(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022181483
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】コイル基板とモータ用コイル基板
(51)【国際特許分類】
H02K 3/26 20060101AFI20221201BHJP
【FI】
H02K3/26 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021088464
(22)【出願日】2021-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095795
【弁理士】
【氏名又は名称】田下 明人
(72)【発明者】
【氏名】森田 治彦
(72)【発明者】
【氏名】三輪 等
(72)【発明者】
【氏名】加藤 忍
(72)【発明者】
【氏名】横幕 俊彦
(72)【発明者】
【氏名】加藤 久始
(72)【発明者】
【氏名】平澤 貴久
(72)【発明者】
【氏名】村木 哲也
(72)【発明者】
【氏名】古野 貴之
【テーマコード(参考)】
5H603
【Fターム(参考)】
5H603AA01
5H603AA09
5H603BB01
5H603BB09
5H603BB12
5H603CA01
5H603CA05
5H603CB01
5H603CC01
5H603CC19
5H603CD25
(57)【要約】 (修正有)
【課題】高い占積率を有するコイル基板を提供する。
【解決手段】コイル基板10は一端22Lと他端22Rを有するフレキシブル基板22と、フレキシブル基板上に形成されているコイルCを有する。そして、少なくとも3つのコイルCが部分的に重なっている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端を有する第1フレキシブル基板と前記第1フレキシブル基板から延びる第2フレキシブル基板を含むフレキシブル基板と、
前記フレキシブル基板上に形成されている複数のコイル、とを有するコイル基板であって、
前記コイルはほぼ一列に並んでいて、前記コイルは、m番目のコイルと(m+1)番目のコイルと(m+2)番目のコイルと(m+3)番目のコイルと(m+4)番目のコイルを含み、前記(m+1)番目のコイルは前記m番目のコイルの次に位置し、前記(m+2)番目のコイルは前記(m+1)番目のコイルの次に位置し、前記(m+3)番目のコイルは前記(m+2)番目のコイルの次に位置し、前記(m+4)番目のコイルは前記(m+3)番目のコイルの次に位置し、前記m番目のコイルと前記(m+1)番目のコイルと前記(m+2)番目のコイルは部分的に重なり、前記m番目のコイルと前記(m+4)番目のコイルは重ならない。
mは自然数である。
【請求項2】
請求項1のコイル基板であって、前記m番目のコイルと前記(m+1)番目のコイルと前記(m+2)番目のコイルと前記(m+3)番目のコイルは部分的に重なる。
【請求項3】
請求項1のコイル基板を巻くことで製造されるモータ用コイル基板であって、
前記第2フレキシブル基板は前記第1フレキシブル基板の周りに巻かれ、前記第1フレキシブル基板は1周目を形成し、前記第2フレキシブル基板は2周目を形成し、前記第1フレキシブル基板上の前記コイルは内コイルであって、前記第2フレキシブル基板上の前記コイルは外コイルであって、前記内コイルの数(第1数)と前記外コイルの数(第2数)は複数であって、前記第1数と前記第2数は同じであり、前記内コイルは、前記一端に最も近い最初の内コイルと前記第2フレキシブル基板に最も近い最後の内コイルを有し、前記コイルのそれぞれは幅を有し、前記最後の内コイルの前記幅は第2幅であり、前記最初の内コイルの前記幅は第1幅であり、前記第2幅は前記第1幅より大きい。
【請求項4】
請求項3のモータ用コイル基板であって、前記フレキシブル基板は短辺と長辺を有し、前記コイルは前記長辺に沿って並んでいて、前記幅は前記長辺に沿って測定される。
【請求項5】
請求項3のモータ用コイル基板であって、前記モータ用コイル基板が磁石の周りに配置されると前記磁石と前記モータ用コイル基板でモータが形成され、前記モータの回転方向と垂直な2つの直線(第1直線と第2直線)が準備され、前記最後の内コイルが前記第1直線と前記第2直線で挟まれると前記第1直線と前記第2直線間の距離が前記第2幅であり、前記最初の内コイルが前記第1直線と前記第2直線で挟まれると前記第1直線と前記第2直線間の距離が前記第1幅である。
【請求項6】
請求項3のモータ用コイル基板であって、前記内コイルは前記最初の内コイルと前記最後の内コイルの間に中間の内コイルを含み、前記中間の内コイルの幅と前記第1幅はほぼ等しい。
【請求項7】
請求項3のモータ用コイル基板であって、前記コイルのそれぞれは中央スペースと前記中央スペースの周りに形成されている配線で形成され、前記コイルのターン数は複数であって、前記配線は複数の第1配線と複数の第2配線を含み、前記第1配線と前記第2配線は前記中央スペースを介して向かい合っていて、前記第1配線のそれぞれは互いにほぼ平行であり、前記第2配線のそれぞれは互いにほぼ平行であり、前記第1配線と前記第2配線はほぼ平行であり、前記第1配線の全てで第1配線群が形成され、前記第2配線の全てで第2配線群が形成され、前記第1配線群は第1配線群の幅を有し、前記第2配線群は第2配線群の幅を有し、前記最初の内コイルでは前記第1配線群の幅と前記第2配線群の幅はほぼ等しく、前記最後の内コイルでは前記第1配線群の幅と前記第2配線群の幅は異なる。
【請求項8】
請求項7のモータ用コイル基板であって、前記最後の内コイルでは前記第2配線群の幅は前記第1配線群の幅より大きい。
【請求項9】
請求項7のモータ用コイル基板であって、前記内コイルは前記最初の内コイルと前記最後の内コイルの間に中間の内コイルを含み、前記中間の内コイルでは前記第1配線群の幅と前記第2配線群の幅はほぼ等しい。
【請求項10】
請求項7のモータ用コイル基板であって、前記内コイルは前記第1フレキシブル基板内に完全に配置され、前記外コイルは前記第2フレキシブル基板内に完全に配置されている。
【請求項11】
請求項7のモータ用コイル基板であって、前記モータ用コイル基板が磁石の周りに配置されると前記磁石と前記モータ用コイル基板でモータが形成され、前記モータの回転方向と前記第1配線との間の角度はほぼ90度である。
【請求項12】
請求項11のモータ用コイル基板であって、前記フレキシブル基板は第1面と前記第1面と反対側の第2面を有し、前記コイルを形成する前記配線は前記第1面上に形成されている第1面上配線と前記第2面上に形成されている第2面上配線を含み、前記コイル基板が巻かれる時、前記第1面が前記磁石を向き、前記モータ用コイル基板を前記モータの回転方向と平行な面で切断することで得られる断面と仮想の円が準備され、前記仮想の円の円周と前記第1フレキシブル基板上に形成されている前記第1面上配線の上面のほとんどが重なるように前記仮想の円と前記モータ用コイル基板が配置され、前記第2幅と前記第1幅との差(δ)は次の関係式1を満足する。
関係式1:δ = (r+t)sinθ-2πrθ/360
関係式2:θ=cos-1(r/(r+t))
前記関係式1中のrは前記仮想の円の半径であり前記関係式1中のtは前記フレキシブル基板の厚みと前記第1面上配線の厚みと前記第2面上配線の厚みの和であり前記関係式1中のθは前記関係式2から求められる。
【請求項13】
請求項12のモータ用コイル基板であって、さらに、前記第1フレキシブル基板と前記内コイル上に形成されている絶縁膜を含み、前記厚みtは、さらに、前記絶縁膜の厚みを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイル基板とモータ用コイル基板に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、可撓性絶縁基板とコイルを有するモータコイル基板を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
[特許文献の課題]
特許文献1の
図5はコイルの配置を示している。特許文献1の
図5によれば、コイルC1とコイルC2が部分的に重なっている。コイルC1とコイルC3は重なっていない。そのため、特許文献1の技術を用いてコイルの占積率を高くすることは難しいと考えられる。
特許文献1のモータコイル基板では、可撓性絶縁基板は巻かれている。可撓性絶縁基板を巻く回数は1回転を超える。そのため、特許文献1のモータコイル基板は、少なくとも、1周目の可撓性絶縁基板(第1可撓性絶縁基板)と第1可撓性絶縁基板の外に巻かれる2周目の可撓性絶縁基板(第2可撓性絶縁基板)を含むと考えられる。第2可撓性絶縁基板の最初の部分は第1可撓性絶縁基板の最後の部分から延びる。第1可撓性絶縁基板の周りに第2可撓性絶縁基板が巻かれる。可撓性絶縁基板の形状が円筒になるように可撓性絶縁基板が巻かれると、円筒の中心と第1可撓性絶縁基板の最初の部分との間の距離と円筒の中心と第1可撓性絶縁基板の最後の部分との間の距離は異なると考えられる。特許文献1の技術では、第1可撓性絶縁基板の最初の部分上に形成されているコイルの位置と第2可撓性絶縁基板の最初の部分上に形成されているコイルの位置が合っていないと考えられる。特許文献1の技術を用いてモータが形成されると、高い性能を有するモータを提供することが難しいと考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るコイル基板は、一端を有する第1フレキシブル基板と前記第1フレキシブル基板から延びる第2フレキシブル基板を含むフレキシブル基板と、前記フレキシブル基板上に形成されている複数のコイル、とを有する。そして、前記コイルはほぼ一列に並んでいて、前記コイルは、m番目のコイルと(m+1)番目のコイルと(m+2)番目のコイルと(m+3)番目のコイルと(m+4)番目のコイルを含み、前記(m+1)番目のコイルは前記m番目のコイルの次に位置し、前記(m+2)番目のコイルは前記(m+1)番目のコイルの次に位置し、前記(m+3)番目のコイルは前記(m+2)番目のコイルの次に位置し、前記(m+4)番目のコイルは前記(m+3)番目のコイルの次に位置し、前記m番目のコイルと前記(m+1)番目のコイルと前記(m+2)番目のコイルは部分的に重なり、前記m番目のコイルと前記(m+4)番目のコイルは重ならない。mは自然数である。
【0006】
[実施形態の効果]
本発明の実施形態のコイル基板は、第1フレキシブル基板と第1フレキシブル基板から延びる第2フレキシブル基板を含むフレキシブル基板とフレキシブル基板上に形成されている複数のコイルで形成されている。そして、m番目のコイルと(m+1)番目のコイルと(m+2)番目のコイルは部分的に重なる。実施形態によれば、少なくとも3つのコイルが重なる。そのため、コイルの占積率を高くすることができる。
実施形態のコイル基板を巻くことでモータ用コイル基板を製造することができる。第2フレキシブル基板は第1フレキシブル基板の周りに巻かれている。第1フレキシブル基板は1周目を形成し、第2フレキシブル基板は2周目を形成する。第1フレキシブル基板上のコイルは内コイルであって、第2フレキシブル基板上のコイルは外コイルである。内コイルの数(第1数)と外コイルの数(第2数)は複数であって、第1数と第2数は同じである。内コイルは、第1フレキシブル基板の一端に最も近い最初の内コイルと第2フレキシブル基板に最も近い最後の内コイルを有する。最後の内コイルは第2幅を有し、最初の内コイルは第1幅を有する。そして、第2幅は第1幅より大きい。第2幅を調整することで、第1フレキシブル基板の長さを調整することができる。第2幅を調整することで、モータ用コイル基板内のコイルの位置を調整することができる。実施形態によれば、内コイルの位置と外コイルの位置を高い精度で合わせることができる。高い性能を有するモータ用コイル基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1(A)は実施形態のモータの模式図であり、
図1(B)は実施形態のモータ用コイル基板の模式図であり、
図1(C)は配線の平面図であり、
図1(D)はコイルの模式図であり、
図1(E)はコイルの断面図である。
【
図3】実施形態のモータ用コイル基板の断面を示す模式図
【
図4】
図4(A)は実施形態のコイル基板の平面図であり、
図4(B)は仮想の円の円周とモータ用コイル基板の一部の断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[実施形態]
図4(A)に示されるコイル基板10が準備される。コイル基板10は第1面Fと第1面Fと反対側の第2面Sとを有するフレキシブル基板22とフレキシブル基板22上のコイルC(C1~C9)で形成されている。フレキシブル基板22は一端22Lと他端22Rを有する。
図4中のコイルCは模式的に示されている。コイル基板10を巻くことで、
図1(B)に示されるモータ用コイル基板20が得られる。例えば、コイル基板10は筒状に巻かれる。モータ用コイル基板20は空洞AHの周りに巻かれる。第1面Fが空洞AHを向くようにコイル基板10は巻かれる。例えば、モータ用コイル基板20の形状は円筒である。巻く回数Nは、2以上、5以下である。
図1(B)は模式図である。
【0009】
図1(A)に示されるように、モータ用コイル基板20内に磁石48を配置することで、モータ110が得られる。
図1(A)は模式図である。モータ用コイル基板20は、空洞AHを介し磁石48の周りに配置されている。モータ110の例は、ブラシレスモータである。実施形態では、磁石48が回転するが、モータ用コイル基板20が回転してもよい。
【0010】
図1(C)にコイルCの例が示される。コイルCは中央スペースSCと中央スペースSCを囲む配線wで形成される。配線wは出力部OEと入力部IEを有する。配線wは出力部OEと入力部IEとの間に形成されている。コイルCを形成する配線wは渦巻き状に形成されている。コイルCを形成する配線wの内、最も内側の配線Iwで中央スペースSCは囲まれる。最も外側の配線wは、外側の配線Owである。コイルCを形成する配線wは中央スペースSCの周りに形成されている。
【0011】
図1(C)のコイルCを形成する配線wは実線と破線と丸で描かれている。実線は第1面F上の配線(第1面上配線)wfを示す。破線は第2面S上の配線(第2面上配線)wsを示す。丸はビア導体Vを示す。ビア導体Vは第1面上配線wfと第2面上配線wsを接続している。ビア導体Vは1ターン内の第1面上配線wfと第2面上配線wsを繋ぐ第1ビア導体V1と異なるターンを繋ぐ第2ビア導体V2を含む。1つの第1面上配線wfと1つの第1ビア導体V1と1つの第2面上配線wsは1ターンを形成する。
【0012】
図1(C)に示されるように、配線wは、中央スペースSCを介して向かい合っている複数の第1配線51と複数の第2配線52を含む。1つのコイルC内で、第1配線51は一端22Lに近く、第2配線52は他端22Rに近い。第1配線51のそれぞれは概ね平行に形成されている。第2配線52のそれぞれは概ね平行に形成されている。第1配線51と第2配線52は概ね平行に形成されている。実施形態のコイル基板10を用いてモータ110が製造される時、
図1(B)に示されるモータの回転方向MRと第1配線51との間の角度が略90度である。第1配線51を流れる電流の向きとモータの回転方向MRとの間の角度は略90度である。配線wは、さらに第1配線51と第2配線52とをつなぐ第3配線53を有する。
【0013】
複数の第1配線51の内、最も外に位置する第1配線51は外側の第1配線51Owである。複数の第1配線51の内、最も内側の配線は内側の第1配線51Iwである。内側の第1配線51Iwは中央スペースSCに面している。
複数の第2配線52の内、最も外に位置する第2配線52は外側の第2配線52Owである。複数の第2配線52の内、最も内側の第2配線52は内側の第2配線52Iwである。内側の第2配線52Iwは中央スペースSCに面している。
【0014】
図1(E)は、1つのコイルCの断面図である。
図1(E)は、第1配線51と第2配線52の断面を示す。
【0015】
図1(D)はコイルCを模式的に示す。
図1(D)では、配線wが纏められている。配線wが纏められると、配線群が形成される。第1配線51を纏めることで第1配線群51gが形成される。全ての第1配線51で第1配線群51gが形成される。第2配線52を纏めることで第2配線群52gが形成される。全ての第2配線52で第2配線群52gが形成される。
図1(D)では、配線群を用いてコイルCが描かれている。第1面F上の配線群は横線で描かれている。第2面S上の配線群は斜線で描かれている。
図4(A)中のコイルCは配線群で描かれている。
【0016】
図4(A)に示されるように、フレキシブル基板22は、短辺20Sと長辺20Lとを有する。フレキシブル基板22は一端22Lと一端22Lと反対側の他端22Rを有する。短辺20Sは一端22Lを兼ねる。コイルC(C1~C9)は、フレキシブル基板22の長辺20Lに沿って並んでいる。フレキシブル基板22の一端22Lから他端22Rに向かって、コイルCはほぼ一列に並んでいる。一端22Lに最も近いコイルCは一番目のコイルC1である。一番目のコイルC1の次は二番目のコイルC2である。二番目のコイルC2の次は三番目のコイルC3である。三番目のコイルC3の次は四番目のコイルC4である。四番目のコイルC4の次は五番目のコイルC5である。このように、(m+1)番目のコイルはm番目のコイルの次に位置している。(m+2)番目のコイルは(m+1)番目のコイルの次に位置している。(m+3)番目のコイルは(m+2)番目のコイルの次に位置している。(m+4)番目のコイルは(m+3)番目のコイルの次に位置している。
一番目のコイルC1と二番目のコイルC2と三番目のコイルC3は部分的に重なっている。一番目のコイルC1と五番目のコイルC5は重なっていない。このように、m番目のコイルと(m+1)番目のコイルと(m+2)番目のコイルは部分的に重なっている。m番目のコイルと(m+4)番目のコイルは重なっていない。実施形態では、3つのコイルCが重なる。そのため、コイルの占積率を高くすることができる。
一番目のコイルC1と二番目のコイルC2と三番目のコイルC3と四番目のコイルC4は部分的に重なっている。一番目のコイルC1と五番目のコイルC5は重なっていない。このように、m番目のコイルと(m+1)番目のコイルと(m+2)番目と(m+3)番目のコイルは部分的に重なっている。m番目のコイルと(m+4)番目のコイルは重なっていない。実施形態では、4つのコイルCが重なる。そのため、コイルの占積率を高くすることができる。
m番目のコイルは一端22Lに近く、(m+1)番目のコイルは他端22Rに近い。mは自然数である。
一番目のコイルC1がU相コイルである。二番目のコイルC2がV相コイルである。三番目のコイルC3がW相コイルである。U相コイルとV相コイルとW相コイルは、U相コイル、V相コイル、W相コイルの順で配置されていて、一端22Lに最も近いコイルCはU相コイルである。コイルCの数は3の倍数である。
図4(A)の例では、コイルの数は9である。
【0017】
コイル基板10は1つのフレキシブル基板22で形成されている。コイル基板10を形成するフレキシブル基板22は複数の部分Pに分けられる。従って、コイル基板10も複数の部分Pに分けられる。コイル基板10は複数の部分Pで形成され、部分Pの数はNである。コイル基板10を形成する部分Pは一端22Lから他端22Rに向かって並んでいる。1番目の部分P1はフレキシブル基板22の一端22Lを含む。2番目の部分P2は1番目の部分P1の隣である。例えば、Nはフレキシブル基板22を巻く回数である。N番目の部分PNはフレキシブル基板22の他端22Rを含む。
【0018】
図4(A)の例では、部分Pの数は2である。
図4(A)のコイル基板10は、一番目の部分P1と二番目の部分P2で形成されている。一番目の部分P1を形成するフレキシブル基板22は第1フレキシブル基板22-1である。二番目の部分P2を形成するフレキシブル基板22は第2フレキシブル基板22-2である。第2フレキシブル基板22-2は第1フレキシブル基板22-1から延びている。
【0019】
図4(A)に示されるように、コイルCは、第1フレキシブル基板22-1内に形成されているコイルCと第2フレキシブル基板22-2内に形成されているコイルCと第1フレキシブル基板22-1と第2フレキシブル基板22-2の両領域上に形成されているコイルを含む。
【0020】
第1フレキシブル基板22-1内に形成されているコイルCは内コイルCIと称される。内コイルCIの場合では、コイルCの全体が第1フレキシブル基板22-1内に形成されている。内コイルCIの数(第1数)は複数である。内コイルCIの中で、一端22Lに最も近いコイルCは最初の内コイルCI1である。内コイルCIの中で、第2フレキシブル基板22-2に最も近いコイルCは最後の内コイルCIEである。内コイルCIは、最初の内コイルCI1と最後の内コイルCIEの間に中間の内コイルCIIを含む。中間の内コイルCIIの数は1、または、4である。
【0021】
図4(A)の例では、第1数は3であり、中間の内コイルCIIの数は1である。第1フレキシブル基板22-1上に最初の内コイルCI1と中間の内コイルCIIと最後の内コイルCIEが形成されている。一番目のコイルC1が最初の内コイルCI1である。二番目のコイルC2が中間の内コイルCIIである。三番目のコイルC3が最後の内コイルCIEである。
【0022】
第2フレキシブル基板22-2上に形成されているコイルCは外コイルCOと称される。外コイルCOの場合では、コイルCの全体が第2フレキシブル基板22-2内に形成されている。外コイルCOの数(第2数)は複数である。第1数と第2数は同じである。外コイルCOの中で、第1フレキシブル基板22-1に最も近いコイルCは最初の外コイルCO1である。外コイルCOの中で、他端22Rに最も近いコイルCは最後の外コイルCOEである。外コイルCOは、最初の外コイルCO1と最後の外コイルCOEの間に中間の外コイルCOIを含む。中間の外コイルCOIの数は1、または、4である。七番目のコイルC7が最初の外コイルCOIである。八番目のコイルC8が中間の外コイルCOIである。九番目のコイルC9が最後の外コイルCOEである。
【0023】
図4(A)の例では、第2数は3であり、中間の外コイルCOIの数は1である。第2フレキシブル基板22-2上に最初の外コイルCO1と中間の外コイルCOIと最後の外コイルCOEが形成されている。
【0024】
各コイルCは、
図1(D)と
図1(E)に示される距離(幅)Wを有する。第1配線51は中央スペースSCを向いている第1側壁sw1と第1側壁sw1と反対側の第2側壁sw2を有する。第2配線52は中央スペースSCを向いている第3側壁sw3と第3側壁sw3と反対側の第4側壁sw4を有する。一つのコイルCを形成する配線wの内、外側の第1配線51Owの第2側壁sw2と外側の第2配線52Owの第4側壁sw4との間の距離が幅Wである。あるいは、幅Wは、第1配線51に垂直な直線に沿って測定されている。あるいは、幅Wは、フレキシブル基板22の長辺20Lに沿って測定されている。あるいは、2つの直線(第1直線L1と第2直線L2)が
図4(A)に示されるコイル基板10上に準備される。第1直線L1と第2直線L2は平行である。第1直線L1とモータ110の回転方向MRとの間の角度は略90度である。各コイルCは第1直線L1と第2直線L2で挟まれる。コイルCを挟んでいる第1直線L1と第2直線L2との間の距離がコイルCの幅Wである。最初の内コイルCI1は第1幅w1を有する。中間の内コイルCIIは第1幅w1を有する。最後の内コイルCIEは第2幅w2を有する。例えば、最初の内コイルCI1が第1直線L1と第2直線L2で挟まれると第1直線L1と第2直線L2間の距離が第1幅w1である。最後の内コイルCIEが第1直線L1と第2直線L2で挟まれると第1直線L1と第2直線L2間の距離が第2幅w2である。中間の内コイルCIIが第1直線L1と第2直線L2で挟まれると第1直線L1と第2直線L2間の距離が第1幅w1である。
【0025】
各コイルCの中央スペースSPは幅を有する。中央スペースSPの幅は内側の第1配線51Iwの第1側壁sw1と内側の第2配線52Iwの第3側壁sw3間の距離である。あるいは、中央スペースSPを第1直線と第2直線で挟むことで幅が測定される。第1直線と第2直線間の距離が中央スペースSPの幅である。
【0026】
図2は、最初の内コイルCI1の幅Wと中間の内コイルCIIの幅Wと最後の内コイルCIEの幅Wを示す。最初の内コイルCI1の幅(第1幅w1)と中間の内コイルCIIの幅(第1幅w1)はほぼ等しい。最後の内コイルCIEの幅(第2幅w2)は第1幅w1より大きい。
【0027】
図2(A)は最初の内コイルCI1の断面を示す。
図2(B)は中間の内コイルCIIの断面を示す。
図2(C)は最後の内コイルCIEの断面を示す。これらの図には、第1配線51と第2配線52の断面が描かれている。
【0028】
最初の内コイルCI1を形成する第1配線51は幅(第11幅)x1を有する。最初の内コイルCI1内の各第1配線51の幅x1はほぼ等しい。
最初の内コイルCI1内の隣接する第1配線51間にスペースB1が形成されている。スペースB1は幅b1を有する。最初の内コイルCI1内の各スペースB1の幅(第21幅)b1はほぼ等しい。
最初の内コイルCI1を形成する第2配線52は幅(第12幅)x2を有する。最初の内コイルCI1内の各第2配線52の幅x2はほぼ等しい。
最初の内コイルCI1内の隣接する第2配線52間にスペースB2が形成されている。スペースB2は幅(第22幅)b2を有する。最初の内コイルCI1内の各スペースB2の幅b2はほぼ等しい。
【0029】
中間の内コイルCIIを形成する第1配線51は幅(第13幅)y1を有する。中間の内コイルCII内の各第1配線51の幅y1はほぼ等しい。
中間の内コイルCII内の隣接する第1配線51間にスペースD1が形成されている。スペースD1は幅(第23幅)d1を有する。中間の内コイルCII内の各スペースD1の幅d1はほぼ等しい。
中間の内コイルCIIを形成する第2配線52は幅(第14幅)y2を有する。中間の内コイルCII内の各第2配線52の幅y2はほぼ等しい。
中間の内コイルCII内の隣接する第2配線52間にスペースD2が形成されている。スペースD2は幅(第24幅)d2を有する。中間の内コイルCII内の各スペースD2の幅d2はほぼ等しい。
【0030】
最後の内コイルCIEを形成する第1配線51は幅(第15幅)z1を有する。最後の内コイルCIE内の各第1配線51の幅z1はほぼ等しい。
最後の内コイルCIE内の隣接する第1配線51間にスペースQ1が形成されている。スペースQ1は幅(第25幅)q1を有する。最後の内コイルCIE内の各スペースQ1の幅q1はほぼ等しい。
最後の内コイルCIEを形成する第2配線52は幅(第16幅)z2を有する。最後の内コイルCIE内の各第2配線52の幅z2はほぼ等しい。
最後の内コイルCIE内の隣接する第2配線52間にスペースQ2が形成されている。スペースQ2は幅(第26幅)q2を有する。最後の内コイルCIE内の各スペースQ2の幅q2はほぼ等しい。
【0031】
第11幅x1と第12幅x2と第13幅y1と第14幅y2と第15幅z1はほぼ等しい。第16幅z2は第11幅x1より大きい。
第21幅b1と第22幅b2と第23幅d1と第24幅d2と第25幅q1と第26幅q2はほぼ等しい。
最初の内コイルCI1の中央スペースSPの幅SP1と中間の内コイルCIIの中央スペースSPの幅SP2と最後の内コイルCIEの中央スペースSPの幅SP3はほぼ等しい。
これらの関係より、最後の内コイルCIEの幅w2を最初の内コイルCI1の幅w1より大きくすることができる。最後の内コイルCIEの幅w2を中間の内コイルCIIの幅w1より大きくすることができる。第16幅z2を調整することで、最後の内コイルCIEの幅w2は調整される。最初の内コイルCI1の幅w1と中間の内コイルCIIの幅w1をほぼ等しくすることができる。
【0032】
第1配線群51gは幅を有する。第1配線群51gの幅は外側の第1配線51Owの第2側壁sw2と内側の第1配線51Iwの第1側壁sw1との間の距離である。あるいは、第1配線群51gの幅は、第1配線51に垂直な直線に沿って測定される。あるいは、第1配線群51gを第1直線L1と第2直線L2で挟むことで幅が測定される。第1直線L1と第2直線L2間の距離が第1配線群51gの幅である。
【0033】
第2配線群52gは幅を有する。第2配線群52gの幅は外側の第2配線52Owの第4側壁sw4と内側の第2配線52Iwの第3側壁sw3との間の距離である。あるいは、第2配線群52gの幅は、第1配線51に垂直な直線に沿って測定される。あるいは、第2配線群52gを第1直線L1と第2直線L2で挟むことで幅が測定される。第1直線L1と第2直線L2間の距離が第2配線群52gの幅である。
【0034】
図2(A)に示されるように、最初の内コイルCI1の第1配線群51gは第1配線群の幅(第31幅)w3を有する。最初の内コイルCI1の第2配線群52gは第2配線群の幅(第32幅)w4を有する。
図2(B)に示されるように、中間の内コイルCIIの第1配線群51gは第1配線群の幅(第33幅)w5を有する。中間の内コイルCIIの第2配線群52gは第2配線群の幅(第34幅)w6を有する。
図2(C)に示されるように、最後の内コイルCIEの第1配線群51gは第1配線群の幅(第35幅)w7を有する。最後の内コイルCIEの第2配線群52gは第2配線群の幅(第36幅)w8を有する。
【0035】
第31幅w3と第32幅w4と第33幅w5と第34幅w6と第35幅w7はほぼ等しい。第36幅w8は第31幅w3よリ大きい。
最初の内コイルCI1の中央スペースSPの幅SP1と中間の内コイルCIIの中央スペースSPの幅SP2と最後の内コイルCIEの中央スペースSPの幅SP3はほぼ等しい。
これらの関係より、最後の内コイルCIEの幅w2を最初の内コイルCI1の幅w1より大きくすることができる。第36幅w8を調整することで、最後の内コイルCIEの幅w2は調整される。最後の内コイルCIEの幅w2を中間の内コイルCIIの幅w1より大きくすることができる。最初の内コイルCI1の幅w1と中間の内コイルCIIの幅w1をほぼ等しくすることができる。
【0036】
コイル基板10を巻くことで、実施形態のモータ用コイル基板20が得られる。各部分Pが概ね1周を作るように、コイル基板10は巻かれる。コイル基板10の巻き方の例が
図1(B)を用いて説明される。
図4(A)のコイル基板10が巻かれると、一番目の部分P1が概ね1周を形成する。一番目の部分P1に繋がっている二番目の部分P2が概ね1周を形成する。
図1(B)に示されるように、一番目の部分P1は内側に巻かれる。一番目の部分P1が1周目を形成する。一番目の部分P1を形成するフレキシブル基板22は第1フレキシブル基板22-1である。二番目の部分P2は一番目の部分P1の外に巻かれる。二番目の部分P2が2周目を形成する。二番目の部分P2を形成するフレキシブル基板22は第2フレキシブル基板22-2である。
【0037】
図3(B)はモータ用コイル基板20の断面を模式的に示している。
図3(B)では、モータ110の回転方向MRに平行な面でモータ用コイル基板20が切断されている。
図3(B)に示されるように、モータ用コイル基板20を均等なエリアに分割することができる。各エリアに第1配線群51g、または、第2配線群52gが配置される。あるいは、各エリアに第1配線群51gと第2配線群52gが配置される。その場合、1つのエリアに同じ相の第1配線群51gと第2配線群52gが配置される。例えば、U相コイルを形成する第1配線群51gとU相コイルを形成する第2配線群52gが配置される。一つのエリアに複数の配線群が配置される場合、一つのエリア内に配置されている各配線群は異なるコイルCを形成している。一つのコイルC内の第1配線群51gと第2配線群52gは一つのエリアに配置されない。一つのコイルC内の第1配線群51gと第2配線群52gは同じエリアに配置されない。
【0038】
図3(B)では、モータ用コイル基板20は、6つのエリアに分割されている。各エリアの中心角はほぼ60度である。0度と60度との間のエリアは第1エリアE1である。60度と120度との間のエリアは第2エリアE2である。第2エリアE2の隣は第3エリアE3である。第3エリアE3の隣は第4エリアE4である。第4エリアE4の隣は第5エリアE5である。第5エリアE5の隣は第6エリアE6である。
第1エリアE1に一番目のコイルC1の第1配線群51gと四番目のコイルC4の第2配線群52gと七番目のコイルC7の第1配線群51gが配置されている。第2エリアE2に二番目のコイルC2の第1配線群51gと五番目のコイルC5の第2配線群52gと八番目のコイルC8の第1配線群51gが配置されている。第3エリアE3に三番目のコイルC3の第1配線群51gと六番目のコイルC6の第2配線群52gと九番目のコイルC9の第1配線群51gが配置されている。第4エリアE4に一番目のコイルC1の第2配線群52gと四番目のコイルC4の第1配線群51gと七番目のコイルC7の第2配線群52gが配置されている。第5エリアE5に二番目のコイルC2の第2配線群52gと五番目のコイルC5の第1配線群51gと八番目のコイルC8の第2配線群52gが配置されている。第6エリアE6に三番目のコイルC3の第2配線群52gと六番目のコイルC6の第1配線群51gと九番目のコイルC9の第2配線群52gが配置されている。
【0039】
1周目の基板と2周目の基板を有する基板と半径Rを有する円rが準備される。1周目の基板上にコイルが形成されている。2周目の基板上にコイルが形成されている。1周目の基板の長さと2周目の基板の長さは2πRである。1周目の基板は開始部分から終了部分まで延びている。2周目の基板は開始部分から終了部分まで延びている。1周目の基板の終了部分と2周目の基板の開始部分は一致する。1周目の基板の周りに2周目の基板が巻かれるように基板が巻かれる。この時、1周目の基板が円rの円周上に位置するように基板は巻かれる。そして、2周目の基板は1周目の基板の周りに巻かれる。そのため、2周目の基板は円rの円周上に位置しない。2周目の基板は円rの円周より外側に位置する。そのため、2周目の基板の開始部分は1周目の基板の開始部分の直上に位置しない。従って、1周目の基板上のコイルの位置と2周目の基板上のコイルの位置を整合することが難しい。
【0040】
実施形態のコイル基板10によれば、最後の内コイルCIEの幅(第2幅w2)は、最初の内コイルCI1の幅(第1幅w1)より大きい。これにより、第1フレキシブル基板22-1の長さが調整される。そのため、特許文献1と同様に、第1フレキシブル基板22-1の周りに第2フレキシブル基板22-2が巻かれたとしても、最初の内コイルCI1の位置と最初の外コイルCO1の位置を高い精度で合わせることができる。中間の内コイルCIIの位置と中間の外コイルCOIの位置を高い精度で合わせることができる。最後の内コイルCIEの位置と最後の外コイルCOEの位置を高い精度で合わせることができる。高い占積率を有するモータ用コイル基板20が得られる。
【0041】
実施形態のモータ用コイル基板20がモータの回転方向MRを含む面で切断される。例えば、モータ用コイル基板20は円筒である。切断により得られる断面の形状の例が
図3(A)に示される。
図3(A)に示される形状はほぼ円である。
図3(A)に仮想の円Gが描かれている。仮想の円Gは半径rと円周G1を有する。
図4(B)に示されるように、円周G1上に第1フレキシブル基板22-1の第1面上配線wfの上面が位置する。モータ用コイル基板20を形成するコイル基板は厚みtを有する。
図2(A)に示されるように、厚みtは第1フレキシブル基板22-1の厚みと第1フレキシブル基板22-1上の第1面上配線wfの厚みと第1フレキシブル基板22-1上の第2面上配線wsの厚みの和である。
図3(A)中に一端22Lの延長線と円周G1の交点POが示されている。
図3(A)中に一端22Lの延長線と第1フレキシブル基板22-1上の第2面上配線wsの上面の延長線の交点P2が示されている。
図3(A)中に交点P2を通り仮想の円Gに接する直線CLが示されている。
図3(A)に示されるように、直線CLと仮想の円Gは点Pで接する。
図3(A)中に仮想の円Gの中心BTが示されている。
図3中に交点P0と中心BTを通る直線1と点Pと中心BTを通る直線2との間の角度θが示されている。
第2幅w2と第1幅w1の差δは、半径rと厚みtと角度θを含む関係式1を満足する。角度θは関係式2を満足する。
関係式1:δ = (r+t)sinθ-2πrθ/360
関係式2:θ=cos
-1(r/(r+t))
第2幅w2と第1幅w1の差δが関係式1を満足すると、内コイルCIの位置と外コイルCOの位置を高い精度で合わせることができる。
最初の内コイルCIIの第1配線群の幅w3と最後の内コイルCIEの第1配線群の幅w7は等しい。さらに、最後の内コイルCIEの第2配線群の幅w8は最初の内コイルCI1の第2配線群の幅w4より大きい。この場合、最後の内コイルCIEの第2配線群の幅w8と最初の内コイルCI1の第2配線群の幅w4との差δは関係式1を満足する。
フレキシブル基板22の第1面Fと第1面上配線wf上に絶縁膜を形成することができる。フレキシブル基板22の第2面Sと第2面上配線ws上に絶縁膜を形成することができる。絶縁膜が形成されると、コイル基板10は絶縁膜を含む。コイル基板10が絶縁膜を含むと、厚みtは絶縁膜の厚みを含む。
【0042】
コイルCの幅Wについて、内コイルCIと外コイルCOは同様な関係を持つ。最初の外コイルCO1の幅と中間の外コイルCOIの幅はほぼ等しい。最後の外コイルCOEの幅は最初の外コイルCO1の幅より大きい。最後の外コイルCOEの幅は最後の外コイルCOEの第2配線52の幅で調整される。最後の外コイルCOEでは、第2配線52の幅は第1配線51の幅より大きい。最後の外コイルCOEの幅は最後の外コイルCOEの第2配線群52gの幅で調整される。外コイルCOEでは、第2配線群52gの幅は第1配線群51gの幅より大きい。このように、内コイルCIと外コイルCEは同様な方法でコイルCの幅Wが調整される。
【符号の説明】
【0043】
10 コイル基板
20 モータ用コイル基板
22 フレキシブル基板
22-1 第1フレキシブル基板
22-2 第2フレキシブル基板
48 磁石
C コイル