(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022181146
(43)【公開日】2022-12-07
(54)【発明の名称】磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定システムの作動方法
(51)【国際特許分類】
A61B 1/00 20060101AFI20221130BHJP
【FI】
A61B1/00 C
A61B1/00 552
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021102594
(22)【出願日】2021-06-21
(31)【優先権主張番号】202110570007.7
(32)【優先日】2021-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】518146865
【氏名又は名称】湖北大学
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】郭 琳
(72)【発明者】
【氏名】叶 波
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161AA01
4C161AA04
4C161BB00
4C161DD07
4C161HH55
(57)【要約】 (修正有)
【課題】カプセル内視鏡のすべての姿勢パラメータを迅速かつ完全に測定する。
【解決手段】内部に設けられた永久磁石がラジアル着磁されたものである磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定方法を開示している。まず、磁気カプセル内視鏡の初期姿勢を予測する。次いで、外部の大磁石の姿勢を前記磁気カプセル内視鏡の初期姿勢と一致するように調整する。続いて、外部の大磁石により前記磁気カプセル内視鏡をそれ自体の軸方向中心軸の周りに回転するように制御し、回転後の磁気カプセル内視鏡内の永久磁石の現在ラジアル磁化方向の単位ベクトルを算出する。最後に、磁気カプセル内視鏡内の永久磁石の軸方向の単位ベクトルによれば、磁気カプセル内視鏡の現在姿勢を完全に決定する。本発明の操作方法は、簡単で累積誤差がなく、実際の応用でカプセルのアクティブな移動とカプセルの位置決めを同時に実現する必要があるという課題を解決できる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に設けられた永久磁石がラジアル着磁された小永久磁石である磁気カプセル内視鏡であって、前記小永久磁石は、円柱状又は円環状であり、前記磁気カプセル内視鏡の内部に固定配置され又は円環形の磁気カプセル内視鏡のハウジング壁に固定されており、その軸方向が前記磁気カプセル内視鏡の軸方向と一致しており、前記カプセル内視鏡の外部に、ラジアル着磁された円柱状の強力な永久磁石である大永久磁石が設けられている、磁気カプセル内視鏡を採用する磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定方法において、
磁気カプセル内視鏡の初期姿勢を予測し、前記磁気カプセル内視鏡内の小永久磁石のラジアル磁化方の単位ベクトル
及び軸方向の単位ベクトル
を決定するステップ1であって、
具体的に、
前記小永久磁石のラジアル磁化方向の単位ベクトル
を算出するステップ1.1、
前記小永久磁石のラジアル磁化方向ベクトルに基づいて、外部の大永久磁石により前記磁気カプセル内視鏡を回転するように制御するステップ1.2、
前記小永久磁石の回転後のラジアル磁化方向の単位ベクトル
を算出するステップ1.3、
から、前記磁気カプセル内視鏡の予測軸方向の単位ベクトル
を算出するステップ1.4というサブステップを含むステップ1と、
外部の大永久磁石の姿勢を前記磁気カプセル内視鏡の現在姿勢と一致するように調整するステップ2と、
外部の大永久磁石により、前記磁気カプセル内視鏡をその軸方向中心軸の周りに回転するように制御するステップ3と、
回転後の前記磁気カプセル内視鏡内の小永久磁石の現在ラジアル磁化方向の単位ベクトル
を算出するステップ4と、
前記磁気カプセル内視鏡の軸方向の単位ベクトル
を算出し、
によれば、前記カプセル内視鏡の現在姿勢を完全に決定するステップ5とを含むことを特徴とする磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定方法。
【請求項2】
ステップ1.1において、磁気センサアレイで回転前の前記小永久磁石による磁気誘導強度
を検出し、
に基づいて、前記小永久磁石を点源と見なし、前記小永久磁石の磁化方向の単位ベクトル
を算出することを特徴とする請求項1に記載の磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定方法。
【請求項3】
前記磁気センサアレイは、5つ以上の3軸磁気センサから構成され、前記磁気カプセル内視鏡の外部に固定されていることを特徴とする請求項2に記載の磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定方法。
【請求項4】
ステップ1.2において、まず、前記外部の大永磁石をそのラジアル磁化方向が小永久磁石のラジアル磁化方向と同一になるように配置し、次いで、前記外部の大永久磁石を自体の軸方向中心軸の周りに任意の小さな角度で回転するように制御することによって、前記外部の大永久磁石による磁界が回転し、この回転磁界により、前記小永久磁石及び前記磁気カプセル内視鏡を自体の軸方向中心軸の周りにともに回転するように駆動し、前記磁気カプセル内視鏡の回転方向は、前記外部の大磁石の回転方向と逆になることを特徴とする請求項1に記載の磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定方法。
【請求項5】
ステップ1.3において、磁気センサアレイで回転後の前記小永久磁石による磁気誘導強度
を検出し、
に基づいて、前記小永久磁石を点源と見なし、前記小永久磁石の磁化方向の単位ベクトル
を算出することを特徴とする請求項1に記載の磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定方法。
【請求項6】
ステップ1.4において、前記磁気カプセル内視鏡の予測軸方向の単位ベクトル
を算出し、
但し、r=n
0p
1-n
1p
0、s=m
1p
0-m
0p
1、t=m
0n
1-m
1n
0であり、
は、それぞれ回転前及び回転後の小永久磁石のラジアル磁化方向の単位ベクトルを示すことを特徴とする請求項1に記載の磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定方法。
【請求項7】
ステップ2において、前記外部の大永久磁石の軸方向を前記カプセル内視鏡の予測軸方向と同一にし、前記外部大永磁石のラジアル磁化方向を前記小永久磁石の現在ラジアル磁化方向と同一にすることを特徴とする請求項1に記載の磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定方法。
【請求項8】
ステップ3において、前記外部の大永久磁石を自体の軸方向中心軸の周りに小さな角度で回転するように制御することによって、前記外部の大永久磁石による磁界が回転し、この回転磁界により、前記小永久磁石及び前記磁気カプセル内視鏡を自体の軸方向中心軸の周りにともに回転するように駆動し、前記磁気カプセル内視鏡の回転方向は、前記外部の大磁石の回転方向と逆になることを特徴とする請求項1に記載の磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定方法。
【請求項9】
ステップ4において、磁気センサアレイで、前記小永久磁石がステップ3において回転した後に発生する磁気誘導強度
を検出し、
に基づいて、前記小永久磁石を点源と見なし、前記小永久磁石のステップ3において回転した後の磁化方向の単位ベクトル
即ち、m
2
2+n
2
2+p
2
2=1を算出することを特徴とする請求項1に記載の磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定方法。
【請求項10】
ステップ5において、前記磁気カプセル内視鏡の軸方向の単位ベクトル
を算出し、
但し、r=n
1p
2-n
2p
1、s=m
2p
1-m
1p
2、t=m
1n
2-m
2n
1であり、前記小永久磁石のラジアル磁化方向は、前記磁気カプセル内視鏡と一定の関係があり、前記磁気カプセル内視鏡の軸方向と異なるので、前記小永久磁石のラジアル磁化方向ベクトル
から前記磁気カプセル内視鏡の横揺れ角増加量
を算出し、
から前記磁気カプセル内視鏡の回転前の姿勢を決定することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機器の技術分野に関し、特に磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線カプセル内視鏡(以下、カプセル内視鏡と略称する)は、嚥下されることによって人体の消化管に対して医療診断を行い、非侵襲的な医療診断手段であり、内視鏡の歴史における革命と未来の発展方向となっている。従来の医療用内視鏡と比べると、カプセル内視鏡は、非侵襲的で痛みがなく、操作しやすく、コンパクトかつ安全であり、交差感染がないなどの多くの利点を有し、患者の痛みを大幅に軽減し、医者の検査視野を広くし、胃カメラ、腸カメラ検査の死角を補い、特に、小腸における疑わしい病変に対する診断価値が非常に高く、巨大な市場応用価値を有する。
【0003】
カプセル内視鏡の臨床使用において、カプセル内視鏡の空間位置及び姿勢のすべてのパラメータを迅速、正確、完全に測定することは、最も重要な課題の一つである。カプセル内視鏡の人体の消化管における正確な位置及び姿勢の情報を完全に知ることによって次の技術的な利点をもたらすことができる。病巣組織の写真の正確な撮像位置と角度を判断し、疾病を正確に判断するように医者を支援する。また、カプセル内視鏡の移動をアクティブに制御するために必要な位置、姿勢データを提供することによって、医者がカプセル内視鏡を能動的に制御して全周囲の検査撮像を行う、或いは、所定の箇所や経路における検査、投薬などの医療目的を達成するように、重要な技術支援を提供する。
【0004】
現在、カプセル内視鏡の空間姿勢の全パラメータに対する迅速で正確な測定には、なお困難がある。従来のカプセル内視鏡の位置姿勢測定方法では、カプセル内視鏡に小型の永久磁石を配置するという静磁気位置決め手段を採用し、電源を必要とせず、実行しやすく、人体へのダメージがないという特徴を有し、カプセル内視鏡のこのような近距離、高精度の位置決め要件に適合する。
【0005】
従来の静磁気によるカプセル内視鏡の位置姿勢測定方法は、永久磁石を磁気源とし、磁気双極子モデル及びその修正モデルにより、非線形最適化アルゴリズムを用いてカプセルの6つの位置姿勢パラメータ(3つの位置パラメータ及び3つの姿勢パラメータ)を算出する。磁気位置決めの精度が良好である。しかし、前記3つの姿勢パラメータ(m,n,p)間に制約関係(m2+n2+p2=1)があるので、実際に、2次元姿勢パラメータしか決定(特定)できず、すべての3次元姿勢パラメータを決定できず、即ち、カプセル内視鏡の姿勢パラメータにおける横揺れ角を得られない。これは、従来のカプセル内視鏡に設けられた内部永久磁石が、一般的に、軸方向に着磁された円環状の磁石であり、磁石の中心軸がカプセル内視鏡の中心軸と同じ方向に設定され、カプセル内視鏡が自体の軸方向の周りに回転するとき、当該軸方向に着磁された永久磁石の磁界方向が変化しないため、磁界変換によりカプセル内視鏡の姿勢の変化(即ち、横揺れ角の変化)を検出できないからである。
【0006】
あるアルゴリズムによっても矩形の永久磁石の6次元磁気位置決めを実現できるが、矩形の永久磁石は、形状要因によって、カプセル内視鏡と好適に組み合わせられることができないため、カプセル内視鏡に適用できない。また、カプセル内視鏡の作業環境が外部から完全に視覚的に遮断されることによって、ビデオに依存して姿勢を認識する計測手段のほとんどは、無効になる。
【0007】
別のタイプの従来のカプセル内視鏡の位置姿勢測定方法は、3軸角速度データを位置姿勢の演算に活用する。しかし、このような方法では、累積誤差が存在し、つまり、角速度計のデータを角度に換算する場合に、積分累積誤差が存在し、当該累積誤差が時間の経過とともに大きくなり、計測の誤差が大きくなってしまう。従来技術では、3軸地磁気センサで地磁気ベクトルを検出し、角度をキャリブレーションすることによって、累積誤差を排除することができるが、アクティブ式のカプセルの使用環境において、カプセルを駆動して移動させる強い外部磁界が存在するので、地磁気センサを使用できない。
【0008】
したがって、如何にしてカプセル内視鏡のすべての姿勢パラメータを迅速かつ完全に測定するかは、当業者にとって早急に解決すべき技術課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記の技術課題を解決するために、本発明は、カプセル内視鏡のすべての姿勢パラメータ及び位置パラメータを簡単、正確、完全に測定できる磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
内部に設けられた永久磁石がラジアル着磁された小永久磁石である磁気カプセル内視鏡であって、前記小永久磁石は、円柱状又は円環状であり、前記磁気カプセル内視鏡の内部に固定配置され又は円環形の磁気カプセル内視鏡のハウジング壁に固定されており、その軸方向が前記磁気カプセル内視鏡の軸方向と一致しており、前記カプセル内視鏡の外部に、ラジアル着磁された円柱状の強力な永久磁石である大永久磁石が設けられている、磁気カプセル内視鏡を採用する磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定方法において、
磁気カプセル内視鏡の初期姿勢を予測し、前記磁気カプセル内視鏡内の小永久磁石のラジアル磁化方向の単位ベクトル
を決定するステップ1であって、
具体的に、
前記小永久磁石のラジアル磁化方向の単位ベクトル
を算出するステップ1.1、
前記小永久磁石のラジアル磁化方向ベクトルに基づいて、外部の大永久磁石により前記磁気カプセル内視鏡を回転するように制御するステップ1.2、
前記小永久磁石の回転後のラジアル磁化方向の単位ベクトル
を算出するステップ1.3、
から、前記磁気カプセル内視鏡の予測軸方向の単位ベクトル
を算出するステップ1.4というサブステップを含むステップ1と、
外部の大永久磁石の姿勢を前記磁気カプセル内視鏡の現在姿勢と一致するように調整するステップ2と、
外部の大永久磁石により、前記磁気カプセル内視鏡をその軸方向中心軸の周りに回転するように制御するステップ3と、
回転後の前記磁気カプセル内視鏡内の小永久磁石の現在ラジアル磁化方向の単位ベクトル
を算出するステップ4と、
前記磁気カプセル内視鏡の軸方向の単位ベクトル
によれば、前記カプセル内視鏡の現在姿勢を完全に決定するステップ5とを含むことを特徴とする磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、従来の角速度データに基づく姿勢角度の算出方法における積分累積誤差に関する課題、及び、従来の静磁気位置決め方法によりカプセル内視鏡のすべての姿勢パラメータを完全に測定できないという課題を解決でき、主として、カプセル内視鏡が自体の軸方向の周りに回転する角度を測定できないという課題を解決する。本発明によれば、カプセル内視鏡のすべての姿勢パラメータを完全に測定でき、操作方法が簡単であり、累積誤差がない。また、この方法における外部の永久磁石は、カプセル内視鏡に対するアクティブ制御にも使用でき、実際応用でカプセル内視鏡のアクティブな移動とカプセル内視鏡の位置決めを同時に実現する必要があるという課題を好適に解決できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施例のカプセル内視鏡内の永久磁石と外部の大磁石、人体及び磁気センサアレイとの空間関係の模式図である。
【
図3】本発明の実施例の外部の大磁石により磁気カプセル内視鏡を回転するように制御する原理図である。
【
図4】本発明の実施例の磁気センサアレイとOXYZ座標系、及び小永久磁石の回転方向との空間関係の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
当業者が本発明を容易に理解し且つ実施し得るために、以下、図面及び実施例によって、本発明をさらに詳細に説明する。ここで記述される実施例は、本発明の説明、解釈のみを目的とし、本発明を限定することは意図していないことを理解すべきである。
【0014】
図1に示すように、本発明は、内部に設けられた永久磁石がラジアル着磁された小永久磁石である磁気カプセル内視鏡であって、小永久磁石は、円柱状又は円環状であり、磁気カプセル内視鏡の内部に固定配置され又は円環形の磁気カプセル内視鏡のハウジング壁に固定されており、その軸方向が磁気カプセル内視鏡の軸方向と一致しており、カプセル内視鏡の外部に、ラジアル着磁された円柱状の強力な永久磁石である大永久磁石が設けられている、磁気カプセル内視鏡を採用する磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定方法を提供する。
【0015】
図2を参照し、本発明で提供された磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定方法は、具体的に以下のステップを含む。
【0016】
ステップ1:磁気カプセル内視鏡の初期姿勢を予測し、磁気カプセル内視鏡内の小永久磁石のラジアル磁化方向の単位ベクトル
及び軸方向の単位ベクトル
を決定する。
【0017】
ステップ1は、具体的に、以下のサブステップを含む。
【0018】
ステップ1.1:小永久磁石のラジアル磁化方向の単位ベクトル
を算出する。その具体的なプロセスは、以下のとおりである。
【0019】
(1)磁気センサアレイで前記小磁石による現在磁気誘導強度
を検出して取得し、但し、N(≧5)は、磁気センサアレイにおける3軸磁気センサの数である。
図4に示すように、センサアレイが位置する平面をXOY平面として3次元直角座標系OXYZを確立する。n番目の磁気センサにおける磁気誘導強度の現在値は、
と表記され、但し、B
0,nx、B
0,ny、B
0,nzは、それぞれn番目の磁気センサの座標系OXYZにおけるX軸、Y軸及びZ軸の3つの方向における磁気誘導強度成分を示す。
図1に示すように、磁気センサアレイは、前記人体の外部(例えば、人体の下方)に固定されている。
【0020】
(2)上記(1)で検出された磁気誘導強度
に基づいて、磁気双極子モデルの方法により、小磁石を点源と見なし、小磁石の磁化方向の単位ベクトル
を算出する。具体的な方法は、以下の通りである。
【0021】
<1>目的関数:
【数1】
を確立する。但し、
であり、(x
n,y
n,z
n)は、n番目の磁気センサのOXYZ座標系における位置座標であり、(a,b,c)は、小磁石のOXYZ座標系における位置座標であり、m
0’=m
0/p
0、n
0’=n
0/p
0である。
【0022】
<2>非線形最適化アルゴリズムにより前記目的関数を解き、小磁石(即ち、磁気カプセル内視鏡)の姿勢パラメータm0’及びn0’を求める。
【0023】
<3>下記式から小磁石の磁化方向の単位ベクトル
を算出する。
【0024】
【数2】
ステップ1.2:小磁石のラジアル磁化方向ベクトルに基づいて、外部の大磁石により磁気カプセル内視鏡を回転するように制御する。
【0025】
本実施例において、外部の大磁石による磁気カプセル内視鏡の回転の制御方式は、次のとおりである。まず、
図3(a)に示すように、外部の大磁石をそのラジアル磁化方向が小磁石のラジアル磁化方向(即ち、ベクトル
)と同一になるように配置し、次いで、外部の大磁石を自体の軸方向中心軸の周りに2°と小さな角度で反時計回りに回転するように制御することによって、外部の大磁石による磁界が回転し、この回転磁界により、小磁石を(磁気カプセル内視鏡とともに)自体の軸方向中心軸の周りに時計回りに回転するように駆動する(
図3(b)に示すように、磁気カプセル内視鏡の回転方向は、外部の大磁石の回転方向と逆になる)。
【0026】
ステップ1.3:回転後の小永久磁石のラジアル磁化方向の単位ベクトル
を算出する。具体的なプロセスとしては、外部の大磁石の磁界を遮蔽又は除去してから、磁気センサアレイで回転後の小磁石による現在磁気誘導強度
を得て、下記のステップに従って小磁石の現在磁化方向の単位ベクトル
を算出する。
【0027】
【0028】
但し、
であり、
は、回転後の小磁石が座標(x
n,y
n,z
n)のn番目の磁気センサにおいて発生する磁気誘導強度ベクトルであり、m
1’=m
1/p
1、n
1’=n
1/p
1である。
【0029】
<2>非線形最適化アルゴリズムにより前記目的関数を解き、回転後の小磁石(即ち、磁気カプセル内視鏡)の姿勢パラメータm1’及びn1’を求める。
【0030】
<3>下記式から小磁石の回転後の磁化方向の単位ベクトル
を算出する。
【0031】
【数4】
ステップ1.4:
及び
から、磁気カプセル内視鏡の予測軸方向の単位ベクトル
を算出する。算出式は、
【数5】
である。但し、
は、それぞれ回転前及び回転後の小磁石の磁化方向の単位ベクトルを示し、
は、磁気カプセル内視鏡の予測軸方向の単位ベクトル(即ち、r
1
2+s
1
2+t
1
2=1)である。
【0032】
ステップ2:外部の大磁石の姿勢を磁気カプセル内視鏡の初期姿勢と一致するように調整し、即ち、
図1に示すように、外部の大磁石の軸方向を磁気カプセル内視鏡の予測軸方向(即ち、
)と同一にし、
図3(a)に示すように、外部の大磁石のラジアル磁化方向を永久磁石の現在ラジアル磁化方向(即ち、
)と同一にする。
【0033】
ステップ3:外部の大磁石により、磁気カプセル内視鏡をそれ自体の軸方向中心軸の周りに回転するように制御する。
【0034】
本実施例において、外部の大磁石による磁気カプセル内視鏡の回転の制御方式は、次のとおりである。
図4に示すように、外部の大磁石を自体の軸方向中心軸の周りに4°で時計回りに回転するように制御することによって、外部の大磁石による磁界が回転し、この回転磁界により、小磁石を(磁気カプセル内視鏡とともに)自体の軸方向中心軸の周りに反時計回りに回転するように駆動する。(磁気カプセル内視鏡の回転方向は、外部の大磁石の回転方向と逆になる)。
【0035】
ステップ4:回転後の磁気カプセル内視鏡内の小磁石の現在ラジアル磁化方向の単位ベクトル
を算出する。具体的なプロセスは、次のとおりである。
【0036】
<1>外部の大磁石の磁界を遮蔽し、磁気センサアレイで、小磁石がステップ3において回転した後に発生する磁気誘導強度の現在値
を検出して取得し、目的関数:
【数6】
を確立する。但し、
であり、
は、小磁石が座標(x
n,y
n,z
n)のn番目の磁気センサにおいて発生する磁気誘導強度値であり、m
2’=m
2/p
2、n
2’=n
2/p
2である。
【0037】
<2>非線形最適化アルゴリズムにより前記目的関数を解き、回転後の小磁石の現在位置座標(a,b,c)及び姿勢パラメータm2’及びn2’を求める。
【0038】
<3>下記式から回転後の小磁石の現在磁化方向の単位ベクトル
を算出する。
【0039】
【数7】
ステップ5:前記磁気カプセル内視鏡の軸方向の単位ベクトル
を算出し、
によれば、カプセル内視鏡の現在姿勢を完全に決定する。
【0040】
算出式は、
【数8】
である。但し、
は、それぞれステップ3における回転(即ち、2回目の回転)前及び回転後の小磁石のラジアル磁化方向の単位ベクトルを示し、
図4に示すように、
は、磁気カプセル内視鏡の軸方向の単位ベクトル(即ち、r
2
2+s
2
2+t
2
2=1)である。小磁石のラジアル磁化方向は、磁気カプセル内視鏡と一定の関係があり、磁気カプセル内視鏡の軸方向と異なるので、
によれば、磁気カプセル内視鏡の現在姿勢を完全に決定する。
【0041】
及び
から、磁気カプセル内視鏡の横揺れ角増加量
を算出する。
によれば、磁気カプセル内視鏡の回転前の姿勢を決定する。
【0042】
本実施例において、
を更新し、ステップ3~ステップ5を繰り返すことによって、磁気カプセル内視鏡の姿勢を継続的に完全に決定する。
【0043】
本実施例において、N=25であり、センサの座標は、(x1,y1,z1)=(-0.16,-0.1685,0.017)、(x2,y2,z2)=(-0.08,-0.1685,0.017)、(x3,y3,z3)=(0,-0.1685,0.017)、(x4,y4,z4)=(0.08,-0.1685,0.017)、(x5,y5,z5)=(0.16,-0.1685,0.017)、(x6,y6,z6)=(-0.16,0.0885,0.017)、(x7,y7,z7)=(-0.08,0.0885,0.017)、(x8,y8,z8)=(0,0.0885,0.017)、(x9,y9,z9)=(0.08,0.0885,0.017)、(x10,y10,z10)=(0.16,0.0885,0.017)、(x11,y11,z11)=(-0.16,0.0085,0.017)、(x12,y12,z12)=(-0.08,0.0085,0.017)、(x13,y13,z13)=(0,0.0085,0.017)、(x14,y14,z14)=(0.08,0.0085,0.017)、(x15,y15,z15)=(0.16,0.0085,0.017)、(x16,y16,z16)=(-0.16,-0.0715,0.017)、(x17,y17,z17)=(-0.08,-0.0715,0.017)、(x18,y18,z18)=(0,-0.0715,0.017)、(x19,y19,z19)=(0.08,-0.0715,0.017)、(x20,y20,z20)=(0.16,-0.0715,0.017)、(x21,y21,z21)=(-0.16,-0.1515,0.017)、(x22,y22,z22)=(-0.08,-0.1515,0.017)、(x23,y23,z23)=(0,-0.1515,0.017)、(x24,y24,z24)=(0.08,-0.1515,0.017)、(x25,y25,z25)=(0.16,-0.1515,0.017)であることが知られている。
【0044】
本実施例において、磁気カプセル内視鏡の中心点座標と小永久磁石の中心点座標は同じであり、理論値が、いずれも
であり、磁気カプセル内視鏡の姿勢は、軸方向が正のX軸と同じ方向になり(磁気カプセル内視鏡のカメラの端は、正の方向である)、ラジアル磁化方向が正のZ軸と同じ方向になるように設定され、即ち、(r,s,t)の理論値が(1,0,0)であり、(m,n,p)の理論値が(0,0,1)であり、横揺れ角の理論値が0度である。
【0045】
磁気センサアレイで収集された磁気誘導強度は、以下のとおりである。
【0046】
小さすぎる(1未満)値及び大きすぎる(センサの測定レンジを超える)値を無効値として設定することによって、1番目のセンサのデータ
を排除する。残りの24個のセンサのデータ
を算出する。次いで、
から、カプセル内視鏡の初期予測姿勢
を算出する。
【0047】
磁気カプセル内視鏡の中心位置座標(a,b,c)=(0.002388,-0.002005,0.118974)を算出する。次いで、
から、カプセル内視鏡の姿勢パラメータにおける軸方向の単位ベクトル
を算出する。
から、横揺れ角Δθ=1.76°で、反時計回り方向が正であることを算出する。
【0048】
位置座標の理論値
であり、(r,s,t)の理論値は(1,0,0)であり、(m,n,p)の理論値は(0,0,1)であり、横揺れ角の理論値は0°であるので、本実施例において、カプセル内視鏡の座標誤差
メートルであり、カプセル内視鏡の姿勢パラメータにおける軸方向の単位ベクトルの誤差=|(r
2,s
2,t
2)-(1,0,0)|=(0.0026,0.0543,0.0463)であり、(軸方向ベクトルとXYZの3軸の各々との夾角)角度誤差に変換すると、(4.13°,3.11°,2.65°)となり、姿勢パラメータにおける横揺れ角の誤差=Δθ-0=1.76°である。
【0049】
本発明に係る小磁石の形状は、横断面が正方形又は多角形の立方体であってもよい。
【0050】
本発明に係るステップ1.1、ステップ1.3、ステップ4における、小磁石のラジアル磁化方向ベクトルの算出方法の代わりに、従来の磁気双極子モデル及びその改良方法、又は従来の磁気誘導強度に基づいて磁気源の磁化方向を算出する任意の方法を利用することができる。
【0051】
本発明に係るステップ2において、外部の大磁石の姿勢を磁気カプセル内視鏡の初期姿勢と一致させるが、外部の大磁石の軸方向が磁気カプセル内視鏡の予測軸方向軸(即ち、
)と重なり(即ち、外部の大磁石が磁気カプセル内視鏡と同軸である)、且つ前記大磁石のラジアル磁化方向が小磁石のラジアル磁化方向(即ち、
)と逆となるようにしてもよい(この場合に、ステップ3において、前記小磁石の回転方向と外部の大磁石の回転方向は同一である)。
【0052】
本発明で設計されたステップ5において、
から、磁気カプセル内視鏡の軸方向の単位ベクトル
を算出してもよく、算出式は、
【数9】
である。
【0053】
上記の好ましい実施例に対する説明は、詳細であるが、本発明の特許の保護範囲を制限するものと認められるべきではないことを理解されたい。当業者は、本発明の示唆により、本発明の特許請求の範囲から逸脱することなく、置換又は変形を行うこともでき、これらは、すべて本発明の保護範囲に入っており、本発明が請求する保護範囲は、添付の特許請求の範囲を基準とすべきである。
【手続補正書】
【提出日】2022-10-11
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、医療機器の技術分野に関し、特に磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定システムの作動方法に関する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
上記の技術課題を解決するために、本発明は、カプセル内視鏡のすべての姿勢パラメータ及び位置パラメータを簡単、正確、完全に測定できる磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定システムの作動方法を提供する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
内部に設けられた永久磁石がラジアル着磁された小永久磁石である磁気カプセル内視鏡であって、前記小永久磁石は、円柱状又は円環状であり、前記磁気カプセル内視鏡の内部に固定配置され又は円環形の磁気カプセル内視鏡のハウジング壁に固定されており、その軸方向が前記磁気カプセル内視鏡の軸方向と一致しており、前記カプセル内視鏡の外部に、ラジアル着磁された円柱状の強力な永久磁石である大永久磁石が設けられている、磁気カプセル内視鏡を採用する磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定
システムの作動方法において、
前記磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定システムは、磁気カプセル内視鏡の初期姿勢を予測し、前記磁気カプセル内視鏡内の小永久磁石のラジアル磁化方向の単位ベクトル
を決定するステップ1であって、
具体的に、
前記小永久磁石のラジアル磁化方向の単位ベクトル
を算出するステップ1.1、
前記小永久磁石のラジアル磁化方向ベクトルに基づいて、外部の大永久磁石
の回転制御により前記磁気カプセル内視鏡を回転
させるステップ1.2、
前記小永久磁石の回転後のラジアル磁化方向の単位ベクトル
を算出するステップ1.3、
から、前記磁気カプセル内視鏡の予測軸方向の単位ベクトル
を算出するステップ1.4というサブステップを含むステップ1と、
前記外部の大永久磁石の軸方向を前記磁気カプセル内視鏡の予測軸方向と同一にし、前記外部の大永久磁石のラジアル磁化方向を前記小永久磁石の現在ラジアル磁化方向と同一にするステップ2と、
前記外部の大永久磁石
の回転制御により、前記磁気カプセル内視鏡をその軸方向中心軸の周りに回転
させるステップ3と、
回転後の前記磁気カプセル内視鏡内の小永久磁石の現在ラジアル磁化方向の単位ベクトル
を算出するステップ4と、
前記磁気カプセル内視鏡の軸方向の単位ベクトル
によれば、前記カプセル内視鏡の現在姿勢を完全に決定するステップ5とを含むことを特
徴とする磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定
システムの作動方法。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に設けられた永久磁石がラジアル着磁された小永久磁石である磁気カプセル内視鏡であって、前記小永久磁石は、円柱状又は円環状であり、前記磁気カプセル内視鏡の内部に固定配置され又は円環形の磁気カプセル内視鏡のハウジング壁に固定されており、その軸方向が前記磁気カプセル内視鏡の軸方向と一致しており、前記カプセル内視鏡の外部に、ラジアル着磁された円柱状の強力な永久磁石である大永久磁石が設けられている、磁気カプセル内視鏡を採用する磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定
システムの作動方法において、
前記磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定システムは、磁気カプセル内視鏡の初期姿勢を予測し、前記磁気カプセル内視鏡内の小永久磁石のラジアル磁化方の単位ベクトル
及び軸方向の単位ベクトル
を決定するステップ1であって、
具体的に、
前記小永久磁石のラジアル磁化方向の単位ベクトル
を算出するステップ1.1、
前記小永久磁石のラジアル磁化方向ベクトルに基づいて、外部の大永久磁石
の回転制御により前記磁気カプセル内視鏡を回転
させるステップ1.2、
前記小永久磁石の回転後のラジアル磁化方向の単位ベクトル
を算出するステップ1.3、
から、前記磁気カプセル内視鏡の予測軸方向の単位ベクトル
を算出するステップ1.4というサブステップを含むステップ1と、
前記外部の大永久磁石の軸方向を前記磁気カプセル内視鏡の予測軸方向と同一にし、前記外部の大永久磁石のラジアル磁化方向を前記小永久磁石の現在ラジアル磁化方向と同一にするステップ2と、
前記外部の大永久磁石
の回転制御により、前記磁気カプセル内視鏡をその軸方向中心軸の周りに回転
させるステップ3と、
回転後の前記磁気カプセル内視鏡内の小永久磁石の現在ラジアル磁化方向の単位ベクトル
を算出するステップ4と、
前記磁気カプセル内視鏡の軸方向の単位ベクトル
を算出し、
によれば、前記カプセル内視鏡の現在姿勢を完全に決定するステップ5とを含むことを特徴とする磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定
システムの作動方法。
【請求項2】
ステップ1.1において、磁気センサアレイで回転前の前記小永久磁石による磁気誘導強度
を検出し、
に基づいて、前記小永久磁石を点源と見なし、前記小永久磁石の磁化方向の単位ベクトル
を算出することを特徴とする請求項1に記載の磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定
システムの作動方法。
【請求項3】
前記磁気センサアレイは、5つ以上の3軸磁気センサから構成され、前記磁気カプセル内視鏡の外部に固定されていることを特徴とする請求項2に記載の磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定システムの作動方法。
【請求項4】
ステップ1.2において、まず、前記外部の大永磁石をそのラジアル磁化方向が小永久磁石のラジアル磁化方向と同一になるように配置し、次いで、前記外部の大永久磁石を自体の軸方向中心軸の周りに任意の小さな角度で回転するように制御することによって、前記外部の大永久磁石による磁界が回転し、この回転磁界により、前記小永久磁石及び前記磁気カプセル内視鏡を自体の軸方向中心軸の周りにともに回転するように駆動し、前記磁気カプセル内視鏡の回転方向は、前記外部の大磁石の回転方向と逆になることを特徴とする請求項1に記載の磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定システムの作動方法。
【請求項5】
ステップ1.3において、磁気センサアレイで回転後の前記小永久磁石による磁気誘導強度
を検出し、
に基づいて、前記小永久磁石を点源と見なし、前記小永久磁石の磁化方向の単位ベクトル
を算出することを特徴とする請求項1に記載の磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定
システムの作動方法。
【請求項6】
ステップ1.4において、前記磁気カプセル内視鏡の予測軸方向の単位ベクトル
を算出し、
但し、r=n
0p
1-n
1p
0、s=m
1p
0-m
0p
1、t=m
0n
1-m
1n
0であり、
は、それぞれ回転前及び回転後の小永久磁石のラジアル磁化方向の単位ベクトルを示すことを特徴とする請求項1に記載の磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定
システムの作動方法。
【請求項7】
ステップ3において、前記外部の大永久磁石を自体の軸方向中心軸の周りに小さな角度で回転するように制御することによって、前記外部の大永久磁石による磁界が回転し、この回転磁界により、前記小永久磁石及び前記磁気カプセル内視鏡を自体の軸方向中心軸の周りにともに回転するように駆動し、前記磁気カプセル内視鏡の回転方向は、前記外部の大磁石の回転方向と逆になることを特徴とする請求項1に記載の磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定システムの作動方法。
【請求項8】
ステップ4において、磁気センサアレイで、前記小永久磁石がステップ3において回転した後に発生する磁気誘導強度
を検出し、
に基づいて、前記小永久磁石を点源と見なし、前記小永久磁石のステップ3において回転した後の磁化方向の単位ベクトル
即ち、m
2
2+n
2
2+p
2
2=1を算出することを特徴とする請求項1に記載の磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定
システムの作動方法。
【請求項9】
ステップ5において、前記磁気カプセル内視鏡の軸方向の単位ベクトル
を算出し、
但し、r=n
1p
2-n
2p
1、s=m
2p
1-m
1p
2、t=m
1n
2-m
2n
1であり、前記小永久磁石のラジアル磁化方向は、前記磁気カプセル内視鏡と一定の関係があり、前記磁気カプセル内視鏡の軸方向と異なるので、前記小永久磁石のラジアル磁化方向ベクトル
から前記磁気カプセル内視鏡の横揺れ角増加量
を算出し、
から前記磁気カプセル内視鏡の回転前の姿勢を決定することを特徴とする請求項1乃至
8のいずれか1項に記載の磁気カプセル内視鏡の全姿勢測定
システムの作動方法。
【外国語明細書】