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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022181392
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】藻類育成装置
(51)【国際特許分類】
   A01G 33/02 20060101AFI20221201BHJP
   A01G 33/00 20060101ALI20221201BHJP
【FI】
A01G33/02
A01G33/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021088309
(22)【出願日】2021-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】513213966
【氏名又は名称】横河ソリューションサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100167553
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 久典
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【弁理士】
【氏名又は名称】沖田 壮男
(72)【発明者】
【氏名】小松 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】石井 康仁
(72)【発明者】
【氏名】丸茂 晴晃
(72)【発明者】
【氏名】是松 毅
【テーマコード(参考)】
2B026
【Fターム(参考)】
2B026AA01
2B026AA02
2B026AB08
2B026AC03
2B026AC07
2B026AD01
2B026AF04
2B026HA02
(57)【要約】
【課題】珪藻の混入及び付着による藻類の育成阻害を抑制できる藻類育成装置の提供。
【解決手段】藻類育成装置1は、藻類を育成水で育成する育成槽10と、藻類を育成水から干出させて紫外線を照射する紫外線殺菌装置2と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
藻類を育成水で育成する育成槽と、
前記藻類を前記育成水から干出させて紫外線を照射する紫外線殺菌装置と、を備える、ことを特徴とする藻類育成装置。
【請求項2】
前記紫外線殺菌装置は、
前記育成槽から前記藻類及び前記育成水を受け入れる紫外線殺菌槽と、
前記紫外線殺菌槽の内部に設けられ、前記藻類から前記育成水を分離する網部材と、
前記網部材に支持された前記藻類に対し紫外線を照射する紫外線光源と、を備える、ことを特徴とする請求項1に記載の藻類育成装置。
【請求項3】
前記紫外線殺菌装置は、前記紫外線殺菌槽における前記育成水の水位を、前記網部材よりも下げる育成水移送装置を備える、ことを特徴とする請求項2に記載の藻類育成装置。
【請求項4】
前記育成水移送装置は、前記紫外線の照射後、前記育成水を返送し、前記紫外線殺菌槽における前記育成水の水位を、前記網部材よりも上げる、ことを特徴とする請求項3に記載の藻類育成装置。
【請求項5】
前記紫外線殺菌槽は、前記育成水の水位が、前記網部材よりも下がっていることを検出する下部水位計を備える、ことを特徴とする請求項2~4のいずれか一項に記載の藻類育成装置。
【請求項6】
前記紫外線殺菌槽は、前記育成水の水位が、前記網部材よりも上がっていることを検出する上部水位計を備える、ことを特徴とする請求項2~5のいずれか一項に記載の藻類育成装置。
【請求項7】
前記紫外線殺菌装置は、前記網部材を前記紫外線光源に対して近接離間させる移動装置を備える、ことを特徴とする請求項2~6のいずれか一項に記載の藻類育成装置。
【請求項8】
前記育成槽は、複数設けられており、
前記紫外線殺菌装置は、複数の前記育成槽に対して1つ設けられている、ことを特徴とする請求項2~7のいずれか一項に記載の藻類育成装置。
【請求項9】
前記紫外線殺菌装置は、
前記藻類を前記育成水から干出させて搬送する干出装置と、
前記干出装置によって搬送されている前記藻類に対し紫外線を照射する紫外線光源と、を備える、ことを特徴とする請求項1に記載の藻類育成装置。
【請求項10】
前記紫外線殺菌装置は、前記干出装置の搬送経路において前記紫外線光源よりも上流側で前記藻類に風を送る送風装置を備える、ことを特徴とする請求項9に記載の藻類育成装置。
【請求項11】
前記干出装置は、
前記藻類を載せて搬送するコンベア装置と、
前記コンベア装置の下方に配置された受水槽と、を備える、ことを特徴とする請求項9または10に記載の藻類育成装置。
【請求項12】
前記紫外線殺菌装置は、1つの前記育成槽に対して1つ設けられている、ことを特徴とする請求項9~11のいずれか一項に記載の藻類育成装置。
【請求項13】
前記紫外線殺菌装置は、紫外線を照射する紫外線発光ダイオードを備える、ことを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載の藻類育成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、藻類育成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、海苔、ワカメ、昆布等の藻類を陸上で育成する藻類育成装置が知られている。下記特許文献1の藻類育成装置は、液体に二酸化炭素を溶解した溶解液を生成可能な気体溶解部と、溶解液及び同溶解液に入れられた藻類を収容可能な藻類槽と、溶解液及び藻類が収容される藻類槽の内部へ向けて発光可能な発光体と、を備えている。
【0003】
また、下記特許文献2の海洋植物の養殖システムは、海底地下水及び海洋深層水の少なくとも一方の水源から塩水を汲み上げる汲み上げ流路と、塩水に二酸化炭素を含むガスを混合させ混合塩水を生成するガス混合部と、混合塩水を溜め、藻類を収容可能な生育槽と、生育槽に光を照射する光照射部と、を備えている。
【0004】
下記特許文献2の生育槽は、上流側から下流側に向かって、容積が大きくなる順序に連結されている複数の育成室を有する。隣接する生育室と生育室との間は、開閉により通液可能な連通口を有し、上流側の生育室において生育させている海洋生物を、海洋生物の生育段階に応じて、それに隣接する下流側の生育室に導出して生育するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-174607号公報
【特許文献2】特開2019-50782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記のような藻類育成装置の課題の1つとして、珪藻混入対策がある。珪藻は淡水や海水に関わらず広く分布しており、空中からの混入もあり、完全に取り除くことが難しい。珪藻は、育成槽や藻類に付着し、育成水に添加した二酸化炭素を消費し、光合成を繰り返し、育成対象の藻類よりも高速に増殖する。このように増殖した珪藻は、育成対象の藻類の光の吸収を遮り、藻類の光合成の効率を落とし、その結果、藻類の育成を阻害する。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、珪藻の混入及び付着による藻類の育成阻害を抑制できる藻類育成装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る藻類育成装置は、藻類を育成水で育成する育成槽と、前記藻類を前記育成水から干出させて紫外線を照射する紫外線殺菌装置と、を備える。
【0009】
また、本発明の一態様に係る藻類育成装置において、前記紫外線殺菌装置は、前記育成槽から前記藻類及び前記育成水を受け入れる紫外線殺菌槽と、前記紫外線殺菌槽の内部に設けられ、前記藻類から前記育成水を分離する網部材と、前記網部材に支持された前記藻類に対し紫外線を照射する紫外線光源と、を備えてもよい。
【0010】
また、本発明の一態様に係る藻類育成装置において、前記紫外線殺菌装置は、前記紫外線殺菌槽における前記育成水の水位を、前記網部材よりも下げる育成水移送装置を備えてもよい。
【0011】
また、本発明の一態様に係る藻類育成装置において、前記育成水移送装置は、前記紫外線の照射後、前記育成水を返送し、前記紫外線殺菌槽における前記育成水の水位を、前記網部材よりも上げてもよい。
【0012】
また、本発明の一態様に係る藻類育成装置において、前記紫外線殺菌槽は、前記育成水の水位が、前記網部材よりも下がっていることを検出する下部水位計を備えてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様に係る藻類育成装置において、前記紫外線殺菌槽は、前記育成水の水位が、前記網部材よりも上がっていることを検出する上部水位計を備えてもよい。
【0014】
また、本発明の一態様に係る藻類育成装置において、前記紫外線殺菌装置は、前記網部材を前記紫外線光源に対して近接離間させる移動装置を備えてもよい。
【0015】
また、本発明の一態様に係る藻類育成装置において、前記育成槽は、複数設けられており、前記紫外線殺菌装置は、複数の前記育成槽に対して1つ設けられていてもよい。
【0016】
また、本発明の一態様に係る藻類育成装置において、前記紫外線殺菌装置は、前記藻類を前記育成水から干出させて搬送する干出装置と、前記干出装置によって搬送されている前記藻類に対し紫外線を照射する紫外線光源と、を備えてもよい。
【0017】
また、本発明の一態様に係る藻類育成装置において、前記紫外線殺菌装置は、前記干出装置の搬送経路において前記紫外線光源よりも上流側で前記藻類に風を送る送風装置を備えてもよい。
【0018】
また、本発明の一態様に係る藻類育成装置において、前記干出装置は、前記藻類を載せて搬送するコンベア装置と、前記コンベア装置の下方に配置された受水槽と、を備えてもよい。
【0019】
また、本発明の一態様に係る藻類育成装置において、前記紫外線殺菌装置は、1つの前記育成槽に対して1つ設けられていてもよい。
【0020】
また、本発明の一態様に係る藻類育成装置において、前記紫外線殺菌装置は、紫外線を照射する紫外線発光ダイオードを備えてもよい。
【発明の効果】
【0021】
上記本発明の一態様によれば、珪藻の混入及び付着による藻類の育成阻害を抑制できる藻類育成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】第1実施形態に係る藻類育成装置の構成図である。
図2】第1実施形態に係る紫外線殺菌槽の構成図である。
図3】第1実施形態に係る藻類育成装置における藻類の第1育成槽から第2育成槽への移送処理を説明するフローチャートである。
図4】第1実施形態に係る藻類育成装置における藻類の第1育成槽から紫外線殺菌槽への移送処理を説明するフローチャートである。
図5】第1実施形態に係る藻類育成装置における藻類の殺菌処理を説明するフローチャートである。
図6】第1実施形態に係る藻類育成装置における藻類の殺菌処理を説明するフローチャートである。
図7】第2実施形態に係る藻類育成装置の構成図である。
図8】第2実施形態に係る藻類育成装置における藻類の殺菌処理を説明するフローチャートである。
図9】第3実施形態に係る藻類育成装置の構成図である。
図10】第3実施形態に係る藻類育成装置の外観図である。
図11】第3実施形態に係る育成槽の外観図である。
図12】第3実施形態に係る干出装置の外観図である。
図13】第3実施形態に係る乾燥加工装置の外観図である。
図14】第3実施形態に係る藻類育成装置の育成槽から藻類を移送するフローチャートである。
図15】第3実施形態に係る藻類育成装置の干出装置において藻類を移送するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る藻類育成装置について詳細に説明する。以下では、まず本発明の実施形態の概要について説明し、続いて本発明の実施形態の詳細について説明する。
【0024】
〔概要〕
陸上で藻類を育成する藻類育成装置においては、藻類の育成度の把握、藻類の育成を阻害する珪藻などの駆除、及び、藻類の育成に必要な環境、具体的には、水質(栄養塩、溶存二酸化炭素)、水温や照度の管理が重要になっている。
【0025】
特許文献1に示す藻類育成装置は、二酸化炭素(CO)の気体溶解部と、藻類育成槽、照明、循環ポンプ、栄養塩等の育成に必要な成分の供給部で構成されている。また、気体溶解部から育成槽に送水するパイプがあり、気体溶解部及び供給部で育成水を調整し、藻類育成槽に送水・循環し、育成対象である海苔を育成している。
【0026】
特許文献2に示す海洋植物の養殖システムは、藻類の育成段階に合わせて育成室を分けている。この養殖システムは、育成水を各育成室に個別のパイプにて供給し、藻類の育成段階に合わせて、より大きな育成室に移動させている。この構成によれば、育成室ごとに育成水が独立しているため、育成段階により育成水の成分を変えることができ、効率よく藻類に育成成分を供給することが可能である。
【0027】
上記のような沿岸養殖や陸上養殖での課題の1つとして、珪藻混入対策があげられる。珪藻は淡水や海水に関わらず広く分布しており、空中からの混入もあり、完全に取り除くことが難しい。藻類の養殖において、珪藻の発生を抑えることは大きな課題となっている。なぜならば、珪藻は育成槽や藻類に付着し、育成水に添加した二酸化炭素を消費し、光合成を繰り返し、育成対象の藻類よりも高速に増殖する。それら増殖した珪藻により、育成対象の藻類の光の吸収を遮り、藻類の光合成反応の効率を落とし、その結果、育成を阻害する。
【0028】
本発明の実施形態は、藻類育成装置において、自然界における干潮などで藻類が海面から出現する干出というプロセスを機械的に模擬する。具体的には、藻類の育成中に、育成水の水位をコントロールし、藻類を育成水から持ち上げ、藻類を育成水と分離し、藻類を育成水から露出させ、紫外線照射を一定時間行うことで、藻類の表面に付着した珪藻を除去する。これにより、珪藻の混入及び付着による藻類の育成阻害を抑制できる。
【0029】
〔第1実施形態〕
図1は、第1実施形態に係る藻類育成装置1の構成図である。
藻類育成装置1は、図1に示すように、複数の育成槽10と、紫外線殺菌槽20と、廃棄槽30と、藻類移送装置40と、撮影装置50と、制御装置60と、を備えている。
【0030】
育成槽10は、藻類及びその藻類を育成する育成水を収容している。藻類は、例えば、海苔、ワカメ、昆布等である。育成水は、例えば、栄養塩を含む塩水に二酸化炭素を溶解させたものである。この育成槽10には、槽内の育成水に流れを与えるポンプ等を含む水流発生装置や、槽内に藻類が光合成するための光を照射するLED(発光ダイオード)を含む光照射装置等が設けられている。
【0031】
藻類育成装置1は、育成槽10として、第1育成槽11、第2育成槽12、及び第3育成槽13を備えている。第2育成槽12は、第1育成槽11よりも容積が大きい。また、第3育成槽13は、第2育成槽12よりも容積が大きい。例えば、第2育成槽12は、第1育成槽11の2倍の容積を有してもよい。また、例えば、第3育成槽13は、第1育成槽11の4倍(第2育成槽12の2倍)の容積を有してもよい。なお、本実施形態の藻類育成装置1は、3段の育成槽10を備えているが、段数は任意であり、2段であっても4段以上の育成槽10を備えていても構わない。
【0032】
藻類移送装置40は、第1育成槽11から第2育成槽12に藻類を移送する第1搬送ライン41を備えている。第1搬送ライン41は、第1育成槽11と第2育成槽12との間を接続する配管部であり、当該配管部には開閉バルブ41aが設けられている。また、藻類移送装置40は、第2育成槽12から第3育成槽13に藻類を移送する第2搬送ライン42を備えている。第2搬送ライン42は、第2育成槽12と第3育成槽13との間を接続する配管部であり、当該配管部には開閉バルブ42aが設けられている。
【0033】
また、藻類移送装置40は、第1育成槽11から紫外線殺菌槽20に藻類を移送する第3搬送ライン43を備えている。第3搬送ライン43は、第1育成槽11と紫外線殺菌槽20との間を接続する配管部であり、当該配管部には開閉バルブ43a及びポンプ43bが設けられている。また、藻類移送装置40は、紫外線殺菌槽20から第1育成槽11に藻類を移送(返送)する第4搬送ライン44を備えている。第4搬送ライン44は、紫外線殺菌槽20と第1育成槽11との間を接続する配管部であり、当該配管部には開閉バルブ44aが設けられている。
【0034】
また、藻類移送装置40は、第2育成槽12から紫外線殺菌槽20に藻類を移送する第5搬送ライン45を備えている。第5搬送ライン45は、第2育成槽12と紫外線殺菌槽20との間を接続する配管部であり、当該配管部には開閉バルブ45a及びポンプ45bが設けられている。また、藻類移送装置40は、紫外線殺菌槽20から第2育成槽12に藻類を移送(返送)する第6搬送ライン46を備えている。第6搬送ライン46は、紫外線殺菌槽20と第2育成槽12との間を接続する配管部であり、当該配管部には開閉バルブ46aが設けられている。
【0035】
また、藻類移送装置40は、第3育成槽13から紫外線殺菌槽20に藻類を移送する第7搬送ライン47を備えている。第7搬送ライン47は、第3育成槽13と紫外線殺菌槽20との間を接続する配管部であり、当該配管部には開閉バルブ47a及びポンプ47bが設けられている。また、藻類移送装置40は、紫外線殺菌槽20から第3育成槽13に藻類を移送(返送)する第8搬送ライン48を備えている。第8搬送ライン48は、紫外線殺菌槽20と第3育成槽13との間を接続する配管部であり、当該配管部には開閉バルブ48aが設けられている。
【0036】
また、藻類移送装置40は、紫外線殺菌槽20から廃棄槽30に藻類を移送する第9搬送ライン49を備えている。第9搬送ライン49は、紫外線殺菌槽20と廃棄槽30との間を接続する配管部であり、当該配管部には開閉バルブ49aが設けられている。
上述した開閉バルブ41a~49aは、電動弁や電磁弁等であり、ポンプ43b,45b,48bと共に、制御装置60の制御の下に動作するようになっている。
【0037】
なお、本実施形態では、第1育成槽11より低い位置に第2育成槽12が設けられ、第2育成槽12より低い位置に第3育成槽13が設けられ、第1育成槽11、第2育成槽12及び第3育成槽13より高い位置に紫外線殺菌槽20が設けられ、紫外線殺菌槽20より低い位置に廃棄槽30が設けられている。この場合、第1育成槽11、第2育成槽12及び第3育成槽13から紫外線殺菌槽20に藻類及び育成水を揚水するときだけポンプ43b,45b,48bを動作させればよく、その他の槽間の移送は水頭差を利用して開閉バルブ41a~49aを開くだけで済む。なお、各槽が同じ高さに設けられている場合などには、それぞれの搬送ライン41~49にポンプを設けても構わない。
【0038】
図2は、第1実施形態に係る紫外線殺菌槽20の構成図である。なお、図2においては、紫外線殺菌槽20と第1育成槽11との接続関係を示しているが、紫外線殺菌槽20と第2育成槽12との接続関係、紫外線殺菌槽20と第3育成槽13との接続関係も同様の構成になっている。
図2に示すように、紫外線殺菌槽20は、網部材21と、紫外線光源22と、育成水移送装置23と、下部水位計24と、上部水位計25と、移動装置26と、を備えている。
【0039】
紫外線殺菌槽20、網部材21、紫外線光源22、育成水移送装置23、下部水位計24、上部水位計25、及び移動装置26は、藻類を育成水から干出させて紫外線を照射する紫外線殺菌装置2を構成している。紫外線殺菌装置2は、自然界における海水の干満と太陽光の紫外線による干出プロセスを模擬するものであり、紫外線の照射によって珪藻付着による藻類の成長阻害を防止する。
【0040】
紫外線殺菌槽20の内部は、網部材21によって上部空間と下部空間に分かれている。紫外線殺菌槽20の上部空間には、上述した第3搬送ライン43、第4搬送ライン44及び第9搬送ライン49が接続されている。網部材21は、藻類の幼体の平均サイズよりも小さい網目を有し、第3搬送ライン43から受け入れた藻類を網目で捕捉し、当該藻類から育成水(図2において符号3で示す)を分離する。
【0041】
紫外線光源22は、網部材21に支持された藻類に対し紫外線を照射する。紫外線光源22は、例えば、波長が280~320nmのUV-B(紫外線B波)相当の紫外線を照射可能な紫外線発光ダイオードを備えている。紫外線光源22は、例えば、網部材21に支持された藻類に対して紫外線を一定時間照射することで、藻類に付着した珪藻などを不活化させる。
【0042】
移動装置26は、網部材21を上下動させるガイド及びアクチュエータを備え、網部材21を紫外線光源22に対して近接離間させることで、藻類に対する紫外線の当たり具合を調整する。
育成水移送装置23は、除水ライン23a、除水用バルブ23b、バッファタンク23c、返水ライン23d、返水用バルブ23e、ポンプ23f、採水ライン23g、採水用バルブ23h、及び育成水抜き取り部23iを備えている。
【0043】
除水ライン23aは、紫外線殺菌槽20とバッファタンク23cとの間を接続する配管部であり、当該配管部には除水用バルブ23b(開閉バルブ)が設けられている。バッファタンク23cは、除水ライン23aを介して紫外線殺菌槽20から移送されてくる育成水を貯留する。返水ライン23dは、バッファタンク23cと第3搬送ライン43の開閉バルブ43aよりも下流側との間を接続する配管部であり、当該配管部には返水用バルブ23e(開閉バルブ)及びポンプ23fが設けられている。
【0044】
採水ライン23gは、除水ライン23aの除水用バルブ23bとバッファタンク23cとの間と、育成水抜き取り部23iとを接続する配管部であり、当該配管部には採水用バルブ23h(開閉バルブ)が設けられている。育成水抜き取り部23iは、使用者が育成水の状態を確認するために、育成水の一部を装置外に抜き取るために設けられている。
上述した除水用バルブ23b、返水用バルブ23e、採水用バルブ23hは、電動弁や電磁弁等であり、ポンプ23fと共に、制御装置60の制御の下に動作するようになっている。
【0045】
下部水位計24は、紫外線殺菌槽20の育成水の水位が、網部材21よりも下がっていることを検出する。この下部水位計24は、紫外線殺菌槽20の下部空間において、除水ライン23aの接続位置よりも上方に配置されている。
上部水位計25は、紫外線殺菌槽20の育成水の水位が、網部材21よりも上がっていることを検出する。この上部水位計25は、紫外線殺菌槽20の上部空間において、第4搬送ライン44の接続位置よりも上方に配置されている。
上述した下部水位計24及び上部水位計25は、制御装置60に接続されている。
【0046】
上記構成の育成水移送装置23は、制御装置60の制御の下に動作する。例えば、第3搬送ライン43から紫外線殺菌槽20に藻類及び育成水を受け入れ、網部材21によって藻類から育成水を分離するとき、育成水移送装置23は、除水ライン23aの除水用バルブ23bを開き、紫外線殺菌槽20における育成水の水位を網部材21よりも下げる。
【0047】
また、紫外線照射後、育成水移送装置23は、返水ライン23dの返水用バルブ23eを開き、ポンプ23fを動作させ、バッファタンク23cに溜めていた育成水を紫外線殺菌槽20に返水し、紫外線殺菌槽20における育成水の水位を網部材21よりも上げる。これにより、第4搬送ライン44を介して、紫外線殺菌槽20から第1育成槽11に藻類を移送(返送)することができる。
【0048】
図1に戻り、複数の育成槽10のそれぞれには、撮影装置50が設けられている。撮影装置50は、各育成槽10において定点固定され、藻類を撮影する。また、複数の育成槽10のそれぞれには、育成水の状態量を測定する測定装置51が設けられている。測定装置51は、pH検知器、二酸化炭素溶解検出器、及び液分析装置の少なくとも一つを備えている。なお、測定装置51は、水温計、流速計、照度計や、その他のセンサを備えていても構わない。
上述した各撮影装置50及び各測定装置51は、制御装置60に接続されている。
【0049】
制御装置60は、撮影装置50、測定装置51、下部水位計24、上部水位計25等から入力された各種データを処理するデータ処理部61と、育成槽10、紫外線殺菌槽20に設けられた各種装置及び藻類移送装置40の動作を制御する装置制御部62と、を備えている。制御装置60は、図示しないCPU等の演算部、RAM,ROM,ハードディスクドライブ(HDD),ソリッドステートドライブ(SSD)等の記憶部、各構成機器とデータのやり取りする出入力インターフェース等が、図示しないバスで接続されたものである。出入力インターフェースには、上述した各構成機器以外にも、図示しないディスプレイ等の表示装置、マウス、キーボード等の入力装置が接続されている。
【0050】
記憶部には、演算部が読み出して実行するためのプログラムが格納されており、制御装置60はそのプログラムに従って、以下説明する藻類の育成度の判定、藻類の病気の有無の判定、及びこれらの判定に基づく藻類の移送、そして、藻類の殺菌処理を実行する。具体的に、制御装置60は、撮影装置50の撮影結果に基づいて、藻類の育成度の判定、藻類の病気の有無の判定を行い、また、所定時間毎に藻類の殺菌処理を実行する。
【0051】
図3は、第1実施形態に係る藻類育成装置1における藻類の第1育成槽11から第2育成槽12への移送処理を説明するフローチャートである。なお、図3では、第1育成槽11から第2育成槽12に藻類を移送するフローを示しているが、第2育成槽12から第3育成槽13に藻類を移送するフローも同様である。
図3に示すように、先ず、制御装置60は、時間tsのカウントを開始する(ステップS1)。時間tsは、第1育成槽11における藻類の滞留時間である。
【0052】
次に、制御装置60が、時間tsが所定時間(Check time)に達したか否かを判定する(ステップS2)。当該所定時間は、制御装置60が藻類の育成度、及び、藻類の病気の有無の判定をする周期時間である。なお、当該周期時間は、例えば、1時間など固定した時間で設定してもよいが、藻類の育成速度に合わせて適宜変更しても構わない。
【0053】
時間tsが所定時間に達した場合(ステップS2が「YES」の場合)、制御装置60は、撮影装置50を動作させ、藻類の画像データを取得し、その画像データを画像処理する(ステップS3)。制御装置60は、例えば、撮影装置50が1フレーム間隔で10回撮影した10枚の画像データを取得する。
【0054】
次に、制御装置60は、当該画像データに基づいて、藻類の病気の有無を判定する(ステップS4)。具体的に、制御装置60は、藻類の病気の有無を、藻類の病気による発色(白、赤等)範囲を計算で求めて判定する。例えば、制御装置60は、当該画像データの色ごとに面積を数値化し、その分布を求める。そして、各病気が発生したことを判定する閾値を設け、制御装置60は、病気と判断される特定の色の面積が当該閾値を超えた時に、藻類に病気が発生したと判定する。
【0055】
藻類に病気が発生したと判定した場合(ステップS4が「有り」の場合)、制御装置60は、藻類の育成を中断する。制御装置60は、藻類の所定の色の発色範囲が所定の閾値を超えた場合、藻類移送装置40を動作させ、第1育成槽11から(本実施径形態では、紫外線殺菌槽20を経て)廃棄槽30に藻類を移送させる。そして、廃棄槽30にて病気が発生した藻類を廃棄処理する。
【0056】
藻類に病気が発生していないと判定した場合(ステップS4が「無し」の場合)、制御装置60は、当該画像データに基づいて、時間tsにおける藻類の大きさ(Size(ts))が所定のサイズ(Check size)より大きいか否かを判定する(ステップS5)。当該所定のサイズは、育成槽10毎に決められた藻類の最大サイズである。
【0057】
制御装置60は、例えば、撮影装置50が取得した画像データを二値化し、藻類の色を有する部分の表面積を計算する。そして、事前に取得した藻類の表面積と重量の相関から閾値を設け、制御装置60は、各画像データで藻類の色を有する部分の表面積を計算し、その平均値が当該閾値を超えたときに、藻類が育成槽10毎に決められた最大サイズを超えたと判定する。
【0058】
藻類が育成槽10毎に決められた最大サイズを超えていないと判定した場合(ステップS5が「NO」の場合)、ステップS1に戻り、制御装置60は、時間tsのカウントを再開始する。一方、藻類が育成槽10毎に決められた最大サイズを超えていると判定した場合(ステップS5が「YES」の場合)、制御装置60は、第1搬送ライン41の開閉バルブ41aを開く(ステップS6)。
以上により、第1育成槽11から第2育成槽12への藻類の移送が完了する。
【0059】
図4は、第1実施形態に係る藻類育成装置1における藻類の第1育成槽11から紫外線殺菌槽20への移送処理を説明するフローチャートである。なお、図4では、第1育成槽11から紫外線殺菌槽20に藻類を移送するフローを示しているが、第2育成槽12から紫外線殺菌槽20に藻類を移送するフロー、第3育成槽13から紫外線殺菌槽20に藻類を移送するフローも同様である。
図4に示すように、先ず、制御装置60は、時間tuvのカウントを開始する(ステップS11)。時間tuvは、第1育成槽11における藻類の滞留時間である。
【0060】
次に、制御装置60が、時間tsが所定時間(Uv time)に達したか否かを判定する(ステップS12)。当該所定時間は、藻類を殺菌処理する周期時間である。なお、当該周期時間は、例えば、自然界の干潮の周期に合わせて12時間25分など固定した時間で設定してもよいが、藻類の育成速度に合わせて適宜変更しても構わない。
【0061】
時間tuvが所定時間に達した場合(ステップS12が「YES」の場合)、制御装置60は、第3搬送ライン43の開閉バルブ43aを開き(ステップS13)、第3搬送ライン43のポンプ43bを動作させる(ステップS14)。
以上により、第1育成槽11から紫外線殺菌槽20への藻類の移送が完了する。
【0062】
図5及び図6は、第1実施形態に係る藻類育成装置1における藻類の殺菌処理を説明するフローチャートである。なお、図4及び図5に示す丸付き符号1は、両フローの繋がりを示している。
第1育成槽11から紫外線殺菌槽20への藻類の移送が完了したら、制御装置60は、図5に示すように、第3搬送ライン43の開閉バルブ43aを閉じ(ステップS21)、第3搬送ライン43のポンプ43bを停止させる(ステップS22)。
【0063】
次に、制御装置60は、紫外線殺菌槽20に接続された除水ライン23aの除水用バルブ23bを開き(ステップS23)、ポンプ23fを動作させる(ステップS24)。ここで、使用者が育成水の状態を確認するために、育成水の採水が必要な場合(ステップS25が「YES」の場合)、制御装置60は、採水ライン23gの採水用バルブ23hを開く(ステップS26)。採水ライン23gの採水用バルブ23hを開き、育成水抜き取り部23iにて育成水の一部を抜き取ったら、制御装置60は、採水ライン23gの採水用バルブ23hを閉じる(ステップS27)。
【0064】
次に、制御装置60は、下部水位計24により、紫外線殺菌槽20における育成水の水位が、網部材21よりも下がっているか否かを確認する(ステップS28)。紫外線殺菌槽20における育成水の水位が、網部材21よりも下がった場合(ステップS28が「YES」の場合)、制御装置60は、ポンプ23fを停止させ(ステップS29)、除水ライン23aの除水用バルブ23bを閉じる(ステップS30)。
【0065】
次に、制御装置60は、移動装置26を動作させ、藻類を支持している網部材21の高さを調整する(ステップS31)。そして、制御装置60は、紫外線光源22から藻類に向かって紫外線を照射させる(ステップS32)。次に、制御装置60は、紫外線の照射時間が予め設定した照射時間に達したか否かを確認する(ステップS33)。紫外線の照射時間が予め設定した照射時間に達した場合(ステップS33が「YES」の場合)、制御装置60は、紫外線光源22の紫外線照射を停止させる(ステップS34)。
【0066】
紫外線光源22の紫外線照射を停止したら、制御装置60は、図6に示すように、藻類を支持している網部材21の高さを初期位置に戻す(ステップS41)。次に、制御装置60は、返水ライン23dの返水用バルブ23eを開き(ステップS42)、ポンプ23fを動作させる(ステップS43)。そして、制御装置60は、上部水位計25によって、紫外線殺菌槽20における育成水の水位が、網部材21よりも上がっているか否かを確認する(ステップS44)。
【0067】
紫外線殺菌槽20における育成水の水位が、網部材21よりも上がった場合(ステップS44が「YES」の場合)、制御装置60は、ポンプ23fを停止させ(ステップS45)、返水ライン23dの返水用バルブ23eを閉じる(ステップS46)。そして、制御装置60は、第4搬送ライン44の開閉バルブ44aを開く(ステップS47)。
以上により、紫外線殺菌槽20から第1育成槽11への藻類の返送が完了する。
【0068】
このように、上述した本実施形態に係る藻類育成装置1は、藻類を育成する育成槽10と、育成槽10から藻類を移送する藻類移送装置40と、育成槽10において藻類を撮影する撮影装置50と、撮影装置50の撮影結果に基づいて、藻類移送装置40を動作させる制御装置60と、を備える。この構成によれば、藻類の育成度に合わせて、育成槽10から自動で藻類を移送することができる。
【0069】
また、本実施形態に係る藻類育成装置1において、制御装置60は、撮影装置50が撮影した藻類の大きさに基づいて、藻類の育成度を判定する。この構成によれば、撮影装置50が撮影した藻類の大きさから、簡易的に藻類の育成度を把握することで、従来型のように藻類の湿重量を測るプロセスを削減し、併せて、藻類の育成度の把握により育成に適した育成環境の設定が可能になり、結果として高速な藻類の育成を可能にできる。
【0070】
また、本実施形態に係る藻類育成装置1において、第1育成槽11よりも容積が大きい第2育成槽12(第2の育成槽)を備え、制御装置60は、藻類の育成度が所定の閾値(Check size)を超えた場合、藻類移送装置40を動作させ、第1育成槽11から第2育成槽12に藻類を移送させる。この構成によれば、各育成槽10の藻類の密度を一定にするように、藻類の育成度に合わせて容積の大きい育成槽10に藻類を移送させることで、藻類の光合成に必要な光の到達を安定させことができ、藻類を高効率で育成できる。
【0071】
また、本実施形態に係る藻類育成装置1において、制御装置60は、撮影装置50が撮影した藻類の色に基づいて、藻類の病気の有無を判定する。この構成によれば、例えば、海苔の病気である“白ぐされ病”や“赤ぐされ病”など、病原性微生物起因で発生する病気についても把握することができる。
【0072】
また、本実施形態に係る藻類育成装置1において、藻類を廃棄する廃棄槽30を備え、制御装置60は、藻類の所定の色の発色範囲が所定の閾値を超えた場合、藻類移送装置40を動作させ、育成槽10から廃棄槽30に藻類を移送させる。この構成によれば、病気が発生した藻類を速やかに廃棄することができるため、病気の発生による損失コストを低減することができる。
【0073】
また、本実施形態に係る藻類育成装置1において、育成槽10は、藻類を育成する育成水を備え、育成水の状態量を測定する測定装置51(pH検知器、二酸化炭素溶解検出器、液分析装置等)を備える。この構成によれば、藻類の種類に応じて最適な育成環境(pH、二酸化炭素溶解度、栄養塩量等)をレシピ化し、藻類の育成度に合わせた育成環境を管理・制御することで藻類を高効率で育成できる。また、上記レシピ化により、藻類の安定供給が可能になり、栄養価やおいしさなどとの相関を取ることで、商品価値を高め、藻類生産のブランド化に貢献できる。
【0074】
また、本実施形態に係る藻類育成装置1は、藻類を育成水で育成する育成槽10と、藻類を育成水から干出させて紫外線を照射する紫外線殺菌装置2と、を備える。この構成によれば、藻類に付着し、育成水に添加した二酸化炭素を消費し且つ光合成を繰り返し、さらには育成対象の藻類よりも高速に増殖し、育成対象の藻類の光の吸収を遮る珪藻を、紫外線の照射によって除去することができる。なお、紫外線殺菌装置2の紫外線殺菌槽20にも予備的に、藻類を撮影する撮影装置50を設けても構わない。
【0075】
また、本実施形態に係る藻類育成装置1において、紫外線殺菌装置2は、育成槽10から藻類及び育成水を受け入れる紫外線殺菌槽20と、紫外線殺菌槽20の内部に設けられ、藻類から育成水を分離する網部材21と、網部材21に支持された藻類に対し紫外線を照射する紫外線光源22と、を備える。この構成によれば、自然界における海水の干満と太陽光の紫外線による干出プロセスを模擬することができ、藻類に付着した珪藻を効率よく除去することができる。
【0076】
また、本実施形態に係る藻類育成装置1において、紫外線殺菌装置2は、紫外線殺菌槽20における育成水の水位を、網部材21よりも下げる育成水移送装置23を備える。この構成によれば、紫外線殺菌槽20から育成水を移送(除水)できるため、大容積の紫外線殺菌槽20を設置しなくても水位を下げることができ、網部材21によって藻類を育成水から干出させることができる。
【0077】
また、本実施形態に係る藻類育成装置1において、育成水移送装置23は、紫外線の照射後、育成水を返送し、紫外線殺菌槽20における育成水の水位を、網部材21よりも上げる。この構成によれば、紫外線殺菌槽20に育成水を返送することで、網部材21に支持された藻類を育成液によって浮かせ、藻類の移送を可能とさせることができる。
【0078】
また、本実施形態に係る藻類育成装置1において、紫外線殺菌槽20は、育成水の水位が、網部材21よりも下がっていることを検出する下部水位計24を備える。この構成によれば、紫外線殺菌槽20における育成水の水位を確実に網部材21よりも下げることができる。
【0079】
また、本実施形態に係る藻類育成装置1において、紫外線殺菌槽20は、育成水の水位が、網部材21よりも上がっていることを検出する上部水位計25を備える。この構成によれば、紫外線殺菌槽20における育成水の水位を確実に網部材21よりも上げることができる。
【0080】
また、本実施形態に係る藻類育成装置1において、紫外線殺菌装置2は、網部材21を紫外線光源22に対して近接離間させる移動装置26を備える。この構成によれば、網部材21を紫外線光源22に対して近接離間させることで、藻類に対する紫外線の当たり具合を調整することができる。
【0081】
また、本実施形態に係る藻類育成装置1において、紫外線殺菌装置2は、紫外線を照射する紫外線発光ダイオードを備える。この構成によれば、省電力で藻類に紫外線を照射できる。
【0082】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0083】
図7は、第2実施形態に係る藻類育成装置1の構成図である。
第2実施形態の藻類育成装置1は、第1実施形態で述べたバッチ式の紫外線殺菌装置2ではなく、第1育成槽11から第2育成槽12に藻類を移送する過程で紫外線照射を行う連続式の紫外線殺菌装置2を備えている。なお、図示しないが、第2育成槽12から第3育成槽13に藻類を移送する過程でも同様に連続式の紫外線殺菌装置2が設けられ、藻類に紫外線照射を行うようになっている。
【0084】
図7に示す紫外線殺菌装置2は、第1育成槽11から第2育成槽12に藻類を移送する第1搬送ライン41Aの途中に設けられている。紫外線殺菌装置2よりも上流側の第1搬送ライン41Aには、開閉バルブ41bが設けられている。また、紫外線殺菌装置2よりも下流側の第1搬送ライン41Aには、開閉バルブ41cが設けられている。
【0085】
紫外線殺菌装置2は、藻類を育成水から干出させて搬送する干出装置70と、干出装置70によって搬送されている藻類に対し紫外線を照射する紫外線光源22と、を備えている。干出装置70は、干出準備槽71と、コンベア装置72と、搬送制御装置73と、受水槽74と、干出完了槽75と、を備えている。なお、コンベア装置72上にも予備的に、藻類を撮影する上述した撮影装置50を設けても構わない。
【0086】
干出準備槽71は、上流側の第1搬送ライン41Aに接続され、第1搬送ライン41Aから受け入れた藻類を所定幅でコンベア装置72に載せる。コンベア装置72は、干出準備槽71から載せられた藻類を搬送する。コンベア装置72の搬送面には、図示しないスリットや孔等が設けられており、育成水及び藻類に付着した育成水を搬送面から落水させ、藻類を干出させることができるようになっている。
【0087】
搬送制御装置73は、制御装置60の制御の下に、コンベア装置72を動作させる。受水槽74は、コンベア装置72の下方に配置され、コンベア装置72の搬送面から落水した育成水を受け入れる。干出完了槽75は、コンベア装置72の下流側に配置され、コンベア装置72から藻類を受け入れると共に、受水槽74から育成水を受け入れる。干出完了槽75は、下流側の第1搬送ライン41Aに接続され、紫外線殺菌処理を経た藻類及び育成水を次の育成槽10に移送する。
【0088】
紫外線光源22は、コンベア装置72の搬送経路上に設置されている。当該搬送経路の紫外線光源22よりも上流側には、送風装置76が設置されている。送風装置76は、制御装置60の制御の下に動作し、紫外線光源22よりも上流側で藻類に風を送ることで、コンベア装置72の搬送面からの育成水の落水を促進させる。
【0089】
図8は、第2実施形態に係る藻類育成装置1における藻類の殺菌処理を説明するフローチャートである。
制御装置60は、第1実施形態で述べた第1育成槽11から第2育成槽12に藻類を移送するタイミングで、第1搬送ライン41Aの開閉バルブ41bを開き、第1育成槽11から干出準備槽71に藻類を受け入れさせる(ステップS61)。
【0090】
次に、制御装置60は、送風装置76を動作させ(ステップS62)、紫外線光源22を動作させる(ステップS63)。そして、制御装置60は、搬送制御装置73を起動させ、コンベア装置72を動作させる(ステップS64)。藻類は、干出準備槽71からコンベア装置72に載せられることで育成水から干出し、コンベア装置72による搬送中に送風及び紫外線照射を受けた後、干出完了槽75に投入される。
【0091】
次に、制御装置60は、干出完了槽75にすべての藻類が入ったか否かを確認する(ステップS65)。なお、干出完了槽75にすべての藻類が入ったか否かは、時間で確認してもよいし、図示しない撮影装置で確認してもよい。干出完了槽75にすべての藻類が入った場合(ステップS65が「YES」の場合)、制御装置60は、干出完了槽75の下流側の第1搬送ライン41Aの開閉バルブ41cを開く(ステップS66)。以上により、干出完了槽75から第2育成槽12に藻類が移送される。
【0092】
上述した第2実施形態によれば、紫外線殺菌装置2が、藻類を育成水から干出させて搬送する干出装置70と、干出装置70によって搬送されている藻類に対し紫外線を照射する紫外線光源22と、を備えるため、第1育成槽11から第2育成槽12に藻類を移送する過程で効率よく紫外線殺菌処理を行うことができる。
【0093】
また、第2実施形態の紫外線殺菌装置2は、干出装置70の搬送経路において紫外線光源22よりも上流側で藻類に風を送る送風装置76を備える。この構成によれば、藻類に風を送ることで藻類の干出を促進させ、紫外線殺菌処理の効率を高めることができる。
【0094】
また、干出装置70は、藻類を載せて搬送するコンベア装置72と、コンベア装置72の下方に配置された受水槽74と、を備える。この構成によれば、コンベア装置72の搬送面から育成水を落水させると共に、落水した育成水を受水槽74に受け入れて再利用することができる。
【0095】
なお、上述した第2実施形態の紫外線殺菌装置2は、図1及び図2に示す第1実施形態の紫外線殺菌装置2と併設し、紫外線殺菌処理をいずれかの装置で選択可能に設けても構わない。また、図1に示す第1搬送ライン41及び第2搬送ライン42の途中に、第2実施形態の紫外線殺菌装置2を設けても構わない。
【0096】
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0097】
図9は、第3実施形態に係る藻類育成装置1の構成図である。図10は、第3実施形態に係る藻類育成装置1の外観図である。なお、図9において符号3は育成水を、符号4は藻類を示している(後述する図11以降も同様)。
第3実施形態の藻類育成装置1は、第1育成槽11、第2育成槽12、第3育成槽13の容積を、育成槽10の設置数を増やすことで、藻類の育成度に合わせて段階的に大きくしている。具体定に、第1育成槽11は、育成槽10が1つであり、第2育成槽12は、育成槽10が2つであり、第3育成槽13は、育成槽10が4つである。
【0098】
各育成槽10の下流側には、第2実施形態で述べた藻類の脱水干出を行う干出装置70(連続式の紫外線殺菌装置2)が設けられている。また、第3実施形態において、第3育成槽13には、種藻選定槽80が接続されている。種藻選定槽80は、第3育成槽13における育成の最終段階の藻類から次に育成する藻種を選定するための槽である。種藻選定槽80は、種藻供給ライン81を介して第1育成槽11に接続されている。
【0099】
第3育成槽13の下流側において藻類の脱水干出を行う干出装置70のさらに下流側には、育成の最終段階の藻類を乾燥加工する乾燥加工装置90が設けられている。また、第3育成槽13の下流側において藻類の脱水干出を行う干出装置70の水処理部(上述した受水槽74)は、その下流側で合流し、大型の水処理槽100に接続されている。
【0100】
水処理槽100は、藻類の育成に使用された育成水を浄化して水質を維持すると共に、栄養塩や二酸化炭素を溶解させることで、育成水を生成する。これにより、育成水としての海水や人工海水の調達量が削減でき、その結果、輸送費削減や藻類育成装置1の設置場所の自由度が増す。また、併せて、海洋や河川などに対する育成水の排出等による負荷も軽減できる。
【0101】
水処理槽100は、育成水供給ライン101を介して、第1育成槽11、第2育成槽12、第3育成槽13の各育成槽10に接続されている。育成水供給ライン101には、育成水を揚程するポンプ101Aが設けられている。
続いて、図11図13を参照して、第3実施形態の育成槽10、干出装置70、及び乾燥加工装置90の構成について説明する。
【0102】
図11は、第3実施形態に係る育成槽10の外観図である。
図11に示すように、育成槽10は、育成容器14と、光照射装置15と、を備えている。育成容器14は、上部が開口した平面視矩形の箱形状を有している。育成容器14の上方には、上述した育成水供給ライン101が配設され、育成水供給ライン101に設けられた複数のノズル101aから育成水が供給されるようになっている。なお、ノズル101aには、流量調節バルブ101bが設けられ、育成水の投入量(流速)を調節可能になっている。なお、育成容器14内の水路の形状を変えることで、育成水の流れも変えられるため、必要な部分に乱流や層流を形成できるように水路を形成してもよい。
【0103】
光照射装置15は、育成水供給ライン101のさらに上方に配置され、育成容器14の内部に藻類の光合成に必要な光を照射する。育成容器14の内部には、藻類及び育成水の流路を形成する複数の固定板14aが設けられている。複数の固定板14aは、互い違いに配置され、育成容器14内に蛇行した流路を形成している。このように流路を蛇行させることで藻類の育成容器14における滞留時間を長くすることができる。
【0104】
また、育成容器14の内部には、流路を遮蔽可能な複数の稼働板14bが設けられている。稼働板14bは、いくつかの固定板14aの背面側にスライド可能に取り付けられている。本実施形態の稼働板14bは、流路を3箇所で遮断できるように3つ設けられている。育成容器14の内部における3つの稼働板14bの上流側の3つのエリアには、藻類を側面から抜き取るためのベント孔14cが設けられている。ベント孔14cは、図示しない開閉装置によって開閉可能に設けられ、図示しない廃棄槽に接続されている。
【0105】
なお、図9において不図示であるが、藻類を撮影する撮影装置50は、育成容器14の3つの稼働板14bの上流側の3つのエリアのそれぞれに設けることが好ましい。撮影装置50は、育成容器14の上方に設置してもよいし、固定板14a等に固定して育成容器14の内部に設置してもよいし、また、育成容器14の少なくとも一部に透明な窓を設け、当該窓を介して育成容器14の内部を撮影しても構わない。
【0106】
図12は、第3実施形態に係る干出装置70の外観図である。
図12に示すように、干出装置70は、干出準備槽71と、コンベア装置72と、受水槽74と、干出完了槽75と、を備えている。干出準備槽71は、藻類及び育成水を受け入れる投入口71aと、藻類及び育成水を排出する排出口71bとを有する。干出準備槽71は、投入口71aから受け入れた藻類を粉砕し、サイズを均一化して排出口71bから排出するミキサーを備えていてもよい。
【0107】
コンベア装置72は、干出準備槽71の排出口71bから排出された藻類から育成水を分離する網ベルト72aと、網ベルト72aを回送させる複数の回送ローラー72bと、を備えている。複数の回送ローラー72bの少なくとも一つは、育成水を吸引するバキュームローラーであっても構わない。コンベア装置72の下流端には、干出した藻類を均一に押圧する押圧ローラー77が設けられている。
【0108】
第3実施形態の干出装置70には、コンベア装置72によって搬送されている藻類を撮影する撮影装置50が設けられている。その他の構成は、上述した第2実施形態の干出装置70と同様である。
【0109】
図13は、第3実施形態に係る乾燥加工装置90の外観図である。
図13に示すように、乾燥加工装置90は、コンベア装置91と、ドライヤー92と、ロールカッター93と、を備えている。コンベア装置91は、複数の回送ローラー91aと、複数の回送ローラー91aによって回送する網ベルト91bと、を備えている。
【0110】
ドライヤー92は、網ベルト91bの上に載せられた藻類に熱風を吹き付け、藻類を乾燥させる。ロールカッター93は、ドライヤー92によって乾燥した藻類をシート状に裁断する。シート状に裁断された藻類は、積層されて次の加工工程に移される。
【0111】
図14は、第3実施形態に係る藻類育成装置1の育成槽10から藻類を移送するフローチャートである。
図14に示すように、先ず、制御装置60は、育成槽10に対する育成水の投入量を調整し、育成槽10における流速を決める(ステップS71)。
【0112】
次に、制御装置60は、撮影装置50を動作させ、藻類の画像データを取得する(ステップS72)。なお、ステップS72における撮影装置50の撮影回数nは、外部から設定可能にするとよい。また、藻類の育成度を判定する閾値V1も外部から設定可能にするとよい。なお、閾値V1は、育成容器14の内部における1つ目の稼働板14bの上流側のエリア(第1エリア)における育成度の判定基準となる閾値であって、画像データから藻類の体積を計算した値Vmesに基づく値である。
【0113】
次に、制御装置60は、第1エリアの撮影装置50が取得した画像データに基づいて、第1エリアの藻類の病気の有無を判定する(ステップS73)。藻類に病気が発生したと判定した場合(ステップS73が「有り」の場合)、制御装置60は、1つ目の稼働板14bで流路を閉じ、育成容器14の第1エリアを孤立させる(ステップS74)。次に、制御装置60は、第1エリアのベント孔14cを開き、ベント孔14cから図示しない廃棄槽に藻類を移送させる。そして、当該廃棄槽にて病気が発生した藻類を廃棄処理する。
【0114】
第1エリアの藻類に病気が発生していないと判定した場合(ステップS73が「無し」の場合)、制御装置60は、第1エリアの撮影装置50が取得した画像データに基づいて、第1エリアの藻類の育成度Vtn1が閾値V1より大きいか否かを判定する(ステップS75)。
【0115】
第1エリアの藻類の育成度Vtn1が閾値V1を超えていないと判定した場合(ステップS75が「YES」の場合)、制御装置60は、1つ目の稼働板14bで流路を閉じ、育成容器14の第1エリアを孤立させる(ステップS76)。次に、制御装置60は、第1エリアにおける藻類の滞留時間Ts1を設定し(ステップS76)、当該滞留時間Ts1の間、藻類を第1エリアにおいて滞留(育成)させる(ステップS78)。滞留時間Ts1の経過後、ステップS73に戻り、制御装置60は、再び第1エリアの藻類の病気の有無、及び、育成度を判定する。
【0116】
第1エリアの藻類の育成度Vtn1が閾値V1を超えていると判定した場合(ステップS75が「NO」の場合)、制御装置60は、1つ目の稼働板14bが閉じている場合には、当該稼働板14bを開く(ステップS79)。以上により、育成容器14の第1エリアから第2エリアへの藻類の移送が完了する。なお、第2エリアとは、育成容器14の内部における1つ目の稼働板14bの下流側且つ2つ目の稼働板14bの上流側のエリアである。
【0117】
制御装置60は、第2エリアでも上記ステップS72~S79を繰り返す(ステップS80)。以上により、育成容器14の第2エリアから第3エリアへの藻類の移送が完了する。なお、第3エリアとは、育成容器14の内部における2つ目の稼働板14bの下流側且つ3つ目の稼働板14bの上流側のエリアである。制御装置60は、第3エリアでも上記ステップS72~S79を繰り返す(ステップS81)。
以上により、育成槽10から干出装置70(紫外線殺菌装置2)に藻類が移送される。
【0118】
図15は、第3実施形態に係る藻類育成装置1の干出装置70において藻類を移送するフローチャートである。
図15に示すように、先ず、制御装置60は、送風装置76を動作させ(ステップS91)、紫外線光源22を動作させる(ステップS92)。そして、制御装置60は、搬送制御装置73を起動させ、コンベア装置72を動作させる(ステップS93)。
【0119】
次に、制御装置60は、コンベア装置72上に設置した撮影装置50を動作させ、藻類の画像データを取得し、その画像データを画像処理する(ステップS94)。制御装置60は、例えば、撮影装置50が1フレーム間隔で10回撮影した10枚の画像データを取得する。
【0120】
次に、制御装置60は、当該画像データに基づいて、藻類の病気の有無を判定する(ステップS95)。このような搬送段階において藻類に病気を発見した場合(ステップS95が「有り」の場合)、制御装置60は、コンベア装置72を停止させて、藻類の移送及び育成を中断させる。
【0121】
搬送段階において藻類に病気が発生していないと判定した場合(ステップS95が「無し」の場合)、制御装置60は、コンベア装置72上の重量に基づいて、干出完了槽75にすべての藻類が入ったか否かを確認する(ステップS96)。なお、藻類の重量は、例えば、コンベア装置72の回送ローラー72bに設けた図示しないロードセルなどで測定できる。
【0122】
干出完了槽75にすべての藻類が入った場合(ステップS96が「YES」の場合)、制御装置60は、搬送制御装置73によって、コンベア装置72を停止させる(ステップS97)。次に、制御装置60は、紫外線光源22を停止させ(ステップS98)、送風装置76も停止させる(ステップS99)。
このように、上述した図14及び図15に示すフローを繰り返すことで、藻類の育成度に合わせて育成槽10を変えて、藻類を効率よく育成することができる。
【0123】
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【符号の説明】
【0124】
1 藻類育成装置
2 紫外線殺菌装置
10 育成槽
11 第1育成槽
12 第2育成槽(第2の育成槽)
13 第3育成槽(第2の育成槽)
20 紫外線殺菌槽
21 網部材
22 紫外線光源
23 育成水移送装置
24 下部水位計
25 上部水位計
26 移動装置
30 廃棄槽
40 藻類移送装置
50 撮影装置
51 測定装置
60 制御装置
70 干出装置
72 コンベア装置
74 受水槽
76 送風装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15