(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022181357
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】電動ポンプ
(51)【国際特許分類】
F04C 15/06 20060101AFI20221201BHJP
F04B 53/08 20060101ALI20221201BHJP
F04B 53/16 20060101ALI20221201BHJP
F04C 15/00 20060101ALI20221201BHJP
【FI】
F04C15/06 A
F04B53/08 E
F04B53/16 A
F04C15/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021088270
(22)【出願日】2021-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000220505
【氏名又は名称】日本電産トーソク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100188673
【弁理士】
【氏名又は名称】成田 友紀
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(72)【発明者】
【氏名】長田 佐智
(72)【発明者】
【氏名】本間 和博
(72)【発明者】
【氏名】梶田 国博
(72)【発明者】
【氏名】橋本 裕
【テーマコード(参考)】
3H044
3H071
【Fターム(参考)】
3H044AA02
3H044BB03
3H044CC10
3H044DD01
3H044DD11
3H071AA03
3H071BB02
3H071CC01
3H071DD82
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電動ポンプ単体で、安定して冷却性能を得ることができる電動ポンプを提供する。
【解決手段】上下方向に延びる中心軸回りに回転可能なロータ21を有するモータ20と、ロータの軸方向一方側に連結され、モータの動力により駆動されて外部から吸入する流体を圧縮して吐出するポンプ90aを備えたポンプ機構90と、少なくともモータを収容するモータハウジング30と、モータハウジングの外周面に沿って設けられ、ポンプから吐出される流体が流れる流体流路部151と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能なロータを有するモータと、
前記ロータに連結され、前記モータの動力により駆動されて外部から吸入する流体を圧縮して吐出するポンプを有するポンプ機構と、
少なくとも前記モータを収容するモータハウジングと、
前記モータハウジングの外周面に沿って設けられ、前記ポンプから吐出される前記流体の一部が流れる流体流路部と、を備える、電動ポンプ。
【請求項2】
前記流体流路部は、
前記モータハウジングの外周面に沿って設けられた本体流路部と、
前記ポンプ機構と前記本体流路部とを接続し、前記ポンプで圧縮された前記流体を前記本体流路部に導入する導入流路部と、
前記本体流路部から前記流体を送出する送出流路部と、を備える、請求項1に記載の電動ポンプ。
【請求項3】
前記本体流路部は、前記モータハウジングの外周面に沿って、前記中心軸回りの周方向に連続して設けられる、請求項2に記載の電動ポンプ。
【請求項4】
前記導入流路部は、前記中心軸を挟んだ前記モータハウジングの径方向一方側で前記本体流路部に接続され、
前記送出流路部は、前記中心軸を挟んだ前記モータハウジングの径方向他方側で前記本体流路部に接続される、請求項2又は3に記載の電動ポンプ。
【請求項5】
前記モータと前記ポンプとの間に設けられ、前記中心軸に沿って延びる前記ロータのシャフトの外周面に接触し、前記ポンプから前記モータへの前記流体の侵入を抑制するシール部材をさらに備え、
前記導入流路部は、前記シール部材と前記ポンプとの間に設けられたシール部隙間に接続され、前記シール部隙間に貯留された前記流体の一部を前記本体流路部に送り込む、請求項2乃至4のうちのいずれか一項に記載の電動ポンプ。
【請求項6】
前記ポンプ機構は、前記ポンプで圧縮された前記流体を外部に吐出する吐出ポートを有し、
前記導入流路部は、前記吐出ポートに接続され、前記吐出ポートから吐出される前記流体の一部を前記本体流路部に送り込む、請求項2乃至4のうちのいずれか一項に記載の電動ポンプ。
【請求項7】
前記ポンプ機構は、外部から前記ポンプに前記流体を吸入する吸入ポートを有し、
前記送出流路部は、前記吸入ポートに接続され、前記本体流路部から送出される前記流体を前記吸入ポートに送り込む、請求項2乃至6のうちのいずれか一項に記載の電動ポンプ。
【請求項8】
前記送出流路部は、前記流体を外部に排出する、請求項2乃至6のうちのいずれか一項に記載の電動ポンプ。
【請求項9】
前記導入流路部の流路断面積は、前記送出流路部の流路断面積よりも小さい、請求項2乃至8のうちのいずれか一項に記載の電動ポンプ。
【請求項10】
前記本体流路部は、前記モータハウジングの外周面に沿って螺旋状に設けられる、請求項2乃至9のうちのいずれか一項に記載の電動ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ポンプと、ポンプを回転させるモータとを備えた電動ポンプでは、ポンプの作動時に、ポンプを回転させるモータの温度上昇が問題となることがあった。
下記特許文献1には、ポンプと、ポンプを回転させるモータとを備えた電動ポンプが、オイルパンに貯留されたオイルに浸漬した状態で取り付けられた構成が記載される。このような構成では、電動ポンプがオイルに浸漬されることで、モータの温度上昇が抑えられる。
【0003】
特許文献2には、電動モータと、オイルポンプと、電動モータのロータを収容するようにロータとステータとの間に配置された円筒状の隔壁部と、を備え、隔壁の径方向内側の空間にオイルを導入する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-175291号公報
【特許文献2】特開2018-25127号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1に開示されたような構成においては、電動ポンプの冷却性能は、電動ポンプのオイルパン内への取付状態、オイルパン内のオイルの量等の影響を受ける。このため、電動ポンプ自体で、冷却性能を保証することができず、例えば、電動ポンプの製作メーカーと、オイルパンを供えた機器の製作メーカーとが異なる場合、支障が生じる可能性がある。
【0006】
また、特許文献2に開示されたような構成においては、隔壁部の径方向の内側にオイルが導入されることで、電動モータのロータがオイル中に浸漬される。このため、ロータの回転時には、オイルの撹拌抵抗の影響を受ける。オイルは、その温度に応じて粘度が変動し、オイルの温度が低い場合には撹拌抵抗が大きくなる。その結果、起動時等、オイルの温度が低い場合には、オイルポンプを駆動するときの電動モータの負荷が大きくなる、という問題がある。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みて、電動ポンプ単体で、安定して冷却性能を得ることができる電動ポンプを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の電動ポンプの一つの態様は、軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能なロータを有するモータと、前記ロータに連結され、前記モータの動力により駆動されて外部から吸入する流体を圧縮して吐出するポンプを有するポンプ機構と、少なくとも前記モータを収容するモータハウジングと、前記モータハウジングの外周面に沿って設けられ、前記ポンプから吐出される前記流体の一部が流れる流体流路部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一つの態様によれば、電動ポンプ単体で、安定して冷却性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、一実施形態の電動ポンプを示す縦断面図である。
【
図3】
図3は、一実施形態の第1変形例を示す平断面図である。
【
図4】
図4は、一実施形態の第2変形例を示す平断面図である。
【
図5】
図5は、一実施形態の第3変形例の本体流路部の構成を示す斜視図である。
【
図6】
図6は、一実施形態の第4変形例を示す縦断面図である。
【
図7】
図7は、一実施形態の第5変形例を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一実施形態である電動ポンプについて、図面を参照して説明する。
図面には、適宜3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。各図においてZ軸方向は、正の側を上側とし、負の側を下側とする上下方向である。各図に適宜示す仮想軸である中心軸Jの軸方向は、Z軸方向、すなわち上下方向と平行である。以下の説明においては、中心軸Jの軸方向と平行な方向を単に「軸方向」と呼ぶ。また、特に断りのない限り、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸Jを中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。各図においてX軸方向およびY軸方向は、Z軸方向と直交する水平方向である。X軸方向とY軸方向とは、互いに直交する方向である。
【0012】
なお、上下方向、水平方向、上側および下側とは、単に各部の相対位置関係を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
【0013】
本実施形態の電動ポンプは、水、オイルなどの流体を吸入して、吐出する。電動ポンプは、例えば、流体を流路に循環させる機能を有する。本実施形態において、流体はオイルである。流体がオイルである場合、電動ポンプは、電動オイルポンプと言い換えてもよい。特に図示しないが、電動ポンプは、例えば車両の駆動装置に搭載される。つまり電動ポンプは、車両に搭載される。
【0014】
図1に示すように、本実施形態の電動ポンプ100は、モータ20と、ポンプ機構90と、制御基板40と、モータハウジング30と、基板ハウジング60と、モータ冷却部150Aと、を備える。
ポンプ機構90は、ポンプ90aと、ポンプカバー95と、を備える。すなわち、電動ポンプ100は、モータ20と、ポンプ90aとを備える。ポンプ機構90は、圧送される流体がオイルである場合には、オイルポンプ機構である。
【0015】
モータハウジング30は、モータ20を収容する。モータハウジング30は、モータ20とともに、ポンプ90aを収容する。つまりモータハウジング30は、モータハウジングとポンプハウジングとを兼ねる。本実施形態によれば、モータ20およびポンプ90aがモータハウジング30に収容されるので、電動ポンプ100の構造を簡素化できる。したがって本実施形態の電動ポンプ100は、組み立てが容易である。
【0016】
モータハウジング30は、金属製である。モータハウジング30は、収容筒部12aと、フランジ部12bと、ポンプ収容部12cと、ベアリング保持筒部12dと、底壁部12eと、を有する。モータハウジング30の上記各部は、単一の部材により構成される。
【0017】
収容筒部12aは、軸方向に延びる筒状である。本実施形態では、収容筒部12aは円筒状である。収容筒部12aには、モータ20が収容される。フランジ部12bは、収容筒部12aの上側の端部における外周面から径方向外側に突出する。フランジ部12bは、上側を向く面に、上側に開口して軸方向に延びるネジ穴を有する。フランジ部12bは、後述する基板ハウジング60の下面と軸方向に対向する。フランジ部12bのネジ穴には、基板ハウジング60をモータハウジング30に固定するねじ18が締め込まれる。
【0018】
ポンプ収容部12cは、収容筒部12aの下側の端部に配置される。ポンプ収容部12cは、収容筒部12aの径方向内側に配置される。ポンプ収容部12cは、収容筒部12aの下側の開口を塞ぐ底壁部12eに支持される。底壁部12eは、板面が軸方向を向く板状である。本実施形態では、底壁部12eは、円環板状である。ポンプ収容部12cは、軸方向に延びる筒状である。ポンプ収容部12cの上側にベアリング保持筒部12dが連結される。ポンプ収容部12cは、底壁部12eの内周端から上側へ凹むポンプ収容穴12fを有する。ポンプ収容穴12fに、ポンプ90aが収容される。ポンプ収容穴12fは、軸方向から見て丸穴状である。ポンプ収容穴12fは、軸方向から見て、底壁部12eの中心部に配置される。
【0019】
ベアリング保持筒部12dは、ポンプ収容部12cの上端から上側に延びる筒状である。ベアリング保持筒部12dは、モータ20の後述する第2ベアリング37と、オイルシール(シール部材)32とを保持する。第2ベアリング37は、モータ20において軸方向に互いに間隔をあけて配置される複数のベアリングのうち、後述するロータコア23の下側に位置するベアリングである。第2ベアリング37は、ベアリング保持筒部12dの内周面に嵌合する。
【0020】
オイルシール32は、ベアリング保持筒部12dの内部において、第2ベアリングの下側に収容される。オイルシール32は、中心軸Jを中心とする環状である。オイルシール32は、シャフト22の外周面に接触し、ポンプ90aからモータ20へのオイルの侵入を抑制するシール部材である。オイルシール32は、必要に応じて配置される。
【0021】
ベアリング保持筒部12dの上側に、モータ20が固定される。
モータ20は、ロータ21と、ステータ26と、第1ベアリング36と、第2ベアリング37と、を有する。ロータ21は、シャフト22と、シャフト22に固定されるロータ本体21aとを有する。ロータ本体21aは、ロータコア23と、マグネット24とを有する。
【0022】
シャフト22は、中心軸Jに沿って延びる。シャフト22は、中心軸Jを中心として上下方向に延びる。シャフト22は、中心軸Jを中心として回転する。シャフト22は、第1ベアリング36および第2ベアリング37により中心軸J回りに回転自在に支持される。つまり第1ベアリング36および第2ベアリング37は、シャフト22を回転自在に支持する。第1ベアリング36および第2ベアリング37は、例えばボールベアリングである。第1ベアリング36は、シャフト22のロータコア23よりも上側に位置する部分を支持する。第2ベアリング37は、シャフト22のロータコア23よりも下側に位置する部分を支持する。
【0023】
シャフト22の上端部は、第1ベアリング36よりも上側へ突出する。シャフト22の上端に、センサマグネット46が取り付けられる。シャフト22の下側部分は、第2ベアリング37よりも下側に突出する。シャフト22の下端部は、ポンプ収容穴12f内において、後述するインナーロータ91にスプライン嵌合される。
【0024】
ロータコア23は、第1ベアリング36と第2ベアリング37との間に位置するシャフト22の外周面に固定される。ロータコア23は、中心軸Jを中心として周方向に延びる環状である。ロータコア23は、軸方向に延びる筒状である。ロータコア23は、例えば、複数の電磁鋼板が軸方向に積層されて構成される積層鋼板である。
【0025】
マグネット24は、ロータコア23の径方向外側面に配置される。マグネット24は、複数設けられる。複数のマグネット24は、ロータコア23の径方向外側面に、互いに周方向に間隔をあけて配置される。なお、マグネット24は、ロータコア23の内部に固定されていていてもよい。マグネット24は、例えば1つの円筒状のリングマグネットでもよい。ロータ本体21aは、マグネット24をロータコア23に固定するロータカバーを備えていてもよい。
【0026】
ステータ26は、ロータ21の径方向外側に配置される。ステータ26は、ロータ21と径方向に隙間を空けて対向する。ステータ26は、周方向の全周にわたって、ロータ21を径方向外側から囲う。ステータ26は、ステータコア27と、複数のインシュレータ28と、複数のコイル29と、を有する。
【0027】
ステータコア27は、中心軸Jを中心とする円環状のコアバックと、コアバックの内周端から径方向内側へ延びる複数のティースとを有する。ステータコア27は、本実施形態では、複数の電磁鋼板が軸方向に積層された積層鋼板である。ステータコア27は、中心軸Jを中心とする環状である。ステータコア27は、ロータ21の径方向外側においてロータ21を囲む。ステータコア27は、ロータ21の径方向外側に配置される。ステータコア27は、ロータ21と径方向に隙間をあけて対向する。
【0028】
ステータコア27のコアバックの径方向外側面は、収容筒部12aの内周面に固定される。複数のティースは、コアバックの径方向内側面に、周方向に互いに間隔をあけて配置される。複数のティースの径方向内側面は、マグネット24の径方向外側面に、径方向外側から隙間をあけて対向する。
【0029】
インシュレータ28は、ステータコア27のティースに装着される。インシュレータ28は、ティースを覆う部分を有する。インシュレータ28の材料は、絶縁性樹脂である。コイル29は、インシュレータ28を介してステータコア27に装着される。複数のコイル29は、各々のティースにインシュレータ28を介して巻線が巻き回されることにより、それぞれ構成される。コイル29のワイヤ端は、ステータ26の上側に引き出され、基板ハウジング60内へ延びる。
【0030】
基板ハウジング60は、モータハウジング30の上端部に連結される下側ケース80と、下側ケース80の上端部に連結される上側ケース70とを有する。上側ケース70と下側ケース80との間に、制御基板40と、回路基板45とが収容される。
【0031】
下側ケース80は、平面視で概ね矩形状のケース本体81と、ケース本体81の外周端から径方向外側および上側へ突出するコネクタ83と、を有する。
【0032】
ケース本体81は、ケース本体81の下面から下側へ突出するベアリング保持部84を有する。ベアリング保持部84は、軸方向に延びる円筒状である。ベアリング保持部84は、下端部に内周面に第1ベアリング36を保持する。すなわち、下側ケース80は、ロータ21のシャフト22を支持する第1ベアリング36を保持する。この構成によれば、下側ケース80がベアリングホルダを兼ねるので、部品点数が減り、製造工程の短縮と低コスト化を実現できる。
【0033】
第1ベアリング36の上面に、ウェーブワッシャが配置されていてもよい。ウェーブワッシャを配置することで、ウェーブワッシャにより第1ベアリング36の外輪の上面を下側に押し、第1ベアリング36および第2ベアリング37に対して与圧を付与できる。
【0034】
ケース本体81は、インサート成形によりケース本体81の内部に保持される複数のバスバー86を有する。各バスバー86は、ベアリング保持部84の周囲において、ケース本体81を軸方向に貫通する。各バスバー86の一方側の端部には、ステータ26のコイル29から延びる引出線が接続される。各バスバー86の他方側の端部は、制御基板40に接続される。
すなわち、下側ケース80は、制御基板40とモータ20とを接続する複数のバスバー86を有する。この構成によれば、下側ケース80がバスバーホルダを兼ねるので、部品点数が減り、電動ポンプ100の製造工程の短縮と低コスト化を実現できる。
【0035】
ケース本体81内に制御基板40と回路基板45とが配置される。制御基板40と回路基板45は、いずれもプリント回路基板である。
【0036】
本実施形態の場合、制御基板40には、モータ20を駆動制御する制御IC、インバータ、および電源回路が実装される。
図1に示すコンデンサ47は、電源回路の一部である。回路基板45には、ロータ21の回転位置を検出する回転センサ44が実装される。制御基板40と回路基板45とは、図示しない配線部材を介して互いに電気的に接続される。制御基板40および回路基板45に実装される電気回路は、本実施形態の構成に限定されず、電動ポンプ100の構成に応じて適宜変更可能である。
【0037】
制御基板40は、モータ20と電気的に接続される。制御基板40上の制御ICは、回路基板45の回転センサ44を介して、シャフト22の上端に位置するセンサマグネット46の磁界を検出し、ロータ21の回転位置を検出する。制御基板40の制御ICは、検出されたロータ21の回転位置情報に基づいて、モータ20のステータ26に制御された電流を供給し、ロータ21を回転させる。
【0038】
本実施形態では、下側ケース80が、制御基板40の下側に回路基板45を収容する。この構成によれば、制御基板40と回路基板45とが別々の基板であることにより、制御基板40の面積を小型化できる。また、回路基板45は、制御基板40と軸方向に重なる位置に配置されるので、回路基板45によって下側ケース80が径方向に大型化することもない。本実施形態によれば、径方向に小型化された電動ポンプを実現できる。
下側ケース80は、モータハウジング30のフランジ部12bに連結される。
【0039】
下側ケース80の上端部に、上側ケース70が装着される。上側ケース70は、本実施形態では金属製の蓋である。上側ケース70は、制御基板40を上側から覆う。上側ケース70は、下面側に凹部71を有する。本実施形態の場合、上側ケース70の内側の凹部71に、制御基板40に実装されるコンデンサ47が収容される。凹部71には、コンデンサ47以外の電子部品が収容されてもよい。
【0040】
上側ケース70は、外周縁にフランジ部72を有する。フランジ部72は、軸方向と直交する方向に広がる板状部であり、軸方向から見て、上側ケース70の周縁に沿って一周する環状である。上側ケース70は、フランジ部72において下側ケース80に連結される。
【0041】
本実施形態の場合、上側ケース70と下側ケース80は、上側ケース70のフランジ部72と下側ケース80を軸方向に貫通する複数本のねじ18により、モータハウジング30に締結される。この構成によれば、少ない本数のねじ18によって上側ケース70および下側ケース80を固定できる。上側ケース70と下側ケース80とを締結するねじと、下側ケース80とモータハウジング30とを締結するねじとを、別々のねじとしてもよい。
【0042】
ポンプ90aは、電動ポンプ100の下側の部分に位置する。すなわちポンプ90aは、モータ20の下側に配置される。ポンプ90aは、モータ20の動力により駆動される。ポンプ90aは、オイル等の流体を外部から吸入する。ポンプ90aは、吸入した流体を圧縮して吐出する。
【0043】
本実施形態では、ポンプ90aが、トロコイドポンプ構造を有する。
図1、
図2に示すように、ポンプ90aは、インナーロータ91と、アウターロータ92と、を有する。インナーロータ91およびアウターロータ92は、それぞれトロコイド歯形を有する。アウターロータ92は、インナーロータ91の径方向外側に配置される。アウターロータ92は、ポンプ収容穴12f内に設けられる。アウターロータ92は、インナーロータ91を、径方向外側から周方向の全周にわたって囲う。インナーロータ91は、シャフト22の下側の端部に連結される。インナーロータ91は、シャフト22に対して径方向に偏心して設けられる。インナーロータ91は、アウターロータ92の径方向内側で、シャフト22と一体に中心軸J周りに回転する。
【0044】
図1に示すように、ポンプカバー95は、モータハウジング30の下側の端部に固定されて、ポンプ90aを下側から覆う。ポンプカバー95には、下側に突出する外部接続部96が設けられる。ポンプカバー95には、吸入ポート97と、吐出ポート98とが設けられる。吸入ポート97は、電動ポンプ100の外部からオイル等の流体を吸入する。吐出ポート98は、ポンプ90aで圧縮されたオイル等の流体を電動ポンプ100の外部に吐出する。
【0045】
吸入ポート97、および吐出ポート98は、ポンプ90aから下方に延びる。吸入ポート97は、外部接続部96の下端に吸入ポート開口97aを有する。吸入ポート97は、径方向一方側(
図1の-X側紙面左方)で、インナーロータ91とアウターロータ92との隙間に対し、下方から接続される。吐出ポート98は、ポンプ90aから下方に延びる。吐出ポート98は、ポンプカバー95の下面に吐出ポート開口98aを有する。吐出ポート98は、径方向他方側(
図1において紙面右方)で、インナーロータ91とアウターロータ92との隙間に対し、下方から接続される。つまり、本実施形態の場合、吸入ポート97と吐出ポート98とは、シャフト22を挟んで径方向一方側と他方側とに位置する。
【0046】
電動ポンプ100は、外部接続部96を介して、車両の駆動装置等に接続される。電動ポンプ100においてポンプ90aが位置する下側の部分は、車両の部材に固定される。電動ポンプ100は、吸入ポート97、および吐出ポート98を介して、車両側のオイル等の流体の流路と繋がる。
【0047】
吸入ポート97は、ポンプ90aを挟んで上側に吸入側ポンプ室97pを有する。吸入側ポンプ室97pは、ポンプ収容穴12fが上側に窪むことで設けられる。吐出ポート98には、ポンプ90aを挟んで上側に吐出側ポンプ室98pを有する。吐出側ポンプ室98pは、ポンプ収容穴12fが上側に窪むことで設けられる。
【0048】
オイルシール32に対して下側には、シール部隙間94が設けられる。シール部隙間94には、ベアリング保持筒部12dとシャフト22の外周面との隙間を通ってポンプ90a側から流れてきたオイル等の流体が、オイルシール32に封止されて溜まる。
【0049】
モータ冷却部150Aは、ポンプ90aから吐出されるオイル等の流体との熱交換によって、モータハウジング30の温度上昇を抑える。モータ冷却部150Aは、ポンプ90aから吐出される流体が流れる流体流路部151を有する。流体流路部151は、本体流路部152Aと、導入流路部153Aと、送出流路部154Aと、を備える。
【0050】
図1、
図2に示すように、本体流路部152Aは、モータハウジング30の外周面30aに沿って設けられる。つまり、流体流路部151は、モータハウジング30の外周面30aに沿って設けられる。本実施形態において、本体流路部152Aは、モータハウジング30の外周面30aに沿って、中心軸J回りの周方向の全周にわたって設けられる。本実施形態において、本体流路部152Aは、上下方向から見て環状に設けられる。本体流路部152Aは、上下方向において、モータ20のステータ26の径方向外側の領域を覆うように設けられる。
【0051】
導入流路部153Aは、ポンプ機構90と本体流路部152Aとを接続する。導入流路部153Aは、ポンプ90aで圧縮された流体を本体流路部152Aに導入する。本実施形態において、導入流路部153Aは、一端153Aaがシール部隙間94に接続され、他端153Abが本体流路部152Aに接続される。導入流路部153Aは、中心軸Jを挟んだモータハウジング30の径方向他方側で本体流路部152Aに接続される。導入流路部153Aは、ポンプ90aで圧縮されてシール部隙間94に貯留された流体の一部を、本体流路部152Aに導入する。
【0052】
送出流路部154Aは、一端154Aaが本体流路部152Aに接続され、他端154Abが吸入側ポンプ室97pに接続される。送出流路部154Aは、中心軸Jを挟んだモータハウジング30の径方向一方側で本体流路部152Aに接続される。つまり、導入流路部153Aと送出流路部154Aとは、本体流路部152Aに対し、中心軸Jを挟んだ径方向他方側と一方側で接続される。送出流路部154Aは、本体流路部152Aから流体を送出する。本実施形態において、送出流路部154Aは、本体流路部152Aから送出される流体を、吸入ポート97の吸入側ポンプ室97pに送り込む。つまり、本実施形態において、本体流路部152Aを経た流体は、吸入側ポンプ室97pからポンプ90aに循環される。
【0053】
ここで、導入流路部153Aの流路断面積は、
図2に示すように、送出流路部154Aの流路断面積よりも小さい。また、導入流路部153Aの流路断面積は、吐出ポート98の断面積よりも小さい。これにより、導入流路部153Aには、ポンプ90aで圧縮されたオイル等の流体の一部のみが送り込まれる。
【0054】
このようなモータ冷却部150Aでは、ポンプ90aで圧縮されたオイル等の流体の一部が、導入流路部153Aを通して流体流路部151の本体流路部152Aに送り込まれる。本体流路部152Aに送り込まれた流体は、導入流路部153Aの一端153Aaから周方向の両側に分岐し、モータハウジング30の外周面30aに沿って周方向に流れる。流体が、本体流路部152A内を周方向に流れる過程で、モータハウジング30の外周面30aと流体とで熱交換がなされる。これにより、モータ20の動作時にステータ26のコイル29で発する熱が流体に吸収される。その結果、モータ20の温度上昇が抑えられる。導入流路部153Aの一端153Aaから周方向両側に分岐して本体流路部152A内を流れた流体は、送出流路部154Aの一端154Aaで合流し、送出流路部154Aを通して本体流路部152Aから送出される。送出された流体は、送出流路部154Aから吸入側ポンプ室97pに送り込まれ、ポンプ90aで再度圧縮される。
【0055】
本実施形態の電動ポンプ100によれば、流体流路部151がモータハウジング30の外周面30aに沿って設けられることで、流体流路部151を流れる流体との熱交換によって、モータ作動時におけるモータ20の温度上昇が抑えられる。また、ポンプ90aによって、流体を流体流路部151に効率良く送り込むことができる。流体流路部151には、ポンプ90aから吐出される流体の一部が流れるため、他の流体をモータ20の冷却のために用いる必要が無い。また、モータ20の内部に流体を導入することがないため、ポンプ作動時に流体の粘度によってモータ20の負荷が影響を受けることもない。
このようにして、電動ポンプ100単体で、安定した冷却性能を得ることができる。
【0056】
本実施形態の電動ポンプ100によれば、ポンプ90aで圧縮された流体を、導入流路部153Aを通して本体流路部152Aに導入することができる。モータハウジング30の外周面30aに沿って設けられた本体流路部152Aを流体が流れることによって、モータハウジング30で発生する熱を吸収し、モータハウジング30の温度上昇を抑えることができる。本体流路部152Aを経た流体は、送出流路部154Aから本体流路部152A外に流出させることができる。つまり、本体流路部152Aには、順次流体が送り込まれ、モータハウジング30の温度上昇を効率良く抑えることができる。
【0057】
本実施形態の電動ポンプ100によれば、本体流路部152Aがモータハウジング30の周方向に連続して設けられることで、モータハウジング30の全体で、熱を効率良く吸収することができる。
【0058】
本実施形態の電動ポンプ100によれば、モータハウジング30の径方向一方側で本体流路部152Aに接続された導入流路部153Aから本体流路部152Aに導入された流体は、周方向に連続して延びる本体流路部152Aを通り、径方向他方側の送出流路部154Aから送出される。このようにして、流体を、周方向に効率良く流して、モータハウジング30の温度上昇を効率良く抑えることができる。
【0059】
本実施形態の電動ポンプ100によれば、ポンプ90aとオイルシール32との間のシール部隙間94に流れ込む流体を本体流路部152Aに送り込むことによって、モータハウジング30の温度上昇を抑えることができる。また、シール部隙間94から流体の一部を本体流路部152Aに抜き出すことになり、シール部隙間94における流体の圧力が過度に上昇するのを抑えることができる。したがって、オイルシール32により、ポンプ90a側からモータ20側に流体が進入するのを、より良好に抑えることができる。
【0060】
本実施形態の電動ポンプ100によれば、本体流路部152Aから送出される流体は、送出流路部154Aを通して吸入ポート97の吸入側ポンプ室97pに送り込まれる。これにより、モータハウジング30を冷却するために本体流路部152Aに送り込まれた流体を、ポンプ90aに戻し、循環させることができる。
【0061】
本実施形態の電動ポンプ100によれば、導入流路部153Aの流路断面積は、送出流路部154Aの流路断面積よりも小さい。これにより、導入流路部153Aにおける流体の圧力よりも、送出流路部154Aにおける流体の圧力を低くすることができ、導入流路部153Aから本体流路部152Aを通って送出流路部154Aへと送出される流体を効率良く流すことができる。
【0062】
以上に、本発明の一実施形態を説明したが、実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
【0063】
(第1変形例)
例えば、上記実施形態において、本体流路部152Aを、上下方向から見て環状に設けたが、本体流路部の形状は環状に限らない。
図3に示すように、本変形例の電動ポンプ101におけるモータ冷却部150Bの本体流路部152Bは、モータハウジング30の外周面30aに沿って、中心軸J回りの周方向に連続し、周方向の一部に切欠き部152Kを備える。これにより、本体流路部152Bは、上下方向から見てC字状に設けられる。本変形例において、導入流路部153Bの他端153Bbは、本体流路部152Bの周方向の一端152Bsに接続される。本変形例において、送出流路部154Bの一端154Baは、本体流路部152Bの周方向の他端152Btに接続される。
【0064】
本変形例のモータ冷却部150Bでは、ポンプ90aで圧縮されたオイル等の流体の一部が、導入流路部153Bを通して流体流路部151の本体流路部152Bの一端152Bsに送り込まれる。本体流路部152Bに送り込まれた流体は、モータハウジング30の外周面30a沿って周方向に流れる。流体が、本体流路部152B内を周方向に流れる過程で、モータハウジング30の外周面30aと流体とで熱交換がなされる。本体流路部152B内を周方向に流れた流体は、本体流路部152Bの周方向の他端152Btから送出流路部154Bを通して送出される。よって、本変形例の電動ポンプ101によれば、モータハウジング30の外周面30aの全体を均一に冷却することができる。
【0065】
(第2変形例)
図4に示すように、本変形例の電動ポンプ102におけるモータ冷却部150Cの本体流路部152Cは、モータハウジング30の外周面30aに沿って、中心軸J回りの周方向に連続する。本変形例の流体流路部151において、本体流路部152Cは、中心軸Jを挟んだ径方向一方側と他方側とにそれぞれ設けられる。各本体流路部152Cは、上下方向から見て半円弧状に設けられる。導入流路部153Cおよび送出流路部154Cは、各本体流路部152Cに対して二本ずつ設けられる。二本で一対の導入流路部153Cは、径方向一方側で、二個の本体流路部152Cの周方向の一端152Csにそれぞれ接続される。二本一対の送出流路部154Cは、径方向他方側で、二個一対の本体流路部152Cの周方向の他端152Ctに接続される。
【0066】
このようなモータ冷却部150Cでは、ポンプ90aで圧縮されたオイル等の流体の一部が、一対の導入流路部153Cを通して、一対の流体流路部151の本体流路部152Cの一端152Csにそれぞれ送り込まれる。各本体流路部152Cに送り込まれた流体は、モータハウジング30の外周面30aに沿って周方向に流れる。流体が、本体流路部152C内を周方向に流れる過程で、モータハウジング30の外周面30aと流体とで熱交換がなされる。本体流路部152C内を周方向に流れた流体は、本体流路部152Cの周方向の他端152Ctから、一対の送出流路部154Cを通してそれぞれ送出される。よって、本変形例の電動ポンプ102によれば、モータハウジング30の外周面30aの全体を均一に冷却することができる。
【0067】
(第3変形例)
図5に示すように、本変形例の電動ポンプ103におけるモータ冷却部150Dの本体流路部152Dは、モータハウジング30の外周面に沿って、中心軸J回りの周方向に連続する。本変形例の流体流路部151において、本体流路部152Dは、モータハウジング30の外周面30aに沿って螺旋状に連続する。本変形例において、本体流路部152Dは、モータハウジング30の外周面30aに沿って、中心軸J周りの周方向に連続しつつ、上方に斜めに延びる。本体流路部152Dは、上方の端部152Duで下方に折り返し、中心軸J周りの周方向に連続しつつ、下方に斜めに延びる。このようにして、本体流路部152Dは、いわゆる二重螺旋状に設けられる。導入流路部153Dは、本体流路部152Dの一端152Dsに接続される。送出流路部154Dは、本体流路部152Dの他端152Dtに接続される。
【0068】
このようなモータ冷却部150Dでは、ポンプ90aで圧縮されたオイル等の流体の一部が、導入流路部153Dを通して、螺旋状に連続する本体流路部152Dに送り込まれる。本体流路部152Dに送り込まれた流体は、モータハウジング30の外周面30aに沿って螺旋状に流れる。流体が、本体流路部152D内を螺旋状に流れる過程で、モータハウジング30の外周面30aと流体とで熱交換がなされる。本体流路部152D内を螺旋状に流れた流体は、本体流路部152Dの周方向の他端152Dtから、送出流路部154Dを通してそれぞれ送出される。よって、本変形例の電動ポンプ103によれば、モータハウジング30の外周面30aの全体を均一に冷却することができる。
【0069】
(第4変形例)
上記実施形態において、導入流路部153Aの一端153Aaがシール部隙間94に開口するように設けたが、これに限らない。
図6に示すように、本変形例の電動ポンプ104において、モータ冷却部150Eの導入流路部153Eの一端153Eaは、吐出ポート98の吐出側ポンプ室98pに接続してもよい。
このような構成では、ポンプ90aで圧縮されて吐出側ポンプ室98pに流れ込んだ流体の一部を、本体流路部152Eに流入させることによって、モータハウジング30の温度上昇を抑えることができる。本変形例の電動ポンプ104においても、モータハウジング30の外周面30aの全体を均一に冷却することができる。
【0070】
(第5変形例)
図7に示すように、本変形例の電動ポンプ105におけるモータ冷却部150Fの送出流路部154Fの他端154Fbは、本体流路部152Aに送り込まれた流体を、例えば、車両側のオイルパン等の外部に排出するようにしてもよい。本変形例によれば、送出流路部154Fを吸入ポート97に接続する必要がないため、ポンプの装置構成を簡略化できる。本変形例の電動ポンプ105においても、モータハウジング30の外周面30aの全体を均一に冷却することができる。
【0071】
これ以外にも、例えば、導入流路部は、ポンプ90aの下側で吐出ポート98に接続してもよい。
また、送出流路部は、ポンプ90aの下側で吸入ポート97に接続してもよい。
【0072】
これ以外にも、例えば、送出流路部により、本体流路部に送り込まれた流体を吐出ポート98に排出するようにしてもよい。この場合、本体流路部の流路断面積、及び送出流路部の流路断面積は、導入流路部の流路断面積と同一とし、導入流路部から本体流路部、送出流路部を経る流体の圧力低下を抑えるようにするのが好ましい。
【符号の説明】
【0073】
20…モータ、21…ロータ、22…シャフト、30…モータハウジング、30a…外周面、32…オイルシール(シール部材)、90…ポンプ機構、90a…ポンプ、94…シール部隙間、97…吸入ポート、98…吐出ポート、100,101,102,103,104,105…電動ポンプ、151…流体流路部、152A,152B,152C,152D,152E…本体流路部、153A,153B,153C,153D,153E…導入流路部、154A,154B,154C,154D,154F…送出流路部、J…中心軸。