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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022181028
(43)【公開日】2022-12-07
(54)【発明の名称】測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/26 20060101AFI20221130BHJP
【FI】
G01B11/26 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021087852
(22)【出願日】2021-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】日本電産株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】大塚 祐司
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 大哉
(72)【発明者】
【氏名】井上 和典
(72)【発明者】
【氏名】大島 佳祐
(72)【発明者】
【氏名】江川 智浩
【テーマコード(参考)】
2F065
【Fターム(参考)】
2F065AA35
2F065AA37
2F065BB25
2F065CC21
2F065DD03
2F065FF01
2F065FF43
2F065GG04
2F065HH03
2F065HH13
2F065JJ03
2F065JJ09
2F065LL04
2F065LL12
2F065PP22
(57)【要約】      (修正有)
【課題】揺動する光学要素の揺動角度を測定する。
【解決手段】測定装置は、光学ユニットの測定装置である。光学ユニットは、光学要素と、光学要素を揺動させる揺動機構とを備える。測定装置は、支持部と、駆動部と、測定部とを備える。支持部は、光学ユニットを支持する。駆動部は、揺動機構を駆動して、光学要素を揺動させる。測定部は、光学要素の揺動角度を測定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学要素と、前記光学要素を揺動させる揺動機構とを備える光学ユニットの測定装置であって、
前記光学ユニットを支持する支持部と、
前記揺動機構を駆動して、前記光学要素を揺動させる駆動部と、
前記光学要素の揺動角度を測定する測定部と
を備える、測定装置。
【請求項2】
前記支持部は、
前記光学ユニットが載置されて、前記光学ユニットを支持する支持台と、
前記支持台を回転させる回転ステージと
を含む、請求項1に記載の測定装置。
【請求項3】
前記支持部、前記駆動部、及び前記測定部を囲む枠体を含み、前記支持部、前記駆動部、及び前記測定部を固定する装置固定部を更に備える、請求項1又は請求項2に記載の測定装置。
【請求項4】
前記駆動部及び前記測定部を制御する制御部を更に備え、
前記制御部は、前記駆動部を制御して、前記光学要素の揺動範囲の一方端から他方端まで前記光学要素の揺動角度を変位させた後、前記揺動範囲の前記他方端から前記一方端まで前記光学要素の揺動角度を変位させ、
前記制御部は、前記光学要素の揺動角度を前記揺動範囲の前記一方端から前記他方端を経由して前記一方端まで変位させる期間である揺動角度測定期間中に、前記測定部により測定される前記揺動角度を取得する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の測定装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記揺動角度測定期間の開始前の期間である前期間中に、前記駆動部を制御して、前記光学要素の揺動角度を初期角度から前記揺動範囲の前記一方端まで変位させ、
前記前期間は、第1移動期間と、前記第1移動期間よりも前記前期間の終了端側の第2移動期間とを含み、
前記制御部は、前記駆動部を制御して、前記第1移動期間における変位速度を前記第2移動期間における変位速度よりも増加させ、
前記変位速度は、前記光学要素の揺動角度が変位する速度を示す、請求項4に記載の測定装置。
【請求項6】
前記第2移動期間における前記揺動角度の変位量は、前記第1移動期間における前記揺動角度の変位量よりも小さい、請求項5に記載の測定装置。
【請求項7】
前記駆動部は、前記揺動機構に駆動電流を供給して前記揺動機構を駆動させ、
前記制御部は、前記駆動電流の電流値を制御し、
前記制御部は、前記第1移動期間中に、前記駆動電流の電流値を、第1揺動角度に対応する電流値から、第2揺動角度に対応する電流値に切り換え、
前記第1揺動角度は、前記第2揺動角度と比べて、前記初期角度に近い角度を示し、
前記第2揺動角度は、前記第1揺動角度と比べて、前記揺動範囲の前記一方端に近い角度を示す、請求項5又は請求項6に記載の測定装置。
【請求項8】
前記駆動部は、前記揺動機構に駆動電流を供給して前記揺動機構を駆動させ、
前記制御部は、前記駆動電流の電流値を制御し、
前記制御部は、前記第1移動期間中に、前記駆動電流の電流値を、第1揺動角度に対応する電流値から、第2揺動角度に対応する電流値まで一定値ずつ変化させ、
前記第1揺動角度は、前記第2揺動角度と比べて、前記初期角度に近い角度を示し、
前記第2揺動角度は、前記第1揺動角度と比べて、前記揺動範囲の前記一方端に近い角度を示す、請求項5又は請求項6に記載の測定装置。
【請求項9】
前記駆動部は、前記揺動機構に駆動電流を供給して前記揺動機構を駆動させ、
前記前期間は、前記第1移動期間よりも前記前期間の開始端側の起動電流測定期間を更に含み、
前記制御部は、前記起動電流測定期間中に、前記測定部により測定される前記揺動角度から、既定の揺動角度である起動角度の前後の揺動角度を取得し、
前記制御部は、前記起動電流測定期間中に、前記駆動電流の電流値を一定値ずつ変化させ、前記前後の揺動角度に各々に対応する前記駆動電流の電流値に基づいて、前記起動角度に対応する電流値を取得する、請求項5から請求項8のいずれか1項に記載の測定装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記揺動角度測定期間の終了後の期間である後期間中に、前記駆動部を制御して、前記光学要素の揺動角度を前記揺動範囲の前記一方端から前記初期角度まで変位させ、
前記制御部は、前記駆動部を制御して、前記後期間における前記変位速度を前記揺動角度測定期間における前記変位速度よりも増加させる、請求項5から請求項9のいずれか1項に記載の測定装置。
【請求項11】
前記支持部は、
前記光学ユニットが載置されて、前記光学ユニットを支持する支持台と、
前記支持台を回転させる回転ステージと
を含み、
前記制御部は、前記回転ステージを制御して、前記測定部の測定範囲内に前記光学要素の揺動角度を収める、請求項4から請求項10のいずれか1項に記載の測定装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記光学要素の揺動角度が、前記測定部の測定範囲の一方端に到達した後、前記回転ステージを制御して、前記測定範囲内における前記揺動角度の位置を、前記測定範囲の他方端側の戻り位置まで移動させ、
前記戻り位置は、前記測定範囲の前記一方端と前記他方端との間の中央位置よりも前記他方端側の位置である、請求項11に記載の測定装置。
【請求項13】
前記駆動部は、前記揺動機構に駆動電流を供給して前記揺動機構を駆動させ、
前記制御部は、前記駆動電流の電流値を制御し、
前記制御部は、前記測定部により測定された前記揺動角度と前記駆動電流の電流値とに基づいて、前記光学ユニットの良否を判定する、請求項4から請求項12のいずれか1項に記載の測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
測定対象の角度を測定する測定装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、多点角度測定装置が開示されている。特許文献1の多点角度測定装置は、水晶板の主面における多点の仰角を測定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11-63956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の多点角度測定装置(測定装置)は、揺動する光学要素の揺動角度を測定することができない。
【0005】
本開示は上記課題に鑑みてなされた。本開示の目的は、揺動する光学要素の揺動角度を測定できる測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の例示的な測定装置は、光学ユニットの測定装置である。前記光学ユニットは、光学要素と、前記光学要素を揺動させる揺動機構とを備える。本開示の例示的な測定装置は、支持部と、駆動部と、測定部とを備える。前記支持部は、前記光学ユニットを支持する。前記駆動部は、前記揺動機構を駆動して、前記光学要素を揺動させる。前記測定部は、前記光学要素の揺動角度を測定する。
【発明の効果】
【0007】
例示的な本開示によれば、揺動する光学要素の揺動角度を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態の測定装置を示す側面図である。
図2図2は、図1に示すII-II線に沿った断面図である。
図3図3は、図1に示すIII-III線に沿った断面図である。
図4図4は、枠体の斜視図である。
図5図5は、実施形態の測定装置によって測定される光学ユニットの斜視図である。
図6図6は、光学ユニットの分解斜視図である。
図7図7は、可動体の斜視図である。
図8図8は、可動体の別の斜視図である。
図9図9は、支持体の斜視図である。
図10図10は、実施形態の測定装置の構成を示すブロック図である。
図11図11は、角度測定部の構成を示す図である。
図12図12は、測定画像の第1例を示す図である。
図13図13は、測定画像の第2例を示す図である。
図14図14は、測定画像の第3例を示す図である。
図15図15は、実施形態の測定装置による測定時における揺動角度の動きを示す図である。
図16図16は、第1移動期間の変形例を示す図である。
図17図17は、制御部が実行する起動電流測定処理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面(図1図17)を参照して、本開示に係る測定装置の例示的な実施形態を説明する。ただし、本開示は以下の実施形態に限定されない。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合がある。また、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
本明細書では、理解を容易にするため、互いに直交するX方向、Y方向及びZ方向を記載することがある。典型的には、X方向及びY方向は水平方向に平行であり、Z方向は鉛直方向に平行である。
【0011】
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態の測定装置100を説明する。図1は、本実施形態の測定装置100を示す側面図である。図2は、図1に示すII-II線に沿った断面図である。より詳しくは、図1は、+Y側から見た測定装置100を示す。図2は、+X側から見た測定装置100を示す。
【0012】
図1及び図2に示すように、測定装置100は、光学ユニット300の測定装置である。光学ユニット300は、図5図9を参照して後述するように、光学要素311と、揺動機構321とを備える。揺動機構321は、光学要素311を揺動させる。測定装置100の測定対象は、揺動する光学要素311である。本実施形態において、揺動機構321は、第1回転軸線AX1を中心に光学要素311を揺動させる。また、揺動機構321は、第2回転軸線AX2(図2参照)を中心に光学要素311を揺動させる。なお、光学ユニット300は、スマートフォン、デジタルカメラ、ビデオカメラなどの撮像が可能な種々の電子機器に適用することができる。以下、スマートフォン、デジタルカメラ、ビデオカメラなどの撮像が可能な種々の電子機器を、「撮像装置」と記載する場合がある。
【0013】
第1回転軸線AX1は、Z方向と平行な仮想軸である。第1回転軸線AX1は、光学要素311の中心を通る。第1回転軸線AX1を中心とする光学要素311の揺動範囲SR(図15参照)は、例えば、-4°以上+4°以下である。具体的には、光学要素311は、第1回転軸線AX1を中心として、+Y側へ+4°まで回転可能である(図2参照)。また、光学要素311は、第1回転軸線AX1を中心として、-Y側へ-4°まで回転可能である(図2参照)。
【0014】
第2回転軸線AX2(図2参照)は、Y方向と平行な仮想軸である。第2回転軸線AX2は、光学要素311の中心を通る。第2回転軸線AX2を中心とする光学要素311の揺動範囲SRは、例えば、-4°以上+4°以下である。具体的には、光学要素311は、第2回転軸線AX2を中心として、+Z側へ+4°まで回転可能である(図2参照)。光学要素311は、第2回転軸線AX2を中心として、-Z側へ-4°まで回転可能である(図2参照)。
【0015】
図1及び図2に示すように、測定装置100は、第1支持部2と、測定部3と、駆動部4とを備える。第1支持部2は、光学ユニット300を支持する。駆動部4は、光学ユニット300の揺動機構321を駆動して、光学要素311を揺動させる。測定部3は、光学要素311の揺動角度θを測定する。本実施形態において、測定部3は、レーザ光L(図1参照)を光学ユニット300の光学要素311に向けて出射する。測定部3は、光学要素311から反射したレーザ光Lに基づいて揺動角度θを測定する。レーザ光Lは、例えば、赤外線レーザである。
【0016】
本実施形態によれば、駆動部4により、光学ユニット300の光学要素311を揺動させることができる。したがって、測定部3により、揺動する光学要素311の揺動角度θを測定することができる。なお、以下の説明において、測定部3を「角度測定部3」と記載する場合がある。
【0017】
続いて、図1及び図2を参照して、本実施形態の測定装置100を更に説明する。図1及び図2に示すように、第1支持部2は、支持台21と、第1回転ステージ22と、第2回転ステージ23とを含む。支持台21には、光学ユニット300が載置される。支持台21は、光学ユニット300を支持する。第1回転ステージ22及び第2回転ステージ23はそれぞれ支持台21を回転させる。
【0018】
角度測定部3が測定可能な揺動角度θの範囲MR(図12図14参照)は、予め定められている。以下、角度測定部3が測定可能な揺動角度θの範囲MRを、「測定範囲MR」と記載する場合がある。本実施形態によれば、測定中の揺動角度θが角度測定部3の測定範囲MRを超える場合に、第1回転ステージ22又は第2回転ステージ23により光学ユニット300を回転させて、測定中の揺動角度θを角度測定部3の測定範囲MR内に戻すことができる。したがって、揺動角度θを測定する範囲を拡張することができる。なお、本実施形態において、角度測定部3の測定範囲MRは、光学要素311の揺動範囲SRよりも狭い。角度測定部3の測定範囲MRは、例えば、-0.5°以上+0.5°以下である。あるいは、角度測定部3の測定範囲MRは、-1°以上+1°以下である。
【0019】
ここで、支持台21を更に説明する。本実施形態において、支持台21は、光学ユニット300を固定する。例えば、支持台21は、光学ユニット300を把持する把持機構を含んでもよい。また、図1に示すように、本実施形態において、支持台21は、駆動部4を支持する。具体的には、駆動部4は、支持台21に固定される。
【0020】
続いて、図1及び図2を参照して、第1回転ステージ22及び第2回転ステージ23を更に説明する。図1及び図2に示すように、第1回転ステージ22は、第1可動ステージ221と、第1固定ステージ222とを有する。第2回転ステージ23は、第2可動ステージ231と、第2固定ステージ232とを有する。
【0021】
支持台21は、第2可動ステージ231の+Z側に配置されて、第2可動ステージ231によって支持される。第2可動ステージ231は、第2固定ステージ232の+Z側に配置されて、第2固定ステージ232によって回転自在に支持される。第2固定ステージ232は、第1可動ステージ221の+Z側に配置されて、第1可動ステージ221によって支持される。第1可動ステージ221は、第1固定ステージ222の+Z側に配置されて、第1固定ステージ222によって回転自在に支持される。具体的には、支持台21は、第2可動ステージ231に固定される。第2固定ステージ232は、第1可動ステージ221に固定される。
【0022】
第1可動ステージ221は、第1回転軸線AX1を中心に回転する。第1回転軸線AX1は、第1可動ステージ221の中心を通る仮想軸である。光学ユニット300は、支持台21により、第1回転軸線AX1が光学要素311の中心を通る位置で支持される。
【0023】
具体的には、第1可動ステージ221は、第1回転軸線AX1を中心に第1回転方向CR1及び第2回転方向CR2に回転する(図1参照)。本実施形態において、第1回転方向CR1は、測定装置100を+Z側から見たとき、時計回り方向を示す。第2回転方向CR2は、測定装置100を+Z側から見たとき、反時計回り方向を示す。第1可動ステージ221が回転することにより、第2可動ステージ231及び第2固定ステージ232が第1回転軸線AX1を中心に回転する。したがって、第1可動ステージ221が回転することにより、支持台21が第1回転軸線AX1を中心に回転する。この結果、光学ユニット300が第1回転軸線AX1を中心に回転する。
【0024】
ここで、第1可動ステージ221の動作の一例を説明する。例えば、角度測定部3の測定範囲MRが-0.5°以上+0.5°以下である場合に、駆動部4が第1回転軸線AX1を中心に光学要素311を+Y側へ回転させて、光学要素311の揺動角度θが+0.5°に達すると、第1可動ステージ221は、第1回転軸線AX1を中心に第1回転方向CR1へ回転する。例えば、第1可動ステージ221は、第1回転軸線AX1を中心に第1回転方向CR1へ0.5°回転する。この結果、測定中の揺動角度θが角度測定部3の測定範囲MR内に戻る。したがって、駆動部4により、第1回転軸線AX1を中心に光学要素311を+Y側へ更に回転させて、揺動角度θの測定を継続することができる。
【0025】
第1回転ステージ22は、第1駆動源223と、第1駆動機構(不図示)とを更に有する。第1駆動機構は、第1固定ステージ222の内部に配置されている。第1駆動源223は、第1可動ステージ221を回転させる動力を発生する。第1駆動源223は、例えば、正逆回転可能な電動モータを含む。第1駆動源223は、正逆回転可能な電動モータとして、ステッピングモータを含んでもよい。第1駆動源223から発生した動力は、第1駆動機構に出力される。第1駆動機構は、第1駆動源223から発生した動力により、第1可動ステージ221を回転させる。第1駆動機構は、例えば、ウォームギヤを含む。
【0026】
第2可動ステージ231は、第2回転軸線AX2(図2参照)を中心に回転する。第2回転軸線AX2は、第2可動ステージ231の+Z側の中空を通る仮想軸である。第2回転ステージ23は、例えば、ゴニオステージである。光学ユニット300は、支持台21により、第2回転軸線AX2が光学要素311の中心を通る位置で支持される。
【0027】
具体的には、第2可動ステージ231は、第2回転軸線AX2を中心に第3回転方向CR3及び第4回転方向CR4に回転する(図2参照)。本実施形態において、第3回転方向CR3は、測定装置100を+Y側から見たとき、時計回り方向を示す。第4回転方向CR4は、測定装置100を+Y側から見たとき、反時計回り方向を示す。第2可動ステージ231が回転することにより、支持台21が第2回転軸線AX2を中心に回転する。この結果、光学ユニット300が第2回転軸線AX2を中心に回転する。
【0028】
ここで、第2可動ステージ231の動作の一例を説明する。例えば、角度測定部3の測定範囲MRが-0.5°以上+0.5°以下である場合に、駆動部4が第2回転軸線AX2を中心に光学要素311を+Z側へ回転させて、光学要素311の揺動角度θが+0.5°に達すると、第2可動ステージ231は、第2回転軸線AX2を中心に第4回転方向CR4へ回転する。例えば、第2可動ステージ231は、第2回転軸線AX2を中心に第4回転方向CR4へ0.5°回転する。この結果、測定中の揺動角度θが角度測定部3の測定範囲MR内に戻る。したがって、駆動部4により、第2回転軸線AX2を中心に光学要素311を+Z側へ更に回転させて、揺動角度θの測定を継続することができる。
【0029】
第2回転ステージ23は、第2駆動源233と、第2駆動機構(不図示)とを更に含む。第2駆動機構は、第2固定ステージ232の内部に配置されている。第2駆動源233は、第2可動ステージ231を回転させる動力を発生する。第2駆動源233は、例えば、正逆回転可能な電動モータを含む。第2駆動源233は、正逆回転可能な電動モータとして、ステッピングモータを含んでもよい。第2駆動源233から発生した動力は、第2駆動機構に出力される。第2駆動機構は、第2駆動源233から発生した動力により、第2可動ステージ231を回転させる。第2駆動機構は、例えば、ウォームギヤを含む。
【0030】
続いて、図1を参照して、第1支持部2を更に説明する。図1に示すように、第1支持部2は、移動ステージ24と、支持板25とを更に含む。第1固定ステージ222は、移動ステージ24の+Z側に配置されて、移動ステージ24によって支持される。移動ステージ24は、支持板25の+Z側に配置されて、支持板25によって支持される。具体的には、移動ステージ24は、支持板25に固定される。第1固定ステージ222は、移動ステージ24に固定される。
【0031】
移動ステージ24は、XY平面に沿って移動する。移動ステージ24がXY平面に沿って移動することにより、第1回転ステージ22、第2回転ステージ23、支持台21、及び光学ユニット300がXY平面に沿って移動する。移動ステージ24により、光学ユニット300の光学要素311の位置を、レーザ光Lが照射される位置に合わせることができる。本実施形態において、移動ステージ24は、X軸ステージ241と、Y軸ステージ242と含む。X軸ステージ241は、X軸方向に沿って移動自在である。Y軸ステージ242は、Y軸方向に沿って移動自在である。
【0032】
続いて、図1及び図3を参照して、本実施形態の測定装置100を更に説明する。図3は、図1に示すIII-III線に沿った断面図である。但し、図3では、理解を容易にするために、第1支持部2、及び駆動部4を省略している。
【0033】
図1に示すように、本実施形態の測定装置100は、第2支持部5を更に備える。第2支持部5は、角度測定部3を支持する。具体的には、図3に示すように、第2支持部5は、第1支持部材51と、2つの第2支持部材52とを有する。
【0034】
第1支持部材51は、角度測定部3を支持する。具体的には、角度測定部3は、第1支持部材51に固定される。2つの第2支持部材52はそれぞれZ方向に延びる。2つの第2支持部材52は、Y方向において互いに対向する。第1支持部材51は、Y方向に延びる。2つの第2支持部材52は、第1支持部材51を支持する。具体的には、2つの第2支持部材52のうちの一方に、第1支持部材51の+Y側の端部が固定される。2つの第2支持部材52のうちの他方に、第1支持部材51の-Y側の端部が固定される。換言すると、第1支持部材51は、2つの第2支持部材52に掛け渡されている。
【0035】
続いて、図1を参照して、本実施形態の測定装置100を更に説明する。図1に示すように、測定装置100は、装置固定部6を更に備える。装置固定部6は、第1支持部2、角度測定部3、及び駆動部4を囲む枠体6aを含む。装置固定部6は、第1支持部2、角度測定部3、及び駆動部4を固定する。本実施形態において、枠体6aは、第1支持部2、角度測定部3、駆動部4、及び第2支持部5を囲む。装置固定部6は、第1支持部2、角度測定部3、駆動部4、及び第2支持部5を固定する。
【0036】
本実施形態によれば、装置固定部6は、枠体6aの内側で第1支持部2、角度測定部3、駆動部4、及び第2支持部5を固定する。したがって、枠体6aの姿勢を変化させることにより、光学ユニット300の姿勢を変化させて、光学要素311の揺動角度θを測定することができる。
【0037】
例えば、図1に示す枠体6aは、-Z側の面が設置面SSに設置されている。換言すると、図1に示す枠体6aは、-Z側の面が下を向いている。本実施形態によれば、枠体6aの内側で第1支持部2、角度測定部3、駆動部4、及び第2支持部5が固定されているので、例えば、枠体6aの+Z側の面を設置面SSに設置することができる。したがって、枠体6aの+Z側の面が下を向いた状態で光学要素311の揺動角度θを測定することができる。
【0038】
既に説明したように、光学ユニット300は、撮像装置に適用することができる。撮像装置のユーザは、撮像装置の姿勢を様々な姿勢に変化させて撮影を行う。本実施形態によれば、撮像装置による様々な姿勢での撮影に合わせて、光学要素311の揺動角度θの測定を行うことができる。
【0039】
続いて、図1図4を参照して、装置固定部6を更に説明する。図4は、枠体6aの斜視図である。図1図4に示すように、枠体6aは、第1枠部材61~第10枠部材70を有する。第1枠部材61~第10枠部材70は、枠体6aの6つの面(+X側の面、-X側の面、+Y側の面、-Y側の面、+Z側の面、及び-Z側の面)を構成する。以下、第1枠部材61~第10枠部材70について説明する。
【0040】
第1枠部材61及び第2枠部材62はそれぞれX方向の延びる長尺部材である。第1枠部材61及び第2枠部材62は、Y方向において互いに対向する。
【0041】
第3枠部材63及び第4枠部材64はそれぞれZ方向に延びる長尺部材である。第3枠部材63及び第4枠部材64は、Y方向において互いに対向する。第3枠部材63は、第1枠部材61の+X側の端部から+Z方向に延びる。第3枠部材63の-Z側の端部は、第1枠部材61の+X側の端部に固定されている。第4枠部材64は、第2枠部材62の+X側の端部から+Z方向に延びる。第4枠部材64の-Z側の端部は、第2枠部材62の+X側の端部に固定されている。
【0042】
第5枠部材65及び第6枠部材66はそれぞれZ方向に延びる長尺部材である。第5枠部材65及び第6枠部材66は、Y方向において互いに対向する。第5枠部材65は、第1枠部材61の-X側の端部から+Z方向に延びる。第5枠部材65の-Z側の端部は、第1枠部材61の-X側の端部に固定されている。第6枠部材66は、第2枠部材62の-X側の端部から+Z方向に延びる。第6枠部材66の-Z側の端部は、第2枠部材62の-X側の端部に固定されている。
【0043】
第7枠部材67及び第8枠部材68はそれぞれX方向の延びる長尺部材である。第7枠部材67及び第8枠部材68は、Y方向において互いに対向する。第7枠部材67は、Z方向において第1枠部材61と対向する。第8枠部材68は、Z方向において第2枠部材62と対向する。
【0044】
第3枠部材63の+Z側の端部は、第7枠部材67の+X側の端部に固定されている。第4枠部材64の+Z側の端部は、第8枠部材68の+X側の端部に固定されている。第5枠部材65の+Z側の端部は、第7枠部材67の-X側の端部に固定されている。第6枠部材66の+Z側の端部は、第8枠部材68の-X側の端部に固定されている。
【0045】
第9枠部材69及び第10枠部材70はそれぞれY方向に延びる長尺部材である。第9枠部材69及び第10枠部材70は、X方向において互いに対向する。第9枠部材69の+Y側の端部は、第7枠部材67の+X側の端部に固定されている。第9枠部材69の-Y側の端部は、第8枠部材68の+X側の端部に固定されている。第10枠部材70の+Y側の端部は、第7枠部材67の-X側の端部に固定されている。第10枠部材70の-Y側の端部は、第8枠部材68の-X側の端部に固定されている。
【0046】
図2に示すように、支持板25は、第1枠部材61及び第2枠部材62に固定されている。この結果、第1支持部2が、枠体6a(第1枠部材61及び第2枠部材62)に固定される。なお、駆動部4は、第1支持部2が枠体6aに固定されることにより、第1支持部2を介して枠体6aに固定される。
【0047】
図3に示すように、2つの第2支持部材52の一方は、第1枠部材61に固定されている。2つの第2支持部材52の他方は、第2枠部材62に固定されている。この結果、第2支持部5が、枠体6a(第1枠部材61及び第2枠部材62)に固定される。角度測定部3は、第2支持部5が枠体6aに固定されることにより、第2支持部5を介して枠体6aに固定される。
【0048】
図1図3に示す枠体6aは、第1枠部材61及び第2枠部材62が設置面SSに設置されている。この結果、枠体6aの-Z側の面が下を向いている。本実施形態によれば、例えば、第3枠部材63及び第4枠部材64を設置面SSに設置させて、枠体6aの+X側の面を下向きにすることができる。同様に、枠体6aの他の4つの面(-X側の面、+Y側の面、-Y側の面、+Z側の面)を設置面SSに設置させることができる。したがって、枠体6aの6つの面(+X側の面、-X側の面、+Y側の面、-Y側の面、+Z側の面、及び-Z側の面)を下向きにすることができる。
【0049】
なお、装置固定部6は、少なくとも1つの壁部を更に含んでもよい。少なくとも1つの壁部は、枠体6aの6つの面のうちの少なくとも1つの面を閉塞する。
【0050】
ここで、図5図9を参照して、光学ユニット300を説明する。図5は、本実施形態の測定装置100によって測定される光学ユニット300の斜視図である。光学ユニット300は、入射した光を特定の方向に反射する。
【0051】
図5に示すように、光学ユニット300は、光学要素311を備える。光学要素311は、入射面311aと、出射面311bとを有する。ここで、入射面311aは、撮像装置に搭載された光学ユニット300に対して光が入射する面を示す。出射面311bは、撮像装置に搭載された光学ユニット300から光が出射する面を示す。本実施形態の測定装置100は、出射面311bの揺動角度θを測定する。具体的には、図1を参照して説明したレーザ光Lが、出射面311bに照射される。図1を参照して説明した角度測定部3は、出射面311bから反射したレーザ光Lに基づいて、出射面311bの揺動角度θを測定する。
【0052】
撮像装置に搭載された光学ユニット300において、光学要素311は、入射面311aに入射した光を、出射面311bから出射する。したがって、光学要素311に入射した光は、光学要素311によって進行方向が変更される。具体的には、光学要素311は、反射面(不図示)を有する。入射面311aに入射した光は、反射面で反射する。反射面で反射した光は、出射面311bから出射する。光学要素311は、例えば、略三角柱形状を有する。具体的には、光学要素311は、プリズムであってもよい。なお、光学要素311は、例えば、板状の鏡であってもよい。
【0053】
光学要素311は、第1揺動軸線AX3を中心に揺動自在である。第1揺動軸線AX3は、Z方向と平行である。第1揺動軸線AX3は、光学要素311の中心を通る仮想軸である。また、光学要素311は、第2揺動軸線AX4を中心に揺動自在である。第2揺動軸線AX4は、Y方向と平行である。第2揺動軸線AX4は、光学要素311の中心を通る仮想軸である。図1及び図2を参照して説明した第1支持部2(支持台21)は、第1揺動軸線AX3が第1回転軸線AX1(図1参照)と同一軸となり、第2揺動軸線AX4が第2回転軸線AX2(図2参照)と同一軸となる位置で光学ユニット300を支持する。なお、第1揺動軸線AX3は、ロール軸とも呼ばれる。第2揺動軸線AX4は、ピッチング軸とも呼ばれる。
【0054】
図6は、光学ユニット300の分解斜視図である。図6に示すように、光学ユニット300は、可動体310と、支持体320と、揺動機構321とを更に備える。可動体310は、第1可動体310aと、第2可動体310bとを有する。光学要素311は、第1可動体310aに固定されている。揺動機構321は、支持体320に固定されている。
【0055】
第1可動体310aは、第2可動体310bによって、第2揺動軸線AX4を中心に揺動自在に支持される。第1可動体310aが揺動することにより、光学要素311が第2揺動軸線AX4を中心に揺動する。第2可動体310bは、支持体320によって、第1揺動軸線AX3を中心に揺動自在に支持される。第2可動体310bが揺動することにより、光学要素311が第1揺動軸線AX3を中心に揺動する。
【0056】
揺動機構321は、駆動電流が供給されることで駆動する。揺動機構321が駆動することにより、光学要素311が第1揺動軸線AX3又は第2揺動軸線AX4を中心に揺動する。具体的には、揺動機構321は、第2揺動軸線AX4を中心に第1可動体310aを揺動させる。この結果、第2揺動軸線AX4を中心に光学要素311が揺動する。また、揺動機構321は、第1揺動軸線AX3を中心に第2可動体310bを揺動させる。この結果、第1揺動軸線AX3を中心に光学要素311が揺動する。図1及び図2を参照して説明した駆動部4は、揺動機構321に駆動電流を供給して揺動機構321を駆動させる。
【0057】
続いて、図6図9を参照して、光学ユニット300の詳細を説明する。図7は、可動体310の斜視図である。図8は、可動体310の別の斜視図である。図6図8に示すように、光学ユニット300は、第1磁石312~第3磁石314を更に備える。図6に示すように、第1磁石312は、第2可動体310bの+Y側の外面に固定される。図7に示すように、第2磁石313は、第2可動体310bの-Y側の外面に固定される。図8に示すように、第3磁石314は、第1可動体310aの-X側の外面に固定される。
【0058】
図9は、支持体320の斜視図である。図6及び図9に示すように、揺動機構321は、支持体320に固定される。本実施形態において、揺動機構321は、第1コイル322~第3コイル324を含む。
【0059】
図9に示すように、第1コイル322は、支持体320の+Y側の内面に固定されて、図6に示す第1磁石312と対向する。図6に示すように、第2コイル323は、支持体320の-Y側の内面に固定されて、図7に示す第2磁石313と対向する。図6及び図9に示すように、第3コイル324は、支持体320の-X側の内面に固定されて、図8に示す第3磁石314と対向する。
【0060】
第1コイル322(図9)及び第2コイル323(図6)に駆動電流が供給されると、第2可動体310bが第1揺動軸線AX3を中心に揺動する。その結果、光学要素311が第1揺動軸線AX3を中心に揺動する。第3コイル324(図6及び図9)に駆動電流が供給されると、第1可動体310aが第2揺動軸線AX4を中心に揺動する。その結果、光学要素311が第2揺動軸線AX4を中心に揺動する。
【0061】
続いて、図1図10を参照して、本実施形態の測定装置100を更に説明する。図10は、本実施形態の測定装置100の構成を示すブロック図である。図10に示すように、測定装置100は、制御部8を更に備える。制御部8は、駆動部4を制御する。
【0062】
具体的には、駆動部4は、制御部8からの命令に基づいて駆動電流を生成する。制御部8は、駆動電流の電流値を制御する。例えば、第1回転軸線AX1(図1及び図2参照)を中心に光学要素311を揺動させる場合、駆動部4は、第1コイル322(図9参照)及び第2コイル323(図6参照)に供給する駆動電流を生成する。この結果、光学要素311が第1回転軸線AX1を中心に揺動する。また、第2回転軸線AX2(図2参照)を中心に光学要素311を揺動させる場合、駆動部4は、第3コイル324(図6及び図9参照)に供給する駆動電流を生成する。この結果、光学要素311が第2回転軸線AX2を中心に揺動する。
【0063】
本実施形態では、制御部8は、第1回転ステージ22及び第2回転ステージ23を更に制御する。より具体的には、図10に示すように、測定装置100は、第1駆動源コントローラ12及び第2駆動源コントローラ14を更に備える。制御部8は、第1駆動源コントローラ12を介して第1駆動源223を制御する。制御部8は、第2駆動源コントローラ14を介して第2駆動源233を制御する。
【0064】
第1駆動源コントローラ12は、制御部8からの命令に基づいて第1駆動源223を制御する。例えば、第1駆動源コントローラ12は、制御部8からの命令に基づいて、第1駆動源223に含まれる電動モータに駆動電流を供給する。この結果、電動モータが駆動して、第1可動ステージ221が回転する。
【0065】
具体的には、第1回転軸線AX1(図1参照)を中心に光学要素311を揺動させる場合、制御部8は、角度測定部3によって測定された揺動角度θに基づいて、揺動角度θが角度測定部3の測定範囲MRの+Y側の端に到達したか否かを判定する。制御部8は、揺動角度θが角度測定部3の測定範囲MRの+Y側の端に到達したと判定した場合、第1駆動源コントローラ12を介して第1駆動源223を制御して、第1回転軸線AX1を中心に光学要素311を-Y側へ既定の角度分回転させる。同様に、制御部8は、揺動角度θが角度測定部3の測定範囲MRの-Y側の端に到達したと判定した場合、第1駆動源コントローラ12を介して第1駆動源223を制御して、第1回転軸線AX1を中心に光学要素311を+Y側へ既定の角度分回転させる。
【0066】
第2駆動源コントローラ14は、制御部8からの命令に基づいて第2駆動源233を制御する。例えば、第2駆動源コントローラ14は、制御部8からの命令に基づいて、第2駆動源233に含まれる電動モータに駆動電流を供給する。この結果、電動モータが駆動して、第2可動ステージ231が回転する。
【0067】
具体的には、第2回転軸線AX2(図2参照)を中心に光学要素311を揺動させる場合、制御部8は、角度測定部3によって測定された揺動角度θに基づいて、揺動角度θが角度測定部3の測定範囲MRの+Z側の端に到達したか否かを判定する。制御部8は、揺動角度θが角度測定部3の測定範囲MRの+Z側の端に到達したと判定した場合、第2駆動源コントローラ14を介して第2駆動源233を制御して、第2回転軸線AX2を中心に光学要素311を-Z側へ既定の角度分回転させる。同様に、制御部8は、揺動角度θが角度測定部3の測定範囲MRの-Z側の端に到達したと判定した場合、第2駆動源コントローラ14を介して第2駆動源233を制御して、第2回転軸線AX2を中心に光学要素311を+Z側へ既定の角度分回転させる。
【0068】
制御部8は、角度測定部3を更に制御する。具体的には、制御部8は、角度測定部3による揺動角度θの測定の開始を命令する。また、制御部8は、角度測定部3による揺動角度θの測定の停止を命令する。
【0069】
また、制御部8は、角度測定部3が測定した揺動角度θを取得する。具体的には、図10に示すように、本実施形態の測定装置100は、画像処理部31を更に備える。画像処理部31は、角度測定部3によって測定された揺動角度θに基づいて画像処理を実行し、測定画像400(図12参照)を生成する。測定画像400は、角度測定部3によって測定された揺動角度θを示す。制御部8は、測定画像400から、角度測定部3によって測定された揺動角度θを取得する。
【0070】
制御部8は、例えば、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)のようなプロセッサを有する。あるいは、制御部8は、マイクロコンピュータを有してもよいし、専用のハードウェアを有してもよい。
【0071】
制御部8がプロセッサを有する場合、制御部8はメモリを更に有する。メモリには、プロセッサが実行する種々のコンピュータプログラムや、種々のデータが格納される。
【0072】
メモリは、例えば、半導体メモリである。半導体メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)を含む。あるいは、半導体メモリは、RAM及びROMに替えて、又はRAM及びROMに加えて、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、及びEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)の少なくとも1つを含み得る。
【0073】
制御部8が専用のハードウェアを有する場合、制御部8は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化されたプロセッサ、並列プログラム化されたプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又は、これらを組み合わせた回路であり得る。
【0074】
本実施形態において、制御部8は更に、良否判定処理を実行する。具体的には、制御部8は、角度測定部3により測定された揺動角度θと駆動電流の電流値とに基づいて、光学ユニット300の良否を判定する。
【0075】
詳しくは、制御部8は、基準揺動角度と基準電流値とを関連付ける参照データを記憶している。制御部8は、参照データを参照して、駆動部4に生成させた駆動電流の電流値に対応する基準揺動角度を取得する。制御部8は、角度測定部3により測定された揺動角度θが、参照データから取得した基準揺動角度に対して許容範囲内の値であるか否かを判定する。制御部8は、角度測定部3により測定された揺動角度θが基準揺動角度に対して許容範囲内の値である場合、光学ユニット300が基準を満たしていると判定する。一方、制御部8は、角度測定部3により測定された揺動角度θが基準揺動角度に対して許容範囲内の値でない場合、光学ユニット300が基準を満たしていないと判定する。
【0076】
本実施形態によれば、制御部8が良否判定処理を実行する。したがって、例えば、測定装置100を生産ラインに設置して、生産ラインにおいて生産された光学ユニット300の良否を判定することができる。
【0077】
続いて、図11を参照して、角度測定部3を更に説明する。図11は、角度測定部3の構成を示す図である。図3に示すように、角度測定部3は、光源32と、第1コリメータレンズ33と、ハーフミラー34と、第2コリメータレンズ35と、受光部36とを備える。
【0078】
光源32は、レーザ光L1を第1コリメータレンズ33に向けて出射する。第1コリメータレンズ33は、レーザ光L1を平行光に補正する。平行光となったレーザ光L1は、ハーフミラー34によって反射されて、角度測定部3から出射される。角度測定部3から出射されたレーザ光L1は、光学要素311の出射面311bによって反射される。以下、光学要素311の出射面311bによって反射されたレーザ光L1を、「戻り光L2」と記載する。
【0079】
戻り光L2は、ハーフミラー34を通過して、第2コリメータレンズ35に入射する。第2コリメータレンズ35は、戻り光L2を集光する。受光部36は、集光された戻り光L2を受光する。角度測定部3は演算器(不図示)を更に備える。演算器は、受光部36の中心位置と、受光部36において戻り光L2が受光された位置とに基づいて、揺動角度θを算出する。
【0080】
続いて、図12図14を参照して、制御部8による第1回転ステージ22の制御について説明する。図12は、測定画像400の第1例を示す図である。図13は、測定画像400の第2例を示す図である。図14は、測定画像400の第3例を示す図である。詳しくは、図12図14は、第1回転軸線AX1(ロール軸)を中心に光学要素311を+Y側へ回転させて取得する揺動角度θを示す。図10を参照して説明したように、測定画像400は、画像処理部31によって生成される。制御部8は、測定画像400から揺動角度θを取得する。
【0081】
図12に示すように、測定画像400は、角度測定部3の測定範囲MRと、測定中の揺動角度θとを示す。測定範囲MRの境界は円形である。制御部8の制御により、駆動部4が揺動機構321を駆動して、第1回転軸線AX1を中心に光学要素311を+Y側へ回転させると、揺動角度θは、測定画像400のY軸に沿って+Y側へ移動する。
【0082】
図13に示すように、制御部8は、第1回転ステージ22を制御して、測定範囲MR内に揺動角度θを収める。具体的には、制御部8は、揺動角度θが測定範囲MRの一方端(+Y側の端401a)に到達した後、第1回転ステージ22を制御して、測定範囲MR内における揺動角度θの位置を、測定範囲MRの他方端(-Y側の端401b)側の戻り位置402まで移動させる。
【0083】
より詳しくは、制御部8は、測定画像400に基づいて、揺動角度θが測定範囲MRの一方端(+Y側の端401a)に到達したか否かを判定する。揺動角度θが測定範囲MRの一方端(+Y側の端401a)に到達したと判定したことに応じて、制御部8は、第1回転軸線AX1を中心に第1可動ステージ221を第1回転方向CR1へ既定の角度分回転させる。この結果、測定範囲MR内における揺動角度θの位置が戻り位置402まで移動する。本実施形態において、戻り位置402は、測定範囲MRの一方端(+Y側の端401a)と他方端(-Y側の端401b)との間の中央位置403よりも他方端(-Y側の端401b)側の位置である。
【0084】
図14に示すように、制御部8は、測定範囲MR内における揺動角度θの位置が戻り位置402まで移動した後、駆動部4を制御して、第1回転軸線AX1を中心に光学要素311を+Y側へ回転させる。この結果、揺動角度θが測定範囲MRの一方端(Y側の端401a)に到達した後も、第1回転軸線AX1を中心に光学要素311を+Y側へ更に回転させて、揺動角度θを測定することができる。
【0085】
本実施形態によれば、第1回転ステージ22により光学ユニット300を回転させて、測定中の揺動角度θを測定範囲MR内に戻すことができる。したがって、揺動角度θを測定する範囲を拡張することができる。
【0086】
更に、本実施形態によれば、戻り位置402は、測定範囲MRの中央位置403よりも他方端(-Y側の端401b)側の位置である。したがって、例えば、戻り位置402が中央位置403である場合と比べて、第1回転ステージ22を駆動する回数を減らすことができる。この結果、揺動角度θの測定に要する時間を減少させることができる。
【0087】
また、本実施形態によれば、戻り位置402は、測定範囲MRの他方端(-Y側の端401b)よりも中央位置403側である。したがって、戻り位置402が測定範囲MRの他方端(-Y側の端401b)である場合と比べて、揺動角度θが測定範囲MRの外側まで移動する可能性を減少させることができる。揺動角度θが測定範囲MRの外側まで移動すると、例えば、角度測定部3による測定処理が停止する。
【0088】
なお、第1回転軸線AX1を中心に光学要素311を-Y側へ回転させる場合も同様に、制御部8は、揺動角度θが測定範囲MRの端401bに到達した後、第1回転ステージ22を制御して、測定範囲MR内における揺動角度θの位置を、測定範囲MRの端401a側の戻り位置まで移動させる。
【0089】
以上、図12図14を参照して、制御部8による第1回転ステージ22の制御について説明した。なお、制御部8による第2回転ステージ23の制御は、第1回転ステージ22と同様である。したがって、制御部8による第2回転ステージ23の制御の説明は割愛する。
【0090】
続いて、図15図17を参照して、制御部8が実行する処理について更に説明する。なお、以下では、第1回転軸線AX1(ロール軸)を中心に光学要素311を揺動させる際に制御部8が実行する処理を説明する。図15は、本実施形態の測定装置100による測定時における揺動角度θの動きを示す図である。
【0091】
図15において、縦軸は、角度測定部3によって測定される揺動角度θを示す。横軸は、時間を示す。図15に示すように、揺動角度θを測定する期間である測定期間は、前期間T1と、揺動角度測定期間T2と、後期間T3とを含む。前期間T1は、揺動角度測定期間T2の開始前の期間である。後期間T3は、揺動角度測定期間T2の終了後の期間である。具体的には、測定期間の開始から時刻t1までの期間が、前期間T1である。時刻t1から時刻t2までの期間が、揺動角度測定期間T2である。時刻t2から時刻t3までの期間が、後期間T3である。
【0092】
図15に示すように、制御部8は、前期間T1中に、駆動部4を制御して、揺動角度θを初期角度から光学要素311の揺動範囲SRの一方端(θ1)まで変位させる。なお、図15図17に示す例において、初期角度は0°である。
【0093】
揺動角度θを揺動範囲SRの一方端(θ1)まで変位させた後、制御部8は、駆動部4を制御して、光学要素311の揺動範囲SRの一方端(θ1)から他方端(θ2)まで揺動角度θを変位させた後、光学要素311の揺動範囲SRの他方端(θ2)から一方端(θ1)まで揺動角度θを変位させる。揺動角度測定期間T2は、光学要素311の揺動角度θを揺動範囲SRの一方端(θ1)から他方端(θ2)を経由して一方端(θ1)まで変位させる期間である。制御部8は、揺動角度測定期間T2中に、角度測定部3により測定される揺動角度θを取得する。
【0094】
詳しくは、制御部8は、揺動角度測定期間T2中に、駆動電流の電流値を、揺動範囲SRの一方端(θ1)に対応する電流値A1から他方端(θ2)に対応する電流値A2まで変位させた後、駆動電流の電流値を電流値A2から電流値A1まで変位させる。なお、揺動範囲SRの一方端(θ1)はプラスの角度を示し、揺動範囲SRの他方端(θ2)は、マイナスの角度を示す。例えば、揺動範囲SRの一方端(θ1)は+4°であり、揺動範囲SRの他方端(θ2)は-4°である。また、電流値A1はプラスの電位を示し、電流値A2は、マイナスの電位を示す。
【0095】
制御部8は、後期間T3中に、駆動部4を制御して、揺動角度θを光学要素311の揺動範囲SRの一方端(θ1)から初期角度まで変位させる。具体的には、制御部8は、駆動電流の電流値を、揺動範囲SRの一方端(θ1)に対応する電流値A1から初期角度に対応する電流値まで変位させる。
【0096】
本実施形態によれば、制御部8は、揺動角度θの測定データとして、揺動角度測定期間T2中に角度測定部3によって測定された揺動角度θを取得する。したがって、測定期間の全期間にわたる揺動角度θの測定値を測定データとして取得する構成と比べて、測定データのデータ量を削減することができる。
【0097】
続いて、図15を参照して、制御部8が実行する処理について更に説明する。図15に示すように、前期間T1は、第1移動期間T11と、第2移動期間T12とを含む。第2移動期間T12は、第1移動期間T11よりも前期間T1の終了端側の期間を示す。
【0098】
制御部8は、駆動部4を制御して、第1移動期間T11における揺動角度θの変位速度を第2移動期間T12よりも増加させる。揺動角度θの変位速度は、光学要素311の揺動角度θが変位する速度を示す。したがって、第1移動期間T11における揺動角度θの変位速度が第2移動期間T12と同じ変位速度である場合と比べて、測定期間を減少させることができる。
【0099】
なお、第1移動期間T11において、制御部8は、角度測定部3による揺動角度θの測定を停止させる。一方、第2移動期間T12において、制御部8は、角度測定部3に揺動角度θを測定させる。制御部8は、角度測定部3の測定値に基づいて、揺動角度θが揺動範囲SRの一方端(θ1)に到達したか否かを判定する。
【0100】
第2移動期間T12における揺動角度θの変位速度は、揺動角度測定期間T2と同じ変位速度である。具体的には、制御部8は、第2移動期間T12及び揺動角度測定期間T2において、駆動電流の電流値を、予め定められた第1時間単位で一定値ずつ増加させる。第1時間単位は、例えば、182m秒である。一定値は、例えば、1mA、2mA、又は3mAである。
【0101】
続いて、図15を参照して、制御部8が実行する処理について更に説明する。図15に示すように、制御部8は、第1移動期間T11の開始時の電流値A11から、第2移動期間T12の開始時の電流値A12まで駆動電流の電流値を変位させた後、揺動範囲SRの一方端(θ1)に対応する電流値A1まで駆動電流の電流値を変位させる。本実施形態において、第2移動期間T12における揺動角度θの変位量は、第1移動期間T11における揺動角度θの変位量よりも小さい。よって、第2移動期間T12における揺動角度θの変位量が、第1移動期間T11における揺動角度θの変位量以上である場合と比べて、第2移動期間T12の長さを短縮できる。したがって、測定期間を減少させることができる。
【0102】
続いて、図15を参照して、制御部8が実行する処理について更に説明する。制御部8は、第1移動期間T11中に、駆動電流の電流値を、第1揺動角度θ11に対応する電流値A11から、第2揺動角度θ12に対応する電流値A12に切り換える。ここで、第1揺動角度θ11は、第2揺動角度θ12と比べて、初期角度に近い角度を示す。第2揺動角度θ12は、第1揺動角度θ11と比べて、揺動範囲SRの一方端(θ1)に近い角度を示す。本実施形態において、第1移動期間T11は、揺動角度θが第1揺動角度θ11に達したタイミング(時刻t11)を示す。すなわち、制御部8は、揺動角度θが第1揺動角度θ11に到達すると、駆動電流の電流値を電流値A11から電流値A12に切り換える。
【0103】
本実施形態によれば、駆動電流の電流値を電流値A11から電流値A12に切り換えるため、第1移動期間T11における揺動角度θの変位速度を第2移動期間T12よりも増加させることができる。
【0104】
続いて、図15を参照して、制御部8が実行する処理について更に説明する。図15に示すように、制御部8は、駆動部4を制御して、後期間T3における揺動角度θの変位速度を揺動角度測定期間T2よりも増加させる。したがって、後期間T3における揺動角度θの変位速度が揺動角度測定期間T2と同じ変位速度である場合と比べ、測定期間を減少させることができる。なお、後期間T3において、制御部8は、角度測定部3による揺動角度θの測定を停止させる。
【0105】
続いて、図16を参照して、第1移動期間T11の変形例を説明する。図16は、第1移動期間T11の変形例を示す図である。図16に示すように、変形例における第1移動期間T11は、図15に示す第1移動期間T11と異なり、揺動角度θが第1揺動角度θ11に達してから(時刻t11)、揺動角度θが第2揺動角度θ12に達するまでの期間を示す。
【0106】
具体的には、制御部8は、第1移動期間T11中に、駆動電流の電流値を、第1揺動角度θ11に対応する電流値A11から、第2揺動角度θ12に対応する電流値A12まで一定値ずつ変化させる。詳しくは、制御部8は、駆動電流の電流値を、予め定められた第2時間単位で一定値ずつ増加させる。但し、既に説明したように、第1移動期間T11における揺動角度θの変位速度は、第2移動期間T12よりも速い。したがって、第2時間単位は、第2移動期間T12及び揺動角度測定期間T2の第1時間単位よりも短い。例えば、第2時間単位は、50m秒である。
【0107】
続いて、図17を参照して、制御部8が実行する処理を更に説明する。図17は、制御部8が実行する起動電流測定処理を示す図である。起動電流測定処理は、既定の揺動角度である起動角度θ21に対応する駆動電流の電流値A21を測定する処理である。起動角度θ21は、例えば、0.1°である。
【0108】
本実施形態の測定装置100は、駆動電流の電流値を一定値ずつ増加させて、角度測定部3に揺動角度θを測定させる。駆動電流の電流値を一定値ずつ増加させるため、駆動電流の電流値を、起動角度θ21(例えば、0.1°)に対応する電流値A21に制御することができない。本実施形態において、制御部8は、以下で説明する起動電流測定処理により、起動角度θ21(例えば、0.1°)に対応する電流値A21を取得する。
【0109】
図17に示すように、前期間T1は、起動電流測定期間T13を更に含む。起動電流測定期間T13は、第1移動期間T11よりも前期間T1の開始端側の期間を示す。制御部8は、起動電流測定期間T13中に、角度測定部3により測定される揺動角度θから、起動角度θ21の前後の揺動角度θ22、23を取得する。具体的には、制御部8は、起動電流測定期間T13中に、駆動電流の電流値を一定値ずつ変化させる。そして、制御部8は、起動角度θ21の前後の揺動角度θ22、23に各々に対応する駆動電流の電流値A22、A23に基づいて、起動角度θ21に対応する駆動電流の電流値A21を取得する。
【0110】
なお、起動電流測定期間T13では、角度測定部3による揺動角度θの測定を行うため、制御部8は、第2移動期間T12及び揺動角度測定期間T2と同様に、駆動電流の電流値を第1時間単位で一定値ずつ増加させる。但し、電流値の増加幅は、第2移動期間T12及び揺動角度測定期間T2よりも小さい。例えば、制御部8は、駆動電流の電流値を、0.1mAずつ増加させる。
【0111】
以上、図17を参照して説明したように、本実施形態によれば、起動角度θ21に対応する電流値A21を取得することができる。
【0112】
なお、第2回転軸線AX2(ピッチング軸)を中心に光学要素311を揺動させる際に制御部8が実行する処理は、第1回転軸線AX1(ロール軸)を中心に光学要素311を揺動させる際に制御部8が実行する処理と同様である。したがって、第2回転軸線AX2(ピッチング軸)を中心に揺動させる際に制御部8が実行する処理の説明は割愛する。
【0113】
以上、図面(図1図17)を参照して本開示の実施形態について説明した。ただし、本開示は、上記の実施形態に限定されない。本開示は、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、又は、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
【0114】
図面は、理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されない。上記の実施形態で示す各構成要素の構成は、本開示の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0115】
例えば、図1図17を参照して説明した実施形態において、第1支持部2は、第1回転ステージ22及び第2回転ステージ23を含んだが、第1支持部2は、第1回転ステージ22と第2回転ステージ23とのうちの一方のみを含んでもよい。あるいは、第1支持部2は、第1回転ステージ22と第2回転ステージ23とを含まなくてもよい。例えば、角度測定部3の測定範囲MRが光学要素311の揺動範囲SRより広い場合、第1回転ステージ22と第2回転ステージ23とは省略されてもよい。
【0116】
また、図1図17を参照して説明した実施形態において、支持台21は光学ユニット300を固定したが、支持台21は、光学ユニット300を保持してもよい。例えば、支持台21は、光学ユニット300を囲む複数のピン状部材を有してもよい。複数のピン状部材が光学ユニット300を囲むことにより、支持台21に載置された光学ユニット300が支持台21上で保持される。あるいは、支持台21は、光学ユニット300の一部分が嵌合する凹部を有してもよい。凹部に光学ユニット300の一部分が嵌合することにより、支持台21に載置された光学ユニット300が支持台21上で保持される。
【0117】
また、図1図17を参照して説明した実施形態において、枠体6aは6つの面を有したが、枠体6aは、7つ以上の面を有してもよいし、4つ又は5つの面を有してもよい。
【0118】
また、図15及び図16を参照して説明した実施形態において、第1揺動角度θ11は、プラスの角度であったが、第1揺動角度θ11は、マイナスの角度であってもよい。同様に、図15及び図16を参照して説明した実施形態において、第2揺動角度θ12は、プラスの角度であったが、第2揺動角度θ12は、マイナスの角度であってもよい。
【0119】
また、図15及び図16を参照して説明した実施形態では、揺動角度θの測定を、揺動範囲SRの一方端(θ1)から開始したが、揺動角度θの測定は、揺動範囲SRの他方端(θ2)から開始されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0120】
本開示の測定装置は、光学部品を測定する分野に有用である。
【符号の説明】
【0121】
2 :第1支持部
3 :測定部、角度測定部
4 :駆動部
6 :装置固定部
6a :枠体
8 :制御部
21 :支持台
22 :第1回転ステージ
23 :第2回転ステージ
100 :測定装置
300 :光学ユニット
311 :光学要素
311a :入射面
311b :出射面
321 :揺動機構
322 :第1コイル
323 :第2コイル
324 :第3コイル
SR :揺動範囲
T1 :前期間
T11 :第1移動期間
T12 :第2移動期間
T13 :起動電流測定期間
T2 :揺動角度測定期間
T3 :後期間
θ :揺動角度
θ11 :第1揺動角度
θ12 :第2揺動角度
θ21 :起動角度
図1
図2
図3
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図5
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図17