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特開2022-181041カレンダーロール装置及びそのカレンダーロール
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  • 特開-カレンダーロール装置及びそのカレンダーロール 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022181041
(43)【公開日】2022-12-07
(54)【発明の名称】カレンダーロール装置及びそのカレンダーロール
(51)【国際特許分類】
   B29C 43/46 20060101AFI20221130BHJP
   B29C 43/24 20060101ALI20221130BHJP
   B29K 21/00 20060101ALN20221130BHJP
   B29K 105/08 20060101ALN20221130BHJP
   B29L 7/00 20060101ALN20221130BHJP
【FI】
B29C43/46
B29C43/24
B29K21:00
B29K105:08
B29L7:00
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021087869
(22)【出願日】2021-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104134
【弁理士】
【氏名又は名称】住友 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100156225
【弁理士】
【氏名又は名称】浦 重剛
(74)【代理人】
【識別番号】100168549
【弁理士】
【氏名又は名称】苗村 潤
(74)【代理人】
【識別番号】100200403
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 幸信
(74)【代理人】
【識別番号】100206586
【弁理士】
【氏名又は名称】市田 哲
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 彰浩
【テーマコード(参考)】
4F204
【Fターム(参考)】
4F204AA45
4F204AC03
4F204AD16
4F204AG01
4F204AJ08
4F204AM32
4F204FA06
4F204FB02
4F204FN11
4F204FQ31
(57)【要約】
【課題】 カレンダーロールと未加硫ゴムとの間のエアを排出する。
【解決手段】 一対のカレンダーロール2を含むカレンダーロール装置1である。一対のカレンダーロール2は、未加硫ゴムGと接する外周面10を有している。カレンダーロール2の外周面10には、未加硫ゴムGとの間のエアを排出するための排気用の凹部14が設けられる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カレンダーロール装置であって、
未加硫ゴムを圧延してシート材料に形成するための一対のカレンダーロールを含み、
前記一対のカレンダーロールは、前記未加硫ゴムと接する外周面を有し、
前記一対のカレンダーロールの少なくとも一方のカレンダーロールの前記外周面には、前記未加硫ゴムとの間のエアを排出するための排気用の凹部が設けられる、
カレンダーロール装置。
【請求項2】
前記凹部は、前記外周面からロール半径方向の内側に延びる少なくとも一つの排気孔を含む、請求項1に記載のカレンダーロール装置。
【請求項3】
前記凹部は、前記外周面からロール半径方向の内側に延びる複数の排気孔を含む、請求項1又は2に記載のカレンダーロール装置。
【請求項4】
前記排気孔は、ロール周方向に等ピッチで配される、請求項3に記載のカレンダーロール装置。
【請求項5】
前記排気孔は、ロール軸方向に等ピッチで配される、請求項3又は4に記載のカレンダーロール装置。
【請求項6】
前記排気孔の内径は、0.03~0.08mmである、請求項2ないし5のいずれか1項に記載のカレンダーロール装置。
【請求項7】
前記凹部は、前記外周面に沿って延びる排気溝を含む、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のカレンダーロール装置。
【請求項8】
前記凹部は、前記外周面に沿って延びる排気溝を含み、前記排気溝は、前記排気孔に連通している、請求項2ないし6のいずれか1項に記載のカレンダーロール装置。
【請求項9】
前記排気溝は、前記外周面をロール周方向に沿って延びる、請求項7又は8に記載のカレンダーロール装置。
【請求項10】
前記排気溝は、前記外周面をロール軸方向に沿って延びる、請求項7ないし9のいずれか1項に記載のカレンダーロール装置。
【請求項11】
前記排気溝の溝幅は、0.03~0.05mmである、請求項7ないし10のいずれか1項に記載のカレンダーロール装置。
【請求項12】
前記排気溝の溝深さは、0.03~0.05mmである、請求項7ないし11のいずれか1項に記載のカレンダーロール装置。
【請求項13】
前記カレンダーロールの内部には、前記凹部内のエアを吸引するための吸引具が設けられる、請求項1ないし12のいずれか1項に記載のカレンダーロール装置。
【請求項14】
前記シート材料をコード配列体に被覆するものである、請求項1ないし13のいずれか1項に記載のカレンダーロール装置。
【請求項15】
未加硫ゴムを圧延してシート材料に形成するためのカレンダーロールであって、
前記カレンダーロールは、前記未加硫ゴムと接する外周面を有し、
前記外周面には、前記未加硫ゴムとの間のエアを排出するための排気用の凹部が設けられる、
カレンダーロール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カレンダーロール装置及びそのカレンダーロールに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、タイヤ用ゴム部材の製造工程において発生したエアー溜まりを取り除くことができる製造装置が記載されている。前記タイヤ用ゴム部材は、コード配列体と、前記コード配列体に圧着されるフィルムゴムとからなる。前記フィルムゴムは、前記製造装置のカレンダーロールに供給されたバンクゴムを圧延することで成形される。前記製造装置は、前記フィルムゴムに、エアー抜き孔を形成するためのエアー抜き孔成形手段を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-112719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような特許文献1の製造装置では、前記エアー抜き孔成形手段を構成する、例えば針やカッター刃(以下、「針等」という場合がある)の管理が必要である。また、前記カレンダーロールと前記バンクゴムとの間のエアーを押さえる(取り除く)ために前記カレンダーロールによる押圧力の管理が必要となる。このような押圧力の管理は、前記バンクゴムの物性やその温度を考慮する必要がある。例えば、前記針等が摩耗している場合や、前記押圧力が小さい場合では、前記エアー溜まりを取り除くことが難しくなる。また、例えば、前記針等が切れすぎる場合や、前記押圧力が大きい場合では、前記フィルムゴムが大きく切断されてしまうことがある。このように、特許文献1の製造装置では、針等の管理や押圧力の管理が難しく、前記フィルムゴムに不具合を生じさせやすいという問題があった。
【0005】
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、シート材料に不具合を生じさせることなく、カレンダーロールと未加硫ゴムとの間のエアを排出することができるカレンダーロール装置及びそのカレンダーロールを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、カレンダーロール装置であって、未加硫ゴムを圧延してシート材料に形成するための一対のカレンダーロールを含み、前記一対のカレンダーロールは、前記未加硫ゴムと接する外周面を有し、前記一対のカレンダーロールの少なくとも一方のカレンダーロールの前記外周面には、前記未加硫ゴムとの間のエアを排出するための排気用の凹部が設けられる。
【0007】
本発明に係るカレンダーロール装置は、前記凹部が、前記外周面からロール半径方向の内側に延びる少なくとも一つの排気孔を含む、のが望ましい。
【0008】
本発明に係るカレンダーロール装置は、前記凹部が、前記外周面からロール半径方向の内側に延びる複数の排気孔を含む、のが望ましい。
【0009】
本発明に係るカレンダーロール装置は、前記排気孔が、ロール周方向に等ピッチで配される、のが望ましい。
【0010】
本発明に係るカレンダーロール装置は、前記排気孔が、ロール軸方向に等ピッチで配される、のが望ましい。
【0011】
本発明に係るカレンダーロール装置は、前記排気孔の内径が、0.03~0.08mmである、のが望ましい。
【0012】
本発明に係るカレンダーロール装置は、前記凹部が、前記外周面に沿って延びる排気溝を含む、のが望ましい。
【0013】
本発明に係るカレンダーロール装置は、前記凹部が、前記外周面に沿って延びる排気溝を含み、前記排気溝は、前記排気孔に連通している、のが望ましい。
【0014】
本発明に係るカレンダーロール装置は、前記排気溝が、前記外周面をロール周方向に沿って延びる、のが望ましい。
【0015】
本発明に係るカレンダーロール装置は、前記排気溝が、前記外周面をロール軸方向に沿って延びる、のが望ましい。
【0016】
本発明に係るカレンダーロール装置は、前記排気溝の溝幅が、0.03~0.05mmである、のが望ましい。
【0017】
本発明に係るカレンダーロール装置は、前記排気溝の溝深さが、0.03~0.05mmである、のが望ましい。
【0018】
本発明に係るカレンダーロール装置は、前記カレンダーロールの内部には、前記凹部内のエアを吸引するための吸引具が設けられる、のが望ましい。
【0019】
本発明に係るカレンダーロール装置は、前記シート材料をコード配列体に被覆するものである、のが望ましい。
【0020】
本発明は、未加硫ゴムを圧延してシート材料に形成するためのカレンダーロールであって、前記カレンダーロールは、前記未加硫ゴムと接する外周面を有し、前記外周面には、前記未加硫ゴムとの間のエアを排出するための排気用の凹部が設けられる。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、上記の構成を採用することで、シート材料に不具合を生じさせることなく、カレンダーロールと未加硫ゴムとの間のエアを排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明のカレンダーロール装置を概念的に示す側面図である。
図2】カレンダーロールの斜視図である。
図3】外周面の部分展開図である。
図4図3のA-A線断面図である。
図5】カレンダーロールの横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本発明のカレンダーロール装置(以下、単に「装置」という場合がある。)1の一実施形態を概念的に説明する側面図である。本実施形態の装置1は、複数本のコードKからなるコード配列体K1に未加硫ゴムGを被覆してコードプライKaを形成するためのものである。コードプライKaは、例えば、タイヤの構成部材として利用される。なお、本発明の装置1は、このようなコードプライKaを製造するものに限定されるものではない。
【0024】
本実施形態の装置1は、一対のカレンダーロール2を含んでいる。装置1は、例えば、2組の一対のカレンダーロール2A、2Bを備えている。本実施形態の各一対のカレンダーロール2A、2Bは、それぞれ、カレンダーロール3、4を含んでいる。各一対のカレンダーロール2A、2Bは、それぞれ、カレンダーロール3、4間で、未加硫ゴムGを圧延してシート材料Gaに形成する。図1に示されるように、本明細書では、シート材料Gaが巻き付けられるカレンダーロールを第1カレンダーロール3とし、第1カレンダーロール3と対向するカレンダーロールを第2カレンダーロール4とする。
【0025】
装置1は、例えば、各第1カレンダーロール3、3間にコード配列体K1を供給するための図示しない周知構造のコード供給具を含んでいる。これにより、各カレンダーロール2A、2Bのシート材料Gaが、コード配列体K1の両面に貼り付けられ、コードプライKaが形成される。コードプライKaとしては、周知構造の種々の態様が採用される。なお、装置1は、例えば、各一対のカレンダーロール2A、2Bのそれぞれに、予め熱入された未加硫ゴムGを供給するための図示しない周知構造のゴム供給具を含んでもよい。
【0026】
各一対のカレンダーロール2A及び2Bは、実質的に同じ構造を有している。このため、本明細書では、主に、一方の一対のカレンダーロール2Aが説明される。
【0027】
一対のカレンダーロール2Aの各カレンダーロール3、4は、シート材料Gaの厚さに応じた間隔を隔てて平行に支持されている。各カレンダーロール3、4には、互いに反対方向に回転駆動するための周知構造の駆動手段(図示省略)が接続されている。
【0028】
図2は、第1カレンダーロール3の斜視図である。本実施形態の第1カレンダーロール3は、未加硫ゴムGと接する外周面10を有している。第1カレンダーロール3は、例えば、外周面10の内部に配されるロール軸11を含んでいる。ロール軸11は、例えば、前記駆動手段によって回転可能に保持されている。
【0029】
本実施形態の外周面10には、未加硫ゴムGとの間のエアを排出するための排気用の凹部14が設けられている。これにより、未加硫ゴムGと第1カレンダーロール3との間のエア(以下、単に「留置エア」という場合がある。)が凹部14から排気される。また、本実施形態の装置1では、シート材料Gaにエアを抜くための孔を設けるものでもないので、前記孔の形成によって生じるシート材料Gaの不具合が抑制される。このように、本実施形態の装置1は、シート材料Gaに不具合を生じさせることなく、留置エアを排出することができる。また、本実施形態のようにコードプライKaを形成する場合でも、外周面10に凹部14が設けられているので、留置エアが隣接するコードKの間に入り込んで、コード間距離(図示省略)を大きくするという不具合が抑制される。
【0030】
図3は、外周面10の部分展開図である。図4は、図3のA-A線断面図である。図2ないし図4に示されるように、凹部14は、本実施形態では、外周面10からロール半径方向の内側に延びる複数の排気孔15を含んでいる。このような排気孔15は、カレンダーロール3、4の前記圧延を利用して、外周面10からロール半径方向の内側に留置エアを取り込んで排出する。なお、凹部14は、1つの排気孔15で形成されていても良い。
【0031】
排気孔15は、その横断面が円形状に形成されている。これにより、第1カレンダーロール3の剛性が高く維持され、排気孔15の個数を大きくできるため、留置エアを効果的に排出することができる。なお、排気孔15は、このような形状に限定されるものではなく、例えば、楕円形状や矩形等の多角形状でもよい。
【0032】
排気孔15は、例えば、ロール周方向に等ピッチで配される。また、排気孔15は、本実施形態では、ロール軸方向に等ピッチで配される。これにより、留置エアを効果的に排出することができる。排気孔15のロール周方向のピッチP1は、例えば、50~300mmが望ましい。排気孔15のロール軸方向のピッチP2は、例えば、50~300mmが望ましい。
【0033】
カレンダーロールの構造上、留置エアは、外周面10のロール軸方向の両端10e、10eよりもロール軸方向の中央10c側に溜まりやすい傾向にある。このため、排気孔15のロール軸方向のピッチP2は、例えば、外周面10のロール軸方向の両端10e、10eから中央10cに向かって徐々に小さくしてもよい。これにより、中央10cにおいて、留置エアの排出効果が高められるとともに、両端10e側において、第1カレンダーロール3の剛性を高く維持することができる。
【0034】
排気孔15の内径dは、例えば、0.03~0.08mmであるのが望ましい。排気孔15の内径dが0.03mm未満の場合、留置エアが排気孔15から排出されにくくなる。排気孔15の内径dが0.08mmを超えると、未加硫ゴムGが排気孔15内に侵入しやすくなり、排気孔15内にゴム詰まりが生じるおそれがある。また、排気孔15の外周面10上の密度は、250~90000mm/個であるのが望ましい。
【0035】
凹部14は、例えば、外周面10に沿って延びる排気溝16を含んでもよい。このような排気溝16も、留置エアを排出するのに役立つ。本実施形態の凹部14は、複数の排気孔15と、複数の排気溝16とを含んでいる。
【0036】
排気溝16は、本実施形態では、排気孔15に連通している。このような排気溝16は、排気孔15と協働して、留置エアを効果的に排出する。なお、排気溝16は、排気孔15と連通していなくてもよい。
【0037】
排気溝16は、例えば、ロール軸方向に沿って延びている。排気溝16は、本実施形態では、ロール周方向に沿って延びている。このように、本実施形態の排気溝16は、ロール軸方向に沿って延びる軸方向部16Aと、ロール周方向に沿って延びる周方向部16Bとを含んでいる。これにより、外周面10のいずれに生じた留置エアも、効果的に排出することができる。
【0038】
排気溝16の溝幅wは、排気孔15の内径dよりも小さく形成されている。このような排気溝16は、第1カレンダーロール3の剛性を維持する。排気溝16の溝幅wは、例えば、0.03~0.05mmであるのが望ましい。排気溝16の溝深さhは、例えば、0.03~0.05mmであるのが望ましい。これにより、留置エアの排出効果と第1カレンダーロール3の剛性の維持効果がバランスよく高められる。
【0039】
図5は、第1カレンダーロール3の排気孔15を通る横断面図である。図5に示されるように、本実施形態の第1カレンダーロール3は、内部に凹部14内のエアを吸引するための吸引具20が設けられている。吸引具20は、排気孔15よりも大きな内径を有する流路20aと、流路20aに連なるベント装置(図示省略)とを含んでいる。流路20aは、例えば、ロール軸11の回りに形成され、ロール軸方向に延びている。流路20aは、本実施形態では、排気孔15のロール半径方向の内端15eに連なっている。前記ベント装置は、例えば、周知構造の真空ポンプなどが好適に採用される。このような吸引具20は、さらに、凹部14内の留置エアを効果的に排出する。
【0040】
第2カレンダーロール4は、本実施形態では、第1カレンダーロール3と同様に、凹部14と吸引具20とが設けられている。これにより、第2カレンダーロール4においても、留置エアの排出がより一層促進される。なお、第2カレンダーロール4は、例えば、凹部14と吸引具20とが設けられていなくてもよい。また第2カレンダーロール4は、例えば、凹部14が設けられるとともに、吸引具20が設けられていない態様でもよい。
【0041】
本実施形態の装置1は、上述のように、留置エアを取り除くための周知構造のエア抜き用孔形成具(図示省略)の替わりに、凹部14を設けたものである。これにより、前記針等の管理や前記押圧力の管理が抑制される。しかしながら、本発明は、このような態様に限定されるものではなく、装置1が、例えば、凹部14と前記エア抜き用孔形成具とを有する態様でもよい。
【0042】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【実施例0043】
本発明の効果を確認するために、図1に示すカレンダーロール装置を用いてコードプライが形成された。そして、不具合の発生したシート材料及びコードプライを確認するテストがなされた。共通仕様及びテスト方法は、以下の通りである。比較例1は、外周面に凹部が設けられていない。
未加硫ゴム:空気入りタイヤのカーカスプライ形成用のトッピングゴム
カレンダーロールの外周面の材料:合金鋳鉄
排気孔のロール周方向のピッチP1:250mm
排気孔のロール軸方向のピッチP2:250mm
【0044】
<留置エアの発生確認テスト>
シート材料及びコードプライがテスターによって確認された。結果は、比較例を100とする評点で示される。数値が大きいほど、例えば、留置エアによる不具合が生じることなく優れている。
【0045】
【表1】
【0046】
実施例のカレンダーロールは、比較例のカレンダーロールに比して、エアが良好に排出されていることが理解される。
【符号の説明】
【0047】
1 カレンダーロール装置
2 カレンダーロール
10 外周面
14 凹部
G 未加硫ゴム
図1
図2
図3
図4
図5