(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022181626
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】ユーザ機器及び基地局
(51)【国際特許分類】
H04W 72/04 20090101AFI20221201BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20221201BHJP
H04W 92/20 20090101ALI20221201BHJP
H04W 72/12 20090101ALI20221201BHJP
【FI】
H04W72/04 111
H04W92/18
H04W92/20
H04W72/12 150
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021088660
(22)【出願日】2021-05-26
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】100119585
【弁理士】
【氏名又は名称】東田 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100203873
【弁理士】
【氏名又は名称】浦部 弘章
(72)【発明者】
【氏名】中田 恒夫
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE23
5K067JJ21
(57)【要約】
【課題】通信可能な基地局がそれぞれ異なるUE群であっても協調的にデータを送信することを可能にする。
【解決手段】本開示の一態様に係るユーザ機器(100)は、直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器であって、協調的に上記データを基地局(300)に送信可能な上記2つ以上のユーザ機器のうち、第1の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第1のユーザ機器及び上記第1の基地局を示す基地局情報を取得する情報取得部(131)と、上記2つ以上のユーザ機器は、第2の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第2のユーザ機器を含み、上記基地局情報を含む制御情報を上記第2の基地局へ送信する通信処理部(133)と、を備える。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(100)であって、
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器であって、協調的に前記データを基地局(300)に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器のうち、第1の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第1のユーザ機器及び前記第1の基地局を示す基地局情報を取得する情報取得部(131)と、前記2つ以上のユーザ機器は、第2の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第2のユーザ機器を含み、
前記基地局情報を含む制御情報を前記第2の基地局へ送信する通信処理部(133)と、
を備えるユーザ機器。
【請求項2】
前記通信処理部は、前記第1のユーザ機器が通信可能な前記第1の基地局を示す情報を含む別の制御情報を前記直接通信で前記第1のユーザ機器から受信し、
前記情報取得部は、前記別の制御情報の送信元である前記第1のユーザ機器及び前記制御情報に含まれる前記第1の基地局を示す前記基地局情報を取得する
請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項3】
前記情報取得部は、前記1つ以上の第2のユーザ機器及び前記第2の基地局を示す別の基地局情報を取得し、
前記通信処理部は、前記別の基地局情報を含む制御情報を前記第2の基地局へ送信する、
請求項1又は2に記載のユーザ機器。
【請求項4】
前記情報取得部は、前記データを前記ユーザ機器内で取得し、
前記通信処理部は、取得された前記データを前記2つ以上のユーザ機器のうちの少なくとも1つのユーザ機器へ送信する、
請求項1~3のいずれか1項に記載のユーザ機器。
【請求項5】
前記通信処理部は、前記基地局情報を含む別の制御情報を他のユーザ機器から前記直接通信で受信し、
前記情報取得部は、前記別の制御情報に含まれる前記基地局情報を取得する、
請求項1~3のいずれか1項に記載のユーザ機器。
【請求項6】
前記情報取得部は、前記第2の基地局と通信可能なユーザ機器を示す代表ユーザ機器情報を取得し、
前記通信処理部は、前記ユーザ機器が前記代表ユーザ機器情報により示されるユーザ機器である場合、前記基地局情報を含む制御情報を前記第2の基地局へ送信する、
請求項1~5のいずれか1項に記載のユーザ機器。
【請求項7】
前記直接通信は、サイドリンク通信である、
請求項1~6のいずれか1項に記載のユーザ機器。
【請求項8】
前記制御情報は、UCI(Uplink Control Information)、MAC CE(Media Access Control Control Element)又はRRC(Radio Resource Control)メッセージである、
請求項1~7のいずれか1項に記載のユーザ機器。
【請求項9】
第2の基地局(300)であって、
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に前記データを基地局(300)に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器のうち、第1の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第1のユーザ機器及び前記第1の基地局を示す基地局情報を含む制御情報をユーザ機器から受信する通信処理部(343)と、前記2つ以上のユーザ機器は、前記第2の基地局と通信可能な1つ以上の第2のユーザ機器を含み、
前記制御情報に含まれる前記基地局情報を取得する情報取得部(341)と、
を備える第2の基地局。
【請求項10】
前記通信処理部(345)は、前記1つ以上の第1のユーザ機器を示す情報を含む制御情報を前記第1の基地局へ送信する、
請求項9に記載の第2の基地局。
【請求項11】
前記情報取得部は、前記データの識別のためのデータ識別情報を取得し、
前記通信処理部は、前記データ識別情報を含む制御情報を前記第1の基地局へ送信する、
請求項9又は10に記載の第2の基地局。
【請求項12】
前記情報取得部は、前記第1のユーザ機器から前記第1の基地局へ送信される前記データの部分に関するデータ部分情報を取得し、
前記通信処理部は、前記データ部分情報を含む制御情報を前記第1の基地局へ送信する、
請求項9~11のいずれか1項に記載の第2の基地局。
【請求項13】
第1の基地局(300)であって、
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に前記データを基地局(300)に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器のうち、前記第1の基地局と通信可能な1つ以上の第1のユーザ機器を示すユーザ機器情報を含む制御情報を第2の基地局(300)から受信する通信処理部(345)と、前記2つ以上のユーザ機器は、前記第2の基地局と通信可能な1つ以上の第2のユーザ機器を含み、
前記制御情報に含まれる前記ユーザ機器情報を取得する情報取得部(341)と、
を備える第1の基地局。
【請求項14】
前記通信処理部は、前記データの識別のためのデータ識別情報を含む制御情報を前記第2の基地局から受信し、
前記情報取得部は、前記制御情報に含まれる前記データ識別情報を取得する、
請求項13に記載の第1の基地局。
【請求項15】
前記通信処理部(343)は、前記データ識別情報を含む制御情報を前記1つ以上の第1のユーザ機器へ送信する
請求項14に記載の第1の基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ユーザ機器及び基地局に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(3rd Generation Partnership Project)において移動体通信技術が提案され、技術仕様(Technical Specification:TS)として標準化されている。とりわけ現在では、5G(5th Generation)の技術が提案され、標準化されている。
【0003】
近年、複数のユーザ機器(user equipment:UE)による協調的アップリンク(Uplink:UL)が検討され始めている。例えば、特許文献1では、送信元のUEから複数のUEへデータがサイドリンクで共有され、基地局はSRS(Sounding Reference Signal)を受信した当該複数のUEにMIMO(Multi Input Multi Output)パラメータを通知し、当該複数のUEは通知されたMIMOパラメータを用いて当該基地局へ当該データを送信することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開2020/0336178号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献1によれば、基地局は、当該基地局と通信接続している複数のUEにULリソースを割り当て、当該複数のUEはULリソースを用いてデータを基地局へ送信する。しかし、発明者の詳細な検討の結果、以下の課題が見出された。即ち、他のUEと同一の基地局と通信接続されてないUEは協調的にデータを送信することができない。
【0006】
本開示の目的は、通信可能な基地局がそれぞれ異なるUE群であっても協調的にデータを送信することを可能にするユーザ機器及び基地局を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係るユーザ機器(100)は、直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器であって、協調的に上記データを基地局(300)に送信可能な上記2つ以上のユーザ機器のうち、第1の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第1のユーザ機器及び上記第1の基地局を示す基地局情報を取得する情報取得部(131)と、上記2つ以上のユーザ機器は、第2の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第2のユーザ機器を含み、上記基地局情報を含む制御情報を上記第2の基地局へ送信する通信処理部(133)と、を備える。
【0008】
本開示の一態様に係る第2の基地局(300)は、直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に上記データを基地局(300)に送信可能な上記2つ以上のユーザ機器のうち、第1の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第1のユーザ機器及び上記第1の基地局を示す基地局情報を含む制御情報をユーザ機器から受信する通信処理部(343)と、上記2つ以上のユーザ機器は、上記第2の基地局と通信可能な1つ以上の第2のユーザ機器を含み、上記制御情報に含まれる上記基地局情報を取得する情報取得部(341)と、を備える。
【0009】
本開示の一態様に係る第1の基地局(300)は、直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に上記データを基地局(300)に送信可能な上記2つ以上のユーザ機器のうち、上記第1の基地局と通信可能な1つ以上の第1のユーザ機器を示すユーザ機器情報を含む制御情報を第2の基地局(300)から受信する通信処理部(345)と、上記2つ以上のユーザ機器は、上記第2の基地局と通信可能な1つ以上の第2のユーザ機器を含み、上記制御情報に含まれる上記ユーザ機器情報を取得する情報取得部(341)と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、通信可能な基地局がそれぞれ異なるUE群であっても協調的にデータを送信することが可能になる。なお、本開示により、当該効果の代わりに、又は当該効果とともに、他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の第1の実施形態に係るシステムの概略的な構成の一例を示す図である。
【
図2】本開示の第1の実施形態に係るユーザ機器の概略的な機能構成の例を示すブロック図である。
【
図3】本開示の第1の実施形態に係るユーザ機器の概略的なハードウェア構成の例を示すブロック図である。
【
図4】本開示の第1の実施形態に係る基地局の概略的な機能構成の例を示すブロック図である。
【
図5】本開示の第1の実施形態に係る基地局の概略的なハードウェア構成の例を示すブロック図である。
【
図6】本開示の第1の実施形態に係る処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【
図7】本開示の第1の実施形態に係るリソース割当の例を説明するためのシーケンス図である。
【
図8】本開示の第1の実施形態の変形例に係る処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【
図9】本開示の第2の実施形態に係るシステムの概略的な構成の一例を示す図である。
【
図10】本開示の第2の実施形態に係る処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【
図11】本開示の第2の実施形態に係るリソース割当の例を説明するためのシーケンス図である。
【
図12】本開示の第2の実施形態の変形例に係る処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【
図13】本開示の第3の実施形態に係るシステムの概略的な構成の一例を示す図である。
【
図14】本開示の第3の実施形態に係る処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【
図15】本開示の第3の実施形態に係るリソース割当の例を説明するためのシーケンス図である。
【
図16A】本開示の各実施形態に係る適用例1を説明するための図である。
【
図16B】本開示の各実施形態に係る適用例1を説明するための図である。
【
図16C】本開示の各実施形態に係る適用例1を説明するための図である。
【
図17A】本開示の各実施形態に係る適用例2を説明するための図である。
【
図17B】本開示の各実施形態に係る適用例2を説明するための図である。
【
図17C】本開示の各実施形態に係る適用例2を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付の図面を参照して本開示の実施形態を詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、同様に説明されることが可能な要素については、同一の符号を付することにより重複説明が省略され得る。
【0013】
説明は、以下の順序で行われる。
1.第1の実施形態
1-1.システムの構成
1-2.ユーザ機器の構成
1-3.基地局の構成
1-4.動作例
1-5.変形例
2.第2の実施形態
2-1.システムの構成
2-2.動作例
2-3.変形例
3.第3の実施形態
3-1.システムの構成
3-2.動作例
3-3.変形例
4.適用例
4-1.適用例1
4-2.適用例2
【0014】
<1.第1の実施形態>
本開示の第1の実施形態を説明する。本実施形態では、複数のUEが基地局へ協調的にデータを送信する。
【0015】
<1-1.システムの構成>
図1を参照して、本開示の第1の実施形態に係るシステム1の構成の例を説明する。
図1を参照すると、システム1は、UE100(UE100A及びUE100B)、UE200及び基地局300を含む。
【0016】
例えば、システム1は、3GPP(Third Generation Partnership Project)の技術仕様(Technical Specification:TS)に準拠したシステムである。より具体的には、例えば、システム1は、5G又はNR(New Radio)のTSに準拠したシステムである。当然ながら、システム1は、この例に限定されない。
【0017】
(1)基地局300
基地局300は、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network:RAN)のノードであり、基地局300のカバレッジエリア内に位置するUE(例えば、UE100又はUE200)と通信する。
【0018】
例えば、基地局300は、RANのプロトコルスタックを使用してUE(例えば、UE100又はUE200)と通信する。例えば、当該プロトコルスタックは、RRC(Radio Resource Control)、SDAP(Service Data Adaptation Protocol)、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)、RLC(Radio Link Control)、MAC(Medium Access Control)、及び、物理(Physical:PHY)レイヤのプロトコルを含む。あるいは、上記プロトコルスタックは、これらのプロトコルの全てを含まず、これらのプロトコルの一部を含んでもよい。
【0019】
例えば、基地局300は、gNBである。gNBは、UEに対するNRユーザプレーン及び制御プレーンプロトコル終端(NR user plane and control plane protocol terminations towards the UE)を提供し、NGインターフェースを介して5GC(5G Core Network)に接続されるノードである。あるいは、基地局300は、en-gNBであってもよい。en-gNBは、UEに対するNRユーザプレーン及び制御プレーンプロトコル終端を提供し、EN-DC(E-UTRA-NR Dual Connectivity)においてセカンダリノードとして動作するノードである。
【0020】
基地局300は、複数のノードを含んでもよい。当該複数のノードは、上記プロトコルスタックに含まれる上位レイヤ(higher layer)をホストする第1のノードと、当該プロトコルスタックに含まれる下位レイヤ(lower layer)をホストする第2のノードとを含んでもよい。上記上位レイヤは、RRCレイヤ、SDAPレイヤ及びPDCPレイヤを含んでもよく、上記下位レイヤは、RLCレイヤ、MACレイヤ及びPHYレイヤを含んでもよい。上記第1のノードは、CU(central unit)であってもよく、上記第2のノードは、DU(Distributed Unit)であってもよい。なお、上記複数のノードは、PHYレイヤの下位の処理を行う第3のノードを含んでもよく、上記第2のノードは、PHYレイヤの上位の処理を行ってもよい。当該第3のノードは、RU(Radio Unit)であってもよい。
【0021】
あるいは、基地局300は、上記複数のノードのうちの1つであってもよく、上記複数のノードのうちの他のユニットと接続されていてもよい。
【0022】
基地局300は、IAB(Integrated Access and Backhaul)ドナー又はIABノードであってもよい。
【0023】
(2)UE100及びUE200
UE100(UE100A及びUE100B)及びUE200の各々は、基地局300のカバレッジエリア内に位置する場合に、基地局300と通信する。UE100及びUE200の各々は、ダウンリンクで基地局300から信号を受信し、アップリンクで基地局300へ信号を送信する。換言すると、UE100及びUE200の各々は、Uuインターフェースを介して基地局300と通信する。
【0024】
例えば、UE100及びUE200の各々は、上記プロトコルスタックを使用して基地局300と通信する。例えば、UE100及びUE200の各々は、上記プロトコルスタックを使用して他のUEと通信する。
【0025】
また、UE100及びUE200の各々は、基地局300を経由せず直接的に他のUEと通信する。具体的には、UE100及びUE200の各々は、サイドリンクで他のUEと通信する。換言すると、UE100及びUE200の各々は、PC5インターフェースを介して他のUEと通信する。
【0026】
とりわけ、UE100(例えばUE100A)は、サイドリンクリソースアロケーションモード2で動作する。即ち、UE100Aは、サイドリンク用のリソースプール内の無線リソースを選択し、選択した当該無線リソースを使用して、サイドリンクで信号を送信する。例えば、UE100Aは、サイドリンクで他のUE100(例えばUE100B)へ信号を送信する。ここで、直接的な通信は、基地局300を経由しない経路での通信を指し、単一のリンクでの通信、及び複数のリンクからなる経路を介した通信を含む。複数のリンクからなる通信経路は、例えば、第1のUE100及び第2のUE100の両方と単一のリンクで通信可能な第3のUE100が通信の中継を行うことによって提供される。このような第3のUE100による中継を介した通信は一般にマルチホップ通信と呼ばれる。
【0027】
なお、UE100及びUE200の各々は、サイドリンクとは別の通信方式を用いて他のUEと直接的に通信してもよい。例えば、UE100及びUE200の各々は、Wi-Fi(登録商標)等の無線LAN(Local Area Network)又はBluetooth(登録商標)若しくはZigbee(登録商標)等の無線PAN(Personal Area Network)等を用いて他のUEと通信してもよい。これらの通信方式を用いる場合も、UE100及びUE200の各々は、中継を含むマルチホップ通信を用いて他のUEと通信してもよい。
【0028】
<1-2.ユーザ機器の構成>
図2及び
図3を参照して、本開示の第1の実施形態に係るUE100の構成の例を説明する。なお、説明は省略するが、UE200の構成もUE100の構成と実質的に同一である。
【0029】
(1)機能構成
まず、
図2を参照して、本開示の実施形態に係るUE100の機能構成の例を説明する。
図2を参照すると、UE100は、無線通信部110、記憶部120及び処理部130を備える。
【0030】
無線通信部110は、信号を無線で送受信する。例えば、無線通信部110は、基地局からの信号を受信し、基地局への信号を送信する。例えば、無線通信部110は、他のUEからの信号を受信し、他のUEへの信号を送信する。
【0031】
記憶部120は、様々な情報を記憶する。
【0032】
処理部130は、UE100の様々な機能を提供する。処理部130は、情報取得部131及び通信処理部133を含む。なお、処理部130は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部130は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。情報取得部131及び通信処理部133の具体的な動作は、後に詳細に説明する。
【0033】
例えば、処理部130(通信処理部133)は、無線通信部110を介して基地局(例えば、基地局300)又は他のUE(例えば、UE200)と通信する。
【0034】
(2)ハードウェア構成
次に、
図3を参照して、本開示の実施形態に係るUE100のハードウェア構成の例を説明する。
図3を参照すると、UE100は、アンテナ181、RF(radio frequency)回路183、プロセッサ185、メモリ187及びストレージ189を備える。
【0035】
アンテナ181は、信号を電波に変換し、当該電波を空間に放射する。また、アンテナ181は、空間における電波を受信し、当該電波を信号に変換する。アンテナ181は、送信アンテナ及び受信アンテナを含んでもよく、又は、送受信用の単一のアンテナであってもよい。アンテナ181は、指向性アンテナであってもよく、複数のアンテナ素子を含んでもよい。
【0036】
RF回路183は、アンテナ181を介して送受信される信号のアナログ処理を行う。RF回路183は、高周波フィルタ、増幅器、変調器及びローパスフィルタ等を含んでもよい。
【0037】
プロセッサ185は、アンテナ181及びRF回路183を介して送受信される信号のデジタル処理を行う。当該デジタル処理は、RANのプロトコルスタックの処理を含む。プロセッサ185は、複数のプロセッサを含んでもよく、又は、単一のプロセッサであってもよい。当該複数のプロセッサは、上記デジタル処理を行うベースバンドプロセッサと、他の処理を行う1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。
【0038】
メモリ187は、プロセッサ185により実行されるプログラム、当該プログラムに関するパラメータ、及び、当該プログラムに関するデータを記憶する。メモリ187は、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びフラッシュメモリの少なくとも1つを含んでもよい。メモリ187の全部又は一部は、プロセッサ185内に含まれていてもよい。
【0039】
ストレージ189は、様々な情報を記憶する。ストレージ189は、SSD(Solid State Drive)及びHDD(Hard Disc Drive)の少なくとも1つを含んでもよい。
【0040】
無線通信部110は、アンテナ181及びRF回路183により実装されてもよい。記憶部120は、ストレージ189により実装されてもよい。処理部130は、プロセッサ185及びメモリ187により実装されてもよい。
【0041】
処理部130は、プロセッサ185及びメモリ187を含むSoC(System on Chip)により実装されてもよい。当該SoCは、RF回路183を含んでもよく、無線通信部110も、当該SoCにより実装されてもよい。
【0042】
以上のハードウェア構成を考慮すると、UE100は、プログラムを記憶するメモリ(即ち、メモリ187)と、当該プログラムを実行可能な1つ以上のプロセッサ(即ち、プロセッサ185)とを備えてもよく、当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、処理部130の動作を行ってもよい。上記プログラムは、処理部130の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0043】
<1-3.基地局の構成>
図4及び
図5を参照して、本開示の第1の実施形態に係る基地局300の構成の例を説明する。
【0044】
(1)機能構成
まず、
図4を参照して、本開示の第1の実施形態に係る基地局300の機能構成の例を説明する。
図4を参照すると、基地局300は、無線通信部310、ネットワーク通信部320、記憶部330及び処理部340を備える。
【0045】
無線通信部310は、信号を無線で送受信する。例えば、無線通信部310は、UEからの信号を受信し、UEへの信号を送信する。
【0046】
ネットワーク通信部320は、ネットワークから信号を受信し、ネットワークへ信号を送信する。
【0047】
記憶部330は、基地局300のために様々な情報を記憶する。
【0048】
処理部340は、基地局300の様々な機能を提供する。処理部340は、情報取得部341、第1通信処理部343及び第2通信処理部345を含む。なお、処理部340は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部340は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。情報取得部341、第1通信処理部343及び第2通信処理部345の具体的な動作は、後に詳細に説明する。
【0049】
例えば、処理部340(第1通信処理部343)は、無線通信部310を介してUE(例えば、UE100又はUE200)と通信する。例えば、処理部340(第2通信処理部345)は、ネットワーク通信部320を介して他のノード(例えば、コアネットワーク内のネットワークノード又は他の基地局)と通信する。
【0050】
(2)ハードウェア構成
次に、
図5を参照して、本開示の第1の実施形態に係る基地局300のハードウェア構成の例を説明する。
図5を参照すると、基地局300は、アンテナ381、RF回路383、ネットワークインターフェース385、プロセッサ387、メモリ389及びストレージ391を備える。
【0051】
アンテナ381は、信号を電波に変換し、当該電波を空間に放射する。また、アンテナ381は、空間における電波を受信し、当該電波を信号に変換する。アンテナ381は、送信アンテナ及び受信アンテナを含んでもよく、又は、送受信用の単一のアンテナであってもよい。アンテナ381は、指向性アンテナであってもよく、複数のアンテナ素子を含んでもよい。
【0052】
RF回路383は、アンテナ381を介して送受信される信号のアナログ処理を行う。RF回路383は、高周波フィルタ、増幅器、変調器及びローパスフィルタ等を含んでもよい。
【0053】
ネットワークインターフェース385は、例えばネットワークアダプタであり、ネットワークへ信号を送信し、ネットワークから信号を受信する。
【0054】
プロセッサ387は、アンテナ381及びRF回路383を介して送受信される信号のデジタル処理を行う。当該デジタル処理は、RANのプロトコルスタックの処理を含む。プロセッサ387は、ネットワークインターフェース385を介して送受信される信号の処理も行う。プロセッサ387は、複数のプロセッサを含んでもよく、又は、単一のプロセッサであってもよい。当該複数のプロセッサは、上記デジタル処理を行うベースバンドプロセッサと、他の処理を行う1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。
【0055】
メモリ389は、プロセッサ387により実行されるプログラム、当該プログラムに関するパラメータ、及び、当該プログラムに関するデータを記憶する。メモリ389は、ROM、EPROM、EEPROM、RAM及びフラッシュメモリの少なくとも1つを含んでもよい。メモリ389の全部又は一部は、プロセッサ387内に含まれていてもよい。
【0056】
ストレージ391は、様々な情報を記憶する。ストレージ391は、SSD及びHDDの少なくとも1つを含んでもよい。
【0057】
無線通信部310は、アンテナ381及びRF回路383により実装されてもよい。ネットワーク通信部320は、ネットワークインターフェース385により実装されてもよい。記憶部330は、ストレージ391により実装されてもよい。処理部340は、プロセッサ387及びメモリ389により実装されてもよい
【0058】
処理部340の一部又は全部は、仮想化されていてもよい。換言すると、処理部340の一部又は全部は、仮想マシンとして実装されてもよい。この場合に、処理部340の一部又は全部は、プロセッサ及びメモリ等を含む物理マシン(即ち、ハードウェア)及びハイパーバイザ上で仮想マシンとして動作してもよい。
【0059】
以上のハードウェア構成を考慮すると、基地局300は、プログラムを記憶するメモリ(即ち、メモリ389)と、当該プログラムを実行可能な1つ以上のプロセッサ(即ち、プロセッサ387)とを備えてもよく、当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、処理部340の動作を行ってもよい。上記プログラムは、処理部340の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0060】
<1-4.動作例>
図6、
図7を参照して、本開示の第1の実施形態に係るUE100及び基地局300の動作の例を説明する。本実施形態では、UE100は、送信UE、代表UE、協調UE又はそれらのいずれか2つ若しくは全てとして動作し得る。
【0061】
(1)送信UEの動作
送信UEとして動作するUE100(送信UE100とも称する。)は、基地局300へ送信されるべき協調送信データを協調UEとして動作するUE100(協調UE100とも称する。)へ送信する。また、送信UE100は、ユーザ機器情報として協調UE100のリスト(協調UEリストとも称する。)を取得する。
【0062】
-協調UEリストの取得
協調UEリストは、直接通信で協調送信データを送信又は受信可能な2つ以上のUE100であって、協調的に協調送信データを基地局300へ送信可能な2つ以上のUE100(即ち、2つ以上の協調UE100)を示すUE情報である。例えば、協調UEリストは、送信UE100が協調送信データを送信可能な2つ以上の協調UE100を示す。より具体的には、協調UEリストは、協調UE100の識別子のリストである。直接通信は、サイドリンク通信である。
【0063】
送信UE100は、直接通信を用いて協調UEリストを取得する。具体的には、送信UE100は、サイドリンク通信における制御情報を用いて協調UEリストを取得する。例えば、送信UE100は、サイドリンクでのセンシング等を用いてサイドリンク通信可能な協調UE100を識別する。また、送信UE100は、サイドリンク通信における制御情報とは別の情報をサイドリンクで送受信することで協調UEリストを取得してもよい。
【0064】
さらに、協調UEリストにより示される2つ以上の協調UE100は、UE100の特定のグループに属してもよい。具体的には、当該特定のグループは、直接通信が安定しているUE100のグループである。例えば、直接通信が安定しているUE100のグループは、グループ情報により示される。グループ情報は、送信UE100に記憶されていてもよく、他のUE100又は基地局300から受信されてもよい。例えば、グループ情報は、群で移動する移動体(例えば、車両又はドローン等の飛行体)に搭載されるUE100のグループを示す。これにより、協調送信データを送信可能なUE100を協調UE100としてより確実に選択することができる。換言すると、送信UE100とのサイドリンク通信が不安定となるUE100が協調UE100として選択されることを抑制できる。
【0065】
例えば、送信UE100は、サイドリンク通信とグループ情報を用いて協調UEリストを取得する。送信UE100は、送信UE100とサイドリンクで通信可能なUE100であって、グループ情報が示すグループに属するUE100を、協調UE100として示す協調UEリストを取得する。
【0066】
なお、グループ情報は、サイドリンク通信を用いて取得されてもよい。具体的には、グループ情報は、サイドリンク通信の状況に基づき取得されてよい。例えば、過去のサイドリンク通信における無線リソースの使用期間又は頻度等が所定の条件を満たすUE100を示すグループ情報が取得されてよい。即ち、サイドリンク通信の状況からサイドリンク通信が安定していると推測されるUE100を示すグループ情報が取得される。また、取得されたグループ情報は、基地局300へ送信されてもよい。さらに、送信UE100は、単一のサイドリンク通信を介して通信可能なUE100(隣接UE100とも称する。)から、隣接UE100による中継を介して安定的に通信可能なUE100のリストを取得してもよい。このリスト内のUE100が、マルチホップ通信が安定していると推測されるUE100としてグループ情報に含まれてもよい。
【0067】
-送信割当
協調UEリストが示す2つ以上の協調UE100がそれぞれ送信すべき協調送信データは、協調送信データ全体の部分である。送信割当情報は、2つ以上の協調UE100がそれぞれ送信すべき協調送信データ全体の部分を示す。
【0068】
例えば、協調送信データ全体の第1の部分が協調UE100-1により送信され、第1の部分とは異なる第2の部分が協調UE100-2により送信される。この場合、送信割当情報は、協調UE100-1への割当として第1の部分を示し、協調UE100-2への割当として第2の部分を示す。例えば、送信割当情報は、割当のパターンの識別子であってもよく、割当の量又は割合を示してもよい。
【0069】
なお、2つ以上の協調UE100がそれぞれ送信すべき協調送信データ全体の部分は重複していてもよい。例えば、上記第1の部分と上記第2の部分とは重複してもよい。また、2つ以上の協調UE100がそれぞれ送信すべき協調送信データは協調送信データ全体であってもよい。また、代表UE100が送信割当情報を取得してもよい。
【0070】
また、送信割当情報は、2つ以上の協調UE100の通信状況又は処理負荷に基づいて決定されてもよい。例えば、送信割当情報は、2つ以上の協調UE100の通信の量、期間、頻度、遅延又は接続の安定度に基づいてもよい。また、送信割当情報は、2つ以上の協調UE100の処理の量、時間又は遅延に基づいてもよい。
【0071】
-協調送信データの送信
送信UE100は、協調UE100へ協調送信データを直接通信で共有する。具体的には、送信UE100(情報取得部131)は、協調UEリストを取得する。送信UE100(通信処理部133)は、当該協調UEリストが示す2つ以上の協調UE100のうちの少なくとも1つの協調UE100へ協調送信データをサイドリンクで送信する。なお、送信UE100が協調UEとしても動作する場合は、協調UEリストは、送信UE100がサイドリンクで通信可能な1つ以上の協調UE100を示す情報と送信UE100を示す情報とを別に含んでもよい。即ち、送信UE100は、1つ以上の協調UE100へ協調送信データを送信してもよい。
【0072】
例えば、送信UE100(情報取得部131)は、送信UE100内で協調送信データを取得する。送信UE100(通信処理部133)は、取得された協調送信データをサイドリンクで少なくとも1つの協調UE100へ送信する。例えば、送信UE100は、記憶部120に記憶されるデータ又は送信UE100にて動作するアプリケーション等の上位レイヤから受け取るデータを取得する。送信UE100は、取得されたデータを協調UEリストが示す少なくとも1つの協調UE100へ送信する。
【0073】
また、送信UE100は、送信割当情報を協調UE100へ送信する。例えば、送信UE100は、協調送信データとともに送信割当情報を協調UE100へ送信する。なお、送信割当情報は、協調送信データとは別に協調UE100へ送信されてもよい。例えば、送信割当情報を含む制御情報が協調UE100へ送信されてよい。
【0074】
(2)代表UEの動作
代表UE100は、2つ以上の協調UE100の代表として協調UEリストを基地局300へ送信する。
【0075】
-協調UEリストの送信
代表UE100は、協調UEリストを基地局300へ送信する。具体的には、代表UE100(情報取得部131)は、協調UEリストを取得する。代表UE100(通信処理部133)は、協調UEリストを含む制御情報を基地局300へ送信する。
【0076】
例えば、代表UE100(通信処理部133)は、協調UEリストを含むUCI(Uplink Control Information)を基地局300へ送信する。あるいは、代表UE100(通信処理部133)は、協調UEリストを含むMAC CE(MAC Control Element)、又はRRCメッセージを基地局300へ送信する。
【0077】
(3)協調UEの動作
協調UE100は、協調送信データを送信UE100から受信し、受信した協調送信データを他の協調UE100と協調して基地局300へ送信する。
【0078】
-協調送信データを受信
協調UE100は、協調送信データを送信UE100から直接通信で受信する。具体的には、協調UE100(通信処理部133)は、協調送信データを送信UE100からサイドリンクで受信する。
【0079】
また、協調UE100は、送信割当情報を送信UE100から直接通信で受信する。例えば、協調UE100(通信処理部133)は、送信割当情報を含む制御情報を送信UE100からサイドリンクで受信する。協調UE100(情報取得部131)は、制御情報から送信割当情報を取得する。
【0080】
-SRSの送信
協調UE100は、リファレンス信号を基地局300へ送信する。具体的には、協調UE100(通信処理部133)は、SRSを基地局300へ送信する。
【0081】
-リソース割当情報の受信
協調UE100は、ULリソースを示すリソース割当情報を基地局300から受信する。具体的には、協調UE100(通信処理部133)は、リソース割当情報を含む制御情報を基地局300から受信する。協調UE100(情報取得部131)は、制御情報に含まれるリソース割当情報を取得する。
【0082】
また、協調UE100は、協調MIMOのための協調プリコーディングを基地局300から受信する。例えば、協調UE100(通信処理部133)は、協調プリコーディングを含む制御情報を基地局300から受信する。協調UE100(情報取得部131)は、制御情報に含まれる協調プリコーディングを取得する。なお、協調プリコーディングは、リソース割当情報が含む制御情報に含まれてもよい。
【0083】
-協調送信データの送信
協調UE100は、他の協調UE100と協調して協調送信データを基地局300へ送信する。
【0084】
ここで、協調送信は、協調送信データを複数の協調UE100で共有し、送信することを意味する。あるいは、協調送信は、協調送信データを複数の協調UE100で共有し、同一の時間、周波数又は空間で送信することを意味してもよい。あるいは、協調送信は、協調送信データを複数の協調UE100で共有し、協調MIMOで送信することを意味してもよい。あるいは、後述の第2の実施形態のように、協調送信は、協調送信データを複数の協調UE100で共有し、複数の基地局へ送信することを意味してもよい。
【0085】
例えば、協調UE100は、基地局300から受信されたリソース割当情報が示すULリソースを用いて協調送信データを基地局300へ送信する。協調プリコーディングが基地局300から受信される場合は、協調UE100は、受信された協調プリコーディングを用いて協調送信データを基地局300へ送信する。2つ以上の協調UE100それぞれが受信される協調プリコーディングを用いて協調送信データを送信することにより、協調MIMOが実現される。
【0086】
(4)基地局の動作
基地局300は、協調UEリストを代表UE100から受信し、協調UEリストを用いてULリソースを協調UE100へ割り当て、協調送信データを協調UE100から受信する。
【0087】
-協調UEリストの受信
基地局300は、協調UEリストを代表UE100から受信する。具体的には、基地局300(第1通信処理部343)は、協調UEリストを含む制御情報を代表UE100から受信する。基地局300(情報取得部341)は、制御情報に含まれる協調UEリストを取得する。取得された協調UEリストは、記憶部330に記憶される。
【0088】
-SRSの受信
基地局300は、リファレンス信号をUE100から受信する。具体的には、基地局300(第1通信処理部343)は、協調UEリストにより示される2つ以上の協調UE100からそれぞれリファレンス信号を受信する。例えば、リファレンス信号は、SRSである。基地局300は、協調UE100から受信されるSRSからUL伝搬路を観測する。
【0089】
基地局300は、協調UE100以外のUE100から受信されるSRSから観測されるUL伝搬路の情報を、破棄する、又は協調UE100から受信されるSRSから観測されるUL伝搬路の情報とは別に記憶する。
【0090】
-リソース割当情報の送信
基地局300は、協調送信のためのULリソースを示すリソース割当情報を協調UE100へ送信する。具体的には、基地局300(情報取得部341)は、リソース割当情報を取得する。基地局300(第1通信処理部343)は、リソース割当情報を含む制御情報を協調UEリストにより示される2つ以上の協調UE100へ送信する。
【0091】
基地局300は、協調UE100から受信されるリファレンス信号に基づきULリソースを決定する。例えば、基地局300は、協調UEリストにより示される2つ以上の協調UE100についてのUL伝搬路の情報に基づき、協調送信のためのULリソースを当該2つ以上の協調UE100にそれぞれ割り当てる。当該ULリソースの割当を示すリソース割当情報を含む制御情報が当該2つ以上の協調UE100へ送信される。
【0092】
また、基地局300は、協調MIMOのための協調プリコーディングを2つ以上の協調UE100へ送信する。具体的には、基地局300(情報取得部341)は、協調プリコーディングを取得する。基地局300(第1通信処理部343)は、協調プリコーディングを含む制御情報を2つ以上の協調UE100へ送信する。
【0093】
基地局300は、協調UE100から受信されるリファレンス信号に基づき協調MIMOのための制御情報を決定する。例えば、基地局300は、協調UEリストにより示される2つ以上の協調UE100についてのUL伝搬路の情報に基づき、協調MIMOのための協調プリコーディングを決定する。当該協調プリコーディングを含む制御情報が当該2つ以上の協調UE100へ送信される。
【0094】
例えば、基地局300(第1通信処理部343)は、リソース割当情報及び協調プリコーディングを含むDCI(Downlink Control Information)を2つ以上の協調UE100へ送信する。
【0095】
-協調送信データの受信
基地局300は、2つ以上の協調UE100から協調して送信される協調送信データを受信する。具体的には、基地局300(第1通信処理部343)は、2つ以上の協調UE100にそれぞれ割り当てられたULリソースで送信される協調送信データそれぞれを受信する。
【0096】
基地局300は、受信された協調送信データそれぞれに基づき、協調送信データ全体を取得する。例えば、基地局300は、受信された協調送信データ全体の部分それぞれに基づき協調送信データ全体を復元する。なお、受信される協調送信データが協調送信データ全体である場合は、基地局300は、受信された協調送信データのうちの1つを選択的に取得してもよい。
【0097】
(5)処理の流れ
図6を参照して、本開示の第1の実施形態に係る処理の例を説明する。
図6の例では、UE100Aが送信UE、代表UE及び協調UEとして動作し、UE100Bが協調UEとして動作する。
【0098】
UE100Aは、協調送信データ及び送信割当情報をUE100Bへ送信する(S501)。例えば、UE100Aは、協調送信で基地局300へ送信されるべきデータの送信要求が発生すると、協調UEとして動作するUE100を示す協調UEリストを取得する。また、UE100Aは、協調送信データについての送信割当情報を取得する。UE100Aは、取得された協調UEリストにより示されるUE100Bへ協調送信データ及び送信割当情報を送信する。
【0099】
UE100A及びUE100Bは、SRSを基地局300へ送信する(S503)。例えば、UE100A及びUE100Bは、基地局300からSRSリクエストを受信した後は、定期的にSRSを基地局300へ送信する。なお、
図6では、協調送信データの共有後に送信されるSRSが用いられるが、その前に送信されるSRSが用いられてもよい。
【0100】
UE100Aは、協調UEリストを基地局300へ送信する(S505)。例えば、UE100Aは、協調送信データを共有したUE100Bを示す協調UEリストを基地局300へ送信する。
図6の例のUE100Aように協調UEリストを送信するUE100が協調UEとして動作する場合は、協調UEリスト及び協調UEリストの送信元が2つ以上の協調UE100を示す。例えば、協調UEリストは、UE100Bを示す。なお、協調UEリストの送信元が協調UEリストに含まれてもよい。例えば、協調UEリストは、UE100A及びUE100Bを示してもよい。
【0101】
基地局300は、リソース割当情報及び協調プリコーディングを協調UEとして動作するUE100A及びUE100Bへ送信する(S507)。例えば、基地局300は、SRSを受信したUE100のうち協調UEリストに示されるUE100A及びUE100Bについて、SRSから観測したUL伝搬路の情報を用いて協調送信用のULリソースを割り当てる。UE200からもSRSが受信されているが、UE200は協調UEリストに示されていないため、基地局300はUE200には協調送信用のULリソースを割り当てない。また、基地局300は、UE100A及びUE100Bによる協調MIMOのための協調プリコーディングを取得する。そして、基地局300は、割り当てたULリソースを示すリソース割当情報及び協調プリコーディングをUE100A及びUE100Bへ送信する。
【0102】
UE100A及びUE100Bは、受信されたリソース割当情報及び協調プリコーディングに基づいて協調送信データを基地局300へ送信する(S509)。例えば、UE100A及びUE100Bは、割り当てられたULリソース及び協調プリコーディングを用いて協調送信データを基地局300へ送信する。
【0103】
(6)リソース割当
図7を参照して、本開示の第1の実施形態に係るリソース割当の例を説明する。
図7で示される各ブロックは、データ又はリソースブロックである。
【0104】
本実施形態では、協調送信データは基地局300により受信される。そのため、
図7の左に示される協調送信データのブロックサイズは、
図7の中央に示される基地局300が受信するデータに対応するブロックサイズと同一である。
【0105】
協調送信データを送信する各UE100に割り当てられるリソースについて
図6のケースで説明する。
図6のケースでは、UE100A及びUE100BにはULリソースと協調プリコーディングとが提供される。例えば、UE100A及びUE100Bには、
図7の右に示されるように、協調プリコーディングを用いた協調MIMOのためのリソース、UE100A単独送信のためのリソース、UE100B単独送信のためのリソースが割り当てられる。
【0106】
なお、UE100A及びUE100Bに割り当てられるリソースのサイズは、UE100A及びUE100Bそれぞれが送信すべき協調送信データのサイズに応じていてもよい。
【0107】
上記のように、本開示の第1の実施形態によれば、UE100が協調UEリストを基地局300へ送信し、基地局300が当該協調UEリストを受信する。したがって、協調的にデータを送信可能なUE100に協調送信用のULリソースを割り当てることが可能になる。
【0108】
<1-5.変形例>
図8を参照して、本開示の第1の実施形態に係る第1~第6の変形例を説明する。
図8の例では、UE100Aが送信UEとして動作し、UE100Bが代表UE及び協調UEとして動作し、UE100Cが協調UEとして動作する。なお、これらの変形例のうちの2つ以上が組み合わせられてもよい。
【0109】
(1)第1の変形例
本開示の第1の実施形態の上述した例では、協調UEリストが代表UE100から基地局300へ送信される。しかし、本開示の第1の実施形態に係る協調UEリストは、この例に限定されない。
【0110】
本開示の第1の実施形態の第1の変形例として、代表UEとして動作するUE100は、協調UEリストの有効条件を基地局300へ送信してもよい。具体的には、代表UE100(情報取得部131)は、協調UEリストが有効である条件に関する有効条件情報を取得する。代表UE100(通信処理部133)は、有効条件情報を含む制御情報を基地局300へ送信する。基地局300(第1通信処理部343)は、有効条件情報を含む制御情報を受信する。基地局300(情報取得部341)は、制御情報に含まれる有効条件情報を取得する。
【0111】
例えば、
図8の例では、UE100Bは、有効条件情報を基地局300へ送信する(S555)。UE100Bは、有効条件情報をUE100Aから受信してもよく、UE100B内で取得してもよい。
【0112】
これにより、協調送信データをより確実に送信可能なUE100にULリソースを割り当てることができる。即ち、ULリソースの浪費を抑制することができる。なお、有効条件情報は、協調UEリストが含まれる制御情報に含まれてもよいし、当該制御情報とは別の制御情報に含まれてもよい。
【0113】
-通信状況
有効条件情報は、2つ以上の協調UE100における直接通信を用いた協調送信データの送信又は受信の状況に関する通信状況情報を含んでもよい。具体的には、代表UE100(情報取得部131)は、通信状況情報を取得する。代表UE100(通信処理部133)は、通信状況情報を含む制御情報を基地局300へ送信する。基地局300(第1通信処理部343)は、通信状況情報を含む制御情報を受信する。基地局300(情報取得部341)は、制御情報に含まれる通信状況情報を取得する。これにより、協調UE100におけるサイドリンクを用いた協調送信データの共有の状況に基づいて、協調送信データに対するULリソースをUE100に割り当てることができる。即ち、協調送信データをより確実に送信可能なUE100にULリソースを割り当てることができる。
【0114】
通信状況情報は、2つ以上の協調UE100における直接通信を用いた協調送信データの送信又は受信の進行度を示してもよい。例えば、通信状況情報は、送信UE100から協調UE100への共有が完了している協調送信データの量又は割合を示す。基地局300は、通信状況情報が示す協調送信データの共有の進行度に基づいて協調送信データに対するULリソースを割り当てる。例えば、基地局300は、共有が完了している協調送信データの量を上限としてULリソースを割り当てる。また、基地局300は、共有が完了している協調送信データの割合に応じて各協調UE100に割り当てるULリソースを決定する。これにより、協調送信データをより確実に送信可能なUE100にULリソースを過不足なく割り当てることができる。
【0115】
なお、基地局300は、通信状況情報が示す協調送信データの共有の進行度に基づいて、協調UEリストを無効と判定してもよい。例えば、基地局300は、通信状況情報が示す協調送信データの共有の進行度が閾値以下である場合、協調UEリストを無効と判定する。無効と判定された協調UEリストは協調送信に関する処理に用いられない。協調UEリストが無効と判定されたことを示す情報が代表UE100へ送信されてもよい。
【0116】
また、通信状況情報は、2つ以上の協調UE100における直接通信の安定度を示してもよい。具体的には、通信状況情報は、協調UE100と送信UE100との間のサイドリンクの安定度を示す。例えば、サイドリンクの安定度は、通信の量、期間、頻度又は遅延に基づいて判定されてもよい。これにより、協調送信データをより確実に共有し送信可能なUE100にULリソースを割り当てることができる。
【0117】
-有効時間
有効条件情報は、協調UEリストの有効時間を示してもよい。基地局300は、当該有効時間に基づいて協調UEリストを無効と判定してもよい。例えば、基地局300は、有効条件情報が示す有効時間の経過前までに、当該有効時間の延長を示す情報又は更新された協調UEリストを代表UE100から受信しない場合、協調UEリストを無効と判定する。なお、有効時間の延長を示す情報の代わりに変更されていない協調UEリストが代表UE100から送信されてもよい。これにより、協調UEリストの送信後に時間経過で協調UE100の状況が協調送信データの送信に適さなくなった場合に、当該協調UE100にULリソースが割り当てられることを抑制できる。
【0118】
なお、協調UEリストの有効時間を示す有効条件情報は、有効時間の長さに応じた制御情報に含まれてよい。例えば、有効時間が比較的長い場合(例えば、数百msec)、有効条件情報はRRCメッセージに含まれてもよく、有効時間が比較的短い場合(例えば、数十msec)、有効条件情報はUCIに含まれてもよい。
【0119】
(2)第2の変形例
本開示の第1の実施形態の上述した例では、送信UE100が協調UE及び代表UEとしても動作する。しかし、本開示の第1の実施形態に係る送信UE100は、この例に限定されない。
【0120】
本開示の第1の実施形態の第2の変形例として、送信UE100は、協調UEとして動作しなくてもよい。例えば、送信UE100は、送信UE及び代表UEとして動作する。この場合、送信UE100は、協調UEリストには示されず、協調送信データを基地局300へ送信しない。これにより、送信UE100と基地局300との通信量を削減することができる。
【0121】
また、送信UE100は、代表UEとして動作しなくてもよい。例えば、UE100は、送信UE及び協調UEとして動作する。この場合、送信UE100は、協調UEリストを代表UEとして動作する他のUE100へ送信する。これにより、送信UE100と基地局300との通信量を削減することができる。
【0122】
また、UE100は、送信UEとしてのみ動作してもよい。この場合、代表UE100が基地局300へ協調UEリストを送信し、協調UE100が基地局300へ協調送信データを送信する。これにより、送信UE100が基地局300と通信できなくても協調送信データを基地局300へ協調送信することができる。
【0123】
例えば、
図8の例では、UE100Aは、協調UEリストをUE100Bへ送信する(S551)。UE100Aの代わりに、UE100Bが協調UEリストを基地局300へ送信する。
【0124】
なお、UE100は、代表UEとしてのみ動作してもよい。この場合、代表UE100(通信処理部133)は、協調UEリストを含む制御情報を協調UEではない他のUE100(例えば送信UE100)から直接通信で受信する。代表UE100(情報取得部131)は、当該制御情報に含まれる協調UEリストを取得する。代表UE100(通信処理部133)は、取得された協調UEリストを基地局300へ送信する。これにより、送信UE100が基地局300と通信できなくても協調送信に関する制御情報を基地局300へ送信することができる。なお、代表UE100は、第1の実施の形態又はいずれかの変形例において送信UEが基地局300へ送信すると説明したその他の制御情報を送信してもよい。
【0125】
例えば、
図8の例では、UE100Bは、協調UEリストをUE100Aから受信する(S551)。UE100Bは、協調UEリストを基地局300へ送信する(S555)。
【0126】
(3)第3の変形例
本開示の第1の実施形態の上述した例では、UE100Aが代表UEとして決定されている。しかし、本開示の第1の実施形態に係る代表UEの決定方法は、この例に限定されない。
【0127】
本開示の第1の実施形態の第3の変形例として、代表UE100は、送信UE100と直接通信で通信可能であり基地局300と通信可能なUE100の中から選出されてもよい。具体的には、UE100(情報取得部131)は、基地局300と通信可能なUE100を示す代表UE情報を取得する。UE100(通信処理部133)は、UE100が代表UE情報により示されるUE100である場合、協調UEリストを含む制御情報を基地局300へ送信する。
【0128】
例えば、代表UE100は、送信UE100と直接通信で通信可能であり基地局300と通信可能なUE100である協調UE100の中から選出される。送信UE100は、協調UE100の中から代表UE100を選出し、当該代表UE100を示す代表UE情報を協調UEへ送信する。協調UE100は、受信された代表UE情報が自身を示すか否かを判定する。代表UE情報が自身を示す場合、協調UE100は、代表UEとして動作する。
【0129】
これにより、基地局300と通信可能な代表UE100を選出することができる。そのため、送信UE100が基地局300と通信できない場合であっても、協調UEリストなどの協調送信のための制御情報を基地局300へ送信することができる。
【0130】
(4)第4の変形例
本開示の第1の実施形態の上述した例では、送信割当情報は送信UE100から協調UE100へ送信される。しかし、本開示の第1の実施形態に係る送信割当情報の送信は、この例に限定されない。
【0131】
本開示の第1の実施形態の第4の変形例として、送信割当情報は、代表UE100から基地局300へ送信されてもよい。例えば、代表UE100は、送信UE100から送信割当情報を受信し、送信割当情報を含む制御情報を基地局300へ送信する。協調UEリストを含む制御情報に送信割当情報が含まれてもよい。また、基地局300は、送信割当情報を用いてULリソースを協調UE100に割り当ててもよい。これにより、協調送信のためのULリソースを過不足なく割り当てることができる。
【0132】
なお、送信UE100は、送信割当情報を協調UE100へ送信する代わりに、各協調UE100が送信すべき部分の協調送信データのみをそれぞれ共有してもよい。
【0133】
(5)第5の変形例
本開示の第1の実施形態の上述した例では、協調UE100は送信UE100から協調送信データを受信した後に基地局300から割り当てられたULリソースを用いて協調送信データを基地局300へ送信する。しかし、本開示の第1の実施形態に係る協調送信は、この例に限定されない。
【0134】
本開示の第1の実施形態の第5の変形例として、送信UE100は、協調送信データを識別するためのデータ識別情報を協調UE100へ送信してもよい。例えば、送信UE100は、協調送信データとともに当該データ識別情報を協調UE100へ直接通信で送信する。データ識別情報は、例えば送信UE又は代表UEの識別子又は識別子から生成される情報であってもよい。なお、当該データ識別情報は、協調送信データとは別に送信されてもよい。
【0135】
また、基地局300は、協調送信のためのULリソースに対応付けられたデータ識別情報を協調UE100へ送信する。例えば、基地局300は、協調送信のためのULリソースを示すリソース割当情報とともに当該データ識別情報を協調UE100へ送信する。なお、当該データ識別情報は、リソース割当情報とは別に送信されてもよい。
【0136】
協調UE100は、受信されたデータ識別情報が示す協調送信データを、基地局300から割り当てられた当該データ識別情報に対応付けられたULリソースを用いて基地局300へ送信する。
【0137】
(6)第6の変形例
本開示の第1の実施形態の上述した例では、協調UEリストは代表UE100から基地局300へ送信される。しかし、本開示の第1の実施形態に係る協調UEリストの送信は、この例に限定されない。
【0138】
本開示の第1の実施形態の第6の変形例として、送信UE100は、協調送信データとともに協調UEリストを周辺のUE100へ送信してもよい。例えば、送信UE100は、協調送信データ及び協調UEリストをサイドリンクでブロードキャストする。なお、代表UE100が協調UEリストを周辺のUE100へ送信してもよい。
【0139】
協調UE100は、周辺のUE100宛ての協調送信データ及び協調UEリストを受信する。例えば、協調UE100は、ブロードキャストされる協調送信データ及び協調UEリストをサイドリンクで受信する。協調UE100は、受信された協調UEリストを参照し、自身が協調UE100であるか否かを判定する。自身が協調UE100である場合、協調UE100は、受信した協調送信データを保持し、基地局300から割り当てられるULリソースを用いて基地局300へ送信する。
【0140】
<2.第2の実施形態>
本開示の第2の実施形態を説明する。本実施形態では、複数のUEが複数の基地局へそれぞれ協調的にデータを送信する。なお、第1の実施形態と実質的に同一である機能又は構成については説明を省略する。
【0141】
<2-1.システムの構成>
図9を参照して、本開示の第2の実施形態に係るシステム2の構成の例を説明する。
図9を参照すると、システム2は、UE100(UE100A及びUE100B)、UE200及び基地局300(基地局300A及び基地局300B)を含む。
【0142】
例えば、システム2は、3GPPのTSに準拠したシステムである。より具体的には、例えば、システム2は、5G又はNRのTSに準拠したシステムである。当然ながら、システム2は、この例に限定されない。
【0143】
(1)基地局300
基地局300(基地局300A及び基地局300B)は、基地局300のカバレッジエリア内に位置するUEと通信する。また、基地局300は、他の基地局300とも通信する。例えば、基地局300は、Xnインターフェースを介して他の基地局300と通信する。あるいは、基地局300は、X2インターフェースを介して他の基地局300と通信してもよい。
【0144】
(2)UE100及びUE200
UE100(UE100A及びUE100B)及びUE200の各々は、自身が位置するカバレッジエリアを持つ基地局300と通信する。例えば、
図9の例では、UE100Aは基地局300Aと通信し、UE100B及びUE200は基地局300Bと通信する。
【0145】
なお、UE100及び基地局300の構成は、実質的に第1の実施形態の構成と同一であるため説明を省略する。
【0146】
<2-2.動作例>
図10、
図11を参照して、本開示の第2の実施形態に係るUE100及び基地局300の動作の例を説明する。本実施形態では、UE100は、送信UE、代表UE、協調UE又はそれらのいずれか2つ若しくは全てとして動作し得る。また、基地局300は、受信基地局(第2の基地局)又は協調基地局(第1の基地局)として動作し得る。
【0147】
(1)送信UEの動作
送信UE100は、基地局300へ送信されるべき協調送信データを協調UE100へ送信する。また、送信UE100は、協調UE100と協調UE100が通信可能な基地局300を示す基地局情報(協調基地局情報とも称する。)を取得する。
【0148】
-協調基地局情報の取得
送信UE100は、協調基地局情報を取得する。協調基地局情報は、直接通信で協調送信データを送信又は受信可能な2つ以上のUE100であって、協調的に協調送信データを基地局300へ送信可能な2つ以上のUE100(即ち、2つ以上の協調UE100)のうちの1つ以上のUE100及び当該1つ以上のUE100が通信可能な基地局300を示す情報である。例えば、協調基地局情報は、送信UE100又は代表UE100と通信可能な基地局300以外の基地局300、及び当該基地局300と通信可能な協調UE100を示す。例えば、協調基地局情報は、基地局300の識別子及びUE100の識別子のセットが示される。協調基地局情報は、記憶部120に記憶されていてよい。
【0149】
-送信割当
協調送信データの送信割当が協調UE100に対して行われる。第2の実施形態の送信割当は第1の実施形態と実質的に同一であるため説明を省略する。
【0150】
-協調送信データの送信
送信UE100は、協調送信データを直接通信で協調UE100へ送信する。第2の実施形態の協調送信データの送信は第1の実施形態と実質的に同一であるため説明を省略する。
【0151】
(2)代表UEの動作
代表UE100は、2つ以上の協調UE100の代表として協調基地局情報を受信基地局300へ送信する。
【0152】
-協調基地局情報の送信
代表UE100は、協調基地局情報を基地局300へ送信する。具体的には、代表UE100(情報取得部131)は、協調基地局情報を取得する。代表UE100(通信処理部133)は、協調基地局情報を含む制御情報を基地局300へ送信する。
【0153】
例えば、代表UE100(通信処理部133)は、協調基地局情報を含むUCIを基地局300へ送信する。あるいは、代表UE100(通信処理部133)は、協調基地局情報を含むMAC CE、又はRRCメッセージを基地局300へ送信する。
【0154】
(3)協調UEの動作
協調UE100は、協調送信データを送信UE100から受信し、受信した協調送信データを他の協調UE100と協調して当該協調UE100が通信可能な基地局300(後述する受信基地局300又は協調基地局300)へ送信する。
【0155】
-協調送信データを受信
協調UE100は、協調送信データを送信UE100から直接通信で受信する。第2の実施形態の協調送信データの受信は第1の実施形態と実質的に同一であるため説明を省略する。
【0156】
-SRSの送信
協調UE100は、リファレンス信号を基地局300へ送信する。第2の実施形態のSRSの送信は第1の実施形態と実質的に同一であるため説明を省略する。
【0157】
-リソース割当情報とデータ識別情報の受信
第1の実施形態と同様に、協調UE100は、ULリソースを示すリソース割当情報を基地局300から受信する。
【0158】
また、協調UE100は、協調送信データの識別のためのデータ識別情報を基地局300から受信する。具体的には、協調UE100(通信処理部133)は、データ識別情報を含む制御情報を基地局300から受信する。協調UE100(情報取得部131)は、当該制御情報からデータ識別情報を取得する。データ識別情報は、例えば送信UE又は代表UEの識別子又は識別子から生成される情報であってもよい。
【0159】
リソース割当情報は、データ識別情報と対応付けられる。即ち、リソース割当情報が示すULリソースは、データ識別情報が示す協調送信データの送信のためのリソースである。データ識別情報は、リソース割当情報が含まれる制御情報に含まれてもよく、当該制御情報とは別の制御情報に含まれてもよい。
【0160】
なお、協調UE100が受信されるリソース割当情報に対応付けられる協調送信データを識別できる場合は、データ識別情報は受信されなくてもよい。例えば、協調UE100が代表UE又は送信UEとして動作する場合、協調UE100は協調送信データを識別できるため、当該協調UE100へデータ識別情報が送信されないとしてもよい。あるいは、協調送信データが1つである場合(換言すると、協調送信データを共有する送信UE100が単一である場合)、データ識別情報の通信は省略されてもよい。
【0161】
-協調送信データの送信
第1の実施形態と同様に、協調UE100は、他の協調UE100と協調して協調送信データを基地局300へ送信する。具体的には、協調UE100(通信処理部133)は、リソース割当情報が示すULリソースを用いて、データ識別情報により識別される協調送信データを基地局300へ送信する。
【0162】
例えば、協調UE100は、基地局300から受信されたリソース割当情報が示すULリソースを用いて、送信UE100から共有された協調送信データのうちデータ識別情報により識別される協調送信データを基地局300へ送信する。
【0163】
(4)受信基地局の動作
受信基地局として動作する基地局300(受信基地局300とも称する。)は、協調基地局情報を代表UE100から受信し、協調基地局情報を用いてULリソースを協調UE100へ割り当て、協調送信データを協調UE100から受信する。また、受信基地局300は、協調基地局情報を用いて協調情報を協調基地局として動作する基地局300(協調基地局300とも称する。)へ送信し、協調基地局300から協調送信データを受信する。
【0164】
-協調基地局情報の受信
受信基地局300は、協調基地局情報を代表UE100から受信する。具体的には、受信基地局300(第1通信処理部343)は、協調基地局情報を含む制御情報を代表UE100から受信する。受信基地局300(情報取得部341)は、制御情報に含まれる協調基地局情報を取得する。取得された協調基地局情報は、記憶部330に記憶される。
【0165】
例えば、協調基地局情報は、受信基地局300以外の基地局300(即ち協調基地局300)及び当該協調基地局300と通信可能な協調UE100を示す。
【0166】
-SRSの受信
受信基地局300は、リファレンス信号をUE100から受信する。第2の実施形態のSRSの送信は第1の実施形態と実質的に同一であるため説明を省略する。
【0167】
なお、受信基地局300では、協調基地局情報が示す協調UE100からのSRSは受信されない。また、仮に当該協調UE100からのSRSが受信された場合、受信基地局300は、当該協調UE100から受信されるSRSから観測されるUL伝搬路の情報を、破棄する、又は他の協調UE100から受信されるSRSから観測されるUL伝搬路の情報とは別に記憶する。
【0168】
-協調基地局への協調情報の送信
受信基地局300は、受信された協調基地局情報を用いて協調情報を協調基地局300へ送信する。具体的には、受信基地局300(第2通信処理部345)は、協調基地局情報が示す1つ以上の協調UE100を示す情報(協調UE情報とも称する。)を含む制御情報を協調基地局300へ送信する。
【0169】
また、受信基地局300(情報取得部341)は、協調送信データの識別のためのデータ識別情報を取得する。受信基地局300(第2通信処理部345)は、データ識別情報を含む制御情報を協調基地局300へ送信する。例えば、受信基地局300は、協調基地局情報の送信元である送信UE又は代表UEとして動作するUE100の識別子に基づいてデータ識別情報を取得する。なお、データ識別情報は、代表UE100から受信されてもよい。
【0170】
例えば、受信基地局300は、Xnインターフェース又はX2インターフェースを介して、協調UE情報及びデータ識別情報を含む制御情報を協調基地局300へ送信する。
【0171】
-リソース割当情報の送信
受信基地局300は、協調送信のためのULリソースを示すリソース割当情報を協調UE100へ送信する。具体的には、受信基地局300(情報取得部341)は、当該リソース割当情報を取得する。受信基地局300(第1通信処理部343)は、リソース割当情報を含む制御情報を協調UE100へ送信する。例えば、受信基地局300は、協調UEとしても動作する代表UE100へリソース割当情報を含む制御情報を送信する。
【0172】
受信基地局300は、協調UE100から受信されるリファレンス信号に基づきULリソースを決定する。例えば、受信基地局300は、受信基地局300がSRSを受信した協調UE100についてのUL伝搬路の情報に基づき、協調送信のためのULリソースを当該協調UE100に割り当てる。当該ULリソースの割当を示すリソース割当情報を含む制御情報が当該協調UE100へ送信される。
【0173】
例えば、受信基地局300(第1通信処理部343)は、リソース割当情報を含むDCIを協調UE100へ送信する。
【0174】
-協調送信データの受信
受信基地局300は、2つ以上の協調UE100から協調して送信される協調送信データを受信する。具体的には、受信基地局300(第1通信処理部343)は、1つ以上の協調UE100から協調送信データを受信する。例えば、受信基地局300は、代表UEとして動作する協調UE100に割り当てられたULリソースを用いて送信される協調送信データを受信する。
【0175】
また、受信基地局300(第2通信処理部345)は、協調基地局300から協調送信データを受信する。例えば、受信基地局300は、Xnインターフェース又はX2インターフェースを介して、協調基地局情報が示す協調UE100から受信された協調送信データを協調基地局300から受信する。
【0176】
受信基地局300は、受信された協調送信データそれぞれに基づき、協調送信データ全体を取得する。例えば、受信基地局300は、協調UE100及び協調基地局300から受信された協調送信データ全体の部分それぞれに基づき結合受信処理(Joint Reception)を行う。なお、受信される協調送信データが協調送信データ全体である場合は、受信基地局300は、受信された協調送信データのうちの1つを選択的に取得してもよい。
【0177】
(5)協調基地局の動作
協調基地局300は、協調情報を受信基地局300から受信し、受信基地局300へ協調送信データを送信する。また、協調基地局300は、受信された協調情報に基づいて協調UE100へULリソースを割り当て、協調送信データを協調UE100から受信する。
【0178】
-受信基地局からの協調情報の受信
協調基地局300は、協調情報を受信基地局300から受信する。具体的には、協調基地局300(第2通信処理部345)は、協調基地局300と通信可能な1つ以上の協調UE100を示す情報(即ち協調UE情報)を含む制御情報を受信基地局300から受信する。協調基地局300(情報取得部341)は、当該制御情報に含まれる1つ以上の協調UE100を示す情報を取得する。
【0179】
また、協調基地局300(第2通信処理部345)は、協調送信データの識別のためのデータ識別情報を含む制御情報を受信基地局300から受信する。協調基地局300(情報取得部341)は、当該制御情報に含まれるデータ識別情報を取得する。
【0180】
例えば、協調基地局300は、Xnインターフェース又はX2インターフェースを介して、協調UE情報及びデータ識別情報を含む制御情報を受信基地局300から受信する。
【0181】
-SRSの受信
協調基地局300は、リファレンス信号をUE100から受信する。第2の実施形態のSRSの送信は第1の実施形態と実質的に同一であるため説明を省略する。
【0182】
なお、協調基地局300では、協調UE情報が示す協調UE100以外の他の協調UE100からのSRSは受信されない。また、仮に当該他の協調UE100からのSRSが受信された場合、協調基地局300は、当該他の協調UE100から受信されるSRSから観測されるUL伝搬路の情報を、破棄する、又は協調UE情報が示す協調UE100から受信されるSRSから観測されるUL伝搬路の情報とは別に記憶する。
【0183】
-リソース割当情報とデータ識別情報の送信
協調基地局300は、協調送信のためのULリソースを示すリソース割当情報を協調基地局300と通信可能な協調UE100へ送信する。具体的には、協調基地局300(情報取得部341)は、リソース割当情報を取得する。協調基地局300(第1通信処理部343)は、リソース割当情報を含む制御情報を協調UE情報が示す協調UE100へ送信する。
【0184】
協調基地局300は、協調UE100から受信されるリファレンス信号に基づきULリソースを決定する。例えば、協調基地局300は、協調基地局300がSRSを受信したUE100であって協調UE情報が示す協調UE100についてのUL伝搬路の情報に基づき、協調送信のためのULリソースを当該協調UE100に割り当てる。当該ULリソースの割当を示すリソース割当情報を含む制御情報が当該協調UE100へ送信される。
【0185】
また、協調基地局300は、協調送信データの識別のためのデータ識別情報を協調UE100へ送信する。具体的には、協調基地局300(情報取得部341)は、データ識別情報を取得する。協調基地局300(第1通信処理部343)は、当該データ識別情報を含む制御情報を協調UE情報が示す協調UE100へ送信する。
【0186】
例えば、協調基地局300(第1通信処理部343)は、リソース割当情報及びデータ識別情報を含むDCIを協調UE100へ送信する。
【0187】
-協調送信データの受信
協調基地局300は、協調UE100から協調送信データを受信する。具体的には、協調基地局300(第1通信処理部343)は、協調UE情報が示す協調UE100から協調送信データを受信する。例えば、協調基地局300は、協調UE情報が示す協調UE100に割り当てられたULリソースを用いて送信される協調送信データを受信する。
【0188】
-受信基地局への協調送信データの送信
協調基地局300は、協調送信データを受信基地局300へ送信する。具体的には、協調基地局300(第2通信処理部345)は、協調UE100から受信された協調送信データを受信基地局300へ送信する。例えば、協調基地局300は、Xnインターフェース又はX2インターフェースを介して、協調UE情報が示す協調UE100から受信された協調送信データを受信基地局300へ送信する。
【0189】
(6)処理の流れ
図10を参照して、本開示の第2の実施形態に係る処理の例を説明する。
図10の例では、UE100Aが送信UE、代表UE及び協調UEとして動作し、UE100Bが協調UEとして動作し、基地局300Aが受信基地局として動作し、基地局300Bが協調基地局として動作する。
【0190】
UE100Aは、協調送信データ及び送信割当情報をUE100Bへ送信する(S601)。例えば、UE100Aは、協調送信で基地局300へ送信されるべきデータの送信要求が発生すると、協調送信データについての送信割当情報を取得する。UE100Aは、UE100Bへ協調送信データ及び送信割当情報を送信する。
【0191】
UE100A及びUE100Bは、SRSをそれぞれ基地局300A及び基地局300Bへ送信する(S603)。例えば、UE100A及びUE100Bは、基地局300A及び基地局300BからSRSリクエストをそれぞれ受信した後は、定期的にSRSを基地局300A及び基地局300Bへそれぞれ送信する。なお、
図10では、協調送信データの共有後に送信されるSRSが用いられるが、その前に送信されるSRSが用いられてもよい。
【0192】
UE100Aは、協調基地局情報を基地局300Aへ送信する(S605)。例えば、UE100Aは、協調送信データが共有されたUE100Bが通信可能な基地局300B及びUE100Bを示す協調基地局情報を基地局300Aへ送信する。
【0193】
基地局300Aは、協調UE情報及びデータ識別情報を基地局300Bへ送信する(S607)。例えば、基地局300Aは、協調基地局情報が示すUE100Bを示す協調UE情報を取得する。また、基地局300Aは、協調基地局情報の送信元であるUE100Aの識別子に基づきデータ識別情報を取得する。基地局300Aは、取得された協調UE情報及びデータ識別情報を協調基地局情報が示す基地局300Bへ送信する。
【0194】
基地局300Aは、リソース割当情報を協調UEとして動作するUE100Aへ送信する(S609)。例えば、基地局300Aは、SRSを受信したUE100Aについて、SRSから観測したUL伝搬路の情報を用いて協調送信用のULリソースを割り当てる。基地局300Aは、割り当てたULリソースを示すリソース割当情報をUE100Aへ送信する。
【0195】
基地局300Bは、リソース割当情報及びデータ識別情報を協調UEとして動作するUE100Bへ送信する(S611)。例えば、基地局300Bは、基地局300Aから受信された協調UE情報が示すUE100BであってSRSを受信したUE100Bについて、SRSから観測したUL伝搬路の情報を用いて協調送信用のULリソースを割り当てる。UE200からもSRSが受信されているが、UE200は協調UE情報が示すUEではないため、基地局300BはUE200には協調送信用のULリソースを割り当てない。基地局300Bは、割り当てたULリソースを示すリソース割当情報及び基地局300Aから受信したデータ識別情報をUE100Bへ送信する。
【0196】
UE100Aは、受信されたリソース割当情報に基づいて協調送信データを基地局300Aへ送信する(S613)。例えば、UE100Aは、割り当てられたULリソースを用いて協調送信データを基地局300Aへ送信する。
【0197】
UE100Bは、受信されたリソース割当情報及びデータ識別情報に基づいて協調送信データを基地局300Bへ送信する(S615)。例えば、UE100Aは、割り当てられたULリソースを用いて、データ識別情報により識別される協調送信データを基地局300Bへ送信する。
【0198】
基地局300Bは、協調送信データを基地局300Aへ送信する(S617)。例えば、基地局300Bは、UE100Bから受信された協調送信データを協調UE情報の送信元である基地局300Aへ送信する。基地局300Aは、基地局300Bから受信された協調送信データ及びUE100Aから受信された協調送信データに基づきUE100Aの協調送信データを取得する。
【0199】
(7)リソース割当
図11を参照して、本開示の第2の実施形態に係るリソース割当の例を説明する。
図11で示される各ブロックは、データ又はリソースブロックである。
【0200】
協調送信データを受信する各基地局300に割り当てられる協調送信データについて先述の
図10のケースで説明する。
図10のケースでは、協調送信データは分割されて基地局300A及び基地局300Bにより受信される。
図11の左に示される協調送信データのブロックサイズは、
図11の中央に示される基地局300Aが受信するデータに対応するブロックサイズ及び基地局300Bが受信するデータに対応するブロックサイズの和と同一である。なお、協調送信データは基地局300A及び基地局300Bで重複して割り当てられてもよい。
【0201】
協調送信データを送信する各UE100に割り当てられるリソースについて
図10のケースで説明する。
図10のケースでは、UE100A及びUE100Bの各々には基地局300A及び基地局300Bの各々からそれぞれULリソースが提供される。例えば、
図11の右に示されるように、UE100Aには基地局300Aへのデータ送信のためのリソース、UE100Bには基地局300Bへのデータ送信のためのリソースが割り当てられる。
【0202】
なお、UE100A及びUE100Bに割り当てられるリソースのサイズは、UE100A及びUE100Bそれぞれが送信すべき協調送信データのサイズに応じていてもよい。
【0203】
上記のように、本開示の第2の実施形態によれば、代表UE100が協調基地局情報を受信基地局300へ送信し、受信基地局300が当該協調基地局情報を受信する。また、協調基地局300が協調基地局情報が示すUE100を示す協調UE情報を受信基地局300から受信する。そのため、協調基地局300は、自身に協調送信データを送信する協調UE100を把握し、ULリソースを割り当てることができる。また、協調UE100は、協調基地局300からデータ識別情報を受信する。そのため、協調基地局300へ送信すべき協調送信データを識別することができる。したがって、通信可能な基地局がそれぞれ異なるUE群であっても協調的にデータを送信することが可能になる。
【0204】
<2-3.変形例>
図12を参照して、本開示の第2の実施形態に係る第1~第5の変形例を説明する。
図12の例では、UE100Aが送信UE及び協調UEとして動作し、UE100Bが代表UE及び協調UEとして動作し、基地局300Aが協調基地局として動作し、基地局300Bが受信基地局として動作する。なお、これらの変形例のうちの2つ以上が組み合わせられてもよい。また、第1の実施形態の変形例が第2の実施形態に適用されてもよい。
【0205】
(1)第1の変形例
本開示の第2の実施形態の上述した例では、送信UE100は協調基地局情報を記憶部120から取得する。しかし、本開示の第2の実施形態に係る協調基地局情報の取得方法は、この例に限定されない。
【0206】
本開示の第2の実施形態の第1の変形例として、送信UE100は、直接通信を用いて協調基地局情報を取得してもよい。具体的には、送信UE100(通信処理部133)は、協調UE100が通信可能な基地局300を示す情報を含む制御情報を直接通信で協調UE100から受信する。送信UE100(情報取得部131)は、当該制御情報の送信元である協調UE100及び当該制御情報に含まれる基地局300を示す基地局情報を取得する。また、協調UE100(情報取得部131)は、協調UE100が通信可能な基地局300を示す情報取得する。協調UE100(通信処理部133)は、当該情報を含む制御情報を送信UE100へ送信する。
【0207】
例えば、
図12の例では、UE100Bは、協調送信データ、送信割当情報及び協調基地局情報をUE100Aから受信する(S651)。なお、協調基地局情報は、協調送信データ及び送信割当情報とは別に受信されてもよい。
【0208】
なお、協調基地局300を示す情報のみが送信UE100に送信され、送信UE100において当該協調基地局300と通信可能な協調UE100を示す情報が付加されて協調基地局情報が取得されてもよい。例えば、送信UE100は、協調UE100と通信可能な基地局を示す情報を、サイドリンク通信で協調UE100から受信する。送信UE100は、当該情報の送信元である協調UE100及び当該情報が示す基地局300を示す協調基地局情報を取得する。
【0209】
これにより、協調UE100が通信可能な基地局300をより確実に把握することができる。したがって、協調送信が失敗する可能性を低下させることができる。
【0210】
(2)第2の変形例
本開示の第2の実施形態の上述した例では、協調基地局300及び協調基地局300と通信可能な協調UE100を示す協調基地局情報が代表UE100から受信基地局300へ送信される。しかし、本開示の第2の実施形態に係る基地局情報は、この例に限定されない。
【0211】
本開示の第2の実施形態の第2の変形例として、受信基地局300及び受信基地局300と通信可能な協調UE100を示す基地局情報が代表UE100から受信基地局300へ送信されてもよい。具体的には、代表UE100(情報取得部131)は、受信基地局300と通信可能な1つ以上の協調UE100及び受信基地局300を示す別の基地局情報を取得する。代表UE100(通信処理部133)は、当該別の基地局情報を含む制御情報を受信基地局300へ送信する。
【0212】
例えば、
図12の例では、UE100Bは、協調送信データ、送信割当情報及び協調基地局情報をUE100Aから受信する(S651)。
【0213】
UE100Bは、協調基地局情報及び別の基地局情報を基地局300Bへ送信する(S655)。例えば、UE100Bは、UE100Bが通信可能な基地局300B及びUE100Bを示す別の基地局情報を取得する。UE100Bは、当該別の基地局情報及びUE100Aから受信した協調基地局情報を基地局300Bへ送信する。
【0214】
なお、上記別の基地局情報及び協調基地局情報を含む基地局情報が受信基地局300へ送信されてもよい。即ち、2つ以上の協調UE100及び当該2つ以上の協調UE100がそれぞれ通信可能な基地局300を示す基地局情報が受信基地局300へ送信されてよい。
【0215】
これにより、受信基地局300と通信可能な協調UE100を受信基地局300に示すことができる。そのため、協調基地局情報を送信する代表UE100が協調UEではない場合に、受信基地局300はULリソースを割り当てるべき協調UE100を決定することができる。
【0216】
(3)第3の変形例
本開示の第2の実施形態の上述した例では、協調基地局情報が代表UEとして動作する送信UE100から受信基地局300へ送信される。しかし、本開示の第2の実施形態に係る送信UE100は、この例に限定されない。
【0217】
本開示の第2の実施形態の第3の変形例として、送信UE100は、代表UEとして動作しなくてもよい。例えば、UE100は、送信UE及び協調UEとして動作する。この場合、送信UE100は、協調基地局情報を代表UEとして動作する他のUE100へ送信する。これにより、送信UE100と基地局300との通信量を削減することができる。
【0218】
また、代表UE100(通信処理部133)は、協調基地局情報を含む制御情報を協調UEではない他のUE100(例えば送信UE100)から直接通信で受信する。代表UE100(情報取得部131)は、当該制御情報に含まれる協調基地局情報を取得する。代表UE100(通信処理部133)は、取得された協調基地局情報を受信基地局300へ送信する。これにより、送信UE100が基地局300と通信できなくても協調送信に関する制御情報を基地局300へ送信することができる。
【0219】
例えば、
図12の例では、UE100Aは、協調基地局情報をUE100Bへ送信する(S651)。UE100Aの代わりに、UE100Bが協調基地局情報を基地局300Bへ送信する。
【0220】
(4)第4の変形例
本開示の第2の実施形態の上述した例では、UE100Aが代表UEとして決定されている。しかし、本開示の第2の実施形態に係る代表UEの決定方法は、この例に限定されない。
【0221】
本開示の第2の実施形態の第4の変形例として、代表UE100は、送信UE100と直接通信で通信可能であり複数の基地局300のうちの少なくとも1つと通信可能なUE100の中から選出されてもよい。具体的には、UE100(情報取得部131)は、受信基地局300と通信可能なUE100を示す代表UE情報を取得する。UE100(通信処理部133)は、UE100が代表UE情報により示されるUE100である場合、協調基地局情報を含む制御情報を受信基地局300へ送信する。
【0222】
例えば、代表UE100は、基地局300と通信可能なUE100である協調UE100の中から選出される。送信UE100は、協調UE100の中から代表UE100を選出し、当該代表UE100を示す代表UE情報を協調UEへ送信する。協調UE100は、受信された代表UE情報が自身を示すか否かを判定する。代表UE情報が自身を示す場合、協調UE100は、代表UEとして動作する。
【0223】
例えば、
図12の例では、UE100AにおいてUE100Bを示す代表UE情報が取得され、当該代表UE情報がUE100Bへ送信される。代表UE情報を受信したUE100Bは、代表UE情報がUE100Bを示すため、代表UEとして動作する。
【0224】
これにより、複数の基地局300のうちの少なくとも1つと通信可能な代表UE100を選出することができる。そのため、送信UE100が複数の基地局300のいずれとも通信できない場合であっても、協調基地局情報などの協調送信のための制御情報を基地局300へ送信することができる。
【0225】
(5)第5の変形例
本開示の第2の実施形態の上述した例では、送信割当情報は協調UE100の各々が送信すべき協調送信データ全体の部分を示す。しかし、本開示の第2の実施形態に係る送信割当情報は、この例に限定されない。
【0226】
本開示の第2の実施形態の第5の変形例として、複数の基地局300において、当該複数の基地局300がそれぞれ受信する協調送信データ全体の部分を示すデータ部分情報(受信割当情報とも称する。)が共有されてもよい。具体的には、受信基地局300(情報取得部341)は、協調基地局300と通信可能な協調UE100から協調基地局300へ送信される協調送信データの部分に関するデータ部分情報を取得する。受信基地局300(第2通信処理部345)は、当該データ部分情報を含む制御情報を協調基地局300へ送信する。協調基地局300(第2通信処理部345)は、当該データ部分情報を含む制御情報を受信基地局300から受信する。協調基地局300(情報取得部341)は、当該制御情報に含まれるデータ部分情報を取得する。
【0227】
さらに、基地局300(情報取得部341)は、当該データ部分情報に基づき決定されるアップリンクリソースを示すリソース割当情報を取得する。基地局300(第1通信処理部343)は、当該リソース割当情報を含む制御情報を1つ以上の協調UE100へ送信する。
【0228】
例えば、
図12の例では、基地局300Bは、協調UE情報、データ識別情報及び受信割当情報を基地局300Aへ送信する(S657)。なお、協調UE情報、データ識別情報及び受信割当情報はそれぞれ別に通信されてもよい。基地局300Aは、受信された受信割当情報に応じたULリソースを協調送信用に確保する。基地局300Bもまた、受信割当情報に応じたULリソースを協調送信用に確保する。
【0229】
基地局300Bは、リソース割当情報をUE100Bへ送信する(S659)。例えば、基地局300Bは、確保されたULリソースの中から、協調UE情報に基づいて協調基地局情報の送信元であるUE100BにULリソースを割り当てる。基地局300Bは、当該ULリソースを示すリソース割当情報をUE100Bへ送信する。
【0230】
基地局300Aは、リソース割当情報及びデータ識別情報をUE100Aへ送信する(S661)。例えば、基地局300Aは、確保されたULリソースの中から、協調UE情報に基づいて協調UE情報が示すUE100にULリソースを割り当てる。基地局300Aは、当該ULリソースを示すリソース割当情報及びデータ識別情報をUE100Aへ送信する。
【0231】
なお、受信割当情報は、受信基地局300にて取得されてもよい。例えば、受信基地局300は、代表UE100から受信された協調基地局情報が示す協調基地局300の数に応じた受信割当情報を取得する。なお、受信基地局300は、当該協調基地局300及び受信基地局300の負荷状況に応じた受信割当情報を取得してもよい。この場合、受信割当情報は、代表UE100へ送信されてもよい。代表UE100は、受信割当情報に応じた送信割当情報を取得する。
【0232】
また、受信割当情報は、代表UE100から取得されてもよい。例えば、代表UE100は、送信割当情報に応じた受信割当情報を取得する。より具体的には、代表UE100は、送信割当情報が示す協調送信データ全体の部分と当該部分を送信する協調UE100が通信可能な基地局300とに応じて基地局300へ送信される協調送信データの部分を示す受信割当情報を取得する。
【0233】
また、送信割当情報及び受信割当情報は、1つの情報に含まれてもよい。例えば、受信割当情報は、送信割当情報に含まれてもよい。送信割当情報は、例えば、
図11で示されるような割当情報であってもよい。
【0234】
これにより、受信基地局300及び協調基地局300それぞれの状況に適した配分で協調送信データを受信することができる。そのため、基地局300の負荷分散が可能となる。
<3.第3の実施形態>
本開示の第3の実施形態を説明する。本開示の第3の実施形態は、第2の実施形態に第1の実施形態を適用した実施形態である。なお、第1及び第2の実施形態と実質的に同一である機能又は構成については説明を省略する。
<3-1.システムの構成>
図13を参照して、本開示の第3の実施形態に係るシステム3の構成の例を説明する。
図13を参照すると、システム3は、UE100(UE100A、UE100B及びUE100C)、UE200及び基地局300(基地局300A及び基地局300B)を含む。
【0235】
例えば、システム3は、3GPPのTSに準拠したシステムである。より具体的には、例えば、システム3は、5G又はNRのTSに準拠したシステムである。当然ながら、システム3は、この例に限定されない。
【0236】
(1)基地局300
基地局300(基地局300A及び基地局300B)は、基地局300のカバレッジエリア内に位置するUEと通信する。また、基地局300は、他の基地局300とも通信する。
【0237】
(2)UE100及びUE200
UE100(UE100A、UE100B及びUE100C)及びUE200の各々は、自身が位置するカバレッジエリアを持つ基地局300と通信する。例えば、
図13の例では、UE100A、UE100B及びUE200は基地局300Aと通信し、UE100Cは基地局300Bと通信する。
【0238】
なお、UE100及び基地局300の構成は、実質的に第1の実施形態の構成と同一であるため説明を省略する。
【0239】
<3-2.動作例>
図14、
図15を参照して、本開示の第3の実施形態に係るUE100及び基地局300の動作の例を説明する。本実施形態では、UE100は、送信UE、代表UE、協調UE又はそれらのいずれか2つ若しくは全てとして動作し得る。また、基地局300は、受信基地局又は協調基地局として動作し得る。
【0240】
(1)送信UEの動作
送信UE100は、基地局300へ送信されるべき協調送信データ及び送信割当情報を協調UE100へ送信する。また、送信UE100は、協調UEリスト及び協調基地局情報を取得する。
【0241】
第3の実施形態の送信UE100の以下の動作は、第1又は第2の実施形態と実質的に同一であるため説明を省略する。当該動作は、協調UEリストの取得、送信割当、協調送信データの送信である。
【0242】
(2)代表UEの動作
代表UE100は、2つ以上の協調UE100の代表として協調UEリスト及び協調基地局情報を受信基地局300へ送信する。
【0243】
第3の実施形態の代表UE100の以下の動作は、第1又は第2の実施形態と実質的に同一であるため説明を省略する。当該動作は、協調UEリストの送信である。
【0244】
(3)協調UEの動作
協調UE100は、協調送信データを送信UE100から受信し、受信した協調送信データを他の協調UE100と協調して当該協調UE100が通信可能な基地局300へ送信する。
【0245】
第3の実施形態の協調UE100の以下の動作は、第1又は第2の実施形態と実質的に同一であるため説明を省略する。当該動作は、協調送信データを受信、SRSの送信、リソース割当とデータ識別情報の受信、協調送信データの送信である。
【0246】
(4)受信基地局の動作
受信基地局300は、協調UEリスト及び協調基地局情報を代表UE100から受信し、協調UEリスト及び協調基地局情報を用いてULリソースを協調UE100へ割り当て、協調送信データを協調UE100から受信する。また、受信基地局300は、協調UEリストを用いて協調情報を協調基地局300へ送信し、協調基地局300から協調送信データを受信する。
【0247】
-協調基地局への協調情報の送信
受信基地局300は、協調UEリスト、送信割当情報及びデータ識別情報を協調情報として協調基地局300へ送信する。具体的には、受信基地局300は、協調UE100を示す協調UEリスト、当該協調UE100がそれぞれ送信すべき協調送信データ全体の部分を示す送信割当情報、及びデータ識別情報を協調基地局300へ送信する。
【0248】
送信割当情報は、2つ以上の協調UE100がそれぞれ送信すべき協調送信データ全体の部分、及び複数の基地局300がそれぞれ受信する協調送信データ全体の部分を示す。即ち、送信割当情報は、前述の受信割当情報を含む。送信割当情報は、例えば、後述する
図15で示されるような割当情報であってもよい。なお、受信基地局300は、代表UE100から送信割当情報を受信してもよい。あるいは、受信基地局300は、協調UEリスト及び協調基地局情報に基づき送信割当情報を取得してもよい。
【0249】
また、受信基地局300は、協調基地局300と通信可能な協調UE100のみを示す協調UEリストを協調基地局300へ送信してもよい。また、受信基地局300は、協調基地局300と通信可能な協調UE100のみについての送信割当情報を協調基地局300へ送信してもよい。あるいは、受信基地局300は、協調UEリストの代わりに又はそれと共に協調基地局情報を協調基地局300へ送信してもよい。
【0250】
-リソース割当情報の送信
受信基地局300は、協調送信のためのULリソースを示すリソース割当情報を受信基地局300と通信可能な協調UE100へ送信する。具体的には、受信基地局300(情報取得部341)は、受信基地局300と通信可能な協調UE100に対するリソース割当情報を取得する。受信基地局300(第1通信処理部343)は、当該リソース割当情報を含む制御情報を協調UEリストが示す協調UE100のうちの受信基地局300と通信可能な協調UE100へ送信する。例えば、受信基地局300と通信可能な協調UE100は、協調UEリストが示す協調UE100のうちの協調基地局情報が示す協調UE100以外のUE100である。
【0251】
受信基地局300は、受信基地局300と通信可能な協調UE100から受信されるリファレンス信号に基づきULリソースを決定する。例えば、受信基地局300は、受信基地局300がSRSを受信した協調UE100であって協調UEリストが示す協調UE100のうちの受信基地局300と通信可能な協調UE100についてのUL伝搬路の情報に基づき、協調送信のためのULリソースを当該協調UE100に割り当てる。当該ULリソースの割当を示すリソース割当情報を含む制御情報が当該協調UE100へ送信される。
【0252】
受信基地局300は、協調MIMOのための協調プリコーディングを受信基地局300と通信可能な2つ以上の協調UE100へ送信する。具体的には、受信基地局300(情報取得部341)は、当該2つ以上の協調UE100の協調送信に関する協調プリコーディングを取得する。受信基地局300(第1通信処理部343)は、当該協調プリコーディングを含む制御情報を当該2つ以上の協調UE100へ送信する。
【0253】
受信基地局300は、受信基地局300と通信可能な2つ以上の協調UE100から受信されるリファレンス信号に基づき協調MIMOのための制御情報を決定する。例えば、受信基地局300は、協調UEリストが示す協調UE100のうちの受信基地局300と通信可能な2つ以上の協調UE100についてのUL伝搬路の情報に基づき、協調MIMOのための協調プリコーディングを決定する。当該協調プリコーディングを含む制御情報が当該2つ以上の協調UE100へ送信される。
【0254】
なお、第3の実施形態の受信基地局300の以下の動作は、第1の実施形態の基地局300又は第2の実施形態の受信基地局300と実質的に同一であるため説明を省略する。当該動作は、協調UEリストの受信、協調基地局情報の受信、SRSの受信、協調送信データの受信である。
【0255】
(5)協調基地局の動作
協調基地局300は、協調情報を受信基地局300から受信し、受信基地局300へ協調送信データを送信する。また、協調基地局300は、受信された協調情報に基づいて協調UE100へULリソースを割り当て、協調送信データを協調UE100から受信する。
【0256】
-受信基地局からの協調情報の受信
協調基地局300は、協調UEリスト、送信割当情報及びデータ識別情報を協調情報として受信基地局300から受信する。
【0257】
なお、協調基地局300は、協調UEリストに協調基地局300と通信可能な協調UE100以外の協調UE100が含まれる場合、協調UEリストから協調基地局300と通信可能な協調UE100を識別する。例えば、協調基地局300は、協調基地局情報が受信基地局300から受信される場合は、協調UEリスト及び協調基地局情報から協調基地局300と通信可能な協調UE100を識別してもよい。
【0258】
-リソース割当情報とデータ識別情報の送信
協調基地局300は、協調送信のためのULリソースを示すリソース割当情報を協調UEリストが示す協調UE100のうちの協調基地局300と通信可能な協調UE100へ送信する。
【0259】
協調基地局300は、協調UEリストが示す協調UE100のうちの協調基地局300と通信可能な協調UE100から受信されるリファレンス信号に基づきULリソースを決定する。
【0260】
また、協調基地局300は、協調送信データの識別のためのデータ識別情報を協調UEリストが示す協調UE100のうちの協調基地局300と通信可能な協調UE100へ送信する。
【0261】
また、協調基地局300は、協調MIMOのための協調プリコーディングを協調UEリストが示す協調UE100のうちの協調基地局300と通信可能な2つ以上の協調UE100へ送信する。具体的には、協調基地局300(情報取得部341)は、当該2つ以上の協調UE100の協調送信に関する協調プリコーディングを取得する。協調基地局300(第1通信処理部343)は、当該協調プリコーディングを含む制御情報を当該2つ以上の協調UE100へ送信する。
【0262】
協調基地局300は、協調基地局300と通信可能な2つ以上の協調UE100から受信されるリファレンス信号に基づき協調MIMOのための制御情報を決定する。例えば、協調基地局300は、協調UEリストが示す協調UE100のうちの協調基地局300と通信可能な2つ以上の協調UE100についてのUL伝搬路の情報に基づき、協調MIMOのための協調プリコーディングを決定する。当該協調プリコーディングを含む制御情報が当該2つ以上の協調UE100へ送信される。
【0263】
なお、第3の実施形態の受信基地局300の以下の動作は、第1の実施形態の基地局300又は第2の実施形態の受信基地局300と実質的に同一であるため説明を省略する。当該動作は、SRSの受信、協調送信データの受信、受信基地局への協調送信データの送信である。
【0264】
(6)処理の流れ
図14を参照して、本開示の第3の実施形態に係る処理の例を説明する。
図14の例では、UE100Aが送信UE、代表UE及び協調UEとして動作し、UE100Bが受信基地局300と通信する協調UEとして動作し、UE100Cが協調基地局300と通信する協調UEとして動作し、基地局300Aが受信基地局として動作し、基地局300Bが協調基地局として動作する。
【0265】
UE100Aは、協調送信データ及び送信割当情報をUE100B及びUE100Cへ送信する(S701)。例えば、UE100Aは、協調送信で基地局300Aへ送信されるべきデータの送信要求が発生すると、UE100A、UE100B及びUE100Cによる協調送信についての送信割当情報を取得する。UE100Aは、UE100B及びUE100Cへ協調送信データ及び送信割当情報を送信する。
【0266】
UE100A及びUE100Bは、SRSを基地局300Aへ送信し、UE100Cは、SRSを基地局300Bへ送信する(S703)。例えば、UE100A及びUE100Bは、基地局300AからSRSリクエストをそれぞれ受信した後、定期的にSRSを基地局300Aへ送信する。UE100Cは、基地局300BからSRSリクエストをそれぞれ受信した後、定期的にSRSを基地局300Bへ送信する。
【0267】
UE100Aは、協調UEリスト及び協調基地局情報を基地局300Aへ送信する(S705)。例えば、UE100Aは、UE100Aが通信可能な基地局300Aとは異なる基地局300Bと通信可能なUE100C及び基地局300Bを示す協調基地局情報を取得する。UE100Aは、協調UEリスト及び協調基地局情報を基地局300Aへ送信する。例えば、協調UEリストは、UE100B及びUE100Cを示す。
【0268】
基地局300Aは、協調UEリスト、送信割当情報及びデータ識別情報を基地局300Bへ送信する(S707)。例えば、基地局300Aは、受信された協調UEリストから、協調基地局情報が示すUE100Cを示す協調UEリストを取得する。また、基地局300Aは、協調UEリスト及び協調基地局情報に基づき送信割当情報を取得する。また、基地局300Aは、協調基地局情報の送信元であるUE100Aの識別子に基づきデータ識別情報を取得する。基地局300Aは、取得された協調UEリスト、送信割当情報及びデータ識別情報を協調基地局情報が示す基地局300Bへ送信する。
【0269】
基地局300Aは、リソース割当情報及び協調プリコーディングをUE100A及びUE100Bへ送信する(S709)。例えば、基地局300Aは、SRSを受信したUE100A及びUE100Bについて、SRSから観測したUL伝搬路の情報を用いて協調送信用のULリソースを割り当て、協調プリコーディングを取得する。なお、UE200からもSRSが受信されているが、UE200は協調UEリストが示すUEではないため、基地局300AはUE200には協調送信用のULリソースを割り当てず、協調MIMOの対象としない。基地局300Aは、割り当てたULリソースを示すリソース割当情報及び協調プリコーディングをUE100A及びUE100Bへ送信する。
【0270】
基地局300Bは、リソース割当情報及びデータ識別情報をUE100Cへ送信する(S711)。例えば、基地局300Bは、基地局300Aから受信された協調UEリストが示すUE100CであってSRSを受信したUE100Cについて、SRSから観測したUL伝搬路の情報を用いて協調送信用のULリソースを割り当てる。基地局300Bは、割り当てたULリソースを示すリソース割当情報及び基地局300Aから受信したデータ識別情報をUE100Cへ送信する。
【0271】
UE100A及びUE100Bは、協調送信データを基地局300Aへ送信する(S713)。例えば、UE100A及びUE100Bは、割り当てられたULリソースと協調プリコーディングを用いて協調送信データを基地局300Aへ送信する。
【0272】
UE100Cは、協調送信データを基地局300Bへ送信する(S715)。例えば、UE100Cは、割り当てられたULリソースを用いて、データ識別情報により識別される協調送信データを基地局300Bへ送信する。
【0273】
基地局300Bは、協調送信データを基地局300Aへ送信する(S717)。例えば、基地局300Bは、UE100Cから受信された協調送信データを協調UE情報の送信元である基地局300Aへ送信する。基地局300Aは、基地局300Bから受信された協調送信データ並びにUE100A及びUE100Bから受信された協調送信データに基づきUE100Aの協調送信データを取得する。
【0274】
(7)リソース割当
図15を参照して、本開示の第3の実施形態に係るリソース割当の例を説明する。
図15で示される各ブロックは、データ又はリソースブロックである。
【0275】
協調送信データを受信する各基地局300に割り当てられる協調送信データについて
図14のケースで説明する。
図14のケースでは、協調送信データは分割されて基地局300A及び基地局300Bにより受信される。
図15の左に示される協調送信データのブロックサイズは、
図15の中央に示される基地局300Aが受信するデータに対応するブロックサイズ及び基地局300Bが受信するデータに対応するブロックサイズの和と同一である。
【0276】
協調送信データを送信する各UE100に割り当てられる協調送信データ(リソース)について
図14のケースで説明する。
図14のケースでは、UE100A及びUE100Bの各々には基地局300A及び基地局300Bの各々からそれぞれULリソースが提供される。例えば、
図15の右に示されるように、UE100A及び100Bには協調プリコーディングを用いた協調MIMOのためのリソース及び基地局300Aへのデータ送信のためのリソースが割り当てられる。UE100Cには基地局300Bへのデータ送信のためのリソースが割り当てられる。
【0277】
上記のように、本開示の第3の実施形態によれば、代表UE100、受信基地局300及び協調基地局300の間で、協調UEリスト及び協調基地局情報又はその一部が送受信される。したがって、通信可能な基地局がそれぞれ異なるUE群が協調的にデータを送信する際に、協調的にデータを送信可能なUE100に協調送信用のULリソースを割り当てることが可能になる。
【0278】
<3-3.変形例>
本開示の第3の実施形態に係る変形例を説明する。なお、これらの変形例のうちの2つ以上が組み合わせられてもよい。また、第1及び第2の実施形態の変形例が第3の実施形態に適用されてもよい。
【0279】
(1)変形例
本開示の第3の実施形態の上述した例では、代表UE100は協調基地局情報を受信基地局300へ送信する。しかし、本開示の第3の実施形態に係る基地局300における協調基地局情報の取得方法は、この例に限定されない。
【0280】
本開示の第3の実施形態の変形例として、受信基地局300は、協調UEリスト及び協調UE100から送信されるリファレンス信号を用いて協調基地局情報を取得してもよい。例えば、受信基地局300は、協調UEリストが示す協調UE100のうちSRSが受信された協調UE100以外の協調UE100及び協調基地局300を示す協調基地局情報を取得する。協調基地局300の候補が1つである場合は、上記のように協調基地局300を特定することができる。
【0281】
なお、受信基地局300は、協調基地局情報を取得する代わりに、協調基地局300と通信可能な協調UE100を示す協調UEリストを取得してもよい。
【0282】
これにより、代表UE100から協調基地局情報を受信することなく、受信基地局300は協調基地局情報を取得することができる。そのため、代表UE100と受信基地局300と通信を削減することができる。
【0283】
<4.適用例>
本開示の各実施の形態の適用例について説明する。適用例におけるシステムは、UE100A~UE100D、基地局300A及び基地局300Bを含む。UE100A~UE100Dはそれぞれ車両に搭載され、当該車両は隊列走行する。UE100A~UE100Dは、サイドリンクで互いに通信可能である。
【0284】
<4-1.適用例1>
図16A~
図16Cを参照して、本開示の各実施形態の適用例1について説明する。
【0285】
図16Aでは、UE100A~UE100Dは、それぞれ基地局300Aと通信可能である。したがって、UE100Aは、直接的に基地局300Aへデータを送信してもよく、UE100B~UE100Dとのサイドリンクを介して基地局300Aへデータを送信してもよい。
【0286】
図16Bでは、UE100Aは、UE100Aが搭載される車両がトンネルに入ったため、基地局300A及び基地局300Bと通信できない。そこで、UE100Aは、送信UEとして、UE100B~UE100Dへデータを共有する。UE100B~UE100Dのうちのいずれかが代表UEとして、UE100B~UE100Dを示す協調UEリストを基地局300Aへ送信する。基地局300Aは、協調UEリストが示すUE100B~UE100DにULリソースを割り当てる。UE100B~UE100Dは、共有されたデータを割り当てられたULリソースを用いて協調的に基地局300Aへ送信する。
【0287】
図16Cでは、UE100Aは、UE100Aが搭載される車両がトンネルから出たため、基地局300Bと通信可能である。しかし、UE100Aは、カバレッジエリア外のため基地局300Aとは通信できない。また、UE100Bは、UE100Bが搭載される車両がトンネルに入ったため、基地局300A及び基地局300Bと通信できない。そこで、UE100Aは、UE100C及びUE100Dへデータを共有する。また、UE100Aは、代表UEとして、基地局300A並びにUE100C及びUE100Dを示す協調基地局情報を基地局300Bへ送信する。基地局300Bは、協調UEリスト及びデータ識別情報などの協調情報を基地局300Aへ送信する。基地局300Aは、受信された協調情報に基づいてUE100C及びUE100DにULリソースを割り当てる。UE100C及びUE100Dは、共有されたデータを割り当てられたULリソースを用いて協調的に基地局300Aへ送信する。基地局300Aは、UE100C及びUE100Dから受信されたデータを基地局300Bへ送信する。また、UE100Aもデータを基地局300Aへ送信する。基地局300Bは、UE100A及び基地局300Aからデータを受信する。
【0288】
このように、UE100間での直接通信の状態が変動する場合に、直接通信できないUE100に協調送信用のULリソースが割り当てられることを防止できる。また、UE100と基地局300との間の通信の状態が変動する場合に、他のUE100と同じ基地局300と通信できないUE100には別の基地局300を介してデータを協調送信させることができる。したがって、協調送信するUE100と基地局300との通信の性能又は安定性(言い換えるとロバスト性)を向上させることができる。
【0289】
<4-2.適用例2>
図17A~
図17Cを参照して、本開示の各実施形態の適用例2について説明する。適用例2では、UE100及び基地局300を介して車両と車両の遠隔制御システムとが接続されている。
【0290】
図17Aでは、UE100Aは、UE100Aが搭載される車両が基地局300Aのカバレッジエリアから基地局300Bのカバレッジエリアへ移動したことにより、基地局300Aとは通信できない。しかし、基地局300Bにおいて障害が発生したことにより、UE100Aは、基地局300Bとも通信できない状態に陥っている。UE100Aは、基地局300との通信異常が検出されると、UE100B~UE100Dへ通信異常を示す情報を共有する。UE100B~UE100Dのうちのいずれかが代表UEとして、UE100B~UE100Dを示す協調UEリストを基地局300Aへ送信する。基地局300Aは、協調UEリストが示すUE100B~UE100DにULリソースを割り当てる。UE100B~UE100Dは、共有された情報を割り当てられたULリソースを用いて協調的に基地局300Aへ送信する。
【0291】
図17Bでは、UE100Bも、UE100Bが搭載される車両が基地局300Aのカバレッジエリアから基地局300Bのカバレッジエリアへ移動したことにより、基地局300Aとは通信できない。しかし、UE100C及びUE100Dは、基地局300Aと通信可能であるため、UE100Aは、UE100C及びUE100Dを介してデータを基地局300A及び遠隔制御システムへ送信する。
【0292】
図17Cでは、UE100Cも、UE100Cが搭載される車両が基地局300Aのカバレッジエリアから基地局300Bのカバレッジエリアへ移動したことにより、基地局300Aとは通信できない。しかし、UE100Dは、基地局300Aと通信可能であるため、UE100Aは、UE100Dを介してデータを基地局300A及び遠隔制御システムへ送信する。
【0293】
このように、UE100Aが基地局300A及び基地局300Bと通信できない状態に陥った後も、後続の車両に搭載されるUE100B~UE100Dを介して基地局300Aと通信することができる。これにより、UE100Aがいずれの基地局300とも通信不能となってから、最後尾の車両に搭載されるUE100Dが基地局300Aと通信不能となるまでの時間を、UE100Aが遠隔制御システムと通信可能な時間として作りだすことができる。言い換えると、UE100Aが単体で基地局300と通信する場合と比べて、UE100Aが遠隔制御システムと通信不能になるまでの車両の移動距離を長くすることができる。例えば、
図17A~17Cの距離Dだけ長くすることができる。したがって、当該作り出された時間(あるいは移動距離)の間、遠隔制御システムは車両の減速又は操舵といった制御又は車両内外の監視を継続することができるため、車両の安全性を向上させることができる。特に、無人運転車両の場合、通信途絶は無人運転の安全性又は可用性に影響を及ぼすため、有効である。
【0294】
以上、本開示の各実施形態を説明したが、本開示は当該各実施形態に限定されるものではない。当該各実施形態は例示にすぎないということ、及び、本開示のスコープ及び精神から逸脱することなく様々な変形が可能であるということは、当業者に理解されるであろう。
【0295】
例えば、本明細書に記載されている処理におけるステップは、必ずしもフローチャート又はシーケンス図に記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、処理におけるステップは、フローチャート又はシーケンス図として記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。また、処理におけるステップの一部が削除されてもよく、さらなるステップが処理に追加されてもよい。
【0296】
例えば、本明細書において説明した装置の1つ以上の構成要素の動作を含む方法が提供されてもよく、上記構成要素の動作をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供されてもよい。また、当該プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体が提供されてもよい。当然ながら、このような方法、プログラム、及びコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体(non-transitory tangible computer-readable storage medium)も、本開示に含まれる。
【0297】
例えば、本開示において、ユーザ機器(UE)は、移動局(mobile station)、移動端末、移動装置、移動ユニット、加入者局(subscriber station)、加入者端末、加入者装置、加入者ユニット、ワイヤレス局、ワイヤレス端末、ワイヤレス装置、ワイヤレスユニット、リモート局、リモート端末、リモート装置、又はリモートユニット等の別の名称で呼ばれてもよい。
【0298】
例えば、本開示において、「送信する(transmit)」は、送信に使用されるプロトコルスタック内の少なくとも1つのレイヤの処理を行うことを意味してもよく、又は、無線又は有線で信号を物理的に送信することを意味してもよい。あるいは、「送信する」は、上記少なくとも1つのレイヤの処理を行うことと、無線又は有線で信号を物理的に送信することとの組合せを意味してもよい。同様に、「受信する(receive)」は、受信に使用されるプロトコルスタック内の少なくとも1つのレイヤの処理を行うことを意味してもよく、又は、無線又は有線で信号を物理的に受信することを意味してもよい。あるいは、「受信する」は、上記少なくとも1つのレイヤの処理を行うことと、無線又は有線で信号を物理的に受信することとの組合せを意味してもよい。上記少なくとも1つのレイヤは、少なくとも1つのプロトコルと言い換えられてもよい。
【0299】
例えば、本開示において、「取得する(obtain/acquire)」は、記憶されている情報の中から情報を取得することを意味してもよく、他のノードから受信した情報の中から情報を取得することを意味してもよく、又は、情報を生成することにより当該情報を取得することを意味してもよい。
【0300】
例えば、本開示において、「~を含む(include)」及び「~を備える(comprise)」は、列挙する項目のみを含むことを意味せず、列挙する項目のみを含んでもよいし、列挙する項目に加えてさらなる項目を含んでもよいことを意味する。
【0301】
例えば、本開示において、「又は(or)」は、排他的論理和を意味せず、論理和を意味する。
【0302】
なお、上述した実施形態に含まれる技術的特徴は、以下のような特徴として表現されてもよい。当然ながら、本開示は以下のような特徴に限定されない。
【0303】
(特徴1)
ユーザ機器(100)であって、
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器であって、協調的に前記データを基地局(300)へ送信可能な前記2つ以上のユーザ機器を示すユーザ機器情報を取得する情報取得部(131)と、
前記ユーザ機器情報を含む制御情報を前記基地局へ送信する通信処理部(133)と、
を備えるユーザ機器。
【0304】
(特徴2)
前記ユーザ機器情報により示される前記2つ以上のユーザ機器は、ユーザ機器の特定のグループに属する、
特徴1に記載のユーザ機器。
【0305】
(特徴3)
前記情報取得部は、前記ユーザ機器情報が有効である条件に関する有効条件情報を取得し、
前記通信処理部は、前記有効条件情報を含む制御情報を前記基地局に送信する、
特徴1又は2に記載のユーザ機器。
【0306】
(特徴4)
前記有効条件情報は、前記2つ以上のユーザ機器における前記直接通信を用いた前記データの送信又は受信の状況に関する通信状況情報を含む、
特徴3に記載のユーザ機器。
【0307】
(特徴5)
前記通信状況情報は、前記2つ以上のユーザ機器における前記直接通信を用いた前記データの送信又は受信の進行度を示す、
特徴4に記載のユーザ機器。
【0308】
(特徴6)
前記通信状況情報は、前記2つ以上のユーザ機器における前記直接通信の安定度を示す、
特徴4に記載のユーザ機器。
【0309】
(特徴7)
前記有効条件情報は、前記ユーザ機器情報の有効時間を示す、
特徴3に記載のユーザ機器。
【0310】
(特徴8)
前記情報取得部は、前記データを前記ユーザ機器内で取得し、
前記通信処理部は、取得された前記データを前記2つ以上のユーザ機器のうちの少なくとも1つのユーザ機器へ送信する、
特徴1~7のいずれか1項に記載のユーザ機器。
【0311】
(特徴9)
前記通信処理部は、前記ユーザ機器情報を含む別の制御情報を他のユーザ機器から前記直接通信で受信し、
前記情報取得部は、前記別の制御情報に含まれる前記ユーザ機器情報を取得する、
特徴1~7のいずれか1項に記載のユーザ機器。
【0312】
(特徴10)
前記情報取得部は、前記基地局と通信可能なユーザ機器を示す代表ユーザ機器情報を取得し、
前記通信処理部は、前記ユーザ機器が前記代表ユーザ機器情報により示されるユーザ機器である場合、前記ユーザ機器情報を含む制御情報を前記基地局へ送信する、
特徴1~9のいずれか1項に記載のユーザ機器。
【0313】
(特徴11)
前記直接通信は、サイドリンク通信である、
特徴1~10のいずれか1項に記載のユーザ機器。
【0314】
(特徴12)
前記制御情報は、UCI(Uplink Control Information)、MAC CE(Media Access Control Control Element)又はRRC(Radio Resource Control)メッセージである、
特徴1~11のいずれか1項に記載のユーザ機器。
【0315】
(特徴13)
基地局(300)であって、
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に前記データを前記基地局に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器を示すユーザ機器情報を含む制御情報をユーザ機器から受信する通信処理部(343)と、
前記制御情報に含まれる前記ユーザ機器情報を取得する情報取得部(341)と、
を備える基地局。
【0316】
(特徴14)
前記情報取得部は、アップリンクリソースを示すリソース割当情報を取得し、
前記通信処理部は、前記リソース割当情報を含む制御情報を前記ユーザ機器情報により示される前記2つ以上のユーザ機器へ送信する、
特徴13に記載の基地局。
【0317】
(特徴15)
前記通信処理部は、前記ユーザ機器情報により示される前記2つ以上のユーザ機器からそれぞれリファレンス信号を受信し、
前記リソース割当情報は、前記リファレンス信号に基づき決定されるアップリンクリソースを示す、
特徴14に記載の基地局。
【0318】
(特徴16)
前記情報取得部は、協調プリコーディングを取得し、
前記通信処理部は、前記協調プリコーディングを含む制御情報を前記ユーザ機器情報により示される前記2つ以上のユーザ機器へ送信する、
特徴13~15のいずれか1項に記載の基地局。
【0319】
(特徴17)
ユーザ機器(100)により行われる方法であって、
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器であって、協調的に前記データを基地局(300)へ送信可能な前記2つ以上のユーザ機器を示すユーザ機器情報を取得し、
前記ユーザ機器情報を含む制御情報を前記基地局へ送信する、
方法。
【0320】
(特徴18)
基地局(300)により行われる方法であって、
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に前記データを前記基地局に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器を示すユーザ機器情報を含む制御情報をユーザ機器から受信し、
前記制御情報に含まれる前記ユーザ機器情報を取得する、
方法。
【0321】
(特徴19)
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に前記データを基地局(300)へ送信可能な前記2つ以上のユーザ機器を示すユーザ機器情報を取得することと、
前記ユーザ機器情報を含む制御情報を前記基地局へ送信することと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【0322】
(特徴20)
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に前記データを基地局(300)に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器を示すユーザ機器情報を含む制御情報をユーザ機器から受信することと、
前記制御情報に含まれる前記ユーザ機器情報を取得することと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【0323】
(特徴21)
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に前記データを基地局(300)へ送信可能な前記2つ以上のユーザ機器を示すユーザ機器情報を取得することと、
前記ユーザ機器情報を含む制御情報を前記基地局へ送信することと、
をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体。
【0324】
(特徴22)
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に前記データを基地局(300)に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器を示すユーザ機器情報を含む制御情報をユーザ機器から受信することと、
前記制御情報に含まれる前記ユーザ機器情報を取得することと、
をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体。
【0325】
また、上述した実施形態に含まれる技術的特徴は、上記特徴のほかに、以下のような特徴として表現されてもよい。当然ながら、本開示は以下のような特徴に限定されない。
【0326】
(特徴31)
ユーザ機器(100)であって、
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器であって、協調的に前記データを基地局(300)に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器のうち、第1の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第1のユーザ機器及び前記第1の基地局を示す基地局情報を取得する情報取得部(131)と、前記2つ以上のユーザ機器は、第2の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第2のユーザ機器を含み、
前記基地局情報を含む制御情報を前記第2の基地局へ送信する通信処理部(133)と、
を備えるユーザ機器。
【0327】
(特徴32)
前記通信処理部は、前記第1のユーザ機器が通信可能な前記第1の基地局を示す情報を含む別の制御情報を前記直接通信で前記第1のユーザ機器から受信し、
前記情報取得部は、前記別の制御情報の送信元である前記第1のユーザ機器及び前記制御情報に含まれる前記第1の基地局を示す前記基地局情報を取得する
特徴31に記載のユーザ機器。
【0328】
(特徴33)
前記情報取得部は、前記1つ以上の第2のユーザ機器及び前記第2の基地局を示す別の基地局情報を取得し、
前記通信処理部は、前記別の基地局情報を含む制御情報を前記第2の基地局へ送信する、
特徴31又は32に記載のユーザ機器。
【0329】
(特徴34)
前記情報取得部は、前記2つ以上のユーザ機器を示すユーザ機器情報を取得し、
前記通信処理部は、前記ユーザ機器情報を含む制御情報を前記第2の基地局へ送信する、
特徴31~33のいずれか1項に記載のユーザ機器。
【0330】
(特徴35)
前記情報取得部は、前記データを前記ユーザ機器内で取得し、
前記通信処理部は、取得された前記データを前記2つ以上のユーザ機器のうちの少なくとも1つのユーザ機器へ送信する、
特徴31~34のいずれか1項に記載のユーザ機器。
【0331】
(特徴36)
前記通信処理部は、前記基地局情報を含む別の制御情報を他のユーザ機器から前記直接通信で受信し、
前記情報取得部は、前記別の制御情報に含まれる前記基地局情報を取得する、
特徴31~34のいずれか1項に記載のユーザ機器。
【0332】
(特徴37)
前記情報取得部は、前記第2の基地局と通信可能なユーザ機器を示す代表ユーザ機器情報を取得し、
前記通信処理部は、前記ユーザ機器が前記代表ユーザ機器情報により示されるユーザ機器である場合、前記基地局情報を含む制御情報を前記第2の基地局へ送信する、
特徴31~36のいずれか1項に記載のユーザ機器。
【0333】
(特徴38)
前記直接通信は、サイドリンク通信である、
特徴31~37のいずれか1項に記載のユーザ機器。
【0334】
(特徴39)
前記制御情報は、UCI(Uplink Control Information)、MAC CE(Media Access Control Control Element)又はRRC(Radio Resource Control)メッセージである、
特徴31~38のいずれか1項に記載のユーザ機器。
【0335】
(特徴40)
第2の基地局(300)であって、
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に前記データを基地局(300)に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器のうち、第1の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第1のユーザ機器及び前記第1の基地局を示す基地局情報を含む制御情報をユーザ機器から受信する通信処理部(343)と、前記2つ以上のユーザ機器は、前記第2の基地局と通信可能な1つ以上の第2のユーザ機器を含み、
前記制御情報に含まれる前記基地局情報を取得する情報取得部(341)と、
を備える第2の基地局。
【0336】
(特徴41)
前記通信処理部(345)は、前記1つ以上の第1のユーザ機器を示す情報を含む制御情報を前記第1の基地局へ送信する、
特徴40に記載の第2の基地局。
【0337】
(特徴42)
前記情報取得部は、前記データの識別のためのデータ識別情報を取得し、
前記通信処理部は、前記データ識別情報を含む制御情報を前記第1の基地局へ送信する、
特徴40又は41に記載の第2の基地局。
【0338】
(特徴43)
前記情報取得部は、前記第1のユーザ機器から前記第1の基地局へ送信される前記データの部分に関するデータ部分情報を取得し、
前記通信処理部は、前記データ部分情報を含む制御情報を前記第1の基地局へ送信する、
特徴40~42のいずれか1項に記載の第2の基地局。
【0339】
(特徴44)
前記通信処理部は、前記2つ以上のユーザ機器を示すユーザ機器情報を含む制御情報をユーザ機器から受信し、
前記情報取得部は、前記制御情報に含まれる前記ユーザ機器情報を取得する、
特徴40~43のいずれか1項に記載の基地局。
【0340】
(特徴45)
前記情報取得部は、アップリンクリソースを示すリソース割当情報を取得し、
前記通信処理部は、前記リソース割当情報を含む制御情報を前記ユーザ機器情報により示される前記2つ以上のユーザ機器のうちの前記1つ以上の第2のユーザ機器へ送信する、
特徴44に記載の基地局。
【0341】
(特徴46)
前記通信処理部は、前記ユーザ機器情報により示される前記2つ以上のユーザ機器のうちの前記1つ以上の第2のユーザ機器からリファレンス信号を受信し、
前記リソース割当情報は、前記リファレンス信号に基づき決定されるアップリンクリソースを示す、
特徴45に記載の基地局。
【0342】
(特徴47)
前記ユーザ機器情報により示される前記2つ以上のユーザ機器のうちの前記1つ以上の第2のユーザ機器は、2つ以上の第2のユーザ機器であり、
前記情報取得部は、前記2つ以上の第2のユーザ機器の協調送信に関する協調プリコーディングを取得し、
前記通信処理部は、前記協調プリコーディングを含む制御情報を前記2つ以上の第2のユーザ機器へ送信する、
特徴44~46のいずれか1項に記載の基地局。
【0343】
(特徴48)
第1の基地局(300)であって、
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に前記データを基地局(300)に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器のうち、前記第1の基地局と通信可能な1つ以上の第1のユーザ機器を示すユーザ機器情報を含む制御情報を第2の基地局(300)から受信する通信処理部(345)と、前記2つ以上のユーザ機器は、前記第2の基地局と通信可能な1つ以上の第2のユーザ機器を含み、
前記制御情報に含まれる前記ユーザ機器情報を取得する情報取得部(341)と、
を備える第1の基地局。
【0344】
(特徴49)
前記通信処理部は、前記データの識別のためのデータ識別情報を含む制御情報を前記第2の基地局から受信し、
前記情報取得部は、前記制御情報に含まれる前記データ識別情報を取得する、
特徴48に記載の第1の基地局。
【0345】
(特徴50)
前記通信処理部(343)は、前記データ識別情報を含む制御情報を前記1つ以上の第1のユーザ機器へ送信する
特徴49に記載の第1の基地局。
【0346】
(特徴51)
前記通信処理部は、前記1つ以上の第1のユーザ機器から前記第1の基地局へ送信される前記データの部分に関するデータ部分情報を含む制御情報を前記第2の基地局から受信し、
前記情報取得部は、前記制御情報に含まれる前記データ部分情報を取得する、
特徴48~50のいずれか1項に記載の第1の基地局。
【0347】
(特徴52)
前記情報取得部は、前記データ部分情報に基づき決定されるアップリンクリソースを示すリソース割当情報を取得し、
前記通信処理部は、前記リソース割当情報を含む制御情報を前記1つ以上の第1のユーザ機器へ送信する、
特徴51に記載の第1の基地局。
【0348】
(特徴53)
前記情報取得部は、アップリンクリソースを示すリソース割当情報を取得し、
前記通信処理部は、前記リソース割当情報を含む制御情報を前記1つ以上の第1のユーザ機器へ送信する、
特徴48~51のいずれか1項に記載の第1の基地局。
【0349】
(特徴54)
前記通信処理部は、前記1つ以上の第1のユーザ機器からリファレンス信号を受信し、
前記リソース割当情報は、前記リファレンス信号に基づき決定されるアップリンクリソースを示す、
特徴52又は53に記載の第1の基地局。
【0350】
(特徴55)
前記1つ以上の第1のユーザ機器は、2つ以上の第1のユーザ機器であり、
前記情報取得部は、前記2つ以上の第1のユーザ機器の協調送信に関する協調プリコーディングを取得し、
前記通信処理部は、前記協調プリコーディングを含む制御情報を前記2つ以上の第1のユーザ機器へ送信する、
特徴48~54のいずれか1項に記載の第1の基地局。
【0351】
(特徴56)
ユーザ機器(100)であって、
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器であって、協調的に前記データを基地局(300)に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器から送信される前記データの識別のためのデータ識別情報を含む制御情報を前記基地局から受信する通信処理部(133)と、
前記制御情報に含まれる前記データ識別情報を取得する情報取得部(131)と、
を備えるユーザ機器。
【0352】
(特徴57)
前記通信処理部は、前記データ識別情報に対応するアップリンクリソースを示すリソース割当情報を含む制御情報を前記基地局から受信し、
前記情報取得部は、前記制御情報に含まれる前記リソース割当情報を取得し、
前記通信処理部は、前記リソース割当情報が示すアップリンクリソースを用いて、前記データ識別情報により識別される前記データを前記基地局へ送信する、
特徴56に記載のユーザ機器。
【0353】
(特徴58)
ユーザ機器(100)により行われる方法であって、
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器であって、協調的に前記データを基地局(300)に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器のうち、第1の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第1のユーザ機器及び前記第1の基地局を示す基地局情報を取得し、前記2つ以上のユーザ機器は、第2の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第2のユーザ機器を含み、
前記基地局情報を含む制御情報を第2の基地局へ送信する、
方法。
【0354】
(特徴59)
第2の基地局(300)により行われる方法であって、
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に前記データを基地局(300)に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器のうち、第1の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第1のユーザ機器及び前記第1の基地局を示す基地局情報を含む制御情報をユーザ機器から受信し、前記2つ以上のユーザ機器は、前記第2の基地局と通信可能な1つ以上の第2のユーザ機器を含み、
前記制御情報に含まれる前記基地局情報を取得する、
方法。
【0355】
(特徴60)
第1の基地局(300)により行われる方法であって、
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に前記データを基地局に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器のうち、前記第1の基地局と通信可能な1つ以上の第1のユーザ機器を示すユーザ機器情報を含む制御情報を第2の基地局(300)から受信し、前記2つ以上のユーザ機器は、前記第2の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第2のユーザ機器を含み、
前記制御情報に含まれる前記ユーザ機器情報を取得する、
方法。
【0356】
(特徴61)
ユーザ機器(100)により行われる方法であって、
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器であって、協調的に前記データを基地局(300)に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器から送信される前記データの識別のためのデータ識別情報を含む制御情報を前記基地局から受信し、
前記制御情報に含まれる前記データ識別情報を取得する、
方法。
【0357】
(特徴62)
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に前記データを基地局(300)に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器のうち、第1の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第1のユーザ機器及び前記第1の基地局を示す基地局情報を取得することと、前記2つ以上のユーザ機器は、第2の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第2のユーザ機器を含み、
前記基地局情報を含む制御情報を前記第2の基地局へ送信することと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【0358】
(特徴63)
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に前記データを基地局に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器のうち、第1の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第1のユーザ機器及び前記第1の基地局を示す基地局情報を含む制御情報をユーザ機器から受信することと、前記2つ以上のユーザ機器は、第2の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第2のユーザ機器を含み、
前記制御情報に含まれる前記基地局情報を取得することと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【0359】
(特徴64)
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に前記データを基地局(300)に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器のうち、第1の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第1のユーザ機器を示すユーザ機器情報を含む制御情報を第2の基地局(300)から受信することと、前記2つ以上のユーザ機器は、前記第2の基地局と通信可能な1つ以上の第2のユーザ機器を含み、
前記制御情報に含まれる前記ユーザ機器情報を取得することと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【0360】
(特徴65)
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に前記データを基地局(300)に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器から送信される前記データの識別のためのデータ識別情報を含む制御情報を前記基地局から受信することと、
前記制御情報に含まれる前記データ識別情報を取得することと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【0361】
(特徴66)
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に前記データを基地局(300)に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器のうち、第1の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第1のユーザ機器及び前記第1の基地局を示す基地局情報を取得することと、前記2つ以上のユーザ機器は、第2の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第2のユーザ機器を含み、
前記基地局情報を含む制御情報を前記第2の基地局へ送信することと、
をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体。
【0362】
(特徴67)
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に前記データを基地局(300)に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器のうち、第1の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第1のユーザ機器及び前記第1の基地局を示す基地局情報を含む制御情報をユーザ機器から受信することと、前記2つ以上のユーザ機器は、第2の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第2のユーザ機器を含み、
前記制御情報に含まれる前記基地局情報を取得することと、
をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体。
【0363】
(特徴68)
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に前記データを基地局(300)に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器のうち、第1の基地局(300)と通信可能な1つ以上の第1のユーザ機器を示すユーザ機器情報を含む制御情報を第2の基地局(300)から受信することと、前記2つ以上のユーザ機器は、前記第2の基地局と通信可能な1つ以上の第2のユーザ機器を含み、
前記制御情報に含まれる前記ユーザ機器情報を取得することと、
をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体。
【0364】
(特徴69)
直接通信でデータを送信又は受信可能な2つ以上のユーザ機器(100)であって、協調的に前記データを基地局(300)に送信可能な前記2つ以上のユーザ機器から送信される前記データの識別のためのデータ識別情報を含む制御情報を前記基地局から受信することと、
前記制御情報に含まれる前記データ識別情報を取得することと、
をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非遷移的実体的記録媒体。
【符号の説明】
【0365】
1、2、3 システム
100 ユーザ機器(UE)
131 情報取得部
133 通信処理部
200 ユーザ機器(UE)
300 基地局
341 情報取得部
343 第1通信処理部
345 第2通信処理部