(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022180560
(43)【公開日】2022-12-06
(54)【発明の名称】電子蒸気供給装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/46 20200101AFI20221129BHJP
A24F 40/10 20200101ALI20221129BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20221129BHJP
A24F 40/44 20200101ALI20221129BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/10
A24F40/40
A24F40/44
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022152158
(22)【出願日】2022-09-26
(62)【分割の表示】P 2020182334の分割
【原出願日】2013-07-15
(31)【優先権主張番号】1212603.3
(32)【優先日】2012-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100183782
【弁理士】
【氏名又は名称】轟木 哲
(72)【発明者】
【氏名】ロード、クリストファー
(57)【要約】 (修正有)
【課題】より小さく細い加熱エレメントを使用でき、より強固な支持体を使用することができる電子蒸気供給装置を提供する。
【解決手段】動力電池9と気化器7とを含み、気化器7は加熱エレメント21と加熱エレメント支持体20とを含み、加熱エレメント21は加熱エレメント支持体20の内側にある。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動力電池と気化器とを含み、気化器は加熱エレメントと加熱エレメント支持体とを含み、加熱エレメントは加熱エレメント支持体の内側にある電子蒸気供給装置。
【請求項2】
前記電子蒸気供給装置が電子タバコであることを特徴とする請求項1記載の電子蒸気供給装置。
【請求項3】
前記加熱エレメントがその内側で支持されていないことを特徴とする請求項1または2記載の電子蒸気供給装置。
【請求項4】
前記加熱エレメント支持体が液体貯蔵部であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項5】
1つ以上の隙間が加熱エレメントと加熱エレメント支持体の内面との間に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項6】
前記加熱エレメントが、2ヶ所以上で加熱エレメント支持体と接触していることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項7】
前記加熱エレメント支持体が、硬質の支持体であることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項8】
前記加熱エレメント支持体が多孔質性であることを特徴とする請求項1乃至7いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項9】
前記加熱エレメント支持体が、多孔質セラミック材であることを特徴とする請求項8記載の電子蒸気供給装置。
【請求項10】
前記加熱エレメント支持体が、長手方向に細長いものであることを特徴とする請求項1乃至9いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項11】
前記加熱エレメント支持体は支持体流路を有し、前記加熱エレメントは支持体流路に位置していることを特徴とする請求項1乃至10いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項12】
前記支持体流路が、加熱エレメント支持体の長手方向に平行に延びていることを特徴とする請求項10に従属する請求項11記載の電子蒸気供給装置。
【請求項13】
前記支持体流路が、中央支持体流路であることを特徴とする請求項11または12記載の電子蒸気供給装置。
【請求項14】
前記支持体流路が、加熱エレメント支持体の側部に位置する支持体側部流路であることを特徴とする請求項11または12記載の電子蒸気供給装置。
【請求項15】
前記支持体流路は実質的に円筒状であることを特徴とする請求項11乃至14いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項16】
前記支持体流路の断面形状は環状であることを特徴とする請求項11乃至15いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項17】
前記支持体流路の断面形状が、多角形であることを特徴とする請求項11乃至14いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項18】
前記支持体流路の断面形状が、4つの辺、6つの辺または8つの辺を有することを特徴とする請求項17記載の電子蒸気供給装置。
【請求項19】
前記加熱エレメント支持体が、第1支持セクションおよび第2支持セクションを含むことを特徴とする請求項1乃至18いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項20】
前記加熱エレメントが、第1支持セクションと第2支持セクションによって支持されていることを特徴とする請求項19記載の電子蒸気供給装置。
【請求項21】
前記加熱エレメントが、第1支持セクションと第2支持セクションの間で支持されていることを特徴とする請求項19または20記載の電子蒸気供給装置。
【請求項22】
請求項11乃至18いずれか1項記載の前記支持体流路が、第1支持セクションと第2支持セクションの間に設けられ、加熱エレメントは支持体流路内にあることを特徴とする請求項19乃至21いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項23】
前記第1支持セクションが、支持体流路の第1側部になり、前記第2支持セクションが支持体流路の第2側部になることを特徴とする請求項22記載の電子蒸気供給装置。
【請求項24】
前記加熱エレメントが、支持体流路の長さに沿って延びていることを特徴とする請求項22または23記載の電子蒸気供給装置。
【請求項25】
前記加熱エレメントが、支持体流路の長さに沿ったいくつかの点で支持体流路と接触していることを特徴とする請求項22乃至24いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項26】
前記加熱エレメントが、加熱コイルであることを特徴とする請求項1乃至25いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項27】
前記加熱コイルが、その長さに沿って加熱エレメント支持体によって支持されるように螺旋状に巻かれていることを特徴とする請求項26記載の電子蒸気供給装置。
【請求項28】
前記加熱コイルのターンが、加熱エレメント支持体と接触していることを特徴とする請求項26または27記載の電子蒸気供給装置。
【請求項29】
1つ以上の隙間が、加熱コイルと加熱エレメント支持体の内面との間に設けられていることを特徴とする請求項26乃至28いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項30】
前記気化器が、使用の際、負圧領域になるように構成されている気化キャビティーをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至29いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項31】
前記加熱エレメントの少なくとも一部が、気化キャビティーの内側にあることを特徴とする請求項30記載の電子蒸気供給装置。
【請求項32】
前記気化キャビティーが、加熱エレメント支持体の内側にあることを特徴とする請求項30または31記載の電子蒸気供給装置。
【請求項33】
前記気化キャビティーが、加熱エレメント支持体の流路の内側にあることを特徴とする
請求項32記載の電子蒸気供給装置。
【請求項34】
前記気化キャビティーの少なくとも一部が、加熱エレメントの内側にあることを特徴とする請求項30乃至33いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項35】
マウスピースセクションをさらに含み、前記気化器が、マウスピースセクションの一部であることを特徴とする請求項1乃至34いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項36】
前記加熱エレメント支持体が、実質的にマウスピースセクションを満たすことを特徴とする請求項35記載の電子蒸気供給装置。
【請求項37】
さらに加熱エレメント接続ワイヤーを含み、前記加熱エレメント支持体が、加熱エレメント接続ワイヤー支持セクションを含むことを特徴とする請求項1乃至36いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項38】
前記加熱エレメント支持体が、実質的に円筒状であることを特徴とする請求項1乃至37いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項39】
前記加熱エレメント支持体の外方断面形状が、円形であることを特徴とする請求項1乃至38いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項40】
前記加熱エレメント支持体の外方断面形状が、多角形であることを特徴とする請求項1乃至38いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項41】
加熱エレメント支持体の外方断面形状が、4つの辺を有していることを特徴とする請求項40記載の電子蒸気供給装置。
【請求項42】
請求項1乃至41いずれか1項記載の気化器。
【請求項43】
液体貯蔵部と、
液体を液体貯蔵部から液体を気化させるための加熱エレメントに吸い上げるように構成された吸い上げエレメントと、
加熱エレメントからの気化された液体のための空気出口と、
加熱エレメント支持体とを含み、前記加熱エレメントが加熱エレメント支持体の内側にある電子蒸気供給装置。
【請求項44】
前記加熱エレメント支持体が、吸い上げエレメントであることを特徴とする請求項43記載の電子蒸気供給装置。
【請求項45】
液体貯蔵部と、
液体を液体貯蔵部から液体を気化させるための加熱エレメントに吸い上げるように構成された吸い上げエレメントと、
加熱エレメントに動力を供給するための動力電池と、
加熱エレメントからの気化された液体のための空気出口と、
加熱エレメント支持体とを含み、前記加熱エレメントが加熱エレメント支持体の内側にある電子蒸気供給装置。
【請求項46】
前記加熱エレメント支持体が、吸い上げエレメントであることを特徴とする請求項45記載の電子蒸気供給装置。
【請求項47】
添付図面を参照して本明細書中で実質的に説明された電子蒸気供給装置。
【請求項48】
添付図面を参照して本明細書中で実質的に説明された気化器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は電子蒸気供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子タバコなどの電子蒸気供給装置は、通常紙巻きタバコと同じサイズであり、マウスピースに吸引力を加えることによって液体貯蔵部からニコチンを含む蒸気をユーザーに吸引させることによって機能する。いくつかの電子蒸気供給装置は、ユーザーが吸い込みによる力を加えてヒーターコイルを加熱して、液体を気化させる際に作動する気流センサーを備えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ある実施態様では動力電池と気化器とを含む電子蒸気供給装置が提供され、気化器は加熱エレメントと加熱エレメント支持体とを含み、加熱エレメントは加熱エレメント支持体の内側にある。1つ以上の隙間を加熱エレメントと加熱エレメント支持体との間に設けてもよい。さらに電子蒸気供給装置はマウスピースセクションを含んでもよく、気化器はマウスピースセクションの一部であってもよい。加熱エレメント支持体は実質的にマウスピースセクションを満たしてもよい。
【0004】
別の実施態様では加熱エレメントと加熱エレメント支持体とを含む蒸気供給装置に使用するための気化器が提供され、加熱エレメントは加熱エレメント支持体の内側にある。
【0005】
別の実施態様では液体貯蔵部と、液体を液体貯蔵部から液体を気化させるための加熱エレメントに吸い上げるように構成された吸い上げエレメントと、加熱エレメントからの気化された液体のための空気出口と、加熱エレメント支持体とを含む電子蒸気供給装置が提供され、加熱エレメントが加熱エレメント支持体の内側にある。さらに電子蒸気供給装置は加熱エレメントに動力を供給するための動力電池を含んでもよい。
【0006】
本開示がより良好に理解されるようにそして例示的実施態様がいかにして実施されるかを示すために添付図面を参照して以下に詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】平行コイルを有する電子タバコの略式断面図である。
【
図4】外方加熱エレメント支持体の側面斜視図である。
【
図5】外方加熱エレメント支持体内の加熱エレメントコイルの側面斜視図である。
【
図6】外方加熱エレメント支持体内の加熱エレメントコイルの側断面図である。
【
図7】中央流路が方形の断面を有する外方加熱エレメント支持体内の加熱エレメントコイルの端面図である。
【
図8】中央流路が円形の断面を有する外方加熱エレメント支持体内の加熱エレメントコイルの端面図である。
【
図9】中央流路が八角形の断面を有する外方加熱エレメント支持体内の加熱エレメントコイルの端面図である。
【
図10】中央流路が方形の断面を有する外方断面が方形の外方加熱エレメント支持体内の加熱エレメントコイルの端面図である。
【
図11】2つのセクションを有する外方加熱エレメント支持体内の加熱エレメントコイルの端面図である。
【
図12】加熱エレメント支持体の側部流路内の加熱エレメントコイルの端面図である。
【
図13】第2支持セクションを有する加熱エレメント支持体の側部流路内の加熱エレメントコイルの端面図である。
【
図14】矩形の断面を有する加熱エレメント支持体の側部流路内の加熱エレメントコイルの端面図である。
【
図15】第2支持セクションを有する断面が矩形の加熱エレメント支持体の側部流路内の加熱エレメントコイルの端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
ある実施態様において動力電池と気化器とを含む電子蒸気供給装置が提供され、気化器は加熱エレメントと加熱エレメント支持体とを含み、加熱エレメントは加熱エレメント支持体の内側にある。電子蒸気供給装置は電子タバコであってもよい。
【0009】
加熱エレメントと支持体を別個に有することによって、加熱エレメントを小さく構成することが可能になる。このことは小さい加熱エレメントは効率的に加熱されるので有利である。加熱エレメントを支持体の内側に有することは、支持体を収容するために加熱エレメントは内側にスペースを必要としないので、より小さく細い加熱エレメントを使用できることを意味する。これにより大きく、従ってより強固な支持体を使用することができる。
【0010】
加熱エレメントはその内側で支持されなくてもよい。内側で支持されていない加熱エレメントを有することは、支持体が加熱エレメントとその内方領域でインターフェースを取らないことを意味する。これにより加熱エレメントの表面積が大きくなり、気化効率が向上する。
【0011】
加熱エレメント支持体は液体貯蔵部であってもよい。支持体と液体貯蔵部を併合することは、液体を液体貯蔵部から液体貯蔵部によって支持された加熱エレメントに簡単に移行させることができるという利点を有する。また別個に支持体を必要としなくなることによって、装置を小さくすることができる、または容量を大きくするために大きな液体貯蔵部を利用することが可能になる。
【0012】
1つ以上の隙間を加熱エレメントと加熱エレメント支持体との間に設けてもよい。加熱エレメントと加熱エレメント支持体との間に隙間を設けることによって、その隙間領域に気化のために液体を集め、貯蔵することができる。また隙間は液体を加熱エレメントに吸い上げるように作用することも可能である。また加熱エレメントと支持体との間に隙間を設けることは、露出する加熱エレメントの表面積が大きくなることを意味し、これにより加熱および気化のための表面積を大きくすることができる。
【0013】
加熱エレメントは、2ヶ所以上で加熱エレメント支持体と接触してもよい。さらに加熱エレメントは、加熱エレメント支持体とその長さに沿ったいくつかの点で接触してもよい。
【0014】
加熱エレメント支持体は、硬質および/または中実の支持体であってもよい。例えば、加熱エレメント支持体は多孔質セラミック材で形成してもよい。
【0015】
加熱エレメント支持体は長手方向に細長いものであってもよい。さらに加熱エレメント支持体は支持体流路を有してもよく、加熱エレメントは支持体流路に位置してもよい。さらに支持体流路は加熱エレメント支持体の長さ方向に延びてもよい。
【0016】
支持体流路は内部支持体流路であってもよい。さらに支持体流路は中央支持体流路であってもよい。これとは別に支持体流路は、加熱エレメント支持体の側部に位置する支持体側部流路であってもよい。
【0017】
支持体流路は実質的に円筒状であってもよい。さらに 支持体流路の断面形状は環状で
あってもよい。これとは別に支持体流路の断面形状は多角形であってもよい。さらに支持体流路の断面形状は、4つの辺、6つの辺または8つの辺を有してもよい。横断面は長尺の長さ方向に対して直角な断面である。これらの支持体流路の種々の形状によって、支持体と支持体流路内の加熱エレメントコイルとの間に自然に隙間が生じる。これらの隙間は吸い上げ、液体の貯蔵および気化の増加につながる。
【0018】
加熱エレメント支持体は第1支持セクションおよび第2支持セクションを含んでもよい。さらに加熱エレメントは第1支持セクションと第2支持セクションによって支持されてもよい。例えば、加熱エレメントは第1支持セクションと第2支持セクションの間で支持されてもよい。さらに支持体流路を第1支持セクションと第2支持セクションの間に設けてもよく、加熱エレメントは支持体流路内にあってもよい。第1支持セクションは支持体流路の第1側部になってもよく、第2支持セクションは支持体流路の第2側部になってもよい。
【0019】
2つの別個のセクションを含む支持体を設けることによって、組み立て方法を簡単にすることができる。支持体に対して加熱エレメントをより正確にかつ一定に配置することができる。
【0020】
加熱エレメントは支持体流路の長さに沿って延びてもよい。さらに加熱エレメントは支持体流路の長さに沿ったいくつかの点で支持体流路と接触してもよい。加熱エレメントは支持体流路の長さに沿って支持体流路の面と接触してもよい。
【0021】
加熱エレメントはワイヤーコイルなどの加熱コイルであってもよい。加熱コイルはその長さに沿って加熱エレメント支持体によって支持されるように螺旋状に巻かれてもよい。加熱コイルのターンは加熱エレメント支持体によって支持されてもよい。加熱コイルのターンは、加熱エレメント支持体と接触してもよい。加熱コイルと加熱エレメント支持体との間に隙間を設けてもよい。さらにコイルターンと加熱エレメント支持体との間に隙間があってもよい。
【0022】
コイルターンと支持体との間に隙間を設けることによって、液体を隙間に吸い上げることができ、気化のために液体を隙間に保持することができる。特に液体をコイルターンの間の空間によってコイルターンと支持体の間の隙間に吸い上げることができる。
【0023】
気化器はさらに気化キャビティーを含んでもよく、これは使用の際、負圧領域になるように構成されている。加熱エレメントの少なくとも一部は、気化キャビティーの内側にあってもよく、加熱エレメントは全体が気化キャビティーの内側にあってもよい。例えば、気化キャビティーは加熱エレメント支持体の内側にあってもよい。さらに気化キャビティーは、加熱エレメント支持体の流路の内側にあってもよい。気化キャビティーの少なくとも一部は加熱エレメントの内側にあってもよい。
【0024】
特にユーザーが電子蒸気供給装置を介して吸入した際に負圧領域になる気化キャビティーに加熱エレメントを有することによって、液体は直接気化され、ユーザーによって吸入される。
【0025】
さらに電子蒸気供給装置はマウスピースセクションを含んでもよく、気化器はマウスピースセクションの一部であってもよい。さらに加熱エレメント支持体は、実質的にマウスピースセクションを満たしてもよい。
【0026】
液体貯蔵部は外部の液体貯蔵容器を含まなくてもよい。
【0027】
支持体がコイルの外側にあり、液体貯蔵部として機能することが可能であるので、液体貯蔵部以外の液体貯蔵容器を必要とせず、加熱エレメント支持体はマウスピースセクションを満たすことができ、より大きな貯蔵容量となり、装置がより効率的になる。
【0028】
電子蒸気供給装置はさらに加熱エレメント接続ワイヤーを含んでもよく、加熱エレメント支持体は加熱エレメント接続ワイヤー支持セクションを含んでもよい。
【0029】
加熱エレメント支持体は実質的に円筒状であってもよい。加熱エレメント支持体の外方断面形状は円形であってもよい。これとは別に加熱エレメント支持体の外方断面形状は多角形であってもよい。加熱エレメント支持体の外方断面形状は4つの辺を有してもよい。
【0030】
図1を参照するとマウスピース2と胴体3とを含む電子タバコ1の形状の電子蒸気供給装置1の実施態様が示されている。電子タバコ1は円筒形状を有する従来の紙巻きタバコのような形状である。マウスピース2は空気出口4を有し、電子タバコ1は、ユーザーが電子タバコ1のマウスピース2を口に入れて、空気出口4を介して空気を引き込みながら吸入すると作動する。マウスピース2および胴体3は両方とも円筒状であり、互いに同軸に接続して従来の紙巻きタバコの形状になるように構成されている。
【0031】
図2は
図1の電子タバコ1の一例を示している。胴体3はここではバッテリー装置5と称され、マウスピース2は液体貯蔵部6と気化器7を含む。電子タバコ1は組み立てられた状態に示されており、着脱自在の部品2、5が接続されている。液体は液体貯蔵部6から気化器7へと吸い上げられる。バッテリー装置5はバッテリー装置5とマウスピース2との相互電気接続を介して電力を気化器7に供給する。気化器7は吸い上げられた液体を気化させ、その蒸気が空気出口4を通って出る。液体は例えばニコチン溶液であってもよい。
【0032】
バッテリー装置5は、バッテリー装置ケーシング8と、動力電池9と、電気接触部10と制御回路11とを含む。
【0033】
バッテリー装置ケーシング8は、第1端部12で開口した中空の円筒である。例えば、バッテリー装置ケーシング8はプラスチックであってもよい。電気接触部10はケーシング8の第1端部12に位置し、動力電池9および制御回路11はケーシング8の空洞内に位置する。動力電池9は、例えばリチウム電池であってもよい。
【0034】
制御回路11は圧力センサー13とコントローラー14とを含み、動力電池9によって動力が供給される。コントローラー14は圧力センサー13とインターフェースを取り、動力電池9から電気接触部10を介して気化器7への電力の供給を制御するように構成されている。
【0035】
マウスピース2はさらにマウスピースケーシング15と電気接触部26とを含む。マウスピースケーシング15は、中空の円筒であり、第1端部16で開口し、ケーシングの第2端部17の穴である空気出口4を含む。またマウスピースケーシング15はケーシング15の第1端部16の近くにある穴である空気入り口27を含む。例えばマウスピースケーシングはアルミニウムで形成してもよい。
【0036】
電気接触部26はケーシング15の第1端部に位置している。さらにマウスピースケーシング15の第1端部16はバッテリー装置ケーシング8の第1端部12に取り外し自在に接続されていて、マウスピース2の電気接触部26はバッテリー装置5の電気接触部10と電気的に接続されるようになっている。例えば、装置1はマウスピースケーシング15がバッテリー装置ケーシング8にねじ止め接続によって接続するように構成してもよい。
【0037】
液体貯蔵部6は中空のマウスピースケーシング15内でケーシング15の第2端部17の方に配置されている。液体貯蔵部6は液体に浸されている多孔性材料からなる円筒状の管である。液体貯蔵部6の外周はマウスピースケーシング15の内周と合致する。中空の液体貯蔵部6は空気経路18を供する。例えば、液体貯蔵部6の多孔性材料は発泡体を含んでもよく、発泡体は気化される液体に実質的に浸る。
【0038】
気化器7は気化キャビティー19と、加熱エレメント支持体20と、加熱エレメント21とを含む。
【0039】
気化キャビティー19は液体が気化されるマウスピースケーシング15の空洞内の領域である。加熱エレメント21および支持体20の一部22は、気化キャビティー19内に配置されている。
【0040】
加熱エレメント支持体20は、加熱エレメント21を支持し、加熱エレメント21による液体の気化を促すように構成されている。加熱エレメント支持体20は外方の支持体であり、
図4~7に例示されている。支持体20は硬質の多孔性材からなる中空の円筒であり、マウスピースケーシング15内でケーシング15の第1端部16の方に配置されていて、液体貯蔵部6と当接するようになっている。支持体20の外周はマウスピースケーシング15の内周と合致する。支持体の空洞は、支持体20の長さを介した長手方向中央の流路23である。流路23は方形の断面形状を有し、その断面は支持体の長手方向軸に直交する面である。
【0041】
支持体20は、液体をマウスピース2の液体貯蔵部6からWの方向に加熱エレメント21へと吸い上げるように構成されているので吸い上げエレメントとして機能する。例えば支持体20の多孔性材料はニッケル発泡体であってもよく、発泡体の多孔度は後述する吸い上げが生じるような多孔度である。液体が液体貯蔵部6から支持体20へとWの方向に吸い上げられると、液体は支持体20の多孔性材料に貯蔵される。従って、支持体20は液体貯蔵部6の延長部である。
【0042】
図3、5、6および7に例示するように加熱エレメント21は、一本のワイヤーで形成され、加熱エレメントコイル24および2本のリード線25を含む。例えば、加熱エレメントはニクロムで形成されてもよい。コイル24はワイヤーが軸Aを中心に螺旋に形成されるワイヤーのセクションである。コイル24の両端でワイヤーはその螺旋形状から離れ、リード線25を供する。リード線25は電気接触部26に接続され、これにより動力電池9によって供される電力をコイル24に送るように構成されている。
【0043】
コイル24のワイヤーの直径は約0.12mmである。コイル23の長さは約25mmであり、内径は約1mmであり、螺旋ピッチは約420マイクロメートル。コイルの連続するターン間の空隙は従って約300マイクロメートルである。
【0044】
加熱エレメント21のコイル24は、支持体の流路23内に同軸に位置している。加熱エレメントコイル24は、従って加熱エレメント支持体20の流路23内で螺旋状に巻か
れている。さらにコイル24の軸Aは、従ってマウスピースケーシング15の円筒軸Bおよび電子タバコ1の長手方向軸Cに平行である。さらに装置1は、ユーザーが装置で吸い込みを行うときに装置を流れる空気流Fに対してコイル24の軸Aが実質的に直交するように構成されている。ユーザーによる装置1の使用については下記でより具体的に説明する。
【0045】
コイル24は、コイル24の両端が支持体20の両端と面一になるように支持体20と長さが同じである。コイル24の螺旋の外径は、流路23の断面の幅と類似している。その結果、コイル24のワイヤーは流路23の面と接触し、これにより支持され、コイル24の形状を維持しやすくなる。コイルの各ターンは、流路23の4つの壁28それぞれの接触点29で流路23の面28と接触する。コイル24と支持体20の組み合わせによって
図5、6および7に例示するように加熱ロッド30を供する。加熱ロッドについては
図5、6および7を参照して下記に詳しく説明する。
【0046】
支持体20の内面28は、コイル24と流路23の壁28との間の接触点29でコイル24上に吸い上げる液体のための表面を供する。また支持体20の内面28は、吸い上げられた液体を加熱エレメント21の熱に晒す表面領域も提供する。
【0047】
マウスピースケーシング15およびバッテリー装置ケーシング8の隣接する中空の内部によって形成された連続した内方キャビティー31が電子タバコ1内に存在する。
【0048】
使用の際、ユーザーはマウスピース2の第2端部17で吸い込みを行う。これにより電子タバコ1の内方キャビティー31内、特に空気出口4で空気圧の降下が生じる。
【0049】
内方キャビティー31内の圧力降下は、圧力センサー13によって検知される。圧力センサー13による圧力降下の検知に応じて、コントローラー14は動力電池9から電気接触部10、26を介して加熱エレメント21に電力を供給する。加熱エレメント21のコイルは、従って熱くなる。コイル24が熱くなると、気化キャビティー19内の液体が気化される。より具体的にはコイル24上の液体が気化され、加熱エレメント21の間近にある支持体20の部分22の液体も気化させてもよい。
【0050】
また内方キャビティー31内の圧力降下によって、電子タバコ1の外側からの空気が空気入り口27から内方キャビティーを介してルートFに沿って空気出口4へと引き込まれる。空気がルートFに沿って引き込まれると、気化された液体を拾いながら気化キャビティー19そして空気経路18を通過する。気化された液体は、従って空気経路18に沿って搬送され、空気出口4から出て、ユーザーに吸入される。
【0051】
気化された液体を含む空気が空気出口4に搬送されると、蒸気の一部は、濃縮し、空気流内に微細な液滴の懸濁液を製する。さらにマウスピース2でユーザーが吸い込みを行うと気化器7を通って移動する空気が加熱エレメント21および/または加熱エレメント支持体20から微細な液滴を持ち上げることができる。空気出口4を通過した空気は、従って微細な液滴と気化された液体のエアロゾルを含む。
【0052】
図5、6および7を参照すると、流路の断面形状により隙間35が加熱エレメント支持体20の内面28とコイル24との間に形成される。より具体的にはコイル24のワイヤーが接触点29の間を通過するところで、ワイヤーが実質的にその螺旋形状を維持することによりワイヤーとワイヤーに最も近い内面28の領域との間に隙間35が設けられている。各隙間35でのワイヤーと面28との間の距離は、10マイクロメートル~500マイクロメートルの範囲内である。隙間35は、隙間35での毛管現象によるコイル24上への液体の吸い上げを促進するように構成されている。また隙間35は、気化する前に液体が集まる領域を供し、これにより気化する前に貯蔵される液体用の領域を供する。また隙間35はこれらの領域において気化する量を増加させるためにより多くのコイル24を露出させる。
【0053】
上述した実施態様に多くの変更例および変形例が可能である。例えばいくつかの実施態様では電子蒸気供給装置1は、コイル24が装置の長手方向軸Cに直角に取り付けられるように構成してもよい。さらに
図8~15は、加熱ロッド30の異なる構成の例を示している。
【0054】
図8は加熱エレメント支持体20の別の例を示している。これは内部流路23が方形ではなく円形の断面を有すること以外、上記の例と類似している。コイル24は流路23の内側に嵌って、コイルターンが流路壁28と接触するようになっている。上記の例よりコイル24と流路壁28間の接触が大きくなり、所定の接触点29での接触ではなく、コイル24全体が通常流路壁28と接触する。
【0055】
この接触領域の増加は、より多くの液体を特定の接触点29ではなく、コイルの全長に移行させることができることを意味する。しかしながら、コイル24は加熱エレメント支持体20と接触するので、露出するコイルの表面領域は小さくなる。従って使用の際、コイル24が熱くなったときに、気化表面が小さくなる。
【0056】
これら2つの例は、コイル24上の液体の量と露出した気化表面の量とのバランスが取れていることを示している。このバランスは、コイル24と加熱エレメント支持体20の流路23との接触の度合いを変えることによって変えられる。
【0057】
図9はコイル24と流路23の壁28との接触の度合いが
図7および8に示した例の間である例を示している。この例では流路23は、円形または方形ではなく八角形の断面を有する。従ってコイル24は、8つの接触点29で加熱エレメント支持体20の流路23と接触するコイルターンを有する。
図9の構造によって
図3~7の構造より多くの隙間35が設けられる。さらに設けられた隙間35は小さいものになり、隙間での毛管現象の増加につながる。
【0058】
方形断面を有する流路23と比較した場合、接触点の増加、隙間35の数の増加およびより小さい隙間、これらすべてによって多くの液体がコイル24に移行しやすくなる。円形の断面を有する流路23と比較して露出するコイル24の表面が多くなることによってより多く気化させるための気化面が増加する。
【0059】
このようにして一般的な多角形断面の内部流路23を有する加熱エレメント支持体20はその多角形の辺の数を選択することによって移行させる液体の量および気化の度合いを変更することが可能になることが判る。従って最適な流路23の断面を選択することができる。
【0060】
上記の例では加熱エレメント支持体20は円筒状の形状を有し、従って外面の断面形状は円形である。この形状は、マウスピース2 セクションもまた円筒状であり、従って加
熱エレメント支持体20をマウスピース2を効率よく嵌め込むことができるので、無駄なスペースを最小限にすることができるので有利である。
【0061】
例えば
図10に示すように方形の外方断面形状の加熱エレメント支持体20を有する他の外面断面形状に構成にしてもよい。
【0062】
図11は第1支持セクション36および第2支持セクション37を含む加熱エレメント
支持体20を示している。加熱エレメント支持体20は、概ね円筒形状であり、第1支持セクション36および第2支持セクション37は、半円筒状であり、概ね半円形の断面を有し、これは連結され、円筒状の加熱エレメント支持体20を形成している。
【0063】
第1支持セクション36および第2支持セクション37は、それぞれそれらの対応する長さに沿って、あるいは平坦な長手方向の面の中央に沿って延びた側部流路28または溝38を含んでいる。第1支持セクション36が第2支持セクション37に接合されて加熱エレメント支持体20を形成すると、それらの対応する側部溝38は共に加熱エレメント支持体20の内部流路23を形成する。
【0064】
この例では組み合わせられた側部溝28は方形断面形状を有する内部流路23を形成する。従って各側部溝28の断面は矩形である。上記の例と同じように、コイル24は加熱エレメント支持体20の内部流路23内に配置されている。2つの個別の部材36、37を含む加熱エレメント支持体20を有することによって、これら部材を製造しやすくなる。製造の際、コイル24を第1支持セクション36の側部溝28内に嵌め、第2支持セクション37をその上に載せて加熱エレメント支持体20を完成させる。
【0065】
他の構成も加熱エレメント支持体20とコイル24の組み合わせを構築しやすくするために考えられる。
図12は
図7に示したものと類似する概ね円筒状の加熱エレメント支持体20を有する例を示している。しかしながら、内部流路23は側部溝38であり、従ってコイルは完全に囲まれていない。従ってコイル24は、開口した側部溝23、38内に簡単に嵌め込むことができる。流路23、38は開口しているので、コイル24は流路壁28と4つではなく3つの接触点29で接触するコイルターンを有する。
【0066】
図13は
図12に示したものと類似の例を示し、
図12の加熱エレメント支持体20は第1支持セクション36であり、第2支持セクション37は開口した流路23、38に沿って延びるように配され、開口流路38を塞いで閉じ、
図7に示したものと類似のものを組み合わせた構成になっている。従ってコイル24は、内部の組み合わされた流路23の内側で囲まれ、コイルターンは4つの接触点29で流路23と接触し、その内の3つの接触点29は第1支持セクション36と接触し、1つの接触点29は第2支持セクション37と接触する。
【0067】
図14は
図12に示したものと類似する例を示しているが、加熱エレメント支持体20の外方の断面形状は矩形である。コイル24は3つの接触点29で加熱エレメント支持体20の流路23と接触するコイルターンを有する。
【0068】
図15は
図13に示すものと類似の例を示し、第1支持セクション36は開口した側部溝38を有し、コイル24はこの側部溝に嵌められる。第2支持セクション37は、第1支持セクションの隣に置かれ、コイル24が支持体セクションの間に囲まれ、
図10に示したものと類似の構造になっている。コイル24は4つの接触点29で加熱エレメント支持体20の流路23、38と接触するコイルターンを有し、その内の3つは第1支持セクション36と1つは第2支持セクション37と接触する。第1支持セクション36と第2支持セクション37は併合され、支持体20を形成すると、形成された支持体の形状は実質的に矩形になる。
【0069】
コイル24のワイヤーの厚みは、上述したように約0.12mmである。しかしながら、その他の直径のワイヤーも使用可能である。例えば、コイル24のワイヤーの直径は0.05mm~0.2mmの範囲内であってもよい。さらにコイル24の長さは上述したように異なってもよい。例えば、コイル24の長さは20mm~40mmの範囲内でもよい。
【0070】
コイル24の内径は上述したように異なってもよい。例えば、コイル24の内径は0.5mm~2mmの範囲内でもよい。
【0071】
コイル24の螺旋ピッチは上述したように異なってもよい。例えば、ピッチは120マイクロメートル~600マイクロメートルの間であってもよい。
【0072】
さらにコイルターン間の隙間の距離は約300と上記で説明したが、異なる隙間距離も可能である。例えば、隙間は20マイクロメートル~500マイクロメートルの間であってもよい。
【0073】
隙間35の大きさは上述したように異なってもよい。
【0074】
いくつかの実施態様では支持体20は一部がまたは全体が液体貯蔵部6内に位置してもよい。例えば、支持体20は液体貯蔵部6の管内に同軸に配置されてもよい。
【0075】
圧力センサー13についてここで説明する。いくつかの実施態様において気流センサーを使用してユーザーが装置1で吸い込みを行ったことを検知するようにしてもよい。
【0076】
加熱エレメント21は均一のコイル24を有するものに限定されない。さらにいくつかの実施態様ではコイル24は支持体20と同じ長さであると説明されている。しかしながら、コイル24は支持体20より短くてもよく、従って支持体20の境界内で全体が収まるようにしてもよい。これとは別にコイル24は、支持体20より長くてもよい。
【0077】
電子タバコ1である電子蒸気供給装置1をここで説明している。しかしながら、他の種類の電子蒸気供給装置1も可能である。
【0078】
液体は支持体20によって吸い上げなくてもよくおよび/または貯蔵されなくてもよく、代わりに液体貯蔵部6からコイルおよび/または支持体20の内面28に別個の吸い上げエレメントによって吸い上げることも可能である。この場合支持体20は多孔性でなくてもよい。
【0079】
上述したもの以外の断面形状を有する内部支持体流路23も使用可能である。
【0080】
電子タバコ1は上述した部材の順番に限定されず、制御回路11が装置の先端に位置する、または液体貯蔵部6がマウスピース2ではなく、電子タバコ1の胴体3に位置するなど他の順番も採用することができる。
【0081】
図2の電子タバコ1は、マウスピース2とバッテリー装置5を含む胴体といった2つの着脱自在の部品を含むものとして説明されている。これとは別に電子タバコ1はこれらの部品2、5を1つの一体型ユニットとして組み合わせた構成としてもよい。言い換えればマウスピース2および胴体3は、着脱自在でなくてもよい。
【0082】
ここでの気化キャビティー19についての記載を気化領域の記載として置き換えてもよい。
【0083】
いくつかの例を示し、説明したが、当業者には当然のことながら種々の変形例および変更例が本発明の範囲から逸脱せずに可能である。
【0084】
種々の問題の対処と技術の発展のため、本開示全体は種々の実施形態を例示的に示して
おり、これらの実施形態では特許請求された発明が実践され、優れた電子蒸気供給装置を提供することができる。本開示の利点および特徴は実施形態の単なる代表的な具体例であり、包括的でも排他的でもない。これらは特許請求された特徴の理解と教示の単なる補助に提供されている。当然だが、本開示の利点、実施形態、具体例、機能、特徴、構造、および/または他の側面は本開示を特許請求の範囲に規定されたとおりに限定するあるいは特許請求の範囲の均等物に限定すると考えるべきではなく、本開示の範囲および/または思想から乖離することなく他の実施形態を利用しても改変してもよいと考えるべきである。種々の実施形態は、開示された構成要素、成分、特徴、部品、工程、手段他の組合せを適切に備えても、これらで構成されても、基本的にこれらで構成されてもよい。また本開示は、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性がある他の発明を含む。
【手続補正書】
【提出日】2022-10-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動力電池と気化器とを含み、気化器は加熱エレメントと加熱エレメント支持体とを含み、加熱エレメントは加熱エレメント支持体の内側にあり、加熱エレメントの軸に沿って断面で見たときに、1つ以上の隙間が加熱エレメントと加熱エレメント支持体の内面との間に設けられており、加熱エレメントが2ヶ所以上で加熱エレメント支持体と接触しており、
前記加熱エレメント支持体が、第1支持セクションおよび第2支持セクションを含み、加熱エレメント支持体は支持体流路を有し、加熱エレメントは支持体流路内に位置し、第1支持セクションは支持体流路の第1側部になり、第2支持セクションは、支持体流路の第2側部になっている電子蒸気供給装置。
【請求項2】
前記加熱エレメントが、第1支持セクションと第2支持セクションによって支持されていることを特徴とする請求項1記載の電子蒸気供給装置。
【請求項3】
前記加熱エレメントが、第1支持セクションと第2支持セクションの間で支持されていることを特徴とする請求項1又は2記載の電子蒸気供給装置。
【請求項4】
前記加熱エレメント支持体が多孔質性であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項5】
前記加熱エレメント支持体が、長手方向に細長いものであることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項6】
前記支持体流路が、加熱エレメント支持体の長手方向に平行に延びていることを特徴とする請求項5記載の電子蒸気供給装置。
【請求項7】
前記支持体流路の断面形状は円形であることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項8】
前記加熱エレメント支持体が、実質的に円筒状であることを特徴とする請求項1乃至7いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項9】
前記加熱エレメント支持体の外方断面形状が、円形であることを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項10】
前記加熱エレメントが、前記加熱エレメント支持体と同じ長さであることを特徴とする請求項1乃至9いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項11】
前記気化器が、マウスピースの一部を構成することを特徴とする請求項1乃至10いずれか1項記載の電子蒸気供給装置。
【請求項12】
動力電池を含む電子蒸気供給装置用の気化器であって、加熱エレメントと加熱エレメント支持体とを含み、加熱エレメントは加熱エレメント支持体の内側にあり、前記加熱エレメント支持体が、第1支持セクションおよび第2支持セクションを含み、前記加熱エレメントが、第1支持セクションと第2支持セクションの間で支持されており、加熱エレメント支持体は支持体流路を有し、加熱エレメントは支持体流路内に位置し、第1支持セクションは支持体流路の第1側部になり、第2支持セクションは支持体流路の第2側部になっており、加熱エレメントの軸に沿って断面で見たときに、1つ以上の隙間が加熱エレメントと加熱エレメント支持体の内面との間に設けられており、加熱エレメントが2ヶ所以上で加熱エレメント支持体と接触している、気化器。
【請求項13】
前記加熱エレメント支持体が多孔質性であることを特徴とする請求項12記載の気化器。
【請求項14】
前記加熱エレメント支持体が長手方向に細長いものであることを特徴とする請求項12又は13記載の気化器。
【請求項15】
前記支持体流路が加熱エレメント支持体の長手方向に平行に延びていることを特徴とする請求項14記載の気化器。
【請求項16】
前記支持体流路の断面形状は円形であることを特徴とする請求項12乃至15いずれか1項記載の気化器。
【請求項17】
前記加熱エレメント支持体が実質的に円筒状であることを特徴とする請求項12乃至16いずれか1項記載の気化器。
【請求項18】
前記加熱エレメント支持体の外方断面形状が円形であることを特徴とする請求項12乃至17いずれか1項記載の気化器。
【請求項19】
前記加熱エレメントが前記加熱エレメント支持体と同じ長さであることを特徴とする請求項12乃至18いずれか1項記載の気化器。
【請求項20】
前記気化器がマウスピースの一部を構成することを特徴とする請求項12乃至19いずれか1項記載の気化器。
【外国語明細書】