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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022180403
(43)【公開日】2022-12-06
(54)【発明の名称】ロボットサービス装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20221129BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20221129BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
B65G1/00 511J
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022138882
(22)【出願日】2022-09-01
(62)【分割の表示】P 2021065101の分割
【原出願日】2015-03-18
(31)【優先権主張番号】1404870.6
(32)【優先日】2014-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】515134368
【氏名又は名称】オカド・イノベーション・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】マーク・フライヤー
(72)【発明者】
【氏名】アンディー・イングラム-テッド
(72)【発明者】
【氏名】シディック・シャイク
(72)【発明者】
【氏名】スバーカー・リンドボ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ロボットサービス装置が、ロボット取り出しシステムでの格子を使用するために開示されている。
【解決手段】ロボットサービス装置は、メンテナンス操作又はクリーニングをするために、格子上の如何なる位置へも駆動することが可能である。更に、サービス装置は、取り出しシステムで操作可能な複数のロボット積物品の取扱い装置を助けるように使用され得る。ロボットサービス装置は、積物品の取扱い装置に、それをドッキング又はラッチさせることが解除可能なドッキング機構を有し得る。このサービス装置には、又、クリーニング手段と、格子及び他のロボット装置がモニターされ得るカメラ手段とが設けられ得る。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
格子を形成している互いに実質的に直交している2セットのレールと、この格子上にあるロボット積物品の取扱い装置とを備えたロボット取り出しシステムで動作するためのサービス装置であって、
このサービス装置は、2セットのホイールに装着された本体を有し、第1のセットのホイールは、第1のセットのレールのうちの少なくとも2つのレールと係合するように配設され、第2のセットのホイールは、第2のセットのレールのうちの少なくとも2つのレールと係合するように配設され、前記第1のセットのホイールは、1セットのホイールのみが、事前に格子と係合して、レールと係合されている前記セットのホイールのみが駆動されることにより、格子の如何なる地点へのレールに沿ったサービス装置の移動を可能にするように、前記第2のセットのホイールとは独立して駆動且つ移動可能で有り、又、
サービス装置には、解除可能なラッチ装置が設けられ、このラッチ装置は、サービス装置を格子上にある積物品の取扱い装置に解除可能にドッキングさせるように動作され得、又、
このラッチ装置は、更に、サービス装置が、積物品の取扱い装置の制御を果たし、取り出しシステムの制御のもとで、格子上の所定の場所に積物品の取扱い装置が移動するように、格子から積物品の取扱い装置を分離するように動作可能である、サービス装置。
【請求項2】
前記ラッチ装置は、積物品の取扱い装置をレールから確実に持ち上げて、この積物品の取扱い装置を前記格子上の所定の位置へと移動させるための手段を有している請求項1に記載のサービス装置。
【請求項3】
前記ラッチ装置は、サービス装置を積物品の取扱い装置に解除可能にドッキングさせる手段を有し、又、サービス装置は、更に、サービス装置が、前記格子上の所定の位置へと、積物品の取扱い装置を押す又は引張ることが可能なように、取り出しシステムのレールから両セットのホイールを解除するための手段を有している、請求項1に記載のサービス装置。
【請求項4】
このサービス装置は、更に、牽引測定システムを有し、この牽引測定システムは、前記格子に係合されている1つのセットのホイールを、他方のセットのホイールの格子との係合を停止させながら、駆動させるための駆動手段を有し、駆動手段は、適切な電気制御手段により制御される、請求項1乃至3のいずれか1に記載のサービス装置。
【請求項5】
前記電気制御手段は、前記格子上のホイールの牽引が測定され得るように、全てのセットのホイールの回転をモニターするための手段を有し、前記測定は、要求されている格子のクリーニングを果たすために、所定の牽引データと比較される、請求項4に記載のサービス装置。
【請求項6】
この装置は、更に、クリーニング装置を有している請求項1乃至5のいずれか1に記載のサービス装置。
【請求項7】
前記クリーニング装置は、前記格子上のこぼれ物を処理するように設定された、真空クリーナ、及び/又は、幾つかのブラシ、及び/又は、スプレー装置を有している請求項6に記載のサービス装置。
【請求項8】
更に、使用者がロボット積物品の取扱い装置又は格子を遠隔で観察可能な視覚システムを提供するカメラ手段を具備している請求項1乃至7のいずれか1に記載のサービス装置。
【請求項9】
この装置は、更に、前記サービス装置が、格子に対して手動の処置が必要になった場合に、その場で使用され得るように使用者に適した座部手段を具備している請求項1乃至8のいずれか1に記載のサービス装置。
【請求項10】
格子を形成している互いに実質的に直交している2セットのレールと、この格子上にあるロボット積物品の取扱い装置とを備えたロボット取り出しシステムで動作するためのサービス装置であって、
このサービス装置は、2セットのホイールに装着された本体を有し、第1のセットのホイールは、第1のセットのレールのうちの少なくとも2つのレールと係合するように配設され、第2のセットのホイールは、第2のセットのレールのうちの少なくとも2つのレールと係合するように配設され、前記第1のセットのホイールは、1セットのホイールのみが、一度格子と係合して、レールと係合されている前記セットのホイールのみが駆動されることにより、格子の如何なる地点へとレールに沿ったサービス装置の移動を可能にするように、前記第2のセットのホイールとは独立して駆動且つ移動可能で有り、又、
サービス装置には、前記格子上に存在する汚染を除去するための手段を有するクリーニング機構が設けられている、サービス装置。
【請求項11】
前記クリーニング機構は、前記格子上のこぼれ物を処理するように設定された、真空クリーナ、及び/又は、幾つかのブラシ、及び/又は、スプレー装置を有している請求項10に記載のサービス装置。
【請求項12】
このサービス装置は、更に、使用者がロボット積物品の取扱い装置又は格子を遠隔で観察可能な視覚システムを提供するカメラ手段を具備している請求項11に記載のサービス装置。
【請求項13】
このサービス装置には、更に、解除可能なラッチ装置が設けられ、このラッチ装置は、サービス装置を格子上にある積物品の取扱い装置に解除可能にドッキングさせるように動作され得、又、
このラッチ装置は、更に、サービス装置が、積物品の取扱い装置の制御を果たし、取り出しシステムの制御のもとで、格子上の所定の場所に積物品の取扱い装置が移動するように、格子から積物品の取扱い装置を分離するように動作可能である、請求項11乃至12のいずれか1に記載のサービス装置。
【請求項14】
前記ラッチ装置は、積物品の取扱い装置をレールから確実に持ち上げて、この積物品の取扱い装置を前記格子上の所定の位置へと移動させるための手段を有している請求項13に記載のサービス装置。
【請求項15】
前記ラッチ装置は、サービス装置を積物品の取扱い装置に解除可能にドッキングさせる手段を有し、又、サービス装置は、更に、サービス装置が、前記格子上の所定の位置へと、積物品の取扱い装置を押す又は引張ることが可能なように、取り出しシステムのレールから両セットのホイールを解除するための手段を有している、請求項13に記載のサービス装置。
【請求項16】
このサービス装置は、更に、牽引測定システムを有し、この牽引測定システムは、前記格子に係合されている1つのセットのホイールを、他方のセットのホイールの格子との係合を停止させながら、駆動させるための駆動手段を有し、駆動手段は、適切な電気制御手段により制御される、請求項10乃至15のいずれか1に記載のサービス装置。
【請求項17】
前記電気制御手段は、前記格子上のホイールの牽引が測定され得るように、全てのセットのホイールの回転をモニターするための手段を有し、前記測定は、要求されている格子のクリーニングを果たすために、所定の牽引データと比較される、請求項16に記載のサービス装置。
【請求項18】
このサービス装置は、更に、メンテナンス又は観察機能を果たすようにも格子上を使用者が移動するのを可能にする座部手段を具備している請求項1乃至17のいずれか1に記載のサービス装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、ロボット取り出しシステムの装置及び方法に関している。特に、限定されるものではないが、本願発明は、ロボット取り出しシステムで使用されるためのロボットサービス装置、及び、このようなシステムの信頼性を改善する方法に関している。
この出願は、2014年3月18日に出願されたUK特許出願 no.GB 1404870.6の優先権の利益を享受し、これは、参照としてここに組み入れられる。
【背景技術】
【0002】
幾つかの商業上の及び工業上の活動は、多数の異なる商品の保管と回収とを可能にするシステムを必要としている。複数の生産ラインでの物品の保管と回収とのための既知のある形式のシステムは、保管用蓋付容器(bins)又はコンテナーを積層体(stacks)として互いに上下に重ねるように並べ、そして、これら積層体を複数の列に並べることを含んでいる。保管用蓋付容器又はコンテナーは、上側からアクセスされ、列間の通路側のものを取り出し、そして、多くのコンテナーは所定のスペースに保管され得る。
【0003】
数列内で重ねられたコンテナーの取扱いの方法が、数十年来、良く知られている。このような幾つかのシステムのうち、例えば、Bertelに与えられたUS 2,701,065に開示されたシステムは、これらコンテナーを保管するのに必要な保管用空間を減じるために、必要に応じて特定のコンテナーにアクセス可能であるけれども、数列に並べられる自立式のコンテナーの積層体(free-standing stacks of container)を有している。このような所望のコンテナーへのアクセスは、コンテナーを積層体へと積んだり積層体から取り出しするのに使用され得る比較的複雑な持ち上げ機構(hoisting mechanism)を与えることにより、可能とされ得る。しかし、このようなシステムのコストは、多くの状況のもとで実用的ではなく、主として、大型の輸送用コンテナーの保管及び取扱いに対して商業化されている。
【0004】
コンテナーの自立式の積層体を使用することと、特定のコンテナーの回収及び保管のための機構を与えることとの構想は、例えば、Cimcorpに与えられたEP 0 767113 Bに開示されているように、更に進展されている。この'113は、矩形のチューブの形態でのロボット積物品取扱い機(robot load handler)を使用して、複数の積み重ねられたコンテナーを取り出すための機構を開示している。尚、このチューブは、コンテナーの積層体の周囲で下降され、積層体のどのレベルでもコンテナーを掴む(grip)することができるように構成されている。この方法では、幾つかの(several)コンテナーが、一括して積層体から持ち上げられ得る。前記移動可能なチューブは、1つ積層体の上側から他の積層体の上へと幾つかのコンテナーを移動させるか、積層体から外の場所へと、又はその逆にコンテナーを移動させるために、使用され得る。このようなシステムは、各積層体のコンテナーの全てが同じ製品(一種類の製品の積層体として知られている)の場合には、実用上有用であり得る。
【0005】
'113に記載されているシステムにおいて、チューブの高さは、コンテナーの最大高さの積層体が一度で取り出され得るように、コンテナーの最大高さの積層体の高さと少なくとも同じでなければならない。従って、保管所のように囲まれているスペースで使用されるときには、積層体の最大高さは、積物品取扱い機のチューブを収容するのに必要な高さに制限される。
【0006】
内容が参照としてここに組み込まれるEP 1037828 (Autostore)は、コンテナーの積層体がフレーム構造物内に並べられているシステムを開示している。この形式のシステムが、添付の図面の図1乃至4に概略的に示されている。ロボット積物品の取扱い装置は、積層体の最上面の上で、トラックシステムに従って積層体の周囲を制御可能に移動し得る。
【0007】
このロボット積物品の取扱い装置の1つの形態が、更に、内容が、参照としてここに組み込まれる取り入れるノールウェイ特許no.317336に記載されている。図3(a)及び3(b)は、夫々、後及び前からの積物品の取扱い装置の概略的な斜視図であり、図3(c)は、蓋付容器を持ち上げている積物品の取扱い装置の前からの概略的な斜視図である。
【0008】
積物品の取扱い装置の更なる改良が、UK特許出願 No.1314313.6に記載されている。この出願では、各ロボット取扱い装置は、1つの格子状のスペース(one grid space)のみをカバーしており、かくして、高い密集性の積物品の取扱い装置を可能にして、所望のサイズのシステムの高いスループットを可能にしている。
【0009】
このような蓋付容器の取り扱いシステムの幾かの実例において、単一の格子上で移動する非常に多数のロボット積物品の取扱い装置があり得る。これら積物品の取扱い装置では、時々幾つかの問題が生じ、有用なサービスに対応するために、改善又は他の処置を必要とし得る。更に、クリーニングが必要な、格子上の塵埃の付着又は堆積があり得る。
【0010】
欠点のある積物品の取扱い装置を改善する、又は、格子をクリーンにするために、使用者は、積層体上の格子にアクセスして、手動で、積物品の取扱い装置を固定又は取り外すための、もしくは、格子をクリーンにするための必要な操作をすることが要求されている、欠点が、上述された従来技術ではある。
【0011】
これら操作を安全にするためには、使用者がアクセスを可能とする前に、格子上の全てのロボット積物品の取扱い装置を停止させる必要がある。使用中のロボット積物品の取扱い装置の数が多くなり、又、格子が大型になるのに従って、欠陥が生じる確率が高くなり、又、停止されなければならない多数のユニットによって、各欠陥の重大性が高まる。
【発明の概要】
【0012】
本願発明に係われば、格子を形成している互いに実質的に直交している2セットのレールと、この格子上にあるロボット積物品の取扱い装置とを備えたロボット取り出しシステムで動作するためのサービス装置であって、このサービス装置は、2セットのホイールに装着された本体を有し、第1のセットのホイールは、第1のセットのレールのうちの少なくとも2つのレールと係合するように配設され、第2のセットのホイールは、第2のセットのレールのうちの少なくとも2つのレールと係合するように配設され、前記第1のセットのホイールは、1セットのホイールのみが、事前に格子と係合して、レールと係合されている前記セットのホイールのみが駆動されることにより、格子の如何なる地点へのレールに沿ったサービス装置の移動を可能にするように、前記第2のセットのホイールとは独立して駆動且つ移動可能で有り、又、サービス装置には、解除可能なラッチ装置が設けられ、このラッチ装置は、サービス装置を格子上にある積物品の取扱い装置に解除可能にドッキングさせるように動作され得、又、このラッチ装置は、更に、サービス装置が、積物品の取扱い装置の制御を果たし、取り出しシステムの制御のもとで、格子上の所定の場所に積物品の取扱い装置が移動するように、格子から積物品の取扱い装置を分離するように動作可能である、サービス装置が、提供される。
【0013】
本願発明に係われば、更に、格子を形成している互いに実質的に直交している2セットのレールと、この格子上にあるロボット積物品の取扱い装置とを備えたロボット取り出しシステムで動作するためのサービス装置であって、このサービス装置は、2セットのホイールに装着された本体を有し、第1のセットのホイールは、第1のセットのレールのうちの少なくとも2つのレールと係合するように配設され、第2のセットのホイールは、第2のセットのレールのうちの少なくとも2つのレールと係合するように配設され、前記第1のセットのホイールは、1セットのホイールのみが、一度格子と係合して、レールと係合されている前記セットのホイールのみが駆動されることにより、格子の如何なる地点へとレールに沿ったサービス装置の移動を可能にするように、前記第2のセットのホイールとは独立して駆動且つ移動可能で有り、又、サービス装置には、前記格子上に存在する汚染を除去するための手段を有するクリーニング機構が設けられている、サービス装置が、提供される。
【0014】
このようにして、本願発明は、従来技術の問題を解決し、1つ又は複数のロボットサービス装置の使用により、信頼性が向上し、又、大型の容器の処理システム全体のコストを減じるシステムと方法とを提供している。
【0015】
本願発明が、添付の図面を参照して以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、既知の保管システム内に蓋付容器の複数の積層体を収容するためのフレームフレ構造物の概略的な斜視図である。
図2図2は、図1のフレーム構造物の一部の概略的平面図である。
図3図3(a)及び3(b)は、図1及び2のフレーム構造物と一緒に使用されるためのロボット積物品の取扱い装置の1つの形態の後方及び前方からの概略的斜視図であり、又、図3(c)は、蓋付容器を持ち上げる使用での既知の積物品の取扱い装置の概略的斜視図である。
図4図4は、本願発明の一形態に係わるロボットサービス装置と一緒に、図1及び2のフレーム構造物の上に設置されている、図3(a)、3(b)、及び3(c)に示されているタイプ複数の積物品の取扱い装置を有する既知の保管システムの概略的斜視図である。
図5図5は、本願発明の一実施の形態に係わるロボットサービス装置の概略的斜視図である。
図6図6は、ロボットサービス装置に配置されているラッチ機構とカメラ手段を示している、図5のサービス装置の一部の概略的斜視図である。
図7a図7aは、ホイールと、駆動システムと、クリーニング機構とを示している図5及び6のロボットサービス装置の概略的側面図である。
図7b図7bは、ホイールと、駆動システムと、クリーニング機構とを示している図5及び6のロボットサービス装置の概略的側面図である。
図8図8は、動作不良の積物品の取扱い装置を取りに行っている使用状態での図5乃至7のサービス装置の一部の概略的斜視図である。
図9図9は、動作不良の積物品の取扱い装置をロボットサービス装置にラッチ係合させるのに適しているラッチ機構の拡大図である。
図10図10は、サービス装置が実質的に橋の形をしている、本願発明の第2の実施の形態に係わるロボットサービス装置の概略的斜視図である。
図11図11は、動作不良の積物品の取扱い装置に被さっている状態のサービス装置を示している、本願発明の第2の実施の形態に係わる、図10のロボットサービス装置の概略的側面図である。
図12図12は、サービス装置が実質的にU字形状をしている、本願発明の第3の実施の形態に係わるロボットサービス装置の概略的斜視図である。
図13図13は、複数のサービス装置が、動作不良の積物品の取扱い装置と、これを移動させるためか、これを格子から取り外すために、係合するように動作している、本願発明の第4の実施の形態に係わるロボットサービス装置の概略的斜視図である。
図14図14は、異なる形態の複数のサービス装置を示している、本願発明の第4の実施の形態に係わるロボットサービス装置の概略的斜視図である。
図15図15は、更なる形態の複数のサービス装置を示している、本願発明の第4の実施の形態に係わるロボットサービス装置の概略的斜視図である。
図16図16は、サービス装置に、乗客又は使用者を運ぶことが可能な座部が設けられている、本願発明の第5の実施の形態に係わるロボットサービス装置の概略的斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1及び2に示されているように、蓋付容器10として知られている積み重ね可能なコンテナーが、積層体12をなすように互いに上下に積み重ねられている。積層体12は、保管所、又は、製造場所にある格子状のフレーム構造物14内に並べられている。図1は、フレーム構造物14の概略的な斜視図であり、又、図2は、フレーム構造物14内に配列されている蓋付容器10の単一の積層体12を示す上面図である。各蓋付容器10は、代表的には、複数の製造物品(図示されていない)を保持しており、各蓋付容器10内の複数の製造物品は、同じでも、又、適用に応じて異なるタイプの製品でも良い。
【0018】
前記フレーム構造物14は、複数の水平部材18,20を支持している複数の起立部材16を有している。平行な水平部材18の第1のセットは、起立部材16により支持されている複数の水平な格子構造体を形成するように、平行な水平部材20の第2のセットに直交するように配設されている。これら部材16,18,20は、代表的には金属により形成されている。蓋付容器10は、フレーム構造物14の部材16,18,20間で積み重ねられており、この結果、フレーム構造物14は、蓋付容器10の積層体12の水平方向の動きと、蓋付容器10の垂直方向の動きとを防いでいる。
【0019】
フレーム構造物14のトップレベルは、積層体12の上面を横切る格子状のパターンに配設されたレール22を含んでいる。図3及び4を更に参照すると、レール22は、複数のロボット積物品の取扱い装置30を支持している。平行なレール22の第1のセット22aは、フレーム構造物14の上面を横切る第1の方向(X)への積物品の取扱い装置30の移動を案内し、又、第1のセット22aとは直交する平行なレール22の第2のセット22bは、第1の方向な直交する第2の方向(Y)への積物品の取扱い装置30の移動を案内する。このようにして、レール22は、X-Y平面内での2方向の積物品の取扱い装置30の移動を可能にし、この結果、積物品の取扱い装置30は、如何なる積層体12の上の位置へと移動され得る。
【0020】
各積物品の取扱い装置30は、積層体12の上方で、フレーム構造物14のレール22上でX及びY方向に走行するように配設された車体32を有している。車体32の前側に有る1対のホイール34により構成された第1のセットのホイール34と、車体32の後側にある1対のホイール34とは、レール22の第1のセット22aの2つの近接したレールと係合するように配設されている。同様に、車体32の各面側に有る1対のホイール36により構成された第2のセットのホイール36は、レール22の第2のセット22bの2つの近接したレールと係合するように配設されている。ホイール34,36の各セットは、第1のセットのホイール34と第2のセットのホイール36とのどちらか一方が、如何なる時でも、夫々のレールのセット22a、22bと係合するように、上昇及び下降され得る。
【0021】
第1のセットのホイール34が、第1のセット22aのレールと係合すると共に、第2のセットのホイール36が、レール22から確実に上昇されているときに、ホイール34は、車体32に収容されている駆動機構(図示されていない)により駆動され得て、積物品の取扱い装置30は、X方向に移動する。積物品の取扱い装置30をY方向に移動させるためには、第1のセットのホイール34がレール22から確実に上昇されると共に、第2のセットのホイール36が、レールの第2のセット22aと係合するように下降される。かくして、駆動機構は、Y方向の移動を果たすように、第2のセットのホイール36を駆動ために使用され得る。
【0022】
このようにして、1つ又は複数のロボット積物品の取扱い装置30が、中央の取り出しシステム(図示されていない)の制御に基づいて、フレーム構造物14上の積層体12の夫々の上面の周りで移動し得る。各ロボット積物品の取扱い装置30には、必要な製品をアクセスするために、積層体から1つ又は複数の蓋付容器又はコンテナーを持ち上げるための手段が設けられている。このようにして、複数の製品が、一度で格子及び積層体内の複数の場所からアクセスされ得る。
【0023】
図4は、上述されたような代表的な保管システムを示しており、このシステムは、積層体12に対して駆動的な複数の積物品の取扱い装置30を有している。更に、ロボットサービス装置が格子14上に位置されている。
【0024】
如何なる形態の積物品の取扱い装置30も使用され得、そしてロボットサービス装置は、このような積物品の取扱い装置30と相互作用するように適切に適用され得ることは、理解されるであろう。
【0025】
第2のタイプのサービス装置50の第1の形態は、図5乃至7を参照して以下に説明される。
【0026】
図5を参照すると、サービス装置50は、前記レール22の第1のセット22a及び第2のセット22bと夫々係合可能な第1及び第2のセットのホイール54,56を備えている車体52を有している。
【0027】
サービス装置50には、ロボット積物品の取扱い装置30の部材に対して加えられた付加の部材が設けられている。図5及び6から見られるように、この装置50は、解除可能なラッチ機構58とカメラ手段60とを有している。更に、この装置50には、各セットのホイール54,56近くに装着された真空クリーニングシステム64とブラシ機構52のようなクリーニング手段が設けられている。更に、装置50は、中央の取り出しシステム(図示されていない)の制御のもとで、適切な洗浄剤を吐出可能なスプレー装置66を有している。
【0028】
積物品の取扱い装置30の動作と同様に、サービス装置50の第1及び第2のホイール54,56は、対応しているレールのセット22a、22bと係合又は係合の解除が可能なように、車体52に対して垂直に移動され得る。適切なセットのホイール54,56を係合且つ駆動させることにより、サービス装置50は、フレーム構造物14の上で、水平平面内でX及びY方向に移動され得る。
【0029】
ロボット積物品の取扱い装置30aの故障又は不動作の場合には、サービス装置50は、不動作の装置30aの近くの場所へと格子14の上で移動され得る。そして、不動作の装置30aに近づくと、サービス装置50のカメラ手段60が、制御位置(図示されていない)から、状況を見るように使用され得る。積物品の取扱い装置30aが、格子14から取り外すことを要求する場合には、サービス装置50は、図8に示されているように、不動作の積物品の取扱い装置30aに、解除可能にラッチ係合され得る。そして、サービス装置50は、不動作の装置30aを、これが修理される、又は、格子14から完全に取り出され得る場所へと、導くように使用され得る。
【0030】
解除可能なラッチ機構58の必要な形状は、図5乃至9に示されるようになっていないけれども、解除可能なラッチ機構の如何なる適切な形態のものでも使用され得ることは、判るであろう。ラッチ機構58は、欠陥のあるロボット取扱い装置に接続され得、そして、これを所望の場所へと、押していく、引いていく、又は、引きづっていくことが可能になるように、これを格子から完全に持ち上げるか、欠陥のある装置のホイールのセットを上下移動し得る。ラッチ機構58は、又、欠陥のあるユニットのグリッパー機構が格子から引込められることを可能にするか、ロボット積物品の取扱い装置30と他の機械的又は電気的相互をさせる装置を含んでいる。
【0031】
更に、このサービス装置50には、前記カメラ手段60の代わりに、又は、これに加えて、センサー手段が設けられ得る。例えば、サービス装置50には、システムオペレータが、故障又は止まったロボット積物品の取扱い装置30により故障を遠隔で診断することを可能にするセンサーが設けられ得る。これは、制限されるものではないが、装備された診断システムを介して、故障をチェック又は診断するように、ロボット積物品の取扱い装置30のポートにするための電気接続手段を含み得る。これは、又、超音波ディテクター、X線カメラ、又は、積物品の取扱い装置30内でのデータ通信機能を評価するためのセンサーのようなセンサーを含み得る。
【0032】
更に、サービス装置50は、このサービス装置50がロボット積物品の取扱い装置30をリセット可能なように、上記センサーに代えて、又は、加えて、リセット手段を有し得る。このリセット手段は、遠隔操作されるマニュピレータ装置を、有し得るか、又は、遠隔操作される電気的リセット装置を有し得る。機械的なマニュピレータは、更に、積物品の取扱い装置30が、格子の一部上に単に一時的に積まれていることを、前記診断が示唆ししたときに、積物品の取扱い装置30を押すよう、遠隔操作可能であり得る。代わって、機械的な装置は、格子の異なる位置へか、格子の完全な外へ、積物品の取扱い装置を押すように、サービス装置50と共同して機能し得る。
【0033】
ロボットサービス装置50の他の使用では、この装置50は、格子14の状態を安定させるために、格子14上を走行し得る。例えば、長時間に渡って、こぼれたもの又は塵埃が、格子14上に蓄積され得る。サービス装置50には、牽引測定システム(traction measurement system)が設けられ得、かくして、例えば、こぼれものがある場合に、かくして、格子14上のロボット取扱いハンドラー30のための牽引のロスがある場合に、安定性を得るために、1又は複数のホイール54にブレーキがかけられながら1又は複数のホイール56が駆動される。このために、サービス装置50が格子14上に配備され得、又、カメラ手段60が、格子14の状態を遠隔で見るために使用され得る。前記ブラシ機構62と、洗浄剤吐出手段66と、真空システム66とは、かくして、格子14をクリーンにするように、適切に使用され得る。
【0034】
格子を滑り易くするであろう格子上へのオイルのような製品のこぼれは、ホイールの滑り検出を使用して一般のロボット積物品ハンドラーにより検出され得る。このときには、格子の大部分に渡ってオイルが広がるのを防止するように、直ちに流出を処理することは、重要である。提案された方法は、流出を処理するために幾つかの態様のロボットサービスを使用している。使用に際しては、こぼれを生じているロボット装置が、停止される。潜在的なこぼれの所定の半径内にある他のロボット装置も、又、停止される。取り出し制御システムは、他のロボット装置30,50が、悪影響された領域をアクセスしないように、ソフトウエアで、格子の潜在的に悪影響された領域の全てをブロックするために使用され得る。そして、1つ又は複数のロボットサービス装置が、今静止しているロボット装置の周りの領域を最初にクリーンにするように、配備され得る。次に、配備されたサービス装置50の駆動機構が、こぼれたものが適切に除去されるように、牽引を測定するために使用され得る。そして、ロボット積物品の取扱い装置30は、ホイールがクリーンにされ得るように、メンテナス領域へと、悪影響されたロボット積物品の取扱い装置30を捕捉して(pick up)取り出すために使用され得る。更なるロボットサービス装置が、格子の全ての部分での充分な牽引となるまで、悪影響を受けた領域をクリーニングすることを終わらせるように、配備され得る。
【0035】
更に、ロボットサービス装置50には、トラック及び格子の状態を評価するための手段が設けられ得る。例えば、サービス装置50は、ロボット積物品の取扱い装置30の状態を評価することに加えても又は別に、格子の状態を評価するための前述されたセンサー又はカメラ手段を使用し得る。例えば、ロボットサービス装置は、トラック及び格子の安定性と一体性とを確実にするために、管理時期(housekeeping phase)の間、格子上に配備され得る。
【0036】
サービス装置50は、上述された構成部品の全て、1つ、又は、如何なる組合せを有し得ること、上述された全てのセンサーと構成部品とを有することは、本願発明にとって本質的ではないこととは、理解されるであろう。図10及び11は、本願発明の第2の実施の形態を示している。第1の実施の形態を参照して記載された構成部品と類似の構成部品は、同じ参照符号が付されている。
【0037】
図10は、ロボットサービス装置150の異なる形態を示している。このロボットサービス装置150は、実質的に橋の形状の車体152を有している。図10及び11を参照すると、ロボットサービス装置150は、前記第1及び第2のセット22a、22bのレール22と夫々係合可能な第1及び第2のセットのホイール154,156を備えている車体152を有している。橋形状の車体152は、積物品の取扱い装置30を跨ぐことが可能なようにサイズが設定されている。サービス装置150には、解除可能なラッチ又はフック機構158が、橋部分の下側から配備可能なように、設けられている。
【0038】
使用に際しては、ロボットサービス装置150の第1及び第2のセットのホイール154,156が、対応するセットのレール22a、22bに対してホイール154,156を係合又は非係合するように、車体152に対して垂直に移動され得る。適切なセットのホイール154,156を係合させ及び駆動することにより、ロボット150は、フレーム構造物14の上面上で、水平面内をX及びY方向に移動され得る。
【0039】
このようにして、サービス装置150は、格子14上に配備され得、任意の地点に駆動され得る。この地点では、サービス装置は、フック機構158が、格子14から不調な装置30を持ち上げるために使用され得るように、不調な積物品の取扱い装置30を跨ぐ。次に、取り出し制御システムが、サービス装置150を格子14上の所定位置に移動させるために、使用され得る。この所定の位置では、不調の積物品の取扱い装置30が、必要に応じて取り外される。図面では示されていないけれども、この第2の実施の形態のサービス装置は、又、第1の実施の形態を参照して説明された構成部品を有し得ることは、判るであろう。これら構成部品は、限定されるものではないが、ブラシ機構62、真空システム64、スプレーシステム66、牽引測定システム、及び、カメラ手段60を含んでおり、これの全ては、上述された方法と同様の方法で動作する。
【0040】
図12は、本願発明の第3の実施の形態を示している。本願発明の第1及び第2の実施の形態を参照して記載されたのと同様の構成部品は、同じ参照符号が付されている。
【0041】
図12を参照すると、ロボット250、格子14の前記第1及び第2のセット22a、22bのレール22と夫々係合可能な第1及び第2のセットのホイール254,256を備えている車体252を有している。U字形状の車体252は、積物品の取扱い装置30を囲むことが可能なようにサイズが設定されている。サービス装置250には、U字形状の部分内から配備可能な解除可能なラッチ又はフック機構258が、設けられている。
【0042】
使用に際しては、ロボットサービス装置250の第1及び第2のセットのホイール254,256が、対応するセットのレール22a、22bに対してホイール254,256を係合又は非係合するように、車体252に対して垂直に移動され得る。適切なセットのホイール254,256を係合させ及び駆動することにより、ロボットサービス装置250は、格子14の上面上で、水平面内をX及びY方向に移動され得る。
【0043】
このようにして、サービス装置250は、格子14上に配備され得、任意の地点に駆動され得る。この地点では、サービス装置は、ラッチ又はフック機構258が、不調な装置30を、引く、押す、又は、他の操作のために使用され得るように、不調な積物品の取扱い装置30を囲む。次に、取り出し制御システムが、サービス装置215を格子14上の所定位置に移動させるために、使用され得る。この所定の位置では、不調の積物品の取扱い装置30が、必要に応じて取り外される。図面では示されていないけれども、この第3の実施の形態のサービス装置は、又、第1及び第2の実施の形態を参照して説明された構成部品を有し得ることは、判るであろう。これら構成部品は、限定されるものではないが、ブラシ機構62、真空システム64、スプレーシステム66、牽引測定システム、及び、カメラ手段60を含んでおり、これの全ては、上述された方法と同様の方法で動作する。
【0044】
前記ラッチ装置は、必ずしもフックの形状にする必要はないが、如何なる適切なラッチ手段も使用され得ることは、判るであろう。例えば、このラッチ手段は、磁気、又は電磁気によるものでも良い。更に、ラッチ手段は、サービス装置の如何なる箇所に配置されても良く、又、複数のラッチ機構が、積物品の取扱い装置が、格子の如何なる方向からでも接近されてラッチ係合され得るように、サービス装置の全ての側に使用され得る。
【0045】
更に、サービス装置のラッチ機構は、積物品の取扱い装置を格子から取り外すのに適した方法で積物品の取扱い装置と相互作用し得る。格子から積物品の取扱い装置を取り外すために、サービス装置と如何なる形態の積物品の取扱い装置との間の電気通信又は機械的相互作用があり得る
図13乃至15は、ロボットサービス装置50の更なる実施の形態を示している。本願発明の前述された実施の形態を参照して記載されたのと同様の構成部品は、同じ参照符号が付されている。
【0046】
図13では、1対のロボットサービス装置450が、適切な部材452により接続されて示されている。この部材452は、分かれている2つのロボットサービス装置450が単一のユニットとして機能することを可能にしている。部材452には、更に、接続、ラッチ、及び持ち上げ手段454,456が設けられている。
【0047】
互いに接続されたロボットサービス装置450は、これらが、動作不良の積物品の取扱い装置30の近くの格子のスペースを占めるように、所定の位置に遠隔操作される。この位置から、ラッチ手段454が、ロボット積物品の取扱い装置30上の共働するラッチポイント456と接続するように、下降され、又は、調節され得る。接続されると、持ち上げ手段456が、動作不良の積物品の取扱い装置30を格子及びトラックから充分に持ち上げるように、動作される。充分に持ち上げられると、接続されているロボットサービス装置450は、ロボット取扱い装置の修復を可能とするために、格子の所定の位置に移動するように、遠隔指令を受ける。
【0048】
図14及び15は、互いに接続されるロボットサービス装置450の異なる形態と、前記部材452、並びに.接続するラッチ及び持ち上げ手段454,456の異なる位置とを示している。
【0049】
本願発明のこの実施の形態では、ロボットサービス装置450が積物品の取扱い装置30に、丈夫に装着されたカップリングで接続されているので、各コーナ、エッジ、又は、近くの支持構造体を含む、格子のあらゆる箇所からロボット積物品の取扱い装置に接近して持ち上げることが可能であることが、判るであろう。
【0050】
図13乃至15に示されている形態は、多数の可能な形態のうちの一部であり、又、第4の実施の形態の発明は、これら構成に単に限定されないことは、判るであろう。接続、ラッチ及び持ち上げ手段は、単一の構成、又は、3つの分かれた構成で良い。接続及びラッチ機構は、機械的、磁気的、又は、電磁気的手段、もしくは、他の適切な手段を有し得る。持ち上げ手段は、ウインチ手段458、又は、如何なる適切な持ち上げ手段を有し得る。
【0051】
図16を参照すると、サービス装置350は、格子14のレール22の第1及び第2のセット22a、22bと夫々係合可能な第1及び第2のセットのホイール354,356を備えた実質的に平坦な車体352を有している。平坦な車体352には、使用者を運ぶことが可能なように、座席手段353が設けられている。サービス装置350は、取り出しシステムの制御により遠隔制御され得るけれども、又、使用者(図示されていない)により手動で駆動され得る。
【0052】
使用に際して、サービス装置350の第1及び第2のホイール354,356が、対応しているレールのセット22a、22bに対してホイール354,356が係合又は非係合するように、車体352に対して垂直に移動され得る。適切なセットのホイール354,356の係合及び駆動により、サービス装置350は、格子14の上の水平面内でX及びY方向に移動され得る。
【0053】
このようにして、サービス装置350は、格子14上に配備され、保守点検がなされる格子上の所定の地点へと駆動される。
【0054】
図面では示されていないけれども、第5の実施の形態のサービス装置350は、又、第1、第2、第3及び、第4の実施の形態を参照して説明された構成部品を有し得ることは、判るであろう。これら構成部品は、限定されるものではないが、ブラシ機構62、真空システム64、スプレーシステム66、牽引測定システム、及び、カメラ手段60を含んでおり、これの全ては、上述された方法と同様の方法で動作する。
【0055】
このようにして、大型でロボット的に制御される取り出しシステムの完全性が、維持され得、又、動作不良の積物品の取扱い装置を回収する。又は、格子上にこぼれたものをクリーンにすることにより、全体のシステムを停止させることがなく、クリーンにされ得る。かなりのサイズのシステムで、このことは、システムの中断時間の実質的な短縮を示し得る。
【0056】
更に、上記実施の形態の全て又は幾つかで説明されたロボットサービス装置は、バリアー(barrier)のような装備(図示されていない)を支持するように適用されることが可能である。遠隔操作可能な機械的処理手段が、例えば、格子の上にオペレータがいる必要がある場合には、安全性の理由のために、格子の部分の周囲にバリアーを配置させ得る。
【0057】
上述されたようなロボットサービス装置は、上述された構成部品の1つ又は全てを含み得ることは、判るであろう。例えば、サービス装置は、格子から外れるように動作不良の積物品の取扱い装置を持ち上げて、牽引モニター手段とクリーニング手段とを、又、備えている、格子上のメンテナス場所へと取り外す。更に、運転席のあるサービス装置(rido-on service device)には、又、格子から外れるように動作不良の積物品の取扱い装置を引っ張る手段が設けられ得る。
【0058】
更に、ロボットサービス装置50は、積物品取扱い装置に類似している積物品携帯部(load carrying portion)を有し得る。この積物品携帯部は、上述されたようなメンテナス及びクリーニング設備を備えるように構成され得る。そして、積物品携帯部は、1つのサービス装置が、予め設けられている積物品携帯部に応じて別の機能を果たすことができるように、交換可能であり得る。
【0059】
ロボット積物品の取扱い装置30が、2つの格子スペースを占める、図1乃至4に示されているようなカンチレバーの形状をし得ること、又は、代わって、ロボット積物品の取扱い装置30が、単一の格子スペースのみを占める、図13乃至15に示されているような形状をなし得ることは、判るであろう。
【0060】
明確には記載されていない多くの変形及び変更が、又、添付の請求項に規定されているような本願発明の範囲から逸脱しないで可能で有り得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7a
図7b
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2022-09-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボット取り出しシステムで動作するための一対のサービス装置であって、前記ロボット取り出しシステムは、格子を形成している実質的に直交している2セットのレールを備え、この格子上で動作可能な少なくとも1つのロボット積物品の取扱い装置をさらに備え、
前記一対のサービス装置それぞれは、2セットのホイールに装着された本体を有し、第1のセットのホイールは、第1のセットのレールのうちの少なくとも2つのレールと係合するように配設され、第2のセットのホイールは、第2のセットのレールのうちの少なくとも2つのレールと係合するように配設され、前記第1のセットのホイールは、1セットのホイールのみが、事前にレールと係合して、レールと係合されている前記セットのホイールのみが駆動されることにより、格子の如何なる地点へのレールに沿ったサービス装置の移動を可能にするように、前記第2のセットのホイールとは独立して駆動且つ移動可能で有り、
前記一対のサービス装置は、前記一対のサービス装置を単一のユニットとして機能することを可能にする接続部材によって接続され、
前記一対のサービス装置は、積物品の取扱い装置の制御を推定し、前記積物品の取扱い装置を取り出しシステムの制御下で前記格子上の位置に移動して、前記積物品の取扱い装置の修復を可能にするように、前記接続部材には、前記格子及びトラックから積物品の取扱い装置を持ち上げるように動作可能な接続、ラッチ、及び持ち上げ手段が設けられている、一対のサービス装置。
【請求項2】
前記ラッチ、及び持ち上げ手段は、前記ロボット積物品の取扱い装置上の共働するラッチポイントと接続するように、下降され、又は、調節されることができる、請求項1に記載の一対のサービス装置。
【請求項3】
前記ロボット積物品の取扱い装置上の共働するラッチポイントは、丈夫に装着されたカップリングである、請求項1又は2に記載の一対のサービス装置。
【請求項4】
前記接続、ラッチ及び持ち上げ手段は、単一の機構である、又は、前記接続、ラッチ及び持ち上げ手段は、3つの分かれた機構である、請求項1から3のいずれか1に記載の一対のサービス装置。
【請求項5】
前記接続及びラッチ手段は、機械的、磁気的、又は、電磁気的手段を備えている、請求項1から4のいずれか1に記載の一対のサービス装置。
【請求項6】
前記持ち上げ手段は、ウインチ手段を備えている、請求項1から5のいずれか1に記載の一対のサービス装置。
【請求項7】
前記一対のサービス装置は、座席手段をさらに備えている、請求項1から6のいずれか1に記載の一対のサービス装置。
【請求項8】
前記一対のサービス装置は、更に、牽引測定システムを有し、この牽引測定システムは、前記格子に係合されている少なくとも1つのセットのホイールを、他方のセットのホイールの格子との係合を停止させながら、駆動させるための駆動手段を有し、前記駆動手段は、適切な電気制御手段により制御される、請求項1から7のいずれか1に記載の一対のサービス装置。
【請求項9】
前記電気制御手段は、前記格子上のホイールの牽引が測定され得るように、全てのセットのホイールの回転をモニターするための手段を有し、前記測定は、要求されている格子のクリーニングを果たすために、所定の牽引データと比較される、請求項に記載の一対のサービス装置。
【請求項10】
この装置は、更に、クリーニング機構を有している請求項1から9のいずれか1に記載の一対のサービス装置。
【請求項11】
前記クリーニング機構は、前記格子上のこぼれ物を処理するように設定された、真空クリーナ、及び/又は、幾つかのブラシ、及び/又は、スプレー装置を有している請求項10に記載の一対のサービス装置。
【請求項12】
更に、使用者がロボット積物品の取扱い装置又は格子の状態を遠隔で観察可能な視覚システムを提供するカメラ手段を具備している請求項1から11のいずれか1に記載の一対のサービス装置。
【請求項13】
前記一対のサービス装置は、装備を支持するように適用される、請求項1から12のいずれか1に記載の一対のサービス装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0041】
図12を参照すると、ロボット250、格子14の前記第1及び第2のセット22a、22bのレール22と夫々係合可能な第1及び第2のセットのホイール254,256を備えている車体252を有している。U字形状の車体252は、積物品の取扱い装置30を囲むことが可能なようにサイズが設定されている。サービス装置250には、U字形状の部分内から配備可能な解除可能なラッチ又はフック機構が、設けられている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
このようにして、サービス装置250は、格子14上に配備され得、任意の地点に駆動され得る。この地点では、サービス装置は、ラッチ又はフック機構が、不調な装置30を、引く、押す、又は、他の操作のために使用され得るように、不調な積物品の取扱い装置30を囲む。次に、取り出し制御システムが、サービス装置250を格子14上の所定位置に移動させるために、使用され得る。この所定の位置では、不調の積物品の取扱い装置30が、必要に応じて取り外される。図面では示されていないけれども、この第3の実施の形態のサービス装置は、又、第1及び第2の実施の形態を参照して説明された構成部品を有し得ることは、判るであろう。これら構成部品は、限定されるものではないが、ブラシ機構62、真空システム64、スプレーシステム66、牽引測定システム、及び、カメラ手段60を含んでおり、これの全ては、上述された方法と同様の方法で動作する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0060】
明確には記載されていない多くの変形及び変更が、又、添付の請求項に規定されているような本願発明の範囲から逸脱しないで可能で有り得る。

以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、付記する。
[1] 格子を形成している互いに実質的に直交している2セットのレールと、この格子上にあるロボット積物品の取扱い装置とを備えたロボット取り出しシステムで動作するためのサービス装置であって、
このサービス装置は、2セットのホイールに装着された本体を有し、第1のセットのホイールは、第1のセットのレールのうちの少なくとも2つのレールと係合するように配設され、第2のセットのホイールは、第2のセットのレールのうちの少なくとも2つのレールと係合するように配設され、前記第1のセットのホイールは、1セットのホイールのみが、事前に格子と係合して、レールと係合されている前記セットのホイールのみが駆動されることにより、格子の如何なる地点へのレールに沿ったサービス装置の移動を可能にするように、前記第2のセットのホイールとは独立して駆動且つ移動可能で有り、又、
サービス装置には、解除可能なラッチ装置が設けられ、このラッチ装置は、サービス装置を格子上にある積物品の取扱い装置に解除可能にドッキングさせるように動作され得、又、
このラッチ装置は、更に、サービス装置が、積物品の取扱い装置の制御を果たし、取り出しシステムの制御のもとで、格子上の所定の場所に積物品の取扱い装置が移動するように、格子から積物品の取扱い装置を分離するように動作可能である、サービス装置。
[2] 前記ラッチ装置は、積物品の取扱い装置をレールから確実に持ち上げて、この積物品の取扱い装置を前記格子上の所定の位置へと移動させるための手段を有している[1]に記載のサービス装置。
[3] 前記ラッチ装置は、サービス装置を積物品の取扱い装置に解除可能にドッキングさせる手段を有し、又、サービス装置は、更に、サービス装置が、前記格子上の所定の位置へと、積物品の取扱い装置を押す又は引張ることが可能なように、取り出しシステムのレールから両セットのホイールを解除するための手段を有している、[1]に記載のサービス装置。
[4] このサービス装置は、更に、牽引測定システムを有し、この牽引測定システムは、前記格子に係合されている1つのセットのホイールを、他方のセットのホイールの格子との係合を停止させながら、駆動させるための駆動手段を有し、駆動手段は、適切な電気制御手段により制御される、[1]乃至[3]のいずれか1に記載のサービス装置。 [5] 前記電気制御手段は、前記格子上のホイールの牽引が測定され得るように、全てのセットのホイールの回転をモニターするための手段を有し、前記測定は、要求されている格子のクリーニングを果たすために、所定の牽引データと比較される、[4]に記載のサービス装置。
[6] この装置は、更に、クリーニング装置を有している[1]乃至[5]のいずれか1に記載のサービス装置。
[7] 前記クリーニング装置は、前記格子上のこぼれ物を処理するように設定された、真空クリーナ、及び/又は、幾つかのブラシ、及び/又は、スプレー装置を有している[6]に記載のサービス装置。
[8] 更に、使用者がロボット積物品の取扱い装置又は格子を遠隔で観察可能な視覚システムを提供するカメラ手段を具備している[1]乃至[7]のいずれか1に記載のサービス装置。
[9] この装置は、更に、前記サービス装置が、格子に対して手動の処置が必要になった場合に、その場で使用され得るように使用者に適した座部手段を具備している[1]乃至[8]のいずれか1に記載のサービス装置。
[10] 格子を形成している互いに実質的に直交している2セットのレールと、この格子上にあるロボット積物品の取扱い装置とを備えたロボット取り出しシステムで動作するためのサービス装置であって、
このサービス装置は、2セットのホイールに装着された本体を有し、第1のセットのホイールは、第1のセットのレールのうちの少なくとも2つのレールと係合するように配設され、第2のセットのホイールは、第2のセットのレールのうちの少なくとも2つのレールと係合するように配設され、前記第1のセットのホイールは、1セットのホイールのみが、一度格子と係合して、レールと係合されている前記セットのホイールのみが駆動されることにより、格子の如何なる地点へとレールに沿ったサービス装置の移動を可能にするように、前記第2のセットのホイールとは独立して駆動且つ移動可能で有り、又、
サービス装置には、前記格子上に存在する汚染を除去するための手段を有するクリーニング機構が設けられている、サービス装置。
[11] 前記クリーニング機構は、前記格子上のこぼれ物を処理するように設定された、真空クリーナ、及び/又は、幾つかのブラシ、及び/又は、スプレー装置を有している[10]に記載のサービス装置。
[12] このサービス装置は、更に、使用者がロボット積物品の取扱い装置又は格子を遠隔で観察可能な視覚システムを提供するカメラ手段を具備している[11]に記載のサービス装置。
[13] このサービス装置には、更に、解除可能なラッチ装置が設けられ、このラッチ装置は、サービス装置を格子上にある積物品の取扱い装置に解除可能にドッキングさせるように動作され得、又、
このラッチ装置は、更に、サービス装置が、積物品の取扱い装置の制御を果たし、取り出しシステムの制御のもとで、格子上の所定の場所に積物品の取扱い装置が移動するように、格子から積物品の取扱い装置を分離するように動作可能である、[11]乃至[12]のいずれか1に記載のサービス装置。
[14] 前記ラッチ装置は、積物品の取扱い装置をレールから確実に持ち上げて、この積物品の取扱い装置を前記格子上の所定の位置へと移動させるための手段を有している[13]に記載のサービス装置。
[15] 前記ラッチ装置は、サービス装置を積物品の取扱い装置に解除可能にドッキングさせる手段を有し、又、サービス装置は、更に、サービス装置が、前記格子上の所定の位置へと、積物品の取扱い装置を押す又は引張ることが可能なように、取り出しシステムのレールから両セットのホイールを解除するための手段を有している、[13]に記載のサービス装置。
[16] このサービス装置は、更に、牽引測定システムを有し、この牽引測定システムは、前記格子に係合されている1つのセットのホイールを、他方のセットのホイールの格子との係合を停止させながら、駆動させるための駆動手段を有し、駆動手段は、適切な電気制御手段により制御される、[10]乃至[15]のいずれか1に記載のサービス装置。
[17] 前記電気制御手段は、前記格子上のホイールの牽引が測定され得るように、全てのセットのホイールの回転をモニターするための手段を有し、前記測定は、要求されている格子のクリーニングを果たすために、所定の牽引データと比較される、[16]に記載のサービス装置。
[18] このサービス装置は、更に、メンテナンス又は観察機能を果たすように格子上を使用者が移動するのを可能にする座部手段を具備している[1]乃至[17]のいずれか1に記載のサービス装置。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正の内容】
図5
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正の内容】
図6
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正の内容】
図7a
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正の内容】
図7b
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正の内容】
図8
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正の内容】
図9
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正の内容】
図10
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正の内容】
図11
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正の内容】
図12
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正の内容】
図16
【外国語明細書】