(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022180548
(43)【公開日】2022-12-06
(54)【発明の名称】第1の通信装置、第2の通信装置、方法、及びシステム
(51)【国際特許分類】
H04B 7/08 20060101AFI20221129BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20221129BHJP
H04W 88/08 20090101ALI20221129BHJP
H04B 7/024 20170101ALI20221129BHJP
【FI】
H04B7/08 804
H04W16/28
H04W88/08
H04B7/024
H04B7/08 810
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022151482
(22)【出願日】2022-09-22
(62)【分割の表示】P 2021116418の分割
【原出願日】2018-03-14
(31)【優先権主張番号】P 2017055726
(32)【優先日】2017-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141519
【弁理士】
【氏名又は名称】梶田 邦之
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 玄弥
(57)【要約】
【課題】アンテナを介して信号を受信する装置の回路規模と装置間インタフェースの帯域との両方の抑制を可能にすること。
【解決手段】本発明の第1の通信装置は、複数のアンテナを介して信号を受信する第2の通信装置から、上記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を受信する受信処理部と、上記複数のアンテナを介して受信される信号に上記第2の通信装置が乗算する受信アンテナ重みに関する重み情報であって、上記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、上記第2の通信装置へ送信する送信処理部と、を備える。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の通信装置であって、
アンテナを介して信号を受信する第2の通信装置から、
無線フレームの中で、前記第2の通信装置が端末装置からアップリンク信号を受信する第1の期間における第1の時間部分において、リファレンス信号でない他の信号を受信し、
前記第1の期間のうち、前記第1の時間部分を含まない第2の時間部分および、前記第2の通信装置が前記端末装置へダウンリンク信号を送信する第2の期間において、リファレンス信号を受信する受信処理部と、
前記リファレンス信号に基づいてチャネル推定を行うチャネル推定部と、
前記アンテナを介して受信される信号に前記第2の通信装置が乗算する受信アンテナ重みに関する重み情報を、前記第2の通信装置へ送信する送信処理部と、
を備え、
前記受信アンテナ重みは、受信側でビームフォーミングを行うために使用される、
第1の通信装置。
【請求項2】
前記送信処理部は、送信アンテナ重みに関する他の重み情報を前記第2の通信装置へ送信し、
前記送信アンテナ重みに関する他の重み情報は、前記受信アンテナ重みに関する重み情報と同じ形式の情報である、
請求項1に記載の第1の通信装置。
【請求項3】
前記重み情報は、前記受信アンテナ重みを示す情報である、
請求項1又は2に記載の第1の通信装置。
【請求項4】
前記重み情報は、前記受信アンテナ重みに含まれる個々の重みを示す情報を含む、
請求項3に記載の第1の通信装置。
【請求項5】
前記受信アンテナ重みは、予め定められた複数の受信アンテナ重みセットに含まれる1つの受信アンテナ重みセットであり、
前記重み情報は、前記1つの受信アンテナ重みセットを示すインデックスである、
請求項3に記載の第1の通信装置。
【請求項6】
前記重み情報は、前記チャネル推定で算出したチャネル推定値に基づいて生成される、
請求項1~5のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
【請求項7】
前記リファレンス信号は、時間フレームの中の特定の期間に送信されるリファレンス信号である、
請求項1~6のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
【請求項8】
第2の通信装置であって、
複数のアンテナを介して信号を受信する無線通信処理部と、
第1の通信装置へ、
無線フレームの中で、前記第2の通信装置が端末装置からアップリンク信号を受信する第1の期間における第1の時間部分において、前記第1の通信装置が行うチャネル推定に用いるリファレンス信号でない他の信号を送信し、
前記第1の期間のうち、前記第1の時間部分を含まない第2の時間部分および、前記第2の通信装置が前記端末装置へダウンリンク信号を送信する第2の期間において、リファレンス信号を送信する送信処理部と、
受信アンテナ重みに関する重み情報を前記第1の通信装置から受信する受信処理部と、
を備え、
前記無線通信処理部は、前記複数のアンテナを介して受信される信号に前記受信アンテナ重みを乗算し、
前記受信アンテナ重みは、受信側でビームフォーミングを行うために使用される、
第2の通信装置。
【請求項9】
複数のアンテナを介して信号を受信する通信装置から、
無線フレームの中で、前記通信装置が端末装置からアップリンク信号を受信する第1の期間における第1の時間部分において、リファレンス信号でない他の信号を受信することと、
前記第1の期間のうち、前記第1の時間部分を含まない第2の時間部分および、前記通信装置が前記端末装置へダウンリンク信号を送信する第2の期間において、リファレンス信号を受信することと、
前記リファレンス信号に基づいてチャネル推定を行うことと、
前記複数のアンテナを介して受信される信号に前記通信装置が乗算する受信アンテナ重みに関する重み情報を、前記通信装置へ送信することと、
を含み、
前記受信アンテナ重みは、受信側でビームフォーミングを行うために使用される、
方法。
【請求項10】
第1の通信装置と、
第2の通信装置と、
を含み、
前記第2の通信装置は、
複数のアンテナを介して信号を受信し、
第1の通信装置へ、
無線フレームの中で、前記第2の通信装置が端末装置からアップリンク信号を受信する第1の期間における第1の時間部分において、前記第1の通信装置が行うチャネル推定に用いるリファレンス信号でない他の信号を送信し、
前記第1の期間のうち、前記第1の時間部分を含まない第2の時間部分および、前記第2の通信装置が前記端末装置へダウンリンク信号を送信する第2の期間において、リファレンス信号を送信し、
前記第1の通信装置は、
前記第2の通信装置から、
無線フレームの中で、前記第2の通信装置が前記端末装置からアップリンク信号を受信する前記第1の期間における前記第1の時間部分において、リファレンス信号でない前記他の信号を受信し、
前記第1の期間のうち、前記第1の時間部分を含まない前記第2の時間部分および、前記第2の通信装置が前記端末装置へダウンリンク信号を送信する前記第2の期間において、リファレンス信号を受信し、
前記リファレンス信号に基づいてチャネル推定を行い、
受信アンテナ重みに関する重み情報を、前記第2の通信装置へ送信し、
前記第2の通信装置は、
前記重み情報を前記第1の通信装置から受信し、
前記複数のアンテナを介して受信される信号に前記受信アンテナ重みを乗算し、
前記受信アンテナ重みは、受信側でビームフォーミングを行うために使用される、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の通信装置、第2の通信装置、方法、及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
モバイル通信の高度化が進むにつれて、使用可能な周波数帯域の拡大以上に、データ伝送速度の高速化が進んでいる。そのため、周波数あたりのデータ伝送速度を高速化できる、多素子アンテナを用いたビームフォーミングが、有力な方式として考えられている。当該ビームフォーミングでは、多素子アンテナに含まれる各アンテナ素子の受信信号から得られるチャネル推定値に基づいて、受信(及び送信)のためのビームが形成される。
【0003】
例えば、特許文献1には、基地局が、送信ビームフォーミング重みを決定し、送信ビームフォーミングを行い、端末装置が、受信ビームフォーミング重みを決定し、受信ビームフォーミングを行うことが、記載されている。例えば、特許文献2には、端末装置が、基地局からのリファレンス信号に基づいて送信アンテナ重み及び受信アンテナ重みを決定し、これらの重みに関する情報を上記基地局に報告することが、記載されている。特許文献3には、RRU(Remote Radio Unit)とBBU(Base Band Unit)とに分離された基地局の構造の例が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2016/152916号
【特許文献2】国際公開第2016/207929号
【特許文献3】米国特許出願公開第2014/0226736号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば特許文献3に記載されているように、基地局は、アンテナを介して信号を受信する装置(例えばRRU)及び他の装置(例えばBBU)等に分離され得る。このような場合に、例えば、チャネル推定、アンテナ重みの生成、及びアンテナ重みの乗算等の処理をどちらの装置が行うかということが、上記装置(例えばRRU)の回路規模と、装置間インタフェースの帯域とに影響し得る。しかしながら、特許文献3では、これらの処理をどちらの装置が行うかは検討されていない。そのため、特許文献3に記載された技術では、上記装置の回路規模と装置間インタフェースの帯域との両方を抑制することはできない。
【0006】
本発明の目的は、アンテナを介して信号を受信する装置の回路規模と装置間インタフェースの帯域との両方の抑制を可能にする第1の通信装置及び第2の通信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様(aspect)に係る第1の通信装置は、複数のアンテナを介して信号を受信する第2の通信装置から、上記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を受信する受信処理部と、上記複数のアンテナを介して受信される信号に上記第2の通信装置が乗算する受信アンテナ重みに関する重み情報であって、上記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、上記第2の通信装置へ送信する送信処理部と、を備える。
【0008】
本発明の一態様に係る第2の通信装置は、複数のアンテナを介して信号を受信する無線通信処理部と、上記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を第1の通信装置へ送信する送信処理部と、受信アンテナ重みに関する重み情報であって、上記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、上記第1の通信装置から受信する受信処理部と、を備え、上記無線通信処理部は、上記複数のアンテナを介して受信される信号に上記受信アンテナ重みを乗算する。
【0009】
本発明の一態様に係る第1の方法は、複数のアンテナを介して信号を受信する通信装置から、上記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を受信することと、上記複数のアンテナを介して受信される信号に上記通信装置が乗算する受信アンテナ重みに関する重み情報であって、上記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、上記通信装置へ送信することと、を含む。
【0010】
本発明の一態様に係る第2の方法は、複数のアンテナを介して信号を受信することと、上記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を通信装置へ送信することと、受信アンテナ重みに関する重み情報であって、上記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、上記通信装置から受信することと、上記複数のアンテナを介して受信される信号に上記受信アンテナ重みを乗算することと、を含む。
【0011】
本発明の一態様に係る第1のプログラムは、複数のアンテナを介して信号を受信する通信装置から、上記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を受信することと、上記複数のアンテナを介して受信される信号に上記通信装置が乗算する受信アンテナ重みに関する重み情報であって、上記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、上記通信装置へ送信することと、をプロセッサに実行させるプログラムである。
【0012】
本発明の一態様に係る第2のプログラムは、複数のアンテナを介して信号を受信することと、上記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を通信装置へ送信することと、受信アンテナ重みに関する重み情報であって、上記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、上記通信装置から受信することと、上記複数のアンテナを介して受信される信号に上記受信アンテナ重みを乗算することと、をプロセッサに実行させるプログラムである。
【0013】
本発明の一態様に係る第1の記録媒体は、複数のアンテナを介して信号を受信する通信装置から、上記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を受信することと、上記複数のアンテナを介して受信される信号に上記通信装置が乗算する受信アンテナ重みに関する重み情報であって、上記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、上記通信装置へ送信することと、をプロセッサに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体である。
【0014】
本発明の一態様に係る第2の記録媒体は、複数のアンテナを介して信号を受信することと、上記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を通信装置へ送信することと、受信アンテナ重みに関する重み情報であって、上記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、上記通信装置から受信することと、上記複数のアンテナを介して受信される信号に上記受信アンテナ重みを乗算することと、をプロセッサに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体である。
【0015】
本発明の一態様に係るシステムは、第1の通信装置と、第2の通信装置と、を含み、上記第2の通信装置は、複数のアンテナを介して信号を受信し、上記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を上記第1の通信装置へ送信し、上記第1の通信装置は、上記第2の通信装置から上記チャネル関連情報を受信し、受信アンテナ重みに関する重み情報であって、上記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、上記第2の通信装置へ送信し、上記第2の通信装置は、上記重み情報を上記第1の通信装置から受信し、上記複数のアンテナを介して受信される信号に上記受信アンテナ重みを乗算する。
【0016】
本発明の一態様に係る第3の方法は、第2の通信装置において、複数のアンテナを介して信号を受信することと、上記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を第1の通信装置へ送信することと、上記第1の通信装置において、上記第2の通信装置から上記チャネル関連情報を受信することと、受信アンテナ重みに関する重み情報であって、上記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、上記第2の通信装置へ送信することと、上記第2の通信装置において、上記重み情報を上記第1の通信装置から受信することと、上記複数のアンテナを介して受信される信号に上記受信アンテナ重みを乗算することと、を含む。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、アンテナを介して信号を受信する装置の回路規模と装置間インタフェースの帯域との両方の抑制が可能になる。なお、本発明により、当該効果の代わりに、又は当該効果とともに、他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】多素子アンテナを使用する基地局の構成の例を説明するための説明図である。
【
図2】基地局の第1の処理配置ケースを説明するための説明図である。
【
図3】基地局の第2の処理配置ケースを説明するための説明図である。
【
図4】第1の実施形態に係るシステムの概略的な構成の一例を示す説明図である。
【
図5】第1の実施形態に係る基地局の概略的な構成の一例を示す説明図である。
【
図6】第1の実施形態に係るデジタル装置の概略的な構成の例を示すブロック図である。
【
図7】第1の実施形態に係る無線装置の概略的な構成の例を示すブロック図である。
【
図8】第1の実施形態の無線通信処理の概略的な例を説明するための説明図である。
【
図9】第1の実施形態のチャネル推定及び重み情報生成の第1の例を説明するための説明図である。
【
図10】第1の実施形態のリファレンス信号の例を説明するための説明図である。
【
図11】第1の実施形態のリファレンス信号の送信の例を説明するための説明図である。
【
図12】第1の実施形態のチャネル推定及び重み情報生成の第2の例を説明するための説明図である。
【
図13】第1の実施形態に係る無線通信処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【
図14】第1の実施形態に係るチャネル関連情報及び重み情報の送受信の処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【
図15】第2の実施形態に係るシステムの概略的な構成の一例を示す説明図である。
【
図16】第2の実施形態に係る第1の通信装置の概略的な構成の例を示すブロック図である。
【
図17】第2の実施形態に係る第2の通信装置の概略的な構成の例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、同様に説明されることが可能な要素については、同一の符号を付することにより重複説明が省略され得る。
【0020】
説明は、以下の順序で行われる。
1.関連技術
2.実施形態の概要
3.第1の実施形態
3.1.システムの構成
3.2.デジタル装置の構成
3.3.無線装置の構成
3.4.技術的特徴
3.5.変形例
4.第2の実施形態
4.1.システムの構成
4.2.第1の通信装置の構成
4.3.第2の通信装置の構成
4.4.技術的特徴
【0021】
<<1.関連技術>>
まず、
図1~
図3を参照して、関連技術を説明する。なお、当然ながら、ここで説明する関連技術も本発明の実施形態に含まれ得る。
【0022】
-多素子アンテナを使用する基地局の構成の例
図1は、多素子アンテナを使用する基地局50の構成の例を説明するための説明図である。
【0023】
--受信処理
多素子アンテナに含まれるN個のアンテナ素子51の無線受信信号(N系列の無線受信信号)は、送受信部53により、時間軸上のN系列の受信ベースバンド信号に変換され、さらに、FFT(Fast Fourier Transform)部55により、周波数軸上のN系列の受信信号に変換される。さらに、当該N系列の受信信号は、アンテナ重み乗算部57により、M行N列の受信アンテナ重み行列と乗算される。その結果、M系列の受信信号(即ち、Mレイヤの受信信号)が出力される。当該M系列の受信信号は、復調部59により復調され、さらに復号部61により復号される。
【0024】
また、チャネル推定部63は、FFT部55の出力である上記N系列の受信信号に含まれるリファレンス信号に基づいて、チャネル推定を行う。これにより、N系列のチャネル推定値が生成され、出力される。さらに、アンテナ重み生成部65は、当該N系列のチャネル推定値に基づいて、M行N列の受信アンテナ重み行列を生成する。そして、当該受信アンテナ重み行列は、上述したようにアンテナ重み乗算部57により使用される。なお、アンテナ重み生成部65は、上記N系列のチャネル推定値に基づいて、N行L列の送信アンテナ重み行列も生成してもよい。
【0025】
--送信処理
送信信号は、まず符号化部71により符号化され、その後、変調部73により変調される。その結果、上記送信信号は、L系列の送信信号(Lレイヤの送信信号)となる。当該L系列の送信信号は、アンテナ重み乗算部75によりN行L列の送信アンテナ重み行列と乗算され、周波数軸上のN系列の送信信号となる。周波数軸上の当該N系列の送信信号は、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部77により、時間軸上のN系列のベースバンド信号に変換され、さらに、送受信部53により、N系列の無線送信信号に変換される。そして、当該N系列の無線送信信号が、多素子アンテナに含まれるN個のアンテナ素子から送信される。
【0026】
-基地局における処理配置
実際の運用では、
図1の例における基地局50は、例えば、送受信部53を含む無線装置と、復調部59、復号部61、符号化部71及び変調部73を含むデジタル装置とに分割される。例えば、上記無線装置は上記多素子アンテナの直近に配置され、上記デジタル装置は屋内の局舎に配置され、上記無線装置と上記デジタル装置とは光ファイバケーブルで互いに接続される。
【0027】
ここで、アンテナ重み乗算部57、75及びアンテナ重み生成部65がデジタル装置に配置されるケース(第1の処理配置ケース)と、アンテナ重み乗算部57、75及びアンテナ重み生成部65が無線装置に配置されるケース(第2の処理配置ケース)とが考えられる。
【0028】
--第1の処理配置ケース
図2は、基地局50の第1の処理配置ケースを説明するための説明図である。この例では、アンテナ重み乗算部57、75、チャネル推定部63及びアンテナ重み生成部65は、無線装置80ではなくデジタル装置90に配置される。
【0029】
第1の処理配置ケースでは、無線装置80の回路規模は小さく、無線装置80の小型軽量化がより容易である。しかし、このケースでは、無線装置80とデジタル装置90との間には、受信と送信との各々についてN系列の信号用のインタフェース(即ちN個のインタフェース)が必要になる。そのため、アンテナ素子数Nが非常に大きい場合には、無線装置80とデジタル装置90との間に非常に大きな帯域が必要になる。
【0030】
--第2の処理配置ケース
図3は、基地局50の第2の処理配置ケースを説明するための説明図である。この例では、アンテナ重み乗算部57、75、チャネル推定部63及びアンテナ重み生成部65は、デジタル装置90ではなく無線装置80に配置される。
【0031】
第2の処理配置ケースでは、無線装置80とデジタル装置90との間には、受信についてM系列の信号用のインタフェース(即ちM個のインタフェース)、及び、送信についてL系列の信号用のインタフェース(即ちL個のインタフェース)が必要になるにすぎない。そのため、アンテナ素子数Nが非常に大きい場合でも、無線装置80とデジタル装置90との間にはそれほど大きな帯域は必要ない。しかし、チャネル推定及びアンテナ重みの生成(特に後者)は複雑で特殊な処理であるため、無線装置80の回路規模は大きくなり、無線装置80の小型軽量化が困難である。さらに、チャネル推定及びアンテナ重みの生成は、ユーザ(端末装置)毎の処理となるので、無線装置80がユーザ(端末装置)を意識して処理を行うことが必要になる。
【0032】
上述した点を鑑みると、アンテナを介して信号を受信する装置(無線装置)の回路規模と装置間インタフェース(無線装置とデジタル装置との間のインタフェース)の帯域との両方の抑制を可能にすることが望まれる。
【0033】
<<2.実施形態の概要>>
本発明の実施形態(以下、本実施形態と呼ぶ)では、無線装置は、複数のアンテナ(例えば多素子アンテナに含まれる複数のアンテナ素子)を介して信号を受信する。さらに、とりわけ本実施形態では、当該無線装置が、上記複数のアンテナを介して受信される信号に受信アンテナ重みを乗算する。
【0034】
また、とりわけ本実施形態では、上記無線装置は、上記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報をデジタル装置へ送信し、当該デジタル装置は、当該チャネル関連情報を受信する。そして、上記チャネル関連情報に基づいて、受信アンテナ重みに関する重み情報が生成される。さらに、上記デジタル装置は、上記重み情報を上記無線装置へ送信し、上記無線装置は、上記重み情報を受信する。その後、上記無線装置は、上記複数のアンテナを介して受信される信号に上記受信アンテナ重みを乗算する。
【0035】
これにより、例えば、無線装置の回路規模と、当該無線装置とデジタル装置との間のインタフェースの帯域との両方が、抑えられ得る。
【0036】
なお、上述した技術的特徴は本実施形態の具体的な一例であり、当然ながら、本実施形態は上述した技術的特徴に限定されない。
【0037】
<<3.第1の実施形態>>
続いて、
図4~
図13を参照して、本発明の第1の実施形態を説明する。
【0038】
<3.1.システムの構成>
まず、
図4及び
図5を参照して、第1の実施形態に係るシステム1の構成の例を説明する。
図4は、第1の実施形態に係るシステム1の概略的な構成の一例を示す説明図である。
図4を参照すると、システム1は、基地局10及び端末装置40を含む。
【0039】
例えば、システム1は、3GPP(Third Generation Partnership Project)の規格(standard)に準拠したシステムである。より具体的には、システム1は、LTE/LTE-Advanced及び/又はSAE(System Architecture Evolution)に準拠したシステムであってもよい。あるいは、システム1は、第5世代(5G)の規格に準拠したシステムであってもよい。当然ながら、システム1は、これらの例に限定されない。
【0040】
(1)基地局10
基地局10は、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network:RAN)のノードであり、カバレッジエリア内に位置する端末装置(例えば、端末装置40)との無線通信を行う。
【0041】
-基地局10の具体的な例
基地局10は、端末装置との無線通信を行うノードであり、換言すると無線アクセスネットワーク(Radio Access Network:RAN)のノードである。例えば、基地局10は、eNB(evolved Node B)であってもよく、又は、5GにおけるgNB(generation Node B)であってもよい。基地局10は、複数のユニット(又は複数のノード)を含んでもよい。当該複数のユニット(又は複数のノード)は、上位のプロトコルレイヤの処理を行う第1ユニット(又は第1ノード)と、下位のプロトコルレイヤの処理を行う第2ユニット(又は第2ノード)とを含んでもよい。一例として、上記第1ユニットは、中央ユニット(Center/Central Unit:CU)と呼ばれてもよく、上記第2のユニットは、分散ユニット(Distributed Unit:DU)又はアクセスユニット(Access Unit:AU)と呼ばれてもよい。別の例として、上記第1ユニットは、デジタルユニット(Digital Unit:DU)と呼ばれてもよく、上記第2ユニットは、無線ユニット(Radio Unit:RU)又はリモートユニット(Remote Unit:RU)と呼ばれてもよい。上記DU(Digital Unit)は、BBU(Base Band Unit)であってもよく、上記RUは、RRH(Remote Radio Head)又はRRU(Remote Radio Unit)であってもよい。当然ながら、上記第1ユニット(又は第1のノード)及び上記第2ユニット(又は第2のノード)の呼称は、この例に限定されない。あるいは、基地局10は、単一のユニット(又は単一のノード)であってもよい。この場合に、基地局10は、上記複数のユニットのうちの1つ(例えば、上記第2ユニット)であってもよく、上記複数のユニットのうちの他のユニット(例えば、上記第1ユニット)と接続されていてもよい。
【0042】
-基地局10の構成
図5は、第1の実施形態に係る基地局10の概略的な構成の一例を示す説明図である。
図5を参照すると、基地局10は、デジタル装置100、無線装置200、及び、複数のアンテナ300を含む。例えば、基地局10は、N個のアンテナ300を含む。
【0043】
--デジタル装置100及び無線装置200
デジタル装置100及び無線装置200の各々は、基地局10を構成する複数の装置のうちの1つである。基地局10は、デジタル装置100及び無線装置200(並びに複数のアンテナ300)以外の他の装置(図示せず)をさらに含んでもよい。
【0044】
無線装置200は、デジタル装置100とは物理的に分離された装置である。無線装置200は、複数のアンテナ300に接続され、デジタル装置100は、無線装置200に接続される。デジタル装置100と無線装置200とは、通信回線21により互いに接続される。デジタル装置100は、通信回線21を介して無線装置200から情報を受信し、通信回線21を介して無線装置200へ情報を送信する。例えば、通信回線21は、光ファイバ回線である。また、例えば、デジタル装置100は屋内に設置され、無線装置200は屋外に設置される。
【0045】
上述したように基地局10が上記第1のユニット及び上記第2のユニットを含む場合に、デジタル装置100は上記第1のユニット(例えば、DU(Digital Unit)又はBBU)であってもよく、無線装置200は上記第2のユニット(例えば、RU(Remote/Radio Unit)、RRH又はRRU)であってもよい。あるいは、デジタル装置100及び無線装置200は、上記第2のユニット(例えばDU(Distributed Unit))に含まれる装置であってもよい。
【0046】
なお、デジタル装置100は、デジタル信号の処理を行うのでデジタル装置と呼ばれるが、より一般的には通信装置と言える。また、無線装置200は、後述するように無線信号の処理を行うので無線装置と呼ばれるが、より一般的には通信装置と言える。当然ながら、無線装置200は、無線信号の処理のみではなく、デジタル信号の処理も行い得る。ここでは、第1の実施形態の理解を容易にするために、通信装置ではなく、デジタル装置及び無線装置という呼称を使用する。
【0047】
--複数のアンテナ300
例えば、上記複数のアンテナ300の各々は、多素子アンテナに含まれるアンテナ素子である。例えば、当該多素子アンテナは、マッシブMIMO(Massive Multiple-Input and Multiple-Output)用のアンテナである。
【0048】
(2)端末装置40
端末装置40は、基地局との無線通信を行う。例えば、端末装置40は、基地局10のカバレッジエリア内に位置する場合に、基地局10との無線通信を行う。例えば、端末装置40は、ユーザ装置(User Equipment:UE)、ユーザ端末又は移動局と呼ばれ得る。
【0049】
図4には1つの端末装置40のみが記載されているが、当然ながら、複数の端末装置40が存在してもよい。
【0050】
<3.2.デジタル装置の構成>
次に、
図6を参照して、第1の実施形態に係るデジタル装置100の構成の例を説明する。
図6は、第1の実施形態に係るデジタル装置100の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図6を参照すると、デジタル装置100は、インタフェース110、記憶部120及び処理部130を備える。
【0051】
(1)インタフェース110
インタフェース110は、無線装置200との通信のためのインタフェースである。換言すると、インタフェース110は、デジタル装置100と無線装置200とを接続する通信回線21(例えば光ファイバ回線)用のインタフェースである。インタフェース110は、無線装置200からの信号を受信し、無線装置200への信号を送信する。
【0052】
(2)記憶部120
記憶部120は、デジタル装置100の動作のためのプログラム(命令)及びパラメータ、並びに様々なデータを、一時的に又は恒久的に記憶する。当該プログラムは、デジタル装置100の動作のための1つ以上の命令を含む。
【0053】
(3)処理部130
処理部130は、デジタル装置100の様々な機能を提供する。処理部130は、無線通信処理部131、受信処理部133、生成部135及び送信処理部137を含む。なお、処理部130は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部130は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。無線通信処理部131、受信処理部133、生成部135及び送信処理部137の具体的な動作は、後に詳細に説明する。
【0054】
例えば、処理部130は、インタフェース110を介して無線装置200と通信する。
【0055】
(4)実装例
インタフェース110は、変換器(例えば、O/E(Optical/Electrical)変換器及び/又はE/O(Electrical/Optical)変換器)等により実装されてもよい。記憶部120は、メモリ(例えば、不揮発性メモリ及び/若しくは揮発性メモリ)並びに/又はハードディスク等により実装されてもよい。処理部130は、ベースバンド(Baseband:BB)プロセッサ及び/又は他の種類のプロセッサ等の1つ以上のプロセッサにより実装されてもよい。無線通信処理部131、受信処理部133、生成部135及び送信処理部137は、同一のプロセッサにより実装されてもよく、別々に異なるプロセッサにより実装されてもよい。上記メモリ(記憶部120)は、上記1つ以上のプロセッサ内に含まれていてもよく、又は、上記1つ以上のプロセッサ外にあってもよい。
【0056】
デジタル装置100は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、処理部130の動作(無線通信処理部131、受信処理部133、生成部135及び/又は送信処理部137の動作)を行ってもよい。上記プログラムは、処理部130の動作(無線通信処理部131、受信処理部133、生成部135及び/又は送信処理部137の動作)をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0057】
<3.3.無線装置の構成>
次に、
図7を参照して、第1の実施形態に係る無線装置200の構成の例を説明する。
図7は、第1の実施形態に係る無線装置200の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図7を参照すると、無線装置200は、第1インタフェース210、第2インタフェース220、記憶部230及び処理部240を備える。
【0058】
(1)第1インタフェース210
第1インタフェース210は、上記複数のアンテナ300を介した無線通信のためのインタフェースである。第1インタフェース210は、上記複数のアンテナ300から無線信号を受信し、上記複数のアンテナ300へ無線信号を送信する。
【0059】
(2)第2インタフェース220
第2インタフェース220は、デジタル装置100との通信のためのインタフェースである。換言すると、第2インタフェース220は、デジタル装置100と無線装置200とを接続する通信回線21(例えば光ファイバ回線)用のインタフェースである。第2インタフェース220は、デジタル装置100からの信号を受信し、デジタル装置100への信号を送信する。
【0060】
(3)記憶部230
記憶部230は、無線装置200の動作のためのプログラム(命令)及びパラメータ、並びに様々なデータを、一時的に又は恒久的に記憶する。当該プログラムは、無線装置200の動作のための1つ以上の命令を含む。
【0061】
(4)処理部240
処理部240は、無線装置200の様々な機能を提供する。処理部240は、無線通信処理部241、送信処理部243及び受信処理部245を含む。なお、処理部240は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部240は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。無線通信処理部241、送信処理部243及び受信処理部245の具体的な動作は、後に詳細に説明する。
【0062】
例えば、処理部240は、第2インタフェース220を介してデジタル装置100と通信する。また、処理部240(無線通信処理部241)は、第1インタフェース210を介して(その結果上記複数のアンテナ300を介して)無線信号を送受信する。
【0063】
(5)実装例
第1インタフェース210は、高周波(Radio Frequency:RF)回路及びA/D変換器等により実装されてもよい。第2インタフェース220は、変換器(例えば、O/E変換器及び/又はE/O変換器)等により実装されてもよい。記憶部230は、メモリ(例えば、不揮発性メモリ及び/若しくは揮発性メモリ)並びに/又はハードディスク等により実装されてもよい。処理部240は、BBプロセッサ及び/又は他の種類のプロセッサ等の1つ以上のプロセッサにより実装されてもよい。無線通信処理部241、送信処理部243及び受信処理部245は、同一のプロセッサにより実装されてもよく、別々に異なるプロセッサにより実装されてもよい。上記メモリ(記憶部230)は、上記1つ以上のプロセッサ内に含まれていてもよく、又は、上記1つ以上のプロセッサ外にあってもよい。
【0064】
無線装置200は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、処理部240の動作(無線通信処理部241、送信処理部243及び/又は受信処理部245の動作)を行ってもよい。上記プログラムは、処理部240の動作(無線通信処理部241、送信処理部243及び/又は受信処理部245の動作)をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0065】
<3.4.技術的特徴>
次に、
図8~
図14を参照して、第1の実施形態の技術的特徴を説明する。
【0066】
(1)無線通信処理
-受信処理
無線装置200(第1インタフェース210及び無線通信処理部241)は、複数のアンテナ300を介して信号を受信する。さらに、とりわけ第1の実施形態では、無線装置200(無線通信処理部241)は、上記複数のアンテナ300を介して受信される信号に受信アンテナ重みを乗算する。当該受信アンテナ重みは、例えば、(受信)ビームフォーミング重み(即ち、受信側でビームフォーミングを行うための重み)とも言える。
【0067】
例えば、デジタル装置100(無線通信処理部131)は、上記複数のアンテナ300を介して受信される信号に無線装置200が上記受信アンテナ重みを乗算することにより生成される1つ以上のレイヤの信号についての復調及び復号を行う。
【0068】
図8を参照して、デジタル装置100及び無線装置200の受信処理の例を説明する。
図8は、第1の実施形態の無線通信処理の概略的な例を説明するための説明図である。
【0069】
無線装置200(送受信部401)は、上記複数のアンテナ300(N個のアンテナ300)の無線受信信号(N系列の無線受信信号)を、時間軸上のN系列の受信ベースバンド信号に変換する。そして、無線装置200(FFT部403)は、FFTにより、時間軸上の上記N系列の受信ベースバンド信号を、周波数軸上のN系列の受信信号に変換する。さらに、無線装置200(アンテナ重み乗算部405)は、周波数軸上の当該N系列の受信信号を、M行N列の受信アンテナ重み行列(Mが1の場合にはベクトル)と乗算する。その結果、M系列の受信信号(即ち、Mレイヤの受信信号)が出力され、デジタル装置100へ送信される。
【0070】
例えば以上のように、無線装置200からデジタル装置100へ送信される信号は、N系列の受信信号ではなく、M系列の受信信号(Mレイヤの受信信号)である。そのため、たとえアンテナ数Nが大きくなったとしても、デジタル装置100と無線装置200との間のインタフェースの帯域が抑えられ得る。
【0071】
デジタル装置100(復調部407及び復号部409)は、上記M系列の受信信号(即ち、Mレイヤの受信信号)を復調し、復号する。例えば、復号後の情報は、デジタル装置100から他の装置へ送信され、当該他の装置により処理される。あるいは、復号後の情報は、デジタル装置100によりさらに処理されてもよい。
【0072】
なお、例えば、
図8の送受信部401は、
図7の第1インタフェース210に含まれ、
図8のFFT部403及びアンテナ重み乗算部405は、
図7の無線通信処理部241に含まれる。また、例えば、
図8の復調部407及び復号部409は、
図6の無線通信処理部131に含まれる。
【0073】
例えば以上のように、デジタル装置100及び無線装置200は、物理レイヤ(Physical Layer)(レイヤ1とも呼ばれる)の受信処理を行う。即ち、無線装置200が物理レイヤの一部の受信処理を行い、デジタル装置100が物理レイヤの残りの受信処理を行う。
【0074】
-送信処理
例えば、デジタル装置100(無線通信処理部131)は、符号化及び変調を行い、1つ以上のレイヤの信号を生成する。
【0075】
例えば、とりわけ第1の実施形態では、無線装置200(無線通信処理部241)は、上記1つ以上のレイヤの信号に送信アンテナ重みを乗算する。さらに、無線装置200(第1インタフェース210及び無線通信処理部241)は、上記送信アンテナ重みの乗算により生成された信号を、上記複数のアンテナ300を介して送信する。当該送信アンテナ重みは、例えば、(送信)ビームフォーミング重み(即ち、送信側でビームフォーミングを行うための重み)とも言える。
【0076】
図8を再び参照すると、デジタル装置100(符号化部421及び変調部423)は、送信信号を符号化し、変調する。その結果、L系列の送信信号(Lレイヤの送信信号)が出力され、無線装置200へ送信される。
【0077】
無線装置200(アンテナ重み乗算部425)は、上記L系列の送信信号に、N行L列の送信アンテナ重み行列を乗算し、それにより周波数軸上のN系列の送信信号を生成する。そして、無線装置200(IFFT部427)は、IFFTにより、周波数軸上の上記N系列の送信信号を、時間軸上のN系列のベースバンド信号に変換する。さらに、無線装置200(送受信部401)は、時間軸上の当該N系列のベースバンド信号を、N系列の無線送信信号に変換する。そして、当該N系列の無線送信信号が、上記複数のアンテナ300(N個のアンテナ300)から送信される。
【0078】
例えば以上のように、デジタル装置100から無線装置200へ送信される信号は、N系列の受信信号ではなく、L系列の受信信号(Lレイヤの受信信号)である。そのため、たとえアンテナ数Nが大きくなったとしても、デジタル装置100と無線装置200との間のインタフェースの帯域が抑えられ得る。
【0079】
なお、例えば、
図8の符号化部421及び変調部423は、
図6の無線通信処理部131に含まれる。例えば、
図8のアンテナ重み乗算部425及びIFFT部427は、
図7の無線通信処理部241に含まれ、
図8の送受信部401は、
図7の第1インタフェース210に含まれる。
【0080】
例えば以上のように、デジタル装置100及び無線装置200は、物理レイヤ(レイヤ1とも呼ばれる)の送信処理を行う。即ち、無線装置200が物理レイヤの一部の送信処理を行い、デジタル装置100が物理レイヤの残りの送信処理を行う。
【0081】
(2)受信アンテナ重み
とりわけ第1の実施形態では、無線装置200(送信処理部243)は、上記複数のアンテナ300を介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報をデジタル装置100へ送信する。デジタル装置100(受信処理部133)は、無線装置200から当該チャネル関連情報を受信する。
【0082】
例えば、デジタル装置100(生成部135)は、上記チャネル関連情報に基づいて、受信アンテナ重みに関する重み情報を生成する。
【0083】
さらに、デジタル装置100(送信処理部137)は、上記重み情報を無線装置200へ送信する。無線装置200(受信処理部245)は、上記重み情報をデジタル装置100から受信する。
【0084】
その後、無線装置200(無線通信処理部241)は、上記複数のアンテナ300を介して受信される信号に上記受信アンテナ重みを乗算する。
【0085】
(2-1)信号
上記複数のアンテナ300を介して受信される上記信号は、アップリンク信号(即ち、端末装置40から基地局10へ送信される信号)である。
【0086】
(2-2)チャネル関連情報
-チャネル
例えば、上記チャネルは、端末装置40と上記複数のアンテナ300との間のチャネルである。
【0087】
-第1の例:リファレンス信号
例えば、上記チャネル関連情報は、上記複数のアンテナ300を介して受信されるリファレンス信号である。即ち、無線装置200(送信処理部243)は、当該リファレンス信号をデジタル装置100へ送信する。上記リファレンス信号は、上記チャネルのチャネル推定に用いられる情報である。
【0088】
この場合には、デジタル装置100(生成部135)が、上記リファレンス信号に基づいてチャネル推定を行い、チャネル推定値を算出する。そして、デジタル装置100(生成部135)は、当該チャネル推定値に基づいて、上記重み情報を生成する。
【0089】
図9を参照して、チャネル推定及び重み情報生成の第1の例を説明する。
図9は、第1の実施形態のチャネル推定及び重み情報生成の第1の例を説明するための説明図である。
図9を参照すると、無線装置200(送信処理部243)は、FFT部403の出力(周波数軸上のN系列の受信信号)のうちのリファレンス信号(N系列のリファレンス信号)を、デジタル装置100へ送信し、デジタル装置100(受信処理部133)は、当該リファレンス信号を受信する。そして、デジタル装置100(チャネル推定部411:生成部135)は、上記リファレンス信号に基づいてチャネル推定を行うことによりチャネル推定値(N系列のチャネル推定値)を算出する。さらに、デジタル装置100(アンテナ重み生成部413:生成部135)は、上記チャネル推定値に基づいて、受信アンテナ重み(M行N列の受信アンテナ重み行列)を算出し、当該受信アンテナ重みに関する重み情報を生成する。デジタル装置100(送信処理部137)は、当該重み情報を無線装置200へ送信し、無線装置200(受信処理部245)は、当該重み情報を受信する。その後、無線装置200(無線通信処理部241)は、上記複数のアンテナ300を介して受信される信号に乗算する重みとして、上記受信アンテナ重みを設定する。これにより、無線装置200(無線通信処理部241)は、上記複数のアンテナ300を介して受信される信号に上記受信アンテナ重みを乗算するようになる。
【0090】
この例によれば、アンテナ重み生成部413のみではなく、チャネル推定部411も、無線装置200には含まれず、デジタル装置100に含まれる。そのため、無線装置200の回路規模がより小さくなり得る。
【0091】
上記リファレンス信号は、例えば、時間フレームの中の特定の期間に送信されるリファレンス信号である。
図10は、第1の実施形態のリファレンス信号の例を説明するための説明図である。
図10を参照すると、繰り返される時間フレーム1001と、時間フレーム1001内の特定の期間1003とが示されている。例えば、特定の期間1003内でリファレンス信号1011が送信される。例えば、リファレンス信号1011の信号パターンは、全帯域で一定であり、各ユーザ(各端末装置)は、全帯域のうちの割り当てられた帯域でリファレンス信号を送信する。これにより、例えば、無線装置200からデジタル装置100へのリファレンス信号の送信が容易になる。より具体的には、例えば、無線装置200は、ユーザ(端末装置)ごとの情報を保持していなくても、受信信号の中からリファレンス信号のみを抽出し、当該リファレンス信号をデジタル装置100へ送信することができる。なお、特定の期間1003は、例えば
図10に示されるように時間フレーム1001の最後に位置するが、この例に限定されない。例えば、特定の期間1003は、時間フレーム1001の最初に位置してもよく、時間フレーム1001の最初と最後以外に位置してもよい。また、特定の期間1003は、
図10に示されるように1つの連続する期間であってもよく、又は、2つ以上の分散した期間であってもよい。
【0092】
一例として、上記時間フレームは、無線フレームであり、上記特定の期間は、特定のシンボルである。即ち、上記リファレンス信号は、無線フレームの中の特定のシンボルで送信される。なお、例えば、1つの無線フレームは、所定数のサブフレームを含み、1つのサブフレームは、所定数のシンボルを含む。なお、上記時間フレーム及び上記特定の期間はこの例に限定されない。
【0093】
例えば、上記リファレンス信号は、SRS(Sounding Reference Signal)である。あるいは、上記リファレンス信号は、DMRS(Demodulation Reference Signal)であってもよい。
【0094】
なお、基地局10(デジタル装置100及び無線装置200)は、TDD(Time Division Duplex)での通信を行ってもよい。この場合に、例えば、
図11に示されるように、リファレンス信号1011は、無線装置200からデジタル装置100へ送信されてもよい。具体的には、無線装置200は、受信期間1021(即ちアップリンク期間)内では、無線受信信号として、リファレンス信号1011及び他の信号1013(データ信号及び制御信号等)を受信するが、送信期間1023(即ちダウンリンク期間)内では、信号を受信しない。そのため、
図11に示されるように、無線装置200は、例えば、受信期間1021内で上記他の信号(M系列の信号)をデジタル装置100へ送信し、後続の送信期間1023(及び受信期間1021の一部)内で上記リファレンス信号(N系列の信号)をデジタル装置100へ送信してもよい。
【0095】
-第2の例:チャネル推定値
上記チャネル関連情報は、上記複数のアンテナ300を介して受信されるリファレンス信号に基づくチャネル推定により無線装置200が算出するチャネル推定値であってもよい。即ち、無線装置200は、上記リファレンス信号に基づいてチャネル推定を行うことによりチャネル推定値を算出し、当該チャネル推定値をデジタル装置100へ送信してもよい。
【0096】
図12を参照して、チャネル推定及び重み情報生成の第2の例を説明する。
図12は、第1の実施形態のチャネル推定及び重み情報生成の第2の例を説明するための説明図である。
図12を参照すると、無線装置200(チャネル推定部411:無線通信処理部241)は、FFT部403の出力(周波数軸上のN系列の受信信号)のうちのリファレンス信号(N系列のリファレンス信号)に基づいてチャネル推定を行うことにより、チャネル推定値(N系列のチャネル推定値)を算出する。そして、無線装置200(送信処理部243)は、当該チャネル推定値をデジタル装置100へ送信し、デジタル装置100(受信処理部133)は、当該チャネル推定値を受信する。さらに、デジタル装置100(アンテナ重み生成部413:生成部135)は、上記チャネル推定値に基づいて、受信アンテナ重み(M行N列の受信アンテナ重み行列)を算出し、当該受信アンテナ重みに関する重み情報を生成する。その後の処理は
図9の例と同じであるため、ここでは重複する説明を省略する。
【0097】
この例によれば、無線装置200からデジタル装置100へ送信されるのは、リファレンス信号そのものではなくチャネル推定値である。例えば、チャネル推定値のデータ量は、周波数軸上でのチャネル推定値の平均化等により圧縮され得る。そのため、無線装置200とデジタル装置100との間のインタフェースの帯域がさらに抑えられ得る。
【0098】
(2-3)重み情報
上述したように、上記重み情報は、上記受信アンテナ重みに関する重み情報である。例えば、上記重み情報は、上記受信アンテナ重みを示す情報である。
【0099】
また、上述したように、上記受信アンテナ重みは、上記複数のアンテナ300を介して受信される信号に無線装置200が乗算する重みである。例えば、上記受信アンテナ重みは、上記複数のアンテナを介して受信される端末装置40からの信号に無線装置200が乗算する重みである。
【0100】
例えば上述したように、上記受信アンテナ重みは、M行N列の受信アンテナ重み行列(Mが1の場合にはベクトル)である。この場合に、上記重み情報は、当該M行N列の受信アンテナ重み行列を示す情報である。
【0101】
第1の例として、上記重み情報は、上記受信アンテナ重みに含まれる個々の重みを示す情報を含む。具体的には、例えば、上記受信アンテナ重みは、M行N列の受信アンテナ重み行列であり、上記重み情報は、当該受信アンテナ重み行列に含まれる個々の要素(重み)を示す情報を含む。即ち、上記重み情報は、M×Nの要素の各々を示す情報を含む。これにより、例えば、より柔軟に受信アンテナ重みを設定することが可能になる。
【0102】
第2の例として、上記受信アンテナ重みは、予め定められた複数の受信アンテナ重みセットに含まれる1つの受信アンテナ重みセットであってもよく、上記重み情報は、当該1つの受信アンテナ重みセットを示すインデックスであってもよい。具体的には、例えば、複数の受信アンテナ重みセットと、当該複数の受信アンテナ重みセットの各々を示すインデックスが、コードブックとして予め定義されてもよく、上記重み情報は、当該コードブック内の1つの受信アンテナ重みセットを示すインデックスであってもよい。これにより、例えば、重み情報の情報量がより小さくなる。
【0103】
(2-4)受信アンテナ重みの使用に関する情報
例えば、デジタル装置100(送信処理部137)は、上記重み情報と、上記受信アンテナ重みの使用に関する情報(以下、「使用情報」と呼ぶ)とを、無線装置200へ送信する。これにより、例えば、無線装置200は、上記受信アンテナ重みの乗算を実際に行うことが可能になる。
【0104】
-周波数情報
例えば、上記使用情報は、上記受信アンテナ重みが使用される周波数に関する周波数情報を含む。例えば、上記受信アンテナ重みが使用される当該周波数は、端末装置40に割り当てられる周波数である。即ち、上記周波数情報は、端末装置40に割り当てられる周波数に関する情報である。
【0105】
例えば、上記周波数情報は、複数の周波数ブロックのうちの、上記受信アンテナ重みが使用される周波数ブロックを示す。換言すると、上記周波数情報は、上記複数のアンテナ重みを乗算すべき信号が送信される周波数ブロックを示す。上記周波数情報は、1つの周波数ブロックを示してもよく、又は複数の周波数ブロックを示してもよい。例えば、上記周波数ブロックは、リソースブロック(又はリソースブロックグループ)である。
【0106】
さらに/あるいは、上記周波数情報は、上記受信アンテナ重みの周波数分解能を示してもよい。換言すると、上記周波数情報は、上記受信アンテナ重みが使用される周波数の幅(単位幅)を示してもよい。
【0107】
このような周波数情報により、例えば、無線装置200は、どの周波数で送信される信号に上記受信アンテナ重みを乗算すればよいかを知ることが可能になる。
【0108】
-時間情報
例えば、上記使用情報は、上記受信アンテナ重みが使用される時間に関する時間情報を含む。例えば、上記受信アンテナ重みが使用される当該時間は、端末装置40に割り当てられる時間である。即ち、上記時間情報は、端末装置40に割り当てられる時間に関する情報である。
【0109】
例えば、上記時間情報は、上記受信アンテナ重みが使用される期間を示す。換言すると、上記時間情報は、上記複数のアンテナ重みを乗算すべき信号が送信される期間を示す。当該期間は、サブフレームであってもよく、又はスロットであってもよい。しかしながら、当該期間はこれらの例に限定されない。
【0110】
このような時間情報により、例えば、無線装置200は、いつ送信される信号に上記受信アンテナ重みを乗算すればよいかを知ることが可能になる。
【0111】
上記周波数情報及び上記時間情報は、上記受信アンテナ重みが使用される無線リソースに関する無線リソース情報(リソース割当情報又はスケジューリング情報とも呼ばれ得る)であってもよい。
【0112】
以上のように、無線装置200は上記チャネル関連情報をデジタル装置100へ送信し、デジタル装置100は、上記チャネル関連情報に基づいて、上記受信アンテナ重みに関する上記重み情報を生成し、上記重み情報を無線装置200へ送信する。そして、無線装置200は、上記複数のアンテナ300を介して受信される信号に上記受信アンテナ重みを乗算する。このように、上記重み情報の生成(上記受信アンテナ重みの算出)は、無線装置200ではなくデジタル装置100により行われるので、無線装置200の回路規模が抑えられ得る。
【0113】
(3)処理の流れ
-無線通信処理
図13を参照して、第1の実施形態に係る無線通信処理の例を説明する。
図13は、第1の実施形態に係る無線通信処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【0114】
無線装置200は、複数のアンテナ300を介して信号を受信する(S501)。
【0115】
無線装置200は、上記複数のアンテナ300を介して受信される信号に受信アンテナ重みを乗算する(S503)。これにより、例えば、1つ以上のレイヤの信号が生成される。
【0116】
無線装置200は、上記1つ以上のレイヤの信号をデジタル装置100へ送信する(S505)。
【0117】
デジタル装置100は、上記1つ以上のレイヤの信号についての復調及び復号を行う(S507)。
【0118】
-チャネル関連情報及び重み情報の送受信
図14を参照して、第1の実施形態に係るチャネル関連情報及び重み情報の送受信の処理の例を説明する。
図14は、第1の実施形態に係るチャネル関連情報及び重み情報の送受信の処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【0119】
無線装置200は、複数のアンテナ300を介して信号を受信する(S521)。
【0120】
無線装置200は、上記複数のアンテナ300を介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報をデジタル装置100へ送信し、デジタル装置100は、当該チャネル関連情報を受信する(S523)。
【0121】
デジタル装置100は、上記チャネル関連情報に基づいて、受信アンテナ重みに関する重み情報を生成する(S525)。
【0122】
デジタル装置100は、上記重み情報を無線装置200へ送信し、無線装置200は、上記重み情報を受信する(S527)。
【0123】
無線装置200は、上記複数のアンテナ300を介して受信される信号に乗算する重みとして、上記受信アンテナ重みを設定する(S529)。
【0124】
<3.5.変形例>
上述したように、第1の実施形態では、デジタル装置100(送信処理部137)は、
複数のアンテナ300を介して受信される信号に無線装置200が乗算する受信アンテナ重みに関する重み情報を無線装置200へ送信する。無線装置200(受信処理部245)は、上記重み情報をデジタル装置100から受信する。
【0125】
-第1の例
第1の実施形態の変形例では、例えば、デジタル装置100(送信処理部137)は、上記複数のアンテナ300を介して送信する信号の生成のために無線装置200が使用する送信アンテナ重みに関する他の重み情報も、無線装置200へ送信してもよい。そして、無線装置200(受信処理部245)は、上記他の重み情報をデジタル装置100から受信してもよい。例えば、デジタル装置100(生成部135)は、上記チャネル関連情報に基づいて、上記他の情報を生成してもよい。
【0126】
上記送信アンテナ重みは、N行L列の送信アンテナ重み行列(Lが1の場合にはベクトル)であってもよい。
【0127】
上記送信アンテナ重みに関する上記他の重み情報は、上記受信アンテナ重みに関する上記重み情報と同じ形式の情報であってもよい。
【0128】
無線装置200(無線通信処理部241)は、上記他の重み情報に基づいて、上記送信アンテナ重みを設定してもよい。そして、無線装置200(無線通信処理部241)は、1つ以上のレイヤの信号(例えばLレイヤの信号)に上記送信アンテナ重みを乗算することにより、上記複数のアンテナ300を介して送信する信号を生成してもよい。
【0129】
-第2の例
あるいは、上記受信アンテナ重みは、上記複数のアンテナを介して送信する信号の生成のためにも無線装置200が使用するアンテナ重みであってもよい。即ち、受信アンテナ重みと送信アンテナ重みとが同じものであってもよい。例えば、送信レイヤ数Lと受信レイヤ数Mが同一である場合に、このように受信アンテナ重みと送信アンテナ重みとが同じものであってもよい。
【0130】
上記第1の例か上記第2の例かによらず、とりわけ第1の変形例では、基地局10(デジタル装置100及び無線装置200)は、TDDでの通信を行ってもよい。
【0131】
以上、第1の実施形態を説明した。第1の実施形態によれば、無線装置200の回路規模と、無線装置200とデジタル装置100との間のインタフェースの帯域との両方が、抑えられ得る。
【0132】
<<4.第2の実施形態>>
続いて、
図15~
図17を参照して、本発明の第2の実施形態を説明する。上述した第1の実施形態は、具体的な実施形態であるが、第2の実施形態は、より一般化された実施形態である。
【0133】
<4.1.システムの構成>
まず、
図15を参照して、第2の実施形態に係るシステム2の構成の例を説明する。
図15は、第2の実施形態に係るシステム2の概略的な構成の一例を示す説明図である。
図15を参照すると、システム2は、第1の通信装置600、第2の通信装置700及び複数のアンテナ800を含む。
【0134】
例えば、システム2は、基地局である。当該基地局についての説明は、例えば、第1の実施形態の基地局10についての説明と同じである。よって、ここでは重複する説明を省略する。
【0135】
-第1の通信装置600及び第2の通信装置700
例えば、第1の通信装置600及び第2の通信装置700の各々は、基地局を構成する複数の装置のうちの1つである。システム2(基地局)は、第1の通信装置600及び第2の通信装置700(並びに複数のアンテナ800)以外の他の装置(図示せず)をさらに含んでもよい。
【0136】
第2の通信装置700は、第1の通信装置600とは物理的に分離された装置である。例えば、第2の通信装置700は、複数のアンテナ800に接続され、第1の通信装置600は、第2の通信装置700に接続される。例えば、第1の通信装置600と第2の通信装置700とは、通信回線23により互いに接続される。第1の通信装置600は、通信回線23を介して第2の通信装置700から情報を受信し、通信回線23を介して第2の通信装置700へ情報を送信する。例えば、通信回線23は、光ファイバ回線(光ファイバケーブル)である。また、例えば、第1の通信装置600は屋内に設置され、第2の通信装置700は屋外に設置される。
【0137】
上記基地局(システム2)が上記第1のユニット及び上記第2のユニット(第1の実施形態を参照)を含む場合に、第1の通信装置600は上記第1のユニット(例えば、DU(Digital Unit)又はBBU)であってもよく、第2の通信装置700は上記第2のユニット(例えば、RU(Remote/Radio Unit)、RRH又はRRU)であってもよい。あるいは、第1の通信装置600及び第2の通信装置700は、上記第2のユニット(例えばDU(Distributed Unit))に含まれる装置であってもよい。
【0138】
--複数のアンテナ800
例えば、上記複数のアンテナ800の各々は、多素子アンテナに含まれるアンテナ素子である。例えば、当該多素子アンテナは、マッシブMIMO用のアンテナである。
【0139】
以上、システム2の構成を説明した。一例として、第1の通信装置600は、第1の実施形態のデジタル装置100であってもよく、第2の通信装置700は、第1の実施形態の無線装置200であってもよく、上記複数のアンテナ800は、第1の実施形態の複数のアンテナ300であってもよい。当然ながら、第2の実施形態はこの例に限定されない。一例として、第1の通信装置600は、第1の実施形態のデジタル装置100に含まれる装置(部品/モジュール)であってもよく、第2の通信装置700は、第1の実施形態の無線装置200に含まれる装置(部品/モジュール)であってもよい。別の例として、第2の通信装置700は、無線装置であるが、第1の通信装置600は、デジタル装置とは別の第3の装置であってもよい。
【0140】
<4.2.第1の通信装置の構成>
次に、
図16を参照して、第2の実施形態に係る第1の通信装置600の構成の例を説明する。
図16は、第2の実施形態に係る第1の通信装置600の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図16を参照すると、第1の通信装置600は、受信処理部610及び送信処理部620を備える。
【0141】
受信処理部610及び送信処理部620の具体的な動作は、後に説明する。
【0142】
受信処理部610及び送信処理部620は、1つ以上のプロセッサ(BBプロセッサ及び/又は他の種類のプロセッサ等)及びメモリにより実装されてもよい。
【0143】
第1の通信装置600は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、受信処理部610及び送信処理部620の動作を行ってもよい。上記プログラムは、受信処理部610及び送信処理部620の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0144】
なお、当然ながら、第1の通信装置600は、受信処理部610及び送信処理部620以外の構成要素をさらに備えてもよい。例えば、第1の通信装置600は、第1の実施形態のデジタル装置100が備える構成要素(例えば、インタフェース110、記憶部120、無線通信処理部131及び/又は生成部135)をさらに備えてもよい。
【0145】
<4.3.第2の通信装置の構成>
次に、
図17を参照して、第2の実施形態に係る第2の通信装置700の構成の例を説明する。
図17は、第2の実施形態に係る第2の通信装置700の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図17を参照すると、第2の通信装置700は、無線通信処理部710、送信処理部720及び受信処理部730を備える。
【0146】
無線通信処理部710、送信処理部720及び受信処理部730の具体的な動作は、後に説明する。
【0147】
無線通信処理部710、送信処理部720及び受信処理部730は、1つ以上のプロセッサ(BBプロセッサ及び/又は他の種類のプロセッサ等)及びメモリにより実装されてもよい。
【0148】
第2の通信装置700は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、無線通信処理部710、送信処理部720及び受信処理部730の動作を行ってもよい。上記プログラムは、無線通信処理部710、送信処理部720及び受信処理部730の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0149】
なお、当然ながら、第2の通信装置700は、無線通信処理部710、送信処理部720及び受信処理部730以外の構成要素をさらに備えてもよい。例えば、第2の通信装置700は、第1の実施形態の無線装置200が備える構成要素(例えば、第1インタフェース210、第2インタフェース220及び/又は記憶部230)をさらに備えてもよい。
【0150】
<4.4.技術的特徴>
次に、第2の実施形態の技術的特徴を説明する。
【0151】
(1)無線通信処理
第2の通信装置700(無線通信処理部710)は、複数のアンテナ800を介して信号を受信する。さらに、とりわけ第2の実施形態では、第2の通信装置700(無線通信処理部710)は、上記複数のアンテナ800を介して受信される信号に受信アンテナ重みを乗算する。
【0152】
このような無線通信処理(受信処理)についての説明は、例えば、第1の実施形態の無線通信処理(受信処理)の説明と同様である。また、送信処理についての説明も、第1の実施形態の送信処理の説明と同様であってもよい。この場合に、第2の通信装置700(無線通信処理部710)は、第1の実施形態の無線装置200(無線通信処理部241)と同様に動作してもよい。また、第1の通信装置600は、第1の実施形態のデジタル装置100(無線通信処理部131)と同様に動作してもよい。よって、ここでは重複する説明を省略する。
【0153】
なお、当然ながら、第2の実施形態は上述した例に限定されない。一例として、第1の通信装置600ではない他の装置(デジタル装置)が、無線通信処理を行ってもよい。
【0154】
(2)受信アンテナ重み
とりわけ第2の実施形態では、第2の通信装置700(送信処理部720)は、上記複数のアンテナ800を介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を第1の通信装置600へ送信する。第1の通信装置600(受信処理部610)は、第2の通信装置700から当該チャネル関連情報を受信する。
【0155】
上記チャネル関連情報に基づいて、受信アンテナ重みに関する重み情報が生成される。
【0156】
さらに、第1の通信装置600(送信処理部620)は、上記重み情報を第2の通信装置700へ送信する。第2の通信装置700(受信処理部730)は、上記重み情報を第1の通信装置600から受信する。
【0157】
その後、第2の通信装置700(無線通信処理部710)は、上記複数のアンテナ800を介して受信される信号に上記受信アンテナ重みを乗算する。
【0158】
このような受信アンテナ重みについての説明は、例えば、第1の実施形態の受信アンテナ重みについての説明と同様である。この場合に、第2の通信装置700(無線通信処理部710、送信処理部720及び受信処理部730)は、第1の実施形態の無線装置200(無線通信処理部241、送信処理部243及び受信処理部245)と同様に動作してもよい。また、第1の通信装置600(受信処理部610及び送信処理部620)は、第1の実施形態のデジタル装置100(受信処理部133及び送信処理部137)と同様に動作してもよい。よって、ここでは重複する説明を省略する。
【0159】
なお、当然ながら、第2の実施形態は上述した例に限定されない。一例として、第1の通信装置600ではない他の装置が、上記チャネル関連情報に基づいて上記重み情報を生成してもよい。
【0160】
(3)処理の流れ
一例として、第2の実施形態の処理は、第1の実施形態の処理と同じである。よって、ここでは重複する説明を省略する。なお、当然ながら、第2の実施形態はこの例に限定されない。
【0161】
以上、第2の実施形態を説明した。第2の実施形態によれば、第2の通信装置700の回路規模と、第2の通信装置700と他の通信装置(例えば第1の通信装置600)との間のインタフェースの帯域との両方が、抑えられ得る。なお、第1の実施形態の第1の変形例は、第2の実施形態にも適用されてもよい。
【0162】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。これらの実施形態は例示にすぎないということ、及び、本発明のスコープ及び精神から逸脱することなく様々な変形が可能であるということは、当業者に理解されるであろう。
【0163】
例えば、本明細書に記載されている処理におけるステップは、必ずしもシーケンス図に記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、処理におけるステップは、シーケンス図として記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。また、処理におけるステップの一部が削除されてもよく、さらなるステップが処理に追加されてもよい。
【0164】
また、本明細書において説明した通信装置(デジタル装置、無線装置、第1の通信装置又は第2の通信装置)の動作/処理を含む方法が提供されてもよく、当該動作/処理をプロセッサに実行させるためのプログラムが提供されてもよい。また、当該プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体(Non-transitory computer readable medium)が提供されてもよい。当然ながら、このような方法、プログラム、及びコンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体も本発明に含まれる。
【0165】
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0166】
(付記1)
第1の通信装置であって、
複数のアンテナを介して信号を受信する第2の通信装置から、前記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を受信する受信処理部と、
前記複数のアンテナを介して受信される信号に前記第2の通信装置が乗算する受信アンテナ重みに関する重み情報であって、前記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、前記第2の通信装置へ送信する送信処理部と、
を備える第1の通信装置。
【0167】
(付記2)
前記重み情報は、前記受信アンテナ重みを示す情報である、付記1に記載の第1の通信装置。
【0168】
(付記3)
前記重み情報は、前記受信アンテナ重みに含まれる個々の重みを示す情報を含む、付記2に記載の第1の通信装置。
【0169】
(付記4)
前記受信アンテナ重みは、予め定められた複数の受信アンテナ重みセットに含まれる1つの受信アンテナ重みセットであり、
前記重み情報は、前記1つの受信アンテナ重みセットを示すインデックスである、
付記2に記載の第1の通信装置。
【0170】
(付記5)
前記送信処理部は、前記重み情報と、前記受信アンテナ重みの使用に関する情報とを、前記第2の通信装置へ送信する、付記1~4のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
【0171】
(付記6)
前記受信アンテナ重みの使用に関する前記情報は、前記受信アンテナ重みが使用される周波数に関する周波数情報を含む、付記5に記載の第1の通信装置。
【0172】
(付記7)
前記周波数情報は、複数の周波数ブロックのうちの、前記受信アンテナ重みが使用される周波数ブロックを示す、付記6に記載の第1の通信装置。
【0173】
(付記8)
前記周波数情報は、前記受信アンテナ重みの周波数分解能を示す、付記6又は7に記載の第1の通信装置。
【0174】
(付記9)
前記チャネルは、端末装置と前記複数のアンテナとの間のチャネルであり、
前記受信アンテナ重みは、前記複数のアンテナを介して受信される前記端末装置からの信号に前記第2の通信装置が乗算する重みであり、
前記周波数情報は、前記端末装置に割り当てられる周波数に関する情報である、
付記6~8のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
【0175】
(付記10)
前記受信アンテナ重みの使用に関する前記情報は、前記受信アンテナ重みが使用される時間に関する時間情報を含む、付記5に記載の第1の通信装置。
【0176】
(付記11)
前記チャネルは、端末装置と前記複数のアンテナとの間のチャネルであり、
前記受信アンテナ重みは、前記複数のアンテナを介して受信される前記端末装置からの信号に前記第2の通信装置が乗算する重みであり、
前記時間情報は、前記端末装置に割り当てられる時間に関する情報である、
付記10に記載の第1の通信装置。
【0177】
(付記12)
前記チャネル関連情報は、前記複数のアンテナを介して受信されるリファレンス信号である、付記1~11のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
【0178】
(付記13)
前記チャネル関連情報は、前記複数のアンテナを介して受信されるリファレンス信号に基づくチャネル推定により前記第2の通信装置が算出するチャネル推定値である、付記1~12のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
【0179】
(付記14)
前記リファレンス信号は、時間フレームの中の特定の期間に送信されるリファレンス信号である、付記12又は13に記載の第1の通信装置。
【0180】
(付記15)
前記時間フレームは、無線フレームであり、
前記特定の期間は、特定のシンボルである、
付記14に記載の第1の通信装置。
【0181】
(付記16)
前記リファレンス信号は、SRS(Sounding Reference Signal)又はDMRS(Demodulation Reference Signal)である、付記12~15のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
【0182】
(付記17)
前記チャネル関連情報に基づいて前記重み情報を生成する生成部をさらに備える、付記1~16のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
【0183】
(付記18)
前記複数のアンテナを介して受信される信号に前記第2の通信装置が前記受信アンテナ重みを乗算することにより生成される1つ以上のレイヤの信号についての復調及び復号を行う無線通信処理部をさらに備える、付記1~17のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
【0184】
(付記19)
前記送信処理部は、前記複数のアンテナを介して送信する信号の生成のために前記第2の通信装置が使用する送信アンテナ重みに関する他の重み情報であって、前記チャネル関連情報に基づいて生成される当該他の重み情報を、前記第2の通信装置へ送信する、付記1~18のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
【0185】
(付記20)
前記受信アンテナ重みは、前記複数のアンテナを介して送信する信号の生成のためにも前記第2の通信装置が使用するアンテナ重みである、付記1~18のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
【0186】
(付記21)
前記第2の通信装置は、TDD(Time Division Duplex)での通信を行う装置である、付記19又は20に記載の第1の通信装置。
【0187】
(付記22)
前記信号は、アップリンク信号である、付記1~21のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
【0188】
(付記23)
前記第1の通信装置及び前記第2の通信装置の各々は、基地局を構成する複数の装置のうちの1つである、付記1~22のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
【0189】
(付記24)
前記チャネルは、端末装置と前記複数のアンテナとの間のチャネルであり、
前記受信アンテナ重みは、前記複数のアンテナを介して受信される前記端末装置からの信号に前記第2の通信装置が乗算する重みである、
付記1~23のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
【0190】
(付記25)
前記複数のアンテナの各々は、多素子アンテナに含まれるアンテナ素子である、付記1~24のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
【0191】
(付記26)
上記多素子アンテナは、マッシブMIMO(Massive Multiple-Input and Multiple-Output)用のアンテナである、付記25に記載の第1の通信装置。
【0192】
(付記27)
前記送信処理部は、通信回線を介して前記第2の通信装置から前記チャネル関連情報を受信し、
前記受信処理部は、前記通信回線を介して前記第2の通信装置へ前記重み情報を送信する、
付記1~26のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
【0193】
(付記28)
前記通信回線は、光ファイバ回線である、付記27に記載の第1の通信装置。
【0194】
(付記29)
前記第2の通信装置は、前記第1の通信装置とは物理的に分離された装置である、付記1~28のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
【0195】
(付記30)
前記第2の通信装置は、前記複数のアンテナに接続される装置であり、
前記第1の通信装置は、前記第2の通信装置に接続される装置である、
付記1~29のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
【0196】
(付記31)
前記第1の通信装置は、屋内に設置される装置であり、
前記第2の通信装置は、屋外に設置される装置である、
付記1~30のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
【0197】
(付記32)
第2の通信装置であって、
複数のアンテナを介して信号を受信する無線通信処理部と、
前記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を第1の通信装置へ送信する送信処理部と、
受信アンテナ重みに関する重み情報であって、前記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、前記第1の通信装置から受信する受信処理部と、
を備え、
前記無線通信処理部は、前記複数のアンテナを介して受信される信号に前記受信アンテナ重みを乗算する、
第2の通信装置。
【0198】
(付記33)
複数のアンテナを介して信号を受信する通信装置から、前記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を受信することと、
前記複数のアンテナを介して受信される信号に前記通信装置が乗算する受信アンテナ重みに関する重み情報であって、前記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、前記通信装置へ送信することと、
を含む方法。
【0199】
(付記34)
複数のアンテナを介して信号を受信することと、
前記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を通信装置へ送信することと、
受信アンテナ重みに関する重み情報であって、前記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、前記通信装置から受信することと、
前記複数のアンテナを介して受信される信号に前記受信アンテナ重みを乗算することと、
を含む方法。
【0200】
(付記35)
複数のアンテナを介して信号を受信する通信装置から、前記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を受信することと、
前記複数のアンテナを介して受信される信号に前記通信装置が乗算する受信アンテナ重みに関する重み情報であって、前記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、前記通信装置へ送信することと、
をプロセッサに実行させるプログラム。
【0201】
(付記36)
複数のアンテナを介して信号を受信することと、
前記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を通信装置へ送信することと、
受信アンテナ重みに関する重み情報であって、前記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、前記通信装置から受信することと、
前記複数のアンテナを介して受信される信号に前記受信アンテナ重みを乗算することと、
をプロセッサに実行させるプログラム。
【0202】
(付記37)
複数のアンテナを介して信号を受信する通信装置から、前記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を受信することと、
前記複数のアンテナを介して受信される信号に前記通信装置が乗算する受信アンテナ重みに関する重み情報であって、前記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、前記通信装置へ送信することと、
をプロセッサに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体。
【0203】
(付記38)
複数のアンテナを介して信号を受信することと、
前記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を通信装置へ送信することと、
受信アンテナ重みに関する重み情報であって、前記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、前記通信装置から受信することと、
前記複数のアンテナを介して受信される信号に前記受信アンテナ重みを乗算することと、
をプロセッサに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体。
【0204】
(付記39)
第1の通信装置と、
第2の通信装置と、
を含み、
前記第2の通信装置は、
複数のアンテナを介して信号を受信し、
前記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を前記第1の通信装置へ送信し、
前記第1の通信装置は、
前記第2の通信装置から前記チャネル関連情報を受信し、
受信アンテナ重みに関する重み情報であって、前記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、前記第2の通信装置へ送信し、
前記第2の通信装置は、
前記重み情報を前記第1の通信装置から受信し、
前記複数のアンテナを介して受信される信号に前記受信アンテナ重みを乗算する、
システム。
【0205】
(付記40)
第2の通信装置において、
複数のアンテナを介して信号を受信することと、
前記複数のアンテナを介して受信される信号のチャネルに関するチャネル関連情報を第1の通信装置へ送信することと、
前記第1の通信装置において、
前記第2の通信装置から前記チャネル関連情報を受信することと、
受信アンテナ重みに関する重み情報であって、前記チャネル関連情報に基づいて生成される当該重み情報を、前記第2の通信装置へ送信することと、
前記第2の通信装置において、
前記重み情報を前記第1の通信装置から受信することと、
前記複数のアンテナを介して受信される信号に前記受信アンテナ重みを乗算することと、
を含む方法。
【0206】
この出願は、2017年3月22日に出願された日本出願特願2017-055726を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【産業上の利用可能性】
【0207】
移動体通信システムにおいて、アンテナを介して信号を受信する装置の回路規模と装置間インタフェースの帯域との両方を抑制することができる。
【符号の説明】
【0208】
1、2 システム
10 基地局
21、23 通信回線
40 端末装置
100 デジタル装置
131 無線通信処理部
133、610 受信処理部
135 生成部
137、620 送信処理部
200 無線装置
241、710 無線通信処理部
243、720 送信処理部
245、730 受信処理部
300、800 アンテナ
411 チャネル推定部
413 アンテナ重み生成部
600 第1の通信装置
700 第2の通信装置
1001 時間フレーム
1003 特定の期間
1011 リファレンス信号