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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022180447
(43)【公開日】2022-12-06
(54)【発明の名称】通信システム及び通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20221129BHJP
   H04W 28/06 20090101ALI20221129BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20221129BHJP
【FI】
H04L27/26 113
H04W28/06 110
H04W72/04 131
H04W72/04 133
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145282
(22)【出願日】2022-09-13
(62)【分割の表示】P 2021163464の分割
【原出願日】2008-06-18
(31)【優先権主張番号】P 2007161958
(32)【優先日】2007-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2007211545
(32)【優先日】2007-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2008056561
(32)【優先日】2008-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニックホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西尾 昭彦
(72)【発明者】
【氏名】ヴェンゲルター クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】福岡 将
(57)【要約】
【課題】チャネルの通信リソースの利用効率の低下を防ぐ。
【解決手段】受信装置は、連続する番号のディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックが配置された、複数のサブキャリアから構成されるフィジカル・リソース・ブロックを用いて送信されたデータと、割り当てられたディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックを示す割当情報とを受信する受信部と、割当情報に基づいて、データを復号する復号部と、を有する。ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックは、連続する番号がインタリーブされて、フィジカル・リソース・ブロック単位で、フィジカル・リソース・ブロックに配置されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局と移動局からなる通信システムであって、
前記基地局は、
連続するディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックの番号をインタリーブして、番号がインタリーブされた前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックを、複数のサブキャリアから構成されるフィジカル・リソース・ブロック単位で、前記フィジカル・リソース・ブロックに配置する配置部と、
前記移動局に割り当てた前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックを示す割当情報を前記移動局に送信し、前記フィジカル・リソース・ブロックを用いて、データを前記移動局に送信する送信部と、
を有し、
前記移動局は、
前記基地局から送信された前記割当情報と前記データとを受信する受信部と、
前記割当情報に基づいて、前記データを復号する復号部と、
を有する、
通信システム。
【請求項2】
前記配置部は、前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックの番号を、列方向に書き込み、行方向に読み出すブロックインタリーバを用いて、前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックの番号をインタリーブする、
請求項1記載の通信システム。
【請求項3】
前記配置部は、前記連続する番号のディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックが、周波数領域で分散するように、前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックを、前記フィジカル・リソース・ブロックに配置する、
請求項1又は2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記基地局は、
一つ又は連続する番号の複数の前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックを、前記移動局に割り当てる割当部、
をさらに有する請求項1から3のいずれかに記載の通信システム。
【請求項5】
前記送信部は、割り当てた前記連続する番号のディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックを示す前記割当情報を、前記移動局に送信する、
請求項4に記載の通信システム。
【請求項6】
前記送信部は、割り当てた前記連続する番号のディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックに関する、最初の番号及び個数に基づく前記割当情報を、前記移動局に送信する、
請求項4又は5に記載の通信システム。
【請求項7】
前記配置部は、一サブフレーム内の同一周波数におけるフィジカル・リソース・ブロックに、番号が異なる2つの前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックを配置し、前記2つのディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックの番号の差が、所定数以下である、
請求項1から6のいずれにかに記載の通信システム。
【請求項8】
前記配置部は、一サブフレーム内の同一周波数におけるフィジカル・リソース・ブロックに、番号が異なる2つの前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックを配置し、前記2つのディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックの番号の差が、2以下である、
請求項1から6のいずれにかに記載の通信システム。
【請求項9】
前記配置部は、前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックの総数をNrbとし、同じ番号の前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックを、周波数領域で、Nrb/2個の間隔で離れた前記フィジカル・リソース・ブロックに配置する、
請求項1から8のいずれかに記載の通信システム。
【請求項10】
基地局が、連続するディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックの番号をインタリーブして、番号がインタリーブされた前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックを、複数のサブキャリアから構成されるフィジカル・リソース・ブロック単位で、前記フィジカル・リソース・ブロックに配置する配置工程と、
前記基地局が、移動局に割り当てた前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックを示す割当情報を前記移動局に送信し、前記フィジカル・リソース・ブロックを用いて、データを前記移動局に送信する送信工程と、
前記移動局が、前記基地局から送信された前記割当情報と前記データとを受信する受信工程と、
前記移動局が、前記割当情報に基づいて、前記データを復号する復号工程と、
を有する、通信方法。
【請求項11】
前記配置工程は、前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックの番号を、列方向に書き込み、行方向に読み出すブロックインタリーバを用いて、前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックの番号をインタリーブする、
請求項10記載の通信方法。
【請求項12】
前記配置工程は、前記連続する番号のディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックが、周波数領域で分散するように、前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックを、前記フィジカル・リソース・ブロックに配置する、
請求項10又は11に記載の通信方法。
【請求項13】
前記基地局が、一つ又は連続する番号の複数の前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックを、前記移動局に割り当てる割当工程、
をさらに有する請求項10から12のいずれかに記載の通信方法。
【請求項14】
前記送信工程は、割り当てた前記連続する番号のディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックを示す前記割当情報を、前記移動局に送信する、
請求項13に記載の通信方法。
【請求項15】
前記送信工程は、割り当てた前記連続する番号のディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックに関する、最初の番号及び個数に基づく前記割当情報を、前記移動局に送信する、
請求項13又は14に記載の通信方法。
【請求項16】
前記配置工程は、一サブフレーム内の同一周波数におけるフィジカル・リソース・ブロックに、番号が異なる2つの前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックを配置し、前記2つのディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックの番号の差が、所定数以下である、
請求項10から15のいずれにかに記載の通信方法。
【請求項17】
前記配置工程は、一サブフレーム内の同一周波数におけるフィジカル・リソース・ブロックに、番号が異なる2つの前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックを配置し、前記2つのディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックの番号の差が、2以下である、
請求項10から16のいずれにかに記載の通信方法。
【請求項18】
前記配置工程は、前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックの総数をNrbとし、同じ番号の前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックを、周波数領域で、Nrb/2個の間隔で離れた前記フィジカル・リソース・ブロックに配置する、
請求項10から17のいずれかに記載の通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システム及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、無線通信、特に移動体通信では、音声以外に画像やデータなどの様々な情報が伝送の対象になっている。今後は、さらに高速な伝送に対する要求がさらに高まるであろうと予想され、高速伝送を行うために、限られた周波数資源をより効率よく利用して、高い伝送効率を実現する無線伝送技術が求められている。
【0003】
このような要求に応え得る無線伝送技術の一つにOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)がある。OFDMは、多数のサブキャリアを用いてデータを並列伝送するマルチキャリア伝送技術であり、高い周波数利用効率、マルチパス環境下のシンボル間干渉低減などの特徴を持ち、伝送効率の向上に有効であることが知られている。
【0004】
このOFDMを下り回線に用い、複数の無線通信移動局装置(以下、単に移動局という)へのデータを複数のサブキャリアに周波数多重する場合に、周波数スケジューリング送信および周波数ダイバーシチ送信を行うことが検討されている。
【0005】
周波数スケジューリング送信では、無線通信基地局装置(以下、単に基地局という)が各移動局での周波数帯域毎の受信品質に基づいて各移動局に対して適応的にサブキャリアを割り当てるため、最大限のマルチユーザダイバーシチ効果を得ることができ、非常に効率良く通信を行うことができる。このような周波数スケジューリング送信は、主に、移動局の低速移動時のデータ通信または高速データ通信に適した方式である。一方で、周波数スケジューリング送信には各移動局からの受信品質情報のフィードバックが必要となるため、周波数スケジューリング送信は移動局の高速移動時のデータ通信には不向きである。
また、周波数スケジューリングは、通常、サブフレームと呼ばれる送信時間単位で、隣接するサブキャリアをいくつかまとめてブロック化したリソースブロック(RB:Resource Block)毎に行われる。このような周波数スケジューリング送信を行うためのチャネルはLocalized Channel(以下、Lchという)と呼ばれる。
【0006】
これに対し、周波数ダイバーシチ送信は、各移動局へのデータを全帯域のサブキャリアに分散させて割り当てるため、高い周波数ダイバーシチ効果を得ることができる。また、周波数ダイバーシチ送信は、移動局からの受信品質情報を必要としないため、上記のように周波数スケジューリング送信が適用困難な状況において有効な方式である。一方で、周波数ダイバーシチ送信は、各移動局での受信品質と無関係に行われるため、周波数スケジューリング送信のようなマルチユーザダイバーシチ効果を得られない。このような周波数ダイバーシチ送信を行うためのチャネルはDistributed Channel(以下、Dchという)と呼ばれる。
【0007】
また、Lchにおける周波数スケジューリング送信とDchにおける周波数ダイバーシチ送信とを同時に行うことが考えられる。すなわち、1OFDMシンボルの複数のサブキャリア上においてLchに使用されるRBとDchに使用されるRBとを周波数多重することが考えられる。この際、各RBとLchとの対応付け、および、各RBとDchとの対応付けが予めなされており、サブフレーム単位でどのRBをLchまたはDchとして使用するのかを制御する。
【0008】
また、Dchに使用されるRBをさらに複数のサブブロックに分割し、異なるRBのサブブロックの組み合わせにより1つのDchを構成することが検討されている。このとき、周波数領域で連続する複数のRBに対し、連続するチャネル番号の複数のDchがそれぞれ対応付けられる(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】R1-072431 “Comparison between RB-level and Sub-carrier-level Distributed Transmission for Shared Data Channel in E-UTRA Downlink”3GPP TSG RAN WG1 LTE Meeting ,Kobe, Japan, 7-11 May, 2007
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ここで、基地局が1移動局に複数のDchを割り当てる場合、連続したチャネル番号の複数のDchを割り当てることが考えられる。これにより、連続したチャネル番号のうち先頭のチャネル番号および末尾のチャネル番号のみを基地局から移動局に通知することで、移動局は自局に割り当てられたDchを判断することができる。よって、Dchの割当結果を通知するための制御情報を削減することができる。
【0011】
しかしながら、1移動局に複数のDchを割り当てる場合、連続するチャネル番号のDchがそれぞれ配置された複数のRBでは、そのDchが割り当てられたRB内のサブブロックしか使用されない場合がある。そのため、使用されたサブブロック以外の残りのサブブロックが使用されないことにより、通信リソースの利用効率が低下してしまう可能性がある。
【0012】
例えば、周波数領域で連続する12個のRB#1~#12の各々が2つのサブブロックに分割され、連続するチャネル番号のDch#1~#12とRB#1~#12とを対応付ける場合、RB#1~#6の一方のサブブロックにDch#1~#6がそれぞれ対応付けられ、RB#1~#6の他方のサブブロックにDch#7~#12がそれぞれ対応付けられる。同様に、RB#7~#12の一方のサブブロックにDch#1~#6がそれぞれ対応付けられ、RB#7~#12の他方のサブブロックにDch#7~#12がそれぞれ対応付けられる。これにより、Dch#1は、RB#1のサブブロックとRB#7のサブブロックとにより構成される。Dch#2~#12についても同様である。
【0013】
ここで、1移動局にDch#1~#6を割り当てる場合、RB#1~#12ではDch#1~#6に対応する一方のサブブロックしか使用されず、Dch#7~#12に対応する他方のサブブロックが使用されないことになり、通信リソースの利用効率が低下してしまう可能性がある。
【0014】
本発明の目的は、マルチキャリア通信において周波数スケジューリング送信と周波数ダイバーシチ送信とを同時に行う際に、周波数ダイバーシチ送信を行うためのチャネルの通信リソースの利用効率の低下を防ぐことができる通信システム及び通信方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一態様に係る通信システムは、基地局と移動局からなる通信システムであって、前記基地局は、連続するディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックの番号をインタリーブして、番号がインタリーブされた前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックを、複数のサブキャリアから構成されるフィジカル・リソース・ブロックに配置する配置部と、前記移動局に割り当てた、一つ又は連続する番号の複数の前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックの最初の番号及び個数からなる割当情報を、前記移動局に送信し、前記フィジカル・リソース・ブロックを用いて、前記移動局にデータを送信する送信部と、を有し、前記移動局は、前記基地局から送信された前記割当情報と前記データとを受信する受信部と、前記割当情報に基づいて、前記データを復号する復号部と、を有する。
【0016】
本発明の一態様に係る通信システムにおいて、前記配置部は、前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックの番号を、列方向に書き込み、行方向に読み出すブロックインタリーバを用いて、前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックの番号をインタリーブする。
【0017】
本発明の一態様に係る通信方法は、基地局が、連続するディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックの番号をインタリーブして、番号がインタリーブされた前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックを、複数のサブキャリアから構成されるフィジカル・リソース・ブロックに配置する配置工程と、前記基地局が、移動局に割り当てた、一つ又は連続する番号の複数の前記ディストリビューテッド・バーチャル・リソース・ブロックの最初の番号及び個数からなる割当情報を、前記移動局に送信し、前記フィジカル・リソース・ブロックを用いて、前記移動局にデータを送信する送信工程と、前記移動局が、前記基地局から送信された前記割当情報と前記データとを受信する受信工程と、前記移動局が、前記割当情報に基づいて、前記データを復号する復号工程と、を有する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、マルチキャリア通信において周波数スケジューリング送信と周波数ダイバーシチ送信とを同時に行う際に、周波数ダイバーシチ送信を行うためのチャネルの通信リソースの利用効率の低下を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施の形態1に係る基地局の構成を示すブロック図
図2】本発明の実施の形態1に係る移動局の構成を示すブロック図
図3】本発明の実施の形態1に係るLchの配置方法
図4】本発明の実施の形態1に係るDchの配置方法(配置方法1:2分割の場合)
図5】本発明の実施の形態1に係る割当例(配置方法1)
図6】本発明の実施の形態1に係るDchの配置方法(配置方法1:3分割の場合)
図7】本発明の実施の形態1に係るブロックインタリーバを示す図(配置方法2)
図8】本発明の実施の形態1に係るDchの配置方法(配置方法2:2分割の場合)
図9】本発明の実施の形態1に係る割当例(配置方法2)
図10】本発明の実施の形態1に係るDchの配置方法(配置方法2:3分割の場合)
図11】本発明の実施の形態1に係るDchの配置方法(配置方法3:2分割の場合)
図12】本発明の実施の形態1に係る割当例(配置方法3:Dch数2)
図13】本発明の実施の形態1に係る割当例(配置方法3:Dch数4)
図14】本発明の実施の形態1に係るDchの配置方法(配置方法3:3分割の場合)
図15】本発明の実施の形態1に係るDchの配置方法(配置方法4:2分割の場合)
図16】本発明の実施の形態1に係る割当例(配置方法4:Dch数4)
図17】本発明の実施の形態1に係るDchの配置方法(配置方法4:3分割の場合)
図18】本発明の実施の形態1に係るDchの配置方法(配置方法4:4分割の場合)
図19】本発明の実施の形態2に係るDchの配置方法(切り替え方法1)
図20】本発明の実施の形態2に係る割当例(切り替え方法1)
図21】本発明の実施の形態3に係るブロックインタリーバを示す図
図22】本発明の実施の形態3に係るDchの配置方法
図23】本発明の実施の形態3に係る割当例
図24】本発明の実施の形態5に係るブロックインタリーバを示す図(Nrb=12の場合)
図25】本発明の実施の形態5に係るブロックインタリーバを示す図(Nrb=14の場合)
図26】本発明の実施の形態5に係るDchの配置方法(Nrb=14の場合)
図27】本発明の実施の形態5に係るブロックインタリーバ入出力処理を示すフロー図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
(実施の形態1)
本実施の形態に係る基地局100の構成を図1に示す。基地局100は、マルチキャリア信号であるOFDMシンボルを構成する複数のサブキャリアを複数のRBに分け、それら複数のRBにおいて、RB毎にDchおよびLchを使用する。また、同一サブフレームでは、1つの移動局に対してDchまたはLchのいずれかが割り当てられる。
【0022】
基地局100において、Dchデータのための符号化部11および変調部12からなる符号化・変調部101-1~101-n、Lchデータのための符号化部21および変調部22からなる符号化・変調部102-1~102-n、および、復調部31および復号部32からなる復調・復号部115-1~115-nは、基地局100が通信可能な移動局(MS)の数nだけ備えられる。
【0023】
符号化・変調部101-1~101-nにおいて、符号化部11は、移動局#1~#n毎のDchデータ#1~#nに対してターボ符号等の符号化処理を行い、変調部12は、符号化後のDchデータに対して変調処理を行ってDchデータシンボルを生成する。
【0024】
符号化・変調部102-1~102-nにおいて、符号化部21は、移動局#1~#n毎のLchデータ#1~#nに対してターボ符号等の符号化処理を行い、変調部22は、符号化後のLchデータに対して変調処理を行ってLchデータシンボルを生成する。このときの符号化率および変調方式は、適応制御部116から入力されるMCS(Modulation and Coding Scheme:MCS)情報に従う。
【0025】
割当部103は、適応制御部116からの制御に従って、DchデータシンボルおよびLchデータシンボルを、OFDMシンボルを構成する各サブキャリアに割り当てて多重部104に出力する。この際、割当部103は、DchデータシンボルおよびLchデータシンボルを、RB毎にそれぞれまとめて割り当てる。また、割当部103は、1つの移動局のDchデータシンボルに複数のDchを使用する場合、連続したチャネル番号のDchを使用する。つまり、割当部103は、チャネル番号が連続する異なる複数のDchを1つの移動局のDchデータシンボルに割り当てる。なお、各RBではDchおよびLchの配置位置が予め対応付けられている。つまり、割当部103は、DchおよびLchと、RBとの対応付けである配置パターンを予め保持し、配置パターンに従ってDchデータシンボルおよびLchデータシンボルを各RBに割り当てる。本実施の形態におけるDchの配置方法の詳細については後述する。また、割当部103は、Dchデータシンボルの割当情報(どの移動局のDchデータシンボルをどのRBに割り当てたかを示す情報)およびLchデータシンボルの割当情報(どの移動局のLchデータシンボルをどのRBに割り当てたかを示す情報)を制御情報生成部105に出力する。例えば、Dchデータシンボルの割当情報には、連続したチャネル番号のうち先頭のチャネル番号および末尾のチャネル番号のみが含まれる。
【0026】
制御情報生成部105は、Dchデータシンボルの割当情報、Lchデータシンボルの割当情報、および、適応制御部116から入力されるMCS情報からなる制御情報を生成して符号化部106に出力する。
【0027】
符号化部106は、制御情報に対して符号化処理を行い、変調部107は、符号化後の制御情報に対して変調処理を行って多重部104に出力する。
【0028】
多重部104は、割当部103から入力される各データシンボルに制御情報を多重してIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部108に出力する。なお、制御情報の多重は、例えばサブフレーム毎に行われる。また、本実施の形態においては、制御情報の多重は、時間多重または周波数多重のいずれでもよい。
【0029】
IFFT部108は、制御情報およびデータシンボルが割り当てられた複数のRBを構成する複数のサブキャリアに対してIFFTを行って、マルチキャリア信号であるOFDMシンボルを生成する。
【0030】
CP(Cyclic Prefix)付加部109は、OFDMシンボルの後尾部分と同じ信号をCPとしてOFDMシンボルの先頭に付加する。
【0031】
無線送信部110は、CP付加後のOFDMシンボルに対しD/A変換、増幅およびアップコンバート等の送信処理を行ってアンテナ111から各移動局へ送信する。
【0032】
一方、無線受信部112は、最大n個の移動局から同時に送信されたn個のOFDMシンボルをアンテナ111を介して受信し、これらのOFDMシンボルに対しダウンコンバート、A/D変換等の受信処理を行う。
【0033】
CP除去部113は、受信処理後のOFDMシンボルからCPを除去する。
【0034】
FFT(Fast Fourier Transform)部114は、CP除去後のOFDMシンボルに対してFFTを行って、周波数領域で多重された移動局毎の信号を得る。ここで、各移動局は互いに異なるサブキャリアまたは互いに異なるRBを用いて信号を送信しており、移動局毎の信号にはそれぞれ、各移動局から報告されるRB毎の受信品質情報が含まれている。なお、各移動局では、RB毎の受信品質を、受信SNR、受信SIR、受信SINR、受信CINR、受信電力、干渉電力、ビット誤り率、スループット、所定の誤り率を達成できるMCS等により測定することができる。また、受信品質情報は、CQI(Channel Quality Indicator)やCSI(Channel State Information)等と表されることがある。
【0035】
復調・復号部115-1~115-nにおいて、復調部31は、FFT後の信号に対して復調処理を行い、復号部32は、復調後の信号に対して復号処理を行う。これにより、受信データが得られる。受信データのうち受信品質情報が適応制御部116に入力される。
【0036】
適応制御部116は、各移動局から報告されたRB毎の受信品質情報に基づいてLchデータに対する適応制御を行う。すなわち、適応制御部116は、RB毎の受信品質情報に基づいて、符号化・変調部102-1~102-nに対しては、所要誤り率を満たすことができるMCSの選択をRB毎に行ってMCS情報を出力する。また、適応制御部116は、割当部103に対しては、Max SIR法やProportional Fairness法等のスケジューリングアルゴリズムを用いて、Lchデータ#1~#nの各々をどのRBに割り当てるかを決定する周波数スケジューリングを行う。また、適応制御部116は、RB毎のMCS情報を制御情報生成部105に出力する。
【0037】
次に、本実施の形態に係る移動局200の構成を図2に示す。移動局200は、複数のRBに分けられた複数のサブキャリアで構成されるOFDMシンボルであるマルチキャリア信号を基地局100(図1)から受信する。また、複数のRBにおいて、RB毎にDchおよびLchが使用される。また、同一サブフレームでは、移動局200に対してDchまたはLchのいずれかが割り当てられる。
【0038】
移動局200において、無線受信部202は、基地局100から送信されたOFDMシンボルをアンテナ201を介して受信し、OFDMシンボルに対しダウンコンバート、A/D変換等の受信処理を行う。
【0039】
CP除去部203は、受信処理後のOFDMシンボルからCPを除去する。
【0040】
FFT部204は、CP除去後のOFDMシンボルに対してFFTを行って、制御情報およびデータシンボルが多重された受信信号を得る。
【0041】
分離部205は、FFT後の受信信号を制御信号とデータシンボルとに分離する。そして、分離部205は、制御信号を復調・復号部206に出力し、データシンボルをデマッピング部207に出力する。
【0042】
復調・復号部206において、復調部41は、制御信号に対して復調処理を行い、復号部42は、復調後の信号に対して復号処理を行う。ここで、制御情報は、Dchデータシンボルの割当情報、Lchデータシンボルの割当情報、および、MCS情報を含む。そして、復調・復号部206は、制御情報のうちDchデータシンボルの割当情報、Lchデータシンボルの割当情報をデマッピング部207に出力する。
【0043】
デマッピング部207は、復調・復号部206から入力される割当情報に基づいて、分離部205から入力されるデータシンボルが割り当てられている複数のRBから、自局に割り当てられたデータシンボルを抽出する。なお、基地局100(図1)と同様、各RBでは、DchおよびLchの配置位置が予め対応付けられている。つまり、デマッピング部207は、基地局100の割当部103と同一の配置パターンを予め保持し、配置パターンに従ってDchデータシンボルおよびLchデータシンボルを複数のRBから抽出する。また、上述したように、基地局100の割当部103(図1)では、1つの移動局のDchデータシンボルに複数のDchを使用する場合、連続したチャネル番号のDchを使用する。また、基地局100からの制御情報に含まれる割当情報には、連続したチャネル番号のうち先頭のチャネル番号および末尾のチャネル番号のみが示されている。そこで、デマッピング部207は、割当情報に示される先頭のチャネル番号および末尾のチャネル番号に基づいて、自局に割り当てられたDchデータシンボルに使用されたDchを特定する。そして、デマッピング部207は、特定されたDchのチャネル番号と対応付けられたRBを抽出し、抽出したRBに割り当てられているデータシンボルを復調・復号部208に出力する。
【0044】
復調・復号部208において、復調部51は、デマッピング部207から入力されたデータシンボルに対して復調処理を行い、復号部52は、復調後の信号に対して復号処理を行う。これにより、受信データが得られる。
【0045】
一方、符号化・変調部209において、符号化部61は、送信データに対してターボ符号等の符号化処理を行い、変調部62は、符号化後の送信データに対して変調処理を行ってデータシンボルを生成する。ここで、移動局200は、他の移動局と互いに異なるサブキャリアまたは互いに異なるRBを用いて送信データを送信しており、送信データには、RB毎の受信品質情報が含まれている。
【0046】
IFFT部210は、符号化・変調部209から入力されるデータシンボルが割り当てられた複数のRBを構成する複数のサブキャリアに対してIFFTを行って、マルチキャリア信号であるOFDMシンボルを生成する。
【0047】
CP付加部211は、OFDMシンボルの後尾部分と同じ信号をCPとしてOFDMシンボルの先頭に付加する。
【0048】
無線送信部212は、CP付加後のOFDMシンボルに対しD/A変換、増幅およびアップコンバート等の送信処理を行ってアンテナ201から基地局100(図1)へ送信する。
【0049】
次に、本実施の形態におけるDchのチャネルの配置方法について説明する。以下の説明では、図3に示すように、1OFDMシンボルを構成する複数のサブキャリアがRB#1~#12の12個のRBに均等に分割して構成される場合を一例に挙げて説明する。また、各RBによりLch#1~#12またはDch#1~#12が構成され、適応制御部116により、各移動局が使用するチャネルを制御する。また、図3に示す各RBにおけるLchの構成、および、以下に示す各RBにおけるDchの構成は、割当部103に予め対応付けられている。
【0050】
ここで、LchについてはRB単位で周波数スケジューリングが行われるため、Lchに使用される各RBには、それぞれ1つの移動局だけへのLchデータシンボルが含まれる。つまり、1つのRBにより1つの移動局に対する1つのLchが構成される。よって、図3に示すように、RB#1~#12によりLch#1~#12がそれぞれ配置される。つまり、各Lchの割当単位は「1RB×1サブフレーム」である。
【0051】
一方、Dchについては周波数ダイバーシチ送信が行われるため、Dchに使用されるRBには、それぞれ、複数のDchデータシンボルが含まれる。ここでは、Dchに使用される各RBは2つのサブブロックに時間分割され、各サブブロックに異なるDchがそれぞれ配置される。つまり、1RBでは複数の異なるDchが時間多重される。また、異なる2つのRBのサブブロックにより1つのDchが構成される。つまり、各Dchの割当単位は「(1RB×1/2サブフレーム)×2」であり、各Lchの割当単位と同一である。
【0052】
<配置方法1(図4)>
本配置方法では、1RBに連続するチャネル番号のDchを配置する。
【0053】
まず、Dchのチャネル番号とそのDchが配置されるRBのRB番号との関係式を示す。
【0054】
1RBあたりのサブブロック分割数がNdである場合、連続するチャネル番号のDch#(Nd・(k-1)+1),Dch#(Nd・(k-1)+2),…,Dch#(Nd・k)が配置されるRBのRB番号jは、次式(1)で与えられる。
【数1】
ただし、k=1,2,…,floor(Nrb/Nd)とする。また、演算子floor(x)はxを超えない最大の整数を表す。また、NrbはRB数である。ここで、floor(Nrb/Nd)は同一のDchが配置されるRB間隔となる。
【0055】
すなわち、同一のRBに配置され、かつ、チャネル番号が連続するNd個のDch#(Nd・(k-1)+1),Dch#(Nd・(k-1)+2),…,Dch#(Nd・k)は、周波数領域でfloor(Nrb/Nd)RBの間隔で離れたNd個のRB#(j)に分散配置される。
【0056】
ここでは、Nrb=12、Nd=2であるので、上式(1)は、j=k+6・p (p=0,1)となる。ただし、k=1,2,…,6である。これにより、チャネル番号が連続する2個のDch#(2k-1)およびDch#(2k)は、周波数領域で6(=12/2)RBの間隔で離れたRB#(k)およびRB#(k+6)の2RBに分散配置される。
【0057】
具体的には、図4に示すように、Dch#1,#2がRB#1(RB#7)に配置され、Dch#3,#4がRB#2(RB#8)に配置され、Dch#5,#6がRB#3(RB#9)に配置され、Dch#7,#8がRB#4(RB#10)に配置され、Dch#9,#10がRB#5(RB#11)に配置され、Dch#11,#12がRB#6(RB#12)に配置される。
【0058】
次に、1つの移動局のDchデータシンボルに対して、Dch#1~#4の連続する4個のDchを使用する場合の基地局100の割当部103(図1)における割当例を図5に示す。ここで、割当部103は、図4に示すDchの配置パターンを保持し、図4に示す配置パターンに従ってDchデータシンボルをRBに割り当てる。
【0059】
割当部103は、図5に示すように、Dchデータシンボルを、Dch#1を構成するRB#1のサブブロックおよびRB#7のサブブロックと、Dch#2を構成するRB#1のサブブロックおよびRB#7のサブブロックと、Dch#3を構成するRB#2のサブブロックおよびRB#8のサブブロックと、Dch#4を構成するRB#2のサブブロックおよびRB#8のサブブロックとに割り当てる。すなわち、Dchデータシンボルは、図5に示すように、RB#1,#2,#7,#8に割り当てられる。
【0060】
また、割当部103は、図5に示すように、Dchデータシンボルが割り当てられたRB以外の残りのRB#3~#6およびRB#9~#12にLchデータシンボルを割り当てる。つまり、図3に示すLch#3~#6およびLch#9~#12がLchデータシンボルに使用される。
【0061】
次いで、移動局200に対して、Dch#1~#4の連続する4個のDchを使用したDchデータシンボルが割り当てられた場合の、移動局200のデマッピング部207(図2)における抽出例について説明する。ここで、デマッピング部207は、割当部103と同様、図4に示すDchの配置パターンを保持し、図4に示す配置パターンに従ってDchデータシンボルを複数のRBから抽出する。また、基地局100から移動局200に通知されるDchデータシンボルの割当情報には、先頭のチャネル番号であるDch#1と、末尾のチャネル番号であるDch#4とが示される。
【0062】
デマッピング部207は、Dchデータシンボルの割当情報に示されるDchのチャネル番号がDch#1およびDch#4であるため、自局宛てのDchデータシンボルに使用されているDchがDch#1~#4の連続する4個のDchであることを特定する。そして、デマッピング部207は、割当部103と同様にして、図5に示すように、RB#1のサブブロックおよびRB#7のサブブロックで構成されるDch#1と、RB#1のサブブロックおよびRB#7のサブブロックで構成されるDch#2と、RB#2のサブブロックおよびRB#8のサブブロックで構成されるDch#3と、RB#2のサブブロックおよびRB#8のサブブロックで構成されるDch#4とを抽出する。すなわち、デマッピング部207は、図5に示すように、RB#1,#2,#7,#8に割り当てられたDchデータシンボルを自局宛てのデータシンボルとして抽出する。
【0063】
このように、本配置方法では、1RBに連続するチャネル番号のDchが配置されるため、1つの移動局が複数のDchを使用する場合、1つのRBのサブブロックがすべて使用された後に別のRBが使用される。これにより、1RBを構成する複数のサブブロックのうち、一部のサブブロックにデータシンボルが割り当てられる一方、それ以外のサブブロックが使用されなくなることを最小限にすることができる。よって、本配置方法によれば、Lchにおける周波数スケジューリング送信とDchにおける周波数ダイバーシチ送信とを同時に行う際に、周波数ダイバーシチ送信を行うためのチャネルのリソース利用効率の低下を防ぐことができる。また、本配置方法によれば、Dchに使用されるRBの通信リソースの利用効率の低下を防ぐことができるため、Lchに使用できるRBの数が多くなり、より多くの周波数帯域に対して周波数スケジューリングを行うことができる。
【0064】
また、本配置方法によれば、1つの移動局が複数のDchを使用する場合、チャネル番号が連続する複数のDchが周波数領域で連続したRBに配置される。このため、Lchに使用できるRB、すなわち、Dchで使用したRB以外の残りのRBについても周波数上で連続する。例えば、伝搬路の周波数選択性が緩やかな場合や各RBの帯域幅が狭い場合、周波数選択性フェージングの相関帯域幅に対してRBの帯域幅が狭くなる。このとき、回線品質が高い周波数帯域では回線品質が良いRBが連続する。よって、周波数選択性フェージングの相関帯域幅に対してRBの帯域幅が狭くなる場合に、本配置方法を用いることで、周波数領域で連続したRBをLchに使用することができるため、周波数スケジューリング効果をより向上することができる。
【0065】
また、本配置方法によれば、連続したチャネル番号の複数のLchを割り当てることができる。このため、基地局が1つの移動局に複数のLchを割り当てる場合、連続したチャネル番号のうち先頭のチャネル番号および末尾のチャネル番号のみを基地局から移動局に通知すればよい。よって、Dchの割当結果を通知する場合と同様に、Lchの割当結果を通知するための制御情報を削減することができる。
【0066】
なお、本配置方法では、Dchを使用する場合に1RBを2分割する場合について説明したが、1RBの分割数は2に限らず、1RBを3分割以上に分割してもよい。例えば、Dchを使用する場合に1RBを3分割する場合の配置方法を図6に示す。図6に示すように、1RBに連続する3つのDchが配置されるため、本配置方法と同様の効果を得ることができる。また、図6に示すように、1Dchは3RBに分散して構成されるため、2分割の場合よりもダイバーシチ効果を向上することができる。
【0067】
<配置方法2(図8)>
本配置方法では、チャネル番号が連続する異なる複数のDchを1つのRBに配置する点は配置方法1と同じであるが、上記1つのRBと周波数領域で分散配置されたRBに、前記複数のDchのうち最小番号または最大番号のDchとチャネル番号が連続するDchを配置する点が配置方法1と相違する。
【0068】
本配置方法では、配置方法1(図4)と同様、連続するチャネル番号のDchが同一RBに配置される。すなわち、図8に示すDch#1~#12のうち、(Dch#1,#2)、(Dch#3,#4)、(Dch#5,#6)、(Dch#7,#8)、(Dch#9,#10)および(Dch#11,#12)がそれぞれ同一RBで構成されるDchの組み合わせである。
【0069】
さらに、上記複数の組み合わせのうち、一方の組み合わせに含まれるDchのうち最小番号または最大番号のDchとチャネル番号が連続するDchが含まれる組み合わせを周波数領域で分散したRBに配置する。すなわち、連続するチャネル番号のDch#2およびDch#3がそれぞれ含まれる(Dch#1,#2)と(Dch#3,4)とが分散した異なるRBに配置され、連続するチャネル番号のDch#4およびDch#5がそれぞれ含まれる(Dch#3,#4)と(Dch#5,#6)とが分散した異なるRBに配置され、連続するチャネル番号のDch#6およびDch#7がそれぞれ含まれる(Dch#5,#6)と(Dch#7,#8)とが分散した異なるRBに配置され、連続するチャネル番号のDch#8およびDch#9がそれぞれ含まれる(Dch#7,#8)と(Dch#9,#10)とが分散した異なるRBに配置され、連続するチャネル番号のDch#10およびDch#11がそれぞれ含まれる(Dch#9,#10)と(Dch#11,#12)とが分散した異なるRBに配置される。
【0070】
ここで、配置方法1と同様にして、Dchのチャネル番号とそのDchが配置されるRBのRB番号との関係式を示す。
【0071】
組み合わせkに含まれる連続するチャネル番号のDch#(Nd・(k-1)+1),Dch#(Nd・(k-1)+2),…,Dch#(Nd・k)が配置されるRBのRB番号jは、次式(2)で与えられる。
【数2】
ここで、q(k)は、2行×(floor(Nrb/Nd)/2)列のブロックインタリーバにより与えられる。なお、ブロックインタリーバの行数を2としたが、floor(Nrb/Nd)以下である任意の正の整数でもよい。これにより、組み合わせkと、組み合わせkに含まれるDchのうち最小番号または最大番号のDchとチャネル番号が連続するDchが含まれる組み合わせ(組み合わせk-1または組み合わせk+1)とを分散した異なるRB番号のRBに配置することができる。
【0072】
ここでは、Nrb=12、Nd=2であるので、上式(2)は、j=q(k)+6・p (p=0,1)となる。また、q(k)は、図7に示すように、2行×3列のブロックインタリーバにより与えられる。すなわち、図7に示すように、k=1,2,3,4,5,6に対して、q(k)=1,4,2,5,3,6が得られる。よって、チャネル番号が連続する2つのDch#(2k-1)およびDch#(2k)は、周波数領域で6(=12/2)RBの間隔で離れたRB#(q(k))およびRB#(q(k)+6)の2RBに分散配置される。
【0073】
具体的には、例えば、図8に示すように、Dch#1,#2がRB#1(RB#7)に配置され、Dch#5,#6がRB#2(RB#8)に配置され、Dch#9,#10がRB#3(RB#9)に配置され、Dch#3,#4がRB#4(RB#10)に配置され、Dch#7,#8がRB#5(RB#11)に配置され、Dch#11,#12がRB#6(RB#12)に配置される。
【0074】
次に、配置方法1と同様、1つの移動局のDchデータシンボルに対して、Dch#1~#4の連続する4個のDchを使用する場合の基地局100の割当部103(図1)における割当例を図9に示す。ここで、割当部103は、図8に示すDchの配置パターンを保持し、図8に示す配置パターンに従ってDchデータシンボルをRBに割り当てる。
【0075】
割当部103は、図9に示すように、Dch#1を構成するRB#1のサブブロックおよびRB#7のサブブロックと、Dch#2を構成するRB#1のサブブロックおよびRB#7のサブブロックと、Dch#3を構成するRB#4のサブブロックおよびRB#10のサブブロックと、Dch#4を構成するRB#4のサブブロックおよびRB#10のサブブロックとにDchデータシンボルを割り当てる。すなわち、Dchデータシンボルは、図9に示すように、RB#1,#4,#7,#10に割り当てられる。
【0076】
また、割当部103は、図9に示すように、Dchデータシンボルが割り当てられたRB以外の残りのRB#2、#3、#5、#6、#8、#9、#11,#12にLchデータシンボルを割り当てる。つまり、図3に示すLch#2、#3、#5、#6、#8、#9、#11,#12がLchデータシンボルに使用される。
【0077】
次いで、配置方法1と同様、移動局200に対して、Dch#1~#4の連続する4個のDchを使用したDchデータシンボルが割り当てられた場合の、移動局200のデマッピング部207(図2)における抽出例について説明する。ここで、デマッピング部207は、割当部103と同様、図8に示すDchの配置パターンを保持し、図8に示す配置パターンに従ってDchデータシンボルを複数のRBから抽出する。また、配置方法1と同様、基地局100から移動局200に通知されるDchデータシンボルの割当情報には、先頭のチャネル番号であるDch#1と、末尾のチャネル番号であるDch#4とが示される。
【0078】
デマッピング部207は、Dchデータシンボルの割当情報に示されるDchのチャネル番号がDch#1およびDch#4であるため、自局宛てのDchデータシンボルに使用されているDchがDch#1~#4の連続する4個のDchであることを特定する。そして、デマッピング部207は、割当部103と同様にして、図9に示すように、RB#1のサブブロックおよびRB#7のサブブロックで構成されるDch#1と、RB#1のサブブロックおよびRB#7のサブブロックで構成されるDch#2と、RB#4のサブブロックおよびRB#10のサブブロックで構成されるDch#3と、RB#4のサブブロックおよびRB#10のサブブロックで構成されるDch#4とを抽出する。すなわち、デマッピング部207は、図9に示すように、RB#1,#4,#7,#10に割り当てられたDchデータシンボルを自局宛てのデータシンボルとして抽出する。
【0079】
本配置方法では、配置方法1と同様に、Dchデータシンボルが4つのRBに割り当てられ、Lchデータシンボルが8つのRBに割り当てられる。ただし、本配置方法では、図9に示すように、DchデータシンボルがRB#1、RB#4、RB#7およびRB#10に3RB毎に分散して割り当てられるため、配置方法1(図5)よりも周波数ダイバーシチ効果を向上することができる。また、Dchデータシンボルが分散されたRBに割り当てられることによって、図9に示すように、Lchデータシンボルも分散されるため、より広い帯域に渡るRBを使用して周波数スケジューリングを行うことが可能となる。
【0080】
このようにして、本配置方法では、チャネル番号が連続する複数の異なるDchが配置された1つのRBと周波数領域で分散配置されたRBに、上記複数の異なるDchのうち最小番号または最大番号のDchとチャネル番号が連続するDchを配置する。このため、1つの移動局のデータシンボルに対して複数のDchを使用する場合でも、各RBのサブブロックの一部が使用されなくなることを防ぎつつ、データシンボルを広い帯域に分散して割り当てることができる。よって、本配置方法によれば、配置方法1と同様の効果を得ることができ、さらに、周波数ダイバーシチ効果を向上することができる。また、本配置方法によれば、Dchに使用するRBが分散されるため、Dchに使用されるRB以外の残りのRB、つまり、Lchとして使用されるRBも分散させることができる。これより、本配置方法によれば、周波数スケジューリング効果を向上することができる。
【0081】
なお、本配置方法では、Dchを使用する場合に1RBを2分割する場合について説明したが、1RBの分割数は2に限らず、1RBを3分割以上に分割してもよい。例えば、Dchを使用する場合に1RBを3分割する場合の配置方法を図10に示す。図10に示すように、連続するDchを含む異なるRBは、周波数領域に分散されるため、本配置方法と同様の効果を得ることができる。また、図10に示すように、1Dchは3RBに分散して構成されるため、2分割の場合よりもダイバーシチ効果を向上することができる。
【0082】
<配置方法3(図11)>
本配置方法では、連続するチャネル番号のDchを異なるRBに配置し、かつ、1RBに所定数以内のチャネル番号のDchを配置する。
【0083】
以下、具体的に説明する。ここでは、所定数を2とする。つまり、同一RB内に含まれる互いに異なるDchのチャネル番号の差を2以内とする。
【0084】
まず、Dchのチャネル番号とそのDchが配置されるRBのRB番号との関係式を示す。
【0085】
組み合わせkに含まれる互いに異なるDchが配置されるRBのRB番号jは、配置方法2と同様の式(2)で与えられる。ただし、配置方法2では、組み合わせkに含まれるDchのチャネル番号は連続するのに対し、本配置方法では、組み合わせkに含まれるDchのチャネル番号は所定数だけ離れる。また、組み合わせ番号kは、チャネル番号がより小さいDchの組み合わせに対して、より小さい値が付与される。
【0086】
ここでは、Nrb=12、Nd=2であるので、配置方法2と同様、j=q(k)+6・p (p=0,1)となる。ただし、k=1,2,…,6である。また、q(k)も、配置方法2と同様、図7に示す2行×3列のブロックインタリーバにより与えられる。よって、組み合わせkに含まれるDchは、周波数領域で6(=12/2)RBの間隔で離れたRB#(q(k))およびRB#(q(k)+6)の2RBに分散配置される。ただし、所定数が2であるので、組み合わせ1(k=1)は(Dch#1,#3)となり、組み合わせ2(k=2)は(Dch#2,#4)となる。組み合わせ3~6についても同様である。
【0087】
よって、図11に示すように、Dch#1,#3がRB#1(RB#7)に配置され、Dch#5,#7がRB#2(RB#8)に配置され、Dch#9,#11がRB#3(RB#9)に配置され、Dch#2,#4がRB#4(RB#10)に配置され、Dch#6,#8がRB#5(RB#11)に配置され、Dch#10,#12がRB#6(RB#12)に配置される。
【0088】
次に、1つの移動局のDchデータシンボルに対して、Dch#1,#2の連続する2個のDchを使用する場合、つまり、1つの移動局のDchデータシンボルに使用するDchの数が少ない場合の基地局100の割当部103(図1)における割当方法を図12に示す。ここで、割当部103は、図11に示すDchの配置パターンを保持し、図11に示す配置パターンに従ってDchデータシンボルをRBに割り当てる。
【0089】
割当部103は、図12に示すように、Dch#1を構成するRB#1のサブブロックおよびRB#7のサブブロックと、Dch#2を構成するRB#4のサブブロックおよびRB#10のサブブロックとにDchデータシンボルを割り当てる。すなわち、Dchデータシンボルは、図12に示すように、周波数領域で分散したRB#1,#4,#7,#10に割り当てられる。
【0090】
次いで、移動局200に対して、Dch#1,#2の連続する2個のDchを使用したDchデータシンボルが割り当てられた場合の、移動局200のデマッピング部207(図2)における抽出例について説明する。ここで、デマッピング部207は、割当部103と同様、図11に示すDchの配置パターンを保持し、図11に示す配置パターンに従ってDchデータシンボルを複数のRBから抽出する。また、基地局100から移動局200に通知されるDchデータシンボルの割当情報には、先頭のチャネル番号であるDch#1と、末尾のチャネル番号であるDch#2とが示される。
【0091】
デマッピング部207は、Dchデータシンボルの割当情報に示されるDchのチャネル番号がDch#1およびDch#2であるため、自局宛てのDchデータシンボルに使用されているDchがDch#1,#2の連続する2個のDchであることを特定する。そして、デマッピング部207は、割当部103と同様にして、図12に示すように、RB#1のサブブロックおよびRB#7のサブブロックで構成されるDch#1と、RB#4のサブブロックおよびRB#10のサブブロックで構成されるDch#2とを抽出する。すなわち、デマッピング部207は、図12に示すように、周波数領域で分散したRB#1,#4,#7,#10に割り当てられたDchデータシンボルを自局宛てのデータシンボルとして抽出する。
【0092】
このように、1つの移動局のDchデータシンボルに対して使用するDchの数が少ない場合、つまり、割り当てられるRBが少ない場合には、全帯域に対する通信リソースの利用効率低下の影響が少ない。よって、RB内で割り当てられたサブブロック以外のサブブロックが使用されない可能性があるものの周波数ダイバーシチ効果を優先して得ることができる。
【0093】
一方、1つの移動局のDchデータシンボルに対して、Dch#1~#4の連続する4個のDchを使用する場合、つまり、1つの移動局のDchデータシンボルに使用するDchの数が多い場合の基地局100の割当部103(図1)における割当例を図13に示す。ここで、割当部103は、図11に示すDchの配置パターンを保持し、図11に示す配置パターンに従ってDchデータシンボルをRBに割り当てる。
【0094】
割当部103は、図13に示すように、Dch#1を構成するRB#1のサブブロックおよびRB#7のサブブロックと、Dch#2を構成するRB#4のサブブロックおよびRB#10のサブブロックと、Dch#3を構成するRB#1のサブブロックおよびRB#7のサブブロックと、Dch#4を構成するRB#4のサブブロックおよびRB#10のサブブロックとにDchデータシンボルを割り当てる。すなわち、Dchデータシンボルは、図13に示すように、図12と同様、周波数領域で分散したRB#1,#4,#7,#10に割り当てられる。また、図13では、RB#1,#4,#7,#10のすべてのサブブロックにDchデータシンボルが割り当てられる。
【0095】
次いで、移動局200に対して、Dch#1~#4の連続する4個のDchを使用したDchデータシンボルが割り当てられた場合の、移動局200のデマッピング部207(図2)における抽出例について説明する。ここで、デマッピング部207は、割当部103と同様、図11に示すDchの配置パターンを保持し、図11に示す配置パターンに従ってDchデータシンボルを複数のRBから抽出する。また、基地局100から移動局200に通知されるDchデータシンボルの割当情報には、先頭のチャネル番号であるDch#1と、末尾のチャネル番号であるDch#4とが示される。
【0096】
デマッピング部207は、Dchデータシンボルの割当情報に示されるDchのチャネル番号がDch#1およびDch#4であるため、自局宛てのDchデータシンボルに使用されているDchがDch#1~#4の連続する4個のDchであることを特定する。そして、デマッピング部207は、割当部103と同様にして、図13に示すように、RB#1のサブブロックおよびRB#7のサブブロックで構成されるDch#1と、RB#4のサブブロックおよびRB#10のサブブロックで構成されるDch#2と、RB#1のサブブロックおよびRB#7のサブブロックで構成されるDch#3と、RB#4のサブブロックおよびRB#10のサブブロックで構成されるDch#4とを抽出する。すなわち、デマッピング部207は、図13に示すように、RB#1,#4,#7,#10のすべてのサブブロックに割り当てられたDchデータシンボルを自局宛てのデータシンボルとして抽出する。
【0097】
このように、1つの移動局のDchデータシンボルに対して使用するDchの数が多い場合、つまり、割り当てられるRBが多い場合でも、周波数ダイバーシチ効果を得つつ、RB内のすべてのサブブロックを使用することができる。
【0098】
このようにして、本配置方法では、連続するチャネル番号のDchを異なるRBに配置し、1RBに所定数以内のチャネル番号のDchを配置する。これにより、1つの移動局のDchデータシンボルに使用されるDchの数が少ない場合には、周波数ダイバーシチ効果を向上させることができる。また、1つの移動局のDchデータシンボルに使用されるDchの数が多い場合でも、通信リソースの利用効率を低下させることなく、周波数ダイバーシチ効果を向上させることができる。
【0099】
なお、本配置方法では、Dchを使用する場合に1RBを2分割する場合について説明したが、1RBの分割数は2に限らず、1RBを3分割以上に分割してもよい。例えば、Dchを使用する場合に1RBを3分割する場合の配置方法を図14に示す。図14に示すように、連続するチャネル番号のDchが異なるRBに配置され、1RBに所定数2以内のチャネル番号のDchが配置されるため、本配置方法と同様の効果を得ることができる。また、図14に示すように、1Dchは3RBに分散して構成されるため、2分割の場合よりもダイバーシチ効果を向上することができる。
【0100】
<配置方法4(図15)>
本配置方法では、チャネル番号が連続する異なる複数のDchを1つのRBに配置する点は配置方法1と同じであるが、同じDchが配置されたRBが帯域の両端から順番に割り当てられる点が配置方法1と相違する。
【0101】
本配置方法では、配置方法1(図4)と同様、連続するチャネル番号のDchが同一RBに配置される。すなわち、図15に示すDch#1~#12のうち、(Dch#1,#2)、(Dch#3,#4)、(Dch#5,#6)、(Dch#7,#8)、(Dch#9,#10)および(Dch#11,#12)がそれぞれ同一RBで構成されるDchの組み合わせである。
【0102】
さらに、上記組み合わせのDchが配置される2つのRBを帯域の両端から順番に割り当てる。すなわち、図15に示すように、(Dch#1,#2)はRB#1とRB#12とに配置され、(Dch#3,#4)はRB#2とRB#11とに配置される。同様に、(Dch#5,#6)はRB#3とRB#10とに配置され、(Dch#7,#8)はRB#4とRB#9とに配置され、(Dch#9,#10)はRB#5とRB#8とに配置され、(Dch#11,#12)はRB#6とRB#7とに配置される。
【0103】
次に、配置方法1と同様、1つの移動局のDchデータシンボルに対して、Dch#1~#4の連続する4個のDchを使用する場合の基地局100の割当部103における割当例を図16に示す。ここで、割当部103は、図15に示すDchの配置パターンを保持し、図15に示す配置パターンに従ってDchデータシンボルをRBに割り当てる。
【0104】
割当部103は、図16に示すように、Dch#1を構成するRB#1のサブブロックおよびRB#12のサブブロックと、Dch#2を構成するRB#1のサブブロックおよびRB#12のサブブロックと、Dch#3を構成するRB#2のサブブロックおよびRB#11のサブブロックと、Dch#4を構成するRB#2のサブブロックおよびRB#11のサブブロックとにDchデータシンボルを割り当てる。すなわち、Dchデータシンボルは、図16に示すように、RB#1,#2,#11,#12に割り当てられる。
【0105】
また、割当部103は、図16に示すように、Dchデータシンボルが割り当てられたRB以外の残りのRB#3、#4、#5、#6、#7、#8、#9,#10にLchデータシンボルを割り当てる。つまり、図3に示すLch#3、#4、#5、#6、#7、#8、#9,#10がLchデータシンボルに使用される。
【0106】
次いで、配置方法1と同様、移動局200に対して、Dch#1~#4の連続する4個のDchを使用したDchデータシンボルが割り当てられた場合の、移動局200のデマッピング部207(図2)における抽出例について説明する。ここで、デマッピング部207は、割当部103と同様、図15に示すDchの配置パターンを保持し、図15に示す配置パターンに従ってDchデータシンボルを複数のRBから抽出する。また、配置方法1と同様、基地局100から移動局200に通知されるDchデータシンボルの割当情報には、先頭のチャネル番号であるDch#1と、末尾のチャネル番号であるDch#4とが示される。
【0107】
デマッピング部207は、Dchデータシンボルの割当情報に示されるDchのチャネル番号がDch#1およびDch#4であるため、自局宛てのDchデータシンボルに使用されているDchがDch#1~#4の連続する4個のDchであることを特定する。そして、デマッピング部207は、割当部103と同様にして、図16に示すように、RB#1のサブブロックおよびRB#12のサブブロックで構成されるDch#1と、RB#1のサブブロックおよびRB#12のサブブロックで構成されるDch#2と、RB#2のサブブロックおよびRB#11のサブブロックで構成されるDch#3と、RB#2のサブブロックおよびRB#11のサブブロックで構成されるDch#4とを抽出する。すなわち、デマッピング部207は、図16に示すように、RB#1,#2,#11,#12に割り当てられたDchデータシンボルを自局宛てのデータシンボルとして抽出する。
【0108】
本配置方法では、配置方法1および配置方法2と同様に、Dchデータシンボルが4つのRBに割り当てられ、Lchデータシンボルが8つのRBに割り当てられる。ただし、本配置方法では、図16に示すように、帯域の両端のRBにDchデータシンボルが割り当てられる。Dchデータシンボルが割り当てられるRBの間隔が配置方法1(図5)および配置方法2(図9)よりも広いため、周波数ダイバーシチ効果を向上することができる。また、Dchデータシンボルが帯域の両端のRBに割り当てられることによって、図16に示すように、Lchデータシンボルも分散されるため、より広い帯域に渡るRBを使用して周波数スケジューリングを行うことが可能となる。
【0109】
また、本配置方法によれば、Lchに使用できるRB、すなわち、Dchで使用したRB以外の残りのRBのすべてが周波数上で連続する。例えば、伝搬路の周波数選択性が緩やかな場合や各RBの帯域幅が狭い場合、周波数選択性フェージングの相関帯域幅に対してRBの帯域幅が狭くなる。このとき、回線品質が高い周波数帯域では回線品質が良いRBが連続する。よって、周波数選択性フェージングの相関帯域幅に対してRBの帯域幅が狭くなる場合に、本配置方法を用いることで、周波数領域で連続したRBをLchに使用することができるため、周波数スケジューリング効果をより向上することができる。
【0110】
また、本配置方法によれば、連続したチャネル番号の複数のLchを割り当てることができる。このため、基地局が1つの移動局に複数のLchを割り当てる場合、連続したチャネル番号のうち先頭のチャネル番号および末尾のチャネル番号のみを基地局から移動局に通知すればよい。本配置方法ではLchに使用できるRBがすべて周波数上で連続するため、1つの移動局にすべてのLchを割り当てる場合でも上記の通知方法を用いることができる。よって、Dchの割当結果を通知する場合と同様に、Lchの割当結果を通知するための制御情報を削減することができる。
【0111】
なお、本配置方法では、Dchを使用する場合に1RBを2分割する場合について説明したが、1RBの分割数は2に限らず、1RBを3分割以上に分割してもよい。例えば、Dchを使用する場合に1RBを3分割する場合の配置方法を図17に、4分割する場合の配置方法を図18に示す。図17図18に示すように、連続するDchを含む異なるRBは、帯域の両端から優先的に配置されるため、本配置方法と同様の効果を得ることができる。また、図17および図18に示すように、1Dchはそれぞれ3RB、4RBに分散して構成されるため、2分割の場合よりもダイバーシチ効果を向上することができる。
【0112】
以上、本実施の形態における配置方法1~4について説明した。
【0113】
このように、本実施の形態によれば、Lchにおける周波数スケジューリング送信とDchにおける周波数ダイバーシチ送信とを同時に行う際に、周波数ダイバーシチ送信を行うためのチャネルの通信リソースの利用効率の低下を防ぐことができる。また、本実施の形態によれば、Dchに使用されるRBの利用効率の低下を防ぐことができるため、Lchに使用できるRBの数が多くなり、より多くの周波数帯域に対して周波数スケジューリングを行うことができる。
【0114】
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1の配置方法1と配置方法2とを通信環境に応じて切り替えて使用する場合について説明する。
【0115】
上述したように、配置方法1の方が配置方法2よりもLchに使用できる周波数領域で連続したRBを多く確保することができる一方で、配置方法2の方が配置方法1よりも周波数ダイバーシチ効果が大きくなる。
【0116】
具体的には、1つの移動局のDchデータシンボルに対してDch#1~#4の連続する4個のDchを使用する場合、配置方法1(図5)では、RB#3~#6およびRB#9~#12の周波数領域で連続する4RBをLchに使用することができる一方で、DchデータシンボルがRB#1,#2およびRB#7,#8の周波数領域で連続した2RBに割り当てられてしまう。これに対し、配置方法2(図9)では、RB#2,#3、RB#5,#6、RB#8,#9およびRB#11,#12の周波数領域で連続する2RBしかLchに使用することができない一方で、DchデータシンボルがRB#1、#4、#7,#10に3RB毎に分散して割り当てられる。
【0117】
このように、配置方法1および配置方法2では、周波数ダイバーシチ効果とLchに使用できる周波数領域で連続したRB数との間の関係がトレードオフの関係となる。
【0118】
そこで、本実施の形態に係る割当部103(図1)は、実施の形態1の配置方法1および配置方法2を通信環境に応じて切り替えて、DchデータシンボルおよびLchデータシンボルをRBにそれぞれ割り当てる。
【0119】
以下、本実施の形態の割当部103における切り替え方法1~3について説明する。
【0120】
<切り替え方法1>
本切り替え方法では、1RBあたりのサブブロックの分割数に応じて配置方法を切り替える。以下の説明では、1RBあたりのサブブロックの分割数をNdと示す。
【0121】
Ndが多いほど、同一のDchはより多くの異なるRBに配置される。例えば、配置方法1では、Nd=2の場合、図4に示すように同一のDchは異なる2RBに分散配置されるのに対し、Nd=4の場合、図19に示すように同一のDchは異なる4RBに分散配置される。このように、Ndが多いほど、同一のDchはより多くの異なるRBに分散配置されるため、周波数ダイバーシチ効果がより大きくなる。換言すると、Ndが少ないほど、周波数ダイバーシチ効果がより小さくなる。
【0122】
一方、Ndが少ないほど、同一のDchが配置される異なるRB間の周波数間隔は大きくなる。例えば、配置方法1では、Nd=2の場合、図4に示すように同一のDchを構成するサブブロックの周波数間隔は6RBであるのに対し、Nd=4の場合、同一のDchを構成するサブブロックの周波数間隔は3RBである。このように、Ndが少ないほど、同一のDchを構成するサブブロックの周波数間隔が大きくなるため、その周波数間隔に相当する、周波数上で連続したより多くのRBをLchに確保することができる。換言すると、Ndが多いほど、Lchに使用できる周波数領域で連続したRB数が少なくなる。
【0123】
そこで、割当部103は、Ndが多い場合、すなわち、Lchに使用できる周波数領域で連続したRB数が少ない場合、配置方法1を用いてDchを配置し、Ndが少ない場合、すなわち、周波数ダイバーシチ効果が小さい場合、配置方法2を用いてDchを配置する。具体的には、割当部103は、Ndと予め設定された閾値とを比較して配置方法を切り替える。すなわち、割当部103は、Ndが閾値以上の場合、配置方法1に切り替え、Ndが閾値未満の場合、配置方法2に切り替える。
【0124】
次に、実施の形態1と同様、1つの移動局のDchデータシンボルに対して、Dch#1~#4の連続する4個のDchを使用する場合の割当例を図20に示す。ここで、予め設定された閾値を3とし、Nd=4の場合(分割数が多い場合)、および、Nd=2の場合(分割数が少ない場合)について説明する。なお、Nd=2の場合は、実施の形態1の配置方法2(図9)と同一であるため、説明を省略する。
【0125】
Nd=4の場合、割当部103は、配置方法1(図19)に従って、図20に示すように、Dch#1を構成するRB#1のサブブロック、RB#4のサブブロック、RB#7のサブブロックおよびRB#10のサブブロックと、Dch#2を構成するRB#1のサブブロック、RB#4のサブブロック、RB#7のサブブロックおよびRB#10のサブブロックと、Dch#3を構成するRB#1のサブブロック、RB#4のサブブロック、RB#7のサブブロックおよびRB#10のサブブロックと、Dch#4を構成するRB#1のサブブロック、RB#4のサブブロック、RB#7のサブブロックおよびRB#10のサブブロックとにDchデータシンボルを割り当てる。すなわち、Dchデータシンボルは、図20に示すように、RB#1,#4,#7,#10に割り当てられる。
【0126】
また、割当部103は、図20に示すように、Dchデータシンボルが割り当てられたRB以外の残りのRB#2、#3、#5、#6、#8、#9、#11,#12にLchデータシンボルを割り当てる。つまり、図3に示すLch#2、#3、#5、#6、#8、#9、#11,#12がLchデータシンボルに使用される。
【0127】
このように、本切り替え方法では、Nd=4(図20)およびNd=2(図9)のいずれの場合でも、DchデータシンボルがRB#1、RB#4、RB#7およびRB#10に割り当てられ、Lchデータシンボルが、RB#2、#3、#5、#6、#8、#9、#11,#12に割り当てられる。
【0128】
つまり、Ndが大きい場合(Lchに使用できる周波数領域で連続したRB数が少ない場合)には、配置方法1を用いることで、周波数ダイバーシチ効果を得つつ、Lchに使用できる周波数領域で連続したRBを最大限確保することができる。一方、Ndが小さい場合(周波数ダイバーシチ効果が小さい場合)には、配置方法2を用いることで、Lchに使用できる周波数領域で連続したRBを確保しつつ、周波数ダイバーシチ効果を向上することができる。
【0129】
このようにして、本切り替え方法によれば、1RBあたりのサブブロックの分割数が多い場合は、Lchに使用できる周波数領域で連続したRBを優先して得られる配置方法に切り替える一方で、1RBあたりのサブブロックの分割数が少ない場合は、周波数ダイバーシチ効果を優先して得られる配置方法に切り替える。これにより、1RBあたりのサブブロックの分割数がいずれの場合でも、周波数ダイバーシチ効果および周波数スケジューリング効果の双方を向上することができる。また、本切り替え方法によれば、周波数スケジューリング送信で使用するLchが、周波数領域で連続したRBで確保されるため、Lchの割当結果を通知するための制御情報を削減することができる。
【0130】
また、本切り替え方法では、移動局の数、または、Dchの数が多いほど、より大きいNdを使用してもよい。これにより、移動局の数、または、互いに異なる複数のDchの数がより多い場合には、同一のDchはより多くの異なるRBに分散配置されるため、1Dchに対する周波数ダイバーシチ効果をより向上することができる。一方、移動局の数、または、互いに異なる複数のDchの数がより少ない場合には、1RBあたりの互いに異なる複数のDchの数が少なくなるため、1RBあたりのサブブロックの一部に空きが生じることを防ぎ、通信リソースの使用効率の低減を防ぐことができる。例えば、Nd=4の場合、互いに異なる複数のDchの数が4個未満では、1RBの一部のサブブロックに空きが生じてしまう。しかし、Ndを4より小さくすることで、1RBに含まれる複数のサブブロックをすべて使用する可能性が高くなるため、通信リソース使用効率の低減を防ぐことができる。
【0131】
<切り替え方法2>
本切り替え方法では、伝搬路の状態、例えば、伝搬路の周波数選択性に応じて配置方法を切り替える。
【0132】
周波数選択性が緩やかである場合、回線品質の高いRBが周波数領域で連続しやすいため、周波数スケジューリング送信に適している。一方、周波数選択性が激しい場合、回線品質の高いRBが周波数領域で分散しやすいため、周波数ダイバーシチ送信に適している。
【0133】
そこで、割当部103は、周波数選択性が緩やかである場合、配置方法1を用いてDchを配置し、周波数選択性が激しい場合、配置方法2を用いてDchを配置する。
【0134】
周波数選択性が緩やかである場合(回線品質が高いRBが周波数領域で連続する場合)には、配置方法1を用いることで、周波数領域で連続したRBをLchに使用することができるため、周波数スケジューリング効果を向上させることができる。また、Lchが周波数領域で連続したRBで確保されるため、Lchの割当結果を通知するための制御情報を削減することができる。
【0135】
一方、周波数選択性が激しい場合(回線品質が高いRBが周波数領域で分散する場合)には、配置方法2を用いることで、Lchを周波数領域で分散して配置するため、広い帯域に分散した回線品質が高いRBを使用して周波数スケジューリングを行うことができる。
【0136】
このようにして、本切り替え方法によれば、周波数選択性に応じて配置方法を切り替えるため、周波数選択性がいずれの場合でも、Dchに対する周波数ダイバーシチ効果を得つつ、Lchに対する周波数スケジューリング効果を向上させることができる。
【0137】
なお、本切り替え方法で用いる周波数選択性は、例えば、伝搬路の遅延分散(遅延波の広がり)により測定することができる。
【0138】
また、セルの大きさおよびセルの形状に応じて周波数選択性が異なるため、本切り替え方法をセル毎に適用し、セル毎に配置方法を切り替えてもよい。また、移動局毎でも周波数選択性が異なるため、本切り替え方法を移動局毎に適用してもよい。
【0139】
<切り替え方法3>
本切り替え方法では、システム帯域幅、つまり、RBが割り当てられる帯域幅に応じて配置方法を切り替える。
【0140】
システム帯域幅が狭いほど、Dchに使用するRB間の周波数間隔が狭くなる。このため、複数のDchを周波数領域でいくら分散配置しても周波数ダイバーシチ効果は向上しない。
【0141】
一方、システム帯域幅が広いほど、Dchに使用するRB間の周波数間隔が広くなる。このため、複数のDchを周波数領域で分散配置した場合、Dchに使用したRB間の周波数間隔に相当する、周波数上で連続した多くのRBをLchに確保できるため、周波数スケジューリング効果を得ることができる。
【0142】
そこで、割当部103は、システム帯域幅が狭い場合、配置方法1を用いてDchを配置し、システム帯域幅が広い場合、配置方法2を用いてDchを配置する。
【0143】
これにより、システム帯域幅が狭い場合、配置方法1を用いることで、周波数ダイバーシチ効果を得るよりも、Lchに使用できる周波数領域で連続したRBを優先的に確保することができる。一方、システム帯域幅が広い場合、配置方法2を用いることで、周波数スケジューリング効果を損なわずに、周波数ダイバーシチ効果を向上させることができる。
【0144】
このようにして、本切り替え方法によれば、システム帯域幅に応じて配置方法を切り替えるため、システム帯域幅がいずれの場合でも、最適な周波数スケジューリング効果を常に得ることができる。また、Lchが周波数領域で連続したRBで確保されるため、Lchの割当結果を通知するための制御情報を削減することができる。
【0145】
以上、本実施の形態の割当部103における切り替え方法1~3について説明した。
【0146】
このように、本実施の形態によれば、通信環境に応じてDchの配置方法を切り替えるため、Lchにおける周波数スケジューリング送信とDchにおける周波数ダイバーシチ送信とを、通信環境に応じて常に最適に行うことができる。
【0147】
なお、本実施の形態では、割当部103(図1)により配置方法を切り替える場合について説明したが、割当部103により配置方法を切り替えなくてもよい。例えば、図示しない配置方法切り替え部が通信環境に応じて配置方法を切り替え、割当部103に配置方法の指示を行ってもよい。
【0148】
また、本実施の形態では、割当部103(図1)が配置方法1と配置方法2とを切り替える場合について説明したが、割当部103は、配置方法2の代わりに実施の形態1の配置方法3を用いても上記と同様の効果および実施の形態1の配置方法3で述べた効果を得ることができる。また、割当部103は、配置方法1~3を通信環境に応じて切り替えてもよい。
【0149】
また、本実施の形態では、配置方法の切り替えの際に、Dchのチャネル番号とそのDchが配置されるRBのRB番号との関係を示す関係式である式(1)および式(2)、または、q(k)などの関係式の変数を切り替えてもよい。また、本実施の形態では、これらの関係式の変数を移動局に通知してもよい。これにより、配置方法が切り替わる度に、移動局は、適切な配置方法に切り替えることができるため、自局に割り当てられたDchを判断することができる。
【0150】
(実施の形態3)
本実施の形態では、1RBに1つのDchのみを配置する場合(1RBあたりのサブブロックの分割数が1の場合)について説明する。
【0151】
まず、Dchのチャネル番号とそのDchが配置されるRBのRB番号との関係式を示す。
【0152】
チャネル番号kのDchが配置されるRBのRB番号jは、次式(3)で与えられる。
【数3】
ただし、k=1,2,…,Nrbとする。また、q(k)は、M行×(Nrb/M)列のブロックインタリーバにより与えられる。ここで、Mは任意の正の整数である。
【0153】
ここで、Nrb=12、M=4とすると、q(k)は、図21に示す4行×3列のブロックインタリーバにより与えられる。すなわち、図21に示すように、k=1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12に対して、q(k)=1,7,4,10,2,8,5,11,3,9,6,12が得られる。これにより、Dch#(k)が、RB#(q(k))に分散配置される。
【0154】
具体的には、図22に示すように、Dch#1がRB#1に配置され、Dch#5がRB#2に配置され、Dch#9がRB#3に配置され、Dch#3がRB#4に配置され、Dch#7がRB#5に配置され、Dch#11がRB#6に配置され、Dch#2がRB#7に配置され、Dch#6がRB#8に配置され、Dch#10がRB#9に配置され、Dch#4がRB#10に配置され、Dch#8がRB#11に配置され、Dch#12がRB#12に配置される。
【0155】
このように、Lchを使用する場合(図3)には、連続するチャネル番号のLch#1~#12がRB#1~#12にそれぞれ順に配置されるのに対し、Dchを使用する場合(図22)には、連続するチャネル番号のDchが周波数上で分散配置されたRBに配置される。すなわち、RB#1~#12の各RBに対して、Lchの使用時とDchの使用時とでは、異なるチャネル番号が設定される。
【0156】
次に、実施の形態1と同様、1つの移動局のDchデータシンボルに対して、Dch#1~#4の連続する4個のDchを使用する場合の基地局100の割当部103(図1)における割当例を図23に示す。ここで、割当部103は、図22に示すDchの配置パターンを保持し、図22に示す配置パターンに従ってDchデータシンボルをRBに割り当てる。
【0157】
割当部103は、図23に示すように、Dch#1が配置されたRB#1と、Dch#2が配置されたRB#7と、Dch#3が配置されたRB#4と、Dch#4が配置されたRB#10とにDchデータシンボルを割り当てる。すなわち、Dchデータシンボルは、図23に示すように、RB#1,#4,#7,#10に割り当てられる。
【0158】
また、割当部103は、図23に示すように、Dchデータシンボルが割り当てられたRB以外の残りのRB#2、#3、#5、#6、#8、#9、#11,#12にLchデータシンボルを割り当てる。つまり、図3に示すLch#2、#3、#5、#6、#8、#9、#11,#12がLchデータシンボルに使用される。
【0159】
次いで、実施の形態1と同様、移動局200に対して、Dch#1~#4の連続する4個のDchを使用したDchデータシンボルが割り当てられた場合の、移動局200のデマッピング部207(図2)における抽出例について説明する。ここで、デマッピング部207は、割当部103と同様、図22に示すDchの配置パターンを保持し、図22に示す配置パターンに従ってDchデータシンボルを複数のRBから抽出する。また、基地局100から移動局200に通知されるDchデータシンボルの割当情報には、先頭のチャネル番号であるDch#1と、末尾のチャネル番号であるDch#4とが示される。
【0160】
デマッピング部207は、Dchデータシンボルの割当情報に示されるDchのチャネル番号がDch#1およびDch#4であるため、自局宛てのDchデータシンボルに使用されているDchがDch#1~#4の連続する4個のDchであることを特定する。そして、デマッピング部207は、割当部103と同様にして、図23に示すように、RB#1に配置されたDch#1と、RB#7に配置されたDch#2と、RB#4に配置されたDch#3と、RB#10に配置されたDch#4とを抽出する。すなわち、デマッピング部207は、図23に示すように、RB#1,#4,#7,#10に割り当てられたDchデータシンボルを自局宛てのデータシンボルとして抽出する。
【0161】
本実施の形態では、実施の形態1の配置方法1~3と同様に、Dchデータシンボルが4つのRBに割り当てられ、Lchデータシンボルが8つのRBに割り当てられる。また、本実施の形態では、図23に示すように、DchデータシンボルがRB#1、RB#4、RB#7およびRB#10に3RB毎に分散して割り当てられるため、周波数ダイバーシチ効果を向上することができる。また、Dchデータシンボルが分散配置されたRBに割り当てられることによって、図23に示すように、Lchデータシンボルも分散されるため、より広い帯域に渡るRBを使用して周波数スケジューリングを行うことが可能となる。
【0162】
このようにして、本実施の形態では、1RBに1つのDchのみが配置され、かつ、チャネル番号が連続する複数の異なるDchが周波数領域で分散配置されたRBに配置される。これにより、1移動局に複数のDchが割り当てられる場合、RBの一部のみが使用されなくなることを完全に無くし、かつ、周波数ダイバーシチ効果を得ることができる。
【0163】
また、本実施の形態によれば、チャネル番号が連続するDchを周波数領域で分散配置されたRBに配置するが、Dchのチャネル番号とRB番号とが予め対応付けられているため、実施の形態1と同様にして、Dchの割当結果を通知するための制御情報を削減することができる。
【0164】
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態1の配置方法1と配置方法4とを1RBあたりのサブブロックの分割数Ndに応じて切り替えて使用する場合について説明する。
【0165】
上述したように、配置方法4の方が配置方法1よりもLchに使用できる周波数領域で連続したRBを多く確保することができる。
【0166】
一方で、多くのDchが使用される場合には、配置方法4では1つのDchが配置されるRBの間隔がDchによって大きく異なるため、Dchによって周波数ダイバーシチ効果が不均一になる。具体的には、図15において、Dch#1はRB#1および#12に配置されるためRBの間隔は11RBであり高い周波数ダイバーシチ効果が得られるが、Dch#12はRB#6および#7に配置されるためRBの間隔は1であり周波数ダイバーシチ効果が低い。
【0167】
一方、配置方法1では1つのDchが配置されるRBの間隔が均等になるためDchによらず均一な周波数ダイバーシチ効果が得られる。
【0168】
また、前述(段落0117)したように、移動局の数、または、使用するDchの数が多いほど、より大きいNdを使用することにより、通信リソースの使用効率の低減を防ぎながら、周波数ダイバーシチ効果をより向上することができる。
【0169】
そこで、本実施の形態では、割当部103は、Ndが多い場合、すなわち、よりDchの割り当て数が多い場合、配置方法1を用いてDchを配置し、Ndが少ない場合、すなわち、よりDchの割り当て数が少ない場合、配置方法4を用いてDchを配置する。具体的には、割当部103は、Ndと予め設定された閾値とを比較して配置方法を切り替える。すなわち、割当部103は、Ndが閾値以上の場合、配置方法1に切り替え、Ndが閾値未満の場合、配置方法4に切り替える。
【0170】
例えば、Nd=2の場合には、図15に示すDchの配置を用いて、Nd=4の場合には、図19に示すような配置を用いる。
【0171】
これにより、Dch数が多い場合でも少ない場合でも周波数ダイバーシチ効果を高めることができる。つまり、Ndが多い場合(Dchの数が多い場合)にはすべてのDchに対して均等で良好な周波数ダイバーシチが得られる配置をとり、Ndが少ない場合(Dchの数が少ない場合)には特定のDchに対して周波数ダイバーシチ効果を向上できる配置をとる。ここで、Dchが少ない場合には帯域の両端に近いDch(つまり、図15の小さい番号のDch)を優先的に使用することにより配置方法4における周波数ダイバーシチ効果の不均一性は問題にならない。
【0172】
また、Ndが少ない場合(Dch数が少ない場合)に配置方法4を用いることにより、より連続したLch用のRBを確保することができ、より多くのLchに対して連続RB割り当ての通知方法を用いることができる。移動局数が少ない場合には、1つの移動局が多くのRBを占有して通信することが多いため、通信効率向上効果が大きい。また、Ndが多い場合(Dch数が多い場合)に配置方法1を用いることにより、より分散したLch用のRBが確保される。移動局数が多い場合には、複数の移動局でリソースを使用するためより分散したLchほど周波数スケジューリング効果が大きくなるため通信効率が向上する。
【0173】
なお、一般に総移動局数によらずDchを使用する移動局の数とLchを使用する移動局の数の比は一定であるため、本実施の形態が有効である。
【0174】
このように、本実施の形態によれば、移動局数によらず良好な周波数ダイバーシチ効果が得られ、また、通信効率向上が可能である。
【0175】
(実施の形態5)
本実施の形態では、連続するチャネル番号のDchを異なるRBに配置し、かつ、1RBに所定数以内のチャネル番号のDchを配置する点は実施の形態1の配置方法3と同じであるが、実施の形態1の配置方法3と異なるブロックインタリーバを用いてDchを配置する。
【0176】
以下、具体的に説明する。ここでは、実施の形態1の配置方法3と同様、Nrb=12、Nd=2、所定数を2とする。また、各RBによりLch#1~#12またはDch#1~#12が構成される。
【0177】
本実施の形態では、Dchのチャネル番号は、図24に示す3行×4列のブロックインタリーバにより与えられる。具体的には、Dchのチャネル番号k=1,2,…,Nrbが図24に示すブロックインタリーバに入力され、Dchのチャネル番号j(k)が出力される。すなわち、Dchのチャネル番号が図24に示すブロックインタリーバにより並べ替えられる。そして、k≦floor(Nrb/Nd)の場合、Dch#(j(k))が配置されるRBのRB番号は、RB#(k)およびRB#(k+floor(Nrb/Nd))となる。また、k>floor(Nrb/Nd)の場合、Dch#(j(k))が配置されるRBのRB番号は、RB#(k)およびRB#(k-floor(Nrb/Nd))となる。ここで、floor(Nrb/Nd)は1つのDchが配置されるRBの間隔を表している。
【0178】
ここでは、Nrb=12、Nd=2であるので、floor(Nrb/Nd)=6となる。また、j(k)は、図24に示すように、k=1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12に対して、j(k)=1,5,9,2,6,10,3,7,11,4,8,12が得られる。よって、k≦6の場合、Dch#(j(k))は、周波数領域で6(=floor(12/2))RBの間隔で離れたRB#(k)およびRB#(k+6)の2RBに分散配置される。また、k>6の場合、Dch#(j(k))は、周波数領域で6RBの間隔で離れたRB#(k)およびRB#(k-6)の2RBに分散配置される。
【0179】
具体的には、k=1の場合にはj(k)=1であるので、Dch#1はRB#1およびRB#7(=1+6)に分散配置され、k=2の場合にはj(k)=5であるので、Dch#5はRB#2およびRB#8(=2+6)に分散配置される。k=3~6の場合についても同様である。
【0180】
また、k=7の場合にはj(k)=3であるので、Dch#3はRB#7およびRB#1(=7-6)に分散配置され、k=8の場合にはj(k)=7であるので、Dch#7はRB#8およびRB#2(=8-6)に分散配置される。k=9~12の場合についても同様である。
【0181】
これにより、実施の形態1の配置方法3と同様、図11に示すように、Dch#1,#3がRB#1(RB#7)に配置され、Dch#5,#7がRB#2(RB#8)に配置され、Dch#9,#11がRB#3(RB#9)に配置され、Dch#2,#4がRB#4(RB#10)に配置され、Dch#6,#8がRB#5(RB#11)に配置され、Dch#10,#12がRB#6(RB#12)に配置される。すなわち、連続するチャネル番号のDchが異なるRBに配置され、かつ、1つのRBに所定数(ここでは、2)以内のチャネル番号のDchが配置される。このように、図24に示すブロックインタリーバを用いてDchのチャネル番号をインタリーブする場合でも、実施の形態1の配置方法3と同様の効果を得ることができる。
【0182】
ここで、図24に示すブロックインタリーバ出力のうち前半部分(すなわち、ブロックインタリーバの1,2列目)のチャネル番号j(k)=1,5,9,2,6,10と、ブロックインタリーバ出力の後半部分(すなわち、ブロックインタリーバの3,4列目)のチャネル番号j(k)=3,7,11,4,8,12とが、図11に示すように、同一RBに配置される。すなわち、図24に示すブロックインタリーバの1,2列目からなる3行×2列の前半部分、および、図24に示すブロックインタリーバの3,4列目からなる3行×2列の後半部分において、同一位置にそれぞれ位置するチャネル番号は、同一RBに配置されるという対応関係にある。例えば、前半部分の1行目の1列目(図24に示すブロックインタリーバの1行目の1列目)に位置するチャネル番号1と、後半部分の1行目の1列目(図24に示すブロックインタリーバの1行目の3列目)に位置するチャネル番号3とが同一RB(図11に示すRB#1および#7)に配置される。同様に、前半部分の2行目の1列目(図24に示すブロックインタリーバの2行目の1列目)に位置するチャネル番号5と、後半部分の2行目の1列目(図24に示すブロックインタリーバの2行目の3列目)に位置するチャネル番号7とが同一RB(図11に示すRB#2および#8)に配置される。他の位置についても同様である。
【0183】
また、ブロックインタリーバ出力の前半部分および後半部分において、同一位置に位置するチャネル番号は、(列数/Nd)だけ離れたチャネル番号となる。よって、図24に示すように、ブロックインタリーバの列数を4とすることにより、チャネル番号が2だけ離れたチャネル番号のDchが同一RBに配置されることになる。つまり、所定数(列数/Nd)以内のチャネル番号のDchが同一RBに配置される。換言すると、1RBに配置するDchのチャネル番号の差を所定数以内とするためには、ブロックインタリーバの列数を、所定数×Ndとすればよい。
【0184】
次に、Dchのチャネル数(ここでは、RB数Nrbに対応)がブロックインタリーバの列数で割り切れない場合のチャネル配置方法について説明する。
【0185】
以下、具体的に説明する。ここでは、Nrb=14、Nd=2、所定数を2とする。また、各RBによりLch#1~#14またはDch#1~#14が構成される。また、Nd=2、所定数が2であるので、ブロックインタリーバの列数は4となる。そこで、ブロックインタリーバのサイズは、列数を4に固定し、行数をceil(Nrb/列数)により算出する。ここで、演算子ceil(x)はxを超える最小の整数を表す。すなわち、ここでは、図25に示すように、4(=ceil(14/4))行×4列のブロックインタリーバを用いる。
【0186】
ここで、図25に示すブロックインタリーバのサイズが16(=4行×4列)であるのに対し、ブロックインタリーバに入力されるDchのチャネル番号k=1,2,…,Nrbは、14個である。すなわち、Dchのチャネル数がブロックインタリーバのサイズより少なく、Dchのチャネル数(14個)はブロックインタリーバの列数(4列)で割り切ることができない。
【0187】
そこで、本実施の形態では、ブロックインタリーバに対して、ブロックインタリーバのサイズとDchのチャネル数との差の個数だけNullが挿入される。すなわち、図25に示すように、2(=16-14)個のNullがブロックインタリーバに挿入される。具体的には、2個のNullは、ブロックインタリーバの最後の行である4行目に均等に挿入される。換言すると、2個のNullは、ブロックインタリーバの最後の行である4行目に1つおきに挿入される。すなわち、図25に示すように、4行×4列のブロックインタリーバのうち、4行目の2列目および4列目にNullが挿入される。よって、図25に示すように、最後の行である4行目の2列目および4列目のNull以外の位置にDchのチャネル番号k=1~14が列方向に入力される。すなわち、ブロックインタリーバの最後の行では、Dchのチャネル番号k=13,14が、列方向に1つおきに入力される。なお、Nd=2の場合、2個の互いに異なるDchが2個のRBの各サブブロックに分散配置されるため、Dchのチャネル総数は偶数になる。このため、列数が4であるブロックインタリーバに挿入されるNullの数は、0個または2個の場合のみが起こり得る。
【0188】
ここでは、Nrb=14、Nd=2であるので、floor(Nrb/Nd)=7となる。また、j(k)は、図25に示すように、4行×4列のブロックインタリーバにより与えられる。ただし、図25に示すブロックインタリーバに挿入されたNullは、ブロックインタリーバ出力時には読み飛ばされ、j(k)として出力されない。すなわち、図25に示すように、k=1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14に対して、j(k)=1,5,9,13,2,6,10,3,7,11,14,4,8,12が得られる。よって、k≦7の場合、Dch#(j(k))は、周波数領域で7(=floor(14/2))RBの間隔で離れたRB#(k)およびRB#(k+7)の2RBに分散配置される。また、k>7の場合、Dch#(j(k))は、周波数領域で7RBの間隔で離れたRB#(k)およびRB#(k-7)の2RBに分散配置される。
【0189】
具体的には、k=1の場合にはj(k)=1であるので、Dch#1はRB#1およびRB#8(=1+7)に分散配置され、k=2の場合にはj(k)=5であるので、Dch#5はRB#2およびRB#9(=2+7)に分散配置される。k=3~7の場合についても同様である。
【0190】
また、k=8の場合にはj(k)=3であるので、Dch#3はRB#8およびRB#1(=8-7)に分散配置され、k=9の場合にはj(k)=7であるので、Dch#7はRB#9およびRB#2(=9-7)に分散配置される。k=10~14の場合についても同様である。
【0191】
これにより、図26に示すように、Dch#1,#3がRB#1(RB#8)に配置され、Dch#5,#7がRB#2(RB#9)に配置され、Dch#9,#11がRB#3(RB#10)に配置され、Dch#13,#14がRB#4(RB#11)に配置され、Dch#2,#4がRB#5(RB#12)に配置され、Dch#6,#8がRB#6(RB#13)に配置され、Dch#10,#12がRB#7(RB#14)に配置される。すなわち、図26に示すように、全てのRBでは、所定数2以内のチャネル番号の2個のDchがそれぞれ配置される。
【0192】
図24に示すブロックインタリーバと同様、図25に示すブロックインタリーバ出力のうち前半部分(すなわち、ブロックインタリーバの1,2列目)のチャネル番号j(k)=1,5,9,13,2,6,10と、ブロックインタリーバ出力のうち後半部分(すなわち、ブロックインタリーバの3,4列目)のチャネル番号j(k)=3,7,11,14,4,8,12とが、図26に示すように、同一RBに配置される。ここで、図25に示すブロックインタリーバに挿入された2個のNullは、ブロックインタリーバの1,2列目からなる4行×2列の前半部分、および、ブロックインタリーバの3,4列目からなる4行×2列の後半部分に、それぞれ1個ずつ挿入される。さらに、2個のNullが挿入される位置は、ブロックインタリーバ出力の前半部分の4行目の2列目(図25に示すブロックインタリーバの4行目の2列目)、および、ブロックインタリーバ出力の後半部分の4行目の2列目(図25に示すブロックインタリーバの4行目の4列目)である。つまり、図25に示すブロックインタリーバの前半部分および後半部分において、2個のNullは同一位置に挿入される。つまり、2個のNullは、ブロックインタリーバにおいて、同一RBに配置され得る位置に挿入される。このため、Nullが挿入された位置以外の位置に入力されたDchのチャネル番号においても、所定数(列数/Nd)以内のチャネル番号が同一RBに配置されるという対応関係が保たれる。よって、ブロックインタリーバのサイズに対してDchのチャネル数が少ない場合でも、所定数(列数/Nd)以内のチャネル番号のDchが同一RBに配置される。
【0193】
次に、図25に示すブロックインタリーバの入出力処理の流れについて図27を用いて説明する。ここでは、ブロックインタリーバの列数を4に固定する。
【0194】
ステップ(以下、STという)101では、ブロックインタリーバのサイズがceil(Nrb/4)行×4列に決定される。
【0195】
ST102では、RB数Nrbが4で割り切れるかどうかが判定される。ここで、図27に示す演算子modは、modulo演算を示す。
【0196】
ST102において、RB数Nrbが4で割り切れる場合(ST102:Yes)、ST103では、Dchのチャネル番号(k)がブロックインタリーバに対して列方向に連続して書き込まれる。
【0197】
ST104では、Dchのチャネル番号(j(k))が、ブロックインタリーバから行方向に連続して読み出される。
【0198】
一方、ST102において、RB数Nrbが4で割り切れない場合(ST102:No)、ST105では、ST103と同様にして、Dchのチャネル番号(k)がブロックインタリーバに対して列方向に連続して書き込まれる。ただし、ブロックインタリーバの最後の行(例えば、図25に示す4行目)では、1列おきにNullが挿入される。
【0199】
ST106では、ST104と同様にして、Dchのチャネル番号(j(k))が、ブロックインタリーバから行方向に連続して読み出される。ただし、ブロックインタリーバ書き込み時に挿入されたNull(例えば、図25に示す4行目の2列目および4列目)を読み飛ばしたチャネル番号(j(k))が読み出される。
【0200】
このようにして、Dchのチャネル数がブロックインタリーバの列数で割り切れない場合、ブロックインタリーバ入力時には、Nullを挿入してDchのチャネル番号kを書き込み、ブロックインタリーバ出力時には、Nullを読み飛ばしてDchのチャネル番号j(k)を読み出す。これにより、Dchのチャネル数がブロックインタリーバの列数で割り切れない場合でも、実施の形態1の配置方法3と同様、連続するチャネル番号のDchを異なるRBに配置し、かつ、1RBに所定数以内のチャネル番号のDchを配置することができる。
【0201】
基地局100および移動局200では、上述したDchのチャネル配置方法により、連続するチャネル番号のDchが異なるRBに配置され、かつ、1RBに所定数以内のチャネル番号のDchが配置された、RBとDchとが予め対応付けられる。つまり、基地局100の割当部103(図1)および移動局200のデマッピング部207(図2)は、RBとDchとの対応付けである、図26に示すDchの配置パターンを保持する。
【0202】
そして、基地局100の割当部103は、実施の形態1の配置方法3と同様にして、図26に示すDchの配置パターンに従って、DchデータシンボルをRBに割り当てる。一方、移動局200のデマッピング部207は、割当部103と同様、図26に示すDchの配置パターンに従って、複数のRBから自局宛てのDchデータシンボルを抽出する。
【0203】
これにより、実施の形態1の配置方法3と同様、1つの移動局のDchデータシンボルに対して使用するDchの数が少ない場合、RB内で割り当てられたサブブロック以外のサブブロックが使用されない可能性があるものの周波数ダイバーシチ効果を優先して得ることができる。また、1つの移動局のDchデータシンボルに対して使用するDchの数が多い場合、つまり、割り当てられるRBが多い場合でも、周波数ダイバーシチ効果を得つつ、RB内のすべてのサブブロックを使用することができる。
【0204】
このようにして、本実施の形態では、Dchのチャネル番号を、インタリーブすることで、連続するチャネル番号のDchを異なるRBに配置し、1RBに所定数以内のチャネル番号のDchを配置する。これにより、実施の形態1の配置方法3と同様、1つの移動局のDchデータシンボルに使用されるDchの数が少ない場合には、周波数ダイバーシチ効果を向上させることができる。また、1つの移動局のDchデータシンボルに使用されるDchの数が多い場合でも、通信リソースの利用効率を低下させることなく、周波数ダイバーシチ効果を向上させることができる。
【0205】
また、本実施の形態では、Dchのチャネル数とブロックインタリーバのサイズとが一致せず、Dchのチャネル数がブロックインタリーバの列数で割り切れない場合でも、ブロックインタリーバにNullを挿入することにより、連続するチャネル番号のDchを異なるRBに配置し、1RBに所定数以内のチャネル番号のDchを配置することができる。また、本実施の形態によれば、あらゆるDchのチャネル数のシステムに対しても、ブロックインタリーバにNullを挿入するだけで、同一のブロックインタリーバ構成、つまり、同一のチャネル配置方法を適用することが可能となる。
【0206】
なお、本実施の形態では、RB数Nrbが偶数(例えば、Nrb=14)の場合について説明した。しかし、RB数Nrbが奇数の場合でも、Nrb以下の最大の偶数をNrbに置き換えて適用することにより、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0207】
また、本実施の形態では、2個のNullを挿入する位置が、ブロックインタリーバ出力の前半部分の4行目の2列目(図25に示すブロックインタリーバの4行目の2列目)、および、ブロックインタリーバ出力の後半部分の4行目の4列目(図25に示すブロックインタリーバの4行目の4列目)である場合について説明した。しかし、本発明では、2個のNullが挿入される位置は、ブロックインタリーバ出力の前半部分および後半部分において同一位置であればよい。よって、例えば、2個のNullが挿入される位置は、ブロックインタリーバ出力の前半部分の4行目の1列目(図25に示すブロックインタリーバの4行目の1列目)、および、ブロックインタリーバ出力の後半部分の4行目の1列目(図25に示すブロックインタリーバの4行目の3列目)としてもよい。また、2個のNullが挿入される位置は、ブロックインタリーバの最後の行(例えば、図25に示す4行目)に限らず、他の行(例えば、図25に示す1~3行目)でもよい。
【0208】
以上、本発明の各実施の形態について説明した。
【0209】
なお、上記実施の形態では、DchをRBに配置するチャネル配置方法は、システム帯域幅によって決定される総RB数(Nrb)に依存する。そこで、基地局および移動局は、システム帯域幅毎にDchチャネル番号とRB番号との対応表(例えば、図4図8図11図15図26等)を保持しておき、Dchデータシンボル割当の際に、Dchデータシンボルを割り当てるシステム帯域幅に対応する対応表を参照するようにしてもよい。
【0210】
また、上記実施の形態では、基地局が受信する信号(すなわち、移動局が上り回線で送信する信号)はOFDM方式で伝送されるものとして説明したが、この信号は、例えばシングルキャリア方式やCDMA方式等、OFDM方式以外の伝送方式で伝送されてもよい。
【0211】
また、上記実施の形態では、RBは、OFDMシンボルを構成する複数のサブキャリアから構成される場合について説明したが、これには限られず、連続する周波数で構成されるブロックであれば良い。
【0212】
また、上記実施の形態では、RBは周波数領域で連続して構成される場合について説明したが、RBは時間領域に連続して構成されてもよい。
【0213】
また、上記実施の形態では、基地局が送信する信号(すなわち、基地局が下り回線で送信する信号)に対して適用する場合について説明したが、本発明は、基地局が受信する信号(すなわち、移動局が上り回線で送信する信号)に対して適用してもよい。この場合、基地局が上り回線の信号に対するRB割当などの適応制御を行う。
【0214】
また、上記実施の形態では、Lchに対してのみ適応変調を行ったが、Dchに対しても同様に適応変調を行ってもよい。このとき、基地局では、各移動局から報告される全帯域の平均受信品質情報に基づいてDchデータに対する適応変調を行ってもよい。
【0215】
また、上記実施の形態では、Dchに使用するRBは時間領域で複数のサブブロックに分割されるものとして説明したが、Dchに使用するRBは、周波数領域で複数のサブブロックに分割されてもよく、時間領域および周波数領域で複数のサブブロックに分割されてもよい。つまり、1RBにおいて、複数のDchが周波数多重されてもよく、時間多重および周波数多重されてもよい。
【0216】
また、本実施の形態では、1移動局にチャネル番号が連続する異なる複数のDchを割り当てる場合、先頭のチャネル番号および末尾のチャネル番号のみを基地局から移動局に通知する場合について説明したが、例えば、先頭のチャネル番号およびチャネル数を基地局から移動局に通知してもよい。
【0217】
また、本実施の形態では、1Dchを周波数領域で等間隔に分散配置されたRBに配置する場合について説明したが、1Dchを周波数領域で等間隔に分散配置されたRBに配置しなくてもよい。
【0218】
また、上記実施の形態では、周波数ダイバーシチ送信を行うためのチャネルにDchを使用したが、使用するチャネルはDchに限らず、周波数領域で、複数のRBまたは、複数のサブキャリアに分散配置され、周波数ダイバーシチ効果を得ることができるチャネルであればよい。また、周波数スケジューリング送信を行うためのチャネルにLchを使用したが、使用するチャネルはLchに限らず、マルチユーザダイバーシチ効果を得ることができるチャネルであればよい。
【0219】
また、DchはDVRB(Distributed Virtual Resource Block)、LchはLVRB(Localized Virtual Resource Block)と称されることもある。また、Dchに使用されるRBはDRBまたはDPRB(Distributed Physical Resource Block)と称されることもあり、Lchに使用されるRBはLRBまたはLPRB(Localized Physical Resource Block)と称されることもある。
【0220】
また、移動局はUE、基地局装置はNode B、サブキャリアはトーンと称されることもある。また、RBは、サブチャネル、サブキャリアブロック、サブキャリアグループ、サブバンド、または、チャンクと称されることもある。また、CPは、ガードインターバル(Guard Interval:GI)と称されることもある。また、サブフレームはスロット、フレームと称されることもある。
【0221】
また、上記実施の形態では、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明はソフトウェアで実現することも可能である。
【0222】
また、上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
【0223】
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0224】
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
【0225】
2007年6月19日出願の特願2007-161958、2007年8月14日出願の特願2007-211545および2008年3月6日出願の特願2008-056561の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
【産業上の利用可能性】
【0226】
本発明は、移動体通信システム等に適用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12
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図16
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図26
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