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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022181022
(43)【公開日】2022-12-07
(54)【発明の名称】集合住宅インターホンシステム
(51)【国際特許分類】
   H04M 9/00 20060101AFI20221130BHJP
【FI】
H04M9/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021087842
(22)【出願日】2021-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000100908
【氏名又は名称】アイホン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 恭一
(72)【発明者】
【氏名】播磨 宏和
(72)【発明者】
【氏名】厚東 裕貴
(72)【発明者】
【氏名】藤嶋 公明
(72)【発明者】
【氏名】宇野 亮二
【テーマコード(参考)】
5K038
【Fターム(参考)】
5K038AA09
5K038CC08
5K038CC11
5K038CC12
5K038CC13
5K038EE13
5K038GG07
(57)【要約】
【課題】 通信管理装置に登録された携帯電話の情報であっても、消去が必要な情報がある場合は簡易な操作で消去できる。
【解決手段】 集合玄関機1と携帯電話5の間の通信を管理して、集合玄関機1からの呼出信号を携帯電話に送信する通信管理サーバ6を備え、当該通信管理サーバは集合玄関機1の呼出先として居室親機2と連携するよう登録された携帯電話5に対して、VOIPに基づく所定のアプリケーションを使用して通信を中継する一方、携帯電話5を居室親機2と連携させるために、VOIPに基づく通信管理サーバ6と通信を可能とするための所定の登録操作が成されると、登録を受け付けた通信管理サーバ6から、ダウンロードするためのアプリケーションに加えて、連携対象の居室親機2に対して既に登録されている携帯電話5の一覧情報が送信され、アプリケーションをダウンロードした携帯電話5は、一覧情報を携帯電話5に表示する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エントランスに設置された集合玄関機からの呼び出しに対して、個々の住戸に設置された居室親機に加えて、居住者が携行する携帯電話からでも応答可能な集合住宅インターホンシステムであって、
前記集合玄関機からの呼出信号を前記携帯電話に送信し、両者の間の通信を管理する通信管理装置を備え、
当該通信管理装置は、前記集合玄関機の呼出先として前記居室親機と連携するよう登録された前記携帯電話に対して、VOIPに基づく所定のアプリケーションを使用して通信を中継する一方、
前記携帯電話を前記居室親機と連携させるために、VOIPに基づく前記通信管理装置と通信を可能とするための所定の登録操作が成されると、
登録を受け付けた前記通信管理装置から、ダウンロードするための前記アプリケーションに加えて、連携対象の前記居室親機に対して既に登録されている携帯電話の一覧情報が送信され、
前記アプリケーションをダウンロードした前記携帯電話は、前記一覧情報を携帯電話の表示部に表示することを特徴とする集合住宅インターホンシステム。
【請求項2】
前記アプリケーションをダウンロードして前記居室親機と連携させた前記携帯電話は、前記アプリケーションを起動すると、前記一覧情報が前記表示部に表示されると共に、その中の任意の情報を削除できる削除ボタンが表示され、
表示された前記一覧情報の中の任意の情報の削除が可能であることを特徴とする請求項1記載の集合住宅インターホンシステム。
【請求項3】
前記居室親機は、前記携帯電話を前記通信管理装置に登録する手段を入手する登録操作部と、入手した登録手段を表示するモニタとを有し、
前記携帯電話の前記登録操作が、前記居室親機に表示された前記登録手段を読み取る操作であることを特徴とする請求項1又は2記載の集合住宅インターホンシステム。
【請求項4】
前記居室親機は、所定の操作で自身に連携するよう既に前記通信管理装置に登録されている携帯電話の一覧情報を表示でき、
更に、表示された前記一覧情報のうちの任意の情報を削除する消去操作部を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の集合住宅インターホンシステム。
【請求項5】
エントランスに設置されて居住者を呼び出すための集合玄関機と、居住者が携行可能で外部ネットワークを介して前記集合玄関機からの呼び出しに応答可能な端末と、前記集合玄関機と前記端末との間の通信を管理する通信管理装置とを有する集合住宅インターホンシステムであって、
前記端末がVOIPに基づく通信が可能な携帯電話であり、
前記通信管理装置は、住戸番号に紐付けされて呼出先の携帯電話が登録されて、前記集合玄関機と前記携帯電話との通信をVOIPを使用する所定のアプリケーションを使用して中継する一方、
前記携帯電話は、前記通信管理装置とVOIPに基づく通信を実施するためのアプリケーションを所定の操作でダウンロードでき、
前記アプリケーションをダウンロードした前記携帯電話には、登録した住戸番号に関連付けて前記通信管理装置に既に登録されている前記携帯電話の一覧情報が表示されることを特徴とする集合住宅インターホンシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集合住宅インターホンシステムに関し、特に居住者の退去に伴い集合住宅インターホンシステムに登録されている居住者情報を消去する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
集合住宅インターホンシステムでは、居住者の入退去に伴い登録されている情報の書き換えが必要なため、前の居住者の登録情報を消去する機能を備えている。
例えば特許文献1では、全設定内容を初期化する機能と、居住者が設定した内容を初期化する機能とを有し、居住者が退去する際には居住者が設定した内容の初期化を可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-174228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ネットワーク上に設置されたサーバ等の通信管理装置を介して携帯電話と通信を実施するよう構成されている集合住宅インターホンシステムの場合、通信管理装置にも居住者に関連する情報が蓄積されていることになる。例えば、集合住宅インターホンシステムが通信管理装置のアプリケーションを介してスマートフォン等の携帯電話と通信する機能を備えている場合は、居住者が退去するに際してアプリケーションや通信管理装置内の携帯電話の電話番号等の情報を確実に消去する必要があるが、上記特許文献1の技術は、通信管理装置の情報まで消去するよう構成されてはいなかった。そのため、消去操作は簡単ではなく消去操作しても消去残りが発生し易かった。
更には、居室親機自体を持たず、携帯電話を居室親機とすることを前提とした集合住宅インターホンシステムもあるが、そのようなシステムでは、消去操作も携帯電話の操作で行うことになるため、更に面倒な操作となることが予想された。
【0005】
そこで、本発明はこのような問題点に鑑み、通信管理装置に登録された携帯電話の情報であっても、消去が必要な情報があれば簡易な操作で消去できる集合住宅インターホンシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する為に、請求項1の発明は、エントランスに設置された集合玄関機からの呼び出しに対して、個々の住戸に設置された居室親機に加えて、居住者が携行する携帯電話からでも応答可能な集合住宅インターホンシステムであって、集合玄関機からの呼出信号を携帯電話に送信し、両者の間の通信を管理する通信管理装置を備え、当該通信管理装置は、集合玄関機の呼出先として居室親機と連携するよう登録された携帯電話に対して、VOIPに基づく所定のアプリケーションを使用して通信を中継する一方、携帯電話を居室親機と連携させるために、VOIPに基づく通信管理装置と通信を可能とするための所定の登録操作が成されると、登録を受け付けた通信管理装置から、ダウンロードするためのアプリケーションに加えて、連携対象の居室親機に対して既に登録されている携帯電話の一覧情報が送信され、アプリケーションをダウンロードした携帯電話は、一覧情報を携帯電話の表示部に表示することを特徴とする。
この構成によれば、居室親機に連携させる携帯電話を登録する過程で、既に通信管理装置に登録されている情報が携帯電話に送信されるため、新たな居住者が入居する際に前の居住者の登録情報が残っていたらそれを把握できる。よって、消去すべき情報が残っているのを認識し易く、新しい居住者の情報を登録する際に前の居住者の情報を確実に消去することが可能となる。
尚、アプリケーションとはアプリケーションソフトウェアの略である。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の構成において、アプリケーションをダウンロードして居室親機と連携させた携帯電話は、アプリケーションを起動すると、一覧情報が表示部に表示されると共に、その中の任意の情報を削除できる削除ボタンが表示され、表示された一覧情報の中の任意の情報の削除が可能であることを特徴とする。
この構成によれば、既に通信管理装置に登録されている情報を携帯電話に表示でき、その中の任意の情報を削除できるため、簡易な操作で不要な情報を確実に消去できる。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の構成において、居室親機は、携帯電話を通信管理装置に登録する手段を入手する登録操作部と、入手した登録手段を表示するモニタとを有し、携帯電話の登録操作が、居室親機に表示された登録手段を読み取る操作であることを特徴とする。
この構成によれば、居室親機に表示される登録手段を利用して登録を進めることができるため、簡易な操作での登録が可能となる。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の構成において、居室親機は、所定の操作で自身に連携するよう既に通信管理装置に登録されている携帯電話の一覧情報を表示でき、更に、表示された一覧情報のうちの任意の情報を削除する消去操作部を有することを特徴とする。
この構成によれば、居室親機は自身に連携するよう設定されている携帯電話の一覧情報を入手して表示でき、更にその中の任意の携帯電話の情報を消去できる。よって、消去すべき情報を把握し易いし、簡易な操作で不要な情報を消去できる。
【0010】
請求項5の発明は、エントランスに設置されて居住者を呼び出すための集合玄関機と、居住者が携行可能で外部ネットワークを介して集合玄関機からの呼び出しに応答可能な端末と、集合玄関機と端末との間の通信を管理する通信管理装置とを有する集合住宅インターホンシステムであって、端末がVOIPに基づく通信が可能な携帯電話であり、通信管理装置は、住戸番号に紐付けされて呼出先の携帯電話が登録されて、集合玄関機と携帯電話との通信をVOIPを使用する所定のアプリケーションを使用して中継する一方、携帯電話は、通信管理装置とVOIPに基づく通信を実施するためのアプリケーションを所定の操作でダウンロードでき、アプリケーションをダウンロードした携帯電話には、登録した住戸番号に関連付けて通信管理装置に既に登録されている携帯電話の一覧情報が表示されることを特徴とする。
この構成によれば、携帯電話を集合玄関機からの呼び出しに応答可能な端末として登録する際に、既に通信管理装置に登録されている情報が表示されるため、新たな居住者が入居する際に前の居住者の登録情報が残っていたらそれを把握できる。よって、消去すべき情報を把握し易く、新しい居住者の情報を登録する際に前の居住者の情報が残ってしまうのを防止できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、居室親機に連携させる携帯電話を登録する過程で、既に通信管理装置に登録されている情報が携帯電話に送信されるため、新たな居住者が入居する際に前の居住者の登録情報が残っていたらそれを把握できる。よって、消去すべき情報が残っているのを認識し易く、新しい居住者の情報を登録する際に前の居住者の情報を確実に消去することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る集合住宅インターホンシステムの一例を示す構成図である。
図2】居室親機の機能ブロック図である。
図3】通信管理サーバの機能ブロック図である。
図4】通信管理サーバに登録されている携帯電話の情報を表示した携帯電話の表示画面説明図である。
図5】携帯電話から、削除操作する際の表示画面の説明図であり、(a)はアプリケーションを起動した状態、(b)は削除操作画面を開いた状態、(c)は削除した状態を示している。
図6】居室親機の操作で削除操作する際の画面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明に係る集合住宅インターホンシステムの一例を示す構成図である。集合住宅インターホンシステムは、集合住宅のエントランスに設置されて来訪者が居住者を呼び出すための集合玄関機1、個々の住戸に設置されて集合玄関機1からの呼び出しに応答するための居室親機2、個々の住戸玄関に設置されて居住者を呼び出すための玄関子機3、管理人室に設置されて居住者等と通話するための管理親機4、居住者が携行する携帯電話5、外部に設置された通信管理サーバ(通信管理装置)6等を備えている。
【0014】
尚、Eはエントランス、Kは管理人室、Mは住戸を示している。また、8はHUBであり、各機器は通信線L1を介してLAN接続されている。そして、機器間の通信はIP(Internet Protocol)より実施される。また、通信管理サーバ6は、外部の汎用ネットワークN上に配置され、集合玄関機1及び居室親機2は、GW(Gateway)アダプタ7を介して汎用ネットワークNに接続され、通信管理サーバ6と通信を可能としている。
【0015】
集合玄関機1は、来訪者を撮像するためのカメラ11、呼び出す住戸を選択或いは入力する操作部12、呼出先等を表示する表示部13、通話するためのマイク14及びスピーカ15、呼出ボタン16等を備えている。
【0016】
図2は居室親機2の機能ブロック図である。居室親機2は、呼び出しに応答するための通話ボタン21、通話するためのマイク22a及びスピーカ22bを備えた音響部22、カメラ11の撮像映像を表示するモニタ23、各種操作を行う操作部24、居室親機2を制御する居室親機CPU25、集合玄関機1、玄関子機3、そして通信管理サーバ6と通信する居室親機通信IF26等を備えている。
【0017】
携帯電話5は、例えばスマートフォンが使用され、汎用ネットワークNを介して通信管理サーバ6から集合玄関機1との通信を実施するためのアプリケーションソフトウェア(以下、「アプリケーション」と称する。)をダウンロードしてインストールする。その際、通信管理サーバ6に対して、携帯電話5から操作者である居住者の氏名、住戸番号等の登録者情報が送信され、アプリケーションに関連付けて登録される。但し、このアプリケーションをダウンロードし、通信管理サーバ6に登録する操作は、居室親機2の操作で簡易に実施できる。
具体的に、まず通信管理サーバ6と既に通信可能状態にある居室親機2が、通信管理サーバ6において予め住戸毎に設定されており、登録を簡易に実施するための2次元情報から成る登録手段(例えば、QRコード(登録商標))を入手する。そして、入手した登録手段をモニタ23に表示して、携帯電話5に撮像させて読み取ることで実施できる。また、予め印刷して住戸ごとに用意されている登録手段を読み取らせることでも実施できる。
【0018】
こうして携帯電話5がインストールするアプリケーションは、集合玄関機1と携帯電話5との間で通信するためのソフトウェアであり、VOIP技術を用いて通信を可能とするアプリケーションである。携帯電話5は、VOIP技術を用いることで、電話番号に依らない通信で集合玄関機1との通信が実施される。
【0019】
図3は通信管理サーバ6の機能ブロック図を示している。図3に示すように、通信管理サーバ6は、アプリ情報記憶部61、集合玄関機1と携帯電話5との間の通信を制御すると共に通信管理サーバ6を制御するサーバCPU62、汎用ネットワークNを介して集合玄関機1及び携帯電話5と通信するサーバ通信IF63等を備えている。
アプリ情報記憶部61には、携帯電話5毎のアプリケーションが、住戸番号(居室親機ID)に関連付けて、更に集合住宅別に登録されている。集合玄関機1から呼出信号を受けたら、呼出先住戸に関連付けられているアプリケーションの呼び出しが行われ、この呼出制御により携帯電話5が呼出動作する。即ち携帯電話5に呼出信号が送信される。
【0020】
上記の如く構成された集合住宅インターホンシステムの動作は以下のようである。但し、集合玄関機1が操作されて居住者の呼び出しが成され、呼出先住戸の居室親機2及び居室親機2と連携している携帯電話5が呼出音を鳴動する動作、呼び出しを受けた居室親機2或いは携帯電話5が応答操作されると通話路が形成されて、居住者と来訪者との間で通話が可能となる動作、また呼び出しに合わせてカメラ11の撮像映像が送信されて、居室親機のモニタ23或いは携帯電話5の表示部51に表示される動作等は従来と同様であるため、説明を省略する。
ここでは、居室親機2に連携させる携帯電話5の登録/登録削除の流れを中心に説明する。
【0021】
新たな携帯電話5を居室親機2に連携させる場合、まず居室親機2を操作して、通信管理サーバ6から携帯電話5を連携させるための情報を入手する。居室親機2は予め通信管理サーバ6と通信可能に設定されており、所定の登録操作により、居室親機2から通信管理サーバ6に登録通知が送信される。
この登録通知を受けた通信管理サーバ6は、登録通知送信元の居室親機2の住戸を認識して、登録操作を簡易に実施するためのツールとして通信管理サーバ6の情報保存先URLの情報を含む登録手段を返信する。
【0022】
通信管理サーバ6から登録手段を受信した居室親機2は、モニタ23にそれを表示する。表示された登録手段を携帯電話5に読み取らせる、或いはマニュアル入力することで、携帯電話5は汎用ネットワークNを介して通信管理サーバ6と通信が可能となり、アプリケーションがダウンロードされる。
アプリケーションをダウンロードした携帯電話5は、アプリケーションの作用で、登録操作した居室親機2に関連付けられて通信管理サーバ6に登録されている携帯電話5があれば、その情報が読み取られて表示部51に表示される。
この表示により、前の居住者の携帯電話等の削除が必要な携帯電話5の情報があったらそれを認識でき、登録が完了したら削除操作することになる。
【0023】
図4は、表示された携帯電話一覧を示している。この表示で既に登録されている携帯電話5を認識できる。ここでは、1台の居室親機2に対して(同一の住戸に対して)、複数台(例えば8台まで)の連携が可能であるとし、図4では、既に501号室の居室親機2に、3台の携帯電話5が連携されていることを示している。
この表示により、現在の登録状況を確認しつつ自身の登録操作に入る。その際、付与された端末番号(図示せず)に対して、所有者の氏名等が入力されて登録される。こうして住戸番号(501号)に紐付けされて新たな携帯電話5が通信管理サーバ6に登録される。
登録操作が完了すると、集合玄関機1から501号室が呼び出されると、通信管理サーバ6の制御で登録済みの携帯電話5に加えて新たに登録した携帯電話5に呼出信号が送信され、応答操作すると通話が可能となる。
【0024】
一方、表示された一覧に、現在の居住者に居住者とは関係の無い削除対象の情報があったら、削除操作に入る。
図5は削除操作する流れを示す表示部51の表示説明図であり、(a)はアプリケーションを起動した状態、(b)は削除操作画面を開いた状態、(c)は削除した状態を示している。携帯電話5のアプリケーションを起動すると、図5(a)の画面が最初に表示され、新規登録B1と削除B2のバナーが表示される。新規登録は、新たな携帯電話5を追加登録する際に使用するバナーであり、ここでは削除操作するため、削除B2のバナーがタップされる。
【0025】
削除B2のタップ操作を受けて、登録されている携帯電話5の情報が通信管理サーバ6から読み取られて、図5(b)に示すように登録された端末の一覧が表示部51に表示される。この一覧から削除する端末番号を選択し、削除ボタンB3がタップされると、通信管理サーバ6内の対応する情報の削除が実施され、結果図4(c)に示すように削除された一覧が表示される。こうして消去操作が成される。
【0026】
このように、携帯電話5を居室親機2に連携する端末として登録する過程で、既に通信管理サーバ6に登録されている情報が新たに登録される携帯電話5に表示されるため、新たな居住者が入居する際に前の居住者の登録情報が残っていたらそれを把握できる。よって、消去すべき情報が残っているのを認識し易く、新しい居住者の情報を登録する際に前の居住者の情報を確実に消去することが可能となる。
そして、通信管理サーバ6に登録されている情報を携帯電話5に表示でき、その中の任意の情報を削除できるため、簡易な操作で不要な情報を確実に消去できる。
また、居室親機2に表示される登録手段を利用して登録を進めることができるため、簡易な操作での登録が可能となる。
【0027】
図6は、居室親機2の操作で削除する際の表示を示している。居室親機2の操作によっても登録情報の削除ができ、操作部24の所定の操作で、居室親機2に連携している携帯電話5が、図6に示すように転送先端末一覧として表示され、合わせて削除ボタンB4が表示される。この表示から、消去対象の端末を選択して削除ボタンB4をタップすれば、携帯電話5による削除操作と同様に消去できる。
【0028】
このように、居室親機2は自身に連携するよう設定されている携帯電話5の一覧情報を入手して表示でき、更にその中の任意の携帯電話5の情報を消去できる。よって、消去すべき情報を把握し易いし、簡易な操作で不要な情報を消去できる。
【0029】
次に、上記形態で存在する固定型の居室親機2が存在せず、集合玄関機1からの呼び出しに対して携帯電話5のみで応答する構成の集合住宅インターホンシステムの場合を説明する。
居室親機が無く、応答機器が携帯電話5のみの場合は、以下のように登録/削除が実施される。通信管理サーバ6には、住戸毎(住戸番号毎)に登録手段が登録されており、この登録手段が例えばカードに印刷されて各住戸に用意されている。
【0030】
集合玄関機1からの呼び出しに応答する端末として使用する携帯電話5は、この印刷された登録手段を読み取ることで登録は実施される。読み取った後の登録の流れ、削除の流れは上述した居室親機2に表示された登録手段を読み取った場合の流れと同様となる。
【0031】
よって、所定のアプリケーションをダウンロードした段階で、アプリケーションの作用で、登録手段に関連付けられて、即ち住戸番号に関連付けられて通信管理サーバ6に登録されている携帯電話5があれば、その情報が読み取られて表示部51に表示される。この表示により、前の居住者の携帯電話等の削除が必要な携帯電話5の情報があったら、登録後に削除操作することになる。
【0032】
このように、携帯電話5を集合玄関機1からの呼び出しに応答可能な端末として登録する際に、既に通信管理サーバ6に登録されている情報が表示されるため、新たな居住者が入居する際に前の居住者の登録情報が残っていたらそれを把握できる。よって、消去すべき情報を把握し易く、新しい居住者の情報を登録する際に前の居住者の情報が残ってしまうのを防止できる。
【0033】
尚、上記実施形態では、登録を簡易に実施する登録手段としてQRコード(登録商標)を例に説明しているが、2次元情報であればこれに限定するもので無く、単純なバーコードであっても良いし、数字列や記号の列を使用しても良い。
また、通信管理サーバ6を汎用ネットワークN上に配置しているが、集合住宅内に設置しても良い。
【符号の説明】
【0034】
1・・集合玄関機、2・・居室親機、5・・携帯電話、6・・通信管理サーバ(通信管理装置)、23・・モニタ、24・・操作部(登録操作部、消去操作部)、51・・表示部、61・・アプリ情報記憶部、63・・サーバCPU、N・・汎用ネットワーク(外部ネットワーク)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6