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特開2022-180445腺毛状突起(glandular trichome)におけるカンナビノイドおよび他の化合物のマニピュレーションのための毛状突起特異的プロモーター
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  • 特開-腺毛状突起(glandular  trichome)におけるカンナビノイドおよび他の化合物のマニピュレーションのための毛状突起特異的プロモーター 図1
  • 特開-腺毛状突起(glandular  trichome)におけるカンナビノイドおよび他の化合物のマニピュレーションのための毛状突起特異的プロモーター 図2A
  • 特開-腺毛状突起(glandular  trichome)におけるカンナビノイドおよび他の化合物のマニピュレーションのための毛状突起特異的プロモーター 図2B
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  • 特開-腺毛状突起(glandular  trichome)におけるカンナビノイドおよび他の化合物のマニピュレーションのための毛状突起特異的プロモーター 図4A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022180445
(43)【公開日】2022-12-06
(54)【発明の名称】腺毛状突起(glandular trichome)におけるカンナビノイドおよび他の化合物のマニピュレーションのための毛状突起特異的プロモーター
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/11 20060101AFI20221129BHJP
   C12N 15/82 20060101ALI20221129BHJP
【FI】
C12N15/11 Z ZNA
C12N15/82 122Z
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144986
(22)【出願日】2022-09-13
(62)【分割の表示】P 2019515321の分割
【原出願日】2017-09-14
(31)【優先権主張番号】62/397,212
(32)【優先日】2016-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TRITON
(71)【出願人】
【識別番号】519069280
【氏名又は名称】トゥエンティセカンド センチュリー リミテッド、 エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】22ND CENTURY LIMITED, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】ラシュトン、 ポール
(57)【要約】      (修正有)
【課題】カンナビス由来カンナビノイド生合成酵素遺伝子の毛状突起特異的プロモーター、毛状突起特異的プロモーターのヌクレオチド配列ならびに生物におけるカンナビノイドおよび他の化合物の産生を調節するためのプロモーターの使用を提供する。
【解決手段】特定のヌクレオチド配列、および前記特定のヌクレオチド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロモーターをコードするヌクレオチド配列、からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む合成DNA分子であって、ヌクレオチド配列が異種性核酸に作動可能に連結されている、合成DNA分子を提供する。毛状突起特異的プロモーターを含むキメラ遺伝子、ベクターならびに植物細胞および植物を含むトランスジェニック細胞および生物も提供する。同様に、細胞および生物において毛状突起特異的プロモーターを使用して核酸配列を発現させるための方法も提供される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、21~26、28
、29または31~33のいずれか1つに記載されているヌクレオチド配列;および
(b)配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、21~26、28
、29または31~33のいずれか1つのヌクレオチド配列と少なくとも約80%同一で
あり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロモーターをコードするヌクレオチド配

からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む合成DNA分子であって、
ヌクレオチド配列が異種性核酸に作動可能に連結されている、合成DNA分子。
【請求項2】
ポリペプチドをコードする1つまたは複数の核酸配列に作動可能に連結されている、請
求項1に記載のDNA分子を含む発現ベクター。
【請求項3】
請求項2に記載の発現ベクターを含む遺伝子操作された宿主細胞。
【請求項4】
Cannabis sativa細胞である、請求項3に記載の遺伝子操作された宿主
細胞。
【請求項5】
Nicotiana tabacum細胞である、請求項3に記載の遺伝子操作された
宿主細胞。
【請求項6】
請求項1に記載の合成DNA分子を含むキメラ核酸構築物を含む細胞を含む遺伝子操作
された植物。
【請求項7】
N.tabacum植物である、請求項6に記載の操作された植物。
【請求項8】
C.sativa植物である、請求項6に記載の操作された植物。
【請求項9】
請求項6から8のいずれか一項に記載の操作された植物に由来する種子であって、キメ
ラ核酸構築物を含む種子。
【請求項10】
キメラ遺伝子がゲノム中に組み込まれている遺伝子操作された植物または植物細胞であ
って、キメラ遺伝子が、相同性または異種性核酸配列に作動可能に連結されている毛状突
起特異的プロモーターを含み、プロモーターが、
(a)配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、21~26、28
、29または31~33のいずれか1つのヌクレオチド配列;および
(b)配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、21~26、28
、29または31~33のいずれか1つのヌクレオチド配列と少なくとも約80%同一で
あり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロモーターをコードするヌクレオチド配

からなる群から選択される、遺伝子操作された植物または植物細胞。
【請求項11】
N.tabacum植物である、請求項10に記載の遺伝子操作された植物または植物
細胞。
【請求項12】
C.sativa植物である、請求項10に記載の遺伝子操作された植物または植物細
胞。
【請求項13】
植物毛状突起においてポリペプチドを発現させるための方法であって、
(a)宿主細胞中に、
(i)配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、21~26、28
、29または31~33のいずれか1つに記載されているヌクレオチド配列;および
(ii)配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、21~26、2
8、29または31~33のいずれか1つのヌクレオチド配列と少なくとも約80%同一
であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロモーターをコードするヌクレオチド
配列
からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む発現ベクターを導入するステップであ
って、(i)または(ii)の核酸配列が、ポリペプチドをコードする1つまたは複数の
核酸配列に作動可能に連結されている、ステップ、ならびに
(b)ポリペプチドの発現を可能にする条件下で植物を生育させるステップ
を含む方法。
【請求項14】
宿主植物毛状突起においてカンナビノイドを増加させる方法であって、
(a)宿主細胞中に、
(i)配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、21~26、28
、29または31~33のいずれか1つに記載のヌクレオチド配列;および
(ii)配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、21~26、2
8、29または31~33のいずれか1つのヌクレオチド配列と少なくとも約80%同一
であり植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロモーターをコードするヌクレオチド配
列;
からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む発現ベクターを導入するステップであ
って、(i)または(ii)の核酸配列が、カンナビノイド生合成経路の酵素をコードす
る1つまたは複数の核酸配列に作動可能に連結されている、ステップ、ならびに
(b)カンナビノイド生合成経路酵素の発現を可能にする条件下で植物を生育させるステ
ップであって、カンナビノイド生合成経路酵素の発現により、植物は、同様の条件下で生
育された対照植物と比較してカンナビノイド含有量が増加している、ステップ
を含む方法。
【請求項15】
カンナビノイド生合成経路酵素が、カンナビジオール酸(CBDA)シンターゼ、カン
ナビクロメン酸(CBCA)シンターゼまたはΔテトラヒドロカンナビノール酸(TH
CA)シンターゼである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
植物にカンナビゲロール酸(CBGA)を提供することをさらに含む、請求項15に記
載の方法。
【請求項17】
請求項14に記載の方法によって作出される遺伝子操作された植物であって、対照植物
と比較してΔテトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビクロメン(CBC)、
および/またはカンナビジオール(CBD)含有量が増加している遺伝子操作された植物
【請求項18】
(a)配列番号31、32または33のいずれか1つに記載のヌクレオチド配列;およ

(b)配列番号31、32または33のいずれか1つのヌクレオチド配列と少なくとも
約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロモーターをコードする
ヌクレオチド配列
からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む合成DNA分子であって、
ヌクレオチド配列が異種性核酸に作動可能に連結されている、合成DNA分子。
【請求項19】
ポリペプチドをコードする1つまたは複数の核酸配列に作動可能に連結されている、請
求項18に記載のDNA分子を含む発現ベクター。
【請求項20】
請求項19に記載の発現ベクターを含む遺伝子操作された宿主細胞。
【請求項21】
Cannabis sativa細胞である、請求項20に記載の遺伝子操作された宿
主細胞。
【請求項22】
Nicotiana tabacum細胞である、請求項20に記載の遺伝子操作され
た宿主細胞。
【請求項23】
請求項18に記載の合成DNA分子を含むキメラ核酸構築物を含む細胞を含む遺伝子操
作された植物。
【請求項24】
N.tabacum植物である、請求項23に記載の操作された植物。
【請求項25】
C.sativa植物である、請求項23に記載の操作された植物。
【請求項26】
請求項23から25のいずれか一項に記載の操作された植物に由来する種子であって、
キメラ核酸構築物を含む種子。
【請求項27】
配列番号33に記載のヌクレオチド配列を含む合成DNA分子。
【請求項28】
ポリペプチドをコードする1つまたは複数の核酸配列に作動可能に連結されている、請
求項27に記載のDNA分子を含む発現ベクター。
【請求項29】
請求項28に記載の発現ベクターを含む遺伝子操作された宿主細胞。
【請求項30】
Cannabis sativa細胞である、請求項29に記載の遺伝子操作された宿
主細胞。
【請求項31】
Nicotiana tabacum細胞である、請求項29に記載の遺伝子操作され
た宿主細胞。
【請求項32】
請求項27に記載の合成DNA分子を含むキメラ核酸構築物を含む細胞を含む遺伝子操
作された植物。
【請求項33】
N.tabacum植物である、請求項32に記載の操作された植物。
【請求項34】
C.sativa植物である、請求項32に記載の操作された植物。
【請求項35】
請求項32から34のいずれか一項に記載の操作された植物に由来する種子であって、
キメラ核酸構築物を含む種子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、その内容が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国仮特許出願第
62/397,212号、2016年9月20日出願の優先権を主張する。
【0002】
(技術分野)
本技術は、カンナビス由来カンナビノイド生合成酵素遺伝子の毛状突起特異的プロモー
ター、毛状突起特異的プロモーターのヌクレオチド配列、および生物におけるカンナビノ
イド産生を調節するためのまたは生化学物質の他の毛状突起特異的産生を調節するための
プロモーターの使用に一般に関する。本技術は、毛状突起特異的プロモーターを含む、植
物細胞および植物を含むトランスジェニック細胞および生物にも関する。
【背景技術】
【0003】
次の記載は、読者の理解を助けるために提供される。提供される情報または引用される
参考文献は、先行技術であるとして承認されない。
【0004】
植物毛状突起は、分枝状および非分枝状の毛、小胞、フック、とげならびに、葉、苞葉
および茎を覆う刺毛を含む表皮隆起である。二次代謝物を産生し分泌するまたは貯蔵する
それらの能力に基づいて識別され得る2つの主な種類の毛状突起、すなわち腺毛状突起お
よび非腺毛状突起がある。非腺毛状突起は、低い代謝活性を示し、主に物理的手段を通じ
て植物に防護を提供する。対照的に、一部のsolanaceous種(例えば、タバコ
、トマト)およびカンナビスも含む多数の植物種の葉(foliage)に存在する腺毛状突起
は、高度に代謝的に活性であり、葉の乾燥重量の10~15%にも達する場合がある代謝
物を蓄積する(Wagner et al., Ann. Bot. 93:3-11 (2004))。腺毛状突起は、防護機構
として二次代謝物を分泌(または貯蔵)できる。
【0005】
Cannabis sativa L.(カンナビス、大麻、マリファナ)は、数千年
にわたって栽培されてきた一年生草本であり、テルペノフェノール類群を構成するカンナ
ビノイドと称される一連の固有の二次代謝物を含有する。カンナビノイドは、植物C.s
ativaの雌花上に高密度で、雄花上に低密度で存在する腺毛状突起において主に合成
され、蓄積される。毛状突起の貯蔵腔(storage cavity)中のカンナビノイドの蓄積は、
カンナビノイドが他の植物細胞に細胞傷害性であることが周知であり、大麻およびタバコ
細胞懸濁培養物の両方でアポトーシスを誘導することが示されていることから植物に有益
である(Sirikantaramas et al., Plant Cell Physiol. 46:1578-1582 (2005))。カンナ
ビノイドは、3ステップ生合成工程:ポリケタイド形成、芳香族プレニル化および環化に
よって形成される(図1)。カンナビノイド経路は、ヘキサノイル-CoAによって供給
され、その形成は、ヘキサノイル-CoA合成酵素によって触媒される。カンナビノイド
生合成における第1の酵素的ステップは、テトラケタイド(tetraketide)シンターゼ酵
素(TKS)、オリベトール酸シンターゼ(OLS1)と呼ばれる、による3,5,7-
トリオキソドデカノイル-CoAの形成である。カンナビノイド生合成における第2の酵
素的ステップは、オリベトール酸環化酵素(OAC)によるオリベトール酸の形成である
。次のステップは、芳香族プレニルトランスフェラーゼによってカンナビゲロール酸(ca
nnabigerolic acid)(CBGA)を形成するためのオリベトール酸のプレニル化である
。CBGAは、カンナビノイドの主要なさまざまな種類の生合成のための重要な分岐点中
間体である。CBGAのプレニル側鎖の代替的環化は、Δテトラヒドロカンナビノール
酸(THCA)またはその異性体カンナビジオール酸(CBDA)もしくはカンナビクロ
メン酸(CBCA)をもたらす。THCAおよびCBDAは、後に保存または喫煙の際に
非酵素的反応によって脱炭酸され、それぞれΔテトラヒドロカンナビノール(THC)
またはカンナビジオール(CBD)をもたらす(図1)。
【0006】
カンナビノイドは、価値のある植物由来天然産物である。マリファナおよびハシッシュ
などのカンナビス調製物は、それらの公知の精神賦活性効果のために何世紀にもわたって
使用されてきた。カンナビノイドは、哺乳動物のカンナビノイド受容体を通じて作用する
それの能力による医学的応用のために新たな関心を引きつけている。主なカンナビノイド
として、Δテトラヒドロカンナビノール(THC)、マリファナ消費の精神賦活性およ
び治療効果に関与している化合物、およびカンナビジオール(CBD)、神経防護作用を
有する、が挙げられる。(Gaoni & Mechoulam, J. Am. Chem. Soc. 86:1646-1647 (1964)
; Mechoulam et al., J. Clin. Pharmacol. 42:11S-19S (2002))。THCAは、カンナ
ビスの薬物株中の主なカンナビノイドであり、一方CBDAは、繊維または種子用に生育
される大麻形態における主要なカンナビノイドである。現在カンナビノイドは、多発性硬
化症またはてんかんを罹患している患者における慢性疼痛、悪心の処置、痙攣および振戦
の管理が挙げられる治療目的、ならびに関節炎に対する治療について探究されている。毛
状突起におけるカンナビノイド産生を方向付ける可能性は、植物の代謝経路およびパフォ
ーマンスへの妨害を回避する。したがって、トランスジェニック植物、トランスジェニッ
ク細胞およびそれらの派生物が挙げられる生物におけるカンナビノイドの合成を調節する
ための毛状突起特異的プロモーターを同定する必要性があり、それは毛状突起での特異的
な遺伝子発現を標的化できるようにする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書において、コードされた核酸配列の植物毛状突起における発現を方向付けるた
めの毛状突起特異的プロモーターおよびこれらのプロモーターの使用が開示される。
【0008】
一態様では、本開示は、(a)配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~
19、21~26、28、29または31~33のいずれか1つに記載されているヌクレ
オチド配列;および(b)配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、
21~26、28、29または31~33のいずれか1つのヌクレオチド配列と少なくと
も約80%同一であり、植物毛状突起腺(trichome gland)特異的転写活性を有するプロ
モーターをコードするヌクレオチド配列からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含
む合成DNA分子であって、ヌクレオチド配列が異種性核酸に作動可能に連結されている
、合成DNA分子を提供する。
【0009】
一部の実施形態では、本開示は、ポリペプチドをコードする1つまたは複数の核酸配列
に作動可能に連結されている合成DNA分子を含む発現ベクターを提供する。
【0010】
一部の実施形態では、本開示は、発現ベクターを含む遺伝子操作された宿主細胞を提供
する。一部の実施形態では、遺伝子操作された宿主細胞は、Cannabis sati
va細胞である。一部の実施形態では、遺伝子操作された宿主細胞は、Nicotian
a tabacum細胞である。
【0011】
一部の実施形態では、本開示は、合成DNA分子を含むキメラ核酸構築物を含む細胞を
含む遺伝子操作された植物を提供する。一部の実施形態では、遺伝子操作された植物は、
Solanacea科に属する。一部の実施形態では、操作された植物Solanace
aは、N.tabacum植物である。一部の実施形態では、遺伝子操作された植物は、
Cannabaceae科に属する。一部の実施形態では、操作されたCannabac
eae植物は、C.sativa植物である。一部の実施形態では、本開示は、遺伝子操
作された植物に由来する種子であって、キメラ核酸構築物を含む種子を提供する。
【0012】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号1に記載されているヌクレオチド配列を含む
合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号1のヌクレオチド
配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロモー
ターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0013】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号2に記載されているヌクレオチド配列を含む
合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号2のヌクレオチド
配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロモー
ターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0014】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号3に記載されているヌクレオチド配列を含む
合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号3のヌクレオチド
配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロモー
ターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0015】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号5に記載されているヌクレオチド配列を含む
合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号5のヌクレオチド
配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロモー
ターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0016】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号6に記載されているヌクレオチド配列を含む
合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号6のヌクレオチド
配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロモー
ターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0017】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号8に記載されているヌクレオチド配列を含む
合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号8のヌクレオチド
配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロモー
ターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0018】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号9に記載されているヌクレオチド配列を含む
合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号9のヌクレオチド
配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロモー
ターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0019】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号11に記載されているヌクレオチド配列を含
む合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号11のヌクレオ
チド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロ
モーターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0020】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号12に記載されているヌクレオチド配列を含
む合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号12のヌクレオ
チド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロ
モーターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0021】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号13に記載されているヌクレオチド配列を含
む合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号13のヌクレオ
チド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロ
モーターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0022】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号14に記載されているヌクレオチド配列を含
む合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号14のヌクレオ
チド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロ
モーターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0023】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号16に記載されているヌクレオチド配列を含
む合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号16のヌクレオ
チド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロ
モーターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0024】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号17に記載されているヌクレオチド配列を含
む合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号17のヌクレオ
チド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロ
モーターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0025】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号18に記載されているヌクレオチド配列を含
む合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号18のヌクレオ
チド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロ
モーターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0026】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号19に記載されているヌクレオチド配列を含
む合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号19のヌクレオ
チド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロ
モーターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0027】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号21に記載されているヌクレオチド配列を含
む合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号21のヌクレオ
チド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロ
モーターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0028】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号22に記載されているヌクレオチド配列を含
む合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号22のヌクレオ
チド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロ
モーターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0029】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号23に記載されているヌクレオチド配列を含
む合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号23のヌクレオ
チド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロ
モーターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0030】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号24に記載されているヌクレオチド配列を含
む合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号24のヌクレオ
チド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロ
モーターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0031】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号25に記載されているヌクレオチド配列を含
む合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号25のヌクレオ
チド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロ
モーターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0032】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号26に記載されているヌクレオチド配列を含
む合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号26のヌクレオ
チド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロ
モーターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0033】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号28に記載されているヌクレオチド配列を含
む合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号28のヌクレオ
チド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロ
モーターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0034】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号29に記載されているヌクレオチド配列を含
む合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号29のヌクレオ
チド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロ
モーターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0035】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号31に記載されているヌクレオチド配列を含
む合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号31のヌクレオ
チド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロ
モーターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0036】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号32に記載されているヌクレオチド配列を含
む合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号32のヌクレオ
チド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロ
モーターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0037】
一部の実施形態では、本開示は、配列番号33に記載されているヌクレオチド配列を含
む合成DNA分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、配列番号33のヌクレオ
チド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロ
モーターをコードするヌクレオチド配列を有する合成DNA分子を提供する。
【0038】
一態様では、本開示は、キメラ遺伝子がゲノム中に組み込まれている遺伝子操作された
植物または植物細胞であって、キメラ遺伝子が、相同性または異種性核酸配列に作動可能
に連結されている毛状突起特異的プロモーターを含み、プロモーターが、(a)配列番号
1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、21~26、28、29または31
~33のいずれか1つのヌクレオチド配列;および(b)配列番号1~3、5、6、8、
9、11~14、16~19、21~26、28、29または31~33のいずれか1つ
のヌクレオチド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を
有するプロモーターをコードするヌクレオチド配列からなる群から選択される、遺伝子操
作された植物または植物細胞を提供する。
【0039】
一部の実施形態では、遺伝子操作された植物または植物細胞は、Solanacea科
に属する。一部の実施形態では、Solanacea植物はN.tabacumである。
一部の実施形態では、遺伝子操作された植物は、Cannabaceae科に属する。一
部の実施形態では、操作されたCannabaceae植物はC.sativaである。
【0040】
一態様では、本開示は、植物毛状突起においてポリペプチドを発現させるための方法で
あって、宿主細胞中に、(a)(i)配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、1
6~19、21~26、28、29または31~33のいずれか1つに記載されているヌ
クレオチド配列;および(ii)配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~
19、21~26、28、29または31~33のいずれか1つのヌクレオチド配列と少
なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロモーターをコ
ードするヌクレオチド配列からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む発現ベクタ
ーを導入するステップであって、(i)または(ii)の核酸配列が、ポリペプチドをコ
ードする1つまたは複数の核酸配列に作動可能に連結されている、ステップ;ならびに(
b)ポリペプチドの発現を可能にする条件下で植物を生育させるステップを含む方法を提
供する。
【0041】
別の態様では、本開示は、宿主植物毛状突起においてカンナビノイドを増加させる方法
であって、(a)宿主細胞中に、(i)配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、
16~19、21~26、28、29または31~33のいずれか1つに記載されている
ヌクレオチド配列;および(ii)配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16
~19、21~26、28、29または31~33のいずれか1つのヌクレオチド配列と
少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロモーターを
コードするヌクレオチド配列からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む発現ベク
ターを導入するステップであって、(i)または(ii)の核酸配列が、カンナビノイド
生合成経路の酵素をコードする1つまたは複数の核酸配列に作動可能に連結されている、
ステップ;ならびに(b)カンナビノイド生合成経路酵素の発現を可能にする条件下で植
物を生育させるステップであって、カンナビノイド生合成経路酵素の発現により、植物は
、同様の条件下で生育された対照植物と比較してカンナビノイド含有量が増加している、
ステップを含む方法を提供する。
【0042】
方法の一部の実施形態では、カンナビノイド生合成経路酵素は、カンナビジオール酸(
CBDA)シンターゼ、カンナビクロメン酸(CBCA)シンターゼまたはΔテトラヒ
ドロカンナビノール酸(THCA)シンターゼである。
【0043】
一部の実施形態では、方法は、植物にカンナビゲロール酸(CBGA)を提供すること
をさらに含む。
【0044】
一部の実施形態では、本開示は、対照植物と比較してΔテトラヒドロカンナビノール
(THC)、カンナビクロメン(cannabichromene)(CBC)、および/またはカンナ
ビジオール(CBD)含有量が増加している遺伝子操作された植物を産生するための方法
を提供する。
【0045】
本明細書で記され、特許請求される技術は、これだけに限らないが、本簡潔な概要に記
載されるまたは記されるまたは参照されるものを含む多数の特性および実施形態を有する
。それは、包括的であることが意図されず、本明細書で記され、特許請求される本発明は
、例示のみの目的のためにかつ、限定ではなく含まれる、本簡潔な概要において規定され
る特性または実施形態に、またはそれによって限定されない。追加的実施形態は、下の詳
細な記載において開示され得る。
【0046】
一態様では、本開示は、(a)配列番号31、32または33のいずれか1つに記載さ
れているヌクレオチド配列;および(b)配列番号31、32または33のいずれか1つ
のヌクレオチド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を
有するプロモーターをコードするヌクレオチド配列からなる群から選択されるヌクレオチ
ド配列を含む合成DNA分子であって、ヌクレオチド配列が異種性核酸に作動可能に連結
されている、合成DNA分子を提供する。
【0047】
一部の実施形態では、本開示は、ポリペプチドをコードする1つまたは複数の核酸配列
に作動可能に連結されている合成DNA分子を含む発現ベクターを提供する。
【0048】
一部の実施形態では、本開示は、発現ベクターを含む遺伝子操作された宿主細胞を提供
する。一部の実施形態では、遺伝子操作された宿主細胞は、Cannabis sati
va細胞である。一部の実施形態では、遺伝子操作された宿主細胞は、Nicotian
a tabacum細胞である。
【0049】
一部の実施形態では、本開示は、合成DNA分子を含むキメラ核酸構築物を含む細胞を
含む遺伝子操作された植物を提供する。一部の実施形態では、操作された植物は、N.t
abacum植物である。一部の実施形態では、操作された植物はC.sativa植物
である。
【0050】
一部の実施形態では、本開示は、5つの内のいずれか1つの操作された植物に由来する
種子であって、キメラ核酸構築物を含む種子を提供する。
【0051】
一態様では、本開示は、配列番号33に記載されているヌクレオチド配列を含む合成D
NA分子を提供する。
【0052】
一部の実施形態では、本開示は、ポリペプチドをコードする1つまたは複数の核酸配列
に作動可能に連結されている合成DNA分子を含む発現ベクターを提供する。
【0053】
一部の実施形態では、本開示は、発現ベクターを含む遺伝子操作された宿主細胞を提供
する。一部の実施形態では、遺伝子操作された宿主細胞は、Cannabis sati
va細胞である。一部の実施形態では、遺伝子操作された宿主細胞は、Nicotian
a tabacum細胞である。
【0054】
一部の実施形態では、本開示は、合成DNA分子を含むキメラ核酸構築物を含む細胞を
含む遺伝子操作された植物を提供する。一部の実施形態では、操作された植物は、N.t
abacum植物である。一部の実施形態では、操作された植物は、C.sativa植
物である。
【0055】
一部の実施形態では、本開示は、操作された植物に由来する種子であって、キメラ核酸
構築物を含む種子を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0056】
図1】Cannabis sativaにおける主なカンナビノイド、Δ-テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)およびカンナビジオール酸(CBDA)の形成をもたらすカンナビノイド生合成経路を示す図である。
図2A】本明細書に記される実験において利用されたプロモーター:レポーター遺伝子設計を示す図である。各プロモーターは、GUSレポーター遺伝子に融合され、プロモーター活性は、染色において青色で示されている(図2A)。
図2B】タバコ毛状突起におけるカンナビノイド生合成酵素遺伝子プロモーターの毛状突起特異的発現の葉の全体像である。代表的なプロモーター(CBDAシンターゼ20800遺伝子プロモーター)からの結果が示されている。カンナビノイド生合成経路における他のプロモーターからの結果は、定性的に同一である(図示せず)。図2Bは、レポーター遺伝子の発現が毛状突起に限定されていることを示している。
図3】タバコ毛状突起における完全カンナビノイド生合成経路由来のプロモーターの毛状突起特異的発現を示す図である。プロモーター活性は、GUSレポーター遺伝子の活性によって生じる青色によって示されている。経路におけるそれぞれの遺伝子由来の代表的なプロモーターは、毛状突起特異的発現を示しており、したがって経路における遺伝子由来のすべてのプロモーターが発現を毛状突起に方向付けている。
図4A】本技術の4×カンナビノイドオン(Cannabinoid On)(CANON)断片合成プロモーターの設計を示す図である。
図4B】本技術の4×CANON断片合成プロモーターの毛状突起特異的発現を示している。合成プロモーターの活性は、GUSレポーター遺伝子の活性によって生じる青色によって示されている。
【発明を実施するための形態】
【0057】
I.導入
本技術は、カンナビノイド生合成経路に関与する酵素の23個の毛状突起特異的プロモ
ーター:(1)オリベトールシンターゼ(OLS;テトラケタイドシンターゼとも称され
る)プロモーター;(2)OLS1プロモーター;(3)OLS2プロモーター;(4)
オリベトール酸環化酵素(OAC)プロモーター;(5)OAC1プロモーター;(6)
芳香族プレニルトランスフェラーゼ(PT)プロモーター;(7)PT1プロモーター;
(8)ヘキサノイル-CoA合成酵素(AAE1-1)プロモーター;(9)ヘキサノイ
ル-CoA合成酵素(AAE1-1’)プロモーター;(10)ヘキサノイル-CoA合
成酵素(AAE3)プロモーター;(11)ヘキサノイル-CoA合成酵素(AAE12
)プロモーター;(12)CBDAシンターゼ(CBDAS)プロモーター;(13)C
BDAシンターゼ1(CBDAS1)プロモーター;(14)CBDAシンターゼ(CB
DAS)20800プロモーター;(15)CBDAシンターゼ(CBDAS)2080
0’プロモーター;(16)THCAシンターゼ(THCAS)19603プロモーター
;(17)THCAシンターゼ(THCAS)19603’プロモーター;(18)TH
CAシンターゼ(THCAS)50320プロモーター;(19)THCAシンターゼ(
THCAS)50320’プロモーター;(20)THCAシンターゼ(THCAS)1
330プロモーター;(21)THCAシンターゼ(THCAS)1330’プロモータ
ー;(22)CBDAシンターゼ(CBDAS)3498プロモーター;および(23)
CBDAシンターゼ(CBDAS)3498’プロモーターについての核酸配列の発見に
関する。
【0058】
各プロモーターについての核酸配列は決定されている。(i)オリベトールシンターゼ
(OLS)プロモーター、(ii)OLS1プロモーターおよび(iii)OLS2プロ
モーターの核酸配列は、配列番号1、2および3にそれぞれ記載され、OLSの翻訳領域
(ORF)は、配列番号4に記載されている。オリベトール酸環化酵素(OAC)プロモ
ーターの核酸配列は、配列番号5に記載され、OAC1プロモーターの核酸配列は、配列
番号6に記載され、OACのORFは、配列番号7に記載されている。芳香族プレニルト
ランスフェラーゼ(PT)プロモーターの核酸配列は、配列番号8に記載され、PT1プ
ロモーターの核酸配列は、配列番号9に記載され、PTのORFは、配列番号10に記載
されている。(i)ヘキサノイル-CoA合成酵素(AAE1-1)プロモーター、(i
i)ヘキサノイル-CoA合成酵素(AAE1-1’)プロモーター;(iii)ヘキサ
ノイル-CoA合成酵素(AAE3)プロモーターおよび(iv)ヘキサノイル-CoA
合成酵素(AAE12)プロモーターの核酸配列は、配列番号11、12、13および1
4にそれぞれ記載され、ヘキサノイル-CoA(AAE-1)のORFは、配列番号15
に記載されている。(i)CBDAシンターゼ(CBDAS)プロモーター、(ii)C
BDASシンターゼ1(CBDAS1)プロモーター、(iii)CBDAシンターゼ(
CBDAS)20800プロモーターおよび(iv)CBDAシンターゼ(CBDAS)
20800’プロモーターの核酸配列は、配列番号16、17、18および19にそれぞ
れ記載され、CBDAシンターゼ(CBDAS)のORFの核酸配列は、配列番号20に
記載されている。(i)THCAシンターゼ(THCAS)19603プロモーター、(
ii)THCAシンターゼ(THCAS)19603’プロモーター、(iii)THC
Aシンターゼ(THCAS)50320プロモーター、(iv)THCAシンターゼ(T
HCAS)50320’プロモーター、(v)THCAシンターゼ(THCAS)133
0プロモーターおよび(vi)THCAシンターゼ(THCAS)1330’プロモータ
ーの核酸配列は、配列番号21、22、23、24、25および26にそれぞれ記載され
、THCASのORFは、配列番号27に記載されている。CBCAシンターゼ(CBC
AS)3498プロモーターの核酸配列は、配列番号28に記載され、CBCAシンター
ゼ(CBCAS)3498’プロモーターの核酸配列は、配列番号29に記載され、CB
CAシンターゼ(CBCAS)のORFは、配列番号30に記載されている。
【0059】
本技術は、毛状突起特異的発現を方向付けるために十分である「カンナビノイドオン」
または「CANON」プロモーター断片についての核酸配列の発見にも関する。腺毛状突
起における毛状突起特異的発現を方向付けるために十分であるCANON断片についての
核酸配列は、配列番号31に記載されている。コンセンサスCANON断片の4個のコピ
ーを含む4×CANON断片合成プロモーターについての核酸配列は、配列番号33に記
載されている。
【0060】
植物細胞でのTHCなどの、カンナビノイドの周知の細胞傷害性効果を考慮すると、C
auliflower Mosaicウイルス(CaMV)35Sなどの強いユビキタス
プロモーター下でそれらの産生を駆動する遺伝子の発現は、植物全体の代謝経路の攪乱を
もたらす可能性があり、植物の発達および生理機能に有害な事象を有する可能性がある。
そのため植物の他の部分との情報伝達が限定されている別の実体としての毛状突起は、代
謝工学のための有望な標的である。
【0061】
したがって、一部の実施形態では本技術は、宿主植物、Solanaceae科の植物
C.sativaなどならびに、天然でカンナビノイドを産生しない他の植物科および種
、においてカンナビノイド(例えば、THC、CBD、CBC、CBG)の合成を遺伝子
的にマニピュレートするために使用され得る、カンナビノイド生合成遺伝子由来のいまだ
発見されていない毛状突起特異的プロモーターまたはその生物学的に活性な断片を提供す
る。
【0062】
II.定義
本明細書において使用されるすべての技術用語は、生化学、分子生物学および農業にお
いて一般に使用され;それにより、それらは本技術が属する分野の当業者によって理解さ
れる。これらの技術用語は、例えば:Molecular Cloning: A Laboratory Manual 3rd ed.
, vol. 1-3, ed. Sambrook and Russel (Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold S
pring Harbor, N.Y., 2001);Current Protocols In Molecular Biology, ed. Ausubel e
t al. (Greene Publishing Associates and Wiley-Interscience, New York, 1988)(定
期的な更新を含む);Short Protocols In Molecular Biology: A Compendium Of Method
s From Current Protocols In Molecular Biology 5th ed., vol. 1-2, ed. Ausubel et
al. (John Wiley & Sons, Inc., 2002);Genome Analysis: A Laboratory Manual, vol.
1-2, ed. Green et al. (Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor,
N.Y., 1997)において見出すことができる。植物生物学の技術に関与する方法は、本明細
書に記されており、Methods In Plant Molecular Biology: A Laboratory Course Manual
, ed. Maliga et al. (Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.
Y., 1995)などの論文にも詳細に記されている。
【0063】
「キメラ核酸」は、コード配列が天然で存在する細胞において関連しているヌクレオチ
ド配列とは異なるヌクレオチド配列に連結されているコード配列またはその断片を含む。
【0064】
用語「コードする(encoding)」および「コードする(coding)」は、
遺伝子が、転写および翻訳の機構を通じて、活性酵素を産生するように一連のアミノ酸が
特定のアミノ酸配列に会合され得る細胞に情報を提供する工程を指す。遺伝子コードの縮
重のために、DNA配列中のある特定の塩基変化は、タンパク質のアミノ酸配列を変更し
ない。
【0065】
「内在性核酸」または「内在性配列」は、遺伝子操作される植物または生物に「ネイテ
ィブ」である、すなわち元からある。それは、遺伝子操作される植物または生物のゲノム
に存在する核酸、遺伝子、ポリヌクレオチド、DNA、RNA、mRNAまたはcDNA
分子を指す。
【0066】
「外来性核酸」は、ヒトの操作によって細胞(または細胞の祖先)に導入された核酸、
DNAまたはRNAを指す。そのような外来性核酸は、それが導入された細胞において天
然で見出される配列のコピーまたはその断片であってよい。
【0067】
本明細書において使用される「発現」は、遺伝子の転写を通じたRNA産物の産生、ま
たはヌクレオチド配列によってコードされたポリペプチド産物の産生を意味する。「過剰
発現」または「上方制御」は、それに由来するすべての後代植物を含む細胞または植物に
おける具体的な遺伝子配列またはその変種の発現が、対照細胞または植物と比較して、遺
伝子操作によって増加されたことを示して使用される。
【0068】
「遺伝子操作」は、核酸または特定の変異を宿主生物に導入するための任意の方法を包
含する。例えば植物は、標的遺伝子の発現が対照植物と比較して低減されるように、遺伝
子の発現を抑制するポリヌクレオチド配列を用いて形質転換される場合に遺伝子操作され
る。この文脈において「遺伝子操作」は、トランスジェニック植物および植物細胞を含む
。遺伝子操作された植物または植物細胞は、宿主植物種に由来する、または生殖的に適合
性の植物種に由来する核酸配列だけを導入することによって実行される、任意の天然の手
法(すなわち、外来性ヌクレオチド配列を含まない)の産物であってよい。例えば、米国
特許出願第2004/0107455号を参照されたい。
【0069】
「異種性核酸」または「相同性核酸」は、特にトランスジェニック生物の内容では、核
酸またはアミノ酸配列とその宿主細胞またはその生物との関係を指す。相同性配列は、宿
主種において天然で見出される(例えば、カンナビス遺伝子を用いて形質転換されたカン
ナビス植物)、一方で異種性配列は宿主細胞において天然では見出されない(例えば、カ
ンナビス植物由来の配列を用いて形質転換されたタバコ植物)。そのような異種性核酸は
、それが導入される細胞において天然で見出される配列のコピーであるセグメントまたは
その断片を含んでよい。内容に応じて、用語「ホモログ」または「相同性」は、共通の祖
先配列からの子孫である配列を代替的に指す場合がある(例えば、それらはオルソログで
あってよい)。
【0070】
「増加する」、「減少する」、「調節する」、「変更する」などは、同様の条件下で生
育されたが、増加、減少、調節または変更を生じる改変を含まない同様の変種、株または
細胞との比較を指す。一部の場合では、これは、非形質転換対照、偽形質転換対照または
ベクター形質転換対照であってよい。
【0071】
「単離された核酸分子」によって、その天然での環境から離された、核酸分子、DNA
またはRNAが意図される。例えば、DNA構築物中に含有される組換えDNA分子は、
本技術の目的のために単離されたと見なされる。単離されたDNA分子のさらなる例は、
異種性宿主細胞において維持されている組換えDNA分子または溶液中で部分的にもしく
は実質的に精製されているDNA分子を含む。単離されたRNA分子は、本技術のDNA
分子のin vitro RNA転写物を含む。単離された核酸分子は、本技術により、
合成的に産生されたそのような分子をさらに含む。
【0072】
「植物」は、植物全体、植物器官(例えば、葉、茎、根など)、種子、分化したまたは
未分化の植物細胞および同物の後代を包含する用語である。植物材料として、非限定的に
種子、懸濁培養物、胚、成長点領域、カルス組織、葉、根、シュート、茎、果実、配偶子
、胞子体、花粉および小胞子が挙げられる。
【0073】
「植物細胞培養物」は、例えばプロトプラスト、細胞培養細胞、植物組織中の細胞、花
粉、花粉管、胚珠、胚嚢、接合子および発達の種々の段階にある胚などの植物単位の培養
物を意味する。本技術の一部の実施形態では、トランスジェニック組織培養物またはトラ
ンスジェニック植物細胞培養物が提供され、ここでトランスジェニック組織または細胞培
養物は、本技術の核酸分子を含む。
【0074】
「プロモーター」は、RNAポリメラーゼおよび転写を開始するための他のタンパク質
の認識および結合に関与する、転写開始から上流のDNAの領域を含む。「構成的プロモ
ーター」は、植物の一生を通じて、ほとんどの環境条件下で活性であるものである。組織
特異的、組織優先、細胞型特異的および誘導性プロモーターは、「非構成的プロモーター
」の種類を構成する。「毛状突起特異的プロモーター」は、植物の根、葉、茎または他の
組織における発現と比較して、毛状突起組織において作動可能に連結されている遺伝子の
発現を優先的に方向付けるプロモーターである。「作動可能に連結されている」は、プロ
モーター配列が第2の配列に対応するDNA配列の転写を開始および媒介する場合の、プ
ロモーターと第2の配列との間の機能的連鎖を指す。一般に「作動可能に連結されている
」は、連結される核酸配列が近接であることを意味する。
【0075】
2つのポリヌクレオチド(核酸)またはポリペプチド配列の内容では「配列同一性」ま
たは「同一性」は、特定の領域にわたって最大一致でアラインされた場合に同じである2
つの配列中の残基への言及を含む。タンパク質への言及において配列同一性百分率が使用
される場合、同一でない残基位置が、アミノ酸残基が電荷および疎水性などの同様の化学
的特性を有する他のアミノ酸残基で置換され、したがって分子の機能的特性が変化しない
保存的アミノ酸置換によって、しばしば異なっていることが認識される。配列が保存的置
換で異なる場合、配列同一性パーセントは、置換の保存的性質を補正するために上方に調
整されてよい。そのような保存的置換によって異なる配列は、「配列類似性」または「類
似性」を有すると称される。この調整を行うための手段は、当業者に公知である。典型的
にはこれは、完全なミスマッチよりむしろ部分的であるとして保存的置換をスコア化する
ことを含み、それにより、配列同一性百分率を増加させる。したがって例えば同一のアミ
ノ酸がスコア1を与えられる場合、非保存的置換はスコアゼロを与えられ、保存的置換は
ゼロと1との間のスコアを与えられる。保存的置換のスコア付けは、例えば、プログラム
PC/GENE(Intelligenetics,Mountain View,Ca
lifornia,USA)において実行されるMeyers & Miller,Computer Applic.Biol
.Sci.4:11-17(1988)のアルゴリズムに従って算出される。
【0076】
配列同一性百分率の本記載における使用は、2つの最適にアラインされた配列を比較ウ
インドウにわたって比較することによって決定される値を示し、比較ウインドウ中のポリ
ヌクレオチド配列部分は、2つの配列の最適なアライメントのために基準配列(付加また
は欠失を含まない)と比較して、付加または欠失(すなわち、ギャップ)を含む場合があ
る。百分率は、合致位置の数を得るために、両方の配列において同一の核酸塩基またはア
ミノ酸残基がある位置の数を決定し、合致位置の数を比較ウインドウ中の位置の総数によ
って割り、配列同一性百分率を得るために結果に100を掛けることによって算出される
【0077】
用語「抑制」または「下方制御」は、それに由来するすべての後代植物を含む、細胞ま
たは植物中におけるその具体的な遺伝子配列変種の発現が、対照細胞または植物と比較し
て遺伝子操作によって低減されたことを示して同意語として使用される。
【0078】
「毛状突起」は、さまざまな種類の毛状突起、腺毛状突起および/または非腺毛状突起
の両方を包含する。
【0079】
「毛状突起細胞」は、腺または分泌細胞、ベース細胞(base cell)およびストークま
たはストライプ細胞、細胞外腔および角質細胞などの毛状突起構造を形成している細胞を
指す。毛状突起は、1種の単一細胞からなっていてもよい。
【0080】
「カンナビス」または「カンナビス植物」は、Cannabis sativaおよび
その種間ハイブリッドなどのカンナビノイドを産生するカンナビス属の任意の種を指す。
【0081】
「変種」は、具体的な遺伝子またはポリペプチドの標準的なまたは所与のヌクレオチド
またはアミノ酸配列から逸脱しているヌクレオチドまたはアミノ酸配列である。用語「ア
イソフォーム」「アイソタイプ」および「類似体」もヌクレオチドまたはアミノ酸配列の
「変種」形態を指す。1つまたは複数のアミノ酸の付加、除去もしくは置換、またはヌク
レオチド配列における変化によって変更されたアミノ酸配列は、変種配列と見なされてよ
い。ポリペプチド変種は、「保存的」変化を有する場合があり、ここで置換アミノ酸は類
似した構造的または化学的特性を有する、例えば、イソロイシンによるロイシンの置き換
え。ポリペプチド変種は、「非保存的」変化を有する場合がある、例えば、トリプトファ
ンによるグリシンの置き換え。類似体のわずかな変動として、アミノ酸欠失または挿入ま
たは両方も挙げられる。どのアミノ酸残基が置換、挿入または欠失され得るかを決定する
指針は、Vector NTI Suite(InforMax、MD)ソフトウェアな
どの当技術分野において公知のコンピュータープログラムを使用して見出すことができる
。変種は、Maxygenに与えられた特許(例えば、米国特許第6,602,986号を参照さ
れたい)に記されるものなどの「シャッフル遺伝子」を指す場合もある。
【0082】
本明細書において使用される、用語「約」は、当業者によって理解され、それが使用さ
れる内容に応じてある程度変動する。それが使用される内容を考慮して当業者に明らかで
ない用語の使用がある場合、「約」は、具体的な用語の10%プラスまたはマイナスまで
を意味する。
【0083】
用語「生物学的に活性な断片」または「機能性断片」または「プロモーター活性を有す
る断片」は、1つまたは複数の異なる種類の植物組織および器官において見出される1つ
もしくは複数の毛状突起の種類および/または1つもしくは複数の毛状突起細胞において
転写を付与することができる、核酸断片を指す。生物学的に活性な断片は、毛状突起特異
的および/または少なくとも毛状突起優先的発現を付与し、それらは、配列番号1、3、
5、7、9または11~15のプロモーターと少なくとも同様の強度(またはさらに高い
強度)を好ましくは有する。このことは、植物をそのような断片、好ましくはレポーター
遺伝子に作動可能に連結して用いて植物を形質転換し、毛状突起においてプロモーター活
性を定性的(時空間転写)および/または定量的にアッセイすることによって検査され得
る。一部の実施形態では、本技術のプロモーターおよび/またはプロモーター断片の強度
は、腺毛状突起において測定された場合、CaMV 35Sプロモーターのものと定量的
に同一、またはそれより高い。一部の実施形態では、本明細書に記される毛状突起プロモ
ーターの生物学的に活性な断片は、プロモーターについての全長配列核酸配列の約5%、
約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、
約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、
約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、
約98%または約99%であってよい。他の実施形態では、本明細書に記される毛状突起
プロモーターの生物学的に活性な核酸断片は、例えば、少なくとも約10近接核酸であっ
てよい。さらに他の実施形態では、本明細書に記される毛状突起プロモーターの生物学的
に活性な核酸断片は、(1)OLSプロモーター(例えば、配列番号1)についての約1
0近接核酸から約554近接核酸まで;(2)OLS1プロモーター(配列番号2)につ
いての約10近接核酸から約550近接核酸まで;(3)OLS2プロモーター(配列番
号3)についての約10近接核酸から約558近接核酸まで;(4)OACプロモーター
(例えば、配列番号5)についての約10近接核酸から約996近接核酸まで;(5)O
AC1プロモーター(例えば、配列番号6)についての約10近接核酸から約992近接
核酸まで;(6)PTプロモーター(例えば、配列番号8)についての約10近接核酸か
ら約1361近接核酸まで;(7)PT1プロモーター(例えば、配列番号9)について
の約10近接核酸から約1357近接核酸まで;(8)AAE1-1プロモーター(例え
ば、配列番号11)についての約10近接核酸から約805近接核酸まで;(9)AAE
1-1’プロモーター(例えば、配列番号12)についての約10近接核酸から約800
近接核酸まで;(10)AAE3プロモーター(例えば、配列番号13)についての約1
0近接核酸から約1000近接核酸まで;(11)AAE12プロモーター(例えば、配
列番号14)についての約10近接核酸から約869近接核酸まで;(12)CBDAシ
ンターゼプロモーター(例えば、配列番号16)についての約10近接核酸から約420
近接核酸まで;(13)CBDAS1プロモーター(例えば、配列番号17)についての
約10近接核酸から約416近接核酸まで;(14)CBDAS 20800プロモータ
ー(例えば、配列番号18)についての約10近接核酸から約535近接核酸まで;(1
5)CBDAS 20800’プロモーター(例えば、配列番号19)についての約10
近接核酸から約531近接核酸まで;(16)THCAS 19603プロモーター(例
えば、配列番号21)についての約10近接核酸から約800近接核酸まで;(17)T
HCAS 19603’プロモーター(例えば、配列番号22)についての約10近接核
酸から約796近接核酸まで;(18)THCAS 50320プロモーター(例えば、
配列番号23)についての約10近接核酸から約796近接核酸まで;(19)THCA
S 50320’プロモーター(例えば、配列番号24)についての約10近接核酸から
約792近接核酸まで;(20)THCAS 1330プロモーター(例えば、配列番号
25)についての約10近接核酸から約720近接核酸まで;(21)THCAS 13
30’プロモーター(例えば、配列番号26)についての約10近接核酸から約716近
接核酸まで;(22)CBCAS 3498プロモーター(例えば、配列番号28)につ
いての約10近接核酸から約804近接核酸まで;または(23)CBCAS 3498
’プロモーター(例えば、配列番号29)についての約10近接核酸から約800近接核
酸まで、であってよい。さらに他の実施形態では、毛状突起プロモーターの生物学的に活
性な断片は、これだけに限らないが約20、約30、約40、約50、約60、約70、
約80、約90、約100、約110、約120、約130、約140、約150、約1
60、約170、約180、約190、約200、約250、約300、約350、約4
00、約450、約500、約550、約600、約650、約700、約750、約8
00、約850、約900、約950、約1000、約1050、約1100、約115
0、約1200、約1250または約1300近接核酸などのこれらの2つの値の間の任
意の値の近接核酸であってよい。
【0084】
III.毛状突起特異的プロモーターを使用する宿主細胞および生物の遺伝子操作
【0085】
A.毛状突起特異的プロモーター
本技術の開示は、毛状突起細胞においてそれに作動可能に連結されているコード核酸配
列の転写を制御できる、23個のプロモーターの同定に関する。
【0086】
したがって、本技術は、配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、
21~26、28、29および31~33のいずれかに記される核酸配列と少なくとも約
50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約
90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約
98%、約99%または100%同一である核酸配列を有する単離されたポリヌクレオチ
ドであって、核酸配列が毛状突起細胞においてそれに作動可能に連結されているコード核
酸配列の転写を制御できる、単離されたポリヌクレオチドを提供する。2つの核酸配列間
の差異は、基準ヌクレオチド配列の5’もしくは3’末端位置にまたはこれらの末端位置
の間の任意の位置に生じる場合があり、基準配列中のヌクレオチド内に個々にまたは基準
配列内の1つもしくは複数の近接群中に散在されている。
【0087】
本技術は、1つまたは複数の塩基の欠失、置換、挿入または付加を含む配列番号1~3
、5、6、8、9、11~14、16~19、21~26、28、29および31~33
の生物学的に活性な「変種」であって、核酸配列が毛状突起細胞においてそれに作動可能
に連結されているコード核酸配列の転写を制御できる、変種も含む。配列番号1~3、5
、6、8、9、11~14、16~19、21~26、28、29および31~33の変
種として、配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、21~26、2
8、29および31~33に少なくとも約50%、約55%、約60%、約65%、約7
0%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約9
4%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%またはそれを超える核酸配列
同一性を有し、それらの活性が毛状突起特異的である、核酸配列が挙げられる。
【0088】
本技術の一部の実施形態では、ポリヌクレオチド(プロモーター)は、PCRに基づく
DNA改変または標準的変異導入技術、または改変ポリヌクレオチドを化学的に合成する
ことによってなどの当技術分野において周知の方法を使用して、それらのプロモーター活
性を増強するように分子配列中に多様性を創出するように改変される。
【0089】
したがって、配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、21~26
、28、29および31~33に記載されている配列は、短縮または欠失されてよく、毛
状突起において作動可能に連結されている核酸配列の転写を方向付ける能力をいまだ維持
していてよい。プロモーター領域の最短長は、これだけに限らないが制限酵素断片の除去
またはヌクレアーゼを用いる消化が挙げられる当技術分野において周知の標準的技術によ
って単離されたポリヌクレオチドの5’および3’末端から配列を、体系的に除去するこ
とによって決定できる。
【0090】
本技術の毛状突起特異的プロモーターは、植物においてネイティブ遺伝子の発現を減少
させるまたは阻害する核酸を発現するために使用されてもよい。そのような核酸は、アン
チセンス核酸、リボザイム、センス抑制剤(sense suppression agent)またはネイティ
ブ遺伝子の発現を阻害する他の産物をコードできる。
【0091】
本技術の毛状突起特異的プロモーターは、「分子農業」応用においてタンパク質または
ペプチドを発現するために使用されてもよい。そのようなタンパク質またはペプチドとし
て、これだけに限らないが、産業用酵素、抗体、治療剤および栄養製品が挙げられる。
【0092】
一部の実施形態では、新規ハイブリッドプロモーターは、多数の方法によって設計また
は操作され得る。多数のプロモーターは、プロモーターの強度および/または特異性を活
性化、増強または規定する上流配列を含有する。例えば、Atchison,Ann.Rev.Cell Biol.4
:127 (1988)を参照されたい。例えばT-DNA遺伝子は、転写開始の部位を規定する「
TATA」ボックスを含有し、転写開始部位の上流に位置付けられる他の上流エレメント
は、転写レベルを調節する。
【0093】
B.毛状突起特異的発現のためのカンナビノイドオン(CANON)断片
一部の実施形態では本技術の開示は、それに作動可能に連結されているコード核酸配列
の毛状突起特異的発現を方向付けるために十分である、「カンナビノイドオン」または「
CANON」断片と名付けられた核酸分子の同定にも関する。
【0094】
171塩基対CANON断片(配列番号31)は、表1に示されている。コンセンサス
CANON断片(表示)は、推定TATAボックス(太字下線付き)、5’UTRおよび
開始コドン(太字下線付き「atg」)と共に表1において配列番号32として示されて
いる。コンセンサスは、THCAシンターゼ19603、1330および50320、C
BCAシンターゼ3498ならびにCBDAシンターゼ20800からの毛状突起特異的
プロモーター由来である。171塩基対CANON断片(配列番号31)は、タバコ(お
よびカンナビス)の腺毛状突起において毛状突起特異的発現を方向付けるために十分であ
る。
【0095】
「4×CANON断片合成プロモーター」と名付けられるミニマルプロモーター(すな
わち、TATAボックス、転写の開始および第1のATG)の1つのコピーの前にCAN
ON断片の4つのコピーを含む核酸配列も表1において配列番号33として示されている
。配列番号33の第1のCANON断片は、太字で示され、下線付きで示される第2の断
片が続き、太字の第3の断片および下線付きの第4の断片が続く。
【0096】
【表1】
【0097】
CANON断片は、機能獲得型プロモーターにおいて毛状突起特異的発現を方向付ける
ために十分である。理論に束縛されることなく、CANON断片がTHCA、CBDAお
よびCBCAシンターゼを含む多数のカンナビノイド生合成酵素遺伝子の毛状突起特異的
発現に関与していると考えられる。
【0098】
C.核酸構築物
一部の実施形態では、毛状突起特異的プロモーター配列および本技術のCANON断片
またはそれらの生物学的に活性な断片は、発現構築物(すなわち、発現ベクター)などの
核酸構築物中に組み込まれてよく、それは、植物毛状突起細胞などの宿主細胞に導入され
、複製されてよい。そのような核酸構築物として、本技術のプロモーター配列またはCA
NON断片のいずれかに作動可能に連結されている異種性核酸が挙げられる。それにより
一部の実施形態では、本技術は、植物細胞または植物などの組換え細胞または生物におけ
る相同性または異種性核酸配列の発現のための、配列番号1~3、5、6、8、9、11
~14、16~19、21~26、28、29および31~33に記載されているプロモ
ーターもしくはCANON断片またはそれらの生物学的に活性な断片のいずれかの使用を
提供する。一部の実施形態では、この使用は、配列番号1~3、5、6、8、9、11~
14、16~19、21~26、28、29および31~33に記載されているプロモー
ターもしくはCANON断片またはそれらの生物学的に活性な断片のいずれかを、核酸構
築物を形成するように相同性または異種性核酸配列に作動可能に連結すること、ならびに
植物または植物細胞などの宿主を形質転換することを含む。一部の実施形態では、カンナ
ビノイドの産生のための生合成経路に関与する酵素をコードする種々の遺伝子(例えば、
配列番号4、7、10、15、20、27または30に記載されている少なくとも1つの
核酸配列)は、本技術の毛状突起特異的プロモーターまたはCANON断片に作動可能に
連結され得る導入遺伝子として好適であり得る。一部の実施形態では、本技術の核酸構築
物は、カンナビノイド生合成を制御する1つまたは複数のタンパク質の発現を調節する。
一部の実施形態では、本技術の核酸構築物は、毛状突起細胞におけるカンナビノイドまた
は他の化合物(例えば、テルペン)の発現を調節するために使用できる。
【0099】
一部の実施形態では、発現ベクターは、オリベトールシンターゼ(OLS)、オリベト
ール酸環化酵素(OAC)、芳香族ピレニルトランスフェラーゼ(pyrenyltransferase)
(PT)、ヘキサノイル-CoA合成酵素(AEE1-1)、CBDAシンターゼ、CB
CAシンターゼおよびTHCAシンターゼの1つまたは複数などのポリペプチドをコード
するcDNAに作動可能に連結されている、配列番号1~3、5、6、8、9、11~1
4、16~19、21~26、28、29および31~33からなる群から選択される核
酸配列を含むプロモーターもしくはCANON断片またはそれらの生物学的に活性な断片
を含む。別の実施形態では、植物細胞株は、オリベトールシンターゼ(OLS)、オリベ
トール酸環化酵素(OAC)、芳香族ピレニルトランスフェラーゼ(PT)、ヘキサノイ
ル-CoA合成酵素(AEE1-1)、CBDAシンターゼ、CBCAシンターゼおよび
THCAシンターゼの1つまたは複数などのポリペプチドをコードするcDNAに作動可
能に連結されている、配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、21
~26、28、29および31~33からなる群から選択される核酸配列を含むプロモー
ターもしくはCANON断片またはそれらの生物学的に活性な断片を含む発現ベクターを
含む。別の実施形態では、トランスジェニック植物は、オリベトールシンターゼ(OLS
)、オリベトール酸環化酵素(OAC)、芳香族ピレニルトランスフェラーゼ(PT)、
ヘキサノイル-CoA合成酵素(AEE1-1)、CBDAシンターゼ、CBCAシンタ
ーゼおよびTHCAシンターゼの1つまたは複数などのポリペプチドをコードするcDN
Aに作動可能に連結されている、配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~
19、21~26、28、29および31~33からなる群から選択される核酸配列を含
むプロモーターもしくはCANON断片またはそれらの生物学的に活性な断片を含む発現
ベクターを含む。別の実施形態では、オリベトールシンターゼ(OLS)、オリベトール
酸環化酵素(OAC)、芳香族ピレニルトランスフェラーゼ(PT)、ヘキサノイル-C
oA合成酵素(AEE1-1)、CBDAシンターゼ、CBCAシンターゼおよびTHC
Aシンターゼの1つまたは複数などのポリペプチドをコードするcDNAに作動可能に連
結されている、配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、21~26
、28、29および31~33からなる群から選択される核酸配列を含むプロモーターも
しくはCANON断片またはそれらの生物学的に活性な断片を含む発現ベクターを導入す
ることを含む、カンナビノイドの産生を遺伝子的に調節するための方法が提供される。
【0100】
別の実施形態では、発現ベクターは、オリベトールシンターゼ(OLS)、オリベトー
ル酸環化酵素(OAC)、芳香族ピレニルトランスフェラーゼ(PT)、ヘキサノイル-
CoA合成酵素(AEE1-1)、CBDAシンターゼ、CBCAシンターゼ、およびT
HCAシンターゼの1つまたは複数などのポリペプチドをコードするcDNAに作動可能
に連結されている、配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、21~
26、28、29および31~33からなる群から選択される核酸配列を含む1つもしく
は複数のプロモーターもしくはCANON断片またはそれらの生物学的に活性な断片を含
む。別の実施形態では、植物細胞株は、オリベトールシンターゼ(OLS)、オリベトー
ル酸環化酵素(OAC)、芳香族ピレニルトランスフェラーゼ(PT)、ヘキサノイル-
CoA合成酵素(AEE1-1)、CBDAシンターゼ、CBCAシンターゼおよびTH
CAシンターゼの1つまたは複数などのポリペプチドをコードするcDNAに作動可能に
連結されている、配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、21~2
6、28、29および31~33からなる群から選択される核酸配列を含む1つまたは複
数のプロモーターまたはそれらの生物学的に活性な断片を含む。別の実施形態では、トラ
ンスジェニック植物は、オリベトールシンターゼ(OLS)、オリベトール酸環化酵素(
OAC)、芳香族ピレニルトランスフェラーゼ(PT)、ヘキサノイル-CoA合成酵素
(AEE1-1)、CBDAシンターゼ、CBCAシンターゼおよびTHCAシンターゼ
の1つまたは複数などのポリペプチドをコードするcDNAに作動可能に連結されている
、配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、21~26、28、29
および31~33からなる群から選択される核酸配列を含む1つまたは複数のプロモータ
ーもしくはCANON断片またはそれらの生物学的に活性な断片を含む。別の実施形態で
は、オリベトールシンターゼ(OLS)、オリベトール酸環化酵素(OAC)、芳香族ピ
レニルトランスフェラーゼ(PT)、ヘキサノイル-CoA合成酵素(AEE1-1)、
CBDAシンターゼ、CBCAシンターゼおよびTHCAシンターゼの1つまたは複数な
どのポリペプチドをコードするcDNAに作動可能に連結されている、配列番号1~3、
5、6、8、9、11~14、16~19、21~26、28、29および31~33か
らなる群から選択される核酸配列を含む1つまたは複数のプロモーターもしくはCANO
N断片またはそれらの生物学的に活性な断片を含む発現ベクターを宿主細胞に導入するこ
とを含む、カンナビノイドの産生レベルを遺伝子的に調節するための方法が提供される。
【0101】
構築物は、適切な宿主(植物)細胞における発現のために適合された発現ベクターなど
のベクター内に含まれてよい。導入されたDNA配列を含む植物を産生できる任意のベク
ターが十分であることは理解される。
【0102】
好適なベクターは、当業者に公知であり、Pouwels et al., Cloning Vectors, A Labor
atory Manual, Elsevier, Amsterdam (1986)などの技術参考文献に一般に記されている。
植物形質転換のためのベクターは、記されている(例えば、Schardl et al., Gene 61:1-
14 (1987)を参照されたい)。一部の実施形態では、核酸構築物は、プラスミドベクター
またはバイナリーベクターである。好適なベクターの例として、Tiプラスミドベクター
が挙げられる。
【0103】
毛状突起特異的制御配列(例えば、プロモーター、CANON断片)の調節下にヌクレ
オチド配列またはキメラ遺伝子を導入することができる組換え核酸構築物(例えば、発現
ベクター)は、当技術分野において一般に周知の標準的技術を使用して作製できる。キメ
ラ遺伝子を生成するために、発現ベクターは、5’から3’の方向で作動可能に連結され
ている、下流相同性または異種性核酸配列の転写を方向付ける毛状突起特異的プロモータ
ー配列またはCANON配列、ならびに続いて任意選択で、転写の終結およびタンパク質
をコードするmRNAの3’末端へのポリアデニル化ヌクレオチドの付加を生じるように
植物細胞において機能するポリアデニル化シグナルをコードする、3’非翻訳核酸領域(
3’-UTR)を一般に含む。相同性または異種性核酸配列は、タンパク質もしくはペプ
チドをコードする配列であってよく、あるいは宿主細胞もしくは生物において遺伝子もし
くは遺伝子ファミリーをサイレンシングするために好適なセンスおよび/またはアンチセ
ンスRNAなどの活性RNA分子に転写される配列であってよい。発現ベクターは、一般
に選択可能マーカーも含有する。典型的な5’から3’への制御配列として、転写開始部
位、リボソーム結合部位、RNAプロセシングシグナル、転写終結部位および/またはポ
リアデニル化シグナルが挙げられる。
【0104】
一部の実施形態では、本技術の発現ベクターは、mRNAの転写が終結され、ポリA配
列が付加されるように、本技術の核酸分子の下流に位置付けられている終結配列を含んで
よい。例示的ターミネーターとして、Agrobacterium tumefacie
nsノパリンシンターゼターミネーター(Tnos)、Agrobacterium t
umefaciensマンノピンシンターゼターミネーター(Tmas)およびCaMV
35Sターミネーター(T35S)が挙げられる。終結領域として、エンドウマメリブ
ロース二リン酸カルボキシラーゼスモールサブユニット終結領域(TrbcS)またはT
nos終結領域が挙げられる。発現ベクターは、エンハンサー、開始コドン、スプライシ
ングシグナル配列および標的化配列も含有してよい。
【0105】
一部の実施形態では、本技術の発現ベクターは、それにより形質転換細胞を培養物中で
同定できる、選択マーカーを含有してよい。マーカーは、異種性核酸分子、すなわちプロ
モーターに作動可能に連結されている遺伝子を伴っていてよい。本明細書において使用さ
れる場合、用語「マーカー」は、マーカーを含有している植物または細胞の選択またはス
クリーニングを可能にする形質または表現型をコードする遺伝子を指す。植物では、例え
ばマーカー遺伝子は、抗菌薬または除草剤耐性をコードする。これは、形質転換またはト
ランスフェクトされていない細胞からの形質転換細胞の選択を可能にする。
【0106】
好適な選択可能マーカーの例として、これだけに限らないが、アデノシンデアミナーゼ
、ジヒドロ葉酸還元酵素、ハイグロマイシン-B-ホスホトランスフェラーゼ、チミジン
キナーゼ、キサンチン-グアニンホスホ-リボシルトランスフェラーゼ、グリホサートお
よびグルホシネート耐性ならびにアミノ-グリコシド3’-O-ホスホトランスフェラー
ゼ(カナマイシン、ネオマイシンおよびG418耐性)が挙げられる。これらのマーカー
は、G418、ハイグロマイシン、ブレオマイシン、カナマイシンおよびゲンタマイシン
への耐性を含み得る。構築物は、除草剤ホスフィノトリシン類似体様アンモニウムグルホ
シネート(gluphosinate)への耐性を付与する選択可能マーカー遺伝子barも含んでよ
い。例えば、Thompson et al., EMBO J. 9:2519-23 (1987))を参照されたい。当技術分
野において周知の他の好適な選択マーカーも使用されてよい。
【0107】
緑色蛍光タンパク質(GFP)などの可視マーカーは使用されてよい。細胞分裂の調節
に基づく形質転換植物を同定するまたは選択するための方法も記されている。例えば、WO
2000/052168およびWO2001/059086を参照されたい。
【0108】
細菌またはウイルス起源の複製配列も、ベクターが細菌またはファージ宿主中にクロー
ニングされるように、含まれてよい。好ましくは広範な宿主範囲の原核生物複製開始点が
使用される。細菌のための選択可能マーカーは、所望の構築物を保有する細菌細胞の選択
を可能にするように含まれてよい。好適な原核生物選択可能マーカーとして、カナマイシ
ンまたはテトラサイクリンなどの抗生物質への耐性も挙げられる。
【0109】
追加的機能をコードする他の核酸配列も当技術分野において周知であるとおり、ベクタ
ー中に存在してよい。例えばAgrobacteriumが宿主である場合、T-DNA
配列は、植物染色体への続く移行または組込みを促進するために含まれてよい。
【0110】
本技術の核酸配列またはそれらの生物学的に活性な断片が毛状突起における転写特異性
を付与できるかどうか、および活性化が「強い」かどうかは、種々の方法を使用して決定
され得る。定性方法(例えば、組織学的GUS(β-グルクロニダーゼ)染色)は、プロ
モーターまたはCANON断片の時空間活性を決定するために使用される(すなわち、プ
ロモーターまたはCANON断片がある特定の組織または器官(例えば、毛状突起または
ある特定の環境的/発生上の状態)において活性であるかどうか)。定量的方法(例えば
、蛍光定量的GUSアッセイ)は、対照と比較した活性のレベルも定量する。好適な対照
として、これだけに限らないが、空ベクターを用いて形質転換された(陰性対照)または
Nicotiana tabacumの表皮および毛状突起において活性であるArab
idopsisCER6プロモーターなどの他のプロモーターを含む構築物を用いて形質
転換された植物、が挙げられる。
【0111】
本技術のプロモーターまたはCANON断片の活性を検査または定量するために、配列
番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、21~26、28、29もしく
は31~33に記載されている核酸配列またはそれらの生物学的に活性な断片は、周知の
核酸配列(例えばgusAなどのレポーター遺伝子、または特定のタンパク質をコードす
る任意の遺伝子)に作動可能に連結されてよく、周知の方法を使用して植物細胞を形質転
換するために使用されてよい。プロモーターまたはCANON断片の活性は、定量的RT
-PCRまたは他のPCRに基づく方法によって、毛状突起細胞における下流核酸配列の
RNA転写物のレベルを検出することによって例えばアッセイ(および任意選択で定量)
され得る。代替的にレポータータンパク質またはレポータータンパク質の活性は、例えば
レポーター遺伝子がgus遺伝子である場合は蛍光定量的GUSアッセイによってアッセ
イおよび定量され得る。
【0112】
一部の実施形態では、本技術のプロモーターは、毛状突起細胞において目的の異種性核
酸の発現を駆動するために使用され得る。異種性核酸は、配列番号4、7、10、15、
20、27および30にそれぞれ記載されているカンナビノイド生合成経路酵素オリベト
ールシンターゼ(OLS)、オリベトール酸環化酵素(OAC)、芳香族プレニルトラン
スフェラーゼ(PT)、ヘキサノイル-CoA合成酵素(AAE1-1)、CBDAシン
ターゼ、THCAシンターゼまたはCBCAシンターゼなどの任意の人工組換えまたは天
然に存在するタンパク質をコードできる。
【0113】
D.宿主植物および細胞ならびに植物再生
本技術の核酸構築物は、植物細胞などの宿主細胞を形質転換するために利用され得る。
一部の実施形態では、本技術の核酸構築物は、植物の少なくとも一部の細胞を形質転換す
るために使用される。これらの発現ベクターは、宿主植物細胞に一過性に導入されてもよ
く、または当業者に周知の種々の方法によってトランスジェニック植物を作出するように
宿主植物細胞のゲノム中に安定的に組み込まれてもよい。
【0114】
細胞または植物に核酸構築物を導入するための方法は、当技術分野において公知である
。トランスジェニック植物を作出するために植物毛状突起中に核酸構築物(例えば、発現
ベクター)を導入するための好適な方法として、これだけに限らないが、Agrobac
terium媒介形質転換、パーティクルガン送達、微量注入、電気穿孔法、ポリエチレ
ングリコール支援プロトプラスト形質転換(polyethylene glycol-assisted protoplast
transformation)およびリポソーム媒介形質転換が挙げられる。双子葉植物を形質転換す
るための方法は、主にAgrobacterium tumefaciensを使用する
【0115】
Agrobacterium rhizogenesは、例えばGuillon et al., Curr
. Opin. Plant Biol. 9:341-6 (2006)によって記されるとおり、カンナビスおよびタバコ
が挙げられる植物のトランスジェニック毛状根培養物を産生するために使用され得る。「
タバコ毛状根」は、Agrobacterium rhizogenesのRiプラスミ
ド由来のT-DNAがゲノム中に組み込まれており、オーキシンおよび他の植物ホルモン
の補充を伴わない培養において生育されるタバコ根を指す。
【0116】
追加的に植物はRhizobium、SinorhizobiumまたはMesorh
izobium形質転換によって形質転換されてよい(Broothaerts et al., Nature 433
: 629-633 (2005))。
【0117】
植物細胞または植物の形質転換後、所望のDNAが組み込まれたこれらの植物細胞また
は植物は、抗菌薬耐性、除草剤耐性、アミノ酸類似物への許容度または表現型マーカーを
使用することなどの方法によって選択され得る。
【0118】
トランスジェニック植物は、導入遺伝子を含有する追加的トランスジェニック植物を産
生するために、交雑、自家受粉または戻し交配などの従来の植物育種スキームにおいて使
用されてよい。
【0119】
好適な宿主細胞として、植物細胞が挙げられる。例えばトウモロコシ/コーン(Zea
種、例えばZ.mays、Z.diploperennis(チャプール(chapule))
、Zea luxurians(グアテマラテオシント(Guatemalan teosinte))、Z
ea mays亜種huehuetenangensis(サンアントニオウイスタテオ
シント(San Antonio Huista teosinte))、Z.mays亜種mexicana(メキ
シカンテオシント(Mexican teosinte))、Z.mays亜種parviglumis(
バルサステオシント(Balsas teosinte))、Z.perennis(多年生テオシント
)およびZ.ramosa、コムギ(Triticum種)、オオムギ(例えば、Hor
deum vulgare)、カラスムギ(例えば、Avena sativa)、モロ
コシ(Sorghum bicolor)、ライムギ(Secale cereale)
、ダイズ(Glycine種、例えばG.max)、ワタ(Gossypium種、例え
ば、G.hirsutum、G.barbadense)、アブラナ種(例えば、B.n
apus、B.juncea、B.oleracea、B.rapaなど)、ヒマワリ(
Helianthus annus)、タバコ(Nicotiana種)、アルファルフ
ァ(Medicago sativa)、イネ(Oryza種、例えば、O.sativ
aインディカ栽培品種群またはジャポニカ栽培品種群)、飼料草(forage grasses)、ト
ウジンビエ(Pennisetum種、例えば、P.glaucum)、樹種、野菜種、
Lycopersicon種(近年Solanum属に属するとして再分類された)、例
えば、トマト(L.esculentum、異名Solanum lycopersic
um)、例えばチェリートマト、変種cerasiformeもしくは現在のトマト、変
種pimpinellifolium)またはツリートマト(S.betaceum、異
名Cyphomandra betaceae)など、ジャガイモ(Solanum t
uberosum)および、ナス(Solanum melongena)などの他のS
olanum種、ペピーノ(S.muricatum)、ココナ(cocona)(S.ses
siliflorum)およびナランジラ(S.quitoense);コショウ(Ca
psicum annuum、Capsicum frutescens)、エンドウマ
メ(例えば、Pisum sativum)、マメ(例えば、Phaseolus種)、
ニンジン(Daucus carona)、レタス種(Lactuca sativa、
Lactuca indica、Lactuca perennisなど)、キュウリ(
Cucumis sativus)、メロン(Cucumis melo)、ズッキーニ
(Cucurbita pepo)、カボチャ(squash)(Cucurbita max
ima、Cucurbita pepo、Cucurbita mixta)、カボチャ
(Cucurbita pepo)、スイカ(Citrullus lanatus 異
名Citrullus vulgaris)、新鮮果実種(ブドウ、モモ、セイヨウスモ
モ、イチゴ、マンゴー、メロン)、観賞植物種(例えば、バラ、ペチュニア、キク、ユリ
、チューリップ、ガーベラ種)、樹木(例えば、ポプラ、ヤナギ、カシ、ユーカリ種)、
繊維種、例えば亜麻(Linum usitatissimum)ならびに大麻(Can
nabis sativa)などの単子葉植物または双子葉植物が挙げられる、任意の植
物が好適な宿主であり得る。一部の実施形態では植物は、Cannabis sativ
aである。一部の実施形態では植物は、Nicotiana tabacumである。
【0120】
したがって一部の実施形態では本技術は、宿主植物、C.sativaなど、N.ta
bacumなどのSolanaceae科の植物およびカンナビノイドを天然で産生しな
い他の植物科および種におけるカンナビノイド(例えば、THC、CBD、CBC)また
は他の分子の合成を遺伝子的にマニピュレートするための、配列番号1~3、5、6、8
、9、11~14、16~19、21~26、28、29および31~33に記載されて
いる核酸配列を含む毛状突起特異的プロモーターおよび/もしくはCANON断片または
それらの生物学的に活性な断片の使用を企図する。
【0121】
本技術は、本明細書に記される核酸分子を用いて形質転換された遺伝子操作された細胞
を含む、細胞培養系(例えば、植物細胞培養、細菌または真菌細胞培養、ヒトまたは哺乳
動物細胞培養、昆虫細胞培養)も企図する。一部の実施形態では、本技術のプロモーター
またはCANON断片を含む細胞を含む細胞培養が提供される。
【0122】
種々のアッセイが、植物細胞が遺伝子発現における変化を示すかどうかを決定するため
に使用されてよい、例えば、ノーザンブロット法または定量的逆転写PCR(RT-PC
R)。トランスジェニック植物全体は、従来の方法によって形質転換細胞から再生され得
る。そのようなトランスジェニック植物は、ホモ接合株を産生するために増殖および自家
受粉されてよい。そのような植物は、導入された形質に関する遺伝子を含有する種子を産
生し、選択された表現型を産生する植物を産生するように生育されてよい。
【0123】
毛状突起細胞における目的の分子の発現および/もしくは蓄積を増強するため、ならび
に/または毛状突起細胞からの分子の精製を促進するために、少なくとも1つの内在性分
子を下方制御するための植物毛状突起への方法が使用され得る。毛状突起は、毛状突起細
胞における他の分子の産生を妨害する多数の化合物および代謝物を含有することが周知で
ある。これらの化合物および代謝物として、例えば、プロテアーゼ、ポリフェノールオキ
シダーゼ(PPO)、ポリフェノール、ケトン、テルペノイドおよびアルカロイドが挙げ
られる。そのような毛状突起構成成分の下方制御は記されている。例えば米国特許第7,49
8,428号を参照されたい。
【実施例0124】
次の例は、例示のために示したにすぎず、限定するためのものではない。当業者は、本
質的に同じまたは同様の結果をもたらすように変更または改変することができるさまざま
な決定的ではないパラメーターを容易に認識する。例は、添付の特許請求の範囲によって
定義される本技術の範囲を限定するものとして何ら解釈されるべきでない。
【0125】
例1:毛状突起特異的プロモーターの同定
(i)オリベトールシンターゼ(OLS)プロモーター、(ii)OLS1プロモータ
ーおよび(iii)OLS2プロモーターの核酸配列を、それぞれ配列番号1、2および
3に記載し、OLSの翻訳領域(ORF)を配列番号4に記載する。オリベトール酸環化
酵素(OAC)プロモーターの核酸配列を配列番号5に記載し、OAC1プロモーターの
核酸配列を配列番号6に記載し、OACのORFを配列番号7に記載する。芳香族プレニ
ルトランスフェラーゼ(PT)プロモーターの核酸配列を配列番号8に記載し、PT1プ
ロモーターの核酸配列を配列番号9に記載し、PTのORFを配列番号10に記載する。
(i)ヘキサノイル-CoA合成酵素(AAE1-1)プロモーター、(ii)ヘキサノ
イル-CoA合成酵素(AAE1-1’)プロモーター;(iii)ヘキサノイル-Co
A合成酵素(AAE3)プロモーターおよび(iv)ヘキサノイル-CoA合成酵素(A
AE12)プロモーターの核酸配列を、それぞれ配列番号11、12、13および14に
記載し、ヘキサノイル-CoA(AAE-1)のORFを配列番号15に記載する。(i
)CBDAシンターゼ(CBDAS)プロモーター、(ii)CBDASシンターゼ1(
CBDAS1)プロモーター、(iii)CBDAシンターゼ(CBDAS)20800
プロモーターおよび(iv)CBDAシンターゼ(CBDAS)20800’プロモータ
ーの核酸配列を、それぞれ配列番号16、17、18および19に記載し、CBDAシン
ターゼ(CBDAS)のORFの核酸配列を配列番号20に記載する。(i)THCAシ
ンターゼ(THCAS)19603プロモーター、(ii)THCAシンターゼ(THC
AS)19603’プロモーター、(iii)THCAシンターゼ(THCAS)503
20プロモーター、(iv)THCAシンターゼ(THCAS)50320’プロモータ
ー、(v)THCAシンターゼ(THCAS)1330プロモーターおよび(vi)TH
CAシンターゼ(THCAS)1330’プロモーターの核酸配列を、それぞれ配列番号
21、22、23、24、25および26に記載し、THCASのORFを配列番号27
に記載する。CBCAシンターゼ(CBCAS)3498プロモーターの核酸配列を配列
番号28に記載し、CBCAシンターゼ(CBCAS)3498’プロモーターの核酸配
列を配列番号29に記載し、CBCAシンターゼ(CBCAS)のORFを配列番号30
に記載する。
【0126】
毛状突起特異的プロモーターは、カンナビノイド生合成経路中の生合成酵素遺伝子のコ
ード領域を用いて、BLAT検索機能を使用してcannabis sativaのドラ
フトゲノム配列を検索することによって同定した。各ゲノム配列ヒットについて、第1の
ATGを確定するために遺伝子予測プログラムを実行した(FGENESHプログラムを
使用する)。次いで転写の開始を、ゲノム配列をNCBI NRデータベースにおける最
長有効(longest available)cDNA配列と比較することによって確定した。複数配列
アライメント(CBDAおよびTHCAシンターゼ遺伝子について)ならびにPLACE
データベースを検索することの両方がTATAボックス領域を確定した。確定された開始
コドン、転写の開始およびTATAボックスを用いて、プロモーターの位置および配列を
検証した。
【0127】
例2:Nicotiana tabacumにおいてカンナビノイド産生を方向付けるた
めの毛状突起特異的プロモーター
カンナビノイドは、カンナビス毛状突起において合成され、蓄積される。オリベトール
シンターゼ(OLS)、オリベトール酸環化酵素(OAC)、芳香族プレニルトランスフ
ェラーゼ(PT)、ヘキサノイル-CoA合成酵素(AAE1-1)、CBDAシンター
ゼ、CBCAシンターゼおよびTHCAシンターゼは、カンナビノイド生合成経路の酵素
である。したがって、これらの酵素それぞれのためのプロモーターは、毛状突起細胞にお
いてコード核酸の発現を方向付けることが期待される。本例は、天然ではカンナビノイド
を産生しない植物および植物細胞においてカンナビノイド生合成酵素を発現させるための
、本技術の毛状突起特異的プロモーターまたはそれらの生物学的に活性な断片の使用を実
証する。
【0128】
方法
ベクター構築物 プロモーター配列(配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、
16~19、21~26、28、29または31~33)を、Ti プラスミドベクター
などのNicotiana tabacum細胞における発現のために適合されたベクタ
ーにおいてGUS-Aマーカーの前に位置付ける。構築物をAgrobacterium
tumafaciensに組み込み、当技術分野において周知の方法によりN.tab
acumを形質転換するために使用する。構築物を形質転換し、カナマイシン選択下で再
生し、初代再生体(T)を種子に生育させる。
【0129】
対照として、タバコNtCPS2プロモーターを含有する構築物を、タバコに形質転換
する。NtCPS2プロモーターは、N.tabacumにおいて毛状突起特異的発現を
方向付けることに高度に有効であることが示されている(Sallaud et al., The Plant Jo
urnal 72:1-17 (2012))。
【0130】
発現分析 定量的および定性的β-グルクロニダーゼ(GUS)活性分析をT植物に
おいて実施する。プロモーター活性の定性分析を組織学的GUSアッセイを使用し、蛍光
顕微鏡を使用する緑色蛍光タンパク質(GFP)の可視化によって実行する。GUSアッ
セイのために、種々の植物の一部をリン酸緩衝液(1mg/mL、KHPO、10μ
M、pH7.2、0.2% Triton X-100)中のXglue(5-ブロモ-
4-クロロ-3-インドリル-β-D-グルクロニドシクロヘキシルアミン塩)基質を用
いて大気酸素の存在下、一晩、37℃でインキュベートする。試料をエタノールを用いる
反復洗浄によって脱色する。非トランスジェニック植物を陰性対照として使用する。OL
S:GUS、OAC:GUS、PT:GUS、AAEE1-1:GUS、CBDAS:G
US、CBCAS:GUSおよびTHCAS:GUSを有するトランスジェニック植物の
毛状突起が明るい青色の毛状突起を示す一方で、これらのトランスジェニック植物の毛状
突起以外の組織および非トランスジェニック対照植物の毛状突起は着色されないことが予
測される。
【0131】
プロモーター活性の定量的分析を蛍光定量的GUSアッセイを使用して実行する。全タ
ンパク質試料を若い葉の材料から調製する;試料をプールした葉片から調製する。新鮮葉
材料を金属ビーズを使用してPBS中で挽き、遠心分離および上清の回収が続く。
【0132】
結果
本技術のプロモーターまたはそれらの生物学的に活性な断片を含む発現ベクターを用い
て遺伝子操作された植物および植物細胞は、毛状突起特異的転写活性を示す。図2Bに示
すとおり、CBDAS 20800:GUSを用いて形質転換したトランスジェニック植
物の毛状突起は、明るい青色の毛状突起を示す一方で、植物の毛状突起以外の組織は着色
されていない。カンナビノイド生合成経路における他のプロモーターについての毛状突起
特異的発現は、定性的に同様である(図3)。図3の結果は、タバコ毛状突起での完全な
カンナビノイド生合成経路からのプロモーターの毛状突起特異的発現を実証している。こ
れにより、これらの結果は、本明細書に記される完全なカンナビノイド生合成経路由来の
プロモーターが、根、葉、茎または植物の他の組織における発現と比較して、毛状突起組
織において作動可能に連結されている遺伝子の発現を優先的に方向付けるために有用であ
ることを実証している。この毛状突起特異的発現は、細胞傷害性カンナビノイドなどの毛
状突起特異的生化学化合物の生合成のマニピュレーションのための重要なツールである。
加えてこれらのプロモーターは、特定の生化学化合物の管理された産生のためのバイオ工
場としてタバコまたはカンナビス毛状突起を使用することを目的とする戦略に重要である
【0133】
例3:Nicotiana tabacumにおいて毛状突起特異的発現を方向付けるた
めの「カンナビノイドオン」(「CANON」)断片の同定
「カンナビノイドオン」(「CANON」)断片の核酸配列を配列番号31に記載する
。CANON断片の核酸配列を推定TATAボックス、5’UTRおよび開始コドンと共
に配列番号32に記載する。4×CANON断片合成プロモーターの核酸配列を配列番号
33に記載する。コンセンサスCANON断片は、THCAシンターゼ19603、13
30、50320、CBCAシンターゼ3498およびCBDAシンターゼ20800か
らの毛状突起特異的プロモーター由来である。
【0134】
方法
CANON断片をBLAT検索機能を使用してパープルクッシュゲノム配列を検索する
ことによって同定した。THCAシンターゼ遺伝子を使用するパープルクッシュゲノム配
列のBLAT検索は、次の結果をもたらした:
【0135】
【表2】
【0136】
下線のプロモーターをさらなる分析のために選択し、5個のプロモーターの配列を比較
した。5個のプロモーターは、翻訳開始から推定TATAボックスの上流約160塩基対
まで高い配列類似性を示したが、TATAボックスの上流では配列類似性をほとんど示さ
なかった。
【0137】
コンセンサス配列は、5個のプロモーターに由来し、配列を「4×CANON断片合成
プロモーター」と名付けた合成プロモーターを使用して、タバコ毛状突起における毛状突
起特異的プロモーター活性について検査するために使用した。4×CANON断片合成プ
ロモーターは、天然で見出されない4コピーのコンセンサスCANON断片を、1コピー
のミニマルプロモーター(TATAボックス、転写の開始および第1のATG)の前に含
む。例2に記されるとおり、N.tabacumをGUS-Aマーカーの前に位置付けら
れた4×CANON断片合成プロモーターを用いて形質転換し、GUS発現分析を実施し
た。
【0138】
結果
図4Bに示すとおり、4×CANON断片合成プロモーターは、毛状突起における発現
を方向付ける。したがって、これらの結果は、CANON断片が機能獲得型プロモーター
において毛状突起特異的発現を方向付けるために十分であり、それによりTHCA、CB
DAおよびCBCAシンターゼを含む多数のカンナビノイド生合成酵素遺伝子の毛状突起
特異的発現に関与することを実証している。
【0139】
等価物
本技術は、本技術の個々の態様の単一の例示として意図される、本出願に記される具体
的な実施形態に関して限定されない。当業者に明らかであるとおり、本技術の多数の改変
および変動が、その精神および範囲から逸脱することなく作製され得る。本明細書に列挙
されるものに加えて、本技術の範囲内の機能的に等価な方法および装置は、前述の記載か
ら当業者に明らかである。そのような改変および変動は、添付の特許請求の範囲の範囲内
にあることが意図される。本技術は、特許請求の範囲が権利を与られる等価物の範囲全体
と併せて、添付の特許請求の範囲の条項によってのみ限定される。当然のことながら変化
する場合がある、具体的な方法、試薬、化合物組成または生物学的系に本技術が限定され
ないことは理解される。本明細書において使用される用語は、具体的な実施形態を記載す
る目的のためだけであり、限定を意図しないことも理解される。
【0140】
追加的に、本開示の特性または態様がマーカッシュ群の観点から記される場合、当業者
は、それにより本開示が、マーカッシュ群の任意の個々のメンバーまたはサブグループの
メンバーの観点からも記されていることを認識する。
【0141】
当業者によって理解されるとおり、任意のおよびすべての目的のために、具体的には書
面の記載を提供する観点において、本明細書に開示されるすべての範囲は、任意のおよび
すべての可能な部分的範囲ならびにそれらの部分的範囲の組合せも包含する。任意の列挙
された範囲は、十分に記載されているとして容易に認識されてよく、同範囲は少なくとも
等分、三分割、四分割、五分割、十分割などに分割されてよい。非限定的例として、本明
細書において考察される各範囲は、下部三分の一、中部三分の一、上部三分の一などに容
易に分割されてよい。同様に当業者によって理解されるとおり、「まで」、「少なくとも
」。「超える」、「未満」などのすべての語は、引用された数を含み、上に考察したとお
り部分的な範囲に続いて分割されてよい範囲を指す。最後に、当業者によって理解される
とおり、範囲は個々のメンバーそれぞれを含む。したがって、例えば1~3個の細胞を有
する群は、1、2または3個の細胞を有する群を指す。同様に1~5個の細胞を有する群
は、1、2、3、4または5個の細胞を有する群を指すなど。
【0142】
特許、特許出願、仮出願および、GenBank受託番号を含む刊行物など、本明細書
に参照または引用されるすべての公表された文書は、それらが本明細書の明確な教示に矛
盾しない程度まで、すべての図および表を含んでその全体が本明細書に参照により組み込
まれる。
【0143】
他の実施形態は、続く特許請求の範囲において記載される。
【0144】
配列表
配列番号1(554bp)
テトラケタイドシンターゼ/オリベトールシンターゼ(OLS)プロモーター
AAAAATAAAATTAATAAATTTTTAATTATTAATATCATTTTATTTTTTAA
TAAATAAATATCATTTTTATATTATTATAATATGTATAAAGTTTTAATTG
TATACAAGAAGTCTTATAGTAAGAGTATACACCTTACATCATAATAACTA
CTCGATCTGAAATCAATGGTCAAGAAAAGTTCCCTACCGGTAGGAAACTT
TTGCTAGATCCTACCATAGTCTTCCCTTATATTTATTATGTAGAATCTAT
TATTATATCTAATAATTAACAAATATTAACAAATCATTTTGAAAAATTAT
ATTAAAAAAAAAACTTGAAAAGTCAAAGATTAACCATCAATTTGCCAAAT
CAAATTAGTGAGAAAGTAGGTATTATATACCTAACACTCATTTTACATAT
GTCTAGACGTTTATATGTATAGCGTTGTTGTGTGTAATAAGTTCACTTGT
AGTATCTTGTACATACATAATATATATATATAGGTGTGTTTGTGAACAAT
TATATTATCACACATACACAACTCATTATTATCATAATAATAATAATACC
ATGG
【0145】
配列番号2(550bp)
テトラケタイドシンターゼ/オリベトールシンターゼ1(OLS1)プロモーター
AAAAATAAAATTAATAAATTTTTAATTATTAATATCATTTTATTTTTTAA
TAAATAAATATCATTTTTATATTATTATAATATGTATAAAGTTTTAATTG
TATACAAGAAGTCTTATAGTAAGAGTATACACCTTACATCATAATAACTA
CTCGATCTGAAATCAATGGTCAAGAAAAGTTCCCTACCGGTAGGAAACTT
TTGCTAGATCCTACCATAGTCTTCCCTTATATTTATTATGTAGAATCTAT
TATTATATCTAATAATTAACAAATATTAACAAATCATTTTGAAAAATTAT
ATTAAAAAAAAAACTTGAAAAGTCAAAGATTAACCATCAATTTGCCAAAT
CAAATTAGTGAGAAAGTAGGTATTATATACCTAACACTCATTTTACATAT
GTCTAGACGTTTATATGTATAGCGTTGTTGTGTGTAATAAGTTCACTTGT
AGTATCTTGTACATACATAATATATATATATAGGTGTGTTTGTGAACAAT
TATATTATCACACATACACAACTCATTATTATCATAATAATAATAATAAT
【0146】
配列番号3(558bp)
テトラケタイドシンターゼ/オリベトールシンターゼ2(OLS2)プロモーター
AAAAATAAAATTAATAAATTTTTAATTATTAATATCATTTTATTTTTTAA
TAAATAAATATCATTTTTATATTATTATAATATGTATAAAGTTTTAATTG
TATACAAGAAGTCTTATAGTAAGAGTATACACCTTACATCATAATAACTA
CTCGATCTGAAATCAATGGTCAAGAAAAGTTCCCTACCGGTAGGAAACTT
TTGCTAGATCCTACCATAGTCTTCCCTTATATTTATTATGTAGAATCTAT
TATTATATCTAATAATTAACAAATATTAACAAATCATTTTGAAAAATTAT
ATTAAAAAAAAAACTTGAAAAGTCAAAGATTAACCATCAATTTGCCAAAT
CAAATTAGTGAGAAAGTAGGTATTATATACCTAACACTCATTTTACATAT
GTCTAGACGTTTATATGTATAGCGTTGTTGTGTGTAATAAGTTCACTTGT
AGTATCTTGTACATACATAATATATATATATATAGGTGTGTTTGTGAACA
ATTATATTATCACACATACACAACTCATTATTATTAGCATAATAATAATA
ATAATAAT
【0147】
配列番号4(1158bp)
オリベトールシンターゼ(OLS)ORF
1 atgaatcatc ttcgtgctga gggtccggcc tccgttctcg ccattggcac cgccaatccg
61 gagaacattt tattacaaga tgagtttcct gactactatt ttcgcgtcac caaaagtgaa
121 cacatgactc aactcaaaga aaagtttcga aaaatatgtg acaaaagtat gataaggaaa
181 cgtaactgtt tcttaaatga agaacaccta aagcaaaacc caagattggt ggagcacgag
241 atgcaaactc tggatgcacg tcaagacatg ttggtagttg aggttccaaa acttgggaag
301 gatgcttgtg caaaggccat caaagaatgg ggtcaaccca agtctaaaat cactcattta
361 atcttcacta gcgcatcaac cactgacatg cccggtgcag actaccattg cgctaagctt
421 ctcggactga gtccctcagt gaagcgtgtg atgatgtatc aactaggctg ttatggtggt
481 ggaaccgttc tacgcattgc caaggacata gcagagaata acaaaggcgc acgagttctc
541 gccgtgtgtt gtgacataat ggcttgcttg tttcgtgggc cttcagagtc tgacctcgaa
601 ttactagtgg gacaagctat ctttggtgat ggggctgctg cggtgattgt tggagctgaa
661 cccgatgagt cagttgggga aaggccgata tttgagttgg tgtcaactgg gcaaacaatc
721 ttaccaaact cggaaggaac tattggggga catataaggg aagcaggact gatatttgat
781 ttacataagg atgtgcctat gttgatctct aataatattg agaaatgttt gattgaggca
841 tttactccta ttgggattag tgattggaac tccatatttt ggattacaca cccaggtggg
901 aaagctattt tggacaaagt ggaggagaag ttgcatctaa agagtgataa gtttgtggat
961 tcacgtcatg tgctgagtga gcatgggaat atgtctagct caactgtctt gtttgttatg
1021 gatgagttga ggaagaggtc gttggaggaa gggaagtcta ccactggaga tggatttgag
1081 tggggtgttc tttttgggtt tggaccaggt ttgactgtcg aaagagtggt cgtgcgtagt
1141 gttcccatca aatattaa
【0148】
配列番号5(996bp)
オリベトール酸環化酵素(OAC)プロモーター
AATTTTTGACAATTTTTTTTAATATAACTAACTTGAAGATAATTCCTAAT
ACGAATAAATACAGAAAATATAAACAGTTTTGTTATAACACTTTTAGATC
AGATTATAATTAAATTTTATATTTTTGATAAAAAAATCAATTGAGGGTCC
TATTTGTACCATTTTAGAAAATATAGTGTCCATTTTTATTATTTAGTAAA
ACAGAGAGTCTAATGCGTAACTTTTACAAAAATACATGGTCCAAAATAGT
ATTTACCCTTTAATTTTATTAGCAACTGTCCCAAAAAAAATATGTTTTGA
TGACTGACGTACGGGAATGTAAAGTTTTGTAATAGTGTATTGATTCAAAG
ACAACATAAAGACATCAATCTGAAATCGATTTCAATGTCCCAAAAACACA
TTAATGAGCCTTAATTGCATCCGATAATCATTTTCCATTGGTTTTATTAC
TTCTCATATATATAGACATCACATATATGATAGGATTTCTTGAGAATAAT
GTTAACATTGAGATTTTTATTACAACTGATATATTGATTATGCTTAGATG
GCTTGAATTTGAGCGACATATATAGAAAGAGTATAGAATGATATATATGC
ACATCCAAAATATGTACCAAAATATTAGGTGACAATTTAGATAAATGGAA
GAGAAAATTATAGAAAAATGAGGGTTTATATTTTTGTGGTTATTTAATTT
TAGACATAGTGTGATCCAATAATTTTAGGATGTATAATTGTTAGGCACAT
GGATTACTTGTTTTTTTATTAAGTATAACCTTACAAAGTAGATGGTAGTA
ATTAATGTAGAAGGTTCCAATAATGTATTTATATAAATTGTTAGGCATGC
AAAGCCTAATTAATTAATAAATGAGGGTGGCCAATGGCCACTATATATAT
CAAGGCATCGACTGTATGTAGCATAATGTGATTTATATAATTATCAAAAA
AAAAAAATAAAAATAAGAAGAAGAAGAAAGTTGAGAAAGACCATGG
【0149】
配列番号6(992bp)
オリベトール酸環化酵素1(OAC1)プロモーター
AATTTTTGACAATTTTTTTTAATATAACTAACTTGAAGATAATTCCTAAT
ACGAATAAATACAGAAAATATAAACAGTTTTGTTATAACACTTTTAGATC
AGATTATAATTAAATTTTATATTTTTGATAAAAAAATCAATTGAGGGTCC
TATTTGTACCATTTTAGAAAATATAGTGTCCATTTTTATTATTTAGTAAA
ACAGAGAGTCTAATGCGTAACTTTTACAAAAATACATGGTCCAAAATAGT
ATTTACCCTTTAATTTTATTAGCAACTGTCCCAAAAAAAATATGTTTTGA
TGACTGACGTACGGGAATGTAAAGTTTTGTAATAGTGTATTGATTCAAAG
ACAACATAAAGACATCAATCTGAAATCGATTTCAATGTCCCAAAAACACA
TTAATGAGCCTTAATTGCATCCGATAATCATTTTCCATTGGTTTTATTAC
TTCTCATATATATAGACATCACATATATGATAGGATTTCTTGAGAATAAT
GTTAACATTGAGATTTTTATTACAACTGATATATTGATTATGCTTAGATG
GCTTGAATTTGAGCGACATATATAGAAAGAGTATAGAATGATATATATGC
ACATCCAAAATATGTACCAAAATATTAGGTGACAATTTAGATAAATGGAA
GAGAAAATTATAGAAAAATGAGGGTTTATATTTTTGTGGTTATTTAATTT
TAGACATAGTGTGATCCAATAATTTTAGGATGTATAATTGTTAGGCACAT
GGATTACTTGTTTTTTTATTAAGTATAACCTTACAAAGTAGATGGTAGTA
ATTAATGTAGAAGGTTCCAATAATGTATTTATATAAATTGTTAGGCATGC
AAAGCCTAATTAATTAATAAATGAGGGTGGCCAATGGCCACTATATATAT
CAAGGCATCGACTGTATGTAGCATAATGTGATTTATATAATTATCAAAAA
AAAAAAATAAAAATAAGAAGAAGAAGAAAGTTGAGAAAGAGA
【0150】
配列番号7(485bp)
オリベトール酸環化酵素(OAC)ORF
1 aaaaaagaag aagaagaaga aagttgagaa agagaatggc agtgaagcat ttgattgtat
61 tgaagttcaa agatgaaatc acagaagccc aaaaggaaga atttttcaag acgtatgtga
121 atcttgtgaa tatcatccca gccatgaaag atgtatactg gggtaaagat gtgactcaaa
181 agaataagga agaagggtac actcacatag ttgaggtaac atttgagagt gtggagacta
241 ttcaggacta cattattcat cctgcccatg ttggatttgg agatgtctat cgttctttct
301 gggaaaaact tctcattttt gactacacac cacgaaagta gactatatat agtagccgac
361 caagctgcct tcatcttcat cttctcaaat aatatatcta atatctaatt atataataat
421 aactacttaa taaaagactg tgtttataac attaaataat aataataata aagtcttttg
481 tagct
【0151】
配列番号8(1361bp)
芳香族プレニルトランスフェラーゼ(PT)プロモーター
TCAAACCAGATTTTTTATAATAATTT
ACACACCAATTAACTAAGAAATTCTAACTAGAGTTAGTGTTGAATTAGAA
GGAGTATCAAGGTAACCTATCTCCTTTGTCTCTTTAAATTTTTAAAAGAA
AAGCTaTTGTTGTAATTAGTTTGGATTTTATGGGTTAGGTTTTGTAGAGT
TTGTTTGAGCTTAAAATTGTTGTTGGTTTGATTTAAGGTTGAATTCTGTG
TTGGTTTGTAAGATTTTAGCTGATGTAGTTCGTGTTGGAGGAGTTCGAGT
TTTTGAACTCAAAGTCCACTCAACAATATGGTGAAATTAGTTTTAGGTGG
TTTTAGATGCTTTTGAAGTGTATGTTTTGTTTAGATTACCCTCTTTTTGG
TAAGTTTGATAGCCTTTGGTCAAGGAATGACTTAATTTTGAAGGTCTGAA
AGTTGAGTAGTTTTGAACTCTTTTCTGCCCAAAATGGTTTCGAATGAGTT
GTACTTGTCATATGTGATTTGAGTGGTAAGGTTCGGAAGGGTAGTCCTAG
ACAGTGTTTTCAATGATTAGGTTTGGGGTTGGTGAATCTAGAGTTAAGAG
CCTAGAGTTTTGGTTGCTTGGATTGGTGTGACCTGGTTGTTAGTATCCTT
ATCAAGGGATCCCGAATAGGTGATGAGTGAGGTTTGGATGGTATATTCTG
GATCAAAATTTTTAGATGGGGTCCAAACTGATAGTTTCAAAAATGTGTGT
GTGTGTCTGGTTAAGGATTTATTTTGGGAAGGCTCTAGTTGGGAGGTCCT
GGATTGGAAGTTCTAGATGTGAGGCTCCGGGTAGGAGGGTCCTGTAGGAA
GATTCTAGATGGTATTTGGTGGTCGAGATGAGGGATTTCCGAACATGTTT
TAATAGTTACAATAATTCATAAATTTTCAACACTAAATCAAAATATTAAT
TTTGATATGATTGTATAAATTTAATCTCATCGTAGTGTAGAGCTCTACAT
GCATGCATGGTTTGTATAGCCATAATTAATTAATTAGGCAAGAAAGATAG
ATGTGCCTACCATGCATGACTTCTAAAACATGGATGACTTTAAATTTTGA
AACCAAGCAAAAATTGTTTTACTATAAATCTTGTTAATTTTTCATTATTG
ATATCACTATGTTATTCTAACCCTTTCGTAGCCATAATTAGTTAATTAGG
CAAGAAAGATAGATGTGCCTACCATGCATGACTTCTAAAACATGGATGAC
TTTAAATTTTGAAACCAAGCAAAAATTATTTTACTATAAATCTTGTTATT
TTTTCATTATTGATATCACTATGTTATTCTAACCCTTTCTTTCCCTCATT
TTTTCTTAATATTCAATCAATAATAATCTCCATGG
【0152】
配列番号9(1357bp)
芳香族プレニルトランスフェラーゼ1(PT1)プロモーター
TCAAACCAGATTTTTTATAATAATTT
ACACACCAATTAACTAAGAAATTCTAACTAGAGTTAGTGTTGAATTAGAA
GGAGTATCAAGGTAACCTATCTCCTTTGTCTCTTTAAATTTTTAAAAGAA
AAGCTaTTGTTGTAATTAGTTTGGATTTTATGGGTTAGGTTTTGTAGAGT
TTGTTTGAGCTTAAAATTGTTGTTGGTTTGATTTAAGGTTGAATTCTGTG
TTGGTTTGTAAGATTTTAGCTGATGTAGTTCGTGTTGGAGGAGTTCGAGT
TTTTGAACTCAAAGTCCACTCAACAATATGGTGAAATTAGTTTTAGGTGG
TTTTAGATGCTTTTGAAGTGTATGTTTTGTTTAGATTACCCTCTTTTTGG
TAAGTTTGATAGCCTTTGGTCAAGGAATGACTTAATTTTGAAGGTCTGAA
AGTTGAGTAGTTTTGAACTCTTTTCTGCCCAAAATGGTTTCGAATGAGTT
GTACTTGTCATATGTGATTTGAGTGGTAAGGTTCGGAAGGGTAGTCCTAG
ACAGTGTTTTCAATGATTAGGTTTGGGGTTGGTGAATCTAGAGTTAAGAG
CCTAGAGTTTTGGTTGCTTGGATTGGTGTGACCTGGTTGTTAGTATCCTT
ATCAAGGGATCCCGAATAGGTGATGAGTGAGGTTTGGATGGTATATTCTG
GATCAAAATTTTTAGATGGGGTCCAAACTGATAGTTTCAAAAATGTGTGT
GTGTGTCTGGTTAAGGATTTATTTTGGGAAGGCTCTAGTTGGGAGGTCCT
GGATTGGAAGTTCTAGATGTGAGGCTCCGGGTAGGAGGGTCCTGTAGGAA
GATTCTAGATGGTATTTGGTGGTCGAGATGAGGGATTTCCGAACATGTTT
TAATAGTTACAATAATTCATAAATTTTCAACACTAAATCAAAATATTAAT
TTTGATATGATTGTATAAATTTAATCTCATCGTAGTGTAGAGCTCTACAT
GCATGCATGGTTTGTATAGCCATAATTAATTAATTAGGCAAGAAAGATAG
ATGTGCCTACCATGCATGACTTCTAAAACATGGATGACTTTAAATTTTGA
AACCAAGCAAAAATTGTTTTACTATAAATCTTGTTAATTTTTCATTATTG
ATATCACTATGTTATTCTAACCCTTTCGTAGCCATAATTAGTTAATTAGG
CAAGAAAGATAGATGTGCCTACCATGCATGACTTCTAAAACATGGATGAC
TTTAAATTTTGAAACCAAGCAAAAATTATTTTACTATAAATCTTGTTATT
TTTTCATTATTGATATCACTATGTTATTCTAACCCTTTCTTTCCCTCATT
TTTTCTTAATATTCAATCAATAATAATCTCC
【0153】
配列番号10(1188bp)
芳香族プレニルトランスフェラーゼ(PT)ORF
1 atgggactct catcagtttg taccttttca tttcaaacta attaccatac tttattaaat
61 cctcacaata ataatcccaa aacctcatta ttatgttatc gacaccccaa aacaccaatt
121 aaatactctt acaataattt tccctctaaa cattgctcca ccaagagttt tcatctacaa
181 aacaaatgct cagaatcatt atcaatcgca aaaaattcca ttagggcagc tactacaaat
241 caaactgagc ctccagaatc tgataatcat tcagtagcaa ctaaaatttt aaactttggg
301 aaggcatgtt ggaaacttca aagaccatat acaatcatag catttacttc atgcgcttgt
361 ggattgtttg ggaaagagtt gttgcataac acaaatttaa taagttggtc tctgatgttc
421 aaggcattct tttttttggt ggctatatta tgcattgctt cttttacaac taccatcaat
481 cagatttacg atcttcacat tgacagaata aacaagcctg atctaccact agcttcaggg
541 gaaatatcag taaacacagc ttggattatg agcataattg tggcactgtt tggattgata
601 ataactataa aaatgaaggg tggaccactc tatatatttg gctactgttt tggtattttt
661 ggtgggattg tctattctgt tccaccattt agatggaagc aaaatccttc cactgcattt
721 cttctcaatt tcctggccca tattattaca aatttcacat tttattatgc cagcagagca
781 gctcttggcc taccatttga gttgaggcct tcttttactt tcctgctagc atttatgaaa
841 tcaatgggtt cagctttggc tttaatcaaa gatgcttcag acgttgaagg cgacactaaa
901 tttggcatat caaccttggc aagtaaatat ggttccagaa acttgacatt attttgttct
961 ggaattgttc tcctatccta tgtggctgct atacttgctg ggattatctg gccccaggct
1021 ttcaacagta acgtaatgtt actttctcat gcaatcttag cattttggtt aatcctccag
1081 actcgagatt ttgcgttaac aaattacgac ccggaagcag gcagaagatt ttacgagttc
1141 atgtggaagc tttattatgc tgaatattta gtatatgttt tcatataa
【0154】
配列番号11(805bp)
ヘキサノイル-CoA合成酵素(AAE1-1)プロモーター
ATAATGTTATTTATTATTTAATACAATATGACATTTATACAGCGTACCAA
ACGAGCCCATAATGTATTGCAATTGTATTGTTGTACGAATTAAAATAATA
AAATACTAATTAAGTTAATATTGTAAGATAGATAATATGGCAAACAAATA
AATAATTTTCAGTTGAGAATATGTACAAAATTAAAGTTGATTTTACAAGA
AACAAGTAGTACTAATTAAAATGGTAGATTTACATATAGTGTTCGTTAAA
TTTGAAAAAAGAAAACGACTAATTCATTGGAAAATTGATTGTGGAAGAAA
TCAAAATTTGGTGGCTGAACCGCCCTAGTTACTTAACACAATTCATAAAA
CAACCCTACACTACTTACCCTACACTATATACGTATATTTTTTTTTTATA
TTCCATTTGTTAATAAAATAAATATGCATTGTTATTATGTGTACCAAGAT
GCTAATACGGTGACGTTTTATATAAGTTTATAATTTTTTATTAAAGTAAA
ACAATTGTCCCTCAATATTAAATTAAAGAAAATAAGTAGGTTTTAGCATT
TCTCATGATAAATAAGTAGGAGTAGTAAGTATATTAATTTATATGCATAT
GTTAAAAGGCAACACAGTGATAGGTTGTGTAGTACGTACCCAAACCAAAT
TCCAGCCTAATCCATTATTAATGAGCAAGTCCTTGATAAAATAAGGTGCA
TGTTGTTAGATCAAATAACCCGTCCCGAAATCCAATATATATATATATAT
AATATTCAAACTCTCTCTTTCTATCTTCGTACAATTTAATAGAAGTAACC
ATGGG
【0155】
配列番号12(800bp)
ヘキサノイル-CoA合成酵素(AAE1-1’)プロモーター
ATAATGTTATTTATTATTTAATACAATATGACATTTATACAGCGTACCAA
ACGAGCCCATAATGTATTGCAATTGTATTGTTGTACGAATTAAAATAATA
AAATACTAATTAAGTTAATATTGTAAGATAGATAATATGGCAAACAAATA
AATAATTTTCAGTTGAGAATATGTACAAAATTAAAGTTGATTTTACAAGA
AACAAGTAGTACTAATTAAAATGGTAGATTTACATATAGTGTTCGTTAAA
TTTGAAAAAAGAAAACGACTAATTCATTGGAAAATTGATTGTGGAAGAAA
TCAAAATTTGGTGGCTGAACCGCCCTAGTTACTTAACACAATTCATAAAA
CAACCCTACACTACTTACCCTACACTATATACGTATATTTTTTTTTTATA
TTCCATTTGTTAATAAAATAAATATGCATTGTTATTATGTGTACCAAGAT
GCTAATACGGTGACGTTTTATATAAGTTTATAATTTTTTATTAAAGTAAA
ACAATTGTCCCTCAATATTAAATTAAAGAAAATAAGTAGGTTTTAGCATT
TCTCATGATAAATAAGTAGGAGTAGTAAGTATATTAATTTATATGCATAT
GTTAAAAGGCAACACAGTGATAGGTTGTGTAGTACGTACCCAAACCAAAT
TCCAGCCTAATCCATTATTAATGAGCAAGTCCTTGATAAAATAAGGTGCA
TGTTGTTAGATCAAATAACCCGTCCCGAAATCCAATATATATATATATAT
AATATTCAAACTCTCTCTTTCTATCTTCGTACAATTTAATAGAAGTAATA
【0156】
配列番号13(1000bp)
ヘキサノイル-CoA合成酵素(AAE3)プロモーター
TAAAAATTAGATTATATTTTTATCAGAATTTTTTATTTATATTTTTCATC
GAGTTACGTTGATTTAACGTATGTTGACGGTGCTTATAATTGTCTATTAT
TTTTAAGTTATATACACGCACTACTTACGTAAATTTAGTTGGCAGATTTT
CTGTCTCTATGGGCTATATTGTTGGACATCAGCTATCTCATTAATTAATA
ATACCATACTTTTTCTTAAAAGTTAAATAAAACAAAATTATACACGCACT
GATTCGAATGGTGTAGCCCACGCACTTGCTAAGTCTGTTACTAGTTCTGT
AGGAGTTAATGTGTGGACTGATGCTTGTCCTAGATTTTATCAGCTATCTC
ATTAATTAATAATACCATACTTTTTCTTAAAAGTTAAATAAAACAAAATT
ATACACGCACTACGATAAGGATTATATAAATGATTAACTAAAAAATATCT
ATTTAACATGCCATACCGCGAAAGGTTTTGCGCCATTCGATGGTGTCCGG
GATCTCGACGCTCTCCCTTATGCGACTCCTGCATTAGGAAGCAGCCCAGT
AGTAGGTTGAGGCCGTTGAGCACCGCCGCCGCAAGGAATGGTGCATGCAA
GGAGATGGCGCCCAACAGTCCCCCGGCCACGGGGCCTGCCACCATACCCA
CGCCGAAACAAGCGCTCATGAGCCCGAAGTGGCGAGCCCGATCTTCCCCA
TCGGTGATGTCGGCGATATAGGCGCCAGCAACCGCACCTGTGGCGCCGGT
GATGCCGGCCACGATGCGTCCGGCGTAGAGGATCGAGATCTCGATCCCGC
GAAATTAATACGACTCACTATAGGGGAATTGTGAGCGGATAACAATTCCC
CTCTAGAAATAATTTTGTTTAACTTTAAGAAGGAGATATACCATGAAACA
CCACCACCACCACCACCACCACGGTGGTCTGGTTCCGCGTGGTTCCCATG
ATCAAACAAGTTTGTACAAAAAAGCAGGCTCCGAATTCGCCCTTATGGAG
【0157】
配列番号14(869bp)
ヘキサノイル-CoA合成酵素(AAE12)プロモーター
GTGACAAACTGAAGAATTCTGTTTATTTTATTTTATACATT
AGTGATGTTTTTTACTTTTTTAGAGTTATTTTTATGCCTATGTAATTTGC
ATATTGTAGTGGAGTTTATGCAGTTATTTTTTTGTTGTTATTTAGTTGTT
TAACTAAGAGAAATAAATATATATATTTTTTATTTGTGCGTTGTTTTTAT
TTTATTTTTTAAGTTGACGTAAGTGTTGATGCTCAATTAATTTTTATATT
AACATAAAATTGTTATTGTGTTGCTTATTCGTTGCTATTGAGTTATTTCA
ATATTGTACTTTTTGAAGTTTTTGTCTTATAAATTTATTTTTATTTGCAT
AACATATGATAAACTTTAATGGATTTATATGTTACGGTTAAGTTGTTTTC
TAGTTGCTTTTGTGTTGTTGTTTAGTTGTTTTGCGCTGAGAAAAGAAGCC
CTATACGTTAAAATTCACTTTGTCCGAATTCGCCACGTGGCAACTACTGC
TACGTTCTGACGCTACAGATTGTGAGCGTCAGGCAAGTCTGAATGCTTTG
TCCCGCACTCACGTGTGAGTCTCACTCGCCCACATAGCCATATGTGTGCC
ACACATCTCCTTGCGCATCTAGGGGAGTTTTTCTACTGTATTTTTGTAAA
TAAGAAACTTTGAAAATAGTATATTTGAAATTAATAAATAATATAAATGT
TTATTTTTACTTATAGTAGTATAAATATTTATTTAAGATAATTTTAACTT
AAAATAGAAAAAATCTCAAAAAAAAATAAAATAAAATAAACTATACCTTT
AATTTTTATATTTATGAAAATTTCCCGTATAAAAGGGAAGATTTTTTTTT
TTAAAATTAGTAGGTAAGTAATAGGATG
【0158】
配列番号15(2351bp)
ヘキサノイル-CoA合成酵素(AAE1-1)ORF
1 tcttggagtg tatatataga tatatatata catttctcca tttttggcca cccaaattac
61 ctaaattgaa ttcgtcgtgt tcgtctttct ccgccataaa taacaattga tttccttcgt
121 tctttcaagt ttttgtcaac tgagtactga gatccagtct gagtcgacac ttgtagaggt
181 tcgaaaatgg cgcagaagaa gtttattttt gaggttgaaa aggctaagga agctaaggat
241 ggaaggcctt ccatgggacc tgtttatcga agtatgtacg ccaaggatgg ctttcctcct
301 ccgattgatg gattggattg ttgttgggat gtgtttaggc tttctgtgga gagaaatcct
361 ggaaacaaaa tgctcggtcg ccgggaggtt gtggatggga aggctggaaa gtatgtttgg
421 caaacttata aggaggttta tgattgtgtg ataaaacttg gaaatgccat gcgcagttgt
481 ggtttcggag aaggagacaa atgtggtatc tatggtgcca attgctctga atggattatg
541 agcatgcagg cttgcaatgc tcatggactc tattgtgttc cgttgtatga caccttaggt
601 gctaatgcaa ttgagtttgt cataaaacat gccgaggtta caattgcttt tgcagaagag
661 aaaaagcttc ctgagctgtt gaaaacactt cctaacacca cagactattt aaaaacactt
721 gtgagctttg ggaaggtcac accggaacaa agggaatctg ttgaaaagtt tggattgaag
781 atctattcct gggaagagtt cttgcaattg ggtgattgta aagatttcga tcttccagtg
841 aaaaagaaaa ctgatatatg cactataatg tatactagtg gaactactgg tgacccaaag
901 ggagtactga tatccaatga gagcatcatt tctcttttgg ctggggtgag gcgattgctt
961 gagagtgtaa atgaaaagtt gaccgagaaa gatgtatttc tttcatatct tccccttgca
1021 catatcttcg atcgggtgat tgaggagtta tttattttgc atggtgcctc aatcgggttc
1081 tggcgtggcg atgtcaaatt attacttgaa gacattgggg agctaaaacc aactattttc
1141 tgtgccgttc cccgtgtgct ggatagagtc tatgctggtt tgacgcagaa gatttctgct
1201 gggggattct taaagaagac tctcttcaat ttcgcatact cacgcaagta taataacatg
1261 cgaaaggggc ttaaacacgg ggacgcagct ccattatgtg acaaaattgt atttagtaag
1321 gtgaagcaag gtttgggagg taatgtgcgg cttattctgt ctggagctgc gcctctagct
1381 cctcatgttg aagcttactt acgagttgtg acatgtgctc atgtttgcca aggatatggg
1441 ctaactgaaa cttgtgcggg gacatttgtc tcgataccaa atgaactacc aatgctcggt
1501 acagttggtc ctccagtacc caatgttgat gtatgtctgg aatcagttcc ggaaatggga
1561 tatgatgccc ttgcagaagt accgcgtgga gaagtatgtg tgaagggaag caccttattc
1621 tctgggtact acaaacgtga agacttaacc aaggaggtca tgattgatgg gtggttccat
1681 acaggtgatg ttggtgagtg gcaagcagat ggaagcttga aaatcattga ccgtaagaaa
1741 aatattttca aactttctca aggagaatat gtggcagttg agaacttaga gaacatttat
1801 ggtcttgttt ctgacattga ctcaatatgg gtttacggga acagcttcga gtccttcctc
1861 gttgctgtga ttaacccgaa ccagcaagca cttgaacgtt gggccggaga gaataatata
1921 tctggtgact tcaagtccat ttgtgaaaat ccaagagcaa aggaatacat tttgggagag
1981 ctcaataaga ttggcaaaga gaaaaagttg aaaggttttg agttcataag agctgttcac
2041 cttgacccag aggcatttga catagaacgt gaccttatta ctccaacata taagaaaaag
2101 agaccccagt tgctcaaata ctaccagagt gttattgata acatgtacaa ggaaggaaac
2161 aagcccagga cctgaaagat ataatagaca tttagagctt cactttctaa tatttcttca
2221 cacacttccc attttcatct ctctcttact tattacacta taaataatta acaaggttta
2281 ctgtgttgta aatgacattt taatattttc atagtctcaa tgtttcaatt cttagaggac
2341 gttttgattg g
【0159】
配列番号16(420bp)
CBDAシンターゼ(CBDAS)プロモーター
GTTAATAAACATACTTGTGAGTAGATCTAAGATCCTGGTAAAATAATTCCCAACATATT
TCAATCGTAAATTCATGAGTGATTCTTATCACTTCTTAAAAAAAAGATAT
AAAGATCCATAGATAAATAT TTGCTAGTCC TTTCTTTCCA TAGTCAACTT
CAATATGGCA TCTTAACTTC TTTCCATCAA CAAATGATGC TCAACTACTT
AATGTACAAT TTATATTTAT TTTTAGTAAG GGATACACCT AACAATGATG
CCTAATTTTG GTGAATTTTT TTTTACCACA TGTGACTTAA TGATATCAAA
TTTGGAAATA TTTAGTTAAT TTATTTGCCC CTGCTCCATT ATATAAAGCT
ATAAATAGGA TAGTTCTTAA TTCATAGTAA TTCAAAAATT ATTAGAACTA
AAGAACCATG G
【0160】
配列番号17(416bp)
CBDAシンターゼ1(CBDAS1)プロモーター
GTTAATAAACATACTTGTGAGTAGATCTAAGATCCTGGTAAAATAATTCCCAACATATT
TCAATCGTAAATTCATGAGTGATTCTTATCACTTCTTAAAAAAAAGATAT
AAAGATCCATAGATAAATAT TTGCTAGTCC TTTCTTTCCA TAGTCAACTT
CAATATGGCA TCTTAACTTC TTTCCATCAA CAAATGATGC TCAACTACTT
AATGTACAAT TTATATTTAT TTTTAGTAAG GGATACACCT AACAATGATG
CCTAATTTTG GTGAATTTTT TTTTACCACA TGTGACTTAA TGATATCAAA
TTTGGAAATA TTTAGTTAAT TTATTTGCCC CTGCTCCATT ATATAAAGCT
ATAAATAGGA TAGTTCTTAA TTCATAGTAA TTCAAAAATT ATTAGAACTA
AAGAAAA
【0161】
配列番号18(535bp)
CBDAシンターゼ(CBDAS)20800プロモーター
AGACGTT ATAGCTTTATTGTCTAAATT TCTTGGGGTA GTTTTGTCCC ATGTTGCTCG
CTTACTTTAGAAGTTCAAAG TTTGACAAAA CATGCTATTC GGTTATACAA
TGAGCTATCC
TAGTTCAAGG AGATTCCTGT GCTATTTGTG GATGTCTACA TTGTAAATTC
ATGAGTGATT CTTATAACTT TATTAAAAAA AAGACAAATA GATCCATAGA
TAAATATTTG CAAGTGCTTT CTTGTCATAG CAATTTTTTT TTACATAGGT
AATTTAAAAA ATTCATCTTA ACTTTTTTTC ATCAATAAAT GATGCTCAAT
TATTCAATGC ACCATGTACA TTTATTTTTA ATAAGGGCTG CACCTAACAA
AGGTGCCTAA TTTTGGTAAA AAAGAAATTA CGGCATGTGA ATATTTAATG
AGCATCAAAT TACAAAATAT TTAGCTAATT TCTTTACCCC CACTCCAATC
TATAAAGCTA TAAATAGGAT AATTTTCCAT TCATAGTAAT TTCCAACATT
ACGACTAAAG AACCATGG
【0162】
配列番号19(531bp)
CBDAシンターゼ(CBDAS)20800’プロモーター
AGACGTT ATAGCTTTATTGTCTAAATT TCTTGGGGTA GTTTTGTCCC ATGTTGCTCG
CTTACTTTAGAAGTTCAAAG TTTGACAAAA CATGCTATTC GGTTATACAA
TGAGCTATCC
TAGTTCAAGG AGATTCCTGT GCTATTTGTG GATGTCTACA TTGTAAATTC
ATGAGTGATT CTTATAACTT TATTAAAAAA AAGACAAATA GATCCATAGA
TAAATATTTG CAAGTGCTTT CTTGTCATAG CAATTTTTTT TTACATAGGT
AATTTAAAAA ATTCATCTTA ACTTTTTTTC ATCAATAAAT GATGCTCAAT
TATTCAATGC ACCATGTACA TTTATTTTTA ATAAGGGCTG CACCTAACAA
AGGTGCCTAA TTTTGGTAAA AAAGAAATTA CGGCATGTGA ATATTTAATG
AGCATCAAAT TACAAAATAT TTAGCTAATT TCTTTACCCC CACTCCAATC
TATAAAGCTA TAAATAGGAT AATTTTCCAT TCATAGTAAT TTCCAACATT
ACGACTAAAG AAAA
【0163】
配列番号20(1635bp)
CBDAシンターゼ(CBDAS)ORF
1 atgaagtgct caacattctc cttttggttt gtttgcaaga taatattttt ctttttctca
61 ttcaatatcc aaacttccat tgctaatcct cgagaaaact tccttaaatg cttctcgcaa
121 tatattccca ataatgcaac aaatctaaaa ctcgtataca ctcaaaacaa cccattgtat
181 atgtctgtcc taaattcgac aatacacaat cttagattca cctctgacac aaccccaaaa
241 ccacttgtta tcgtcactcc ttcacatgtc tctcatatcc aaggcactat tctatgctcc
301 aagaaagttg gcttgcagat tcgaactcga agtggtggtc atgattctga gggcatgtcc
361 tacatatctc aagtcccatt tgttatagta gacttgagaa acatgcgttc aatcaaaata
421 gatgttcata gccaaactgc atgggttgaa gccggagcta cccttggaga agtttattat
481 tgggttaatg agaaaaatga gaatcttagt ttggcggctg ggtattgccc tactgtttgc
541 gcaggtggac actttggtgg aggaggctat ggaccattga tgagaaacta tggcctcgcg
601 gctgataata tcattgatgc acacttagtc aacgttcatg gaaaagtgct agatcgaaaa
661 tctatggggg aagatctctt ttgggcttta cgtggtggtg gagcagaaag cttcggaatc
721 attgtagcat ggaaaattag actggttgct gtcccaaagt ctactatgtt tagtgttaaa
781 aagatcatgg agatacatga gcttgtcaag ttagttaaca aatggcaaaa tattgcttac
841 aagtatgaca aagatttatt actcatgact cacttcataa ctaggaacat tacagataat
901 caagggaaga ataagacagc aatacacact tacttctctt cagttttcct tggtggagtg
961 gatagtctag tcgacttgat gaacaagagt tttcctgagt tgggtattaa aaaaacggat
1021 tgcagacaat tgagctggat tgatactatc atcttctata gtggtgttgt aaattacgac
1081 actgataatt ttaacaagga aattttgctt gatagatccg ctgggcagaa cggtgctttc
1141 aagattaagt tagactacgt taagaaacca attccagaat ctgtatttgt ccaaattttg
1201 gaaaaattat atgaagaaga tataggagct gggatgtatg cgttgtaccc ttacggtggt
1261 ataatggatg agatttcaga atcagcaatt ccattccctc atcgagctgg aatcttgtat
1321 gagttatggt acatatgtag ttgggagaag caagaagata acgaaaagca tctaaactgg
1381 attagaaata tttataactt catgactcct tatgtgtcca aaaatccaag attggcatat
1441 ctcaattata gagaccttga tataggaata aatgatccca agaatccaaa taattacaca
1501 caagcacgta tttggggtga gaagtatttt ggtaaaaatt ttgacaggct agtaaaagtg
1561 aaaaccctgg ttgatcccaa taactttttt agaaacgaac aaagcatccc acctcttcca
1621 cggcatcgtc attaa
【0164】
配列番号21(800bp)
THCAシンターゼ(THCAS)19603プロモーター
CTTATCACTC ATTCGGGAGC AACTTAAAAA AATTACAATT ATTATGAAAG
ACGGCACAAA AAGCGAATTA ATTACCTAAT CGTAAATAAA AGAAATTTTA
CATAAATATA TTATATAATT TTATATTATT CATAAAAAAT ATAAAATAGT
ATTAGACTGA ATTGAGATTT GATTCGTAAC TAAAAATTAA TTTCTTTAAT
GTAAAATTTT AAAAACAAAT TATTAAAACC GCGTGAAGCG CGGATCTATT
CCCTAGTTGA ATAATAAAGT AGATAGTAGA GGAGGTTAGA ATTTATAATT
TTTCATTTAA ATATTTGAAT TTACTTTACT GTTCTTTGTT ATTCTTCATT
TAATTTTGCT ATTTGTTATT TTACTTTTCA AAAATTATAA TTTTAATTAC
CAAATAAAAA GTAAAATAGA TATTGGTACT TGATATTCAC TCTTTATGGG
AACCATAATA AACTATAAAA GTCATTATGT GTACTTGCTA CCATAGGCAC
CTATATCCCA CAAACTAGCT ACCATAGCCA ATTTCTTGTT TTTTGTTTCC
AATATCCAAT TTTTATTGAT GCCAAACTAT TCAATGTACA ATGTACATTT
ATTTTCAATA AGGGCTTCAC CTAACAAAGG TGCCTAATTT TAGTTGATTT
ATTTTTTATC ACATGTGACT ATTTAATGAC TATCAAATTA TAAAATATTT
AAGTCAATTT ATTTGCCCCA ACTCCAATAT ATAATATTAT AAATAGGATA
GTTCTCAATT CCTAATAATT CAAAAAATCA TTAGGACTGA AGAACCATGG
【0165】
配列番号22(796bp)
THCAシンターゼ(THCAS)19603’プロモーター
CTTATCACTC ATTCGGGAGC AACTTAAAAA AATTACAATT ATTATGAAAG
ACGGCACAAA AAGCGAATTA ATTACCTAAT CGTAAATAAA AGAAATTTTA
CATAAATATA TTATATAATT TTATATTATT CATAAAAAAT ATAAAATAGT
ATTAGACTGA ATTGAGATTT GATTCGTAAC TAAAAATTAA TTTCTTTAAT
GTAAAATTTT AAAAACAAAT TATTAAAACC GCGTGAAGCG CGGATCTATT
CCCTAGTTGA ATAATAAAGT AGATAGTAGA GGAGGTTAGA ATTTATAATT
TTTCATTTAA ATATTTGAAT TTACTTTACT GTTCTTTGTT ATTCTTCATT
TAATTTTGCT ATTTGTTATT TTACTTTTCA AAAATTATAA TTTTAATTAC
CAAATAAAAA GTAAAATAGA TATTGGTACT TGATATTCAC TCTTTATGGG
AACCATAATA AACTATAAAA GTCATTATGT GTACTTGCTA CCATAGGCAC
CTATATCCCA CAAACTAGCT ACCATAGCCA ATTTCTTGTT TTTTGTTTCC
AATATCCAAT TTTTATTGAT GCCAAACTAT TCAATGTACA ATGTACATTT
ATTTTCAATA AGGGCTTCAC CTAACAAAGG TGCCTAATTT TAGTTGATTT
ATTTTTTATC ACATGTGACT ATTTAATGAC TATCAAATTA TAAAATATTT
AAGTCAATTT ATTTGCCCCA ACTCCAATAT ATAATATTAT AAATAGGATA
GTTCTCAATT CCTAATAATT CAAAAAATCA TTAGGACTGA AGAAAA
【0166】
配列番号23(796bp)
THCAシンターゼ(THCAS)50320プロモーター
TTATTTAAAT TTCTCAGAGA GATATAGAGA ATTTACAATA GGTCAAGTTG
TATATTTTTT AATCCGAATA ATTAATGCTT TTGAATATCC ATCATCAATA
TTGAATAATA AAGTAGATAG CAGAGGAGAT TAGAACTCAT AATTTTTCAT
TTATATTTTT GAATTTAGTT TACTGTTCTT TATTATTCTT CATTTAATTT
TGCTATATGT TATTTTACTT TTCAAAAATT CTAATTTTGA TTACCAAATA
AAAAATAAAA TATATATTGG TACTTCATAT TTAGTTTTTA TGGGAATGAT
AATGAATGAT ATTGTAATAA ACTATAAAAG TAATTTTGTA TACTTGCATA
GTTCTTAATT TTTACCCAAA AAAATATATA TTAATGAAAA AAAAAGGTGG
AAAGTGCCAT AGGCACCTAT ATCCCACAAA CTAGCTATAA GATATTGAAA
GACAAATAGA TCCATAGATA AATATTTGCG TGTCCTTTCT TTTCATATCT
AATTTTTTGT TTTTTTATTT TTTTCCAATA GTCAATTTTG GCAGCTTAAC
TTCTTTCCAT AAATAATGAT GCCAAACTAT TCAATGTAAA ATTTAGATTT
ATTTTCATTA AGGGCTTCAC CTAACAAATG TGCCTAATTT TTGTGGATTT
TTTTACCATA TGTCGCTATT TAATGACTAC CAAATTATAG AATTATTTAA
GTCAATTTCT CAGTCCCCGC TCCAATATAT AAAGTTATAG AAAGGACAAT
TCTTAATTCA TAGTAATTCA AAAATCATTA AGACTAAAAA CCATGG
【0167】
配列番号24(792bp)
THCAシンターゼ(THCAS)50320’プロモーター
TTATTTAAAT TTCTCAGAGA GATATAGAGA ATTTACAATA GGTCAAGTTG
TATATTTTTT AATCCGAATA ATTAATGCTT TTGAATATCC ATCATCAATA
TTGAATAATA AAGTAGATAG CAGAGGAGAT TAGAACTCAT AATTTTTCAT
TTATATTTTT GAATTTAGTT TACTGTTCTT TATTATTCTT CATTTAATTT
TGCTATATGT TATTTTACTT TTCAAAAATT CTAATTTTGA TTACCAAATA
AAAAATAAAA TATATATTGG TACTTCATAT TTAGTTTTTA TGGGAATGAT
AATGAATGAT ATTGTAATAA ACTATAAAAG TAATTTTGTA TACTTGCATA
GTTCTTAATT TTTACCCAAA AAAATATATA TTAATGAAAA AAAAAGGTGG
AAAGTGCCAT AGGCACCTAT ATCCCACAAA CTAGCTATAA GATATTGAAA
GACAAATAGA TCCATAGATA AATATTTGCG TGTCCTTTCT TTTCATATCT
AATTTTTTGT TTTTTTATTT TTTTCCAATA GTCAATTTTG GCAGCTTAAC
TTCTTTCCAT AAATAATGAT GCCAAACTAT TCAATGTAAA ATTTAGATTT
ATTTTCATTA AGGGCTTCAC CTAACAAATG TGCCTAATTT TTGTGGATTT
TTTTACCATA TGTCGCTATT TAATGACTAC CAAATTATAG AATTATTTAA
GTCAATTTCT CAGTCCCCGC TCCAATATAT AAAGTTATAG AAAGGACAAT
TCTTAATTCA TAGTAATTCA AAAATCATTA AGACTAAAAA AA
【0168】
配列番号25(720bp)
THCAシンターゼ(THCAS)1330プロモーター
TTTTCAATTG ATTTAATTTC TTATATTGAT ATAAAGAATT TGCAATACAT
TGAGTTTCTT AACCCGAATA TTAAACGGTT TTGAATATCT TCATCATTGA
TTGAATAATA AAGTGGATAG TAGAGGGAAT TAGAATCCAT AATTTTTTAT
TTATATATTT GAAGTTAGTT TATTATTCTT TGCTATCCTT CATTTAATTT
TGCTATTTGT TATTTTAGTT TCAAAAATTT ATTTTTCATT ACAAAATAAA
AAATAAGATA GGATATTGGT ACTTGATAAG TCTTCTTTGT GGAAACGATA
ATCGGTATTA TTAGGTATAT TTGCATATTT CAATATTATT GCAAAAAATA
AATATATTAA TAAATAAAGT GGAAGGTGCC ATAGGTACCT ATATCCACAA
ACTAGCATAT TGAAAGAAAA TGGATCCAAG GATAAATATT TGCAAGTCTT
TTTTTTTTTG CATAGCCAAT TTCTTTTTTT ATTATTATTT TAATAGAATA
TTTCAAAAGG GCATCTAACA TTTATTTTTA ATAAGGACTG CACCTAACAA
AGGTGCCTAA TTTTTGTGAA CTTTTTTTTA CCACATGTGA CTATTTAATG
AGTACTAAAT TATGAAATAT TTAGTTAATT TCTTTGCCCC CGCTCCAATA
TATAATGCTA TAAATAGCAT AATTTTCTAT TCATAGTAAT TCAAAAATCA
TTAGGACTAA AGAACCATGG
【0169】
配列番号26(716bp)
THCAシンターゼ(THCAS)1330’プロモーター
TTTTCAATTG ATTTAATTTC TTATATTGAT ATAAAGAATT TGCAATACAT
TGAGTTTCTT AACCCGAATA TTAAACGGTT TTGAATATCT TCATCATTGA
TTGAATAATA AAGTGGATAG TAGAGGGAAT TAGAATCCAT AATTTTTTAT
TTATATATTT GAAGTTAGTT TATTATTCTT TGCTATCCTT CATTTAATTT
TGCTATTTGT TATTTTAGTT TCAAAAATTT ATTTTTCATT ACAAAATAAA
AAATAAGATA GGATATTGGT ACTTGATAAG TCTTCTTTGT GGAAACGATA
ATCGGTATTA TTAGGTATAT TTGCATATTT CAATATTATT GCAAAAAATA
AATATATTAA TAAATAAAGT GGAAGGTGCC ATAGGTACCT ATATCCACAA
ACTAGCATAT TGAAAGAAAA TGGATCCAAG GATAAATATT TGCAAGTCTT
TTTTTTTTTG CATAGCCAAT TTCTTTTTTT ATTATTATTT TAATAGAATA
TTTCAAAAGG GCATCTAACA TTTATTTTTA ATAAGGACTG CACCTAACAA
AGGTGCCTAA TTTTTGTGAA CTTTTTTTTA CCACATGTGA CTATTTAATG
AGTACTAAAT TATGAAATAT TTAGTTAATT TCTTTGCCCC CGCTCCAATA
TATAATGCTA TAAATAGCAT AATTTTCTAT TCATAGTAAT TCAAAAATCA
TTAGGACTAA AGAAAG
【0170】
配列番号27(1635bp)
THCAシンターゼ(THCAS)ORF
1 atgaattgct cagcattttc cttttggttt gtttgcaaaa taatattttt ctttctctca
61 ttcaatatcc aaatttcaat agctaatcct caagaaaact tccttaaatg cttctcggaa
121 tatattccta acaatccagc aaatccaaaa ttcatataca ctcaacacga ccaattgtat
181 atgtctgtcc tgaattcgac aatacaaaat cttagattca cctctgatac aaccccaaaa
241 ccactcgtta ttgtcactcc ttcaaatgtc tcccatatcc aggccagtat tctctgctcc
301 aagaaagttg gtttgcagat tcgaactcga agcggtggcc atgatgctga gggtatgtcc
361 tacatatctc aagtcccatt tgttgtagta gacttgagaa acatgcattc gatcaaaata
421 gatgttcata gccaaactgc gtgggttgaa gccggagcta cccttggaga agtttattat
481 tggatcaatg agaagaatga gaattttagt tttcctggtg ggtattgccc tactgttggc
541 gtaggtggac actttagtgg aggaggctat ggagcattga tgcgaaatta tggccttgcg
601 gctgataata tcattgatgc acacttagtc aatgttgatg gaaaagttct agatcgaaaa
661 tccatgggag aagatctatt ttgggctata cgtggtggag gaggagaaaa ctttggaatc
721 attgcagcat ggaaaatcaa actggttgtt gtcccatcaa agtctactat attcagtgtt
781 aaaaagaaca tggagataca tgggcttgtc aagttattta acaaatggca aaatattgct
841 tacaagtatg acaaagattt agtactcatg actcacttca taacaaagaa tattacagat
901 aatcatggga agaataagac tacagtacat ggttacttct cttcaatttt tcatggtgga
961 gtggatagtc tagtcgactt gatgaacaag agctttcctg agttgggtat taaaaaaact
1021 gattgcaaag aatttagctg gattgataca accatcttct acagtggtgt tgtaaatttt
1081 aacactgcta attttaaaaa ggaaattttg cttgatagat cagctgggaa gaagacggct
1141 ttctcaatta agttagacta tgttaagaaa ccaattccag aaactgcaat ggtcaaaatt
1201 ttggaaaaat tatatgaaga agatgtagga gctgggatgt atgtgttgta cccttacggt
1261 ggtataatgg aggagatttc agaatcagca attccattcc ctcatcgagc tggaataatg
1321 tatgaacttt ggtacactgc ttcctgggag aagcaagaag ataatgaaaa gcatataaac
1381 tgggttcgaa gtgtttataa ttttacgact ccttatgtgt cccaaaatcc aagattggcg
1441 tatctcaatt atagggacct tgatttagga aaaactaatc ctgagagtcc taataattac
1501 acacaagcac gtatttgggg tgaaaagtat tttggtaaaa attttaacag gttagttaag
1561 gtgaaaacca aagctgatcc caataatttt tttagaaacg aacaaagtat cccacctctt
1621 ccaccgcatc atcat
【0171】
配列番号28(804bp)
CBCAシンターゼ(CBCAS)3498プロモーター
GATAATTTTT CTTCCAAATT TAATAGTATC TTTTATATAA GTTCAGTCAT
GTTTTTCTTA TGTAAGTTAG GCTATTAATT ATTTTGATGT ATTTATTATA
TTGTATGTCG TTTACTGCAT TCTGCCAACA TTGGTTTTTG TCGATTTATG
ATATATAATA TGATATGCTG TTAAGTTAGA GGTAAGATTC AATTTATTTA
AGATTATTTA ATTTGCGCTT TTATTATATA CATCTTCTAG TTGTAATTAA
TGGGGTAGAA TTAAGACTGT GTTTTGAATT AATATCGGTA TTAGAATAGG
ATTTGCATGA CTATATTTCT ACCTTACCAA GTTTTTTATC TGATAACACC
CTTTCACTTA TTATTTTCTT ATTTTTAATT TATTTAT
ATTTTTACCATATTCTATTTATACTAATCTTAAGTGGTACATTACCTCCCTGTG
GATACGACATATA
ATCTGTTTACTATCGTGACCGAAGTATAACTAATTGGGCGACATCACACCTATA
TCCCACAAACTAGCTACTATAGTCAATTTCTTGTTTTTTTTCCAATAGCCAATT
TTAAATGATGCCAAACTATTCAATGTATAATGTACATTTATTTTAAATAAGGGC
TTCACCTAACAAATGTGCCTAATTTTAGTTAATTTATTTTTTTATCGCATCTTA
CTATTTAAAGGAACTATCAAATTATAAAATATTTATGTCAATTCATTTGCCCCA
ACTCCAATATATAATATTATAAATAGGATAGTTCTCTATTCATAATAATTCAAA
ATATCATTAGGACTGAAGAACCATGG
【0172】
配列番号29(800bp)
CBCAシンターゼ(CBCAS)3498’プロモーター
GATAATTTTT CTTCCAAATT TAATAGTATC TTTTATATAA GTTCAGTCAT
GTTTTTCTTA TGTAAGTTAG GCTATTAATT ATTTTGATGT ATTTATTATA
TTGTATGTCG TTTACTGCAT TCTGCCAACA TTGGTTTTTG TCGATTTATG
ATATATAATA TGATATGCTG TTAAGTTAGA GGTAAGATTC AATTTATTTA
AGATTATTTA ATTTGCGCTT TTATTATATA CATCTTCTAG TTGTAATTAA
TGGGGTAGAA TTAAGACTGT GTTTTGAATT AATATCGGTA TTAGAATAGG
ATTTGCATGA CTATATTTCT ACCTTACCAA GTTTTTTATC TGATAACACC
CTTTCACTTA TTATTTTCTT ATTTTTAATT TATTTAT
ATTTTTACCATATTCTATTTATACTAATCTTAAGTGGTACATTACCTCCCTGTG
GATACGACATATA
ATCTGTTTACTATCGTGACCGAAGTATAACTAATTGGGCGACATCACACCTATA
TCCCACAAACTAGCTACTATAGTCAATTTCTTGTTTTTTTTCCAATAGCCAATT
TTAAATGATGCCAAACTATTCAATGTATAATGTACATTTATTTTAAATAAGGGC
TTCACCTAACAAATGTGCCTAATTTTAGTTAATTTATTTTTTTATCGCATCTTA
CTATTTAAAGGAACTATCAAATTATAAAATATTTATGTCAATTCATTTGCCCCA
ACTCCAATATATAATATTATAAATAGGATAGTTCTCTATTCATAATAATTCAAA
ATATCATTAGGACTGAAGAAAA
【0173】
配列番号30(1635bp)
CBCAシンターゼ(CBCAS)ORF
1 atgaattgct caacattctc cttttggttt gtttgcaaaa taatattttt ctttctctca
61 ttcaatatcc aaatttcaat agctaatcct caagaaaact tccttaaatg cttctcggaa
121 tatattccta acaatccagc aaatccaaaa ttcatataca ctcaacacga ccaattgtat
181 atgtctgtcc tgaattcgac aatacaaaat cttagattca cctctgatac aaccccaaaa
241 ccactcgtta ttgtcactcc ttcaaatgtc tcccatatcc aggccagtat tctctgctcc
301 aagaaagttg gtttgcagat tcgaactcga agcggtggcc atgatgctga gggtttgtcc
361 tacatatctc aagtcccatt tgctatagta gacttgagaa acatgcatac ggtcaaagta
421 gatattcata gccaaactgc gtgggttgaa gccggagcta cccttggaga agtttattat
481 tggatcaatg agatgaatga gaattttagt tttcctggtg ggtattgccc tactgttggc
541 gtaggtggac actttagtgg aggaggctat ggagcattga tgcgaaatta tggccttgcg
601 gctgataata tcattgatgc acacttagtc aatgttgatg gaaaagttct agatcgaaaa
661 tccatgggag aagatctatt ttgggctata cgtggtggag gaggagaaaa ctttggaatc
721 attgcagcat gtaaaatcaa acttgttgtt gtcccatcaa aggctactat attcagtgtt
781 aaaaagaaca tggagataca tgggcttgtc aagttattta acaaatggca aaatattgct
841 tacaagtatg acaaagattt aatgctcacg actcacttca gaactaggaa tattacagat
901 aatcatggga agaataagac tacagtacat ggttacttct cttccatttt tcttggtgga
961 gtggatagtc tagttgactt gatgaacaag agctttcctg agttgggtat taaaaaaact
1021 gattgcaaag aattgagctg gattgataca accatcttct acagtggtgt tgtaaattac
1081 aacactgcta attttaaaaa ggaaattttg cttgatagat cagctgggaa gaagacggct
1141 ttctcaatta agttagacta tgttaagaaa ctaatacctg aaactgcaat ggtcaaaatt
1201 ttggaaaaat tatatgaaga agaggtagga gttgggatgt atgtgttgta cccttacggt
1261 ggtataatgg atgagatttc agaatcagca attccattcc ctcatcgagc tggaataatg
1321 tatgaacttt ggtacactgc tacctgggag aagcaagaag ataacgaaaa gcatataaac
1381 tgggttcgaa gtgtttataa tttcacaact ccttatgtgt cccaaaatcc aagattggcg
1441 tatctcaatt atagggacct tgatttagga aaaactaatc ctgagagtcc taataattac
1501 acacaagcac gtatttgggg tgaaaagtat tttggtaaaa attttaacag gttagttaag
1561 gtgaaaacca aagctgatcc caataatttt tttagaaacg aacaaagtat cccacctctt
1621 ccaccgcgtc atcat
【0174】
配列番号31(171bp)
CANON断片
atgatgccaaactattcaatgtacaatgtacatttatttttaataagggcttcacctaacaaaggtgcctaatttttgtg
aacttttttttaccacatgtgactatttaatgactatcaaattataaaatatttaagtcaatttctttgcccccactcca
atatataatgt
【0175】
配列番号32(232bp)
推定TATAボックス、5’UTRおよび開始コドンを含むCANON断片
atgatgccaaactattcaatgtacaatgtacatttatttttaataagggcttcacctaacaaaggtgcctaatttttgtg
aacttttttttaccacatgtgactatttaatgactatcaaattataaaatatttaagtcaatttctttgcccccactcca
atatataatgttataaataggataattctcaattcatagtaattcaaaaatcattaggactaaagaaaaatg
【0176】
配列番号33(709bp)
4×CANON断片合成プロモーター
atgatgccaaactattcaatgtacaatgtacatttatttttaataagggcttcacctaacaaaggtgcctaatttttgtg
aacttttttttaccacatgtgactatttaatgactatcaaattataaaatatttaagtcaatttctttgcccccactcca
tgatgccaaactattcaatgtacaatgtacatttatttttaataagggcttcacctaacaaaggtgcctaatttttgtga
acttttttttaccacatgtgactatttaatgactatcaaattataaaatatttaagtcaatttctttgcccccactccat
gatgccaaactattcaatgtacaatgtacatttatttttaataagggcttcacctaacaaaggtgcctaatttttgtgaa
cttttttttaccacatgtgactatttaatgactatcaaattataaaatatttaagtcaatttctttgcccccactccatg
atgccaaactattcaatgtacaatgtacatttatttttaataagggcttcacctaacaaaggtgcctaatttttgtgaac
ttttttttaccacatgtgactatttaatgactatcaaattataaaatatttaagtcaatttctttgcccccactccaata
tataatgttataaataggataattctcaattcatagtaattcaaaaatcattaggactaaagaaaaatg
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
【配列表】
2022180445000001.app
【手続補正書】
【提出日】2022-09-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、21~26、28、29または31~33のいずれか1つに記載されているヌクレオチド配列;および
(b)配列番号1~3、5、6、8、9、11~14、16~19、21~26、28、29または31~33のいずれか1つのヌクレオチド配列と少なくとも約80%同一であり、植物毛状突起腺特異的転写活性を有するプロモーターをコードするヌクレオチド配列、
からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む合成DNA分子であって、
ヌクレオチド配列が異種性核酸に作動可能に連結されている、合成DNA分子。