(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022181327
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】供給ユニットおよび液体吐出装置
(51)【国際特許分類】
B41J 2/175 20060101AFI20221201BHJP
【FI】
B41J2/175 113
B41J2/175 119
B41J2/175 151
B41J2/175 153
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021088215
(22)【出願日】2021-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】堀内 俊宏
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EA22
2C056KB19
2C056KC02
2C056KC04
2C056KC05
(57)【要約】
【課題】液体収容体を液体導入部に接続する際に要する力を低減することが可能な供給ユニットおよび液体吐出装置を提供する。
【解決手段】弾性を有する接続部を備えた液体収容体24が着脱可能に装着される供給ユニット25は、液体収容体24の接続部に接続される液体導入部60と、液体収容体24が液体導入部60に接続される方向を接続方向とした場合に、接続方向とは反対方向である離脱方向に液体収容体24を付勢する第1付勢部材83と、液体収容体24が液体導入部60に接続された場合に液体収容体24に係合する係合部96を有する係合レバー92と、を備え、係合レバー92は、使用者によって操作される操作部98と、液体収容体24を押圧可能な押圧部97とを有し、操作部98が操作されることにより、液体収容体24に対する係合部96の係合を解除するとともに、押圧部97によって液体収容体24を離脱方向に押圧する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性を有する接続部を備えた液体収容体が着脱可能に装着される供給ユニットであって、
前記液体収容体の前記接続部に接続される液体導入部と、
前記液体収容体が前記液体導入部に接続される方向を接続方向とした場合に、前記接続方向とは反対方向である離脱方向に前記液体収容体を付勢する付勢部材と、
前記液体収容体が前記液体導入部に接続された場合に前記液体収容体に係合する係合部を有する係合レバーと、を備え、
前記係合レバーは、使用者によって操作される操作部と、前記液体収容体を押圧可能な押圧部とを有し、前記操作部が操作されることにより、前記液体収容体に対する前記係合部の係合を解除するとともに、前記押圧部によって前記液体収容体を前記離脱方向に押圧することを特徴とする供給ユニット。
【請求項2】
前記係合部、前記操作部および前記押圧部は、第1回動軸を中心に回動可能であり、
前記第1回動軸から前記操作部までの距離は、前記第1回動軸から前記押圧部までの距離よりも長いことを特徴とする請求項1に記載の供給ユニット。
【請求項3】
前記押圧部の押圧により前記液体収容体が前記離脱方向に移動する距離は、前記付勢部材の付勢を受けて前記液体収容体が前記離脱方向に移動する距離より短いことを特徴とする請求項1又は2に記載の供給ユニット。
【請求項4】
前記液体収容体が装着される装着部をさらに備え、
前記装着部には、前記液体収容体を挿入するための挿入口が形成され、
前記係合レバーは、前記操作部が前記挿入口の外側に位置するように配置されることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の供給ユニット。
【請求項5】
前記液体収容体を支持する支持部材をさらに備え、
前記付勢部材は、前記支持部材を介して前記液体収容体を付勢し、
前記押圧部は、前記支持部材を介して前記液体収容体を押圧することを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の供給ユニット。
【請求項6】
前記支持部材は、前記接続方向と交差する第2回動軸を中心に、第1位置と、前記第1位置よりも前記接続方向に位置する第2位置との間を回動可能であり、
前記液体収容体は、前記支持部材が前記第1位置に位置した状態で、前記接続方向および前記第2回動軸の双方と交差する案内経路に沿って前記支持部材上の所定の位置に案内され、
前記液体導入部は、前記液体収容体が前記所定の位置に位置した状態の前記支持部材が、前記第1位置から前記第2位置に回動することで、前記液体収容体に接続されることを特徴とする請求項5に記載の供給ユニット。
【請求項7】
前記液体導入部は、前記案内経路に対して傾斜した姿勢で配置されることを特徴とする請求項6に記載の供給ユニット。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の供給ユニットと、
前記供給ユニットから供給される液体を媒体に吐出する液体吐出ヘッドと、を備えることを特徴とする液体吐出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、供給ユニットおよび液体吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に示すように、液体収納容器を搭載し、液体収納容器に収納されている液体を吐出する液体吐出装置が知られている。
特許文献1に記載の液体収納容器の一側面には、液体吐出装置のインク受け管が挿入される管挿入路が形成されており、管挿入路には、弾性体からなるシール部材が設けられている。液体収納容器を液体吐出装置に装着すると、液体吐出装置のインク受け管は、シール部材に当接しながら、液体収納容器に接続される。また、液体吐出装置には、液体収納容器を取り外し方向に押圧するイジェクトバネが設けられており、液体収納容器は、液体吐出装置に係止されている状態から、係止が解除された状態になると、イジェクトバネによって取り外し方向に移動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、イジェクトバネの押圧で、管挿入路からのインク受け管の離脱と、液体収納容器の押し出しの双方を行うため、イジェクトバネの押圧力を大きくする必要がある。液体収納容器を液体吐出装置に装着する際には、イジェクトバネの押圧力を上回る力で液体収納容器を押し込む必要があることから、イジェクトバネの押圧力が大きくなると、装着時に要する力も増大してしまうという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
供給ユニットは、弾性を有する接続部を備えた液体収容体が着脱可能に装着される供給ユニットであって、前記液体収容体の前記接続部に接続される液体導入部と、前記液体収容体が前記液体導入部に接続される方向を接続方向とした場合に、前記接続方向とは反対方向である離脱方向に前記液体収容体を付勢する付勢部材と、前記液体収容体が前記液体導入部に接続された場合に前記液体収容体に係合する係合部を有する係合レバーと、を備え、前記係合レバーは、使用者によって操作される操作部と、前記液体収容体を押圧可能な押圧部とを有し、前記操作部が操作されることにより、前記液体収容体に対する前記係合部の係合を解除するとともに、前記押圧部によって前記液体収容体を前記離脱方向に押圧する。
【0006】
液体吐出装置は、上記の供給ユニットと、前記供給ユニットから供給される液体を媒体に吐出する液体吐出ヘッドと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図5】供給ユニットおよび液体収容体の構造を説明するための断面図。
【
図6】支持部材が案内位置に位置する場合の供給ユニットの断面図。
【
図7】支持部材が接続位置に位置する場合の供給ユニットの断面図。
【
図8】係合レバーが操作された直後の供給ユニットの断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、供給ユニット25および液体吐出装置11の実施形態を説明する。液体吐出装置11は、例えば、用紙のような媒体12に液体の一例であるインクを吐出して印刷するインクジェット式のプリンターである。
【0009】
図面では、液体吐出装置11が水平面上に置かれているものとして重力の方向をZ軸で示し、水平面に沿う方向をX軸とY軸とで示す。X軸、Y軸、およびZ軸は、互いに直交する。使用者が液体吐出装置11の正面に向き合った場合に、Y軸は、液体吐出装置11の奥行き方向を示す。Y軸に沿う方向のうち、手前から奥に向かう方向を+Y方向、その反対方向を-Y方向とする。また、X軸は、液体吐出装置11の幅方向を示す。X軸に沿う方向のうち、使用者が液体吐出装置11の正面に向き合った場合の左方向を+X方向、右方向を-X方向とする。また、Z軸に沿う方向のうち、下方向を+Z方向とし、上方向を-Z方向とする。
【0010】
A.液体吐出装置の全体構成
図1に示すように、液体吐出装置11は、1以上の媒体収容部13と、スタッカー14と、操作部15と、を備えてもよい。各媒体収容部13は、例えば、1以上の媒体12を収容可能なカセットである。スタッカー14は、印刷された媒体12を受容するように配置される。操作部15は、例えば、液体吐出装置11を操作するためのタッチパネルである。タッチパネルは、液体吐出装置11の正面を向くように配置されてもよい。
【0011】
液体吐出装置11は、原稿の画像を読み取る画像読取部16と、画像読取部16に原稿を送る自動給送部17と、を備えてもよい。画像読取部16および自動給送部17は、例えば、スタッカー14の上方に配置される。
【0012】
液体吐出装置11は、液体吐出装置11で実行される各種動作を制御する制御部19を備える。制御部19は、1)コンピュータープログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサー、2)各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する、ASIC等の1つ以上の専用のハードウェア回路、あるいは、3)それらの組み合わせ、を含む回路(circuitry)として構成し得る。プロセッサーは、CPU並びに、RAMおよびROM等のメモリーを含み、メモリーは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリーすなわちコンピューター可読媒体は、汎用または専用のコンピューターでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
【0013】
液体吐出装置11は、供給ユニット25を備える。供給ユニット25は、1以上の液体収容体24が着脱可能に装着される装着部28を備えてもよい。装着部28は、複数の液体収容体24にそれぞれ対応する複数のスロットを有してもよい。装着部28には、液体収容体24を挿入するための挿入口28oが形成されている。挿入口28oは、例えば液体吐出装置11の正面に向けて開口する。液体吐出装置11は、挿入口28oを覆う図示しないカバーを備えてもよい。このカバーは、挿入口28oを覆う位置と挿入口28oを開放する位置との間で移動可能であってもよい。
【0014】
挿入口28oは、例えば、液体吐出装置11の正面、即ち-Y方向に開口するように配置される。この場合、液体収容体24は、挿入口28oを通じて、例えば、液体吐出装置11の正面から+Y方向に挿入される。
【0015】
複数の液体収容体24(24C,24M,24Y,24K)には、それぞれ、種類の異なる複数の液体、例えば色の異なるインクが収容されてもよい。例えば、液体収容体24C,24M,24Y,24Kには、それぞれ、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクが収容される。複数の液体収容体24は、互いに液体の収容量が異なってもよい。例えば、ブラックのインクを収容する液体収容体24Kは、他の液体収容体24C,24M,24Yよりも液体の収容量が多くてもよい。液体収容体24Kは、他の液体収容体24C,24M,24Yよりも幅、すなわちX軸に沿う長さが長くてもよい。
【0016】
液体吐出装置11は、図示しない多数のノズルが形成された液体吐出ヘッド18を備える。液体吐出ヘッド18は、供給ユニット25に装着された液体収容体24から供給される液体を、ノズルから媒体12に吐出するように構成される。
【0017】
B.液体収容体の構成
図2および
図3に示すように、液体収容体24は、例えば、第1端壁142、上壁143、底壁144、第1側壁145、第2側壁146、および第2端壁147を有するカートリッジである。液体収容体24が液体吐出装置11に装着されるときには、第1端壁142から先に挿入され始める。
【0018】
図2に示すように、液体収容体24は、底壁144に、その液体収容体24の種類を識別するための識別部430を有してもよい。識別部430は、例えば、幅方向にならぶ複数の突部であってもよい。
【0019】
液体収容体24は、底壁144に、位置決め穴448を有してもよい。位置決め穴448は、底壁144に開口する凹部であってもよい。液体収容体24は、底壁144に開口する導出部30を有してもよい。液体収容体24に収容された液体は、導出部30を通じて液体収容体24から導出される。
【0020】
液体収容体24は、底壁144と第1端壁142とが交差する角を切り欠いた部分に回路基板150を有してもよい。回路基板150は、接続端子521と記憶媒体525とを有してもよい。記憶媒体525は、液体収容体24に関する情報、例えば、液体収容体24に収容される液体に関する情報を記憶してもよい。
【0021】
液体収容体24は、Y軸に沿って延びる2つの受け部447をそれぞれ第1側壁145および第2側壁146に有してもよい。第1側壁145および第2側壁146のそれぞれにおいて、受け部447は、高さの異なる第1受け部447aおよび第2受け部447bを含んでもよい。第1受け部447aは、底壁144に沿って延びる溝であってもよい。第2受け部447bは、第1受け部447aより高い位置、即ち-Z側にあり、第1受け部447aよりもY軸に沿う長さが短い。第2受け部447bは回路基板150の近くに配置されてもよい。
【0022】
図3に示すように、液体収容体24は、第2端壁147に係合凹部497を有する。係合凹部497は、第2端壁147に開口する凹部であり、第2端壁147のうち、例えば、+Z側の位置、即ち底壁144に近い位置に配置されている。係合凹部497は、第2端壁147の幅方向の中央に配置されてもよい。第2端壁147には、段差が形成されており、係合凹部497が配置される+Z側の端壁147aに対して、-Z側の端壁147bは、-Y側に位置している。液体収容体24うち、端壁147aよりも-Y方向に位置する部位は、突出部148を構成する。
【0023】
C.装着部の構成
図4の示すように、装着部28は、箱状のフレーム80と、支持部材90と、回動軸91と、液体導入部60とを備える。支持部材90、回動軸91、および液体導入部60は、フレーム80内に配置される。液体収容体24は、挿入口28oを通じてフレーム80内に挿入されて、フレーム80の奥に向けて移動する。このときの液体収容体24の移動方向、すなわち装着部28への挿入方向は、+Y方向である。
【0024】
支持部材90は、液体収容体24を支持する部材であり、Z軸に沿う鉛直線およびX軸に沿う回動軸91の双方と交差する直線状の案内経路82に沿って延びる。つまり、案内経路82は、液体収容体24の移動方向、即ちY軸に沿って延びる。支持部材90は、案内経路82の始端が位置する先端領域と、案内経路82の終端が位置する基端領域とを有する。支持部材90の基端領域および回動軸91は、フレーム80の内奥、すなわち挿入口28oから+Y方向に離れた位置に配置される。支持部材90は、底板90aと、2つのサイドリブ90bとを有してもよい。2つのサイドリブ90bは、幅方向において底板90aの両端にそれぞれ配置される。
【0025】
支持部材90は、液体収容体24の移動を案内する1以上の案内部247を有してもよい。案内部247は、例えば、対をなすサイドリブ90bに配置される1対のガイドレールであってもよいし、底板90aに配置される1本のガイドレールであってもよい。
【0026】
案内部247は、第1受け部447aおよび第2受け部447bにそれぞれ係合するように配置された第1案内部247aおよび第2案内部247bを有してもよい。第1案内部247aおよび第2案内部247bは、例えば、支持部材90の長手方向に延びる突部であってもよい。第2案内部247bは、第1案内部247aより高い位置、即ち-Z側にあり、第1案内部247aよりも長手方向に沿う長さが短い。第2案内部247bは第1案内部247aより回動軸91の近くに配置されてもよい。第1案内部247aは、液体収容体24の移動方向において、液体導入部60と対応する位置に配置してもよい。
【0027】
回動軸91は、Z軸に沿う鉛直線およびY軸に沿う案内経路82の双方と交差する軸線を有して支持部材90の基端領域に配置される。つまり、回動軸91の軸線はX軸に沿って延びる。支持部材90は、回動軸91を中心に、液体収容体24を案内経路82に沿って案内する案内位置と、液体収容体24が液体導入部60に接続される接続位置と、の間を回動するように構成される。接続位置は、案内位置よりも+Z方向に位置する。
図4では、案内位置にある支持部材90が実線で示されており、案内位置で装着部28に装着された液体収容体24が一点鎖線で示されている。また、接続位置にある支持部材90と、その位置での液体収容体24とが二点鎖線で示されている。なお、回動軸91は、第2回動軸に相当する。また、案内位置は、第1位置に相当し、接続位置は、第2位置に相当する。
【0028】
液体導入部60は、液体収容体24の導出部30に挿通される円筒状の部材であり、支持部材90の下方に配置されている。支持部材90が接続位置に配置されると、液体導入部60が液体収容体24に接続する。液体導入部60は案内経路82に対して傾斜した姿勢で配置されていてもよい。より詳細には、液体導入部60は、その先端が基端よりも挿入口28oの近くに配置されるように、傾斜してもよい。例えば、液体導入部60は、その中心線が鉛直線に対して0°より大きく15°以下の範囲の角度をなしてもよい。
【0029】
装着部28は、支持部材90を接続位置から案内位置に向けて-Z方向に付勢する付勢部材としての第1付勢部材83を備えてもよい。第1付勢部材83は、例えば、コイルばねである。液体収容体24が装着部28に装着された状態では、第1付勢部材83は、支持部材90を介して液体収容体24を-Z方向に付勢する。また、液体収容体24が装着部28内にない未装着状態では、支持部材90は第1付勢部材83に付勢されることにより案内位置に配置される。
【0030】
支持部材90が案内位置にある未装着状態において、液体収容体24を装着部28に装着するとき、使用者は、液体収容体24を適切な向きで挿入口28oから挿入し、+Y方向に押し込む。液体収容体24は、受け部447が案内部247に係合しながら案内経路82に沿って+Y方向に案内され、案内経路82の終端において、支持部材90上の所定の位置に達する。この状態で液体収容体24の突出部148は、挿入口28oから-Y側にはみ出している。この後、使用者がこの突出部148を+Z方向に押し込むと、支持部材90は、回動軸91を中心に接続位置まで回動し、液体収容体24の導出部30と液体導入部60とが接続される。なお、案内位置から接続位置に向かう方向、即ち液体収容体24が液体導入部60に接続される方向である+Z方向は、接続方向に相当し、その反対方向、即ち接続位置から案内位置に向かう-Z方向は、離脱方向に相当する。つまり、第1付勢部材83は、支持部材90を離脱方向に付勢する。
【0031】
供給ユニット25は、支持部材90の下方に、第1貯留部33と、連通路34と、第2貯留部35とを備えてもよい。液体導入部60は第1貯留部33から上方に突出している。液体導入部60が液体収容体24に接続すると、液体収容体24内の液体が液体導入部60を通じて第1貯留部33内に導入されて、第1貯留部33内に一時的に貯留される。第2貯留部35は、連通路34を通じて第1貯留部33と連通している。第1貯留部33内の液体は、連通路34を通じて第2貯留部35に流入する。供給ユニット25は、第2貯留部35から液体吐出ヘッド18(
図1参照)に液体を供給するように構成される。
【0032】
図5に示すように、装着部28は、液体導入部60の近くに、上方に向けて突出する位置決め突部248を有してもよい。液体収容体24は、位置決め穴448が位置決め突部248に係合することにより、位置決めされる。位置決め突部248は、液体導入部60と同じ角度で傾斜していてもよい。支持部材90の底板90aは、位置決め突部248および液体導入部60の上方にあたる部分が切り欠かれている。
【0033】
また、液体収容体24の導出部30の内壁には、液体導入部60に接続される円環状の接続部31が配置されている。接続部31は、ゴム等、弾性を有する部材で形成されており、液体導入部60が液体収容体24の導出部30に挿通された状態において、液体導入部60の外面に密着し、導出部30の気密性を高める。なお、支持部材90を接続位置から案内位置に戻して、液体収容体24と液体導入部60との接続を解除する際には、接続部31の密着を解く必要があることから、液体収容体24および支持部材90を単純に持ち上げる場合よりも大きな力が必要となる。
【0034】
図5および
図6に示すように、装着部28は、支持部材90の先端領域と向き合うように配置された係合レバー92を備えてもよい。係合レバー92、位置決め突部248、および液体導入部60は、+Y方向に向かってこの順に並んでもよい。係合レバー92は、フレーム80に固定された基部93と、基部93に対して回動可能な可動部94とを有してもよい。可動部94は、X軸に沿って延在する回動軸94aを中心にして、基部93に対して回動する。回動軸94aは、第1回動軸に相当する。
【0035】
可動部94は、係合部96と、押圧部97と、操作部98と、を有しており、これらは一体的に構成されている。係合部96は、回動軸94aから上方、即ち-Z方向に延出し、その上端の近傍には、支持部材90に向けて突出する突起96aが形成されている。突起96aは、+Z方向に面する底面96bと、+Y方向と-Z方向とを合成した方向に面する傾斜面96cとを含んで構成されている。また、係合レバー92には、係合部96を+Y方向、即ち支持部材90に向けて付勢する第2付勢部材95が備えられており、係合部96は、第2付勢部材95の付勢を受けて、鉛直線と略平行な姿勢を維持している。第2付勢部材95は、例えば、コイルばねである。
【0036】
支持部材90が案内位置(
図6参照)から接続位置(
図7参照)に向かって回動する過程で、突起96aの傾斜面96cに液体収容体24が接触し、係合部96は、第2付勢部材95の付勢に抗して突起96aが-Y方向に移動するように回動する。その後、支持部材90が接続位置に達し、液体収容体24が液体導入部60に接続すると、突起96aは、液体収容体24の係合凹部497と対向し、第2付勢部材95の付勢により、係合凹部497の内部に進入する。これにより、係合部96が液体収容体24の係合凹部497に係合する。この状態では、第1付勢部材83の付勢によって支持部材90が案内位置に戻ることが突起96aの底面96bによって押えられ、液体収容体24が固定される。
【0037】
押圧部97は、支持部材90を介して液体収容体24を-Z方向に押圧可能に構成されている。押圧部97は、+Y方向に延出し、支持部材90が接続位置にあるときに、支持部材90の底板90aの直下に配置されている。
【0038】
操作部98は、回動軸94aから-Y方向に延出する。係合レバー92は、少なくとも操作部98が挿入口28oの外側、即ち-Y側に位置するように装着部28に配置されている。操作部98は、装着された液体収容体24を取り外す際に使用者によって操作される。操作部98に対して下向き、即ち+Z方向に押し込む操作がなされると、可動部94は、回動軸94aを中心として、
図5~
図8における右回り、即ち第2付勢部材95の付勢に抗する向きに回動する。
【0039】
図7に示すように、支持部材90が接続位置にある状態、即ち液体収容体24が液体導入部60に接続した状態で操作部98が押し込まれ、可動部94が回動すると、
図8に示すように、係合部96の突起96aが係合凹部497から離脱し、液体収容体24に対する係合部96の係合が解除する。この動作に連動して、押圧部97は、支持部材90の底板90aの下面に接触し、支持部材90を-Z方向に押圧する。これにより、支持部材90がわずかに上昇し、液体収容体24の接続部31と液体導入部60との密着が解かれ、液体収容体24と液体導入部60との接続が解除される。その後、液体収容体24および支持部材90は、第1付勢部材83の付勢によってさらに-Z方向に押し上げられ、支持部材90は、案内位置に復帰する。この状態になると、使用者は容易に液体収容体24の取り外しを行うことができる。
【0040】
なお、回動軸94aから操作部98までの距離は、回動軸94aから押圧部97までの距離よりも長くしてもよい。具体的には、操作部98が下向きに押し込まれた際に押圧部97が底板90aに接触する位置を押圧位置とすると、回動軸94aから操作部98の先端までの距離は、回動軸94aから押圧部97の押圧位置までの距離よりも長くしてもよい。このようにすれば、押圧部97で支持部材90を押し上げるために使用者が操作部98を押し込む力を抑制できる。ただし、使用者が操作部98の先端位置よりも内側の位置を押し込むことが想定される場合には、回動軸94aからこの位置までの距離を、回動軸94aから押圧位置までの距離よりも長くすればよい。さらに、支持部材90の回動軸91から押圧位置までの距離は、回動軸91から液体導入部60と液体収容体24との接続位置までの距離よりも長い。このため、押圧部97が支持部材90を押し上げるのに要する力を抑制できる。
【0041】
D.本実施形態の効果
以上説明したように、本実施形態によれば、係合レバー92は、操作部98が操作されると、液体収容体24に対する係合部96の係合を解除するとともに、押圧部97によって液体収容体24を-Z方向に押圧する。このため、第1付勢部材83の付勢力のみに依存して液体収容体24を離脱させる構成に比べて、第1付勢部材83の付勢力を弱めることが可能となる。その結果、液体収容体24を液体導入部60に接続する際に要する力を低減することが可能となる。
【0042】
また、本実施形態によれば、押圧部97により支持部材90が-Z方向に押圧され、液体収容体24の接続部31と液体導入部60との密着が解かれた後、支持部材90は、第1付勢部材83の付勢によって案内位置まで移動する。言い換えれば、押圧部97の押圧によって支持部材90上の液体収容体24が-Z方向に移動する距離を、第1付勢部材83の付勢を受けて液体収容体24が-Z方向に移動する距離よりも短くしている。このため、操作部98を押し込む量が少なくて済み、係合レバー92の大型化を抑制することができる。
【0043】
また、本実施形態によれば、操作部98が装着部28の挿入口28oの外側に位置するように係合レバー92が配置されているため、操作部98の操作を容易に行うことが可能となる。
【0044】
また、本実施形態によれば、液体収容体24は、支持部材90に支持されており、第1付勢部材83の付勢や押圧部97の押圧を、支持部材90を介して受ける構成になっている。このため、液体収容体24の装着部28への装着や装着部28からの取り外しが容易になる。
【0045】
また、本実施形態によれば、支持部材90が回動軸91を中心に回動することにより案内位置と接続位置との間を移動するため、液体収容体24の接続や離脱を容易に行うことが可能となる。
【0046】
また、本実施形態によれば、液体導入部60が案内経路82に対して傾斜した姿勢で配置されているため、支持部材90を回動させる過程で、液体収容体24の接続を円滑に行うことができる。
【0047】
E.他の実施形態
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0048】
・液体収容体24の接続方向および離脱方向は、Z軸に沿った方向でなくてもよく、例えば、水平方向に沿った方向であってもよい。
【0049】
・係合レバー92の押圧部97は、操作部98の押し込みがない状態では支持部材90の底板90aに接触しない構造でもよい。
【0050】
・第1付勢部材83は、支持部材90を介さずに、直接液体収容体24を-Z方向に付勢する構成であってもよい。同様に、押圧部97についても、支持部材90を介さずに、直接液体収容体24を-Z方向に押圧する構成であってもよい。
【0051】
・液体吐出装置11は、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体吐出装置であってもよい。液体吐出装置から微小量の液滴となって吐出される液体の状態としては、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。ここでいう液体は、液体吐出装置から吐出させることができるような材料であればよい。例えば、液体は、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属、金属融液、のような流状体を含むものとする。液体は、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなども含むものとする。液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体吐出装置の具体例としては、例えば、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造等に用いられる電極材や色材等の材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を吐出する装置がある。液体吐出装置は、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を吐出する装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を吐出する装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。液体吐出装置は、時計やカメラ等の精密機械に突部ポイントで潤滑油を吐出する装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ、光学レンズ、などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に吐出する装置であってもよい。液体吐出装置は、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を吐出する装置であってもよい。
【符号の説明】
【0052】
11…液体吐出装置、12…媒体、13…媒体収容部、14…スタッカー、15…操作部、16…画像読取部、17…自動給送部、18…液体吐出ヘッド、19…制御部、24,24C,24M,24Y,24K…液体収容体、25…供給ユニット、28…装着部、28o…挿入口、30…導出部、31…接続部、33…第1貯留部、34…連通路、35…第2貯留部、60…液体導入部、80…フレーム、82…案内経路、83…第1付勢部材、90…支持部材、90a…底板、90b…サイドリブ、91…回動軸、92…係合レバー、93…基部、94…可動部、94a…回動軸、95…第2付勢部材、96…係合部、96a…突起、96b…底面、96c…傾斜面、97…押圧部、98…操作部、142…第1端壁、143…上壁、144…底壁、145…第1側壁、146…第2側壁、147…第2端壁、147a,147b…端壁、148…突出部、150…回路基板、247…案内部、247a…第1案内部、247b…第2案内部、248…位置決め突部、430…識別部、447…受け部、447a…第1受け部、447b…第2受け部、448…位置決め穴、497…係合凹部、521…接続端子、525…記憶媒体。