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特開2022-18103リアルタイム干渉検出のためのシステム、デバイスおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022018103
(43)【公開日】2022-01-26
(54)【発明の名称】リアルタイム干渉検出のためのシステム、デバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/292 20060101AFI20220119BHJP
【FI】
G01S7/292 200
【審査請求】未請求
【請求項の数】26
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021115499
(22)【出願日】2021-07-13
(31)【優先権主張番号】10 2020 118 540.5
(32)【優先日】2020-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】599158797
【氏名又は名称】インフィニオン テクノロジーズ アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Infineon Technologies AG
【住所又は居所原語表記】Am Campeon 1-15, 85579 Neubiberg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】マークス ビヒル
(72)【発明者】
【氏名】ディアン トレスナ ヌグラハ
(72)【発明者】
【氏名】ダイソン ウィルケス
【テーマコード(参考)】
5J070
【Fターム(参考)】
5J070AB17
5J070AH12
5J070AH31
5J070AH40
5J070AK35
(57)【要約】      (修正有)
【課題】レーダ信号、通信信号等の信号は、不所望なバースト干渉を受ける可能性があるが、不適切な干渉検出を行うことがある。
【解決手段】信号処理回路は少なくとも1つのプロセッサを含んでおり、当該プロセッサは、デジタル化されたレーダ信号を取得するように構成され、さらに1回または複数回の反復に対して、レーダ信号の少なくとも1つの第1の信号サンプルの第1の電力を決定するように構成され、レーダ信号の少なくとも1つの第2の信号サンプルの第2の電力を決定するように構成され、第2の信号サンプルは少なくとも1つの第1の信号サンプルに時間的に後続しており、当該プロセッサは、第2の電力と第1の電力との間の差分値を決定するように構成され、当該プロセッサは、さらに、1回または複数回の反復のすべてからの1つまたは複数の差分値に基づいて、レーダ信号内で発生しているバースト干渉信号を検出するように構成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号処理回路であって、
前記信号処理回路は、1つまたは複数のプロセッサを含んでおり、前記1つまたは複数のプロセッサは、1回または複数回の反復に対して、
レーダ信号の少なくとも1つの第1の信号サンプルの第1の電力を決定するように構成されており、前記レーダ信号の前記少なくとも1つの第1の信号サンプルは、前記レーダ信号の第1の処理ウィンドウ内にあり、前記第1の処理ウィンドウは、前記レーダ信号の1つまたは複数のサンプルを含んでおり、
前記レーダ信号の少なくとも1つの第2の信号サンプルの第2の電力を決定するように構成されており、前記少なくとも1つの第2の信号サンプルは、前記レーダ信号の第2の処理ウィンドウ内にあり、前記第2の処理ウィンドウは、前記レーダ信号の1つまたは複数のサンプルを含んでおり、これは、前記第1の処理ウィンドウのすべての信号サンプルに時間的に後続する、前記第2の処理ウィンドウの1つまたは複数の前記信号サンプルのうちの少なくとも1つを伴い、
前記第2の電力と前記第1の電力との間の差分値を決定するように構成されており、
前記1つまたは複数のプロセッサは、さらに、前記1回または複数回の反復のすべてからの1つまたは複数の前記差分値を使用して、前記レーダ信号内のバースト干渉信号の発生を検出するように構成されている、
信号処理回路。
【請求項2】
前記バースト干渉信号を検出するように構成されている前記1つまたは複数のプロセッサは、
第1の境界を超える前記1つまたは複数の差分値の数を示す量を決定し、
前記レーダ信号内の前記バースト干渉信号の発生を検出するために、前記量が第2の境界を超えるか否かを決定するように構成されている前記1つまたは複数のプロセッサを含んでいる、
請求項1記載の信号処理回路。
【請求項3】
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記第1の境界および/または前記第2の境界を動的に規定する、
請求項2記載の信号処理回路。
【請求項4】
前記第1の境界および/または前記第2の境界は、事前に規定されている、
請求項2記載の信号処理回路。
【請求項5】
前記信号処理回路は、前記レーダ信号をフィルタリングするように構成されているハイパスフィルタをさらに含んでいる、
請求項1から4までのいずれか1項記載の信号処理回路。
【請求項6】
前記レーダ信号は、デジタル化された無線周波数(RF)信号である、
請求項1から5までのいずれか1項記載の信号処理回路。
【請求項7】
各反復の前記少なくとも1つの第1の信号サンプルは、単一の信号サンプルであり、各反復の前記少なくとも1つの第2の信号サンプルは、単一の信号サンプルである、
請求項1から6までのいずれか1項記載の信号処理回路。
【請求項8】
前記反復の少なくとも1つに対して、前記第2の信号サンプルは、前記第1の信号サンプルに直ちに連続するサンプルである、
請求項7記載の信号処理回路。
【請求項9】
前記1回または複数回の反復は、複数回の反復であり、各第2の反復または後の反復に対して、前記レーダ信号の前記少なくとも1つの第1の信号は、前の反復の前記レーダ信号の前記少なくとも1つの第1の信号に時間的に後続し、かつ/または、前記レーダ信号の前記少なくとも1つの第2の信号は、前の反復の前記レーダ信号の前記少なくとも1つの第2の信号に時間的に後続する、
請求項1から8までのいずれか1項記載の信号処理回路。
【請求項10】
前記1回または複数回の反復の数は、事前に規定されている、
請求項1から9までのいずれか1項記載の信号処理回路。
【請求項11】
デジタル化されたレーダ信号を処理する方法であって、前記方法は、
レーダ信号を取得することを含んでおり、
1回または複数回の反復に対して、前記方法は、
前記レーダ信号の少なくとも1つの第1の信号サンプルの第1の電力を決定することを含んでおり、
前記レーダ信号の少なくとも1つの第2の信号サンプルの第2の電力を決定することを含んでおり、前記第2の信号サンプルは、前記少なくとも1つの第1の信号サンプルに時間的に後続しており、
前記第2の電力と前記第1の電力との間の差分値を決定することを含んでおり、
前記方法は、さらに、前記1回または複数回の反復のすべてからの1つまたは複数の前記差分値に基づいて、前記レーダ信号内のバースト干渉信号の発生を検出することを含んでいる、
方法。
【請求項12】
前記レーダ信号内の前記バースト干渉信号の発生を検出することは、さらに、
第1の境界を超える前記1つまたは複数の差分値の数を示す量を決定することと、
前記レーダ信号内で前記バースト干渉信号が発生したことを検出するために、前記量が第2の境界を超えるか否かを決定することと、
を含んでいる、
請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記方法は、前記第1の境界および/または前記第2の境界を設定することをさらに含んでいる、
請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記第1の境界および/または前記第2の境界を事前に規定する、
請求項12記載の方法。
【請求項15】
前記方法は、第1のレーダ信号にハイパスフィルタを適用することをさらに含んでおり、
前記レーダ信号を取得することは、前記ハイパスフィルタの適用後に前記第1のレーダ信号を取得することを含む、
請求項11から14までのいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
前記レーダ信号は、デジタル化された無線周波数(RF)信号である、
請求項11から15までのいずれか1項記載の方法。
【請求項17】
各反復の前記少なくとも1つの第1の信号サンプルは、単一のサンプルであり、各反復の前記少なくとも1つの第2の信号サンプルは、単一のサンプルである、
請求項11から16までのいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
前記反復の少なくとも1つに対して、前記第2の信号サンプルは、前記第1の信号サンプルに直ちに連続する信号サンプルである、
請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記1回または複数回の反復は、複数回の反復であり、各第2の反復または後の反復に対して、前記レーダ信号の前記少なくとも1つの第1の信号は、前の反復の前記レーダ信号の前記少なくとも1つの第1の信号に時間的に後続し、かつ/または、前記レーダ信号の前記少なくとも1つの第2の信号は、前の反復の前記レーダ信号の前記少なくとも1つの第2の信号に時間的に後続する、
請求項11から18までのいずれか1項記載の方法。
【請求項20】
前記方法は、前記1回または複数回の反復の数を設定することをさらに含んでいる、
請求項11から19までのいずれか1項記載の方法。
【請求項21】
命令を含む非一時的なコンピュータ可読媒体であって、
前記命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、
1回または複数回の反復に対して、
レーダ信号の少なくとも1つの第1の信号サンプルの第1の電力を決定させ、前記レーダ信号の前記少なくとも1つの第1の信号サンプルは、前記レーダ信号の第1の処理ウィンドウ内にあり、前記第1の処理ウィンドウは、前記レーダ信号の1つまたは複数のサンプルを含んでおり、
前記レーダ信号の少なくとも1つの第2の信号サンプルの第2の電力を決定させ、前記少なくとも1つの第2の信号サンプルは前記レーダ信号の第2の処理ウィンドウ内にあり、前記第2の処理ウィンドウは、前記レーダ信号の1つまたは複数のサンプルを含んでおり、これは、前記第1の処理ウィンドウのすべての信号サンプルに時間的に後続する、前記第2の処理ウィンドウの1つまたは複数の前記信号サンプルのうちの少なくとも1つを伴い、
前記第2の電力と前記第1の電力との間の差分値を決定させ、
前記命令は、実行されるとさらに、前記少なくとも1つのプロセッサにさらに、前記1回または複数回の反復のすべてからの1つまたは複数の前記差分値を使用して、前記レーダ信号内のバースト干渉信号の発生を検出させる、
非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項22】
前記バースト干渉信号を検出する前記少なくとも1つのプロセッサは、
第1の境界を超える前記1つまたは複数の差分値の数を示す量を決定し、
前記レーダ信号内の前記バースト干渉信号の発生を検出するために、前記量が第2の境界を超えるか否かを決定する前記少なくとも1つのプロセッサを含んでいる、
請求項21記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項23】
信号処理回路を含んでいる干渉検出器を含んでいるデバイスであって、前記信号処理回路は、
1つまたは複数のプロセッサを含んでおり、前記1つまたは複数のプロセッサは、1回または複数回の反復に対して、
レーダ信号の少なくとも1つの第1の信号サンプルの第1の電力を決定するように構成されており、前記レーダ信号の前記少なくとも1つの第1の信号サンプルは、前記レーダ信号の第1の処理ウィンドウ内にあり、前記第1の処理ウィンドウは、前記レーダ信号の1つまたは複数のサンプルを含んでおり、
前記レーダ信号の少なくとも1つの第2の信号サンプルの第2の電力を決定するように構成されており、前記少なくとも1つの第2の信号サンプルは、前記レーダ信号の第2の処理ウィンドウ内にあり、前記第2の処理ウィンドウは、前記レーダ信号の1つまたは複数のサンプルを含んでおり、これは、前記第1の処理ウィンドウのすべての信号サンプルに時間的に後続する、前記第2の処理ウィンドウの1つまたは複数の前記信号サンプルのうちの少なくとも1つを伴い、
前記第2の電力と前記第1の電力との間の差分値を決定するように構成されており、
前記1つまたは複数のプロセッサはさらに、前記1回または複数回の反復のすべてからの1つまたは複数の前記差分値を使用して、前記レーダ信号内のバースト干渉信号の発生を検出するように構成されており、
前記デバイスはさらに、
サンプルシンセサイザを含んでおり、前記サンプルシンセサイザは、前記レーダ信号から1つまたは複数の合成されたサンプルを合成するように構成されており、
結合および交換回路を含んでおり、前記結合および交換回路は、修正されたレーダ信号を作成するために、前記レーダ信号内に発生しているバースト干渉信号を検出する干渉検出器に応じて、1つまたは複数の干渉された前記サンプルを、各前記合成されたサンプルと交換するように構成されている、
デバイス。
【請求項24】
前記デバイスは、さらに、アナログデジタル変換器(ADC)を含んでおり、前記アナログデジタル変換器(ADC)は、第1のアナログレーダ信号を受信し、前記レーダ信号を前記1つまたは複数のプロセッサにデジタル信号として提供するように構成されている、
請求項23記載のデバイス。
【請求項25】
信号処理回路であって、
前記信号処理回路は少なくとも1つのプロセッサを含んでおり、前記少なくとも1つのプロセッサは、デジタル化されたレーダ信号を取得するように構成されており、さらに、1回または複数回の反復に対して、
前記レーダ信号の少なくとも1つの第1の信号サンプルの第1の電力を決定するように構成されており、
前記レーダ信号の少なくとも1つの第2の信号サンプルの第2の電力を決定するように構成されており、前記第2の信号サンプルは、前記少なくとも1つの第1の信号サンプルに時間的に後続しており、
前記第2の電力と前記第1の電力との間の差分値を決定するように構成されており、
前記少なくとも1つのプロセッサはさらに、前記1回または複数回の反復のすべてからの1つまたは複数の前記差分値に基づいて、前記レーダ信号内で発生しているバースト干渉信号を検出するように構成されている、
信号処理回路。
【請求項26】
前記バースト干渉信号を検出するように構成されている前記少なくとも1つのプロセッサは、
第1の境界を超える前記1つまたは複数の差分値の数を示す量を決定し、
前記レーダ信号内の前記バースト干渉信号の発生を検出するために、前記量が第2の境界を超えるか否かを決定する前記少なくとも1つのプロセッサを含んでいる、
請求項25記載の信号処理回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
種々の実施形態は全般的に、干渉検出器に関している。
【背景技術】
【0002】
レーダ信号、通信信号等の信号は、不所望なバースト干渉を受ける可能性がある。干渉が大きな電力変化を引き起こす場合には、既知のアプローチが適切なことがあり、この既知のアプローチには、所望の信号内の干渉の存在を検出するために、比較用の境界を確立することが含まれ得る。
【0003】
しかし、セル平均化(cell-averaging:CA)技術を用いるアプローチを含んでいるそのようなアプローチは、ウィンドウ期間が短すぎる場合に、不適切な干渉検出を行うことがあり、またはウィンドウ期間が長すぎる場合に、不適切な干渉検出を行うことがあるため、不完全または不適当であり得る。さらに、そのような既知のアプローチは、バースト干渉が低い振幅を有する場合に、誤った干渉検出を行うことがある。先のアプローチの場合には、取得された信号または所望の信号の周波数成分が低いのは、問題となる別のシナリオである。なぜなら、干渉が誤って検出されることがある、または干渉が検出されないことがあるからである。さらに、既知のアプローチには、不所望な遅延を引き起こすだろう信号をバッファリングすることが含まれ得る。
【0004】
図面において、同様の参照符号は、全般的に、異なる眺め全体にわたって同じ部分を参照している。図面は必ずしも原寸に比例しておらず、代わりに全般的に、本発明の原理を説明することに重点が置かれている。以降の説明では、本発明の種々実施形態が、以降の図面を参照して説明されている。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】干渉を受けている信号のグラフを示す図である。
図2】例示的なCFARエンジンを示す図である。
図3】本開示の少なくとも1つの例示的な実施形態による干渉検出方法を示す図である。
図4】本開示の少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的なデータの表現を示す図である。
図5】本開示の少なくとも1つの例示的な実施形態に従って実装され得る例示的なコードを示す図である。
図6】本開示の少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的なシステムを示す図である。
図7】本開示の少なくとも1つの例示的な実施形態に従って実装され得る例示的なコードを示す図である。
図8】本開示の少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的なシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以降の詳細な説明は、本発明が実行され得る特定の詳細および実施形態を例示として示している添付の図面を参照している。
【0007】
図面全体を通して、同様の参照番号が、同じまたは類似の要素、特徴および構造を描写するために使用されていることに留意されたい。
【0008】
「例示的」という用語は、本明細書では、「例、実例または例示として役立つこと」を意味するために使用されている。本明細書で「例示的」として説明される任意の実施形態または設計は、必ずしも他の実施形態または設計よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。
【0009】
「少なくとも1つ」および「1つまたは複数」という用語は、1以上の数値(例えば、1、2、3、4、[…]等)を含むと理解され得る。「複数」という用語は、2以上の数値(例えば、2、3、4、5、[…]等)を含むと理解され得る。
【0010】
要素のグループに関する「のうちの少なくとも1つ」という句は、本明細書では、これらの要素から構成されているグループからの少なくとも1つの要素を意味するために使用され得る。例えば、要素のグループに関する「のうちの少なくとも1つ」という句は、本明細書では、挙げられた要素のうちの1つのもの、挙げられた要素のうちの複数の1つのもの、個々に挙げられた要素のうちの複数のもの、または挙げられた多重の要素のうちの複数のものの選択を意味するために使用され得る。
【0011】
明細書および特許請求の範囲における「複数」および「多重」という用語は、明示的に1より大きい量を指す。したがって、対象物の量を指す上述の用語(例えば、「複数の(対象物)」、「多重の(対象物)」)を明示的に引き合いに出すあらゆる句は、明示的に、1より多い、上述の対象物を指す。「(の)グループ」、「(の)セット」、「(の)集合」、「(の)シリーズ」、「(の)シーケンス」、「(の)グループ化」等の用語ならびに明細書および特許請求の範囲における同様のものは、もしあるならば、1以上の量、すなわち1つまたは複数を指す。「適切なサブセット」、「縮小されたサブセット」および「より少ないサブセット」という用語は、セットのサブセットを指しており、ここでこのサブセットはこのセットとは等しくなく、すなわち、このセットよりも少ない要素を含んでいる、セットのサブセットを指している。
【0012】
本明細書で使用される「データ」という用語は、例えば、ファイル、ファイルの一部、ファイルのセット、信号またはストリーム、信号またはストリームの一部、信号またはストリームのセット等として提供される、任意の適切なアナログ形式またはデジタル形式の情報を含むと理解され得る。さらに、「データ」という用語はまた、例えば、ポインタの形式での情報への参照を意味するために使用され得る。しかし、データという用語は、上述の例に限定されず、さまざまな形式を取ることがあり、当技術分野で理解されているあらゆる情報を表し得る。
【0013】
例えば、本明細書で使用される「プロセッサ」または「コントローラ」という用語は、データ、信号等の処理を可能にする任意の種類のエンティティとして理解され得る。データ、信号等は、プロセッサまたはコントローラによって実行される1つまたは複数の特定の機能に従って処理され得る。
【0014】
したがって、プロセッサまたはコントローラは、アナログ回路、デジタル回路、混合信号回路、論理回路、プロセッサ、マイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU)、ニューロモルフィックコンピュータユニット(NCU)、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)等、またはそれらの任意の組み合わせであり得るまたはこれらを含み得る。以降でさらに詳細に説明される、あらゆる他の種類の各機能の実装も、プロセッサ、コントローラまたは論理回路として理解され得る。本明細書において詳述される、任意の2つの(またはそれより多くの)プロセッサ、コントローラまたは論理回路は、同等の機能を有する単一のエンティティ等として実現されてよく、逆に、本明細書において詳述される任意の単一のプロセッサ、コントローラまたは論理回路は、同等の機能を有する2つの(またはそれより多くの)の別個のエンティティ等として実現されてよい。
【0015】
本明細書において詳述される「システム」(例えば、駆動システム、位置検出システム等)という用語は、相互作用する要素のセットとして理解されてよく、これらの要素は、例として、限定されないが、1つまたは複数の機械的な構成要素、1つまたは複数の電気的な構成要素または電子的な構成要素、(例えば、記憶媒体にエンコードされている)1つまたは複数の命令、1つまたは複数のコントローラ等であってよい。
【0016】
本明細書で使用されている「回路」は、特別な目的のハードウェアまたはプロセッサ実行ソフトウェアを含み得る、任意の種類の論理実装エンティティとして理解される。したがって、回路は、アナログ回路、デジタル回路、混合信号回路、論理回路、プロセッサ、マイクロプロセッサ、信号プロセッサ、中央処理装置(「CPU」)、グラフィックスプロセッシングユニット(「GPU」)、ニューロモルフィックコンピュータユニット(NCU)、デジタルシグナルプロセッサ(「DSP」)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)、集積回路、特定用途向け集積回路(「ASIC」)等、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。以降でさらに詳細に説明される、あらゆる他の種類の各機能の実装も、「回路」として理解され得る。本明細書において詳述される任意の2つの(またはそれより多くの)回路は、実質的に同等の機能を有する単一の回路として実現されてよく、逆に、本明細書において詳述される任意の単一の回路は、実質的に同等の機能を有する2つの(またはそれより多くの)別個の回路として実現されてよいことが理解される。さらに、「回路」との言及は、集合的に単一の回路を形成する2つまたはそれより多くの回路を指す場合がある。
【0017】
本明細書で使用される場合、信号は、位相、振幅、周波数等の特性を変えるために信号が処理される信号チェーンを介して送信または伝導され得る。そのような特性が適合されている場合でも、信号は同じ信号と称されることがある。全般的に、信号が同じ情報をエンコードし続ける限り、その信号は同じ信号とみなされ得る。例えば、送信信号は、ベースバンド、中間物および無線周波数における送信信号に言及しているとみなされ得る。
【0018】
本明細書で使用される場合、「メモリ」は、データまたは情報を、検索のために格納することができる非一時的なコンピュータ可読媒体として理解され得る。したがって、本明細書に含まれる「メモリ」との言及は、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、読み取り専用メモリ(「ROM」)、フラッシュメモリ、ソリッドステートストレージ、磁気テープ、ハードディスクドライブ、光学ドライブ等、またはそれらの任意の組み合わせを含む揮発性メモリまたは不揮発性メモリを指すと理解され得る。さらに、レジスタ、シフトレジスタ、プロセッサレジスタ、データバッファ等もまた、本明細書ではメモリという用語に含まれることが理解される。「メモリ」と称される単一の構成要素または「メモリ」は、複数の異なるタイプのメモリで構成されていてよく、したがって、1つまたは複数のタイプのメモリを含んでいる集合的な構成要素を指し得ることが理解される。任意の単一のメモリ構成要素が多重の集合的に同等のメモリ構成要素に分離されてよく、逆もまた同様であることが容易に理解される。さらに、メモリは、(図面等において)1つまたは複数の他の構成要素から分離して描写されていることがあるが、メモリが、共通の集積チップ上等、別の構成要素内に集積され得ることが理解される。
【0019】
本開示のさまざまな実施形態は、バースト干渉を検出または処理するためのシステム、デバイスおよび/または方法に関する。上述のバースト干渉は、レーダシステム、通信システムまたはその他の既知のシステムにおいて発生し得る。
【0020】
図1は、バースト干渉を受けている信号110を示しているグラフ100である。干渉ウィンドウ120は、バースト干渉を受けている信号110の部分を識別する。信号110は、アナログデジタル変換器(ADC)デバイスから作成または出力されたデジタル信号であってよい。信号110は、デジタル化される前は、RF信号、レーダ信号(例えば、FM-CWレーダ信号等の連続波)、または任意の他のタイプのアナログ信号であった可能性がある。
【0021】
図2は、干渉の検出において使用可能な、一定誤警報確率(Constant False Alarm Rate:CFAR)検出デバイス200のためのアーキテクチャを示している。CFAR200は、時間でインデックスを付けられることが可能なサンプルまたはセルを含むことができる信号205を処理する。CFAR200等の既知のCFARは、種々のタイプの検出スキームを実行してよく、これは1つまたは複数の被試験セル(CUT)210から決定された電力レベルと境界との比較を伴うスキームを含んでいる。このような境界は事前に規定されていてよい(例えば一定の値を有していてよい)、または基準セル230の電力レベルから動的に確立または計算され得る。このような基準セル230は、例えば、被試験セル(CUT)に隣接するまたは被試験セル(CUT)を包囲するセルである。基準セル230は、ガードセル220によって、CUT210から分離されていてよい。基準セル230は、遅れているセル(230a)または進んでいるセル(230b)を含むことができる。CUT電力レベルが決定された境界または確立された境界を上回ると、ターゲットまたは干渉が、CUTにおいて検出されたとみなされ得る。
【0022】
例えば、図2において、CFAR200は、一種のセル平均化(CA)スキーム、CASUMを実行し得る。ここでは、CUT210を包囲している基準セル230の決定された電力レベル同士が、処理ブロック240によって、一緒に平均化される。処理ブロック240は、処理回路(例えばプロセッサまたは任意の適切な信号処理回路)を含むことができる。
【0023】
決定された結果(Z)は次に、境界(Y)を作成するまたは生成することができる値(アルファまたはα)によって乗算され得る。他のケースでは、結果Zを値αによって乗算する代わりに、Zの対数(例えばlog(Z))をαの対数(例えばlog(α))に加算することによって、処理ブロック240が、境界Yを計算または決定してよい。
【0024】
CUT210は、例えば、適切な手段(例えばコンパレータ回路、1つまたは複数のプロセッサ、または他の適切な回路)によって、決定された境界と比較される。CUT210の電力レベルが、決定された境界以上であることが決定される場合に、干渉が存在するとみなされる。さらにCFAR210は、サンプルにおける検出された干渉の存在を示すために信号を出力するように構成されていてよい。この比較は、入力信号のセルの範囲にわたって繰り返して、または反復して行われる。
【0025】
CFARによって実行される検出スキームは、CUTとの比較において使用される閾値を確立するまたは決定するための種々の方式または方法を含んでいる。1つの例は、セル平均化最大(cell-averaging greatest:CAGO)アプローチであり、ここでは、各CUTに対する基準セル(例えば進んでいる基準セルおよび遅れている基準セル)の各セットまたはグループが別個にまたは個別に平均化される。これら2つの異なる平均からの最大平均が、境界を計算するまたは決定する(例えば、αによって乗算する)ために使用される。
【0026】
同様に、セル平均化最小(cell-averaging smallest:CASO)アプローチが、使用可能である。CASOは、境界を確立するために、(例えば進んでいる基準セルおよび遅れている基準セルからの)平均の最小が使用される(例えば、αによって乗算される)ことを除いてCAGOと類似している。他の既知の技術は、一般化順序統計(generalized ordered statistics:GOS)として知られている他のタイプの統計的な分析を使用すること含んでおり、これは、集合的に(GOSSUM)基準セルに適用されてよい、または個別にまたは別個に、基準セルのセットに適用されてよい。さらにGOSアプローチでは、最大電力値(GOSGO)または最小電力値(GOSSO)が境界または閾値を決定するために使用されてよい。
【0027】
これらの技術を実行するために、基準セル(進んでいる基準セルおよび遅れている基準セルの両方)の総計、ガードセルの総計、アルファ値等のパラメータ、および他の関連するパラメータが事前に確認されていてよい。
【0028】
上述の技術は、欠点を有している。例えば、低振幅バーストは、適切なアルファ値(α)の設定において困難を生じさせることがあり、これは、特に、実際の干渉バースト期間のすぐ外側での信号の位置で、誤った検出を生じさせ得る。高振幅バーストも、CASOまたはGOSSO等のいくつかの技術と同様に問題になる場合があり、過度に狭いまたは短いウィンドウ内の干渉しか検出しない場合があり、したがって、いくつかのバースト干渉の検出を誤る、またはいくつかのバースト干渉を検出しそこなう。
【0029】
さらに、干渉を受けている信号が低い(例えばDCに近い)周波数成分を有しているケースでは、既知の技術が、実際に干渉バーストが発生する場所のすぐ外側の信号の場所で干渉を誤って検出する可能性がある。さらに、上述の技術は、実際の干渉のいくつかの実例を検出しそこなうこともある。
【0030】
本明細書において存在している例示的な干渉検出器は、上述の検出器および検出方法の欠点に対処するように設計されている。
【0031】
図3は、本開示の例示的な実施形態に即して、干渉を検出するための例示的な方法を示している。図3の方法は、CFAR200と同じまたは類似のアーキテクチャを有しているCFARデバイスを含んでいるCFARデバイスによって実現または実施され得る。CFAR200は、図3の方法等の方法を実施するために使用可能な1つまたは複数のプロセッサ(例えば信号処理回路または同様の電子的な構成要素)を含んでいてよい。
【0032】
図3の方法は、305で信号を取得することを含んでいる。この信号は、例えば時間でインデックスが付けられ得る複数の信号サンプルを含んでいるデジタル信号であり得る。この信号は、無線周波数(RF)信号、レーダ信号(例えば連続波レーダ)、オーディオまたは任意の他の適切なタイプの信号のデジタル化されたバージョンであってよい。さらに、この信号は、例えば(同相および直交を含む)IQ信号を含むことができる実際の信号または複素信号であり得る。1つの例では、レーダ信号は、IQ信号として表されてよい、または、例えば復調後の同相および直交成分の観点で表されてよい。さらに、信号は、オーディオ信号、例えば、任意の適切な信号源から取得したオーディオ信号であってもよく、これは、1つの例では、レコード再生中にビニールレコードから取得したオーディオ信号を含んでいる。
【0033】
この方法は、この方法の少なくとも一部、特に部分310~320を繰り返してまたは反復して実施することを含んでいてよい。310では、この方法は、信号の少なくとも1つの第1の信号サンプルの第1の電力を決定することを含んでいる。すなわち、信号の1つまたは複数の第1のサンプルまたはセルの第1の選択の電力が決定または計算されてよい。315で、この方法は、信号の少なくとも1つの第2の信号サンプルの第2の電力を決定することを含んでおり、少なくとも1つの第2の信号サンプルは、少なくとも1つの第1の信号サンプルに、時間的に後続している。320で、この方法は、決定された第2の電力と決定された第1の電力との間の差を決定することを含んでいる。
【0034】
上述のように、図3の方法は、310~320を繰り返して実施することを含んでいてよい。反復または繰り返しの数は、事前に規定されていてもよく、または検出用の信号のサンプルまたはセルがある限り継続されてもよい。各反復を、信号の後続または後の部分またはサンプルに対して実行することができる。例えば、310の場合、少なくとも1つの第1の信号サンプルは、前の反復の少なくとも1つの第1の信号サンプルに時間的に後続する1つまたは複数のサンプル、または前の反復の少なくとも1つの第1の信号サンプルの後に発生する1つまたは複数のサンプルであり得る。同様に、315の場合、少なくとも1つの第2の信号サンプルは、前の反復の少なくとも1つの第2の信号サンプルに時間的に後続する1つまたは複数のサンプル、または前の反復の少なくとも1つの第2の信号サンプルの後に発生する1つまたは複数のサンプルである。
【0035】
1つの例では、各反復に対して、少なくとも1つの第1の信号サンプルは単一の個別の信号サンプルであってよく(第1の信号サンプル)、少なくとも1つの第2の信号サンプルも、時間的に第1のサンプルの後に発生する単一の個別の信号サンプルであってよい(第2の信号サンプル)。いくつかのケースでは、第2の信号サンプルは、第1の信号サンプルの直後に発生する、または第1の信号サンプルに連続して発生する信号サンプルであってよい。別の状況では、第2の信号サンプルは、所与の反復に対して、1つまたは複数の信号サンプルによって、第1の信号サンプルから分離されていてよい。
【0036】
1つまたは複数の例では、処理ウィンドウまたはスライディングウィンドウが、入力サンプルからの電力値の決定において使用されてよい。例えば、第1の電力は、入力信号の第1の処理ウィンドウ内に位置する信号の1つまたは複数のサンプルまたはセル(少なくとも1つの第1の信号サンプル)から決定されてよい。第1の処理ウィンドウは、第1の電力の付加的な決定ごとに、後続のサンプルを選択するために、前進またはスライド可能である、または各反復に対して信号において前進可能である。さらに、入力信号または取得された信号の少なくとも1つの第2の信号サンプルの決定が、同様に、信号から1つまたは複数のサンプルを選択するために、第2の処理ウィンドウを使用してよい。第2の処理ウィンドウは、入力信号の1つまたは複数のサンプルを含むことができ、これは、第1の処理ウィンドウのすべての信号サンプルに(例えば時間的に)後続するこの第2のウィンドウの信号サンプルのうちの少なくとも1つの信号サンプルを伴う。第2の処理ウィンドウは、第1の処理ウィンドウと同様に、第2の電力の決定ごとに、後続のサンプルを選択するために、各反復に対して、前進またはスライド可能である。
【0037】
(時間的に)後続するまたは連続するCUTのシリーズに対して310~320を反復して、または繰り返して実施した結果、いくつかのまたは複数の差分値または電力差分値が作成または生成される。生成されたこれらの差分値または局部的な電力の差は、入力信号の電力の変化率の推定を提供する。
【0038】
図3に示されているように、この方法はさらに330で、1つまたは複数の決定された差分値に基づいて、または1つまたは複数の決定された差分値を用いて、信号内のバースト干渉信号の存在を検出することを含んでいる。すなわち、取得された信号内のバースト干渉の発生を検出するために、差分値またはその一部を使用することができる。
【0039】
バースト干渉の決定または検出は、各電力差分値が、第1の境界または第1の閾値より大きいか否かを決定することを含むことができる。言い換えると、各差分値が第1の境界より大きいか否かを決定することができる。この第1の境界は、例えばユーザによって、事前に規定されていても、事前に決定されていてもよく、または設定されていてもよい。別のケースでは、第1の境界は、例えば入力または特定のフィードバックに基づいて、動的に設定または決定されてよい。
【0040】
干渉を検出するために、母集団カウント(population count)を、第1の境界に対する差分値の決定または比較の結果に基づいて、または第1の境界に対する差分値の決定または比較の結果を使用して実装することができる。すなわち、考察される1つまたは複数の信号サンプルのそれぞれに対して、干渉検出器が、母集団カウントメカニズムを実装することができる。母集団カウントメカニズムは、第1の境界を超える差分値の数を表す量を決定することができ、その量が第2の境界より大きいか否かを決定または評価することができる。この量が第2の境界より大きい場合、バースト干渉を、対応する入力信号に対して検出されたとみなすことができる。
【0041】
母集団カウントメカニズムによって作成されたこの量または数を、第1の境界に対する、差分値の選択されたグループに対して行われた決定または比較の結果から決定または評価することができる。特定の母集団カウントに対応し得る差分値の選択されたグループを、スライディングウィンドウ技術を使用して選択することができる。スライディングウィンドウは、干渉に関して考察または評価される各後続の入力サンプルに対して、前進またはスライド可能である。
【0042】
図3の方法はさらに、それに対して干渉の存在が検出された、または決定された特定のサンプル信号を示す信号を出力することを含むことができる。
【0043】
信号から得られた局部的な電力の差または差分値は、信号の電力の変化率の推定を提供することができる。いくつかの有効な信号(例えば、干渉のない信号)は、所定の境界を超える、瞬間的な変化率を有し得る。これとは対照的に、干渉は全般的に、例えば1つまたは2つのサンプルを超える長い期間にわたって、上昇する変化率を有するだろう。しかし、バースト干渉は、例えば、少なくともいくつかの実例においては、規定された境界を下回る変化率を有している。したがって、第1の境界決定出力でのスライディングウィンドウにわたる母集団カウントの使用を、スプリアス検出と干渉検出におけるギャップとの両方を排除するために使用することができる。母集団カウントに対する境界(例えば第2の境界)が、信号が存在している環境における決定された条件に応じて、修正または調整されてよい。
【0044】
図4は、上述した第1の境界決定に対する例示的な出力を示している。データ410および430の各エントリまたはデータは、個別に決定された電力差分値が(第1の)境界を超えているか否かの決定の結果を表し得る。データ410を、第1の信号からの(電力)差分値から生成することができ、データ430を、第2の信号からの(電力)差分値から生成することができる。この例において、「1」は、(第1の)境界を超える、計算された差分値を表しており、「0」は(第1の)閾値を超えない、差分値を表している。このようなデータを使用する場合、母集団カウントメカニズムを、バースト干渉の存在を決定するために実装することができる。第2の境界を超える(事前に規定された大きさまたは長さの)ウィンドウ内に位置する、決定された差分値の数または量を決定するために、スライディングウィンドウ技術を使用して、母集団カウントを実行することができる。
【0045】
図4の例では、大きさまたは長さが5のスライディングウィンドウが、母集団カウントメカニズムのために使用されている。したがって、この例では、第1の境界を超え、各ウィンドウ内にある対応する差分値の数が、3の(第2の)境界を超えた場合に、バースト信号干渉が、信号または信号サンプル内で検出され得る。図4等のいくつかのケースでは、各ウィンドウ実例に対する母集団カウントが、各ウィンドウ実例(例えば420a,420b,420c…)での「1」を総計することによって決定されてよい。したがって、第1のデータストリーム410の場合には、少なくとも、それぞれ4の母集団カウントを有しているウィンドウ実例420a、420b、420cで、3の境界が超えられる。別のケースでは、母集団カウントに使用される(第2の)境界の値が変化可能であり、いくつかの例では、境界は、干渉の存在または発生を決定または検出するために、低い、1の値を有することがある。
【0046】
図4では、ウィンドウ実例420a、420bおよび420cに対応する入力信号のサンプルの一部が、干渉を受けているとみなされ得る。データ430の場合には、ウィンドウ実例440a、440bおよび440cでの母集団カウントはそれぞれ2、3および4である。したがって、ウィンドウ440cに対応する入力信号の一部を、バースト干渉を受けているとみなすことができるが、ウィンドウ実例440aおよび440bに対応する信号の一部を、バースト干渉を受けているとみなすことはできない。種々の例では、決定された母集団カウントに対応するサンプルまたは部分信号は、スライディングウィンドウ実例の中央にある差分値に対応する信号の特定の部分またはサンプルであってよい。
【0047】
図5は、所与の入力に対する入力信号および母集団カウントメカニズムに対して電力差分値の決定を実行するための例示的なコードまたは疑似コード500を示している。この例ではPlinはサンプリングされた入力サンプルの電力を表しているまたはサンプリングされた入力サンプルの電力であり、NsはPlinにおけるサンプルの数であり、param.thresholdは第1の境界または電力境界であり、param.pcThresholdは、母集団カウント境界である。
【0048】
図6は、本開示の少なくとも1つの例示的な実施形態に即した例示的な干渉検出システムを示している。干渉検出システム600は、干渉検出器610を含んでいてよい。干渉検出器610は、図2のアーキテクチャと同じアーキテクチャまたは図2のアーキテクチャに類似したアーキテクチャを有していてよく、図3に関連して記載された方法と同様の方法または図3に関連して記載された方法に類似した方法を実施することができる。すなわち、干渉検出器610は、入力信号のサンプルから電力差分値を決定すること、および境界と比較された差分値の値に基づいて干渉を決定すること(ここでは例えば、母集団カウントメカニズムが用いられる)を実行するように設計されていてよい。
【0049】
付加的に、システム600はハイパスフィルタ630および電力計算構成要素620を含むことができる。例えば、電力計算構成要素620は、実際の入力または複素入力から電力を計算するように構成された回路であり得る。(計算は、例えば、実際の信号の場合はx^2として、または複素信号の場合は|x|^2として実行可能である)。図6の例では、入力信号または取得された信号(処理されている場合とされていない場合がある)がハイパスフィルタ630によってフィルタリングされてよい。ハイパスフィルタ630、電力計算構成要素620および干渉検出器610は、ハードウェアモジュールとして実装されており、処理速度は格段に上昇し得る。ある実施形態では、干渉検出器610において使用される閾値が設定され得る。
【0050】
上述の干渉検出器は、干渉バーストの検出を向上させ、ここで、干渉バーストの振幅は、有用な信号の振幅と比較して相対的に低い。信号自体が徐々にまたは継続的に変化する振幅(これは例えば、低周波数成分によって引き起こされる)を受けている間に、バースト干渉を受けている入力信号の干渉検出パフォーマンスをさらに向上させるために、図6のシステムは、ハイパスフィルタ630を含んでいる。検出器による干渉の見逃しを生じさせ得る信号から、ハイパスフィルタは、あらゆる低周波数成分を低減または除去することができる。
【0051】
全般的に、ハイパスフィルタ630は、デジタルに実装されていてよい。いくつかのケースでは、ハイパスフィルタは、アナログドメインにおいて実装されていてよい(例えば、入力信号がデジタル化される前または後)。
【0052】
図7は、ハイパスフィルタ630に対して使用され得る例示的な一次ハイパスフィルタを実装するための疑似コードまたは例示的なコードを示している。しかし、より高次ハイパスフィルタを含んでいる他のタイプまたは他の種類のデジタルフィルタが、ハイパスフィルタ630に対して実装または使用されてよい。デジタルフィルタは、少なくとも1つの回路または信号プロセッサによって実装されてよい。これは干渉検出器610の一部であり得る1つまたは複数のプロセッサ等である。
【0053】
図8は、本開示の少なくとも1つの実施形態に即した例示的なシステムを示している。システム800は、取得された信号または受信信号における干渉の処理、除去または低減のために使用されてよい。この例では、信号または入力信号は、任意のタイプのアナログ信号(例えばRF信号またはレーダ信号)であってよい。この信号ははじめに、信号をデジタル化するアナログデジタル変換器(ADC)810に入力されてよい。ADC810によって作成されたデジタル信号は、システム800の他のさまざまな構成要素へ、入力として送信または転送されてよい。示されているように、デジタル信号は、干渉検出器820と、サンプルシンセサイザ830と、結合および交換ユニット840とに入力される。
【0054】
干渉検出器820は、図3に関連して上述された干渉検出器であってよい。さらに、干渉検出器820が、干渉検出システム600として、または干渉検出システム600に類似して実現されてもよい。
【0055】
システム800は、サンプルシンセサイザ830を含んでいる。サンプルシンセサイザ830は、ADC810から受信したまたは取得したデジタル信号に基づいてサンプルを合成するまたは作成する、(例えばプロセッサを含んでいる)任意の適切なデバイスまたは回路であってよい。サンプルシンセサイザ830は、ADCからのデジタル信号サンプル入力のすべてまたはサブセットに基づいて入力信号サンプルを合成してよい。
【0056】
このシステムはさらに、結合および交換ユニット840を含んでいる。結合および交換ユニット840は入力として、ADC810、干渉検出器820およびサンプルシンセサイザの出力を取得するまたは受信することができる。結合および交換ユニット840は、ADC810から受信したデジタル信号を選択的に修正するように構成されていてよい。すなわち、結合および交換ユニット840は、ADC810から受信した信号のサンプルを、干渉検出器820の受信した出力信号の表示に基づいてまたはこれに応じて、シンセサイザ830によって作成または合成された対応するサンプルと交換することができる。結合および交換ユニット840は、干渉検出器820によって、干渉を受けていると表示された入力信号のサンプルを、サンプルシンセサイザ830からの対応する信号サンプルまたは並行して作成された信号サンプルと交換する。結合および交換ユニット840は、この修正された信号または再構成された信号を出力する。
【0057】
結合および交換ユニット840は、プロセッサを含んでいる任意の適切な回路によって実装可能である。さらに、システム800の種々の構成要素は、一緒にまたは別個の回路として実装され得る。システム800は、リアルタイムでまたは準リアルタイムで、出力信号を作成することができる。すなわち、システム800におけるバッファの使用を回避することができる。
【0058】
以降の例は、さらなる例示的な実施に関係する。
【0059】
例1は、1つまたは複数のプロセッサを含んでいる信号処理回路である。1つまたは複数のプロセッサは、1回または複数回の反復に対して、レーダ信号の少なくとも1つの第1の信号サンプルの第1の電力を決定するように構成されており、レーダ信号の少なくとも1つの第1の信号サンプルはレーダ信号の第1の処理ウィンドウ内にあり、第1の処理ウィンドウは、レーダ信号の1つまたは複数のサンプルを含んでおり、1つまたは複数のプロセッサは、レーダ信号の少なくとも1つの第2の信号サンプルの第2の電力を決定するように構成されており、少なくとも1つの第2の信号サンプルはレーダ信号の第2の処理ウィンドウ内にあり、第2の処理ウィンドウは、レーダ信号の1つまたは複数のサンプルを含んでおり、これは、第1の処理ウィンドウのすべての信号サンプルに時間的に後続する、第2のウィンドウの1つまたは複数の信号サンプルのうちの少なくとも1つを伴い、1つまたは複数のプロセッサは、第2の電力と第1の電力との間の差分値を決定するように構成されており、ここで、この1つまたは複数のプロセッサは、さらに、1回または複数回の反復のすべてからの1つまたは複数の差分値を使用して、レーダ信号内のバースト干渉信号の発生を検出するように構成されている。
【0060】
例2は、例1の対象であり、ここでは、バースト干渉信号を検出するように構成されている1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数のプロセッサを含んでおり、これは、第1の境界を超える1つまたは複数の差分値の数を示す量を決定し、レーダ信号内のバースト干渉信号の発生を検出するために、その量が第2の境界を超えるか否かを決定するように構成されている。
【0061】
例3は、例2の対象であり、ここでは、1つまたは複数のプロセッサが、第1の境界および/または第2の境界を動的に規定する。
【0062】
例4は、例2の対象であり、ここでは、第1の境界および/または第2の境界は事前に規定されている。
【0063】
例5は、例1から4までのいずれか1つの例の対象であり、これはさらに、レーダ信号をフィルタリングするように構成されているハイパスフィルタを含んでいてよい。
【0064】
例6は、例1から5までのいずれか1つの例の対象であり、ここではレーダ信号はデジタル化された無線周波数(RF)信号であり得る。
【0065】
例7は、例1から6までのいずれか1つの例の対象であり、ここでは各反復の少なくとも1つの第1の信号サンプルは単一の信号サンプルであり得、ここでは各反復の少なくとも1つの第2の信号サンプルは単一の信号サンプルであり得る。
【0066】
例8は、例7の対象であり、ここでは、反復の少なくとも1つに対して、第2の信号サンプルは、第1の信号サンプルに直ちに連続するサンプルである。
【0067】
例9は、例1から8までのいずれか1つの例の対象であり、ここでは、1回または複数回の反復は複数回の反復を含むことができ、ここでは各第2の反復または後の反復に対して、レーダ信号の少なくとも1つの第1の信号は、前の反復のレーダ信号の少なくとも1つの第1の信号に時間的に後続することができる、かつ/またはレーダ信号の少なくとも1つの第2の信号は、前の反復のレーダ信号の少なくとも1つの第2の信号に時間的に後続する。
【0068】
例10は、例1から9までのいずれか1つの例の対象であり、ここでは、1回または複数回の反復の数が事前に規定されていてよい。
【0069】
例11は、デジタル化されたレーダ信号を処理する方法であり、この方法は、レーダ信号を取得することを含んでおり、ここでは、1回または複数回の反復に対して、この方法はさらに、レーダ信号の少なくとも1つの第1の信号サンプルの第1の電力を決定することを含んでおり、レーダ信号の少なくとも1つの第2の信号サンプルの第2の電力を決定することを含んでおり、第2の信号サンプルは、少なくとも1つの第1の信号サンプルに時間的に後続しており、第2の電力と第1の電力との間の差分値を決定することを含んでおり、ここでこの方法はさらに、1回または複数回の反復のすべてからの1つまたは複数の差分値に基づいて、レーダ信号内のバースト干渉信号の発生を検出することを含んでいる。
【0070】
例12は、例11の対象であり、ここでは、レーダ信号内のバースト干渉信号の発生を検出することは、さらに、第1の境界を超える1つまたは複数の差分値の数を示す量を決定し、レーダ信号内でバースト干渉信号が発生したことを検出するために、その量が第2の境界を超えるか否かを決定することを含んでいてよい。
【0071】
例13は、例12の対象であり、これはさらに、第1の境界および/または第2の境界を設定することを含んでいてよい。
【0072】
例14は、例12の対象であり、ここでは第1の境界および/または第2の境界は事前に規定されている。
【0073】
例15は、例11から14までのいずれか1つの例の対象であり、これはさらに、第1のレーダ信号にハイパスフィルタを適用することを含んでいてよく、ここでレーダ信号を取得することは、ハイパスフィルタの適用後に第1のレーダ信号を取得することを含む。
【0074】
例16は、例11から15までのいずれか1つの例の対象であり、ここではレーダ信号はデジタル化された無線周波数(RF)信号であり得る。
【0075】
例17は、例11から16までのいずれか1つの例の対象であり、ここでは各反復の少なくとも1つの第1の信号サンプルは単一のサンプルであってよく、ここでは各反復の少なくとも1つの第2の信号サンプルは単一のサンプルであってよい。
【0076】
例18は、例17の対象であり、ここでは、反復の少なくとも1つに対して、第2の信号サンプルは、第1の信号サンプルに直ちに連続する信号サンプルであってよい。
【0077】
例19は、例11から18までのいずれか1つの例の対象であり、ここでは、1回または複数回の反復は複数回の反復であってよく、ここでは各第2の反復または後の反復に対して、レーダ信号の少なくとも1つの第1の信号は、前の反復のレーダ信号の少なくとも1つの第1の信号に時間的に後続する、かつ/またはレーダ信号の少なくとも1つの第2の信号は、前の反復のレーダ信号の少なくとも1つの第2の信号に時間的に後続する。
【0078】
例20は、例11から19までのいずれか1つの例の対象であり、この方法は、さらに1回または複数回の反復の数を設定すること含んでいてよい。
【0079】
例21は、非一時的なコンピュータ可読媒体であり、これは、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに以降のことをさせる命令を含んでおり、すなわち、1回または複数回の反復に対して、レーダ信号の少なくとも1つの第1の信号サンプルの第1の電力を決定させ、レーダ信号の少なくとも1つの第1の信号サンプルはレーダ信号の第1の処理ウィンドウ内にあり、第1の処理ウィンドウは、1つまたは複数のサンプルまたはレーダ信号を含んでおり、レーダ信号の少なくとも1つの第2の信号サンプルの第2の電力を決定させ、少なくとも1つの第2の信号サンプルはレーダ信号の第2の処理ウィンドウ内にあり、第2の処理ウィンドウは、レーダ信号の1つまたは複数のサンプルを含んでおり、これは、第1の処理ウィンドウのすべての信号サンプルに時間的に後続する、第2のウィンドウの1つまたは複数の信号サンプルのうちの少なくとも1つを伴い、第2の電力と第1の電力との間の差分値を決定させ、ここでこれらの命令は、実行されるとさらに、少なくとも1つのプロセッサにさらに、1回または複数回の反復のすべてからの1つまたは複数の差分値を使用して、レーダ信号内のバースト干渉信号の発生を検出させる。
【0080】
例22は、例21の対象であり、ここでは、バースト干渉信号を検出する少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのプロセッサを含んでおり、これは、第1の境界を超える1つまたは複数の差分値の数を示す量を決定し、レーダ信号内のバースト干渉信号の発生を検出するために、その量が第2の境界を超えるか否かを決定する。
【0081】
例23は、信号処理回路を含んでいる干渉検出器を含んでいるデバイスであって、信号処理回路はさらに、1つまたは複数のプロセッサを含んでおり、1つまたは複数のプロセッサは、1回または複数回の反復に対して、レーダ信号の少なくとも1つの第1の信号サンプルの第1の電力を決定するように構成されており、レーダ信号の少なくとも1つの第1の信号サンプルはレーダ信号の第1の処理ウィンドウ内にあり、第1の処理ウィンドウは、1つまたは複数のサンプルまたはレーダ信号を含んでおり、1つまたは複数のプロセッサは、レーダ信号の少なくとも1つの第2の信号サンプルの第2の電力を決定するように構成されており、少なくとも1つの第2の信号サンプルはレーダ信号の第2の処理ウィンドウ内にあり、第2の処理ウィンドウは、レーダ信号の1つまたは複数のサンプルを含んでおり、これは、第1の処理ウィンドウのすべての信号サンプルに時間的に後続する、第2のウィンドウの1つまたは複数の信号サンプルのうちの少なくとも1つを伴い、1つまたは複数のプロセッサは、第2の電力と第1の電力との間の差分値を決定するように構成されており、ここで1つまたは複数のプロセッサは、さらに、1回または複数回の反復のすべてからの1つまたは複数の差分値を使用して、レーダ信号内のバースト干渉信号の発生を検出するように構成されており、ここでこのデバイスはさらに、サンプルシンセサイザを含んでおり、これは、レーダ信号から1つまたは複数の合成されたサンプルを合成するように構成されており、このデバイスはさらに、結合および交換回路を含んでおり、これは、修正されたレーダ信号を作成するために、レーダ信号内に発生しているバースト干渉信号を検出する干渉検出器に応じて、1つまたは複数の干渉されたサンプルを、各合成されたサンプルと交換するように構成されている。
【0082】
例24は、例23のデバイスであり、これは、さらに、アナログデジタル変換器(ADC)を含んでいてよく、このアナログデジタル変換器(ADC)は、第1のアナログレーダ信号を受信し、レーダ信号を1つまたは複数のプロセッサにデジタル信号として提供するように構成されている。
【0083】
例25は、信号処理回路であり、これは少なくとも1つのプロセッサを含んでおり、この少なくとも1つのプロセッサは、デジタル化されたレーダ信号を取得するように構成されており、さらに、1回または複数回の反復に対して、レーダ信号の少なくとも1つの第1の信号サンプルの第1の電力を決定するように構成されており、レーダ信号の少なくとも1つの第2の信号サンプルの第2の電力を決定するように構成されており、第2の信号サンプルは、少なくとも1つの第1の信号サンプルに時間的に後続しており、第2の電力と第1の電力との間の差分値を決定するように構成されており、ここでこの少なくとも1つのプロセッサはさらに、1回または複数回の反復のすべてからの1つまたは複数の差分値に基づいて、レーダ信号内で発生しているバースト干渉信号を検出するように構成されている。
【0084】
例26は、例25の対象であり、ここでは、バースト干渉信号を検出するように構成されている少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのプロセッサを含んでいてよく、これは、第1の境界を超える1つまたは複数の差分値の数を示す量を決定し、レーダ信号内のバースト干渉信号の発生を検出するために、その量が第2の境界を超えるか否かを決定する。
【0085】
上述の例同士が一緒に組み合わされても、開示の他の態様と組み合わされてもよい。
【0086】
本発明は、特定の実施形態を参照して特に示され、説明されてきたが、添付の特許請求の範囲によって規定されるように、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、その中で形態および詳細のさまざまな変更を行うことができることを当業者は理解すべきである。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって示され、したがって、特許請求の範囲の意味および同等の範囲内に入るすべての変更は、包含されることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【外国語明細書】