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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022181553
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】エレベーターの調速機
(51)【国際特許分類】
   B66B 5/04 20060101AFI20221201BHJP
   B66B 7/06 20060101ALI20221201BHJP
【FI】
B66B5/04 F
B66B7/06 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021088561
(22)【出願日】2021-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100188514
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 隆裕
(72)【発明者】
【氏名】加藤 実
【テーマコード(参考)】
3F304
3F305
【Fターム(参考)】
3F304DA21
3F305BC19
(57)【要約】
【課題】調速機ロープに作用する張力をより確実に解除することができるエレベーターの調速機を得る。
【解決手段】このエレベーターの調速機8は、調速機おもり805に取り付けられた取付部808と、取付部808に設けられ、取付部808に対して高さ方向Aに移動する昇降部809と、を備え、昇降部809は、昇降部809が昇降路3の床面301から離れるロープ緊張位置と、昇降部809が昇降路3の床面301を下方に押して取付部808を持ち上げる緊張緩和位置との間で移動する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調速機おもりに取り付けられた取付部と、
前記取付部に設けられ、前記取付部に対して高さ方向に移動する昇降部と、
を備え、
前記昇降部は、前記昇降部が昇降路の床面から離れるロープ緊張位置と、前記昇降部が前記昇降路の床面を下方に押して前記取付部を持ち上げる緊張緩和位置との間で移動するエレベーターの調速機。
【請求項2】
前記取付部には、高さ方向に延びたねじ穴が形成されており、
前記昇降部は、前記ねじ穴に挿入されたジャッキボルトを有している請求項1に記載のエレベーターの調速機。
【請求項3】
前記取付部に設けられ、前記取付部から下方に延びるように配置された安全柵をさらに備え、
前記安全柵は、上方から見た場合に、前記昇降部の周囲を囲んでいる請求項1または請求項2に記載のエレベーターの調速機。
【請求項4】
前記取付部は、前記調速機おもりに着脱可能に取り付けられている請求項1から請求項3までの何れか一項に記載のエレベーターの調速機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エレベーターの調速機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上部プーリと、下部プーリと、調速機ロープと、調速機おもりと、を備えているエレベーターの調速機が知られている。上部プーリおよび下部プーリは、高さ方向に互いに離れて配置されている。調速機ロープは、無端状に形成されており、上部プーリと下部プーリとに渡って巻き掛けられている。調速機おもりは、下部プーリに設けられている。調速機おもりが下部プーリに設けられることによって、調速機ロープには、予め設定された張力が作用している。
【0003】
調速機おもりは、下部プーリに設けられた第1のおもりと、第1のおもりに設けられた第2のおもりと、を有している。第2のおもりは、第1のおもりに対して回転可能に設けられている。第2のおもりが第1のおもりに対して回転することによって、第2のおもりが第1のおもりに対して横方向に隣り合う折畳位置と、第2のおもりが第1のおもりに対して下方に隣り合う伸長位置との間で第2のおもりが移動する。
【0004】
予め設定された張力を調速機ロープに作用させる場合には、作業者が第2のおもりの位置を折畳位置にする。調速機ロープの長さを調節する場合には、作業者が第2のおもりの位置を伸長位置にする。第2のおもりの位置が伸長位置である場合に、第2のおもりが昇降路の床面に接触する。これにより、調速機ロープに作用する張力が解除され、調速機ロープの長さの調節が可能になる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-238128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、調速機おもりの周囲にエレベーターの機器が配置されている場合には、第2のおもりが回転するための十分なスペースが確保できない。この場合には、第2のおもりを回転させることができず、調速機ロープに作用する張力を解除することができないという問題点があった。
【0007】
本開示は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、調速機ロープに作用する張力をより確実に解除することができるエレベーターの調速機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係るエレベーターの調速機は、調速機おもりに取り付けられた取付部と、取付部に設けられ、取付部に対して高さ方向に移動する昇降部と、を備え、昇降部は、昇降部が昇降路の床面から離れるロープ緊張位置と、昇降部が昇降路の床面を下方に押して取付部を持ち上げる緊張緩和位置との間で移動する。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係るエレベーターの調速機によれば、調速機ロープに作用する張力をより確実に解除することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1に係るエレベーターの調速機を備えたエレベーターを示す構成図である。
図2図1のエレベーターの調速機の要部を示す正面図である。
図3】実施の形態1に係るエレベーターの調速機の要部を示す正面図である。
図4図3の調速機が昇降路の床面に接触している状態を示す図である。
図5】実施の形態2に係るエレベーターの調速機の要部を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るエレベーターの調速機を備えたエレベーターを示す構成図である。エレベーターは、かご1と、一対のかご用ガイドレール2と、を備えている。図1では、一対のかご用ガイドレール2のうちの一方のかご用ガイドレール2のみが示されている。上方から見た場合に、一対のかご用ガイドレール2は、かご1を挟むように配置されている。
【0012】
かご1およびかご用ガイドレール2は、昇降路3に設けられている。かご用ガイドレール2は、高さ方向Aに延びるように配置されている。かご用ガイドレール2は、かご1を案内する。したがって、かご1は、かご用ガイドレール2に沿って昇降路3を昇降する。言い換えれば、かご1は、高さ方向Aに昇降路3を昇降する。
【0013】
また、エレベーターは、つり合いおもり4と、図示しない一対のつり合いおもり用ガイドレールと、を備えている。上方から見た場合に、一対のつり合いおもり用ガイドレールは、つり合いおもり4を挟むように配置されている。
【0014】
つり合いおもり4およびつり合いおもり用ガイドレールは、昇降路3に設けられている。つり合いおもり用ガイドレールは、高さ方向Aに延びるように配置されている。つり合いおもり用ガイドレールは、つり合いおもり4を案内する。したがって、つり合いおもり4は、つり合いおもり用ガイドレールに沿って昇降する。言い換えれば、つり合いおもり4は、高さ方向Aに昇降路3を昇降する。
【0015】
また、エレベーターは、主ロープ5と、巻上機6と、を備えている。主ロープ5は、昇降路3と機械室7とに渡って設けられている。巻上機6は、機械室7に設けられている。機械室7は、昇降路3の上方に配置されている。
【0016】
主ロープ5の長手方向の一端部は、かご1に接続されている。主ロープ5の長手方向の他端部は、つり合いおもり4に接続されている。かご1およびつり合いおもり4は、主ロープ5に支持されている。
【0017】
主ロープ5の長手方向の中間部は、巻上機6に上方から巻き掛けられている。巻上機6が駆動することによって、主ロープ5が移動する。巻上機6の駆動は、図示しないエレベーター制御盤によって制御される。主ロープ5が移動することによって、かご1およびつり合いおもり4が昇降路3を昇降する。したがって、巻上機6が駆動することによって、かご1およびつり合いおもり4が昇降路3を昇降する。
【0018】
また、エレベーターは、調速機8を備えている。調速機8は、上部プーリ801と、下部プーリ802と、調速機ロープ803と、を備えている。
【0019】
上部プーリ801は、機械室7の下部に設けられている。上部プーリ801は、機械室7の床面に支持されている。下部プーリ802は、昇降路3の下部に配置されている。上部プーリ801および下部プーリ802は、高さ方向Aに互いに離れて配置されている。上部プーリ801および下部プーリ802のそれぞれは、回転可能となっている。
【0020】
調速機ロープ803は、無端状に形成されている。調速機ロープ803は、昇降路3と機械室7とに渡って設けられている。調速機ロープ803は、上部プーリ801と下部プーリ802とに渡って巻き掛けられている。具体的には、調速機ロープ803は、上部プーリ801に上方から巻き掛けられており、下部プーリ802に下方から巻き掛けられている。
【0021】
図示していないが、調速機ロープ803の一部は、かご1に接続されている。したがって、かご1が昇降路3を昇降することによって、調速機ロープ803が循環移動する。調速機ロープ803が循環移動することによって、上部プーリ801および下部プーリ802が回転する。上部プーリ801は、調速機ロープ803の速度を監視しており、調速機ロープ803の速度が予め設定された速度に達した場合に、調速機ロープ803の循環移動を停止させる。
【0022】
また、調速機8は、回転アーム804と、調速機おもり805と、を備えている。
【0023】
回転アーム804は、昇降路3に設けられている。回転アーム804は、かご用ガイドレール2の下部に取り付けられている。回転アーム804は、かご用ガイドレール2からかご用ガイドレール2の幅方向Bに延びるように配置されている。かご用ガイドレール2の幅方向Bは、上方から見た場合に、一対のかご用ガイドレール2が互いに対向する方向に対して垂直な方向である。
【0024】
回転アーム804は、かご用ガイドレール2に対して回転可能に支持されている。かご用ガイドレール2に対して回転する回転アーム804の回転軸は、一対のかご用ガイドレール2が互いに対向する方向に沿って配置されている。
【0025】
回転アーム804がかご用ガイドレール2に対して回転することによって、回転アーム804の長手方向の部分であってかご用ガイドレール2から離れた部分は、高さ方向Aの位置が変化する。
【0026】
下部プーリ802は、回転アーム804の長手方向の部分であってかご用ガイドレールから離れた部分に支持されている。したがって、回転アーム804が回転することによって、下部プーリ802が高さ方向Aに移動する。
【0027】
下部プーリ802が高さ方向Aに移動することによって、調速機ロープ803に延びが発生した場合に、調速機ロープ803に撓みが発生することが抑制される。
【0028】
調速機おもり805は、下部プーリ802に設けられている。調速機おもり805が下部プーリ802に設けられることによって、調速機ロープ803には、予め設定された張力が作用している。
【0029】
エレベーターが長期間に渡って使用された場合に、調速機ロープ803には、予め設定された量の延びが発生する。予め設定された量の延びが調速機ロープ803に発生した場合には、調速機ロープ803を切り詰める作業が行われる。
【0030】
図2は、図1のエレベーターの調速機8の要部を示す正面図である。調速機おもり805は、下部プーリ802から下方に延びるおもり支持部806と、おもり支持部806に支持されたおもり本体807と、を有している。おもり本体807の形状は、直方体となっている。
【0031】
図3は、実施の形態1に係るエレベーターの調速機8の要部を示す正面図である。調速機8は、おもり本体807に取り付けられた取付部808と、取付部808に設けられた昇降部809と、を備えている。
【0032】
取付部808は、おもり本体807の下面に設けられた取付台810と、取付台810をおもり本体807に固定する一対の取付バンド811と、を有している。
【0033】
取付台810は、おもり本体807に重ねられる取付台基部812と、上方から見た場合に、おもり本体807の側面に対して垂直な方向におもり本体807の側面から突出する突出部813と、を有している。
【0034】
取付バンド811は、取付台810の取付台基部812およびおもり本体807に巻かれている。取付バンド811が取付台基部812およびおもり本体807に巻かれることによって、取付台810がおもり本体807に固定されている。取付バンド811が取付台基部812およびおもり本体807から外れることによって、取付台810とおもり本体807との間の固定が解除される。したがって、取付部808は、調速機おもり805に着脱可能に取り付けられている。
【0035】
突出部813には、複数のねじ穴814が形成されている。複数のねじ穴814は、突出部813を高さ方向に貫通している。
【0036】
昇降部809は、複数のジャッキボルト815を有している。複数のジャッキボルト815は、複数のねじ穴814に1本ずつ挿入される。
【0037】
ジャッキボルト815がねじ穴814の中で回転することによって、突出部813に対するジャッキボルト815の高さ方向Aの位置が変化する。言い換えれば、ジャッキボルト815がねじ穴814の中で回転することによって、取付部808に対して昇降部809が高さ方向Aに移動する。
【0038】
ジャッキボルト815の回転は、図示しない電動工具によって行われる。電動工具を用いることによって、ジャッキボルト815の回転を容易に行うことができる。
【0039】
昇降部809が昇降路3の床面301から離れる場合の昇降部809の位置をロープ緊張位置とする。昇降部809が昇降路3の床面301に当たり、昇降部809が昇降路3の床面301を下方に押して取付部808を持ち上げる場合の昇降部809の位置を緊張緩和位置とする。取付部808に対して昇降部809が高さ方向Aに移動することによって、昇降部809は、ロープ緊張位置と緊張緩和位置との間で移動する。
【0040】
次に、実施の形態1に係るエレベーターの調速機8における調速機ロープ803の切り詰め作業を行う手順について説明する。図4は、図3の調速機8が昇降路3の床面301に接触している状態を示す図である。まず、作業者は、取付部808を調速機おもり805に取り付ける。このとき、昇降部809が昇降路3の床面301に当たらないように、作業者は、取付部808に対する昇降部809の高さ方向Aの位置を調節する。言い換えれば、作業者は、昇降部809の位置をロープ緊張位置にする。
【0041】
その後、作業者は、ジャッキボルト815をねじ穴814の中で回転させ、取付部808に対して昇降部809を下方に移動させて、昇降部809を昇降路3の床面301に接触させる。
【0042】
昇降部809が昇降路3の床面301に接触した状態で、作業者は、さらに、ジャッキボルト815をねじ穴814の中で回転させて、取付部808に対して昇降部809を下方に移動させる。これにより、昇降部809が昇降路3の床面301を下方に押して取付部808を持ち上げる。言い換えれば、昇降部809がロープ緊張位置から緊張緩和位置に移動する。その結果、調速機ロープ803に作用する張力が解除され、調速機ロープ803の長さの調節が可能になる。
【0043】
調速機ロープ803の長さが調節された後、作業者は、ジャッキボルト815をねじ穴814の中で回転させ、取付部808に対して昇降部809を上方に移動させて、昇降部809を昇降路3の床面301から離す。言い換えれば、作業者は、昇降部809を緊張緩和位置からロープ緊張位置に移動させる。これにより、調速機ロープ803には、予め設定された張力が作用する。
【0044】
その後、作業者は、取付部808を調速機おもり805から取り外す。以上により、エレベーターの調速機8における調速機ロープ803の切り詰め作業が終了する。
【0045】
以上説明したように、実施の形態1に係るエレベーターの調速機8は、調速機おもり805に取り付けられた取付部808と、取付部808に設けられ、取付部808に対して高さ方向Aに移動する昇降部809と、を備えている。昇降部809は、昇降部809が昇降路3の床面301から離れるロープ緊張位置と、昇降部809が昇降路3の床面301を下方に押して取付部808を持ち上げる緊張緩和位置との間で移動する。この構成によれば、昇降部809は、取付部808に対して高さ方向Aに移動する。これにより、第2のおもりが第1のおもりに対して回転する従来のエレベーターの調速機と比較して、調速機おもり805の周囲において、調速機ロープ803に作用する張力を解除する作業に必要なスペースを小さくすることができる。その結果、調速機ロープ803に作用する張力をより確実に解除することができる。
【0046】
また、取付部808には、高さ方向Aに延びたねじ穴814が形成されており、昇降部809は、ねじ穴814に挿入されたジャッキボルト815を有している。この構成によれば、ジャッキボルト815をねじ穴814の中で回転させることによって、取付部808に対して昇降部809を高さ方向Aに移動させることができる。その結果、簡単な構成で、昇降部809をロープ緊張位置と緊張緩和位置との間で移動させることができる。
【0047】
また、取付部808は、調速機おもり805に着脱可能に設けられている。この構成によれば、調速機ロープ803の長さを調節する場合にのみ、取付部808を調速機おもり805に取り付けることができる。これにより、調速機ロープ803の長さの調節が行われない場合に、取付部808を調速機おもり805から取り外すことができる。その結果、調速機ロープ803の長さの調節が行われない場合に、調速機ロープ803の周囲のスペースを有効に利用することができる。また、同一の取付部808を複数の調速機おもり805のそれぞれに着脱することができる。これにより、同一の取付部808および同一の昇降部809を用いて、複数の調速機ロープ803の長さを調節することができる。また、取付部808を既設の調速機おもり805に取り付けることができる。これにより、取付部808および昇降部809を用いて、既設の調速機ロープ803の長さを調節することができる。
【0048】
実施の形態2.
図5は、実施の形態2に係るエレベーターの調速機の要部を示す正面図である。実施の形態2に係るエレベーターの調速機8は、取付部808に設けられた安全柵816を備えている。
【0049】
安全柵816は、取付台810に設けられている。安全柵816は、上方から見た場合に、昇降部809の周囲を囲んでいる。安全柵816は、高さ方向Aに伸縮可能となっている。安全柵816は、取付部808から下方に延びるように配置されている。安全柵816は、取付部808と昇降路3の床面301とに渡って配置されている。
【0050】
安全柵816は、高さ方向Aに伸縮可能な骨組みと、骨組みに取り付けられた透明なシートと、から構成されている。実施の形態2に係るエレベーターの調速機8のその他の構成は、実施の形態1に係るエレベーターの調速機8の構成と同様である。
【0051】
以上説明したように、実施の形態2に係るエレベーターの調速機8は、取付部808に設けられた安全柵816を備えている。安全柵816は、取付部808から下方に延びるように配置されている。また、安全柵816は、上方から見た場合に、昇降部809の周囲を囲んでいる。この構成によれば、昇降部809がロープ緊張位置から緊張緩和位置に移動する場合に、昇降部809の下方に異物が進入することを抑制することができる。その結果、昇降部809と昇降路3の床面301との間に異物が挟まれることを抑制することができる。
【符号の説明】
【0052】
1 かご、2 かご用ガイドレール、3 昇降路、4 つり合いおもり、5 主ロープ、6 巻上機、7 機械室、8 調速機、301 床面、801 上部プーリ、802 下部プーリ、803 調速機ロープ、804 回転アーム、805 調速機おもり、806 おもり支持部、807 おもり本体、808 取付部、809 昇降部、810 取付台、811 取付バンド、812 取付台基部、813 突出部、814 ねじ穴、815 ジャッキボルト、816 安全柵。
図1
図2
図3
図4
図5