(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022018131
(43)【公開日】2022-01-27
(54)【発明の名称】エレベータの装置
(51)【国際特許分類】
B66B 11/02 20060101AFI20220120BHJP
B66B 1/08 20060101ALI20220120BHJP
【FI】
B66B11/02 P
B66B1/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020121006
(22)【出願日】2020-07-15
(71)【出願人】
【識別番号】301020536
【氏名又は名称】三菱日立ホームエレベーター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103067
【弁理士】
【氏名又は名称】神戸 真澄
(72)【発明者】
【氏名】三輪 善行
【テーマコード(参考)】
3F306
3F502
【Fターム(参考)】
3F306AA09
3F306CB05
3F306CB34
3F502HB16
3F502JA09
3F502JA17
3F502KA11
3F502KA50
3F502MA07
(57)【要約】 (修正有)
【課題】USB電源線により電源をカメラに電源を供給し、通信線でカメラと制御装置と通信するエレベータの装置を提供する。
【解決手段】かご15を上昇又は下降するモータ25を駆動制御し、かご15が走行するための走行指令信号を生成する制御装置300との間で、通信を成すかご上ステーション17と、第1の一端部を制御装置300に接続し、かご上ステーション17を介して第1の他端部をかご15内に接続され、通信を伝送するUSB通信線81と、直流電源に接続された第1の入力部と、第1の出力部とを有し、かご上ステーション17及びかご15に配線された第1のUSB電源線71と、かご15内に設けられ、第1の出力部から電源を得ると共に、撮像情報を記憶する記憶部820を有し、第1のUSB通信線81により撮像指令信号に基づいてかご内を撮像するカメラ800とを備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータのかごと、
前記かごを上昇又は下降する駆動源となるモータと、
前記かご内に設けられた前記かご内を撮像指令信号に基づいて撮像した撮像情報を記憶する記憶部を有する撮像手段と、
前記撮像指令信号を生成して発生する撮像指令手段を有すると共に、前記モータを駆動制御する制御装置と、
前記制御装置との間で、前記撮像指令信号を通信すると共に、前記かごの上に設けられたかご上ステーションと、
第1の一端部と第1の他端部とを有しており、前記第1の一端部を前記制御装置に接続すると共に、前記かご上ステーションを介して前記第1の他端部を前記かご内に接続され、前記通信を伝送する第1の通信線と、
第1の入力部と第1の出力部とを有し、前記第1の入力部が直流電源に接続され、前記かご上ステーションを介して前記かご内に前記第1の出力部が配線された第1の電源線とを備え、
前記撮像手段は、前記第1の出力部から電源を得ると共に、前記第1の通信線により前記撮像指令信号に基づいて前記かご内を撮像する、
ことを特徴とするエレベータの装置。
【請求項2】
前記制御装置は、前記モータを駆動制御して、前記かごが走行するための走行指令信号を生成する走行指令手段を有しており、
前記かご内に設けられると共に、携帯端末が前記かご内に存在することを検知して検知信号を発生する検知手段と、
前記かご内に設けられると共に、前記検知信号に基づいて前記走行制御手段が前記走行指令信号を生成するために必要な第1のかご呼び信号を発生することが可能となる第1のかご呼び発生手段と、
第2の入力部と第2の出力部とを有し、前記第2の入力部が直流電源に接続され、前記第2の主力部が前記かご上ステーション又は前記第1のかご呼び発生手段に接続された第2の電源線と、
前記かご内に設けられると共に、前記第2の出力部に接続された電源コンセントと、
前記第1のかご呼び信号を前記第1の通信線を用いて前記制御装置にシリアル通信する第1のシリアル通信手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの装置。
【請求項3】
前記第2の電源線は、前記第2の入力部が前記第1のかご呼び発生手段に設けられた前記直流電源が接続されており、
第2の一端部と第2の他端部とを有しており、前記第2の一端部を前記第1のかご呼び発生手段に接続すると共に、前記第2の他端部を前記検知手段に接続された第2の通信線と、
前記検知信号を前記第2の通信線を用いて前記第1のかご呼び発生手段に通信する第2のシリアル通信手段と、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載のエレベータの装置。
【請求項4】
前記制御装置は、前記かごを上昇又は下降する駆動源となるモータを駆動制御して、前記かごが走行するための走行指令信号を生成する走行指令手段を有しており、
予めアプリがインストールされた携帯端末からの近距離無線による信号の受信に基づいて前記走行制御手段が前記走行指令信号を生成するために必要な第2のかご呼び信号を発生する第2のかご呼び発生手段と、
第2の入力部と第2の出力部とを有し、前記第2の入力部が前記第2のかご呼び発生手段に設けられた前記直流電源に接続された第2の電源線と、
前記かご内に設けられると共に、前記第2の出力部に接続された電源コンセントと、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの装置。
【請求項5】
前記検知手段は、前記かご内に設けられると共に、前記携帯端末をセットするセット手段を有し、
前記セット手段に前記携帯端末がセットされたことを検知して検知信号を発生し、
前記第1のかご呼び発生手段は、前記検知信号に基づいて前記第1のかご呼び信号を発生可能とする、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載のエレベータの装置。
【請求項6】
前記エレベータの各乗場に設けられると共に、前記携帯端末から発生して近距離の無線により伝送された情報を受信して、乗場呼び信号を発生する乗場呼び発生手段を備え、
前記走行指令手段は、前記乗場呼び信号に基づいて前記かごを走行して目的階に停止する走行指令信号を発生する、
ことを特徴とする請求項2から5の何れか一つに記載のエレベータの装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータの装置に関し、かご内にカメラを設けたものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のエレベータの装置は、下記特許文献1に記載のように、エレベータのかご内の状況を撮影するカメラと、このカメラが撮影した画像を記録する画像記録手段とを備えたエレベータの装置において、画像記録制御信号発生手段から発生した録画開始信号および録画停止信号により、カメラの画像を画像記録手段に記録するものが記載されている。
【0003】
画像記録制御信号発生手段はエレベータの動きに連動して画像記録手段に録画開始信号を出力し、画像記録手段はこの信号に応じてカメラが撮影した画像を記録する。画像記録制御信号発生手段はエレベータの動きに連動して画像記録手段に録画停止信号を出力し、画像記録手段はこの信号に応じてカメラが撮影した画像の記録を停止する。これにより、乗客の乗り込み時に乗客を撮影することが可能となり、かご内の乗客の状況を記録できると共に、不必要な画像の記録を低減できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、発明者は、普及したドライブレコーダのような撮像手段を用いると、エレベータの制御装置からの撮像指令信号をかご上に設けられたかご上ステーションを介して、簡易に通信すると共に、見栄えが良く撮像手段に電源により供給し得るということを見出した。さらに、かご内に電源を供給するという観点において、今日、携帯端末を個人が所有することが一般的となってきているので、かご内に電話機を常設するよりは、携帯端末を利用して、エレベータのかご階間停止等の異常事態では、かご内の乗客が所有する携帯端末を利用して監視センターなどと連絡することが可能となる。このような状況下において、発明者は、異常の際等に、いざ携帯端末を利用しようとすると、充電が頻繁に行われる携帯端末の蓄電池が切れていることも充分にあり得る。しかも、かごの乗車の際に、携帯端末を所有せずに乗り込むことが生じるという課題を見出した。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、エレベータの制御装置からの撮像指令信号をカメラに通信線により送信を成すと共に、かご上に設けられたかご上ステーションを介して電源線を介して電源をカメラに電源を供給するエレベータの装置を提供することを目的とする。
さらに、他の発明の目的は、かご内で携帯端末の所有が必須になると共に、携帯端末の畜電池が切れていても、畜電池に速やかに充電可能な充電手段をかご内に有するエレベータの装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明に係るエレベータの装置は、エレベータのかごと、
前記かごを上昇又は下降する駆動源となるモータと、
前記かご内に設けられた前記かご内を撮像指令信号に基づいて撮像した撮像情報を記憶する記憶部を有する撮像手段と、
前記撮像指令信号を生成して発生する撮像指令手段を有すると共に、前記モータを駆動制御する制御装置と、
前記制御装置との間で、前記撮像指令信号を通信すると共に、前記かごの上に設けられたかご上ステーションと、
第1の一端部と第1の他端部とを有しており、前記第1の一端部を前記制御装置に接続すると共に、前記かご上ステーションを介して前記第1の他端部を前記かご内に接続され、前記通信を伝送する第1の通信線と、
第1の入力部と第1の出力部とを有し、前記第1の入力部に直流電源に接続され、前記かご上ステーションを介して前記かご内に前記第1の出力部が配線された第1の電源線とを備え、
前記撮像手段は、前記第1の出力部から電源を得ると共に、前記第1の通信線により前記撮像指令信号に基づいて前記かご内を撮像する、
ことを特徴とするものである。
【0008】
このようなエレベータの装置によれば、撮像手段は、かご内に設けられ、直流電源に接続された第1の入力部を有する第1の電源線の第1の出力部から電源を得ると共に、撮像情報を記憶する記憶部を有し、第1の通信線により撮像指令信号に基づいてかご内を撮像する。これにより、簡易に撮像手段によりかご内を撮像して、撮像情報を記憶する記憶部に記憶できるので、防犯上優れている。撮像手段の記憶部からの撮像情報を取り出すために制御コンセントをかご内に設けることが好ましい。簡易に撮像情報を確認できるからである。
ここで、撮像情報の容量を抑制するために、撮像指令信号は、戸開指令信号が発生した時から発生し、かごの走行指令信号によりかごが停止した後、戸開指令信号、戸閉め信号まで発生することが好ましい。かご内及び乗場に人が存在し得る場合には、撮像手段により撮像する必要があるからである。さらに、直流電源はかご上ステーションに設けられることが好ましい。制御装置に有する直流電源では、かご内までの配線が長くなり、かご内のかご呼び発生装置等の直流電源からの配線では、見栄えを良くするために配線処理に手間がかかるためである。さらに、第1の通信線、第1の電源線は、USBであることが好ましい。構成が簡易になるからである。
【0009】
第2の発明に係るエレベータの装置における前記制御装置は、前記モータを駆動制御して、前記かごが走行するための走行指令信号を生成する走行指令手段を有しており、
前記かご内に設けられると共に、携帯端末が前記かご内に存在することを検知して検知信号を発生する検知手段と、
前記かご内に設けられると共に、前記検知信号に基づいて前記走行制御手段が前記走行指令信号を生成するために必要な第1のかご呼び信号を発生することが可能となる第1のかご呼び発生手段と、
第2の入力部と第2の出力部とを有し、前記第2の入力部が直流電源に接続され、前記第2の主力部が前記かご上ステーション又は前記第1のかご呼び発生手段に接続された第2の電源線と、
前記かご内に設けられると共に、前記第2の出力部に接続されたUSB電源コンセントと、
前記第1のかご呼び信号を前記第1の通信線を用いて前記制御装置にシリアル通信する第1の通信手段と、
を備えたことを特徴とするものである。
【0010】
このようなエレベータの装置によれば、かご内に携帯端末が存在しないと、検知手段が検知信号を発生しないので、第1のかご呼び発生手段から第1のかごの呼び信号が発生し得なくなり、かごを走行できなくなる。かごの走行のためには、かご内で携帯端末が必須となるので、携帯端末の所持忘れがなくなる。確実に、携帯端末によりかごの外部と音声通信が可能になる。したがって、かご内に外部と連絡するための電話機等の設置が不要となる。しかも、携帯端末の畜電池の電源が切れていても、電源コンセントから蓄電池に充電できるので、携帯端末の充電切れにも対応できる。さらに、第2の電源線は、USBで、シリアル通信は、ユニバーサル・シリアル・バスによる通信が好ましい。構成が簡易になるからである。
【0011】
第3の発明に係るエレベータの装置は、前記第1の入力部が前記第1のかご呼び発生手段に接続されており、
第2の一端部と第2の他端部とを有しており、前記第2の一端部を前記第1のかご呼び発生手段に接続すると共に、前記第2の他端部を前記検知手段に接続された第2の通信線と、
前記検知信号を前記第2の通信線を用いて前記第1のかご呼び発生手段にシリアル通信する第2の通信手段と、を備えることが好ましい。
これにより、第2の通信手段は、かご内に携帯端末が存在すると、検知手段から発生した検知信号を第1のかご呼び発生手段に簡易にシリアル通信(送信)できる。さらに、第2の通信線は、USBで、シリアル通信は、ユニバーサル・シリアル・バスによる通信が好ましい。構成が簡易になるからである。
【0012】
第4の発明に係るエレベータの装置における前記制御装置は、前記制御装置は、前記かごを上昇又は下降する駆動源となるモータを駆動制御して、前記かごが走行するための走行指令信号を生成する走行指令手段を有しており、
予めアプリがインストールされた携帯端末からの近距離無線による信号の受信に基づいて前記走行制御手段が前記走行指令信号を生成するために必要な第2のかご呼び信号を発生する第2のかご呼び発生手段と、
第2の入力部と第2の出力部とを有し、前記第2の入力部が前記第2のかご呼び発生手段に設けられた前記直流電源に接続された第2の電源線と、
前記かご内に設けられると共に、前記第2の出力部に接続された電源コンセントと、
を備えることが好ましい。
ここで、近距離無線通信とは、通信距離が10cm程度のNFC(near field communication)が好ましい。かご内に携帯端末が存在することを確実に検知できるからである。これにより、携帯端末からの近距離無線による信号に基づいて、第2のかご呼び手段がかごを走行するための第2のかごの呼び信号を発生するので、かご内に携帯端末が存在することを簡易で確実に検知できる。さらに、第2のかご呼び発生手段に設けられた直流電源から、かご内に設けられた電源コンセントに電源を供給するので、第2の電源線の配線が短くできる。さらに、第2の電源線、電源コンセントは、USBであることが好ましい。構成が簡易になるからである。
【0013】
第5の発明に係るエレベータの装置における前記検知手段は、前記かご内に設けられると共に、前記携帯端末をセットするセット手段を有し、
前記セット手段に前記携帯端末がセットされたことを検知して検知信号を発生し、
前記第1のかご呼び発生手段は、前記検知信号に基づいて前記第1のかご呼び信号を発生可能とする、ことが好ましい。
これにより、検知手段は、かご内に設けられたセット手段に携帯端末がセットされると、検知信号を発生する。検知信号が発生しないと、第1のかご呼び信号が発生しない。したがって、かご内で携帯端末が必須となる。
【0014】
第6の発明に係るエレベータの装置は、前記エレベータの各乗場に設けられると共に、前記携帯端末から発生して近距離の無線により伝送された情報を受信して、乗場呼び信号を発生する乗場呼び発生手段を備え、
前記走行指令手段は、前記乗場呼び信号に基づいて前記かごを走行して目的階に停止する走行指令信号を発生する、
ことが好ましい。
これにより、乗場呼び発生手段は、携帯端末から伝送された情報により乗場呼び信号を発生するので、乗り込み階にかごが存在しない場合には、かご内に乗り込む際に携帯端末の所持が必須となり得る。したがって、緊急の際に所持している携帯端末により外部と連絡を取ることができる。ここで、携帯端末と乗場呼び発生装置との通信距離が10m程度以内に限って通信が可能な近距離通信、例えば、ブルートゥース(登録商標)による無線通信が好ましく、ブルートゥース(登録商標)よりも通信距離がやや長い無線LANでも良い。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、エレベータの制御装置からの撮像指令信号をカメラに通信線により送信を成すと共に、かご上に設けられたかご上ステーションを介して電源線を介してカメラに電源を供給するエレベータの装置を得ることができる。
他の発明によれば、かご内で携帯端末の所有が必須になると共に、携帯端末の畜電池が切れていても、畜電池に速やかに充電可能な充電手段をかご内に有するエレベータの装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施の形態によるエレベータの全体図である。
【
図2】
図1に示すエレベータのかご内の正面図である。
【
図3】
図1によるエレベータの装置の電気系統を示す配線図である。
【
図4】
図1から
図3に示すエレベータの装置の動作を示すフローチャートである。
【
図5】本発明の他の実施の形態2によるエレベータの装置の電気系統を示す配線図である。
【
図6】本発明の他の実施の形態3によるエレベータのかご内の正面図である。
【
図7】本発明の他の実施の形態3によるエレベータの装置の電気系統を示す配線図である。
【
図8】本発明の他の実施の形態3によるエレベータの装置の動作を示すフローチャートである。
【
図9】本発明の他の実施の形態4によるエレベータの装置の電気系統を示す配線図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
実施の形態1.
本発明の一実施の形態を
図1から
図4によって説明する。
図1は、本発明の一実施の形態によるエレベータの全体図である。
図1において、個人住宅などに施設されるエレベータ10は、五停止で各階にかご15の乗場を有する五階建ての住宅に設置されており、かご15の一端部15aにロープ19の一端部が連結固定され、昇降路13の上部に設けられた吊り車21を介して、ロープ19の他端部が昇降路13の下部に設けられた巻上機23の巻胴23aに連結固定されている。巻胴23aの軸に回転軸が連結固定されたモータ25を有している。かご15内の天井には、連続撮影可能な撮像手段としてのカメラ800が設けられている。
【0018】
エレベータ10の各階乗場には、携帯端末700からの無線通信による呼びの要求信号を受信して、乗場釦を押すことにより乗場呼び信号を発生する乗場呼び発生装置51~55が各階の乗場に対応して設けられている。モータ25を駆動制御する制御装置300が設けられており、かご15の上に設けられ、制御装置300との間で、通信を成すかご上ステーション17が設けられている。かご上ステーション17は、かご15と制御装置300とを通信したり、カメラ800に電源供給すると共に、携帯端末700に充電したりする第1のかご上用USBケーブル70を有している。
【0019】
ここで、携帯端末700と乗場呼び発生装置51~55との無線通信の距離は、特に限定されないが、通信距離が10m程度以内に限って通信が可能な近距離通信、例えば、ブルートゥース(登録商標)による無線通信が好ましい。エレベータ10の使用状況及び周囲の状況を確認しながら、携帯端末700と乗場呼び発生装置51~55とが交信することが好ましいからである。なお、携帯端末700は、音声通信及びデータ通信が共に可能で、認証番号としての携帯電話番号を有しており、スマートホン、タブレット端末等を例示できる。
【0020】
図2において、かご15内の天井には、連続撮影可能なカメラ800が設けられており、正面壁15sには、かご15の階床位置などを表示するインジケータ部103と、かご15を目的階に走行するためのかご呼び信号を発生する第1のかご呼び発生装置180を有しており、かご呼び発生装置180には、目的階1F~5Fにそれぞれ対応したかご呼釦1F~5Fを有しており、かご15の扉を強制的に開放する戸開釦180aと、この逆に強制的に閉める戸閉め釦180cと、を備えている。
【0021】
かご15内の正面壁15sには、携帯端末700をセットする平面状の設置部67aを有するセット手段としての設置台67が設けられており、設置台67の天部には、接触スイッチ65sが設けられ、携帯端末700が設置台65に載せられると、即ち、セットされると、接触スイッチ65sがオフからオンになって、携帯端末700がかご15内に存在することを検知して検知信号を発生する検知手段としての検知部65を有している。この検知信号がかご呼び発生装置180に入力されると、かご呼釦1F~5Fの操作により第1のかご呼び信号の発生が有効であることを示す青色灯188aが点灯し、第1のかご呼び信号の発生が無効であることを示す赤色灯188xとを有している。
設置台67の近傍に携帯端末700を充電できる電源コンセントとしてのUSB電源コンセント60が設けられている。
【0022】
かご15内には、天井に撮像手段としてのカメラ800が設けられており、カメラ800は、かご15内を撮像すると共に、かご15の戸開時に乗場も撮像できるように設けられている。カメラ800には、制御装置300からの撮像指令信号により撮像の開始及び終了などを制御する制御部810と、撮像情報を記憶する記憶部820とを有しており、記憶部820に記憶された撮像情報を取り出すUSBメモリを接続可能なUSB制御コンセント830を有している。
【0023】
図3において、エレベータの装置100の電気系統は、制御装置300と、かご上ステーション17を介してかご15内のカメラ800、かご呼び発生装置180及びUSB電源コンセント60とをUSBケーブル70により電気的に接続されている。かご上ステーション17に設けられた直流電源eを第1のUSBケーブル70によりカメラ800に電源を供給している。
【0024】
制御装置300におけるかご呼び発生装置180が生成した第1のかご呼び信号をかご用送受信部180tからユニバーサル・シリアル・バスによる通信により送信し、制御用送受信部302がこれを受信して、制御用送受信部302が制御指令部304に送信し、走行指令手段としての走行指令部304aでは、かご15を走行する走行指令信号を生成して発生するように形成されている。走行指令部304aは、かご呼び信号又は、各階に設けられた乗場呼び発生装置51~55からの乗場呼び信号によりかご15を昇降させる目的階を決定後、走行指令信号によりモータ駆動制御部306を介してモータ25を回転してかご15を昇降することにより、かご15を目的階に走行させるように形成されている。
【0025】
制御指令部304には、カメラ800に撮像するための撮像指令信号を生成する撮像指令部304cを有しており、撮像指令信号は、かご15及び乗場の戸が開放した後、かご15が目的階に走行して停止し、かご15の戸が開放して戸締めするまでの間、かご15内を撮像する撮像指令信号を発生するように形成されている。かご15内及び乗場の乗客が存在し得る場合に限って、乗客などをカメラ800で撮像して記憶部820に記憶する。これにより、無駄な撮像を回避するためである。
【0026】
エレベータの装置100の電気系統の装置間の配線を成す第1のかご上用USBケーブル70を有し、第1のUSBケーブル70は、第1、第2のUSB電源線71、72及び第1の通信線81を有しており、第1の通信線81は、かご上ステーション17をかご15内のかご呼び発生装置180に接続する第1の下部通信線81dと、制御装置300をかご上ステーション17に接続する第1の上部通信線81uとからなっている。
【0027】
制御装置300とステーション17との配線は、制御用送受信部302に接続されたメス形状のソケットインサート部310eを有する第1のコネクタ310が設けられおり、第1のソケットインサート部310eに挿入可能なオス形状の第1のピンインサート部310iを有し、第1のピンインサート部310iには、第1のUSB通信線81(第1の上部通信線81u)の一端部が接続されている。
【0028】
かご上ステーション17には、第1の上部通信線81uの他端部が接続されたメス形状の第2のソケットインサート部450eを有するステーション用のコネクタ450が設けられおり、第2のソケットインサート部450eに挿入可能な第2のピンインサート部450iを有し、第2のピンインサート部450iに第1の下部通信線81dの一端部が接続されている。これにより、第1の上部通信線81uと第1の下部通信線81dが電気的に接続されている。
【0029】
かご上ステーション17の直流電源eを第1及び第2のUSB電源線71、72により第1のUSBハブ90を介して、それぞれカメラ800、USBコンセント60に電源を供給している。第1のUSB電源線71は、第1の口出し電源線71aを有し、一端部としての第1の入力部が直流電源eに接続され、他端部としての第1の出力部が第1のUSBハブ90と第1の口出し電源線71aとを介してかご15内に設けられたカメラ800に電源を供給している。第2のUSB電源線72は、第2の口出し電源線72aを有し、一端部としての第2の入力部が直流電源eに接続され、他端部としての第2の出力部が第1のUSBハブ90と第2の口出し電源線72aとを介してUSB電源コンセント60に電気的に接続されている。
【0030】
第1のUSBハブ90には、四角柱状の開口を有する第1から第3の接続部が設けられると共に、第1、第2、第3の接続部にそれぞれ対向して設けられた四角柱状の開口を有する第1の中継用接続部を有している。第1のUSBハブ90は、第1の中継用接続部に中継用コネクタ95が挿入されており、第1、第2、第3の接続部にそれぞれ第1、第2の電源用コネクタ84、85、かご呼び用コネクタ86が挿入されている。
【0031】
さらに、第1の下部通信線81dが第1のUSBハブ90を介してかご呼び装置180に接続されている。第1の口出し通信線81aは、一端部がかご呼び用コネクタ86に接続されて、他端部がかご呼び発生装置180の出力とカメラ800の制御部810に接続されている。これにより、第1のUSBハブ90を介して第1、第2のUSB電源線71、72と第1、第2の口出し電源線71a、72aとがそれぞれが電気的な接続を成すとともに、第1のUSB通信線81と第1の口出し通信線81aとが電気的な接続を成している。また、検知部65らの検知信号がかご呼び発生装置180に入力されるように形成されている。
【0032】
第1のUSB通信線81は、一端部が制御装置300に接続され、他端部がかご上ステーション用コネクタ450、第1のハブとしてのかご内用のUSBハブ95を介して第1のかご呼び発生装置180に電気的に接続されている。かご呼び発生装置180のかご用送受信部180tと制御装置300の制御用送受信部302とが、かご上ステーション17を介してユニバーサル・シリアル・バス通信することにより、かご呼び信号を第1のUSB通信線81によりシリアル通信を実行する第1のシリアル通信手段(第1のUSB通信手段)を成している。
【0033】
上記のように構成されたエレベータの装置の動作を
図1から
図4によって説明する。
いま、かご15が1階で、戸締めの状態で待機しており、乗客が3階から乗場釦を押すと(ステップS101)、乗場呼び信号の発生により、走行指令部304aが走行指令信号を発生して、モータ駆動制御部306を介してモータ25を回転してかご15を上昇して3階に停止する(ステップS103)。走行指令部304aは、戸開放指令信号を発生してかご15及び乗場の戸を開放する(ステップS104)。撮像指令部304cが戸開放指令信号の発生により撮像指令信号を生成して発生しカメラ800がかご15内の撮像を開始して記憶部820に撮像情報を記憶する(ステップS121)。
【0034】
次に、乗客がかご15内に乗り込み(ステップS105)、携帯端末700を設置台67に載せると、(ステップS107)、検知部65は、これを検知して接触スイッチ65sをオフからオンにすると共に、検知信号をかご呼び発生装置180に送信する(ステップS109)。かご呼び発生装置180は、かご呼び信号の発生を可能とすると共に、赤色灯188xを消灯して、青色灯188aを点灯する。なお、ステップS101において、待機階と乗り込み階が同一であれば、乗客はそのままかご15に乗り込み、ステップS104に移行する。
【0035】
乗客が目的階として5階のかご呼び釦5Fを押すと、かご呼び発生装置180がかご呼び信号を発生して、かご用送受信部180tからかご呼び信号をユニバーサル・シリアル・バスによって第1のUSB通信線81により制御用送受信部302を介して制御指令部304へ送信する。走行指令部304aは、生成して走行指令信号の発生によりモータ駆動制御部306を介してモータ25を回転してかご15を5階に走行して停止する(ステップS111)。カメラ800は、制御部810が走行指令信号、戸開指令信号、戸閉め指令信号により撮像を継続し、戸閉め指令信号のオンからオフ(戸閉めの完了)となると、撮像指令信号をオフにしてカメラ800の撮像を停止する(ステップS121)。
【0036】
本実施の形態によれば、カメラ800は、かご15内に設けられ、直流電源eに電気的に接続された第1のUSB電源線71の第1の出力部から電源を得ると共に、撮像情報を記憶する記憶部820を有し、第1のUSB通信線81により撮像指令信号に基づいてかご15内及び乗場を撮像する。簡易にカメラ800によりかご15内及び乗場を撮像して、撮像情報を記憶部820に記憶できる。しかも、USB制御コネクタ830から撮像情報を容易に取り出しできるので、容易に撮像情報を確認できる。
【0037】
また、本実施の形態によれば、第1のかご呼び発生装置180から第1のかご呼び信号の発生を可能とするのに、かご15内に設けられた設置台67に携帯端末700が載せられたことを検知部65が検知して検知信号を発生する。これにより、携帯端末700をかご15内に存在しなければ、第1のかご呼び信号が発生しないので、適切に、かご15内の固定電話機を不用にできると共に、携帯端末700の蓄電池が切れていても、速やかにかご15内に設けられたUSB電源コンセント60により携帯端末700の充電が可能となる。
【0038】
さらに、本実施の形態によれば、第1及び第2のUSB電源線71、72がそれぞれカメラ800、USB電源コンセント60に電源供給する。第1のUSB通信線81により制御装置300とカメラ800とが撮像指令信号を通信し、制御装置300とかご呼び発生装置180とがかご呼び信号を通信する。したがって、カメラ800及びUSB電源コンセント60への電源供給が簡易であると共に、制御装置300からカメラ800へ撮像指令信号を簡易に通信できる。
【0039】
実施の形態2.
本発明の他の実施の形態を
図5によって説明する。
図5は、本発明の他の実施の形態(実施の形態2)によるエレベータの電気系統を示す配線図である。
図5中、
図3と同一符号は、同一部分を示し、説明を省略する。
実施の形態1は、かご上ステーション17の直流電源eを第1のUSBハブ90を介してかご15内のUSB電源コンセント60に電源を供給し、検知部65の検知信号を第1のかご呼び装置180に入力したが、本実施の形態のエレベータの装置1100は、
図5に示すように、かご15内の直流電源eをUSB電源コンセント60に供給し、検知部65とかご呼び発生装置180とを第2のUSB通信線281と第2のUSBハブ290とより配線するものである。検知部65には、ユニバーサル・シリアル・バス通信によりかご呼び発生装置180に送信する検知用送信部65tを有している。
【0040】
図5において、第1のかご呼び発生装置180には、直流電源eと、かご用送受信部180tとが接続されたメス形状のソケットインサート部282eを有するかご呼び発生装置用のコネクタ282が設けられており、ソケットインサート部282eに挿入可能なオス形状の第2のピンインサート部282iに接続されている。第1のかご内用USBケーブル270は、第1のUSB電源線71及び第1のUSB通信線81から成り、第2のUSB電源線272は、一端部としての第2の入力部がかご呼び発生装置180に接続されて、他端部としての第2の出力部がUSB電源コンセント60とを電気的に接続されている。第2のUSB通信線281は、第2の口出し通信線281aを有しており、第2の口出し通信線281aは、一端部が検知部65の出力に接続され、他端部が検知用コネクタ286に接続されている。
【0041】
かご内用USBケーブル270は、一端部が第2のUSBハブ290に挿入可能な第2の中継用コネクタ295を有しており、他端部がかご呼び発生装置180に設けられたコネクタ282のソケットインサート部282eに挿入可能なオス形状の第2のピンインサート部282iに接続されている。
【0042】
第2のUSBハブ290には、開口を有する第1、第3の接続部が設けられると共に、第1、第3の接続部と対向して設けられた開口を有する第2の中継用接続部を有している。第2のUSBハブ290は、第1、第3の接続部にそれぞれ電源用コネクタ85、検知用コネクタ286が挿入され、第2の中継用接続部に第2の中継用コネクタ295が挿入されている。これにより、第2のUSBハブ290を介して第2のUSB電源線272と第2の口出し電源線272aとの電気的な接続を成すとともに、第2のUSB通信線281と第2の口出し通信線281aとの電気的な接続をも成している。
【0043】
これにより、検知部65の検知用送信部65tから検知信号を第2のUSB通信線281を介してかご呼び発生装置180のかご用送受信部180tにユニバーサル・シリアル・バス通信により送信する第2のUSB通信手段を成している。
【0044】
本実施の形態によるエレベータとしての動作は、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。本実施の形態によれば、かご内用USBケーブル270は、かご15内に設けられたUSB電源コンセント60、検知部65とかご呼び発生装置180との間を配線されるのに対して、実施の形態1の第1のUSBケーブル70は、かご15とかご上ステーション17との間を配線するので、かご内用ケーブル270の長さが第1のUSBケーブル70よりも相当短くなるので、省配線となり、USB電源コンセント60の配線長による電圧降下の影響を受けにくくなる。
【0045】
実施の形態3.
本実施の形態を
図6及び
図7によって説明する。
図6は、本発明の他の実施の形態3によるエレベータのかご内の正面図、
図7は本発明の他の実施の形態3によるエレベータの装置の電気系統を示す配線図である。
図6中、
図2と同一符号は同一部分を示し、同様に、
図7中、
図5と同一符号は同一部分を示し、説明を省略する。実施の形態1、2では、かご呼釦1F~5Fにより、かご呼び信号を発生するようにしたが、本実施の形態は、かご呼び発生、携帯端末700から近距離通信によりかご呼び装置280に受信し、かご呼び装置280からかご呼び信号を発生できるように形成されている。
【0046】
図6及び
図7において、かご15の側壁には、第2のかご呼び発生装置280を有しており、かご呼び発生装置280は、予めアプリがインストールされた携帯端末700からの操作に基づいてデータ信号を無線により送受信する送受信部280tを有し、この受信に基づいて第2のかご呼び信号を発生する。これにより、実施の形態1に示すかご呼釦1F~5F、検知部65、接触スイッチ65s、設置台67が不要となっている。携帯端末700からかご15を到着したい目的階をデータ信号の発生により指定できるからである。
【0047】
図7において、エレベータの装置2100は、第2のかご呼び発生装置280から発生した第2のかごの呼び信号をユニバーサル・シリアル・バスによる通信により制御装置300に送信するUSB通信線81が設けられている。第2のかご呼び発生装置280には、送受信部280tを有しており、携帯端末700から近距離通信により受信できるように形成されている。ここで、近距離とは、通信距離が10cm程度のNFC(near field communication)が好ましい。かご15内に携帯端末700が存在することを確実に検知できるからである。
【0048】
第2のかご呼び発生装置280には、直流電源eに接続されたメス形状のソケットインサート部382eを有するかご呼び発生装置用のコネクタ382が設けられており、ソケットインサート部382eに挿入可能なオス形状の第3のピンインサート部382iに接続されている。
【0049】
第2のかご呼び発生装置280の直流電源eを第2のUSB電源線272によってUSB電源コンセント60により、携帯端末700の電源を得るものである。すなわち、第2のUSB電源線272の一端部としての第2の入力部が第2のかご呼び発生装置280内の直流電源eに接続され、第2のUSB電源線272の他端部として第2の出力部がUSB電源コンセント60に接続されている。
【0050】
上記のように構成されたエレベータの装置の動作を
図1及び
図2、
図6~
図8によって説明する。
図8はエレベータの装置の動作を示すフローチャートである。
図8中、
図4と同一符号は、同一部分を示し、説明を省略する。
かご15が1階に待機状態で、かご15に乗客が乗り込み(ステップS105)、乗客の携帯端末700を操作して、かご15を3階へ上昇するデータ信号を発生して無線によりを送信すると(ステップS207)、第2のかご呼び発生装置280は、送受信部280tがデータ信号を受信し、第2のかご呼び信号として目的階を3階とするかご呼び信号を発生してUSB通信線81により、制御用送受信部302を介して指令生成部304に送信する。これにより、モータ駆動制御部306がモータ25を駆動して、かご15を目的階となる3階へ走行して停止する(ステップS209)。
カメラ800は、制御部810が走行指令信号、戸開指令信号、戸閉め指令信号により撮像を継続し、戸閉め指令信号のオンからオフとなると、像指令信号をオフにしてカメラ800の撮像を停止する(ステップS121)。
【0051】
本実施の形態によれば、実施の形態1の
図2に示すかご呼び釦1F~5F、設置台67、接触スイッチ65sを含む検知部65を省略できると共に、携帯端末700の操作に基づいて第2のかご呼び発生装置280から第2のかご呼び信号を発生するので、かご15内で携帯端末700が必須となる。これにより、かご15内での缶詰などの緊急時に携帯端末700により保守会社など連絡を取り得る。
【0052】
本実施の形態では、第2のかご呼び発生装置280の直流電源からUSB電源コンセント60の電源を得ているので、配線が短く省配線であり、配線の電圧降下を低下し得る。しかも、携帯端末700からの近距離無線により第2のかご呼び発生装置280の送受信部280tが受信する。これにより、携帯端末700がかご15内に存在することを、USB通信線などを用いずに検知できる。
【0053】
実施の形態4.
本実施の形態を
図9によって説明する。
図9は本発明の他の実施の形態4によるエレベータの装置の電気系統を示す配線図である。
図9中、
図5と同一符号は同一部分を示し、説明を省略する。実施形態1~3では、かご上ステーション17に直流電源eからかご15内のカメラ800に電源供給したが、本実施形態では、かご呼び装置180内の直流電源eからカメラ800に電源供給するものである。
【0054】
図9において、かご上ステーション17には、第1の下部通信線81dの他端部が接続されたメス形状の第3のソケットインサート部550eを有するステーション用のコネクタ550が設けられおり、第3のソケットインサート部550eに挿入可能な第3のピンインサート部550iを有し、第3のピンインサート部550iに第1の口出し通信線81aの一端部が接続されている。コネクタ282の第2のピンインサート部282iに第1のUSB電源線271の一端部が接続されており、第1のUSB電源線271の他端部が第3のUSBハブ390に接続されている。第2のかご内用USBケーブル370は、第1及び第2のUSB電源線271、272及び第1のUSB通信線281から成っている。
【0055】
第3のUSBハブ390には、開口を有する第1から3の接続部が設けられると共に、第1から第3の接続部と対向して設けられた開口を有する第3の中継用接続部を有している。第3のUSBハブ390は、第1、第2、第3の接続部にそれぞれカメラ用電源コネクタ384、電源コンセント用コネクタ385、検知用コネクタ386が挿入され、第3の中継用接続部に第3の中継用コネクタ395が挿入されている。これにより、第3のUSBハブ390を介して、第1のUSB電源線271、第1の口出し電源線271aを介してカメラ800に電源供給をしている。加えて、第2のUSB電源線272と第2の口出し電源線272aとの電気的な接続を成すとともに、第2のUSB通信線281と第2の口出し通信線281aとの電気的な接続をも成している。
【0056】
本発明は、上記発明の実施の形態の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様も本発明に含まれる。例えば、撮像指令信号は、走行指令信号、戸開指令信号、戸閉め指令信号により撮像を継続し、戸閉め指令信号のオンからオフとなると、撮像指令信号をオフとしたが、撮像指令信号は、走行指令信号、戸開指令信号により撮像を継続し、戸開指令信号のオンからオフとなると、撮像指令信号をオフとし手も良い。
【符号の説明】
【0057】
10 エレベータ、15 かご、23 巻上機、25 モータ、51~55 乗場呼び発生装置、60 USB電源コンセント(電源コンセント)、65 検知部、67 設置台、71,271 第1のUSB電源線(第1の電源線)、72,272 第2のUSB電源線(第2の電源線)、71a 第1の口出し電源線、70 第1のUSBケーブル、81 第1のUSB通信線(第1の通信線)、81a 第1の口出し通信線、82,282 第2のUSB通信線(第2の通信線)、82a 第2の口出し通信線、84 電源用コネクタ、86 かご呼び用コネクタ、90 第1のUSBハブ(第1のUSBハブ手段)、95 第1の中継用コネクタ、100,1100,2100 エレベータの制御装置、170 第2のUSBケーブル、180 第1のかご呼び発生装置、180t,280t かご用送受信部、186 検知用コネクタ、190 第2のUSBハブ(第2のUSBハブ手段)、270 かご内用USBケーブル、280 第2のかご呼び発生装置、304 制御指令部、306 モータ駆動制御部、317 スイッチ制御部、700 携帯端末、800 カメラ。