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特開2022-181157回路基板、揺れ補正ユニットおよびスマートフォン
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022181157
(43)【公開日】2022-12-07
(54)【発明の名称】回路基板、揺れ補正ユニットおよびスマートフォン
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/225 20060101AFI20221130BHJP
   G03B 5/00 20210101ALI20221130BHJP
   H04N 5/232 20060101ALI20221130BHJP
【FI】
H04N5/225 100
G03B5/00 J
H04N5/232 480
H04N5/225 700
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021178218
(22)【出願日】2021-10-29
(31)【優先権主張番号】P 2021087889
(32)【優先日】2021-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】日本電産株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】佐齋 一宏
(72)【発明者】
【氏名】大野 真理
(72)【発明者】
【氏名】大島 佳祐
(72)【発明者】
【氏名】堀尾 直史
【テーマコード(参考)】
2K005
5C122
【Fターム(参考)】
2K005AA11
2K005AA20
2K005BA52
2K005BA54
2K005CA03
2K005CA04
2K005CA14
2K005CA23
2K005CA34
2K005CA44
2K005CA45
2K005CA53
5C122DA09
5C122EA41
5C122EA52
5C122FB23
5C122FC00
5C122GE01
5C122GE04
5C122GE05
5C122GE07
5C122GE19
5C122HA82
(57)【要約】      (修正有)
【課題】回転抵抗を低減可能な回路基板、揺れ補正ユニット及びスマートフォンを提供する。
【解決手段】回路基板100は、振れ補正機能付きカメラモジュールに搭載される。回路基板は、第1方向の一方側から第1方向の他方側に延びる第1基準部分121と、第1方向の他方側から前記第1方向の一方側に延びる第1連結部分122と、第1基準部分の第1方向の他方側の端部及び第1連結部分の第1方向の他方側の端部の夫々に接続する第1方向第1折曲部分123と、第1連結部分から第1方向に直交する第2方向に延びる第2方向延伸第1部分124と、を備える。
【選択図】図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
振れ補正機能付きカメラモジュールに搭載される回路基板であって、
第1方向の一方側から前記第1方向の他方側に延びる第1基準部分と、
前記第1方向の他方側から前記第1方向の一方側に延びる第1連結部分と、
前記第1基準部分の前記第1方向の他方側の端部および前記第1連結部分の前記第1方向の他方側の端部のそれぞれに接続する第1方向第1折曲部分と、
前記第1連結部分から前記第1方向に直交する第2方向に延びる第2方向延伸第1部分と
を備える、回路基板。
【請求項2】
前記第1方向第1折曲部分は、湾曲構造を有する、請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記第2方向延伸第1部分から、前記第1方向および前記第2方向に直交する第3方向に延びる第3方向延伸第1部分と、
前記第3方向延伸第1部分から、前記第2方向に延びる第2方向延伸第3部分と
をさらに有する、請求項1または2に記載の回路基板。
【請求項4】
前記第1連結部分とは別に、前記第1方向の他方側から前記第1方向の一方側に延びる第2連結部分と、
前記第2連結部分から前記第2方向に延びる第2方向延伸第2部分と
をさらに備え、
前記第2方向延伸第1部分は、前記第1連結部分から前記第2方向の一方側に延び、
前記第2方向延伸第2部分は、前記第2連結部分から前記第2方向の他方側に延びる、請求項1から3のいずれかに記載の回路基板。
【請求項5】
前記第1連結部分とは別に、前記第1方向の他方側から前記第1方向の一方側に延びる第2連結部分と、
前記第2連結部分から前記第2方向に延びる第2方向延伸第2部分と、
前記第2方向延伸第2部分から、前記第3方向に延びる第3方向延伸第2部分と、
前記第3方向延伸第2部分から、前記第2方向に延びる第2方向延伸第4部分と
をさらに備え、
前記第2方向延伸第1部分は、前記第1連結部分から前記第2方向の一方側に延び、
前記第2方向延伸第2部分は、前記第2連結部分から前記第2方向の他方側に延びる、請求項3に記載の回路基板。
【請求項6】
前記第3方向に延びる軸に対して軸対称構造を有する、請求項5に記載の回路基板。
【請求項7】
前記第1基準部分とは別に、前記第1方向の一方側から前記第1方向の他方側に、前記第1基準部分と平行に延びる第2基準部分と、
前記第1方向第1折曲部分とは別に、前記第2基準部分の前記第1方向の他方側の端部および前記第2連結部分の前記第1方向の他方側の端部のそれぞれに接続する第1方向第2折曲部分と
をさらに備える、請求項5または6に記載の回路基板。
【請求項8】
平坦部分と、
前記第1基準部分および前記第2基準部分と前記平坦部分とを接続する引出部分と
をさらに備える、請求項7に記載の回路基板。
【請求項9】
前記第2方向延伸第3部分および前記第2方向延伸第4部分から前記第3方向に延びる外部端子接続部分をさらに備える、請求項8に記載の回路基板。
【請求項10】
前記引出部分は、前記第2方向延伸第1部分および前記第2方向延伸第2部分に対して前記第3方向の一方側に位置し、
前記外部端子接続部分は、前記第2方向延伸第3部分および前記第2方向延伸第4部分に対して前記第3方向の一方側に位置する、請求項9に記載の回路基板。
【請求項11】
前記引出部分は、前記第2方向延伸第1部分および前記第2方向延伸第2部分に対して前記第3方向の一方側に位置し、
前記外部端子接続部分は、前記第2方向延伸第3部分および前記第2方向延伸第4部分に対して前記第3方向の他方側に位置する、請求項9に記載の回路基板。
【請求項12】
前記第2方向延伸第1部分、前記第2方向延伸第2部分、前記第2方向延伸第3部分および前記第2方向延伸第4部分の厚さ方向は、前記第3方向に平行であり、
前記第3方向延伸第1部分および前記第3方向延伸第2部分の厚さ方向は、前記第2方向に平行である、請求項9に記載の回路基板。
【請求項13】
少なくとも撮像素子を有する光学モジュールの揺れを補正する揺れ補正ユニットであって、
可動体と、
前記可動体を移動可能に支持する固定体と、
前記可動体に接続された、請求項3から12のいずれかに記載の回路基板と、
を備える、揺れ補正ユニット。
【請求項14】
前記回路基板は、前記固定体の径方向外側に前記固定体に対して離れて位置する、請求項13に記載の揺れ補正ユニット。
【請求項15】
前記固定体は、底部と、側部とを有し、
前記固定体の前記側部のうち前記第1連結部分に対応する部分は開口する、請求項13または14に記載の揺れ補正ユニット。
【請求項16】
前記回路基板を収容する収容ケースをさらに備える、請求項13から15のいずれかに記載の揺れ補正ユニット。
【請求項17】
前記固定体に対して前記可動体を揺動可能な揺動機構をさらに備える、請求項13から16のいずれかに記載の揺れ補正ユニット。
【請求項18】
前記揺動機構は、
前記第1方向および前記第2方向に直交する第3方向を軸中心に前記固定体に対して前記可動体を揺動する第1揺動機構と、
前記第2方向を軸中心に前記固定体に対して前記可動体を揺動する第2揺動機構と
を含む、請求項17に記載の揺れ補正ユニット。
【請求項19】
前記揺動機構は、前記第1方向を軸中心に前記固定体に対して前記可動体を揺動する第3揺動機構をさらに含む、請求項18に記載の揺れ補正ユニット。
【請求項20】
請求項13から19のいずれかに記載の揺れ補正ユニットと、
前記光学モジュールと
を含む光学ユニットを備える、スマートフォン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板、揺れ補正ユニットおよびスマートフォンに関する。
【背景技術】
【0002】
カメラによって静止画または動画を撮影する際に、手振れに起因して撮影した像がぶれることがある。このような像ブレを防いだ鮮明な撮影を可能にするための手振れ補正装置が実用化されている。手振れ補正装置は、カメラに振れが生じた場合に、振れに応じてカメラモジュールの位置および姿勢を補正することによって像のぶれを解消できる。
【0003】
手振れ補正装置の撮像信号はフレキシブル回路基板(FPC)を介して外部に出力される。フレキシブル回路基板は、撮像素子の動きに応じて可動するため、フレキシブル回路基板の抵抗が大きいと、操作に支障をきたすことがある。このため、フレキシブル回路基板の抵抗を適切に調整することが検討されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の回路基板構造では、互いに直交する3つの基準面を有することにより、多軸上での弾性定数を平均化している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】中国特許出願公開111683454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の回路基板構造では、弾性抵抗が比較的大きくなることがある。特に、回路基板の厚さ方向に平行な回転軸に対して回路基板の回転時の弾性抵抗は比較的大きくなる傾向がある。このように回転抵抗が比較的大きい場合、駆動のためには比較的高い電力が必要になるか、または、揺れに対して撮像素子を適切に可動できず、手振れを充分に補正できないことがある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされており、その目的は、回転抵抗を低減可能な回路基板、揺れ補正ユニットおよびスマートフォンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のある観点からの例示的な回路基板は、振れ補正機能付きカメラモジュールに搭載される。回路基板は、第1方向の一方側から前記第1方向の他方側に延びる第1基準部分と、前記第1方向の他方側から前記第1方向の一方側に延びる第1連結部分と、前記第1基準部分の前記第1方向の他方側の端部および前記第1連結部分の前記第1方向の他方側の端部のそれぞれに接続する第1方向第1折曲部分と、前記第1連結部分から前記第1方向に直交する第2方向に延びる第2方向延伸第1部分とを備える。
【0008】
本発明の別の観点からの例示的な揺れ補正ユニットは、少なくとも撮像素子を有する光学モジュールの揺れを補正する。揺れ補正ユニットは、可動体と、前記可動体を移動可能に支持する固定体と、前記可動体に接続された上記に記載の回路基板とを備える。
【0009】
本発明の別の観点からの例示的なスマートフォンは、上記に記載の揺れ補正ユニットと、前記光学モジュールとを含む光学ユニットを備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明のある例示的な観点によれば、回路基板の回転抵抗を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本実施形態の光学ユニットを備えたスマートフォンの模式的な斜視図である。
図2A図2Aは、本実施形態の光学ユニットの模式的な斜視図である。
図2B図2Bは、本実施形態の光学ユニットの模式的な斜視図である。
図3図3は、本実施形態の光学ユニットの模式的な分解斜視図である。
図4A図4Aは、本実施形態の回路基板の模式的な斜視図である。
図4B図4Bは、本実施形態の回路基板の模式的な斜視図である。
図5図5は、本実施形態の回路基板の一部拡大斜視図である。
図6A図6Aは、本実施形態の回路基板の模式的な斜視図である。
図6B図6Bは、本実施形態の回路基板の模式的な展開図である。
図7図7は、本実施形態の光学ユニットにおける可動体および固定体の模式的な分解図である。
図8A図8Aは、本実施形態の光学ユニットにおける固定体および支持機構の模式的な斜視図である。
図8B図8Bは、本実施形態の光学ユニットにおける固定体および支持機構の模式的な分解斜視図である。
図9A図9Aは、本実施形態の光学ユニットの模式的な斜視図である。
図9B図9Bは、本実施形態の光学ユニットの模式的な斜視図である。
図10図10は、本実施形態の回路基板の模式的な斜視図である。
図11図11は、本実施形態の回路基板の模式的な斜視図である。
図12図12は、本実施形態の回路基板の模式的な斜視図である。
図13図13は、本実施形態の回路基板の模式的な斜視図である。
図14A図14Aは、本実施形態の光学ユニットの模式的な斜視図である。
図14B図14Bは、本実施形態の光学ユニットの模式的な斜視図である。
図15図15は、本実施形態の回路基板の模式的な斜視図である。
図16A図16Aは、本実施形態の光学ユニットの模式的な斜視図である。
図16B図16Bは、本実施形態の光学ユニットの模式的な斜視図である。
図17図17は、本実施形態の光学ユニットの模式的な分解斜視図である。
図18図18は、本実施形態の回路基板の模式的な斜視図である。
図19図19は、本実施形態の光学ユニットの模式的な上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明による回路基板、揺れ補正ユニット、光学ユニットおよびスマートフォンの例示的な実施形態を説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。なお、本願明細書では、発明の理解を容易にするため、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を記載することがある。ここで、X軸、Y軸およびZ軸は、光学ユニットの使用時の向きを限定しないことに留意されたい。また、本願明細書では、Z軸方向を第1方向と記載し、Y軸方向を第2方向と記載し、X軸方向を第3方向と記載することがあるが、X軸、Y軸およびZ軸の方向と第1方向~第3方向との関係はこれらに限定されないことに留意されたい。
【0013】
本実施形態の光学ユニットは、スマートフォンの光学部品として好適に用いられる。
【0014】
まず、図1を参照して、本実施形態の光学ユニット200を備えたスマートフォン300を説明する。図1は、本実施形態の光学ユニット200を備えたスマートフォン300の模式的な斜視図である。
【0015】
図1に示すように、本実施形態のスマートフォン300は、光学ユニット200を備える。光学ユニット200は、一例としてスマートフォン300に搭載される。スマートフォン300では、光学ユニット200を介して外部から光Lが入射し、光学ユニット200に入射した光に基づいて被写体像が撮像される。光学ユニット200は、スマートフォン300が振れた際の撮影画像の振れの補正に用いられる。なお、光学ユニット200は、撮像素子を備えてもよく、光学ユニット200は、撮像素子に光を伝達する光学部材を備えてもよい。スマートフォン300が光学ユニット200を備えることにより、スマートフォン300における振れを補正できる。
【0016】
光学ユニット200は、小型に作製されることが好ましい。これにより、スマートフォン300自体の小型化が可能になるか、または、スマートフォン300を大型化することなくスマートフォン300内に別部品を搭載できる。
【0017】
なお、光学ユニット200の用途は、スマートフォン300に限定されず、カメラおよびビデオなど、特に限定なく様々な装置に使用できる。例えば、光学ユニット200は、例えば、カメラ付き携帯電話機、ドライブレコーダー等の撮影機器、あるいは、ヘルメット、自転車、ラジコンヘリコプター等の移動体に搭載されるアクションカメラおよびウエアラブルカメラに搭載されてもよい。
【0018】
次に、図1図2Bを参照して、本実施形態の光学ユニット200を説明する。図2Aおよび図2Bは、本実施形態の光学ユニット200の模式的な斜視図である。図2Bでは、収容ケース290を省略している。
【0019】
図2Aおよび図2Bに示すように、光学ユニット200は、可動体210と、固定体220と、回路基板270と、収容ケース290とを備える。可動体210は、少なくとも撮像素子を有する光学素子10と、ホルダ214とを有する。可動体210は、固定体220に対して可動可能に配置される。ここでは、固定体220は、収容ケース290で覆われる。光学素子10は、回路基板100を有する。回路基板100および回路基板270の一部は、固定体220および収容ケース290の内部から外部に延びる。回路基板100は、固定体220および収容ケース290に対して-X方向に延びる。回路基板270は、固定体220および収容ケース290に対して-Y方向に延びる。
【0020】
光学素子10は、光軸Paを有する。光軸Paは、光学素子10の+Z方向側の面の中心からZ方向に延びる。光学素子10には、光軸Paに沿った光が入射する。光学素子10の+Z方向側の表面に、光学素子10の光入射面が配置される。光軸Paは、光入射面に対して法線方向に延びる。光軸Paは、光軸方向Dpに延びる。光軸方向Dpは、光学素子10の光入射面の法線に平行である。
【0021】
光軸方向Dpに対して直交する方向は、光軸Paと交差し、光軸Paに対して垂直な方向である。本明細書において、光軸Paに対して直交する方向を「径方向」と記載することがある。径方向外側は、径方向のうち光軸Paから離れる方向を示す。図2Aにおいて、Rは、径方向の一例を示す。また、光軸Paを中心として回転する方向を「周方向」と記載することがある。図2Aにおいて、Sは、周方向を示す。
【0022】
可動体210を固定体220に挿入して可動体210を固定体220に装着すると、光学素子10の光軸PaはZ軸方向に対して平行になる。この状態から、可動体210が固定体220に対して移動すると、光学素子10の光軸Paが揺動するため、光軸PaはZ軸方向に対して平行な状態ではなくなる。
【0023】
以下では、固定体220に対して可動体210が移動しておらず、光軸PaがZ軸方向に対して平行な状態が保持されることを前提に説明する。すなわち、光軸Paを基準として、可動体210、固定体220等の形状、位置関係、動作等を説明する記載においては、光軸Paの傾きに関して特に記載がない限り、光軸PaがZ軸方向に平行な状態であることを前提とする。
【0024】
可動体210は、少なくとも第1方向(例えば、Z方向)に延びる第1回転軸を中心に回転可能である。可動体210は、固定体220に収容される。なお、可動体210が固定体220に収容される場合、可動体210の全体が固定体220の内部に位置しなくてもよく、可動体210の一部が固定体220から露出または突出してもよい。
【0025】
固定体220は、可動体210の周囲に位置する。可動体210は、固定体220に挿入されて固定体220に保持される。固定体220の外側面に回路基板100が装着されてもよい。回路基板100および回路基板270は、例えば、フレキシブル回路基板(Flexible Printed Circuit:FPC)を含む。典型的には、回路基板270は、可動体210を揺動するための信号を伝送する。回路基板100は、光学素子10において得られた信号を伝送する。
【0026】
可動体210は、光学素子10と、ホルダ214とを有する。光学素子10は、ホルダ214に収容される。ホルダ214は、光学素子10を保持する。
【0027】
回路基板100は、固定体220から離れて固定体220の周囲を囲む。このため、回路基板100は、固定体220の径方向外側に固定体220に対して離れて位置する。これにより、回路基板100が固定体220に接触することを抑制できる。
【0028】
次に、図1図3を参照して、本実施形態の光学ユニット200を説明する。図3は、本実施形態の光学ユニット200の模式的な分解斜視図である。
【0029】
図3に示すように、光学ユニット200は、可動体210と、固定体220と、支持機構230と、揺動機構240と、回路基板270と、収容ケース290とを備える。
【0030】
可動体210は、光学素子10と、ホルダ214とを有する。光学素子10は、ホルダ214に収容される。ホルダ214は、光学素子10を保持する。
【0031】
光学素子10は、少なくとも撮像素子を有する光学モジュール10Mを有する。このような光学モジュール10Mは、カメラモジュールとも呼ばれる。光学モジュール10Mは、レンズユニット10Lと、回路基板100とを有する。
【0032】
支持機構230は、固定体220に対して可動体210を支持する。揺動機構240は、固定体220に対して可動体210を揺動する。
【0033】
なお、本明細書において、光学ユニット200は、揺れ補正ユニット200Aを備える。揺れ補正ユニット200Aは、ホルダ214と、固定体220と、支持機構230と、揺動機構240と、回路基板270と、収容ケース290とを備える。揺れ補正ユニット200Aは、光学素子10を備えてもよく、備えなくてもよい。回路基板100は、振れ補正機能付きカメラモジュールに搭載され得る。
【0034】
<可動体210>
ここでは、可動体210は、薄型の略直方体形状である。Z軸に沿って見た場合、可動体210は、回転対称構造を有する。可動体210のX軸方向に沿った長さは、可動体210のY軸方向に沿った長さと略等しい。また、可動体210のZ軸方向に沿った長さは、可動体210のX軸方向またはY軸方向に沿った長さよりも小さい。
【0035】
可動体210は、光学素子10と、ホルダ214とを有する。光学素子10は、一部に突起部分を有する略直方体形状である。ホルダ214は、光学素子10を収容する。ホルダ214は、一方側の面の一部が開口された略中空の直方体形状である。
【0036】
ホルダ214は、底部214aと、側部214bとを有する。側部214bは、底部214aの外縁から+Z方向に突出する。底部214aの底部214aは、固定体220と対向する。
【0037】
ここでは、光学素子10の底面の少なくとも一部は、ホルダ214の底部214aの少なくとも一部と接触する。このため、光学素子10は、ホルダ214の底部214aによって支持される。ホルダ214は、Z方向からみた際に、光軸Paに対して対称構造を有する。
【0038】
光学素子10は、光学モジュール10Mを有する。光学モジュール10Mは、レンズユニット10Lと、回路基板100とを含む。レンズユニット10L内に撮像素子が内蔵される。回路基板100は、複数の配線を有する。複数の配線は、互いに絶縁される。回路基板100は、撮像素子において生成された信号を伝送する。また、回路基板100は、撮像素子を駆動する信号を伝送する。回路基板100の一部は、レンズユニット10Lとホルダ214との間に配置される。
【0039】
このように、光学素子10は、光学モジュール10Mを有する。光学モジュール10Mは、レンズユニット10Lと、レンズユニット10L内の撮像素子と電気的に接続する回路基板100とを含む。回路基板100は、ホルダ214の底部214aの上面に面する。
【0040】
回路基板100は、平坦部分110と、周囲部分120と、引出部分140と、外部端子接続部分180とを有する。平坦部分110および周囲部分120は、電気的に接続される。外部端子接続部分180には、外部端子が接続される。回路基板100により、光学素子10において取得された撮像信号を外部端子に出力できる。
【0041】
平坦部分110は、XY平面に広がる薄板形状である。平坦部分110の+Z方向側にレンズユニット10Lが配置される。平坦部分110は、レンズユニット10Lとホルダ214との間に挟まれる。
【0042】
引出部分140は、平坦部分110に対して+X方向側に位置する。引出部分140は、平坦部分110と周囲部分120とを接続する。
【0043】
周囲部分120は、引出部分140と外部端子接続部分180とを接続する。周囲部分120は、平坦部分110を囲む。周囲部分120は、平坦部分110の周囲を線状に囲む。周囲部分120は、分岐して平坦部分110を囲む。本明細書において、平坦部分110を第1回路基板110と記載することがあり、周囲部分120を第2回路基板120と記載することがある。
【0044】
周囲部分120は、第1配線部分120aと、第2配線部分120bとを有する。第1配線部分120aは、平坦部分110に対して+Y方向側に位置する。第2配線部分120bは、平坦部分110に対して-Y方向側に位置する。
【0045】
例えば、第1配線部分120aは、1本の線状の回路基板から構成される。第1配線部分120aは、第1基準部分121(図4)と、第1連結部分122と、第1方向第1折曲部分123(図4)と、第2方向延伸第1部分124と、第3方向延伸第1部分125と、第2方向延伸第3部分126と、第3方向延伸第3部分127とを有する。第1基準部分121、第1連結部分122、第1方向第1折曲部分123および第2方向延伸第1部分124は、平坦部分110に対して+X方向側に位置する。
【0046】
同様に、第2配線部分120bは、1本の線状の回路基板から構成される。第2配線部分120bは、第2基準部分131(図4)と、第2連結部分132と、第1方向第2折曲部分133(図4)と、第2方向延伸第2部分134と、第3方向延伸第2部分135と、第2方向延伸第4部分136と、第3方向延伸第4部分137とを有する。第2基準部分131、第2連結部分132、第1方向第2折曲部分133および第2方向延伸第2部分134は、平坦部分110に対して+X方向側に位置する。第1配線部分120aおよび第2配線部分120bのそれぞれは、互いに絶縁された複数の配線を有する。本明細書において第1配線部分120aおよび第2配線部分120bを第1配線基板および第2配線基板とそれぞれ記載することがある。
【0047】
外部端子接続部分180には、外部端子が接続される。外部端子により、撮像素子からの信号および撮像素子への電力を入出力できる。外部端子接続部分180は、平坦部分110の-X方向側に位置する。外部端子接続部分180は、第1配線部分120aの端部と接続する。また、外部端子接続部分180は、第2配線部分120bの端部と接続する。なお、本実施形態においては1つの外部端子接続部分180に対して、第1配線部分120aの端部と、第2配線部分120bの端部とが接続されるが、これに限定されない。外部端子接続部分180は複数あってもよい。例えば、2つの外部端子接続部分180に対して第1配線部分120aの端部と、第2配線部分120bの端部とがそれぞれ1つずつ接続されていてもよい。例えば、2つの外部端子接続部分180に対して、第1配線部分120aの第3方向延伸第1部分125と、第2配線部分120bの第3方向延伸第2部分135とがそれぞれ1つずつ接続されていてもよい。
【0048】
<固定体220>
固定体220は、開口部220hを有する。可動体210は、固定体220の内側に載置される。典型的には、可動体210は、固定体220の外側から固定体220の内側に装着される。
【0049】
固定体220は、底部221と、側部222とを有する。底部221は、XY平面に広がる。底部221は、薄板形状である。側部222は、底部221から+Z方向に突出する。
【0050】
側部222は、第1側部222aと、第2側部222bと、第3側部222cとを有する。可動体210が固定体220に装着されると、第1側部222a、第2側部222bおよび第3側部222cは、可動体210の周囲に位置する。第2側部222bは、第1側部222aに接続し、第3側部222cは、第2側部222bに接続する。
【0051】
第1側部222aは、可動体210に対して+Y方向に位置する。第1側部222aには、貫通孔が設けられる。第2側部222bは、可動体210に対して-X方向に位置する。第2側部222bには、貫通孔が設けられる。第3側部222cは、可動体210に対して-Y方向に位置する。第3側部222cには、貫通孔が設けられる。
【0052】
このように、第1側部222a、第2側部222bおよび第3側部222cにより、可動体210が固定体220に装着される場合、可動体210の三方は囲まれる。一方で、可動体210の+X方向側には側部は設けられない。ただし、可動体210の+X方向側に側部が設けられてもよい。
【0053】
<支持機構230>
支持機構230は、可動体210を支持する。支持機構230は、固定体220に配置される。典型的には、支持機構230は、固定体220の底部221に配置される。ここでは、支持機構230は、同心円状に可動体210を支持する。
【0054】
例えば、支持機構230は、固定体220に接着剤によって接着されてもよい。あるいは、支持機構230は、固定体220と一体で樹脂成型されてもよい。すなわち、支持機構230と固定体220とは単一の部材であってもよい。支持機構230が固定体220に配置されると、支持機構230は、固定体220から可動体210に向かって突出する。このため、固定体220に対して可動体210が揺動する場合でも可動体210が固定体220に衝突することを抑制できる。
【0055】
支持機構230は、固定体220に対して可動体210を支持する。揺動機構240は、固定体220に対して可動体210を揺動する。
【0056】
<揺動機構240>
揺動機構240は、固定体220に対して可動体210を揺動させる。揺動機構240により、可動体210は固定体220に対して揺動する。この時、可動体210の回転中心は光軸Paにある。
【0057】
揺動機構240は、固定体220に対して可動体210を揺動する。揺動機構240により、回転中心を基準として固定体220に対して可動体210を揺動できる。
【0058】
光学素子10を備える光学機器では、撮影時に光学機器が傾くと、光学素子10が傾いて、撮影画像が乱れる。光学ユニット200は、撮影画像の乱れを回避するために、ジャイロスコープ等の検出手段によって検出された加速度、角速度および振れ量等に基づいて、光学素子10の傾きを補正する。本実施形態では、光学ユニット200は、X軸を回転軸とする回転方向(ヨーイング方向)、Y軸を回転軸とする回転方向(ピッチング方向)およびZ軸を回転軸とする回転方向(ローリング方向)に可動体210を揺動(回転)させることにより、光学素子10の傾きを補正する。
【0059】
例えば、可動体210のピッチング、ヨーイングおよびローリングの補正は、以下のように行われる。光学ユニット200にピッチング方向、ヨーイング方向およびローリング方向の少なくとも1つの方向の振れが発生すると、不図示の磁気センサー(ホール素子)によって振れを検出し、その結果に基づいて揺動機構240を駆動して可動体210を揺動させる。なお、振れ検出センサ(ジャイロスコープ)などを用いて、光学ユニット200の振れを検出してもよい。振れの検出結果に基づいて揺動機構240に電流を供給してその振れを補正する。
【0060】
なお、揺動機構240以外の揺動機構が、固定体220に対して可動体210を揺動してもよい。X軸方向は、光学素子10の光軸Paが延びる光軸方向Dpに対して直交する方向であり、ヨーイング方向の回転の軸となる。Y軸方向は、光学素子10の光軸Paが延びる光軸方向Dpに対して直交する方向であり、ピッチング方向の回転の軸となる。Z軸方向は、光軸方向Dpと平行であり、ローリング方向の回転の軸となる。
【0061】
このように、本実施形態の光学ユニット200は、可動体210と、固定体220と、支持機構230と、揺動機構240とを備える。可動体210は、固定体220に対して可動可能に配置される。支持機構230は、可動体210を支持する。揺動機構240は、固定体220に対して可動体210を揺動する。可動体210は、光学素子10と、ホルダ214とを有する。光学素子10は、光軸Paを有する。ホルダ214は、光学素子10を保持する。
【0062】
ホルダ214は、底部214aと、側部214bとを有する。支持機構230は、ホルダ214の底部214aを支持する。
【0063】
揺動機構240は、固定体220に対して可動体210を揺動させる。揺動機構240は、第1揺動機構242と、第2揺動機構244と、第3揺動機構246とを含む。第1揺動機構242、第2揺動機構244および第3揺動機構246は、固定体220に対して可動体210を異なる軸の周りにそれぞれ揺動する。
【0064】
第1揺動機構242は、固定体220に対して可動体210を揺動する。第1揺動機構242により、可動体210の回転中心がXZ平面内に固定された状態で可動体210はX軸の周りに揺動する。ここでは、X軸方向は、ヨーイング方向の回転の軸となる。第1揺動機構242は、可動体210に対して+Y方向側に位置する。
【0065】
第1揺動機構242は、磁石242aと、コイル242bとを含む。磁石242aは、径方向外側を向く面の磁極が、X軸方向に沿って延びる着磁分極線を境にして異なるように着磁されている。磁石242aのZ軸方向に沿った一方側の端部は一方の極性を有し、他方側の端部は他方の極性を有する。
【0066】
磁石242aは、ホルダ214の側部214bの+Y方向側に配置される。コイル242bは、回路基板270に配置される。コイル242bは、固定体220の第1側部222aを貫通する貫通孔に位置する。
【0067】
コイル242bに流れる電流の向きおよび大きさを制御することにより、コイル242bから発生する磁場の向きおよび大きさを変更できる。このため、コイル242bから発生する磁場と磁石242aとの相互作用により、第1揺動機構242は、可動体210をX軸の周りに揺動する。
【0068】
第2揺動機構244は、固定体220に対して可動体210を揺動する。第2揺動機構244により、可動体210の回転中心がYZ平面内に固定された状態で可動体210はY軸の周りに揺動する。ここでは、Y軸方向は、ピッチング方向の回転の軸となる。第2揺動機構244は、可動体210に対して-X方向側に位置する。
【0069】
第2揺動機構244は、磁石244aと、コイル244bとを含む。磁石244aは、径方向外側を向く面の磁極が、Y軸方向に沿って延びる着磁分極線を境にして異なるように着磁されている。磁石244aのZ軸方向に沿った一方側の端部は一方の極性を有し、他方側の端部は他方の極性を有する。
【0070】
磁石244aは、ホルダ214の側部214bの-X方向側に配置される。コイル244bは、回路基板270に配置される。コイル244bは、固定体220の第2側部222bを貫通する貫通孔に位置する。
【0071】
コイル244bに流れる電流の向きおよび大きさを制御することにより、コイル244bから発生する磁場の向きおよび大きさを変更できる。このため、コイル244bから発生する磁場と磁石244aとの相互作用により、第2揺動機構244は、可動体210をY軸の周りに揺動する。
【0072】
第3揺動機構246は、固定体220に対して可動体210を揺動する。詳細には、第3揺動機構246により、可動体210の回転中心がXZ平面内に固定された状態で可動体210はZ軸の周りに揺動する。ここでは、Z軸方向は、光軸Paと平行であり、ローリング方向の回転の軸となる。第3揺動機構246は、可動体210に対して-Y方向側に位置する。
【0073】
第3揺動機構246は、磁石246aと、コイル246bとを含む。磁石246aは、径方向外側を向く面の磁極が、Z軸方向に沿って延びる着磁分極線を境にして異なるように着磁されている。磁石246aのX軸方向に沿った一方側の端部は一方の極性を有し、他方側の端部は他方の極性を有する。
【0074】
磁石246aは、ホルダ214の側部214bの-Y方向側に配置される。コイル246bは、回路基板270に配置される。コイル246bは、固定体220の第3側部222cを貫通する貫通孔に位置する。
【0075】
コイル246bに流れる電流の向きおよび大きさを制御することにより、コイル246bから発生する磁場の向きおよび大きさを変更できる。このため、コイル246bから発生する磁場と磁石246aとの相互作用により、第3揺動機構246は、可動体210をZ軸の周りに揺動する。
【0076】
なお、本明細書において、磁石242a、磁石244aおよび磁石246aを総称して、磁石240aと記載することがある。また、本明細書において、コイル242b、コイル244bおよびコイル246bを総称して、コイル240bと記載することがある。
【0077】
揺動機構240は、可動体210に設けられた磁石240aと、固定体220に設けられたコイル240bとを有する。ここでは、磁石240aは可動体210に配置され、コイル240bは固定体220に配置される。ただし、磁石240aが固定体220に配置され、コイル240bが可動体210に配置されてもよい。このように、磁石240aおよびコイル240bの一方は可動体210および固定体220の一方に配置され、磁石240aおよびコイル240bの他方は可動体210および固定体220の他方に配置されてもよい。コイル240bに流れる電流の向きおよび大きさを制御することにより、コイル240bから発生する磁場の向きおよび大きさを変更できる。このため、コイル240bから発生する磁場と磁石240aとの相互作用により、揺動機構240は、可動体210を揺動できる。
【0078】
光学ユニット200は、磁性体242c、磁性体244cおよび磁性体246cをさらに備える。磁性体242c、磁性体244cおよび磁性体246cは、回路基板270に配置される。磁性体242cは、回路基板270のうちコイル242bに対向して配置される。磁性体244cは、回路基板270のうちコイル244bに対向して配置される。磁性体246cは、回路基板270のうちコイル246bに対向して配置される。磁性体242c、磁性体244cおよび磁性体246cは、硬磁性体であってもよい。
【0079】
光学ユニット200は、磁石248aおよび磁性体248cをさらに備える。磁石248aは、ホルダ214の側部214bの+X方向側に配置される。磁性体248cは、固定体220の+X方向側に配置される。磁石248aおよび磁性体248cは互いに対向する。磁性体248cは、硬磁性体であってもよい。
【0080】
揺れ補正ユニット200Aは、少なくとも撮像素子を有する光学素子10の揺れを補正する。揺れ補正ユニット200Aは、可動体210と、可動体210を移動可能に支持する固定体220と、可動体210に接続された回路基板100とを備える。回路基板100を揺れ補正ユニット200Aに利用できる。
【0081】
固定体220は、底部221と、側部222とを有する。固定体220の側部222のうち第1連結部分122に対応する部分は開口する。これにより、回路基板100が固定体220に接触することを抑制できる。
【0082】
揺れ補正ユニット200Aは、回路基板100を収容する収容ケース290をさらに備える。収容ケース290により、回路基板100の露出を抑制できる。また、回路基板100を収容ケース290に収容することにより、スマートフォン等に容易に取り付けできる。
【0083】
揺れ補正ユニット200Aは、固定体220に対して可動体210を揺動可能な揺動機構240をさらに備える。揺動機構240により、可動体210を揺動できる。
【0084】
揺動機構240は、第1揺動機構242と、第2揺動機構244とを含む。第1揺動機構242は、第1方向(Z方向)および第2方向(Y方向)に直交する第3方向(X方向)を軸中心に固定体220に対して可動体210を揺動する。第2揺動機構244は、第2方向(Y方向)を軸中心に固定体220に対して可動体210を揺動する。このため、回路基板100を2つの軸に揺動できる。
【0085】
揺動機構240は、第1方向(Z方向)を軸中心に固定体220に対して可動体210を揺動する第3揺動機構246をさらに含む。これにより、回路基板100を3つの軸に揺動できる。
【0086】
次に、図1図5を参照して、本実施形態の回路基板100を説明する。図4Aおよび図4Bは、本実施形態の回路基板100の模式的な斜視図である。図5は、本実施形態の回路基板100の模式的な一部拡大図である。
【0087】
図4A図5に示すように、回路基板100は、平坦部分110と、周囲部分120と、引出部分140と、外部端子接続部分180とを有する。平坦部分110は、略矩形状の薄板である。周囲部分120は、平坦部分110の周囲を囲む。引出部分140は、平坦部分110と周囲部分120とを接続する。外部端子接続部分180は、周囲部分120と外部端子とを接続する。
【0088】
周囲部分120は、第1配線部分120aと、第2配線部分120bとを有する。第1配線部分120aは、平坦部分110に対して+Y方向側に位置する。第2配線部分120bは、平坦部分110に対して-Y方向側に位置する。
【0089】
典型的には、第1配線部分120aは、1本の線状の回路基板から構成される。第1配線部分120aは、第1基準部分121と、第1連結部分122と、第1方向第1折曲部分123と、第2方向延伸第1部分124と、第3方向延伸第1部分125と、第2方向延伸第3部分126と、第3方向延伸第3部分127とを有する。
【0090】
第1基準部分121は、第1方向の一方側(+Z方向)から第1方向の他方側(-Z方向)に延びる。
【0091】
第1連結部分122は、第1方向の他方側(-Z方向)から第1方向の一方側(+Z方向)に延びる。例えば、第1連結部分122は、第1基準部分121に対向して第1基準部分121と平行に延びる。ただし、第1連結部分122は、第1基準部分121に対向しなくてもよく、第1基準部分121および第1連結部分122は並行に配置されなくてもよい。
【0092】
第1方向第1折曲部分123は、第1方向(Z方向)に折れ曲がる。第1方向第1折曲部分123は、第1基準部分121の第1方向の他方側(-Z方向)の端部および第1連結部分122の第1方向の他方側(-Z方向)の端部のそれぞれに接続する。
【0093】
第2方向延伸第1部分124は、第1連結部分122から第1方向(Z方向)に直交する第2方向(Y方向)に延びる。詳細には、第2方向延伸第1部分124は、第1連結部分122から+Y方向に延びる。
【0094】
第3方向延伸第1部分125は、第2方向延伸第1部分124から、第1方向(Z方向)および第2方向(Y方向)に直交する第3方向(X方向)に延びる。第2方向延伸第3部分126は、第3方向延伸第1部分125から、第2方向(Y方向)に延びる。第3方向延伸第3部分127は、第2方向延伸第3部分126から外部端子接続部分180に第3方向(X方向)に延びる。
【0095】
同様に、第2配線部分120bは、1本の線状の回路基板から構成される。第2配線部分120bは、第2基準部分131と、第2連結部分132と、第1方向第2折曲部分133と、第2方向延伸第2部分134と、第3方向延伸第2部分135と、第2方向延伸第4部分136と、第3方向延伸第4部分137とを有する。
【0096】
第2基準部分131は、第1基準部分121とは別に、第1方向の一方側(+Z方向)から第1方向の他方側(-Z方向)に、第1基準部分121と平行に延びる。第2連結部分132は、第1連結部分122とは別に、第1方向の他方側(-Z方向)から第1方向の一方側(+Z方向)に延びる。第1方向第2折曲部分133は、第1方向第1折曲部分123とは別に、第2基準部分131の第1方向の他方側(-Z方向)の端部および第2連結部分132の第1方向の他方側(-Z方向)の端部のそれぞれに接続する。第2方向延伸第2部分134は、第2連結部分132から第2方向(Y方向)に延びる。詳細には、第2方向延伸第2部分134は、第2連結部分132から-Y方向に延びる。
【0097】
第3方向延伸第2部分135は、第2方向延伸第2部分134から、第3方向(X方向)に延びる。第2方向延伸第4部分136は、第3方向延伸第2部分135から、第2方向(Y方向)に延びる。第3方向延伸第4部分137は、第2方向延伸第4部分136から外部端子接続部分180に第3方向(X方向)に延びる。
【0098】
引出部分140は、第1引出部分141と、第2引出部分142とを有する。第1引出部分141は、平坦部分110と第2引出部分142とを接続する。第1引出部分141は、-Z方向から+Z方向に延びる。
【0099】
第2引出部分142は、第1引出部分141と、第1基準部分121または第2基準部分131と接続する。第2引出部分142は、-X方向から+X方向に延びる。第2引出部分142は、-X方向から+X方向に延びる途中で2つに分岐する。一方は第1基準部分121に接続し、他方は第2基準部分131に接続する。
【0100】
なお、回路基板100の平坦部分110、周囲部分120、引出部分140および外部端子接続部分180の少なくともいずれかは、1本の回路基板を折り曲げることによって構成されてもよい。ただし、回路基板100の平坦部分110、周囲部分120、引出部分140および外部端子接続部分180は、単一の回路基板から構成されてもよい。
【0101】
上述したように、回路基板100は、振れ補正機能付きカメラモジュールに搭載される。回路基板100は、第1方向の一方側(+Z方向)から第1方向の他方側(-Z方向)に延びる第1基準部分121と、第1方向の他方側(-Z方向)から第1方向の一方側(+Z方向)に延びる第1連結部分122と、第1基準部分121の第1方向の他方側(-Z方向)の端部および第1連結部分122の第1方向の他方側(-Z方向)の端部のそれぞれに接続する第1方向第1折曲部分123と、第1連結部分122から第1方向(Z方向)に直交する第2方向(Y方向)に延びる第2方向延伸第1部分124とを備えることが好ましい。これにより、回路基板100を所定の回転軸に対して回転させる場合の弾性抵抗(回転抵抗)を低減できる。
【0102】
第1方向第1折曲部分123は、湾曲構造を有することが好ましい。これにより、回路基板100の回転抵抗を低減できる。例えば、湾曲構造は、ゆるやかに折れ曲がる形状であってもよい。一例では、湾曲構造は、U字形状であってもよい。または、湾曲構造は、鋭角に折れ曲がる形状であってもよい。一例では、湾曲構造は、V字形状であってもよい。または、湾曲構造は、第1方向第1折曲部分123と第1基準部分121との間の角度および第1方向第1折曲部分123と第1連結部分122との間の角度が略直角となる形状であってもよい。一例では、湾曲構造は、凵字形状であってもよい。
【0103】
回路基板100は、第2方向延伸第1部分124から、第1方向(Z方向)および第2方向(Y方向)に直交する第3方向(X方向)に延びる第3方向延伸第1部分125と、第3方向延伸第1部分125から、第2方向(Y方向)に延びる第2方向延伸第3部分126とをさらに有する。これにより、第1方向(Z方向)を軸中心とする回転に対する回転抵抗を低減できる。
【0104】
回路基板100は、第1連結部分122とは別に、第1方向の他方側(-Z方向)から第1方向の一方側(+Z方向)に延びる第2連結部分132と、第2連結部分132から第2方向(Y方向)に延びる第2方向延伸第2部分134とをさらに備える。第2方向延伸第1部分124は、第1連結部分122から第2方向の一方側(+Y方向)に延びる。第2方向延伸第2部分134は、第2連結部分132から第2方向の他方側(-Y方向)に延びる。回路基板100は、第2方向(Y方向)の両側に向かって延伸するため、第1方向(Z方向)および第2方向(Y方向)と直交する第3方向(X方向)を軸中心とする回転に対する回転抵抗の偏りを抑制できる。
【0105】
回路基板100は、第1連結部分122とは別に、第1方向の他方側(-Z方向)から第1方向の一方側(+Z方向)に延びる第2連結部分132と、第2連結部分132から第2方向(Y方向)に延びる第2方向延伸第2部分134と、第2方向延伸第2部分134から、第3方向(X方向)に延びる第3方向延伸第2部分135と、第3方向延伸第2部分135から、第2方向(Y方向)に延びる第2方向延伸第4部分136とをさらに備える。第2方向延伸第1部分124は、第1連結部分122から第2方向の一方側(+Y方向)に延びる。第2方向延伸第2部分134は、第2連結部分132から第2方向の他方側(-Y方向)に延びる。
【0106】
これにより、比較的小さいサイズで回路基板100を比較的長くできる。また、第1方向(Z方向)を軸中心とする回転に対して回転抵抗を低減できる。
【0107】
回路基板100は、第1方向から見た際に、第3方向(X方向)に延びる軸に対して軸対称構造を有する。上記の構成により、第3方向(X方向)を軸中心とする回転に対する回路基板100の回転抵抗の偏りを抑制できる。
【0108】
回路基板100は、第1基準部分121とは別に、第1方向の一方側(+Z方向)から第1方向の他方側(-Z方向)に、第1基準部分121と平行に延びる第2基準部分131と、第1方向第1折曲部分123とは別に、第2基準部分131の第1方向の他方側(-Z方向)の端部および第2連結部分132の第1方向の他方側(-Z方向)の端部のそれぞれに接続する第1方向第2折曲部分133とをさらに備える。上記の構成により、第3方向(X方向)を軸中心とする回転に対する回路基板100の回転抵抗の偏りを抑制できる。
【0109】
回路基板100は、平坦部分110と、第1基準部分121および第2基準部分131と平坦部分110とを接続する引出部分140とをさらに備える。引出部分140により、平坦部分110と第1基準部分121および第2基準部分131とを接続できる。
【0110】
回路基板100は、第2方向延伸第3部分126および第2方向延伸第4部分136から第3方向(X方向)に延びる外部端子接続部分180をさらに備える。上記の構成により、回路基板100を外部端子に接続できる。
【0111】
引出部分140は、第2方向延伸第1部分124および第2方向延伸第2部分134に対して第3方向の一方側(-X方向)に位置する。外部端子接続部分180は、第2方向延伸第3部分126および第2方向延伸第4部分136に対して第3方向の一方側(-X方向)に位置する。上記の構成により、回路基板100の回転抵抗を低減できる。
【0112】
第2方向延伸第1部分124、第2方向延伸第2部分134、第2方向延伸第3部分126および第2方向延伸第4部分136の厚さ方向は、第3方向(X方向)に平行である。第3方向延伸第1部分125および第3方向延伸第2部分135の厚さ方向は、第2方向(Y方向)に平行である。このように、周囲部分120を縦向きに配置することにより、回路基板100をコンパクトに配置できる。
【0113】
なお、図2B図6に示した回路基板100では、第2引出部分142の一部が2つに分岐される一方で、第1引出部分141は分岐されていないが、本実施形態はこれに限定されない。第1引出部分141および第2引出部分142のいずれも2つに分岐され、引出部分140は、平坦部分110と2か所で接続してもよい。
【0114】
次に、図1図6Bを参照して、本実施形態の回路基板100を説明する。図6Aは、本実施形態の回路基板100の模式的な斜視図であり、図6Bは、本実施形態の回路基板100の展開図である。
【0115】
図6Aに示すように、第1引出部分141および第2引出部分142のいずれも2つに分岐される。第1引出部分141および第2引出部分142の一方は、第1基準部分121に接続し、第1引出部分141および第2引出部分142の他方は、第2基準部分131に接続する。
【0116】
図6Aおよび図6Bから理解されるように、第1基準部分121~第3方向延伸第3部分127は、平坦部分110から延びる1本の回路基板を折り曲げることによって構成できる。同様に、第2基準部分131~第3方向延伸第4部分137は、平坦部分110から延びる別の1本の回路基板を折り曲げることによって構成できる。
【0117】
次に、図1図7を参照して、本実施形態の光学ユニット200を説明する。図7は、本実施形態の光学ユニット200における可動体210および固定体220の模式的な分解図である。なお、図7では、図面が過度に複雑になることを避ける目的で可動体210の回路基板100を省略して示している。
【0118】
図7に示すように、可動体210と、光学素子10と、ホルダ214とを有する。ホルダ214は、底部214aと、側部214bと、凸部214pとを有する。底部214aは、XY平面に広がる。底部214aは、略直方体形状である。側部214bは、底部214aの外縁から+Z方向に突出する。凸部214pは、ホルダ214の底部214aから光軸Paの延びる光軸方向Dpに突起する。凸部214pは、半球状である。凸部214pは、ホルダ214の底部214aの下面の中央に位置する。
【0119】
可動体210は、固定体220に収容される。固定体220には、支持機構230が配置される。支持機構230は、可動体210を支持する。支持機構230は、ホルダ214の凸部214pと接触して可動体210を支持する。
【0120】
固定体220は、底部221と、側部222と、底部221に対して光軸方向Dpに凹んだ凹部224を有する。固定体220には、支持機構230が配置される。支持機構230は、固定体220の凹部224に配置される。凹部224は、ホルダ214の凸部214pと向かい合う。
【0121】
凹部224は、第1凹部224aと、第2凹部224bと、第3凹部224cとを含む。第1凹部224a、第2凹部224bおよび第3凹部224cは、光軸Paを中心とした同心円状に等間隔に配置される。本明細書において、第1凹部224a、第2凹部224bおよび第3凹部224cを総称して凹部224と記載することがある。
【0122】
支持機構230は、可動体210を支持する。支持機構230は、固定体220に配置される。支持機構230は、固定体220の凹部224とホルダ214の凸部214pとの間に位置する。
【0123】
支持機構230は、固定体220の底部221からホルダ214の凸部214pに向かって突出する。固定体220に対して可動体210が揺動する場合でも可動体210が固定体220に衝突することを抑制できる。
【0124】
支持機構230は、複数の支持部230sを有する。複数の支持部230sは、それぞれ等しい形状である。ここでは、支持機構230は、第1支持部232と、第2支持部234と、第3支持部236とを含む。本明細書において第1支持部232、第2支持部234および第3支持部236を総称して支持部230sと記載することがある。
【0125】
第1支持部232、第2支持部234および第3支持部236は、第1凹部224a、第2凹部224bおよび第3凹部224cにそれぞれ配置される。このため、第1支持部232、第2支持部234および第3支持部236は、光軸Paを中心とした同心円状に等間隔に配置される。したがって、固定体220に対して可動体210を安定的に支持できる。
【0126】
第1支持部232、第2支持部234および第3支持部236は、球形状または球面の一部の形状を有する。第1支持部232、第2支持部234および第3支持部236の球面の形状の部分がホルダ214の凸部214pと接触することにより、支持機構230に対して可動体210を摺動できる。
【0127】
ホルダ214の底部214aは、光軸方向Dpに突起した凸部214pを有する。支持機構230は、光軸Paに対して同心円状に配置される複数の支持部230sを有する。複数の支持部230sは、ホルダ214の凸部214pに対して径方向外側に位置する。同心円状に配置された支持部230sにより、光学素子10を充分に支持できる。
【0128】
支持部230sは、球面または球面の一部の形状を有する。このため、支持部230sにより可動体210を摺動できる。
【0129】
次に、図1図8Bを参照して、本実施形態の光学ユニット200を説明する。図8Aは、本実施形態の光学ユニット200における固定体220および支持機構230の模式的な斜視図である。図8Bは、本実施形態の光学ユニット200における固定体220および支持機構230の模式的な分解斜視図である。
【0130】
図8Aに示すように、固定体220には、第1支持部232、第2支持部234および第3支持部236が配置される。第1支持部232、第2支持部234および第3支持部236は、光軸Paを中心とした同心円状に位置する。第1支持部232、第2支持部234および第3支持部236は、それぞれ球状である。
【0131】
図8Bに示すように、固定体220の底部221には凹部224が設けられる。凹部224は、支持機構230に対応して設けられる。詳細には、凹部224は、第1支持部232に対応する第1凹部224aと、第2支持部234に対応する第2凹部224bと、第3支持部236に対応する第3凹部224cとを含む。
【0132】
なお、図2図8Bを参照して上述した説明では、可動体210および固定体220は、Z方向から見ると、略正方形状であったが、本実施形態はこれに限定されない。可動体210および固定体220は、Z方向から見た際に一方向に延びた矩形状であってもよい。
【0133】
また、図2図8Bを参照して上述した説明では、回路基板100は、可動体210の周囲を囲んだが、本実施形態はこれに限定されない。回路基板100は、可動体210を囲まなくてもよい。
【0134】
次に、図9Aおよび図9Bを参照して本実施形態の光学ユニット200を説明する。図9Aおよび図9Bは、本実施形態の光学ユニット200の模式的な斜視図である。なお、図9Bでは、図面が過度に複雑になることを避ける目的で、固定体220を覆う収容ケース290を省略している。
【0135】
図9Aおよび図9Bに示すように、光学ユニット200は、可動体210、固定体220、支持機構230、揺動機構240および回路基板270を備える。ここでは、固定体220は、X軸方向に延びる。収容ケース290は、固定体220に対して+Z方向側に位置する。収容ケース290は、固定体220の開口部を覆う。回路基板270または回路基板100は、例えば、フレキシブル回路基板を含む。
【0136】
回路基板100は、X方向に延びる。回路基板100は、固定体220および収容ケース290に対して+X方向に延びる。
【0137】
回路基板270は、X方向に延びる。回路基板270は、固定体220および収容ケース290に対して-X方向に延びる。回路基板270には、コイル242b、244bおよび246b(図3)が取り付けられる。
【0138】
固定体220は、可動体210とともに回路基板100を収容する。固定体220は、第1収容部220aと、第2収容部220bと、分離壁220wとを有する。第1収容部220aは、光学素子10および第1回路基板110を収容する。第2収容部220bは、第1収容部220aに隣接する。第2収容部220bは、第2回路基板120の少なくとも一部を収容する。
【0139】
分離壁220wは、第1収容部220aと第2収容部220bとの間に位置する。第1収容部220aの内径のY方向に沿った長さは、第2収容部220bの内径のY方向に沿った長さとほぼ等しい。また、分離壁220wは、固定体220の+Y方向において、第1収容部220aと第2収容部220bに対して-Y方向に突起する。また、分離壁220wは、固定体220の-Y方向において、第1収容部220aと第2収容部220bに対して+Y方向に突起する。このように、分離壁220wは、第1収容部220aと第2収容部220bとを区画する。
【0140】
回路基板100は、2つに分離される。回路基板100は、第1配線部分120aと、第2配線部分120bとを有する。第1配線部分120aおよび第2配線部分120bは、単一の回路基板から構成されもてよく、異なる回路基板から構成されてもよい。
【0141】
第1配線部分120aおよび第2配線部分120bは、対称構造を有する。X方向から見た際に、第1配線部分120aおよび第2配線部分120bは、対称である。
【0142】
次に、図1図10を参照して本実施形態の回路基板100を説明する。図10は、本実施形態の回路基板100の模式的な斜視図である。ここでは、回路基板100の平坦部分110を省略している。
【0143】
図10に示すように、回路基板100において、周囲部分120は、第1配線部分120aと、第2配線部分120bとを有する。第1配線部分120aは、+Y方向側に位置する。第2配線部分120bは、-Y方向側に位置する。第1配線部分120aは、第1基準部分121~第3方向延伸第3部分127を含む。第2配線部分120bは、第2基準部分131~第3方向延伸第4部分137を含む。
【0144】
ここでは、引出部分140および外部端子接続部分180は、周囲部分120の外側に位置する。引出部分140は、周囲部分120に対して-X方向側に位置し、外部端子接続部分180は、周囲部分120に対して+X方向側に位置する。
【0145】
詳細には、引出部分140は、第2方向延伸第1部分124および第2方向延伸第2部分134に対して第3方向の一方側(-X方向)に位置する。外部端子接続部分180は、第2方向延伸第3部分126および第2方向延伸第4部分136に対して第3方向の他方側(+X方向)に位置する。これにより、回路基板100を外部端子に容易に接続できる。
【0146】
なお、図2図10に示した回路基板100では、第1方向第1折曲部分123は、第1基準部分121および第1連結部分122の-Z方向端部と接続し、第1方向第2折曲部分133は、第2基準部分131および第2連結部分132の-Z方向端部と接続したが、本実施形態はこれに限定されない。
【0147】
次に、図1図11を参照して本実施形態の回路基板100を説明する。図11は、本実施形態の回路基板100の模式的な斜視図である。
【0148】
図11に示すように、回路基板100において、周囲部分120は、第1配線部分120aと、第2配線部分120bとを有する。第1配線部分120aは、平坦部分110に対して+Y方向側に位置する。第2配線部分120bは、平坦部分110に対して-Y方向側に位置する。第1配線部分120aは、第1基準部分121~第3方向延伸第3部分127を含む。第2配線部分120bは、第2基準部分131~第3方向延伸第4部分137を含む。
【0149】
第1連結部分122は、第1方向第1折曲部分123から折れ曲がる折曲部分122aと、第2方向延伸第1部分124と平坦に連結する平坦部分122bとを有する。第1方向第1折曲部分123は、第1基準部分121および第1連結部分122の+Z方向端部と接続する。
【0150】
第2連結部分132は、第1方向第2折曲部分133から折れ曲がる折曲部分132aと、第2方向延伸第2部分134と平坦に連結する平坦部分132bとを有する。第1方向第2折曲部分133は、第2基準部分131および第2連結部分132の+Z方向端部と接続する。
【0151】
なお、図11に示した回路基板100では、周囲部分120は、横向きに配置している。このため、第2方向延伸第1部分124、第3方向延伸第1部分125、第2方向延伸第3部分126および第3方向延伸第3部分127の厚さ方向は、いずれも第1方向(Z方向)に平行である。同様に、第2方向延伸第2部分134、第3方向延伸第2部分135、第2方向延伸第4部分136および第3方向延伸第4部分137の厚さ方向は、いずれも第1方向(Z方向)に平行である。
【0152】
回路基板100は、図12に示すような構成であってもよい。図12は、本実施形態の回路基板100の模式的な斜視図である。図12に示すように、回路基板100は、平坦部分110と、第1配線部分120aと、第2配線部分120bと、引出部分140と、外部端子接続部分180とを有する。第1配線部分120aは、第1基準部分121と、第1連結部分122と、第1方向第1折曲部分123と、第2方向延伸第1部分124と、第3方向延伸第1部分125と、第2方向延伸第3部分126とを有する。第1基準部分121、第1連結部分122、第1方向第1折曲部分123および第2方向延伸第1部分124は、平坦部分110に対して+X方向側に位置する。
【0153】
同様に、第2配線部分120bは、第2基準部分131と、第2連結部分132と、第1方向第2折曲部分133と、第2方向延伸第2部分134と、第3方向延伸第2部分135と、第2方向延伸第4部分136とを有する。第2基準部分131、第2連結部分132、第1方向第2折曲部分133および第2方向延伸第2部分134は、平坦部分110に対して+X方向側に位置する。
【0154】
引出部分140は、複数に分離される。ここでは、引出部分140は、第1分離部分140aと、第2分離部分140bとを含む。第1分離部分140aおよび第2分離部分140bは、互いに分離される。第1分離部分140aは、第1引出部分141と、第2引出部分142とを含む。第1引出部分141は、平坦部分110と第2引出部分142とを接続する。第1引出部分141は、-Z方向から+Z方向に延びる。第2引出部分142は、第1引出部分141と第1配線部分120aおよび第2配線部分120bとを接続する。第2分離部分140bは、第1分離部分140aと同様に、第1引出部分141と、第2引出部分142とを含む。
【0155】
ここでは、外部端子接続部分180は、配線接続部分182と、幅広部分184とを有する。配線接続部分182は、第1配線部分120aおよび第2配線部分120bと接続する。詳細には、配線接続部分182は、第2方向延伸第3部分126と第2方向延伸第4部分136と接続する。幅広部分184は、配線接続部分182に接続し、配線接続部分182に対して平坦部分110とは反対側に位置する。配線接続部分182の厚さ方向は、X方向に平行であり、幅広部分184の厚さ方向は、Z方向に平行である。
【0156】
あるいは、回路基板100は、図13に示すような構成であってもよい。図13は、本実施形態の回路基板100の模式的な斜視図である。図13に示すように、回路基板100は、第1配線部分120aと、第2配線部分120bとを有する。第1配線部分120aは、平坦部分110に対して+Y方向側に位置する。第2配線部分120bは、平坦部分110に対して-Y方向側に位置する。第1配線部分120aは、第2方向延伸第1部分124~第3方向延伸第3部分127を含む。第2配線部分120bは、第2方向延伸第2部分134~第2方向延伸第4部分136を含む。第3方向延伸第3部分127は、第2方向延伸第3部分126だけでなく第2方向延伸第4部分136とも接続する。
【0157】
第1分離部分140aは、第1基準部分121、第1連結部分122および第1方向第1折曲部分123を含む。第1連結部分122は、第1方向第1折曲部分123から折れ曲がる折曲部分123aと、第2方向延伸第1部分124と平坦に連結する平坦部分122bとを有する。第1方向第1折曲部分123は、第1基準部分121および第1連結部分122の+Z方向端部と接続する。
【0158】
第2分離部分140bは、第2基準部分131、第2連結部分132および第1方向第2折曲部分133を含む。第2連結部分132は、第1方向第2折曲部分133から折れ曲がる折曲部分132aと、第2方向延伸第2部分134と平坦に連結する平坦部分132bとを有する。第1方向第2折曲部分133は、第2基準部分131および第2連結部分132の+Z方向端部と接続する。
【0159】
なお、図13に示した回路基板100では、第1配線部分120aおよび第2配線部分120bは、横向きに配置している。このため、第2方向延伸第1部分124、第3方向延伸第1部分125、第2方向延伸第3部分126および第3方向延伸第3部分127の厚さ方向は、いずれも第1方向(Z方向)に平行である。同様に、第2方向延伸第2部分134、第3方向延伸第2部分135および第2方向延伸第4部分136の厚さ方向は、いずれも第1方向(Z方向)に平行である。
【0160】
なお、図1図13を参照した上述の説明では、回路基板100は、第1基準部分121、第1連結部分122および第1方向第1折曲部分123を備え、さらに、第2基準部分131、第2連結部分132および第1方向第2折曲部分133を備えたが、本実施形態はこれに限定されない。回路基板100は、第1基準部分121、第1連結部分122および第1方向第1折曲部分123を備なくてもよく、また、第2基準部分131、第2連結部分132および第1方向第2折曲部分133を備えなくてもよい。
【0161】
次に、図14Aおよび図14Bを参照して本実施形態の光学ユニット200を説明する。図14Aおよび図14Bは、本実施形態の光学ユニット200の模式的な斜視図である。なお、図14Bでは、図面が過度に複雑になることを避ける目的で、固定体220を覆う収容ケース290を省略している。図14および図14Bに示した光学ユニット200は、回路基板100が第1基準部分121、第1連結部分122、第1方向第1折曲部分123、第2基準部分131、第2連結部分132および第1方向第2折曲部分133を備えない点を除いて、図9Aおよび図9Bに示した光学ユニット200と同様の構成を有しており、冗長を避ける目的で重複する記載を省略する。
【0162】
図14Aおよび図14Bに示すように、光学ユニット200は、可動体210、固定体220および回路基板270を備える。なお、図14Aおよび図14Bには図示しないが、図14Aおよび図14Bの光学ユニット200は、図3に示した光学ユニット200と同様に、支持機構230および揺動機構240を備える。ここでは、固定体220は、X軸方向に延びた形状である。収容ケース290は、固定体220に対して+Z方向側に位置する。収容ケース290は、固定体220の開口部を覆う。
【0163】
可動体210は、固定体220に対して可動可能に配置される。可動体210は、少なくとも撮像素子を有する光学素子10と、ホルダ214とを有する。光学素子10は、回路基板100を有する。回路基板100は、X方向に延びる。回路基板100は、固定体220および収容ケース290に対して+X方向に延びる。
【0164】
回路基板270は、X方向に延びる。回路基板270は、固定体220および収容ケース290に対して-X方向に延びる。回路基板270には、コイル242b、244bおよび246b(図3)が取り付けられる。
【0165】
固定体220は、可動体210とともに回路基板100を収容する。固定体220は、第1収容部220aと、第2収容部220bと、分離壁220wとを有する。第1収容部220aは、光学素子10および第1回路基板(平坦部分)110(図3)を収容する。第2収容部220bは、第1収容部220aに隣接する。第2収容部220bは、第2回路基板120の少なくとも一部を収容する。分離壁220wは、第1収容部220aと第2収容部220bとを区画する。
【0166】
このように、固定体220は、光学素子10および第1回路基板110を収容する第1収容部220aと、第1収容部220aに隣接し、第2回路基板120を収容する第2収容部220bと、第1収容部220aと第2収容部220bとを区画する分離壁220wとを有する。これにより、光学素子10の撮像素子で取得された信号を容易に外部に出力できる。また、第1収容部220aおよび第2収容部220bにより、第1回路基板110および第2回路基板120をそれぞれ所定の位置に位置決めできる。
【0167】
外部端子接続部分180は、第2収容部220bに対して第3方向の他方側(+X方向)に位置する。外部端子接続部分180により、撮像素子で取得された信号を容易に外部に出力できる。
【0168】
次に、図15を参照して、本実施形態の回路基板100を説明する。図15は、本実施形態の回路基板100の模式的な斜視図である。図15に示した回路基板100は、平坦部分110を図示するとともに、回路基板100が第1基準部分121、第1連結部分122、第1方向第1折曲部分123、第2基準部分131、第2連結部分132および第1方向第2折曲部分133を備えない点を除いて、図10に示した回路基板100と同様の構成を有しており、冗長を避ける目的で重複する記載を省略する。なお、図10とは異なり、図15には、回路基板100の第2回路基板(周囲部分)120とともに第1回路基板(平坦部分)110を併せて示す。
【0169】
図15に示すように、回路基板100は、第1回路基板(平坦部分)110および第2回路基板(周囲部分)120を含む。ここでは、第2回路基板120は、第1回路基板110に対して+X方向側に位置する。
【0170】
第2回路基板120は、第1配線基板120aおよび第2配線基板120bに加えて、接続部分143をさらに有する。接続部分143は、第1回路基板110と第1配線基板120aおよび第2配線基板120bとをそれぞれ接続する。
【0171】
ここでは、第1配線基板120aは、第2方向延伸第1部分124と、第3方向延伸第1部分125と、第2方向延伸第3部分126に加えて、連結部分122sと、折曲部分123sとを有する。連結部分122sは、第2方向延伸第1部分124と折曲部分123sとを連結する。折曲部分123sにおいて、連結部分122sは、接続部分143に対して+Z方向に折れ曲がる。
【0172】
同様に、第2配線基板120bは、第2方向延伸第2部分134と、第3方向延伸第2部分135と、第2方向延伸第4部分136に加えて、連結部分132sと、折曲部分133sとを有する。連結部分132sは、第2方向延伸第2部分134と折曲部分133sとを連結する。折曲部分133sにおいて、連結部分132sは、接続部分143に対して+Z方向に折れ曲がる。
【0173】
このように、第2回路基板120は、第1回路基板110、第1配線基板120aおよび第2配線基板120bとそれぞれ接続する接続部分143をさらに有する。接続部分143は、折曲部分123sおよび折曲部分133sと第1回路基板110とを電気的に接続する。接続部分143により、第2回路基板120の弾性抵抗を低減できる。また、接続部分143により、第1配線基板120aおよび第2配線基板120bを対称に接続できるため、ローリング軸を中心に異なる方向に回転する際の弾性抵抗を均一化できる。
【0174】
ここでは、接続部分143は、第1引出部分143aと、第2引出部分143bとを有する。第1引出部分143aは、平坦部分110と第2引出部分143bとを接続する。第1引出部分143aは、X方向に延びる。
【0175】
第2引出部分143bは、第1引出部分143aと、折曲部分123sまたは折曲部分133sと接続する。第2引出部分143bは、X方向に延びる。第2引出部分143bは、2つに分岐される。一方は折曲部分123sに接続し、他方は折曲部分133sに接続する。
【0176】
第2回路基板120の主面の法線方向は、X方向またはY方向に平行である。例えば、第2回路基板120の第2方向延伸第1部分124、第2方向延伸第3部分126、第2方向延伸第2部分134、第2方向延伸第4部分136のそれぞれの法線方向は、X方向に平行である。また、第2回路基板120の第3方向延伸第1部分125、第3方向延伸第2部分135の法線方向は、Y方向に平行である。一方で、第1回路基板110の主面の法線方向は、Z方向に平行である。このように、第2回路基板120の主面の法線方向は、第1回路基板110の主面の法線方向に対して直交する。これにより、図14Aおよび図14Bに示した光学素子10がローリング軸を中心に回転する際の第2回路基板120の弾性抵抗を低減できる。また、第1回路基板110および第2回路基板120のそれぞれの主面の法線方向が直交することにより、第2回路基板120を狭い空間に収容できる。
【0177】
光学ユニット200は、第2方向延伸第3部分126および第2方向延伸第4部分136と電気的に接続する外部端子接続部分180をさらに備える。外部端子接続部分180により、光学素子10の撮像素子で取得された信号を容易に外部に出力できる。
【0178】
図14および図15を参照して説明したように、本実施形態の光学ユニット200は、撮像素子を有する光学素子10と、撮像素子と電気的に接続された第1回路基板110と、光学素子10および第1回路基板110を揺動可能に支持する固定体220と、第1回路基板110と電気的に接続された第2回路基板120とを備える。光学素子10は、第1方向に延びる光軸Paを有している。
【0179】
第2回路基板120は、第1配線基板120aと、第2配線基板120bとを有する。第1配線基板120aは、第1方向(Z方向)に対して直交する第2方向の一方側(-Y方向)に延びる第2方向延伸第1部分124と、第2方向延伸第1部分124から、第1方向(Z方向)および第2方向(Y方向)に対して直交する第3方向の一方側(-X方向)に延びる第3方向延伸第1部分125とを有する。
【0180】
第2配線基板120bは、第2方向の一方側(-Y方向)に延びる第2方向延伸第2部分134と、第2方向延伸第2部分134から、第3方向の一方側(-X方向)に延びる第3方向延伸第2部分135とを有する。第2回路基板120を比較的長くできるため、光学素子10がローリング軸を中心に回転する際の第2回路基板120の弾性抵抗を低減できる。
【0181】
第1配線基板120aは、第2方向延伸第1部分124および第3方向延伸第1部分125に加えて、第3方向延伸第1部分125から、第2方向の一方側(-Y方向)に延びる第2方向延伸第3部分126をさらに有する。
【0182】
同様に、第2配線基板120bは、第2方向延伸第2部分134および第3方向延伸第2部分135に加えて、第3方向延伸第2部分135から、第2方向の一方側(-Y方向)に延びる第2方向延伸第4部分136をさらに有する。第2方向延伸第4部分136は、第2方向延伸第3部分126と直線状に配置される。したがって、第1配線基板120aの第2方向延伸第1部分124、第2方向延伸第3部分126および第2配線基板120bの第2方向延伸第2部分134、第2方向延伸第4部分136が互いに平行に配置され、また、第1配線基板120aの第3方向延伸第1部分125および第2配線基板120bの第3方向延伸第2部分135が互いに平行に配置される。このため、第2回路基板120の弾性抵抗を低減できる。
【0183】
なお、図9A図10および図14A図15を参照して上述したように、第1配線部分120aおよび第2配線部分120bは、平坦部分110を囲まずに平坦部分110に隣接する領域を囲んでもよい。なお、図9A図10および図14A図15に示した回路基板100において、第1配線部分120aは、第2方向延伸第3部分126から+X方向に向かって折れ曲がった第3方向延伸第3部分127を有し、第2配線部分120bは、第2方向延伸第4部分136から+X方向に向かって折れ曲がった第3方向延伸第4部分137を有したが、本実施形態は、これに限定されない。第1配線部分120aは、第2方向延伸第3部分126から-X方向に折れ曲がってもよく、第2配線部分120bは、第2方向延伸第4部分136から-X方向に折れ曲がってもよい。
【0184】
次に、図16Aおよび図16Bを参照して本実施形態の光学ユニット200を説明する。図16Aおよび図16Bは、本実施形態の光学ユニット200の模式的な斜視図である。なお、図16Bでは、図面が過度に複雑になることを避ける目的で、固定体220を覆う収容ケース290を省略している。図16および図16Bに示した光学ユニット200は、回路基板100が、第2方向延伸第1部分124、第3方向延伸第1部分125、第2方向延伸第3部分126、第2方向延伸第4部分136、第3方向延伸第2部分135および第2方向延伸第2部分134に囲まれた領域に折り返される部分をさらに備える点を除いて、図9Aおよび図9Bに示した光学ユニット200と同様の構成を有しており、冗長を避ける目的で重複する記載を省略する。
【0185】
図16Aおよび図16Bに示すように、光学ユニット200は、可動体210、固定体220および回路基板270を備える。なお、図16Aおよび図16Bには図示しないが、図16Aおよび図16Bの光学ユニット200は、図3に示した光学ユニット200と同様に、支持機構230および揺動機構240を備える。ここでは、固定体220は、X軸方向に延びた形状である。収容ケース290は、固定体220に対して+Z方向側に位置する。収容ケース290は、固定体220の開口部を覆う。
【0186】
可動体210は、固定体220に対して可動可能に配置される。可動体210は、少なくとも撮像素子を有する光学素子10と、ホルダ214とを有する。光学素子10は、回路基板100を有る。回路基板100は、X方向に延びる。回路基板100は、固定体220および収容ケース290に対して+X方向に延びる。
【0187】
回路基板100は、第1回路基板(平坦部分)110(図3)および第2回路基板120に加えて第3回路基板190を含む。第2回路基板120は、第1回路基板110および第3回路基板190と電気的に接続する。第2回路基板120は、第1回路基板110に対して+X方向側に位置する。第3回路基板190は、第2回路基板120に対して-Z方向側に位置する。
【0188】
固定体220は、可動体210とともに回路基板100を収容する。固定体220は、第1収容部220aと、第2収容部220bと、分離壁220wとを有する。第1収容部220aは、光学素子10および第1回路基板(平坦部分)110(図3)を収容する。第2収容部220bは、第1収容部220aに隣接する。第2収容部220bは、第2回路基板120および第3回路基板190のそれぞれの少なくとも一部を収容する。分離壁220wは、第1収容部220aと第2収容部220bとを区画する。
【0189】
固定体220には、第3回路基板190が貫通する引出孔220pが設けられる。第3回路基板190は、固定体220の第2収容部220bから引出孔220pを介して固定体220の外部に貫通する。引出孔220pは、第2収容部220bの底面または側面に設けられる。
【0190】
このように、第2収容部220bの底面または側面に第3回路基板190が貫通する引出孔220pが設けられる。引出孔220pにより、第3回路基板190を第2収容部220bの内部または側面から外部に取り出しできる。
【0191】
次に、図16A図17を参照して、本実施形態の光学ユニット200を説明する。図17は、本実施形態の光学ユニット200の模式的な分解斜視図である。図17に示した光学ユニット200は、回路基板100および固定体220の形状が異なるとともに、弾性部材250をさらに備える点を除いて、図3を参照して上述した説明と同様の構成を有しており、冗長を避ける目的で重複する説明を省略する。
【0192】
図17に示すように、光学ユニット200は、可動体210と、固定体220と、支持機構230と、揺動機構240と、回路基板270と、収容ケース290とを備える。可動体210は、光学素子10と、ホルダ214とを有する。
【0193】
回路基板100は、第1回路基板(平坦部分)110と、第2回路基板(周囲部分120)とを有する。周囲部分120は、第1配線部分120aと、第2配線部分120bとを有する。第1配線部分120aは、平坦部分110に対して+Y方向側に位置する。第2配線部分120bは、平坦部分110に対して-Y方向側に位置する。
【0194】
回路基板100は、第1回路基板110および第2回路基板120に加えて第3回路基板190をさらに有する。第2回路基板120は、第1回路基板110および第3回路基板190と電気的に接続する。第2回路基板120は、第1回路基板110に対して+X方向側に位置する。また、第2回路基板120は、第3回路基板190に対して+Z方向側に位置する。
【0195】
光学ユニット200は、第2収容部220b内で第2回路基板120と電気的に接続する第3回路基板190をさらに備える。第3回路基板190により、第1回路基板110に接続される第2回路基板120および第3回路基板130の長さを長くできるため、第2回路基板120の弾性抵抗を低減できる。
【0196】
光学ユニット200は、弾性部材250をさらに備えてもよい。弾性部材250は、レンズユニット10Lよりも弾性率の高い材料から構成される。弾性部材250は、第1回路基板110とホルダ214との間に位置する。弾性部材250により、ホルダ214に対する衝撃が第1回路基板110に伝達することを抑制できる。
【0197】
固定体220の第2収容部220bには、突起部220dが設けられる。突起部220dは、第2収容部220b内において+Z方向に突起する。ここでは、突起部220dにおいて+X方向側の側面は-X方向に窪む。第3回路基板190は、突起部220dの窪みに応じて突出しており、第3回路基板190は、突起部220dの窪みに嵌まる。
【0198】
次に、図18を参照して、本実施形態の回路基板100を説明する。図18は、本実施形態の回路基板100の模式的な分解斜視図である。
【0199】
図18に示すように、回路基板100は、第1回路基板110、第2回路基板120、および第3回路基板130を有する。第2回路基板120が、第2方向延伸第1部分124、第3方向延伸第1部分125、第2方向延伸第3部分126、第2方向延伸第4部分136、第3方向延伸第2部分135および第2方向延伸第2部分134に囲まれた領域に折り返される部分をさらに有する。
【0200】
第1配線部分120aは、第1基準部分121と、第1連結部分122と、第1方向第1折曲部分123と、第2方向延伸第1部分124と、第3方向延伸第1部分125と、第2方向延伸第3部分126に加えて、第3方向延伸第5部分128をさらに有する。第1基準部分121、第1連結部分122、第1方向第1折曲部分123および第2方向延伸第1部分124は、平坦部分110に対して+X方向側に位置する。例えば、第1配線部分120aは、1本の線状の回路基板から構成される。
【0201】
第3方向延伸第5部分128は、第2方向延伸第3部分126に対して-X方向に折れ曲がる。第3方向延伸第5部分128のX方向に沿った長さは、第3方向延伸第1部分125のX方向に沿った長さよりも短い。
【0202】
同様に、第2配線部分120bは、1本の線状の回路基板から構成される。第2配線部分120bは、第2基準部分131と、第2連結部分132と、第1方向第2折曲部分133と、第2方向延伸第2部分134と、第3方向延伸第2部分135と、第2方向延伸第4部分136に加えて、第3方向延伸第6部分138をさらに有する。第2基準部分131、第2連結部分132、第1方向第2折曲部分133および第2方向延伸第2部分134は、平坦部分110に対して+X方向側に位置する。
【0203】
第3方向延伸第6部分138は、第2方向延伸第4部分136に対して-X方向に折れ曲がる。第3方向延伸第6部分138のX方向に沿った長さは、第3方向延伸第2部分135のX方向に沿った長さよりも短い。
【0204】
第3方向延伸第6部分138は、第3方向延伸第5部分128と平行に延びる。第3方向延伸第6部分138のX方向に沿った長さは、第3方向延伸第5部分128のX方向に沿った長さとほぼ等しい。
【0205】
このように、第1配線基板120aは、第2方向延伸第3部分126から、第3方向の他方側(+X方向)に延びる第3方向延伸第5部分128をさらに有する。第2配線基板120bは、第2方向延伸第4部分136から、第3方向の他方側(+X方向)に延びる第3方向延伸第6部分138をさらに有する。第3方向延伸第5部分128および第3方向延伸第6部分138により、第2回路基板120を比較的長くできるため、第2回路基板120の弾性抵抗を低減できる。
【0206】
第3回路基板190は、X方向に延びる略薄板形状である。第3回路基板190の主面の法線方向は、第1回路基板110の主面の法線方向(Z方向)と平行に延びる。これにより、第3回路基板190が第2回路基板120と衝突せずに第2収容部220b内のスペースを有効に活用できる。
【0207】
第3回路基板190は、本体部190aと、幅広部190bと、接続部190cとを含む。本体部190aは、X方向に延びる薄板形状である。幅広部190bは、本体部190aの側面から部分的にY方向に延びる。
【0208】
接続部190cは、本体部190aと第2回路基板120とを接続する。接続部190cは、第2回路基板120を固定するとともに、本体部190aと第2回路基板120とを電気的に接続する。接続部190cは、本体部190aの-X方向側の端部に位置し、本体部190aの-X方向側の端部を覆う。接続部190cのY方向に沿った長さは、本体部190aのY方向に沿った長さよりも大きい。
【0209】
第1配線基板120aは、第2方向延伸第5部分129をさらに有する。第2方向延伸第5部分129の法線方向はZ方向に平行である。第2方向延伸第5部分129は、第3回路基板190と接続する。第2方向延伸第5部分129は、第3方向延伸第5部分128から第2方向の一方側(-Y方向)に延びる。詳細には、第2方向延伸第5部分129は、第3回路基板190の接続部190cに固定される。
【0210】
同様に、第2配線基板120bは、第2方向延伸第6部分139をさらに有する。第2方向延伸第6部分139の法線方向はZ方向に平行である。第2方向延伸第6部分139は、第3回路基板190と接続する。第2方向延伸第6部分139は、第3方向延伸第6部分138から第2方向の一方側(+Y方向)に延びる。また、第2方向延伸第6部分139は、第3回路基板190の接続部190cに固定される。第2方向延伸第5部分129および第2方向延伸第6部分139は互いに逆方向に延びた状態で接続部190cに固定でき、第3方向延伸第5部分128および第3方向延伸第6部分138を互いに近づけることができる。これにより、第1配線基板120aおよび第2配線基板120bの全長を長くでき、第2回路基板120の弾性抵抗を低減できる。
【0211】
次に、図19を参照して、本実施形態の光学ユニット200を説明する。図19は、本実施形態の光学ユニット200の模式的な上面図である。図19では、収容ケース290を省略している。
【0212】
図19に示すように、固定体220は、可動体210とともに回路基板100を収容する。固定体220は、第1収容部220aと、第2収容部220bと、分離壁220wとを有する。第1収容部220aは、光学素子10および光学素子10に対して-Z方向側に位置する第1回路基板110を収容する。第2収容部220bは、第1収容部220aに隣接する。第2収容部220bは、第2回路基板120および第3回路基板190のそれぞれの少なくとも一部を収容する。
【0213】
第3回路基板190が固定体220の第2収容部220bに収容される場合、幅広部190bは、第2収容部220bの+X方向側の内周面に隣接する。
【0214】
第2収容部220bは、第2方向(Y方向)および第3方向(X方向)に第2回路基板120と接する突起部220dを有する。ここでは、突起部220dには、第3回路基板190の接続部190cの突出部に対応した窪みが設けられている。突起部220dの窪みに、第2回路基板120を固定する第3回路基板190の接続部190cが嵌まることにより、第2収容部220bに第2回路基板120を位置決めできる。
【0215】
なお、図2図19に示した光学ユニット200およびその各部材では、可動体210は略薄板形状であったが、本実施形態はこれに限定されない。可動体210は略球体形状であってもよく、固定体220は可動体210の形状に応じて可動体210を揺動可能に支持してもよい。
【0216】
スマートフォン300は、本実施形態の光学ユニット200を備える。スマートフォン300における回路基板100の弾性抵抗を低減できる。
【0217】
スマートフォン300は、上記に記載の揺れ補正ユニット200Aと、光学素子10とを含む光学ユニット200を備える。上記の構成により、スマートフォン300における光学素子10の振れを補正できる。
【0218】
なお、本実施形態の光学ユニット200の用途の一例として図1にスマートフォン300を図示したが、光学ユニット200の用途はこれに限定されない。光学ユニット200は、デジタルカメラまたはビデオカメラとして好適に用いられる。例えば、光学ユニット200は、ドライブレコーダーの一部として用いられてもよい。あるいは、光学ユニット200は、飛行物体(例えば、ドローン)のための撮影機に搭載されてもよい。
【0219】
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られず、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されず、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0220】
100 回路基板
200 光学ユニット
210 可動体
212 光学素子
214 ホルダ
220 固定体
230 支持機構
240 揺動機構
270 回路基板
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図15
図16A
図16B
図17
図18
図19