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▶ 山本 敬三の特許一覧

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  • 特開-圧縮蓋付ゴミ箱 図1
  • 特開-圧縮蓋付ゴミ箱 図2
  • 特開-圧縮蓋付ゴミ箱 図3
  • 特開-圧縮蓋付ゴミ箱 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022181575
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】圧縮蓋付ゴミ箱
(51)【国際特許分類】
   B65F 1/10 20060101AFI20221201BHJP
【FI】
B65F1/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021088600
(22)【出願日】2021-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】711008906
【氏名又は名称】山本 敬三
(72)【発明者】
【氏名】山本 敬三
【テーマコード(参考)】
3E023
【Fターム(参考)】
3E023HA02
3E023MA01
3E023MC01
3E023MC04
(57)【要約】
【課題】圧縮蓋に関して、持つ際に手が汚れず、美観を損なうことなく安定的に格納される圧縮蓋付ゴミ箱を提供する。
【解決手段】圧縮蓋付ゴミ箱1は、円筒、又は外面が10角以上の多角形の筒の一端に底板2aを設けたゴミ箱本体2と、本体2の平面視による底板2aよりも小形の円板で、面上に取っ手3aを備えた圧縮蓋3と、本体2の接地面よりも上方に底板2aを配設して、この底板2aの下部に設けられ、圧縮蓋3を係止する係止部4aをもつ圧縮蓋格納部4と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒、又は外面が10角以上の多角形の筒の一端に底板を設けたゴミ箱本体と、前記本体の平面視による前記底板よりも小形の円板で、面上に取っ手を備えた圧縮蓋と、前記本体の接地面よりも上方に前記底板を配設して、この底板の下部に設けられ、前記圧縮蓋を係止する係止部をもつ圧縮蓋格納部と、を有する圧縮蓋付ゴミ箱。
【請求項2】
前記圧縮蓋格納部は、前記係止部を1箇所または複数個所有し、この係止部は前記本体周壁の内側から前記本体の中心に向かうように形設されて、その内側端面は前記本体の中心側に傾斜しており、前記圧縮蓋の外周をその傾斜部に押し込んで係止する圧縮蓋格納部である、請求項1に記載の圧縮蓋付ゴミ箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭やオフィス等で使用するゴミ箱に係り、特に収容したゴミを圧縮することができる圧縮蓋付ゴミ箱に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴミ箱に投入したゴミが満杯に近づいたときに、落し蓋をゴミの上に置いて手や足で圧縮する方式のゴミ箱が特許文献1に提案されている。紙屑やティッシュペーパーのゴミは嵩張るが圧縮すると半分以下になること、また尖ったものがゴミに混入している場合に手で圧縮すると危険であることに対して、この提案は安全に圧縮することができ、ゴミ箱の容積を有効に利用することができる。
【0003】
しかし、特許文献1による落し蓋の格納方法として、外筒外面に取り付けたフックに掛ける方法では、落し蓋にあけた穴にフックを通す必要があって注視しながらの作業となること、また水分を含んだゴミを圧縮した場合には落し蓋の穴を通して水分が上がり、落し蓋の上面が汚れて手や足が汚れるという欠点があった。
【0004】
また、落し蓋の外周に2個の突起を設けて内筒上面のくぼみに嵌め込み、落し蓋を半開きの状態にしておく方法では、ゴミを捨てる際に落し蓋を手で持って少し上げてから捨てる必要があり、汚れた落し蓋の裏面や外周で手が汚れるという欠点があった。
【0005】
また、内筒の上部に2個の縦溝を設けて落し蓋を縦にはめ込み、落し蓋を直立させる方法では、通常、内筒のすぐ外側には外筒があるため、少ししか落し蓋が掛からず、不安定となる欠点があった。また内筒を小さくして外筒との間隙を大きくとる方法では、落し蓋は安定するがゴミ箱としての容量が小さくなる欠点があった。
【0006】
上記0003、0004、0005の格納方法全てに当てはまるが、圧縮時には落し蓋の端を手で持ってゴミの上に置いたり格納したりする必要があり、落し蓋の汚れた裏面や外周で手が汚れる欠点があった。
【0007】
ゴミの圧縮作業を行っていない通常時は、落し蓋がよく目立つ位置に置かれることになり、美観を損ねる欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平7-149402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記の欠点を解決するためになされたものであって、圧縮蓋に関して、持つ際に手が汚れず、美観を損なうことなく安定的に格納される圧縮蓋付ゴミ箱を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するための第1の発明は、円筒、又は外面が10角以上の多角形の筒の一端に底板を設けたゴミ箱本体と、前記本体の平面視による前記底板よりも小形の円板で、面上に取っ手を備えた圧縮蓋と、前記本体の接地面よりも上方に前記底板を配設して、この底板の下部に設けられ、前記圧縮蓋を係止する係止部をもつ圧縮蓋格納部と、を有する圧縮蓋付ゴミ箱である。
【0011】
上記の構成によれば、圧縮蓋には取っ手があるため蓋の汚れた裏面や外周に触れることなく持つことができる。圧縮蓋は底板の下部に格納できて、外観上圧縮蓋は隠れるため邪魔にならず、またゴミ箱の美観を損なうことはない。
【0012】
第2の発明は、第1の発明において、前記圧縮蓋格納部は、前記係止部を1箇所または複数個所有し、この係止部は前記本体周壁の内側から前記本体の中心に向かうように形設されて、その内側端面は前記本体の中心側に傾斜しており、前記圧縮蓋の外周をその傾斜部に押し込んで係止する圧縮蓋格納部である圧縮蓋付ゴミ箱である。
【0013】
上記の構成によれば、圧縮蓋を係止部の内側端面の傾斜部に押し込んで、その摩擦力で圧縮蓋を保持する方式のため、安定的に固定された状態で格納できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、圧縮蓋に関して、持つ際に手が汚れず、美観を損なうことなく安定的に格納される圧縮蓋付ゴミ箱を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施形態に係る圧縮蓋付ゴミ箱のA-A断面図である。
図2】本実施形態に係る圧縮蓋付ゴミ箱の底面図である。
図3】本実施形態に係る圧縮蓋の使用状態を示す平面図である。
図4】本実施形態に係る圧縮蓋の使用状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る実施形態について、図面に基づいて説明する。
【0017】
図1図2は、圧縮蓋付ゴミ箱1と圧縮蓋3の形状を表している。本体2は平面視で外面、内面共に円形であり、底板2aは本体2の接地面よりも上方に取り付けられていて、底板2aの下部に空間をもっている。その空間内の周壁内面から係止部4aが本体2の中心に向けて形設されており、その内側端面は中心側に傾斜していて、下部の傾斜はやや大きく上方にいくほど傾斜が小さくなっている。本実施形態では係止部4aが3箇所配置されている(図2)。尚、本体2は平面視で外面を10角以上の多角形とし、内面を多角形または円形としてもよい(不図示)。
【0018】
圧縮蓋3は、円板の中央に取っ手3aがあり、円板の外周には一段高い段差部3bが設けられていて鍋蓋様の形状をしている。図1図2ではその圧縮蓋3が本体2の圧縮蓋格納部4に格納されており、圧縮蓋3の外周が係止部4aの内側端面の傾斜部4bに押し込まれて保持されている。このとき、主に圧縮蓋3外周の段差部3bが内側に撓んだ反発力で係止部4aとの摩擦力を維持しており、室温上昇による熱膨張で本体2周壁の内径が少し増した場合でも、脱落することなく安定的に圧縮蓋3を格納することができる。
【0019】
次に、圧縮蓋付ゴミ箱1の使用方法を説明する。
図3図4は、圧縮蓋3の使用状態を表している。ゴミ箱本体2に投入されたゴミ5が満杯に近づいたとき、本体2の上端を持って約45度傾け、他方の手を本体2の底部へ差し込み、圧縮蓋3の取っ手3aを摘まんで係止部4aから圧縮蓋3を引き外す。本体2の姿勢を直立に戻して圧縮蓋3をゴミ5の上に置き、手で圧縮蓋3を下方へ押し下げてゴミ5を圧縮する。ゴミ5の嵩が減じられたら圧縮蓋3の取っ手3aを摘まんで本体2から取り出す。本体2の上端を持って約45度傾け、圧縮蓋3を裏向きに本体2の底部へ入れて本体2の上方に向かって押し上げ、係止部4aに嵌め込んで圧縮蓋3を格納する。このとき、係止部4aの下部の傾斜が大きいので、圧縮蓋3を押し上げるときに中心からずれていても真ん中へガイドすることができて嵌め込みやすい。
【0020】
尚、ゴミ袋(不図示)を本体2へ装填して使用する場合、ゴミ5を投入する際に粘着テープや湿布薬等、粘着部を有するゴミ5を捨てる場合には、その粘着部をゴミ袋の内面に接着させないようにしておけば、圧縮蓋3にて圧縮する際にゴミ袋の上部のずり落ちる量は僅かで済む。
【符号の説明】
【0021】
1 圧縮蓋付ゴミ箱 2 本体 2a 底板 3 圧縮蓋
3a 取っ手 3b 段差部 4 圧縮蓋格納部 4a 係止部
4b 傾斜部 5 ゴミ
図1
図2
図3
図4