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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022018099
(43)【公開日】2022-01-26
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 33/04 20060101AFI20220119BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20220119BHJP
   H01L 27/32 20060101ALI20220119BHJP
   H05B 33/12 20060101ALI20220119BHJP
   H05B 33/22 20060101ALI20220119BHJP
   H05B 33/26 20060101ALI20220119BHJP
   H05B 33/28 20060101ALI20220119BHJP
   H05B 33/02 20060101ALI20220119BHJP
   H05B 33/14 20060101ALI20220119BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20220119BHJP
【FI】
H05B33/04
H05B33/14 A
H01L27/32
H05B33/12 B
H05B33/22 Z
H05B33/26 Z
H05B33/28
H05B33/02
H05B33/14 Z
G09F9/30 309
G09F9/30 365
【審査請求】未請求
【請求項の数】27
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021115327
(22)【出願日】2021-07-12
(31)【優先権主張番号】10-2020-0086889
(32)【優先日】2020-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】特許業務法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】チョン ジユン
(72)【発明者】
【氏名】イ カンヒ
(72)【発明者】
【氏名】イ サンミン
(72)【発明者】
【氏名】キム サンヨル
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107AA05
3K107BB01
3K107BB07
3K107CC05
3K107CC23
3K107CC33
3K107CC35
3K107CC36
3K107CC45
3K107DD03
3K107DD23
3K107DD27
3K107DD89
3K107DD90
3K107EE21
3K107EE26
3K107EE43
3K107EE48
3K107EE49
3K107EE50
3K107EE54
3K107EE55
3K107FF06
3K107FF15
5C094AA15
5C094AA42
5C094BA03
5C094BA27
5C094BA43
5C094CA19
5C094DA07
5C094DA13
5C094DA15
5C094ED01
5C094ED14
5C094FA01
5C094FA02
5C094FA04
5C094FB01
5C094FB02
5C094FB15
(57)【要約】
【課題】表示装置を提供する。
【解決手段】基板と、基板上に配置され、第1開口を含む絶縁層と、絶縁層上に配置され、第1開口に重畳せず、互いに離隔されて設けられる複数の第1電極と、第1開口と重畳せず、第1電極上に設けられる発光層と、発光層を含む中間層と、中間層上に設けられる第2電極と、第2電極上に設けられる封止層と、封止層上に配置され、第1開口と重畳する第2開口を含む偏光層と、を含む表示装置である。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に配置され、第1開口を含む絶縁層と、
前記絶縁層上に配置され、前記第1開口に重畳せず、互いに離隔されて設けられる複数の第1電極と、
前記第1開口と重畳せず、前記第1電極上に設けられる発光層と、
前記発光層を含む中間層と、
前記中間層上に設けられる第2電極と、
前記第2電極上に設けられる封止層と、
前記封止層上に配置され、前記第1開口と重畳する第2開口を含む偏光層と、を含む、表示装置。
【請求項2】
前記封止層は、前記第1開口及び前記第2開口と重畳する第1トレンチを含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記封止層は、ガラス材である、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1トレンチと前記基板との間に設けられる屈折率補償層をさらに含む、請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記屈折率補償層の屈折率は、空気の屈折率より大きく、前記封止層の屈折率より小さい、請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記屈折率補償層は、シリコン樹脂を含む、請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記封止層は、第1無機封止層、第2無機封止層、及び前記第1無機封止層と前記第2無機封止層との間に設けられる有機封止層を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記封止層は、前記第1開口及び前記第2開口と重畳する領域、及び前記複数の画素に、切れ目なしに連続して設けられる、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記有機封止層の前記第1開口及び前記第2開口と重畳する領域の厚みは、前記有機封止層の前記第1開口及び前記第2開口と重畳しない領域の厚みより厚い、請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記絶縁層は、多層の膜を含み、
前記第1開口は、前記多層の膜のうち少なくとも1層の膜に形成された、請求項1に記載の表示装置。
【請求項11】
前記中間層は、前記発光層と前記第1電極との間に設けられる第1中間層と、前記発光層と前記第2電極との間に設けられる第2中間層と、を含み、
前記第1中間層と前記第2中間層とのうち少なくとも1層は、前記第1開口及び前記第2開口と重畳する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項12】
前記第2電極は、前記第1開口及び前記第2開口と重畳する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項13】
前記第2電極と前記封止層との間に設けられるキャッピング層をさらに含み、
前記キャッピング層は、前記第1開口及び前記第2開口と重畳する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項14】
前記基板は、前記第1開口及び前記第2開口と重畳する第2トレンチを含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項15】
前記複数の画素周囲を取り囲む画素定義膜と、
前記画素定義膜上の一部領域に設けられるスペーサと、をさらに含み、
前記スペーサは、前記第1開口周囲を取り囲む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項16】
前記偏光層上に設けられる透明材質のカバー層をさらに含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項17】
前記偏光層と前記カバー層との間に設けられる接着層をさらに含む、請求項16に記載の表示装置。
【請求項18】
基板と、
前記基板上に設けられる絶縁層と、
前記絶縁層上に配置され、トレンチを含む第1領域と、前記トレンチを取り囲む第2領域と、を含む封止層と、
第1電極と、前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に設けられる発光層を含む中間層と、を含み、前記第2領域に重畳し、前記絶縁層と前記封止層との間に設けられる複数の画素と、
前記封止層上に配置され、前記トレンチと重畳する開口を含む偏光層と、を含み、
前記発光層は、前記第1領域と重畳しない、表示装置。
【請求項19】
前記中間層は、前記発光層と前記第1電極との間に設けられる第1中間層と、前記発光層と前記第2電極との間に設けられる第2中間層と、を含み、
前記第1中間層と前記第2中間層とのうち少なくとも1層は、前記第1領域と前記第2領域とに、切れ目なしに連続して設けられる、請求項18に記載の表示装置。
【請求項20】
前記第2電極は、前記第1領域と前記第2領域とに、切れ目なしに連続して設けられる、請求項18に記載の表示装置。
【請求項21】
前記第2電極と前記封止層との間に設けられるキャッピング層をさらに含み、
前記キャッピング層は、前記第1領域と前記第2領域とに、切れ目なしに連続して設けられる、請求項18に記載の表示装置。
【請求項22】
前記トレンチと前記基板との間に配置され、空気の屈折率より大きく、前記封止層の屈折率より小さい屈折率を有する屈折率補償層をさらに含む、請求項18に記載の表示装置。
【請求項23】
基板と、
前記基板上に配置され、第1開口を含む第1領域と、前記第1領域を取り囲む第2領域と、を含む絶縁層と、
前記絶縁層上に配置され、前記第2領域に重畳し、第1電極と、前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に設けられる発光層を含む中間層と、を含む複数の画素と、
前記複数の画素上に設けられる封止層と、
前記封止層上に配置され、前記第1開口に重畳する第2開口を含む偏光層と、を含み、
前記発光層は、前記第1領域と重畳しない、表示装置。
【請求項24】
前記中間層は、前記発光層と前記第1電極との間に設けられる第1中間層と、前記発光層と前記第2電極との間に設けられる第2中間層と、を含み、
前記第1中間層と前記第2中間層とのうち少なくとも1層は、前記第1領域と前記第2領域とに、切れ目なしに連続して設けられる、請求項23に記載の表示装置。
【請求項25】
前記第2電極は、前記第1領域と前記第2領域とに、切れ目なしに連続して設けられる、請求項23に記載の表示装置。
【請求項26】
前記第2電極と前記封止層との間に設けられるキャッピング層をさらに含み、
前記キャッピング層は、前記第1領域と前記第2領域とに、切れ目なしに連続して設けられる、請求項23に記載の表示装置。
【請求項27】
前記封止層は、前記第1領域に重畳するトレンチを含み、
前記トレンチと前記基板との間に配置され、空気の屈折率より大きく、前記封止層の屈折率より小さい屈折率を有する屈折率補償層をさらに含む、請求項23に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開口を含む表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示装置の用途が多様になっている。表示装置において、表示領域が占める面積を拡大させながら、表示装置に接合させたり連繋させたりする多様な機能が追加されている。表示領域を拡大させながら、多様な機能を追加するための方案として、表示領域内部に開口を形成し、開口と重畳する位置に、例えば、カメラのような撮影装置を配置する表示装置がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
表示領域内部に開口を形成するとき、開口周辺のデッドスペースを最小化させる製造工程が要求される。本発明は、前述のような問題点に鑑み、さまざまな問題点を解決するためのものであり、開口周辺のデッドスペースを最小化させ、開口形成工程で発生しうる不良を減らした表示装置を提供する。しかし、そのような課題は、例示的なものであり、それにより、本発明の範囲が限定されるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施形態は、基板と、前記基板上に配置され、第1開口を含む絶縁層と、前記絶縁層上に配置され、前記第1開口に重畳せず、互いに離隔されて設けられる複数の第1電極と、前記第1開口と重畳せず、前記第1電極上に設けられる発光層と、前記発光層を含む中間層と、前記中間層上に設けられる第2電極と、前記第2電極上に設けられる封止層と、前記封止層上に配置され、前記第1開口と重畳する第2開口を含む偏光層と、を含む表示装置である。
【0005】
前記封止層は、前記第1開口及び前記第2開口と重畳する第1トレンチを含んでもよい。
【0006】
前記封止層は、ガラス材であってもよい。
【0007】
前記第1トレンチと前記基板との間に設けられる屈折率補償層をさらに含んでもよい。
【0008】
前記屈折率補償層の屈折率は、空気の屈折率よりも大きく、前記封止層の屈折率よりも小さくてもよい。
【0009】
前記屈折率補償層は、シリコン樹脂を含んでもよい。
【0010】
前記封止層は、第1無機封止層、第2無機封止層、及び前記第1無機封止層と前記第2無機封止層との間に設けられる有機封止層を含んでもよい。
【0011】
前記封止層は、前記第1開口及び前記第2開口と重畳する領域、及び前記複数の画素に、切れ目なしに連続して配置されてもよい。
【0012】
前記有機封止層の前記第1開口及び前記第2開口と重畳する領域の厚みは、前記有機封止層の前記第1開口及び前記第2開口と重畳しない領域の厚みよりも厚くてもよい。
【0013】
前記絶縁層は、多層の膜を含み、前記第1開口は、前記多層の膜のうち少なくとも1枚の膜によっても形成されてもよい。
【0014】
前記中間層は、前記発光層と前記第1電極との間に設けられる第1中間層と、前記発光層と前記第2電極との間に設けられる第2中間層と、を含み、前記第1中間層と前記第2中間層とのうち少なくとも1層は、前記第1開口及び前記第2開口と重畳してもよい。
【0015】
前記第2電極は、前記第1開口及び前記第2開口と重畳してもよい。
【0016】
前記第2電極と前記封止層との間に設けられるキャッピング層をさらに含み、前記キャッピング層は、前記第1開口及び前記第2開口と重畳してもよい。
【0017】
前記基板は、前記第1開口及び前記第2開口と重畳する第2トレンチを含んでもよい。
【0018】
前記複数の画素周囲を取り囲む画素定義膜と、前記画素定義膜上の一部領域に設けられるスペーサと、をさらに含み、前記スペーサは、前記第1開口周囲を取り囲んでもよい。
【0019】
前記偏光層上に設けられる透明材質のカバー層をさらに含んでもよい。
【0020】
前記偏光層と前記カバー層との間に設けられる接着層をさらに含んでもよい。
【0021】
本発明の一実施形態は、基板と、前記基板上に設けられる絶縁層と、前記絶縁層上に配置され、トレンチを含む第1領域と、前記トレンチを取り囲む第2領域と、を含む封止層と、第1電極と、前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に設けられる発光層を含む中間層と、を含み、前記第2領域に重畳し、前記絶縁層と前記封止層との間に設けられる複数の画素、及び前記封止層上に配置され、前記トレンチと重畳する開口を含む偏光層とを含み、前記発光層は、前記第1領域と重畳しない表示装置である。
【0022】
前記中間層は、前記発光層と前記第1電極との間に設けられる第1中間層と、前記発光層と前記第2電極との間に設けられる第2中間層と、を含み、前記第1中間層と前記第2中間層とのうち少なくとも1層は、前記第1領域と前記第2領域とに、切れ目なしに連続して配置されてもよい。
【0023】
前記第2電極は、前記第1領域と前記第2領域とに、切れ目なしに連続して配置されてもよい。
【0024】
前記第2電極と前記封止層との間に設けられるキャッピング層をさらに含み、前記キャッピング層は、前記第1領域と前記第2領域とに、切れ目なしに連続して配置されてもよい。
【0025】
前記トレンチと前記基板との間に配置され、空気の屈折率より大きく、前記封止層の屈折率より小さい屈折率を有する屈折率補償層をさらに含んでもよい。
【0026】
本発明の一実施形態は、基板と、前記基板上に配置され、第1開口を含む第1領域と、前記第1領域を取り囲む第2領域と、を含む絶縁層と、前記絶縁層上に配置され、前記第2領域に重畳し、第1電極と、前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に設けられる発光層を含む中間層と、を含む複数の画素と、前記複数の画素上に設けられる封止層と、前記封止層上に配置され、前記第1開口に重畳する第2開口を含む偏光層と、を含み、前記発光層は、前記第1領域と重畳しない表示装置である。
【0027】
前記中間層は、前記発光層と前記第1電極との間に設けられる第1中間層と、前記発光層と前記第2電極との間に設けられる第2中間層と、を含み、前記第1中間層と前記第2中間層とのうち少なくとも1層は、前記第1領域と前記第2領域とに、切れ目なしに連続して配置されてもよい。
【0028】
前記第2電極は、前記第1領域と前記第2領域とに、切れ目なしに連続して配置されてもよい。
【0029】
前記第2電極と前記封止層との間に設けられるキャッピング層をさらに含み、前記キャッピング層は、前記第1領域と前記第2領域とに、切れ目なしに連続して配置されてもよい。
【0030】
前記封止層は、前記第1領域に重畳するトレンチを含み、前記トレンチと前記基板との間に配置され、空気の屈折率より大きく、前記封止層の屈折率より小さい屈折率を有する屈折率補償層をさらに含んでもよい。
【0031】
上述した以外の側面、特徴、利点は、以下の図面、特許請求の範囲、及び発明の詳細な説明において、説明される。
【発明の効果】
【0032】
本発明の一実施形態は、製品コスト上昇、及び工程増加による量産性低下を防止し、パーティクル不良要因を低減させ、透過領域がデッドスペースを減らすことができる。当該効果は、例示的なものであり、本実施形態による効果は、以下で示される各実施形態において詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明の一実施形態による表示装置を概略的に示した斜視図である。
図2】本発明の一実施形態による表示装置1を簡略に示した断面図であり、図1のII-II’線による断面を示す図面である。
図3】本発明の一実施形態による表示装置1を概略的に示した平面図である。
図4】表示装置のある1画素を概略的に示した等価回路図である。
図5】本発明の一実施形態による表示装置を示した断面図であり、図2のV部分を拡大した断面図である。
図6図5のVIA及びVIB部分を拡大した断面図である。
図7】本実施形態に使用された微細金属マスクを図示した平面図である。
図8図7のVIII部分を拡大した平面図である。
図9A】レーザエッチング法で透過領域を形成する方法を概略的に図示した断面図である。
図9B】レーザエッチング法で透過領域を形成する方法を概略的に図示した断面図である。
図10】透過領域と表示領域とに蒸着された蒸着物の組み合わせを例示的に示した断面図である。
図11】透過領域と表示領域とに蒸着された蒸着物の組み合わせを例示的に示した断面図である。
図12】透過領域と表示領域とに蒸着された蒸着物の組み合わせを例示的に示した断面図である。
図13】本発明の一実施形態による表示装置2を示した断面図である。
図14】本発明の一実施形態による表示装置3を示した断面図である。
図15】本発明の一実施形態による表示装置4を示した断面図である。
図16】本発明の一実施形態による表示装置5を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明に係る実施形態では、様々な変更を加えることができ、様々な形態を有することができるが、特定の実施形態を図面に例示し、詳細に説明する。本発明の効果、特徴、及びそれらを達成する方法は、図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すれば、明確になる。本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、多様な形態に具現されるのである。
【0035】
以下において、添付された図面を参照し、本発明の各実施形態を詳細に説明する。図面を参照して説明するとき、同一または同様の構成要素は、同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0036】
以下の実施形態において、第1、第2のような用語は、限定的な意味ではなく、1つの構成要素を、他の構成要素と区別するために使用される。
【0037】
以下の実施形態において、単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。
【0038】
以下の実施形態において、「含む」または「有する」というような用語は、明細書上に記載された特徴または構成要素が存在するということを意味するものであり、1以上の他の特徴または構成要素が付加される可能性を事前に排除するものではない。
【0039】
以下の実施形態において、膜、領域、構成要素というような部分が、他の部分の上または上部にあるとするとき、他の部分の真上にある場合のみならず、膜、領域、構成要素というような部分と、他の部分との間に、他の膜、領域、構成要素などが設けられている場合も含む。
【0040】
ある実施形態が、異なる形態として実施可能である場合、特定の工程順序は、説明される順序と異なっていてもよい。例えば、連続する2つの工程が、同時または略同時に実行されてよく、説明される順序と反対の順序に実行されてもよい。
【0041】
以下の実施形態において、膜、領域、構成要素などが連結または接続されているとき、膜、領域、構成要素が直接連結または接続されている場合のみならず、膜、領域、構成要素の間に、他の膜、領域、構成要素が設けられ、間接的に連結または接続されている場合も含む。例えば、本明細書において、膜、領域、構成要素などが電気的に接続されているとき、膜、領域、構成要素などが直接電気的に接続されている場合のみならず、その間に、他の膜、領域、構成要素などが設けられ、間接的に電気的に接続されている場合も含む。
【0042】
図1は、本発明の一実施形態による表示装置1を概略的に示した斜視図である。
【0043】
図1を参照すると、表示装置1は、透過領域TA、透過領域TAを取り囲む表示領域DA、及び表示領域DA周囲を取り囲む周辺領域PAを含んでもよい。
【0044】
表示装置1は、表示領域DAに配された複数の画素から放出される光を利用し、所定のイメージを提供することができる。透過領域TAは、表示領域DAによっても取り囲まれる。透過領域TAは、コンポーネントCP(図2)が配される領域でもある。
【0045】
以下では、本発明の一実施形態による表示装置1として、有機発光表示装置を例に挙げて説明するが、本発明の表示装置は、それに制限されるものではない。他の実施形態として、液晶表示装置、無機発光表示装置(inorganic light emitting display)、量子点発光表示装置(quantum dot light emitting display)のように、多様な方式の表示装置が使用されてもよい。
【0046】
図1には、透過領域TAが一つ具備され、略円形である形態を図示しているが、本発明は、それに限定されるものではない。透過領域TAの個数は、2個以上であってもよい。また、それぞれの形状は、平面上において、円形、楕円形、三角形や四角形のような多角形、星形状、ダイヤモンド形状、非定型の形状のように、様々な形状をとることができる。
【0047】
また、表示装置1は、携帯電話(mobile phone)、ノート型パソコン、スマートウォッチのような様々な電子機器であってもよい。
【0048】
図2は、本発明の一実施形態による表示装置の断面を簡略に示した断面図であり、図1のII-II’線による断面を示す。
【0049】
図2を参照すると、表示装置1は、透過領域TAと、透過領域TAを取り囲む表示領域DAとを含み、透過領域TAに重畳する位置には、様々な機能のコンポーネントCPが配置され、表示領域DAには、発光層222bを含む複数の画素が配置される。
【0050】
コンポーネントCPは、電子部品を含んでもよい。例えば、コンポーネントCPは、光や音響を利用する電子部品でもある。例えば、該電子部品は、赤外線センサのように、光を利用するセンサ、光を受光してイメージを撮影するカメラ、光や音響を出力して感知し、距離を測定したり、指紋などを認識したりするセンサ、光を出力する小型ランプや、音を出力するスピーカなどを含んでもよい。光を利用する電子部品の場合、可視光、赤外線光、紫外線光のように、多様な波長帯域の光を利用することができる。本発明の一部実施形態において、透過領域TAは、コンポーネントCPから外部に出力されるか、あるいは外部から電子部品に向けて進む光または/及び音響が透過することができる領域とも理解される。
【0051】
表示装置1は、基板100、絶縁層200、発光層222b、中間層222、第2電極223、キャッピング層230、屈折率補償層300、封止層400、偏光層500、接着層600及びカバー層700を含んでもよい。
【0052】
絶縁層200には、複数の薄膜トランジスタTFT(図5)が設けられ、コンポーネントCPと重畳する透過領域TAには、第1開口OP1が形成され、表示装置1の透過率を向上させることができる。
【0053】
発光層222bは、コンポーネントCPと重畳する透過領域TAには、設けられない。互いに離隔された複数の発光層222bは、互いに異なる色を放出することができる。
【0054】
発光層222bを含む中間層222は、透過領域TA及び表示領域DAにわたって、切れ目なしに連続して設けられてよい。
【0055】
中間層222上に設けられる第2電極223は、透過領域TA及び表示領域DAにわたって、切れ目なしに連続して設けられてよい。
【0056】
第2電極223上に設けられるキャッピング層230は、透過領域TA及び表示領域DAにわたって、切れ目なしに連続して設けられてよい。
【0057】
キャッピング層230上に設けられる封止層400には、コンポーネントCPと重畳する透過領域TAに、第1トレンチ400Tが形成され、表示装置1の透過率を向上させることができる。
【0058】
封止層400の第1トレンチ400Tと、基板100との間には、空気の屈折率より大きく、封止層400の屈折率より小さい屈折率を有する屈折率補償層300が設けられてよい。屈折率補償層300の代わりに、封止層400と、基板100との間を空気が充填しているとき、封止層400より屈折率が小さい空気により、視認性歪曲が発生する場合がある。屈折率補償層300は、空気の屈折率より大きく、封止層400の屈折率より小さい材料を用いて形成されることにより、封止層400と屈折率補償層300との屈折率差を最小化させ、視認性歪曲を改善することができる。
【0059】
例えば、封止層400が、透明ガラス材質である場合、屈折率は、およそ1.5前後であり、屈折率補償層300は、屈折率がおよそ1.5前後であるシリコン樹脂で形成され、封止層400と屈折率補償層300との屈折率差を最小化させることができる。
【0060】
封止層400上に設けられる偏光層500には、コンポーネントCPと重畳する透過領域TAに第2開口OP2が形成されており、表示装置1の透過率を向上させることができる。
【0061】
偏光層500上には、透明材質のカバー層700が設けられ、偏光層500とカバー層700との間に、接着層600がさらに設けられてよい。
【0062】
図2には、中間層222、第2電極223及びキャッピング層230が、透過領域TA及び表示領域DAにわたって、切れ目なしに連続して設けられる例を図示しているが、本発明の一実施形態は、ここで示される例に限定されるものではない。中間層222、第2電極223及びキャッピング層230の一部は、透過領域TAに設けられなくてもよい。詳細な説明は、後述する。
【0063】
図3は、本発明の一実施形態による表示装置1を概略的に示した平面図であり、図4は、表示装置1のある1画素Pを概略的に示した等価回路図である。
【0064】
図3及び図4を参照すると、表示領域DAに、複数の画素Pが配置され、各画素Pは、図4に図示されているように、画素回路PC、及び画素回路PCに接続されている表示素子として、有機発光ダイオードOLEDを含んでもよい。
【0065】
画素回路PCは、第1薄膜トランジスタT1、第2薄膜トランジスタT2及びストレージキャパシタCstを含んでもよい。各画素Pは、有機発光ダイオードOLEDを用いて、例えば、赤色、緑色または青色の光を放出するか、あるいは、赤色、緑色、青色または白色の光を放出することができる。
【0066】
第2薄膜トランジスタT2は、スイッチング薄膜トランジスタであり、スキャンラインSL及びデータラインDLに接続され、スキャンラインSLから入力されるスイッチング電圧により、データラインDLから入力されたデータ電圧を、第1薄膜トランジスタT1に伝達することができる。ストレージキャパシタCstは、第2薄膜トランジスタT2と駆動電圧線PLに接続され、第2薄膜トランジスタT2から伝達された電圧と、駆動電圧線PLから供給される第1電源電圧ELVDDの差に該当する電圧を保存することができる。
【0067】
第1薄膜トランジスタT1は、駆動薄膜トランジスタであり、駆動電圧線PLとストレージキャパシタCstとに接続され、ストレージキャパシタCstに保存された電圧値に対応し、駆動電圧線PLから、有機発光ダイオードOLEDを流れる駆動電流を制御することができる。有機発光ダイオードOLEDは、駆動電流に応じた所定輝度の光を放出することができる。有機発光ダイオードOLEDのカソードは、第2電源電圧ELVSSを供給されてもよい。
【0068】
図4は、画素回路PCが、2個の薄膜トランジスタと、1個のストレージキャパシタとを含む例を図示しているが、本発明の一実施形態は、ここで示される例に限定されるものではない。薄膜トランジスタの個数、及びストレージキャパシタの個数は、画素回路PCの設計によって変更されてもよい。
【0069】
再び、図3を参照すると、周辺領域PAには、各画素Pにスキャン信号を提供するスキャンドライバ1100、各画素Pにデータ信号を提供するデータドライバ1200、及び第1電源電圧及び第2電源電圧を提供するためのメイン電源配線(図示は省略)などが配置されてもよい。図3は、データドライバ1200が基板100の一側辺に隣接して配置される例を図示しているが、他の実施形態では、データドライバ1200は表示パネルの一側に配されたパッドと電気的に接続されたFPCB(flexible printed circuit board)上にも配置される。
【0070】
図5は、本発明の一実施形態による表示装置の断面を示した断面図であり、図2のV部分を拡大した断面図である。
【0071】
図5を参照すると、基板100上に、複数の薄膜トランジスタTFTが配置され、それぞれの薄膜トランジスタTFTは、絶縁層200上に互いに分離されて配置される複数の第1電極221に接続される。
【0072】
基板100は、高分子樹脂またはガラスを含んでもよい。本発明の一実施形態において、基板100は、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアリレート(PAR)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリイミド(PI)、ポリカーボネート(PC:polycarbonate)、セルローストリアセテート(TAC)または/及びセルロースアセテートプロピオネート(CAP)のような高分子樹脂を含み、可撓性を有することができる。
【0073】
基板100は、SiOを主成分にするガラス材、あるいは強化プラスチックのような樹脂を含み、硬直な(rigid)性質を有することができる。
【0074】
基板100は、前述の高分子樹脂を含む層と、前述の高分子樹脂層上に設けられるバリア層との積層構造を有する。例えば、基板100は、第1高分子樹脂層、第1バリア層、第2高分子樹脂層及び第2バリア層が積層された構造を有することができる。高分子樹脂を含む基板100は、可撓性を向上させることができる。該バリア層は、シリコンナイトライド(SiN)、シリコンオキシナイトライド(SiON)及びシリコンオキサイド(SiO)などを含んでもよい。
【0075】
基板100上には、不純物が、薄膜トランジスタTFTの半導体層Actに浸透することを防止するために形成されたバッファ層201が形成されてもよい。バッファ層201は、シリコンナイトライド、シリコンオキシナイトライド及びシリコンオキサイドのような無機絶縁物を含み、前述の無機絶縁物を含む単層または多層であってよい。
【0076】
バッファ層201上には、薄膜トランジスタTFT及びストレージキャパシタCstが配置されてよい。
【0077】
薄 膜トランジスタTFTは、半導体層Act、ゲート電極GE、ソース電極SE、ドレイン電極DEを含んでもよい。図5に図示された薄膜トランジスタTFTは、図4を参照して説明した駆動薄膜トランジスタである。本実施形態においては、ゲート電極GEが、ゲート絶縁層203を挟み、半導体層Act上に配置されたトップゲートタイプを例に図示しているが、他の実施形態では、薄膜トランジスタTFTは、ボトムゲートタイプであってもよい。
【0078】
半導体層Actは、ポリシリコンを含んでもよい。また、半導体層Actは、非晶質(amorphous)シリコンを含んでよく、酸化物半導体を含んでもよく、有機半導体などを含んでもよい。ゲート電極GEは、低抵抗金属物質を含んでもよい。ゲート電極GEは、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、チタン(Ti)などを含む導電物質を含み、前記の材料を含む多層または単層で形成される。
【0079】
半導体層Actとゲート電極GEとの間のゲート絶縁層203は、シリコンオキサイド、シリコンナイトライド、シリコンオキシナイトライド、アルミニウムオキサイド、チタンオキサイド、タンタルオキサイド及びハフニウムオキサイドのような無機絶縁物を含んでもよい。ゲート絶縁層203は、前述の物質を含む単層または多層であってよい。
【0080】
ソース電極SE及びドレイン電極DEは、伝導性にすぐれる材料を含む電極である。ソース電極SE及びドレイン電極DEは、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、チタン(Ti)などを含む導電物質を含み、前述の材料を含む多層または単層で形成される。本発明の一実施形態において、ソース電極SE及びドレイン電極DEは、Ti/Al/Tiの多層の電極を含んでもよい。
【0081】
ストレージキャパシタCstは、第1層間絶縁層205を挟んで重畳する下部電極CE1と上部電極CE2とを含んでもよい。ストレージキャパシタCstは、薄膜トランジスタTFTとも重畳される。図5は、薄膜トランジスタTFTのゲート電極GEが、ストレージキャパシタCstの下部電極CE1である例を図示している。他の実施形態では、ストレージキャパシタCstは、薄膜トランジスタTFTと重畳していなくてもよい。ストレージキャパシタCstは、第2層間絶縁層207にカバーされる。
【0082】
第1層間絶縁層205及び第2層間絶縁層207は、シリコンオキサイド、シリコンナイトライド、シリコンオキシナイトライド、アルミニウムオキサイド、チタンオキサイド、タンタルオキサイド、ハフニウムオキサイドのような無機絶縁物を含んでもよい。第1層間絶縁層205及び第2層間絶縁層207は、前述の物質を含む単層または多層であってよい。
【0083】
薄膜トランジスタTFT及びストレージキャパシタCstは、平坦化絶縁層209によってカバーされる。平坦化絶縁層209は、上面が略偏平な面を含んでもよい。平坦化絶縁層209は、ポリメチルメタクリレート(PMMA)やポリスチレン(PS)のような一般汎用高分子、フェノール系基を有する高分子誘導体、アクリル系高分子、イミド系高分子、アリールエーテル系高分子、アミド系高分子、フッ素系高分子、p-キシレン系高分子、ビニルアルコール系高分子、及びそれらのブレンドのような有機絶縁物を含んでもよい。本発明の一実施形態において、平坦化絶縁層209は、ポリイミドを含んでもよい。また、平坦化絶縁層209は、無機絶縁物を含んでもよい。また、平坦化絶縁層209は、有機絶縁物と無機絶縁物とをいずれも含んでもよい。
【0084】
コンポーネントCPと重畳して配置される平坦化絶縁層209には、第1開口OP1が形成され、透過率を向上させることができる。
【0085】
図5には、平坦化絶縁層209のみに第1開口OP1が形成されている構造を図示しているが、本発明の一実施形態は、ここで示される例に限定されるものではない。平坦化絶縁層209のみならず、第2層間絶縁層207まで第1開口OP1が形成されてもよい。他の実施形態では、第1開口OP1は、平坦化絶縁層209、第2層間絶縁層207及び第1層間絶縁層205まで形成される。他の実施形態では、第1開口OP1は、平坦化絶縁層209、第2層間絶縁層207、第1層間絶縁層205及びゲート絶縁層203まで形成される。他の実施形態では、第1開口OP1は、平坦化絶縁層209、第2層間絶縁層207、第1層間絶縁層205、ゲート絶縁層203及びバッファ層201まで形成される。
【0086】
第1電極221は、平坦化絶縁層209上にも形成される。第1電極221は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム(III)(In)、IGO(indium gallium oxide)またはAZO(aluminum zinc oxide)のような導電性酸化物を含んでもよい。他の実施形態では、第1電極221は、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、またはそれらの化合物を含む反射膜を含んでもよい。他の実施形態では、第1電極221は、前述の反射漠の上または/及び下に、ITO、IZO、ZnOまたはInを用いて形成された膜をさらに含んでもよい。
【0087】
第1電極221上には、画素定義膜211が形成されてもよい。画素定義膜211は、第1電極221の上面を露出させる開口を含むが、第1電極221のエッジをカバーすることができる。画素定義膜211は、有機絶縁物を含んでもよい。また、画素定義膜211は、シリコンナイトライド(SiN)、シリコンオキシナイトライド(SiON)またはシリコンオキサイド(SiO)のような無機絶縁物を含んでもよい。また、画素定義膜211は、有機絶縁物及び無機絶縁物を含んでもよい。
【0088】
中間層222は、発光層222bを含む。発光層222bは、表示領域DAにおいて、画素ごとに配置される。
【0089】
中間層222は、発光層222bと第1電極221との間に配置された第1中間層222a、及び/または発光層222bと第2電極223との間に配置された第2中間層222cをさらに含んでもよい。発光層222bは、所定の色相光を放出する高分子有機物または低分子有機物を含んでもよい。
【0090】
第1中間層222aは、単層または多層であってよい。例えば、第1中間層222aが高分子物質から形成される場合、第1中間層222aは、単層構造であるホール輸送層(HTL)として、ポリエチレンジヒドロキシチオフェン(PEDOT)やポリアニリン(PANI)を用いて形成することができる。第1中間層222aが低分子物質から形成される場合、第1中間層222aは、ホール注入層(HIL)とホール輸送層(HTL)とを含んでもよい。
【0091】
第2中間層222cは、常時具備されるものではない。例えば、第1中間層222aと発光層222bとを高分子物質から形成する場合、第2中間層222cを用いて形成することができる。第2中間層222cは、単層または多層であってよい。第2中間層222cは、電子輸送層(ETL)及び/または電子注入層(EIL)を含んでもよい。
【0092】
第1中間層222a及び第2中間層222cは、発光層222bと異なり、コンポーネントCPと重畳する透過領域TAにも配置される。
【0093】
第2電極223は、仕事関数が低い導電性物質を用いて形成されてもよい。例えば、第2電極223は、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、リチウム(Li)、カルシウム(Ca)、またはそれらの合金などを含む透明層または半透明層を含んでもよい。また、第2電極223は、前述の物質を含む透明層上または半透明層上に、ITO、IZO、ZnOまたはIn用いて形成せれる層をさらに含んでもよい。
【0094】
第2電極223は、発光層222bと異なり、コンポーネントCPと重畳する透過領域TAにも配置される。
【0095】
キャッピング層230は、第2電極223上に配置されてよい。例えば、キャッピング層230は、LiFを含み、熱蒸着法によって形成されてよい。また、キャッピング層230は、シリコンオキサイド、シリコンナイトライド、シリコンオキシナイトライドのような無機絶縁物を含んでもよい。また、キャッピング層230は、有機絶縁物を含んでもよい。
【0096】
キャッピング層230は、発光層222bと異なり、コンポーネントCPと重畳する透過領域TAにも配置される。
【0097】
画素定義膜211上には、スペーサ212が形成されてよい。スペーサ212は、ポリイミドのような有機絶縁物を含んでもよい。また、スペーサ212は、シリコンナイトライドやシリコンオキサイドのような無機絶縁物、あるいは有機絶縁物及び無機絶縁物を含んでもよい。
【0098】
スペーサ212は、画素定義膜211と異なる物質を含んでもよい。また、スペーサ212は、画素定義膜211と同一物質を含んでよく、その場合、画素定義膜211とスペーサ212は、ハーフトーンマスクなどを利用したマスク工程により、共に形成されてよい。本発明の一実施形態では、画素定義膜211及びスペーサ212は、ポリイミドを含んでもよい。
【0099】
スペーサ212は、第1開口OP1が形成された透過領域TAを取り囲むように形成される。
【0100】
透過領域TAと表示領域DAは、封止層400によってカバーされる。
【0101】
封止層400は、堅い材質の材料を用いて形成される。例えば、封止層400は、ガラス材質の材料を用いて形成される。
【0102】
封止層400は、第1開口OP1と重畳する領域に、第1トレンチ400Tが形成され、表示装置1の透過率を向上させることができる。例えば、第1開口OP1と重畳する領域における封止層400の第1厚みT1は、第1開口OP1と重畳しない領域における封止層400の第2厚みT2よりさらに薄く形成されてよい。ただし、第1厚みT1は、0より大きく、封止層400が、表示領域DAと透過領域TAとの全体を封止することができるように形成される。
【0103】
第1トレンチ400Tは、様々な形状を有してよい。例えば、第1トレンチ400Tは、平面図上に、円形または多角形で形成されてよく、絶縁層200に形成された第1開口OP1の個数及び形状に対応するように形成されてもよい。
【0104】
封止層400の第1トレンチ400Tと、基板100との間には、空気の屈折率より大きく、封止層400の屈折率より小さい屈折率を有する屈折率補償層300が配置されてよい。さらに詳細には、屈折率補償層300は、上部の封止層400、下部の絶縁層200、側面のスペーサ212によって取り囲まれる。
【0105】
屈折率補償層300の代わりに、封止層400と、基板100との間を空気が充填しているとき、封止層400より屈折率が小さい空気により、視認性歪曲が発生する場合がある。屈折率補償層300は、空気の屈折率より大きく、封止層400の屈折率より小さい材料を用いて形成されることにより、封止層400と屈折率補償層300との屈折率差を最小化させ、視認性歪曲を改善することができる。
【0106】
封止層400上には、偏光層500が配置されてよい。
【0107】
偏光層500は、コンポーネントCPと重畳する領域に、第2開口OP2が形成され、表示装置1の透過率を向上させることができる。偏光層500の第2開口OP2は、絶縁層200の第1開口OP1、封止層400の第1トレンチ400Tとそれぞれ重畳されることにより、表示装置1の透過率を極大化できる。
【0108】
第2開口OP1は、様々な形状を有してよい。例えば、第2開口OP2は、平面図上に、円形または多角形で形成されてよく、絶縁層200の第1開口OP1の個数及び形状に対応するように形成されてもよい。また、第2開口OP2は、第1トレンチ400Tの個数及び形状に対応するように形成されてもよい。
【0109】
偏光層500上には、透明材質のカバー層700が配置されてよい。
【0110】
カバー層700は、ハウジング(図示せず)と結合することができ、ハウジングの内部空間に、コンポーネントCPが配置されてよい。
【0111】
偏光層500とカバー層700との間には、光学透明粘着剤(OCA:optical clear adhesive)のような接着層600が配置され、偏光層500とカバー層700との結合を維持することができる。
【0112】
図6は、図5のVIA及びVIB部分を拡大した断面図である。
【0113】
図6を参照すれば、透過領域TAには、第2層間絶縁膜207上に、第1中間層222a、第2中間層222c、第2電極223、キャッピング層230及び屈折率補償層300が順に配置され、表示領域DAには、第1電極221上に、第1中間層222a、発光層222b、第2中間層222c、第2電極223及びキャッピング層230が順に配置されている。
【0114】
図6の実施形態では、発光層222bは、表示領域DAのみに配置され、透過領域TAには、配置されない。一方、発光層222bと異なり、第1中間層222a、第2中間層222c、第2電極223及びキャッピング層230は、透過領域TA及び表示領域DAにわたって、切れ目なしに連続して配置される。
【0115】
図7は、本実施形態で使用された微細金属マスク800(FMM:fine metal mask)を図示した平面図であり、図8は、図7のVIII部分を拡大した平面図である。
【0116】
図7及び図8を参照すると、微細金属マスク800は、無孔部810、複数の開口部820、及び複数の開口部間を連結するブリッジ830を含む。
【0117】
表示領域DAに、各画素別に離隔されるように発光層222bを形成する方法により、各発光層222bに対応する領域に、複数の開口820が形成された微細金属マスク800を使用して蒸着することができる。本実施形態のように、発光層222bが透過領域TAに配置されないようにするために、透過領域TAに対応する領域に無孔部810を形成し、無孔部810が、蒸着物質の遮断膜の役目を行い、発光層222bが透過領域TAには蒸着されない。
【0118】
図9A及び図9Bは、レーザエッチング法により、透過領域TAを形成する方法を概略的に図示した断面図である。
【0119】
図9Aを参照すると、透過領域TAと表示領域DAとの区分なしに、基板100及び絶縁層220上に、発光部222bを含む中間層222、第2電極223、キャッピング層230を蒸着工程で形成する。
【0120】
図9Bを参照すると、図9Aの構造物に対し、透過領域TAを形成する部分に、レーザを使用し、透過領域TAに形成されたキャッピング層230、第2電極223、中間層222、発光層222b及び絶縁層200をエッチングして開口を形成する。
【0121】
前述のようなレーザエッチング法は、基板100上に、絶縁層200、発光部222b、中間層222、第2電極223、キャッピング層230のような蒸着物質をいずれも蒸着した後、別途のレーザを利用したエッチング工程が追加されるために、追加設備投資による製品コスト上昇、及び工程増加による量産性低下の問題がある。また、レーザエッチングによるパーティクル発生により、不良が増大する問題がある。また、レーザエッチングに損傷された中間層222のエッチング面222Eにおいて、十分なマージンを置いて表示領域DAを形成しなければならないために、透過領域TAと表示領域DAとの間に、所定幅以上の中間領域MAを確保する過程において、デッドスペースが増大する問題がある。
【0122】
しかし、本発明の一実施形態では、蒸着工程後、別途の設備工程であるレーザエッチング工程ではなく、既存の蒸着工程に使用するマスクに無孔部を形成することにより、別途の設備追加による製品コスト上昇、及び工程増加による量産性低下問題を防止することができる。また、レーザエッチングによるパーティクル発生不良要因をなくし、レーザエッチングによる開口部側面の損傷が発生しないために、表示領域DAと透過領域TAとのデッドスペースを減らすことができる。
【0123】
図9Bの構造物に比べ、本発明の構造物は、透過領域TAに、中間層222、第2電極223、キャッピング層230がさらに追加されているが、各層の厚みを調節し、適切な透過率を調節することができる。
【0124】
図10ないし図12は、透過領域と表示領域とに蒸着された多様な蒸着物の組み合わせを例示的に示した断面図である。
【0125】
図10を参照すると、透過領域TAには、第2層間絶縁膜207上に、第1中間層222a、第2電極223、キャッピング層230及び屈折率補償層300が順に配置され、表示領域DAには、第1電極221上に、第1中間層222a、発光層222b、 第2中間層222c、第2電極223及びキャッピング層230順に配置されている。
【0126】
図10の実施形態によれば、発光層222b及び第2中間層222cは、表示領域DAのみに配置され、透過領域TAには、配置されない。一方、発光層222b及び第2中間層222cと異なり、第1中間層222a、第2電極223及びキャッピング層230は、透過領域TA及び表示領域DAにわたって切れ目なしに連続して配置される。図6の実施形態と比較すると、透過領域TAに、第2中間層222cを形成しないため、表示装置の透過率をさらに向上させることができる。
【0127】
図11を参照すると、透過領域TAには、第2層間絶縁膜207上に、第1中間層222a、第2中間層222c、キャッピング層230及び屈折率補償層300が順に配置され、表示領域DAには、第1電極221上に、第1中間層222a、 発光層222b、第2中間層222c、第2電極223及びキャッピング層230が順に配置されている。
【0128】
図11の実施形態によると、発光層222b及び 第2電極223は、表示領域DAのみに配置され、透過領域TAには、配置されない。一方、発光層222b及び第2電極223と異なり、第1中間層222a、第2中間層222c及びキャッピング層230は、透過領域TA及び表示領域DAにわたって切れ目なしに連続して配置される。図6の実施形態と比較するとき、透過領域TAに第2電極223を形成しないために、表示装置の透過率をさらに向上させることができる。
【0129】
図12を参照すると、透過領域TAには、第2層間絶縁膜207上に、第1中間層222a、第2中間層222c、第2電極223及び屈折率補償層300が順に配置され、表示領域DAには、第1電極221上に、第1中間層222a、 発光層222b、第2中間層222c、及び第2電極223が順に配置されている。
【0130】
図12の実施形態によると、発光層222b及びキャッピング層230は、表示領域DAのみに配置され、透過領域DAには、配置されない。一方、発光層222b及びキャッピング層230と異なり、第1中間層222a、第2中間層222c及び第2電極223は、透過領域TAと表示領域DAわたって、切れ目なしに連続して配置される。図6の実施形態と比較すると、透過領域TAにキャッピング層230を形成しないために、表示装置の透過率をさらに向上させることができる。
【0131】
前述の図10ないし図12に示される実施形態では、第2中間層222c、第2電極223及びキャッピング層230のうち1層が透過領域TAに配置されない構造物を図示しているが、本発明の一実施形態は、ここで示される例に限定されるものではない。他の実施形態では、透過領域TAには、第1中間層222a、第2中間層222c、第2電極223及びキャッピング層230のうち少なくとも2層以上の層が配置されない。
【0132】
一方、第1中間層222a、第2中間層222c、第2電極223及びキャッピング層230は、複数の開口部を含む微細金属マスクではなく、1つの表示装置に、1つの開口部が形成されたオープンマスクによって形成される。そのようなオープンマスクを利用し、透過領域TAに、第1中間層222a、第2中間層222c、第2電極223及びキャッピング層230のうち少なくとも1層が形成されないように、オープンマスクは、無孔部を含み、該無孔部をオープンマスクに結合するための少数のブリッジがオープンマスクにさらに追加される。
【0133】
図13は、本発明の一実施形態による表示装置2を示した断面図である。以下においては、図5の表示装置1との差異を中心に説明する。
【0134】
図13を参照すると、表示装置2は、基板100、絶縁層200、発光層222b、中間層222、第2電極223、キャッピング層230、封止層400’、偏光層500及び接着層600、カバー層700を含んでもよい。
【0135】
絶縁層200には、複数の薄膜トランジスタTFTが配置され、コンポーネントCPと重畳する透過領域TAには、第1開口OP1が形成され、表示装置2の透過率を向上させることができる。
【0136】
発光層222bは、コンポーネントCPと重畳する透過領域TAに配置されず、発光層222bを含む中間層222は、透過領域TA及び表示領域DAにわたって切れ目なしに連続して配置されうる。
【0137】
中間層222上に設けられる第2電極223は、透過領域TA及び表示領域DAにわたって切れ目なしに連続して配置され、第2電極223上に設けられるキャッピング層230は、透過領域TA及び表示領域DAにわたって切れ目なしに連続して配置されてよい。
【0138】
図5の表示装置1と異なり、表示装置2のキャッピング層230上に設けられる封止層400’には、トレンチが形成されない。封止層400’は、透過領域TA及び表示領域DAにわたって切れ目なしに連続して配置されてよい。
【0139】
封止層400’上に設けられる偏光層500には、コンポーネントCPと重畳する透過領域TAに、第2開口OP2が形成されており、表示装置2の透過率を向上させることができ、偏光層500上には、透明材質のカバー層700が設けられ、偏光層500とカバー層700との間に、接着層600がさらに配置されてよい。
【0140】
本実施形態において、封止層400’は、第1無機封止層410、第2無機封止層430、及び第1無機封止層410と前記第2無機封止層430との間に設けられる有機封止層420を含んでもよい。
【0141】
第1無機封止層410及び第2無機封止層430は、アルミニウムオキサイド、チタンオキサイド、タンタルオキサイド、ハフニウムオキサイド、ジンクオキサイド、シリコンオキサイド、シリコンナイトライドまたはシリコンオキシナイトライドのような1以上の無機絶縁物を含み、化学気相蒸着法(CVD)などによって形成される。
【0142】
有機封止層420は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエチレンスルホネート、ポリオキシメチレン、ポリアリレート、ヘキサメチルジシロキサン、アクリル系樹脂(例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリル酸など)、またはそれら任意の組み合わせを含んでもよい。
【0143】
有機封止層420が第1開口OP1及び第2開口OP2と重畳する領域の厚みT3は、有機封止層420が第1開口OP1及び第2開口OP2と重畳しない領域の厚みT4よりさらに厚く形成されてよい。言い換えれば、透過領域DAにおける有機封止層420の厚みT3は、表示領域DAにおける有機封止層420の厚みT4よりさらに厚く形成され、表示装置2の上面を全体的に平坦化させることができる。
【0144】
表示領域DA及び透過領域TAにおいて、第1無機封止層410が切れ目なしに連続して配置され、中間層222、第2電極223及びキャッピング層230をカバーすることにより、絶縁層200に形成された第1開口OP1を介する不純物の流入を遮断することができる。
【0145】
また、図5の表示装置1と異なり、表示装置2は、別途の屈折率補償層を含まず、有機封止層420の屈折率を調節し、視認性歪曲を改善することができる。
【0146】
図14は、本発明の一実施形態による表示装置3を示した断面図である。以下においては、図5の表示装置1との差異を中心に記述する。
【0147】
図14を参照すれば、表示装置3は、基板100、絶縁層200、発光層222b、中間層222、第2電極223、キャッピング層230、屈折率補償層300、封止層400、偏光層500及び接着層600、カバー層700を含んでもよい。
【0148】
絶縁層200には、複数の薄膜トランジスタTFTが配置され、コンポーネントCPと重畳する透過領域TAには、第1開口OP1が形成され、表示装置3の透過率を向上させることができる。
【0149】
発光層222bは、コンポーネントCPと重畳する透過領域TAには、配さ置れず、発光層222bを含む中間層222は、透過領域TA及び表示領域DAにわたって切れ目なしに連続して配置されてよい。
【0150】
中間層222上に設けられる第2電極223は、透過領域TA及び表示領域DAにわたって切れ目なしに連続して配置され、第2電極223上に設けられるキャッピング層230は、透過領域TA及び表示領域DAにわたって切れ目なしに連続して配置されてよい。
【0151】
キャッピング層230上に設けられる封止層400は、コンポーネントCPと重畳する透過領域TAに、第1トレンチ400Tが形成され、表示装置3の透過率を向上させることができる。
【0152】
図5の表示装置1と異なり、表示装置3の基板100は、コンポーネントCPと重畳する透過領域TAに、第2トレンチ100Tが形成され、表示装置3の透過率を向上させることができる。
【0153】
封止層400の第1トレンチ400Tと、基板100の第2トレンチ100Tとの間には、空気の屈折率より大きく、封止層400の屈折率より小さい屈折率を有する屈折率補償層300が配置され、表示装置3の視認性歪曲を改善することができる。
【0154】
図15は、本発明の一実施形態による表示装置4を示した断面図である。以下においては、図5の表示装置1との差異を中心に記述する。
【0155】
図15を参照すると、表示装置4は、基板100、絶縁層200、発光層222b、中間層222、第2電極223、キャッピング層230、屈折率補償層300、封止層400、偏光層500及び接着層600、カバー層700を含んでもよい。
【0156】
図5の表示装置1と異なり、表示装置4の絶縁層200は、第1開口OP1(図5)が形成されない。第1開口OP1形成工程を省略することにより、工程を単純化させることができる。
【0157】
発光層222bは、コンポーネントCPと重畳する透過領域TAに、配置されず、発光層222bを含む中間層222は、透過領域TA及び表示領域DAにわたって切れ目なしに連続して配されうる。
【0158】
中間層222上に設けられる第2電極223は、透過領域TA及び表示領域DAにわたって切れ目なしに連続して配置され、第2電極223上に設けられるキャッピング層230は、透過領域TA及び表示領域DAにわたって切れ目なしに連続して配置されてよい。
【0159】
キャッピング層230上に設けられる封止層400は、コンポーネントCPと重畳する透過領域TAに、第1トレンチ400Tが形成され、表示装置4の透過率を向上させることができる。
【0160】
封止層400の第1トレンチ400Tと、基板100との間には、空気の屈折率より大きく、封止層400の屈折率より小さい屈折率を有する屈折率補償層300が配置され、表示装置4の視認性歪曲を改善することができる。
【0161】
図16は、本発明の一実施形態による表示装置5を示した断面図である。以下においては、図5の表示装置1との差異を中心に記述する。
【0162】
図16を参照すれば、表示装置5は、基板100、絶縁層200、発光層222b、中間層222、第2電極223、キャッピング層230、屈折率補償層300、封止層400、偏光層500及び接着層600、カバー層700を含んでもよい。
【0163】
絶縁層200には、複数の薄膜トランジスタTFTが配置され、コンポーネントCPと重畳する透過領域TAには、第1開口OP1が形成され、表示装置3の透過率を向上させることができる。
【0164】
発光層222bは、コンポーネントCPと重畳する透過領域TAに、配置されず、発光層222bを含む中間層222は、透過領域TA及び表示領域DAにわたって切れ目なしに連続して配置されてよい。
【0165】
中間層222上に設けられる第2電極223は、透過領域TA及び表示領域DAにわたって切れ目なしに連続して配置され、第2電極223上に設けられるキャッピング層230は、透過領域TA及び表示領域DAにわたって切れ目なしに連続して配置されてよい。
【0166】
図5の表示装置1と異なり、表示装置5の封止層500には、第1トレンチ500T(図5)が形成されない。第1トレンチ500T形成工程を省略することにより、工程を単純化させ、封止層500の厚みを一定にすることにより、強度を向上させることができる。
【0167】
封止層400と基板100との間には、空気の屈折率より大きく、封止層400の屈折率より小さい屈折率を有する屈折率補償層300が配置され、表示装置5の視認性歪曲を改善することができる。
【0168】
前述の表示装置2,3,4,5が示された実施形態は、発光層222bを除いた第1中間層222a、第2中間層222c、第2電極223及びキャッピング層230が、透過領域TAと表示領域DAとにいずれも配置された構造物を開示しているが、本発明の一実施形態は、ここで示される例に限定されるものではない。他の実施形態では、透過領域TAには、第1中間層222a、第2中間層222c、第2電極223及びキャッピング層230のうち少なくとも1層以上の層が配置されていなくてよい。
【0169】
本明細書および図面を用いて説明された各実施形態は、例示的なものであり、当該技術分野の当業者であるならば、それらから様々な変形、及び実施形態の変形が可能である。従って、本発明の技術的な保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって定められるものである。
【符号の説明】
【0170】
1 表示装置
100 基板
200 絶縁層
221 第1電極
222 中間層
222a 第1中間層
222b 発光層
222c 第2中間層
223 第2電極
230 キャッピング層
300 屈折率補償層
400 封止層
500 偏光層
600 接着層
700 カバー層
OP1 第1開口
OP2 第2開口
400T 第1トレンチ
100T 第2トレンチ
CP コンポーネント
DA 表示領域
TA 透過領域
PA 周辺領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16