(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022180313
(43)【公開日】2022-12-06
(54)【発明の名称】電磁干渉を防止するための抵抗線配線シールド
(51)【国際特許分類】
G01F 23/00 20220101AFI20221129BHJP
B64D 45/00 20060101ALI20221129BHJP
【FI】
G01F23/00 Z
B64D45/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022079973
(22)【出願日】2022-05-16
(31)【優先権主張番号】63/190,722
(32)【優先日】2021-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス, アンドリュー エフ.
(72)【発明者】
【氏名】ロブ, アンドリュー エム.
(57)【要約】 (修正有)
【課題】航空機などのビークルに関し、特に、電磁干渉を防止するための抵抗線配線シールドに関する。
【解決手段】システムが、燃料タンクの内側の燃料レベル検知プローブ、及び燃料レベル検知プローブをタンクの外側の電源に接続するための給電線束を含む。給電線束は、給電線及び接地された保護線を含む。給電線及び接地された保護線は、各々、抵抗性非金属線を含む。該システムはまた、燃料レベル検知プローブを、タンク内の燃料の量を測定するように構成されたデバイスに接続するためのリターン信号線束も含む。リターン信号線束は、リターン信号線及び接地された保護線を含む。リターン信号線束の接地された保護線及び給電線束の接地された保護線は、リターン信号線を電磁干渉からシールドするように構成されている。リターン信号線及び接地された保護線は、各々、抵抗性非金属線を含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料タンク(102)の内側の燃料レベル検知プローブ(106)、
前記燃料レベル検知プローブ(106)を前記燃料タンク(102)の外側の電源(110)に電気接続するように構成された給電線束(108)であって、給電線(202)及び接地された保護線(204)を含み、前記給電線(202)及び前記接地された保護線(204)は、各々、抵抗性非金属線を含む、給電線束(108)、並びに
前記燃料レベル検知プローブ(106)を、前記燃料レベル検知プローブ(106)からのリターン信号を使用して前記燃料タンク(102)内の燃料の量を測定するように構成されたデバイス(118)に、電気接続するように構成されたリターン信号線束(116)であって、リターン信号線(206)及び接地された保護線(208)を含み、前記リターン信号線束(116)の前記接地された保護線(208)及び前記給電線束(108)の前記接地された保護線(204)は、前記リターン信号線(206)を電磁干渉からシールドするように構成され、前記リターン信号線(206)及び前記接地された保護線(208)は、各々、抵抗性非金属線を含む、リターン信号線束(116)を含む、システム(100、500、600)。
【請求項2】
前記燃料タンク(102)内の前記燃料の量を正確に測定するために、前記燃料タンク(102)内の所定の異なる位置に配置された複数の燃料レベル検知プローブ(106)を更に含み、
前記給電線束(108)は、複数の給電線(202)及び1以上の接地された保護線(204)を含み、各給電線(202)は、前記複数の燃料レベル検知プローブ(106)のそれぞれに電気接続され、
前記リターン信号線束(116)は、複数のリターン信号線(206)及び1以上の接地された保護線(208)を含み、各リターン信号線(206)は、前記複数の燃料レベル検知プローブ(106)のそれぞれに電気接続されている、請求項1に記載のシステム(100、500、600)。
【請求項3】
前記給電線束(108)は、単一の接地された保護線(204)を含み、
任意選択的に、前記単一の接地された保護線(204)と前記複数の給電線(202)とは、共に縒り合されて、前記給電線束(108)を形成し、前記リターン信号線(206)を前記電磁干渉からシールドする、請求項2に記載のシステム(100、500、600)。
【請求項4】
前記リターン信号線束(116)は、単一の接地された保護線(208)を含み、
任意選択的に、前記単一の接地された保護線(208)と前記複数のリターン信号線(206)とは、共に縒り合されて、前記リターン信号線束(116)を形成し、前記リターン信号線(206)を前記電磁干渉からシールドする、請求項2又は3に記載のシステム(100、500、600)。
【請求項5】
前記給電線束(108)は、複数の接地された保護線(204)を含み、
任意選択的に、各接地された保護線(204)は、前記複数の給電線(202)のうちの1つと縒り合された対(302)を形成して、前記給電線束(108)を形成し、前記リターン信号線(206)を前記電磁干渉からシールドする、請求項2に記載のシステム(100、500、600)。
【請求項6】
前記リターン信号線束(116)は、複数の接地された保護線(208)を含む、請求項2から5のいずれか一項に記載のシステム(100、500、600)。
【請求項7】
各接地された保護線(208)は、前記複数のリターン信号線(206)のうちの1つと縒り合された対(304)を形成して、前記リターン信号線束(116)を形成し、前記リターン信号線(206)を前記電磁干渉からシールドする、請求項6に記載のシステム(100、500、600)。
【請求項8】
前記燃料タンク(102)の壁(122)を貫通して延在する密封されたコネクタ(502)を更に含み、前記密封されたコネクタは、前記複数の給電線(202)を前記電源(110)に電気接続し、前記複数のリターン信号線(206)を、前記燃料タンク(102)内の前記燃料の量を測定するように構成された前記デバイス(118)に電気接続するように構成されている、請求項2から7のいずれか一項に記載のシステム(100、500、600)。
【請求項9】
前記燃料タンク(102)の壁(122)を貫通して延在する第1の密封されたコネクタ(109)であって、前記複数の給電線(202)を前記電源(110)に電気接続するように構成された第1の密封されたコネクタ(109)、及び
前記燃料タンク(102)の壁(122)を貫通して延在する第2の密封されたコネクタ(120)であって、前記複数のリターン信号線(206)を、前記燃料タンク(102)内の前記燃料の量を測定するように構成された前記デバイス(118)に、電気接続するように構成された第2の密封されたコネクタ(120)を更に含む、請求項2から7のいずれか一項に記載のシステム(100、500、600)。
【請求項10】
複数の密封されたコネクタ(602a~602n)を更に含み、各燃料レベル検知プローブ(106)に1つの密封されたコネクタが関連付けられ、各密封されたコネクタは、前記燃料タンク(102)の壁(122)を貫通して延在し、関連付けられた燃料レベル検知プローブ(106)に接続された前記給電線(202)を前記電源(110)に電気接続し、前記関連付けられた燃料レベル検知プローブ(106)に接続された前記リターン信号線(206)を、前記タンク内の前記燃料の量を測定するように構成された前記デバイス(118)に電気接続するように構成されている、請求項2から7のいずれか一項に記載のシステム(100、500、600)。
【請求項11】
前記給電線束(108)と前記リターン信号線束(116)とは、前記給電線束(108)と前記リターン信号線束(116)との間の電磁干渉を防止するために、所定の距離だけ離隔されている、請求項1から10のいずれか一項に記載のシステム(100、500、600)。
【請求項12】
前記給電線束(108)と前記リターン信号線束(116)との間の電磁干渉を防止するために、前記給電線束(108)及び前記リターン信号線束(116)を前記燃料タンク(102)の接地された構造に固定し、前記給電線束(108)と前記リターン信号線束(116)とを所定の距離だけ離隔させるように構成されたクランプアセンブリ(700)を更に含む、請求項1から11のいずれか一項に記載のシステム(100、500、600)。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の燃料タンク(102)及びシステム(100、500、600)を含む、ビークル(104)。
【請求項14】
方法(800)であって、
燃料タンク(102)の内側に1以上の燃料レベル検知プローブ(106)を提供すること(802)、
前記燃料レベル検知プローブ(106)を前記燃料タンク(102)の外側の電源(110)に電気接続するように構成された給電線束(108)であって、給電線(202)及び接地された保護線(204)を含み、前記給電線(202)及び前記接地された保護線(204)は、抵抗性非金属線を含む、給電線束(108)を提供すること(804)、並びに
前記燃料レベル検知プローブ(106)を、前記燃料レベル検知プローブ(106)からのリターン信号を使用して前記燃料タンク(102)内の燃料の量を測定するように構成されたデバイス(118)に、電気接続するように構成されたリターン信号線束(116)であって、リターン信号線(206)及び接地された保護線(208)を含み、前記リターン信号線束(116)の前記接地された保護線(208)及び前記給電線束(108)の前記接地された保護線(204)は、前記リターン信号線(206)を電磁干渉からシールドするように構成され、前記リターン信号線(206)及び前記接地された保護線(208)は、抵抗性非金属線を含む、リターン信号線束(116)を提供すること(806)を含む、方法。
【請求項15】
各燃料レベル検知プローブからの燃料レベルデータを、前記燃料タンク内の燃料の量を測定又は特定するように構成されたデバイスに送信することを更に含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、広くは、航空機などのビークルに関し、特に、電磁干渉を防止するための抵抗線配線シールドに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料タンク内の導電性材料の設置は、燃料タンク内の放電の可能性を最小化するために、著しい設計の詳細及び考慮を必要とする。歴史的には、炭素充填プラスチック及びフォームなどの非金属導体が、シールディング及び静電防止用途に広く使用されてきた。過渡電界に曝露されたときに、これらの材料は、燃料を点火し得る高電流及び火花に対して耐性を持つ。更に、燃料タンクは狭い空間であり、且つ、燃料タンクの内側の燃料レベル検知プローブに接続される給電線及びリターン信号線は、電磁干渉を防止するように構成される必要がある。
【発明の概要】
【0003】
一実施例によれば、システムが、燃料タンクの内側の燃料レベル検知プローブを含む。該システムはまた、燃料レベル検知プローブを燃料タンクの外側の電源に電気接続するように構成された給電線束(exciter wire bundle)も含む。給電線束は、給電線(excitation wire)及び接地された保護線(grounded guard wire)を含む。給電線及び接地された保護線は、各々、抵抗性非金属線(resistive non-metallic wire)を含む。該システムはまた、燃料レベル検知プローブを、燃料レベル検知プローブからのリターン信号を使用して燃料タンク内の燃料の量を測定するように構成されたデバイスに、電気接続するように構成されたリターン信号線束も含む。リターン信号線束は、リターン信号線及び接地された保護線を含む。リターン信号線束の接地された保護線及び給電線束の接地された保護線は、リターン信号線を電磁干渉からシールドするように構成されている。リターン信号線及び接地された保護線は、各々、抵抗性非金属線を含む。
【0004】
別の一実施例によれば、ビークルが、燃料タンク、及び燃料タンク内の燃料の量を測定するためのシステムを含む。システムは、燃料タンクの内側の燃料レベル検知プローブを含む。該システムはまた、燃料レベル検知プローブを燃料タンクの外側の電源に電気接続するように構成された給電線束も含む。給電線束は、給電線及び接地された保護線を含む。給電線及び接地された保護線は、抵抗性非金属線を含む。該システムはまた、燃料レベル検知プローブを、燃料レベル検知プローブからのリターン信号を使用して燃料タンク内の燃料の量を測定するように構成されたデバイスに、電気接続するように構成されたリターン信号線束も含む。リターン信号線束は、リターン信号線及び接地された保護線を含む。リターン信号線束の接地された保護線及び給電線束の接地された保護線は、リターン信号線を電磁干渉からシールドするように構成されている。リターン信号線及び接地された保護線は、抵抗性非金属線を含む。
【0005】
別の一実施例によれば、方法が、燃料タンクの内側に1以上の燃料レベル検知プローブを提供することを含む。該方法はまた、燃料レベル検知プローブを燃料タンクの外側の電源に電気接続するように構成された給電線束を提供することも含む。給電線束は、給電線及び接地された保護線を含む。給電線及び接地された保護線は、抵抗性非金属線を含む。該方法はまた、燃料レベル検知プローブを、燃料レベル検知プローブからのリターン信号を使用して燃料タンク内の燃料の量を測定するように構成されたデバイスに、電気接続するように構成されたリターン信号線束を提供することも含む。リターン信号線束は、リターン信号線及び接地された保護線を含む。リターン信号線束の接地された保護線及び給電線束の接地された保護線は、リターン信号線を電磁干渉からシールドするように構成されている。リターン信号線及び接地された保護線は、抵抗性非金属線を含む。
【0006】
一実施例及び前述の実施例のいずれかによれば、該システム、ビークル、又は方法は、燃料タンク内の燃料の量を正確に測定するために、燃料タンク内の所定の異なる位置に配置された複数の燃料レベル検知プローブを更に含む。給電線束は、複数の給電線及び1以上の接地された保護線を含む。各給電線は、複数の燃料レベル検知プローブのそれぞれに電気接続されている。リターン信号線束は、複数のリターン信号線及び1以上の接地された保護線を含む。各リターン信号線は、複数の燃料レベル検知プローブのそれぞれに電気接続されている。
【0007】
前述の特徴、機能、及び利点は、様々な例において個別に実現可能であるか、又は、更に別の例において組み合わされ得る。更に別の例の更なる詳細は、以下の説明及び図面を参照することで理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の一実施例による、ビークル及び燃料タンク内の燃料の量を測定又は特定するためのシステム内の燃料タンクの図である。
【
図2】本開示の一実施例による、
図1の線2、3に沿って切り取られた給電線束及びリターン信号線束の断面図である。
【
図3A】本開示の別の一実施例による、
図1の線2、3に沿って切り取られた給電線束及びリターン信号線束の断面図である。
【
図3B】本開示の一実施例による、各給電線又はリターン信号線と共に縒り合された接地された保護線を示す、
図3Aにおける給電線束又はリターン信号線束のいずれかの一実施例の図である。
【
図4】本開示の一実施例による、燃料タンク内の燃料の量を特定するためのシステムの一実施例のブロック概略図である。
【
図5】本開示の別の一実施例による、燃料タンク内の燃料の量を特定するためのシステムの一実施例のブロック概略図である。
【
図6】本開示の更なる一実施例による、燃料タンク内の燃料の量を特定するためのシステムの一実施例のブロック概略図である。
【
図7】本開示の一実施例による、給電線束及びリターン信号線束を燃料タンクの接地された構造に固定するように構成されたクランプアセンブリの一実施例の図である。
【
図8】本開示の一実施例による、燃料タンク内の燃料の量をモニタするための方法の一実施例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施例についての下記の詳細説明は、添付図面を参照するものであり、これらの図面は本開示の具体例を示している。種々の構造及び工程を有する他の例も、本開示の範囲から逸脱するものではない。同様の参照番号は、種々の図面において同一の要素又は構成要素を表すことがある。
【0010】
本開示の実施例によれば、燃料タンク内の燃料の量を特定又は測定するためのシステムが、燃料タンクの内側の1以上の燃料レベル検知プローブを含む。該システムはまた、各燃料レベル検知プローブを燃料タンクの外側の電源に電気接続するように構成された給電線束も含む。給電線束は、各燃料レベル検知プローブ用の給電線、及び、1以上の給電線からの電磁干渉を防止するために、給電線又は各給電線に結合するように構成された接地された保護線を含む。給電線及び接地された保護線は、各々、抵抗性非金属線を含む。該システムは、各燃料レベル検知プローブを、各燃料レベル検知プローブからのリターン信号を使用して燃料タンク内の燃料の量を特定又は測定するように構成されたデバイスに、電気接続するように構成されたリターン信号線束を更に含む。リターン信号線束は、各燃料レベル検知プローブ用のリターン信号線、及び接地された保護線を含む。リターン信号線束の接地された保護線及び給電線束の接地された保護線は、リターン信号線又は各リターン信号線を電磁干渉からシールドするように構成されている。リターン信号線及び接地された保護線は、各々、抵抗性非金属線を含む。接地された保護線は、励磁場(信号搬送線によって生成される)が、信号/リターン又はリターン信号線ではなくむしろ、接地された保護線に結合することをもたらす。それは、励磁場によって生成される電磁干渉を実質的に消去する。接地された保護線を給電線束及び/又はリターン信号線束内に経路指定することは、より少ない費用及び複雑さで、給電線とリターン信号線との間のシールドと同様の結果を実現するための単純でより廉価な手段である。給電線束とリターン信号線束とはまた、接地された保護線がない場合の少なくとも2インチ(5.08cm)と比較して、接地された保護線を有する場合、約0.5インチ(1.27cm)の分離を伴って共に経路指定され得る。これにより、燃料タンクの狭い空間内の作業量が著しく低減され、設置のための構築時間が低減される。一実施例によれば、航空機などのビークルは、ビークルの燃料タンク内の燃料の量を特定又は測定するためのシステムを含む。
【0011】
図1は、本開示の一実施例による、ビークル104内の燃料タンク102、及び燃料タンク102内の燃料の量を測定又は特定するためのシステム100の図である。
図1のビークル104は、航空機であり、燃料タンク102は、航空機の主翼105の内側にある。他の実施例では、燃料タンク102が、可燃性材料を包含するための任意のタンクである。幾つかの実施例(例えば、航空機)では、システム100が、燃料管理システムとも称される。システム100は、燃料タンク102の内側の1以上の燃料レベル検知プローブ106を含む。ビークル104が航空機である
図1の一実施例では、システム100が、燃料タンク102内の燃料の量を正確に測定するために、燃料タンク102内の所定の異なる位置に配置された複数の燃料レベル検知プローブ106を含む。燃料レベル検知プローブの一例は、2019年10月31日に出願された「Electric Power and Data Communications within a Fuel Tank and across a Wall of the Fuel Tank Using Resistive Non-metallic Wire」という名称の米国特許出願第16/670,229号において、より詳細に説明されており、本出願の出願人と同じ譲受人に譲渡されている。
【0012】
システム100はまた、1以上の燃料レベル検知プローブ106を、第1の密封されたコネクタ109を介して、燃料タンク102の外側の電源110に電気接続するように構成された給電線束108も含む。給電線束108は、給電線202(
図2)、及び、給電線202からの電磁干渉を防止するために、電力供給され又は電気信号を搬送するときに給電線202に結合するように構成された接地された保護線204(
図2)を含む。幾つかの実施例によれば、給電線束108は、各燃料レベル検知プローブ106に接続された給電線202を含む。給電線202及び接地された保護線204は、各々、抵抗性非金属線を含む。一実施例によれば、抵抗性非金属線は、炭素が充填された熱可塑性物質、例えば、炭素が充填されたポリエーテルエーテルケトン(PEEK)熱可塑性物質である。抵抗性非金属線は、約100オーム/メートルと約1メガオーム/メートルとの間の抵抗を含む。
【0013】
システム100はまた、1以上の燃料レベル検知プローブ106を、燃料レベル検知プローブ106からのリターン信号又は複数の燃料レベル検知プローブ106の各々からのリターン信号を使用して燃料タンク102内の燃料の量を特定又は測定するように構成された燃料タンク102の外側のデバイス118に、電気接続するように構成されたリターン信号線束116も含む。リターン信号線束116は、
図1において示されているような1以上の燃料レベル検知プローブ106を、第2の密封されたコネクタ120を介して電気接続する。リターン信号線束116は、リターン信号線206(
図2)及び接地された保護線208(
図2)を含む。リターン信号線束116の接地された保護線208及び/又は給電線束108の接地された保護線204は、リターン信号線206を電磁干渉からシールドするように構成されている。一実施例によれば、リターン信号線束116は、各燃料レベル検知プローブ106からのリターン信号線206を含む。
図1の一実施例では、デバイス118が、燃料タンク102内の燃料の量を測定又は特定するために、1以上の燃料レベル検知プローブ106からリターン信号を受信するように構成された、リターン信号インターフェース124又は受信器を含む。リターン信号線206及び接地された保護線208は、各々、抵抗性非金属線を含む。
図1で示されている一実施例では、電源110が、燃料タンク102内の燃料の量を測定又は特定するように構成されたデバイス118の一構成要素である。他の実施例では、電源110が、デバイス118から分離された構成要素である。デバイス118の例は、コンピュータ、プローブリーダー、又はデータ集線装置を含むが、必ずしもそれらに限定されるものではない。
【0014】
前述されたように、
図1の一実施例におけるシステム100は、燃料タンク102内の燃料の量を正確に測定するために、燃料タンク102内の所定の異なる位置に配置された複数の燃料レベル検知プローブ106を含む。給電線束108は、複数の給電線202及び1以上の接地された保護線204(
図2及び
図3A)を含む。各給電線202は、複数の燃料レベル検知プローブ106のそれぞれに電気接続されている。リターン信号線束116は、複数のリターン信号線206及び1以上の接地された保護線208を含む。各リターン信号線206は、複数の燃料レベル検知プローブ106のそれぞれに電気接続されている。
【0015】
図2も参照すると、
図2は、本開示の一実施例による、
図1の線2‐2に沿って切り取られた給電線束108及びリターン信号線束116の断面図である。給電線束108は、単一の接地された保護線204及び複数の給電線202を含む。幾つかの実施例では、単一の接地された保護線204及び複数の給電線202が、共に縒り合されて、給電線束108を形成する。給電線202は、給電線202からの電磁干渉を防止するために、給電線202が電力供給され又は電気信号を搬送するときに単一の接地された保護線204に結合される。給電線束108はまた、給電線202及び接地された保護線204を保護するために、設置材料のジャケット210も含む。
【0016】
図2の一実施例では、リターン信号線束116もまた、単一の接地された保護線208及び複数のリターン信号線206を含む。幾つかの実施例では、単一の接地された保護線208及び複数のリターン信号線206が、共に縒り合されて、リターン信号線束116を形成し、電磁干渉、例えば給電線202からの電磁干渉からリターン信号線206をシールドする。リターン信号線束116もまた、リターン信号線206及び接地された保護線208を保護するために、設置材料のジャケット212を含む。給電線束108及びリターン信号線束116はまた、給電線束108からリターン信号線束116への電磁干渉を防止するために、所定の距離「D」だけ離隔されている。例えば、所定の距離「D」は、約0.5インチ(1.27cm)である。
【0017】
図3A及び
図3Bも参照すると、
図3Aは、本開示の別の一実施例による、
図1の線3‐3に沿って切り取られた給電線束108及びリターン信号線束116の断面図である。
図3Bは、本開示の一実施例による、各給電線202又はリターン信号線206と縒り合された接地された保護線204又は208を示す、
図3Aの給電線束108又はリターン信号線束116のいずれかの一実施例の図である。
図3A及び
図3Bにおける一実施例では、給電線束108が、複数の接地された保護線204及び複数の給電線202を含む。各接地された保護線204は、
図3Bで示されているように、複数の給電線202のうちの1つと縒り合された対302を形成して、給電線束108を形成し、給電線202からの電磁干渉を防止するために、給電線202が電力供給され又は電気信号を搬送するときに、給電線202を複数の接地された保護線204に電磁結合する。給電線束108はまた、給電線202及び接地された保護線204を保護するために、設置材料のジャケット210も含む。
【0018】
図3A及び
図3Bにおける一実施例では、リターン信号線束116が、複数の接地された保護線208及び複数のリターン信号線206を含む。各接地された保護線208は、複数のリターン信号線206のうちの1つと縒り合された対304を形成して、リターン信号線束116を形成する。リターン信号線束116の接地された保護線208及び/又は給電線束108の接地された保護線204は、リターン信号線206を電磁干渉からシールドするように構成されている。リターン信号線束116もまた、リターン信号線206及び接地された保護線208を保護するために、設置材料のジャケット212を含む。給電線束108及びリターン信号線束116はまた、給電線束108とリターン信号線束116との間の電磁干渉を防止するために、所定の距離「D」だけ離隔されている。例えば、所定の距離「D」は、約0.5インチ(1.27cm)である。
【0019】
図4は、
図1の例示的なシステム100のブロック概略図である。前述されたように、システム100は、燃料タンク102の壁122を貫通して延在する第1の密封されたコネクタ109を含む。第1の密封されたコネクタ109は、複数の給電線202を電源に電気接続するように構成されている。システム100はまた、燃料タンク102の壁122を貫通して延在する第2の密封されたコネクタ120も含む。第2の密封されたコネクタ120は、複数のリターン信号線206を、燃料タンク102内の燃料の量を測定するように構成されたデバイス118に電気接続するように構成されている。給電線束108は、各燃料レベル検知プローブ106と第1の密封されたコネクタ109との間で延在する。給電線202のうちの1つ及び接地された保護線204が、給電線束108から分岐して、各燃料レベル検知プローブ106に接続する。リターン信号線束116は、各燃料レベル検知プローブ106と第2の密封されたコネクタ120との間で延在する。リターン信号線206のうちの1つ及び接地された保護線208が、リターン信号線束116から分岐して、各燃料検知プローブ106に接続する。給電線束108は、各燃料レベル検知プローブ106を第1の密封されたコネクタ109に電気接続し、リターン信号線束は、各燃料検知プローブを第2の密封されたコネクタ120に電気接続する。幾つかの実施例では、第1の密封されたコネクタ109において、給電線束108が、燃料タンク102の外側の金属配線に移行し、第2の密封されたコネクタ120において、リターン信号線束116も、燃料タンク102の外側の金属配線に移行する。第1の密封されたコネクタ109は、給電線束108を燃料タンク102の外側の外部給電線束402に接続するように構成され、第2の密封されたコネクタ120は、リターン信号線束116を燃料タンク102の外側の外部リターン信号線束404に接続するように構成されている。外部給電線束402は、複数の外部給電線406を含み、燃料タンク102の内側の給電線束108が、
図2の実施例で示されているように単一の接地された保護線204を含むか、又は
図3Aの実施例で示されているように複数の接地された保護線204を含むかに応じて、1以上の外部の接地された保護線408を含む。幾つかの実施例では、外部給電線406及び1以上の外部の接地された保護線408が、銅などの金属導体材料である。他の実施例では、外部給電線406及び1以上の外部の接地された保護線408が、抵抗性非金属線である。外部リターン信号線束404は、複数の外部リターン信号線410及び1以上の外部の接地された保護線412を含む。幾つかの実施例では、外部リターン信号線410及び1以上の外部の接地された保護線412が、銅などの金属導電性材料である。他の実施例では、外部リターン信号線410及び1以上の外部の接地された保護線412が、抵抗性非金属線である。
【0020】
図5は、本開示の別の一実施例による、燃料タンク内の燃料の量を特定するためのシステム500の一実施例のブロック概略図である。システム500は、
図1及び
図4の例示的なシステム100と同様であるが、システム500は、燃料タンク102の壁122を貫通して延在する単一の密封されたコネクタ502を含む点が異なっている。密封されたコネクタ502は、複数の給電線202を電源110に電気接続し、複数のリターン信号線206を、燃料タンク内の燃料の量を測定するように構成されたデバイス118に電気接続するように構成されている。幾つかの実施例では、燃料タンク102の外側の外部配線が、銅などの金属導電性材料である。
【0021】
図6は、本開示の更なる一実施例による、燃料タンク内の燃料の量を特定するためのシステム600の一実施例のブロック概略図である。システム600は、
図1及び
図4の例示的なシステム100と同様であるが、システム600は、燃料タンク102の壁122を貫通して延在する複数の密封されたコネクタ602a~602nを含む点が異なっている。各燃料レベル検知プローブ106に、1つの密封されたコネクタ602が関連付けられている。各密封されたコネクタ602a~602nは、燃料タンク102の壁122を貫通して延在し、関連付けられた燃料レベル検知プローブ106に接続された給電線202を電源110に電気接続し、関連付けられた燃料レベル検知プローブ106に接続されたリターン信号線206を、燃料タンク102内の燃料の量を測定するように構成されたデバイス118に電気接続するように構成されている。幾つかの実施例では、燃料タンク102の外側の外部配線が、銅などの金属導電性材料である。
【0022】
図7は、本開示の一実施例による、給電線束108及びリターン信号線束116を、燃料タンク102内の燃料タンク102の接地された構造702に固定するように構成されたクランプアセンブリ700の一実施例の図である。クランプアセンブリ700は、給電線束108とリターン信号線束116との間の電磁干渉を防止するために、束108と束116とを所定の距離「D」だけ離隔させるようにも構成されている。クランプアセンブリ700は、P形状のクランプ704aと704bとの対を含む。各P形状のクランプ704aと704bとは、一端において隣接する直線的な脚部708と710との対を含み、他端において脚部708と710とから一体的に形成され延在するループ部712を含む。ループ部712は、束108又は束116のうちの1つを受け入れるように構成されている。孔(
図7では示されていない)が、ファスナ714を受け入れるために隣接する直線的な脚部708及び710を貫通して形成されている。P形状のクランプ704a及び704bは、P形状のクランプ704aと704bとのP形状のループ部712が互いに対向した状態で、接地された燃料タンク構造702に取り付けられて、給電線束108とリターン信号線束116との間に所定の距離「D」を提供する。
【0023】
図8は、本開示の一実施例による、燃料タンク内の燃料の量をモニタするための方法800の一実施例のフローチャートである。ブロック802では、方法が、燃料タンクの内側に1以上の燃料レベル検知プローブを提供することを含む。一実施例によれば、燃料レベル検知プローブは、
図1の燃料レベル検知プローブ106と同様である。
【0024】
ブロック804では、方法800が、1以上の燃料レベル検知プローブを、燃料タンクの外側の電源に電気接続するように構成された給電線束を提供することを含む。幾つかの実施例では、給電線束が、
図1を参照して説明された給電線束108と同様である。給電線束は、1以上の給電線、及び1以上の給電線からの電磁干渉を防止するように構成された1以上の接地された保護線を含む。各給電線及び接地された保護線は、抵抗性非金属線を含む。
【0025】
ブロック806では、方法800が、1以上の燃料レベル検知プローブを、各燃料レベル検知プローブからのリターン信号を使用して燃料タンク内の燃料の量を特定又は測定するように構成されたデバイスに、電気接続するように構成されたリターン信号線束を提供することを含む。幾つかの実施例では、リターン信号線束が、
図1を参照しながら説明されたリターン信号線束116と同じ又は同様である。リターン信号線束は、1以上のリターン信号線、及び1以上のリターン信号線を電磁干渉からシールドするように構成された1以上の接地された保護線を含む。各リターン信号線及び接地された保護線は、抵抗性非金属線を含む。
【0026】
ブロック808では、方法800が、各燃料レベル検知プローブからの燃料レベルデータを、燃料タンク内の燃料の量を測定又は特定するように構成されたデバイスに送信することを含む。
【0027】
ブロック810は、方法800が、タンク内の燃料の高さ又は燃料レベルに基づいて、燃料管理システムによって燃料量表示を生成することを含む。
【0028】
ブロック812では、方法800が、燃料量表示をビークル又はシステムのオペレータに提示することを含む。ビークルが航空機である一実施例では、燃料量表示が、航空機の操縦室のディスプレイ上でパイロットに提示される。
【0029】
更に本開示は、以下の条項による実施例を含む。
条項1.
燃料タンクの内側の燃料レベル検知プローブ、
前記燃料レベル検知プローブを前記燃料タンクの外側の電源に電気接続するように構成された給電線束であって、給電線及び接地された保護線を含み、前記給電線及び前記接地された保護線は、各々、抵抗性非金属線を含む、給電線束、並びに
前記燃料レベル検知プローブを、前記燃料レベル検知プローブからのリターン信号を使用して前記燃料タンク内の燃料の量を測定するように構成されたデバイスに、電気接続するように構成されたリターン信号線束であって、リターン信号線及び接地された保護線を含み、前記リターン信号線束の前記接地された保護線及び前記給電線束の前記接地された保護線は、前記リターン信号線を電磁干渉からシールドするように構成され、前記リターン信号線及び前記接地された保護線は、各々、抵抗性非金属線を含む、リターン信号線束を含む、システム。
条項2.
前記燃料タンク内の前記燃料の量を正確に測定するために、前記燃料タンク内の所定の異なる位置に配置された複数の燃料レベル検知プローブを更に含み、
前記給電線束は、複数の給電線及び1以上の接地された保護線を含み、各給電線は、前記複数の燃料レベル検知プローブのそれぞれに電気接続され、
前記リターン信号線束は、複数のリターン信号線及び1以上の接地された保護線を含み、各リターン信号線は、前記複数の燃料レベル検知プローブのそれぞれに電気接続されている、条項1に記載のシステム。
条項3.
前記給電線束は、単一の接地された保護線を含む、条項1又は2に記載のシステム。
条項4.
前記単一の接地された保護線と前記複数の給電線とは、共に縒り合されて、前記給電線束を形成し、前記リターン信号線を前記電磁干渉からシールドする、条項1から3のいずれか一項に記載のシステム。
条項5.
前記リターン信号線束は、単一の接地された保護線を含む、条項1から4のいずれか一項に記載のシステム。
条項6.
前記単一の接地された保護線と前記複数のリターン信号線とは、共に縒り合されて、前記リターン信号線束を形成し、前記リターン信号線を前記電磁干渉からシールドする、条項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
条項7.
前記給電線束は、複数の接地された保護線を含む、条項1から6のいずれか一項に記載のシステム。
条項8.
各接地された保護線は、前記複数の給電線のうちの1つと縒り合された対を形成して、前記給電線束を形成し、前記リターン信号線を前記電磁干渉からシールドする、条項1から7のいずれか一項に記載のシステム。
条項9.
前記リターン信号線束は、複数の接地された保護線を含む、条項1から8のいずれか一項に記載のシステム。
条項10.
各接地された保護線は、前記複数のリターン信号線のうちの1つと縒り合された対を形成して、前記リターン信号線束を形成し、前記リターン信号線を前記電磁干渉からシールドする、条項1から9のいずれか一項に記載のシステム。
条項11.
前記燃料タンクの壁を貫通して延在する密封されたコネクタを更に含み、前記密封されたコネクタは、前記複数の給電線を前記電源に電気接続し、前記複数のリターン信号線を、前記燃料タンク内の前記燃料の量を測定するように構成された前記デバイスに電気接続するように構成されている、条項1から10のいずれか一項に記載のシステム。
条項12.
前記燃料タンクの壁を貫通して延在する第1の密封されたコネクタであって、前記複数の給電線を前記電源に電気接続するように構成された第1の密封されたコネクタ、及び
前記燃料タンクの壁を貫通して延在する第2の密封されたコネクタであって、前記複数のリターン信号線を、前記燃料タンク内の前記燃料の量を測定するように構成された前記デバイスに、電気接続するように構成された第2の密封されたコネクタを更に含む、条項1から10のいずれか一項に記載のシステム。
条項13.
複数の密封されたコネクタを更に含み、各燃料レベル検知プローブに1つの密封されたコネクタが関連付けられ、各密封されたコネクタは、前記燃料タンクの壁を貫通して延在し、関連付けられた燃料レベル検知プローブに接続された前記給電線を前記電源に電気接続し、前記関連付けられた燃料レベル検知プローブに接続された前記リターン信号線を、前記タンク内の前記燃料の量を測定するように構成された前記デバイスに電気接続するように構成されている、条項1から10のいずれか一項に記載のシステム。
条項14.
前記給電線束と前記リターン信号線束とは、前記給電線束と前記リターン信号線束との間の電磁干渉を防止するために、所定の距離だけ離隔されている、条項1から13のいずれか一項に記載のシステム。
条項15.
前記給電線束と前記リターン信号線束との間の電磁干渉を防止するために、前記給電線束及び前記リターン信号線束を前記燃料タンクの接地された構造に固定し、前記給電線束と前記リターン信号線束とを所定の距離だけ離隔させるように構成されたクランプアセンブリを更に含む、条項1から14のいずれか一項に記載のシステム。
条項16.
燃料タンク、並びに
前記燃料タンク内の燃料の量を測定するためのシステムを含む、ビークルであって、前記システムは、
燃料タンクの内側の燃料レベル検知プローブ、
前記燃料レベル検知プローブを前記燃料タンクの外側の電源に電気接続するように構成された給電線束であって、給電線及び接地された保護線を含み、前記給電線及び前記接地された保護線は、抵抗性非金属線を含む、給電線束、並びに
前記燃料レベル検知プローブを、前記燃料レベル検知プローブからのリターン信号を使用して前記燃料タンク内の燃料の量を測定するように構成されたデバイスに、電気接続するように構成されたリターン信号線束であって、リターン信号線及び接地された保護線を含み、前記リターン信号線束の前記接地された保護線及び前記給電線束の前記接地された保護線は、前記リターン信号線を電磁干渉からシールドするように構成され、前記リターン信号線及び前記接地された保護線は、抵抗性非金属線を含む、リターン信号線束を含む、ビークル。
条項17.
前記システムは、
前記燃料タンク内の前記燃料の量を正確に測定するために、前記燃料タンク内の所定の異なる位置に配置された複数の燃料レベル検知プローブを更に含み、
前記給電線束は、複数の給電線及び1以上の接地された保護線を含み、各給電線は、前記複数の燃料レベル検知プローブのそれぞれに電気接続され、
前記リターン信号線束は、複数のリターン信号線及び1以上の接地された保護線を含み、各リターン信号線は、前記複数の燃料レベル検知プローブのそれぞれに電気接続されている、条項16に記載のビークル。
条項18.
前記給電線束は、単一の接地された保護線を含む、条項16又は17に記載のビークル。
条項19.
前記単一の接地された保護線と前記複数の給電線とは、共に縒り合されて、前記給電線束を形成し、前記リターン信号線を前記電磁干渉からシールドする、条項16から18のいずれか一項に記載のビークル。
条項20.
前記リターン信号線束は、単一の接地された保護線を含む、条項16から19のいずれか一項に記載のビークル。
条項21.
前記単一の接地された保護線と前記複数のリターン信号線とは、共に縒り合されて、前記リターン信号線束を形成し、前記リターン信号線を前記電磁干渉からシールドする、条項16から20のいずれか一項に記載のビークル。
条項22.
前記給電線束は、複数の接地された保護線を含む、条項16から21に記載のビークル。
条項23.
各接地された保護線は、前記複数の給電線のうちの1つと縒り合された対を形成して、前記給電線束を形成し、前記リターン信号線を前記電磁干渉からシールドする、条項16から22のいずれか一項に記載のビークル。
条項24.
前記リターン信号線束は、複数の接地された保護線を含む、条項16から23のいずれか一項に記載のビークル。
条項25.
各接地された保護線は、前記複数のリターン信号線のうちの1つと縒り合された対を形成して、前記リターン信号線束を形成し、前記リターン信号線を前記電磁干渉からシールドする、条項16から24のいずれか一項に記載のビークル。
条項26.
前記燃料タンクの壁を貫通して延在する密封されたコネクタを更に含み、前記密封されたコネクタは、前記複数の給電線を前記電源に電気接続し、前記複数のリターン信号線を、前記燃料タンク内の前記燃料の量を測定するように構成された前記デバイスに電気接続するように構成されている、条項16から25のいずれか一項に記載のビークル。
条項27.
前記燃料タンクの壁を貫通して延在する第1の密封されたコネクタであって、前記複数の給電線を前記電源に電気接続するように構成された第1の密封されたコネクタ、及び
前記燃料タンクの壁を貫通して延在する第2の密封されたコネクタであって、前記複数のリターン信号線を、前記燃料タンク内の前記燃料の量を測定するように構成された前記デバイスに、電気接続するように構成された第2の密封されたコネクタを更に含む、条項16から25のいずれか一項に記載のビークル。
条項28.
複数の密封されたコネクタを更に含み、各燃料レベル検知プローブに1つの密封されたコネクタが関連付けられ、各密封されたコネクタは、前記燃料タンクの壁を貫通して延在し、関連付けられた燃料レベル検知プローブに接続された前記給電線を前記電源に電気接続し、前記関連付けられた燃料レベル検知プローブに接続された前記リターン信号線を、前記タンク内の前記燃料の量を測定するように構成された前記デバイスに電気接続するように構成されている、条項16から25のいずれか一項に記載のビークル。
条項29.
前記給電線束と前記リターン信号線束とは、前記給電線束と前記リターン信号線束との間の電磁干渉を防止するために、所定の距離だけ離隔されている、条項16から28のいずれか一項に記載のビークル。
条項30.
前記給電線束と前記リターン信号線束との間の電磁干渉を防止するために、前記給電線束及び前記リターン信号線束を前記燃料タンクの接地された構造に固定し、前記給電線束と前記リターン信号線束とを所定の距離だけ離隔させるように構成されたクランプアセンブリを更に含む、条項16から29のいずれか一項に記載のビークル。
条項31.
前記給電線束と前記リターン信号線束とは、各々、単一の接地された保護線を含み、前記給電線束の前記単一の接地された保護線と前記複数の給電線とは、共に縒り合されて、前記給電線束を形成し、前記リターン信号線を前記電磁干渉からシールドし、前記リターン信号線の前記単一の接地された保護線と前記複数のリターン信号線とは、共に縒り合されて、前記リターン信号線束を形成し、前記リターン信号線を前記電磁干渉からシールドする、条項16又は17に記載のビークル。
条項32.
前記給電線束は、複数の接地された保護線を含み、前記リターン信号線束は、複数の接地された保護線を含み、前記給電線束の各接地された保護線は、前記複数の給電線のうちの1つと縒り合された対を形成して、前記給電線束を形成し、前記リターン信号線を前記電磁干渉からシールドし、前記リターン信号線束の各接地された保護線は、前記複数のリターン信号線のうちの1つと縒り合された対を形成して、前記リターン信号線束を形成し、前記リターン信号線を前記電磁干渉からシールドする、条項16又は17に記載のビークル。
条項33.
燃料タンク内の燃料の量をモニタするための方法であって、
燃料タンクの内側に1以上の燃料レベル検知プローブを提供すること、
前記燃料レベル検知プローブを前記燃料タンクの外側の電源に電気接続するように構成された給電線束であって、給電線及び接地された保護線を含み、前記給電線及び前記接地された保護線は、抵抗性非金属線を含む、給電線束を提供すること、並びに
前記燃料レベル検知プローブを、前記燃料レベル検知プローブからのリターン信号を使用して前記燃料タンク内の燃料の量を測定するように構成されたデバイスに、電気接続するように構成されたリターン信号線束であって、リターン信号線及び接地された保護線を含み、前記リターン信号線束の前記接地された保護線及び前記給電線束の前記接地された保護線は、前記リターン信号線を電磁干渉からシールドするように構成され、前記リターン信号線及び前記接地された保護線は、抵抗性非金属線を含む、リターン信号線束を提供することを含む、方法。
条項34.
各燃料レベル検知プローブからの燃料レベルデータを、前記燃料タンク内の燃料の量を測定又は特定するように構成されたデバイスに送信することを更に含む、条項33に記載の方法。
条項35.
前記タンク内の燃料の高さ又は燃料レベルに基づいて、燃料管理システムによって燃料量表示を生成することを更に含む、条項33又は34に記載の方法。
条項36.
前記燃料量表示をビークル又はシステムのオペレータに提示することを更に含む、条項33から35のいずれか一項に記載方法。ビークルが航空機である一実施例では、燃料量表示が、航空機の操縦室のディスプレイ上でパイロットに提示される。
条項37.
前記燃料タンク内の前記燃料の量を正確に測定するために、前記燃料タンク内の所定の異なる位置に配置された複数の燃料レベル検知プローブを更に含み、
前記給電線束は、複数の給電線及び1以上の接地された保護線を含み、各給電線は、前記複数の燃料レベル検知プローブのそれぞれに電気接続され、
前記リターン信号線束は、複数のリターン信号線及び1以上の接地された保護線を含み、各リターン信号線は、前記複数の燃料レベル検知プローブのそれぞれに電気接続されている、条項33から36のいずれか一項に記載の方法。
条項38.
前記給電線束は、単一接地された保護線を含む、条項33から37のいずれか一項に記載の方法。
条項39.
前記単一の接地された保護線と前記複数の給電線とは、共に縒り合されて、前記給電線束を形成し、前記リターン信号線を前記電磁干渉からシールドする、条項33から38のいずれか一項に記載の方法。
条項40.
前記リターン信号線束は、単一の接地された保護線を含む、条項33から39のいずれか一項に記載の方法。
条項41.
前記単一の接地された保護線と前記複数のリターン信号線とは、共に縒り合されて、前記リターン信号線束を形成し、前記リターン信号線を前記電磁干渉からシールドする、条項33から40のいずれか一項に記載の方法。
条項42.
前記給電線束は、複数の接地された保護線を含む、条項33から41のいずれか一項に記載の方法。
条項43.
各接地された保護線は、前記複数の給電線のうちの1つと縒り合された対を形成して、前記給電線束を形成し、前記リターン信号線を前記電磁干渉からシールドする、条項33から42のいずれか一項に記載の方法。
条項44.
前記リターン信号線束は、複数の接地された保護線を含む、条項33から43のいずれか一項に記載の方法。
条項45.
各接地された保護線は、前記複数のリターン信号線のうちの1つと縒り合された対を形成して、前記リターン信号線束を形成し、前記リターン信号線を前記電磁干渉からシールドする、条項33から44のいずれか一項に記載の方法。
条項46.
前記燃料タンクの壁を貫通して延在する密封されたコネクタを更に含み、前記密封されたコネクタは、前記複数の給電線を前記電源に電気接続し、前記複数のリターン信号線を、前記燃料タンク内の前記燃料の量を測定するように構成された前記デバイスに電気接続するように構成されている、条項33から45のいずれか一項に記載の方法。
条項47.
前記燃料タンクの壁を貫通して延在する第1の密封されたコネクタであって、前記複数の給電線を前記電源に電気接続するように構成された第1の密封されたコネクタ、及び
前記燃料タンクの壁を貫通して延在する第2の密封されたコネクタであって、前記複数のリターン信号線を、前記燃料タンク内の前記燃料の量を測定するように構成された前記デバイスに、電気接続するように構成された第2の密封されたコネクタを更に含む、条項33から45のいずれか一項に記載の方法。
条項48.
複数の密封されたコネクタを更に含み、各燃料レベル検知プローブに1つの密封されたコネクタが関連付けられ、各密封されたコネクタは、前記燃料タンクの壁を貫通して延在し、関連付けられた燃料レベル検知プローブに接続された前記給電線を前記電源に電気接続し、前記関連付けられた燃料レベル検知プローブに接続された前記リターン信号線を、前記タンク内の前記燃料の量を測定するように構成された前記デバイスに電気接続するように構成されている、条項33から45のいずれか一項に記載の方法。
条項49.
前記給電線束と前記リターン信号線束とは、前記給電線束と前記リターン信号線束との間の電磁干渉を防止するために、所定の距離だけ離隔されている、条項33から48のいずれか一項に記載の方法。
条項50.
前記給電線束と前記リターン信号線束との間の電磁干渉を防止するために、前記給電線束及び前記リターン信号線束を前記燃料タンクの接地された構造に固定し、前記給電線束と前記リターン信号線束とを所定の距離だけ離隔させるように構成されたクランプアセンブリを更に含む、条項33から49のいずれか一項に記載の方法。
【0030】
図面内のフローチャート及びブロック図は、本開示の様々な実施例による、システム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実施態様のアーキテクチャ、機能、及び動作を示している。これに関して、フローチャート又はブロック図の各ブロックは、(1以上の)特定の論理機能を実装するための1以上の実行可能な指示命令を含む、指示命令のモジュール、セグメント、又は部分を表わし得る。一部の代替的な実行形態では、ブロック内に記載された機能は、図に記載されている順序を逸脱して発現し得る。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、関連機能に応じて、実質的に同時に実行され得るか、又は、時には逆順に実行され得る。ブロック図及び/又はフローチャートの各ブロック、並びに、ブロック図及び/又はフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、特定の機能又は作用を実施する特殊用途のハードウェアベースのシステムによって実装され得るか、或いは、特殊用途ハードウェアとコンピュータ指示命令との組み合わせによって実行され得ることにも、留意されたい。
【0031】
本明細書で使用している用語は、単に特定の例を説明することを目的としており、本開示の例を限定することは意図していない。本明細書において、単数形「1つの(a、an)」及び「この、その、前記(the)」は、複数形も含むことを(文脈が明らかにそうでないことを示さない限り)意図している。更に、「含む(include、includes)」、「備える(comprises及び/又はcomprising)」という用語は、この明細書中で使用される場合、記載されている特徴、実体、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を特定するが、それら以外の1以上の特徴、実体、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はこれらのグループの存在又は追加を排除するわけではないことが理解されよう。
【0032】
全ての手段又はステップの対応する構造、材料、作用、及び均等物、並びに、下記の特許請求の範囲における機能要素は、具体的に請求されている、その他の請求されている要素と組み合わされて機能を果たすためのいかなる構造、材料、又は作用をも含むことが、意図されている。本実施例の説明は、例示及び説明を目的として提示されているものであり、網羅的な説明であること、又は開示された形態の実施例に限定することを意図していない。当業者であれば、実施例の範囲及び精神から逸脱することなく多数の修正及び変更を加えることが可能であることが理解されよう。
【0033】
本明細書では特定の実施例を例示し説明したが、当業者には、示されている特定の実施例は、同じ目的を達成するように企図されている任意の構成で代替し得ること、及び、本実施例は他の環境においては別の用途を有することが、認識されよう。この出願は、本開示のいかなる改変例又は変形例をも対象とすることが意図されている。以下の特許請求の範囲は、本開示の例の範囲を本明細書に記載の特定の実施例に限定することを、全く意図するものではない。
【外国語明細書】