(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022180835
(43)【公開日】2022-12-07
(54)【発明の名称】検出装置、検出システム及び検出方法
(51)【国際特許分類】
G01S 5/02 20100101AFI20221130BHJP
【FI】
G01S5/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021087553
(22)【出願日】2021-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニックホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】谷 博之
【テーマコード(参考)】
5J062
【Fターム(参考)】
5J062BB05
5J062CC18
(57)【要約】
【課題】ウェアラブル装置の身体上における正確な位置及び方向を検出することができる検出装置、検出システム及び検出方法を提供する。
【解決手段】検出装置は、身体上に配置されているウェアラブル装置の身体上における向きを示す方向情報を、無線通信によってウェアラブル装置から受信し、ウェアラブル装置から放射される電波の強度を測定し、測定した電波の強度を示す強度情報を出力する無線通信部と、方向情報及び強度情報に基づいて、ウェアラブル装置の身体上における位置及び方向を算出する演算部と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体上に配置されているウェアラブル装置の前記身体上における向きを示す方向情報を、無線通信によって前記ウェアラブル装置から受信し、前記ウェアラブル装置から放射される電波の強度を測定し、測定した前記電波の強度を示す強度情報を出力する無線通信部と、
前記方向情報及び前記強度情報に基づいて、前記ウェアラブル装置の前記身体上における位置及び方向を算出する演算部と、
を備える検出装置。
【請求項2】
前記演算部は、前記強度情報と、前記無線通信部で測定される電波の強度の値と前記身体上における前記ウェアラブル装置の位置とを対応付けた対応情報とに基づいて、前記ウェアラブル装置の前記身体上における位置を推定する、
請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記演算部は、前記無線通信部で測定される電波の強度の値が所定幅の閾値に予め定められた第1の一定時間収まっている場合、前記方向情報に基づいて、前記ウェアラブル装置の前記身体上における方向を算出する、請求項2に記載の検出装置。
【請求項4】
前記演算部は、前記電波の強度の測定が開始されてから予め定められた第2の一定時間が経過したか否かを判定し、前記第2の一定時間が経過していない場合、推定された前記位置及び算出された前記方向を補正する、請求項2に記載の検出装置。
【請求項5】
前記演算部は、前記第2の一定時間が経過した場合、推定された前記位置及び算出された前記方向を確定する、請求項4に記載の検出装置。
【請求項6】
前記ウェアラブル装置と、
請求項1から5の何れか一項に記載の検出装置と、
を備える検出システムであって、
前記ウェアラブル装置は、
前記身体の生体情報を検出する生体情報センサと、
前記身体上における向きを検出する方向検出部と、
前記生体情報と、前記方向検出部で検出された前記方向情報とを、無線通信により、前記検出装置に送信する無線通信部と、
を備える、検出システム。
【請求項7】
前記方向検出部は、3軸加速度センサを備える、請求項6に記載の検出システム。
【請求項8】
前記ウェアラブル装置は、前記身体上の複数の位置に設置することができるように構成されている、請求項6又は7に記載の検出システム。
【請求項9】
身体上に配置されているウェアラブル装置から放射される電波の強度を測定するステップと、
前記ウェアラブル装置の前記身体上における向きを示す方向情報を受信するステップと、
測定した前記電波の強度の値に対応したウェアラブル装置の位置を推定するステップと、
測定した前記電波の強度の値が一定時間変動するか否かを判定するステップと、
前記電波の強度の値が一定時間変動していない場合、前記方向情報に基づき、前記ウェアラブル装置の前記身体上の位置における、前記ウェアラブル装置の向きを算出するステップと、
を含む検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ウェアラブル装置の身体上での位置と方向を検出する検出装置、検出システム及び検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、身体に装着されたウェアラブル装置によって取得された身体の生理学的特性を示す信号に基づき、ウェアラブル装置の身体上における位置及び向きを検出する技術が開示されている。生理学的特性を示す信号は、身体の心拍数、身体の皮膚温度、身体の血圧などを示す信号である。
【0003】
特許文献1に開示されている装置は、ウェアラブル装置の身体上での位置及び向きの少なくとも一方が生理学的特性と関連している点に着目して、生理学的特性と予め設定されているデータ(例えばルックアップテーブルに記憶されている所定の特性)とを比較する。これにより、生理学的特性を取得するのに適したウェアラブル装置の身体上における位置及び向きを検出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の従来技術は、ウェアラブル装置の身体上での位置などが生理学的特性と関連している場合に有効な方法である。しかしながら、身体上の様々な場所に装着されることが想定されるウェアラブル装置では、生理学的特性を取得するのに適したウェアラブル装置の身体上における正確な位置及び向きを検出するという要望に対応することができない場合があるという課題がある。
【0006】
本開示の非限定的な実施例は、ウェアラブル装置の身体上における正確な位置及び方向を検出することができる検出装置、検出システム及び検出方法の提供に資する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施例に係る検出装置は、身体上に配置されているウェアラブル装置の前記身体上における向きを示す方向情報を、無線通信によって前記ウェアラブル装置から受信し、前記ウェアラブル装置から放射される電波の強度を測定し、測定した前記電波の強度を示す強度情報を出力する無線通信部と、前記方向情報及び前記強度情報に基づいて、前記ウェアラブル装置の前記身体上における位置及び方向を算出する演算部と、を備える。
【0008】
本開示の一実施例に係る検出システムは、上記のウェアラブル装置と、上記の検出装置と、を備える検出システムであって、前記ウェアラブル装置は、前記身体の生体情報を検出する生体情報センサと、前記身体上における向きを検出する方向検出部と、前記生体情報と、前記方向検出部で検出された前記方向情報とを、無線通信により、前記検出装置に送信する無線通信部と、を備える。
【0009】
本開示の一実施例に係る検出方法は、身体上に配置されているウェアラブル装置から放射される電波の強度を測定するステップと、前記ウェアラブル装置の前記身体上における向きを示す方向情報を受信するステップと、測定した前記電波の強度の値に対応したウェアラブル装置の位置を推定するステップと、測定した前記電波の強度の値が一定時間変動するか否かを判定するステップと、前記電波の強度の値が一定時間変動していない場合、前記方向情報に基づき、前記ウェアラブル装置の前記身体上の位置における、前記ウェアラブル装置の向きを算出するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0010】
本開示の一実施例によれば、ウェアラブル装置の身体上における正確な位置及び方向を検出することができる検出装置及び検出方法を提供できる。
【0011】
本開示の一実施例における更なる利点及び効果は、明細書及び図面から明らかにされる。かかる利点及び/又は効果は、いくつかの実施の形態並びに明細書及び図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つ又はそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本開示の実施の形態に係る検出システム100の構成例を示す図
【
図2A】ウェアラブル装置10の身体30上における位置、検出装置20の設置場所などについて説明するための図
【
図2B】ウェアラブル装置10の身体30上における位置、検出装置20の設置場所などについて説明するための図
【
図2C】ウェアラブル装置10の身体30上における位置、検出装置20の設置場所などについて説明するための図
【
図5】検出装置20の動作を説明するためのフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0014】
(実施の形態)
【0015】
(検出システム100の構成例)
図1は本開示の実施の形態に係る検出システム100の構成例を示す図である。検出システム100は、ウェアラブル装置10が身体30上の任意の場所に装着された場合でもウェアラブル装置10の身体30上における位置及び方向を検出できるように構成されている。
【0016】
検出システム100はウェアラブル装置10及び検出装置20を備えている。なお、ウェアラブル装置10及び検出装置20のそれぞれの構成の詳細は後述する。
【0017】
図2A、
図2B及び
図2Cを参照して、ウェアラブル装置10の身体30上における位置、検出装置20の設置場所などについて説明する。
【0018】
図2A、
図2B及び
図2Cのそれぞれは、ウェアラブル装置10の身体30上における位置、検出装置20の設置場所などについて説明するための図である。
【0019】
図2Aには、ウェアラブル装置10を装着しているユーザが、椅子に座りながら、デスク上に設置されているキーボードを操作している状態が示されている。
図2Aでは、ウェアラブル装置10がユーザの手首に装着され、検出装置20が部屋の天井に設置されている。この場合のウェアラブル装置10は、手首に装着できる時計タイプのものが想定される。
【0020】
図2Bには、ウェアラブル装置10を装着しているユーザがソファに座りながら、テレビを見ている状態が示されている。
図2Bでは、ウェアラブル装置10がユーザの胸元に配置され、検出装置20が部屋の天井に設置されている。この場合のウェアラブル装置10は、首にぶら下げることができるペンダントタイプのもの、洋服に組み込まれているものなどが想定される。
【0021】
図2Cには、ウェアラブル装置10を装着しているユーザがベッドで寝ている状態が示されている。
図2Cでは、ウェアラブル装置10がユーザの手首に装着され、検出装置20が部屋の天井に設置されている。この場合のウェアラブル装置10は、手首に装着できる時計タイプのものが想定される。
【0022】
このように、ウェアラブル装置10は、身体30上の様々な部位に設置される。そして、ウェアラブル装置10の身体30上での位置と、ウェアラブル装置10の向きは、ウェアラブル装置10が設置されている身体30の部位の向きなどによって変化する。
【0023】
なお、ウェアラブル装置10には、様々な種類の追加部材を取り付けることができる。追加部材は、リストバンド、ネックレス用チェーン、メガネフレームなどである。このような追加部材の種類を変更することにより、ウェアラブル装置10を身体30上の様々な位置に設置することができる。
【0024】
なお、検出装置20の設置場所は、建物の天井に限定されず、テーブルの上、壁の表面などでもよい。
【0025】
なお、
図2Aなどでは、人の身体30にウェアラブル装置10が装着されているが、ウェアラブル装置10は、人以外にも、犬、猫、鳥などの動物に装着されるものでもよい。
【0026】
(ウェアラブル装置10)
次に
図3を参照してウェアラブル装置10の構成例について説明する。
図3はウェアラブル装置10の構成例を示す図である。
【0027】
ウェアラブル装置10は、生体情報センサ11、方向検出部12、制御部13、無線通信部14、電源部15、及びアンテナ16を備えている。
【0028】
(生体情報センサ11)
生体情報センサ11は、生体情報11aを検出し、検出した生体情報11aを制御部13に送信する。生体情報11aは、脈拍、脳波、筋電位、発汗の有無、発汗の量、体温、血圧、血中酸素濃度などである。
【0029】
生体情報センサ11は、例えば、これらの情報を取得する心電センサ、筋電センサ、脳波センサなどである。
【0030】
なお生体情報センサ11には、これらのセンサ以外にも、加速度センサ、ジャイロセンサ、振動センサなどを組み合わせてもよい。これにより、ウェアラブル装置10を装着しているユーザの身体30の状態をより細かく分析することが可能になる。
【0031】
(方向検出部12)
方向検出部12は、ウェアラブル装置10の向きを検出し、ウェアラブル装置10の向きを示す方向情報12aを制御部13に送信する。
【0032】
例えば、方向検出部12は、不図示の3軸加速度センサを備えている。3軸加速度センサは、水平方向に延伸する2軸(x軸、y軸)方向のそれぞれの加速度と、鉛直方向に延伸する1軸(z軸)方向の加速度とを検出するセンサである。3軸加速度センサは、これらの3軸のそれぞれの延伸方向に対するウェアラブル装置10の傾きを検出し、ウェアラブル装置10の向きを示す方向情報12aを出力する。
【0033】
(制御部13)
制御部13は、例えば、メモリ、CPU(Central Processing Unit)、通信デバイスなどの電気回路を備えており、当該電気回路により、ウェアラブル装置10の動作を制御する。
【0034】
制御部13は、生体情報センサ11から送信された生体情報11aと方向検出部12から送信された方向情報12aとを、一定時間毎に時系列順に保持し、時系列順に保持した生体情報11a及び方向情報12aを順次、無線通信部14へ送信する。
【0035】
(無線通信部14)
無線通信部14は、ウェアラブル装置10にて収集した情報を、検出装置20との間で無線通信を行う。無線通信の方法は、Bluetooth(登録商標)、RFID(Radio-Frequency IDentification)、BLE(Bluetooth Low Energy)などである。
【0036】
無線通信部14は、制御部13から送信された生体情報11a及び方向情報12aを受信した場合、生体情報11a及び方向情報12aを、アンテナ16に伝送する。
【0037】
(アンテナ16)
アンテナ16は、無線通信部14から送信された生体情報11a及び方向情報12aを受信し、これらの情報を含むデータを所定周波数の搬送波(電波16a)に含めて放射する。アンテナ16の種類は、例えば、指向性アンテナ、無指向性アンテナなどである。
【0038】
(電源部15)
電源部15は、ウェアラブル装置10の動作に必要な電力を蓄えており、当該電力を制御部13などに供給する。
【0039】
電源部15は、電池、電池の出力電圧を所定の値の電圧に変換する電気回路、電源部15への電力供給のためのコネクタなどを備えている。電池が2次電池の場合、電源部15は、2次電池の充電回路も備えている。
【0040】
電源部15への電力供給方法は、例えばケーブルによる給電方法、コイルを用いた非接触給電方法、無線による給電方法などである。
【0041】
(検出装置20)
次に
図4を参照して検出装置20の構成例について説明する。
図4は検出装置20の構成例を示す図である。検出装置20は、無線通信部21、演算部22、電源部23及びアンテナ24を備えている。
【0042】
(アンテナ24)
アンテナ24は、
図3に示すウェアラブル装置10から送信される電波16aを受信し、電波16aに含まれているデータを無線通信部21に送信する。当該データには、前述した生体情報11a及び方向情報12aが含まれている。
【0043】
(無線通信部21)
無線通信部21は、ウェアラブル装置10との間で無線による情報通信を行う。無線通信の方法は、Bluetooth(登録商標)、RFID、BLEなどである。
【0044】
無線通信部21は、アンテナ24から送信されるデータを受信するとともに、アンテナ24で受信される電波16aの強度を測定する。電波16aの強度を測定することにより、検出装置20からウェアラブル装置10までの距離を特定することができる。
【0045】
無線通信部21は、測定した電波16aの強度を示す強度情報21aを、生体情報11a及び方向情報12aとともに、演算部22へ送信する。
【0046】
(演算部22)
検出装置20は、受信した強度情報21aに基づき、ウェアラブル装置10の身体30上における位置を特定する。
【0047】
また検出装置20は、方向情報12aに基づき、ウェアラブル装置10の向きを特定する。
【0048】
(電源部23)
電源部23は、検出装置20の動作に必要な電力を蓄えており、当該電力を演算部22などに供給する。
【0049】
電源部23は、電池、電池の出力電圧を所定の値の電圧に変換する電気回路、電源部23への電力供給のためのコネクタなどを備えている。電池が2次電池の場合、電源部23は、2次電池の充電回路も備えている。
【0050】
電源部23への電力供給方法は、例えばケーブルによる給電方法、コイルを用いた非接触給電方法、無線による給電方法などである。
【0051】
次に
図5を参照して検出装置20の動作を説明する。
図5は検出装置20の動作を説明するためのフローチャートである。
【0052】
ステップS1において、ウェアラブル装置10との無線通信を開始した検出装置20は、ウェアラブル装置10から送信される電波16aの強度を測定する。
【0053】
ステップS2において、演算部22は、例えば、電波16aの強度の値と身体30上におけるウェアラブル装置10の位置とを対応付けた対応情報を参照することにより、測定した電波16aの強度の値に対応したウェアラブル装置10の位置を推定する。
【0054】
ステップS3において、演算部22は、無線通信部21で測定される電波16aの強度の値が第1の一定時間収まっているか否かを判定する。
【0055】
例えば、演算部22には所定幅の閾値が設定されており、演算部22は、電波16aの強度の値が、当該閾値内に、第1の一定時間(例えば数秒から数十秒)収まっていない場合、人の動きが静止状態にないため、ウェアラブル装置10の向きを特定できる状態ではないと判定し(ステップS3,NO)、ステップS1以降の処理を繰り返す。
【0056】
演算部22は、電波16aの強度の値が、当該閾値内に、第1の一定時間収まっている場合、人の動き静止状態にあるため、ウェアラブル装置10の向きを特定できる状態である判定し(ステップS3,YES)、ステップS4の処理を実行する。
【0057】
ステップS4において、演算部22は、方向情報12aに基づき、ステップS2で推定した身体30上の位置におけるウェアラブル装置10の向きを算出する。
【0058】
次にステップS5において、演算部22は、電波16aの強度の測定が開始されてから、第2の一定時間(例えば数十秒から数分)が経過したか否かを判定する。
【0059】
第2の一定時間が経過していない場合(ステップS5,NO)、演算部22は、ステップS1以降の処理を所定周期毎に繰り返す。
【0060】
これにより、ウェアラブル装置10の身体30上の位置と、当該位置におけるウェアラブル装置10の向きとを補正する。
【0061】
一定時間が経過した場合(ステップS5,YES)、演算部22は、補正されたウェアラブル装置10の位置と、当該位置におけるウェアラブル装置10の向きとを確定(ステップS6)、一連の処理を終了する。
【0062】
以上に説明したように本開示の実施の形態に係る検出装置は、身体上に配置されているウェアラブル装置の身体上における向きを示す方向情報を、無線通信によってウェアラブル装置から受信し、ウェアラブル装置から放射される電波の強度を測定し、測定した電波の強度を示す強度情報を出力する無線通信部と、方向情報及び強度情報に基づいて、ウェアラブル装置の身体上における位置及び方向を算出する演算部と、を備える。
【0063】
この構成により、ウェアラブル装置10の身体30上での位置及び向きが生理学的特性と関連していなくても、ウェアラブル装置10の身体30上における位置及び向きを検出することができる。従って、身体上の様々な場所に装着されることが想定されるウェアラブル装置10を用いて、ユーザ特有の生体情報の分析を行うことができる。
【0064】
また、ウェアラブル装置10から離れた場所で、ウェアラブル装置10の位置及び向きを検出できるため、ウェアラブル装置10を装着しているユーザの身体30における生体情報をリアルタイムに分析することも可能である。これにより、行動中におけるユーザの身体の状態を正確に把握して、その状態に応じた様々な情報を提供することも可能である。
【0065】
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、本開示に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【0066】
以上、本開示の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術は、本開示において例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれ得る。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本開示の一実施例は、ウェアラブル装置の身体上における正確な位置及び方向を検出することができる検出装置、検出システム及び検出方法に好適である。
【符号の説明】
【0068】
10 ウェアラブル装置
11 生体情報センサ
11a 生体情報
12 方向検出部
12a 方向情報
13 制御部
14 無線通信部
15 電源部
16 アンテナ
16a 電波
20 検出装置
21 無線通信部
21a 強度情報
22 演算部
23 電源部
24 アンテナ
30 身体
100 検出システム