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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022181407
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】監視システムおよびゲートウェイ
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/46 20060101AFI20221201BHJP
   H04L 45/00 20220101ALI20221201BHJP
【FI】
H04L12/46 A
H04L12/761
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021088337
(22)【出願日】2021-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】村杉 輝
(72)【発明者】
【氏名】藤井 六郎
【テーマコード(参考)】
5K030
5K033
【Fターム(参考)】
5K030GA08
5K030HD03
5K030HD07
5K030HD09
5K030LD03
5K033AA09
5K033BA08
5K033CB09
5K033EC03
5K033EC04
(57)【要約】
【課題】新たな通信ネットワーク上で別のシステムと混在する場合でも、大幅な変更を必要とすることなく既存の監視システムを適用できる監視システム通信技術を提供する。
【解決手段】監視システム(1)のデバイス(A,B,C)が接続されているサブネット(X,Y)ごとにゲートウェイ(GX,GY)を備え、ゲートウェイ(GX,GY)のそれそれで、自己のサブネットに接続されたデバイスから、他のサブネットに接続されたデバイスを送信先とする第1の通信要求を受信した場合、当該第1の通信要求の内容を含むゲートウェイ間通信要求を生成して、当該送信先デバイスが接続されている送信先サブネットのゲートウェイに転送し、他のゲートウェイからゲートウェイ間通信要求を受信した場合、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる送信元アドレスおよび送信先アドレスを、自己のサブネットで用いるアドレスに変換した第2の通信要求を生成して、自己のサブネットへ送信する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサブネットのいずれかに接続された複数のデバイスと、
前記複数のサブネットごとに接続された複数のゲートウェイとを備え、
前記複数のデバイスのそれぞれは、自己のサブネットで用いられるアドレスと、他のサブネットで用いられるアドレスとを有し、
前記複数のゲートウェイのそれぞれは、
前記複数のデバイスのうち自己のサブネットに接続されたデバイスとの間でデータ通信を行うように構成された第1の通信インターフェースと、前記複数のゲートウェイのうち他のサブネットに接続されたゲートウェイとの間でデータ通信を行うように構成された第2の通信インターフェースとを有し、
自己のサブネットに接続されたデバイスから、他のサブネットに接続されたデバイスを送信先とする第1の通信要求を受信した場合、当該第1の通信要求の内容を含むゲートウェイ間通信要求を生成して、当該送信先のデバイスが接続されている送信先サブネットのゲートウェイに転送し、他のゲートウェイから前記ゲートウェイ間通信要求を受信した場合、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる送信元アドレスおよび送信先アドレスを、自己のサブネットで用いるアドレスに変換した第2の通信要求を生成して、自己のサブネットへ送信するように構成されている
ことを特徴とする監視システム。
【請求項2】
請求項1に記載の監視システムにおいて、
前記複数のゲートウェイのそれぞれは、
前記複数のデバイスごとに、当該デバイスの自己のサブネットで用いられるアドレスと、他のサブネットで用いられるアドレスとが登録されたアドレス変換テーブルを記憶するように構成された記憶回路を有し、
前記ゲートウェイ間通信要求を受信した場合、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる送信元アドレスおよび送信先アドレスを、前記アドレス変換テーブルを参照して、自己のサブネットで用いるアドレスに変換するように構成されている
ことを特徴とする監視システム。
【請求項3】
請求項1に記載の監視システムにおいて、
前記ゲートウェイ間通信要求は、前記第1の通信要求に含まれる送信元アドレスおよび送信先アドレスと、前記第1の通信要求で指定された通信形態を示す通信形態情報とを含むことを特徴とする監視システム。
【請求項4】
請求項3に記載の監視システムにおいて、
前記複数のゲートウェイのそれぞれは、前記ゲートウェイ間通信要求で指定された通信形態がユニキャストである場合、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる送信元アドレスおよび送信先アドレスを、自己のサブネットで用いるアドレスに変換して新たな送信元アドレスおよび送信先アドレスを生成し、これら新たな送信元アドレスおよび送信先アドレスを持つ前記第2の通信要求を、当該新たな送信先アドレスを持つデバイスへユニキャストで送信するように構成されていることを特徴とする監視システム。
【請求項5】
請求項3に記載の監視システムにおいて、
前記複数のゲートウェイのそれぞれは、自己のサブネットでブロードキャストが許可されておらず、前記ゲートウェイ間通信要求で指定された通信形態がブロードキャストである場合、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる送信元アドレスを自己のサブネットで用いるアドレスに変換して新たな送信元アドレスを生成し、自己のサブネットに接続されているすべてのデバイスごとに、当該新たな送信元アドレスと当該デバイスの自己のサブネットで用いるアドレスからなる新たな送信先アドレスとを持つ前記第2の通信要求を生成して、当該デバイスへユニキャストで送信するように構成されていることを特徴とする監視システム。
【請求項6】
請求項3に記載の監視システムにおいて、
前記複数のゲートウェイのそれぞれは、自己のサブネットでブロードキャストが許可されており、前記ゲートウェイ間通信要求で指定された通信形態がブロードキャストである場合、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる送信元アドレスを自己のサブネットで用いるアドレスに変換して新たな送信元アドレスを持つ前記第2の通信要求を生成して、自己のサブネットへブロードキャストで送信するように構成されていることを特徴とする監視システム。
【請求項7】
複数のサブネットのいずれかに接続された複数のデバイスと、前記複数のサブネットごとに接続された複数のゲートウェイとを備え、前記複数のデバイスのそれぞれは、自己のサブネットで用いられるアドレスと、他のサブネットで用いられるアドレスとを有する、監視システムで用いられる前記ゲートウェイであって、
前記複数のデバイスのうち自己のサブネットに接続されたデバイスとの間でデータ通信を行うように構成された第1の通信インターフェースと、
前記複数のゲートウェイのうち他のサブネットに接続されたゲートウェイとの間でデータ通信を行うように構成された第2の通信インターフェースと、
自己のサブネットに接続されたデバイスから、他のサブネットに接続されたデバイスを送信先とする第1の通信要求を受信した場合、当該第1の通信要求の内容を含むゲートウェイ間通信要求を生成して、当該送信先のデバイスが接続されている送信先サブネットのゲートウェイに転送し、他のゲートウェイから前記ゲートウェイ間通信要求を受信した場合、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる送信元アドレスおよび送信先アドレスを、自己のサブネットで用いるアドレスに変換した第2の通信要求を生成して、自己のサブネットへ送信するように構成された制御回路と
を備えることを特徴とするゲートウェイ。
【請求項8】
請求項7に記載のゲートウェイにおいて、
前記複数のデバイスごとに、当該デバイスの自己のサブネットで用いられるアドレスと、他のサブネットで用いられるアドレスとが登録されたアドレス変換テーブルを記憶するように構成された記憶回路を有し、
前記制御回路は、前記ゲートウェイ間通信要求を受信した場合、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる送信元アドレスおよび送信先アドレスを、前記アドレス変換テーブルを参照して、自己のサブネットで用いるアドレスに変換するように構成されている
ことを特徴とするゲートウェイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異なるサブネットに接続されたデバイス間でデータ通信を行うための監視システム通信技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ビル建物、プラント、工場などの大規模施設では、施設内に設置されている各種の設備機器を、通信ネットワークを介して遠隔で監視・制御する監視システムが運用されている。例えば、ビル建物では、建物内の照明、空調、防犯セキュリティ、電力メーター等の設備機器を、通信ネットワーク経由で一元管理し、設備機器の監視や制御を行うBAS(Building Automation System:ビルディングオートメーションシステム)が運用されている。また、プラントや工場などの施設では、施設内に設置されている各種の設備機器を、通信ネットワーク経由で分散制御するDCS(Distributed Control System:分散制御システム)が運用されている。
【0003】
これらBASやDCSなどの監視システムでは、監視システムを構築するベースとなる通信ネットワークとして、古くからIPネットワークが採用されている。また、その通信プロトコルとして、オーバヘッドが小さくてブロードキャスト通信が可能なUDP(User Datagram Protocol)が主に使用されている。レイヤー4のプロトコルには、UDPと類似するTCP(Transmission Control Protocol)がある。TCPは、コネクション型の通信方式であり、多くの制御パケットをやり取りすることにより高信頼性や通信効率の最適化を実現しているため、制御パケットによるオーバーベッドに起因してネットワーク負荷が増加する傾向がある。一方、UDPは、コネクションレス型の通信方式であり、制御パケットのやり取りがないため信頼性が低いが、制御パケットによるオーバーベッドがないためネットワーク負荷がなく、高速なデータ通信を実現できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-253976号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、これら監視システムを構築する通信ネットワークの構成は年々変化しており、通信ネットワークに既存の監視システムをそのまま適用できないケースがある。このようなケースの例として、通信ネットワーク上に他のシステムが混在することによって、監視システムのデバイス間で同一パケットを複数の送信先へ一斉送信するブロードキャスト(Broadcast:同報通信)が制限されるケースがある。また、既存の監視システムに単一サブネットでの使用を前提としたデバイスが含まれるケースもある。
このようなケースにおいて、ブロードキャストされたパケットを他のサブネットに転送する通信制御装置としてBBMD(BACnet Broadcast Management Device)を採用することも考えられる。しかし、この場合には、転送先のサブネットにおいてもBBMDからブロードキャストでパケットが送信されるため、ブロードキャスト通信が制限されているシステムが混在する場合には使用することができない。
【0006】
また、特許文献1では、ユニキャスト(Unicast:1対1通信)のみが提供されているIPネットワークにおいて、マルチキャスト(Multicast:1対多通信)を提供する手法も提案されており、この手法を前述したケースに適用することも考えられる。しかしながら、この手法によれば、転送先のサブネットにおける通信形態がマルチキャストに限定されるとともに、個々のサブネットにパケット変換装置の他にアドレス管理サーバを設置する必要がある。したがって、前述したケースに適用することは難しい。
【0007】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、新たな通信ネットワーク上で別のシステムと混在する場合でも、大幅な変更を必要とすることなく既存の監視システムを適用できる監視システム通信技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的を達成するために、本発明にかかる監視システムは、複数のサブネットのいずれかに接続された複数のデバイスと、前記複数のサブネットごとに接続された複数のゲートウェイとを備え、前記複数のデバイスのそれぞれは、自己のサブネットで用いられるアドレスと、他のサブネットで用いられるアドレスとを有し、前記複数のゲートウェイのそれぞれは、前記複数のデバイスのうち自己のサブネットに接続されたデバイスとの間でデータ通信を行うように構成された第1の通信インターフェースと、前記複数のゲートウェイのうち他のサブネットに接続されたゲートウェイとの間でデータ通信を行うように構成された第2の通信インターフェースとを有し、自己のサブネットに接続されたデバイスから、他のサブネットに接続されたデバイスを送信先とする第1の通信要求を受信した場合、当該第1の通信要求の内容を含むゲートウェイ間通信要求を生成して、当該送信先のデバイスが接続されている送信先サブネットのゲートウェイに転送し、他のゲートウェイから前記ゲートウェイ間通信要求を受信した場合、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる送信元アドレスおよび送信先アドレスを、自己のサブネットで用いるアドレスに変換した第2の通信要求を生成して、自己のサブネットへ送信するように構成されている。
【0009】
本発明にかかるゲートウェイは、複数のサブネットのいずれかに接続された複数のデバイスと、前記複数のサブネットごとに接続された複数のゲートウェイとを備え、前記複数のデバイスのそれぞれは、自己のサブネットで用いられるアドレスと、他のサブネットで用いられるアドレスとを有する、監視システムで用いられる前記ゲートウェイであって、前記複数のデバイスのうち自己のサブネットに接続されたデバイスとの間でデータ通信を行うように構成された第1の通信インターフェースと、前記複数のゲートウェイのうち他のサブネットに接続されたゲートウェイとの間でデータ通信を行うように構成された第2の通信インターフェースと、自己のサブネットに接続されたデバイスから、他のサブネットに接続されたデバイスを送信先とする第1の通信要求を受信した場合、当該第1の通信要求の内容を含むゲートウェイ間通信要求を生成して、当該送信先のデバイスが接続されている送信先サブネットのゲートウェイに転送し、他のゲートウェイから前記ゲートウェイ間通信要求を受信した場合、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる送信元アドレスおよび送信先アドレスを、自己のサブネットで用いるアドレスに変換した第2の通信要求を生成して、自己のサブネットへ送信するように構成された制御回路とを備えている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、新たな通信ネットワーク上で別のシステムと混在する場合でも、大幅な変更を必要とすることなく既存の監視システムを適用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、監視システムの構成を示すブロック図である。
図2図2は、ゲートウェイの構成を示すブロック図である。
図3図3は、ゲートウェイのアドレス変換テーブルの構成例である。
図4図4は、ゲートウェイのアドレス変換テーブルの他の構成例である。
図5図5は、監視システムの動作(ユニキャスト)を示すシーケンス図である。
図6図6は、監視システムの動作(ブロードキャスト)を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
[監視システム]
まず、図1を参照して、本実施の形態にかかる監視システム1について説明する。図1は、監視システムの構成を示すブロック図である。
この監視システム1は、全体としてビル建物、プラント、工場などの大規模施設で運用されるBASやDCSなどの監視システムからなり、ベースとなるIP網上に設けられた複数のサブネットが設けられている。
【0013】
以下では、図1に示すように、サブネットX(10)およびサブネットY(20)からなる2つのサブネットが設けられており、中継システムRを介して相互に接続されている場合を例として説明する。中継システムRは、VPN(Virtual Private Network)、FW(Firewall)、ルータ(Router)などの通信ネットワーク、通信機能、通信機器から構成されている。なお、本発明にかかるサブネット数や接続形態については、これに限定されるものではなく、他のサブネット数や接続形態であっても、以下と同様にして本発明を適用できる。
【0014】
サブネットXには、アドレス範囲「192.168.0.0~192.168.255.255(以下192.168.*.*という)」が割り当てられており、UDP通信を行うデバイスA(11),B(12)およびゲートウェイGX(13)が接続されている。また、サブネットYには、アドレス範囲「172.16. 0.0~172.16.255.255(以下172.16.*.*という)」が割り当てられており、UDP通信を行うゲートウェイGY(21)およびデバイスC(22)が接続されている。本実施形態では、サブネットXとサブネットYとの間でUDPユニキャスト(1対1通信)を行う場合を例として説明する。
【0015】
デバイスAには、実アドレス「192.168.10.1」と代替アドレス「172.16.10.1」とが割り当てられており、デバイスBには、実アドレス「192.168.10.2」と代替アドレス「172.16.10.2」とが割り当てられており、デバイスCには、実アドレス「172.16.10.3」と代替アドレス「192.168.10.3」とが割り当てられており、また、ゲートウェイGXには、実アドレス「192.168.10.100」が割り当てられており、ゲートウェイGYには、実アドレス「172.16.10.100」が割り当てられている。
【0016】
[ゲートウェイ]
本発明は、異なるサブネットに接続されているデバイス間におけるUDP通信を実現するため、このようなサブネット間通信を、送信元サブネットから送信先サブネットに対して転送するようにしたものである。また、個々のサブネットでは、当該サブネットで異なるサブネットの送信先デバイスのアドレスを指定できるよう、送信先デバイスの実アドレスに代えて当該サブネットのアドレス範囲に含まれる代替アドレスを用いるようにしたものである。
本発明では、サブネットごとにゲートウェイを配置し、それぞれのゲートウェイで前述したサブネット間通信の転送、および、実アドレスと代替アドレスとのアドレス変換を実行している。
【0017】
具体的には、図1に示すように、サブネットX,YのそれぞれにゲートウェイGX,GYを配置し、これらゲートウェイGX,GY間で中継システムRを介してゲートウェイ間通信を行うことにより、サブネットX,Y間でサブネット間通信を転送する。このゲートウェイ間通信には、例えばTCPベースの双方向通信が可能なWebSocketなどのプロトコルを用いればよい。WebSocketのデータ部に、送信元、送信先、サービスのほかに、ユニキャストまたはブロードキャストを識別するための識別情報を搭載することで、転送先ゲートウェイでの通信処理を規定することができる。
【0018】
また、図1の例では、デバイスA,B,Cの実アドレス「192.168.10.1」,「192.168.10.2」,「172.16.10.3」に対して、代替アドレス「172.16.10.1」,「172.16.10.1」,「192.168.10.3」が設定されている。これにより、例えば、サブネットXのデバイスAでサブネットYのデバイスCを送信先として特定する場合には、サブネットXのアドレス範囲「192.168.*.*」含まれるデバイスCの代替アドレス「192.168.10.3」を用いることができる。これにより、IPアドレス上では、監視システム1を構築するすべてのデバイスが、同一サブネット内で完結することになる。
【0019】
図2は、ゲートウェイの構成を示すブロック図である。図2に示すように、ゲートウェイ50(GX,GY)は、主な回路構成として、第1の通信インターフェース(以下、第1の通信I/Fという)51、第2の通信インターフェース(以下、第2の通信I/Fという)52、記憶回路53、および制御回路54を備えている。
【0020】
[第1の通信I/F]
第1の通信I/F51は、自己のサブネットに接続されている各デバイスとの間でデータ通信を行うように構成されている。
[第2の通信I/F]
第2の通信I/F52は、他のサブネットのゲートウェイとの間で、例えばWebSocketを用いた、サブネット間通信を行うように構成されている。
【0021】
[記憶回路]
記憶回路53は、全体として半導体メモリからなり、制御回路54での通信制御に用いる各種の処理データおよびプログラム53Pを記憶するように構成されている。
プログラム53Pは、制御回路54のCPUと協働することにより、制御回路54での通信制御を行う各種処理部を実現するプログラムである。
【0022】
[アドレス変換テーブル]
記憶回路53で記憶する主な処理データとして、アドレス変換テーブルUTT(ユニキャストアドレス変換テーブル:Unicast Translation Table)53Aがある。UTTには、監視システム1を構成するデバイスごとに、それぞれのデバイスが接続されているサブネットで用いるアドレスが登録されている。制御回路54は、このUTTを参照することにより、デバイスの実アドレスと代替アドレスとのアドレス変換を実行する。
【0023】
図3は、ゲートウェイのアドレス変換テーブルの構成例である。図3には、サブネットXのゲートウェイGXが有するUTTが示されている。ここでは、監視システム1を構成するデバイスA,B,Cごとに、サブネットXで用いるアドレスと、サブネットYで用いるアドレスと、代替の対象となるか否かを示す代替対象情報とが登録されている。
【0024】
図3の例では、デバイスAについては、サブネットXで用いるアドレスすなわち実アドレスとして「192.168.10.1」が登録されており、サブネットYで用いるアドレスすなわち代替アドレス「172.16.10.1」が登録されている。また、代替対象情報としてサブネットXでは代替対象でないことを示す「-」が登録されている。また、デバイスCについては、サブネットXで用いるアドレスすなわち代替アドレスとして「192.168.10.3」が登録されており、サブネットYで用いるアドレスすなわち実アドレス「172.16.10.3」が登録されている。また、代替対象情報としてサブネットXで代替対象であることを示す「〇」が登録されている。
【0025】
図4は、ゲートウェイのアドレス変換テーブルの他の構成例である。図4には、サブネットYのゲートウェイGYが有するUTTが示されている。ここでは、監視システム1を構成するデバイスA,B,Cごとに、サブネットYで用いるアドレスと、サブネットXで用いるアドレスと、代替の対象となるか否かを示す代替対象情報とが登録されている。
【0026】
図4の例では、デバイスAについては、サブネットXで用いるアドレスすなわち実アドレスとして「192.168.10.1」が登録されており、サブネットYで用いるアドレスすなわち代替アドレス「172.16.10.1」が登録されている。また、代替対象情報としてサブネットXでは代替対象であることを示す「〇」が登録されている。また、デバイスCについては、サブネットXで用いるアドレスすなわち代替アドレスとして「192.168.10.3」が登録されており、サブネットYで用いるアドレスすなわち実アドレス「172.16.10.3」が登録されている。また、代替対象情報としてサブネットXで代替対象でないことを示す「-」が登録されている。
【0027】
また、図3および図4に示したUTTの構成例では、監視システム1のデバイスが接続されているサブネットがサブネットX,Yの2つのみである場合が示されているため、代替え対象情報が「〇」である送信先デバイスについては、自己のサブネット以外のサブネットを当該送信先デバイスのサブネットとして特定できる。しかしながら、監視システム1のデバイスが3つ以上のサブネットに分散して接続されている場合、送信先デバイスのサブネットを特定できない。このような場合には、UTTにそれぞれのデバイスが接続されているサブネットを登録するカラムを設けてもよい。これにより、送信先デバイスのサブネットを容易に特定できる。
【0028】
[制御回路]
制御回路54は、CPUとその周辺回路を有し、記憶回路53のプログラム53PとCPUとを協働させることにより、制御回路54での通信制御を行う処理部を実現するように構成されている。
制御回路54で実現される主な処理部として、通信要求転送部54Aと通信要求送信部54Bとがある。
【0029】
[通信要求転送部]
通信要求転送部54Aは、自己のサブネットに接続されたデバイスから、第1の通信I/F51を介して、他のサブネットに接続されたデバイスを送信先とする第1の通信要求を受信した場合、当該第1の通信要求の内容を含むゲートウェイ間通信要求を生成し、第2の通信I/F52を介して、当該送信先デバイスが接続されている送信先サブネットのゲートウェイに転送するように構成されている。
【0030】
[通信要求送信部]
通信要求送信部54Bは、他のサブネットに接続された他のゲートウェイから、第2の通信I/F52を介して、ゲートウェイ間通信要求を受信した場合、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる送信元アドレスおよび送信先アドレスを、記憶回路53のUTTを参照して、自己のサブネットで用いるアドレスに変換した第2の通信要求を生成し、第1の通信I/F51を介して、自己のサブネットへ送信するように構成されている。
【0031】
この際、通信要求送信部54Bは、ゲートウェイ間通信要求で指定された通信形態がユニキャストである場合、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる送信元アドレスおよび送信先アドレスを、記憶回路53のUTTを参照して、自己のサブネットで用いるアドレスに変換して新たな送信元アドレスおよび送信先アドレスを生成するように構成されている。また、通信要求送信部54Bは、これら新たな送信元アドレスおよび送信先アドレスを持つ第2の通信要求を生成し、第1の通信I/F51を介して、当該新たな送信先アドレスを持つデバイスへユニキャストで送信するように構成されている。
【0032】
一方、通信要求送信部54Bは、自己のサブネットでブロードキャストが許可されておらず、ゲートウェイ間通信要求で指定された通信形態がブロードキャストである場合、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる送信元アドレスを、記憶回路53のUTTを参照して、自己のサブネットで用いるアドレスに変換して新たな送信元アドレスを生成するように構成されている。また、通信要求送信部54Bは、自己のサブネットに接続されているすべてのデバイスごとに、当該新たな送信元アドレスと当該デバイスの自己のサブネットで用いるアドレスからなる新たな送信先アドレスとを持つ第2の通信要求を生成し、第1の通信I/F51を介して、当該デバイスへユニキャストで送信するように構成されている。
【0033】
また、通信要求送信部54Bは、自己のサブネットでブロードキャストが許可されており、ゲートウェイ間通信要求で指定された通信形態がブロードキャストである場合、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる送信元アドレスを、記憶回路53のUTTを参照して、自己のサブネットで用いるアドレスに変換して新たな送信元アドレスを持つ第2の通信要求を生成し、第1の通信I/F51を介して、自己のサブネットへブロードキャストで送信するように構成されている。
【0034】
[本実施の形態の動作]
次に、本実施の形態にかかる監視システム1の動作について説明する。以下では、送信元デバイスから送信された通信要求がユニキャスト(Unicast:1対1通信)である場合と、ブロードキャスト(Multicast::同報通信)である場合とについて、それぞれ説明する。
【0035】
[ユニキャスト]
まず、図5を参照して、送信元デバイスから送信された第1の通信要求がユニキャストである場合について説明する。図5は、監視システムの動作(ユニキャスト)を示すシーケンス図である。ここでは、サブネットXのデバイスAから、サブネットYのデバイスCに対してユニキャストの第1の通信要求が送信された場合を例として説明する。
【0036】
図5に示すように、まず、デバイスAは、デバイスCに対してデータを送信したい場合、ユニキャスト通信要求(第1の通信要求)を生成してゲートウェイGXに送信する(ステップS100)。このユニキャスト通信要求には、デバイスAのアドレス「192.168.10.1」からなる送信元アドレスと、デバイスCのアドレス「192.168.10.3」からなる送信先アドレスとが含まれている。サブネットXではサブネットX用のアドレスが用いられるため、デバイスCのアドレスは「172.16.10.3」に代えて代替アドレス「192.168.10.3」が用いられる。また、UDPの場合、ユニキャスト通信要求に送信したいデータが搭載されている。
【0037】
ゲートウェイGXは、デバイスAからのユニキャスト通信要求を第1の通信I/F51を介して受信した場合、通信要求転送部54Aにより、記憶回路53のUTTを参照することにより、ユニキャスト通信要求に含まれる送信先アドレス「192.168.10.3」に基づいて、代替対象となる送信先デバイスとしてデバイスCを特定し、デバイスCが接続されているサブネットYを転送先サブネットとして選択する(ステップS101)。
その後、ゲートウェイGXは、通信要求転送部54Aにより、ユニキャスト通信要求の内容、すなわち、送信元アドレス「192.168.10.3」、送信先アドレス「192.168.10.3」、および「ユニキャスト」を示す通信形態情報を含むゲートウェイ間通信要求を生成し、第2の通信I/F52を介してサブネットYのゲートウェイGYへ転送する(ステップS102)。
【0038】
ゲートウェイGYは、ゲートウェイGXからのゲートウェイ間通信要求を第2の通信I/F52を介して受信した場合、通信要求送信部54Bにより、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる通信形態情報を確認し、指定された通信形態が「ユニキャスト」であるため、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる送信元アドレス「192.168.10.1」および送信先アドレス「192.168.10.3」を、自己のサブネットYで用いるアドレスに変換して新たな送信元アドレス「172.16.10.1」および送信先アドレス「172.16.10.3」を生成する(ステップS103)。
【0039】
この後、ゲートウェイGYは、通信要求送信部54Bにより、これら新たな送信元アドレスおよび送信先アドレスを持つ第2の通信要求を生成し、当該新たな送信先アドレス「172.16.10.3」を持つデバイスCへユニキャストで送信する(ステップS104)。
これにより、デバイスCは、ゲートウェイGX,GYにより転送されたデバイスAからのユニキャスト通信要求を受信する。UDPの場合、通信要求にデータが搭載されているため、デバイスCは、ユニキャスト通信要求に含まれるデバイスAからのデータを取得できる。
【0040】
一方、デバイスCが、デバイスAに対してデータ、例えば受信したデータに対する送達確認(Ack)を送信したい場合、ユニキャスト通信要求(第1の通信要求)を生成してゲートウェイGYに送信する(ステップS110)。このユニキャスト通信要求には、デバイスCのアドレス「172.16.10.3」からなる送信元アドレスと、デバイスAのアドレス「172.16.10.1」からなる送信先アドレスとが含まれている。サブネットYではサブネットY用のアドレスが用いられるため、デバイスAのアドレスは「192.168.10.1」に代えて代替アドレス「172.16.10.1」が用いられる。また、UDPの場合、ユニキャスト通信要求に送信したいデータが搭載されている。
【0041】
ゲートウェイGYは、デバイスCからのユニキャスト通信要求を第1の通信I/F51を介して受信した場合、通信要求転送部54Aにより、記憶回路53のUTTを参照することにより、ユニキャスト通信要求に含まれる送信先アドレス「172.16.10.1」に基づき送信先デバイスとしてデバイスAを特定し、デバイスAが接続されているサブネットXを転送先サブネットとして選択する(ステップS111)。
この後、ゲートウェイGYは、通信要求転送部54Aにより、ユニキャスト通信要求の内容、すなわち、送信元アドレス「172.16.10. 3」、送信先アドレス「172.16.10.1」、および「ユニキャスト」を示す通信形態情報を含むゲートウェイ間通信要求を生成し、第2の通信I/F52を介してサブネットXのゲートウェイGXへ転送する(ステップS112)。
【0042】
ゲートウェイGXは、ゲートウェイGYからのゲートウェイ間通信要求を第2の通信I/F52を介して受信した場合、通信要求送信部54Bにより、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる通信形態情報を確認し、指定された通信形態が「ユニキャスト」であるため、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる送信元アドレス「172.16.10. 3」および送信先アドレス「172.16.10.1」を、記憶回路53のUTTを参照することにより、自己のサブネットXで用いるアドレスに変換して新たな送信元アドレス「192.168.10.3」および送信先アドレス「192.168.10.1」を生成する(ステップS113)。
【0043】
この後、ゲートウェイGXは、通信要求送信部54Bにより、これら新たな送信元アドレスおよび送信先アドレスを持つ第2の通信要求を生成し、当該新たな送信先アドレス「192.168.10.1」を持つデバイスAへユニキャストで送信する(ステップS114)。
これにより、デバイスAは、ゲートウェイGY,GXにより転送されたデバイスCからのユニキャスト通信要求を受信する。UDPの場合、通信要求にデータが搭載されているため、デバイスAは、ユニキャスト通信要求に含まれるデバイスCからのデータ、例えば送達確認(Ack)を取得できる。
【0044】
[ブロードキャスト]
次に、図6を参照して、送信元デバイスから送信された第1の通信要求がブロードキャストである場合について説明する。図6は、監視システムの動作(ブロードキャスト)を示すシーケンス図である。ここでは、サブネットXのデバイスAから、ブロードキャストの第1の通信要求が送信された場合を例として説明する。なお、サブネットXではブロードキャストが許可されており、サブネットYではブロードキャストが許可されていないものとする。
【0045】
図6に示すように、まず、デバイスAは、ブロードキャストで各デバイスB,Cにデータを送信したい場合、ブロードキャスト通信要求(第1の通信要求)を生成してサブネットXに送信する(ステップS200)。このブロードキャスト通信要求には、デバイスAのアドレス「192.168.10.1」からなる送信元アドレスと、サブネットXでのブロードキャストを示すアドレス「192.168.255.255」からなる送信先アドレスとが含まれている。また、UDPの場合、ユニキャスト通信要求に送信したいデータが搭載されている。
【0046】
ゲートウェイGXは、デバイスAからのブロードキャスト通信要求を第1の通信I/F51を介して受信した場合、通信要求転送部54Aにより、記憶回路53のUTTを参照することにより、ブロードキャスト通信要求に含まれる送信先アドレス「192.168.255.255」に基づいて、代替対象となる送信先デバイスとしてデバイスCを特定し、デバイスCが接続されているサブネットYを転送先サブネットとして選択する(ステップS201)。
その後、ゲートウェイGXは、通信要求転送部54Aにより、ブロードキャスト通信要求の内容、すなわち、送信元アドレス「192.168.10.1」、送信先アドレス「192.168.255.255」、および「ブロードキャスト」を示す通信形態情報を含むゲートウェイ間通信要求を生成し、第2の通信I/F52を介してサブネットYのゲートウェイGYへ転送する(ステップS202)。
【0047】
ゲートウェイGYは、ゲートウェイGXからのゲートウェイ間通信要求を第2の通信I/F52を介して受信した場合、通信要求送信部54Bにより、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる通信形態情報を確認し、指定された通信形態が「ブロードキャスト」であり、サブネットYでは許可されていないため、次のようにしてブロードキャスト通信要求をユニキャスト通信要求に変換する。
まず、ゲートウェイGYは、通信要求送信部54Bにより、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる送信元アドレス「192.168.10.1」を、記憶回路53のUTTを参照することにより、自己のサブネットYで用いるアドレスに変換して新たな送信元アドレス「172.16.10.1」を生成する(ステップS203)。
【0048】
続いて、ゲートウェイGYは、通信要求送信部54Bにより、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる送信先アドレス「192.168.255.255」に該当するデバイスを、記憶回路53のUTTを参照することにより特定する。図4には、代替アドレス「192.168.10.3」を持つデバイスCが登録されており、デバイスCを送信先デバイスと特定し、新たな送信先アドレス「172.16.10.3」を生成する(ステップS203)。
【0049】
この後、ゲートウェイGYは、通信要求送信部54Bにより、これら新たな送信元アドレスおよび送信先アドレスを持つ第2の通信要求を生成し、当該新たな送信先アドレス「172.16.10.3」を持つデバイスCへユニキャストで送信する(ステップS204)。
これにより、デバイスCは、サブネットYでブロードキャストが許可されていない場合でも、ゲートウェイGX,GYにより転送されたデバイスAからのブロードキャスト通信要求をユニキャスト通信要求として受信できる。UDPの場合、通信要求にデータが搭載されているため、デバイスCは、ユニキャスト通信要求に含まれるデバイスAからのデータを取得できる。
【0050】
なお、サブネットYでブロードキャストが許可されている場合、ゲートウェイGYは、通信要求送信部54Bにより、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる送信先アドレス「192.168.255.255」を、サブネットYでのブロードキャストを示す新たな送信先アドレス「172.16.255.255」を生成する(ステップS205)。
この後、ゲートウェイGYは、通信要求送信部54Bにより、これら新たな送信元アドレスおよび送信先アドレスを持つ第2の通信要求を生成し、サブネットYへブロードキャストで送信する(ステップS206)。
【0051】
[本実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、監視システム1のデバイスA,B,Cが接続されているサブネットX,YごとにゲートウェイGX,GYを備え、ゲートウェイGX,GYのそれそれで、自己のサブネットに接続されたデバイスから、他のサブネットに接続されたデバイスを送信先とする第1の通信要求を受信した場合、当該第1の通信要求の内容を含むゲートウェイ間通信要求を生成して、当該送信先デバイスが接続されている送信先サブネットのゲートウェイに転送し、他のゲートウェイからゲートウェイ間通信要求を受信した場合、当該ゲートウェイ間通信要求に含まれる送信元アドレスおよび送信先アドレスを、自己のサブネットで用いるアドレスに変換した第2の通信要求を生成して、自己のサブネットへ送信するように構成したものである。
【0052】
この際、各デバイスは、自己のサブネットで用いられるアドレスと送信先サブネットで用いられるアドレスとを有している。このため、IPアドレスで見た場合、監視システム1のすべてのデバイスが1つのサブネット内で完結することになる。これにより、他のサブネットにデバイスを拡張接続することができ、ベースとなる通信ネットワークの構成に対して柔軟に対応することが可能となる。したがって、新たな通信ネットワーク上で別のシステムと混在する場合や、AWS(Amazon Web Services)のようなブロードキャストがサポートされていないクラウドサービスとオンプレミス(on-premises)のシステムとを接続する場合でも、大幅な変更を必要とすることなく既存の監視システムを適用することが可能となる。
【0053】
また、パケット変換装置に加えてアドレス管理サーバを設置する必要はなく、サブネットごとにゲートウェイを設置するだけで対応することができる。これにより、設備コストの増大を抑制でき、低コストで対応することが可能となる。
また、送信先サブネットの通信形態をマルチキャストに限定する必要はなく、送信先のサブネットの通信形態がユニキャストやブロードキャストであってもよい。これにより、送信先サブネットに別のシステムと柔軟に混在させることが可能となる。
【0054】
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0055】
1…監視システム、10,20,30,X,Y,Z…サブネット、11,12,22,A,B,C…デバイス、13,21,GX,GY,50…ゲートウェイ、51…第1の通信I/F、52…第2の通信I/F、53…記憶回路、53A…アドレス変換テーブル(UTT)、53P…プログラム、54…制御回路、54A…通信要求転送部、54B…通信要求送信部、R…中継システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6