、熱プレス装置140を、2層のセパレータに対してユニット片の周縁部に対応する位置で接着するまで熱プレスを行うように制御することにより、ユニット片の位置決めを実現し、積層の過程における、2層のセパレータの間に配置されるユニット片のずれを防止し、積層の精度を保証し、セル(積層セル)の良品率を向上させることができる。
【0034】
第2実施例
【0035】
図2を参照し、
図2は、本実施例によるユニット片位置決め方法のフローチャートである。該ユニット片位置決め方法は、第1実施例による積層機100に適用するものである。
【0036】
本実施例によるユニット片位置決め方法は、2層のセパレータの間に配置されるユニット片の周縁部位置情報を取得するステップS101を含む。
【0037】
図3を参照し、
図3は、ステップS101のサブステップのフローチャートである。ステップS101は、下記のサブステップを含む。
【0038】
サブステップS1011は、ユニット片の、2層のセパレータとともに移動する過程における位置情報を取得する。
【0039】
本実施例において、位置センサ150は、セパレータの搬送経路に設置され、制御装置120は、位置センサ150と電気的に接続し、位置センサ150からの検出結果を継続的に受信し、位置センサ150からの検出結果に基づいてユニット片の位置情報を得る。
【0040】
サブステップS1012は、位置情報に基づいて検測装置130をユニット片に対して検測を行うように制御し、検測装置130からの検測信号を受信する。
【0041】
図4を参照し、
図4は、サブステップS1012のサブステップのフローチャートである。本実施例において、検測装置130はCCDカメラである。サブステップS1012は、下記のサブステップを含む。
【0042】
サブステップS1012aは、位置情報を所定の参考情報と比較する。
【0043】
セパレータの搬送過程において、ユニット片が位置センサ150の検出箇所を通過するとき、制御装置120により得た位置情報を所定の参考情報と比較して第1比較結果を得て、2つのユニット片の間の隙間のところが位置センサ150の検出箇所を通過するとき、制御装置120により得た位置情報を所定の参考情報と比較して第2比較結果を得る。
【0044】
サブステップS1012bは、第1比較結果を得た場合、CCDカメラをユニット片と2層のセパレータとからなる複合積層片に対して撮影するように制御する。
【0045】
既設のCCDカメラの位置を通過し、第1比較結果を得たとき、ユニット片がちょうどCCDカメラの撮影領域内に入っているように移動している。このとき、制御装置120は、撮影するようにCCDカメラを制御する。
【0046】
サブステップS1012cは、CCDカメラからの画像信号を受信する。
【0047】
CCDカメラは、撮影したあと画像信号を生成し、画像信号を制御装置120に送信する。
【0048】
図3を参照し、ステップS101は、検測信号に対して処理を行って周縁部位置情報を得るサブステップS1013をさらに含む。
【0049】
制御装置120は、画像信号を受信したあと、画像信号に対して分析処理を行ってユニット片の周縁部位置情報を得る。
【0050】
図2を参照し、さらに、該ユニット片位置決め方法は、周縁部位置情報に基づいて熱プレス装置140を、2層のセパレータに対して熱プレスを行って2層のセパレータをユニット片の周縁部位置で接着するように制御するステップS102をさらに含む。
【0051】
本実施例において、熱プレス装置140の熱プレス加工端の形状は、ユニット片の周縁部の形状と同じである。制御装置120は、ユニット片の周縁部位置情報を取得したあと、熱プレス装置140を2層のセパレータに対してユニット片の周縁部に対応する位置で所定時間の熱プレスを行うように制御する。
【0052】
他の実施例において、熱プレス加工端が直線状のものである他の熱プレス装置140を採用してもよく、この場合、制御装置120は、このような熱プレス装置140を、セパレータにおける該当ユニット片の周縁部に対応する複数の縁部に対して順次に所定時間の熱プレスを行うように制御し、同様な効果を得ることができる。
【0053】
上記のように、本実施例によるユニット片位置決め方法は、2層のセパレータの間に配置されるユニット片の周縁部位置情報を取得し、熱プレス装置140を、2層のセパレータに対してユニット片の周縁部に対応する位置で接着するまで熱プレスを行うように制御することにより、ユニット片の位置決めを実現し、積層の過程における、2層のセパレータの間に配置されるユニット片のずれを防止し、積層の精度を保証し、セル(積層セル)の良品率を向上させることができる。
【0054】
第3実施例
【0055】
第2実施例によるユニット片位置決め方法をよりよく実行するため、本実施例は、ユニット片位置決め装置200を提供する。
図5を参照し、
図5は、本実施例によるユニット片位置決め装置200の接続関係を示すブロック図である。本実施例によるユニット片位置決め装置200は、取得モジュール210と制御モジュール220とを備える。
【0056】
取得モジュール210は、2層のセパレータの間に配置されるユニット片の周縁部位置情報を取得するように、すなわち、第2実施例によるユニット片位置決め方法のステップS101を実行するように構成される。
【0057】
制御モジュール220は、周縁部位置情報に基づいて熱プレス装置140を、2層のセパレータに対して熱プレスを行って2層のセパレータをユニット片の周縁部位置で接着するように制御するように、すなわち、第2実施例によるユニット片位置決め方法のステップS102を実行するように構成される。
【0058】
図6を参照し、
図6は、取得モジュール210の構成ブロック図である。取得モジュール210は、
ユニット片の、2層のセパレータとともに移動する過程における位置情報を取得するように、すなわち、第2実施例によるユニット片位置決め方法のサブステップS1011を実行するように構成される取得サブモジュール211と、
位置情報に基づいて検測装置130をユニット片に対して検測を行うように制御し、検測装置130からの検測信号を受信するように、すなわち、第2実施例によるユニット片位置決め方法のサブステップS1012を実行するように構成される制御サブモジュール212と、
検測信号に対して処理を行って周縁部位置情報を得るように、すなわち、第2実施例によるユニット片位置決め方法のサブステップS1013を実行するように構成される処理サブモジュール213と、を含む。
【0059】
図7を参照し、
図7は、制御サブモジュール212の構成ブロック図である。本実施例において、検測装置130はCCDカメラであり、制御サブモジュール212は、
位置情報を所定の参考情報と比較するように、すなわち、第2実施例によるユニット片位置決め方法のサブステップS1012aを実行するように構成される比較サブモジュール212aと、
第1比較結果を得た場合、CCDカメラをユニット片と2層のセパレータとからなる複合積層片に対して撮影するように制御するように、すなわち、第2実施例によるユニット片位置決め方法のサブステップS1012bを実行するように構成される撮影制御サブモジュール212bと、
CCDカメラからの画像信号を受信するように、すなわち、第2実施例によるユニット片位置決め方法のサブステップS1012cを実行するように構成される受信サブモジュール212cと、を含む。
【0060】
このようにして、本実施例によるユニット片位置決め装置200は、第2実施例によるユニット片位置決め方法を実行することができ、これによって、ユニット片の位置決めを実現し、積層の過程における、2層のセパレータの間に配置されるユニット片のずれを防止し、積層の精度を保証し、セル(積層セル)の良品率を向上させることができる。
【0061】
上記の記載は、本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を限定するものではない。当業者にとって、本発明に各種の変更や変化を有してもよい。本発明の精神および主旨から逸脱しない限り、すべての変更、均等置換、改良等は、本発明の保護範囲に属する。
【符号の説明】
【0062】
100 積層機
110 本体
120 制御装置
130 検測装置
140 熱プレス装置
150 位置センサ
200 ユニット片位置決め装置
210 取得モジュール
211 取得サブモジュール
212 制御サブモジュール
212a 比較サブモジュール
212b 撮影制御サブモジュール
212c 受信サブモジュール
213 処理サブモジュール
220 制御モジュール