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  • 特開-携行型レーザークリーニング装置 図1
  • 特開-携行型レーザークリーニング装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022180903
(43)【公開日】2022-12-07
(54)【発明の名称】携行型レーザークリーニング装置
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/36 20140101AFI20221130BHJP
   B23K 26/00 20140101ALI20221130BHJP
   B08B 7/00 20060101ALI20221130BHJP
【FI】
B23K26/36
B23K26/00 M
B08B7/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021087663
(22)【出願日】2021-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000002299
【氏名又は名称】清水建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮谷 慶一
【テーマコード(参考)】
3B116
4E168
【Fターム(参考)】
3B116AB52
3B116BC01
3B116CD42
4E168AD03
4E168CA06
4E168CA07
4E168CA15
4E168JA01
4E168JA11
(57)【要約】
【課題】照射作業中に照射ガンと対象物までの距離を作業者に明示することができる携行型レーザークリーニング装置を提供する。
【解決手段】洗浄対象物Sの表面に付着した付着物を剥離洗浄するためのクリーニング用のレーザー光Bを出射して、出射したレーザー光Bを洗浄対象物Sに照射する携行型の照射ガン14を備えるレーザークリーニング装置10であって、照射ガン14と洗浄対象物Sとの距離Lを計測する距離計測手段16と、計測した距離Lがあらかじめ設定した距離と一致または所定の範囲内にあるか否かを判定する判定手段18と、判定結果を視覚または聴覚で確認可能な形態で出力する出力手段20とをさらに備えるようにする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄対象物の表面に付着した付着物を剥離洗浄するためのクリーニング用のレーザー光を出射して、出射したレーザー光を洗浄対象物に照射する携行型の照射ガンを備えるレーザークリーニング装置であって、
照射ガンと洗浄対象物との距離を計測する距離計測手段と、計測した距離があらかじめ設定した距離と一致または所定の範囲内にあるか否かを判定する判定手段と、判定結果を視覚または聴覚で確認可能な形態で出力する出力手段とをさらに備えることを特徴とする携行型レーザークリーニング装置。
【請求項2】
出力手段は、眼鏡型、ゴーグル型、イヤホン型、ヘッドホン型もしくは頭部装着型のウェアラブル装置または洗浄対象物の表面に判定結果を投射する投射装置の少なくとも一つを用いて構成されることを特徴とする請求項1に記載の携行型レーザークリーニング装置。
【請求項3】
洗浄対象物の表面に付着した付着物を剥離洗浄するためのクリーニング用のレーザー光を出射して、出射したレーザー光を洗浄対象物に照射する携行型の照射ガンを備えるレーザークリーニング装置であって、
照射ガンと洗浄対象物との距離を計測する距離計測手段と、計測した距離があらかじめ設定した距離と一致または所定の範囲内にあるか否かを判定する判定手段と、計測した距離が所定の範囲内にないと判定された場合に、照射ガンからのレーザー光の出射を停止する制御を行う制御手段をさらに備えることを特徴とする携行型レーザークリーニング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既存建築物に備わる石材、タイル、モルタル、金属などの清浄化クリーニングに好適な携行型レーザークリーニング装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、携行型レーザークリーニング装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。携行型レーザークリーニング装置は、高圧温水洗浄、ブラスト洗浄と比較して、対象物正面を削ってしまうおそれはないため、特に歴史的建造物など対象物自体の保存が求められるものには適している。照射ガンから出射されるレーザー光は合焦点(照射ガンから対象物までの距離に相当し、任意に設定可能)で最もエネルギーが高くなり、対象物表面の汚れ物質と反応する。
【0003】
レーザークリーニング装置の制御に関連する従来技術として、レーザー光を出射するレーザーヘッドを移動させるシステムが知られている(例えば、特許文献2を参照)。この特許文献2のシステムは、レーザーヘッドを、1面が開口された略直方体形状の搬送ケース内で開口面と略水平方向および略直交方向において移動させる移動機構を備えており、レーザーヘッドが略水平方向および略直交方向へ移動しながらレーザー光を照射し、開口面側に配置された対象物表面上の被膜を剥離除去する。レーザーヘッドは自動焦点機能を有しており、レーザーヘッドと対象物との距離を測定可能である。レーザーヘッドには距離測定センサーが取り付けられており、距離測定センサーを用いて被膜が除去されて対象物表面が露出したときを検出する。また、搬送ケース内に監視カメラが設置されており、監視カメラを用いて対象物表面の被膜剥離状態を画像認識して、レーザーの照射条件を最適化する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-301439号公報
【特許文献2】特開2020-40115号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記の従来の携行型レーザークリーニング装置では、図3に示すように、装置本体1から延びるケーブル2に取り付いた照射ガン3を手持ちで使用するため、対象物4までの距離Lが一定しないという問題がある。また、作業者は保護メガネの装着が必須であるため、対象物4までの距離Lを把握しにくいという問題がある。距離Lを把握しにくいため、同じ箇所を何度も照射してしまい、対象物4の表面に斑が発生するおそれがある。このため、照射作業中に照射ガン3と対象物4までの距離L(合焦点長さ)を作業者に明示することができる技術が求められていた。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、照射作業中に照射ガンと対象物までの距離を作業者に明示することができる携行型レーザークリーニング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る携行型レーザークリーニング装置は、洗浄対象物の表面に付着した付着物を剥離洗浄するためのクリーニング用のレーザー光を出射して、出射したレーザー光を洗浄対象物に照射する携行型の照射ガンを備えるレーザークリーニング装置であって、照射ガンと洗浄対象物との距離を計測する距離計測手段と、計測した距離があらかじめ設定した距離と一致または所定の範囲内にあるか否かを判定する判定手段と、判定結果を視覚または聴覚で確認可能な形態で出力する出力手段とをさらに備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る他の携行型レーザークリーニング装置は、上述した発明において、出力手段は、眼鏡型、ゴーグル型、イヤホン型、ヘッドホン型もしくは頭部装着型のウェアラブル装置または洗浄対象物の表面に判定結果を投射する投射装置の少なくとも一つを用いて構成されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る他の携行型レーザークリーニング装置は、洗浄対象物の表面に付着した付着物を剥離洗浄するためのクリーニング用のレーザー光を出射して、出射したレーザー光を洗浄対象物に照射する携行型の照射ガンを備えるレーザークリーニング装置であって、照射ガンと洗浄対象物との距離を計測する距離計測手段と、計測した距離があらかじめ設定した距離と一致または所定の範囲内にあるか否かを判定する判定手段と、計測した距離が所定の範囲内にないと判定された場合に、照射ガンからのレーザー光の出射を停止する制御を行う制御手段をさらに備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る携行型レーザークリーニング装置によれば、洗浄対象物の表面に付着した付着物を剥離洗浄するためのクリーニング用のレーザー光を出射して、出射したレーザー光を洗浄対象物に照射する携行型の照射ガンを備えるレーザークリーニング装置であって、照射ガンと洗浄対象物との距離を計測する距離計測手段と、計測した距離があらかじめ設定した距離と一致または所定の範囲内にあるか否かを判定する判定手段と、判定結果を視覚または聴覚で確認可能な形態で出力する出力手段とをさらに備えるので、照射作業中に照射ガンと洗浄対象物までの距離が適切であるか否かを作業者に容易に明示することができるという効果を奏する。
【0011】
また、本発明に係る他の携行型レーザークリーニング装置によれば、出力手段は、眼鏡型、ゴーグル型、イヤホン型、ヘッドホン型もしくは頭部装着型のウェアラブル装置または洗浄対象物の表面に判定結果を投射する投射装置の少なくとも一つを用いて構成されるので、照射ガンと洗浄対象物までの距離が適切であるか否かを作業者に確実に報知することができるという効果を奏する。
【0012】
また、本発明に係る他の携行型レーザークリーニング装置によれば、洗浄対象物の表面に付着した付着物を剥離洗浄するためのクリーニング用のレーザー光を出射して、出射したレーザー光を洗浄対象物に照射する携行型の照射ガンを備えるレーザークリーニング装置であって、照射ガンと洗浄対象物との距離を計測する距離計測手段と、計測した距離があらかじめ設定した距離と一致または所定の範囲内にあるか否かを判定する判定手段と、計測した距離が所定の範囲内にないと判定された場合に、照射ガンからのレーザー光の出射を停止する制御を行う制御手段をさらに備えるので、洗浄対象物への過剰なレーザー光照射を防ぐことが可能となり、洗浄対象物の表面に生じる斑を軽減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明に係る携行型レーザークリーニング装置の実施の形態1を示す概念図である。
図2図2は、本発明に係る携行型レーザークリーニング装置の実施の形態2を示す概念図である。
図3図3は、従来の携行型レーザークリーニング装置の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明に係る携行型レーザークリーニング装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0015】
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1を説明する。
図1に示すように、本実施の形態1に係る携行型レーザークリーニング装置10は、装置本体12と、照射ガン14と、距離計測手段16と、判定手段18と、出力手段20と、制御手段22とを備える。
【0016】
照射ガン14は、洗浄対象物Sの表面に付着した付着物を剥離洗浄するためのクリーニング用のレーザー光Bを出射して、出射したレーザー光Bを洗浄対象物Sに照射する携行型のものである。照射ガン14は、ケーブル24を介して装置本体12と接続している。照射ガン14から出射されるレーザー光Bの出力、強度、照射エリア等の特性は、あらかじめ所定値に設定されている。
【0017】
距離計測手段16は、照射ガン14と洗浄対象物Sとの距離Lを計測するためのものであり、例えばレーザー距離計などで構成することができる。レーザー距離計で構成する場合は、距離計測手段16は照射ガン14に設置することが望ましい。
【0018】
判定手段18は、距離計測手段16により計測した距離Lがあらかじめ設定した距離と一致または所定の範囲内にあるか否かを判定するものである。図の例では、判定手段18は装置本体12に搭載されるが、照射ガン14に設けてもよい。
【0019】
出力手段20は、判定手段18による判定結果を視覚または聴覚で確認可能な形態で出力するものである。出力手段20は、判定結果を洗浄対象物Sの表面に対して視覚で確認可能な形態で投射する投射装置を用いて構成される。この投射装置には、例えば画像を投射するプロジェクタ投射装置などを用いて構成することができる。プロジェクタ投射装置から判定結果を表す画像を洗浄対象物Sの表面に投影表示することで、洗浄対象物Sを見ながら照射作業する作業者に対して、判定結果を迅速かつ確実に報知することができる。判定結果を表す画像としては、例えば、あらかじめ設定した距離と一致したと判定された場合には〇などの画像を、あらかじめ設定した距離から乖離したと判定された場合には×などの画像を用いてもよい。投射装置は、照射ガン14からレーザー光Bが照射される部位に対して画像を投影できるよう、照射ガン14と同じ向きで照射ガン14に固定しておくことが望ましいが、照射ガン14以外の場所に設置してもよい。
【0020】
また、本発明の出力手段は上記の投射装置に限るものではない。出力手段として、例えば保護メガネなどの眼鏡型、ゴーグル型、イヤホン型、ヘッドホン型、頭部装着型、着衣型、携帯端末型などのウェアラブル装置を用いて構成し、このウェアラブル装置から判定結果を画像や音声、振動情報などで出力してもよい。こうすることで、これらを装着しながら照射作業を行う作業者に対して判定結果を迅速かつ確実に報知することができる。
【0021】
制御手段22は、照射ガン14、距離計測手段16、判定手段18、出力手段20の各動作を制御するためのものである。図の例では、制御手段22は装置本体12に搭載されるが、照射ガン14に設けてもよい。本実施の形態では、制御手段22は、距離計測手段16により計測された距離Lを判定手段18に送る一方、判定手段18から判定結果を取得する。そして、取得した判定結果に基づいて画像を設定し、設定した画像を出力手段20から出力させる制御を行う。例えば、あらかじめ設定した距離と一致したという判定結果の場合には〇などの画像を、あらかじめ設定した距離から乖離したという判定結果の場合には×などの画像を出力手段20から出力させる制御を行う。
【0022】
上記構成の動作および作用について説明する。
作業者が照射ガン14を手に持って、洗浄対象物Sの表面にレーザー光Bを照射し、洗浄作業を行う。この作業中、照射ガン14から洗浄対象物Sまでの距離Lは距離計測手段16によって所定の時間間隔で計測される。計測結果は制御手段22を介して判定手段18に送られ、判定に使用される。判定の結果、距離Lがあらかじめ設定した距離と一致していると判定された場合には、〇などの画像が出力手段20から出力され、設定した距離から乖離していると判定された場合には、×などの画像が出力手段20から出力される。出力された画像は、照射ガン14の出射方向と略同一方向に投射され、洗浄対象物Sの表面のレーザー光Bの照射部位に投影される。投影して明示された〇や×などの画像は作業者から容易に目視確認できる。目視確認された画像が〇であれば照射ガン14と洗浄対象物Sまでの距離L(合焦点長さ)が適切であり、×であれば照射ガン14と洗浄対象物Sまでの距離L(合焦点長さ)が適切でないことを意味している。したがって、作業者に対し、照射ガン14と洗浄対象物Sまでの距離L(合焦点長さ)が適切であるか否かを確実に報知することができる。
【0023】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2を説明する。
図2に示すように、本実施の形態2に係る携行型レーザークリーニング装置100は、上記の実施の形態1において、出力手段20を用いる代わりに、制御手段22が照射ガン14を停止制御するようにしたものである。
【0024】
制御手段22は、照射ガン14、距離計測手段16、判定手段18の各動作を制御する。図の例では、制御手段22は装置本体12に搭載されるが、照射ガン14に設けてもよい。本実施の形態では、制御手段22は、距離計測手段16により計測された距離Lを判定手段18に送る一方、判定手段18から判定結果を取得する。そして、取得した判定結果に基づいて、照射ガン14からのレーザー光Bの出射を停止する停止制御を行う。より具体的には、判定手段18によって、計測した距離Lがあらかじめ設定された所定の範囲内にない(乖離する)と判定された場合に、制御手段22は、照射ガン14に対して停止指示信号を送信し、照射ガン14からのレーザー光の出射動作を停止させる制御を行う。
【0025】
上記構成の動作および作用について説明する。
作業者が照射ガン14を手に持って、洗浄対象物Sの表面にレーザー光Bを照射し、洗浄作業を行う。この作業中、照射ガン14から洗浄対象物Sまでの距離Lは距離計測手段16によって所定の時間間隔で計測される。計測結果は制御手段22を介して判定手段18に送られ、判定に使用される。判定の結果、設定した距離から乖離していると判定された場合には、制御手段22は、照射ガン14に停止指示信号を送り、レーザー光Bの出射を停止させる。このように、照射ガン14から洗浄対象物Sまでの距離Lが、あらかじめ設定した距離(合焦点長さ)を外れると、レーザー光Bの照射が停止する。照射の停止を通じて、作業者に対し、照射ガン14と洗浄対象物Sまでの距離Lが適切であるか否かを確実に報知することができる。また、洗浄対象物Sへの過剰なレーザー光照射を防ぐことが可能となる。これにより、洗浄対象物Sの表面に生じる斑を軽減することができる。
【0026】
なお、本発明は上記の実施の形態1または2に限るものではなく、上記の実施の形態1と2を併合した構成であってもよい。つまり、出力手段20と、照射ガン14から出射するレーザー光Bを所定の条件で停止制御する制御手段22とを共に備える構成でもよい。このようにすれば、作業者に対し、照射ガン14と洗浄対象物Sまでの距離L(合焦点長さ)が適切であるか否かを確実に報知することができる。また、洗浄対象物Sへの過剰なレーザー光照射を防ぐことが可能となり、洗浄対象物Sの表面に生じる斑を軽減することもできる。
【0027】
以上説明したように、本発明に係る携行型レーザークリーニング装置によれば、洗浄対象物の表面に付着した付着物を剥離洗浄するためのクリーニング用のレーザー光を出射して、出射したレーザー光を洗浄対象物に照射する携行型の照射ガンを備えるレーザークリーニング装置であって、照射ガンと洗浄対象物との距離を計測する距離計測手段と、計測した距離があらかじめ設定した距離と一致または所定の範囲内にあるか否かを判定する判定手段と、判定結果を視覚または聴覚で確認可能な形態で出力する出力手段とをさらに備えるので、照射作業中に照射ガンと洗浄対象物までの距離が適切であるか否かを作業者に容易に明示することができる。
【0028】
また、本発明に係る他の携行型レーザークリーニング装置によれば、出力手段は、眼鏡型、ゴーグル型、イヤホン型、ヘッドホン型もしくは頭部装着型のウェアラブル装置または洗浄対象物の表面に判定結果を投射する投射装置の少なくとも一つを用いて構成されるので、照射ガンと洗浄対象物までの距離が適切であるか否かを作業者に確実に報知することができる。
【0029】
また、本発明に係る他の携行型レーザークリーニング装置によれば、洗浄対象物の表面に付着した付着物を剥離洗浄するためのクリーニング用のレーザー光を出射して、出射したレーザー光を洗浄対象物に照射する携行型の照射ガンを備えるレーザークリーニング装置であって、照射ガンと洗浄対象物との距離を計測する距離計測手段と、計測した距離があらかじめ設定した距離と一致または所定の範囲内にあるか否かを判定する判定手段と、計測した距離が所定の範囲内にないと判定された場合に、照射ガンからのレーザー光の出射を停止する制御を行う制御手段をさらに備えるので、洗浄対象物への過剰なレーザー光照射を防ぐことが可能となり、洗浄対象物の表面に生じる斑を軽減することができる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
以上のように、本発明に係る携行型レーザークリーニング装置は、携行型の照射ガンを備えるレーザークリーニング装置に有用であり、特に、照射作業中に照射ガンと対象物までの距離を作業者に明示するのに適している。
【符号の説明】
【0031】
10,100 携行型レーザークリーニング装置
12 装置本体
14 照射ガン
16 距離計測手段
18 判定手段
20 出力手段
22 制御手段
24 ケーブル
B レーザー光
L 距離
S 洗浄対象物
図1
図2
図3