(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022180338
(43)【公開日】2022-12-06
(54)【発明の名称】エアロゾル生成製品
(51)【国際特許分類】
A24D 3/17 20200101AFI20221129BHJP
A24D 1/20 20200101ALI20221129BHJP
【FI】
A24D3/17
A24D1/20
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022084401
(22)【出願日】2022-05-24
(31)【優先権主張番号】202121122006.8
(32)【優先日】2021-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522204773
【氏名又は名称】厦▲門▼弘洋生物科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Xiamen Hongyang Bio-technology co.Ltd
【住所又は居所原語表記】H,431 unit,4th,Building C,Xiamen International Shipping Centre,93rd Xiangyu Road,China(Fujian) Free Trade Pilot Zone Xiamen District
(74)【代理人】
【識別番号】100090169
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100124497
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 洋樹
(72)【発明者】
【氏名】▲トン▼ 欣洋
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 美洲
【テーマコード(参考)】
4B045
【Fターム(参考)】
4B045AA21
4B045AA41
4B045AA50
4B045AB11
4B045AB17
4B045BA02
4B045BB03
4B045BC16
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ユーザーが適切な濃度の煙を吸い込むことが保証され、ユーザーの喫煙体験を向上させる。
【解決手段】フィルター1と発煙体2とを含むエアロゾル生成製品であり、発煙体はフィルターに接続され、フィルターから離れた一端は、ベーキングを容易にするため加熱ユニットと協働することができ、発煙体は、径方向の弾性変形によって香り付けビーズ212をクランプして固定するメッシュ状管211を含む味付け部21を含む。エアロゾル生成製品は、香り付けビーズをメッシュ状管の内部に組み込むことができ、メッシュ状管は弾性収縮能力によって香り付けビーズを設定位置にクランプして固定することができ、香り付けビーズがメッシュ状管内を移動することを防止し、ユーザーが香り付けビーズを正確に押圧することができる。また、メッシュ状管は綿材料を採用しないため、煙の吸着能力が抑制される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成製品であって、
フィルター(1)と、
前記フィルター(1)に接続され、径方向の弾性変形によって香り付けビーズ(212)をクランプして固定する非綿材料であるメッシュ状管(211)を含む味付け部(21)を含む発煙体(2)と、
を含むことを特徴とするエアロゾル生成製品。
【請求項2】
前記香り付けビーズ(212)が爆発ビーズ又はホットメルトビーズであることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成製品。
【請求項3】
前記メッシュ状管(211)の材料が紙製材料であり、前記メッシュ状管(211)は紙糸を用いて編みプロセスで編まれ、前記メッシュ状管(211)の編み針数が2針、3針、4針、5針または6針であることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成製品。
【請求項4】
前記発煙体(2)の外部に外嵌された前記スリーブ(3)をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成製品。
【請求項5】
前記メッシュ状管(211)の外部に外嵌され、内径が前記メッシュ状管(211)の外径よりも大きい支持管(4)をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載のエアロゾル生成製品。
【請求項6】
前記メッシュ状管(211)の外径が、前記支持管(4)の内径よりも15%~20%小さいことを特徴とする請求項5に記載のエアロゾル生成製品。
【請求項7】
前記発煙体(2)がさらにエアロゾル生成基質(22)と温度調整部(23)とを含み、前記温度調整部(23)が前記味付け部(21)と前記エアロゾル生成基質(22)との間に設置され、前記味付け部(21)が前記フィルター(1)と前記温度調整部(23)との間に設置されていることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成製品。
【請求項8】
前記温度調整部(23)がこんにゃく多糖類エアロゲルを含むことを特徴とする請求項7に記載のエアロゾル生成製品。
【請求項9】
前記発煙体(2)が、前記発煙体(2)の前記フィルター(1)から離れた一端に設置されたシール部(24)をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載のエアロゾル生成製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、加熱式たばこの技術分野に関し、特にエアロゾル生成製品に関する。
【背景技術】
【0002】
既存のカートリッジは一般的に爆発ビーズを添加することによって煙に味をつける。このうち、爆発ビーズは一般的に中空綿芯で被覆され、中空綿芯を押圧することでその中の爆発ビーズを押し潰し、香り物質が溢れるようにすることができる。しかし、中空綿芯の材質が比較的に柔らかく、爆発ビーズが中空綿芯内で移動しやすく、ユーザーが喫煙時に初めて正確に爆発ビーズをつまむことが困難であり、何度も爆発ビーズをつまむことを試みる時、カートリッジの外部の紙管が変形して、ユーザー体験に影響を与える。また、中空綿芯は、より多くの煙を吸着し、発煙基質によって生成された煙が部分的に吸着されて煙濃度が低くなり、ユーザの喫煙体験が低下する。
【発明の概要】
【0003】
本願の目的は、上記従来技術において爆発ビーズが中空綿芯に移動しやすく、煙が中空綿芯に吸着されて煙濃度が低くなるという問題を解決するためのエアロゾル生成製品を提供することにある。
【0004】
本願の第1の態様は、
フィルターと、
前記フィルターに接続され、径方向の弾性変形によって香り付けビーズをクランプして固定する非綿材料であるメッシュ状管を含む味付け部を含む発煙体と、
を含むエアロゾル生成製品を提供する。
【0005】
1つの可能な設計において、香り付けビーズは、爆発ビーズまたはホットメルトビーズビーズまたはエッセンス柱状凝脂である。
【0006】
1つの可能な設計において、前記メッシュ状管の材料は紙製材料であり、前記メッシュ状管が紙糸を用いて編みプロセスで編まれ、前記メッシュ状管の編み針数が2針、3針、4針、5針または6針である。
【0007】
1つの可能な設計において、前記エアロゾル生成製品は、前記発煙体の外部に外嵌されたスリーブをさらに含む。
【0008】
1つの可能な設計において、前記エアロゾル生成製品は、前記メッシュ状管の外部に外嵌され、内径が前記メッシュ状管の外径よりも大きい支持管をさらに含む。
【0009】
1つの可能な設計において、前記メッシュ状管の外径は、前記支持管の内径よりも15%~20%小さい。
【0010】
1つの可能な設計において、前記発煙体は、さらに、エアロゾル生成基質と温度調整部とを含み、前記温度調整部は、前記味付け部と前記フィルターとの間に設置され、前記味付け部は、前記フィルターと前記温度調整部との間に設置されている。
【0011】
1つの可能な設計において、前記温度調整部は、こんにゃく多糖類エアロゲルを含む。
【0012】
1つの可能な設計において、前記発煙体が、前記発煙体の前記フィルターから離れた一端に設置されたシール部をさらに備える。
【0013】
本願の第2の態様は、また、本願の第1の態様で提供されるエアロゾル生成製品の加熱式カートリッジ及び/又は紙巻きタバコにおける使用を提供する。
【0014】
本願が提供する技術案は以下の有益な効果を達成することができる。
【0015】
本願で提供されるエアロゾル生成製品は、香り付けビーズをメッシュ状管の一端からメッシュ状管内部に組み込むことができ、メッシュ状管はそれ自体の弾性収縮能力によって香り付けビーズを設定位置に確実にクランプして固定することができ、香り付けビーズがメッシュ状管内を移動することを避けることができ、それによってユーザーが香り付けビーズを正確に押圧することができ、ユーザーの体験を向上させることができる。また、このメッシュ状管は綿材料を採用しないため、メッシュ状管の煙への吸着能力が低下し、ユーザーが適切な濃度の煙を吸い込むことが保証され、ユーザーの喫煙体験を向上させる。
【0016】
以上の一般的な説明および後述の詳細な説明は例示的なものにすぎず、本願を限定することはできないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施形態によるエアロゾル生成製品の断面図である。
【0018】
本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付の図面は、本願と一致する実施形態を示し、本明細書とともに本明細書の原理を説明するために使用される。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本願の目的、技術案及び利点をより明確にするため、以下、図面及び実施例を併せて、本願についてさらに詳細に説明する。本明細書に記載された具体的な実施形態は、単に本願を説明するために使用され、本出願を限定するものではないことを理解されたい。
【0020】
本明細書の説明において、用語「第1」、「第2」は、特に明確な規定および限定がない限り、より良い説明のためだけであり、相対的な重要性を示すまたは暗示するものとして解釈されるべきではない。特に規定または説明がない限り、用語「複数」は、2つまたは2つ以上を指す。用語「接続」、「固定」などは、広義に理解されるべきであり、例えば、「接続」は固定接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体的に接続されてもよいし、電気的に接続されてもよい;直接接続してもよいし、中間媒体を介して間接的に接続してもよい。当業者にとって、本願における上記用語の具体的な意味は、具体的な状況に応じて理解することができる。
【0021】
本明細書の説明において、本発明の実施の形態において説明される「上」、「下」などの方向語は、図面に示された角度で説明されており、本発明の実施の形態の限定として理解すべきではないことを理解されたい。さらに、文脈においては、一方の素子が他方の素子「上」または「下」に接続されている場合、他方の素子の「上」または「下」に直接接続されるだけでなく、中間素子を介して他方の素子「上」または「下」に間接的に接続されてもよいことを理解されたい。
【0022】
図1及び
図2に示すように、本発明は、エアロゾル生成製品を提供することであり、このエアロゾル生成製品が加熱式たばこの煙具に使用することができ、エアロゾル生成製品が煙具の加熱ユニットと協働した後、加熱ユニットは、エアロゾル生成製品をベーキングすることができ、その結果、エアロゾル生成製品内の発煙成分が、ユーザーが喫煙できる煙を放出する。エアロゾル生成製品には、煙の喫煙味を改善するために、一般的に香り付けビーズ212が充填されており、香り付けビーズ212が破裂した後に香りを放出し、煙と混合した後、ユーザが吸い込む煙の味を改善し、ユーザ体験を向上させることができることが理解される。
【0023】
しかしながら、従来のエアロゾル生成製品では、香り付けビーズ212を中空綿芯で被覆するのが一般的であるため、香り付けビーズ212は中空綿芯で移動しやすく、ユーザが香り付けビーズ212を初めて正確に押圧することが困難となり、複数回の押出を試みた後、発煙体2の表面にしわ、さらに破損、折れを引き起こし、ユーザ体験を低下させる。
【0024】
このため、本発明の実施の形態で提供されるエアロゾル生成製品は、フィルター1と、フィルター1に接続された発煙体2とを備え、この発煙体2におけるフィルター1から離れた一端は、ベーキングを容易にするために、煙具の加熱ユニットと協働することができる。ここで、発煙体2が味付け部21を含み、味付け部21がメッシュ状管211を含み、メッシュ状管211が径方向の弾性変形によって香り付けビーズ212をクランプして固定する。
【0025】
ここで、このメッシュ状管211の側壁は網状構造であって、すなわち、複数の網目2111が形成されており、これによりこのメッシュ状管211が径方向に一定の弾性伸縮機能を有することができる。香り付けビーズ212を装填する際には、香り付けビーズ212をメッシュ状管211の一端からメッシュ状管211内部に装填することができ、メッシュ状管211はそれ自体の弾性収縮能力によって香り付けビーズ212を設定位置に確実にクランプして固定することができ、香り付けビーズ212がメッシュ状管211内で移動することを回避することができ、それによってユーザーが香り付けビーズ212を正確に押圧することができ、ユーザー体験を向上させることができる。
【0026】
なお、従来の中空綿芯が直管状の中空構造であり、綿材料が柔軟で多繊維の特性を有するため、香り付けビーズ212は中空綿芯の一端から充填しにくく、中空綿芯の側壁に切欠きを切断する必要があり、中空綿芯を部分的に展開し、香り付けビーズ212を切欠きから中空綿芯に充填できるようにする。しかし、このような香り付けビーズ212の充填方法は、大規模な量産が困難であり、そのうちの切断プロセス、充填プロセスはいずれも人的資源および材料資源の莫大な投資を必要とする。
【0027】
一方、本願実施例で提供されるエアロゾル生成製品は、メッシュ状管211が非綿材料であり、このメッシュ状管211は一定の靭性を有しており、香り付けビーズ212がメッシュ状管211の一端から装填されると、メッシュ状管211が陥没、しわ等の変形を生じることがなく、これにより、香り付けビーズ212を装填する際に、メッシュ状管211を切断する必要がなく、プロセスが簡素化され、操作が容易になり、エアロゾル生成製品の製造プロセスへの投入コストが節約される。また、このメッシュ状管211は綿材料を用いないため、メッシュ状管211の煙への吸着能力が低下し、ユーザが適切な濃度の煙を吸い込むことが保証され、ユーザの喫煙体験を向上させることができる。
【0028】
なお、この香り付けビーズ212は、爆発ビーズまたはホットメルトビーズビーズまたはエッセンス柱状凝脂であってもよい。爆発ビーズは、適切な外力を加えることによって、爆発ビーズ内の香料を放出することができる。ホットメルトビーズビーズおよびエッセンス柱状凝脂は、ホットメルト性を有するフィルム層を含み、該フィルム層内に香料が包まれ、吸引時に温度が高くなるにつれてフィルム層が溶融し、香料が揮発して香りを形成することができる。
【0029】
具体的には、メッシュ状管211の材料は、紙製材料、熱可塑性プラスチック又は樹脂のいずれかであってもよい。この紙製材料、熱可塑性プラスチック又は樹脂材料のメッシュ状管211は、一定の靭性及び弾性変形能力を有し、これにより香り付けビーズ212をメッシュ状管211に装填する際に、メッシュ状管211に陥没や皺等の変形を生じさせず、メッシュ状管211全体の形状安定性を保証する。同時に、紙製材料、熱可塑性プラスチック又は樹脂材料を採用したネットパイプ211は、煙を吸着する能力が弱いため、エアロゾル生成製品から放出される煙がネットパイプ211に大量に吸着されることを避けることができ、十分な濃度の煙がユーザーに吸い込まれることを保証し、ユーザーの吸引感を高めることができる。
【0030】
本実施例では、メッシュ状管211の材料は、紙製の材料であることが好ましい、具体的には、メッシュ状管211は、編み工程によって紙糸を用いて編まれ、編んだメッシュ状管211は、一定の弾性変形能力を有し、メッシュ状管211が径方向において微量の伸長又は収縮を生じ得るようにしている。香り付けビーズ212を容易にクランプして固定することができる。
【0031】
なお、メッシュ状管211の編み針数は、2針、3針、4針、5針または6針とすることができる。本実施例では、メッシュ状管211の編み針数は6針であることが好ましく、これによりメッシュ状管211が垂直に配置されたときに、メッシュ状管211が下向きに陥没しないように、メッシュ状管211の構造安定性を高くすることができる。
【0032】
織り工程中に、メッシュ状管211の側壁に複数の網目2111を形成することができ、これにより、メッシュ状管211の径方向における弾性伸長又は収縮を容易にすることができることが理解される。このうち、メッシュ状管211の内径は香り付けビーズ212の外径よりも小さく、香り付けビーズ212をメッシュ状管211内に装填する過程において、香り付けビーズ212はメッシュ状管211を支持し、メッシュ状管211を径方向にわずかな弾性的に拡張を生じさせることができ、香り付けビーズ212が予め設定された位置に装填された後、メッシュ状管211は、それ自体の弾性変形の作用により、香り付けビーズ212をクランプして位置決めさせる弾性力を提供することができ、香り付けビーズ212がメッシュ状管211内で移動することを防止することができる。
【0033】
具体的な実施の形態として、このエアロゾル生成製品は、スリーブ3と支持管4とをさらに備え、スリーブ3が発煙体2の外部に外嵌され、支持管4がメッシュ状管211の外部に外嵌され、メッシュ状管211の外径が支持管4の内径よりも小さい。
【0034】
ここで、このスリーブ3は、発煙体2の周方向表面を被覆し、発煙体2における粒子状物質の散乱を防止するための紙製材料の紙管であってもよい。また、支持管4及びメッシュ状管211は、いずれもスリーブ3内に配置されており、メッシュ状管211の外径を支持管4の内径よりも小さくすることにより、メッシュ状管211の径方向引張に変形空間を提供することができる、すなわち、メッシュ状管211が香り付けビーズ212によって支持されると、メッシュ状管211の香り付けビーズ212が充填された位置での径が大きくなるが、メッシュ状管211の径が大きくなる位置でメッシュ状管211が依然として支持管4に収容することができ、また、支持管4の拘束によりメッシュ状管全体の形態が安定し、このエアロゾル生成製品の良好な外観が保証される。
【0035】
このうち、メッシュ状管211の外径は、支持管4の内径よりも15%~20%小さい。香り付けビーズ212は、支持管4に対するメッシュ状管211の直径を15%~20%増加させることができ、これにより、メッシュ状管211が香り付けビーズ212の支持作用により直径が変化した後、依然として支持管4を圧迫しないように支持管4に収容することができる。
【0036】
具体的な実施形態として、発煙体2は、更に、ガスゾル生成基質22と温度調整部23とを含み、このガスゾル生成基質22と温度調整部23は、いずれもスリーブ3内に包まれてもよく、温度調整部23は、味付け部21とエアロゾル生成基質22との間に設置され、味付け部は、フィルター1と1温度調整部23との間に設置されている。すなわち、本発明の実施の形態に係るエアロゾル生成製品は、発煙体2がフィルター1に近い端から、順に味付け部21、温度調整部23及びエアロゾル生成基質22を含む。
【0037】
ここで、このエアロゾル生成基質22は、煙具の加熱ユニットと組み合わせることができ、加熱ユニットは、エアロゾル生成基質22をベーキングし、エアロゾル生成基質22から煙を放出させることができる。味付け部21の香り付けビーズ212は、圧し潰された後香り物質を放出することができ、煙と香り物質が混合されて味が改善された煙を形成することができる。一方、加熱ユニットの加熱温度は一般的に280℃以上であるため、煙の温度が高くなり、ユーザーが直接吸い込むとやけどのリスクがある。このため、本実施例では、味が改善された煙を温度調整部23を介して降温することができ、温度調整部23は、高温煙の温度をユーザが吸うのに適した温度に下げることができ、その後、降温した後の煙をユーザが口に吸い込むことができる。
【0038】
具体的には、本実施例において、温度調整部23は、こんにゃく多糖類エアロゲルを含む。こんにゃく多糖類エアロゲルは、スリーブ3内に充填され、味付け部21とフィルター1との間に配置され、こんにゃく多糖は、加熱後に気化して熱を吸収し、温度を下げる効果を達成することができる。また、味付け部21とフィルター1との間に充填されたこんにゃく多糖類エアロゲルは、発煙基質を設定された空間内に閉じ込めることもでき、エアロゾル生成基質22を加熱ユニットによって十分にベーキングして、煙を放出することが保証されるとともに、エアロゾル生成基質22中の粒子状物質がフィルター1に拡散することなく隔離され得る。
【0039】
1つの具体的な実施形態として、発煙体2は、さらに、シール部24を含み、シール部24は、発煙体2におけるフィルター1から離れた一端に設置されている。このシール部24は、エアロゾル生成基質22の内容物の落下を防止する役割を果たすことができ、特に加熱時に、煙具の加熱ユニットの挿入によりエアロゾル生成基質22の元の構造が押圧され、シール部24は、内容物が喫煙中に煙具に落下することを防止することができる。また、シール部24は、エアロゾル生成製品の輸送および保管中に防湿作用を果たすこともできる。
【0040】
なお、上記内容物は、茶粒子、茶細片、茶茎等であってもよく、本実施例におけるエアロゾル生成基質22には、茶粒子層と茶茎層とが含まれ、茶粒子層は、フィルター1から離れた側に設置され、茶茎層は、フィルター1に近い側に設置されている。その中で、茶粒子層は主に茶中のフェノール性化合物を加熱して放出させる役割を果たし、放出された茶中のフェノール性化合物は吸う過程中に体内に吸い込んで、リラックスする効果を果たすことができる;茶茎層は主にタールを吸着する役割を果たす。また、茶粒子層には喫煙体験を最適化するために発煙剤と香料成分が混合されている。
【0041】
本願の実施例は、また、エアロゾル生成製品の加熱式カートリッジ及び/又は紙巻きタバコにおける使用を含み、本実施例では、好ましくは加熱式カートリッジに適用される。この加熱式カートリッジは、使用中に加熱式煙具を使用して発煙体2を加熱する必要があり、煙具内には加熱ユニット(加熱シートなど)が設置され、この加熱ユニットが加熱シート又は加熱ロッドであってもよく、加熱シート又は加熱ロッドは、該エアロゾル生成製品のエアロゾル生成基質22に挿入してエアロゾル生成基質22をベーキングし、エアロゾル生成基質22がユーザーによる吸入のために煙を放出させる。もちろん、本願のエアロゾル生成製品の構造は、従来の燃焼式タバコにも応用できる。
【0042】
以上は、本願の好適な実施形態にすぎず、本願を限定するものではなく、当業者にとって、本願は種々の変更及び変更が可能である。本出願の精神と原則内で、行われたいかなる修正、同等置換、改善などは、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0043】
1-フィルター
2-発煙体
21-味付け部
211-メッシュ状管
2111-網目
212-香り付けビーズ
22-エアロゾル生成基質
23-温度調整部
24-シール部
3-スリーブ
4-支持管