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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022181628
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】ビル管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20120101AFI20221201BHJP
【FI】
G06Q50/16 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021088662
(22)【出願日】2021-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】梶原 淳希
(72)【発明者】
【氏名】奥野 達也
(72)【発明者】
【氏名】高添 智樹
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC28
(57)【要約】
【課題】多様なサブシステムを導入することができ、かつ、ユーザが容易に設備とサブシステムとを制御することができるビル管理システムを提供する。
【解決手段】ビル管理システム10は、ビル80に設けられた設備30を制御する、ビル80に設けられた中央監視コンピュータ20と、ビル80に導入されるサブシステム50を制御する、ビル80に設けられたコントローラ40とを備える。コントローラ40は、ビル80の外部に設けられたクラウドコンピュータ60を介して中央監視コンピュータ20と通信する。中央監視コンピュータ20には、ユーザ(上記実施の形態では、管理者等)が設備30の制御を指示するための第1GUI、及び、ユーザがサブシステム50の制御を指示するための第2GUIを表示するためのGUI用プログラム24aが記憶される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビルに設けられた設備を制御する、前記ビルに設けられた中央監視コンピュータと、
前記ビルに導入されるサブシステムを制御する、前記ビルに設けられたコントローラとを備え、
前記コントローラは、前記ビルの外部に設けられたクラウドコンピュータを介して前記中央監視コンピュータと通信し、
前記中央監視コンピュータには、ユーザが前記設備の制御を指示するための第1GUI(Graphical User Interface)、及び、前記ユーザが前記サブシステムの制御を指示するための第2GUIを表示するためのプログラムが記憶される
ビル管理システム。
【請求項2】
前記中央監視コンピュータは、
前記サブシステムの制御を行うための第1通信部と、
BACnet(登録商標)、DALI(登録商標)、LONWORKS(登録商標)、及び、KNX(登録商標)の少なくとも1つの通信規格にしたがって前記設備の制御を行うための第2通信部とを備える
請求項1に記載のビル管理システム。
【請求項3】
前記第1GUI及び前記第2GUIは、前記中央監視コンピュータへの前記ユーザの操作を受け付ける
請求項1または2に記載のビル管理システム。
【請求項4】
前記第1GUI及び前記第2GUIは、共通化された1つのGUIとして表示される
請求項1~3のいずれか1項に記載のビル管理システム。
【請求項5】
前記第1GUI及び前記第2GUIの一方のGUIには、他方のGUIへ遷移するためのオブジェクトが含まれる
請求項1~3のいずれか1項に記載のビル管理システム。
【請求項6】
前記一方のGUIから前記他方のGUIへの遷移は、前記オブジェクトへのワンタッチ操作に基づいて行われる
請求項5に記載のビル管理システム。
【請求項7】
複数の前記ビルのそれぞれに設けられた前記コントローラは、前記クラウドコンピュータを介して当該コントローラと同一の前記ビルに設けられた前記中央監視コンピュータと通信する
請求項1~6のいずれか1項に記載のビル管理システム。
【請求項8】
前記クラウドコンピュータは、前記サブシステムから前記コントローラ経由でデータを取得し、取得した前記データを分析する
請求項1~7のいずれか1項に記載のビル管理システム。
【請求項9】
前記コントローラは、前記クラウドコンピュータによる前記データの分析結果に基づいて前記サブシステムを制御する
請求項8に記載のビル管理システム。
【請求項10】
前記ビルには、前記サブシステムである第一サブシステムに加えて、第二サブシステムが設けられ、
前記クラウドコンピュータは、前記第二サブシステムから前記コントローラ経由でデータを取得し、取得したデータを分析し、
前記コントローラは、前記クラウドコンピュータによる前記データの分析結果に基づいて前記第一サブシステムを制御する
請求項1~7のいずれか1項に記載のビル管理システム。
【請求項11】
前記データには、前記ビル内の人の位置情報が含まれる
請求項8~10のいずれか1項に記載のビル管理システム。
【請求項12】
前記データには、前記ビル内の人のバイタル情報が含まれる
請求項8~11のいずれか1項に記載のビル管理システム。
【請求項13】
前記データには、前記設備の動作に関するログ情報が含まれる
請求項8~12のいずれか1項に記載のビル管理システム。
【請求項14】
前記クラウドコンピュータによる前記データの分析結果には、前記ビル内の空間の利用状況を示す情報が含まれる
請求項8~13のいずれか1項に記載のビル管理システム。
【請求項15】
前記クラウドコンピュータによる前記データの分析結果には、前記ビル内の空気質を示す情報が含まれる
請求項8~14のいずれか1項に記載のビル管理システム。
【請求項16】
前記クラウドコンピュータによる前記データの分析結果には、前記ビル内の人の接触履歴を示す情報が含まれる
請求項8~15のいずれか1項に記載のビル管理システム。
【請求項17】
前記サブシステムは、照明設備、スピーカ設備、空調設備、換気設備、及び、センサの少なくとも1つを含む
請求項1~16のいずれか1項に記載のビル管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビル管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
建物における電力、空調設備、照明設備、防災設備、及び、防犯設備等の各種設備を監視及び制御するビル管理システムが知られている。特許文献1には、付加装置なしにネットワークセキュリティを向上させたビル管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-125915号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、多様なサブシステムを導入することができ、かつ、ユーザが容易に設備とサブシステムとを制御することができるビル管理システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係るビル管理システムは、ビルに設けられた設備を制御する、前記ビルに設けられた中央監視コンピュータと、前記ビルに導入されるサブシステムを制御する、前記ビルに設けられたコントローラとを備え、前記コントローラは、前記ビルの外部に設けられたクラウドコンピュータを介して前記中央監視コンピュータと通信し、前記中央監視コンピュータには、ユーザが前記設備の制御を指示するための第1GUI(Graphical User Interface)、及び、前記ユーザが前記サブシステムの制御を指示するための第2GUIを表示するためのプログラムが記憶される。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一態様に係るビル管理システムは、多様なサブシステムを導入することができ、かつ、ユーザが容易に設備及びサブシステムを制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施の形態に係るビル管理システムの機能構成を示すブロック図である。
図2図2は、表示部に表示される、設備の制御を指示するためのGUIの一例を示す図である。
図3図3は、実施の形態に係るビル管理システムの動作例1のシーケンス図である。
図4図4は、実施の形態に係るビル管理システムの動作例2のシーケンス図である。
図5図5は、変形例に係るビル管理システムの機能構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0009】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略又は簡略化される場合がある。
【0010】
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係るビル管理システムの構成について説明する。図1は、実施の形態に係るビル管理システムの機能構成を示すブロック図である。
【0011】
図1に示されるように、ビル管理システム10は、ビル80に設けられた設備30(言い換えれば、メインシステム)を集中監視し、かつ、制御するためのシステムである。また、ビル管理システム10は、ビル80に導入される(例えば、事後的に導入される)サブシステム50を制御することもできる。ビル80は、例えば、オフィスビルであるが、商業施設などであってもよい。
【0012】
ビル管理システム10は、具体的には、中央監視コンピュータ20と、設備30と、コントローラ40と、サブシステム50と、クラウドコンピュータ60とを備える。中央監視コンピュータ20、設備30、コントローラ40、及び、サブシステム50は、ビル80内に設置される。クラウドコンピュータ60は、ビル80外に設置される。以下、これらの各構成要素について説明する。
【0013】
中央監視コンピュータ20は、ビル80内の中央管理室に設置され、設備30を集中監視し、かつ、制御するコンピュータ装置である。中央監視コンピュータ20は、言い換えれば、中央管理コンピュータである。中央監視コンピュータ20は、操作受付部21と、表示部22と、情報処理部23と、記憶部24と、第1通信部25と、第2通信部26とを備える。
【0014】
操作受付部21は、設備30の制御を指示する操作、及び、サブシステム50の制御を指示する操作などをビル80の管理者等から受け付ける。操作受付部21は、例えば、マウス及びキーボードなどによって実現される。
【0015】
表示部22は、設備30を監視及び制御するためにビル80の管理者等が視認する画像を表示する。後述のように、このような画像と操作受付部21とによってGUI(Graphical User Interface)が実現される。表示部22は、具体的には、液晶パネルまたは有機EL(Electro-luminescence)パネルなどの表示パネルによって実現される。
【0016】
情報処理部23は、設備30を監視及び制御するための情報処理を行う。例えば、情報処理部23は、上記の画像を表示部22に表示することによりGUIを実現する(以下、単にGUIを表示するとも記載される)。情報処理部23は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。情報処理部23の機能は、例えば、情報処理部23を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサ等が記憶部24に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。
【0017】
記憶部24は、情報処理部23が実行するコンピュータプログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部24には、具体的には、ビル80の管理者等が設備30の制御を指示するための第1GUI、及び、ビル80の管理者等がサブシステム50の制御を指示するための第2GUIを表示するためのGUI用プログラム24aが記憶される。記憶部24は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)によって実現されるが、半導体メモリなどによって実現されてもよい。
【0018】
第1通信部25は、中央監視コンピュータ20が広域通信ネットワークを通じてクラウドコンピュータ60(コントローラ40)と通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。第1通信部25によって行われる通信は、例えば、有線通信であるが、無線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。
【0019】
第2通信部26は、中央監視コンピュータ20が局所通信ネットワークを通じて設備30と通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。第2通信部26によって行われる通信は、例えば、有線通信であるが、無線通信であってもよい。第2通信部26によって行われる通信に用いられる通信規格はBACnet(登録商標)、DALI(登録商標)、LONWORKS(登録商標)、KNX(登録商標)など、公知のビル基幹通信ネットワークを使用する通信規格である。
【0020】
設備30は、中央監視コンピュータ20によって監視及び制御される設備である。ここでの設備30は、従前からビル80内に設置されている基本的な設備を意味する。設備30には、照明設備31、スピーカ設備32、空調設備33、換気設備34、及び、センサ35などが含まれる。
【0021】
照明設備31は、ビル80内を照明する。照明設備31は、例えば、ベースライトであるが、シーリングライト、ダウンライト、ペンダントライト、スポットライト、または、ブラケットライトなどであってもよい。
【0022】
スピーカ設備32は、館内放送などの際に音を出力する。スピーカ設備32は、例えば、天井埋め込み形のスピーカ設備であるが、壁掛け形のスピーカ設備であってもよい。
【0023】
空調設備33は、ビル80内の空気調和を行う。空調設備33は、例えば、天井埋め込み形の空調設備であるが、壁掛け形の空調設備であってもよい。
【0024】
換気設備34は、ビル80内の換気を行う。換気設備34は、例えば、ERV(Energy Recovery Ventilator)などの全熱交換器を含む換気設備であるが、換気扇などの熱交換をともなわない換気設備であってもよい。
【0025】
センサ35は、ビル80内の空気質をセンシングする空気質センサまたはビル80内の人の存否をセンシングする人感センサなどである。空気質センサには、温度センサ、湿度センサ、二酸化炭素濃度センサ、及び、微粒子(PM:Particulate Matter)濃度センサなどが含まれる。
【0026】
コントローラ40は、ビル80内に設けられる制御装置であり、サブシステム50を制御する。コントローラ40は、第1通信部41及び第2通信部42を備える。
【0027】
第1通信部41は、コントローラ40が広域通信ネットワークを通じてクラウドコンピュータ60(中央監視コンピュータ20)と通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。第1通信部41によって行われる通信は、例えば、有線通信であるが、無線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。
【0028】
第2通信部42は、コントローラ40が局所通信ネットワークを通じてサブシステム50と通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。第2通信部42によって行われる通信は、例えば、有線通信であるが、無線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。
【0029】
サブシステム50は、ビル80に導入されるシステムである。サブシステム50には、例えば、LPS(Local Positioning System)51、空間ゾーニングシステム52、及び、体温管理システム53等が含まれる。サブシステム50は、少なくとも1つのシステムを含めばよい。
【0030】
LPS51は、ビル80内に分散して配置された複数の無線通信装置を有し、これら複数の無線通信装置とビル80内に位置する複数のユーザが所持する発信機との近距離無線通信における受信信号強度に基づいて、発信機の現在位置(つまり、複数のユーザの現在位置)を計測する。近距離無線通信は、例えば、Bluetooth(登録商標)などの通信規格に基づくものである。発信機は、例えば、ユーザが使用するスマートフォンなどの携帯端末であるが、LPS51の専用デバイス(無線タグなど)であってもよい。
【0031】
空間ゾーニングシステム52は、照明設備またはスピーカ設備を有し、ビル80内の空間を照明光またはサウンドによって区分けするシステムである。空間ゾーニングシステム52は、例えば、ビル80内のあるフロアに、照明設備によって第一の発光色の光で照らされる第一エリアと、照明設備によって第二の発光色で照らされる第二エリアとを形成することができる。つまり、空間ゾーニングシステム52は、照明の雰囲気でフロアを複数のエリアに分けることができる。
【0032】
また、空間ゾーニングシステム52は、例えば、ビル80内のあるフロアに、スピーカ設備によって第一のサウンドコンテンツが出力される第一エリアと、スピーカ設備によって第二のサウンドコンテンツが出力される第二エリアとを形成することができる。つまり、空間ゾーニングシステム52は、各エリアにおいて聞こえる音によりフロアを複数のエリアに分けることができる。
【0033】
空間ゾーニングシステム52は、空間を物理的にエリアに区分けするのではなく、照明光及びサウンドの少なくとも一方のコンセプトをエリアごとに統一することによって区分けする。このため、空間ゾーニングシステム52は、エリアのレイアウトをフレキシブルに変更することができる利点を有する。
【0034】
体温管理システム53は、ビル80内に散在する複数の非接触温度センサを備え、これらの非接触温度センサによって計測されたビル80内に位置するユーザの体温を管理する。
【0035】
なお、LPS51、空間ゾーニングシステム52、及び、体温管理システム53などの各サブシステム50は、照明設備、スピーカ設備、空調設備、換気設備、及び、センサの少なくとも1つを含む。これらの設備は、設備30(基本設備)と共通の設備であってもよいし、各サブシステム50の専用設備であってもよい。
【0036】
クラウドコンピュータ60は、ビル80の外に設けられるクラウドコンピュータである。クラウドコンピュータ60は、通信部61と、情報処理部62と、記憶部63とを備える。
【0037】
通信部61は、クラウドコンピュータ60が広域通信ネットワークを通じて中央監視コンピュータ20及びコントローラ40と通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。通信部61によって行われる通信は、例えば、有線通信であるが、無線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。
【0038】
情報処理部62は、サブシステム50によって取得されたデータの分析などの情報処理を行う。情報処理部62は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。情報処理部62の機能は、例えば、情報処理部62を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサ等が記憶部63に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。
【0039】
記憶部63は、上記情報処理に必要な情報、及び、情報処理部62が実行するコンピュータプログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部63は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)によって実現されるが、半導体メモリなどによって実現されてもよい。
【0040】
[GUI]
一般的に、LPS51、及び、空間ゾーニングシステム52などのサブシステム50は、各々が1つのシステムとして完結しており、管理者等がサブシステム50を制御するためには、サブシステム50の専用コントローラへ操作を行う必要がある。つまり、サブシステム50は、他のシステムと連動させることが難しいことが課題である。
【0041】
これに対し、ビル管理システム10は、従前の基本的な設備30と、サブシステム50とをいずれも中央監視コンピュータ20から制御できるように構成されている。
【0042】
具体的には、中央監視コンピュータ20の記憶部24には、管理者等が設備30の制御を指示するための第1GUI、及び、管理者等がサブシステム50の制御を指示するための第2GUIを表示するためのGUI用プログラム24aが記憶される。そして、第1GUI及び第2GUIは、中央監視コンピュータ20(操作受付部21)への管理者等の操作を受け付ける。つまり、ビル管理システム10の管理者等は、中央監視コンピュータ20への操作により、設備30及びサブシステム50の両方を制御することができる。図2は、表示部22に表示される第1GUIの一例を示す図である。
【0043】
図2の第1GUIには、第2GUIへ遷移するためのオブジェクト22aが含まれる。第1GUIから第2GUIへの遷移は、例えば、オブジェクト22aへのワンタッチ操作(1回のみ)によって行われるが、2回以上の操作によって行われてもよい。
【0044】
また、図示されないが、第2GUIには、第1GUIへ遷移するためのオブジェクトが含まれる。第2GUIから第1GUIへの遷移は、例えば、オブジェクトへのワンタッチ操作(1回のみ)によって行われるが、2回以上の操作によって行われてもよい。
【0045】
図2は、第1GUI及び第2GUIが切り替えられる例を示しているが、同一の画面から設備30の制御、及び、サブシステム50の制御が可能であってもよい。つまり、第1GUI及び第2GUIは、共通化された1つのGUIとして表示されてもよい。
【0046】
なお、第1GUIを実現するためのプログラム、及び、第2GUIを実現するためのプログラムは、例えば、互いに異なるプログラムである。この場合、第1GUIを実現するためのプログラム、及び、第2GUIを実現するためのプログラムは、デスクトップまたはタスクバーにおいて2つの異なるアイコンとして取り扱われる。しかしながら、第1GUIを実現するためのプログラム、及び、第2GUIを実現するためのプログラムは、統合された単一のプログラムであってもよい。この場合、統合された単一のプログラムは、デスクトップまたはタスクバーにおいて1つのアイコンとして取り扱われる。
【0047】
このように、ビル管理システム10によれば、管理者等は、中央監視コンピュータ20への操作により、設備30と、サブシステム50を容易に制御することができる。
【0048】
[通信インターフェース]
ところで、複数のサブシステム50それぞれの通信インターフェース(通信規格)が共通であることはまれであり、複数のサブシステム50を連動させるためには、通信インターフェースを共通化する必要がある。そこでビル管理システム10においては、複数のサブシステム50のコントローラ40は、中央監視コンピュータ20と局所通信ネットワークを介して通信を行うのではなく、クラウドコンピュータ60を介して中央監視コンピュータ20と通信を行う。この結果、API(Application Programming Interface)によって複数のサブシステム50の通信インターフェースが共通化される。APIによれば、通信インターフェースに基づく制限が緩和されるため、多種多様なサブシステム50をビル80に導入することができる。
【0049】
[動作例1]
次に、ビル管理システム10の具体的な動作例について説明する。図3は、ビル管理システム10の動作例1のシーケンス図である。
【0050】
中央監視コンピュータ20の情報処理部23は、第1GUI及び第2GUIを表示部22に表示する(S11)。ビル80の管理者等は、第1GUI及び第2GUIを通じて、LPS51及び空間ゾーニングシステム52を連動させるための所定の操作を行い、操作受付部21はこのような所定の操作を受け付ける(S12)。
【0051】
操作受付部21によって所定の操作が受け付けられると、第1通信部25は、制御指令をクラウドコンピュータ60へ送信する(S13)。
【0052】
クラウドコンピュータ60の通信部61は、制御指令を受信する。情報処理部62は、受信された制御指令に基づいて、データ要求をコントローラ40へ送信する(S14)。データ要求は、具体的には、通信部61によってコントローラ40へ送信される。
【0053】
コントローラ40の第1通信部41は、データ要求を受信する。第2通信部42は、第1通信部41によって受信されたデータ要求をLPS51へ送信する(S15)。
【0054】
LPS51は、データ要求を受信すると、データをコントローラ40へ送信する(S16)。このデータは、例えば、ビル80内に位置する1以上のユーザそれぞれの座標データである。言い換えれば、このデータは、ビル80内の人の位置情報である。
【0055】
コントローラ40の第2通信部42は、データを受信する。第1通信部41は、第2通信部42によって受信されたデータをクラウドコンピュータ60へ送信する(S17)。
【0056】
クラウドコンピュータ60の通信部61は、データを受信する。情報処理部62は、受信されたデータを分析する(S18)。情報処理部62は、例えば、受信されたデータに基づいて、空間ゾーニングが行われているフロアにおいて、複数のエリアのそれぞれに位置するユーザの数を特定する。
【0057】
情報処理部62は、例えば、複数のエリアのそれぞれについて、当該エリアと、当該エリアに位置するユーザの人数とがアンバランスであると判定すると、バランスの改善のためにゾーニング指令をコントローラ40へ送信する(S19)。ここでのバランスの改善とは、例えば、ユーザの数が多いエリアほど、面積が大きくなるようにすることである。ゾーニング指令は、具体的には、通信部61によってコントローラ40へ送信される。
【0058】
コントローラ40の第1通信部41は、ゾーニング指令を受信する。第2通信部42は、第1通信部41によって受信されたゾーニング指令を空間ゾーニングシステム52へ送信する(S20)。
【0059】
空間ゾーニングシステム52は、ゾーニング指令を受信すると、受信したゾーニング指令に基づいてゾーニングを行う(S21)。空間ゾーニングシステム52は、ゾーニング指令に基づいて、照明光及びサウンドの少なくとも一方によりエリアの区分の仕方を変更する。
【0060】
このように、ビル管理システム10において、クラウドコンピュータ60は、LPS51(第二サブシステムの一例)からコントローラ40経由でデータを取得し、取得したデータを分析する。クラウドコンピュータ60によるデータの分析結果には、ビル80内の空間の利用状況を示す情報が含まれる。コントローラ40は、クラウドコンピュータ60によるデータの分析結果に基づいて空間ゾーニングシステム52(第一サブシステムの一例)を制御する。つまり、ビル管理システム10の管理者等は、中央監視コンピュータ20への操作により、設備30及びサブシステム50を連動させることができる。
【0061】
なお、LPS51及び空間ゾーニングシステム52が統合された一つのサブシステム50として実現されるような場合も考えられる。この場合、クラウドコンピュータ60は、当該一つのサブシステム50からコントローラ40経由でデータを取得し、取得したデータを分析する。コントローラ40は、クラウドコンピュータ60によるデータの分析結果に基づいて当該一つのサブシステム50を制御する。
【0062】
[動作例2]
次に、ビル管理システム10の動作例2について説明する。図4は、ビル管理システム10の動作例2のシーケンス図である。
【0063】
中央監視コンピュータ20の情報処理部23は、第1GUI及び第2GUIを表示部22に表示する(S31)。ビル80の管理者等は、第1GUI及び第2GUIを通じて、LPS51及び体温管理システム53を連動させるための所定の操作を行い、操作受付部21はこのような所定の操作を受け付ける(S32)。
【0064】
操作受付部21によって所定の操作が受け付けられると、第1通信部25は、制御指令をクラウドコンピュータ60へ送信する(S33)。
【0065】
クラウドコンピュータ60の通信部61は、制御指令を受信する。情報処理部62は、受信された制御指令に基づいて、データ要求をコントローラ40へ送信する(S34)。データ要求は、具体的には、通信部61によってコントローラ40へ送信される。
【0066】
コントローラ40の第1通信部41は、データ要求を受信する。第2通信部42は、データ要求をLPS51及び体温管理システム53のそれぞれへ送信する(S35)。
【0067】
LPS51は、データ要求を受信すると、データをコントローラ40へ送信する(S36)。このデータは、例えば、ビル80内に位置する1以上のユーザそれぞれの座標データである。言い換えれば、このデータは、ビル80内の人の位置情報である。
【0068】
なお、動作例2においては、LPS51がコントローラ40へ送信するデータは、誰が何時にどこにいたかを示す。例えば、LPS51は、上記近距離無線通信を通じてユーザが所持する発信機から識別情報(ユニークな情報)を取得し、取得した識別情報を紐づけた座標データをコントローラ40へ送信する。これにより、クラウドコンピュータ60は、LPS51からコントローラ40経由で取得したデータに基づいて、誰が何時にどこにいたかを特定することができる。
【0069】
また、体温管理システム53は、データ要求を受信すると、データをコントローラ40へ送信する(S37)。このデータは、例えば、ビル80内に位置する1以上のユーザそれぞれの体温データである。言い換えれば、このデータは、ビル80内の人のバイタル情報である。
【0070】
なお、動作例2においては、体温管理システム53がコントローラ40へ送信するデータは、当該データに含まれる体温データが誰の計測値であるかを示す。例えば、体温管理システム53が備える非接触温度センサが、ユーザの顔画像を撮影して体温を計測するようなセンサである場合、体温の計測と並行して顔認証を行うことで、識別情報を紐づけた体温データをコントローラ40へ送信することができる。これにより、クラウドコンピュータ60は、体温管理システム53からコントローラ40経由で取得したデータに基づいて、体温データが誰の計測値であるかを特定することができる。
【0071】
コントローラ40の第2通信部42は、LPS51及び体温管理システム53のそれぞれからデータを受信する。第1通信部41は、第2通信部42によって受信されたデータをクラウドコンピュータ60へ送信する(S38)。
【0072】
クラウドコンピュータ60の通信部61は、データを受信する。情報処理部62は、受信されたデータを分析する(S39)。情報処理部62は、例えば、受信されたデータに基づいて、体温が所定値以上のユーザ(例えば、感染症への感染が強く疑われるユーザ)の近傍に所定期間以上滞在していたユーザ(感染症への感染が疑われるユーザ。いわゆる濃厚接触者)を抽出する。
【0073】
情報処理部62は、抽出したユーザをリスト化したリスト情報を生成し、通信部61は、生成されたリスト情報を中央監視コンピュータ20へ送信する(S40)。
【0074】
中央監視コンピュータ20の第1通信部25は、リスト情報を受信する。情報処理部23は、リスト情報を画像として表示部22に表示する。つまり、情報処理部23は、リスト情報を可視化する(S41)。これにより、管理者等は、濃厚接触者を特定することができる。
【0075】
このように、ビル管理システム10において、クラウドコンピュータ60は、LPS51及び体温管理システム53からコントローラ40経由でデータを取得し、取得したデータを分析する。クラウドコンピュータ60によるデータの分析結果には、ビル80内のユーザの接触履歴を示す情報(人の接触履歴を示す情報)が含まれる。
【0076】
なお、LPS51及び体温管理システム53が統合された一つのサブシステム50として実現されるような場合も考えられる。この場合、クラウドコンピュータ60は、当該一つのサブシステム50からコントローラ40経由でデータを取得し、取得したデータを分析する。
【0077】
[変形例1]
動作例1及び動作例2では、クラウドコンピュータ60がサブシステム50からコントローラ40経由で取得するデータには、ビル80内のユーザの位置情報、または、ビル80内のユーザのバイタル情報が含まれたが、当該データにはこれ以外の情報が含まれてもよい。例えば、データには、設備30(またはサブシステム50の専用の設備)の動作に関するログ情報が含まれてもよい。
【0078】
また、動作例1及び動作例2では、クラウドコンピュータ60によるデータの分析結果には、ビル80内の空間の利用状況を示す情報、及び、ビル80内のユーザの接触履歴を示す情報が含まれたが、分析結果には、これ以外の情報が含まれてもよい。例えば、分析結果には、ビル80内の空気質を示す情報が含まれてもよい。ビル80の空気質を示す情報とは、例えば、ビル80内の空間の、温度、湿度、微粒子濃度、及び、二酸化炭素濃度などの分布を示す情報である。このようなビル80内の空気質を示す情報は、例えば、ビル80内に散在する空気質センサを備えるサブシステム50(図示せず)から提供されるデータを分析することによって得られる。
【0079】
また、動作例1では、クラウドコンピュータ60は、LPS51から取得したデータの分析結果に基づいて空間ゾーニングシステム52を制御したが、どのようなサブシステム50からデータを取得し、どのようなサブシステム50を制御するかについては適宜変更されてもよい。
【0080】
[変形例2]
ビル管理システム10は、複数のビル80を備えてもよい。言い換えれば、ビル管理システム10は、中央監視コンピュータ20、設備30、コントローラ40、及び、サブシステム50を複数組備えてもよい。図5は、このような変形例に係るビル管理システムの機能構成を示すブロック図である。
【0081】
図5に示されるビル管理システム10aにおいては、複数のビル80のそれぞれに設けられたコントローラ40は、クラウドコンピュータ60を介して当該コントローラ40と同一のビル80に設けられた中央監視コンピュータ20と通信する。これにより、複数のビル80のそれぞれにおいて、サブシステム50の導入が容易となる。また、複数のビル80のそれぞれにおいて、複数のサブシステム50の通信インターフェースが共通化される。
【0082】
[効果等]
以上説明したように、ビル管理システム10は、ビル80に設けられた設備30を制御する、ビル80に設けられた中央監視コンピュータ20と、ビル80に導入されるサブシステム50を制御する、ビル80に設けられたコントローラ40とを備える。コントローラ40は、ビル80の外部に設けられたクラウドコンピュータ60を介して中央監視コンピュータ20と通信する。中央監視コンピュータ20には、ユーザ(上記実施の形態では、管理者等)が設備30の制御を指示するための第1GUI、及び、ユーザがサブシステム50の制御を指示するための第2GUIを表示するためのGUI用プログラム24aが記憶される。
【0083】
このようなビル管理システム10においては、中央監視コンピュータ20にGUI用プログラム24aが記憶されていることから、ユーザが中央監視コンピュータ20を通じて容易に設備30とサブシステム50とを制御することができる。また、コントローラ40は、クラウドコンピュータ60を介して中央監視コンピュータ20と通信を行う。これにより、APIによって通信インターフェースに基づく制限が緩和されるため、多種多様なサブシステム50をビル80に導入することができる。
【0084】
一般的に、ビルの基幹システムとして導入される設備制御システムにおいては、中央監視コンピュータによって設備を制御するための通信プロトコルとしてBACnet(登録商標)、DALI(登録商標)、LONWORKS(登録商標)、及び、KNX(登録商標)などの通信プロトコルが用いられている。そうすると、ビルの運用開始後に既存の設備を使用する新たなサブシステム50を導入することは、設備を制御するための通信プロトコルが固定されているために困難である。ビルの各テナントフロア等に中央監視コンピュータとは独立してローカルなサブシステムを導入することも考えられるが、中央監視コンピュータからサブシステムを制御することができないため管理性に課題がある。
【0085】
これに対し、ビル管理システム10においては、中央監視コンピュータ20によってサブシステム50の制御及び管理がしやすいうえ、通信プロトコル、API、及び、導入時期の制限が少ないことから多種多様のサブシステム50を導入しやすい。つまり、ビル管理システム10は、ビル80に様々なサブシステム50を導入することでビル80の資産価値を高めたいというビル80のオーナのニーズと、サブシステム50の導入による管理の煩雑化を避けたいというビル監理者の相反するニーズとの両方を満たすことができる。
【0086】
また、中央監視コンピュータ20は、サブシステム50の制御を行うための第1通信部25と、BACnet(登録商標)、DALI(登録商標)、LONWORKS(登録商標)、及び、KNX(登録商標)の少なくとも1つの通信規格にしたがって設備30の制御を行うための第2通信部26とを備える。
【0087】
このようなビル管理システム10によれば、設備30を制御するための通信プロトコルとして既存の通信プロトコルが使用されるため管理が容易である一方で、設備30をサブシステム50の一部として制御するときには、クラウドコンピュータ60を経由することでAPIにより通信プロトコルが共通化されるためサブシステム50の導入が容易となる。
【0088】
また、例えば、第1GUI及び第2GUIは、中央監視コンピュータ20へのユーザの操作を受け付ける。
【0089】
このようなビル管理システム10によれば、ユーザは中央監視コンピュータ20への操作により容易に設備30とサブシステム50とを制御することができる。
【0090】
また、例えば、第1GUI及び第2GUIは、共通化された1つのGUIとして表示される。
【0091】
このようなビル管理システム10によれば、ユーザは1つのGUIへの操作により、容易に設備30とサブシステム50とを制御することができる。
【0092】
また、例えば、第1GUI及び第2GUIの一方のGUIには、他方のGUIへ遷移するためのオブジェクトが含まれる。
【0093】
このようなビル管理システム10によれば、ユーザはオブジェクトへの操作によりGUIの切り替えを行うことができる。
【0094】
また、例えば、一方のGUIから他方のGUIへの遷移は、オブジェクトへのワンタッチ操作に基づいて行われる。
【0095】
このようなビル管理システム10によれば、ユーザはオブジェクトへの1回のみの操作によりGUIの切り替えを行うことができる。
【0096】
また、例えば、ビル管理システム10aにおいては、複数の80ビルのそれぞれに設けられたコントローラ40は、クラウドコンピュータ60を介して当該コントローラ40と同一のビル80に設けられた中央監視コンピュータ20と通信する。
【0097】
これにより、複数のビル80のそれぞれにおいて、サブシステム50の導入が容易となる。
【0098】
また、例えば、クラウドコンピュータ60は、サブシステム50からコントローラ40経由でデータを取得し、取得したデータを分析する。
【0099】
このようなビル管理システム10は、サブシステム50から取得したデータを分析することができる。
【0100】
また、例えば、コントローラ40は、クラウドコンピュータ60によるデータの分析結果に基づいてサブシステム50を制御する。
【0101】
また、例えば、ビル80には、サブシステム50である第一サブシステムに加えて、第二サブシステムが設けられる。クラウドコンピュータ60は、第二サブシステムからコントローラ40経由でデータを取得し、取得したデータを分析する。コントローラ40は、クラウドコンピュータ60によるデータの分析結果に基づいて第一サブシステムを制御する。
【0102】
このようなビル管理システム10は、第二サブシステムから取得したデータの分析結果に基づいて第一サブシステムを制御することができる。
【0103】
また、例えば、データには、ビル80内の人の位置情報が含まれる。
【0104】
このようなビル管理システム10は、ビル80内の人の位置情報の分析結果に基づいて、サブシステム50を制御することができる。
【0105】
また、例えば、データには、ビル80内の人のバイタル情報が含まれる。
【0106】
このようなビル管理システム10は、ビル80内の人のバイタル情報の分析結果に基づいて、サブシステム50を制御することができる。
【0107】
また、例えば、データには、設備30の動作に関するログ情報が含まれる。
【0108】
このようなビル管理システム10は、ビル80内の設備30の動作に関するログ情報の分析結果に基づいて、サブシステム50を制御することができる。
【0109】
また、例えば、クラウドコンピュータ60によるデータの分析結果には、ビル80内の空間の利用状況を示す情報が含まれる。
【0110】
このようなビル管理システム10は、ビル80内の空間の利用状況を示す情報に基づいて、サブシステム50を制御することができる。
【0111】
また、例えば、クラウドコンピュータ60によるデータの分析結果には、ビル80内の空気質を示す情報が含まれる。
【0112】
このようなビル管理システム10は、ビル80内の空気質を示す情報に基づいて、サブシステム50を制御することができる。
【0113】
また、例えば、クラウドコンピュータ60によるデータの分析結果には、ビル80内の人の接触履歴を示す情報が含まれる。
【0114】
このようなビル管理システム10は、ビル80内の人の接触履歴を示す情報に基づいて、サブシステム50を制御することができる。
【0115】
また、例えば、サブシステム50は、照明設備、スピーカ設備、空調設備、換気設備、及び、センサの少なくとも1つを含む。
【0116】
このようなビル管理システム10は、照明設備、スピーカ設備、空調設備、換気設備、及び、センサの少なくとも1つを含むサブシステム50を制御することができる。
【0117】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0118】
例えば、上記実施の形態において、ビル管理システムは、複数の装置によって実現されたが、単一の装置として実現されてもよい。例えば、ビル管理システムは、中央監視コンピュータ、クラウドコンピュータ、または、コントローラに相当する単一の装置として実現されてもよい。ビル管理システムが複数の装置によって実現される場合、ビル管理システムが備える構成要素(特に、機能的な構成要素)は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。例えば、上記実施の形態では、クラウドコンピュータが備えると説明された構成要素の一部または全部は、中央監視コンピュータまたはコントローラによって備えられてもよい。
【0119】
また、上記実施の形態で説明された処理の順序は、一例である。複数の処理の順序は変更されてもよいし、複数の処理は並行して実行されてもよい。また、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。
【0120】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0121】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(又は集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0122】
また、本発明の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。例えば、本発明は、ビル管理システムなどのコンピュータが実行する方法として実行されてもよいし、このような方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。また、本発明は、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0123】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、又は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0124】
10、10a ビル管理システム
20 中央監視コンピュータ
22a オブジェクト
24a GUI用プログラム
25 第1通信部
26 第2通信部
30 設備
31 照明設備
32 スピーカ設備
33 空調設備
34 換気設備
35 センサ
40 コントローラ
50 サブシステム
60 クラウドコンピュータ
80 ビル
図1
図2
図3
図4
図5