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特開2022-180672外界認識装置、外界認識方法、および外界認識プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022180672
(43)【公開日】2022-12-07
(54)【発明の名称】外界認識装置、外界認識方法、および外界認識プログラム
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/28 20060101AFI20221130BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20221130BHJP
【FI】
G01C21/28
G06T7/00 650Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2019204070
(22)【出願日】2019-11-11
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】100106149
【弁理士】
【氏名又は名称】矢作 和行
(74)【代理人】
【識別番号】100121991
【弁理士】
【氏名又は名称】野々部 泰平
(74)【代理人】
【識別番号】100145595
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 貴則
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 慧
【テーマコード(参考)】
2F129
5L096
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129BB15
2F129BB23
2F129BB24
2F129BB25
2F129BB27
2F129BB28
2F129BB29
2F129BB33
2F129CC33
2F129GG17
2F129GG28
5L096BA04
5L096CA04
5L096FA33
5L096FA66
5L096FA67
5L096FA69
5L096FA79
(57)【要約】
【課題】正確に外界認識可能な外界認識装置等を提供する。
【解決手段】外界認識装置100は、外界における認識対象物を検出可能なカメラ10を搭載する車両において用いられる。外界認識装置100は、外界センサによって検出された認識対象物の検出点群を取得する検出点群取得部110と、認識対象物を表す複数のノードを地図データから取得するノード群取得部120とを備える。外界認識装置100は、複数のノード間を接続するリンク上にて、検出点群中の特定点から最近傍距離にある最近傍点を特定する特定部130を備える。外界認識装置100は、最近傍点から許容範囲外にある特定点を、検出点群から除外するアウトライア選定部140を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外界における認識対象物を検出可能な外界センサ(10)を搭載する車両において用いられる外界認識装置であって、
前記外界センサによって検出された前記認識対象物の検出点群を取得する検出点群取得部(110)と、
前記認識対象物を表す複数のノードを地図データから取得するノード群取得部(120)と、
前記複数のノード間を接続するリンク(L)上にて、前記検出点群中の特定点(SPi)から最近傍距離にある最近傍点(Ai)を特定する特定部(130)と、
前記最近傍点から許容範囲(PR)外にある前記特定点を、前記検出点群から除外する除外部(140)と、
を備える外界認識装置。
【請求項2】
前記除外部は、前記車両について推定される自己位置の分散が大きいほど、前記許容範囲を大きくする請求項1に記載の外界認識装置。
【請求項3】
前記除外部は、前記車両について推定される自己方位角の分散が大きいほど、前記許容範囲を大きくする請求項1または請求項2に記載の外界認識装置。
【請求項4】
前記除外部は、前記最近傍点と前記車両の自己位置との間の距離が大きいほど、前記許容範囲を大きくする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の外界認識装置。
【請求項5】
前記除外部は、前記外界センサの検出性能が低いほど、前記許容範囲を小さくする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の外界認識装置。
【請求項6】
前記特定部は、前記リンクの接続形状を、前記複数のノードの密度に基づいて決定する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の外界認識装置。
【請求項7】
前記特定部は、前記リンクの接続形状を、前記複数のノード間の接続関係に関連する情報に基づいて決定する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の外界認識装置。
【請求項8】
前記検出点群取得部は、認識対象とする優先度の最も高い前記認識対象物について前記検出点群を取得し、前記優先度の最も高い前記認識対象物が未検出であり且つ自律航法に基づき推定される前記車両の自己位置の分散が所定範囲外である場合に、前記優先度が次に高い前記認識対象物の前記検出点群を取得する請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の外界認識装置。
【請求項9】
外界における認識対象物を検出可能な外界センサ(10)を搭載する車両において用いられる外界認識方法であって、
前記外界センサによって検出された前記認識対象物の検出点群を取得する検出点群取得プロセス(S10,S20)と、
前記認識対象物を表す複数のノードを地図データから取得するノード群取得プロセス(S30)と、
前記複数のノード間を接続するリンク(L)上にて、前記検出点群中の特定点(SPi)から最近傍距離にある最近傍点(Ai)を特定する特定プロセス(S40,S50,S60,S70,S80)と、
前記最近傍点から許容範囲(PR)外にある前記特定点を、前記検出点群から除外する除外プロセス(S110,S130)と、
を含む外界認識方法。
【請求項10】
前記除外プロセスでは、前記車両について推定される自己位置の分散が大きいほど、前記許容範囲を大きくする請求項9に記載の外界認識方法。
【請求項11】
前記除外プロセスでは、前記車両について推定される自己方位角の分散が大きいほど、前記許容範囲を大きくする請求項9または請求項10に記載の外界認識方法。
【請求項12】
前記除外プロセスでは、前記最近傍点と前記車両の自己位置との間の距離が大きいほど、前記許容範囲を大きくする請求項9から請求項11のいずれか1項に記載の外界認識方法。
【請求項13】
前記除外プロセスでは、前記外界センサの検出性能が高いほど、前記許容範囲を大きくする請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の外界認識方法。
【請求項14】
前記特定プロセスでは、前記リンクの形状を、前記複数のノードの密度に基づいて決定する請求項9から請求項13のいずれか1項に記載の外界認識方法。
【請求項15】
前記特定プロセスでは、前記リンクの形状を、前記複数のノード間の接続関係に基づいて決定する請求項9から請求項14のいずれか1項に記載の外界認識方法。
【請求項16】
前記検出点群取得プロセスでは、認識対象とする優先度の最も高い前記認識対象物について前記検出点群を取得し、前記優先度の最も高い前記認識対象物が未検出であり且つ自律航法に基づき推定される前記車両の自己位置の分散が所定範囲外である場合に、前記優先度が次に高い前記認識対象物の前記検出点群を取得する請求項9から請求項15のいずれか1項に記載の外界認識方法。
【請求項17】
外界における認識対象物を検出可能な外界センサ(10)を搭載する車両において用いられ、記憶媒体に格納され、プロセッサ(101)に実行させる命令を含む外界認識プログラムであって、
前記命令は、
前記外界センサによって検出された前記認識対象物の検出点群を取得させる検出点群取得プロセス(S10,S20)と、
前記認識対象物を表す複数のノードを地図データから取得させるノード群取得プロセス(S30)と、
前記複数のノード間を接続するリンク(L)上にて、前記検出点群中の特定点(SPi)から最近傍距離にある最近傍点(Ai)を特定させる特定プロセス(S40,S50,S60,S70,S80)と、
前記最近傍点から許容範囲(PR)外にある前記特定点を、前記検出点群から除外させる除外プロセス(S110,S130)と、
を含む外界認識プログラム。
【請求項18】
前記除外プロセスでは、前記車両について推定される自己位置の分散が大きいほど、前記許容範囲を大きくさせる請求項17に記載の外界認識プログラム。
【請求項19】
前記除外プロセスでは、前記車両について推定される自己方位角の分散が大きいほど、前記許容範囲を大きくさせる請求項17または請求項18に記載の外界認識プログラム。
【請求項20】
前記除外プロセスでは、前記最近傍点と前記車両の自己位置との間の距離が大きいほど、前記許容範囲を大きくする請求項17から請求項19のいずれか1項に記載の外界認識プログラム。
【請求項21】
前記除外プロセスでは、前記外界センサの検出性能が高いほど、前記許容範囲を大きくさせる請求項17から請求項20のいずれか1項に記載の外界認識プログラム。
【請求項22】
前記特定プロセスでは、前記リンクの形状を、前記複数のノードの密度に基づいて決定する請求項17から請求項21のいずれか1項に記載の外界認識プログラム。
【請求項23】
前記特定プロセスでは、前記リンクの形状を、前記複数のノード間の接続関係に基づいて決定する請求項17から請求項22のいずれか1項に記載の外界認識プログラム。
【請求項24】
前記検出点群取得プロセスでは、認識対象とする優先度の最も高い前記認識対象物について前記検出点群を取得し、前記優先度の最も高い前記認識対象物が未検出であり且つ自律航法に基づき推定される前記車両の自己位置の分散が所定範囲外である場合に、前記優先度が次に高い前記認識対象物の前記検出点群を取得する請求項17から請求項23のいずれか1項に記載の外界認識プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この明細書における開示は、外界の認識対象物を認識する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像情報に基づいて車両の周囲の対象地物を認識する装置が開示されている。特許文献1の装置は、対象地物における複数箇所の各測定点について、汚れやかすれ等の画像認識の困難性に関する状態を示す測定点状態情報を格納するデータベースを備えている。装置は、測定点状態情報に基づき、画像情報に含まれる複数の測定点から画像認識が困難である測定点を省いて画像認識処理を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-271568号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、測定点状態情報を格納するデータベースを予め準備する必要がある。しかし、対象地物ごとに測定点状態情報を逐一収集するのは、非常に困難である。このため、特許文献1の技術にて正確に外界認識を行うことは、現実的ではなかった。
【0005】
開示される目的は、正確に外界認識可能な外界認識装置、外界認識方法、および外界認識プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この明細書に開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。また、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、技術的範囲を限定するものではない。
【0007】
開示された外界認識装置のひとつは、外界における認識対象物を検出可能な外界センサ(10)を搭載する車両において用いられる外界認識装置であって、外界センサによって検出された認識対象物の検出点群を取得する検出点群取得部(110)と、認識対象物を表す複数のノードを地図データから取得するノード群取得部(120)と、複数のノード間を接続するリンク(L)上にて、検出点群中の特定点(SPi)から最近傍距離にある最近傍点(Ai)を特定する特定部(130)と、最近傍点から許容範囲(PR)外にある特定点を、検出点群から除外する除外部(140)と、を備える。
【0008】
開示された外界認識方法のひとつは、外界における認識対象物を検出可能な外界センサ(10)を搭載する車両において用いられる外界認識方法であって、外界センサによって検出された認識対象物の検出点群を取得する検出点群取得プロセス(S10,S20)と、認識対象物を表す複数のノードを地図データから取得するノード群取得プロセス(S30)と、複数のノード間を接続するリンク(L)上にて、検出点群中の特定点(SPi)から最近傍距離にある最近傍点(Ai)を特定する特定プロセス(S40,S50,S60,S70,S80)と、最近傍点から許容範囲(PR)外にある特定点を、検出点群から除外する除外プロセス(S110,S130)と、を含む。
【0009】
開示された外界認識プログラムのひとつは、外界における認識対象物を検出可能な外界センサ(10)を搭載する車両において用いられ、記憶媒体に格納され、プロセッサ(101)に実行させる命令を含む外界認識プログラムであって、命令は、外界センサによって検出された認識対象物の検出点群を取得させる検出点群取得プロセス(S10,S20)と、認識対象物を表す複数のノードを地図データから取得させるノード群取得プロセス(S30)と、複数のノード間を接続するリンク(L)上にて、検出点群中の特定点(SPi)から最近傍距離にある最近傍点(Ai)を特定させる特定プロセス(S40,S50,S60,S70,S80)と、最近傍点から許容範囲(PR)外にある特定点を、検出点群から除外させる除外プロセス(S110,S130)と、を含む。
【0010】
この開示によれば、外界センサによる検出点群中の特定点が、地図データに含まれるノード間のリンク上の最近傍点から許容範囲外にある場合、検出点群から除外される。故に、外界センサによる認識対象物についての誤認識の結果が、地図データに基づき除外され得る。以上により、正確に外界認識可能な外界認識装置、外界認識方法、および外界認識プログラムが提供され得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】外界認識装置を含むシステムを示す図である。
図2】外界認識装置が有する機能の一例を示すブロック図である。
図3】外界認識装置が実行する外界認識方法の一例を示すフローチャートである。
図4図3の続きを示すフローチャートである。
図5】特定プロセスにおける処理を概念的に示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1実施形態)
第1実施形態の外界認識装置100について、図1図5を参照しながら説明する。外界認識装置100は、車両に搭載された電子制御装置である。外界認識装置100は、外界センサとしてのカメラ10により撮像された画像データに基づき、外界の中の認識対象物を認識する。外界認識装置100は、この認識結果に基づいて車両の自己位置を推定する自己位置推定装置としても機能する。外界認識装置100は、カメラ10、地図データベース(DB)20、およびIMU30と通信バス等を介して接続されている。
【0013】
カメラ10は、外界における認識対象物を検出可能な外界センサの一例である。カメラ10は、外界の所定範囲を撮像する撮像装置であり、イメージセンサによって車両周辺の所定範囲を所定のフレームレートで撮像した画像データ、および画像データの解析結果の少なくとも一方を検出データとして出力する撮像デバイスである。カメラ10は、例えば車両の前方を撮像範囲として車両の所定位置に固定されている。カメラ10は、例えば、フロントウインドウの上端部、ルームミラー付近、またはインストルメントパネル上面部等に取り付けられている。
【0014】
カメラ10は、図示しないレンズユニットと、イメージセンサと、制御部とを備える。レンズユニットは撮像範囲からの光像をイメージセンサの受光面上に結像させる。イメージセンサは、撮像範囲の画像を撮像する撮像素子である。イメージセンサは、受光面上に結像した光を電気信号に変換する。イメージセンサは、CCDセンサまたはCMOSセンサ等により提供される。イメージセンサは、電気信号を制御部に逐次出力する。
【0015】
制御部は、プロセッサ、メモリ、入出力インターフェース、およびこれらを接続するバス等を備えたコンピュータを主体として含む構成である。プロセッサは、演算処理のためのハードウェアである。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)およびRISC(Reduced Instruction Set Computer)-CPU等のうち、少なくとも一種類をコアとして含む。
【0016】
メモリは、コンピュータにより読み取り可能なプログラムおよびデータ等を非一時的に格納または記憶する、例えば半導体メモリ、磁気媒体および光学媒体等のうち、少なくとも一種類の非遷移的実体的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)である。メモリは、プロセッサによって実行される種々のプログラムを格納している。
【0017】
制御部は、イメージセンサから出力された電気信号を画像処理し、外界の画像データを生成する。制御部は、検出プログラムの実行により、画像処理機能と協働して外界中の認識対象物を抽出する画像解析機能を備えている。制御部は、生成された画像データ中から、認識対象物を表す検出点群を抽出する。例えば、制御部は、走行区画線、停止線等の路面標示、縁石等の道路境界、ガードレール等の路上設置物などを、認識対象物とする。制御部は、例えば、エッジ検出やコーナー検出等の特徴検出処理によって検出される特徴点群を、検出点群とする。制御部は、抽出した検出点群に関するデータを、認識対象物の検出情報として外界認識装置100に逐次提供する。
【0018】
図DB20は、不揮発性メモリを主体に構成されており、通常のナビゲーションに用いられるよりも高精度な地図データを記憶している。地図データには、上述の認識対象物を表すノード群に関する情報が、少なくとも含まれている。ノード群に関する情報には、例えば、各ノードの位置座標および他ノードとの接続関係が含まれる。他ノードとの接続関係とは、各ノードが、他のどのノードと直接的に接続された関係にあるかを示す情報である。
【0019】
IMU30は、車両に作用する慣性力を検出する車載センサである。IMU30は、例えば3軸ジャイロセンサおよび3軸加速度センサを有する6軸のモーションセンサによって提供される。IMU30は、3軸ジャイロセンサによって車両のヨー方向、ピッチ方向、およびロール方向に作用する各角速度を検出可能である。また、IMU30は、3軸加速度センサによって車両の前後方向、上下方向、および左右方向に作用する各加速度を検出可能である。IMU30は、各ジャイロセンサおよび各加速度センサの計測結果を、IMU30による検出データ(慣性データ)として、外界認識装置100に逐次出力する。
【0020】
外界認識装置100は、カメラ10、地図DB20、およびIMU30からの情報に基づき、外界の認識対象物を認識し、認識結果に基づき車両の自己位置を推定する電子制御装置である。外界認識装置100は、プロセッサ101、メモリ102、入出力インターフェース、およびこれらを接続するバス等を備えたコンピュータを主体として含む構成である。プロセッサ101は、演算処理のためのハードウェアである。プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)およびRISC(Reduced Instruction Set Computer)-CPU等のうち、少なくとも一種類をコアとして含む。
【0021】
メモリ102は、コンピュータにより読み取り可能なプログラムおよびデータ等を非一時的に格納または記憶する、例えば半導体メモリ、磁気媒体および光学媒体等のうち、少なくとも一種類の非遷移的実体的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)である。メモリ102は、後述の外界認識プログラム等、プロセッサ101によって実行される種々のプログラムを格納している。
【0022】
プロセッサ101は、メモリ102に格納された外界認識プログラムに含まれる複数の命令を、実行する。これにより外界認識装置100は、外界を認識するための機能部を、複数構築する。このように外界認識装置100では、運転支援するためにメモリ102に格納されたプログラムが複数の命令をプロセッサ101に実行させることで、複数の機能部が構築される。具体的に、外界認識装置100には、検出点群取得部110、ノード群取得部120、特定部130、アウトライア選定部140、および自己位置推定部150等の機能部が構築される。
【0023】
検出点群取得部110は、カメラ10によって検出された認識対象物の検出点群を、認識対象物の検出情報として取得する。特に、検出点群取得部110は、認識対象とする優先度の最も高い認識対象物について、検出情報を取得する。優先度は、認識対象物それぞれに対して予め設定されており、車両の走行シーンにおいてカメラ10の撮像範囲に存在する可能性が高いほど、高く設定される。例えば、走行区画線が優先度の最も高い認識対象物として設定される。
【0024】
また、検出点群取得部110は、優先度の最も高い認識対象物が未検出である場合、自律航法に基づき推定される車両の自己位置の分散が所定範囲外であれば、検出点群の取得対象とする認識対象物を、優先度が次に高いものへと変更する。すなわち、検出点群取得部110は、優先度の最も高い認識対象物が未検出であっても、自己位置の分散が所定範囲内である場合には、検出点群の取得対象とする認識対象物の変更を禁止する。ここでの所定範囲は、自己位置の利用において当該自己位置の分散が許容可能である範囲として設定される閾値である。検出点群取得部110は、取得した検出情報を、特定部130へと提供する。
【0025】
ノード群取得部120は、認識対象物を表す複数のノードを、地図DB20に格納された地図データから取得する。加えて、ノード群取得部120は、自己位置推定部150から取得した位置情報を利用して、認識対象物を表すノード群の車両座標系における位置情報を特定する。
【0026】
詳記すると、ノード群取得部120は、自己位置推定部150にてデッドレコニングにより推定された暫定位置および暫定方位角に基づいて、認識対象物を表すノード群の位置座標を、車両座標系における位置座標へと変換する。ノード群取得部120は、特定したノード群の位置座標と、ノード間の接続関係とを、認識対象物に関する地図情報として特定部130へと提供する。
【0027】
特定部130は、ノード間を接続するリンクL上にて、検出点群中の特定点SPiから最近傍距離にある最近傍点Aiを特定する。具体的には、特定部130は、検出点群のうちの任意の検出点を、特定点SPiとして選択する(図5の一番左の枠内参照)。特定部130は、ノード群のうちで特定点SPiとの間の距離が最も短い最短距離ノードNni、および当該最短距離ノードNniと直接接続関係にあるノードのうち特定点SPiに最も近い接続ノードNciを探索する(図5の左から二番目の枠内参照)。特定部130は、最短距離ノードNniと接続ノードNciとを接続する補間線を、リンクLとして算出する(図5の左から二番目の枠内参照)。
【0028】
特定部130は、リンクLの接続形状を、ノード群の密度およびノード間の接続関係に関連する情報である接続関係情報に基づいて決定する。具体的には、特定部130は、ノード群の密度が閾値を上回る場合には、リンクLの接続形状を直線とする。そして、特定部130は、ノード群の密度が閾値を下回る場合には、接続関係情報に基づいてリンクLの接続形状を決定する。接続関係情報には、認識対象物の曲率等の形状を表す情報、一定区間のノードの接続方向の変化に関する情報等が含まれる。特定部130は、接続関係情報に基づいて、リンクLの接続形状を直線または曲線のいずれかに決定し、曲線に決定した場合には曲率も決定する。
【0029】
特定部130は、リンクLに対して特定点SPiから下ろした垂線と当該リンクLとの交点をリンク上の最近傍点Aiとして算出する(図5の左から三番目の枠内参照)。そして、特定部130は、最近傍点Aiに対する特定点SPiのX方向偏差dxiおよびY方向偏差dyiを算出する(図5の左から四番目の枠内参照)。換言すれば、特定部130は、リンクLに対する特定点SPiからの法線ベクトルを算出し、当該法線ベクトルのX方向成分およびY方向成分の大きさを算出する。なお、リンクLと垂線が交わらない場合には、特定部130は、最短距離ノードNniと直接接続関係ある他のノードを接続ノードNciとして設定し直せばよい。特定部130は、算出したX方向偏差dxiおよびY方向偏差dyiを、アウトライア選定部140へと提供する。
【0030】
アウトライア選定部140は、最近傍点Aiから許容範囲PR外にある特定点SPiを、検出点群から除外する。アウトライア選定部140は、「除外部」の一例である。アウトライア選定部140は、特定点SPiのX方向偏差dxiおよびY方向偏差dyiについてアウトライア条件が成立するか否かを判定し、アウトライア条件が成立する場合に特定点SPiが許容範囲PR外にあると決定する。アウトライア条件は、例えばY方向偏差dyiについての下記の数式(1)、およびX方向偏差dxiについての下記の数式(2)によって規定される。アウトライア選定部140は、数式(1)および数式(2)の少なくとも一方の関係が満たされる場合、アウトライア条件が成立すると判定する。
【数1】
【数2】
【0031】
ここで、σyは車両の自己位置のY方向の分散値、σxは自己位置のX方向の分散値、σθは車両の自己方位角の分散値、Aixは最近傍点AiのX座標位置である。なお、ここで自己方位角とは、車両の進行方向を示す方位角である。また、Kyは分散値σyの調整係数、Kxは分散値σxの調整係数、Kθは分散値σθの調整係数である。以上によれば、数式(1)の右辺は、図5に示す許容範囲PRのY方向半径の大きさに相当し、数式(2)の右辺は、許容範囲PRのX方向半径の大きさに相当する。
【0032】
アウトライア選定部140は、以上の各パラメータに基づいて、許容範囲PRの大きさを調整する。具体的には、アウトライア選定部140は、自己位置推定部150にて算出されたY方向自己位置の分散値σy、X方向自己位置の分散値σx、および自己方位角の分散値σθを取得する。数式(1),(2)に示すように、各分散値が大きいほど、許容範囲PRは大きくなる。
【0033】
加えて、アウトライア選定部140は、調整係数Ky,Kx,Kθをカメラ10の検出性能に基づく値に設定する。調整係数Ky,Kx,Kθは、検出性能が低いほど、小さい値に設定される。調整係数Ky,Kx,Kθは、例えば画角および焦点距離の少なくとも1つに基づいて設定される。調整係数Ky,Kx,Kθは、画角が小さいほど、または焦点距離が短いほど、小さい値とされる。すなわち、カメラ10の検出性能が小さいほど、許容範囲PRは小さくなる。また、数式(1)の右辺第2項によれば、最近傍点AiのX座標位置がパラメータとして含まれている。このため、車両の自己位置(車両座標系の原点)と最近傍点Aiとの間の距離が大きいほど、許容範囲PRは大きい値に設定される。
【0034】
アウトライア選定部140は、以上のパラメータに基づく数式(1),(2)を利用して、特定点SPiが許容範囲PR外か否かを判定する。アウトライア選定部140は、特定点SPiが許容範囲PR外であると判定すると、当該特定点SPiをアウトライア(外れ値)として検出点群から除外する。アウトライア選定部140は、特定点SPiが許容範囲PR外でない、すなわち許容範囲PR内に収まると判定すると、当該特定点SPiをインライアとして検出点群に含めた状態を保持する。例えば、図5に示す例では、dxiは許容範囲PRのX方向半径より小さいが、dyiが許容範囲PRのY方向半径より大きいため、特定点SPiは許容範囲PRから外れるアウトライアであるとされ、検出点群から除外される。アウトライア選定部140は、実質的に全ての検出点に対してアウトライア条件の判定を行う。以上の結果、アウトライア選定部140は、地図データに対するずれが許容できる検出点のみからなる検出点群を、認識対象物の認識情報として生成する。アウトライア選定部140は、生成した認識情報を、自己位置推定部150へと提供する。
【0035】
自己位置推定部150は、アウトライア選定部140にて生成された認識情報に基づいて、車両の現在の自己位置を推定する。具体的には、自己位置推定部150は、IMU30にて検出された車両の現在の姿勢角、車速、角速度、前回姿勢角、および自己位置推定部150にて推定された前回位置に基づいて、車両の現在の自己位置および方位を暫定的に推定する。この暫定的な自己位置(暫定位置)および方位(暫定方位)は、例えばデッドレコニングによって推定される。
【0036】
そして、自己位置推定部150は、認識情報と、地図DB20の認識対象物を表すノード群との位置座標のずれから、車両の横方向位置(Y方向位置)の偏差である横偏差または前後方向位置(X方向位置)の偏差である前後偏差を算出する。自己位置推定部150は、横偏差および前後偏差に基づき、自己位置および方位角の分散値および車両の自己位置のオフセットを推定する。例えば、走行区画線を認識対象物として認識している場合、自己位置推定部150は、横方向(Y方向)のオフセットを算出する。オフセットは、例えばカルマンフィルタの利用により推定可能である。自己位置推定部150は、デッドレコニングにより算出された暫定位置および暫定方位角を、推定されたオフセットに基づいて補正し、車両の現在の自己位置および方位角とする。自己位置推定部150は、以上の結果推定された自己位置および方位角を、他の車載装置等からの要求に基づき出力する。
【0037】
なお、自己位置推定部150は、デッドレコニングによる暫定位置および暫定方位角を、ノード群取得部120に逐次提供する。加えて、自己位置推定部150は、オフセット推定の過程で算出された自己位置および方位角の分散値を、アウトライア選定部140へと逐次提供する。
【0038】
次に、機能ブロックの共同により、外界認識装置100が実行する外界認識方法のフローを、図2および図5を参照しつつ、図3および図4に従って以下に説明する。なお、後述するフローにおいて「S」とは、プログラムに含まれた複数命令によって実行される、フローの複数ステップを意味する。
【0039】
まず図3のS10では、検出点群取得部110にて、認識対象物を選定する。具体的には、S10では、優先度の最も高い認識対象物(例えば走行区画線)が検出されていれば、当該認識対象物を、検出点群の取得対象に決定する。優先度の最も高い認識対象物(例えば走行区画線)が未検出であり、且つ自己位置の分散が所定範囲外であれば、次に優先度の高い認識対象物を検出点群の取得対象に決定する。なお、優先度の最も高い認識対象物が未検出であっても、自己位置の分散が所定範囲内であれば、以降の処理を中断し、デッドレコニングによる自己位置推定を実行すればよい。
【0040】
次に、S20では、検出点群取得部110にて、S10で選定された認識対象物の検出点群を取得する。続くS30では、ノード群取得部120にて、検出点群を取得した認識対象物のノード群を、地図データから取得する。
【0041】
続いて、S40では、特定部130にて、特定点SPiを設定する。そして、S50では、特定部130にて最短距離ノードNniを探索する。さらに、S60では、特定部130にて接続ノードNciを探索する。続くS70では、特定部130にて最短距離ノードNniと接続ノードNciの間を接続するリンクLを決定する。具体的には、S70では、複数のノードの密度および複数のノード間の接続関係に関連する情報に基づいて、補間線としてのリンクLの接続形状が決定され、当該接続形状のリンクLが算出される。
【0042】
次に、S80では、特定部130にて特定点SPiからリンクLへの法線ベクトルを算出することで、リンクL上にて特定点SPiから最近傍距離にある最近傍点Aiを特定する。続くS90では、法線ベクトルをX方向成分およびY方向成分に成分分解することで、最近傍点Aiに対する特定点SPiの偏差dxi,dyiを算出する。
【0043】
図4へ移り、S100では、アウトライア選定部140にて、数式(1)の各パラメータを決定することで許容範囲PRを設定する。次に、S110では、X方向偏差dxiおよびY方向偏差dyiが、許容範囲PR内であるか否かを判定する。許容範囲PR内であると判定されると、S120へと進み、アウトライア選定部140にて当該特定点SPiをインライアに決定し、S140へと進む。
【0044】
一方、S110にて、X方向偏差dxiおよびY方向偏差dyiの少なくとも1つが許容範囲PRから外れると判定すると、S130へと進み、アウトライア選定部140にて当該特定点SPiをアウトライアとして検出点群から除外してS140へと進む。
【0045】
S140では、検出点群中の全ての検出点についてアウトライア条件の判定を行ったか否かを判定する。全ての検出点についてアウトライア条件の判定を行っていないと判定された場合には、S40へと戻って残りの検出点の中から特定点SPiを設定し、以降の処理を再度実行する。一方で、検出点群中の全ての検出点についてアウトライア条件の判定を行ったと判定されると、S150へと進む。S150では、インライアの検出点からなる検出点群(認識情報)を利用して車両の自己位置を推定し、一連の処理を終了する。
【0046】
なお、上述のS10,S20が「検出点群取得プロセス」、S30が「ノード群取得プロセス」、S40~S80が「特定プロセス」、S110,S130が「除外プロセス」の一例である。
【0047】
次に第1実施形態のもたらす作用効果について説明する。
【0048】
第1実施形態によれば、地図データにおいて認識対象物を表す複数のノード間を接続するリンクL上にて、カメラ10による検出点群中の特定点SPiから最近傍距離にある最近傍点Aiが特定される。そして、最近傍点Aiから許容範囲PR外にある特定点SPiは、検出点群から除外される。故に、カメラ10による認識対象物についての誤認識の結果が、地図データに基づき除外され得る。以上により、正確な外界認識が可能となる。
【0049】
また、第1実施形態によれば、車両について推定される自己位置の分散が大きいほど、許容範囲PRが大きく設定される。自己位置に関して分散が大きい場合には、当該自己位置に基づき決定される検出点の位置座標も分散が大きくなる。故に、分散の比較的大きい検出点について許容範囲PRをより大きく設定することで、インライアの特定点SPiを検出点群から除外してしまうことを抑制できる。さらに、分散が比較的小さい特定点SPiほど許容範囲PRが小さく設定されるため、より厳密なアウトライア判定が可能となる。したがって、位置の分散に応じた適切な特定点SPiの判定が可能となる。
【0050】
加えて、第1実施形態によれば、自己方位角に関しても、自己位置と同様に分散が大きいほど許容範囲PRを大きく設定されるので、分散に応じた適切な特定点SPiの判定が可能となる。
【0051】
さらに、第1実施形態によれば、最近傍点Aiと車両の自己位置との間の距離が大きいほど、許容範囲PRが大きく設定される。当該距離が大きいほど、自己方位角の分散による影響が大きくなり、特定点SPiの位置の分散が大きくなる。故に、分散に応じた一層適切な特定点SPiの判定が可能となる。
【0052】
また、第1実施形態によれば、カメラ10の検出性能が低いほど、許容範囲PRが小さく設定される。カメラ10の検出性能が低いと、誤検出の可能性が大きくなる。故に、許容範囲PRをより小さく設定することで、誤検出の可能性に応じた適切な特定点SPiの判定が可能となる。
【0053】
加えて、第1実施形態によれば、リンクLの接続形状が複数のノードの密度に基づいて決定される。これによれば、地図データが有するノードの密度に応じて、ノード間をどのような接続形状のリンクLで接続するかを決定できる。故に、地図データの品質に応じたリンクLの設定が可能となる。特に、第1実施形態においては、ノードの密度が閾値を上回るとリンクLの接続形状が直線に決定される。これによれば、比較的密に認識対象物を表すノード群について直線形状のリンクLとされるので、計算負荷を抑制することが可能となる。また、ノードの密度が閾値を下回るとリンクLの接続形状が曲線に決定されることによれば、比較的疎に認識対象物を表すノード群について、より認識対象物の形状に沿ったリンクLが決定され得る。
【0054】
また、第1実施形態によれば、さらにリンクLの接続形状が複数のノード間の接続関係に関連する情報にも基づいて決定される。これによれば、ノード間の接続方向に基づき、認識対象物の形状をより正確に反映したリンクLが決定され得る。
【0055】
さらに、第1実施形態によれば、優先度の最も高い認識対象物が未検出であり、且つ自律航法に基づき推定される車両の自己位置の分散が所定範囲外である場合に、優先度が次に高い認識対象物の検出点群が取得される。これによれば、優先度の最も高い認識対象物が未検出であった場合でも、自律航法に基づき推定される車両の自己位置の分散が所定範囲内であれば、認識対象物の変更が中断される。故に、自律航法に基づく自己位置で十分に確からしさを確保できる場合には、優先度の低い認識対象物への変更を不要とし得る。
【0056】
(他の実施形態)
この明細書における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
【0057】
上述の実施形態において、検出点群取得部110は、カメラ10にて画像データから解析された認識対象物の検出点群を取得するとした。これに代えて、検出点群取得部110は、カメラ10から画像データを取得し、当該画像データを画像解析することで、認識対象物の検出点群を取得する構成であってもよい。
【0058】
上述の実施形態において、外界認識装置100は、カメラ10からの認識対象物の検出点群を取得するとしたが、検出点群を取得する外界センサはこれに限定されない。例えば、外界認識装置100は、LiDARによる認識対象物の検出点群を取得してもよい。なお、この場合、数式(1),(2)における調整係数Ky,Kx,Kθは、例えばLiDARの分解能および測距可能距離の少なくとも1つに基づいて設定されればよい。具体的には、調整係数Ky,Kx,Kθは、分解能が低い、または測距可能距離が短いほど、小さい値とされる。
【0059】
上述の実施形態において、外界認識装置100は、認識対象物の認識結果を自己位置推定に利用するとしたが、自己位置推定以外に利用してもよい。例えば、外界認識装置100は、認識対象物の認識結果を自動運転または高度運転支援における車両制御に利用してもよい。また、外界認識装置100は、自己位置推定や車両制御等を行う他の車載装置に認識結果を提供する構成であってもよい。
【0060】
外界認識装置100は、デジタル回路およびアナログ回路のうち少なくとも一方をプロセッサとして含んで構成される、専用のコンピュータであってもよい。ここで特にデジタル回路とは、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、SOC(System on a Chip)、PGA(Programmable Gate Array)、およびCPLD(Complex Programmable Logic Device)等のうち、少なくとも一種類である。またこうしたデジタル回路は、プログラムを格納したメモリを、備えていてもよい。
【0061】
外界認識装置100は、1つのコンピュータ、またはデータ通信装置によってリンクされた一組のコンピュータ資源によって提供され得る。例えば、上述の実施形態における外界認識装置100の提供する機能の一部は、他のECUによって実現されてもよい。
【符号の説明】
【0062】
100 外界認識装置、 10 カメラ(外界センサ)、 101 プロセッサ、 110 検出点群取得部、 120 ノード群取得部、 130 特定部、 140 アウトライア選定部(除外部)、 SPi 特定点、 L リンク、 Ai 最近傍点、 PR 許容範囲。
図1
図2
図3
図4
図5