(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022180943
(43)【公開日】2022-12-07
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20221130BHJP
F21V 29/503 20150101ALI20221130BHJP
F21V 29/77 20150101ALI20221130BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20221130BHJP
F21W 131/40 20060101ALN20221130BHJP
【FI】
F21S8/04 110
F21V29/503
F21V29/77
H05K7/20 E
F21W131:40
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021087726
(22)【出願日】2021-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109612
【弁理士】
【氏名又は名称】倉谷 泰孝
(74)【代理人】
【識別番号】100153176
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 重明
(74)【代理人】
【識別番号】100116643
【弁理士】
【氏名又は名称】伊達 研郎
(72)【発明者】
【氏名】丹下 理和
(72)【発明者】
【氏名】天羽 裕史
(72)【発明者】
【氏名】森木 陽介
【テーマコード(参考)】
5E322
【Fターム(参考)】
5E322AA01
5E322AB01
5E322EA11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】放熱フィンを有する照明装置において、放熱フィン部の損傷を抑制する。
【解決手段】照明装置は、隣接する放熱フィンを備えるフィン部132を有し、この放熱フィンの上方向Z1側の端部をフィン保持部17がつなげることで、2つの放熱フィンの上方向Z1側放熱フィンが構造的に接続し、放熱フィンの振動を抑制し、放熱フィンが損傷するのを抑制する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子が基板に実装された発光部と、
板状であり一方の面に前記発光部が取り付けられるベース部、前記ベース部の他方の面から板状に突設する2つの放熱フィンを有するヒートシンクと、
2つの前記放熱フィンの突設した方向の端部側をつなげるように配設されたフィン保持部と、
を備える照明装置。
【請求項2】
2つの前記放熱フィンは、板状の一面が互いに対向するように配設され、
前記フィン保持部は、2つの前記放熱フィンの前記端部側を前記突設した方向側から覆うフィン押え部を有し、
前記フィン押え部は、前記突設した方向と交差する方向において2つの前記放熱フィンをつなげるように設けられる押え水平部、前記押え水平部から前記放熱フィンの他方の面と当接するように突設した押え垂直部を有する請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記フィン保持部は、
前記フィン押え部から前記ベース部に向かって突設し、前記放熱フィンの前記ベース部側の端部側に引掛けられるフィン引掛け部を有している請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記フィン引掛け部は、前記フィン押え部と放熱フィンの前記ベース部側の端部側との間の長さが伸縮できるよう屈曲して設けられた引掛け伸縮部を有している請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記フィン保持部は、線状の鋼材を折り曲げて形成されている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記ヒートシンクを前記突設した方向側から覆う天板部を有し、
前記フィン保持部は、前記天板部と前記放熱フィンの突設した方向の端部側との間に配設される請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ヒートシンクを備えた照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、照明装置において、光源からの熱を放熱する為にヒートシンクが用いられているものがある。
【0003】
例えば、照明装置は、板状の金属板であるベース部と、板状の金属板を折り曲げて形成されたフィン部とを結合させて形成されたヒートシンクを用いているものがある。(例えば、特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この照明装置の放熱フィンは、一方側がベース部に固定されているが、他方側は固定されてない。その為、外部からの振動などの力が照明器具に負荷された場合に、一方側を軸として他方側が回転するよう動いてしまい、放熱フィンが損傷するおそれがある。
【0006】
そこで、本発明は、上記のような課題を解決する為になされたもので、フィン部の損傷を抑制した照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の照明装置は、発光素子が基板に実装された発光部と、板状であり一方の面に前記発光部が取り付けられるベース部、前記ベース部の他方の面から板状に突設する2つの放熱フィンを有するヒートシンクと、2つの前記放熱フィンの突設した方向の端部側をつなげるように配設されたフィン保持部と、を備えているものである。
【発明の効果】
【0008】
本開示の照明装置は、放熱フィンの損傷を抑制できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1における照明装置の斜視図である。
【
図2】実施の形態1における照明装置の分解斜視図である。
【
図3】実施の形態1における照明装置の分解斜視図である。
【
図4】実施の形態1におけるヒートシンク部の斜視図である。
【
図5】実施の形態1におけるベース部の斜視図である。
【
図6】実施の形態1におけるフィン部の斜視図である。
【
図7】実施の形態1におけるヒートシンク部の平面図である。
【
図8】実施の形態1における連結部の斜視図である。
【
図9】実施の形態1における天板部の平面図である。
【
図10】実施の形態1における天板部の斜視図である。
【
図11】実施の形態1におけるヒートシンク部と天板部の位置関係を示す参考平面図である。
【
図12】実施の形態1におけるフィン保持部の斜視図である。
【
図13】実施の形態1におけるフィン保持部の三面図である。
【
図14】実施の形態1におけるアームの斜視図である。
【
図15】実施の形態1におけるフィン保持部がフィン部に取り付けられている状態を示す参考斜視図である。
【
図16】実施の形態1におけるフィン保持部がフィン部に取り付けられている状態を示す参考斜視図である。
【0010】
実施の形態1.
本開示は、ヒートシンクを備えた照明装置に関するものであり、フィンの損傷を抑制したものである。
以下、本開示に係る実施の形態として、天井等の被取付部に取り付けられる照明装置1について説明する。
なお、以下の説明において方向を表す用語を適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は照明装置を限定するものではない。方向を表す用語としては、例えば、「上」、「下」、「右」、「左」、「前」または「後」等が挙げられる。また、以下に説明する各図において、Z軸は上下方向を示し、X軸は、左右方向すなわち横方向を示し、Y軸は、前後方向すなわち奥行方向を示す。X軸、Y軸、Z軸は、直交しており、X軸と、Y軸とは水平方向であり、Z軸は垂直方向である。なお、これらの呼称は説明のために便宜上定めたものであり、装置および部品等の配置および向き等を限定するものではない。
【0011】
図1から
図11を用いて照明装置1の各部の構成を説明する。
図1は、照明装置1の斜視図である。
図2は、
図1に示す照明装置1の下方向Z2側から視た分解斜視図である。
図3は、
図1に示す照明装置1の上方向Z1側から視た分解斜視図である。
図4は、
図2に示すヒートシンク部13の斜視図である。
図5は、
図4に示すベース部131の斜視図である。
図6は、
図4に示すフィン部132の斜視図である。
図7は、
図4に示すヒートシンク部13の上方向Z1から視た平面図である。
図8は、
図2に示す連結部14の斜視図であり、
図8の(a)は左方向X2側から視た斜視図であり、
図8の(b)は右方向X1側から視た斜視図である。
図9は、
図2に示す天板部15の上方向Z1から視た平面図である。
図10は、
図9に示す天板部15の斜視図であり、
図10の(a)は下方向Z2が視た斜視図であり、
図10の(b)は
図10の(a)に示すA部の拡大斜視図である。
図11は、
図10に示す天板部15がヒートシンク部13に取り付けられた状態を示す参考平面図である。
図12は、
図2に示すフィン保持部17の斜視図である。
図13は、
図12に示すフィン保持部17の三面図であり、
図12の(a)はフィン保持部17を上方向Z1側から視た平面図であり、
図12の(b)はフィン保持部17を前方向Y1側から視た正面図であり、
図12の(c)はフィン保持部17を右方向X1側から視た側面図である。
図14は、
図2に示すアーム20の斜視図である。
【0012】
照明装置1は、光源ユニット10と、被取付部に取り付けられるアーム20と、光源ユニット10とアーム20を連結する接続部材30を備えている。照明装置1は、光源ユニット10が接続部材30により、アーム200に奥行方向Yへ回転可能に保持されている。
【0013】
光源ユニット10は、発光部11と、カバー部12と、ヒートシンク部13と、連結部14と、天板部15と、電源装置16と、フィン保持部17を備えている。
【0014】
発光部11は、複数の発光素子111と、複数の発光素子111が実装される基板112とを備えている。
基板112は、平板形状の電子基板である。実装基板112の一方の面である実装面1121には複数の発光素子11が実装されている。また、基板112には複数の発光素子111の電極を電気的に接続する図示を省略した配線用の導体が設けられている。また、基板112の一端側には給電用の基板端子113が設けられている。基板端子113は、電源装置16からの電力供給を受ける為に二次電線部1612が接続される。なお、基板端子113は
図2において実装基板112の前方向Y1側に配設されている。
【0015】
カバー部12は、透過性を有する材料で形成され、発光部11を保護するものである。カバー部12は、発光部11を覆うようにベース部13に取り付けられる。
カバー部12は、上方向Z1側が開口する箱状のカバー主部121と、カバー主部121の開口の周部から水平方向XYに突出するカバー鍔部122とを有する。カバー鍔部12bには、カバー部12をベース部13に固定する為にカバー貫通孔123が形成されている。
なお、カバー部12は、カバー主部121の発光部110と対向する面に、発光素子111からの光を所定の配光に制御する図示しないレンズを設けても良い。
【0016】
ヒートシンク部13は、発光部11が取り付けられるものである。ヒートシンク部13は、発光部11が発光する際に発生する熱が伝熱され、伝熱された熱を放熱するものである。
ヒートシンク部13は、ベース部131と、フィン部132とを有している。ヒートシンク部13は、ベース部131、フィン部132が板状の金属部材を加工して形成されている。金属部材は、例えばアルミニウムである。アルミニウムを用いることで軽くすることができ、放熱性を高めることができる。
【0017】
ベース部131は、ベース主部1311と、ベース鍔部1312を有している。ベース部13は、アルミニウムなどの放熱性が良く、鉄などより軽い材料の板材をプレス加工などにより曲げて形成されている。
【0018】
ベース主部1311は、発光部110が取り付けられている。ベース主部1311は、板状の金属部材を矩形状に形成したものである。
ベース主部1311は、板状の一方の面が発光部11を保持する光源取付部1311aである。光源取付部1311aは、実装基板112の実装面1121と反対側の面が当接するよう取り付けられている。また、ベース主部1311は、板状の他方の面であり、ベース主部1311の光源取付部1311aと反対側の面が、フィン部132が取り付けられるフィン取付部1311bである。
ベース主部1311は、ベース電線挿通部1311cが設けられている。ベース電線挿通部1311cは、ベース主部1311を上下方向Zに貫通する開口であり、二次電線部1612が挿通される。ベース電線挿通部1311cは、ベース主部131に発光部11が配置された状態において、発光部11の基板端子113が配置された側の端部と隣接するように設けられている。
【0019】
ベース鍔部1312は、ベース主部1311の各側辺より下方向Z2側への面側に突出した部分である。ベース鍔部1312は、ベース主部1311に対して直交するよう設けられており、ベース主部1311の剛性を補強するものである。
ベース鍔部1312は、鍔本体部1312aと、嵌め込み部1312bを有している。鍔本体部1312aは、ベース主部1311の一つの側辺において間を設けて2つ配設されている。嵌め込み部1312bは、2つの鍔本体部1312aの間の箇所であり、連結部14の一部が嵌め込まれる。
また、ベース鍔部1312は下方向Z2側に突出しているため、上方向Z1側に突出する場合と比較してベース主部131に埃または水が溜まるのを抑制することができる。
【0020】
フィン部132は、ベース部131のフィン取付部1311bに、フィン取付部1311bの中央であるベース中央部1310を中心に渦巻状になるよう複数配設されており、フィン固定部1321と、第一の放熱フィン1322と、第二の放熱フィン1323を有している。第一の放熱フィン1322と第二の放熱フィン1323は板状に形成されており、ベース主部1311に対して直交するように上方向Z1へ突設している。なお、第一の放熱フィン1322と第二の放熱フィン1323を総じて放熱フィン1320として説明する。
フィン部132は、ベース中央部1310を中心に円周状に配置されているとともに、ベース中央部1310から放射方向にのびる直線に対して交差するように配設されている。フィン取付部1311bのベース中央部1310側には、フィン部132が配置されず、このベース中央部1310側の上方向Z2側にはフィン部132が配置されてない空間が設けられている。
複数のフィン部132は、隣接するフィン部132と間隔を設けて配設されている。複数のフィン部132は、水平方向XYにおいて、放射状の中心を挟んで対向するフィン部132およびフィン部132の板状の面が対向するよう隣接するフィン部132それぞれと間隔を設けて配置されている。なお、フィン部132の形状を説明する際に、ベース中央部1310側と反対側を外周部として説明する。
【0021】
フィン固定部1321は、台形状に形成されており、ネジやかしめ加工などの固定手段によりフィン取付部1311bに固定されている。
【0022】
第一の放熱フィン1322および第二の放熱フィン1323は、フィン固定部1321の対向する側部から上方向Z1へ突出するように設けられている。
第一の放熱フィン1322と第二のフィン1323は、水平方向XYにおいて第二の放熱フィン1323の長さL2が第一の放熱フィン1322の長さL1よりも短く形成されている。第二の放熱フィン1323の長さL2が第一の放熱フィン1322の長さL1よりも短く形成することで、フィン部132をベース部131に配置した際に、周方向に隣接するフィン部のベース中央部1310側の間隔を広くとることができる。よって、ベース中央部1310側において、空気の流路を確保することができる。
【0023】
フィン部132は、第一の放熱フィン1322にフィン凸部1324が設けられている。また、第一の放熱フィン1322および第二の放熱フィン1323にはフィン凹部1325が設けられている。
フィン凸部1324は、天板部15の一部に挿し込まれるものであり、第一の放熱フィン1322の上方向Z2側の側部1323aから上方向Z1側へ突出するように設けられている。フィン凸部1323は、複数のフィン部132がベース部131に配設された際に、ベース中央部1310を中心とした円周状に配置されるように設けられている。
フィン凹部1325は、第一の放熱フィン1322の上方向Z2側の側部1322aおよび第二の放熱フィン1323の上方向Z2側の側部1323aそれぞれから下方向Z2側へ窪むように設けられている。フィン凹部1324は、複数のフィン部132がベース部131に配設された際に、ベース中央部1310を中心とした円周状に配置されるように設けられている。
【0024】
フィン部132は、水平方向XYにおいて、放熱フィン1320がフィン固定部1321よりも長く形成されており、ベース中央部1310からベース鍔部1312に向う方向において突設するように長く形成されている。
また、放熱フィン1320のフィン固定部1321から水平方向XYに突設した箇所は、下方向Z2側の端部にフィン保持部17が引っ掛けられるようにフィン切り欠き部1326が設けられている。
放熱フィン1320はフィン切り欠き部1320aが設けられていることで、ベース部131に取り付けられた状態において、フィン取付部1311bとの間にフィン保持部17が引っ掛けられる隙間を設けることができる。
【0025】
連結部14は、ヒートシンク部13と天板部15を接続するものであり、光源ユニット10の幅方向Xおよぶ奥行方向Yそれぞれで対向するようにあわせて4つ配設されている。連結部14は、柱部141と、柱側部142と、ベース固定部143と、カバー保持部144、天板固定部145とを有している。
また、連結部14は、上下方向Zにおいてベース固定部143から天板固定部145までの長さが、放熱フィン1320がフィン取付部1311bから突出している長さと同じようい形成されている。連結部14の上下方向Zにおける長さは、連結部14に天板部15が取り付けられた際に、放熱フィン1320の上方向Z1側の側部が天板部15と当接するような長さに形成されている。
なお、連結部14は鉄またはステンレスなどのベース部12と比較して強度の高い金属部材を用いても良い。また、アルミニウムなどの熱伝導率の大きい材料にすることで、放熱能力を向上させることも可能である。
【0026】
柱部141は矩形の板形状であり、ベース主部131から上方向Z1側へ突設するよう設けられている。
柱部141は、接続部材30が接続される柱接続部1411を有している。柱接続部1411は、
図8において柱主部141の外側である右方向X1側から内側である左方向2へ向かって突設するように設けられており、幅方向Xに貫通するよう開口を有している。柱接続部1411の開口の内面は螺旋状の溝が形成されており、接続部材30が螺合して取り付けられる。
【0027】
柱側部142は、柱主部141の奥行方向Yの両側辺に形成されており、
図8において右方向X1側である外側から左方向X2である内側へ突出している。
【0028】
ベース固定部143は、柱部141の下方向Z2側の側辺に形成されている。ベース固定部143は、柱側部142と同じように
図8において右方向X1側である外側から左方向X2である内側へ突出している。ベース固定部143には、上下方向Zに貫通する連結部固定部1431が設けられている、連結部固定部1431は、内面が螺旋状の溝が形成されており、ネジ形状をしたカバー固定部材40が下方向Z1からカバー貫通孔123およびベース貫通孔123に挿し込まれて螺合され、カバー部12とベース部13と連結部14が一体になるように接続される。
【0029】
カバー保持部144は、柱主部141の下方向Z2方の側辺から、ベース固定部143よりも下方向Z2側へ突出するように設けられている。カバー保持部144は、保持垂直部1441と、保持水平部1442を有している。
保持垂直部1441は、ベース固定部143よりも下方向Z2側へ突出し、嵌め込み部1322に嵌め込まれるものである。
保持水平部1442は、保持垂直部1441の下方向Z2側の端部から、
図8において右方向X1側である外側から左方向X2である内側へ突出したものである。保持垂直部1442は、カバー部12および連結部14がベース部13に取り付けられた状態において、カバー鍔部122の下方向Z2側に配置されており、カバー部12の落下を抑制している。
【0030】
天板載置部145は、柱部141の上方向Z1側の側辺に形成されている。天板載置部145は、柱側部142およびベース固定部143と同じように
図8において右方向X1側である外側から左方向X2である内側へ突出している。天板載置部145には、上下方向Zに貫通する天板部固定部1451が設けられている、天板部固定部1451は、内面が螺旋状の溝が形成されており、ネジ形状をした天板固定部材50が上方向Z1から螺合され、天板部15が連結部14に接続される。
【0031】
天板部15は、ヒートシンク部13に埃などが溜まらないように設けられており、天板主部151と、天板連結部152とを有している。天板部15は、アルミニウムなどの放熱性が良く、鉄などより軽い材料の板材をプレス加工などにより形成されている。
【0032】
天板主部151は、円板形状に形成されており、フィン部132の上方向Z1側の側辺を覆うように設けられている。天板主部151は、天板開口部1511と、天板爪部1512と、天板突部1513と、天板スリット部1514が設けられている。
天板主部151は、ベース部中央部1310に対して上下方向Zで対向する天板中央部150を中心とした円周状に、天板開口部1511、天板爪部1512、天板突部1513およい天板スリット部1514それぞれが複数配設されている。
また、天板開口部1511、天板爪部1512および天板突部1513は、天板中央部150から放射状に向かう径方向において、天板開口部1511が天板中央部150に近い位置に配設され、つづいて天板爪部1512、天板突部1513の順に天板中央部150から離れた位置に配設されている。
天板スリット部1514は、天板爪部1512と円周方向に隣接しており、天板爪部1512と天板スリット部1514は天板中央部150を中心とした円周において同じ円周状になるように配設されている。
【0033】
天板開口部1511は、フィン凸部1324が挿し込まれる開口であり、天板中央部150を中心とした円周に沿った楕円形状をした長穴である。1つの天板開口部1511は、複数のフィン凸部1324が挿し込めるように形成されている。
天板開口部1511は、天板中央部150を中心とした円周状に複数設けられている。
【0034】
天板爪部1512は、天板主部151の下方向Z2側の面から突出するように設けられており、爪突出部1512aと、爪支持部1512bを有している。
爪突出部1512aは、天板主部151の下方向Z2側の面から下方向Z2側へ突出するように設けられている。
爪支持部1512bは、爪突出部1512aの下方向Z2側の端部にて天板中央部150から天板主部151の外周に向かう方向へ突出するように設けられている。
天板爪部1512は天板中央部150を中心とした円周状に複数設けられている。
【0035】
天板突部1513は、天板主部151の下方向Z2側の面から下方向Z2側へ突出するように設けられている。天板突部1513は、半球状に下方向Z2側へ突設されたものである。
天板突部1513は天板中央部150を中心とした円周状に複数設けられている。
【0036】
天板連結部152は、天板部15を連結部14に固定する箇所であり、天板主部151の側面より水平方向XYへ突設するように設けられている。天板連結部152は、連結部14に応じて幅方向Xおよび奥行方向Yそれそれから対になるように突出している。天板連結部152は、上下方向Zに貫通するよう設けられた天板貫通孔1521が設けられている。また、4つの天板連結部152のうち後方向Y2の天板連結部152には、後方向Y2側の側部から天板中心部150に向けて長尺状に切り欠きされた天板切り欠き部1522が設けられている。
【0037】
天板スリット部1514は、天板爪部1512と隣接して設けられており、天板主部151を上下方向Zに貫通する開口形状である。天板スリット部1514は、天板中央部150を中心とした円周に沿った楕円形状をした長穴である。天板スリット部1514は、天板中央部150を中心とした円周状に複数設けられている。
【0038】
天板部15は、天板連結部152が天板載置部145に載置され、天板貫通孔1521と天板固定部1451が連通した状態で、上方向Z1側から天板固定部材50が天板貫通孔1521に挿し込み天板部固定部1451に螺合させることで、連結部14に固定される。
【0039】
天板部15は、ヒートシンク部13のフィン部132を上方向Z1側から覆うように配設される。このとき、天板開口部1511、天板爪部1512および天板突部1513とフィン部132の関係は
図11に示すようになる。
天板開口部1511は、フィン部132のフィン凸部1324が挿し込まれる。天板開口部1511が楕円形状をしていることで、隣接するフィン部132の複数のフィン凸部1324が挿し込まれる。天板爪部1512は、フィン部132のフィン固定部1321と対向し、第一の放熱フィン1322と第二の放熱フィン1323の間に配設されるように挿し込まれる。天板突部1513は、円周方向に隣接するフィン部132の間に配設されるように挿し込まれる。
天板部15は、天板爪部1512と天板突部1513が、放熱フィン130の板状の面と対向するように配設され、天板爪部1512と天板突部1513が円周方向に隣接する放熱フィン130の上方向Z1の端部を挟むように配設されている。
また、天板部15は、フィン部132にフィン保持部17が取り付けられた状態で、ヒートシンク部13に取り付けられる。よって、天板部15は、フィン保持部17をフィン部132との間に保持し、フィン保持部17が意図せず外れるのを抑制している。
【0040】
電源装置16は、外部から供給される電力を変換して発光部11の点灯制御をするものであり、天板部15の上方向Z1側の面と対向するように配置され、連結部14に固定されている。電源装置16は、長手方向が奥行方向Yに沿うように、配設されている。電源装置16は、電源本体部161と、電線カバー部162とを有している。
【0041】
電源本体部161は、長尺の箱形状をしており、一次電源線部1611と、二次電源線部1612と、電源脚部1613とを有している。
電源本体部161は、内部に図示しない発光回路部が収容されている。この発光回路部は商用電源などの外部電源から一次電源線部1611を介して供給され、供給された電力を発光部11が点灯するために必要な電流に変換し、二次電源線部1612を介して発光部11に供給するものである。
一次電線部1611および二次電線部1612は、電源本体部161の前方向Y1側の側面から突出するように配設されている。二次電源線部1612は先端が、天板切り欠き部1522およびベース電線挿通部1311cを介して基板112側に配設され、基板112の図示しない電子部品と接続し、変換された電力を供給する。
電源脚部1613は、電源装置16を連結部14に固定するものである。電源本体部161の奥行方向Yの両端に設けられており、天板固定部材50により天板部15ともに連結部14に固定される。
【0042】
電源カバー部162は、電源本体部161の二次電源線部1612を覆うものであり、二面が開口した箱形状をしている。電源部16は、二次電源線部1612を電源カバー部162で覆うことで、二次電源部1612が外部に露出すること防ぐことができる。
【0043】
フィン保持部17は、放熱フィン1320が振動すること抑制するものであり、放熱フィン17に引掛けられるように取り付けられている。
フィン保護部17は、線状の鋼材を折り曲げて形成されており、フィン引掛け部171と、フィン押え部172を有している。
【0044】
フィン引掛け部171は、放熱フィン1320の板状の面に対向するよう配設されるものであり、放熱フィン1320のフィン切り欠き部1326からフィン凹部1325にかけて引掛けられるように配設されている。
フィン引掛け部171は、フィン切り欠き部1326に引っ掛けられる引掛け突部1711と、フィン引掛け部171の全長の長さを伸縮できるよう設けられた引掛け伸縮部1712を有している。フィン引掛け伸縮部1712はZ字形状になるように曲げられている。
【0045】
フィン押え部172は、隣接する2つのフィン部13を上方向Z1側から押えるよう保持するものであり、2つの押え水平部1721と、3つの押え垂直部1722を有してている。
押え水平部1721は、2つの放熱フィンの1320の上方向Z1側端部を覆うように設けられており、水平方向XYにおける長手方向の長さが2つの放熱フィン1320の間の長さになるように設けられている。
押え垂直部1722は、押え水平部1721の端部から下方向Z2側へ突出するように設けられ、放熱フィン1320の板面と当設するように設けられている。
フィン保持部17は、フィン押え部172およびフィン引掛け部171の一部によるコノ字形状を成し、フィン部13を上方向Z1側から保持し、隣接する放熱フィン1320を上方向Z1側で繋ぐものであり、隣接する放熱フィン1320を上方向Z1側で構造的につなげるものである。なお、このとき、フィン引掛け部171の一部は押え垂直部1722と同じ役割をなし、押え垂直部1722と呼んでも良い。
【0046】
アーム20は、照明装置1を被取付部に固定するための部材であり、被取付部と当接するアーム主部21と、光源ユニット10を保持するアーム支持部22を有している。アーム20は、アーム主部21とアーム支持部22の各部が板状の金属部材を加工して一体に形成されており、鉄、ステンレスなどの強度の強い金属部材で形成されている。
【0047】
アーム主部21は、幅方向Xに長い矩形状に形成されており、固定金具である吊りボルトが挿し込まれる主部貫通孔211が対に設けられている。
主部貫通孔211は、アーム20が光源ユニットに取り付けられた状態において、ベース部13と対向する位置に設けられている。
主部貫通孔211は、第一の主部貫通孔2111と、第二の主部貫通孔2112を有している。第一のアーム主部貫通孔2111は、アーム主部21の幅方向Xにおける中央よりも右方向X1側に形成されている。第一の主部貫通孔2111は、巾方向Xに伸びる長孔と、円形の孔とが組み合わさった形状である。
第二のアーム主部貫通孔2112は、アーム基部21の奥行方向Xにおける中央よりも左方向X2側に第二の主部貫通孔2112が形成されている。第二の主部貫通孔2112は奥行方向Yに延びる長孔である。
主部貫通孔211に吊りボルトが挿し込まれ、アーム主部21が被取付部と吊りボルトと螺合するナットに挟みこまれることによって、照明装置1は被取付部に固定される。なお、第一の主部貫通孔2111と第二の主部貫通孔2112は異なる形状を説明したが、同じ形状であっても良い。
【0048】
アーム支持部22は、アーム主部21の幅方向Xの両端それぞれから下方向Z2にむかって対に突設して形成されている。
アーム支持部22は、下方向Z2の端部側に円板状に形成されたアーム接続部223を有している。アーム接続部221は、丸穴形状をしたアーム挿通孔2211が設けられている。
アーム接続部221は、光源ユニット10の連結部14に接続部材30により連結される箇所である。アーム接続部221は、接続部材30がアーム挿通孔2211に挿通された状態で柱接続部1411に締結させることで、連結部14の柱主部141と当接して接続する。
【0049】
アーム20は、アーム支持部22により光源ユニット10を幅方向Xで挟むように保持する。アーム20は、アーム接続部221が第一の連結部1401の柱主部1411を押圧するように、接続部材30が接続部1411に締め込まれることで光源ユニット20を回動しないよう保持する。そして、アーム20は、接続部材30の接続部1411の締め込みを緩めることで、光源ユニット20を奥行方向Yに回動できるように保持する。
【0050】
接続部材30は、円柱形状をした螺合部31と、螺合部31の一端側に設けられた頭部32とを備えたボルト形状をしたものである。
螺号部31は、円柱形状であり外周にネジ加工がされており、接続部1413に締め込まれるものである。
頭部32は、螺合部31の径よりも大きく形成された六角柱形状をしている。頭部32は、螺合部31が接続部1413に締め込まれることにより、螺合部32側の面でアーム接続部223を柱主部1411に押圧する。
なお、頭部32は、六角中形状でなく多角形をした柱形状でも良く、ドライバーなどの工具が挿し込める窪みが設けられたものでも良い。
また、接続部材30は、頭部32がワッシャーなどを介して柱主部144を押圧するようにしても良い。
【0051】
以上が照明装置1の各部構成の説明である。次に、フィン保護部17によるフィン部132の損傷を抑制する作用について
図15および
図16を用いて説明をする。
図15は、フィン部132にフィン保持部17が取り付けられたヒートシンク部13の一部を示した斜視図である。
図16は、
図15に示すヒートシンク部13をB矢印で示す方向から視た斜視図である。
【0052】
はじめに、フィン部132にフィン保持部17が取り付けられた状態について説明をする。
フィン保持部17は、フィン引掛け部171の引掛け突部1711が放熱フィン1320のフィン切り欠き部1326を介して放熱フィン1320の下方向Z2側に引っ掛けられている。そして、フィン押え部172は、押え水平部1721がフィン凹部1325を上方向Z1側から覆い、押え垂直部1722およびフィン引掛け部171の一部が第一の放熱フィン1322および第二の放熱フィン1323を水平方向XYにおける外側から挟むように配設され、フィン保持部17はフィン部132に取り付けられる。
フィン部13は、フィン保持部17が取り付けられることで、第一の放熱フィン1322と第二の放熱フィン1323の上方向Z1側が押え水平部1721を介して構造的に連結する。
【0053】
次に、フィン部132の損傷抑制に対するフィン保持部17の効果について説明をする。
照明装置1は、照明装置1に外部から負荷が加わることや、複数の放熱フィン1320の間を空気が流れることにより放熱フィン1320が意図せずに振動することがある。このとき、放熱フィン1320は、フィン固定部1321と接続している下方向Z2側を軸として、上方向Z1側が回転するように振動することが考えられる。この振動により、放熱フィン1320は、振動の軸となる下方向Z2側に振動による負荷がかかり損傷するおそれがある。
フィン部17は、フィン保持部17が取り付けられることで、第一の放熱フィン1322と第二の放熱フィン1323の上方向Z1側が押え水平部1721を介して構造的に連結する。
よって、第一の放熱フィン1322と第二の放熱フィン1323は負荷に対して互いに支持し、放熱フィン1320の上方向Z1側の端部側が自由に動くの抑制することで放熱フィン1320の振動を抑制でき、放熱フィン1320が損傷するのを抑制する。
【0054】
本開示の照明装置1において、照明装置1は、隣接する2つの放熱フィン1320の上方向Z1側の端部を上方向Z1側から覆うように設けられたフィン保持部17を備え、このフィン保持部17が2つの放熱フィン1320の上方向Z1側の端部をつなげるようにフィン部132に取り付けられることで、2つの放熱フィン1320は上方向Z1側が構造的に連結する。
よって、放熱フィン1320の上方向Z1側の端部側が自由に動くことを抑制し、放熱フィン1320が損傷するのを抑制する。
【0055】
本開示の照明装置1は、フィン保持部17が放熱フィン1320のフィン凹部1325からフィン切り欠き部1326に亘って引っ掛けられるフィン引掛け部171を有しており、このフィン引掛け部171はフィン凹部1325からフィン切り欠き部1326までの長さに対して伸縮できるように折り曲げられた引掛け伸縮部1712を有している。
よって、製造する際にフィン部132の寸法にバラつきがあったしても、フィン引掛け部171は、引っ掛け伸縮部1712が変形し放熱フィン1320に引っ掛けられ、フィン保持部17をフィン部13に取り付けすることができる。
【0056】
本開示の照明装置1は、フィン保持部17は、放熱フィン1320のフィン凹部1325に収容されることで、天板部15と干渉することなくヒートシンク部13に取り付けられる。
【0057】
なお、本実施の形態は、1つのフィン保持部17で2つのフィン部132を覆う構成を説明したが、1つのフィン保持部17で1つのフィン部132を覆う構成でも良く、3つ以上のフィン部132を覆う構成であっても良い。
【0058】
なお、本開示にて、ヒートシンク部13は、フィン部132をベース中央部1310に対して渦形状に配設した形状を説明したが、ベース中央部1310に対して放射状に配設してもよく、巾方向Xおよび奥行方向Yに併設するように配設する形状でも良い。
【0059】
以上、本発明の実施形態に照明装置について説明したが、上記の実施形態は本発明の技術思想を具体化するための照明装置を例示するものであって、本発明をこれらに特定するものではなく、各実施形態や各実施例に適宜変更を加えたものや、これらを組み合わせたもの等、その他の実施形態のものにも等しく適用する。
【符号の説明】
【0060】
1 照明装置、10 光源ユニット、11 発光部、111 発光素子、112 基板、1121 実装面、113 基板端子、12 カバー部、121 カバー主部、122 カバー鍔部、123 カバー貫通孔、13 ヒートシンク部、131 ベース部、1310 ベース中央部、1311 ベース主部、1311a 光源取付部、1311b フィン取付部、1311c ベース電線挿通部、1312 ベース鍔部、1312a 鍔本体部、1312b 嵌め込み部、132 フィン部、1321 フィン固定部、1320 放熱フィン、1322 第一の放熱フィン、1323 第二の放熱フィン、1324 フィン凸部、1325 フィン凹部、1326 フィン切り欠き部、14 連結部、141 柱主部、1411 柱接続部、1412 部品取付孔、142 柱側部、143 ベース固定部、1431 連結部固定部、144 カバー保持部、1441 保持垂直部、1442 保持水平部、145 天板載置部、1451 天板部固定部、15 天板部、150 天板中央部、151 天板主部、1510 天板押え部、1511 天板開口部、1512 天板爪部、1512a 爪突出部、1512b 爪支持部、1513 天板突部、1514 天板スリット部、152 天板連結部、1521 天板貫通孔、1522 天板切り欠き部、16 電源装置、161 電源本体部、1611 一次電源線部、1612 二次電源線部、1613 電源脚部、162 電線カバー部、17 フィン保持部、171 フィン引掛け部、1711 引掛け突部、1712 引掛け伸縮部、172 フィン押え部、1721 押え水平部、1722 押え垂直部、20 アーム、21 アーム主部、211 主部貫通孔、2111 第一の主部貫通孔、2112 第二の主部貫通孔、22 アーム支持部、221 アーム接続部、2211 アーム挿通孔、30 接続部材、31 螺合部、32 頭部、40 カバー接続部材、50 天板固定部材、70 光源ユニット、71 フィン保護部。